JP4827831B2 - ろ過材のリサイクル装置及びろ過材のリサイクル方法 - Google Patents
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Description
しかし、古いろ過材は、法律上産業廃棄物とみなされ、それを処理するのに多額の捨場費用が必要となり、また、新しいろ過材の購入コストも高くなるという問題がある。
そこで、使用済みのろ過材を再生して再使用することにより、上記問題点を解決するものとして特許文献1に示すろ過材のリサイクル装置を本出願人が先に提案している。
斯くして洗浄むらがあるろ過材や、汚れが再付着したろ過材を使用する場合、そのろ過機能や耐久性が低下し、ランニングコストが高くなってしまうという問題がある。
本発明に係るろ過材のリサイクル方法は、少なくとも1つのふるい手段によりろ過材を分級し、ふるい手段により分級されたろ過材を搬送手段により搬送し、ろ過材が分級又は/及び搬送されるときにろ過材を洗浄し、洗浄済みのろ過材を当該ふるい手段や当該搬送手段を備えたリサイクル装置の取り出し口から取り出して再使用可能にするようにしたろ過材のリサイクル方法であって、ふるい手段として、容器及びこの容器内に配設される振動式ないし回転式のふるいを有するふるい手段を用いてろ過材を透過し、ふるい手段を透過したろ過材を洗浄する水洗洗浄部に設けられた貯留部でろ過材を貯留し、貯留部の下部に設けられる前記取り出し口の上流側に設けられた噴射口で下方から吹き上げる方向に洗浄水を噴射して、貯留部内でろ過材を下降させるとともに、この下方から吹き上げる洗浄水でろ過材を攪拌して洗浄するようにしたことを最大の特徴とするものである。
また、水洗洗浄部を、ふるい手段によりろ過材が複数に分級されたろ過材のうち最小のろ過材を分級するふるい手段の下流側に連続して設けたものでは、目詰まりを起こしやすい最小のろ過材の洗浄がさらに洗浄されるので、再利用されるろ過材のろ過機能の低下や耐久性の低下をなくし、ろ過材の洗浄間隔をさらに長くしてろ過材を有効に利用することができる利点がある。
図1はろ過材のリサイクル装置の概略図であって、図中符号1はろ過材のリサイクル装置を全体的に示す。
なお、本発明にいうろ過材とは例えばイオン交換を行うイオン交換塔に収納して使用される粒状のイオン交換等樹脂をも包含するものである。
このろ過材のリサイクル装置1は、洗浄されるろ過材2が投入される投入口3と、この投入口3に投入されたろ過材2を除塵用の第1次分級用ふるい手段4に供給する供給手段5と、除塵用の第1次分級用ふるい手段4を含む複数のふるい手段6・7と、各ふるい手段4・6・7の間を連結してろ過材を順に搬送する搬送手段8とを備えて構成されている。
因みに、上記各ふるい手段4・6・7並びに後述する各ふるい手段は上記構成に代えて起震手段でふるいのみ振動させる構成にすることもできる。
上記複数のふるい手段4・6・7は、上記除塵用の第1次分級用ふるい手段4、第2次分級用ふるい手段6及び第3次分級用ふるい手段7で構成され、各分級用ふるい手段4・6・7はベルトコンベア式の搬送手段9もしくはジェット流式の搬送手段10により直列状に連結されることにより、投入口3から投入されたろ過材2が各分級用ふるい手段4・6・7及び搬送手段8で順次洗浄並びに分級処理されるようになっている。
この第1次分級用ふるい手段4は主としてろ過材2に混入した規格外の大きなごみ等を除去するために、ふるいの目は後述する第2次分級用ふるい手段6及び第3次分級用ふるい手段7のふるいの目よりも粗くなっている。
そして、この第1次分級用ふるい手段4の目の粗いふるいで選り分けられた規格外の大きなごみ等は、起震手段15の駆動による振動で放出口16から図中、上段のベルトコンベア17aを介して処置用バッグ18に供給されるようになっている。
そして、第2次分級用ふるい手段6のふるい22で選り分けられたろ過材は、起震手段23の駆動による振動でその放出口25から最大粒径ろ過材用収納バッグ26に供給されるようになっている。
そして、供給口21には第3次分級用ふるい手段7に供給するための後述するジェット流式搬送手段10が設けられている。
前段のふるい洗浄部27には、上記第2次分級用ふるい手段6と同様に形成された容器31の下方に水洗洗浄部30を設けて構成されている。
すなわち、第3次分級用ふるい手段7のふるい洗浄部27の容器31は、下半部が下窄まり状に形成されるとともに、当該容器31の下端部にはろ過材を水洗洗浄部30に供給する供給口32が開口されるとともに、容器31の上寄り部分に第2次分級用ふるい手段6のふるい22の目、並びに後続の分級部28のふるい34の目よりも細かい目のふるい、つまり最小の細かい目のふるい33が設けられている。
この容器31の流入口部分35には、第1次分級用ふるい手段4並びに第2次分級用ふるい手段6の起震手段15・23と略同様に、容器31を振動させるための、電動モータでウエイト等が偏芯回転するように構成された起震手段36が設けられるとともに、起震手段36の近傍に洗浄用の水を噴射する水洗ノズル37が取り付けられている。
この撹拌用タンク41はその内部には電動モータで起動されるミキシング手段Mが設けられるとともに、撹拌用タンク4の漏斗状の下端部分には洗浄供給口41を開口させるとともに、この洗浄供給口41の下方に陣傘状の拡散具42が配設されている。
上記2本の噴水管40a・40bのうち上方の噴水管40aの噴水口40cは上方に向けて開口させてあり、洗浄供給口41から供給されるろ過材をこの噴水口40cからの噴水で吹き上げて撹拌洗浄し、下方の噴水管40bの噴水口40dは下方に向けて開口させてあり、ろ過材が洗浄タンク39の取り出し口38に堆積して詰まるのをこの噴水口40dからの噴水で撹拌して防止するようになっている。
上記第3次分級用ふるい手段7の後段の分級部28は、前段のふるい洗浄部27のふるい33で落とされずに捕捉され、放出口46から供給されたろ過材を4段階に分級するもので、上述の起震手段36と同様に構成された起震手段47で振動される容器48に3種類に目の粗さが異なるふるい34を設けてなり、この3種類のふるい34の目の粗さは、前段のふるい洗浄部27側が細かくなるようにしてある。
粗さの異なる3種類のふるい34の下方、並びに当該ふるい34を通過しなかった大きなろ過材を放出する放出口49の下方にはそれぞれシューター50を介してろ過材の粒径ごとに分別して収納する分別収納用バッグ51が設けられている。
図中符号52は洗浄タンク39のろ過材取り出し口38に設けられた掻き上げ装置であって、電動モータでスクリュー軸54を回転させて、ろ過材の取り出し口38からのろ過材を分別収納用バッグ51に送給するように構成されているが、この掻き上げ装置は、上述のジェット流式の搬送手段で構成することもできる。
このジェットポンプ61は、図3に示すように、有底直管状の負圧形成管(吸引流送管)62の底部中央に小径の噴射ノズル63を設け、噴射ノズル63から噴射されたジェット流64により負圧形成管62に形成された負圧により第2次分級用ふるい手段6の容器20からろ過材を吸引するための吸引口65を負圧形成管62の噴射ノズル63寄りの部分に設けるとともに、噴射ノズ63ルはブースター60に、吸引口65は第2次分級用ふるい手段6の容器20の底部の供給口21に、負圧形成管62の出口は第3次分級用ふるい手段7の容器31部分に連通する送給路66にそれぞれ接続されて構成されている(図1参照)。
この打ち水ポンプ67は、貯水槽45内の水58を吸引して加圧し、これを給水管68で第2次分級用ふるい手段6及び第3次分級用ふるい手段7の各水洗ノズル24・37と、洗浄タンク39に付設された噴水管40a・40bに給水可能に構成してある。
図中符号69は貯水層45内に貯留される水58が規定水量を超えた時の排水手段であって、一端が貯水層45内の規定水量位置に開口し、他端が排水用ピット70に開口させてなるオーバーフロー管71と、排水用ピット70に貯留された排水を所望の排水場所に放出する排水ポンプ72とで形成されている。
図中符号73は、貯水槽45に沈殿する固塊物等を取り出す清掃用排出手段であって、上述の圧力水を供給する排出用加圧ポンプ74と同様に構成されたジェットポンプ75とで構成されている。
先ず、浄化装置のろ過塔で使用されていたろ過材を、そのろ過塔から取り出し、供給手段5の投入口3に投入する。
このとき、浄化装置のろ過塔では例えば水や湯を洗浄する場合、そのろ過の流れの上流側ではろ過材の粒径が大きく、下流側で小さくなるように配置されている(ちなみに、細ろ過材では0.18mm、粗ろ過材では2.0mm(日本水道協会規格JWWA))が、図外のろ過塔から取り出されたろ過材2は、これら粒径の異なるものが入り乱れている状態となって投入口3に投入される。
斯くして、投入口3に投入されたろ過材2は、粒径の異なるものが入り乱れているその状態のままふるい手段の第1次分級用ふるい手段4の流入口11から容器14の粗いふるい13の上面に供給される。
このふるい22に捕捉された大きな粒径のろ過材は、放出口25から最大粒径ろ過材用収納バッグ26に供給されて収納され、容器20内に落下したろ過材はジェット流式搬送手段10により送給路66を通じて第3次分級用ふるい手段7の前段のふるい洗浄部27に洗浄されながら送られる。
負圧形成管62に高圧力水がジェット流64として噴射され、この高圧水ジェット流64が図3に示すように負圧形成管62内一杯に広がると、その広がった部分から上流側に負圧が形成される。
この負圧により第2次分級用ふるい手段6の容器20のろ過材が供給口21から吸引口65へ吸引され、ジェット流64に流送されるときに、このジェット流64での撹拌、ろ過材同士の衝突等により洗浄されながら第3次分級用ふるい手段7の前段のふるい洗浄部27に送られる。
この分級部28では、起震手段47で振動される3種類に目の粗さが異なるふるい34により、当該ふるい34に捕捉されたろ過材と合わせて4種類に分級され、ふるい34に捕捉されたろ過材は放出口49の下方に設けられたシューター50を介して分別収納用バッグ51に、3種類に粗さの異なるふるい34を透過したろ過材はそれぞれシューター50を介してろ過材の粒径ごとに分別されて分別収納用バッグ51に収納される。
水洗洗浄部30では、最も目の細かなふるい33を透過した最小のろ過材が、洗浄タンク39に設けられた2本の噴水管40a・40bの上方の噴水管40aから上向きに噴射される洗浄水で、吹き上げられて撹拌されながら十分に洗浄された後、洗浄タンク39の下部に下降し、ろ過材取り出し口38から掻き上げ装置52で最小ろ過材用の分別収納用バッグ51に収納される。
このように最小ろ過材をジェット流式搬送手段10による搬送中の洗浄に加えて水洗洗浄部30の洗浄タンク39で更に洗浄すると、こうした最小ろ過材は目詰まりを起こしやすいことから、この部分に水洗洗浄部30を設けることは最も有効であるが、本発明の水洗洗浄部30は当該部分に設けることに限定されるものではなく、これに代えて、又はこれとともに他の分級用ふるい手段4・6に付設することができるのはいうまでもないことである。
加えて、ふるい手段の個数は、上記のような3つに限られず、例えばイオン交換樹脂塔に充填して使用されるような一定の粒径のイオン交換樹脂などではふるい手段の個数を1つにすることができるし、ふるい手段の個数は洗浄するろ過材の種類等によって、2つや4つ以上にすることができるのはいうまでもないことである。
このウェッジワイヤ式ベルトコンベア76は、ウェッジワイヤ77・77・・・でベルトコンベアを形成したもので、このウェッジワイヤ77・77・・・間を所望する隙間にすることにより、分級作用を持たせることもできる。
したがって、こうしたウェッジワイヤ式のコンベア76を第1次分級用ふるい手段4から第2次分級用ふるい手段6のふるい13・22として使用することもできることはいうまでもないことである。
また、図4中の符号78は、ウェッジワイヤ77・77・・・間の目詰まりを解消するための清掃具であって、図外のモータで回転駆動されるブラシロールとなっている。
ちなみに、前記ブラシロール78は、コンベアの進行方向に対して傾斜させた状態に固定したドクターブレード79に変えることもできる。
2・・・ろ過材
4・6・7・・・ふるい手段
8・・・搬送手段
13・22・33・34・・・ふるい
14・20・31・48・・・容器
30・・・水洗洗浄部
39・・・貯留部(洗浄タンク)
61・・・ジェットポンプ
Claims (4)
- 少なくとも1つのふるい手段と、ふるい手段により分級されたろ過材を搬送する搬送手段とを備え、ろ過材が分級又は/及び搬送されるときに洗浄され、洗浄済みのろ過材を取り出し口から取り出して再使用可能に構成したろ過材のリサイクル装置であって、
前記ふるい手段は、容器と、この容器内に配設される振動式ないし回転式のふるいを有し、前記ふるい手段の少なくとも1つの下流側に連続してこのふるい手段を透過したろ過材を洗浄する水洗洗浄部をさらに設け、
前記水洗洗浄部は、ろ過材を貯留する貯留部を有し、前記貯留部は、下端部にろ過材を取り出す前記取り出し口と、この取り出し口の上流側に設けられる噴射口を含み、前記噴射口は、貯留部内を下降するろ過材をその下方から吹き上げる方向に洗浄水を噴射することにより攪拌して洗浄するように構成されていることを特徴とするろ過材のリサイクル装置。 - ふるい手段が複数備えられており、各ふるい手段を搬送手段で直列状に連結してろ過材を順次分級又は/及び洗浄するように構成するとともに、搬送手段にジェットポンプを設け、前記ジェットポンプは、高圧水を小径の噴射ノズルからこの噴射ノズルより大径の吸引流送管に噴射し、当該吸引流送管内に発生した負圧でふるい手段の供給口からろ過部材を吸引して後続のふるい手段に流送するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のろ過材のリサイクル装置。
- 水洗洗浄部を、ふるい手段により複数に分級されたろ過材のうち最小のろ過材を分級するふるい手段の下流側に連続して設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のろ過材のリサイクル装置。
- 少なくとも1つのふるい手段によりろ過材を分級し、ふるい手段により分級されたろ過材を搬送手段により搬送し、ろ過材が分級又は/及び搬送されるときにろ過材を洗浄し、洗浄済みのろ過材を当該ふるい手段や当該搬送手段を備えたリサイクル装置の取り出し口から取り出して再使用可能にするようにしたろ過材のリサイクル方法であって、ふるい手段として、容器及びこの容器内に配設される振動式ないし回転式のふるいを有するふるい手段を用いてろ過材を透過し、ふるい手段を透過したろ過材を洗浄する水洗洗浄部に設けられた貯留部でろ過材を貯留し、貯留部の下部に設けられる前記取り出し口の上流側に設けられた噴射口で下方から吹き上げる方向に洗浄水を噴射して、貯留部内でろ過材を下降させるとともに、この下方から吹き上げる洗浄水でろ過材を攪拌して洗浄するようにしたことを特徴とするろ過材のリサイクル方法。
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