JP2001321690A - 自走式破砕機及び自走式破砕機の運転方法 - Google Patents

自走式破砕機及び自走式破砕機の運転方法

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JP2001321690A
JP2001321690A JP2000143296A JP2000143296A JP2001321690A JP 2001321690 A JP2001321690 A JP 2001321690A JP 2000143296 A JP2000143296 A JP 2000143296A JP 2000143296 A JP2000143296 A JP 2000143296A JP 2001321690 A JP2001321690 A JP 2001321690A
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conveyor
self
crusher
crushing
crushed
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JP2000143296A
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Takeshi Aritake
猛 有竹
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】破砕装置下部とコンベアとの間に鉄筋等の滞留
が発生した時に、作業員による鉄筋等の除去作業を容易
に行えるようにする。 【解決手段】トラックフレーム8の長手方向一の側に設
けたホッパ1で受け入れた被破砕物を破砕装置2で破砕
し、その破砕物をコンベア6で前記長手方向の他の側へ
搬出する自走式破砕機において、コンベア6を鉛直上下
方向にスライド可能に支持するコンベア昇降用油圧シリ
ンダ80a,80bを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンベアで破砕物
を反ホッパ側に搬出する自走式破砕機及びその運転方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】破砕機は、例えばビル解体時に搬出され
るコンクリート塊や道路補修時に排出されるアスファル
ト塊などの建設現場で発生する大小さまざまな岩石・建
設廃材、あるいは産業廃棄物、及び自然石等を、運搬す
る前にその作業現場で所定の大きさに破砕することによ
り、廃材の再利用、工事の円滑化、コスト削減等を図る
ものである。
【0003】このような破砕機において、破砕プラント
の用地確保の困難化あるいは用地の分散化等の背景に基
づき、破砕機を自力走行可能として機動性を持たせた自
走式破砕機が既に提唱されている。この自走式破砕機
は、例えば、フレームに設けたホッパで受け入れた被破
砕物を破砕装置で破砕し、ある程度大きさを揃えたその
破砕物をコンベアで搬出するようになっている。また、
そのコンベアの運搬の途中で、コンベア上方に適宜配置
した磁選機によって例えばコンクリート塊に混入してい
る鉄筋片等を吸着して取り除く場合もある。
【0004】ところで、近年の自走式破砕機において
は、例えば特開平5−115809号公報や特開平10
−296118号公報に記載のように、油圧ショベルで
ホッパに被破砕物を投入するときに障害とならないよう
に、ホッパをフレームの長手方向一の側に設けると共に
コンベアをフレームの長手方向他の側(=破砕機本体の
後方側、反ホッパ側)に設け、破砕物を反ホッパ側に運
搬するようになっている。この場合にはまた、ホッパに
被破砕物を3方向から(前方、左方、及び右方から)投
入できるため、自走式破砕機が稼働する破砕プラントの
レイアウトの自由度が高くなるという効果もある。さら
に、磁選機及びコンベアのメンテナンスを行う作業員が
油圧ショベルの作業範囲内となるのを防止し、作業員の
安全を確保できるという効果もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術による
自走式破砕機は、コンベアで破砕物を反ホッパ側に運搬
する構成とすることにより、油圧ショベルによる被破砕
物のホッパ投入時における障害防止、破砕プラントのレ
イアウト自由度向上、作業員の安全確保等を図るもので
ある。
【0006】しかしながら、この従来技術においては、
以下のような課題が存在する。
【0007】すなわち、近年、再生資源促進法(いわゆ
るリサイクル法)の施行(平成3年10月)といった廃
棄物再利用促進の背景の下、より小規模な建設現場等に
おいても、積極的に自走式破砕機を導入してその現場で
岩石・建設廃材や産業廃棄物等の破砕を行おうという動
きが活発化している。このような動向の下、被破砕物と
して種々雑多なものが生じるようになり、例えば建造物
から発生する鉄筋を含むコンクリートが増加しつつあ
る。このコンクリートが破砕装置に投入されたとき、コ
ンクリートから分離されて出てきた鉄筋は粉砕されず、
破砕装置からの外力で複雑多岐に折れ曲がった形状とな
り、破砕装置下方に排出される場合がある。このような
鉄筋等は、比較的長尺でありかつ端部が鋭利であること
が多いため、破砕装置下部の排出口とその下方のコンベ
アとの間でその折れ曲がった鉄筋等が引っかかったり、
あるいはその鉄筋等がコンベア上に落下し運搬され始め
た直後に付近の構造物に引っかかっる可能性がある。鉄
筋等が少しでも引っかかると後続の鉄筋等が次々に引っ
かかって滞留あるいは詰まりが生じ、ついにはコンベア
が過負荷がとなりコンベアが停止する場合もある。その
ため、もしこのような滞留・詰まりが発生した場合に
は、すみやかに破砕装置の動作を停止し、その鉄筋等の
滞留・詰まりを取り除く必要がある。このようなメンテ
ナンス作業は、通常、作業員が直接破砕装置下部とコン
ベアとの間の空間に侵入して行わねばならない。
【0008】ところが、上記従来技術による自走式破砕
機は、このような点に特に配慮されておらず、また輸送
時における車高高さ制限等の観点より破砕装置下部とコ
ンベアとの間の空間が比較的狭くなっている。そのた
め、上記の鉄筋の滞留が比較的発生しやすく、また発生
した場合にも作業員がこれを取り除くのが困難(例えば
作業員が腹這いになって当該空間へ侵入する必要があ
る)である。特に、破砕装置として、平行に配置された
軸にカッタを備え互いに逆回転させることにより被破砕
物をせん断する破砕装置(いわゆるシュレッダを含む2
軸せん断機等)を用いる場合には、そのせん断によって
細断処理された破砕物の破砕細断片は鋭角に尖っている
場合があり、作業者の安全確保上好ましくないという課
題もある。
【0009】本発明は、上記の事柄に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、破砕装置下部とコンベアとの間
に鉄筋等の滞留が発生した時に、作業員による鉄筋等の
除去作業を容易に行える自走式破砕機及び自走式破砕機
の運転方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、フレームの長手方向一の側に設け
たホッパで受け入れた被破砕物を破砕装置で破砕し、そ
の破砕物をコンベアで前記長手方向の他の側へ搬出する
自走式破砕機において、前記コンベアを鉛直上下方向に
スライド可能に支持するスライド支持手段を設ける。
【0011】本発明においては、フレームの長手方向一
の側にあるホッパに投入された被破砕物は、破砕装置へ
導かれて破砕される。破砕された破砕物は、破砕装置下
部の空間から下方のコンベア上に落下し、このコンベア
で前記長手方向の他の側(反ホッパ側、破砕機後方側)
へ運搬され、最終的にある程度大きさが揃えられて破砕
機後部から搬出される。
【0012】このような破砕装置による破砕作業時に、
例えば建造物から発生する鉄筋を含むコンクリートが破
砕装置に投入されると、コンクリートに含まれる鉄筋が
破砕装置からの外力で複雑多岐に折れ曲がった形状とな
って破砕装置下方に排出され、破砕装置下部の排出口と
その下方のコンベアとの間で滞留あるいは詰まったり、
あるいはその鉄筋等がコンベア上に落下し運搬され始め
た直後に付近の構造物に引っかかって滞留あるいは詰ま
ったりする可能性がある。
【0013】このような場合には、作業員が直接破砕装
置下部とコンベアとの間の空間に侵入してその鉄筋等の
滞留・詰まりを取り除く必要があるが、本発明において
は、破砕装置の動作を停止するともにスライド支持手段
によってコンベアを下方にスライドさせることにより、
破砕装置とコンベアとの間の空間を上下方向に拡げて大
きくすることができるので、作業員による鉄筋等の除去
作業を容易に行うことができる。
【0014】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記スライド支持手段は、前記コンベアと前記フレーム
とを接続するともに、前記コンベアを前記フレームに対
して鉛直上下方向に遠近させる。
【0015】(3)上記(1)において、また好ましく
は、前記コンベアの搬出側は、前記破砕装置及び前記コ
ンベアの駆動源を収納した動力体の前記他方側端部より
さらに前記他方側に延在して配置されている。
【0016】(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つ
において、また好ましくは、前記スライド支持手段は、
前記フレームの前記長手方向一の側の部分に上端部が接
続された少なくとも1つの第1油圧シリンダと、前記フ
レームの前記長手方向他の側の部分に上端部が接続され
た少なくとも1つの第2油圧シリンダとを備えている。
【0017】(5)上記(4)において、さらに好まし
くは、前記第1及び第2油圧シリンダのそれぞれは、前
記コンベアの幅方向両側に1つずつ設けられている。
【0018】(6)上記目的を達成するために、また本
発明は、フレームの長手方向一の側に設けたホッパで受
け入れた被破砕物を破砕装置で破砕し、その破砕物をコ
ンベアで前記長手方向の他の側へ搬出する自走式破砕機
の運転方法において、前記破砕装置での破砕作業時及び
走行時には前記コンベアを上方位置にスライドさせ、前
記破砕作業中に前記コンベア上で前記破砕物の滞留・詰
まり等が発生した時には、前記コンベアを下方位置にス
ライドさせる。
【0019】(7)上記目的を達成するために、また本
発明は、フレームの長手方向一の側に設けたホッパで受
け入れた被破砕物を破砕装置で破砕し、その破砕物をコ
ンベアで前記長手方向の他の側へ搬出する自走式破砕機
の運転方法において、走行時には前記コンベアを上方位
置にスライドさせ、前記破砕装置での破砕作業時には前
記コンベアを下方位置にスライドさせる。
【0020】破砕作業時にはコンベアを下方位置にスラ
イドさせて破砕を行うことにより、破砕装置下部あるい
はコンベア上運搬開始直後での破砕物の滞留・詰まり自
体を発生しにくくすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自走式破砕機の一
実施の形態を図面を用いて説明する。
【0022】図1は、本実施の形態の自走式破砕機の全
体構造を表す側面図であり、図2は図1中A方向から見
た矢視図である。
【0023】これら図1及び図2において、この自走式
破砕機は、例えば油圧ショベルのバケット等の作業具に
より被破砕物(例えばビル解体時に搬出されるコンクリ
ート塊や道路補修時に排出されるアスファルト塊などの
建設現場で発生する大小さまざまな建設廃材・産業廃棄
物、若しくは岩石採掘現場や切羽で採掘される岩石・自
然石等、以下適宜、岩石・建設廃材等という)が投入さ
れ、その岩石・建設廃材等を受け入れるホッパ1、ホッ
パ1に受け入れた岩石・建設廃材等を所定の大きさに破
砕し下方へ排出する破砕装置、例えばジョークラッシャ
2、及びホッパ1に受け入れた岩石・建設廃材等を破砕
装置2へと搬送し導くフィーダ3を搭載した破砕機本体
4と、この破砕機本体4の下方に設けられた走行体5
と、破砕装置2で破砕され下方へ排出された破砕物を受
け入れて自走式破砕機の後方側(後述するトラックフレ
ーム破砕機取付け部8Aの長手方向の他方側、図1中右
側)に運搬し搬出するコンベア6と、このコンベア6の
上方に設けられコンベア6上を運搬中の破砕物に含まれ
る磁性物(鉄筋等)を磁気的に吸引除去する磁選機7と
を有する。
【0024】前記の走行体5は、トラックフレーム8
と、走行手段としての左・右無限軌道履帯9とを備えて
いる。トラックフレーム8は、例えば略長方形の枠体に
よって形成され前記破砕装置2、前記ホッパ1、及び後
述のパワーユニット35等を載置する破砕機取付け部8
Aと、この破砕機取付け部8Aと前記の左・右無限軌道
履帯9とを接続する脚部8Bとから構成される。また無
限軌道履帯9は、前記脚部8Bに回転自在に支持された
駆動輪10a及びアイドラ10bの間に掛け渡されてお
り、駆動輪10a側に設けられた左・右走行用油圧モー
タ12L及び12R(図示せず、後述の図3参照)によ
って駆動力が与えられることにより自走式破砕機を走行
させるようになっている。
【0025】前記のホッパ1は、前記フィーダ3ととも
に、前記トラックフレーム破砕機取付け部8Aの長手方
向(図1中左右方向)一方側(自走式破砕機前方側、す
なわち図1中左側)端部の上方に搭載されている。
【0026】前記の破砕装置2は、前記ホッパ1及びフ
ィーダ3よりも自走式破砕機後方側(図1中右側)に位
置しており、図1に示すように、前記トラックフレーム
破砕機取付け部8Aの長手方向ほぼ中間部上に搭載され
ている。このとき、クラッシャ用油圧モータ13(図1
参照)で発生した駆動力をベルト11を介してフライホ
イール14に伝達し、さらにフライホイール14に伝達
された駆動力を公知の変換機構で動歯2aの揺動運動に
変換し、この動歯2aを固定歯2bに対して前後に揺動
させることにより、前記フィーダ3より供給された岩石
・建設廃材等を所定の大きさに破砕するようになってい
る。
【0027】前記のフィーダ3は、図1に示すように、
トラックフレーム破砕機取付け部8Aの長手方向一方側
(図1中左側)端部近傍に設けたフィーダフレーム15
上に搭載されており、その略直上に前記ホッパ1が位置
している。また、このフィーダ3は、いわゆるグリズリ
フィーダと称されるものであり、フィーダ用油圧モータ
16で発生した駆動力によって、ホッパ1からの岩石・
建設廃材等を載置する複数枚(例えば2枚)の鋸歯状プ
レート(図示せず)を含む底板部(同)を加振する。こ
のような構造により、ホッパ1に投入された岩石・建設
廃材等を順次破砕装置2に搬送供給する(=搬送機能)
とともに、その搬送中において岩石・建設廃材等中に含
まれる細粒や細かい土砂等を鋸歯状プレートの鋸歯の隙
間からシュート(図示せず)を介し下方に落下させコン
ベア6上へ導入するようになっている。すなわち、鋸歯
状プレートの鋸歯の隙間の大きさよりも小さな粒度の岩
石・建設廃材等をふるい落とすことにより、上記隙間の
大きさ以上の粒度の岩石・建設廃材等を選別するという
選別機能も併せて備えている。前記のコンベア6は、コ
ンベア用油圧モータ20によってベルト6aを駆動し、
これによって前記破砕装置2からベルト6a上に落下し
てきた破砕物及び前記シュートを介した細粒落下物(未
破砕)を運搬するようになっている。
【0028】またこのコンベア6は、搬送側(言い換え
れば自走式破砕機後方側、図1中右側)のパワーユニッ
ト35(詳細は後述)下方の部分と、反搬送側(自走式
破砕機前方側、図1中左側)端部とが、それぞれ幅方向
両側に1つずつ設けられた2つの油圧シリンダ80a,
80a及び2つの油圧シリンダ80b,80bを介し、
トラックフレーム破砕機取付け部8Aから吊り下げられ
るように支持されている。
【0029】すなわち、油圧シリンダ80a,80a
は、上端部が前記トラックフレーム破砕機取付け部8A
の前記長手方向一方側部分に取りつけたブラケット81
にそれぞれ接続されるとともに、下端部がコンベア6の
前記反搬送側端部に取りつけたブラケット82にそれぞ
れ接続されている。また、油圧シリンダ80b,80b
は、上端部が前記トラックフレーム破砕機取付け部8A
の前記長手方向他方側部分に取りつけたブラケット83
にそれぞれ接続されるとともに、下端部がコンベア6の
前記パワーユニット35下方の部分に取りつけたブラケ
ット84にそれぞれ接続されている。これら油圧シリン
ダ80a,80a及び80b,80bは、その伸縮によ
ってコンベア6をトラックフレーム破砕機取付け部8A
に対して鉛直上下方向に遠近させ、これによってコンベ
ア6を鉛直上下方向にスライドさせるようになってい
る。
【0030】またこのとき、コンベア6は、その搬出側
端部6bがパワーユニット後方側端部35bよりも自走
式破砕機後方側(図1中右側)へ遠く離れた位置にあ
り、これによって、コンベア6の搬出側(図1中右側)
は、上記パワーユニット後方側端部35bより外方(後
方)に延在して配置されている。
【0031】前記の磁選機7は、パワーユニット35か
ら突出させて設けたアーム部材19に支持部材21を介
し吊り下げ支持されており、前記のコンベアベルト6a
の上方にこのコンベアベルト6aと略直交するように配
置された磁選機ベルト7aを、磁選機用油圧モータ22
によって磁力発生手段(図示せず)まわりに駆動するこ
とにより、磁力発生手段からの磁力を磁選機ベルト7a
越しに作用させて磁性物を磁選機ベルト7aに吸着させ
た後、コンベアベルト6aと略直交する方向に運搬して
そのコンベアベルト6aの側方に落下させるようになっ
ている。
【0032】ここで、上記破砕装置2、フィーダ3、走
行体5、コンベア6、及び磁選機7は、この自走式破砕
機に備えられる油圧駆動装置によって駆動される被駆動
部材を構成している。図3は、その油圧駆動装置の概略
構成を表す油圧回路図である。
【0033】図3において、この油圧駆動装置は、上記
の自走式破砕機に設けられるものであり、原動機として
のエンジン23と、このエンジン23によって駆動され
前記破砕装置2、前記フィーダ3、前記コンベア6、前
記磁選機7を駆動するための油圧源である第1油圧ポン
プ24及び第2油圧ポンプ25と、第1及び第2油圧ポ
ンプ24,25から吐出される圧油がそれぞれ供給され
る10個の油圧アクチュエータ、すなわち前述の左・右
走行用油圧モータ12L,12R、破砕用油圧モータ1
3、フィーダ用油圧モータ16、コンベア用油圧モータ
20、磁選機用油圧モータ22、油圧シリンダ80a,
80a,80b,80bと、第1及び第2油圧ポンプ2
4,25からそれら油圧モータ12L,12R,13,
16,20,22及び油圧シリンダ80a,80bに供
給される圧油の方向及び流量を制御する7つのコントロ
ールバルブ26,27,28,29,30,31,32
とを有している。
【0034】コントロールバルブ26〜32は、破砕用
油圧モータ13に接続された破砕用コントロールバルブ
26と、左走行油圧モータ12Lに接続された左走行用
コントロールバルブ27と、右走行油圧モータ12Rに
接続された右走行用コントロールバルブ28と、フィー
ダ用油圧モータ16に接続されたフィーダ用コントロー
ルバルブ29と、コンベア用油圧モータ20に接続され
たコンベア用コントロールバルブ30と、磁選機用油圧
モータ22に接続された磁選機用コントロールバルブ3
1と、油圧シリンダ80a,80bに接続されたコンベ
ア昇降用コントロールバルブ32から構成され、コント
ロールバルブ26,27,28,32は3位置切換弁、
コントロールバルブ29,30,31は2位置切換弁と
なっている。
【0035】第1油圧ポンプ24から吐出された圧油
は、破砕用コントロールバルブ26及び左走行用コント
ロールバルブ27の切り換えストローク量に応じて、破
砕用油圧モータ13及び左走行用油圧モータ12Lへ供
給されるようになっている。また、第2油圧ポンプ25
から吐出された圧油は、右走行用コントロールバルブ2
8、フィーダ用コントロールバルブ29、コンベア用コ
ントロールバルブ30、磁選機用コントロールバルブ3
1、及びコンベア昇降用コントロールバルブ32の切換
ストローク量に応じて、右走行用油圧モータ12R、フ
ィーダ用油圧モータ16、コンベア用油圧モータ20、
磁選機用油圧モータ22、及び油圧シリンダ80a,8
0bへ供給されるようになっている。
【0036】また、上記コントロールバルブ26〜32
のうち、左・右走行用コントロールバルブ27,28
は、油圧駆動部を備えた油圧パイロット式の切換弁であ
り、運転席42(後述の図4参照)に設けた操作レバー
45L,45R(同)の操作量に応じたパイロット圧に
応じて切り換えられるようになっている。
【0037】一方、破砕用コントロールバルブ26、フ
ィーダ用コントロールバルブ29、コンベア用コントロ
ールバルブ30、磁選機用コントロールバルブ31、及
びコンベア昇降用コントロールバルブ32はソレノイド
駆動部を備えた電磁切換弁であり、図1及び図2に示し
た自走式破砕機の適宜の箇所(例えば後述する運転席4
2)に備えられた操作盤47からの操作信号に基づいた
コントローラ33からの制御駆動信号Scr,Sf,Sco
m,Sm,Ssに応じて切り換えられるようになってい
る。ここで、フィーダ用コントロールバルブ29、コン
ベア用コントロールバルブ30、及び磁選機用コントロ
ールバルブ31は、後述する圧力制御弁51,54,5
7及びリリーフ弁77の作用によりその前後差圧を一定
とする圧力補償制御が行われ、これによって各油圧モー
タ16,20,22の負荷圧力の変化にかかわらずそれ
らコントロールバルブ29,30,31の開度に応じた
流量の圧油を対応する油圧モータ及び油圧シリンダに供
給できるようになっている。以下、その詳細について説
明する。
【0038】フィーダ用コントロールバルブ29は、そ
のソレノイド駆動部29aへの駆動信号Sfがフィーダ
3を動作させるON信号になると、図3中上側の切換位
置29Aに切り換えられる。これにより、センターライ
ン79を介し導かれた第2油圧ポンプ25からの圧油
は、切換位置29Aに備えられた絞り手段29Aaか
ら、これに接続する管路50、この管路50に設けられ
た圧力制御弁51(詳細は後述)、切換位置29Aに備
えられたポート29Ab、及びこのポート29Abに接
続する供給管路52を経て、フィーダ用油圧モータ16
に供給され、この油圧モータ16が駆動される。駆動信
号Sfがフィーダ3の停止に対応するOFF信号になる
と、フィーダ用コントロールバルブ29はばね29bの
付勢力で図3に示す遮断位置に復帰し、フィーダ用油圧
モータ16は停止する。
【0039】コンベア用コントロールバルブ30は、上
記フィーダ用コントロールバルブ29同様、そのソレノ
イド駆動部30aへの駆動信号Scomがコンベア6を動
作させるON信号になると、図3中上側の連通位置30
Aに切り換えられ、センターライン79からの圧油が、
切換位置30Aの絞り手段30Aaから、管路53、圧
力制御弁54(詳細は後述)、切換位置30Aのポート
30Ab、及びこのポート30Abに接続する供給管路
55を介しコンベア用油圧モータ20に供給されて駆動
される。駆動信号Scomがコンベア6の停止に対応する
OFF信号になると、コンベア用コントロールバルブ3
0はばね30bの付勢力で図3に示す遮断位置に復帰
し、コンベア用油圧モータ20は停止する。
【0040】磁選機用コントロールバルブ31は、上記
フィーダ用コントロールバルブ29及びコンベア用コン
トロールバルブ30同様、そのソレノイド駆動部31a
への駆動信号SmがON信号になると、図3中上側の連
通位置31Aに切り換えられ、圧油が絞り手段31Aa
→管路56→圧力制御弁57(詳細は後述)→ポート3
1Ab→供給管路58を介し磁選機用油圧モータ22に
供給されて駆動される。駆動信号SmがOFF信号にな
ると、磁選機用コントロールバルブ31はばね31bの
付勢力で遮断位置に復帰する。
【0041】ここで、前述した管路50,53,56に
設けた圧力制御弁51,54,57に係わる機能につい
て説明する。
【0042】フィーダ用コントロールバルブ29の切換
位置29Aの前記ポート29Ab、コンベア用コントロ
ールバルブ30の切換位置30Aの前記ポート30A
b、及び磁選機用コントロールバルブ31の切換位置3
1Aのポート31Abには、それぞれ、対応するフィー
ダ用油圧モータ16、コンベア用油圧モータ20、磁選
機用油圧モータ22の負荷圧力をそれぞれ検出するため
の負荷検出ポート29Ac、負荷検出ポート30Ac、
負荷検出ポート31Acが連通されている。このとき、
負荷検出ポート29Acは負荷検出管路65に接続して
おり、負荷検出ポート30Acは負荷検出管路66に接
続しており、負荷検出ポート31Acは負荷検出管路6
7に接続している。
【0043】ここで、フィーダ用油圧モータ16の負荷
圧力が導かれる前記負荷検出管路65と、コンベア用油
圧モータ20の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路6
6とは、さらにシャトル弁68を介して負荷検出管路6
9に接続され、シャトル弁68を介して選択された高圧
側の負荷圧力はこの負荷検出管路69に導かれるように
なっている。またこの負荷検出管路69と、磁選機用油
圧モータ22の負荷圧力が導かれる前記負荷検出管路6
7とは、シャトル弁70を介して最大負荷検出管路71
に接続され、シャトル弁70で選択された高圧側の負荷
圧力が最大負荷圧力として最大負荷検出管路71に導か
れるようになっている。
【0044】そして、この最大負荷検出管路71に導か
れた最大負荷圧力は、最大負荷検出管路71に接続する
管路72,73,74,75を介して、対応する前記圧
力制御弁51,54,57の一方側にそれぞれ伝達され
る。このとき、圧力制御弁51,54,57の他方側に
は前記の管路50,53,56内の圧力、すなわち絞り
手段29Aa,30Aa,31Aaの下流側圧力が導か
れている。
【0045】以上により、圧力制御弁51,54,57
は、コントロールバルブ29,30,31の絞り手段2
9Aa,30Aa,31Aaの下流側圧力と、フィーダ
用油圧モータ16、コンベア用油圧モータ20、及び磁
選機用油圧モータ22のうちの最大負荷圧力との差圧に
応答して作動し、各油圧モータ16,20,22の負荷
圧力の変化にかかわらず、前記の差圧を一定値に保持す
るようになっている。すなわち、絞り手段29Aa,3
0Aa,31Aaの下流側圧力を、前記の最大負荷圧力
よりもばね51a,54a,57aによる設定圧分だけ
高くするようになっている。
【0046】一方、第2油圧ポンプ25の吐出管路に接
続したセンターライン79から分岐したブリードオフ管
路76には、ばね77aを備えたリリーフ弁(アンロー
ド弁)77が設けられている。このリリーフ弁77の一
方側には、最大負荷検出管路71、これに接続する管路
78を介し最大負荷圧力が導かれており、またリリーフ
弁77の他方側にはポート77bを介しブリードオフ管
路76内の圧力が導かれている。これにより、リリーフ
弁77は、管路76及びセンターライン79内の圧力
を、前記の最大負荷圧力よりもばね77aによる設定圧
分だけ高くするようになっている。すなわち、リリーフ
弁77は、管路76及びセンターライン79内の圧力
が、最大負荷圧が導かれる管路78内の圧力にばね77
aのばね力分が加算された圧力になったときに、管路7
6の圧油をタンク(作動油タンク)44へと導き、これ
によってフィーダ用コントロールバルブ29、コンベア
用コントロールバルブ30、及び磁選機用コントロール
バルブ31からの流量が一定になるように制御する。
【0047】以上説明した、圧力制御弁51,54,5
7による絞り手段29Aa,30Aa,31Aaの下流
側圧力と最大負荷圧力との間の制御、及びリリーフ弁7
7によるブリードオフ管路76内の圧力と最大負荷圧力
との間の制御により、絞り手段29Aa,30Aa,3
1Aaの前後差圧を一定とする圧力補償機能を果たすこ
ととなる。これにより、各油圧モータ16,20,22
の負荷圧力の変化にかかわらず、コントロールバルブ2
9,30,31の開度に応じた流量の圧油を対応する油
圧モータに供給できるようになっている。すなわち、通
常、破砕作業中には、磁選機用油圧モータ22の負荷圧
力は比較的小さく、それに比べてフィーダ用油圧モータ
16やコンベア用油圧モータ20の負荷圧力は大きい。
そのためそれら油圧モータ16,20,22に係わるコ
ントロールバルブ29,30,31を単にパラレルに接
続したのでは、最も負荷の小さい磁選機用油圧モータ2
2に圧油が集中し、他の油圧モータ16,20には圧油
があまり供給されなくなる可能性があるが、上記のよう
な圧力補償を行うことにより、それら3つの油圧モータ
16,20,22に各コントロールバルブ29,30,
31の開度に応じた流量の圧油を対応する油圧モータに
確実に供給して駆動することができる。
【0048】なお、コンベア昇降用コントロールバルブ
32は、基本的に破砕装置2、フィーダ3、コンベア
6、及び磁選機7といった機器が停止しているとき(す
なわち対応するコントロールバルブ26〜31が中立位
置・遮断位置にあるとき)に切り換えられるものである
ため、上記のような圧力補償制御は行われない。すなわ
ち、コンベア昇降用コントロールバルブ32のソレノイ
ド駆動部32a1への駆動信号SsがON信号になると、
図3中上側の切換位置32Aに切り換えられ、圧油がセ
ンターライン79→管路59a,59b→パイロット操
作逆止弁61a,61bを介し油圧シリンダ80a,8
0bのロッド側油室80aa,80baに供給される。
このときの戻り油は、管路60a,60bを介してタン
ク44に排出される。これによって油圧シリンダ80
a,80bが収縮し、コンベア6が上昇動作する。
【0049】一方、コンベア昇降用コントロールバルブ
32のソレノイド駆動部32a2への駆動信号SsがON
信号になると、図3中下側の切換位置32Bに切り換え
られ、圧油がセンターライン79→管路60a,60b
を介し油圧シリンダ80a,80bのボトム側油室80
ab,80bbに供給される。なお、油圧シリンダ80
a,80bは、通常状態ではパイロット操作逆止弁61
a,61bによってロッド側油室80aa,80baか
ら管路59a,59bへ流出する圧油の流れが遮断され
ており、これによってコンベア6の自重を支持している
ものである。ここで、上記のように油圧シリンダ80
a,80bのボトム側油室80ab,80bbに圧油が
供給されると、パイロット管路62a,62bを介して
上記逆止弁60a,60bが開かれるので、これによっ
てこのときの戻り油が、管路59a,59bを介してタ
ンク44に排出される。これによって油圧シリンダ80
a,80bが伸長し、コンベア6が下降動作する。
【0050】駆動信号SsがOFF信号になると、コン
ベア昇降用コントロールバルブ32はばね32b1,3
2b2の付勢力で図3に示す中立位置に復帰する。
【0051】なお、以上説明したエンジン23と、第1
及び第2油圧ポンプ24,25と、上記コントロールバ
ルブ26〜32を備えた制御弁装置(図示せず)とは、
いずれも、前記トラックフレーム破砕機取付け部8Aの
長手方向他方側端部の上部にパワーユニット積載部材3
4(図1参照)を介し搭載されたパワーユニット(動力
体)35内に収納されて設置されている。このパワーユ
ニット35は、図1に示したように、破砕装置2よりさ
らに自走式破砕機後方側(図1中では右側)に位置して
いる。
【0052】一方、パワーユニット35の自走式破砕機
前方側のうち自走式破砕機幅方向左側(図1中手前側)
には、運転席42が設けられている。この運転席42
は、操作者が搭乗する区画であり、操作者がこの運転席
42に立つことにより、破砕作業中においてフィーダ3
による岩石・建設廃材等の供給状況や破砕装置2による
破砕状況をある程度監視することができるようになって
いる。この運転席42には、前記左・右走行用コントロ
ールバルブ27,28を切り換え操作して前記左・右走
行用油圧モータ12L,12Rの駆動速度を制御するた
めの操作手段、例えば左・右操作レバー45L,45R
が設けられている。また運転席42の自走式破砕機後方
側には、前記コントローラ33を内蔵した制御盤(図示
せず)が配置されている。
【0053】なお、以上のパワーユニット35の各機器
は、パワーユニット35の基礎下部構造をなすパワーユ
ニットフレーム35a(図1参照)上に配置されてお
り、このパワーユニットフレーム35aが、前記パワー
ユニット積載部材34(図1参照)を介し、前記トラッ
クフレーム破砕機取付け部8Aの長手方向他方側端部の
上部に搭載されている。
【0054】上記において、トラックフレーム8が特許
請求範囲各項記載のフレームを構成し、トラックフレー
ム破砕機取付け部8Aの長手方向がフレームの長手方向
に相当し、トラックフレーム破砕機取付け部8Aの長手
方向一方側(図1及び図2中左側)がフレームの長手方
向一の側に相当し、トラックフレーム破砕機取付け部8
Aの長手方向他方側(図1及び図2中右側)がフレーム
の長手方向他の側に相当する。
【0055】また、油圧シリンダ80aがフレームの長
手方向一の側の部分に上端部が接続された第1油圧シリ
ンダを構成し、油圧シリンダ80bがフレームの長手方
向他の側の部分に上端部が接続された第2油圧シリンダ
を構成し、これら油圧シリンダ80a,80bがコンベ
アを鉛直上下方向にスライド可能に支持するスライド支
持手段を構成する。また、エンジン23と第1及び第2
油圧ポンプ24,25とが破砕装置及びコンベアの駆動
源を構成し、パワーユニット35がそれら駆動源を収納
した動力体を構成する。
【0056】次に、本実施の形態の動作及び作用を以下
に説明する。
【0057】例えば油圧ショベルのバケット等によりホ
ッパ1に岩石・建設廃材等を投入すると、ホッパ1で受
け入れられた岩石・建設廃材等は、フィーダ3によって
鋸歯状プレートの鋸歯間の間隙よりも小さなものが除か
れつつ、破砕装置2へ搬送される。破砕装置2へ搬送さ
れた岩石・建設廃材等は、破砕装置2で破砕され、その
破砕物は、破砕装置2下部の空間から破砕装置2下方の
コンベア6上に落下し、コンベア6で運搬される。この
運搬の途中で、コンベア6上方に配置された磁選機7に
よって例えばコンクリート塊に混入している鉄筋片等を
吸着して取り除かれ、最終的にある程度大きさが揃えら
れて自走式破砕機後部から搬出される。なお、以上のよ
うな破砕作業は、油圧シリンダ80a,80bは収縮さ
せてコンベア6を上方にスライドさせた状態(例えば図
2に示す破砕機取付けフレーム8A下端部からコンベア
ベルト6a上面までの距離H=約400〜500mm)で
行う(自走動作時も同様)。
【0058】このような破砕装置2による破砕作業時
に、例えば建造物から発生する鉄筋を含むコンクリート
がホッパ1に投入され破砕装置2に供給されると、コン
クリートから分離されて出てきた鉄筋は粉砕されず、破
砕装置2からの外力で複雑多岐に折れ曲がった形状とな
って破砕装置2下方に排出される場合がある。このよう
な鉄筋等は、比較的長尺でありかつ端部が鋭利である場
合もあり、破砕装置2下部の排出口とその下方のコンベ
ア6との間でその折れ曲がった鉄筋等が引っかかった
り、あるいはその鉄筋等がコンベア6上に落下し運搬さ
れ始めた直後に付近の構造物に引っかかっる可能性があ
る。その鉄筋等が少しでも引っかかると後続の鉄筋等が
次々に引っかかって雪だるま式に滞留あるいは詰まりが
生じ、ついにはコンベア6が過負荷がとなりコンベア6
が停止する場合もある。
【0059】このような場合には、メンテナンス作業員
(あるいは操作者が兼任)が直接破砕装置2下部とコン
ベア6との間のトンネル状の空間90(図2参照)に侵
入してその鉄筋等の滞留・詰まりを取り除く必要がある
が、本実施の形態においては、操作者がフィーダ3、破
砕装置2、コンベア6、及び磁選機7の動作を停止する
ともに、コンベア昇降用油圧シリンダ80a,80bを
伸長させてコンベア6を下方にスライドさせる。この状
態を図4及び図4中B方向から見た正面図である図5に
示す。
【0060】図4及び図5に示すように、上記コンベア
昇降用油圧シリンダ80a,80bを伸張させることに
より、破砕装置2とコンベア6との間の空間90を上下
方向に拡げて大きくすることができる(例えば図5にお
いてH′=約800〜900mm)とすることができる。
これにより、前記作業員は自走式破砕機前方側(図1中
左側)あるいは自走式破砕機後方側(図1中右側)より
コンベア6上を例えば中腰姿勢で当該滞留・詰まりが生
じた箇所まで侵入できるので、例えば腹這い姿勢で侵入
する必要があった従来構造に比べ、鉄筋等の除去作業を
容易にかつ身体や衣服を汚さず清潔に行える。また以上
のようにして車高を高くすることなく上記破砕装置2と
コンベア6との間に作業用の空間90を確保できるた
め、輸送時における車高高さ制限をオーバーすることが
なく、従来通りの輸送性を確保できる。
【0061】また、コンベア6のベルト6aは摩耗する
ものであるため、定期的に交換(張り替え)を行う必要
がある。本実施の形態においては、上記のように破砕装
置2とコンベア6との間の空間90を上下方向に拡げる
ことができることにより、クレーン等の荷役機械を用い
てコンベア6を自走式破砕機から取り外す必要がなくな
り、作業員の手作業でベルト6aのみを容易に交換でき
るという効果もある。
【0062】なお、上記本発明の一実施の形態において
は、フィーダ3として、油圧モータの駆動力を用いて、
被破砕物を載置する複数枚の鋸歯状プレートを含む底板
部を加振するグリズリフィーダを備えた自走式破砕機を
例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、
他のタイプのフィーダ、例えば、ホッパから投入された
被破砕物をホッパ下方に設けた略平板形状の底板に載置
し、この底板を油圧モータで発生した駆動力に基づきベ
ース駆動機構によって略水平方向に往復運動させること
により、後続の被破砕物の投入によって先行の被破砕物
を底板上で順次押し出し、底板の前端から被破砕物を破
砕装置へと順次供給するいわゆるプレートフィーダを備
えた自走式破砕機にも適用可能である。また、上記本発
明の一実施の形態においては、破砕装置として動歯2a
と固定歯2bとで破砕を行う破砕装置2を備えた自走式
破砕機を例にとって説明したが、これに限られず、他の
破砕装置、例えば、ロール状の回転体に破砕用の刃を取
り付けたものを一対としてそれら一対を互いに逆方向へ
回転させ、それら回転体の間に岩石・建設廃材等を挟み
込んで破砕を行う回転式破砕装置(いわゆるロールクラ
ッシャを含む6軸破砕機等)や、平行に配置された軸に
カッタを備え、互いに逆回転させることにより岩石・建
設廃材等をせん断する破砕装置(いわゆるシュレッダを
含む2軸せん断機等)や、複数個の刃物を備えた打撃板
を高速回転させ、この打撃板からの打撃及び反発板との
衝突を用いて岩石・建設廃材等を衝撃的に破砕する破砕
装置(いわゆるインパクトクラッシャ)や、木材、枝木
材、建設廃木等の木材をカッタを備えたロータに投入す
ることにより細片にする木材破砕機にも適用可能であ
る。これらの場合には、フィーダ3を適宜省略しても良
い。破砕装置として上記2軸せん断機を用いた変形例を
図6に示す。上記本発明の一実施の形態と同等の部分に
は同一の符号を付し、説明を省略する。
【0063】図6において、ホッパ101の下方に、ホ
ッパ101に受け入れた岩石・建設廃材等を所定の大き
さに破砕し下方へ排出する破砕装置(2軸シュレッダ)
102が搭載されている。
【0064】この破砕装置102は、図6に示すよう
に、トラックフレーム破砕機取付け部8Aの長手方向一
方側(図6左側)端部に搭載されており、スペーサ(図
示せず)を介しカッタ(同)を櫛歯状に所定間隔で取り
付けた2つの回転軸(同)を、互いに略平行でかつカッ
タが交互に噛み合うように配置している。そして、それ
ら回転軸を互いに逆方向へ回転させることにより、ホッ
パ101より供給された岩石・建設廃材等をカッタの間
に噛み込んで細片状にせん断し、所定の大きさに破砕す
るようになっている。このとき、前記回転軸への駆動力
は、トラックフレーム破砕機取付け部8A上の破砕装置
102より後方側(すなわちトラックフレーム破砕機取
付け部8Aの長手方向中間部)に設けた駆動装置103
内の油圧モータ(図示せず)から与えられる。
【0065】また、上記本発明の一実施の形態と同様、
油圧シリンダ80a,80a及び80b,80bは、そ
の伸縮によってコンベア6をトラックフレーム破砕機取
付け部8Aに対して鉛直上下方向に遠近させ、これによ
ってコンベア6を鉛直上下方向にスライドさせるように
なっている。
【0066】そして、上記破砕装置102、走行体5、
及びコンベア6が、この自走式破砕機に備えられる被駆
動部材を構成し、前述の図3とほぼ同様の油圧駆動装置
(但し、フィーダ用油圧モータ16や磁選機用油圧モー
タ22及びこれらに係わるコントロールバルブや配管系
のないもの)によって駆動される。
【0067】上記構成において、油圧シリンダ80a,
80bを収縮させてコンベア6を上方にスライドさせた
状態で、例えば油圧ショベルのバケット等によりホッパ
101に岩石・建設廃材等を投入すると、ホッパ101
で受け入れられた岩石・建設廃材等は破砕装置102へ
と導かれ、破砕装置102で所定の大きさに破砕され
る。破砕された破砕物は、破砕装置102下部の空間か
らコンベア6上に落下して運搬され、大きさがほぼ揃え
られて、最終的に自走式破砕機の後部(図6中右端部)
から搬出される。
【0068】このような破砕作業中に破砕装置102下
部の排出口とその下方のコンベア6との間で破砕物(細
断片)のうち前述したように折れ曲がった鉄筋等が引っ
かかったりして破砕物の滞留・詰まりが生じる場合があ
る。
【0069】このような場合には、破砕装置102及び
コンベア6の動作を停止するともにコンベア昇降用油圧
シリンダ80a,80bを伸長させてコンベア6を下方
にスライドさせて破砕装置102とコンベア6との間の
空間90を上下方向に拡げて大きくする。これにより、
上記本発明の一実施の形態と同様、作業員による鉄筋等
の除去作業を容易にかつ身体や衣服を汚さず清潔に行え
る。特に、破砕装置102のようなシュレッダの場合、
医療器具等の特殊な産業廃棄物が破砕対象となる場合が
ある。この場合その破砕片は極めて鋭利となるため、そ
の除去作業については作業員の安全確保に万全を期す必
要があるが、上記のように破砕装置102とコンベア6
との間の空間90を上下方向に拡げ作業員が例えば中腰
姿勢で余裕をもって除去作業を行えることにより、作業
の安全性を確実に向上できるという効果もある。
【0070】なお、以上においては、自走式破砕機の運
転方法として、破砕装置2,102での破砕作業時及び
走行(自走)時にはコンベア昇降用油圧シリンダ80
a,80bを収縮させてコンベア6を上方位置にスライ
ドさせておき、破砕作業中にコンベア6上で破砕物の滞
留・詰まり等が発生した時に、コンベア昇降用油圧シリ
ンダ80a,80bを伸張させてコンベア6を下方位置
にスライドさせるようにしたが、これに限られない。
【0071】すなわち、走行(自走)時にのみコンベア
6を上方位置にスライドさせ、破砕装置2,102で破
砕作業を行う時にはコンベア6を下方位置にスライドさ
せるようにしてもよい。この場合、破砕装置2,102
下部あるいはコンベア上6運搬中の破砕物の滞留・詰ま
り自体を発生しにくくすることができる。
【0072】なお、この場合、公知のインターロック機
構を用いて、シリンダ80a,80bの伸張状態では左
・右走行用油圧モータ12L,12Rが駆動できず自走
できないようにすることが好ましい。これにより、自走
時における地上からの車高(最低地上高)を所定値以上
に確保することができ、円滑な走行動作を確保できる。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、スライド支持手段でコ
ンベアを下方にスライドさせることにより、破砕装置と
コンベアとの間の空間を上下方向に拡げて大きくするこ
とができ、作業員による鉄筋等の除去作業を容易に行う
ことができる。
【0074】また、コンベアとしては通常ベルトコンベ
アが用いられる場合が多いが、ベルトは摩耗するもので
あるため、定期的に交換(張り替え)を行う必要があ
る。本発明においては、上記のように破砕装置とコンベ
アとの間の空間を上下方向に拡げることができることに
より、クレーン等の荷役機械を用いてコンベアを自走式
破砕機から取り外す必要がなくなり、作業員の手作業で
ベルトのみを容易に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の自走式破砕機の全体構
造を表す側面図である。
【図2】図1中A方向から見た矢視正面図である。
【図3】図1に示す自走式破砕機に備えられた油圧駆動
装置の概略構成を表す油圧回路図である。
【図4】図1に示した自走式破砕機においてコンベア昇
降用油圧シリンダを伸長させてコンベアを下方にスライ
ドさせた状態を示す側面図である。
【図5】図4中B方向から見た矢視正面図である。
【図6】破砕装置として2軸せん断機を用いた変形例を
示す図である。
【符号の説明】 1 ホッパ 2 破砕装置 6 コンベア 8 トラックフレーム(フレーム) 8A 破砕機取付け部 23 エンジン 24 第1油圧ポンプ(駆動源) 25 第2油圧ポンプ(駆動源) 35 パワーユニット(動力体) 80a コンベア昇降用油圧シリンダ(第1油
圧シリンダ、スライド支持手段) 80b コンベア昇降用油圧シリンダ(第2油
圧シリンダ、スライド支持手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレームの長手方向一の側に設けたホッパ
    で受け入れた被破砕物を破砕装置で破砕し、その破砕物
    をコンベアで前記長手方向の他の側へ搬出する自走式破
    砕機において、 前記コンベアを鉛直上下方向にスライド可能に支持する
    スライド支持手段を設けたことを特徴とする自走式破砕
    機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自走式破砕機において、前
    記スライド支持手段は、前記コンベアと前記フレームと
    を接続するともに、前記コンベアを前記フレームに対し
    て鉛直上下方向に遠近させることを特徴とする自走式破
    砕機。
  3. 【請求項3】請求項1記載の自走式破砕機において、前
    記コンベアの搬出側は、前記破砕装置及び前記コンベア
    の駆動源を収納した動力体の前記他方側端部よりさらに
    前記他方側に延在して配置されていることを特徴とする
    自走式破砕機。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項記載の自走式
    破砕機において、前記スライド支持手段は、前記フレー
    ムの前記長手方向一の側の部分に上端部が接続された少
    なくとも1つの第1油圧シリンダと、前記フレームの前
    記長手方向他の側の部分に上端部が接続された少なくと
    も1つの第2油圧シリンダとを備えていることを特徴と
    する自走式破砕機。
  5. 【請求項5】請求項4記載の自走式破砕機において、前
    記第1及び第2油圧シリンダのそれぞれは、前記コンベ
    アの幅方向両側に1つずつ設けられていることを特徴と
    する自走式破砕機。
  6. 【請求項6】フレームの長手方向一の側に設けたホッパ
    で受け入れた被破砕物を破砕装置で破砕し、その破砕物
    をコンベアで前記長手方向の他の側へ搬出する自走式破
    砕機の運転方法において、 前記破砕装置での破砕作業時及び走行時には前記コンベ
    アを上方位置にスライドさせ、 前記破砕作業中に前記コンベア上で前記破砕物の滞留・
    詰まり等が発生した時には、前記コンベアを下方位置に
    スライドさせることを特徴とする自走式破砕機の運転方
    法。
  7. 【請求項7】フレームの長手方向一の側に設けたホッパ
    で受け入れた被破砕物を破砕装置で破砕し、その破砕物
    をコンベアで前記長手方向の他の側へ搬出する自走式破
    砕機の運転方法において、 走行時には前記コンベアを上方位置にスライドさせ、 前記破砕装置での破砕作業時には前記コンベアを下方位
    置にスライドさせることを特徴とする自走式破砕機の運
    転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102097934B1 (ko) * 2020-03-17 2020-04-06 권두영 세척부 모터 부하를 이용한 폐pet의 재활용 시스템
KR102097926B1 (ko) * 2019-11-21 2020-05-27 권두영 폐pet의 재활용 시스템

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KR102097926B1 (ko) * 2019-11-21 2020-05-27 권두영 폐pet의 재활용 시스템
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