JP6814495B1 - 固液分離装置、及び固液分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】含水率の高い被処理物から液体分と固体分を効率的に分離することができる固液分離装置、及び固液分離方法を提供することを目的とする。【解決手段】固液分離装置1の本体部10の篩面20には、本体部10の幅方向に延在する堰部30が設置されている。堰部30は高さの低い低堰部31と、低堰部31よりも相対的に高さの高い高堰部32から構成されている。低堰部31は、被処理物の搬送方向に沿って所定の間隔でn本設置され、高堰部32は本体部10の下流端部に1本だけ設置される。各堰部30でロール状の堆積体を形成し、各堰部30を乗り越えながら搬送される被処理物は、下流端部の高堰部32を乗り越え、排出口11から排出されて回収される。【選択図】図1

Description

本発明は、固液分離装置、及び固液分離方法に関する。詳しくは、含水率の高い被処理物から液体分と固体分を効率的に分離することができる固液分離装置、及び固液分離方法に係るものである。
近年、焼酎の生産量が増大し、それに伴って莫大な焼酎粕が排出されるようになっている。焼酎粕の処理については、従来は海洋投棄することにより安易に解決されていたが、環境への配慮などにより法的規制が厳しくなり、現在では焼酎粕の全量を陸上処理することを目標に焼酎業界での努力がなされている。
このような焼酎粕の陸上処理としては、焼却処理することも考えられるが、焼酎粕は多くの水分(約90重量%以上)と少量の固体分から構成されているため、全量を焼却処理するには焼却設備や燃料コストが高くなり好ましい手法とはえない。
一方、焼酎粕の水分中には、アミノ酸、有機酸、糖分、ビタミン、発酵代謝物等が含まれ、固体分には、麹菌や酵母菌等の菌体の他、たんぱく質、でん粉、繊維分等が含まれている。このような焼酎粕に含まれる機能性成分に着目して、近年では焼酎粕の処理方法として、焼酎粕に含まれる機能性成分を採取し、家畜飼料等に有効利用する試みが行われている。
例えば、特許文献1には、焼酎粕を液体分と固体分とに分離し、液体分の懸濁物質を100(g/L)以下に調整後、液体分と固体分とをそれぞれ別々にディスク型乾燥機を用いて乾燥させ、その後、液体分乾燥物および固体分乾燥物を混合する飼料の製造方法が開示されている。
また、本特許出願人は、特許文献2において、焼酎粕を濾過液と固体分に固液分離装置で分離したうえで、濾過液に1種、或いは2種以上の乳酸菌を添加して第2の混合液を生成し、この第2の混合液を嫌気性雰囲気下で発酵させ、沈殿液と上澄液に分離する工程からなる焼酎粕の処理方法、及び焼酎粕の処理装置について提案をしている。
ところで、焼酎粕は栄養成分が豊富であることから腐敗しやすく、かつBOD(生物的酸素要求量)やSS(懸濁物質)が高い。そのため、前記特許文献1、及び特許文献2に開示されている通り、焼酎粕を処理した処理物を飼料に転用する場合には、一般的には前処理工程として焼酎粕を固液分離装置で固液分離され、そのうちの固体分を乾燥設備に送って乾燥処理される。
ここで、固液分離装置としては、様々なタイプのものがあり、要求される分離効率や生産効率に基づいて各タイプの固液分離装置が採用される。例えば、高粘性の焼酎粕の固液分離装置としては、スクリュープレスなどの脱水機が用いられることが多い。一方、粘性を十分に下げた焼酎粕の固液分離装置としては固定篩、振動篩、回転篩、搖動篩等から選択されるが、このうち振動篩は構造が簡素でありメンテナンス性に優れ、さらには分離効率にも優れるため、焼酎粕の固液部分離装置として広く採用されている。
この、振動篩の一般的な構造としては、例えば特許文献3に開示されている。具体的には、架台に支持された本体部を有し、該本体部には網目状の篩面が張設されている。本体部の所定の位置には、篩面を所定の振動数で上下、或いは水平方向へ振動させるための振動装置が備えられている。振動装置による振動が篩面に伝わると、篩面の被処理物のうち液体分や、極小さな固体分は篩面から下方に滴下し、固体分は篩面に残存することで、液体分と固体分が固液分離される仕組みとなっている。
特開平8−56584号公報 特許第642584号公報 実開平6−81675号公報
ところで、振動篩は、被処理物の供給側から排出側に向けて上り勾配となるように所定の角度を設けて架台等に設置される。そして、振動装置を駆動して篩面を上下動させると、篩面の被処理物は、上り勾配に沿って上流側から下流側へと搬送され、その間に前記した通り、被処理物に含まれる液体分は篩面から下方に滴下し、固体分は他方側に搬送され塊となって堆積する。そして、塊となって堆積する固体分は作業者によりかき集められ回収される。
しかしながら、従来の振動篩においては、被処理物のうち固体分の全てが搬送方向に向かって搬送されるとは限らず、搬送過程において固体分の一部が上り勾配を登り切れずに搬送方向とは逆方向に向けて落下したり、或いは下流側に堆積した固体分の塊が一定の大きさとなることにより崩れ落ちるという現象が生じ、作業者による固体分の回収に多くの工数を要していた。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、水分を多く含有する被処理物から液体分と固体分を効率的に分離することができる固液分離装置、及び固液分離方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の固液分離装置は、網目状の篩面を有する本体部と、該本体部に振動を付与する加振装置と、被処理物の搬送方向と略直交する方向に延在し、被処理物の搬送方向に沿って前記篩面を複数の固液分離領域に区画する複数の堰部とを備える。
ここで、固液分離装置は、網目状の篩面を有する本体部を備えることにより、本体部内に被処理物を供給することで、被処理物に含まれる液体分を篩面から滴下させ、被処理物を固体分と液体分に固液分離することができる。
また、本体部に振動を付与する加振装置を備えることにより、付与された振動により篩面の被処理物は一の方向に向けて振動を伴いながら搬送される。この搬送工程における振動により、被処理物に含まれる液体分が篩面から滴下され易くなるため、被処理物を固体分と液体分に確実に固液分離することができる。
また、被処理物が供給される上流側から下流側に向かう搬送方向と略直交する方向に延在し、被処理物の搬送方向に沿って篩面を複数の固液分離領域に区画する複数の堰部を備えることにより、被処理物を篩面上に設置された各堰部で一時的に滞留させることで、固液分離を促進することができる。
また、本体部には、固液分離された被処理物を排出するための排出口が形成されている場合には、篩面に設置された堰部を乗り越えながら固液分離され、含水率が低くなった被処理物を、排出口から排出することができる。そのため、従来技術のように、固液分離後の篩面上に残った被処理物を作業者が回収する手間を省くことができる。
また、堰部は、被処理物の搬送方向に沿って所定の間隔で設置されたn本(nは2以上の整数)の低堰部を有することにより、搬送方向の最も上流側に位置する最初の低堰部により、被処理物中の液体分が下流側に流れ込まないように堰き止めることができる。従って、固液分離されながら下流側に移動する被処理物に対して、後から供給された被処理物の液体分が流れ込むことを防止することができる。
また、最初の低堰部の下流側に位置する2番目以降の低堰部により、最初の低堰部を飛び越えた被処理物を一時的に滞留させて固液分離することができる。前記した通り、被処理物の液体分は、最初の低堰部により堰き止められるため、下流側に位置する2番目以降の低堰部で滞留する被処理物を確実に固液分離することができる。
このとき、2番目以降の低堰部で一時的に滞留する際に、被処理物は低堰部で搬送方向に回転しながらロール状の堆積物を形成する。このロール状となった被処理物は後から供給されてくる被処理物の固体分も加わりその断面積が大きくなり、やがて低堰部の高さよりも高くなると、被処理物は低堰部を乗り越えて、さらに下流側へと搬送される。
また、第n番目の低堰部の下流側であって排出口の近傍に設置された高堰部を有することにより、前記したように低堰部を乗り越えた被処理物は下流側に搬送され、さらにその先に位置する高堰部で一時的に滞留し固液分離することができる。そのため、低堰部における滞留では固液分離できなかった液体分を、さらに高堰部で固液分離することで被処理物の含水率を下げることができる。
そして、高堰部の下流側の近傍には排出口が形成されていることにより、高堰部で一時的に滞留し、さらに大きな断面積のロール状の堆積物となった被処理物は、高堰部を乗り越えることで、そのまま排出口に投下され回収される。従って、作業者が篩面に残った固液分離処理後の被処理物を回収する手間を省くことができる。
また、高堰部の高さは、低堰部の高さよりも所定に高く構成されている場合には、被処理物が形成するロール状の堆積物の断面積に応じて、堰部の高さを任意に変化させることで、1つの堰部内で被処理物が長時間滞留することを防止することができる。
即ち、固液分離工程の初期段階においては、被処理物に多くの液体分が含まれており、被処理物が低堰部で一時的に滞留することにより形成されるロール状の堆積物の断面積もそれほど大きなものではない。そのため、搬送方向の上流側に位置する低堰部の高さを比較的低くすることで、一定時間の滞留後に被処理物が低堰部を乗り越えて速やかに下流側へと搬送することができる。
一方、下流側端部近傍の高堰部では、被処理物は比較的大きな断面積のロール状を形成する。そのため、高堰部の高さは、低堰部の高さよりも高く設定することで、被処理物を一時的に滞留させることができるため、被処理物の固液分離を促進することができる。
また、低堰部の断面形状が略矩形状である場合には、被処理物が一定の大きさのロール状の堆積物となるまで低堰部を乗り越えることができないため、被処理物を低堰部で一時的に滞留させることができるため、被処理物の固液分離を促進することができる。
また、高堰部の断面形状が略半円状である場合には、被処理物が係る高堰部を乗り越えやすくなるため、水分含有率がある程度少なくなった被処理物を速やかに排出口に排出することができる。
また、本体部を支持する架台を備え、本体部は、搬送方向に向かって斜め上方に所定の傾斜角で架台に支持される場合には、固液分離工程を経て、搬送方向の下流側に搬送されてきた被処理物に対して、後から供給される被処理物の液体分が流れ込みにくくなる。
また、本体部は、水平軸線に対して略10〜14度の傾斜角で架台に支持される場合には、搬送速度、及び被処理物の含水率が適当なものとなる。
なお、本体部の傾斜角が10度未満となると、搬送速度が速くなるため、各堰部での滞留時間が短くなり、固液分離が促進されずに被処理物の含水率が高まる虞がある。一方、本体部の傾斜角が14度よりも大きくなると、搬送速度が遅くなるため、下流側に移動した被処理物が上流側に向けて流れ落ちる可能性がある。さらに、固液分離工程に長時間を要するため、ランニングコストが上昇する。
前記の目的を達成するために、本発明の固液分離方法は、網目状の篩面を有する本体部の上流側に被処理物を供給する工程と、前記本体部に振動を付与して前記被処理物を上流側から下流側の搬送方向に沿って搬送する工程と、搬送方向と略直交するように延在し、搬送方向に沿って所定の間隔で設けられたn本(nは2以上の整数)の低堰部のうち最初の低堰部を乗り超えた前記被処理物を、前記最初の低堰部よりも下流側に位置する低堰部で一時的に滞留させながら固液分離して堆積体を形成する工程をn―1回繰り返す工程と、n番目の低堰部を乗り越えた前記被処理物を前記低堰部よりも高さが所定に高い高堰部で一時的に滞留させながら固液分離して堆積体を形成する工程と、前記高堰部を乗り越えた前記被処理物を搬送方向の下流側端部に形成された排出口から排出する工程とを備える。
ここで、網目状の篩面を有する本体部の上流側に被処理物を供給する工程を備えることにより、固液分離する被処理物を、篩面を有する本体部内に供給することができる。
また、本体部に振動を付与して被処理物を上流側から下流側に向けて搬送する工程を備えることにより、篩面の被処理物は一の方向に向けて振動を伴いながら搬送される。この搬送工程における振動により、被処理物に含まれる液体分が篩面から滴下され易くなるため、被処理物を固体分と液体分に確実に固液分離することができる。
また、搬送方向と略直交するように延在し、搬送方向に沿って所定の間隔で設けられたn本(nは2以上の整数)の低堰部のうち最初の低堰部を乗り超えた被処理物を、最初の低堰部よりも下流側に位置する低堰部で一時的に滞留させながら固液分離して堆積体を形成する工程をn―1回繰り返す工程を備えることにより、篩面上に設置された複数の低堰部により形成された固液分離空間に被処理物を一時的に滞留させることで、被処理物の固液分離を促進することができる。
また、n番目の低堰部を乗り越えた被処理物を低堰部よりも高さが所定に高い高堰部で一時的に滞留させながら固液分離して堆積体を形成する工程を備えることにより、低堰部である程度固液分離された被処理物の含水率をさらに低くすることができる。
また、高堰部を乗り越えた被処理物を搬送方向の下流側端部に形成された排出口から排出する工程を備えることにより、高堰部で一時的に滞留させて固液分離することにより含水率の低くなった被処理物を、排出口から排出することができる。従って、篩面に堆積した被処理物を作業者が回収する手間を省くことができる。
本発明に係る固液分離装置、及び固液分離方法は、含水率の高い被処理物から液体分と固体分を効率的に分離することができるものとなっている。
本発明の実施形態に係る固液分離装置の全体外観図である。 本発明の実施形態に係る固液分離装置の加振装置を示す図である。 本発明の実施形態に係る固液分離装置の本体部の断面図である。 本発明の実施形態に係る固液分離装置の使用状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。なお、各図において説明の便宜上、固液分離装置を設置面に設置した状態において、設置面から上方に向かう方向を上方向、上方向の反対方向を下方向、上方向および下方向により表される軸方向を鉛直方向、鉛直方向と垂直な軸方向を水平方向とそれぞれ定義する。
まず、本発明の実施形態に係る固液分離装置1の構成について図1乃至図3に基づいて説明する。固液分離装置1は、主に本体部10、本体部10に形成された開口部に張設された篩面20、篩面20上に設置された堰部30、本体部10に振動を与える加振装置40、本体部10を所定の傾斜角度で支持する架台50から構成されている。架台50には、固液分離された被処理物のうち液体分を回収する第1の回収箱60と、固体分を回収する第2の回収箱70が設置されている。
ここで、必ずしも、本体部10は架台50に対して傾斜した状態で支持される必要はない。例えば設置面と平行な水平状態で支持されてもよい。但し、後記する通り、本体部10が所定の傾斜角度で架台50に支持されることにより、被処理物の固液分離を効率的に行うことができる。
本体部10は搬送方向に縦長の平面視略長方形状であり、被処理物が供給される上流端部とは反対側の下流端部に排出口11が形成されている。係る排出口11は、固液分離された被処理物の固体分を排出するためのものであり、排出口11から排出された固体分は排出シュート12を通じて第2の回収箱70に回収される。
ここで、必ずしも、排出口11は形成されている必要はない。但し、排出口11が形成されていることにより、固液分離された被処理物の残渣である固体分を、係る排出口11から排出することができるため、作業者による被処理物の回収の手間を省くことができる。
篩面20は略1〜2mm程度の略矩形状の目開きの網目が全面に形成されている。篩面20に供給された被処理物は、篩面20上で振動を繰り返すことにより、被処理物に含まれる水分である液体分が係る篩面20から鉛直下方に滴下し、第1の回収箱60により回収される。
ここで、必ずしも、篩面20の網目の目開きの大きさは略1〜2mmである必要はない。網目の大きさは固液分離する被処理物に応じて適宜変更することができる。さらに、網目形状についても任意に変更することができるものとする。
本体部10の端部には、本体部10に対して振動を付与する加振装置40が備えられている。加振装置40は、図2に示すように、モーター41、モーター41のシャフト軸42に接続されたプーリー46、アンバランスウェイト45、アンバランスウェイト45のシャフト軸43に接続されたプーリー47を有し、プーリー46とプーリー47はVベルト44により接続されている。そして、加振装置40は開閉可能なカバーで覆われており、外部からの力や雨等から保護することができるものとなっている。
加振装置40は、モーター41を駆動することにより、モーター41のシャフト軸42と同軸回転するプーリー46の回転力がVベルト44を通じて伝達される。プーリー47の回転力は、アンバランスウェイト45のシャフト軸43に伝達される。シャフト軸43に伝達された回転力によりアンバランスウェイト45は回転し、その回転力が本体部10に伝達されて本体部10が振動する。このとき、枠体13に取り付けられた複数のスプリング14により、本体部10を鉛直上下方向に振動させることができる。
ここで、必ずしも、加振装置40は前記したアンバランスウェイト45を使用するものに限定されるものではなく、公知の加振装置に適宜変更することができる。
堰部30は、図3に示すように、高さの低い複数本の低堰部31と、低堰部31よりも相対的に高さの高い1本の高堰部32から構成されており、各堰部30は本体部10の幅方向(被処理物の搬送方向と略直交する方向)に延在するとともに、篩面20上の搬送方向沿って所定の間隔で設置されている。
低堰部31は、高さh1が略10mmの断面略矩形状をした角材であり、本発明の実施形態においては、第1の低堰部31aと第2の低堰部31bの2本の低堰部31から構成されている。第1の低堰部31aは本体部10の長さ方向の略中心部よりもやや下流側に設置され、第2の低堰部31bは第1の低堰部31aの下流側に一定の間隔L(本発明の実施形態では略20cm)を設けて設置されている。そして、これら第1の低堰部31aと第2の低堰部31bにより固液分離空間R1が形成される。
ここで、必ずしも、低堰部31は第1の低堰部31aと第2の低堰部31bの2本から構成されている必要はない。低堰部31は少なくとも2本が設置されていればよく、例えば本体部10の長さに応じて3本以上の低堰部31を設置してもよい。この場合、固液分離空間が複数形成され、各固液分離空間において被処理物の固液分離が繰り返されることになる。
高堰部32は、断面略半円形状であり、低堰部31よりも高さがやや高い高さh2(例えば略15mm程度)に設定されている。係る高堰部32と第2の低堰部31bにより固液分離空間R2が形成される。なお、第2の低堰部31bと高堰部32の間隔Lは、第1の低堰部31aと第2の低堰部31bと同じの間隔が設けられている。
以上の構成において、本発明の実施形態に係る固液分離装置1を使用した固液分離方法について図4に基づいて説明する。
まず、供給パイプ(図示しない)により固液分離される被処理物Mが本体部10の上流側に連続的に供給される。
供給パイプから供給される被処理物Mのうち、液体分は篩面20の網目から下方に滴下されて、架台50に設置された第1の回収箱60により回収される。
一方、篩面20に残った被処理物Mは、篩面20の振動により上流側から下流側に向けて搬送される。この搬送過程において、被処理物Mに含まれる液体分や微小な固体分が篩面20の網目から下方に篩い落とされ、篩面20上の被処理物の水分含有率が徐々に減少する。
篩面20上を搬送する被処理物Mが第1の低堰部31aに到達すると、第1の低堰部31aで一旦堰き止められる。このとき、供給パイプからは連続的に被処理物Mが供給されるため、被処理物Mの固体分が徐々に第1の低堰部31aに堆積されていく。
第1の低堰部31aにより堰き止められ、堆積した被処理物Mの高さが第1の低堰部31aの高さよりも高くなると、被処理物Mの一部が第1の低堰部31aを乗り越えはじめる。このとき、供給パイプからは連続的に被処理物Mが供給され続けるため、第1の低堰部31aを乗り越える被処理物Mは徐々に多くなる。
第1の低堰部31aを乗り越え、固液分離空間R1に進入した被処理物Mは、第1の低堰部31aの下流側に位置する第2の低堰部31bで再び堰き止められる。固液分離空間R1に進入した被処理物Mは、ある程度の液体分が分離されているため、含水率が少ないものとなっている。そのため、第2の低堰部31bで堰き止められた被処理物Mは、篩面20の振動により、紙面に向かって反時計回りに回転しながら一時的に滞留し、固液分離がさらに促進される。
固液分離空間R1で滞留し、含水量が少なくなった被処理物Mは、その固体分がロール状の堆積物を形成し始める。さらに、第1の低堰部31aを乗り越えて搬送されてくる被処理物により、徐々に堆積物が大きくなる。ある程度の大きさのロール状となった被処理物Mは、やがて第2の低堰部31bの高さを乗り越えて、固液分離空間R2に進入し、下流側に位置する高堰部32で堰き止められる。
高堰部32の高さは低堰部31の高さよりも高く設定されているため、固液分離空間R2に進入したロール状に堆積した被処理物M、さらに高堰部32に堰き止められ、固液分離空間R2で滞留する。その間に、後続の被処理物Mが第2の低堰部31bを乗り越えて固液分離空間R2に進入してくる。
高堰部32で堰き止められて滞留する被処理物Mと、後続の被処理物Mはやがて合わさり、滞留を続けることで、さらに大きなロール状の堆積物を形成し、やがて高堰部32の高さを越える堆積物となる。このとき、被処理物Mは、高堰部32を乗り越え、排出口11から排出シュート12を伝って、第2の回収箱70に回収される。
以上の工程を繰り返すことにより、供給パイプから供給される液体分を多く含む被処理物Mは、液体分と含水率の少ない固体分に固液分離され、さらに固体分は排出口11から第2の回収箱70に回収されるため、篩面20に残った固体分からなる被処理物を作業者がかき集めて回収するといった手間を省くことができる。
以上が、本発明の固液分離装置1の構成、及び固液分離装置1による固液分離方法の実施形態であるが、発明の範囲を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、第1の低堰部31aと第2の低堰部31bの設置間隔Lについては、略20cmである必要はなく、本体部10の長さや、固液分離する被処理物の量、或いは種類に応じて適宜変更することができるものとする。
また、必ずしも、第1の低堰部31aの断面形状は略矩形状である必要はない。例えば円形状、半円形状、三角形状等、特にその断面形状が限定されるものではない。但し、第1の低堰部31aは篩面20に連続的に供給される被処理物のうち液体分が下流側に流出することを防止する機能も有している。そのため、液体分を確実に堰き止めるという観点からは、第1の低堰部31aの断面形状は略矩形状であることが好ましい。
また、必ずしも、第2の低堰部31bの断面形状は略矩形状である必要はない。第1の低堰部31aと同様に円形状、半円形状、三角形状等、特にその断面形状が限定されるものではない。但し、第2の低堰部31bは、第1の低堰部31aを乗り越えてきた比較的水分含有率の高い被処理物を一時的に滞留させて固液分離する機能を有している。そのため、被処理物を確実に堰き止めて固液分離させるという観点からは、第2の低堰部31bの断面形状は被処理物が容易に乗り越えることのできない形状である略矩形状であることが好ましい。
また、必ずしも、低堰部31の高さh1は略10mm程度に設定する必要はない。被処理物の種類に応じて適宜変更することができるものとする。但し、低堰部31は搬送方向の上流側に位置するため、低堰部31の位置する地点では、被処理物の固液分離が不十分な状態であり、被処理物には多くの液体分が含有されている。このように水分含有率の高い被処理物は流動性が高い状態となる。そのため、低堰部31の高さをあまり高くすると、係る低堰部31を乗り越えることができない虞があり、被処理物の液体分を堰き止めて、かつ流動性の高い状態の被処理物が容易に乗り越えることができる程度の高さに設定することが好ましい。
また、必ずしも、高堰部32は断面略半円形状である必要はない。円形状、三角形状、矩形状等、特にその断面形状が限定されるものではない。但し、固液分離空間R2で堆積体を形成した被処理物は、高堰部32を乗り越えて排出口11に排出させる必要があることから、被処理物が高堰部32をある程度乗り越えやすい形状である断面略半円形状であることが好ましい。
また、必ずしも、高堰部32の高さh2は略15mm程度に設定する必要はない。被処理物の種類に応じて適宜変更することができるものとする。
以上のように、本発明を適用した固液分離装置、及び固液分離方法は、含水率の高い被処理物から液体分と固体分を効率的に分離することができるものとなっている。
1 固液分離装置
10 本体部
11 排出口
12 排出シュート
13 枠体
14 スプリング
20 篩面
30 堰部
31 低堰部
31a 第1の低堰部
31b 第2の低堰部
32 高堰部
40 加振装置
41 モーター
42、43 シャフト軸
44 Vベルト
45 アンバランスウェイト
46、47 プーリー
50 架台
60 第1の回収箱
70 第2の回収箱
M 被処理物
R1、R2 固液分離空間

Claims (4)

  1. 網目状の篩面を有し、固液分離された被処理物を排出するための排出口が搬送方向の下流端部に形成された本体部と、
    該本体部に振動を付与する加振装置と、
    被処理物の搬送方向と略直交する方向に延在し、前記篩面を被処理物の搬送方向に沿って複数の固液分離領域に区画する複数の堰部と、を備える固液分離装置において、
    前記堰部は、
    被処理物の搬送方向に沿って所定の間隔で設置された高さが一様な断面略矩形状のn本(nは2以上の整数)の低堰部と、
    第n番目の前記低堰部の下流側であって前記排出口の近傍に設置され、前記低堰部よりも高さが所定に高い断面略半円状の高堰部と、を有する
    請求項1に記載の固液分離装置。
  2. 前記本体部を支持する架台を備え、
    前記本体部は、搬送方向に向かって斜め上方に所定の傾斜角で前記架台に支持される
    請求項に記載の固液分離装置。
  3. 前記本体部は、水平軸線に対して略10〜14度の傾斜角で前記架台に支持される
    請求項に記載の固液分離装置。
  4. 網目状の篩面を有する本体部の上流側に被処理物を連続的に供給する工程と、
    前記本体部に振動を付与して前記被処理物を上流側から下流側の搬送方向に沿って搬送する工程と、
    搬送方向と略直交するように延在し、搬送方向に沿って所定の間隔で設置された高さが一様な断面略矩形状のn本(nは2以上の整数)の低堰部のうち最初の低堰部を乗り超えた前記被処理物を、前記最初の低堰部よりも下流側に位置する低堰部で一時的に滞留させながら固液分離して堆積体を形成する工程をn―1回繰り返す工程と、
    前記最初の低堰部により前記被処理物に含まれる液体分の下流側への流入を堰止める工程と、
    n番目の低堰部を乗り越えた前記被処理物を前記低堰部よりも高さが所定に高い断面略半円状の高堰部で一時的に滞留させながら固液分離して堆積体を形成する工程と、
    前記高堰部を乗り越えた前記被処理物を搬送方向の下流側端部に形成された排出口から排出する工程と、を備える
    固液分離方法。
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