JP4629858B2 - 水底軟弱地盤の砂撒システム、および水底軟弱地盤の砂撒システムを用いた砂撒工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、敷砂を撒布して水底軟弱地盤上に砂層を形成させる水底軟弱地盤の砂撒システム、および水底軟弱地盤の砂撒システムを用いた砂撒工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、河川、湖沼、海、低湿地などにおいて、例えば、護岸により造られた外郭の内部を、浚渫土を用いて埋め立てる場合がある。そして、埋め立てられた浚渫土に水がはられ、砂撒装置を備える撒布台船から敷砂が撒布される。こうして、浚渫土の上に砂層を形成した後に水処理がなされ、この水処理の後に山土が盛られて埋立地が形成される。
【0003】
このように、埋立に際して、浚渫土の上に敷砂を撒布して砂層を形成する場合がある。一方、海底のヘドロを封じ込めて改善浄化するために、海底のヘドロの上に敷砂を撒いて砂層を形成する場合がある。
このような浚渫土やヘドロなどの水底軟弱地盤の上に砂層を形成する砂撒システムとしては、種々の方式のシステムが知られている。例えば、(1)ポンプにより配水管を通じて送られる敷砂を、特殊な構造の撒布管や撒布管装置の砂撒きレッドによって換幅して撒布する方式、(2)ブラインド式砂落下装置に敷砂を入れて所定の厚さに均した後、このブラインド式落下装置を水底近くで開放して敷砂を落下させる方式、(3)トレミー管を利用して砂撒きする方式、(4)コンベアやロータリフィーダにより敷砂を定量的に撒布する方式、などの方式が知られている。
いずれの方式のシステムでも、浚渫土などの水底軟弱地盤の近くで敷砂を静かに着底させ、水底軟弱地盤の捲き上りが防止されるように考慮され、水底軟弱地盤が捲き上げられて生じる濁りが抑制される。
【0004】
このような砂撒工法において、水底に撒かれる敷砂を砂撒装置に供給する方法は(a)スラリー方式と(b)ドライ方式とに大別される。
スラリー方式では、水底に撒布される敷砂を一定の混合度で水と混合してスラリーとし、このスラリーを砂撒装置に搬送する。スラリーを搬送する方法としては、サンドポンプなどのマイクロポンプによる周知の水搬方法が適用される。対して、ドライ方式では、水底に撒布される敷砂が土運船などに貯留され、この土運船により砂撒装置の近くまで敷砂が直接供給される。そして、水底に撒かれる敷砂は、土運船を介して砂撒装置のトレミー管やブラインド式落下装置などに投入される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先ず、上述のドライ方式では、水底に撒布される敷砂を、土運船を介して砂撒装置に供給するときに、例えば、運航する領域の水深が浅いと、在来の土運船が運航できない状態が生じる。この場合に、土運船が積載する砂の量を軽くすることで、土運船が運航できるキッ水を確保しようとすると、水底に撒かれる敷砂を土運船が運搬する運搬効率が低下して経済性が損なわれる。
一方、スラリー方式では、従来のポンプなどにより敷砂をスラリーとした状態で搬送する場合、水底に撒かれる敷砂に付着している細粒分が、スラリーの搬送中に搬送水にとけ出す。そして、上述の埋め立てに際して、この状態でスラリーが撒布されることにより、濁水が周囲に吐出されて濁りが発生する。このように濁りが発生した状態では、水処理にかかる負荷が著しく増加し、例えば、搬送されるスラリーが10%の含泥率である場合、50m3(およそ10m×10m×0.5m)の敷砂に対して、450m3程度の大量の水が必要となる。従って、水処理のために大がかりな設備が必要であり経済性が損なわれる。
【0006】
本発明の課題は、敷砂を砂撒装置に搬送して水底に撒布する一連の過程で、経済的に敷砂を撒布できる水底軟弱地盤の砂撒システム、および水底軟弱地盤の砂撒システムを用いた砂撒工法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明は、例えば、図1〜6に示すように、撒布台船10と、この撒布台船に備えられ、撒布台船から水底に敷砂を撒布する砂撒装置20と、前記敷砂を砂撒装置に搬送して供給する供給装置(例えば、空気圧送プラント30と貯留槽61)と、を備え、前記供給装置から供給される敷砂を前記砂撒装置により水底に撒布して、水底軟弱地盤(例えば、埋立土108)上に砂層(例えば、敷砂層109)を形成させる水底軟弱地盤の砂撒システム1であって、前記供給装置は、敷砂と水とを混合すると共に、この水と混合された状態の敷砂を空気圧送により前記砂撒装置に搬送し、前記砂撒装置は、前記供給装置により供給される水と混合されて空気圧送された状態の敷砂から空気を分離する分離手段(例えば、二連式サイクロン40)を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、敷砂と水とを所定の混合比で混合すると共に、この水と混合された状態の敷砂を、空気圧送により砂撒装置に搬送する供給装置が設けられる。また、砂撒装置は、水と混合されて空気圧送された状態の敷砂から空気を分離する分離手段を備える。これにより、空気エネルギを利用して、水底に撒布される敷砂が供給装置により砂撒装置に効率よく搬送される。そして、分離手段により、空気圧送された状態の敷砂から空気が分離される。このように空気圧送された敷砂から空気を分離した状態で、砂撒装置により敷砂が撒布され、水底軟弱地盤上に好適に砂層が形成される。
このように、空気エネルギを利用して供給装置により敷砂が搬送されるので、供給装置と砂撒装置とがある程度遠く離れている場合(例えば、護岸により隔てられた埋め立て地など)でも、容易に長距離搬送して砂撒装置に敷砂が供給される。これにより、例えば、土運船により砂撒装置の付近まで敷砂を直接運搬する従来のドライ方式と比較して、運搬効率を確保しながら敷砂を砂撒装置に供給できる。従って、敷砂を砂撒装置に搬送して水底に撒布する一連の過程で、経済的に敷砂が水底軟弱地盤上に撒布される。
また、空気エネルギを利用して供給装置により敷砂が搬送されるので、例えば、水と混合してスラリーとすることで、周知のポンプなどにより敷砂を搬送するための流動性を与えるスラリー方式と比較して、敷砂と混合される水の量が大幅に低減される。これにより、水底軟弱地盤上に敷砂を撒布したのちの水処理に大きな負荷がかかることが抑制される。
また、供給装置により敷砂を搬送する際に、敷砂と混合される水の量は、空気圧送により敷砂を搬送できる最小限の量にとどめられる。これにより、水と敷砂とを混合したスラリーを搬送するスラリー方式と比較して、敷砂を撒布するときに濁りを生じることが抑制される。従って、上述の水処理にかかる負荷がさらに抑制される。
以上により、敷砂を砂撒装置に搬送して水底に撒布する一連の過程で、敷砂が経済的に撒布される。
【0009】
また、本発明は、上記の水底軟弱地盤の砂撒システムにおいて、例えば、図1、3、4に示すように、前記砂撒装置は、水面に向う方向に傾斜する傾斜部(例えば、排砂板54)を有する撒布手段(例えば、排砂シュート50)を備え、前記分離手段は、水と混合されて空気圧送された状態の敷砂から空気を分離して前記傾斜部に排出し、この分離手段により排出された敷砂を、前記撒布手段の傾斜部に沿い水面に向う方向に移動させて水底に撒布し、水底軟弱地盤上に砂層を形成させることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、砂撒装置は水面に向う方向に傾斜する傾斜部を備えると共に、分離手段は、水と混合されて空気圧送された状態の敷砂から空気を分離して撒布手段の傾斜部に排出する。従って、分離手段により空気が分離されて排出された敷砂を、傾斜部に沿い水面に向う方向に移動させて水底に撒布できる。これにより、砂撒装置に搬送された敷砂が経済的に撒布される。
【0011】
また、本発明は、上記の水底軟弱地盤の砂撒システムにおいて、例えば、図4に示すように、前記撒布手段は、前記傾斜部の敷砂が移動する少なくとも一部の部分が弾性を有し、かつ、この傾斜部の弾性を有する部分を所定の複数位置で上下方向に変位させる上下変位手段(例えば、ジャッキ52、53)を備え、この上下変位手段により前記傾斜部を複数位置で上下方向に変位させ、前記傾斜部の上面で敷砂が移動する部分の曲面形状を、敷砂が前記傾斜部に沿い水面に向う方向に広がりながら移動するように調整可能とされていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、傾斜部の弾性を有する部分を所定の複数位置で上下方向に変位させる上下変位手段が撒布手段に備えられる。これにより、撒布装置の傾斜部の上面で敷砂が移動する部分の曲面形状が、この傾斜部に沿い水面に向う方向に敷砂が広がりながら移動するように調整可能とされている。従って、撒布手段の傾斜部が敷砂を撒布する部分の全体から、ほぼ均等な量の敷砂が撒布されるように傾斜部の曲面形状を調整できる。つまり、分離手段により空気が分離されて排出された敷砂が、この敷砂が排出された傾斜部の部分から、傾斜部の上面を移動する際に、傾斜部が敷砂を撒布する部分の全体に渡って、ほぼ均等な量の敷砂が移動するように曲面形状を調整できる。これにより、水底軟弱地盤上に形成される砂層が、広い領域に渡って均等な厚さとなるように、敷砂を撒布できる。
【0013】
また、本発明は、上記の水底軟弱地盤の砂撒システムにおいて、例えば、図3に示すように、前記分離手段は、前記空気圧送された状態の敷砂が少なくとも内面の一部に沿って中心軸まわりに回転される2つの略円筒状の円筒部41a、41bを備え、これら2つの円筒部は互いに略平行に配置され、これら2つの円筒部の中心軸に直交する方向の断面が互いに共通する部分を有し、かつ、この共通する部分で2つの円筒部が互いに連通し、前記空気圧送された状態の敷砂が、一方の円筒部での回転方向と他方の円筒部での回転方向とが反対となるように導かれることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、空気圧送された状態の敷砂が、一方の円筒部での回転方向と他方の円筒部での回転方向とが反対となるように導かれる。これにより、これら2つの円筒部に供給される空気圧送された状態の敷砂は、円筒部の少なくとも内面の一部に沿って中心軸まわりに回転し、これら2つの円筒部の中心軸に直交する方向の断面が互いに共通する部分の付近で互いに衝突するようになる。これにより、分離手段から空気を分離して排出される敷砂が、円筒部の内面に沿って回転する慣性力により、飛び散るように排出されたりすることが抑制される。従って、分離手段により空気が分離された敷砂が、傾斜部に排出される位置が好適に揃えられる。
【0015】
また、本発明は、上記に記載の水底軟弱地盤の砂撒システムにおいて、例えば、図4に示すように、前記撒布手段は、前記分離手段により空気を分離して排出された敷砂を、前記撒布手段の傾斜部に沿い水面に向う方向に移動させる際に、前記傾斜部の敷砂が排出される部分より上方から水面に向う傾斜部に沿って水を供給することを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、傾斜部の敷砂が排出される部分より上方から水面に向う傾斜部に沿って水が供給される。この水は、水面に向って傾斜する傾斜部に沿って流れるので、分離手段により傾斜部に排出される敷砂が、傾斜部の上面に沿ってさらに好適に搬送される。なお、傾斜部に沿って供給される上記水と、空気圧送のために加えられる水と、を合わせても、上述のスラリー方式で使用される水の総量と比較すると、使用される水の総量が大幅に低減される。
【0017】
また、本発明は、上記の水底軟弱地盤の砂撒システムにおいて、例えば、図4に示すように、前記撒布手段は、傾斜部に沿い水面に向う方向に移動する敷砂の量を規制する敷砂移動量規制手段(例えば、上下スライドゲート56)を備えることを特徴とする水底軟弱地盤の砂撒システム。
【0018】
本発明によれば、敷砂移動量規制手段により、撒布手段の傾斜部に沿い水面に向う方向に移動する敷砂の量が規制される。これにより、分離手段がある程度多くの量の敷砂を一度にまとめて排出した場合でも、この排出された多くの量の敷砂がそのまま傾斜部を移動して水底に撒布されることがない。従って、水底軟弱地盤上の広い範囲に渡って均等な厚さに砂層を形成することにさらに寄与する。
【0019】
また、本発明は、上記の水底軟弱地盤の砂撒システムを用いた砂撒工法であって、供給装置により、水底に撒布される敷砂と水とを混合すると共に、この水と混合された状態の敷砂を空気圧送により搬送して砂撒装置に供給し、砂撒装置に供給される水と混合されて空気圧送された状態の敷砂から空気を分離して水底に撒布し、水底軟弱地盤上に砂層を形成させることを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、敷砂を砂撒装置に搬送して水底に撒布する一連の過程で、敷砂が経済的に撒布される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図1を参照して、本発明の実施の形態の水底軟弱地盤の砂撒システム(以下、砂撒システム1)を詳細に説明する。
本実施の形態の砂撒システム1は、図6に示すように、撒布台船10と、この撒布台船10に備えられ、敷砂を水底に撒布する砂撒装置20と、敷砂を砂撒装置20に空気圧送により搬送して供給する空気圧送プラント30(供給装置の一部)と、を主体に構成される。
以下の説明においては、護岸100(図5に図示)により作られた外郭の内部を、浚渫土(水底軟弱地盤)を用いて埋め立てるときに、本実施の形態の砂撒システム1により、浚渫土の上に敷砂を撒布して砂層を形成する場合を主体に説明する。しかし、本実施の形態の砂撒システム1はこの場合に限定されず、その他のさまざまな水底軟弱地盤(例えば、海底のヘドロ)の上に砂層を形成する場合に適用可能であることは勿論である。
【0022】
護岸100は、図5に示すように、概略以下の通りに構成されて海域300からの波力による破損が防止される。すなわち、敷砂101の上部に雑石102(5〜100kg/個)が敷設される。この雑石102が敷設される部分で護岸法線Pから海面よりには、この雑石102の上部に被覆石103(1000kg/個)が敷設される。さらに、この被覆石103の上部に消波ブロック104(0.3t/個)が敷設される。一方、敷砂101の上部に敷設される雑石102の護岸法線Pから内陸よりの斜面に、防砂シート105が設けられる。この防砂シート105が設けられた斜面に土砂106が敷設される。さらに、この土砂106が設けられた斜面に山土107が敷設される。
そして、山土107よりも内陸よりに、浚渫土からなる埋立土108が埋め立てられている。この浚渫土からなる埋立土108の上部には、本実施の形態の砂撒システム1により浚渫土の上に敷砂を撒布して砂層を形成するために水域200が設けられる。この水域200は調整水位がおよそ1mに保たれる。以上により、護岸100により作られた外郭の内部を、浚渫土を用いて埋め立てるときに、本実施の形態の砂撒システム1により浚渫土からなる埋立土108の上に敷砂が撒布される。
【0023】
水域200には、図6に示すように、砂撒装置20を備える撒布台船10が運航する。そして、護岸100により水域200と隔てられた海域300に、土運船60と、圧送プラント30を装備する船70と、が運航する。
土運船60には貯留槽61(供給装置の一部)が設けられ、この貯留槽61には水底に撒布される敷砂が貯留される。また、船70にはバックホウ31が設けられる。このバックホウ31は、船70に対して回動自在に構成される。このバックホウ31により、土運船60の貯留槽61に貯留される砂が空気圧送プラント30の1次スクリーン32(図2に図示)に搬送される。すなわち、本実施の形態では、空気圧送プラント30と貯留槽61とから供給装置が構成される。
【0024】
以下、空気圧送プラント30の構成を説明する。
空気圧送プラント30は、図2に示すように、砂撒装置20に供給される砂を貯留する泥槽34と、この泥槽34に貯留される砂を搬送する縦形高速スクリュウ36と、この砂を砂撒装置20に供給する搬送本管39と、この砂を空気圧送するために圧縮空気を供給する圧縮空気供給管3Aと、などを主体に概略構成される。
【0025】
また、空気圧送プラント30は、図2に示すように、砂から障害物Qを除去する1次スクリーン32および2次スクリーン33を備える。これら1次スクリーン32および2次スクリーン33には一定の大きさの網目(図示しない)が形成されており、この網目より大きな障害物Qを除去する。また、2次スクリーン33が備える網目は、1次スクリーン32が備える網目よりも小さく形成される。このように、2段階で障害物Qを除去することで、砂に含まれる不純物Qがスムーズかつ確実に除去される。
2次スクリーン33を通過した砂は泥槽34に投入される。そして、この泥槽34で所定量の水と上記砂とが混合され、水底に撒布される敷砂が、ある程度の流動性が与えられた状態で貯留される。この砂は、本実施の形態の空気圧送プラント30により空気圧送ができる程度に流動性をもてば良く、敷砂と混合される水の量は、周知のポンプなどによりスラリーを圧送するスラリー方式と比較して大幅に低減されている。また、泥槽34には砂を泥槽34の内部で攪拌する撹拌装置35が設けられる。この撹拌装置35は、スクリュウ35aとスクリュウ35aを回転駆動する駆動モータ35bとを主体に構成される。泥槽34の砂は、撹拌装置35により攪拌されてその性状(含水比など)がほぼ均一にされた状態で貯留される。
【0026】
縦型高速スクリュウ36は、泥槽34の下方から砂を泥槽34の外に搬送する。この縦型高速スクリュウ36は、駆動モータ(図示しない)により回転駆動されるスクリュウ36aと、このスクリュウ36aを覆うケーシング36bと、を主体に構成される。縦型高速スクリュウ36は、スクリュウ36aが水平面から所定の角度θをもって起立する状態で配設される。また、ケーシング36のほぼ上端部には搬送管38が接続される。搬送管38には加圧ポンプ37が接続される。この搬送管38は、ケーシング36のほぼ上端部から下方に向い加圧ポンプ37に至るように配設される。
以上の通りに構成されることで、縦型高速スクリュウ36により、ケーシング36bに沿って上方に搬送される砂は、搬送管38を介して加圧ポンプ37まで搬送される。また、スクリュウ36aを水平面から所定の角度θをもって起立させることで、縦形高速スクリュウ36が砂を搬送する多くの部分が、泥槽34内から分離する配置となる。このように分離して配置することで、縦形高速スクリュウ36のメンテナンスが容易になると共に、ケーシング36bの内部に溜まった障害物を容易に除去できる。
【0027】
搬送管38には砂撒装置20に向う搬送本管39が接続される。この搬送本管39には、供給源(図示しない)から圧縮空気を供給する圧縮空気供給管3Aが設けられる。搬送管38を介して加圧ポンプ37まで搬送された砂は、加圧ポンプ37の作用により一旦上方に圧送され、搬送本管39を介して砂撒装置20に向う。加圧ポンプ37は、圧縮空気供給管3Aを介して供給される圧縮空気により、搬送される砂が逆流することを防止すると共に、搬送本管39を介して搬送される砂に加速を与える。
【0028】
搬送本管39に沿って圧送される砂は、加圧ポンプ37により加圧された状態で、圧縮空気供給管3Aから供給される圧縮空気により、以下の通りに空気圧送される。ここで、搬送本管39に沿って搬送される砂は、水底に撒布される敷砂と水とが所定の混合比で混合され、ある程度の流動性が与えられている。この状態で圧縮空気を供給すると、搬送本管39の内部では、図示はしないが、搬送本管39の長手方向に沿って、上記砂が占める部分と、圧縮空気が占める部分と、が砂撒装置20に向かって交互に移動していく状態となる。このように、搬送本管39内では、気体(圧縮空気)・液体(搬送に際して含ませた水分)・固体(敷砂)からなる三層流となる状態で、圧縮空気が占める部分と砂が占める部分とがほぼ間欠的に空気圧送される。すなわち、搬送本管39内では、局部的には、搬送本管39内で砂が占める部分を、圧縮空気が占める部分が空気圧送していくようになり、上記砂が空気エネルギにより効率良く搬送される。
以上の通りに構成されることにより、敷砂と水とが混合されてある程度の流動性が与えられた状態の砂が、空気圧送プラント30において、空気圧送により搬送され、搬送本管39を介して砂撒装置20に供給される。
【0029】
本実施の形態の砂撒システム1では、圧縮空気の以上のような作用により、空気圧送プラント30により、搬送される上記砂の流動性がある程度低い状態でも好適に搬送される。従って、ある程度多くの量の水と混合して充分な流動性が与えられたスラリーを、周知のポンプなどにより搬送するスラリー方式と比較して、敷砂と混合される水の量が大幅に低減される。さらに、スラリー方式と比較して敷砂を撒布するときに濁りを生じることが抑制される。従って、敷砂を撒布したあとの水処理が容易であるために経済的である。
また、上述のように空気エネルギにより上記砂が効率よく搬送されるので、空気圧送プラント30から砂撒装置20に至る距離が離間している場合でも、ある程度の長距離の搬送が容易である。本実施の形態では、護岸100により隔てられた海域300を運航する船70の空気圧送プラント30から、海域200を運航する撒布台船10の砂撒装置20に、護岸100を越えて上記砂が好適に搬送される。
【0030】
以下、撒布台船10の構成を説明する。
撒布台船10は、図1に示すように、この撒布台船10から水底に敷砂を含む上記砂を撒布する砂撒装置20が設けられる。この砂撒装置20は、二連式サイクロン40(分離手段)と、排砂シュート50(撒布手段)と、を備える。
また、撒布台船10上のほぼ四隅にはウインチ11が設けられる。これらウインチ11からワイヤーワイヤーロープ11aを延出して適宜固定することで、撒布台船10の位置が決められる。撒布台船10は、図1に示すように、その他、発動発電機15や燃料タンク16が設けられる。さらに、操作室17、トイレ18、休憩室19、が設けられる。
【0031】
二連式サイクロン40は、図3に示すように、空気圧送された状態の上記砂から空気を分離する分離部41を備える。この分離部41は、2つの円筒部41a、41bが一体的に構成される。これら2つの円筒部41a、41bはほぼ平行に配設される。また、二連式サイクロン40は、分離部41で分離された空気を放出する脱気管42を備える。また、空気圧送プラント30から延出する搬送本管39は、位置A(図1に図示)において、2つの分岐管39a、39bに分岐する。これら2つの分岐管39a、39bはその先端部が円筒部41a、41bに接続される。これにより、分岐管39a、39bを介して、敷砂を含む上記砂が円筒部41a、41bに空気圧送により供給される。また、2つの分岐管39a、39bが円筒部41a、41bに接続される位置は、分離部41の円筒部41a、41bの内面に沿って、敷砂を含む上記砂が供給されるように考慮される。なお、図3(a)は、基本的に二連式サイクロン40の側面図を示すが、分離部41の内部の部分のみ斜視図で示している。
【0032】
2つの円筒部41a、41bはほぼ同形状に構成され、中心軸B1、B2に直交する方向の断面がほぼ半径Rの円形となる円筒形状をもつ。また、2つの円筒部41a、41bは隔壁などで隔てられておらず、2つの円筒部41a、41bが互いに連通して配設される。また、円筒部41aの中心軸B1と円筒部41bの中心軸B2とが離間する距離Bは、円筒部41aの半径Rと円筒部41bの半径Rとの和(すなわち2R)よりも短くなるように配設される。これにより、分離部41の内部では、中心軸B1に直交する方向のほぼ半径Rの円形となる断面と、中心軸B2に直交する方向のほぼ半径Rの円形となる断面と、が互いに重なり合う部分C(図3(a)に図示)をもつように配設される。これにより、2つの円筒部41a、41bは、中心軸B1、B2に直交する方向の断面が互いに共通する部分をもつ状態で配設されると共に、この重なり合う部分Cで互いに連通して配設される。
【0033】
以上の通りに構成されることで、分岐管39aから供給される砂は、円筒部41aの内面に沿って、中心軸B1まわりに回転するように供給される。この回転の方向は図3(b)における反時計方向となる。また、分岐管39bから供給される砂は、円筒部41bの内面に沿って、中心軸B2まわりに回転するように供給される。この回転の方向は図3(b)における時計方向となる。このように、分岐管39a、39bから供給される砂が、円筒部41a、41bの内面に沿って回転する過程で、空気圧送された状態の砂から空気が分離される。そして、この分離された空気は、脱気管42を介して排気される。
さらに、空気が分離された上記砂の多くが、円筒部41aのほぼ半径Rの円形となる断面と、円筒部41bのほぼ半径Rの円形となる断面と、が互いに重なり合う部分Cの付近で衝突して下方に排出される。このように、空気が分離された上記砂を互いに衝突させて排出する構成とすることで、円筒部41a、41bの内面に沿って上記砂が回転する慣性力の影響が抑制される。これにより、ニ連式サイクロン40で空気が分離されて排出される砂は、円筒部41a、41bの内面に沿う回転の慣性力により四方に飛び散ることなく、ほぼ特定の位置にまとまるように排出される。
以上の通りに構成されることで、二連式サイクロン40は、空気圧送された状態の砂から空気を分離する機能をもつ。そして、空気が分離された砂が、ニ連式サイクロン40下方の排砂シュート50上に排出される。
【0034】
なお、本実施の形態の二連式サイクロン40に代えて、固・気分離をする機能をもつ周知のサイクロン(図示しない)を用いても良い。
【0035】
排砂シュート50は、図4に示すように、二連式サイクロン40から排出された砂が上面を移動する排砂板54(傾斜部)を備える。この排砂板54は、給水本管13に向う側の巾L1から水面に向う側の巾L2に向かって広くなるようにほぼ扇状に構成され、水面に向って拡巾した形状をもつ。また、排砂板54が水面に向って砂を撒布する側の一部は、ゴムシート55から構成される。また、排砂シュート50は、ジャッキ51により水面に向う方向に傾斜して配設される。そして、敷砂を含む上記砂が、排砂板54の上面を移動して、水面に向う巾L2の側から水底の浚渫土の上に撒布される。なお、ジャッキ51が排砂シュート50を押し上げる量を調整することで、排砂シュート50の排砂板54が水面に向かって傾斜する角度が自在に調整される。
【0036】
さらに、排砂板54のゴムシート55からなる部分を、下方から押し上げるジャッキ52、53(上下変位手段)が設けられる。このジャッキ52、53は、図4(a)に示すように、撒布台船10の上面の所定の押上位置Mに配設される。ジャッキ53は、撒布台船10から突出するゴムシート55の部分を押し上げることができるように、撒布台船10から突出して設けられる。これらジャッキ52、53は、その上下方向の変位量が、制御部(図示しない)により各々独立して制御される。
これにより、排砂板54に沿い水面に向う方向に広がりながら移動するように、ゴムシート55の曲面形状が自在に調整できる。すなわち、ニ連式サイクロン40から排砂板54の上にある程度まとめられて排出された土砂が、この排出された部分から水面に向って広がりながら移動するように排砂板54の曲面形状を調整できる。例えば、ゴムシート55の中央部をやや突出させると共に、この突出した部分から巾L2の側に向かって傾斜させた状態としても良い。そして、このゴムシート55の中央部で突出させた部分から遠い位置にある巾L2の側の部分に至る傾斜ほど、より多く傾斜させるように曲面形状を調整しても良い。この場合には、排砂板54の拡巾した巾L2の側まで移動する上記砂が、巾L2の側の全体に渡ってほぼ均等な量となり、この巾L2の側の全体からほぼ均等な量の上記砂を撒布できる。従って、砂撒装置20から上記砂を撒布して形成される敷砂層109が、ほぼ均等な厚さに撒布される。
【0037】
また、図4(b)に示すように、排砂シュート50には上下スライドゲート56(敷砂移動量規制手段)が設けられる。この上下スライドゲート56は排砂板54に直交する方向に上下動自在に配設される。そして、上下スライドゲート56が上下動する移動量を適宜調節することにより、排砂板54に沿って上記砂が徐々に移動するように調整できる。すなわち、上下スライドゲート56を排砂板54から上方に移動させ、排砂板54の上面との間に間隔aを設けて配置することで、排砂板54の上面を移動する上記砂の量がこの間隔aにより規制される。従って、二連式サイクロン40からまとめて一度に多くの量の砂が排出された場合でも、間隔aに見合う量の砂が、上下スライドゲート56を通過して徐々に水面に向かって移動するようになる。従って、排砂シュート50から浚渫土に撒布される砂が、一度にまとまって撒布されることがなく、浚渫土の上に形成される敷砂層109が広い範囲に渡って均等な厚さとなることに寄与する。
【0038】
また、撒布台船10は、図1に示すように、ポンプ吊上架台12aを介して給水ポンプ12を備える。この給水ポンプ12は配管(図示しない)を介して給水本管13と接続される。給水ポンプ12は、撒布台船10が運航する水域200から水を汲み上げる。給水本管13にはボールバルブ14aを介して送水管14が接続される。以上の通りに構成されることで、給水ポンプ12により汲み上げられた水は、配管(図示しない)を介して給水本管13に供給され、送水管14の先端部14bから排砂板54の上面に供給される。こうして、排砂板54に供給された水は、排砂板54の傾斜に沿って排砂板54の上面を流れる。このように、排砂板54の上面に水を流すことで、二連式サイクロン40からまとめて排出された上記土砂が、排砂板54の上面を排砂板54の巾L2の側に向ってよりスムーズに移動する。
【0039】
ここで、本実施の形態の砂撒システム1で使用される水の総量は、ほぼ、空気圧送プラント30により空気圧送するために敷砂と混合される上述の水の量と、給水ポンプ12により排砂板54の上面に供給する水の量と、を合わせた量となる。また、給水ポンプ12により排砂板54の上面に供給する上述の水の量は、上記砂の移動を促進させる程度の僅かな量があれば充分である。従って、本実施の形態の砂撒システム1で使用される水の総量は、上述のスラリー方式で使用される水の総量と比較して、大幅に低減されている。
【0040】
次に、本発明の実施の形態の水底軟弱地盤の砂撒システム1を用いた砂撒工法を説明する。
先ず、護岸100(図5に図示)により作られた外郭の内部を、浚渫土からなる埋立土108により埋め立て、この埋立土108の上に水をはり水域200を形成する。次いで、この水域200に、図6に示すように、砂撒装置20を備える撒布台船10を運航させる。一方、護岸100により水域200と隔てられる海域300に、土運船60と、圧送プラント30を装備する船70と、を運航させる。
この状態で、以下の通りに浚渫土からなる埋立土108の上に敷砂層109を形成する。
【0041】
すなわち、始めに、図6に示すように、バックホウ31を回動させて、土運船60の貯留槽61から土砂をすくい取り1次スクリーン32(図2に図示)に投入する。次いで、1次スクリーン32および2次スクリーン33を通過させることで、砂に含まれる障害物Qを除去して泥槽34に貯留する。次いで、この泥槽34から縦形高速スクリュウ36により砂を搬送管38を介して搬送する。この搬送管38を介して搬送された砂は、圧縮空気供給管3Aから供給される圧縮空気の上述の作用により、搬送本管39を介して二連式サイクロン40の円筒部41a、41bに向かって空気圧送される。
こうして、円筒部41a、41bに供給される空気圧送された状態の上記砂は、図3に示すように、円筒部41a、41bの内面に沿って中心軸B1、B2のまわりを回転する過程で、空気圧送のために含められた空気が分離される。そして、空気が分離された砂は、上述のように二連式サイクロン40の分離部41の内部で互いに衝突し、ある程度まとめられた状態で排砂板54に排出される。
【0042】
次いで、図4に示すように、二連式サイクロン40から排出された砂は、排砂板54の上面に沿って移動し、排砂板54の拡巾された巾L2の側から水面に撒布される。ここで、排砂板54のゴムシート55の部分は、ジャッキ52、53により、排砂板54の上面を移動する上記砂が、巾L2の側に向ってほぼ均等に広がりながら移動するように曲面形状を調整しておく。また、給水ポンプ12によりくみ上げた水を、送水管14の先端部14aから排砂板54の上面に供給する。この水により、排砂板54の上面を上記砂が、排砂板54の上面でよりスムーズに広がりながら移動するようになる。そして以上の通りに、本実施の形態の砂撒システム1により浚渫土の上に所定の量の敷砂を撒布した後に、水域200にはられた水を処理する。
以上により、図5に示すように、埋立土108の上に所定厚さの敷砂層109が形成される。
【0043】
また併せて、浚渫土からなる埋立土108は含水率が高く多量の水分を含んでおり、この浚渫土が含む水分を除去するための適宜な水分除去手段を敷砂層109(砂層)に設ける。この水分除去手段としては、周知のペーパードレン(図示しない)などが好適に適用できる。そして、敷砂層109の上にスラグ10Aを敷設し、このスラグ10Aの上に山土10Bを敷設する。以上により、護岸100により造られた外郭の内部を、浚渫土からなる埋立土108を用いて埋立てることができる。
なお、図5では、浚渫土からなる埋立土108の上に、本実施の形態の砂撒システム1により敷砂を撒布するときにはられる水域200と、敷砂が撒布され水域200の水が処理されたあとの敷砂層109(およびこの敷砂層109の上に敷設されるスラグ10Aおよび山土10B)と、を両方図示している。
【0044】
以上の本発明の実施の形態の水底軟弱地盤の砂撒システム1によれば、空気圧送プラント30が砂撒装置20からある程度遠く離れている場合でも、搬送本管39を介して、容易に長距離搬送して敷砂を供給できる。また、空気エネルギを利用して空気圧送プラント30により敷砂が搬送されるので、敷砂と混合される水の量が大幅に低減される。これにより、敷砂が埋立土108の上に経済的に撒布される。
【0045】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜に変更可能であることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、供給装置と砂撒装置とがある程度遠く離れている場合でも、供給装置により容易に長距離搬送して砂撒装置に敷砂が供給される。また、空気エネルギを利用して供給装置により敷砂が搬送されるので、敷砂と混合される水の量が大幅に低減されると共に、敷砂に付着している細粒分がとけ出した状態のスラリーが水中に撒布されるようなことがなく、敷砂を撒布するときに濁りを生じることが抑制される。以上により、敷砂を砂撒装置に搬送して水底に撒布する一連の過程で、敷砂が経済的に撒布される。
【0047】
また、本発明によれば、分離手段により空気が分離されて排出された敷砂を、傾斜部に沿い水面に向う方向に移動させて容易に撒布できる。
【0048】
また、本発明によれば、撒布手段の傾斜部が敷砂を撒布する部分の全体から、ほぼ均等な量の敷砂が撒布されるように傾斜部の曲面形状を調整できる。これにより、水底軟弱地盤上に形成される砂層が、広い領域に渡って均等な厚さとなるように敷砂を撒布できる。
【0049】
また、本発明によれば、分離手段により空気が分離された敷砂が、傾斜部に排出される位置が好適に揃えられる。
【0050】
また、本発明によれば、供給される水は水面に向って傾斜する傾斜部に沿って流れるので、分離手段により傾斜部に排出される敷砂が、傾斜部の上面に沿ってさらに好適に搬送される。
【0051】
また、本発明によれば、分離手段から多くの量の敷砂が一度にまとめて排出されてもそのまま傾斜部を移動して水底に撒布されることがなく、水底軟弱地盤上の広い範囲に渡って均等な厚さに砂層を形成することにさらに寄与する。
【0052】
また、本発明によれば、敷砂を砂撒装置に搬送して水底に撒布する一連の過程で、敷砂が経済的に撒布される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態の砂撒システム1に用いられる撒布台船10の構成を示す図である。
【図2】本発明を適用した一実施の形態の砂撒システム1に用いられる空気圧送プラント30の構成を示す図である。
【図3】図1の撒布台船10が備える二連式サイクロン40の構成を示す図である。
【図4】図1の撒布台船10が備える排砂シュート50の構成を示す図である。
【図5】本発明を適用した一実施の形態の砂撒システム1により敷砂が撒布される水域200および護岸100を示す図である。
【図6】砂撒システム1により敷砂が撒布される様子を示す図である。
【符号の説明】
1 砂撒システム
10 撒布台船
20 砂撒装置
30 空気圧送プラント(供給手段の一部)
40 二連式サイクロン(分離手段)
41a 円筒部
41b 円筒部
50 排砂シュート(撒布手段)
52 ジャッキ(上下変位手段)
53 ジャッキ(上下変位手段)
54 排砂板(傾斜部)
56 上下スライドゲート(敷砂移動量規制手段)
61 貯留槽(供給手段の一部)
108 埋立土(水底軟弱地盤)
109 敷砂層(砂層)
Claims (5)
- 撒布台船と、この撒布台船に備えられ、撒布台船から水底に敷砂を撒布する砂撒装置と、前記敷砂を砂撒装置に搬送して供給する供給装置と、を備え、前記供給装置から供給される敷砂を前記砂撒装置により水底に撒布して、水底軟弱地盤上に砂層を形成させる水底軟弱地盤の砂撒システムであって、
前記供給装置は、敷砂と水とを混合すると共に、この水と混合された状態の敷砂を空気圧送により前記砂撒装置に搬送し、
前記砂撒装置は、前記供給装置により供給される水と混合されて空気圧送された状態の敷砂から空気を分離する分離手段と、水面に向う方向に傾斜する傾斜部を有する撒布手段と、を備え、
前記分離手段は、水と混合されて空気圧送された状態の敷砂から空気を分離して前記傾斜部に排出し、
前記撒布手段は、前記傾斜部の敷砂が移動する少なくとも一部の部分が弾性を有し、かつ、この傾斜部の弾性を有する部分を所定の複数位置で上下方向に変位させる上下変位手段を備え、この上下変位手段により前記傾斜部を複数位置で上下方向に変位させ、前記傾斜部の上面で敷砂が移動する部分の曲面形状を、敷砂が前記傾斜部に沿い水面に向う方向に広がりながら移動するように調整可能とされていることを特徴とする水底軟弱地盤の砂撒システム。 - 請求項1記載の水底軟弱地盤の砂撒システムにおいて、
前記分離手段は、前記空気圧送された状態の敷砂が少なくとも内面の一部に沿って中心軸まわりに回転される2つの略円筒状の円筒部を備え、これら2つの円筒部は互いに略平行に配置され、これら2つの円筒部の中心軸に直交する方向の断面が互いに共通する部分を有し、かつ、この共通する部分で2つの円筒部が互いに連通し、前記空気圧送された状態の敷砂が、一方の円筒部での回転方向と他方の円筒部での回転方向とが反対となるように導かれることを特徴とする水底軟弱地盤の砂撒システム。 - 請求項1または2に記載の水底軟弱地盤の砂撒システムにおいて、
前記撒布手段は、前記分離手段により空気を分離して排出された敷砂を、前記撒布手段の傾斜部に沿い水面に向う方向に移動させる際に、前記傾斜部の敷砂が排出される部分より上方から水面に向う傾斜部に沿って水を供給することを特徴とする水底軟弱地盤の砂撒システム。 - 請求項1〜3のいずれか一つに記載の水底軟弱地盤の砂撒システムにおいて、
前記撒布手段は、傾斜部に沿い水面に向う方向に移動する敷砂の量を規制する敷砂移動量規制手段を備えることを特徴とする水底軟弱地盤の砂撒システム。 - 請求項1〜4のいずれか一つに記載の水底軟弱地盤の砂撒システムを用いた砂撒工法であって、
供給装置により、水底に撒布される敷砂と水とを混合すると共に、この水と混合された状態の敷砂を空気圧送により搬送して砂撒装置に供給し、
砂撒装置に供給される水と混合されて空気圧送された状態の敷砂から空気を分離して水底に撒布し、水底軟弱地盤上に砂層を形成させることを特徴とする水底軟弱地盤の砂撒システムを用いた砂撒工法。
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