JPH0335980B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は生コンクリート状の泥分が表面に固着
した砂礫を洗浄し、砂礫分と泥分を分離する振動
篩に関するものである。

一般に泥漿シールド工法（加泥シールド工法と
も云う）において発生する掘削ずりは、掘削機に
よつて切羽内に圧入する高濃度泥と地山の土砂が
混合して生コンクリート状になつて排出される。
この排出づりは固体の空〓部を泥漿が充満し、掘
削機内では液圧が保持できる状態のものであるの
で、このまゝ車で輸送する時等は取扱上は液性を
示し、輸送中に道路に泥漿がもれて道路を汚した
り、通行人に汚をはねたりして二次公害を発生す
る恐れがあつた。またベントナイト等を含む泥水
は、捨場における処理も難かしく、産業廃棄物に
指定され、処理費が著しく高価なものとなる等の
欠点がある。

本発明はかゝる高濃度泥水とずりとの混合物の
処理に関するもので掘削時に添加する高濃度泥に
は高価なベントナイトや粉末粘土等を配合してつ
くられているので、掘削現場で、出来るだけ少
量の水でずりを洗浄して泥分を除去した砂礫状と
泥水を分離し、砂礫は骨材原料として有効に利用
できるようにする。分離した泥水はできるだけ
再利用できるように回収することを目的とするも
のである。

そもそも高濃度泥と地山の砂礫及び土分の混合
物は生コンクリート状で直接篩の上に供給しても
表面に固着した泥分は除去できない。形状の大き
な礫分は砂分と分離できたとしても砂と泥分は網
目が目詰りして分離できない。

本発明の礫の表面の泥分を除去し、砂も泥分と
効率よく分離し、且つ粘土、ベントナイト等を高
率で回収するためできるだけ濃度の高い泥水中で
充分粒子相互間の摩擦作用（礫だけでなく砂を混
合した状態がよい）が有効であるから篩の一部を
洗浄室にすることによつて解決した。

本発明について図面を示して説明する。第１図
において、１は本発明の篩本体で、最上段に砂ス
クリーン２８が取付けられている。２はローベツ
ド形加振体である。３は粗礫用スクリーン６のず
り投入部に設けられたプーである。こゝに掘削現
場から輸送された高濃度泥水と地山の土砂と混合
したずりが連続投入される。４はプールに設けら
れた堰板である。５は粗礫用スクリーン６に設け
られた堰板である。この粗礫用スクリーン６の目
開きは例えば15mmである。７は細礫用スクリーン
で相礫用スクリーン６の下段に設けられており、
その目開きは例えば2.5mmのものが使用される。
以上の夫々のスクリーンはほぼ水平に設置されて
いる。ずりは矢印Ａの方向から供給される。

すなわち、篩本体１は矢印Ｆの方向へ振動する
ことにより、高濃度泥水と地山の砂礫及び土分の
混合物は投入部プール３内で洗浄水でうすめら
れ、振動により泥水中で粒子相互間の摩擦作用を
受け、砂、礫内表面に固着した泥分は除去され
る、かくして固着泥分から分離した砂、礫及び泥
水は堰４を越えて粗礫用スクリーン６に移動し、
粗礫の固体粒子を分粒し、さらに細礫用スクリー
ン７に送られ細礫を分粒する。分離された泥水、
砂は細礫用スクリーン７から流下する。分離され
た粗礫、細礫はスクリーンの一端すなわち矢印Ｂ
方向へ排出される。

篩本体１によつて粗礫、細礫を分離された砂、
泥水は泥水受シユート１０を経て泥水槽２０に貯
められ、泥水循環ポンプ２１により泥水は管２２
を経て液体サイクロン２３に送られる。液体サイ
クロン２３によつて分離された上液は切替弁２４
をへて管２５，２６によつて夫々プール３とスク
リーン６に供給され、プール３においては生コン
クリート状の砂礫をうすめて砂礫の表面に固着し
た泥分を取除き、管２６から洗浄水により砂礫を
洗浄する。一方液体サイクロン２３の濃縮，捕集
されたアンダーフローは濃度の高い液体となつて
下方より取出され、アンダーフローシユート２７
を経て、または、液体サイクロン２３のアンダー
フローを直接篩本体１の砂分スクリーン２８に還
流される。砂分スクリーン２８に還流されたアン
ダーフローは振動により脱液され、粗礫スクリー
ン６、細礫スクリーン７で分粒された組礫，細礫
と共に、砂礫コンベア３０によつて矢印Ｂ方向に
排出される。３１は切替弁で、泥水回収時ONと
なし、液体サイクロンの上液を管２９を経て回収
泥水槽３２に貯溜し、回収泥水ポポンプ３３によ
り矢印Ｄから再利用される。なお図中３４，３５
は攪拌器であり、Ｅは洗浄砂礫に付着水として同
伴逸水するために必要な水としての補給水であ
る。Ｄは回収泥水である。

以上説明したように、本発明は生コンクリート
状の泥分が表面に固着した砂礫を、篩端分けの前
に洗浄水の溜るプールに投入し、プール内に滞留
させ、振動篩の振動を利用して投入物自身の相互
摩擦作用で投入物の表面に固着した汚れをプール
内洗浄水により洗浄させ、砂漿を砂、礫、泥分に
容易に篩分けしやすいようにする効果を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明である振動洗浄篩装置の説明図
である。 １……篩本体、２……加振体、３……プール、
４，５……堰板、６……粗礫用スクリーン、７…
…細礫用スクリーン、１０……泥水受樋、２０…
…泥水受槽、２１……泥水循環ポンプ、２２……
管、２３……液体サイクロン、２４……切替弁、
２５，２６……管、２７……アンダーフローシユ
ート、２８……砂スクリーン、２９……管、３０
……コンベア、３１……切替弁、３２……回収泥
水槽、３３……回収泥水ポンプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 振動篩本体の最上段に砂スクリーンを設け、
   その下段に粗礫篩面に複数の堰板を設け、その一
   つは原料投入部分の洗浄水の留るプールを形成せ
   しめ、更にその下段に細礫用スクリーンを夫々ほ
   ぼ水平に設け、粗礫、細礫から分離された砂分、
   泥水は泥水受槽に受け、砂分、泥水は砂スクリー
   ンの真上に設けられた液体サイクロンに送られ、
   分離された上液はプール、粗礫スクリーンに供給
   され、液体サイクロンのアンダーフローはアンダ
   ーフローシユートを経て或は直接、砂スクリーン
   に還流され、これら砂分、粗礫及び細礫と共に
   夫々スクリーンの他端から排出され、又液体サイ
   クロンの上液は回収泥水槽に貯留し再利用する機
   構を有する振動洗浄篩装置。