JP3025959U - 高濃度泥水加圧推進工法用排泥処理装置 - Google Patents

高濃度泥水加圧推進工法用排泥処理装置

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JP3025959U
JP3025959U JP1995014203U JP1420395U JP3025959U JP 3025959 U JP3025959 U JP 3025959U JP 1995014203 U JP1995014203 U JP 1995014203U JP 1420395 U JP1420395 U JP 1420395U JP 3025959 U JP3025959 U JP 3025959U
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mud
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sludge
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武 橋本
春樹 下坂
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進和技術開発株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の課題は高濃度排泥の中から産業廃棄物
の対象となる固体微粒子成分と対象外の残土成分と水成
分とに分離し、産業廃棄物の処理量を大幅に減少し、処
理の手間とコストを大幅に下げる。又水成分は希釈水と
してリサイクルし、経済性に優れる高濃度泥水加圧推進
工法用排泥処理装置を提供する。第2の課題は固体微粒
子成分の一部を再利用し、処理量を減らす。 【解決手段】 掘進機から排出する高濃度排泥52を貯
える貯泥タンク2と、貯泥タンク2内の高濃度排泥52
を希釈水と混ぜて攪拌する攪拌機3と、攪拌機3で攪拌
され希釈された排泥52aを粒度で残土成分54と泥水
成分55とに分離する分離機4と、泥水成分55から固
定微粒子成分56を分離除去する脱水機5と、固体微粒
子成分56を分離除去して残った水成分57及び固体微
粒子成分56をそれぞれ貯える貯留槽40,41と、水
成分57を希釈水として攪拌機3へ送水管36とから構
成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、砂礫地盤や普通地盤等の地下にトンネルや地下道を建設するトンネ ル工事で行われる、切羽に粉末粘土・目詰剤・増粘剤等の泥水材を多量に含んだ 高濃度泥水を送泥して泥水圧で切羽の安定を図りながら掘進機で掘進していく高 濃度泥水加圧推進工法で、掘進機から排泥され産業廃棄物となる高濃度排泥を処 理する高濃度泥水加圧推進工法用排泥処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
切羽に粉末粘土・目詰剤・増粘剤等の泥水材を含んだ高濃度泥水を送泥して泥 水圧で切羽の安定を図りながら掘進機のカッターヘッドを回転させて掘進を行っ ていく高濃度泥水加圧推進工法では、切羽に送泥した高濃度泥水に切羽で発生す る湧水や土や砂や粘土質等の地山が加った高濃度排泥が推進機から排出されてい た。 この排出された高濃度排泥は全量が産業廃棄物の対象となり、廃棄の処理を必 要としていた。
【0003】 従来、この高濃度排泥を処理するには、高濃度排泥の全排出量をセメント系の 固化剤で固化して廃棄の処理を行い、産業廃棄物の埋め立て地まで運んで埋め立 て、排出された高濃度排泥の全排出量を産業廃棄物として処理していた。このた め、埋め立て量が大変多くなり又産業廃棄物が処理出来る埋め立て地が遠方であ れば、運送に手間とコストがかかるばかりか、埋め立て地の確保が難しいものと なり、高濃度排泥の処理が大変手間とコストがかかるものとなっていた。 更に産業廃棄物が処理出来る埋め立て地は環境問題等で増設が難しく、限りが あるので、いずれ埋め立て量が限界に達して無くなってしまう恐れもあり、必要 最小限での使用が望まれていた。 又、固化剤としてセメント系を使用するため、埋め立て地周辺の水質を汚染す る恐れがある。更に高濃度排泥の排出量が多くなるにつれ、処理する手間とコス トがかさむばかりか、産業廃棄物として処理される量も多くなるという問題点が あった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案が解決しようとする第1の課題は従来のこれらの問題点を解消し、高濃 度排泥の中から産業廃棄物の対象となる固体微粒子成分と対象外の残土成分と水 成分とに分離出来、産業廃棄物として処理する量を大幅に減少させ、産業廃棄物 の処理にかかる手間とコストを大幅に下げると共に産業廃棄物の発生量を大幅に 減少させて、環境を損う固化剤の使用量及び埋め立て面積を少なく出来、又水成 分は希釈水としてリサイクル出来、経済性に優れる高濃度泥水加圧推進工法用排 泥処理装置を提供することにある。 第2の課題は産業廃棄物の対象となる固体微粒子成分の一部を再利用して、産 業廃棄物として処理する量を更に少なくすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決した本考案の構成は、 1) 切羽に高濃度泥水を注入してその泥水圧で切羽面を安定させながら掘削し ていく高濃度泥水加圧推進工法の掘進機から排出される高濃度排泥を一時的に貯 える貯泥タンクと、 同貯泥タンクに貯泥した高濃度排泥を希釈水と混ぜて攪拌する攪拌機と、 同攪拌機で攪拌され希釈された排泥を粒度によって残土成分と泥水成分とに分離 する分離機と、 前記泥水成分から極微細な固体微粒子成分を分離除去する脱水機と、 同脱水機で前記固体微粒子成分を分離除去されて残った水成分及び前記固体微粒 子成分をそれぞれ貯える貯留槽と、 前記水成分を希釈水として前記攪拌機へ送水する送水部とから構成されたことを 特徴とする高濃度泥水加圧推進工法用排泥処理装置 2) 天井面と底面とを開口した中空なケーシングの内部に目の粗さが異なるメ ッシュ板を1対上下に対向させた状態で間隔をあけて取付け、前記ケーシングの 内部空間を仕切り、攪拌された高濃度排泥を前記1対のメッシュ板のうち目の粗 いメッシュ板の一端の上面に送り込む取込口を前記ケーシングに設け、同取込口 と反対側の前記ケーシングに前記1対のメッシュ板を通過出来ずに残る残土成分 の排出口を設け、前記1対のメッシュ板を振動させる振動器を設けて分離機本体 を形成し、 前記分離機本体の下方に前記分離機本体で篩した分を一時的に貯める貯泥槽を設 け、同貯泥槽に貯まる希釈された排泥をくみ上げて泥水成分と残土成分とに分離 すると共に分離した残土成分を前記分離機本体の上方から前記メッシュ板に排出 する液体サイクロンを設け、同液体サイクロンで分離された泥水成分を一時的に 貯める貯水槽を設けて分離機を構成した前記1)記載の高濃度泥水加圧推進工法 用排泥処理装置 3) 前記脱水機として、遠心分離機を用いた前記1)又は2)記載の高濃度泥 水加圧推進工法用排泥処理装置 4) 前記脱水機から排出される固体微粒子成分の一部を掘進機に使用する高濃 度泥水の泥水材として使用し、前記送水部の水の一部を高濃度泥水を製造する送 泥プラントの泥水用水として使用した前記1)〜3)いずれか記載の高濃度泥水 加圧推進工法用排泥処理装置 5) 攪拌機で攪拌され希釈された排泥を前記分離機が75μmの粒度を境いに して分離し、この75μmを越した成分を残土成分とし、75μm以下のものを 泥水成分とした前記1)記載の高濃度泥水加圧推進工法用排泥処理装置 6) 前記脱水機が泥水成分を粒度10μmで分別し、この10μmを越えた成 分を固体微粒子とし、10μm以下のものを水成分とした前記1)又は5)いず れか記載の高濃度泥水加圧推進工法用排泥処理装置 7) 攪拌機で攪拌され希釈された排泥を前記分離機が75μmの粒度を境いに して分離し、この75μmを越した成分を残土成分とし、75μm以下のものを 泥水成分とした前記2)〜4)いずれか記載の高濃度泥水加圧推進工法用排泥処 理装置 8) 前記脱水機が泥水成分を粒度10μmで分別し、この10μmを越えた成 分を固体微粒子とし、10μm以下のものを水成分とした前記2),3),4) ,7)いずれか記載の高濃度泥水加圧推進工法用排泥処理装置 にある。
【0006】
【作用】
本考案では、高濃度泥水加圧推進工法により切羽に送泥する高濃度泥水の泥水 圧で切羽を安定させながら先端のカッターヘッドで切羽を掘削していく。掘進機 から排泥される高濃度排泥は貯泥タンクに一時的に貯泥する。この貯泥した高濃 度排泥は、切羽に送泥した高濃度泥水に切羽を掘削して生じた砂・土・粘土・シ ルト等の地山が混り合っており、ヘドロ状となっている。このヘドロ状の高濃度 排泥は希釈水を混ぜて、攪拌機で攪拌し、含水比を上げ、後の処理工程をスムー ズに行えるように流動性を良くする。 次に流動性を良くした希釈された排泥を分離機で粒度により残土成分と泥水成 分とに分離する。分離された残土成分は産業廃棄物とならないので現場で埋め立 てる等して処理が簡単に行える。 又、分離機で分離された泥水成分は更に脱水機にかけて泥水成分の中から極微 細な固体微粒子成分を分離除去する。この固体微粒子成分と、脱水機で泥水成分 の中から固体微粒子成分を除去して残った水成分とはそれぞれ貯留槽に別々に貯 留される。 この貯留槽に貯留された固体微粒子成分は産業廃棄物の対象となり、固化剤で 固化した後、埋め立て地に埋め立て処理されていく。又固体微粒子成分の一部は 、掘進機に送泥する高濃度泥水に含まれる泥水材としてリサイクル出来る。又、 固体微粒子成分と分離して貯留槽に貯留された水成分は、産業廃棄物の対象とは ならず、高濃度排泥を攪拌機で攪拌する際に使用する希釈水としてリサイクルし ていく。 このように、掘進機から排泥された高濃度排泥を、産業廃棄物の対象とならな い残土成分・水成分と、産業廃棄物の対象となる固体微粒子成分とに分け、産業 廃棄物として処理しなければならない量を減らすことが出来、又残土成分と水成 分とは処理に何ら規制がかからず現場で埋め立て等の処理も出来又水成分は攪拌 機で使用する希釈水としてリサイクルが行える。
【0007】 請求項2記載の考案での分離機では、分離機本体の取込口から内部へ取り込ん だ、攪拌機で攪拌され希釈された排泥を目の粗い方のメッシュ板を介して下方の 貯泥槽に流下させ、この目の粗いメッシュ板で希釈された排泥の中からまず大き な残土成分を除去し、小さな残土成分を含んだ希釈された希釈泥水をくみ上げ分 離機本体の上方に設けた液体サイクロンで泥水成分と残土成分とに分離すると共 に残土成分を下方に位置する1対のメッシュ板を介して貯泥槽へ流下させて、再 びメッシュ板で残土成分を除去していく。これらを繰り返し行っていくことで1 対のメッシュ板により粒度の異なる2種の残土成分を分離除去出来、処理し易い 形で残土成分を分離出来る。液体サイクロンで残土成分を除去された泥水成分は 別の貯水槽に収納されていく。 脱水機として遠心分離機を用いれば、スムーズに泥水成分の中から遠心分離で 固体微粒子成分と水成分とに分離することが出来る。
【0008】 請求項4記載の考案では、産業廃棄物の対象となる固体微粒子成分の一部を、 切羽に送泥する高濃度泥水に含まれる泥水材としてリサイクルしていくので、産 業廃棄物として処理しなければならない量を減らすことが出来、又攪拌機で稀釈 水としてリサイクルする水成分の一部を切羽に送泥する高濃度泥水を製造する送 泥プラントの泥水用水としてリサイクルしていくので高濃度泥水の製造コストを 下げるものとなる。
【0009】 請求項5,7記載では、攪拌機で攪拌され希釈された排泥を前記分離機が75 μmの粒度を境いにして分離し、この75μmを越した分を残土成分とし、75 μm以下のものを泥水成分としているので、分離機にかけ希釈された排泥の中か らほとんどの残土成分を分離除去することが出来る。
【0010】 請求項6,8記載の考案では、脱水機でもって泥水成分の中から粒度が10μ mを越える固体微粒子成分を分離除去していくので、産業廃棄物となる固体微粒 子成分を分離除去した残りの水成分は希釈水として使用しても、攪拌機で攪拌し ていく高濃度排泥中に分離工程の途中で分離されていく成分を混ぜ合せる心配は なく、分離工程の流れをスムーズに行っていく。
【0011】
【考案の実施の形態】
攪拌機で攪拌され希釈された排泥を分離機が粒度を75μmを境いにして分離 し、この75μmを越したものを残土成分とし、75μm以下のものを泥水成分 とすることが望ましい。 分離機で分離された泥水成分から分離除去する固体微粒子成分は、10μm以 上が脱水機の分離能力からみて実用的な範囲であるが、5μm以上のものが望ま しい。 分離機として遠心分離機を用いてもよい。又、脱水機として遠心分離機を用い てもよい。 希釈水・泥水用水・泥水材として水成分や固体微粒子成分の一部をリサイクル していけば、産業廃棄物として処理する量が減少し、且つ水や泥水材の消費量が 減る。 水成分及び固体微粒子成分をそれぞれ貯える貯留槽としては、水成分を貯える 貯留槽と固体微粒子成分を貯える貯留槽とを個別に設ける場合と、内部が水成分 を貯留する貯留部と固体微粒子成分を貯留する貯留部とに区画された貯留槽を用 いる場合等がある。
【0012】
【実施例】
以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1は本実施例の処理工程を示す流れ図、図2は本実施例の平面図、図3は図 2でのA−A断面図である。
【0013】 図中1は排泥処理装置、2は貯泥タンク、3はミキサーを用いた攪拌機、4は 攪拌機3で攪拌され希釈された排泥52aを分離機本体19と液体サイクロン3 2とに順に繰り返しかけて粒度が2mm〜75μmの大きさと粒度が2mm以上 の残土成分54と粒度が75μm以下となる泥水成分55とに分離する分離機、 5は粒度が75μm以下となる泥水成分55から粒度が10μm以下となる水成 分57を遠心分離により分離除去する脱水機、6は水成分57を排出する脱水機 5の水成分排水口、7は水成分57を分離除去した残りの産業廃棄物の対象とな る固体微粒子成分56を排出する脱水機5の固体微粒子成分排出口、8は貯泥タ ンク2の注入口、9は貯泥タンク2の内部を負圧にして高濃度排泥52をくみ上 げて取り込んでいく負圧発生器、11は貯泥タンク2内の高濃度排泥52を攪拌 機3へ導く第1シュート、12は攪拌機3を駆動する駆動モーター、13は攪拌 機3から分離機4へ攪拌し希釈された排泥52aを導く第2シュート、14は同 第2シュート13の上方に取付け希釈された排泥52aを全て通過させると共に 礫を除去する網板、14aは同網板14と近接して除去した礫を排出していく排 出シュート、15は内部を2部屋に区画し一方の部屋を貯泥槽16に又他方の部 屋を貯水槽17として使用するタンク、16は同タンク15の中に形成した貯泥 槽、17は同タンク15の中に形成した貯水槽、19はタンク15の上方に設置 され底面と天井面を開口した中空なケーシングの内部に目の粗さが異なる1対の メッシュ板を上下に所定間隔あけて対向させて取付け、この下方メッシュ板23 の目の粗さを粗い目とし、ケーシングに下方メッシュ板23へ希釈された排泥5 2aを取り込む取込口25と同取込口25と対向するケーシングに各メッシュ板 で分離された残土成分54を排出する排出口をメッシュ板毎に設けて構成される 分離機本体、23は1対のメッシュ板のうちの下方に位置する目の粗い下方メッ シュ板、24は1対のメッシュ板のうちの上方に位置する目の細い上方メッシュ 板、25は分離機本体19の取込口、27は下方メッシュ板23で分離除去した 残土成分54を排出する下方排出口、28は上方メッシュ板24で分離除去した 残土成分54を排出する上方排出口、29は分離機本体19のケーシングに取付 けて1対のメッシュ板23、24を振動させる振動機、31はタンク15の貯泥 槽16の下部に設けた移送ポンプ、32はタンク15に貯泥した大部分の残土成 分54を分離した希釈泥水53の中から粒度が75μm以下の泥水成分55を分 離する液体サイクロン、33は粒度が75μm以下の泥水成分55を排出する液 体サイクロン32の第1排出口、34は粒度が75μmを越えた残土成分54を 排出する液体サイクロン32の第2排出口、36は同液体サイクロン32と貯泥 槽16内の移送ポンプ31とを結ぶ送泥管、37は同液体サイクロン32の第1 排出口33とタンク15の貯水槽17とを結ぶ排水管、39は貯水槽17内の移 送ポンプ39aと脱水機5とを結ぶ泥水成分送水管、39aは貯水槽内に取付け た移送ポンプ、40は脱水機5から排出される固体微粒子成分56を貯える貯留 槽、41は脱水機5の水成分排水口6の下方に設置する内部が仕切片で2つに仕 切られている水成分57を貯える貯留槽、42は貯留槽41内に設けた移送ポン プ、43は移送ポンプ42から水成分57を希釈水又は泥水用水として攪拌機3 と送泥プラント51とに送水する送水部となる送水管、44は送水管43の途中 に設けた送水量の調整切換弁、48は掘進機、49は坑内、50は切羽、51は 切羽50に高濃度泥水を送泥する送泥プラント、52は貯泥タンク2内の高濃度 排泥、52aは希釈された排泥、53は2mm以下の泥水成分55の希釈された 希釈泥水、54は残土成分、55は75μm以下の泥水成分、56は固体微粒子 成分、57は水成分である。
【0014】 図1〜3に示す本実施例の排泥処理装置1は、送泥プラント51で粉末粘土・ 目詰剤・増粘剤等の泥水材を泥水用水と混ぜて高濃度泥水を製造するとともに坑 内49の切羽50に送泥して切羽50を泥水圧で安定させて掘進機48で掘削し 、この掘進機48から排出される掘削した地山を含んでヘドロ状となる高濃度排 泥52を負圧発生器9で吸引して注入口8から貯泥タンク2内に貯泥していく。 貯泥タンク2内に貯泥した高濃度排泥52は第1シュート11に案内され攪拌 機3内へ送り出し、駆動モーター12で回転状態となる攪拌機3内で希釈水と混 ぜ合せて流動性を良くし、分離機4へ送り出す。攪拌機3で攪拌され希釈された 排泥52aは、目の大きな網板14を通過させると共に礫を除去し、その後、第 2シュート13を介して振動器29で振動状態の分離機本体19の取込口から目 の粗い下方メッシュ板23の上面へ送り込まれ、この下方メッシュ板23を通過 することで希釈された排泥52a中に含まれる粒度が2mmを越える残土成分を 分離除去し、除去された残りの希釈泥水53が下方のタンク15の貯泥槽16内 に流下して貯泥される。除去された粒度が2mmを越える残土成分は下方排出口 27から分離機本体19外へ排出されていく。 網板14で除去された礫は排出シュート14aを介して外へ排出されていく。 タンク15の貯泥槽16に貯泥した粒度が2mmを越える残土成分を除去した 残りの希釈泥水53は、移送ポンプ31から送泥管36を介して液体サイクロン 32へくみ上げると共にこの液体サイクロン32で粒度が75μmを越える残土 成分を比重で液体サイクロン32の第2排出口34から分離機本体19の上方メ ッシュ板24へ落下させて分離除去し、残りの粒度が75μm以下となる泥水成 分55は液体サイクロン32の第1排出口33から送水管37を介してタンク1 5の貯水槽17へ落下し貯水される。粒度が75μmを越える残土成分は上方メ ッシュ板24へ落下し、上方メッシュ板24で粒度が75μmを越える残土成分 は分離除去され、残りの希釈泥水53は下方メッシュ板23とを介してタンク1 5の貯泥槽16へ流下し、再び前記と同じ様に液体サイクロン32へくみ上げら れて分離を繰り返し行っていく。上方メッシュ板24が分離除去した粒度が75 μmを越える残土成分は分離機本体19の第2排出口34から外部へ排出されて いく。この分離機4により、希釈された排泥52aの中から産業廃棄物の対象と ならない残土成分54の大部分を除去する。
【0015】 タンク15の貯水槽17に貯水した泥水成分55は泥水成分送水管39を介し て遠心分離を用いた脱水機5へ送水し、今度は産業廃棄物の対象となる粒度が1 0μm以上の極微細な固体微粒子成分56を遠心分離し、固体微粒子成分排出口 7から排出し、固体微粒子成分56は貯留槽40で貯留され、又粒度が10μm 未満の水成分57は水成分排出口6から下方の貯留槽41に流下させ貯水する。 この水成分57は産業廃棄物の対象とならず、攪拌機3で使用される希釈水とし て送水管43を介して攪拌機3へ送水し再利用していく。又、送水管43を介し て送泥プラント51で使用される泥水用水としても再利用していく。希釈水や泥 水用水として送水する水量は調整切換弁44で調整する。
【0016】 以下、シルト質の地盤の掘削で、しかもヒューム管の内径が800ミリの場合 について、数値をもって説明する。 貯泥タンク2内に貯泥された高濃度排泥52(成分は粘土0.08m3・シル ト0.07m3・砂0.29m3・水1.06m3の計1.50m3)は、攪拌機3 で1.68m3の希釈水と攪拌されて希釈された排泥(成分は粘土0.12m3・ シルト0.08m3・砂0.29m3・水2.70m3の計3.20m3程)となっ て流動性を良くし、分離機でこの希釈された排泥が、産業廃棄物の対象とならな い残土成分54(成分は粘土0.02m3・シルト0.02m3・砂0.29m3 ・水0.23m3の計0.56m3程)と、泥水成分55(成分は粘土0.1m3 ・シルト0.06m3・砂0m3・水2.47m3の計2.63m3程)とに分離し た。この時点で貯泥タンク2に貯泥した高濃度排泥52から37%にあたる残土 成分54を分離除去した。更に、脱水機5で産業廃棄物の対象となる固体微粒子 成分56と産業廃棄物の対象とならない水成分57とに分離し、この固体微粒子 成分56(成分は粘土0.02m3・シルト0.04m3・砂0m3・水0.03 m3の計0.09m3程)は貯泥タンク2に貯泥した高濃度排泥52の6%にあた る。このことから、掘進機48より排出された高濃度排泥52の6%程だけを産 業廃棄物として処理していけばよく、又これにくわえ産業廃棄物とならない37 %程を省く残り57%程をリサイクルすることが出来るものとなった。産業廃棄 物となった6%程の固体微粒子成分56の一部は送泥プラント51で再利用され るので産業廃棄物として処理する量がこの6%より減るものとなった。 産業廃棄物として処理しなければならない固体微粒子成分56は固化剤で固化 し、産業廃棄物を埋め立て処理出来る埋め立て地に搬送し、埋め立て処理を行え ばよい。 37%程をしめていた残土成分54は産業廃棄物の対象とならないため、現場 で埋め立て処理したり、普通の埋め立て地へ搬送し埋め立て処理すればよい。又 埋め立て工事の現場で埋め立て用土砂として使用することも出来る。
【0017】
【考案の効果】
本考案によれば、掘進機より排泥されるヘドロ状の高濃度排泥を希釈水と混ぜ 合せて攪拌機で攪拌して流動性の良いものとして分離機・脱水機に通していくこ とで、スムーズに産業廃棄物の対象とならない残土成分と水成分と、産業廃棄物 の対象となる固体微粒子成分とに分離していくことが出来、産業廃棄物の対象と なる固体微粒子成分だけを産業廃棄物として処理していくことで、産業廃棄物と して処理しなければならない量を掘進機から排泥された高濃度排泥の1割以下と 大幅に減少させることが出来た。又、この産業廃棄物の対象となる固体微粒子成 分の量の減少に伴い、固化剤の使用量も大幅に減少させることが出来、産業廃棄 物の埋め立て地で埋め立て処理を行う量も減少させることが出来、運送にかかる 手間とコストを大幅に減少させるばかりでなく産業廃棄物の埋め立て面積を少な く出来るものとなった。 更に、産業廃棄物の対象とならない残土成分と水成分とは処理に何ら規制がか からず、現場での埋め立て処理や、近くの埋め立て地での埋め立て処理が行える ので、高濃度排泥の処理が環境を損うことなく又手間とコストを大幅に減少させ ることが出来るものとなった。水成分は高濃度排泥と混ぜ合せる稀釈水としてリ サイクルが行え、経済的となる。
【0018】 請求項2記載の考案では、攪拌機で攪拌されて希釈された排泥を繰り返し分離 機本体の1対のメッシュ板に通して残土成分と泥水成分とに分離していくので、 分離機で大部分の残土成分を分離出来、確実に残土成分と泥水成分とに分離させ ていくことが出来る。又残土成分を粒子の大きさで別れた2つのランクに分ける ことが出来、残土成分を現場で埋め立てを行う場合に、その埋め立てる土質に合 った残土成分を使って埋め立てることも出来る。 請求項3記載の考案では、脱水機として遠心分離機を用いているので、泥水成 分から産業廃棄物の対象となる固体微粒子成分をスムーズに且つ確実に分離除去 していくものとなる。 請求項4記載の考案では、固体微粒子成分の一部を切羽に送泥する高濃度泥水 に含ませる泥水材としてリサイクルしていくことが出来、産業廃棄物として処理 しなければならない量を更に減らすことが出来るものとなった。 又水成分の一部を切羽に送泥する高濃度泥水を製造する送泥プラントの泥水用 水として使用していくので、リサイクル性に優れ、大変経済的なものとなった。
【0019】 請求項5,7記載の考案では、粒度が75μmを越したものを残土成分として 希釈された排泥から分離除去するので、分離機にかけた希釈された排泥から大部 分の残土成分を分離除去することが出来、産業廃棄物として処理しなければなら ない量を減少させていくことが出来る。 請求項6,8記載の考案では、脱水機でもって泥水成分の中から粒度が10μ mを越えた固体微粒子成分を分離除去していくので、固体微粒子成分を分離除去 した残りの水成分を希釈水として使用しても、高濃度排泥中に分離工程の途中で 分離されていく成分を混ぜ合せる心配はなく、分離工程の流れをスムーズに行っ ていくことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の処理工程を示す流れ図である。
【図2】本実施例の平面図である。
【図3】図2でのA−A断面図である。
【符号の説明】
1 排泥処理装置 2 貯泥タンク 3 攪拌機 4 分離機 5 脱水機 6 水成分排水口 7 固体微粒子成分排出口 8 注入口 9 負圧発生器 10 欠番 11 第1シュート 12 駆動モーター 13 第2シュート 14 網板 14a 排出シュート 15 タンク 16 貯泥槽 17 貯水槽 18 欠番 19 分離機本体 20 欠番 21 欠番 22 欠番 23 下方メッシュ板 24 上方メッシュ板 25 取込口 26 欠番 27 下方排出口 28 上方排出口 29 振動器 30 欠番 31 移送ポンプ 32 液体サイクロン 33 第1排出口 34 第2排出口 35 欠番 36 送泥管 37 排水管 38 欠番 39 泥水成分送水管 39a 移送ポンプ 40 貯留槽 41 貯留槽 42 移送ポンプ 43 送水管 44 調整切換弁 45 欠番 46 欠番 47 欠番 48 掘進機 49 坑内 50 切羽 51 送泥プラント 52 高濃度排泥 52a 希釈された排泥 53 希釈泥水 54 残土成分 55 泥水成分 56 固体微粒子成分 57 水成分

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切羽に高濃度泥水を注入してその泥水圧
    で切羽面を安定させながら掘削していく高濃度泥水加圧
    推進工法の掘進機から排出される高濃度排泥を一時的に
    貯える貯泥タンクと、同貯泥タンクに貯泥した高濃度排
    泥を希釈水と混ぜて攪拌する攪拌機と、同攪拌機で攪拌
    され希釈された排泥を粒度によって残土成分と泥水成分
    とに分離する分離機と、前記泥水成分から極微細な固体
    微粒子成分を分離除去する脱水機と、同脱水機で前記固
    体微粒子成分を分離除去されて残った水成分及び前記固
    体微粒子成分をそれぞれ貯える貯留槽と、前記水成分を
    希釈水として前記攪拌機へ送水する送水部とから構成さ
    れたことを特徴とする高濃度泥水加圧推進工法用排泥処
    理装置。
  2. 【請求項2】 天井面と底面とを開口した中空なケーシ
    ングの内部に目の粗さが異なるメッシュ板を1対上下に
    対向させた状態で間隔をあけて取付け、前記ケーシング
    の内部空間を仕切り、攪拌された高濃度排泥を前記1対
    のメッシュ板のうち目の粗いメッシュ板の一端の上面に
    送り込む取込口を前記ケーシングに設け、同取込口と反
    対側の前記ケーシングに前記1対のメッシュ板を通過出
    来ずに残る残土成分の排出口を設け、前記1対のメッシ
    ュ板を振動させる振動器を設けて分離機本体を形成し、
    前記分離機本体の下方に前記分離機本体で篩した分を一
    時的に貯める貯泥槽を設け、同貯泥槽に貯まる希釈され
    た排泥をくみ上げて泥水成分と残土成分とに分離すると
    共に分離した残土成分を前記分離機本体の上方から前記
    メッシュ板に排出する液体サイクロンを設け、同液体サ
    イクロンで分離された泥水成分を一時的に貯める貯水槽
    を設けて分離機を構成した請求項1記載の高濃度泥水加
    圧推進工法用排泥処理装置。
  3. 【請求項3】 前記脱水機として、遠心分離機を用いた
    請求項1又は2記載の高濃度泥水加圧推進工法用排泥処
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記脱水機から排出される固体微粒子成
    分の一部を掘進機に使用する高濃度泥水の泥水材として
    使用し、前記送水部の水の一部を高濃度泥水を製造する
    送泥プラントの泥水用水として使用した請求項1〜3い
    ずれか記載の高濃度泥水加圧推進工法用排泥処理装置。
  5. 【請求項5】 攪拌機で攪拌され希釈された排泥を前記
    分離機が75μmの粒度を境いにして分離し、この75
    μmを越した成分を残土成分とし、75μm以下のもの
    を泥水成分とした請求項1記載の高濃度泥水加圧推進工
    法用排泥処理装置。
  6. 【請求項6】 前記脱水機が泥水成分を粒度10μmで
    分別し、この10μmを越えた成分を固体微粒子とし、
    10μm以下のものを水成分とした請求項1又は5いず
    れか記載の高濃度泥水加圧推進工法用排泥処理装置。
  7. 【請求項7】 攪拌機で攪拌され希釈された排泥を前記
    分離機が75μmの粒度を境いにして分離し、この75
    μmを越した成分を残土成分とし、75μm以下のもの
    を泥水成分とした請求項2〜4いずれか記載の高濃度泥
    水加圧推進工法用排泥処理装置。
  8. 【請求項8】 前記脱水機が泥水成分を粒度10μmで
    分別し、この10μmを越えた成分を固体微粒子とし、
    10μm以下のものを水成分とした請求項2,3,4,
    7いずれか記載の高濃度泥水加圧推進工法用排泥処理装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011255261A (ja) * 2010-06-07 2011-12-22 Taihei Sangyo Co Ltd 建設汚泥の処理方法及び建設汚泥からの再生砂
JP2011255262A (ja) * 2010-06-07 2011-12-22 Taihei Sangyo Co Ltd 泥水の処理方法

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JP2011255261A (ja) * 2010-06-07 2011-12-22 Taihei Sangyo Co Ltd 建設汚泥の処理方法及び建設汚泥からの再生砂
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