JP4825649B2 - 汚染土壌の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、汚染土壌の処理方法に関し、さらに詳しくは、使用水量を必要最小限に抑えて有害物質を含む汚染土壌を簡易且つ安価に浄化することができる汚染土壌の処理方法に関する。
近年、有害物質を含む汚染土壌に対しては環境問題の改善と土地の再利用の両面から浄化することが要望されている。
そして、従来の土壌浄化技術としては、洗浄法及び洗浄・加熱法が一般的に知られている。
上記洗浄法では、汚染土壌に対して水洗、分級が繰り返される。
また、上記洗浄・加熱処理では、汚染土壌に対して、水洗後に、ロータリーキルン等で1000℃〜1200℃程度の熱を加えて有害物質が除去される。
しかし、上記従来の洗浄法では、汚染土壌を構成する砂、礫の表面に付着する粘土及び有害物質を除去するために、大量の水を使用する必要がある。また、水洗後に異物が溶け込んだ大量の濁水が発生してしまう。その結果、その濁水をそのまま河川や海に流すと環境汚染を招くため、濁水処理設備が必要となり、製造コストが嵩むこととなる。
また、上記従来の洗浄・加熱法では、大型のロータリーキルン等の加熱設備が必要となり、そのランニングコストも高くなり、やはり製造コストが嵩むこととなる。また、オイル分を扱う埋地では加熱設備を設けることが困難である。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、使用水量を必要最小限に抑えて有害物質を含む汚染土壌を簡易且つ安価に浄化することができる汚染土壌の処理システム及び処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.泥状の汚染土壌にその汚染土壌の重量の0.7〜5%の重量の生石灰を混合して、20〜30℃で2〜4日放置して礫及び/又は砂の表面に粘土分が付着してなる粒状塊を含む処理土を得る工程と、
第1分級手段によって、その得られた処理土を3mm〜100mmの所定の粒径範囲に分級する工程と、
ケーシングと、該ケーシング内で回転可能に設けられる回転体と、該ケーシングの内周面側に設けられる硬質ゴムからなる被衝突体と、を有しており、該回転体の回転によって、該ケーシング内に供給される処理土を該被衝突体に衝突させて破砕する破砕手段によって、前記第1分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土を破砕する工程と、
第2分級手段によって、前記破砕手段で破砕された処理土を3mm〜80mmの所定の粒径範囲に分級する工程と、
水洗手段によって、前記第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土を水洗する工程と、を備えることを特徴とする汚染土壌の処理方法
2.前記処理土を水洗する工程では、前記第2分級手段で分級された処理土100tに対して50l〜5000lの先浄水が使用される上記1.記載の汚染土壌の処理方法
本発明の汚染土壌の処理方法によると、第1分級手段によって、汚染土壌に生石灰を混合して得られる処理土が分級され、破砕手段によって、その第1分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土が破砕され、第2分級手段によって、その破砕手段で破砕された処理土が分級され、水洗手段によって、その第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土(主に、礫及び/又は砂からなる処理物)が水洗される。
本処理方法では、汚染土壌に生石灰を混合して得られる処理土は、生石灰と粘土とのポラゾン反応によって、主に礫及び/又は砂の表面に粘土が付着してなり適当な軟らかさを持つ湿潤状態の粒状塊(だま)を大量に含むこととなる。そして、その粒状塊を含む処理土を分級後に破砕し再度分級してから水洗するようにしているので、破砕の際には、粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分が好適に破砕されて除去される。また、各分級の際には、粘土分が好適に除去される。また、水洗の際には、使用水量を必要最小限に抑制しつつ六価クロム等の有害物質が好適に除去される。その結果、使用水量を必要最小限に抑えて汚染土壌を簡易且つ安価に浄化することができる。
また、前記汚染土壌に生石灰を混合するための混合手段を更に備える場合は、汚染土壌に生石灰を効率良く混合できる。
また、前記第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の上限値を超える粒径の処理土を前記破砕手段に再搬送する再搬送手段を更に備える場合は、汚染土壌を更に効率良く浄化できる。
また、前記水洗手段が、水洗装置と、貯水槽と、先浄水循環機構と、を有している場合は、水洗装置で使用される洗浄水を循環して使用でき、その使用水量を更に抑制できる。
また、前記貯水槽が、第1貯水槽及び第2貯水槽を有しており、前記先浄水循環機構が、該第1貯水槽及び第2貯水槽のうちの一方の貯水槽を選択して、前記水洗装置で使用された先浄水を該一方の貯水槽に回収できるように構成されている場合は、第1及び第2貯水槽のうち一方の貯水槽を用いて水洗装置に対して先浄水の給水・回収を行い得る一方、他方の貯水槽に溜まるヘドロ等の汚泥を清掃することができる。その結果、汚染土壌を更に効率良く浄化できる。
また、前記水洗装置で使用される先浄水の量が、前記第2分級手段で分級された処理土100tに対して50l〜5000lである場合は、水洗装置で使用される洗浄水の使用水量を更に抑制できる。
また、前記破砕手段が、ケーシングと、回転体と、被衝突体と、を有しており、該回転体の回転によって、該ケーシング内に供給される処理土を該被衝突体に衝突させて破砕するように構成されているので、粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより確実に破砕できる。
また、前記被衝突体が、硬質ゴムからなるので、粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分を更に確実に破砕できる。
また、前記処理土を得る工程において、汚染土壌に、その汚染土壌の重量の0.7〜5%の重量の生石灰を混合して処理土が得られるので、処理土の中に、より適当な軟らかさを持つ湿潤状態の粒状塊(だま)をより大量に含ませることができる。その結果、破砕の際には、粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより好適に破砕できる。
また、前記処理土を得る工程において、汚染土壌に生石灰を混合してから20〜30℃で2〜4日放置して処理土が得られるので、処理土の中に、より適当な軟らかさを持つ湿潤状態の粒状塊(だま)をより大量に含ませることができる。その結果、破砕の際には、粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより好適に破砕できる。
また、前記処理土を得る工程において、汚染土壌に生石灰を混合して、礫及び/又は砂の表面に粘土分が付着してなる粒状塊を含む処理土が得られ、前記処理土を破砕する工程において、前記処理土に含まれる前記粒状塊の粘土分が破砕される場合は、粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより確実に破砕できる。
また、前記処理土を水洗する工程において、前記第2分級手段で分級された処理土100tに対して50l〜5000lの先浄水が使用される場合は、水洗工程で使用される洗浄水の使用水量を更に抑制できる。
1.汚染土壌の処理システム
本実施形態に係る汚染土壌の処理システムは、以下に述べる第1分級手段、破砕手段、第2分級手段及び水洗手段を備える。この処理システムは、例えば、後述の混合手段及び/又は再搬送手段を更に備えることができる。
上記「第1分級手段」は、汚染土壌に石灰を混合して得られる処理土を分級する限り、その分級形態、タイミング等は特に問わない。
上記第1分級手段としては、例えば、振動ふるい、振動スクリーン、ジャンピングスクリーン、遠心分級機等を挙げることができる。
尚、上記処理土は、例えば、汚染土壌に、その汚染土壌の重量の0.7〜5%(好ましくは0.8〜3.5%、より好ましくは0.9〜2%)の重量の生石灰を混合して得られることができる。また、上記処理土は、例えば、汚染土壌に生石灰を混合してから20〜30℃で2〜4日放置して得られることができる。
上記「破砕手段」は、上記第1分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土を破砕する限り、その破砕形態、タイミング等は特に問わない。
上記所定の粒径範囲は、3mm〜100mm(より好ましくは5mm〜60mm)であることが好ましい。比較的大径の礫及び/又は砂を効率良く浄化するためである。
上記破砕手段は、例えば、ケーシングと、該ケーシング内で回転可能に設けられる回転体と、該ケーシングの内周面側に設けられる被衝突体と、を有しており、該回転体の回転によって、該ケーシング内に供給される処理土を該被衝突体に衝突させて破砕するように構成されていることができる。
上記被衝突体は、硬質ゴムからなることが好ましい。粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより確実に破砕できるためである。この硬質ゴムの硬度は、例えば、JIS(A)硬度で80°以上(好ましくは85°以上)であることができる。
上記回転体は、遠心方向に突出する複数の打撃板を有していることが好ましい。粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより確実に破砕できるためである。
上記回転体は、周速10〜30m/s(より好ましくは15〜25m/s)であることが好ましい。粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより確実に破砕できるためである。
上記「第2分級手段」は、上記破砕手段で破砕された処理土を分級する限り、その分級形態、タイミング等は特に問わない。
上記第2分級手段としては、例えば、振動ふるい、振動スクリーン、ジャンピングスクリーン、遠心分級機等を挙げることができる。
上記「水洗手段」は、上記第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土(主に礫及び/又は砂からなる処理物)を水洗する限り、その水洗形態、タイミング等は特に問わない。
上記所定の粒径範囲は、3mm〜80mm(より好ましくは5mm〜40mm)であることが好ましい。比較的大径の礫及び/又は砂を効率良く浄化するためである。
上記水洗手段は、例えば、上記処理土を水洗する水洗装置と、この水洗装置で使用される先浄水を貯水する貯水槽と、この貯水槽に貯水された洗浄水を水洗装置に供給すると共に水洗装置で使用された洗浄水を貯水槽に回収する先浄水循環機構と、を有していることができる。
上記水洗装置としては、例えば、ロックウォッシャ、ドラムウォッシャ等を挙げることができる。また、上記水洗装置で使用される先浄水の量は、上記第2分級手段で分級された処理土(主に、礫及び/又は砂からなる処理物)100tに対して50〜5000l(好ましくは70〜1000l、より好ましくは100〜500l)であることができる。
上記貯水槽は、例えば、仕切壁で仕切られる複数の貯水部からなり、上記先浄水循環機構は、これら複数の貯水部のうちの下流側の貯水部に貯水された先浄水を上記水洗装置に供給すると共に、上記水洗装置で使用された先浄水を、これら複数の貯水部のうちの上流側の貯水部に回収するように構成されており、上流側の貯水部に回収される先浄水が満杯となったとき、その先浄水が仕切壁の上面を乗り越えて下流側の貯水部に貯水されるようになっていることができる。これにより、洗浄後の先浄水に含まれる汚泥を上流側の貯水部の底部に好適に沈殿させ得ると共に、下流側の貯水部への汚泥の浸入を抑制できる。この場合、例えば、上流側の貯水部内には、その貯水部の上部での先浄水の流れを邪魔する邪魔板が設けられていることができる。これにより、上流側の貯水部内に回収される先浄水が邪魔板で邪魔されてその勢いがとめられて貯水部の底部近くを流れることとなるので、上流側の貯水部の底部に沈殿された汚泥をかき乱してしまうことを抑制できる。その結果、下流側の貯水部への汚泥の浸入をより確実に抑制できる。
上記洗浄水循環機構は、例えば、上記貯水槽と上記水洗装置とを連絡する供給用配管及び回収用配管と、この給水用配管の途中に設けられ貯水槽から水洗装置に先浄水を送り込む給水用ポンプと、を有していることができる。
上記貯水槽は、例えば、互いに区画された第1貯水槽及び第2貯水槽を有しており、上記先浄水循環機構は、第1貯水槽及び第2貯水槽のうちの一方の貯水槽を選択して、水洗装置で使用された先浄水を該一方の貯水槽に回収できるように構成されていることができる。
ここで、例えば、上記第1分級手段で分級される所定の粒径範囲の上限値は、上記第2分級手段で分級される所定の粒径範囲の上限値より大きな値に設定されており、第1分級手段で分級される所定の粒径範囲の下限値が、第2分級手段で分級される所定の粒径範囲の下限値と同じ値に設定されていることができる。これにより、比較的大径の礫及び/又は砂をさらに効率良く浄化できる。
上記「混合手段」は、汚染土壌に生石灰を混合するための手段である限り、その構成、混合形態、タイミング等は特に問わない。
上記混合手段としては、例えば、バックホウ、ショベルローダ、ブルドーザ、トラクタショベル等の運搬機械を挙げることができる。
上記「再搬送手段」は、上記第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の上限値を超える粒径の処理土を上記破砕手段に再搬送する限り、その再搬送形態、タイミング等は特に問わない。
上記再搬送手段は、例えば、1又は2以上の搬送コンベアであることができる。
2.汚染土壌の処理方法
本実施形態に係る汚染土壌の処理方法は、上述の実施形態1.の汚染土壌の処理システムを用いる汚染土壌の処理方法であって、以下に述べる処理土取得工程、第1分級工程、破砕工程、第2分級工程及び水洗工程を備える。この処理方法は、例えば、後述の再搬送工程を更に備えることができる。
上記「処理土取得工程」は、汚染土壌に生石灰を混合して処理土を得る工程である限り、その取得形態、タイミング等は特に問わない。この処理土取得工程では、例えば、汚染土壌に、その汚染土壌の重量の0.7〜5%(好ましくは0.8〜3.5%、より好ましくは0.9〜2%)の重量の生石灰を混合して処理土が得られることができる。また、この処理土取得工程では、例えば、汚染土壌に生石灰を混合してから20〜30℃で2〜4日放置して処理土が得られることができる。
上記「第1分級工程」は、上記第1分級手段によって、その得られた処理土を分級する工程である限り、その分級形態、タイミング等は特に問わない。
上記「破砕工程」は、上記破砕手段によって、第1分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土を破砕する工程である限り、その破砕形態、タイミング等は特に問わない。
上記「第2分級工程」は、上記第2分級手段によって、破砕手段で破砕された処理土を分級する工程である限り、その分級形態、タイミング等は特に問わない。
上記「水洗工程」は、上記水洗手段によって、第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土(主に礫及び/又は砂からなる処理物)を水洗する工程である限り、その水洗形態、タイミング等は特に問わない。
上記「再搬送工程」は、上記再搬送手段によって、上記第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の上限値を超える粒径の処理土を前記破砕手段に再搬送する工程である限り、その再搬送形態、タイミング等は特に問わない。
ここで、上記処理土取得工程では、例えば、汚染土壌に生石灰を混合して、礫及び/又は砂の表面に粘土分が付着してなる粒状塊を含む処理土が得られ、上記破砕工程では、前記処理土に含まれる前記粒状塊が破砕されて礫及び/又は砂の表面から粘土分が分離されることができる。
また、上記水洗工程では、例えば、上記第2分級手段で分級された処理土(主に、礫及び/又は砂からなる処理物)100tに対して50〜5000l(好ましくは70〜1000l、より好ましくは100〜500l)の先浄水が使用されることができる。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。
(1)汚染土壌の処理システム
本実施例に係る汚染土壌の処理システム1は、図1、2及び12に示すように、第1振動ふるい2(本発明に係る「第1分級手段」として例示する。)、破砕装置3(本発明に係る「破砕手段」として例示する。一般に「インペラ」とも称する。)、第2振動ふるい4(本発明に係る「第2分級手段」として例示する。)及びロックウォッシャ5(本発明に係る「水洗装置」として例示する。)を備えて基本的には構成される。
上記処理システム1の最上流側には、図1及び3に示すように、処理土Sが投入される投入ホッパー7が設けられている。この投入ホッパー7の下流側には、その投入された処理土Sを所定の供給量で供給する周知の定量供給装置8が設けられている。この定量供給装置8と上記第1振動ふるい2とは、図1及び4に示すように、第1及び第2ベルトコンベアB1,B2によって連繋されている。そして、この定量供給装置8から処理土Sが第1振動ふるい2に供給される。この第1振動ふるい2は、2段式であって、供給された処理土Sを所定の粒径範囲(5mm〜60mm)に分級するようになっている。
上記第1振動ふるい2には、図1及び4に示すように、この第1振動ふるい2で分級された所定の粒径範囲(5mm〜60mm)の処理土Sが供給される上記破砕装置3が連絡されている。この破砕装置3は、図6に示すように、ケーシング10と、このケーシング10内で回転可能に設けられ且つ遠心方向に突出する複数の打撃板11を有する回転体12と、このケーシング10の内周面側に設けられる硬質ゴム{JIS(A)硬度で90°}からなる被衝突体13と、を有している。そして、上方開口部14からケーシング10内に供給される処理土Sを、回転体12の回転によって打撃板11で被衝突体13に衝突させて破砕する。
上記破砕装置3と第2振動ふるい4とは、図1及び2に示すように、第3、第4及び第5ベルトコンベアB3,B4,B5を介して連繋されている。そして、この破砕装置3で破砕された処理土Sが第2振動ふるい4まで搬送される。この第2振動ふるい4は、2段式であって、供給された処理土Sを所定の粒径範囲(5mm〜40mm)に分級するようになっている。
上記第2振動ふるい4には、図2に示すように、上記ロックウォッシャ5が連結されている。そして、この第2振動ふるい4で分級された所定の粒径範囲(5mm〜40mm)の処理土Sがロックウォッシャ5内に投入される。このロックウォッシャ5と製品堆積場所E1とは、図1及び2に示すように、第9ベルトコンベアB9を介して連繋されている。そして、このロックウォッシャ5で水洗された処理土S(製品)が製品堆積場所E1まで搬送される。
上記ロックウォッシャ5は、図7及び8に示すように、支持フレーム16よって水平に対して傾斜して支持された箱状の本体17を備えている。この本体17の長手方向の一端側(高レベル側)の下面には、処理土(主に、礫S’からなる処理物)の排出口18が形成されている。この本体17の長手方向の他端側(低レベル側)には、その上部からあふれ出る洗浄水を受ける受け部19(図11参照)が設けられている。また、この本体17内には、多数の掻上げ片20が円周方向及び軸方向に沿って植設された一対の平行な回転軸21,21が駆動モータ22,22により回転可能に設けられている。また、本体17の上方には、その長手方向に沿って第1〜第3給水部23a,23b,23cが設けられている。なお、これら第1〜第3給水部23a〜23cには、給水量を調整するためのバルブを設けることができる。
図1に示すように、上記ロックウォッシャ5に近接して先浄水を貯水する第1貯水槽25及び第2貯水槽26が設けられている。これら各貯水槽25,26は、図9に示すように、仕切壁27で互いに仕切られている。また、これら各貯水槽25,26は、第1〜第3仕切壁28a,28b,28cで仕切られた第1〜第4貯水部25a〜25d,26a〜6dからなっている。これら各仕切壁28a〜28cの高さレベルは、図11に示すように、上流側から下流側に向かって順次低くなるように設定されている。また、各第1貯水部25a,26a内には、図10に示すように、その貯水部25a,26aの上部での先浄水の流れを邪魔する邪魔板29が設けられている。なお、本実施例では、各仕切壁28a〜28cの上面全域の高さレベルを所定値に設定して各仕切壁28a〜28cの上面全域を通って洗浄水を流すようにしたが、これに限定されず、例えば、各仕切壁28a〜28cの端部に切欠部を形成して、貯水槽25,26を平面から見てジグザグに洗浄水が流れるようにしてもよい(図9の仮想線参照。)。この場合、洗浄水の流れる距離が長くなり、洗浄水に含まれる汚泥をより好適に第1貯水部25a,26aの底部に沈殿させることができる。
また、各第1貯水部25a,26aの上方には、図9及び11に示すように、ロックウォッシャ5の受け部19にその一端側が連なる回収用配管31の他端側が開口している。この回収用配管31は、柔軟性又は伸縮性を有する材料から構成されていたり、水平方向に旋回自在に支持されていたりし、各第1貯水部25a,26aのうち任意に選択される一方の貯水部の上方に開口し得るようなっている。また、各第3貯水部25c,26c内には、上記ロックウォッシャ5の第1及び第2給水部23a,23bにその一端側が連なり且つその途中にポンプPが配設された給水用配管33の他端側が臨んでいる。なお、上記ロックウォッシャ5の第3給水部23cには、水道水を供給する配管(図示せず)が連絡されている。また、上記各第4貯水部25d,26dは予備槽として機能する。
ここで、上記実施例に係るロックウォッシャ5、第1及び第2貯水槽25,26、給水用配管33、ポンプP及び回収用配管31等によって本発明に係る「水洗手段」が構成されていると言える。また、上記実施例に係る給水用配管33、ポンプP及び回収用配管31等によって本発明に係る「先浄水循環機構」が構成されていると言える。
上記第2振動ふるい4と第1ベルトコンベアB1とは、図1及び5に示すように、第6ベルトコンベアB6を介して連繋されている。そして、第6ベルトコンベアB6によって、この第2振動ふるい4で分級された所定の粒径範囲の上限値を超える(40mmを超える)処理土Sが第1ベルトコンベアB1まで搬送される。その後、その処理土Sは第2及び第3ベルトコンベアB2,B3によって破砕装置3まで再搬送される。
ここで、上記実施例に係る第6、第1及び第2ベルトコンベアB6,B1,B2によって、本発明に係る「再搬送手段」が構成されていると言える。
上記第1振動ふるい2と堆積場所E2とは、図1及び2に示すように、第7、第8、第10、第11及び第12ベルトコンベアB7,B8,B10,B11,B12を介して連繋されている。また、上記第2動ふるい4と堆積場所E2とは、第8、第10、第11及び第12ベルトコンベアB8,B10,B11,B12を介して連繋されている。そして、各コンベアB7,B8,B10〜B12によって、この第1及び第2振動ふるい2,4で分級された所定の粒径範囲の下限値未満(5mm未満)の処理土Sが堆積場所E2まで搬送される。
(2)汚染土壌の処理システムの作用
次に、上記汚染土壌の処理システム1の作用について説明する。
なお、本実施例で使用する処理土Sは、バックホウ等の運搬機械(本発明に係る「混合手段」として例示する。)によって、泥状の汚染土壌に、その汚染土壌の重量の約1%の重量の生石灰を混合・攪拌してから、常温(25℃)で所定期間(例えば、3日)放置して得られる。この処理土Sは、図14(a)に示すように、生石灰と粘土との吸水反応及びポラゾン反応によって、礫S’の表面に粘土分Cが付着してなる(又は粘土分Cのみからなる)粒状塊Bを多く含んでいる。この粒状塊Bは、適当な軟らかさを持ち湿潤状態となっている。
先ず、図12及び13に示すように、ショベルローダ等の適宜荷役手段によって処理土Sを投入ホッパー7内に投入する(ステップS1)。すると、その投入された処理土Sは、第1及び第2ベルトコンベアB1,B2を介して第1振動ふるい2に供給されて分級される(ステップS2〜S5)。この分級の際に処理土Sの粘土分Cが好適に除去される。次に、その第1振動ふるい2で分級された所定の粒径範囲(5mm〜60mm)の処理土Sは、破砕装置3に投入されて破砕される(ステップS6)。
次いで、上記破砕装置3で破砕された処理土Sは、第3、第4、第5ベルトコンベアB3〜B5を介して第2振動ふるい4に供給されて分級される(ステップS7〜S10)。この分級の際に処理土Sの粘土分Cが好適に除去される。その後、その第2振動ふるい4で分級された所定の粒径範囲(5mm〜40mm)の処理土S(主に、礫S’からなる処理物)は、ロックウォッシャ5に送られて水洗される(ステップS11)。次に、その水洗された処理土Sは、第9ベルトコンベアB9を介して製品堆積場所E1に搬送されて堆積されて、最終的には出荷されることとなる(ステップS12)。
また、第2振動ふるい4で分級された粒径が40mmを超える処理土Sは第6ベルトコンベアB6を介して第1ベルトコンベアB1に送られ、第2ベルトコンベアB2によって破砕装置3に再度搬送される。
なお、第1振動ふるい2で分級された粒径が60mmを超える処理土Sは、ジョークラッシャー9(図5参照)に投入されて破砕される(ステップS13)。また、第1振動ふるい2で分級された粒径が5mm未満の処理土Sは、第7、第8及び第10〜第12ベルトコンベアB7,B8,B10〜B12を介して堆積場所E2に搬送されて堆積される(ステップS14)。また、第2振動ふるい4で分級された粒径が5mm未満の処理土Sは、第8及び第10〜第12ベルトコンベアB8,B10〜B12を介して堆積場所E2に搬送されて堆積される(ステップS15)。
次に、図6に示す上記破砕装置3による処理土Sの破砕作用について説明する。
上記破砕装置3において、回転体12は比較的低速(例えば、周速21m/s)で回転されている。その状態より、上方開口部14からケーシング10内に所定量の処理土Sが投入される。すると、その投入された処理土Sは、回転体12の各打撃板11でケーシング10の内壁側に向かって跳ね飛ばされて各被衝突体13に衝突される。その際、その処理土Sにおいて、粒状塊Bの粘土分Cが好適に破砕される一方、礫S’自体は破砕され難くなっている{図14(b)参照}。その後、破砕された処理土Sは、ケーシング10の下方開口部15から排出されてベルトコンベアB3の一端側に供給されることとなる。
次に、図7及び8に示す上記ロックウォッシャ5による処理土Sの水洗作用について説明する。なお、本実施例では、第1貯水槽25に先浄水が貯水されており、第2貯水槽26には先浄水が貯水されていない。そして、この第2貯水槽26では、サンドポンプを用いて汚泥の回収作業が行われる。この回収作業は、例えば、1週間毎に行われ、即ち、第1及び第2貯水槽25,26の使用・非使用の切替えが1週間毎に行われるものとする。
先ず、第1貯水槽25(図9参照)の第3貯水部25cに貯水された洗浄水が、ポンプPの作用で給水用配管33、第1給水部23a及び第2給水部23bを介してロックウォッシャ5の上方から本体17の一端側(低レベル側)及び中央側に供給される。その先浄水の供給量は、洗浄される処理土S(主に、礫S’からなる処理物)100tに対して約300lに設定されている。また、第3給水部23cを介して極少量の水道水がロックウォッシャ5の上方から本体17の他端側(高レベル側)に供給される。さらに、駆動モータ22,22の作用で一対の回転軸21,21が回転される。この状態より、ロックウォッシャ5の本体17の一端側(低レベル側)に処理土Sが投入される。すると、その投入された処理土Sは、回転される一対の回転軸21,21の掻上げ片20によって掻き上げられつつ本体17の一端側(低レベル側)から他端側(高レベル側)まで搬送される。その際、第1及び第2給水部23a,23bから供給される先浄水によって処理土Sは好適に洗浄され、さらに第3給水部23cから供給される水道水によって、主に処理土Sの表面に付着する先浄水が洗浄される。その後、水洗後の処理土Sは排出口18から排出されてベルトコンベアB9の一端側に供給されることとなる。
一方、洗浄後の先浄水は、受け部19及び回収用配管31を介して第1貯水槽25の第1貯水部25aに回収される。そして、第1貯水部25aに回収される先浄水は、邪魔板29に邪魔され第1貯水部25aの下部を流れて貯水される。このとき、先浄水に含まれる汚泥は第1貯水部25aの下部に沈殿される。その後、第1貯水部25aが満杯となると、その先浄水が第1仕切壁28aの上面を乗り越えて第2貯水部25bに貯水される。さらに、第2貯水部25bが満杯となると、その先浄水が第2仕切壁28bの上面を乗り越えて第3貯水部25cに貯水される。
(3)破砕実験
次に、破砕実験について説明する。この破砕実験では、上述の破砕装置3によって、礫に付着する粘土分が破砕(細粒化)されて好適に分離されていることを確認した。
具体的には、先ず、図15(a)に示すように、粒径0〜100mmの原料A{図14(a)に示す破砕前の処理土Sと実質的に同じもの}をふるいで分級して粒径5〜100mmの原料Bを得た。次に、図15(b)に示すように、その原料Bを破砕装置3(回転体12の周速:21m/s)に30t/hの投入量で投入して破砕後の製品Cを得た。その製品Cをふるいで分級して粒径5〜40mmの製品Dを得た。また、上記原料Bを破砕装置3(回転体12の周速:21m/s)に50t/hの投入量で投入して破砕後の製品Gを得た。その製品Gをふるいで分級して粒径5〜40mmの製品Hを得た。
その結果、図16に示すように、原料Bに対して製品C及び製品Gは好適に細粒化されていることが確認された。また、図17に示すように、製品D及び製品Hは比較的大きな粒径のものが残っている(即ち、礫が破砕されていない)ことが確認された。
(4)破砕・洗浄実験
次に、破砕・洗浄実験について説明する。この破砕・洗浄実験では、上述の破砕装置3による破砕、分級及び洗浄後に、礫から粘土分が好適に除去されていることを確認した。
具体的には、図18に示すように、粒径0mm〜100mmの試料{図14(a)に示す破砕前の処理土Sと実質的に同じもの}を破砕装置3(回転体12の周速:21m/s)に投入して破砕した。次に、破砕装置3で破砕された試料を振動ふるいで分級し、次いで、その分級された所定の粒径範囲(5mm〜40mm)の礫5000gを清水5000gで水洗いし、その後、濁水5Lを蒸発乾燥させた。その結果、回収泥分の重量は13.4gであった。
即ち、破砕装置3による粘土塊の破砕・分級後の粒径5mm以上の礫5000gに付着している粘土分は13.4gであり、破砕・分級後の礫全体の僅か0.3%程度(13.4g÷5000g=0.268%)であることが確認できた。これにより、破砕・分級後の礫に付着する粘土分は極めて少なく、破砕装置3による粘土塊の破砕・分級によって粘土分が好適に除去されていることがわかる。
(5)浄化設備の洗浄条件の確認試験
次に、浄化設備の洗浄条件の確認試験について説明する。
この確認試験では、汚染土壌を分級した礫(砂利)を水で洗浄して、1ヶ月相当での洗浄能力と洗浄水の汚染状況及び汚泥の発生量を確認した。
ここで、この確認試験の考え方を以下に説明する。
先ず、一日に汚染土壌500t投入して砂利が100t発生するものとする。そして、上述の処理システム1で貯水できる水量は、ピット(貯水槽)108m3+ロックウォッシャ5内2.3m3=110m3(t)である。また、1ヶ月当たり25日稼動すると設定すると、洗浄する砂利の重量は、100t×25日=2500t/月となる。また、1ヶ月を110tの水で2500tの砂利を洗浄した場合は、2500t:110t=23:1となる。また、負荷を多めに見積もって、今回の試験に用いる砂利と水の割合を25:1とする。また、砂利100tのうち付着しているシルトが0.3%であると、発生するシルト量は、100t×0.003=0.3tとなる。また、汚泥引抜き時の含水率は80%ほどになると考えられるため、汚泥発生量は、0.3t×100/(100−80)=1.5t/日=37.5t/月となる。また、砂利処理量2500t/月に対して汚泥発生量は37.5t/月であるため、試験においても砂利処理量に対して汚泥発生率が1.5%ほどであることが確認できれば良いこととなる。
次に、試験方法について説明する。
先ず、汚染土壌{図14(b)に示す破砕後の処理土Sと実質的に同じもの}からふるいわけした5mmオーバーの砂利5.5kgに対して220mlの蒸留水を用意し、次に、砂利を25回にわけて蒸留水220mlで洗浄を行った。その洗浄後、ビーカにて洗浄水を2日間静置し、その静置後、洗浄水を沈降汚泥と上澄み水とに分けた。沈降汚泥は重量測定した後に含水率を測定して実シルト量を求めた。
また、上澄み水については、JIS0102に基づいて含有物質の分析を行った。
さらに、洗浄後の砂利を溶出試験に供するために粉砕した。そして、その粉砕した試料を風乾燥後、ふるいにかけて環境庁告示46号並びに環境庁告示19号の含有試験を行った。
上記試験結果では、図19に示すように、測定された実シルト量(7.0g)は予想値(16.5g)より大幅に小さな値であり、汚泥発生率(0.7%)も予想値(1.5%)より大幅に小さな値であった。これにより、上記試験の有効性が確認された。
また、環境庁告示46号の含有試験結果では、図20に示すように、各分析項目において検出値が基準値未満であることがわかった。また、環境庁告示19号の含有試験では、図21に示すように、各分析項目において検出値が基準値未満であることがわかった。さらに、図22に示すように、上澄み水の各分析項目においても検出値が排水基準値未満であることがわかった。これにより、汚染土壌が好適に浄化されていることが確認された。
(6)実施例の効果
本実施例の汚染土壌の処理システム1では、汚染土壌に生石灰を混合してから所定期間放置して得られる処理土Sを採用しているので、この処理土Sは、生石灰と粘土との吸水反応及びポラゾン反応によって、主に礫S’の表面に粘土Cが付着してなり適当な軟らかさを持つ湿潤状態の粒状塊(だま)Bを大量に含むこととなる。そして、その粒状塊Bを含む処理土Sを分級後に破砕し再度分級してから水洗するようにしているので、破砕の際には、粒状塊Bを構成する礫S’の破砕を抑制しつつ主に粘土分Cが好適に破砕されて除去される。また、各分級の際には、粘土分Cが好適に除去される。また、水洗の際には、使用水量を必要最小限に抑制しつつ6価クロム等の有害物質が好適に除去される。その結果、使用水量を必要最小限に抑えて汚染土壌を簡易且つ安価に浄化することができる。
なお、上述のように異物及び有害物質等が除去された礫S’は、路盤材等として再利用されたり、埋め戻されたりされる。
また、本実施例の処理システム1では、第6、第1及び第2ベルトコンベアB6,B1,B2によって、第2振動ふるい4で分級された所定の粒径範囲の上限値を超える粒径(40mmを超える粒径)の処理土Sを破砕装置3に再搬送するようにしたので、比較的大径(5mm以上)の礫S’を更に効率良く浄化できる。
また、本実施例の処理システムで1は、水洗手段として、ロックウォッシャ5と貯水槽25,26とを有するものを採用しているので、ロックウォッシャ5で使用される洗浄水を循環して使用でき、その使用水量を更に抑制できる。
また、本実施例の処理システム1では、第1及び第2貯水槽25,26のうちの一方の貯水槽を選択して、ロックウォッシャ5で使用された先浄水をその一方の貯水槽に回収できるように構成されているので、第1及び第2貯水槽25,26のうち一方の貯水槽を用いてロックウォッシャ5に対して先浄水の給水・回収を行い得る一方、他方の貯水槽に溜まるヘドロ等の汚泥を清掃することができる。その結果、汚染土壌を更に効率良く浄化できる。
また、本実施例の処理システム1では、複数の貯水部25a〜25d(26a〜26d)のうちの下流側の貯水部25c(26c)に貯水された先浄水をロックウォッシャ5に供給すると共に、ロックウォッシャ5で使用された先浄水を上流側の貯水部25a(26a)に回収するように構成し、上流側の貯水部25a(26a)に回収される先浄水が満杯となったとき、その先浄水が仕切壁28aの上面を乗り越えて下流側の貯水部25b(26b)に貯水されるようになっているので、洗浄後の先浄水に含まれる汚泥を上流側の貯水部25a(26a)の底部に好適に沈殿させ得ると共に、下流側の貯水部25b(26b)への汚泥の浸入を抑制できる。その結果、ロックウォッシャ5で使用される先浄水として比較的きれいなものを使用できると共に、貯水槽25(26)の清掃を効率的に行うことができる。
また、本実施例の処理システム1では、上流側の貯水部25a(26a)内に、その貯水部25a(26a)の上部での先浄水の流れを邪魔する邪魔板29を設けたので、上流側の貯水部25a(26a)内に回収される先浄水が邪魔板29で邪魔されてその勢いがとめられて貯水部25a(26a)の底部近くを流れることとなり、上流側の貯水部25a(26a)の底部に沈殿された汚泥をかき乱してしまうことを抑制できる。その結果、下流側の貯水部25b(26b)への汚泥の浸入をより確実に抑制できる。
また、本実施例の処理システム1では、ロックウォッシャ5で使用される先浄水の量を処理土S(主に礫S’からなる処理物)100tに対して約300lに設定したので、ロックウォッシャ5で使用される洗浄水の使用水量を更に抑制できる。
また、本実施例の処理システム1では、破砕装置3として、ケーシング10内で回転可能であり且つ複数の打撃板11を有する回転体12を備えるものを採用したので、粒状塊Bを構成する礫S’の破砕を抑制しつつ主に粘土分Cをより確実に破砕できる。
また、本実施利の処理ステム1では、破砕装置3の被衝突体13として、JIS(A)硬度で80°以上の硬質ゴムからなるものを採用したので、粒状塊Bを構成する礫S’の破砕を抑制しつつ主に粘土分Cをより確実に破砕できる。
また、本実施例の処理システム1では、第1振動ふるい2の上限値(60mm)は、第2振動ふるい4の上限値(40mm)より大きな値に設定されており、第1振動ふるい2の下限値(5mm)は、第2振動ふるい4の下限値(5mm)と同じ値に設定されているので、比較的大径(5mm以上)の礫S’をさらに効率良く浄化できる。
また、本実施例の処理システム1では、汚染土壌に、その汚染土壌の重量の0.7〜5%の重量の生石灰を混合してから、20〜30℃で2〜4日放置して処理土Sを得るようにしたので、処理土Sの中に、より適当な軟らかさを持つ湿潤状態の粒状塊B(だま)をより大量に含ませることができる。その結果、破砕の際には、粒状塊Bを構成する礫S’の破砕を抑制しつつ主に粘土分Cをより好適に破砕できる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
汚染土壌を浄化する技術として広く利用される。特に、6価クロム等の重金属を含む汚染土壌を浄化する技術として好適に利用される。
本実施例に係る汚染土壌の処理システムの平面図である。 上記処理システムの側面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 図1のC−C線断面図である。 本実施例に係る破砕装置の縦断面図である。 本実施例に係るロックウォッシャの側面図である。 図7のVIII矢視図である。 本実施例に係る貯水槽の平面図である。 図9のX−X線断面図である。 図9のXI−XI線断面図である。 上記処理システムを説明するためのブロック図である。 上記処理システムの作用を説明するためのフローチャート図である。 本実施例に係る処理土の破砕作用を説明するための説明図であり、(a)は破砕前の処理土を示し、(b)は破砕後の処理土を示す。 破砕実験を説明するための説明図である。 上記破砕実験の結果を説明するための説明図である。 上記破砕実験の結果を説明するための説明図である。 破砕・洗浄実験を説明するための説明図である。 洗浄条件の確認試験の結果を説明するための説明図である。 洗浄条件の確認試験の結果を説明するための説明図である。 洗浄条件の確認試験の結果を説明するための説明図である。 洗浄条件の確認試験の結果を説明するための説明図である。
符号の説明
1;処理システム、2;第1振動ふるい、3;破砕装置、4;第2振動ふるい、5;ロックウォッシャ、10;ケーシング、11;打撃板、12;回転体、13;被衝突体、25;第1貯水槽、26;第2貯水槽、31;回収用配管、33;給水用配管、B;粒状塊、C;粘土分、P;ポンプ、S;処理土、S’;礫。

Claims (2)

  1. 泥状の汚染土壌にその汚染土壌の重量の0.7〜5%の重量の生石灰を混合して、20〜30℃で2〜4日放置して礫及び/又は砂の表面に粘土分が付着してなる粒状塊を含む処理土を得る工程と、
    第1分級手段によって、その得られた処理土を3mm〜100mmの所定の粒径範囲に分級する工程と、
    ケーシングと、該ケーシング内で回転可能に設けられる回転体と、該ケーシングの内周面側に設けられる硬質ゴムからなる被衝突体と、を有しており、該回転体の回転によって、該ケーシング内に供給される処理土を該被衝突体に衝突させて破砕する破砕手段によって、前記第1分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土を破砕する工程と、
    第2分級手段によって、前記破砕手段で破砕された処理土を3mm〜80mmの所定の粒径範囲に分級する工程と、
    水洗手段によって、前記第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土を水洗する工程と、を備えることを特徴とする汚染土壌の処理方法
  2. 前記処理土を水洗する工程では、前記第2分級手段で分級された処理土100tに対して50l〜5000lの先浄水が使用される請求項1記載の汚染土壌の処理方法
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