JP2000325818A - 自走式破砕機 - Google Patents

自走式破砕機

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JP2000325818A
JP2000325818A JP11143877A JP14387799A JP2000325818A JP 2000325818 A JP2000325818 A JP 2000325818A JP 11143877 A JP11143877 A JP 11143877A JP 14387799 A JP14387799 A JP 14387799A JP 2000325818 A JP2000325818 A JP 2000325818A
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且良 那須
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光男 渡辺
Yoshimi Shiba
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1つの操作盤55で破砕機1外からの操作と破
砕機1上での監視時における操作の両方を可能とし、か
つ上下方向の小型化を図る。 【解決手段】被破砕物を破砕するジョークラッシャ3
と、被破砕物をジョークラッシャ3に搬送するフィーダ
4と、トラックフレームの後方側に設けられたパワーユ
ニット32と、ジョークラッシャ3で破砕された破砕物
を後方側へ搬出するコンベア5とを備えた自走式破砕機
1において、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベ
ア5等の動作を操作する操作盤55を設け、ジョークラ
ッシャ3とパワーユニット32との間のトラックフレー
ム9上に操作者が搭乗する運転席42、及びこの運転席
42の左側にステー166及び取付台167を設け、こ
れに操作盤55をその操作面が外側及び内側いずれの方
向をも向くように着脱可能に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自走式破砕機に関
し、更に詳しくは、1つの操作盤で破砕機外からの操作
と破砕機上での監視時における操作の両方を可能とし、
かつ上下方向の小型化を図ることができる自走式破砕機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】破砕機は、例えばビル解体時に搬出され
るコンクリート塊や道路補修時に排出されるアスファル
ト塊などの建設現場で発生する大小さまざまな岩石・建
設廃材、あるいは産業廃棄物等を、運搬する前にその作
業現場で所定の大きさに破砕することにより、廃材の再
利用、工事の円滑化、コスト削減等を図るものである。
【0003】この破砕機のうち、例えば自走式破砕機
は、左・右の無限軌道履帯を備えた走行体と、その上部
に設けられ、ホッパから投入された被破砕物を所定の大
きさに破砕する破砕装置、及びホッパから投入された被
破砕物を破砕装置へ導くフィーダを備えた破砕機本体
と、破砕装置で破砕され小さくなった破砕物を運搬する
コンベアと、このコンベアの上方に設けられコンベア上
を運搬中の破砕物に含まれる磁性物を磁気的に吸引除去
する磁選機とを備えている。このとき、前記の無限軌道
履帯、破砕装置、フィーダ、コンベア、及び磁選機は、
例えば、それぞれに対応する油圧駆動のアクチュエー
タ、すなわち左・右走行用油圧モータ、破砕用油圧モー
タ、フィーダ用油圧モータ、コンベア用油圧モータ、及
び磁選機用油圧モータによって駆動動作される。
【0004】このような自走式破砕機では、破砕機本体
に設けた操作盤に、例えば「破砕装置」「フィーダ」
「コンベア」「磁選機」の操作ボタンが設けられてお
り、破砕作業を行うときには、操作者が各ボタンを押す
ことにより、原動機で駆動される油圧ポンプからの圧油
を制御する制御弁装置からの圧油が前記破砕用油圧モー
タ、フィーダ用油圧モータ、コンベア用油圧モータ、及
び磁選機用油圧モータにそれぞれ供給され、前記破砕装
置、フィーダ、コンベア、及び磁選機をそれぞれ動作さ
せるようになっている。
【0005】上記構成の自走式破砕機において、破砕作
業時には、破砕機上部のホッパに投入された被破砕物
が、ホッパ下方のフィーダによって破砕装置へ導かれ、
この破砕装置で所定の大きさに破砕される。破砕された
破砕物は、前記破砕装置下部の空間から破砕装置下方の
コンベア上に落下し、このコンベアで運搬される。この
運搬の途中で、コンベア上方に配置された磁選機によっ
て例えばコンクリート塊に混入している鉄筋片等を吸着
して取り除き、大きさがほぼ揃えられて搬出される。
【0006】この自走式破砕機を用いた破砕作業の際
は、前記ホッパへの被破砕物の投入は破砕機の傍らに別
途配置した油圧ショベルによって行うが、通常、この油
圧ショベルの操作者が破砕機の操作者を兼任し、破砕中
は破砕機を無人運転とすることが多い。そのため、自走
式破砕機の前記操作盤は、油圧ショベルの操作者が破砕
機外から操作できるように、破砕機本体の側方に設けら
れることが多い。
【0007】但し、上記の動作中に、破砕装置の破砕能
力を上回る大きさ又は量の被破砕物あるいは破砕不可能
な異物が投入され、ホッパからフィーダを経て破砕装置
に至る被破砕物供給経路にその被破砕物・異物が詰まっ
てしまう場合がある。この場合、各機器を停止し破砕作
業を中断してその詰まりを取り除いた後、再び各機器を
起動して破砕作業を再開する。特に、再開直後のしばら
くの間は破砕状況が安定するまで多少の時間を要するた
め、再び詰まりが発生しないかどうか被破砕物の供給状
況を監視したい場合がある。このような場合には、その
監視位置からも各機器を操作できることが望ましい。
【0008】このようなニーズに対応すべく、例えば特
開平8−151803号公報に記載のように、破砕機本
体の側方下部に第1の操作盤を設けると共に、ホッパか
らフィーダを介し破砕装置(ジョークラッシャ)に至る
被破砕物供給経路を監視可能な高所に監視席を設置し、
この監視席に第2の操作盤を設ける構造が提唱されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、第
1の操作盤を、フレーム上面位置近傍に設け、第2の操
作盤を、ジョークラッシャ駆動用のフライホイールのカ
バー上に設置した監視席の手すり(ステー)に設け、こ
れによって上記のニーズに対応可能としている。
【0010】ところで、近年、いわゆるリサイクル法の
施行といった廃棄物再利用促進の背景の下、従来よりも
小規模な建設現場等においても、積極的に自走式破砕機
を導入してその現場で岩石・建設廃材や産業廃棄物等の
破砕を行おうという動きが活発化しており、これに対応
して従来より小型でかつ安価な自走式破砕機のニーズが
高まっている。
【0011】このような背景を鑑みた場合、上記従来技
術においては、以下のような課題が存在する。すなわ
ち、破砕機外からの操作用の第1の操作盤と、破砕機上
での監視時のための第2の操作盤との2つの操作盤が必
要であり、それぞれへの接続配線が複雑となるとともに
小型化の妨げとなり、さらにコストの増大を招く。ま
た、破砕装置としてジョークラッシャを用いることか
ら、駆動時の慣性を高めるためにフライホイールを用い
ているが、このフライホイールは大径の円盤状であるこ
とから、そのカバー上に設置する監視席の位置が比較的
高くなる。そのため、その監視席の手すりはホッパより
も高く上方へ突出しており、上下方向の小型化が困難と
なる。
【0012】本発明の目的は、1つの操作盤で破砕機外
からの操作と破砕機上での監視時における操作の両方を
可能とし、かつ上下方向の小型化を図ることができる自
走式破砕機を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、フレームと、このフレームに設け
た走行手段と、前記フレームの長手方向一の側に設けら
れ、被破砕物を受け入れるホッパと、このホッパで受け
入れた被破砕物を破砕する破砕装置と、前記ホッパで受
け入れた被破砕物を前記破砕装置に搬送するフィーダ
と、前記フレームの長手方向他の側に設けられたパワー
ユニットと、前記破砕装置で破砕された破砕物を前記他
の側へ搬出するコンベアとを備えた自走式破砕機におい
て、前記破砕装置、フィーダ、コンベア等の動作を操作
する操作盤を設け、さらに前記破砕装置とパワーユニッ
トとの間の前記フレーム上に操作者が搭乗する運転席、
及びこの運転席の前記フレーム短手方向側端側に手すり
部材を設け、この手すり部材に前記操作盤を、その操作
面が外側及び内側いずれの方向をも向くように取り付け
る。
【0014】通常、走行手段に取り付けられたフレーム
の高さは、比較的低い位置にある。そのフレームの長手
方向他の側のパワーユニットに運転席を設けることによ
り、運転席の位置もそれほど高くはならない。そこで、
運転席のフレーム短手方向側端側に手すり部材を設ける
ことにより、その手すり部材を、破砕機の側方に露出さ
せることができる。そして、本発明においては、この露
出した手すり部材に対し、操作盤を、その操作面が外側
及び内側いずれの方向をも向くように取り付ける。
【0015】すなわち例えば、まず操作面を外側に向く
ように取り付ければ、操作盤は、あまり高くない位置に
ある運転席で外側に向かって露出した状態で取り付けら
れることになる。これにより、容易にその操作盤を破砕
機外から操作し、破砕機の各機器を操作することができ
る。
【0016】また本発明においては、運転席を、パワー
ユニットに設けることにより、運転席とホッパやジョー
クラッシャとの距離はそれほど遠くならない。したがっ
て、操作者が運転席に立つことで、ホッパからジョーク
ラッシャに至るまでの被破砕物供給経路の監視を十分に
行うことができる。このとき、操作盤の向きを変えて操
作面を内側に向くように取り付けなおせば、この破砕機
上での監視時における操作盤の操作も可能となる。
【0017】また、運転席は、パワーユニットに設けら
れていることにより、フライホイールカバーの上方に監
視席を設ける従来構造に比べて、その手すり部材の位置
を低くすることができる。したがって、破砕機の上下方
向の小型化が可能となる。
【0018】なお、被破砕物の態様やその他作業事情
(例えば破砕機専用の操作者を確保できた場合等)によ
っては、破砕機外からの操作をあまり考慮する必要がな
く、破砕機上での操作のみに対応すればよい場合もあ
る。このような場合には、運転室の操作盤を操作面が内
側に向くように取り付けたままで足りる。
【0019】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記操作盤を、前記手すり部材に対し着脱可能に取り付
ける。
【0020】(3)上記(1)又は(2)において、前
記操作盤は、操作者が前記破砕装置の破砕状況を監視で
きる位置に移動した場合に、前記操作盤を携帯出来得る
だけの長さのケーブルを有している。
【0021】これにより、操作盤による操作を可能とし
つつ、例えば破砕装置にごく近い位置に移動し、破砕状
況をより確実に監視することができる。
【0022】(4)上記(1)において、また好ましく
は、前記手すり部材は回転軸を中心に回動自在に構成さ
れている。
【0023】これにより、操作盤を取り付けたまま手す
り部材を回動することで、操作盤を運転席の外側に向け
たり、内側に向けたり、自由自在に向きを変えることが
できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1〜図9を用いて説明する。図1は、本発明の一実施の
形態による自走式破砕機の全体構造を表す側面図であ
り、図2は、図1に示した自走式破砕機の上面図であ
り、図3は、図1中III−III断面で見た背面図である。
【0025】これら図1〜図3において、自走式破砕機
1は、近年の廃棄物再利用促進の背景に基づく小型化の
ニーズに対応し、例えば総重量が10トン程度になって
おり、10トン積みのトラック(好ましくはトレーラで
ない単車型のトラック)に積載し運搬可能で輸送性を向
上させたものとなっている。
【0026】この自走式破砕機1は、例えば油圧ショベ
ルのバケット等の作業具により被破砕物が投入され、そ
の被破砕物を受け入れるホッパ2、側断面形状が略V字
形をなしホッパ2に受け入れた被破砕物を所定の大きさ
に破砕するジョークラッシャ3、及びホッパ2に受け入
れた被破砕物をジョークラッシャ3へと搬送し導くフィ
ーダ4を備えた破砕機本体7と、ジョークラッシャ3で
破砕され小さくなった破砕物を破砕機1の後方側(図1
及び図2中右側)に運搬し搬出するコンベア5と、この
コンベア5の上方に設けられコンベア5上を運搬中の破
砕物に含まれる磁性物を磁気的に吸引除去する磁選機6
を搭と、前記の破砕機本体7の下方に設けられ左・右の
無限軌道履帯8a及びトラックフレーム9を備えた走行
体8とを有する。
【0027】ホッパ2及びフィーダ4は、トラックフレ
ーム9の長手方向前方側(詳細にはトラックフレーム9
の破砕機取付け部9Aの長手方向前方側、すなわち図1
及び図2中左側)端部の上方に搭載されている。
【0028】ジョークラッシャ3は、ホッパ2及びフィ
ーダ4よりも後方側(図1及び図2中右側)に位置して
おり、図1及び図2に示すように、トラックフレーム9
の長手方向(図1及び図2中左右方向)中間部上に搭載
されている。このとき、クラッシャ用油圧モータ10で
発生した駆動力をベルト11を介してフライホイール1
2に伝達し、さらにフライホイール12に伝達された駆
動力を公知の変換機構で動歯3a(図2参照)の揺動運
動に変換し、この動歯3aを固定歯3b(同)に対して
前後に揺動させることにより、フィーダ4より供給され
た被破砕物を所定の大きさに破砕するようになってい
る。また、このジョークラッシャ3の上方及び側方はハ
ウジング13に覆われているが、ハウジング13の上側
部分には開閉可能なカバー14が設けられ、これを開く
ことにより図2に示すように上方(直上方及び側方側・
前後方向側上方を含む)からジョークラッシャ3内部を
視認できるようになっている。
【0029】フィーダ4は、図1及び図2に示すよう
に、トラックフレーム9の長手方向(図1及び図2中左
右方向)前方側(図1及び図2中左側)端部に支柱16
aを介して設けたフィーダフレーム16上に搭載されて
おり、その略直上にホッパ2が位置している。このフィ
ーダ4は、いわゆるグリズリフィーダと称されるもので
あり、フィーダ用油圧モータ15で発生した駆動力によ
って、ホッパ2からの被破砕物を載置する複数枚(この
例では2枚)の鋸歯状プレート4aを含む底板部を加振
する。これによってホッパ2に投入された被破砕物を順
次ジョークラッシャ3に搬送供給する(=搬送機能)と
ともに、その搬送中において被破砕物に付着した細かい
土砂等を鋸歯状プレート4aの鋸歯の隙間から下方に落
下させ、シュート4bを介しコンベア5上に導くように
なっている。すなわち、鋸歯状プレート4aの鋸歯の隙
間の大きさよりも小さな粒度の被破砕物をふるい落とす
ことにより、上記隙間の大きさ以上の粒度の被破砕物を
選別するという選別機能も併せて備えている。
【0030】コンベア5は、その搬出側部分(図1中右
側部分)は支持部材5aを介し後述のパワーユニット3
2に吊り下げ支持されている。またその反搬出側部分
(図1中左側部分)は上記トラックフレーム破砕機取付
け部9Aよりも下方に位置しており、支持部材5b,5
cを介し、トラックフレーム破砕機取付け部9Aから吊
り下げられるように支持されている。このコンベア5
は、コンベア用油圧モータ17によってベルト5aを駆
動し、これによってジョークラッシャ3からベルト5a
上に落下してきた破砕物を運搬するようになっている。
【0031】磁選機6は、支持部材6bを介し、前述の
パワーユニット32に取り付けられており、前記のコン
ベアベルト5aの上方にこのコンベアベルト5aと略直
交するように配置された磁選機ベルト6aを、磁選機用
油圧モータ18によって磁力発生手段(図示せず)まわ
りに駆動することにより、磁力発生手段からの磁力をベ
ルト6a越しに作用させて磁性物をベルト6aに吸着さ
せた後、コンベアベルト5aと略直交する方向に運搬し
てそのコンベアベルト5aの側方に落下させるようにな
っている。
【0032】無限軌道履帯8aはそれぞれ、走行体8に
設けられた駆動輪19とアイドラ20との間に掛け渡さ
れており、駆動輪19側に設けられた左・右走行用油圧
モータ21,22(22は後述の図4参照)によって駆
動力が与えられることにより破砕機1を走行させるよう
になっている。
【0033】トラックフレーム9は、略長方形の枠体に
よって形成された上記破砕機取付け部9Aと、この破砕
機取付け部9Aの下方に設けられ、左・右下部に前記無
限軌道履帯8aを設けた脚部9Bとから構成されてい
る。そして、トラックフレーム破砕機取付け部9Aの長
手方向後方側(図1,図2中右側)端部の上部には、パ
ワーユニット32の基礎下部構造をなすパワーユニット
フレーム32aを搭載している(図1参照)。
【0034】パワーユニット32は、前述のようにトラ
ックフレーム破砕機取付け部9Aの長手方向後方側(図
1及び図2中右側)端部に設けられ、ジョークラッシャ
3よりさらに後方側(図1及び図2中右側)に位置して
いる。そして、前記のクラッシャ用油圧モータ10、フ
ィーダ用油圧モータ15、コンベア用油圧モータ17、
磁選機用油圧モータ18、左・右走行用油圧モータ2
1,22等の油圧アクチュエータへの圧油を吐出する油
圧ポンプ44,45(後述の図6参照)と、前記油圧ポ
ンプ44,45を駆動する原動機としてのエンジン43
(同)と、これら油圧ポンプ44,45から前記油圧ア
クチュエータへ供給される圧油の方向・流量を制御する
第1及び第2弁グループ57,59(同)を備えたコン
トロールバルブ装置(図示せず)と、給油口34aを備
えた前記エンジン43の燃料タンク34と、給油口35
aを備えた作動油タンク35とを内蔵している。
【0035】このパワーユニット32において、エンジ
ンカバー36の下方にあるエンジン43を起動すると、
上記のように油圧ポンプ44,45が駆動される。その
一方、その駆動力によって、エンジン43の冷却風(後
述する)上流側に設けたファン(図示せず)が回転し、
外部の空気が吸気孔37からパワーユニット32内部空
間に導入され、冷却風となってラジエータ(図2にその
冷却水点検口38を示す)を冷却した後、ファンに流入
する。さらにファンから吹き出された冷却風は、エンジ
ン43、マフラ(図示せず)、油圧ポンプ44,45等
を冷却した後、排気孔39から大気放出される。またこ
のとき、エンジン43からの排気ガスは、エンジン43
の排気マニホールド(図示せず)からマフラに流入して
消音された後、マフラに接続された排気ガス管40から
大気中に放出される。なお41は、エンジン43への吸
入空気を清浄化するエアクリーナの吸入口である。
【0036】また、パワーユニット32の前方側(図2
中左側)には、操作者が搭乗する運転席42が併設され
ており、操作者がこの運転席42に立つ(図1参照)こ
とにより、破砕作業中においてフィーダ4による被破砕
物の供給状況やジョークラッシャ3による破砕状況を監
視することができるようになっている。なお、前記のト
ラックフレーム破砕機取付け部9Aには、前記運転席4
2への乗り降りのための足場となる補助ステップ9Aa
が取り付けられている。
【0037】ここで、上記ジョークラッシャ3、フィー
ダ4、コンベア5、磁選機6、及び走行体8は、この自
走式破砕機1に備えられる油圧駆動装置によって駆動さ
れる被駆動部材を構成している。
【0038】図4、図5、及び図6は、本発明の自走式
破砕機1の一実施の形態に備えられたその油圧駆動装置
を表す油圧回路図である。
【0039】これら図4〜図6において、油圧駆動装置
は、エンジン43と、このエンジン43によって駆動さ
れる可変容量型の第1油圧ポンプ44及び第2油圧ポン
プ45と、同様にエンジン43によって駆動される固定
容量型のパイロットポンプ46と、第1及び第2油圧ポ
ンプ44,45から吐出される圧油がそれぞれ供給され
る前記油圧モータ10,15,17,18,21,22
と、第1及び第2油圧ポンプ44,45からそれら油圧
モータ10,15,17,18,21,22に供給され
る圧油の流れ(方向及び流量、若しくは流量のみ)を制
御する5つのコントロールバルブ47,48,49,5
0,51と、前記の運転席42に設けられ(図1参
照)、左・右走行用コントロールバルブ48,49(後
述)をそれぞれ手動で切り換え操作するための左・右走
行用操作レバー52,53と、前記の運転席42内に設
けられ、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア
5、及び磁選機6の始動・停止を操作者が指示入力して
操作するための操作盤55とを有している。
【0040】6つの油圧モータ10,15,17,1
8,21,22は、前述のように、フィーダ4動作用の
駆動力を発生する上記フィーダ用油圧モータ15、ジョ
ークラッシャ3動作用の駆動力を発生する上記破砕用油
圧モータ10、コンベア5動作用の駆動力を発生する上
記コンベア用油圧モータ17、磁選機6動作用の駆動力
を発生する上記磁選機用油圧モータ18、及び左・右無
限軌道履帯8aへの駆動力を発生する上記左・右走行油
圧モータ21,22とから構成されている。
【0041】コントロールバルブ47〜51は、2位置
切換弁又は3位置切換弁であり、破砕用油圧モータ10
に接続された破砕用コントロールバルブ47と、左走行
油圧モータ21に接続された左走行用コントロールバル
ブ48と、右走行油圧モータ22に接続された右走行用
コントロールバルブ49と、フィーダ用油圧モータ15
に接続されたフィーダ用コントロールバルブ50と、コ
ンベア用油圧モータ17及び磁選機用油圧モータ18に
接続されたコンベア・磁選機用コントロールバルブ51
とから構成されている。
【0042】第1及び第2油圧ポンプ44,45のう
ち、第1油圧ポンプ44は、左走行用コントロールバル
ブ48及び破砕用コントロールバルブ47を介して左走
行用油圧モータ21及び破砕用油圧モータ10へ供給す
るための圧油を吐出するようになっている。これらコン
トロールバルブ47,48はいずれも、対応する油圧モ
ータ10,21への圧油の方向及び流量を制御可能な3
位置切換弁となっており、第1油圧ポンプ44の吐出管
路56に接続されたセンターライン57aを備え1つの
バルブユニットとして形成された第1弁グループ57に
おいて、上流側から、左走行用コントロールバルブ4
8、破砕用コントロールバルブ47の順序で配置されて
いる。なお、センターライン57aは、最下流側の破砕
用コントロールバルブ47の下流側で閉止されている。
【0043】左走行用コントロールバルブ48は、前述
のように操作レバー52を用いて操作される手動操作弁
である。例えば運転席42において操作レバー52を前
方(又は後方、以下、対応関係同じ)に操作すると、こ
の動きが、操作レバー52に接続されたワイヤーロープ
(図示せず)を介しコントロールバルブ48のスプール
(図示せず)に伝達され、コントロールバルブ48が図
5中下方の切換位置48A(又は図5中上方の切換位置
48B)に切り換えられる。これにより、センターライ
ン57aからの圧油は、切換位置48A(又は切換位置
48B)に備えられた絞り手段48Aa(又は絞り手段
48Ba)から、これに接続する管路62、この管路6
2に設けられた圧力制御弁63(詳細は後述)、切換位
置48Aに備えられたポート48Ab(又は切換位置4
8Bに備えられたポート48Bb)、及びこのポート4
8Ab(又はポート48Bb)に接続する前進用供給管
路64(又は後進用供給管路65)を経て、左走行用油
圧モータ21に供給され、このモータ21が順方向(又
は逆方向)に駆動される。操作レバー52を中立位置に
戻すと、コントロールバルブ48がばね48Ac,48
Bcの付勢力で図5に示す中立位置に復帰し、センター
ライン57aと前進用供給管路64及び後進用供給管路
65は遮断され、これによって左走行用油圧モータ21
は停止する。
【0044】破砕用コントロールバルブ47は、その駆
動部47a,47bに、パイロット管路72,73,7
4a,74bを介してパイロットポンプ46からのパイ
ロット圧がそれぞれ導かれる。このときその駆動部47
a,47bには、コントローラ75からの駆動信号Scr
で駆動されるソレノイド制御弁76a,76bがそれぞ
れ設けられている。これらソレノイド制御弁76a,7
6bはその駆動信号Scrの入力に応じて切り換えられ、
パイロット管路74a,74bからのパイロット圧を駆
動部47a,47bに導くようになっている。すなわ
ち、駆動信号Scrがジョークラッシャ3の正転(又は逆
転、以下、対応関係同じ)に対応する信号になると、ソ
レノイド制御弁76a(又はソレノイド制御弁76b)
が開き状態になると共にソレノイド制御弁76b(又は
ソレノイド制御弁76a)が閉じ状態に駆動され、パイ
ロットポンプ46からのパイロット圧を駆動部47a
(又は駆動部47b)に導き、これによって破砕用コン
トロールバルブ47が図5中下側の切換位置47A(又
は上側の切換位置47B)に切り換えられる。
【0045】これにより、センターライン57aからの
圧油は、切換位置47A(又は切換位置47B)に備え
られた絞り手段47Aa(又は絞り手段47Ba)か
ら、これに接続する管路77、この管路77に設けられ
た圧力制御弁78(詳細は後述)、切換位置47Aに備
えられたポート47Ab(又は切換位置47Bに備えら
れたポート47Bb)、及びこのポート47Ab(又は
ポート47Bb)に接続する正転用供給管路79(又は
後進用供給管路80)を経て、破砕用油圧モータ10に
供給され、このモータ10が順方向(又は逆方向)に駆
動される。
【0046】駆動信号Scrがジョークラッシャ3の停止
に対応する信号になると、ソレノイド制御弁76a,7
6bはともに閉じ状態に駆動され、コントロールバルブ
47がばね47Ac,47Bcの付勢力で図5に示す中
立位置に復帰し、破砕用油圧モータ10は停止する。
【0047】ここで、前述した管路62,77に設けた
圧力制御弁63,78に係わる機能について説明する。
【0048】左走行用コントロールバルブ48の切換位
置48Aの前記ポート48Ab(又は切換位置48Bの
ポート48Bb)、及び破砕用コントロールバルブ47
の切換位置47Aのポート47Ab(又は切換位置47
Bのポート47Bb)には、それぞれ、対応する左走行
用油圧モータ21、破砕用油圧モータ10の負荷圧力を
それぞれ検出するための負荷検出ポート48Ad(又は
負荷検出ポート48Bd)、負荷検出ポート47Ad
(又は負荷検出ポート47Bd)が連通されている。こ
のとき、負荷検出ポート48Ad(又は負荷検出ポート
48Bd)は負荷検出管路81に接続しており、負荷検
出ポート47Ad(又は負荷検出ポート47Bd)は負
荷検出管路83に接続している。
【0049】ここで、左走行用油圧モータ21の負荷圧
力が導かれる前記負荷検出管路81と、破砕用油圧モー
タ10の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路83と
は、シャトル弁86を介して最大負荷検出管路87に接
続され、シャトル弁86で選択された高圧側の負荷圧力
が最大負荷圧力として最大負荷検出管路87に導かれる
ようになっている。
【0050】そして、この最大負荷検出管路87に導か
れた最大負荷圧力は、最大負荷検出管路87に接続する
管路88,89及び管路91を介して、対応する前記圧
力制御弁63,78の一方側にそれぞれ伝達される。こ
のとき、圧力制御弁63,78の他方側には前記の管路
62,77内の圧力、すなわち絞り手段48Aa,47
Aa(又は48Ba,47Ba)の下流側圧力が導かれ
ている。
【0051】以上により、圧力制御弁63,78は、コ
ントロールバルブ48,47の絞り手段48Aa,47
Aa(又は48Ba,47Ba)の下流側圧力と、左走
行用油圧モータ21及び破砕用油圧モータ10のうちの
最大負荷圧力との差圧に応答して作動し、各油圧モータ
21,10の負荷圧力の変化にかかわらず、前記の差圧
を一定値に保持するようになっている。すなわち、絞り
手段48Aa,47Aa(又は48Ba,47Ba)の
下流側圧力を、前記の最大負荷圧力よりもばね63a,
78aによる設定圧分だけ高くするようになっている。
【0052】一方、第1油圧ポンプ44の吐出管路56
に接続したセンターライン57aから分岐した管路92
には、ばね93aを備えたアンロード弁93が設けられ
ている。このアンロード弁93の一方側には、最大負荷
検出管路87、前記の管路88、及びこの管路88に接
続した管路94を介し、最大負荷圧力が導かれており、
またアンロード弁93の他方側には、管路92内の圧力
(すなわち第1油圧ポンプ44の吐出圧)が導かれてい
る。これにより、アンロード弁93は、管路92及びセ
ンターライン57a内に導かれる第1油圧ポンプ44の
吐出圧を、前記の最大負荷圧力よりもばね93aによる
設定圧分だけ高くするようになっている。なお、管路9
2のアンロード弁93より下流側はタンクライン35a
を介してタンク35に接続されているが、その管路92
下流側と、最大負荷圧力が導かれる前記の管路94との
間にはリリーフ弁97が設けられ、前記の最大負荷検出
管路87及び管路88,89,91,94内の最大圧力
をばね97aの設定圧以下に制限し、回路保護を図るよ
うになっている。
【0053】以上説明した、圧力制御弁63,78によ
る絞り手段48Aa,47Aa(又は48Ba,47B
a)の下流側圧力と最大負荷圧力との間の制御、及びア
ンロード弁93による第1油圧ポンプ44吐出圧と最大
負荷圧力との間の制御により、結果として、第1油圧ポ
ンプ44の吐出圧と、絞り手段48Aa,47Aa(又
は48Ba,47Ba)の下流側圧力との差が、一定に
保持されることとなる。すなわち、絞り手段48Aa,
47Aa(又は48Ba,47Ba)の前後差圧を一定
とする圧力補償機能を果たすこととなる。これにより、
各油圧モータ21,10の負荷圧力の変化にかかわら
ず、コントロールバルブ48,47の開度に応じた流量
の圧油を対応する油圧モータに供給できるようになって
いる。
【0054】一方、第1及び第2油圧ポンプ44,45
のうち、第2油圧ポンプ45は、右走行用コントロール
バルブ49、コンベア・磁選機用コントロールバルブ5
1及びフィーダ用コントロールバルブ50を介し、右走
行用油圧モータ22と、コンベア用油圧モータ17及び
磁選機用油圧モータ18と、フィーダ用油圧モータ15
とへ供給するための圧油を吐出するようになっている。
これらコントロールバルブ49,51,50のうち右走
行用コントロールバルブ49は、対応する右走行用油圧
モータ22への圧油の方向及び流量を制御可能な3位置
切換弁となっており、コンベア・磁選機用コントロール
バルブ51及びフィーダ用コントロールバルブ50はい
ずれも、対応するコンベア用油圧モータ17及び磁選機
用油圧モータ18、フィーダ用油圧モータ15への圧油
の流量を制御可能な2位置切換弁となっている。そし
て、第2油圧ポンプ45の吐出管路58に接続されたセ
ンターライン59aを備え1つのバルブユニットとして
形成された第2弁グループ59において、上流側から、
右走行用コントロールバルブ49、コンベア・磁選機用
コントロールバルブ51、フィーダ用コントロールバル
ブ50の順序で配置されている。なお、センターライン
59aは、最下流側のフィーダ用コントロールバルブ5
0の下流側で閉止されている。
【0055】右走行用コントロールバルブ49は、上記
左走行用コントロールバルブ48同様、操作レバー53
を用いて操作される手動操作弁である。すなわち、操作
レバー53の操作がワイヤーロープを介してコントロー
ルバルブ49のスプールに伝達され、図4中下方の切換
位置49A(又は上方の49B)に切り換えられる。セ
ンターライン57aからの圧油は、切換位置49A(又
は切換位置49B)の絞り手段49Aa(又は絞り手段
49Ba)から、管路68、圧力制御弁69(詳細は後
述)、ポート49Ab(又はポート49Bb)、及び前
進用供給管路70(又は後進用供給管路71)を経て、
右走行用油圧モータ22に供給され順方向(又は逆方
向)に駆動される。操作レバー53を中立位置に戻すと
コントロールバルブ49がばね49Ac,49Bcの付
勢力で図4に示す中立位置に復帰し、右走行用油圧モー
タ22は停止する。
【0056】フィーダ用コントロールバルブ50は、そ
の駆動部50aに、前記のパイロット管路72,11
7、及びパイロット管路124を介してパイロットポン
プ46からのパイロット圧が導かれる。このときその駆
動部50aには、コントローラ75からの駆動信号Sf
で駆動されるソレノイド制御弁125が設けられてい
る。このソレノイド制御弁125はその駆動信号Sfの
入力に応じて切り換えられ、パイロット管路124から
のパイロット圧を駆動部50aに導くようになってい
る。すなわち、駆動信号Sfがフィーダ4を動作させる
ON信号になると、ソレノイド制御弁125が開き状態
に駆動され、パイロットポンプ46からのパイロット圧
を駆動部50aに導き、これによってフィーダ用コント
ロールバルブ50が図4中下側の連通位置50Aに切り
換えられる。これにより、センターライン59aからの
圧油は、切換位置50Aに備えられた絞り手段50Aa
から、これに接続する管路126、この管路126に設
けられた圧力制御弁127(詳細は後述)、切換位置5
0Aに備えられたポート50Ab、及びこのポート50
Abに接続する供給管路128を経て、フィーダ用油圧
モータ15に供給され、この油圧モータ15が駆動され
る。駆動信号Sfがフィーダ4の停止に対応するOFF
信号になると、ソレノイド制御弁125は閉じ状態に駆
動され、コントロールバルブ50がばね50bの付勢力
で図4に示す遮断位置に復帰し、フィーダ用油圧モータ
15は停止する。
【0057】コンベア・磁選機用コントロールバルブ5
1は、上記フィーダ用コントロールバルブ50同様、そ
の駆動部51aに前記パイロット管路124を介しパイ
ロット圧が導かれ、駆動部51aにはコントローラ75
からの駆動信号Scomで駆動されるソレノイド制御弁1
29が設けられる。ソレノイド制御弁129は、駆動信
号Scomがコンベア5及び磁選機6を動作させるON信
号になると、開き状態に駆動され、パイロットポンプ4
6からのパイロット圧を駆動部51aに導き、これによ
ってコンベア・磁選機用コントロールバルブ51が図4
中下側の連通位置51Aに切り換えられる。これによ
り、センターライン59aからの圧油が、切換位置51
Aの絞り手段51Aaから、管路130、圧力制御弁1
31(詳細は後述)、切換位置51Aのポート51A
b、及びこのポート51Abに接続するコンベア用供給
管路132を介しコンベア用油圧モータ17に供給さ
れ、さらに磁選機用供給管路133を介し磁選機用油圧
モータ18に供給され、それら油圧モータ17,18が
ともに駆動される。駆動信号Scomがコンベア5及び磁
選機6の停止に対応するOFF信号になると、ソレノイ
ド制御弁129は閉じ状態に駆動され、コントロールバ
ルブ51がばね51bの付勢力で図4に示す遮断位置に
復帰し、コンベア用油圧モータ17及び磁選機用油圧モ
ータ18は停止する。
【0058】なお、前記管路68,126,130に設
けた前記圧力制御弁69,127,131に係わる機能
は、前述した第1弁グループ57の圧力制御弁63,6
9,78とほぼ同様である。すなわち、右走行用コント
ロールバルブ49の切換位置49A(又は49B、以
下、対応関係同じ)の前記ポート49Ab(又は49B
b)、フィーダ用コントロールバルブ50の連通位置5
0Aの前記ポート50Ab、及びコンベア・磁選機用コ
ントロールバルブ51の連通位置51Aの前記ポート5
1Abには、それぞれ、対応する右走行用油圧モータ2
2、フィーダ用油圧モータ15、コンベア用油圧モータ
17及び磁選機用油圧モータ18の負荷圧力をそれぞれ
検出するための負荷検出ポート49Ad(又は49B
d)、負荷検出ポート50Ac、負荷検出ポート51A
cが連通されている。このとき、負荷検出ポート49A
d(又は49Bd)は、負荷検出管路82に接続してお
り、負荷検出ポート50Acは負荷検出管路134に接
続しており、負荷検出ポート51Acは負荷検出管路1
35に接続している。
【0059】ここで、右走行用モータ22の負荷圧力が
導かれる前記負荷検出管路82と、コンベア用油圧モー
タ17及び磁選機用油圧モータ18の負荷圧力が導かれ
る前記負荷検出管路135とは、さらにシャトル弁84
を介して負荷検出管路85に接続され、シャトル弁84
を介して選択された高圧側の負荷圧力はこの負荷検出管
路85に導かれるようになっている。そして、この負荷
検出管路85と、フィーダ用油圧モータ15の負荷圧力
が導かれる前記負荷検出管路134とは、さらにシャト
ル弁136を介して最大負荷検出管路137に接続さ
れ、シャトル弁136を介して選択された高圧側の最大
負荷圧力はこの最大負荷検出管路137に導かれるよう
になっている。
【0060】そして、この最大負荷検出管路137に導
かれた最大負荷圧力は、最大負荷検出管路137に接続
する管路138,140及び管路90を介して、対応す
る前記圧力制御弁127,131,69の一方側にそれ
ぞれ伝達される。このとき、圧力制御弁127,13
1,69の他方側には前記の管路126,130,68
内の圧力、すなわち絞り手段50Aa,51Aa,49
Aa(又は49Ab)の下流側圧力が導かれている。
【0061】以上により、圧力制御弁127,131,
69は、コントロールバルブ50,51,49の絞り手
段50Aa,51Aa,49Aa(又は49Ab)の下
流側圧力と、フィーダ用油圧モータ15、コンベア用油
圧モータ17及び磁選機用油圧モータ18、右走行用油
圧モータ22のうちの最大負荷圧力との差圧に応答して
作動し、各油圧モータ15,17,18,22の負荷圧
力の変化にかかわらず、前記の差圧を一定値に保持する
ようになっている。すなわち、絞り手段50Aa,51
Aa,49Aa(又は49Ba)の下流側圧力を、前記
の最大負荷圧力よりもばね127a,131a,69a
による設定圧分だけ高くするようになっている。
【0062】一方、第2油圧ポンプ45の吐出管路58
に接続したセンターライン59aから分岐した管路14
1には、ばね142aを備えたアンロード弁142が設
けられている。このアンロード弁142の一方側には、
最大負荷検出管路137、前記の管路139、及びこの
管路139に接続した管路143を介し、最大負荷圧力
が導かれており、またアンロード弁142の他方側に
は、管路141内の圧力(すなわち第2油圧ポンプ45
の吐出圧)が導かれている。これにより、アンロード弁
142は、管路141及びセンターライン59a内に導
かれる第2油圧ポンプ45の吐出圧を、前記の最大負荷
圧力よりもばね142aによる設定圧分だけ高くするよ
うになっている。なお、管路141のアンロード弁14
2より下流側はタンクライン35bを介してタンク35
に接続されているが、その管路141下流側と、最大負
荷圧力が導かれる前記の管路139との間にはリリーフ
弁144が設けられ、前記の最大負荷検出管路137及
び管路138,139,140,90,143内の最大
圧力をばね144aの設定圧以下に制限し、回路保護を
図るようになっている。
【0063】以上説明した、圧力制御弁127,13
1,69による絞り手段50Aa,51Aa,49Aa
(又は49Ba)の下流側圧力と最大負荷圧力との間の
制御、及びアンロード弁142による第2油圧ポンプ4
5吐出圧と最大負荷圧力との間の制御により、結果とし
て、第2油圧ポンプ45の吐出圧と、絞り手段50A
a,51Aa,49Aa(又は49Ba)の下流側圧力
との差が、一定に保持されることとなる。すなわち、絞
り手段50Aa,51Aa,49Aa(又は49Ba)
の前後差圧を一定とする圧力補償機能を果たすこととな
る。これにより、フィーダ用油圧モータ15、コンベア
用油圧モータ17、磁選機用油圧モータ18、右走行用
モータ22の負荷圧力の変化にかかわらず、コントロー
ルバルブ50,51,49の開度に応じた流量を対応す
る油圧モータに供給できるようになっている。
【0064】なお、特に詳細な説明を省略するが、左走
行用コントロールバルブ48、右走行用コントロールバ
ルブ49、及び破砕用コントロールバルブ47は、公知
のインターロック機構により、左走行用コントロールバ
ルブ48及び右走行用コントロールバルブ49のうち少
なくとも一方が中立位置から切り換えられるときには、
破砕用コントロールバルブ47は中立位置からの切り換
えが不能となり、逆に破砕用コントロールバルブ47が
中立位置から切り換えられるときには、左走行用コント
ロールバルブ48及び右走行用コントロールバルブ49
のいずれもが中立位置からの切り換えが不能となるよう
に関連づけられている。
【0065】また、第1及び第2油圧ポンプ44,45
の吐出管路56,58から分岐した管路160,161
には、第1リリーフ弁162及び第2リリーフ弁163
がそれぞれ設けられており、パイロットポンプ46から
のパイロット圧が導かれるパイロット管路72から分岐
した管路164にも、リリーフ弁165が設けられてい
る。
【0066】操作盤55は、図1及び図2に示すよう
に、運転席42から前記トラックフレーム9の短手方向
(詳細にはトラックフレーム9の破砕機取付け部9Aの
短手方向、すなわち図2中上下方向、また破砕機1の幅
方向)側端部に設けられたステー166に対し、運転席
42の外側(例えば図2中では下側)に向けて取り付け
られている。この操作盤55の詳細構造を表す図1中要
部拡大図を図7(a)に、図7(a)中E方向から見た
側面図を図7(b)に示す。
【0067】これら図7(a)及び図7(b)におい
て、操作盤55は、ステー166に固定された取付台1
67に対し、両側面をクリップ168a,168bによ
って着脱自在に取り付けられている。このとき、クリッ
プ168a,168bを外すことにより、操作盤55
は、運転席42に対し外側向き(操作面が図2中下方に
向いた向き)にも内側向き(操作面が図2中上方に向い
た向き)にも固定可能であるが、図7(a)及び図7
(b)は、外側向きに固定した状態を示している。な
お、前記のステー166は、ボルト169a,169b
によって、運転席42の床面に固定されている。また、
操作盤55は、図示しない電源及びコントローラ75
(図6参照)に対し電気配線170により接続されてお
り、この電気配線170は、運転席42の床面に設けた
孔(図示せず)からそれら電源及びコントローラ75へ
と延設されている。また、この電気配線170は長さに
十分な余裕がとってあり比較的長いため、クリップ16
8a,168bを外して操作盤55を取付台167から
取り外し、電気配線170の長さの範囲内で持ち運び、
他の場所に移動させて用いることもできる。すなわち電
気配線170は、操作者がジョークラッシャ3の破砕状
況を十分良好に監視できる位置(例えば、運転席42内
における最もジョークラッシャ3側の位置等)に移動し
た場合にも、操作者が操作盤55を携帯出来得るだけの
長さを備えている。
【0068】そして、操作盤55には、ジョークラッシ
ャ3を起動・停止させるためのクラッシャ起動・停止ス
イッチ55aと、ジョークラッシャ3の動作方向を正転
又は逆転方向のいずれかに選択するためのクラッシャ正
転・逆転選択ダイヤル55bと、フィーダ4を起動・停
止させるためのフィーダ起動・停止スイッチ55cと、
フィーダ4の動作スピードを調節するためのフィーダス
ピードダイヤル55dと、コンベア5及び磁選機6を起
動・停止させるためのコンベア・磁選機起動・停止スイ
ッチ55eと、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コン
ベア5、及び磁選機6のすべての機器を停止する非常停
止ボタン55fとを備えている。なお、そのほかに、オ
プションで設置する機器を起動・停止させるための予備
スイッチ55g等を設ける場合もある。
【0069】操作者が上記操作盤55の各種スイッチ、
ボタン、及びダイヤルの操作を行うと、その操作信号が
電気配線170を介して、前記のコントローラ75に入
力される。コントローラ75は、操作盤55からの操作
信号に基づき、前述したソレノイド弁76a,76b、
ソレノイド弁125、ソレノイド弁129への駆動信号
Scr,Sf,Scomを生成し、対応するコントロールバル
ブ47,50,51にそれらを出力するようになってい
る。
【0070】すなわち、操作盤55のクラッシャ正転・
逆転選択ダイヤル55bで「正転」(又は「逆転」、以
下、対応関係同じ)が選択された状態でクラッシャ起動
・停止スイッチ55aが「起動」側へ押された場合、破
砕用コントロールバルブ47のソレノイド弁76a(又
はソレノイド弁76b)への駆動信号ScrをONにする
とともにソレノイド弁76b(又はソレノイド弁76a
へ)の駆動信号ScrをOFFにし、破砕用コントロール
バルブ47を図5中下側の切換位置47A(又は上側の
切換位置47B)に切り換え、第1油圧ポンプ44から
の圧油を破砕用油圧モータ10に供給して駆動し、ジョ
ークラッシャ3を正転方向(又は逆転方向)に起動す
る。その後、クラッシャ起動・停止スイッチ55aが
「停止」側へ押された場合、破砕用コントロールバルブ
47のソレノイド弁76a及びソレノイド弁76bの駆
動信号ScrをともにOFFにし、破砕用コントロールバ
ルブ47を図5に示す中立位置に復帰させ、破砕用油圧
モータ10を停止し、ジョークラッシャ3を停止させ
る。
【0071】また、操作盤55のフィーダ起動・停止ス
イッチ55cが「起動」側へ押された場合、フィーダ用
コントロールバルブ50のソレノイド弁125の駆動信
号SfをONにし、フィーダ用コントロールバルブ50
を図4中下側の連通位置50Aに切り換え、第2油圧ポ
ンプ45からの圧油をフィーダ用油圧モータ15に供給
して駆動し、フィーダ4を起動する。そしてこのとき、
フィーダスピードダイヤル55dの操作量に応じて駆動
信号Sfの信号電流値を調整し、ソレノイドバルブ12
5の駆動量を調整しその開度を制御することで駆動部5
0aに導入されるパイロット圧を制御し、フィーダ用コ
ントロールバルブ50の連通位置50Aへの切換ストロ
ークを制御し、フィーダ用油圧モータ15に供給される
圧油の量を調整する。その結果、フィーダ4は、フィー
ダスピードダイヤル55dの操作量に応じた速度で動作
する。その後、操作盤55のフィーダ起動・停止スイッ
チ55cが「停止」側へ押されると、フィーダ用コント
ロールバルブ50のソレノイド弁125の駆動信号Sf
をOFFにし、フィーダ用コントロールバルブ50を図
4に示す中立位置に復帰させ、フィーダ用油圧モータ1
5を停止し、フィーダ4を停止させる。
【0072】また、操作盤55のコンベア・磁選機起動
・停止スイッチ55eが「起動」側へ押された場合、コ
ンベア・磁選機用コントロールバルブ51のソレノイド
弁129への駆動信号ScomをONにし、コンベア・磁
選機用コントロールバルブ51を連通位置51Aに切り
換え、第2油圧ポンプ45からの圧油をコンベア用油圧
モータ17及び磁選機用油圧モータ18に供給し、コン
ベア5及び磁選機6を起動する。その後、操作盤55の
コンベア・磁選機起動・停止スイッチ55eが「停止」
側へ押されると、コンベア・磁選機用コントロールバル
ブ51のソレノイド弁129への駆動信号ScomをOF
Fにし、コンベア・磁選機用コントロールバルブ51を
中立位置に復帰させ、コンベア5及び磁選機6を停止さ
せる。
【0073】なお、操作盤55の非常停止ボタン55f
が押されると、上述したすべての機器を停止させるよう
な信号を出力する。すなわち、破砕用コントロールバル
ブ47のソレノイド弁76a及びソレノイド弁76bへ
の駆動信号ScrをともにOFFにし、フィーダ用コント
ロールバルブ50のソレノイド弁125への駆動信号S
fをOFFにし、コンベア・磁選機用コントロールバル
ブ51のソレノイド弁129への駆動信号ScomをOF
Fにする。これらにより、破砕用油圧モータ10、フィ
ーダ用油圧モータ15、コンベア用油圧モータ17、及
び磁選機用油圧モータ18をすべて停止し、ジョークラ
ッシャ3、フィーダ4、コンベア5、及び磁選機6をす
べて停止させる。
【0074】以上説明した構成において、無限軌道履帯
8aが走行手段を構成し、ジョークラッシャ3が破砕装
置を構成し、トラックフレーム9が、フレームを構成す
る。また、ステー166及び取付台167が、運転席の
フレーム短手方向側端側に設けた手すり部材を構成す
る。さらに、図1、図2中左右方向が、フレームの長手
方向に相当し、図1、図2中左側がフレームの長手方向
一の側に相当し、図1、図2中右側がフレームの長手方
向他の側に相当する。また図2中上下方向がフレームの
短手方向に相当し、図2中下側が、フレーム短手方向側
端側に相当する。
【0075】次に、上記構成の本発明の一実施の形態の
自走式破砕機の動作を以下に説明する。
【0076】上記構成の自走式破砕機1において、例え
ば破砕作業を行う箇所まで自走式破砕機1を自走させる
時には、操作者は、運転席42に搭乗し、操作レバー5
2,53を前方に操作する。これにより、左・右走行用
コントロールバルブ48,49が図4、図5中下方の切
換位置48A,49Aに切り換えられ、第1及び第2油
圧ポンプ44,45からセンターライン57a,59a
を介し導かれた圧油が前進用供給管路64,70を経
て、左・右走行用油圧モータ21,22に供給され、こ
れらモータ21,22が順方向に駆動され、両側の無限
軌道履帯8aが順方向に駆動されて走行体8が前方へ走
行する。
【0077】また、破砕作業時には、操作者は、操作盤
55のクラッシャ正転・逆転選択ダイヤル55bで「正
転」を選択した後、フィーダ起動・停止スイッチ55
c、クラッシャ起動・停止スイッチ55a、及びコンベ
ア・磁選機起動・停止スイッチ55eを順次「起動」側
へ押す。これにより、コントローラ75から破砕用コン
トロールバルブ47のソレノイド弁76aへの駆動信号
ScrがONになるとともにソレノイド弁76bへの駆動
信号ScrがOFFになり、破砕用コントロールバルブ4
7が図5中下側の切換位置47Aに切り換えられる。ま
た、コントローラ75からフィーダ用コントロールバル
ブ50のソレノイド弁125への駆動信号SfがONに
なってフィーダ用コントロールバルブ50が図4中下側
の連通位置50Aに切り換えられ、さらにコンベア・磁
選機用コントロールバルブ51のソレノイド弁129へ
の駆動信号ScomがONになってコンベア・磁選機用コ
ントロールバルブ51が連通位置51Aに切り換えられ
る。
【0078】これにより、第1油圧ポンプ44からの圧
油が破砕用油圧モータ10に供給されてジョークラッシ
ャ3が正転方向に起動される一方、第2油圧ポンプ45
からの圧油がフィーダ用油圧モータ15とコンベア用油
圧モータ17及び磁選機用油圧モータ18とに供給さ
れ、フィーダ4、コンベア5、及び磁選機6が起動され
る。
【0079】そして、例えば油圧ショベルのバケットで
ホッパ2に被破砕物を投入すると、その投入された被破
砕物が、フィーダ4において所定粒度以上のもののみが
選別されつつジョークラッシャ3へと導かれ、ジョーク
ラッシャ3で所定の大きさに破砕される。破砕された破
砕物は、ジョークラッシャ3下部の空間からコンベア5
上に落下して運搬され、その運搬途中で磁選機6によっ
て破砕物に混入した磁性物(例えばコンクリートの建設
廃材に混入している鉄筋片等)が取り除かれ、大きさが
ほぼ揃えられて、最終的に破砕機1の後部(図1中右端
部)から搬出される。
【0080】以上説明したような本発明の一実施の形態
の自走式破砕機においては、以下のような効果を奏す
る。
【0081】(1)破砕機外から/破砕機上での監視時
における操作が可能 すなわち、トラックフレーム9は、自走式破砕機1の基
礎下部構造をなすものであり、その高さは比較的低い位
置にある。そのトラックフレーム9の後方側端部のパワ
ーユニット32に運転席42を設けることにより、運転
席42の位置もそれほど高くはならない。一方、この運
転席42はパワーユニット32の前方側に併設されてい
るため運転席42の後方側端部にはパワーユニット32
が位置している。そこで、運転席42の側方側端部にス
テー166及び取付台167を設けることにより、それ
らを、破砕機1の側方に露出させることができる。そし
て、本実施の形態においては、操作盤55が、この露出
したステー166及び取付台167に対し着脱可能であ
ることから、操作盤55の操作面(スイッチ55a等が
設けられている面)を運転席42の外側を向くようにも
内側に向くようにも自在に取り付け可能である。
【0082】一般に、自走式破砕機を用いた破砕作業の
際は、ホッパへの被破砕物の投入は破砕機の傍らに別途
配置した油圧ショベルによって行うが、通常、この油圧
ショベルの操作者が破砕機の操作者を兼任し、破砕中は
破砕機を無人運転とすることが多い。
【0083】そこで、本実施の形態においては、破砕作
業時には、操作盤55を、その操作面が運転席42の外
側を向くように取り付ける。これにより、操作盤55
は、上記のようにあまり高くない位置にある運転席42
で外側に向かって露出した状態で取り付けられているこ
とになる。これにより、油圧ショベルの操作者が破砕機
1の近傍まで近づくことで、容易にその操作盤55を破
砕機外から操作し、破砕機1の各機器(ジョークラッシ
ャ3、フィーダ4、コンベア5、磁選機6)を操作する
ことができる。
【0084】一方、上記の動作中に、ジョークラッシャ
3の破砕能力を上回る大きさ又は量の被破砕物あるいは
破砕不可能な異物が投入され、ホッパ2からジョークラ
ッシャ3に至る被破砕物供給経路にその被破砕物・異物
が詰まってしまう場合がある。この場合、各機器を停止
し破砕作業を中断してその詰まりを取り除いた後、再び
各機器を起動して破砕作業を再開する。特に、再開直後
のしばらくの間は破砕状況が安定するまで多少の時間を
要するため、再び詰まりが発生しないかどうか被破砕物
の供給状況を監視したい場合がある。
【0085】ここで、本実施の形態においては、運転席
42を、パワーユニット32の前方側、すなわちホッパ
2及びジョークラッシャ2側に設けることにより、運転
席42とホッパ2やジョークラッシャ3との距離はそれ
ほど遠くならない。したがって、操作者が運転席42に
立つことで、図1に示すように、ホッパ2からジョーク
ラッシャ3に至るまでの被破砕物供給経路の監視を十分
に行うことができる。そしてこのとき、上述のように操
作盤55がクリップ168a,168bを介し取付台1
67に対し着脱可能となっていることにより、操作盤5
5を取付台167から一旦取り外し、操作面の向きを運
転室42の内側に向け直した後、再び取付台167に取
り付け直せば、運転席42内からも操作盤55を容易に
操作できるようになる。
【0086】以上のようにして、1つの操作盤55で、
破砕機外からの操作と破砕機上での監視時における操作
の両方が可能となる。
【0087】なお、被破砕物の態様やその他作業事情
(例えば破砕機専用の操作者を確保できた場合等)によ
っては、破砕機外からの操作をあまり考慮する必要がな
く、破砕機上での操作のみに対応すればよい場合もあ
る。このような場合には、操作面が運転室42の内側に
向くように操作盤55を取り付けたままでも足りる。
【0088】(2)上下方向の小型化 また、運転席42は、パワーユニット32に併設されて
いることにより、フライホイールカバーの上方に監視席
を設ける従来構造に比べて、ステー166の位置を低く
することができる。したがって、破砕機1の上下方向の
小型化が可能となる。
【0089】なお、本発明の一実施の形態においては、
操作盤55を、取付台167に対し着脱可能に設けた
が、これに限られない。すなわち、例えば、図8に示す
ように、ステー166の略鉛直部166aの下端を運転
席42床面に対し回動可能に支持し、ステー166の略
鉛直部166aと反対側の端部166bを運転席床面4
2に対し走行あるいは摺動可能な構成とする(例えば図
示のように車輪166b1,166b2を設ける等)。こ
れにより、電気配線170の長さに大きな余裕を持たせ
ておけば、操作盤55を固定したままステー166を略
鉛直部166aを回転軸として約90°回転させれば、
図9に想像線で示すように、操作盤55の操作面を運転
席42内側へ向けることが可能となる。
【0090】さらに、上記本発明の一実施の形態におい
ては、原動機として、エンジン43を備えた自走式破砕
機に適用した場合を例にとって説明したが、これに限ら
れず、例えば原動機として電動モータ等を備えた自走式
破砕機に適用してもよい。
【0091】また、上記本発明の一実施形態において
は、破砕装置として動歯3aと固定歯3bとで破砕を行
うジョークラッシャ3を備えた自走式破砕機1を例にと
って説明したが、これに限られず、他の破砕装置、例え
ば、ロール状の回転体に破砕用の刃を取り付けたものを
一対としてそれら一対を互いに逆方向へ回転させ、それ
ら回転体の間に被破砕物を挟み込んで破砕を行う回転式
破砕装置(いわゆるロールクラッシャを含む6軸破砕機
等)や、平行に配置された軸にカッタを備え、互いに逆
回転させることにより被破砕物をせん断する破砕装置
(いわゆるシュレッダを含む2軸せん断機等)を備えた
破砕機にも適用可能である。これらの場合には、フィー
ダ4を省略しても良い。これらの場合にも同様の効果を
得る。
【0092】さらに、上記本発明の一実施形態において
は、フィーダ4として、油圧モータの駆動力を用いて、
被破砕物を載置する複数枚の鋸歯状プレート4aを含む
底板部を加振するグリズリフィーダを備えた自走式破砕
機1を例にとって説明したが、これに限られない。すな
わち、他のタイプのフィーダ、例えば、ホッパから投入
された被破砕物をホッパ下方に設けた略平板形状の底板
に載置し、この底板を油圧モータで発生した駆動力に基
づきベース駆動機構によって略水平方向に往復運動させ
ることにより、後続の破砕原料の投入によって先行の破
砕原料を底板上で順次押し出し、底板の前端から破砕原
料を破砕装置へと順次供給するいわゆるプレートフィー
ダを備えた破砕機にも適用可能である。
【0093】また、上記本発明の一実施の形態において
は、破砕装置による破砕作業に関連する作業を行う補助
機械として、フィーダ4、コンベア5、及び磁選機6を
備えた自走式破砕機に適用した場合を例にとって説明し
たが、これに限られない。すなわち、フィーダ4、コン
ベア5、及び磁選機6のうち、いくつかを適宜省略した
自走式破砕機、例えばフィーダ4がなくホッパ2からダ
クトやシュートを介し直接ジョークラッシャ3に被破砕
物を供給するものや、作業事情に応じ磁選機6が省略さ
れているものに対し適用しても良い。逆に、フィーダ
4、コンベア5、及び磁選機6に加え、さらに追加の補
助機械、例えば、コンベア5の路程を長くするためにコ
ンベア5の下流側(又は上流側)に位置する補助コンベ
ア(2次コンベア)や、破砕物の粒度に応じさらなる選
別を行うためにジョークラッシャ3の下流側に位置する
振動スクリーンを設けた自走式破砕機に適用しても良
い。なお、補助機械を追加する場合、これに対応するコ
ントロールバルブを弁グループ57に設け、第2油圧ポ
ンプ45からの圧油を供給されるようにすることは言う
までもない。これらの場合も、同様の効果を得る。
【0094】また、本発明は、上記一実施の形態のよう
に小型の自走式破砕機にその適用対象が限定されるもの
ではなく、いわゆる中型や大型の自走式破砕機に適用し
てもよい。この場合も同様の効果を得る。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、破砕装置とパワーユニ
ットとの間のフレーム上に操作者が搭乗する運転席及び
この運転席のフレーム短手方向側端側に手すり部材を設
け、この手すり部材に操作盤をその操作面が外側及び内
側いずれの方向をも向くように取り付けるので、1つの
操作盤で、破砕機外からの操作と破砕機上での監視時に
おける操作の両方が可能となる。また、破砕機の上下方
向の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による自走式破砕機の全
体構造を表す側面図である。
【図2】図1に示した自走式破砕機の上面図である。
【図3】図1中III−III断面による断面図である。
【図4】本発明の自走式破砕機の一実施の形態に備えら
れた油圧駆動装置を表す油圧回路図である。
【図5】本発明の自走式破砕機の一実施の形態に備えら
れた油圧駆動装置を表す油圧回路図である。
【図6】本発明の自走式破砕機の一実施の形態に備えら
れた油圧駆動装置を表す油圧回路図である。
【図7】図1に示した操作盤の詳細構造を表す要部拡大
図、及び図7(a)中E方向から見た側面図である。
【図8】ステーを運転席床面に対し回動可能に支持する
本発明の一実施の形態の変形例を示す要部側面図であ
る。
【図9】図8に示した変形例を表す要部上面図である。
【符号の説明】
2 ホッパ 3 ジョークラッシャ(破砕装置) 4 フィーダ 5 コンベア 6 磁選機 7 破砕機本体 8 走行体 8a 無限軌道履帯(走行手段) 9 トラックフレーム(フレーム) 32 パワーユニット 42 運転席 43 エンジン(原動機) 55 操作盤 166 ステー(手すり部材) 166a 略鉛直部(手すり部材の回転軸) 167 取付台(手すり部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴 好美 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 4D067 CG07 DD04 DD06 GA06 GB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレームと、このフレームに設けた走行手
    段と、前記フレームの長手方向一の側に設けられ、被破
    砕物を受け入れるホッパと、このホッパで受け入れた被
    破砕物を破砕する破砕装置と、前記ホッパで受け入れた
    被破砕物を前記破砕装置に搬送するフィーダと、前記フ
    レームの長手方向他の側に設けられたパワーユニット
    と、前記破砕装置で破砕された破砕物を前記他の側へ搬
    出するコンベアとを備えた自走式破砕機において、 前記破砕装置、フィーダ、コンベア等の動作を操作する
    操作盤を設け、 さらに前記破砕装置とパワーユニットとの間の前記フレ
    ーム上に操作者が搭乗する運転席、及びこの運転席の前
    記フレーム短手方向側端側に手すり部材を設け、 この手すり部材に前記操作盤を、その操作面が外側及び
    内側いずれの方向をも向くように取り付けたことを特徴
    とする自走式破砕機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自走式破砕機において、前
    記操作盤を、前記手すり部材に対し着脱可能に取り付け
    たことを特徴とする自走式破砕機。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の自走式破砕機におい
    て、前記操作盤は、操作者が前記破砕装置の破砕状況を
    監視できる位置に移動した場合に、前記操作盤を携帯出
    来得るだけの長さのケーブルを有していることを特徴と
    する自走式破砕機。
  4. 【請求項4】請求項1記載の自走式破砕機において、前
    記手すり部材は回転軸を中心に回動自在に構成されてい
    ることを特徴とする自走式破砕機。
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