JP2002001157A - 自走式破砕機の振動抑制方法及び自走式破砕機 - Google Patents

自走式破砕機の振動抑制方法及び自走式破砕機

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JP2002001157A
JP2002001157A JP2000184063A JP2000184063A JP2002001157A JP 2002001157 A JP2002001157 A JP 2002001157A JP 2000184063 A JP2000184063 A JP 2000184063A JP 2000184063 A JP2000184063 A JP 2000184063A JP 2002001157 A JP2002001157 A JP 2002001157A
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crusher
propelled
hydraulic
control valve
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JP2000184063A
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English (en)
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Kazuhide Seki
一秀 関
Takashi Shirai
隆 白井
Tadashi Shiohata
忠 塩畑
Masanori Shinooka
正規 篠岡
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/08Superstructures; Supports for superstructures
    • E02F9/085Ground-engaging fitting for supporting the machines while working, e.g. outriggers, legs

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
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  • Disintegrating Or Milling (AREA)
  • Vehicle Cleaning, Maintenance, Repair, Refitting, And Outriggers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】自走式破砕機の振動を十分に抑制することがで
き、破砕作業時の安定性を向上できる自走式破砕機の振
動抑制方法及び自走式破砕機を提供する。 【解決手段】走行体5に設けた無限軌道履帯12により
自走するとともに、被破砕物をジョークラッシャ2によ
り破砕しこの破砕物を排出コンベア6により本体フレー
ム8長手方向一の側に排出する自走式破砕機において、
下方に伸長して接地可能なアウトリガー32(I)〜3
2(IV)を、本体フレーム8の長手方向一の側に複数個
設けるとともに本体フレーム8の長手方向の他の側に少
なくとも1つ設け、それらアウトリガー32(I)〜3
2(IV)を長手方向において無限軌道履帯12よりも外
方側に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジョークラッシ
ャ、インパクトクラッシャ、ロールクラッシャ、及びシ
ュレッタ等、被破砕物を破砕する破砕装置を備えた自走
式破砕機の振動抑制方法及び自走式破砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、再生資源促進法(いわゆるリサイ
クル法)の施行(平成3年(1991年)10月)といっ
た廃棄物再利用促進の背景の下、自走式破砕機等の自走
式リサイクル製品生産機の活躍の場が拡がりつつある。
【0003】自走式破砕機は、例えばビル解体時に搬出
されるコンクリート塊や道路補修時に排出されるアスフ
ァルト塊などの建設現場で発生する大小さまざまな岩石
・建設廃材、あるいは産業廃棄物等(=被破砕物)をリ
サイクル原料とするものであり、例えば、本体フレーム
と、この本体フレームに設けた走行手段と、前記本体フ
レームの長手方向一の側に設けられ、被破砕物を受け入
れる受け入れ手段としてのホッパと、その受け入れた被
破砕物を破砕する破砕装置と、前記ホッパで受け入れた
被破砕物を前記破砕装置に搬送するフィーダと、前記破
砕装置で破砕された破砕物を排出する排出コンベアと、
この排出コンベアの上方に設けられ排出コンベア上を運
搬中の破砕物に含まれる磁性物を磁気的に吸引除去する
磁選機とを備えている。
【0004】このとき、走行手段によって自走可能とす
ることにより、稼働現場にてこまめに場所を移動でき、
スペースの有効利用を図れるようになっている。また稼
働現場への輸送時には、輸送用トレーラの荷台上に自力
走行で移動して積載できることから、機動性が向上し、
これによってリサイクル原料の発生現場あるいはリサイ
クル製品の使用現場へ適宜移動させての迅速かつ無駄の
ない(稼働率の高い)使用が可能となっている。
【0005】また、特に、油圧ショベルでホッパに被破
砕物を投入するときに障害とならないように、また前記
磁選機のメンテナンスを行う作業員が油圧ショベルの作
業範囲内とならないように、前記排出コンベアを前記本
体フレーム長手方向の他の側(自走式破砕機の後方側、
ホッパと反対側)に設け、破砕物を自走式破砕機の後方
側へ運搬するものもある。
【0006】ところで、一般に、自走式破砕機の前記破
砕装置としては、動歯を固定歯に対して揺動させること
により被破砕物の破砕を行うジョークラッシャや、ロー
ル状の回転体に破砕用の刃を取り付けたものを一対とし
てそれら一対を互いに逆方向へ回転させ、それら回転体
の間に被破砕物を挟み込んで破砕を行う回転式破砕装置
(いわゆるロールクラッシャを含む6軸破砕機等)や、
平行に配置された軸にカッタを備え、互いに逆回転させ
ることにより被破砕物をせん断する破砕装置(いわゆる
シュレッダを含む2軸せん断機等)や、複数個の刃物を
備えた打撃板を高速回転させ、この打撃板からの打撃及
び反発板との衝突を用いて被破砕物を衝撃的に破砕する
破砕装置(いわゆるインパクトクラッシャ)や、木材、
枝木材、建設廃木等の木材をカッタを備えたロータに投
入することにより細片にする木材破砕装置等、種々のも
のがあるが、いずれも、動力源からの動力をアクチュエ
ータ(例えば油圧モータ)に供給してアクチュエータを
回転駆動させ、その回転運動を用いて被破砕物の破砕を
行っている。そのため、破砕装置は、上記回転により振
動を発生することとなる。
【0007】特に、破砕装置として前記ジョークラッシ
ャを用いる場合には、前記動歯の揺動運動に対し慣性力
を付与するためのフライホイールを設けるのが通常であ
る。そして、このフライホイールの回転中心に対し前記
動歯を偏心して接続すると共に、フライホイールにはそ
の偏心接続に対応する位置に重量を偏らせたおもり部を
設け、これによってこの偏心接続構造における重量バラ
ンスをとるようになっている。しかしながら、この重量
バランスを完全にとるのは困難であるため、実際はわず
かな重量アンバランスが存在しており、そのためフライ
ホイールの回転によって偏心構造に由来する振動が生じ
ざるを得ない。すなわち、ジョークラッシャの場合は、
構造上、他の破砕装置に比べて特に大きな振動が発生し
やすい構造となっている。
【0008】ここで、自走式破砕機は、前記走行手段に
よって作業現場で自由に移動可能であり地面に対して固
定されていない(非固定物である)ため、上記破砕装置
の振動が自走式破砕機全体に及んで全体が振動しやすく
なる傾向がある。
【0009】これに対応するために、排出コンベアで破
砕物をホッパと反対側へ運搬し排出する自走式破砕機に
おいて、特開平8−10640号公報の図5に記載のよ
うに、車体フレームの四方に上下に伸縮する持ち上げ機
構(伸縮手段)を設け、それら4つの伸縮手段を伸長し
て接地させることで自走式破砕機本体を支え安定させる
ことにより、上記のような振動の防止に配慮したものが
提唱されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年、建設廃棄
物の発生量はますます増加しているが、これをとりまく
環境は年々厳しくなってきており、前記のように再生資
源促進法(いわゆるリサイクル法)が平成3年(199
1年)10月より施行された背景の下、自走式破砕機の
被破砕物の量はますます増加する傾向にある。
【0011】このような背景の下、近年の自走式破砕機
は、次第に大型化する傾向にある。その主たる要因は、
大きく分けて次の2つである。
【0012】(1)排出コンベアの長尺化 一般に、排出コンベアは、排出側(後方側)端部の地上
からの高さが低いと、破砕作業開始後短時間のうちに排
出コンベア排出側端部下方の空間が破砕物で埋まってし
まい、以降の破砕作業が不可能となり、作業を一旦中断
しなければならない。これにより、破砕作業全体の連続
処理性及び円滑性が損なわれ、作業効率が低下すること
となる。逆に、排出コンベアの排出側端部の高さ方向位
置が高いと、排出落下させる破砕物を大量に山積み状態
として保留(ストック)することができるので、作業効
率を向上することができる。また、その高さ方向位置が
ある程度高いと、破砕物を他の作業機械、例えばホイー
ルローダ等で運搬可能になるというメリットもある。
【0013】従来の自走式破砕機では、前記コンベアの
搬送方向長さはそれほど長くなく、そのままでは排出側
端部の高さ方向位置を高くするのが困難であったため、
排出コンベアの下流側に別途定置式の2次コンベアを設
け、これによって前記自走式破砕機の排出コンベアで排
出された破砕物をさらにより高くかつ遠くへ搬送する場
合が多かった。
【0014】ところが、この場合、自走式破砕機を移動
するたびにその定置式の2次コンベアをも併せて移動し
なければならず、その移動作業が面倒であり機動性が低
下していた。そこで、近年の自走式破砕機では、排出コ
ンベアの搬送方向長さを長くする(併せて搬送方向を途
中で1度曲げるように変える屈曲形状とすることもあ
る)ことにより、機動性を低下させることなく破砕作業
全体の作業効率を向上させている。
【0015】このように、排出コンベアの搬送方向への
長尺化により、自走式破砕機全体の走行前後方向の寸法
は大型化する傾向となっている。
【0016】(2)フィーダの採用 従来の自走式破砕機では、ホッパに投入された被破砕物
を直接破砕装置へ落下導入する場合が多かったが、この
場合、ホッパ内への投入量の大小によって破砕装置へ送
り込まれる被破砕物の量が変化することとなり、破砕装
置の破砕能力に対して過小供給や過剰供給が生じてい
た。また、ホッパ内に被破砕物が詰まって破砕装置へ送
り込めない場合もあった。そのため、破砕装置での安定
した破砕を確保できず、破砕効率の向上が困難であり、
生産性が低かった。
【0017】そこで、近年の自走式破砕機では、ホッパ
と破砕装置との間に、ホッパで受け入れた被破砕物を駆
動力を利用し破砕装置に搬送するフィーダを設ける傾向
となっている。これにより、その駆動力を適宜設定又は
制御することで、被破砕物の投入量に関係なく破砕装置
の破砕能力や破砕状況に応じ破砕装置への被破砕物供給
量を調整でき、過小供給や過剰供給を防止して常に適正
な量の被破砕物を供給できるようになっている。また、
直接破砕装置へと導いていた場合のような供給途中での
被破砕物詰まりの発生が防止されている。これにより、
ホッパから破砕装置への円滑かつ安定的な被破砕物の供
給を確保し、破砕装置での破砕効率を向上し、高い生産
性を実現している。
【0018】このように、フィーダの採用によっても、
自走式破砕機全体の高さ方向あるいは走行前後方向の寸
法が大型化する傾向となっている。
【0019】ここにおいて、上記(1)(2)等の理由
により大型化する傾向にある自走式破砕機にあっては、
前述した破砕作業時における自走式破砕機全体の振動増
大の問題がより顕著になってきている。例えば排出コン
ベアやパワーユニット等自走式破砕機の端部側にある機
器・部材が大きく揺れて変形や破損が生じる可能性が懸
念される。また、自走式破砕機全体が大きく振動する
と、その振動は地盤にも伝達されることから、周囲環境
へ騒音・振動等の悪影響を与える可能性が懸念される。
【0020】しかしながら、上記特開平8−10640
号公報の図5に記載の従来技術では、上記2つの点のい
ずれにも特に配慮されておらず、前記伸縮手段が本体フ
レーム長手方向においてほぼ走行手段の範囲内に設けら
れているため、前述のように、近年前後方向に大型化し
つつある自走式破砕機における振動、とりわけ前後方向
の振動を十分に抑制するには至っていない。そのため、
破砕作業時の安定性を向上するのが困難である。
【0021】また、自走式破砕機の前記走行手段として
は、無限軌道履帯が用いられることが多いが、自走式破
砕機の稼働現場の地面は、完全な平面であることは少な
く、種々の凹凸が存在している場合もある。そのため、
無限軌道履帯の下面(底面)の全てが地面に接触せず、
無限軌道履帯の下方のどこかで地面との間に隙間が生じ
ることとなる。このとき、無限軌道履帯下面の走行前後
方向中央側に前記隙間が生じてもあまり影響はないが、
無限軌道履帯下面の端部に前記隙間があると、その隙間
によっても上記の振動がさらに増幅され増大しやすくな
る。上記特開平8−10640号公報の図5に記載の従
来技術は、この点についても特に配慮されていない。そ
のため振動を十分に抑制し、破砕作業時の安定性を向上
するのが困難である。
【0022】本発明の目的は、上記の問題点を解決し、
振動を十分に抑制することができ、破砕作業時の安定性
を向上できる自走式破砕機の振動抑制方法及び自走式破
砕機を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明の自走式破砕機の振動抑制方法では、
被破砕物を破砕装置により破砕しこの破砕物を排出コン
ベアにより排出する自走式破砕機の走行体に備えられた
無限軌道履帯の一端部の下方隙間に、隙間埋め込み部材
を挿入する。
【0024】自走式破砕機は、走行手段によって自走可
能であって地面に対して固定されていないため、破砕作
業時においてアクチュエータの回転運動に由来する破砕
装置の振動が自走式破砕機全体に及んで全体が振動しや
すい傾向にある。また自走式破砕機の稼働現場の地面
は、完全な平面であることは少なく、種々の凹凸が存在
している場合もある。そのため、無限軌道履帯の下面
(底面)の全てが地面に接触せず、無限軌道履帯の下方
のどこかで地面との間に隙間が生じることとなる。この
とき、無限軌道履帯下面の走行前後方向中央側に前記隙
間が生じてもあまり影響はないが、無限軌道履帯下面の
端部に前記隙間があると、その隙間によって上記の振動
がさらに増幅され増大しやすくなる。
【0025】そこで本発明においては、無限軌道履帯の
どこかの一端部の下方にできた隙間に、例えば木材等の
隙間埋め込み部材を挿入してその隙間を埋めることによ
り、無限軌道履帯下面を地面に対して固定して安定的に
支持し、上記の振動増幅を抑制できる。したがって、振
動を十分に抑制することができ、破砕作業時の安定性を
向上することができる。
【0026】(2)また上記目的を達成するために、本
発明は、走行体に設けた走行手段により自走するととも
に、被破砕物を破砕装置により破砕しこの破砕物を排出
コンベアにより排出する自走式破砕機において、前記走
行手段を、少なくとも接地面に弾性材料を備えた無限軌
道履帯とする。
【0027】自走式破砕機は、走行手段によって自走可
能であって地面に対して固定されていないため、破砕作
業時においてアクチュエータの回転運動に由来する破砕
装置の振動が自走式破砕機全体に及んで全体が振動しや
すい傾向にある。また、近年、大型化する傾向にある自
走式破砕機にあっては、破砕作業時において上記の振動
が増幅され増大しやすくなる。そこで、本発明において
は、走行体に走行手段として少なくとも接地面にゴム等
の弾性材料を備えた無限軌道履帯を設けることにより、
振動が生じたとしてもその振動を無限軌道履帯において
弾性的に吸収することができる。したがって、振動を十
分に抑制することができ、破砕作業時の安定性を向上す
ることができる。
【0028】(3)さらに上記目的を達成するために、
本発明は、走行体に設けた走行手段により自走するとと
もに、被破砕物を破砕装置により破砕しこの破砕物を排
出コンベアにより本体フレーム長手方向一の側に排出す
る自走式破砕機において、下方に伸長して接地可能な伸
縮手段を、前記本体フレームの前記長手方向一の側に複
数個設けるとともに前記本体フレームの前記長手方向の
他の側に少なくとも1つ設け、それら伸縮手段を前記長
手方向において前記走行手段よりも外方位置に配置す
る。
【0029】通常、自走式破砕機は、本体フレームの長
手方向に例えばホッパ、フィーダ、破砕装置、さらには
動力体等が並んで配置されており、さらにその長手方向
にコンベアが延設されている構造であるため、上記
(2)で説明した振動は、主として前記本体フレーム長
手方向に発生する。そこで、本発明においては、本体フ
レームの長手方向一の側に複数個と長手方向他の側に少
なくとも1つ(すなわち合計で3個以上)の伸縮手段を
設ける。これにより、破砕作業時にはそれら伸縮手段を
下方に伸長させて接地させることで、本体フレームを地
面に対して固定し安定的に支持することができる。
【0030】ここで、一般に、このような固定支持構造
によって振動物の安定を図る際には、振動源から固定支
持構造までの距離が大きいほどその振動抑制効果が大き
く、容易に振動抑制を図れる。本発明においては、前記
伸縮手段をすべて走行手段よりも本体フレーム長手方向
外方側に設けることにより、伸縮手段を本体フレーム長
手方向においてほぼ走行手段の範囲内に設けている従来
構造よりも、振動源(すなわち破砕装置)からそれら伸
縮手段による固定支持位置までの前記本体フレーム長手
方向の距離を大きくとることができる。したがって、振
動を十分かつ確実に抑制することができ、破砕作業時の
安定性を向上することができる。
【0031】(4)上記(3)において、好ましくは、
前記伸縮手段を輸送制限寸法内に配置する。
【0032】自走式破砕機は、稼働現場への輸送時に
は、輸送用トレーラの荷台上に自力走行で移動して積載
するのが通常である。ここで、トレーラへの積載時に
は、輸送時における道路周囲構造物への干渉防止の観点
から、上下方向寸法や幅方向の寸法に所定の輸送制限寸
法(範囲)が規定されている。そのうち幅方向の制限と
しては、積載するトレーラの車幅以内に収まることが条
件であり、例えば20t積みのトレーラでは、2990
mm以下であることが必須となっている。本発明におい
ては、伸縮手段を設けるときに、このような点に配慮し
て輸送制限寸法(例えば上記2990mm)内に配置す
る。これにより、道路周囲構造物への干渉を確実に防止
しつつ、安全に輸送を行うことができるので、良好な輸
送性を確保できる。
【0033】(5)上記(3)又は(4)において、ま
た好ましくは、前記伸縮手段を、前記本体フレームの前
記長手方向の他の側に複数個設ける。これにより、さら
に安定性を向上できる。
【0034】(6)上記(2)〜(5)のいずれか1つ
において、また好ましくは、前記破砕装置は、動歯を固
定歯に対して揺動させることにより、前記被破砕物の破
砕を行うジョークラッシャとする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。まず、本発明の自走式破砕機の振動
抑制方法の一実施の形態を図1及び図2により説明す
る。図1は、本実施の形態の振動抑制方法の適用対象と
なる自走式破砕機の全体構造を表す側面図であり、図2
は図1に示した自走式破砕機の上面図である。
【0036】これら図1及び図2において、この自走式
破砕機は、例えば自重が10t以上で、運搬の際、トレ
ーラ輸送が必要となるクラスのものであり、この自走式
破砕機は、例えば油圧ショベルのバケット等の作業具に
より被破砕物(例えばビル解体時に搬出されるコンクリ
ート塊や道路補修時に排出されるアスファルト塊などの
建設現場で発生する大小さまざまな建設廃材・産業廃棄
物、若しくは岩石採掘現場や切羽で採掘される岩石・自
然石等、以下適宜、岩石・建設廃材等という)が投入さ
れ、その岩石・建設廃材等を受け入れるホッパ1、この
ホッパ1に受け入れた岩石・建設廃材等を所定の大きさ
に破砕し下方へ排出する破砕装置、例えばジョークラッ
シャ2、及び前記ホッパ1に受け入れた岩石・建設廃材
等をジョークラッシャ2へと搬送し導くフィーダ3を搭
載した破砕機本体4と、この破砕機本体4の下方に設け
られた走行体5と、前記ジョークラッシャ2で破砕され
下方へ排出された破砕物を受け入れて自走式破砕機の後
方側(後述する本体フレーム破砕機取付け部8Aの長手
方向の一の側、図1中右側)に運搬し搬出する排出コン
ベア6と、この排出コンベア6の上方に設けられ排出コ
ンベア6上を運搬中の破砕物に含まれる磁性物(鉄筋
等)を磁気的に吸引除去する磁選機7とを有する。
【0037】前記の走行体5は、本体フレーム8と、そ
の下部に設けられた走行装置9とを備えている。前記本
体フレーム8は、例えば略長方形の枠体によって形成さ
れ前記破砕装置2、前記ホッパ1、及び後述のパワーユ
ニット21等を載置する破砕機取付け部8Aと、この破
砕機取付け部8Aと前記の走行装置9とを接続するトラ
ックフレーム部8Bとから構成される。また走行装置9
は、前記トラックフレーム部8Bに回転自在に支持され
た駆動輪10及び従動輪(アイドラ)11と、これらの
間に掛け渡され、通常の鋼製ピースを連接した構造の走
行手段としての無限軌道履帯12とを備えており、駆動
輪10側に設けられた左・右走行用油圧モータ13L,
R(13Lのみ図1に図示)によって駆動力が与えられ
ることにより自走式破砕機を自走させるようになってい
る。
【0038】前記のホッパ1は、前記フィーダ3ととも
に、前記本体フレーム8(詳細には前記破砕機取付け部
8A)の長手方向(図1中左右方向)他の側(自走式破
砕機前方側、すなわち図1中左側)端部の上方に搭載さ
れている。
【0039】前記のジョークラッシャ2は、前記ホッパ
1及びフィーダ3よりも自走式破砕機後方側(図1中右
側)に位置しており、図1に示すように、前記破砕機取
付け部8Aの長手方向ほぼ中間部上に搭載されている。
このとき、破砕用油圧モータ14(図2参照)で発生し
た駆動力をベルト(図示せず)を介してフライホイール
15(図2参照)に伝達し、さらにフライホイール15
に伝達された駆動力を公知の変換機構で動歯(図示せ
ず)の揺動運動に変換し、この動歯を固定歯(図示せ
ず)に対して前後に揺動させることにより、前記フィー
ダ3より供給された岩石・建設廃材等を所定の大きさに
破砕するようになっている。
【0040】前記のフィーダ3は、図1に示すように、
破砕機取付け部8Aの長手方向他の側(図1中左側)端
部近傍に設けたフィーダフレーム16上に搭載されてお
り、その略直上に前記ホッパ1が位置している。また、
このフィーダ3は、いわゆるグリズリフィーダと称され
るものであり、フィーダ用油圧モータ17で発生した駆
動力によって、ホッパ1からの岩石・建設廃材等を載置
する複数枚(この例では2枚)の鋸歯状プレート3a
(図2参照)を含む底板部を加振する。このような構造
により、ホッパ1に投入された岩石・建設廃材等を順次
ジョークラッシャ2に搬送供給する(=搬送機能)とと
もに、その搬送中において岩石・建設廃材等中に含まれ
る細粒や細かい土砂等を前記鋸歯状プレート3aの鋸歯
の隙間からシュート18(図1参照)を介し下方に落下
させ前記排出コンベア6上へ導入するようになってい
る。すなわち、前記鋸歯状プレート3aの鋸歯の隙間の
大きさよりも小さな粒度の岩石・建設廃材等をふるい落
とすことにより、上記隙間の大きさ以上の粒度の岩石・
建設廃材等を選別するという選別機能も併せて備えてい
る。前記の排出コンベア6は、排出コンベア用油圧モー
タ19(図2参照)によってベルト6aを駆動し、これ
によって前記ジョークラッシャ2から前記ベルト6a上
に落下してきた破砕物及び前記シュート18を介した細
粒落下物(未破砕)を運搬するようになっている。
【0041】また、この排出コンベア6は、排出側(言
い換えれば自走式破砕機後方側、図1中右側)の部分が
支持部材20a,20bを介しパワーユニット21(詳
細は後述)に取りつけたアーム部材22に吊り下げ支持
されている。また、排出側と反対側(自走式破砕機前方
側、図1中左側)の部分は、前記破砕機取付け部8Aよ
りも下方に位置し、支持部材(図示せず)を介し前記破
砕機取付け部8Aから吊り下げられるように支持されて
いる。これにより、排出コンベア6は、図1に示すよう
に、パワーユニット21の外縁部(後端部)21aの下
方空間を、排出方向(図1中右方)に斜めに立ち上がる
ように配置されている。そして、前記支持部材20a
は、前記排出コンベア6が前記パワーユニット21に最
も接近する箇所、すなわち前記排出コンベア6の排出方
向中間部6bと前記パワーユニット外縁部(後端部)2
1aとをほぼ最短距離で結ぶように連結している。
【0042】前記の磁選機7は、支持部材23を介し前
記アーム部材22に吊り下げ支持されており、前記のコ
ンベアベルト6aの上方にこのコンベアベルト6aと略
直交するように配置された磁選機ベルト7a(図2参
照)を、磁選機用油圧モータ24によって磁力発生手段
(図示せず)まわりに駆動することにより、磁力発生手
段からの磁力を磁選機ベルト7a越しに作用させて磁性
物を磁選機ベルト7aに吸着させた後、コンベアベルト
6aと略直交する方向に運搬してそのコンベアベルト6
aの側方に落下させるようになっている。
【0043】ここで、上記ジョークラッシャ2、フィー
ダ3、排出コンベア6、磁選機7、及び走行装置9は、
この自走式破砕機に備えられる動力源、すなわち原動機
としてのエンジン(図示せず)及びこのエンジンによっ
て駆動される少なくとも1つの油圧ポンプ(図示せず)
からの動力によって駆動される。前記油圧ポンプからの
圧油は、当該圧油の方向及び流量を制御するコントロー
ルバルブを備えた制御弁装置(図示せず)を介し、前記
破砕用油圧モータ14、前記フィーダ用油圧モータ1
7、前記排出コンベア用油圧モータ19、前記磁選機用
油圧モータ24、及び前記左・右走行用油圧モータ13
へと供給され、これによってこれら各油圧モータ14,
17,19,24,13が回転駆動する。
【0044】そして、上記エンジン、油圧ポンプ、及び
制御弁装置は、いずれも、前記破砕機取付け部8Aの長
手方向一の側端部の上部にパワーユニット積載部材25
(図1参照)を介し搭載されたパワーユニット21内に
設けられている。このパワーユニット21は、図1に示
したように、ジョークラッシャ2よりさらに自走式破砕
機後方側(図1中では右側)に位置している。
【0045】このパワーユニット21の自走式破砕機後
方側(図2中右側)の領域には、前記油圧ポンプと、前
記エンジンと、このエンジンの冷却水を冷却するラジエ
ータを備えた熱交換器装置とが、自走式破砕機の幅方向
(図2中上下方向、前記本体フレーム8の短手方向)に
並設されている。
【0046】一方、パワーユニット21の自走式破砕機
前方側(図2中左側)の領域には、前記エンジンの燃料
タンク(その給油口26のみを図2に図示)と、前記動
力としての圧油(作動油)を貯留する作動油タンク(そ
の給油口27のみを図2に図示)と、前記制御弁装置を
収納した制御弁装置収納部28と、運転席29とが、こ
の順序で自走式破砕機幅方向右側(図2中上側、前記本
体フレーム8短手方向一の側)から左側(図2中下側、
前記本体フレーム8短手方向他の側)へ向かって並設さ
れている。
【0047】ここで、前記の運転席29は、操作者が搭
乗する区画であり、操作者がこの運転席29に立つこと
により、破砕作業中においてフィーダ3による岩石・建
設廃材等の供給状況やジョークラッシャ2による破砕状
況をある程度監視することができるようになっている。
この運転席29には、前記制御弁装置に備えられた左・
右走行用コントロールバルブ(図示せず)を切り換え操
作して前記左・右走行用油圧モータ13の駆動速度を制
御するための操作手段、例えば左・右走行用操作レバー
30L,30Rが設けられている。
【0048】なお、以上のパワーユニット21の各機器
は、パワーユニット21の基礎下部構造をなすパワーユ
ニットフレーム21b(図1参照)上に配置されてお
り、このパワーユニットフレーム21bが、前記パワー
ユニット積載部材25(図1参照)を介し、前記破砕機
取付け部8Aの長手方向一の側(後方側)端部の上部に
搭載されている。
【0049】次に、本実施の形態の動作を以下に説明す
る。
【0050】図1において、例えば油圧ショベルのバケ
ット等によりホッパ1に岩石・建設廃材等を投入する
と、ホッパ1で受け入れられた岩石・建設廃材等は、フ
ィーダ3によって鋸歯状プレート3aの鋸歯間の間隙よ
りも小さなものが除かれつつ、ジョークラッシャ2へ搬
送される。ジョークラッシャ2へ搬送された岩石・建設
廃材等は、ジョークラッシャ2で破砕され、その破砕物
は、ジョークラッシャ2下部の空間からジョークラッシ
ャ2下方の排出コンベア6上に落下し、排出コンベア6
で運搬される。この運搬の途中で、排出コンベア6上方
に配置された磁選機7によって例えばコンクリート塊に
混入している鉄筋片等を吸着して取り除かれ、最終的に
ある程度大きさが揃えられて自走式破砕機後部から排出
される。
【0051】このような破砕作業時において、自走式破
砕機は、前記走行装置9によって自走可能であって地面
に対して固定されていないため、前記破砕用油圧モータ
14の回転運動に由来するジョークラッシャ2の振動が
自走式破砕機全体に及んで全体が振動しやすい傾向にあ
る。また自走式破砕機の稼働現場の地面は、完全な平面
であることは少なく、種々の凹凸が存在しているのが通
常である。そのため、前記無限軌道履帯12の下面(底
面)の全てが地面に接触せず、無限軌道履帯12の下方
のどこかで地面との間に隙間が生じることとなる。この
とき無限軌道履帯12下面の走行前後方向中央側に前記
隙間が生じてもあまり影響はないが、図1に拡大して示
すように、無限軌道履帯12のどこかの一端部の下面に
隙間α1があると、その隙間α1によって上記の振動が
さらに増幅され増大しやすくなる。
【0052】そこで本実施の形態においては、前記隙間
α1に例えば木材等の隙間埋め込み部材31を挿入して
その隙間α1を埋めることにより、無限軌道履帯12下
面を地面に対して固定して安定的に支持し、上記の振動
増幅を抑制できる。したがって、振動を十分に抑制する
ことができ、破砕作業時の安定性を向上することができ
る。
【0053】次に、本発明の自走式破砕機の一実施の形
態を図3により説明する。図3は、本実施の形態による
自走式破砕機の全体構造を表す側面図である。図中、図
1に示す部分と同様の部分には同じ符号を付し、説明を
省略する。
【0054】図3に示すように、本実施の形態は、上記
図1及び図2に示した自走式破砕機において、無限軌道
履帯12に代えてゴム等の弾性材料からなる無限軌道履
帯(ゴムクローラ)12Aを用いたものである。
【0055】自走式破砕機は、走行体5によって自走可
能であって地面に対して固定されていないため、破砕作
業時において前記破砕用油圧モータ14の回転運動に由
来するジョークラッシャ2の振動が自走式破砕機全体に
及んで全体が振動しやすい傾向にある。フィーダ3や長
尺の排出コンベア6の搭載によって大型化した自走式破
砕機の場合、破砕作業時において上記の振動が増幅され
増大しやすくなる。本実施の形態においては、これに対
応してゴム等の弾性材料で構成された無限軌道履帯12
Aを設けることにより、振動が生じたとしてもその振動
を無限軌道履帯12Aによって弾性的に吸収することが
できる。したがって、振動を十分に抑制することがで
き、破砕作業時の安定性を向上することができる。
【0056】また、上記図1に示したように、鋼製ピー
ス連接構造の無限軌道履帯12の場合には、自走時に走
行面(地面及び道路等)に走行痕を残したり騒音が発生
する可能性があるが、弾性材料で構成した無限軌道履帯
12Aとすることにより、そのような弊害の生じる可能
性をなくし、環境面に与える影響を少なくできるという
効果もある。
【0057】なお、ゴム等の弾性材料からなる無限軌道
履帯(ゴムクローラ)12Aを用いず、前述の鋼製ピー
ス連接構造の無限軌道履帯12の接地面にゴム等の弾性
材料をはりつけたもの(ミューパッド)でも同様の効果
を得られる。即ち、少なくとも接地面にゴム等の弾性材
料を備えた無限軌道履帯とすれば足りる。
【0058】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態を
図4〜図6により説明する。
【0059】本実施の形態は、前記破砕機取付け部8A
にアウトリガー32を設けることで、破砕作業時の振動
抑制を図る実施の形態である。
【0060】図4は、本実施の形態による自走式破砕機
の全体構造を表す側面図であり、図5(a)は図4中A
方向から見た矢視前面図であり、図5(b)は図4中B
方向から見た矢視後面図であり、図6は後述するアウト
リガー32の脚部32B近傍の詳細構造を表す縦断面図
である。図中、図1に示す部分と同様の部分には同じ符
号を付し、適宜説明を省略する。
【0061】図4〜図6に示すように、破砕機取付け部
8Aの4隅部から自走式破砕機前後方向に延在して設け
られた支持部材33に4つのアウトリガー32(I)〜
32(IV)がそれぞれ設けられている。このアウトリガ
ー32は、前記支持部材33の端部の下側に垂直方向に
伸縮可能に設けられ、上部のシリンダ本体32Aa及び
このシリンダ本体32Aaに嵌挿されたロッド部32A
bからなるアウトリガー用油圧シリンダ32Aと、前記
ロッド部32Abの下端に設けられた脚部32Bとから
構成されている。
【0062】このとき、図6に示すように、前記ロッド
部32Abと脚部32Bとはボールジョイント部34を
介して接続されている。即ち、このボールジョイント部
34は、ロッド部32Abに固着され先端が略球状のボ
ール部34Aと、脚部32Bに固着され、前記ボール部
34Aを摺動可能に内包する球面34Baを備えたブロ
ック34Bとからなる。即ち、ロッド部32Abと脚部
32Bとは、ボールジョイント部34により所定の可動
域を持って回動自在に接続されている。なお、脚部32
Bは、その下面に微振動吸収用の薄いゴム板35を有し
ている。
【0063】ここで、上記アウトリガー32(I)〜3
2(IV)は、上記ジョークラッシャ2、フィーダ3、走
行体5、排出コンベア6、及び磁選機7と共にこの自走
式破砕機に備えられる油圧駆動装置によって駆動される
被駆動部材を構成している。図7〜図9は、上記本発明
の自走式破砕機の他の実施の形態に備えられる油圧駆動
装置を表す油圧回路図である。
【0064】これら図7〜図9において、油圧駆動装置
は、エンジン36と、このエンジン36によって駆動さ
れる可変容量型の第1油圧ポンプ37及び第2油圧ポン
プ38と、同様にエンジン36によって駆動される固定
容量型のパイロットポンプ39と、第1及び第2油圧ポ
ンプ37,38から吐出される圧油がそれぞれ供給され
る前記油圧アクチュエータ(油圧モータ及び油圧シリン
ダ)13L,13R,14,17,19,24,32A
(I)〜32A(IV)と、第1及び第2油圧ポンプ3
7,38からそれら油圧アクチュエータ13L,13
R,14,17,19,24,32A(I)〜32A
(IV)に供給される圧油の流れ(方向及び流量、若しく
は流量のみ)を制御する7つのコントロールバルブ40
〜46(詳細は後述)と、前記の運転席29(図4参
照)に設けられ、後述の左・右走行用コントロールバル
ブ41,42をそれぞれ切り換え操作するための前記左
・右走行用操作レバー30L,30R(図4も参照)
と、第1及び第2油圧ポンプ37,38の吐出流量を調
整するポンプ制御手段、例えばレギュレータ装置47,
48と、破砕機本体4(例えば前記の運転席29内)に
設けられ、ジョークラッシャ2、フィーダ3、排出コン
ベア6、及び磁選機7の始動・停止等を操作者が指示入
力して操作するための操作盤49と、運転席29(或い
は、前記の破砕機本体4内の他の適宜の場所でもよい)
に設けられ、後述するアウトリガー32を伸縮させるた
めのアウトリガー用操作レバー50aを備えたアウトリ
ガー用操作レバー装置50とを有している。
【0065】油圧アクチュエータ13L,13R,1
4,17,19,24,32A(I)〜32A(IV)
は、前述のように、左・右無限軌道履帯12への駆動力
を発生する上記左・右走行用油圧モータ13L,13
R、ジョークラッシャ2動作用の駆動力を発生する上記
破砕用油圧モータ14、フィーダ3動作用の駆動力を発
生する上記フィーダ用油圧モータ17、排出コンベア6
動作用の駆動力を発生する上記排出コンベア用油圧モー
タ19、磁選機7動作用の駆動力を発生する上記磁選機
用油圧モータ24、及びアウトリガー32(I)〜32
(IV)動作用の駆動力を発生する上記アウトリガー用油
圧シリンダ32A(I)〜32A(IV)から構成されて
いる。
【0066】コントロールバルブ40〜46は、2位置
切換弁又は3位置切換弁であり、破砕用油圧モータ14
に接続された破砕用コントロールバルブ40と、左走行
用油圧モータ13Lに接続された左走行用コントロール
バルブ41と、右走行用油圧モータ13Rに接続された
右走行用コントロールバルブ42と、アウトリガー用油
圧シリンダ32A(I)〜32A(IV)に接続されたア
ウトリガー用コントロールバルブ43と、フィーダ用油
圧モータ17に接続されたフィーダ用コントロールバル
ブ44と、排出コンベア用油圧モータ19に接続された
排出コンベア用コントロールバルブ45と、磁選機用油
圧モータ24に接続された磁選機用コントロールバルブ
46とから構成されている。
【0067】このとき、第1及び第2油圧ポンプ37,
38のうち、第1油圧ポンプ37は、左走行用コントロ
ールバルブ41及び破砕用コントロールバルブ40を介
して左走行用モータ13L及び破砕用油圧モータ14へ
供給するための圧油を吐出するようになっている。これ
らコントロールバルブ41,40はいずれも、対応する
油圧モータ13L,14への圧油の方向及び流量を制御
可能な3位置切換弁となっており、第1油圧ポンプ37
の吐出管路51に接続されたセンターバイパスライン5
2aを備えた第1弁グループ52において、上流側か
ら、左走行用コントロールバルブ41、破砕用コントロ
ールバルブ40の順序で配置されている。なお、センタ
ーバイパスライン52aの最下流側には、ポンプコント
ロールバルブ53(詳細は後述)が設けられている。
【0068】一方、第2油圧ポンプ38は、右走行用コ
ントロールバルブ42、アウトリガー用コントロールバ
ルブ43、フィーダ用コントロールバルブ44、排出コ
ンベア用コントロールバルブ45、及び磁選機用コント
ロールバルブ46を介し、アウトリガー用油圧シリンダ
32A(I)〜32A(IV)、フィーダ用油圧モータ1
7、排出コンベア用油圧モータ19、及び磁選機用油圧
モータ24へ供給するための圧油を吐出するようになっ
ている。これらのうち右走行用コントロールバルブ4
2、アウトリガー用コントロールバルブ43は対応する
油圧アクチュエータ17、32A(I)〜32A(IV)
への圧油の流れを制御可能な3位置切換弁となってお
り、その他のコントロールバルブ44〜46は対応する
油圧モータ17,19,24への圧油の流量を制御可能
な2位置切換弁となっており、第2油圧ポンプ38の吐
出管路54に接続されたセンターバイパスライン55a
及びこれの下流側にさらに接続されたセンターライン5
5bを備えた第2弁グループ55において、上流側か
ら、右走行用コントロールバルブ42、磁選機用コント
ロールバルブ46、排出コンベア用コントロールバルブ
45、フィーダ用コントロールバルブ44、及びアウト
リガー用コントロールバルブ43の順序で配置されてい
る。なお、センターライン55bは、最下流側のアウト
リガー用コントロールバルブ43の下流側で閉止されて
いる。
【0069】上記コントロールバルブ40〜46のう
ち、左・右走行用コントロールバルブ41,42はそれ
ぞれ、パイロットポンプ39で発生されたパイロット圧
を用いて操作されるセンターバイパス型のパイロット操
作弁である。これら左・右走行用コントロールバルブ4
1,42は、パイロットポンプ39で発生され前述の操
作レバー30L,30Rを備えた操作レバー装置56
L,56Rで所定圧力に減圧されたパイロット圧により
操作される。
【0070】すなわち、操作レバー装置56L,56R
は、操作レバー30L及び30Rとその操作量に応じた
パイロット圧を出力する一対の減圧弁56La,56L
a及び56Ra,56Raとを備えている。操作レバー
装置56Lの操作レバー30Lを図7中a方向(又はそ
の反対方向、以下対応関係同じ)に操作すると、パイロ
ット圧がパイロット管路57(又は58)を介して左走
行用コントロールバルブ41の駆動部41a(又は41
b)に導かれ、これによって左走行用コントロールバル
ブ41が図1中上側の切換位置41A(又は下側の切換
位置41B)に切り換えられ、第1油圧ポンプ37から
の圧油が吐出管路51及び左走行用コントロールバルブ
41の切換位置41A(又は下側の切換位置41B)を
介して左走行用モータ13Lに供給され、左走行用モー
タ13Lが順方向(又は逆方向)に駆動される。
【0071】なお、操作レバー30Lを図7に示す中立
位置にすると、左走行用コントロールバルブ41はばね
41c,41dの付勢力で図7に示す中立位置に復帰
し、左走行用モータ13Lは停止する。
【0072】同様に、操作レバー装置56Rの操作レバ
ー30Rを図7中b方向(又はその反対方向)に操作す
ると、パイロット圧がパイロット管路59(又は60)
を介し右走行用コントロールバルブ42の駆動部42a
(又は42b)に導かれて図7中上側の切換位置42A
(又は下側の切換位置42B)に切り換えられ、右走行
用油圧モータ13Rが順方向(又は逆方向)に駆動され
るようになっている。操作レバー30Rを中立位置にす
るとばね42c,42dの付勢力で右走行用コントロー
ルバルブ42は中立位置に復帰し右走行用油圧モータ1
3Rは停止する。
【0073】ここで、パイロットポンプ39からのパイ
ロット圧を操作レバー装置56L,56Rに導くパイロ
ット導入管路61a,61bには、コントローラ62か
らの駆動信号St(後述)で切り換えられるソレノイド
制御弁63が設けられている。このソレノイド制御弁6
3は、ソレノイド63aに入力される駆動信号StがO
Nになると図9中左側の連通位置63Aに切り換えら
れ、パイロットポンプ39からのパイロット圧を導入管
路61a,61bを介し操作レバー装置56L,56R
に導き、操作レバー30L,30Rによる左・右走行用
コントロールバルブ41,42の上記操作を可能とす
る。
【0074】一方、駆動信号StがOFFになると、ソ
レノイド制御弁63はばね63bの復元力で図9中右側
の遮断位置63Bに復帰し、導入管路61aと導入管路
61bとを遮断すると共に導入管路61bをタンク64
へのタンクライン64aに連通させ、この導入管路61
b内の圧力をタンク圧とし、操作レバー装置56L,5
6Rによる左・右走行用コントロールバルブ41,42
の上記操作を不可能とするようになっている。
【0075】破砕用コントロールバルブ40は、両端に
ソレノイド駆動部40a,40bを備えたセンターバイ
パス型の電磁比例弁である。ソレノイド駆動部40a,
40bには、コントローラ62からの駆動信号Scrで駆
動されるソレノイドがそれぞれ設けられており、破砕用
コントロールバルブ40はその駆動信号Scrの入力に応
じて切り換えられるようになっている。
【0076】すなわち、駆動信号Scrがジョークラッシ
ャ2の正転(又は逆転、以下対応関係同じ)に対応する
信号、例えばソレノイド駆動部40a及び40bへの駆
動信号ScrがそれぞれON及びOFF(又はソレノイド
駆動部40a及び40bへの駆動信号ScrがそれぞれO
FF及びON)になると、破砕用コントロールバルブ4
0が図7中上側の切換位置40A(又は下側の切換位置
40B)に切り換えられる。これにより、第1油圧ポン
プ37からの圧油が吐出管路51、センターバイパスラ
イン52a、及び破砕用コントロールバルブ40の切換
位置40A(又は下側の切換位置40B)を介して破砕
用油圧モータ14に供給され、破砕用油圧モータ14が
順方向(又は逆方向)に駆動される。
【0077】駆動信号Scrがジョークラッシャ2の停止
に対応する信号、例えばソレノイド駆動部40a及び4
0bへの駆動信号ScrがともにOFFになると、コント
ロールバルブ40がばね40c,40dの付勢力で図7
に示す中立位置に復帰し、破砕用油圧モータ14は停止
する。
【0078】ポンプコントロールバルブ53は、流量を
圧力に変換する機能を備えるものであり、前記のセンタ
ーバイパスライン52aとタンクライン64bとを絞り
部分53aaを介して接続・遮断可能なピストン53a
と、このピストン53aの両端部を付勢するばね53
b,53cと、前記のパイロットポンプ39の吐出管路
65にパイロット導入管路66a(詳細は後述)、及び
パイロット導入管路66b(詳細は後述)を介して上流
側が接続されてパイロット圧が導かれ、下流側がタンク
ライン64cに接続され、かつ前記のばね53bによっ
てリリーフ圧が可変に設定される可変リリーフ弁53d
とを備えている。
【0079】このような構成により、ポンプコントロー
ルバルブ53は以下のように機能する。すなわち、上述
したように左走行用コントロールバルブ41及び破砕用
コントロールバルブ40はセンターバイパス型の弁とな
っており、センターバイパスライン52aを流れる流量
は、各コントロールバルブ41,40の操作量(すなわ
ちスプールの切換ストローク量)により変化する。各コ
ントロールバルブ41,40の中立時、すなわち第1油
圧ポンプ37へ要求する各コントロールバルブ41,4
0の要求流量(言い換えれば左走行用モータ13L及び
破砕用油圧モータ14の要求流量)が少ない場合には、
第1油圧ポンプ37から吐出される圧油のうちほとんど
が余剰流量としてセンターバイパスライン52aを介し
てポンプコントロールバルブ53に導入され、比較的大
きな流量の圧油がピストン53aの絞り部分53aaを
介してタンクライン64bへ導出される。これにより、
ピストン53aは図7中右側に移動するので、ばね53
bによるリリーフ弁53dの設定リリーフ圧が低くな
り、管路66cから分岐して設けられ後述のネガティブ
傾転制御用の第1サーボ弁67へ至る管路68に、比較
的低い制御圧力(ネガコン圧)を発生する。
【0080】逆に、各コントロールバルブ41,40が
操作されて開状態となった場合、すなわち第1油圧ポン
プ37へ要求する要求流量が多い場合には、センターバ
イパスライン52aに流れる余剰流量は、油圧アクチュ
エータ13L,14側へ流れる流量分だけ減じられるた
め、ピストン絞り部分53aaを介しタンクライン64
bへ導出される圧油流量は比較的小さくなり、ピストン
53aは図7中左側に移動してリリーフ弁53dの設定
リリーフ圧が高くなるので、管路68の制御圧力は高く
なる。即ち、この制御圧力(ネガコン圧)の変動に基づ
き、第1油圧ポンプ37の斜軸37Aの傾転角を制御す
るようになっている(詳細は後述)。
【0081】なお、第1及び第2油圧ポンプ37,38
の吐出管路51,54から分岐した管路69,70に
は、リリーフ弁71,72がそれぞれ設けられており、
第1及び第2油圧ポンプ37,38の吐出圧の最大値を
制限するためのリリーフ圧の値を、それぞれに備えられ
たばね71a,72aの付勢力で設定するようになって
いる。
【0082】アウトリガー用コントロールバルブ43
は、両端にソレノイド駆動部43a,43bを備えたセ
ンターバイパス型の電磁比例弁である。ソレノイド駆動
部43a,43bには、コントローラ62からの駆動信
号Soで駆動されるソレノイドがそれぞれ設けられてお
り、アウトリガー用コントロールバルブ43はその駆動
信号Soの入力に応じて切り換えられるようになってい
る。
【0083】すなわち、駆動信号Soがアウトリガー3
2の伸長(又は縮短、以下対応関係同じ)に対応する信
号、例えばソレノイド駆動部43a及び43bへの駆動
信号SoがそれぞれON及びOFF(又はソレノイド駆
動部43a及び43bへの駆動信号SoがそれぞれOF
F及びON)になると、アウトリガー用コントロールバ
ルブ43が図8中上側の切換位置43A(又は下側の切
換位置43B)に切り換えられる。
【0084】これにより、吐出管路54、センターバイ
パスライン55a、及びセンターライン55bを介し導
かれた第2油圧ポンプ38からの圧油は、切換位置43
A(又は切換位置43B)に備えられた絞り手段43A
a(又は絞り手段43Ba)から、これに接続する管路
73、この管路73に設けられた圧力制御弁74(詳細
は後述)、切換位置43A(又は切換位置43B)に備
えられたポート43Ab(又はポート43Bb)、及び
このポート43Ab(又はポート43Bb)に接続する
供給管路75a(又は75b)を経て、アウトリガー用
油圧シリンダ32A(I)〜32A(IV)に供給され、
このアウトリガー用油圧シリンダ32A(I)〜32A
(IV)が伸長(又は縮短)される。駆動信号Soがアウ
トリガー32の停止に対応する信号、例えばソレノイド
駆動部43a及び43bへの駆動信号SoがともにOF
Fになると、コントロールバルブ43がばね43c,4
3dの付勢力で図8に示す中立位置43Cに復帰する。
このとき、アウトリガー32(I)〜32(IV)を地面
に対して踏ん張る場合(又は地面から浮かせる場合)、
アウトリガー用油圧シリンダ32A(I)〜32A(I
V)の縮短方向(又は伸長方向)への負荷が加わるが、
供給管路75a,75bにそれぞれ設けられたパイロッ
トチェック弁76a,76bによりアウトリガー用油圧
シリンダ32A(I)〜32A(IV)の各ボトム側油室
32Ac(I)〜32Ac(IV)(又はロッド側油室3
2Ad(I)〜32Ad(IV))からの戻り油の流動が
防止され、アウトリガー用油圧シリンダ32A(I)〜
32A(IV)の縮短(又は伸長)が防止される結果、ア
ウトリガー用油圧シリンダ32A(I)〜32A(IV)
は、アウトリガー用コントロールバルブ43が中立位置
43Cに復帰したときの伸び位置で停止する。
【0085】なお、本実施の形態においては、アウトリ
ガー用油圧シリンダ32A(I)〜32A(IV)の各ボ
トム側油室32Ac(I)〜32Ac(IV)(又はロッ
ド側油室32Ad(I)〜32Ad(IV))からの戻り
油の流動を防止するためにパイロットチェック弁76
a、76bを設けたが、これに限られず、アウトリガー
用コントロールバルブ43としてセンタークローズ型の
3位置切換弁を含む遮断型の弁(中立位置で供給管路7
5aと供給管路75bとを互いに遮断すると共に供給管
路75a,75bとセンターライン55bとを遮断する
弁)を用いてもよい。
【0086】フィーダ用コントロールバルブ44は、ソ
レノイド駆動部44aを備えた電磁切換弁である。ソレ
ノイド駆動部44aには、コントローラ62からの駆動
信号Sfで駆動されるソレノイドが設けられており、フ
ィーダ用コントロールバルブ44はその駆動信号Sfの
入力に応じて切り換えられるようになっている。すなわ
ち、駆動信号Sfがフィーダ3を動作させるON信号に
なると、フィーダ用コントロールバルブ44が図8中上
側の切換位置44Aに切り換えられる。
【0087】これにより、吐出管路54、センターバイ
パスライン55a、及びセンターライン55bを介し導
かれた第2油圧ポンプ38からの圧油は、切換位置44
Aに備えられた絞り手段44Aaから、これに接続する
管路77、この管路77に設けられた圧力制御弁78
(詳細は後述)、切換位置44Aに備えられたポート4
4Ab、及びこのポート44Abに接続する供給管路7
9を経て、フィーダ用油圧モータ17に供給され、この
油圧モータ17が駆動される。駆動信号Sfがフィーダ
3の停止に対応するOFF信号になると、フィーダ用コ
ントロールバルブ44はばね44bの付勢力で図8に示
す遮断位置44Bに復帰し、フィーダ用油圧モータ17
は停止する。
【0088】排出コンベア用コントロールバルブ45
は、上記フィーダ用コントロールバルブ44同様、その
ソレノイド駆動部45aにコントローラ62からの駆動
信号Scomで駆動されるソレノイドが設けられる。駆動
信号Scomが排出コンベア6を動作させるON信号にな
ると、排出コンベア用コントロールバルブ45は図8中
上側の切換位置45Aに切り換えられ、センターライン
55bからの圧油が、切換位置45Aの絞り手段45A
aから、管路80、圧力制御弁81(詳細は後述)、切
換位置45Aのポート45Ab、及びこのポート45A
bに接続する供給管路82を介し排出コンベア用油圧モ
ータ19に供給されて駆動される。駆動信号Scomが排
出コンベア6の停止に対応するOFF信号になると、排
出コンベア用コントロールバルブ45はばね45bの付
勢力で図8に示す遮断位置45Bに復帰し、排出コンベ
ア用油圧モータ19は停止する。
【0089】磁選機用コントロールバルブ46は、上記
フィーダ用コントロールバルブ44及び排出コンベア用
コントロールバルブ45同様、ソレノイド駆動部46a
のソレノイドがコントローラ62からの駆動信号Smで
駆動される。駆動信号SmがON信号になると、磁選機
用コントロールバルブ46は図8中上側の切換位置46
Aに切り換えられ、圧油が絞り手段46Aa→管路83
→圧力制御弁84(詳細は後述)→ポート46Ab→供
給管路85を介し磁選機用油圧モータ24に供給されて
駆動される。駆動信号SmがOFF信号になると、磁選
機用コントロールバルブ46はばね46bの付勢力で遮
断位置46Bに復帰する。
【0090】なお、上記したアウトリガー用油圧シリン
ダ32A(I)〜32A(IV)、フィーダ用油圧モータ
17、コンベア用油圧モータ19、及び磁選機用油圧モ
ータ24への圧油の供給に関し、回路保護等の観点か
ら、供給管路75a,79,82,85とタンクライン
64bとの間を接続する管路86a,86b,87〜8
9に、それぞれリリーフ弁90a,90b,91〜93
が設けられている。
【0091】ここで、前述した管路73,77,80,
83に設けた圧力制御弁74,78,81,84に係わ
る機能について説明する。
【0092】アウトリガー用コントロールバルブ43の
切換位置43Aの前記ポート43Ab又は43Bb、フ
ィーダ用コントロールバルブ44の切換位置44Aの前
記ポート44Ab、排出コンベア用コントロールバルブ
45の切換位置45Aの前記ポート45Ab、及び磁選
機用コントロールバルブ46の切換位置46Aのポート
46Abには、それぞれ、対応するアウトリガー用油圧
シリンダ32A(I)〜32A(IV)、フィーダ用油圧
モータ17、排出コンベア用油圧モータ19、磁選機用
油圧モータ24の負荷圧力をそれぞれ検出するための負
荷検出ポート43Ac又は43Bc,44Ac,45A
c,46Acが連通されている。このとき、負荷検出ポ
ート43Ac又は43Bc,44Ac,45Ac,46
Acはそれぞれ負荷検出管路94〜97に接続してい
る。
【0093】ここで、アウトリガー用油圧シリンダ32
A(I)〜32A(IV)の負荷圧力が導かれる前記負荷
検出管路94と、フィーダ用油圧モータ17の負荷圧力
が導かれる前記負荷検出管路95とは、さらにシャトル
弁98を介して負荷検出管路99に接続され、シャトル
弁98を介して選択された高圧側の負荷圧力はこの負荷
検出管路99に導かれるようになっており、またこの負
荷検出管路99と、排出コンベア用油圧モータ19の負
荷圧力が導かれる前記負荷検出管路96とは、シャトル
弁100を介して負荷検出管路101に接続され、シャ
トル弁100を介して選択された高圧側の負荷圧力はこ
の負荷検出管路101に導かれるようになっている。ま
た、この負荷検出管路101と、磁選機用油圧モータ2
4の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路97とは、シ
ャトル弁102を介して最大負荷検出管路103に接続
され、シャトル弁102を介して選択された高圧側の負
荷圧力が最大負荷圧力として最大負荷検出管路103に
導かれるようになっている。
【0094】そして、この最大負荷検出管路103に導
かれた最大負荷圧力は、最大負荷検出管路103に接続
する管路104〜108を介して、対応する前記圧力制
御弁74,78,81,84の一方側にそれぞれ伝達さ
れる。このとき、圧力制御弁74,78,81,84の
他方側には前記の管路73,77,80,83内の圧
力、すなわち絞り手段43Aa又は43Ba,44A
a,45Aa,46Aaの下流側圧力が導かれている。
【0095】以上により、圧力制御弁74,78,8
1,84は、コントロールバルブ43〜46の絞り手段
43Aa又は43Ba,44Aa,45Aa,46Aa
の下流側圧力と、各油圧アクチュエータ32A(I)〜
32A(IV),17,19,24のうちの最大負荷圧力
との差圧に応答して作動し、各油圧アクチュエータ32
A(I)〜32A(IV),17,19,24の負荷圧力
の変化にかかわらず、前記の差圧を一定値に保持するよ
うになっている。すなわち、絞り手段43Aa又は43
Ba,44Aa,45Aa,46Aaの下流側圧力を、
前記の最大負荷圧力よりもばね75a,78a,81
a,84aによる設定圧分だけ高くするようになってい
る。
【0096】一方、第2油圧ポンプ38の吐出管路54
に接続したセンターバイパスライン55a及びセンター
ライン55bから分岐したブリードオフ管路109に
は、ばね110aを備えたリリーフ弁(アンロード弁)
110が設けられている。このリリーフ弁110の一方
側には、最大負荷検出管路103、これに接続する管路
111を介し最大負荷圧力が導かれており、またリリー
フ弁110の他方側にはポート110bを介しブリード
オフ管路109内の圧力が導かれている。これにより、
リリーフ弁110は、管路109及びセンターライン5
5b内の圧力を、前記の最大負荷圧力よりもばね110
aによる設定圧分だけ高くするようになっている。すな
わち、リリーフ弁110は、管路109及びセンターラ
イン55b内の圧力が、最大負荷圧が導かれる管路11
1内の圧力にばね110aのばね力分が加算された圧力
になったときに、管路109の圧油をポンプコントロー
ルバルブ112を介してタンク64へと導くようになっ
ている。以上の結果、第2油圧ポンプ38の吐出圧力が
最大負荷圧よりもばね110aによる設定圧分だけ高く
なるロードセンシング制御が実現される。
【0097】なお、このときばね110aで設定される
リリーフ圧は、前述したリリーフ弁71,72の設定リ
リーフ圧よりも小さい値に設定されている。
【0098】そして、以上説明した、圧力制御弁74,
78,81,84による絞り手段43Aa(又は43B
a),44Aa,45Aa,46Aaの下流側圧力と最
大負荷圧との間の制御、及びリリーフ弁110によるロ
ードセンシング制御(ブリードオフ管路109内の圧力
と最大負荷圧力との間の制御)により、絞り手段43A
a(又は43Ba),44Aa,45Aa,46Aaの
前後差圧を一定とする圧力補償機能を果たすこととな
る。これにより、各油圧アクチュエータ17,19,2
4,32A(I)〜32A(IV)の負荷圧力の変化にか
かわらず、コントロールバルブ43〜46の開度に応じ
た流量の圧油を対応する油圧アクチュエータに供給でき
るようになっている。
【0099】ここで、ブリードオフ管路109のリリー
フ弁110より下流側には、前記のポンプコントロール
バルブ53と同様の流量−圧力変換機能をもつポンプコ
ントロールバルブ112が設けられており、ブリードオ
フ管路109とタンクライン64dに接続されるタンク
ライン64eとを絞り部分112aaを介して接続・遮
断可能なピストン112aと、このピストン112aの
両端部を付勢するばね112b,112cと、前記のパ
イロットポンプ39の吐出管路65にパイロット導入管
路66a(詳細は後述)、及びパイロット導入管路66
c(詳細は後述)を介して上流側が接続されてパイロッ
ト圧が導かれ、下流側が上記タンクライン64eに接続
され、かつ前記のばね112bによってリリーフ圧が可
変に設定される可変リリーフ弁112dとを備えてい
る。
【0100】このような構成により、破砕作業時におい
て、ポンプコントロールバルブ112は以下のように機
能する。すなわち、上述したようにセンターライン55
bの最下流側端は閉止されており、また破砕作業時には
後述のように右走行用コントロールバルブ42は操作さ
れないため、センターライン55bを流れる圧油の圧力
は、コントロールバルブ43〜46の操作量(すなわち
スプールの切換ストローク量)により変化する。各コン
トロールバルブ43〜46の中立時、すなわち第2油圧
ポンプ38へ要求する各コントロールバルブ43〜46
の要求流量(言い換えれば各油圧アクチュエータ32A
(I)〜32A(IV),17,19,24の要求流量)
が少ない場合には、第2油圧ポンプ38から吐出される
圧油はほとんど供給管路75a又は75b,79,8
2,85に導入されないため、余剰流量としてリリーフ
弁110から下流側へ導出され、ポンプコントロールバ
ルブ112に導入される。これにより、比較的大きな流
量の圧油がピストン112aの絞り部分112aaを介
してタンクライン64eへ導出されるので、ピストン1
12aは図8中右側に移動してばね112bによるリリ
ーフ弁112dの設定リリーフ圧が低くなり、管路66
cから分岐して設けられ後述のネガティブ傾転制御用の
第1サーボ弁113へ至る管路114に、比較的低い制
御圧力(ネガコン圧)を発生する。
【0101】逆に、各コントロールバルブ43〜46が
操作されて開状態となった場合、すなわち第2油圧ポン
プ38への要求流量が多い場合には、ブリードオフ管路
109に流れる前記余剰流量が油圧アクチュエータ32
A(I)〜32A(IV),17,19,24側へ流れる
流量分だけ減じられるため、絞り部分112aaを介し
タンクライン64eへ導出される圧油流量は比較的小さ
くなり、ピストン112aは図8中左側に移動してリリ
ーフ弁112dの設定リリーフ圧が高くなるので、管路
114のロードセンシング圧は高くなる。本実施の形態
では、後述するように、このロードセンシング圧の変動
に基づき、第2油圧ポンプ38の斜軸38Aの傾転角を
制御するようになっている(詳細は後述)。
【0102】なお、最大負荷圧が導かれる管路111と
タンクライン64eとの間にはリリーフ弁115が設け
られ、管路111内の最大圧力をばね115aの設定圧
以下に制限し、回路保護を図るようになっている。すな
わち、このリリーフ弁115と前記リリーフ弁110と
でシステムリリーフ弁を構成しており、管路111内の
圧力が、ばね115aで設定された圧力より大きくなる
と、リリーフ弁115の作用により管路111内の圧力
がタンク圧に下がり、これによって前述のリリーフ弁1
10が作動しリリーフ状態となるようになっている。
【0103】また、上記のような配置において、第1弁
グループ52の破砕用コントロールバルブ40及び左走
行用コントロールバルブ41と、第2弁グループ55の
右走行用コントロールバルブ42と、ポンプコントロー
ルバルブ53と、リリーフ弁71,72とは、高圧側系
統としてまとめられ、メインバルブユニット116に一
体的に組み込まれている。一方、第2弁グループ55の
アウトリガー用コントロールバルブ43,フィーダ用コ
ントロールバルブ44、排出コンベア用コントロールバ
ルブ45、及び磁選機用コントロールバルブ46と、リ
リーフ弁110と、ポンプコントロールバルブ112
と、リリーフ弁115とは、低圧側系統としてまとめら
れ、サブバルブユニット117に一体的に組み込まれて
いる。メインバルブユニット116のセンターバイパス
ライン55aの下流側のキャリオーバポート116a
は、センターライン55bに連通するサブバルブユニッ
ト117のポンプポート117aに接続されている。
【0104】またこのとき、詳細構造は図示しないが、
アウトリガー用コントロールバルブ43、フィーダ用コ
ントロールバルブ44、排出コンベア用コントロールバ
ルブ45、及び磁選機用コントロールバルブ46のそれ
ぞれのスプールの径は、破砕用コントロールバルブ4
0、左走行用コントロールバルブ41、及び右走行用コ
ントロールバルブ42のスプールの径よりも小さくなっ
ている。
【0105】レギュレータ装置47,48は、傾転アク
チュエータ118,119と、第1サーボ弁67,11
3と第2サーボ弁120,121とを備え、これらのサ
ーボ弁68,113,120,121により第1及び第
2油圧ポンプ37,38から傾転アクチュエータ11
8,119に作用する圧油の圧力を制御し、第1及び第
2油圧ポンプ37,38の斜軸37A,38Aの傾転
(すなわち押しのけ容積)を制御するようになってい
る。
【0106】傾転アクチュエータ118,119は、両
端に大径の受圧部118a,119a及び小径の受圧部
118b,119bを有する作動ピストン118c,1
19cと、受圧部118a,119a及び118a,1
18bがそれぞれ位置する受圧室118d,118e及
び119d,119eとを有する。そして、両受圧室1
18d,118e及び119d,119eの圧力が互い
に等しいときは、作動ピストン118c,119cは受
圧面積の差によって図9中右方向に移動し、これによっ
て斜軸37A,38Aの傾転は大きくなり、それそれの
ポンプ吐出流量が増大する。また、大径側の受圧室11
8d,119dの圧力が低下すると、作動ピストン11
8c,119cは図9中左方向に移動し、これによって
斜軸37A,38Aの傾転が小さくなりそれそれのポン
プ吐出流量が減少するようになっている。なお、大径側
の受圧室118d,119dは第1及び第2サーボ弁6
8,113,120,121を介して、パイロットポン
プ39の吐出管路65に連通する管路122に接続され
ており、小径側の受圧室118e,119eは直接管路
122に接続されている。
【0107】第1サーボ弁67,113のうち、レギュ
レータ装置47の第1サーボ弁67は前述したようにポ
ンプコントロールバルブ53からの制御圧力(ネガコン
圧)により駆動されるネガティブ傾転制御用のサーボ弁
であり、レギュレータ装置48の第1サーボ弁113
は、前述したようにポンプコントロールバルブ112か
らの制御圧力により駆動されるネガティブ傾転制御用の
サーボ弁であり、これらは互いに同等の構造となってい
る。
【0108】すなわち、ポンプコントロールバルブ5
3,112からの制御圧力が高いときは弁体68a,1
13aが図9中右方向に移動し、パイロットポンプ39
からのパイロット圧を減圧せずに傾転アクチュエータ1
18,119の受圧室118d,119dに伝達し、こ
れによって斜軸37A,38Aの傾転が大きくなって第
1及び第2油圧ポンプ37,38の吐出流量を増大させ
る。そしてポンプコントロールバルブ53,112から
の制御圧力が低下するにしたがって弁体68a,113
aがばね68b,113bの力で図9中左方向に移動
し、パイロットポンプ39からのパイロット圧を減圧し
て受圧室118d,119dに伝達し、第1及び第2油
圧ポンプ37,38の吐出流量を減少させるようになっ
ている。
【0109】以上により、レギュレータ装置47の第1
サーボ弁67では、前述したポンプコントロールバルブ
53の機能と併せてコントロールバルブ40,41の要
求流量に応じた吐出流量が得られるよう、具体的にはセ
ンターバイパスライン52aから流入しポンプコントロ
ールバルブ53を通過する流量が最小となるように第1
油圧ポンプ37の斜軸37Aの傾転(吐出流量)を制御
する、いわゆるネガティブコントロールが実現される。
また、レギュレータ装置48の第1サーボ弁113で
は、前述したポンプコントロールバルブ112の機能と
併せ、コントロールバルブ43〜46の要求流量に応じ
た吐出流量が得られるよう、具体的にはブリードオフ管
路109から流入しポンプコントロールバルブ112を
通過する流量が最小となるように第2油圧ポンプ38の
斜軸38Aの傾転(吐出流量)を制御するいわゆるネガ
ティブコントロールが実現される。
【0110】一方、第2サーボ弁120,121は、い
ずれも入力トルク制限制御用のサーボ弁で、互いに同一
の構造となっている。すなわち、第2サーボ弁120,
121は、第1及び第2油圧ポンプ37,38の吐出圧
により作動する弁であり、それら吐出圧が、第1及び第
2油圧ポンプ37,38の吐出管路51,53から分岐
して設けられた吐出圧検出管路123a〜123c,1
24a〜124cを介し、操作駆動部120aの受圧室
120b,120c及び操作駆動部121aの受圧室1
21b,121cにそれぞれ導かれるようになってい
る。
【0111】すなわち、第1及び第2油圧ポンプ37,
38の吐出圧力の和によって操作駆動部120a,12
1aに作用する力がばね120d,121dで設定され
るばね力によって弁体120e,121eに作用する力
より小さいときは、弁体120e,121eは図9中右
方向に移動し、パイロットポンプ39から第1サーボ弁
67,113を介し導かれたパイロット圧を減圧せずに
傾転アクチュエータ118,119の受圧室118d,
119dに伝達し、これによって第1及び第2油圧ポン
プ37,38の斜軸37A,38Aの傾転を大きくして
吐出流量を大きくする。そして、第1及び第2油圧ポン
プ37,38の吐出圧力の和による力がばね120d,
121dのばね力設定値による力よりも大きくなるにし
たがって弁体120e,121eが図9中左方向に移動
し、パイロットポンプ39から第1サーボ弁67,11
3を介し導かれたパイロット圧を減圧して受圧室118
d,119dに伝達し、これによって第1及び第2油圧
ポンプ37,38の吐出流量を減少させるようになって
いる。
【0112】以上により、第1及び第2油圧ポンプ3
7,38の吐出圧力が上昇するに従って第1及び第2油
圧ポンプ37,38の吐出流量の最大値が小さく制限さ
れ、第1及び第2油圧ポンプ37,38の入力トルクの
合計をエンジン36の出力トルク以下に制限するように
第1及び第2油圧ポンプ37,38の斜軸37A,38
Aの傾転が制御されるいわゆる入力トルク制限制御(馬
力制御)が実現される。このとき、さらに詳細には、第
1油圧ポンプ37の吐出圧と第2油圧ポンプ38の吐出
圧との和に応じて、第1及び第2油圧ポンプ37,38
の入力トルクの合計をエンジン36の出力トルク以下に
制限するいわゆる全馬力制御が実現される。
【0113】前記の操作盤49には、ジョークラッシャ
2を起動・停止させるためのクラッシャ起動・停止スイ
ッチ49aと、ジョークラッシャ2の動作方向を正転又
は逆転方向のいずれかに選択するためのクラッシャ正転
・逆転選択ダイヤル49bと、フィーダ3を起動・停止
させるためのフィーダ起動・停止スイッチ49cと、排
出コンベア6を起動・停止させるための排出コンベア起
動・停止スイッチ49dと、磁選機7を起動・停止させ
るための磁選機起動・停止スイッチ49eと、走行操作
を行う走行モード及び破砕作業を行う破砕モードのいず
れか一方を選択するためのモード選択スイッチ49fと
を備えている。
【0114】操作者が上記操作盤49の各種スイッチ・
ダイヤル及びアウトリガー用操作レバー50aの操作を
行うと、その操作信号が前記のコントローラ62に入力
される。コントローラ62は、操作盤49及びアウトリ
ガー用操作レバー装置50からの操作信号に基づき、前
述した破砕用コントロールバルブ40、アウトリガー用
コントロールバルブ43、フィーダ用コントロールバル
ブ44、排出コンベア用コントロールバルブ45、磁選
機用コントロールバルブ46、及びソレノイド制御弁6
3のソレノイド駆動部40a,40b、ソレノイド駆動
部43a,43b、ソレノイド駆動部44a、ソレノイ
ド駆動部45a、ソレノイド駆動部46a、及びソレノ
イド63aへの前記の駆動信号Scr,So,Sf,Sco
m,Sm,Stを生成し、対応するソレノイドにそれらを
出力するようになっている。
【0115】すなわち、操作盤49のモード選択スイッ
チ49fで「走行モード」が選択された場合には、ソレ
ノイド制御弁63の駆動信号StをONにしてソレノイ
ド制御弁63を図9中左側の連通位置に切り換え、操作
レバー30L,30Rによる走行用コントロールバルブ
41,42の操作を可能とする。操作盤49のモード選
択スイッチ49fで「破砕モード」が選択された場合に
は、ソレノイド制御弁63の駆動信号StをOFFにし
て図7中右側の遮断位置に復帰させ、操作レバー30
L,30Rによる走行用コントロールバルブ41,42
の操作を不可能とする。
【0116】また、操作盤49のクラッシャ正転・逆転
選択ダイヤル49bで「正転」(又は「逆転」、以下、
対応関係同じ)が選択された状態でクラッシャ起動・停
止スイッチ49aが「起動」側へ押された場合、破砕用
コントロールバルブ40のソレノイド駆動部40a(又
はソレノイド駆動部40b)への駆動信号ScrをONに
するとともにソレノイド駆動部40b(又はソレノイド
駆動部40a)への駆動信号ScrをOFFにし、破砕用
コントロールバルブ40を図7中上側の切換位置40A
(又は下側の切換位置40B)に切り換え、第1油圧ポ
ンプ37からの圧油を破砕用油圧モータ14に供給して
駆動し、ジョークラッシャ2を正転方向(又は逆転方
向)に起動する。その後、クラッシャ起動・停止スイッ
チ49aが「停止」側へ押された場合、破砕用コントロ
ールバルブ40のソレノイド駆動部40a及びソレノイ
ド駆動部40bの駆動信号ScrをともにOFFにして図
7に示す中立位置に復帰させ、破砕用油圧モータ14を
停止し、ジョークラッシャ2を停止させる。
【0117】前記のアウトリガー用操作レバー装置50
は、いわゆる電気レバー方式のものであり、前記アウト
リガー用操作レバー50aと、例えばポテンショメータ
(図示せず)を備え、アウトリガー用操作レバー50a
の操作量に応じた電気信号を出力する信号出力部50b
とから構成されている。そして、操作盤49のモード選
択スイッチ49fにより「破砕モード」が選択されてい
るときにアウトリガー用操作レバー50aの操作量・操
作方向に応じてアウトリガー32が伸縮するようになっ
ている。即ち、アウトリガー用操作レバー50aを図9
中c方向(又は図9中d方向、以下、対応関係同じ)に
操作した場合、アウトリガー用コントロールバルブ43
のソレノイド駆動部43a(又はソレノイド駆動部43
b)への駆動信号SoをONにするとともにソレノイド
駆動部43b(又はソレノイド駆動部43a)への駆動
信号SoをOFFにし、アウトリガー用コントロールバ
ルブ43を図8中上側の切換位置43A(又は下側の切
換位置43B)に切り換え、第2油圧ポンプ38からの
圧油をアウトリガー用油圧シリンダ32A(I)〜32
A(IV)のボトム側油室32Bc(I)〜32Bc(I
V)(又はロッド側油室32Bd(I)〜32Bd(I
V))に供給して駆動し、アウトリガー32を伸長方向
(又は縮短方向)に起動する。その後、アウトリガー用
操作レバー50aが図9に示す中立位置に戻された場
合、アウトリガー用コントロールバルブ43のソレノイ
ド駆動部43a,43bの駆動信号SoをともにOFF
にして図7に示す中立位置に復帰させ、アウトリガー用
油圧シリンダ32A(I)〜32A(IV)の動作を停止
し、アウトリガー32(I)〜32(IV)をそのときの
伸び位置で停止させる。
【0118】また、操作盤49のフィーダ起動・停止ス
イッチ49cが「起動」側へ押された場合、フィーダ用
コントロールバルブ44のソレノイド駆動部44aへの
駆動信号SfをONにして図8中上側の切換位置44A
に切り換え、第2油圧ポンプ38からの圧油をフィーダ
用油圧モータ17に供給して駆動し、フィーダ3を起動
する。その後、操作盤49のフィーダ起動・停止スイッ
チ49cが「停止」側へ押されると、フィーダ用コント
ロールバルブ44のソレノイド駆動部44aへの駆動信
号SfをOFFにして図8に示す中立位置に復帰させ、
フィーダ用油圧モータ17を停止し、フィーダ3を停止
させる。
【0119】同様に、排出コンベア起動・停止スイッチ
49dが「起動」側へ押された場合、排出コンベア用コ
ントロールバルブ45を図8中上側の切換位置45Aに
切り換え、コンベア用油圧モータ19を駆動して排出コ
ンベア6を起動し、排出コンベア起動・停止スイッチ4
9dが「停止」側へ押されると、排出コンベア用コント
ロールバルブ45を中立位置に復帰させ、排出コンベア
6を停止させる。また、磁選機起動・停止スイッチ49
eが「起動」側へ押された場合、磁選機用コントロール
バルブ46を図8中上側の切換位置46Aに切り換え、
磁選機用油圧モータ24を駆動して磁選機7を起動し、
磁選機起動・停止スイッチ49eが「停止」側へ押され
ると、磁選機用コントロールバルブ46を中立位置に復
帰させ、磁選機7を停止させる。
【0120】以上において、アウトリガー32が特許請
求の範囲各項記載の下方に伸縮して接地可能な伸縮手段
を構成する。上記本発明の自走式破砕機の一実施の形態
で説明したように、破砕作業時において破砕用油圧モー
タ14の回転運動によるジョークラッシャ2等の破砕機
の振動は自走式破砕機全体に及びやすく、特に近年の大
型化した自走式破砕機では、その振動が増大しやすい。
ここで通常、この種の自走式破砕機は、図4にも示した
ように、本体フレーム破砕機取付け部8Aの前後方向
(図4中左右方向)に例えばホッパ1、フィーダ3、ジ
ョークラッシャ2、さらにはパワーユニット21等が並
んで配置されており、さらにその前後方向に排出コンベ
ア6が延設されているため、前記の振動は主として自走
式破砕機前後方向に発生する。そこで、本実施の形態に
おいては、破砕機取付け部8Aの4隅部に前記支持部材
33を介してアウトリガー32A(I)〜32A(IV)
を設けたことにより、破砕作業時にはそれらアウトリガ
ー32を下方に伸長させて接地させることで、破砕機取
付け部8A(言いかえれば自走式破砕機)を地面に対し
て固定し安定的に支持することができる。
【0121】ここで、一般に、このような固定支持構造
によって振動物の安定を図る際には、振動源(この場合
ジョークラッシャ等の破砕装置)から固定支持構造まで
の距離が大きいほどその振動抑制効果が大きく、容易に
振動抑制を図れる。本実施の形態においては、前記アウ
トリガー32A(I)〜32A(IV)を走行体5よりも
前後方向外側で接地可能としたことにより、アウトリガ
ーを本体フレームの前後方向(長手方向、図4中左右方
向に対応する方向)においてほぼ走行体の範囲内に設け
ている従来構造よりも、ジョークラッシャ2(振動源)
からそれらアウトリガー32による固定支持位置までの
距離を自走式破砕機前後方向(図4中左右方向)に大き
くとることができる。したがって、振動を十分に抑制す
ることができ、破砕作業時の安定性を向上することがで
きる。
【0122】本発明の自走式破砕機の更に他の実施の形
態を図10及び図11により説明する。本実施の形態
は、4つのアウトリガー32A(I)〜32A(IV)の
うち自走式破砕機前方側の2つと自走式破砕機後方側の
2つとを互いに独立して駆動可能とした実施の形態であ
る。
【0123】図10は、本実施の形態による自走式破砕
機の全体構造を表す側面図であり、図11は、本実施の
形態の自走式破砕機に備えられる油圧駆動装置の一部を
表す油圧回路図である。図中、図4及び図8に示す部分
と同様の部分には同じ符号を付し、説明を省略する。な
お、図11は、上記図4〜図9で説明した実施の形態の
自走式破砕機の油圧回路図(図7〜図9)のうち図8に
対応しており、図7及び図9に対応する油圧回路図は同
様の構成であるため省略する。
【0124】図11に示す油圧回路において先の図8と
異なる点は、アウトリガー用コントロールバルブ43に
代えて2つのアウトリガー用コントロールバルブ12
7,128を設けることにより、自走式破砕機前方側
(図11中左側)のアウトリガー32(I),32(I
V)のアウトリガー用油圧シリンダ32A(I),32
A(IV)と、自走式破砕機後方側(図11中右側)のア
ウトリガー32(II),32(III)のアウトリガー用
油圧シリンダ32A(II),32A(III)とが独立し
て駆動可能としたことである。なお、図11では、前記
アクチュエータ24,19,17とこのアクチュエータ
24,19,17に接続されたコントロールバルブ4
6,45,44とこれらに関連する管路とを、図示省略
して2点鎖線の囲み部129で表示している。
【0125】図11において、前記センターバイパスラ
イン55aに接続されるセンターライン55bには、上
流から前記コントロールバルブ46,45,44を含む
囲み部129及びアウトリガー用コントロールバルブ1
28及び127の順序で接続されており、センターライ
ン55bは最下流側(アウトリガー用コントロールバル
ブ127の下流側)で閉止されている。
【0126】アウトリガー用コントロールバルブ127
は、両端にソレノイド駆動部127a,127bを備え
たセンターバイパス型の電磁比例弁である。ソレノイド
駆動部127a,127bには、前記コントローラ62
(図9参照)からの駆動信号So1で駆動されるソレノイ
ドがそれぞれ設けられており、アウトリガー用コントロ
ールバルブ127はその駆動信号So1の入力に応じて切
り換えられるようになっている。
【0127】すなわち、駆動信号So1がアウトリガー3
2(I)〜32(IV)のアウトリガー用油圧シリンダ3
2A(I),32A(IV)の伸長(又は縮短、以下対応
関係同じ)に対応する信号、例えばソレノイド駆動部1
27a及び127bへの駆動信号So1がそれぞれON及
びOFF(又はソレノイド駆動部127a及び127b
への駆動信号So1がそれぞれOFF及びON)になる
と、アウトリガー用コントロールバルブ127が図8中
上側の切換位置127A(又は下側の切換位置127
B)に切り換えられる。
【0128】これにより、吐出管路54(図9参照)、
センターバイパスライン55a、及びセンターライン5
5bを介し導かれた第2油圧ポンプ38(図9参照)か
らの圧油は、切換位置127A(又は切換位置127
B)に備えられた絞り手段127Aa(又は絞り手段1
27Ba)から、これに接続する管路130、この管路
130に設けられた圧力制御弁131、切換位置127
A(又は切換位置127B)に備えられたポート127
Ab(又はポート127Bb)、及びこのポート127
Ab(又はポート127Bb)に接続する供給管路13
2a(又は132b)を経て、自走式破砕機前方側(図
10中左方側)のアウトリガー用油圧シリンダ32A
(I),32A(IV)のボトム側油室32Bc(I),
32Bc(IV)(又はロッド側油室32Bd(I),3
2Bd(IV))に供給され、このアウトリガー用油圧シ
リンダ32A(I),32A(IV)が伸長(又は縮短)
される。
【0129】駆動信号So1がアウトリガー32(I)〜
32(IV)の停止に対応する信号、例えばソレノイド駆
動部127a及び127bへの駆動信号So1がともにO
FFになると、コントロールバルブ127がばね127
c,127dの付勢力で図11に示す中立位置127C
に復帰する。このとき、アウトリガー32(I),32
(IV)を地面に対して踏ん張る場合(又は地面から浮か
せる場合)、アウトリガー用油圧シリンダ32A
(I),32A(IV)の縮短方向(又は伸長方向)への
負荷が加わるが、供給管路132a,132bにそれぞ
れ設けられたパイロットチェック弁133a(又は13
3b)により、アウトリガー用油圧シリンダ32A
(I),32A(IV)の縮短(又は伸長)が防止される
結果、アウトリガー用油圧シリンダ32A(I),32
A(IV)は、アウトリガー用コントロールバルブ127
が中立位置127Cに復帰したときの伸び位置で停止す
る。
【0130】同様に、アウトリガー用コントロールバル
ブ128も、両端にソレノイド駆動部128a,128
bを備えたセンターバイパス型の電磁比例弁であり、コ
ントローラ62からの駆動信号So2の入力に応じてソレ
ノイド駆動部128a,128bが駆動されることによ
り切り換えられるようになっている。
【0131】すなわち、ソレノイド駆動部128a及び
128bへの駆動信号So2がそれぞれON及びOFF
(又はソレノイド駆動部128a及び128bへの駆動
信号So2がそれぞれOFF及びON)になると、アウト
リガー用コントロールバルブ128が図11中上側の切
換位置128A(又は下側の切換位置128B)に切り
換えられる。これにより、第2油圧ポンプ38(図9参
照)からの圧油は、切換位置128A(又は切換位置1
28B)に備えられた絞り手段128Aa(又は絞り手
段128Ba)から、これに接続する管路134、この
管路134に設けられた圧力制御弁135、切換位置1
28A(又は切換位置128B)に備えられたポート1
28Ab(又はポート128Bb)、及びこのポート1
28Ab(又はポート128Bb)に接続する供給管路
136a(又は136b)を経て、自走式破砕機後方側
(図10中右方側)のアウトリガー用油圧シリンダ32
A(II),32A(III)に供給され、このアウトリガ
ー用油圧シリンダ32A(II),32A(III)が伸長
(又は縮短)される。
【0132】ソレノイド駆動部128a及び128bへ
の駆動信号So2がともにOFFになると、コントロール
バルブ128がばね128c,128dの付勢力で図1
1に示す中立位置128Cに復帰する。このとき、供給
管路136a(又は136b)にそれぞれ設けられたパ
イロットチェック弁137a(又は137b)の機能は
先のパイロットチェック弁133a,133bと同様な
ので詳細な説明を省略する。
【0133】なお、繁雑防止のために図示省略とする
が、上記したアウトリガー用油圧シリンダ32A(I)
及び32A(IV)、アウトリガー用油圧シリンダ32A
(II)及び32A(III)への圧油の供給に関し、回路
保護等の観点から、先に図8に図示した管路86a,8
6bと同様に供給管路132a,132b,136a,
及び136bとタンクライン64bとの間を接続する管
路が設けられ、これらの管路にはそれぞれリリーフ弁が
設けられている。
【0134】このとき、アウトリガー用コントロールバ
ルブ127,128の前記ポート127Ab,127B
b及び128Ab,128Bbには、それぞれ、対応す
るアウトリガー用油圧シリンダ32A(I),32A
(IV)及びアウトリガー用油圧シリンダ32A(II),
32A(III)の負荷圧力をそれぞれ検出するための負
荷検出ポート127Ac,127Bc及び128Ac,
128Bcが連通されている。そして、負荷検出ポート
127Ac,127Bc及び128Ac,128Bcは
それぞれ負荷検出管路137,138に接続している。
【0135】ここで、アウトトリガー用油圧シリンダ3
2A(I)及び32A(IV)の負荷圧力が導かれる前記
負荷検出管路137と、油圧シリンダ32A(II)及び
32A(III)の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路
138とは、さらにシャトル弁139を介して負荷検出
管路140に接続され、シャトル弁139を介して選択
された高圧側の負荷圧力はこの負荷検出管路140に導
かれるようになっており、またこの負荷検出管路140
と、前記フィーダ用油圧モータ17の負荷圧力が導かれ
る前記負荷検出管路95(囲み部129内、図8参照)
とは、前記シャトル弁98を介して接続されている。こ
れにより、最終的に前記最大負荷検出管路103(囲み
部129内、図8参照)に各油圧アクチュエータ32A
(I)及び32A(IV),32A(II)及び32A(II
I),17,19,24の最大負荷圧力が導かれるよう
になっており、図8で説明したように、各油圧アクチュ
エータ32A(I)及び32A(IV),32A(II)及
び32A(III),17,19,24の負荷圧力の変化
にかかわらず、各コントロールバルブ44〜46,12
7,128の前後差圧を一定値に保持するようになって
いる。これにより、各油圧アクチュエータ32A(I)
及び32A(IV),32A(II)及び32A(IV),1
7,19,24の負荷圧力の変化にかかわらず、コント
ロールバルブ44〜46,127,128の開度に応じ
た流量の圧油を対応する油圧アクチュエータに供給でき
るようになっている。また、図10に示すように、前記
の破砕機本体4内(例えば、運転席29或いはその近
傍)には、アウトリガー32(I)〜32(IV)のうち
自走式破砕機前方側(図10中左方側)のアウトリガー
用油圧シリンダ32A(I),32A(IV)を伸縮させ
るためのアウトリガー用操作レバー141a,及び自走
式破砕機後方側(図10中右方側)のアウトリガー用油
圧シリンダ32A(II),32A(III)を伸縮させる
ためのアウトリガー用操作レバー141bを備えたアウ
トリガー用操作レバー装置141を備えており、図4〜
図9の実施の形態のアウトリガー用操作レバー装置50
と同様にして、アウトリガー用操作レバー141a,1
41bの操作量・操作方向に応じてアウトリガー用コン
トロールバルブ127,128を切換駆動し、アウトリ
ガー32(I)〜32(IV)のうち自走式破砕機前方側
(図10中左側)の2本と自走式破砕機後方側(図10
中右側)の2本とを独立して伸縮駆動するようになって
いる。
【0136】本実施の形態においては、先の図4〜図9
で説明した実施の形態と同様の安定性向上の効果に加
え、以下のような効果がある。
【0137】即ち、自走式破砕機の稼働現場の地面は完
全な平面であるとは限らず、図10に示すように、傾斜
面α2の存在するような場所での稼動を余儀なくされる
ことがないとは言えない。
【0138】そこで、本実施の形態においては、アウト
リガー32(I)〜32(IV)の自走式破砕機前方側
(図10中左方側)のアウトリガー用油圧シリンダ32
A(I)及び32A(IV)と、自走式破砕機後方側(図
10中右方側)のアウトリガー用油圧シリンダ32A
(II)及び32A(III)とが独立に駆動可能とする。
これにより、図10のような傾斜面α2が存在するよう
な地面に対しても、アウトリガー用操作レバー141を
操作してアウトリガー32(II),32(III)を32
(I),32(IV)より大きく伸ばすことで、全てのア
ウトリガー32(I)〜(IV)を適切に接地させること
ができ、破砕機取付け部8A(言いかえれば自走式破砕
機)を地面に対して固定し安定的に支持することができ
る。
【0139】なお、先に図4〜図9を用いて述べた先の
実施の形態の構成にあっても、図10のような傾斜面α
2の存在するような場所での稼動に対応できないことは
ない。即ち、この場合、4本の油圧シリンダ32A
(I)〜32A(IV)を同時に伸長させ、自走式破砕機
前方側(図4中左方側)のアウトリガー用油圧シリンダ
32A(I),32A(IV)を先に接地させると、この
アウトリガー用油圧シリンダ32A(I),32A(I
V)に対する負荷圧が大きくなる。すると第2油圧ポン
プ38(図9参照)からの圧油は、負荷圧の低い自走式
破砕機後方側(図4中右方側)のアウトリガー用油圧シ
リンダ32A(II),32A(III)に流れ、このアウ
トリガー用油圧シリンダ32A(II),32A(III)
だけが傾斜面α2に接地するまで伸長するので、図10
に示すような支持状態を実現できる。しかしながら、ア
ウトリガー用操作レバー装置141のアウトリガー用操
作レバー141a,141bでアウトリガー32
(I),32(IV)、アウトリガー32(II),32
(III)を所望の態様で伸長動作させることのできる上
記図10及び図11に示した本実施の形態の方が、より
確実かつ使い勝手よく安定性向上を図ることができるこ
とは言うまでもない。
【0140】なお、以上のような振動抑制による安定性
向上の他に、本実施の形態の自走式破砕機を用いて別の
使い方も考えられる。例えば、図12の傾斜面α3のよ
うに、完全な傾斜面で自走式破砕機を稼働させたい場
合、自走式破砕機を傾斜した状態で稼動させることは望
ましくない。本実施の形態の自走式破砕機においては、
例えば、図12のように、無限軌道履帯12の一端部が
傾斜面α3に接するように、通常よりもアウトリガー3
2(I)〜32(IV)の自走式破砕機前方側(図12中
左方側)のアウトリガー用油圧シリンダ32A(I)及
び32A(IV)のストロークを短めに、自走式破砕機後
方側(図12中右方側)のアウトリガー用油圧シリンダ
32A(II)及び32A(IV)のストロークを長めに伸
長することによって、自走式破砕機の水平姿勢を保つこ
とができる(水平姿勢制御機能)。
【0141】また、本実施の形態によれば、水平面α4
上で自走式破砕機をその前後方向に意図的に傾斜させる
こともできる。例えば、自走式破砕機前方側(図13中
左方側)を浮かせたい場合、図13に示すように自走式
破砕機前方側(図13中左方側)のアウトリガー用油圧
シリンダ32A(I)及び32A(IV)を通常よりも長
いストロークで伸長させ、自走式破砕機後方側(図13
中右方側)のアウトリガー用油圧シリンダ32A(II)
及び32A(III)を通常よりも短いストロークで伸長
させる(或いは伸長させない)ことにより、図13に示
すように、無限軌道履帯12の一端側を支点として水平
面α4に対して自走式破砕機前方側(図13中左方側)
が立ち上がるように傾斜させることができる。このよう
に自走式破砕機前方側(図13中左方側)を浮かせた場
合、例えば、排出コンベア6の端の張力調整機構6cに
おける調整作業や排出コンベア6の上流部(即ち、破砕
機取付け部8Aよりも下方に位置する部分)のメンテナ
ンス等がしやすくなる。
【0142】なお、以上は4つのアウトリガー32A
(I)〜32A(IV)のうち自走式破砕機前方側の2つ
と自走式破砕機後方側の2つとを互いに独立して駆動可
能としたものであったが、これを応用して、自走式破砕
機幅方向一の側(後述の図14中右側)のアウトリガー
用油圧シリンダ32A(I)及び32A(II)と、自走
式破砕機幅方向他の側(後述の図14中左側)のアウト
リガー用油圧シリンダ32A(III)及び32A(IV)
とが独立して駆動するようにもできる。即ち、図10及
び図11で説明した実施の形態の自走式破砕機の油圧回
路図(図11)において、前記アウトリガー用コントロ
ールバルブ127に自走式破砕機幅方向一の側(後述の
図14中右方側)のアウトリガー用油圧シリンダ32A
(I)及び32A(II)を、前記アウトリガー用コント
ロールバルブ128に自走式破砕機幅方向他の側(後述
の図14中左方側)のアウトリガー用油圧シリンダ32
A(III)及び32A(IV)を接続するものである。こ
れにより、図13中C方向から見た矢視前面図に相当す
る図14に示すように、幅方向に異なるストロークでア
ウトリガー用油圧シリンダ32A(I)〜32A(IV)
を伸張させて、破砕作業時の安定性向上を図ることがで
きる。
【0143】なお、このように4本のアウトリガー32
(I)〜32(IV)のうち自走式破砕機幅方向一の側の
2本と自走式破砕機幅方向他の側の2本を独立して駆動
可能とした場合に可能な使用例として、先の図12及び
図13で説明した使用例に対応するものをそれぞれ図1
5及び図16に示す。
【0144】図15に示す使用例は、やむを得ず完全な
傾斜面α6で自走式破砕機を稼働させなければならない
場合である。この場合、自走式破砕機をその幅方向(図
15中左右方向)に傾斜させて破砕作業を行うと、排出
コンベア6において搬送される破砕物の自重の作用が前
記ベルト6aに対して搬送方向と直角(図15の場合)
に働き、ベルト6aが蛇行する可能性がある。本使用例
においては、アウトリガー32(I)〜32(IV)の自
走式破砕機幅方向一の側(図15中右方側)のアウトリ
ガー用油圧シリンダ32A(I)及び32A(II)のス
トロークを長めに、自走式破砕機幅方向他の側(図15
中左方側)のアウトリガー用油圧シリンダ32A(II
I)及び32A(IV)のストロークを短めに伸長するこ
とによって自走式破砕機を水平姿勢に保つことができる
(水平姿勢制御機能)。
【0145】図16に示す使用例は、水平面α7上で自
走式破砕機をその幅方向に意図的に傾斜させるものであ
る。例えば、図16に示すように自走式破砕機幅方向一
の側(図16中左方側)を浮かせる場合、自走式破砕機
幅方向一の側(図16中左方側)のアウトリガー用油圧
シリンダ32A(III)及び32A(IV)を通常よりも
長いストロークで伸長させ、自走式破砕機幅方向他の側
(図16中右方側)のアウトリガー用油圧シリンダ32
A(I)及び32A(II)を通常よりも短いストローク
で伸長させることにより、無限軌道履帯12の片側の幅
方向外端部を支点として自走式破砕機を水平面α7に対
して自走式破砕機幅方向一の側(図16中左方側)が立
ち上がるように傾斜させることができる。このように自
走式破砕機幅方向一の側(図16中左方側)を浮かせた
場合、例えば、その浮き上がった図16中左側に示す無
限軌道履帯12の張り調整作業等のメンテナンスがしや
すくなる。
【0146】本発明の自走式破砕機の更に他の実施の形
態を図17〜図19により説明する。本実施の形態は、
4つのアウトリガー32A(I)〜32A(IV)を全て
独立して駆動可能とした実施の形態である。
【0147】図17は本実施の形態による自走式破砕機
の全体構造を表す側面図であり、図18(a)は図17
中D方向から見た矢視前面図であり、図18(b)は図
17中E方向から見た矢視後面図であり、図19は本実
施の形態の自走式破砕機に備えられる油圧駆動装置の一
部を表す油圧回路図である。図中、図4、図5、図8及
び図11に示す部分と同様の部分には同じ符号を付し、
説明を省略する。なお、図19は、上記図4〜図9で説
明した実施の形態の自走式破砕機の油圧回路図(図7〜
図9)のうち図8に対応しており、図7及び図9に対応
する油圧回路図は同様の構成であるため省略する。
【0148】図19に示す油圧回路において先の図8又
は図11と異なる点は、アウトリガー用コントロールバ
ルブ43又はアウトリガー用コントロールバルブ12
7,128に代えて4つのアウトリガー用コントロール
バルブ143〜146を設けることにより、それぞれ対
応するアウトリガー32(I)〜32(IV)のアウトリ
ガー用油圧シリンダ32A(I)〜32A(IV)を全て
独立して駆動可能としたことである。
【0149】図19において、前記センターバイパスラ
イン55aに接続されるセンターライン55bには、上
流から前記コントロールバルブ46,45,44を含む
前記囲み部129及びアウトリガー用コントロールバル
ブ146,145,144及び143の順序で接続され
ており、センターライン55bは最下流側(アウトリガ
ー用コントロールバルブ143の下流側)で閉止されて
いる。
【0150】アウトリガー用コントロールバルブ143
〜146は図8のアウトリガー用コントロールバルブ4
3、図11のアウトリガー用コントロールバルブ12
7,128と同様、両端にソレノイド駆動部143a〜
146a,143b〜146bを備えたセンターバイパ
ス型の電磁比例弁であり、コントローラ62からの駆動
信号So3〜So6の入力に応じてソレノイド駆動部143
a〜146a,144b〜146bが駆動されることに
より切り換えられるようになっている。
【0151】すなわち、ソレノイド駆動部143a〜1
46a及び143b〜146bへの駆動信号So3〜So6
がそれぞれON及びOFF(又はソレノイド駆動部14
3a〜146a及び143b〜146bへの駆動信号S
o3〜So6がそれぞれOFF及びON、以下対応関係同
じ)になると、アウトリガー用コントロールバルブ14
3〜146が図19中上側の切換位置143A〜146
A(又は下側の切換位置143B〜146B)に切り換
えられる。これにより、第2油圧ポンプ38(図9参
照)からの圧油は、切換位置143A〜146A(又は
切換位置143B〜146B)に備えられた絞り手段1
43Aa〜146Aa(又は絞り手段143Ba〜14
6Ba)から、これに接続する管路147〜150、こ
の管路147〜150に設けられた圧力制御弁151〜
154、切換位置143A〜146A(又は切換位置1
43B〜146B)に備えられたポート143Ab〜1
46Ab(又はポート143Bb〜146Bb)、及び
このポート143Ab〜146Ab(又はポート143
Bb〜146Bb)に接続する供給管路155a〜15
8a(又は155b〜158b)を経て、アウトリガー
用油圧シリンダ32A(I)〜32A(IV)に供給さ
れ、このアウトリガー用油圧シリンダ32A(I)〜3
2A(IV)が伸長(又は縮短)される。
【0152】ソレノイド駆動部143a〜146a及び
143b〜146bへの駆動信号So3〜So6がともにO
FFになると、コントロールバルブ143〜146がば
ね143c〜146c,143d〜146dの付勢力で
図19に示す中立位置143C〜146Cに復帰する。
このとき、パイロットチェック弁159a〜162a
(又は159b〜162b)は図11のパイロットチェ
ック弁133a,133b,137a,137bと同様
の機能である。
【0153】なお、繁雑防止のために図示省略とする
が、上記したアウトリガー用油圧シリンダ32A(I)
〜32A(IV)への圧油の供給に関し、回路保護等の観
点から、先に図8に示した管路86a,86bと同様
に、供給管路155a〜158a,及び155b〜15
8bとタンクライン64bとの間を接続する管路にそれ
ぞれリリーフ弁が設けられている。
【0154】アウトリガー用コントロールバルブ143
〜146の前記ポート143Ab〜146Ab,143
Bb〜146Bbには、それぞれ、対応するアウトリガ
ー用油圧シリンダ32A(I)〜32B(d)の負荷圧
力をそれぞれ検出するための負荷検出ポート143Ac
〜146Ac,143Bc〜146Bcが連通されてお
り、それぞれ負荷検出管路163〜166に接続してい
る。
【0155】ここで、前記負荷検出管路163と前記負
荷検出管路164とはシャトル弁167を介して負荷検
出管路168に接続され、これと前記負荷検出管路16
5とはさらにシャトル弁169を介して負荷検出管路1
70に接続されている。また、この負荷検出管路170
と前記負荷検出管路166とは、さらにシャトル弁17
1を介して負荷検出管路172に接続され、これと前記
負荷検出管路95(囲み部129内、図8参照)とは、
前記シャトル弁98を介して接続されている。これによ
り、最終的に前記最大負荷検出管路103(囲み部12
9内、図8参照)に各油圧アクチュエータ32A(I)
〜32A(IV),17,19,24の最大負荷圧力が導
かれるようになっており、図8で説明したように、各油
圧アクチュエータ32A(I)〜32A(IV),17,
19,24の負荷圧力の変化にかかわらず、各コントロ
ールバルブ44〜46,143〜146の前後差圧を一
定値に保持し、コントロールバルブ44〜46,143
〜146の開度に応じた流量の圧油を対応する油圧アク
チュエータに供給できるようになっている。
【0156】また、図17に示すように、前記の破砕機
本体4内(例えば、運転席29或いはその近傍)には、
アウトリガー32(I)〜32(IV)のアウトリガー用
油圧シリンダ32A(I)〜32A(IV)をそれぞれ伸
縮させるためのアウトリガー用操作レバー173a〜1
73dを備えたアウトリガー用操作レバー装置173を
備えており、図4〜図9の実施の形態のアウトリガー用
操作レバー装置50と同様にして、アウトリガー用操作
レバー173a〜173dの操作量・操作方向に応じて
アウトリガー用コントロールバルブ143〜146をそ
れぞれ切り換え駆動し、アウトリガー用油圧シリンダ3
2A(I)〜32A(IV)をそれぞれ独立して伸縮駆動
するようになっている。
【0157】本実施の形態においては、先の図4〜図9
で説明した実施の形態と同様の効果に加え、以下のよう
な効果がある。即ち、自走式破砕機の稼働現場の地面は
完全な平面であるとは限らず、図17及び図18に示す
ように、局所的な凹凸(この場合、凹部α8,α9の例
で以下説明する)が存在する場合がある。そのような場
所で稼動する場合、それら凹部α8,α9にアウトリガ
ーが適切に接地できないと、ジョークラッシャ2の振動
増大抑制効果が不十分となる可能性がある。
【0158】そこで、本実施の形態においては、アウト
リガー32(I)〜32(IV)のアウトリガー用油圧シ
リンダ32A(I)〜32A(IV)をそれぞれ独立に駆
動可能とする。これにより、図17及び図18のような
凹部α8,α9が存在するような地面に対しても、アウ
トリガー32(I)〜32(IV)を適切に接地させるこ
とができ、破砕機取付け部8A(言いかえれば自走式破
砕機)を地面に対して固定し安定的に支持することがで
きる。
【0159】なお、先に図4〜図9を用いて述べた実施
の形態においても、図17及び図18のような凹部α
8,α9の存在する場所での稼動に対応できないことは
ない。即ち、この場合、4本の油圧シリンダ32A
(I)〜32A(IV)を同時に伸長させ、アウトリガー
用油圧シリンダ32A(II),32A(IV)を先に接地
させると、このアウトリガー用油圧シリンダ32A(I
I),32A(IV)に対する負荷圧が大きくなる。する
と第2油圧ポンプ38(図9参照)からの圧油は、負荷
圧の低いアウトリガー用油圧シリンダ32A(I),3
2A(III)に流れ、このアウトリガー用油圧シリンダ
32A(I),32A(III)だけが凹部α8,α9に
接地するまで伸長するので、最終的に図17及び図18
に示すような支持状態を実現できる。しかしながら、ア
ウトリガー用操作レバー装置173のアウトリガー用操
作レバー173a〜173dでアウトリガー32(I)
〜32(IV)を所望の態様で伸長動作させることのでき
る本実施の形態の方が、より確実かつ使い勝手よく安定
性向上を図ることができることは言うまでもない。
【0160】なお、以上全ての実施の形態に関して、自
走式破砕機は、稼働現場への輸送時には、輸送用トレー
ラの荷台上に自力走行で移動して積載するのが通常であ
り、トレーラへの積載時には、輸送時における道路周囲
構造物への干渉防止の観点から、上下方向寸法や幅方向
の寸法に所定の輸送制限寸法(範囲)が規定されてい
る。そのうち幅方向の制限としては、積載するトレーラ
の車幅以内に収まることが条件であり、例えば20t積
みのトレーラでは、2990mm以下であることが必須
となっている。以上説明した全ての実施の形態におい
て、アウトリガー32(I)〜32(IV)は、全てこの
輸送制限寸法内に収まるよう配置されており、道路周囲
構造物への干渉を確実に防止しつつ、安全に輸送を行う
ことができるので、良好な輸送性を確保できる。
【0161】また、以上全ての実施の形態においては、
予め上記輸送制限寸法内に収められたアウトリガー32
(I)〜32(IV)がアウトリガー用油圧シリンダ32
A(I)〜32A(IV)により垂直方向にのみ伸縮する
構造としたが、これに限られず、例えば前記支持部材3
3に伸縮機能を設け、アウトリガー32(I)〜32
(IV)に自走式破砕機前後方向への伸縮機能を追加して
もよい。これによれば、ジョークラッシャ2(振動源)
から固定支持位置までの距離を更に大きくすることがで
き、更に自走式破砕機を地面に対して安定的に支持する
ことができる。
【0162】更に、アウトリガー32(I)〜32(I
V)に自走式破砕機幅方向(図14中左右方向)への伸
縮機能を追加し、輸送時には上記輸送制限寸法内に収ま
るようにしつつ、破砕作業時において幅方向外側へも伸
長可能な構造とすれば、自走式破砕機の幅方向の振動を
含めより確実に破砕作業時の振動を抑制することができ
る。但しこの場合、油圧駆動装置の構造が複雑になる
が、例えば支持部材33を手動又は油圧駆動等により左
右首振り可能な構造とし、アウトリガー32(I)〜3
2(IV)を放射状に広げた上で接地する構造とすれば、
同様の効果が得られると共に油圧駆動装置の複雑化は抑
制できる。
【0163】また、以上全ての実施の形態においては、
4本のアウトリガー32(I)〜32(IV)を設けた
が、これに限られず、例えば自走式破砕機前方側(例え
ば図4中左方側)に1本、自走式破砕機後方側(例えば
図4中右方側)に2本の計3本としても、本発明の基本
的な効果である破砕作業時における振動抑制の効果を確
保でき、破砕機取付け部8A(言いかえれば自走式破砕
機)を地面に対して固定し安定的に支持することができ
る。
【0164】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、無限軌道
履帯のどこかの一端部の下方にできた隙間に隙間埋め込
み部材を挿入してその隙間を埋めるので、無限軌道履帯
下面を地面に対して固定して安定的に支持し振動を十分
に抑制でき、破砕作業時の安定性を向上できる。
【0165】請求項2記載の発明によれば、無限軌道履
帯をゴム等の弾性材料で構成するので、振動を弾性的に
吸収して振動を十分に抑制でき、破砕作業時の安定性を
向上できる。また、無限軌道履帯を鋼製ピースを連接し
た構造とする場合には、自走時に走行面(地面及び道路
等)に走行痕を残したり騒音が発生する可能性がある
が、弾性材料で構成することにより、そのような弊害の
生じる可能性をなくし、環境面に与える影響を少なくで
きるという効果もある。
【0166】請求項3記載の発明によれば、本体フレー
ムの長手方向一の側に複数個と長手方向他の側に少なく
とも1つの伸縮手段を伸縮手段をすべて走行手段よりも
本体フレーム長手方向外方側に設けるので、破砕作業時
にはそれら伸縮手段を下方に伸長させて接地させること
で振動を十分に抑制でき、破砕作業時の安定性を向上で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動抑制方法の一実施の形態の適用対
象となる自走式破砕機の全体構造を表す側面図である。
【図2】図1に示した本発明の振動抑制方法の一実施の
形態の適用対象となる自走式破砕機の上面図である。
【図3】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の全体構
造を表す側面図である。
【図4】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態の全体
構造を表す側面図である。
【図5】図4中A方向から見た矢視前面図及び図4中B
方向から見た矢視後面図である。
【図6】図4に示した本発明の自走式破砕機の他の実施
の形態を構成するアウトリガーの脚部近傍の詳細構造を
表す縦断面図である。
【図7】図4に示した本発明の自走式破砕機の他の実施
の形態に備えられた油圧駆動装置の一部を表す油圧回路
図である。
【図8】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態に備え
られた油圧駆動装置の一部を表す油圧回路図である。
【図9】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態に備え
られた油圧駆動装置の一部を表す油圧回路図である。
【図10】本発明の自走式破砕機の更に他の実施の形態
の全体構造を表す側面図である。
【図11】図10に示した本発明の自走式破砕機の更に
他の実施の形態に備えられた油圧駆動装置の一部を表す
油圧回路図である。
【図12】図10に示した本発明の自走式破砕機の更に
他の実施の形態における振動抑制以外の別の使い方の一
例を表す図である。
【図13】図10に示した本発明の自走式破砕機の更に
他の実施の形態における振動抑制以外の別の使い方の他
の例を表す図である。
【図14】図10に示した本発明の自走式破砕機の更に
他の実施の形態において、幅方向一の側のアウトリガー
用油圧シリンダと幅方向他の側のアウトリガー用油圧シ
リンダとを独立して駆動させた変形例を示す前面図であ
る。
【図15】図14に示した本発明の自走式破砕機の更に
他の実施の形態の変形例における振動抑制以外の別の使
い方の一例を表す図である。
【図16】図14に示した本発明の自走式破砕機の更に
他の実施の形態の変形例における振動抑制以外の別の使
い方の他の例を表す図である。
【図17】本発明の自走式破砕機の更に他の実施の形態
の全体構造を表す側面図である。
【図18】図17中D方向から見た矢視前面図及び図1
7中E方向から見た矢視後面図である。
【図19】図17に示した本発明の自走式破砕機の更に
他の実施の形態に備えられた油圧駆動装置の一部を表す
油圧回路図である。
【符号の説明】
2 ジョークラッシャ(破砕装置) 5 走行体 6 排出コンベア 8 本体フレーム 8A 破砕機取付部 9 走行装置 12 無限軌道履帯(走行手段) 12A ゴムクローラ(弾性材料からな
る無限軌道履帯) 31 隙間埋め込み部材 32(I)〜(IV) アウトリガー(伸縮手段) α1 無限軌道履帯の一端部の下方隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩畑 忠 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 篠岡 正規 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 3D026 EA26 EA37 EA48 4D067 DD04 DD06 GA02 GA06 GA20 GB10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被破砕物を破砕装置により破砕しこの破砕
    物を排出コンベアにより排出する自走式破砕機の走行体
    に備えられた無限軌道履帯の一端部の下方隙間に、隙間
    埋め込み部材を挿入することを特徴とする自走式破砕機
    の振動抑制方法。
  2. 【請求項2】走行体に設けた走行手段により自走すると
    ともに、被破砕物を破砕装置により破砕しこの破砕物を
    排出コンベアにより排出する自走式破砕機において、 前記走行手段を、少なくとも接地面に弾性材料を備えた
    無限軌道履帯としたことを特徴とする自走式破砕機。
  3. 【請求項3】走行体に設けた走行手段により自走すると
    ともに、被破砕物を破砕装置により破砕しこの破砕物を
    排出コンベアにより本体フレーム長手方向一の側に排出
    する自走式破砕機において、 下方に伸長して接地可能な伸縮手段を、前記本体フレー
    ムの前記長手方向一の側に複数個設けるとともに前記本
    体フレームの前記長手方向の他の側に少なくとも1つ設
    け、それら伸縮手段を前記長手方向において前記走行手
    段よりも外方位置に配置したことを特徴とする自走式破
    砕機。
  4. 【請求項4】請求項3記載の自走式破砕機において、前
    記伸縮手段を輸送制限寸法内に配置したことを特徴とす
    る自走式破砕機。
  5. 【請求項5】請求項3又は4記載の自走式破砕機におい
    て、前記伸縮手段を、前記本体フレームの前記長手方向
    の他の側に複数個設けたことを特徴とする自走式破砕
    機。
  6. 【請求項6】請求項2〜5のいずれか1項記載の自走式
    破砕機において、前記破砕装置は、動歯を固定歯に対し
    て揺動させることにより、前記被破砕物の破砕を行うジ
    ョークラッシャであることを特徴とする自走式破砕機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2902860A4 (en) * 2012-09-28 2016-05-04 Hunan Sany Intelligent Control LEGEND CONTROL SYSTEM AND CONSTRUCTION MACHINE
CN107972641A (zh) * 2017-12-26 2018-05-01 徐工集团工程机械有限公司 液压支腿机构及工程机械
CN109210028A (zh) * 2018-11-12 2019-01-15 环创(厦门)科技股份有限公司 移动破碎车液压驱动系统
JP2019112877A (ja) * 2017-12-26 2019-07-11 日本総合リサイクル株式会社 内装用軽量化解体作業車

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