JP4825649B2 - 汚染土壌の処理方法 - Google Patents
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Description
そして、従来の土壌浄化技術としては、洗浄法及び洗浄・加熱法が一般的に知られている。
上記洗浄法では、汚染土壌に対して水洗、分級が繰り返される。
また、上記洗浄・加熱処理では、汚染土壌に対して、水洗後に、ロータリーキルン等で1000℃〜1200℃程度の熱を加えて有害物質が除去される。
また、上記従来の洗浄・加熱法では、大型のロータリーキルン等の加熱設備が必要となり、そのランニングコストも高くなり、やはり製造コストが嵩むこととなる。また、オイル分を扱う埋地では加熱設備を設けることが困難である。
1.泥状の汚染土壌にその汚染土壌の重量の0.7〜5%の重量の生石灰を混合して、20〜30℃で2〜4日放置して礫及び/又は砂の表面に粘土分が付着してなる粒状塊を含む処理土を得る工程と、
第1分級手段によって、その得られた処理土を3mm〜100mmの所定の粒径範囲に分級する工程と、
ケーシングと、該ケーシング内で回転可能に設けられる回転体と、該ケーシングの内周面側に設けられる硬質ゴムからなる被衝突体と、を有しており、該回転体の回転によって、該ケーシング内に供給される処理土を該被衝突体に衝突させて破砕する破砕手段によって、前記第1分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土を破砕する工程と、
第2分級手段によって、前記破砕手段で破砕された処理土を3mm〜80mmの所定の粒径範囲に分級する工程と、
水洗手段によって、前記第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土を水洗する工程と、を備えることを特徴とする汚染土壌の処理方法。
2.前記処理土を水洗する工程では、前記第2分級手段で分級された処理土100tに対して50l〜5000lの先浄水が使用される上記1.記載の汚染土壌の処理方法。
本処理方法では、汚染土壌に生石灰を混合して得られる処理土は、生石灰と粘土とのポラゾン反応によって、主に礫及び/又は砂の表面に粘土が付着してなり適当な軟らかさを持つ湿潤状態の粒状塊(だま)を大量に含むこととなる。そして、その粒状塊を含む処理土を分級後に破砕し再度分級してから水洗するようにしているので、破砕の際には、粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分が好適に破砕されて除去される。また、各分級の際には、粘土分が好適に除去される。また、水洗の際には、使用水量を必要最小限に抑制しつつ六価クロム等の有害物質が好適に除去される。その結果、使用水量を必要最小限に抑えて汚染土壌を簡易且つ安価に浄化することができる。
また、前記汚染土壌に生石灰を混合するための混合手段を更に備える場合は、汚染土壌に生石灰を効率良く混合できる。
また、前記第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の上限値を超える粒径の処理土を前記破砕手段に再搬送する再搬送手段を更に備える場合は、汚染土壌を更に効率良く浄化できる。
また、前記水洗手段が、水洗装置と、貯水槽と、先浄水循環機構と、を有している場合は、水洗装置で使用される洗浄水を循環して使用でき、その使用水量を更に抑制できる。
また、前記貯水槽が、第1貯水槽及び第2貯水槽を有しており、前記先浄水循環機構が、該第1貯水槽及び第2貯水槽のうちの一方の貯水槽を選択して、前記水洗装置で使用された先浄水を該一方の貯水槽に回収できるように構成されている場合は、第1及び第2貯水槽のうち一方の貯水槽を用いて水洗装置に対して先浄水の給水・回収を行い得る一方、他方の貯水槽に溜まるヘドロ等の汚泥を清掃することができる。その結果、汚染土壌を更に効率良く浄化できる。
また、前記水洗装置で使用される先浄水の量が、前記第2分級手段で分級された処理土100tに対して50l〜5000lである場合は、水洗装置で使用される洗浄水の使用水量を更に抑制できる。
また、前記破砕手段が、ケーシングと、回転体と、被衝突体と、を有しており、該回転体の回転によって、該ケーシング内に供給される処理土を該被衝突体に衝突させて破砕するように構成されているので、粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより確実に破砕できる。
また、前記被衝突体が、硬質ゴムからなるので、粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分を更に確実に破砕できる。
また、前記処理土を得る工程において、汚染土壌に生石灰を混合してから20〜30℃で2〜4日放置して処理土が得られるので、処理土の中に、より適当な軟らかさを持つ湿潤状態の粒状塊(だま)をより大量に含ませることができる。その結果、破砕の際には、粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより好適に破砕できる。
また、前記処理土を得る工程において、汚染土壌に生石灰を混合して、礫及び/又は砂の表面に粘土分が付着してなる粒状塊を含む処理土が得られ、前記処理土を破砕する工程において、前記処理土に含まれる前記粒状塊の粘土分が破砕される場合は、粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより確実に破砕できる。
また、前記処理土を水洗する工程において、前記第2分級手段で分級された処理土100tに対して50l〜5000lの先浄水が使用される場合は、水洗工程で使用される洗浄水の使用水量を更に抑制できる。
本実施形態に係る汚染土壌の処理システムは、以下に述べる第1分級手段、破砕手段、第2分級手段及び水洗手段を備える。この処理システムは、例えば、後述の混合手段及び/又は再搬送手段を更に備えることができる。
上記第1分級手段としては、例えば、振動ふるい、振動スクリーン、ジャンピングスクリーン、遠心分級機等を挙げることができる。
尚、上記処理土は、例えば、汚染土壌に、その汚染土壌の重量の0.7〜5%(好ましくは0.8〜3.5%、より好ましくは0.9〜2%)の重量の生石灰を混合して得られることができる。また、上記処理土は、例えば、汚染土壌に生石灰を混合してから20〜30℃で2〜4日放置して得られることができる。
上記所定の粒径範囲は、3mm〜100mm(より好ましくは5mm〜60mm)であることが好ましい。比較的大径の礫及び/又は砂を効率良く浄化するためである。
上記被衝突体は、硬質ゴムからなることが好ましい。粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより確実に破砕できるためである。この硬質ゴムの硬度は、例えば、JIS(A)硬度で80°以上(好ましくは85°以上)であることができる。
上記回転体は、遠心方向に突出する複数の打撃板を有していることが好ましい。粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより確実に破砕できるためである。
上記回転体は、周速10〜30m/s(より好ましくは15〜25m/s)であることが好ましい。粒状塊を構成する礫及び/又は砂の破砕を抑制しつつ主に粘土分をより確実に破砕できるためである。
上記第2分級手段としては、例えば、振動ふるい、振動スクリーン、ジャンピングスクリーン、遠心分級機等を挙げることができる。
上記所定の粒径範囲は、3mm〜80mm(より好ましくは5mm〜40mm)であることが好ましい。比較的大径の礫及び/又は砂を効率良く浄化するためである。
上記水洗装置としては、例えば、ロックウォッシャ、ドラムウォッシャ等を挙げることができる。また、上記水洗装置で使用される先浄水の量は、上記第2分級手段で分級された処理土(主に、礫及び/又は砂からなる処理物)100tに対して50〜5000l(好ましくは70〜1000l、より好ましくは100〜500l)であることができる。
上記貯水槽は、例えば、仕切壁で仕切られる複数の貯水部からなり、上記先浄水循環機構は、これら複数の貯水部のうちの下流側の貯水部に貯水された先浄水を上記水洗装置に供給すると共に、上記水洗装置で使用された先浄水を、これら複数の貯水部のうちの上流側の貯水部に回収するように構成されており、上流側の貯水部に回収される先浄水が満杯となったとき、その先浄水が仕切壁の上面を乗り越えて下流側の貯水部に貯水されるようになっていることができる。これにより、洗浄後の先浄水に含まれる汚泥を上流側の貯水部の底部に好適に沈殿させ得ると共に、下流側の貯水部への汚泥の浸入を抑制できる。この場合、例えば、上流側の貯水部内には、その貯水部の上部での先浄水の流れを邪魔する邪魔板が設けられていることができる。これにより、上流側の貯水部内に回収される先浄水が邪魔板で邪魔されてその勢いがとめられて貯水部の底部近くを流れることとなるので、上流側の貯水部の底部に沈殿された汚泥をかき乱してしまうことを抑制できる。その結果、下流側の貯水部への汚泥の浸入をより確実に抑制できる。
上記洗浄水循環機構は、例えば、上記貯水槽と上記水洗装置とを連絡する供給用配管及び回収用配管と、この給水用配管の途中に設けられ貯水槽から水洗装置に先浄水を送り込む給水用ポンプと、を有していることができる。
上記貯水槽は、例えば、互いに区画された第1貯水槽及び第2貯水槽を有しており、上記先浄水循環機構は、第1貯水槽及び第2貯水槽のうちの一方の貯水槽を選択して、水洗装置で使用された先浄水を該一方の貯水槽に回収できるように構成されていることができる。
上記混合手段としては、例えば、バックホウ、ショベルローダ、ブルドーザ、トラクタショベル等の運搬機械を挙げることができる。
上記「再搬送手段」は、上記第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の上限値を超える粒径の処理土を上記破砕手段に再搬送する限り、その再搬送形態、タイミング等は特に問わない。
上記再搬送手段は、例えば、1又は2以上の搬送コンベアであることができる。
本実施形態に係る汚染土壌の処理方法は、上述の実施形態1.の汚染土壌の処理システムを用いる汚染土壌の処理方法であって、以下に述べる処理土取得工程、第1分級工程、破砕工程、第2分級工程及び水洗工程を備える。この処理方法は、例えば、後述の再搬送工程を更に備えることができる。
上記「第1分級工程」は、上記第1分級手段によって、その得られた処理土を分級する工程である限り、その分級形態、タイミング等は特に問わない。
上記「破砕工程」は、上記破砕手段によって、第1分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土を破砕する工程である限り、その破砕形態、タイミング等は特に問わない。
上記「第2分級工程」は、上記第2分級手段によって、破砕手段で破砕された処理土を分級する工程である限り、その分級形態、タイミング等は特に問わない。
上記「水洗工程」は、上記水洗手段によって、第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土(主に礫及び/又は砂からなる処理物)を水洗する工程である限り、その水洗形態、タイミング等は特に問わない。
また、上記水洗工程では、例えば、上記第2分級手段で分級された処理土(主に、礫及び/又は砂からなる処理物)100tに対して50〜5000l(好ましくは70〜1000l、より好ましくは100〜500l)の先浄水が使用されることができる。
本実施例に係る汚染土壌の処理システム1は、図1、2及び12に示すように、第1振動ふるい2(本発明に係る「第1分級手段」として例示する。)、破砕装置3(本発明に係る「破砕手段」として例示する。一般に「インペラ」とも称する。)、第2振動ふるい4(本発明に係る「第2分級手段」として例示する。)及びロックウォッシャ5(本発明に係る「水洗装置」として例示する。)を備えて基本的には構成される。
ここで、上記実施例に係る第6、第1及び第2ベルトコンベアB6,B1,B2によって、本発明に係る「再搬送手段」が構成されていると言える。
次に、上記汚染土壌の処理システム1の作用について説明する。
なお、本実施例で使用する処理土Sは、バックホウ等の運搬機械(本発明に係る「混合手段」として例示する。)によって、泥状の汚染土壌に、その汚染土壌の重量の約1%の重量の生石灰を混合・攪拌してから、常温(25℃)で所定期間(例えば、3日)放置して得られる。この処理土Sは、図14(a)に示すように、生石灰と粘土との吸水反応及びポラゾン反応によって、礫S’の表面に粘土分Cが付着してなる(又は粘土分Cのみからなる)粒状塊Bを多く含んでいる。この粒状塊Bは、適当な軟らかさを持ち湿潤状態となっている。
また、第2振動ふるい4で分級された粒径が40mmを超える処理土Sは第6ベルトコンベアB6を介して第1ベルトコンベアB1に送られ、第2ベルトコンベアB2によって破砕装置3に再度搬送される。
上記破砕装置3において、回転体12は比較的低速(例えば、周速21m/s)で回転されている。その状態より、上方開口部14からケーシング10内に所定量の処理土Sが投入される。すると、その投入された処理土Sは、回転体12の各打撃板11でケーシング10の内壁側に向かって跳ね飛ばされて各被衝突体13に衝突される。その際、その処理土Sにおいて、粒状塊Bの粘土分Cが好適に破砕される一方、礫S’自体は破砕され難くなっている{図14(b)参照}。その後、破砕された処理土Sは、ケーシング10の下方開口部15から排出されてベルトコンベアB3の一端側に供給されることとなる。
次に、破砕実験について説明する。この破砕実験では、上述の破砕装置3によって、礫に付着する粘土分が破砕(細粒化)されて好適に分離されていることを確認した。
次に、破砕・洗浄実験について説明する。この破砕・洗浄実験では、上述の破砕装置3による破砕、分級及び洗浄後に、礫から粘土分が好適に除去されていることを確認した。
即ち、破砕装置3による粘土塊の破砕・分級後の粒径5mm以上の礫5000gに付着している粘土分は13.4gであり、破砕・分級後の礫全体の僅か0.3%程度(13.4g÷5000g=0.268%)であることが確認できた。これにより、破砕・分級後の礫に付着する粘土分は極めて少なく、破砕装置3による粘土塊の破砕・分級によって粘土分が好適に除去されていることがわかる。
次に、浄化設備の洗浄条件の確認試験について説明する。
この確認試験では、汚染土壌を分級した礫(砂利)を水で洗浄して、1ヶ月相当での洗浄能力と洗浄水の汚染状況及び汚泥の発生量を確認した。
先ず、一日に汚染土壌500t投入して砂利が100t発生するものとする。そして、上述の処理システム1で貯水できる水量は、ピット(貯水槽)108m3+ロックウォッシャ5内2.3m3=110m3(t)である。また、1ヶ月当たり25日稼動すると設定すると、洗浄する砂利の重量は、100t×25日=2500t/月となる。また、1ヶ月を110tの水で2500tの砂利を洗浄した場合は、2500t:110t=23:1となる。また、負荷を多めに見積もって、今回の試験に用いる砂利と水の割合を25:1とする。また、砂利100tのうち付着しているシルトが0.3%であると、発生するシルト量は、100t×0.003=0.3tとなる。また、汚泥引抜き時の含水率は80%ほどになると考えられるため、汚泥発生量は、0.3t×100/(100−80)=1.5t/日=37.5t/月となる。また、砂利処理量2500t/月に対して汚泥発生量は37.5t/月であるため、試験においても砂利処理量に対して汚泥発生率が1.5%ほどであることが確認できれば良いこととなる。
先ず、汚染土壌{図14(b)に示す破砕後の処理土Sと実質的に同じもの}からふるいわけした5mmオーバーの砂利5.5kgに対して220mlの蒸留水を用意し、次に、砂利を25回にわけて蒸留水220mlで洗浄を行った。その洗浄後、ビーカにて洗浄水を2日間静置し、その静置後、洗浄水を沈降汚泥と上澄み水とに分けた。沈降汚泥は重量測定した後に含水率を測定して実シルト量を求めた。
また、上澄み水については、JIS0102に基づいて含有物質の分析を行った。
さらに、洗浄後の砂利を溶出試験に供するために粉砕した。そして、その粉砕した試料を風乾燥後、ふるいにかけて環境庁告示46号並びに環境庁告示19号の含有試験を行った。
また、環境庁告示46号の含有試験結果では、図20に示すように、各分析項目において検出値が基準値未満であることがわかった。また、環境庁告示19号の含有試験では、図21に示すように、各分析項目において検出値が基準値未満であることがわかった。さらに、図22に示すように、上澄み水の各分析項目においても検出値が排水基準値未満であることがわかった。これにより、汚染土壌が好適に浄化されていることが確認された。
本実施例の汚染土壌の処理システム1では、汚染土壌に生石灰を混合してから所定期間放置して得られる処理土Sを採用しているので、この処理土Sは、生石灰と粘土との吸水反応及びポラゾン反応によって、主に礫S’の表面に粘土Cが付着してなり適当な軟らかさを持つ湿潤状態の粒状塊(だま)Bを大量に含むこととなる。そして、その粒状塊Bを含む処理土Sを分級後に破砕し再度分級してから水洗するようにしているので、破砕の際には、粒状塊Bを構成する礫S’の破砕を抑制しつつ主に粘土分Cが好適に破砕されて除去される。また、各分級の際には、粘土分Cが好適に除去される。また、水洗の際には、使用水量を必要最小限に抑制しつつ6価クロム等の有害物質が好適に除去される。その結果、使用水量を必要最小限に抑えて汚染土壌を簡易且つ安価に浄化することができる。
なお、上述のように異物及び有害物質等が除去された礫S’は、路盤材等として再利用されたり、埋め戻されたりされる。
また、本実施例の処理システム1では、第1及び第2貯水槽25,26のうちの一方の貯水槽を選択して、ロックウォッシャ5で使用された先浄水をその一方の貯水槽に回収できるように構成されているので、第1及び第2貯水槽25,26のうち一方の貯水槽を用いてロックウォッシャ5に対して先浄水の給水・回収を行い得る一方、他方の貯水槽に溜まるヘドロ等の汚泥を清掃することができる。その結果、汚染土壌を更に効率良く浄化できる。
また、本実施例の処理システム1では、複数の貯水部25a〜25d(26a〜26d)のうちの下流側の貯水部25c(26c)に貯水された先浄水をロックウォッシャ5に供給すると共に、ロックウォッシャ5で使用された先浄水を上流側の貯水部25a(26a)に回収するように構成し、上流側の貯水部25a(26a)に回収される先浄水が満杯となったとき、その先浄水が仕切壁28aの上面を乗り越えて下流側の貯水部25b(26b)に貯水されるようになっているので、洗浄後の先浄水に含まれる汚泥を上流側の貯水部25a(26a)の底部に好適に沈殿させ得ると共に、下流側の貯水部25b(26b)への汚泥の浸入を抑制できる。その結果、ロックウォッシャ5で使用される先浄水として比較的きれいなものを使用できると共に、貯水槽25(26)の清掃を効率的に行うことができる。
また、本実施例の処理システム1では、上流側の貯水部25a(26a)内に、その貯水部25a(26a)の上部での先浄水の流れを邪魔する邪魔板29を設けたので、上流側の貯水部25a(26a)内に回収される先浄水が邪魔板29で邪魔されてその勢いがとめられて貯水部25a(26a)の底部近くを流れることとなり、上流側の貯水部25a(26a)の底部に沈殿された汚泥をかき乱してしまうことを抑制できる。その結果、下流側の貯水部25b(26b)への汚泥の浸入をより確実に抑制できる。
また、本実施例の処理システム1では、ロックウォッシャ5で使用される先浄水の量を処理土S(主に礫S’からなる処理物)100tに対して約300lに設定したので、ロックウォッシャ5で使用される洗浄水の使用水量を更に抑制できる。
また、本実施利の処理ステム1では、破砕装置3の被衝突体13として、JIS(A)硬度で80°以上の硬質ゴムからなるものを採用したので、粒状塊Bを構成する礫S’の破砕を抑制しつつ主に粘土分Cをより確実に破砕できる。
また、本実施例の処理システム1では、汚染土壌に、その汚染土壌の重量の0.7〜5%の重量の生石灰を混合してから、20〜30℃で2〜4日放置して処理土Sを得るようにしたので、処理土Sの中に、より適当な軟らかさを持つ湿潤状態の粒状塊B(だま)をより大量に含ませることができる。その結果、破砕の際には、粒状塊Bを構成する礫S’の破砕を抑制しつつ主に粘土分Cをより好適に破砕できる。
Claims (2)
- 泥状の汚染土壌にその汚染土壌の重量の0.7〜5%の重量の生石灰を混合して、20〜30℃で2〜4日放置して礫及び/又は砂の表面に粘土分が付着してなる粒状塊を含む処理土を得る工程と、
第1分級手段によって、その得られた処理土を3mm〜100mmの所定の粒径範囲に分級する工程と、
ケーシングと、該ケーシング内で回転可能に設けられる回転体と、該ケーシングの内周面側に設けられる硬質ゴムからなる被衝突体と、を有しており、該回転体の回転によって、該ケーシング内に供給される処理土を該被衝突体に衝突させて破砕する破砕手段によって、前記第1分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土を破砕する工程と、
第2分級手段によって、前記破砕手段で破砕された処理土を3mm〜80mmの所定の粒径範囲に分級する工程と、
水洗手段によって、前記第2分級手段で分級された所定の粒径範囲の処理土を水洗する工程と、を備えることを特徴とする汚染土壌の処理方法。 - 前記処理土を水洗する工程では、前記第2分級手段で分級された処理土100tに対して50l〜5000lの先浄水が使用される請求項1記載の汚染土壌の処理方法。
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