JP2004163376A - 角速度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】4個の質量部を互いに逆位相で振動させることにより、質量部の振動状態を安定させ、検出精度や信頼性を向上させる。
【解決手段】質量部2,6,10,11を外側支持梁12により連結し、この支持梁12のうち質量部2,11と質量部6,10とが逆位相で振動するときの節に対応する節部12Aを固定部14によって基板1に固定する。そして、4個の質量部を、これら全体の重心Gをほぼ一定の位置に保持した状態でX軸方向に振動させ、質量部2,6をZ軸周りの角速度Ωに応じてY軸方向に変位させることにより、その変位量を角速度として検出する。これにより、質量部の振動状態を安定化できると共に、その寸法誤差等をY軸方向における対称形状によって補償でき、センサの検出精度や信頼性を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば角速度を検出するのに好適に用いられる角速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、角速度センサとしては、基板と、該基板により支持梁を介して互いに直交する2方向に変位可能に支持された質量部と、該質量部を前記2方向のうち基板と平行な振動方向に振動させる振動発生手段と、前記質量部が前記振動方向と直交する検出方向に変位するときの変位量を角速度として検出する角速度検出手段とから構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−312576号公報
【0004】
この種の従来技術による角速度センサは、基板に対して平行なX軸、Y軸と垂直なZ軸のうち、例えばX軸方向に沿って質量部を所定の振幅で振動させ、この状態でZ軸周りの角速度が加わると、質量部にはY軸方向のコリオリ力が作用する。これにより、質量部はY軸方向に変位するので、角速度検出手段は、このときの質量部の変位量を静電容量等の変化として検出することにより、角速度に応じた検出信号を出力するものである。
【0005】
この場合、質量部は、基板に設けられた支持梁によってX軸方向等に変位(振動)可能に支持されている。そして、この支持梁は、基端側が基板に固定され、先端側が質量部に連結されると共に、角速度センサの作動時には、支持梁が撓み変形することによって質量部がX軸方向に振動する構成となっている。
【0006】
また、例えば特開平7−218268号公報に記載された他の従来技術では、音叉型ジャイロと呼ばれる角速度センサを用い、基板上に配置した一対の質量部を互いに逆位相で振動させることにより、質量部から支持梁を介して基板に伝わる振動を一対の質量部によって互いに打消す構成としている。
【0007】
この場合、一対の質量部を支持する支持梁は、例えば各質量部を基板に対して1箇所で支持するために複数の折曲げ部が形成された複雑な形状を有し、先端側が分岐して各質量部にそれぞれ連結されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、質量部が支持梁を介して基板に連結されているため、質量部が基板上で振動するときには、その振動が支持梁を介して基板側に伝わり易い。
【0009】
このため、角速度センサの作動時には、振動エネルギが基板側に漏れることによって質量部の振幅、振動速度等が減少し、角速度によるコリオリ力が小さくなって検出感度が不安定となる虞れがある。また、基板側に振動が伝わると、質量部は、角速度が加わっていないにも拘らず、基板の振動により検出方向に振動することがあるため、角速度の検出値に誤差が生じ易くなり、信頼性が低下するという問題がある。
【0010】
これに対し、他の従来技術では、一対の質量部を互いに逆位相で振動させることによって基板側に伝わる振動を打消す構成としている。しかし、これらの質量部は、複雑な折曲げ形状をもつ支持梁によって支持されているため、センサの製造時には、例えば支持梁の寸法、形状、撓み変形時の特性等を両側の質量部に対して均等に形成するのが難しい。
【0011】
このため、他の従来技術では、支持梁の寸法ばらつき、加工誤差等によって一対の質量部の振動状態に差が生じることがあり、各質量部から基板側に伝わる振動を安定的に打消すことができないという問題がある。
【0012】
一方、角速度センサの作動時には、衝撃等の外力によりセンサにY軸方向の加速度が加わると、質量部は、角速度によるコリオリ力だけでなく、加速度による慣性力によってもY軸方向に変位することがあり、このときの角速度成分と加速度成分とを含んだ変位量は角速度として検出されることになる。
【0013】
この結果、従来技術では、例えば角速度センサに僅かな衝撃等が加わるだけでも、角速度の検出信号に対して衝撃等による加速度成分が誤差として含まれるようになり、角速度の検出精度が低下するため、信頼性を向上させるのが難しいという問題がある。
【0014】
特に、センサに加わる加速度が質量部の振動周波数に近い周波数成分をもっている場合には、例えば振動周波数に応じた一定の周期で検出信号を同期整流して積分することにより角速度成分を抽出する同期検波等の信号処理を行ったとしても、加速度成分による誤差を確実に除去することはできない。
【0015】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、質量部から支持梁を介して基板側に振動が伝わるのを防止でき、その振動状態を基板上で安定的に保持できると共に、検出感度、検出精度を高めて信頼性を向上できるようにした角速度センサを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために請求項1の発明は、基板と、該基板と隙間をもって対向し互いに直交するX軸,Y軸,Z軸からなる3軸方向のうちY軸方向に並んで配置された4個の質量部と、該各質量部をX軸方向に変位可能に連結する支持梁と、該支持梁と前記基板との間に設けられ該支持梁を前記基板に固定する固定部と、前記各質量部のうち少なくとも一部の質量部を振動させることにより互いに隣接する質量部が逆位相でX軸方向に振動する振動発生手段と、前記4個の質量部のうちY軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部に角速度が作用したときに該質量部がY軸とZ軸のうち少なくともいずれか一方の軸方向に変位する変位量を角速度として検出する角速度検出手段とからなる構成を採用している。
【0017】
このように構成することにより、4個の質量部を支持梁によって振動方向(X軸方向)と直交するY軸方向に沿って連結でき、例えば各質量部のうち一部の質量部を振動発生手段によって振動させることにより、互いに隣合う質量部をほぼ逆位相で振動させることができる。これにより、各質量部を連結する支持梁の途中部位には、支持梁が各質量部と一緒に振動するときにほぼ一定の位置を保持する振動の節を配置することができる。
【0018】
また、Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置(Y軸方向の中央側または外側)に配置された2個の質量部は互いに逆位相で振動するから、これら2個の質量部は、角速度が加わるときにコリオリ力によって互いに逆方向に変位し、加速度が加わるときには慣性力によって互いに等しい方向に変位する。このため、例えばこれら2個の質量部の変位量を減算することにより、これらの変位量のうち互いに同じ方向に変位した分(加速度成分)を相殺して除去することができ、角速度を加速度から分離して検出することができる。
【0019】
さらに、4個の質量部をY軸方向に並べる構成としたから、これらの質量部が振動するときに、質量部全体の重心をほぼ一定の位置に保持でき、その振動状態を安定させて基板側に振動が伝わるのを抑制することができる。また、Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部を質量部全体の重心位置等を挟んで対称形状に形成できるから、これら2個の質量部の共振周波数や温度変化による各質量部の熱変形量等をほぼ等しく設定でき、2個の質量部を加速度によってほぼ同じ量だけ変位させることができる。この結果、2個の質量部の変位量を減算することによって加速度成分を確実に除去でき、角速度の検出精度を高めることができる。
【0020】
この場合、請求項2の発明のように、角速度検出手段は前記4個の質量部のうちY軸方向の中央側に位置する2個の質量部に角速度が作用したときに該質量部がY軸とZ軸のうち少なくともいずれか一方の軸方向に変位する変位量を角速度として検出する構成としてもよい。
【0021】
また、請求項3の発明によると、固定部は支持梁のうち前記各質量部が互いに逆位相で振動するときの節に対応する部位を基板に固定する構成としている。
【0022】
これにより、固定部は、各質量部と支持梁とが振動するときの振動の節に対応する位置で該支持梁を基板側に固定できるから、各質量部の振動が支持梁を介して基板側に伝わるのを抑制することができる。
【0023】
また、請求項4の発明によると、4個の質量部はY軸方向に直線状に配設され、前記支持梁はY軸方向に直線状に延びて各質量部を連結する構成としている。
【0024】
これにより、例えば1個の質量部をX軸方向に振動させることによって、この振動を支持梁によって他の質量部に効率よく伝達でき、簡単な構造によって各質量部を逆位相で振動させることができる。
【0025】
また、請求項5の発明によると、4個の質量部は、Y軸方向の中央側に2個配置された中央側の質量部と、該各中央側の質量部の外側に2個配置された外側の質量部とにより構成し、前記中央側の質量部と外側の質量部のうち一方の質量部はZ軸周りの角速度に応じてY軸方向に変位し、他方の質量部はY軸周りの角速度に応じてZ軸方向に変位する構成とし、角速度検出手段は、前記一方の質量部の変位量をZ軸周りの角速度として検出する第1の角速度検出手段と、前記他方の質量部の変位量をY軸周りの角速度として検出する第2の角速度検出手段とにより構成している。
【0026】
これにより、例えば中央側の質量部によってZ軸周りの角速度を検出しつつ、外側の質量部によってY軸周りの角速度を検出することができる。また、中央側の質量部によってY軸周りの角速度を検出しつつ、外側の質量部によってZ軸周りの角速度を検出することもでき、2軸周りの角速度を個別に検出可能な角速度センサを構成することができる。
【0027】
また、請求項6の発明では、中央側に位置する2個の質量部は、枠状をなす中央側枠状体と、該中央側枠状体内に基板に沿ってY軸方向に振動可能に設けられた水平振動子とによってそれぞれ構成し、前記角速度検出手段は該水平振動子がY軸方向に変位する変位量をZ軸周りの角速度として検出する構成としている。
【0028】
これにより、角速度が加わっていないときには、支持梁が撓み変形しても、振動子は、枠状体内でX軸方向だけに振動することができる。従って、枠状体は、支持梁の撓み変形がY軸方向への変位となって振動子に伝わるのを遮断でき、Z軸周りの角速度に対する検出精度をより向上させることができる。
【0029】
また、請求項7の発明によると、角速度検出手段は、前記中央側に位置する2個の質量部のうち一方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する第1,第2の変位量検出部と、他方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する第3,第4の変位量検出部とによって構成している。
【0030】
これにより、Y軸方向の中央側に位置する2個の質量部の水平振動子は互いに逆位相で振動するから、これら2個の水平振動子は、Z軸周りの角速度が加わるときにコリオリ力によって互いに逆方向に変位し、Y軸方向の加速度が加わるときには慣性力によって互いに等しい方向に変位する。このため、例えば第1,第2の変位量検出部によって検出した一方の水平振動子の変位量から第3,第4の変位量検出部によって検出した他方の水平振動子の変位量を加算または減算することにより、これらの変位量のうち互いに同じ方向に変位した分(加速度成分)を相殺して除去することができ、角速度を加速度から分離して検出することができる。
【0031】
また、請求項8の発明によると、第1,第2の変位量検出部は、前記基板に設けられた第1,第2の固定側検出電極と、該第1,第2の固定側検出電極とY軸方向に離間した状態でそれぞれ対向し前記一方の水平振動子に設けられた第1,第2の可動側検出電極とからなり、前記第1,第2の変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、いずれか一方の固定側検出電極と可動側検出電極とが近付き、他方の固定側検出電極と可動側検出電極とが遠ざかる構成とし、前記第3,第4の変位量検出部は、前記基板に設けられた第3,第4の固定側検出電極と、該第3,第4の固定側検出電極とY軸方向に離間した状態でそれぞれ対向し前記他方の水平振動子に設けられた第3,第4の可動側検出電極とからなり、前記第3,第4の変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、いずれか一方の固定側検出電極と可動側検出電極とが近付き、他方の固定側検出電極と可動側検出電極とが遠ざかる構成としている。
【0032】
これにより、Z軸周りの角速度が作用したときには、例えば第1,第3の変位量検出部は、その固定側検出電極と可動側検出電極との間の静電容量を増大させることができ、第2,第4の変位量検出部は、その固定側検出電極と可動側検出電極との間の静電容量を減少させることができる。この場合、Y軸方向の加速度が加わるときには、例えば第1,第4の変位量検出部は、その固定側検出電極と可動側検出電極との間の静電容量を増大し、第2,第3の変位量検出部は、その固定側検出電極と可動側検出電極との間の静電容量を減少する。
【0033】
このため、第1,第3の変位量検出部による静電容量を加算すると共に、第2,第4の変位量検出部による静電容量を加算することによって、加速度成分を相殺して除去することができ、角速度を加速度から分離して検出することができる。また、第1,第3の変位量検出部による静電容量の加算値と第2,第4の変位量検出部による静電容量の加算値とは互いに逆位相で変化(増大、減少)するから、これら2つの加算値を減算することによって、角速度に応じた信号を大きくすることができ、角速度を高感度で検出することができる。
【0034】
また、請求項9の発明によると、角速度検出手段は、前記中央側に位置する2個の質量部のうち一方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する一方の変位量検出部と、他方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する他方の変位量検出部とにより構成し、前記一方の変位量検出部は、前記基板に設けられた一方の固定側検出電極と、該一方の固定側検出電極とY軸方向に離間した状態で対向し前記一方の水平振動子に設けられた一方の可動側検出電極とにより構成し、前記他方の変位量検出部は、前記基板に設けられた他方の固定側検出電極と、該他方の固定側検出電極とY軸方向に離間した状態で対向し前記他方の水平振動子に設けられた他方の可動側検出電極とにより構成している。
【0035】
ここで、Y軸方向の中央側に位置する2個の質量部の水平振動子は互いに逆位相で振動するから、Z軸周りの角速度が加わるときには、2個の水平振動子は互いに逆方向に変位する。このとき、2つの変位量検出部で固定側検出電極と可動側検出電極をそれぞれ適宜配置することによって、2つの変位量検出部は、その固定側検出電極と可動側検出電極との間の静電容量を互いに逆位相または同位相で増減させることができる。従って、2つの変位量検出部による静電容量を減算または加算することによって、Z軸周りの角速度を検出することができる。
【0036】
また、請求項10の発明によると、2つの変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、両方の固定側検出電極と可動側検出電極とが一緒に近付き、遠ざかる構成としている。
【0037】
このとき、Y軸方向の加速度が加わるときには、2個の水平振動子は互いに等しい方向に変位し、2つの変位量検出部による静電容量のうち一方は増加し、他方は減少する。このため、2つの変位量検出部による静電容量を加算することによって、加速度による静電容量の変化分を相殺して除去することができ、Z軸周り角速度を加速度から分離して検出することができる。
【0038】
また、請求項11の発明によると、2つの変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、いずれか一方の固定側検出電極と可動側検出電極とが近付き、他方の固定側検出電極と可動側検出電極とが遠ざかる構成としている。
【0039】
このとき、Y軸方向の加速度が加わるときには、2個の水平振動子は互いに等しい方向に変位し、2つの変位量検出部による静電容量は一緒に増減する。このため、2つの変位量検出部による静電容量を減算することによって、加速度による静電容量の変化分を相殺して除去することができ、Z軸周り角速度を加速度から分離して検出することができる。
【0040】
また、請求項12の発明によると、4個の質量部のうちY軸方向の外側に位置する2個の質量部は、枠状をなす外側枠状体と、該外側枠状体内に基板と垂直なZ軸方向に振動可能に設けられた垂直振動子とによってそれぞれ構成し、前記角速度検出手段は該垂直振動子がZ軸方向に変位する変位量をY軸周りの角速度として検出する構成としている。
【0041】
これにより、外側の質量部はX軸方向に振動しつつ、Y軸周りの角速度に応じて基板に対し近接,離間するようにZ軸方向に変位できるから、このときの変位量を角速度検出手段によりY軸周りの角速度として検出することができる。
【0042】
また、請求項13の発明によると、固定部には、各質量部にY軸方向の加速度が加わるときに前記各質量部を支持した状態でY軸方向に撓み変形する腕部を形成する構成としている。
【0043】
これにより、固定部は、Y軸方向の弾性(ばね性)を有する腕部により支持梁を介して4個の質量部を支持することができる。この結果、例えば質量部が加速度等の外乱によってY軸方向に変位(振動)するときには、各質量部を腕部により弾性的に連結した状態で振動(連成振動)させることができ、各質量部の振動エネルギを腕部の弾性力によって相互に伝達することができる。従って、例えば加工誤差等が原因で一定の加速度に対する各質量部の振幅にばらつきがある場合でも、これらの質量部間で振動エネルギが伝達されることにより振幅の差が小さくなるため、加速度による影響を各質量部間で安定的に打消すことができる。
【0044】
さらに、請求項14の発明によると、4個の質量部は、該各質量部全体の重心を挟んでY軸方向に対称に形成する構成としている。
【0045】
これにより、例えば中央側に位置する2個の質量部の内側の振動子等の共振周波数をほぼ等しく設定できるから、各質量部を加速度によってほぼ同じ量だけ変位させることができ、これらの変位量を減算することにより加速度成分を打消して角速度だけを検出することができる。また、4個の質量部が振動するときに、質量部全体の重心をほぼ一定の位置に保持できるから、その振動状態を安定させて基板側に振動が伝わるのを抑制することができる。
【0046】
また、請求項15の発明によると、4個の質量部のうちY軸方向の外側に位置する2個の質量部は、前記中央側に位置する2個の質量部よりも小さな質量をもって形成し、前記4個の質量部が振動するときに該各質量部全体の重心を中心として前記中央側の各質量部に加わる回転モーメントと、前記重心を中心として前記外側の各質量部に加わる回転モーメントとをほぼ等しくする構成としている。
【0047】
これにより、互いに隣接する各質量部が逆位相で振動するときには、質量部全体の重心を中心として中央側の各質量部に加わる回転モーメントと、外側の各質量部に加わる回転モーメントとが互いに逆方向となる。この場合、外側の各質量部は、中央側の各質量部よりも重心から離れているので、その質量を中央側の各質量部よりも小さくすることにより、両者の回転モーメントをほぼ等しくすることができる。
【0048】
この結果、各質量部が振動発生手段により振動するときには、その共振状態におけるQ(Quality factor)値を高くして大きな振幅を確保することができる。また、中央側と外側の質量部間で回転モーメントを打消すことができるから、これらの回転モーメントが基板側に伝わるのを防止することができる。
【0049】
また、請求項16の発明によると、4個の質量部のうちY軸方向の中央側に位置する2個の質量部には、前記各質量部がX軸方向に振動するときの変位量を前記振動発生手段による振動状態としてモニタする振動状態モニタ手段を設ける構成としている。
【0050】
これにより、例えば角速度検出手段がY軸方向の中央側に位置する2個の質量部の変位量を検出するときには、角速度検出手段と振動状態モニタ手段とを集約して形成することができる。
【0051】
一方、角速度検出手段がY軸方向の外側に位置する2個の質量部の変位量を検出するときには、角速度検出手段と振動状態モニタ手段とを離れた位置に配置することができる。このため、角速度を検出する信号と振動状態をモニタする信号とを分離して高い精度で出力できると共に、センサの設計自由度を高めることができる。
【0052】
また、請求項17の発明によると、4個の質量部のうちY軸方向の外側に位置する2個の質量部には、前記各質量部がX軸方向に振動するときの変位量を前記振動発生手段による振動状態としてモニタする振動状態モニタ手段を設ける構成としている。
【0053】
これにより、例えば角速度検出手段がY軸方向の中央側に位置する2個の質量部の変位量を検出するときには、角速度検出手段と振動状態モニタ手段とを離れた位置に配置することができる。このため、角速度を検出する信号と振動状態をモニタする信号とを分離して高い精度で出力できると共に、センサの設計自由度を高めることができる。
【0054】
また、請求項18の発明によると、支持梁のうち各質量部が互いに逆位相で振動するときの節に対応する部位には、前記各質量部がX軸方向に振動するときの変位量を振動発生手段による振動状態としてモニタする振動状態モニタ手段を設ける構成としている。
【0055】
これにより、例えば慣性質量が比較的小さなモニタ電極を支持梁のうち質量部の振動が伝わり難い節の部位に高い剛性をもって取付けることができ、この節部と固定部とを介して基板に一体的に固定することができる。この結果、外部からの振動、衝撃等によって基板に加速度が加わる場合でも、モニタ電極が加速度により誤って変位するのを防止でき、外部の回路等に対して正確なモニタ信号を出力できると共に、特にZ軸方向の加速度によってモニタ電極が誤動作するのを確実に防ぐことができる。また、質量部が振動するときには、その振幅等に応じて支持梁が撓み変形するので、振動状態モニタ手段は、例えば支持梁の撓み変形量を質量部の振動状態として検出することができる。
【0056】
また、請求項19の発明によると、振動状態モニタ手段は、基板に設けられたモニタ用固定側電極と、支持梁の節に対応する部位に設けられ各質量部が振動して前記支持梁が撓み変形するときに該モニタ用固定側電極に対して前記節に対応する部位を中心として回動変位するモニタ用可動側電極とにより構成している。
【0057】
これにより、質量部が振動して支持梁が撓み変形するときには、その節を中心として可動側電極を回動変位させることができ、その変位量に応じて固定側電極と可動側電極との間の対向面積を変化させることができる。従って、例えば質量部の振動状態をモニタ用固定側電極とモニタ用可動側電極との間で静電容量の変化により検出することができる。
【0058】
さらに、請求項20の発明によると、モニタ用固定側電極は前記支持梁の節に対応する部位を中心として円弧状に延びた複数の電極板によって構成し、前記モニタ用可動側電極は該モニタ用固定側電極の各電極板と径方向の隙間をもって対向するように円弧状に形成された複数の電極板により構成している。
【0059】
これにより、例えば固定側電極の各電極板と可動側電極の各電極板とを櫛歯状に形成して互いに噛合させることができ、これらの電極間に大きな対向面積を確保することができる。また、固定側と可動側の電極板を円弧状に形成することにより、可動側電極が節を中心として回動変位するときには、これらの電極板を互いに接触させることなく相対変位させることができる。また、固定側の電極板と可動側の電極板とを径方向の隙間をもって互いに対向させることができ、これらの対向面積は可動側電極の回動変位量(回動角)に応じて比例的に変化するので、電極板間の静電容量を比例的(リニア)に変化させることができる。
【0060】
また、請求項21の発明によると、角速度検出手段は、前記Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部のうち一方の質量部がY軸方向に変位する変位量を検出する第1,第2の変位量検出部と、他方の質量部がY軸方向に変位する変位量を検出する第3,第4の変位量検出部とにより構成している。
【0061】
これにより、Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部は互いに逆位相で振動するから、これら2個の質量部は、Z軸周りの角速度が加わるときに互いに逆方向に変位し、Y軸方向の加速度が加わるときに互いに等しい方向に変位する。このため、例えば第1,第2の変位量検出部によって検出した一方の質量部の変位量から第3,第4の変位量検出部によって検出した他方の質量部の変位量を減算することにより、これらの変位量のうち加速度成分を相殺して除去することができ、角速度を加速度から分離して検出することができる。
【0062】
また、請求項22の発明によると、角速度検出手段は、前記Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部のうち一方の質量部がY軸方向に変位する変位量を検出する一方の変位量検出部と、他方の質量部がY軸方向に変位する変位量を検出する他方の変位量検出部とにより構成している。
【0063】
ここで、Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部は互いに逆位相で振動するから、Z軸周りの角速度が加わるときには、2個の質量部は互いに逆方向に変位する。このとき、2つの変位量検出部で固定側検出電極と可動側検出電極をそれぞれ適宜配置することによって、2つの変位量検出部は、その固定側検出電極と可動側検出電極との間の静電容量を互いに逆位相または同位相で増減させることができる。従って、2つの変位量検出部による静電容量を減算または加算することによって、Z軸周りの角速度を検出することができる。
【0064】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による角速度センサについて、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0065】
ここで、図1ないし図10は第1の実施の形態を示し、本実施の形態では、基板と垂直なZ軸周りの角速度を検出する角速度センサを例に挙げて述べる。
【0066】
図中、1は角速度センサの本体部分を構成する基板で、該基板1は、例えば高抵抗なシリコン材料、ガラス材料等によって四角形状に形成され、互いに直交するX軸,Y軸,Z軸からなる3軸方向のうち、例えばX軸とY軸とに沿って水平に延びると共にZ軸と垂直に配置されている。
【0067】
また、基板1上には、図1、図2に示す如く、例えば単結晶または多結晶をなす低抵抗なシリコン材料を基板1上に設けてエッチング処理等の微細加工を施すことにより、後述の中央質量部2,6、外側質量部10,11、外側支持梁12、固定部14、電極用支持部15,20、駆動電極16,17、検出電極21,22,23,24,25,26,27,28、モニタ電極38等が形成されている。
【0068】
2は基板1上に配置された第1の中央質量部で、該第1の中央質量部2は、図3に示す如く、Y軸方向に並んで配置された4個の質量部2,6,10,11のうち、第2の中央質量部6と共に中央寄りに配置されている。また、中央質量部2は、四角形の枠状に形成された中央側枠状体3と、横向きの「日」の字状をなす四角形の枠状体として一体に形成され、該中央側枠状体3の内側にY軸方向に振動可能に設けられた水平振動子4と、後述の内側支持梁5とを含んで構成されている。
【0069】
ここで、中央側枠状体3は、X軸方向に延びた前,後の横枠部3Aと、Y軸方向に延びた左,右の縦枠部3Bとにより構成されている。そして、中央側枠状体3は、外側支持梁12が撓み変形して中央質量部2がX軸方向に振動するときに、後述の連結部13と協働して、外側支持梁12の撓み変形がY軸方向の変位となって水平振動子4に伝わるのを遮断し、水平振動子4が角速度に関係なくY軸方向に変位するのを規制するものである。
【0070】
また、水平振動子4は、X軸方向に延びた前,後の横枠部4Aと、Y軸方向に延びた左,右の縦枠部4Bと、該各縦枠部4Bの間に位置してY軸方向に延びた中間枠部4Cとにより構成されている。そして、中央側枠状体3と水平振動子4との間には、これらの4隅に位置してY軸方向に撓み変形可能な4本の内側支持梁5が設けられ、該各内側支持梁5は、水平振動子4を基板1に沿ってY軸方向に変位(振動)可能に支持すると共に、水平振動子4が中央側枠状体3に対してX軸方向に変位するのを規制している。
【0071】
6は基板1上に配置された第2の中央質量部で、該第2の中央質量部6は、中央質量部2とほぼ同様に、前,後の横枠部7Aと左,右の縦枠部7Bとを有する中央側枠状体7と、該中央側枠状体7の内側に設けられ、前,後の横枠部8A、左,右の縦枠部8Bおよび中間枠部8Cを有する水平振動子8とを含んで構成され、該水平振動子8は、4本の内側支持梁9を介してY軸方向に変位可能に支持されている。
【0072】
10,11はY軸方向に対して中央質量部2,6の外側に設けられた2個の外側質量部で、該外側質量部10,11は、X軸方向に延びた直線状の質量体として形成され、その両端側は各外側支持梁12に連結されている。
【0073】
ここで、4個の質量部2,6,10,11は、Y軸方向に直線状に並んだ状態で各外側支持梁12により連結され、基板1と隙間をもって対向している。そして、2個の中央質量部2,6は、図3に示す如く、質量部2,6,10,11全体の重心Gを中心としてY軸方向の前,後で対称形状に形成され、その内側の水平振動子4,8の共振周波数は、互いにほぼ等しくなっている。また、2個の中央質量部2,6は、Y軸方向の中心位置(重心G)を挟んで対称な位置に配置されると共に、2個の外側質量部10,11も、Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置されている。
【0074】
そして、これらの質量部2,6,10,11は、後述の図6に示す如く、外側支持梁12が撓み変形することにより、互いに隣接する質量部2,11と質量部6,10とが互いに逆位相でX軸方向に振動する。このとき、質量部2,11と質量部6,10とは、これら全体の重心Gをほぼ一定の位置に保持しつつ、互いに対称な位置で安定的に振動するので、基板1側に振動が伝わるのを抑制できる構成となっている。
【0075】
また、中央質量部2,6は、予め定められた質量M1をもってそれぞれ形成され、その重心位置は、質量部全体の重心Gに対して一定の距離L1だけY軸方向に離間している。また、外側質量部10,11は、中央質量部2,6よりも小さな所定の質量M2をもってそれぞれ形成され(M1>M2)、その重心位置は、重心Gに対して中央質量部2,6よりも大きな一定の距離L2だけY軸方向に離間している(L1<L2)。
【0076】
そして、中央質量部2,6の質量M1、距離L1と、外側質量部10,11の質量M2、距離L2とは、後述する数1ないし数6の式を満たすように予め設定されている。これにより、角速度センサの作動時には、中央質量部2,6の回転モーメントT1と外側質量部10,11の回転モーメントT2とがほぼ等しくなり、これらが重心Gの周囲で互いに打消される構成となっている。
【0077】
12は質量部2,6,10,11を挟んでX軸方向の両側に設けられた左,右の外側支持梁で、該各外側支持梁12は、X軸方向に撓み変形する細幅な梁として形成され、Y軸方向に沿って直線状に延びている。また、外側支持梁12の長さ方向途中部位には、幅広に形成され高い剛性を有する連結部13,13を介して中央側枠状体3,7が連結され、外側支持梁12の長さ方向両端側には外側質量部10,11が連結されている。これにより、外側支持梁12は、4個の質量部2,6,10,11をX軸方向に振動可能に支持している。
【0078】
そして、質量部2,11と質量部6,10とが互いに逆位相で振動するときには、図6に示す如く、各外側支持梁12がX軸方向に対して略S字状に撓み変形し、その長さ方向途中部位には、振動の節となってほぼ一定の位置を保持する3箇所の節部12Aがそれぞれ形成されるものである。
【0079】
14は基板1に設けられた固定部で、該固定部14は、図1、図3に示す如く、質量部2,6,10,11等を取囲む位置で基板1上に固定された四角形状の台座部14Aと、基板1の左,右両側に位置して該台座部14Aの内側に一体に形成され、Y軸方向に延びた略T字状の延設部14Bと、該各延設部14Bにそれぞれ設けられ、基板1から離れた位置で各外側支持梁12の節部12Aに連結された3個の腕部14Cとによって構成されている。
【0080】
そして、質量部2,11と質量部6,10とが互いに逆位相で振動するときには、これらの振動が外側支持梁12の各節部12Aの位置で互いに打消されるため、固定部14は、基板1に振動が伝わるのを抑制する構成となっている。
【0081】
また、腕部14Cは、図4に示す如く、例えばY軸方向に弾性(ばね性)を有する略コ字状、U字状、Y字状等の細幅な梁として形成されており、延設部14BからX軸方向に間隔をもって突出しY軸方向に撓み変形可能となった例えば2本の横梁14C1と、該各横梁14C1の先端側を連結してY軸方向に延びる縦梁14C2と、該縦梁14C2の長さ方向中間部位に設けられ、外側支持梁12の節部12Aに固着された固着部14C3とにより構成されている。
【0082】
そして、質量部2,6,10,11が加速度等の外乱によってY軸方向に変位(振動)するときには、後述の図8、図10に示す如く、腕部14Cの各横梁14C1が質量部2,6,10,11を支持した状態でY軸方向に撓み変形し、質量部2,6,10,11は、腕部14Cにより弾性的に連結された状態で振動(連成振動)するようになる。これにより、腕部14Cは、その弾性力(ばね力)によって質量部2,6,10,11の振動エネルギを相互に伝達し、これらの振幅のばらつきを加速度に対して小さくするものである。
【0083】
一方、15は外側質量部10,11の前,後両側に位置して基板1上に設けられた例えば4個の駆動電極用支持部、16は該各駆動電極用支持部15にそれぞれ設けられた固定側駆動電極で、該各固定側駆動電極16は、X軸方向に突出しY軸方向に間隔をもって櫛歯状に配置された複数の電極板16Aを有している。
【0084】
17は各駆動電極用支持部15に対応する位置で外側質量部10,11に突設された例えば4個の可動側駆動電極で、該各可動側駆動電極17は、固定側駆動電極16の各電極板16AとY軸方向の隙間を挟んで噛合する複数の電極板17Aを有している。
【0085】
18は駆動電極16,17により構成された4個の振動発生手段としての振動発生部で、該各振動発生部18は、各駆動電極用支持部15に設けられた駆動用電極パッド19に直流バイアス電圧と交流電圧とからなる駆動信号が入力されることにより、駆動電極16,17間に静電引力を発生し、外側質量部10,11を図1中の矢示a1,a2方向に振動させる。これにより、質量部2,11と質量部6,10とは、外側支持梁12を介して互いに逆位相で振動するものである。
【0086】
20は基板1上に設けられた例えば4個の検出電極用支持部で、該各検出電極用支持部20のうち2個の支持部20は、中央質量部2の水平振動子4内に位置して中間枠部4Cの左,右両側に形成され、該各支持部20には、櫛歯状の電極板21A,22Aを有する左,右の固定側検出電極21,22が設けられている。また、各検出電極用支持部20のうち他の2個の支持部20は、中央質量部6の水平振動子8内に位置して中間枠部8Cの左,右両側に形成され、これらの支持部20には、櫛歯状の電極板23A,24Aを有する左,右の固定側検出電極23,24が設けられている。
【0087】
25,26は固定側検出電極21,22に対応して水平振動子4の内側部位に突設された可動側検出電極、27,28は固定側検出電極23,24に対応して水平振動子8の内側部位に突設された可動側検出電極で、これらの可動側検出電極25,26,27,28は、固定側検出電極21,22,23,24の電極板21A,22A,23A,24AとY軸方向の隙間を挟んで噛合する複数の電極板25A,26A,27A,28Aを有している。
【0088】
29は後述の変位量検出部30,31,32と共に角速度検出手段を構成する第1の変位量検出部で、該変位量検出部29は、平行平板コンデンサを構成する固定側検出電極21と可動側検出電極25とからなり、中央質量部2の水平振動子4の変位量を静電容量の変化により検出するものである。そして、変位量検出部29は、水平振動子4がY軸方向に沿って図1中の矢示b1方向に変位するときに静電容量が増大し、水平振動子4が矢示b2方向に変位するときに静電容量が減少する。
【0089】
30は水平振動子4の変位量を検出する第2の変位量検出部で、該変位量検出部30は、固定側検出電極22と可動側検出電極26とによりコンデンサとして構成され、これらの検出電極22,26は第1の変位量検出部29の検出電極21,25に対してY軸方向の反対方向で対向している。このため、変位量検出部30の静電容量は、水平振動子4の変位方向に対して変位量検出部29と逆に増減するように予め設定されている。即ち、変位量検出部30は、水平振動子4が矢示b1方向に変位するときに静電容量が減少し、水平振動子4が矢示b2方向に変位するときに静電容量が増大するものである。
【0090】
31は中央質量部6の水平振動子8の変位量を静電容量の変化により検出する第3の変位量検出部で、該変位量検出部31は、固定側検出電極23と可動側検出電極27とからなる。そして、変位量検出部31は、水平振動子8が矢示b1方向に変位するときに静電容量が減少し、水平振動子8が矢示b2方向に変位するときに静電容量が増大する。
【0091】
32は水平振動子8の変位量を検出する第4の変位量検出部で、該変位量検出部32は、固定側検出電極24と可動側検出電極28とからなり、これらの検出電極24,28は第3の変位量検出部31の検出電極23,27に対してY軸方向の反対方向で対向している。このため、変位量検出部32は、変位量検出部31の場合と逆に、水平振動子8が矢示b1方向に変位するときに静電容量が増大し、水平振動子8が矢示b2方向に変位するときに静電容量が減少する。
【0092】
そして、質量部2,6,10,11がX軸方向に振動しているときには、基板1にZ軸周りの角速度Ωが加わると、内側支持梁5,9が撓み変形することにより、水平振動子4,8が角速度Ωの大きさに応じてY軸方向に変位する。これにより、変位量検出部29,30,31,32は、これらの変位量を静電容量の変化として検出し、支持部20に設けられた検出用電極パッド33,34,35,36から外部に検出信号を出力する。また、固定部14には、例えば2個の接地用電極パッド37が設けられている。
【0093】
38は検出電極用支持部20と水平振動子4,8との間に設けられた振動状態モニタ手段としての例えば4個のモニタ電極で、該各モニタ電極38は、水平振動子4,8の振動周波数、振幅等に対応する交流のモニタ信号を検出用電極パッド33〜36から出力し、このモニタ信号は、例えば中央質量部2,6の振動状態をモニタしたり、角速度の検出信号に対して同期検波等の信号処理を行うときの基準として用いられるものである。
【0094】
ここで、4個のモニタ電極38は、水平振動子4,8が互いに逆位相で振動しているときに、振動子4側のモニタ電極38と振動子8側のモニタ電極38から同位相のモニタ信号を出力する構成となっている。この結果、後述の検出側配線42,43から差動アンプ44に出力される個々の信号には、互いに同位相のモニタ信号が含まれるようになり、これらのモニタ信号は差動アンプ44によって打消される。また、モニタ信号を取出すときには、検出側配線42,43による信号を加算して出力するものである。
【0095】
一方、39は基板1に設けられた蓋板で、該蓋板39は、図2、図5に示す如く、例えば高抵抗なシリコン材料、ガラス材料等によって四角形状に形成され、陽極接合等の手段を用いて固定部14の台座部14A等に接合されると共に、質量部2,6,10,11、支持梁12、固定部14、振動発生部18、変位量検出部29〜32等を覆っている。また、蓋板39には、電極パッド19,33〜37を後述の配線40,42,43に対して接続するために複数の貫通孔39Aが穿設されている。
【0096】
40は各振動発生部18に対応して蓋板39の4隅に設けられた例えば4個の駆動側配線で、該各駆動側配線40は、例えば金属膜等により配線パターンとして形成され、蓋板39の貫通孔39Aを介して各駆動用電極パッド19に接続されている。そして、駆動側配線40は、外部の信号出力回路41から電極パッド19等を介して各振動発生部18に交流の駆動信号を供給するものである。
【0097】
42は変位量検出部29,31に対応して蓋板39の中央左側に設けられた検出側配線で、該検出側配線42は、後述の差動アンプ44に対して変位量検出部29,31を並列に接続し、変位量検出部29,31の静電容量の変化(水平振動子4,8の変位量)を加算して検出するものである。
【0098】
43は蓋板39の中央右側に設けられた他の検出側配線で、該検出側配線43は、差動アンプ44に対して変位量検出部30,32を並列に接続し、これらの静電容量の変化を加算して検出する。
【0099】
そして、検出側配線42,43からそれぞれ出力される検出信号は電圧に変換された後、差動アンプ44に入力され、該差動アンプ44は、これらの検出信号の差を角速度Ωに対応する検出信号として出力端子45に出力するものである。また、蓋板39には、各接地用電極パッド37を介して振動発生部18の可動側駆動電極17と変位量検出部29〜32の可動側検出電極25〜28とをアースに接続する接地配線46が設けられている。
【0100】
本実施の形態による角速度センサは上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0101】
まず、信号出力回路41から左,右の振動発生部18に対して、互いに逆位相となる交流の駆動信号を直流バイアス電圧と共に印加すると、左,右の固定側駆動電極16と可動側駆動電極17との間に静電引力が交互に発生し、外側質量部10,11が図6中の矢示a1,a2方向に振動する。このとき、外側質量部10の駆動信号と外側質量部11の駆動信号とを逆位相に設定することにより、これらを振動の位相が約180°ずれた逆位相で振動させることができる。
【0102】
そして、この振動が各外側支持梁12を介して中央質量部2,6に伝わると、質量部2,11と質量部6,10とは、これら全体の重心Gをほぼ一定の位置に保持しつつ、互いに逆位相で振動するようになる。このとき、外側支持梁12は、固定部14の縦梁14C2(図9参照)と共に略S字状をなしてX軸方向に撓み変形し、その各節部12Aはほぼ一定の位置で振動の節となるため、この節部12Aを支持する固定部14等を介して基板1に振動が伝わることはほとんどない。
【0103】
また、質量部2,6,10,11全体としては、重心Gがほぼ一定の位置に保持されているため、これらの振動が基板1側に伝わるのをより確実に防止できると共に、中央質量部2,6の振動状態を安定させることができる。
【0104】
また、中央質量部2,6には、互いに逆位相で振動することにより重心Gを中心として回転モーメントが加わるようになるが、本実施の形態では、この回転モーメントと外側質量部10,11の回転モーメントとが互いに打消されるように、これらの質量M1,M2及び重心Gとの距離L1,L2を予め適切な大きさに設定しているので、質量部2,6,10,11の回転モーメントが外力となって基板1側に加わるのを確実に防止することができる。
【0105】
ここで、質量部2,6,10,11に加わる回転モーメントについて述べると、まず中央質量部2,6が振動時に受ける慣性力Faは、そのX軸方向の振幅A1、質量M1、振動周波数fを用いて下記数1の式のように表すことができる。
【0106】
【数1】
Fa=M1×A1×(2πf)
【0107】
また、中央質量部2,6の個々の回転モーメントT1は、前記数1の式による慣性力Faと、重心Gに対する距離L1とを用いて下記数2の式のようになる。
【0108】
【数2】
T1=Fa×L1=M1×A1×L1×(2πf)
【0109】
これと同様に、外側質量部10,11が振動時に受ける慣性力Fbは、そのX軸方向の振幅A2、質量M2、振動周波数fを用いて下記数3の式のように表すことができる。
【0110】
【数3】
Fb=M2×A2×(2πf)
【0111】
また、外側質量部10,11の個々の回転モーメントT2は、この慣性力Fbと、重心Gに対する距離L2とを用いて下記数4の式のようになる。
【0112】
【数4】
T2=Fb×L2=M2×A2×L2×(2πf)
【0113】
そして、中央質量部2,6全体の回転モーメント(2×T1)と、外側質量部10,11全体の回転モーメント(2×T2)とは、図6に示す如く互いに逆方向に加わるので、これらが互いに打消されるためには、下記数5の式が成立する必要がある。
【0114】
【数5】
T=2×T1−2×T2=0
【0115】
即ち、T1=T2が成立すればよいから、前記数5の式に数2及び数4の式の右辺を代入することにより、下記数6の式を得ることができる。
【0116】
【数6】
M1×A1×L1=M2×A2×L2
【0117】
従って、外側質量部10,11の距離L2が中央質量部2,6の距離L1よりも大きいことを考慮して、その質量M2を中央質量部2,6の質量M1よりも小さい適切な値として設定することにより、前記数6の式を成立させることができ、基板1側に加わる回転モーメントT1,T2を互いに打消すことができる。
【0118】
次に、角速度の検出動作について述べると、まず質量部2,6,10,11が振動した状態で基板1にZ軸周りの角速度Ωが加わると、中央質量部2,6のうち一方の質量部2は、下記数7の式に示すY軸方向のコリオリ力F1を受けるようになる。このため、中央質量部2は、例えば図7に示すように、内側支持梁5が撓み変形することにより、コリオリ力F1に応じて矢示b1方向に変位する。
【0119】
【数7】
F1=2×M1×Ω×v
但し、M1:中央質量部2の質量
Ω:Z軸周りの角速度
v:中央質量部2のX軸方向の速度
【0120】
また、他方の中央質量部6は、中央質量部2と逆位相(逆方向の速度)で振動しているため、前記数7の式から判るように、中央質量部2と逆向きのコリオリ力F2を受けるようになる。このため、中央質量部6は、内側支持梁9が撓み変形することにより、例えばコリオリ力F2に応じて矢示b2方向に変位する。
【0121】
これにより、変位量検出部29,31では静電容量がそれぞれ増大し、検出側配線42には、これらの容量変化を加算した加算値が出力される。また、変位量検出部30,32では静電容量がそれぞれ減少し、検出側配線43には、これらの容量変化の加算値が出力される。従って、これらの検出側配線42,43から入力される信号値の差を差動アンプ44によって出力端子45に出力し、この出力信号に対して同期検波等の信号処理を行うことにより、角速度Ωを高い精度で検出することができる。
【0122】
一方、基板1にY軸方向の加速度が加わる場合について述べると、例えば基板1に矢示b1方向の加速度が加わった場合には、図8に示す如く、中央質量部2,6が一緒に矢示b1方向に変位するので、変位量検出部29,32では静電容量が増大し、変位量検出部30,31では静電容量が減少する。このため、検出側配線42により接続された変位量検出部29,31間では、加速度による静電容量の変化を打消すことができ、検出側配線43により接続された変位量検出部30,32間でも、静電容量の変化を打消すことができる。
【0123】
この場合、2個の中央質量部2,6は、重心Gを挟んで対称形状に形成されているので、これらの間に僅かな寸法誤差や加工誤差等があったとしても、その内部に形成した水平振動子4,8の共振周波数は、互いにほぼ等しく設定されている。
【0124】
従って、外部からの振動、衝撃等により基板1にY軸方向の加速度が加わったときには、水平振動子4,8をほぼ同じ量だけY軸方向に変位させることができ、これらの間で加速度による静電容量の変化を相殺して正確に除去できると共に、基板1に加わる振動、衝撃等が角速度として誤検出されるのを確実に防止することができる。
【0125】
これに対し、例えば3個の質量部を直線状に並べて互いに隣接する質量部を逆位相で振動させる構成とした場合には、これらの全体の重心が移動しないように、中央の質量部を大きく形成し、両側の質量部を小さく形成する必要がある。このため、各質量部を十分に精度よく加工しない限り、僅かな寸法誤差、加工誤差等によって各質量部の共振周波数にばらつきが生じ、外部からの振動、衝撃等に対して各質量部のY軸方向の変位量に差が生じ易いため、個々の質量部の変位量を相殺して加速度を安定的に打消すのが難しくなる。
【0126】
しかし、本実施の形態では、4個の質量部2,6,10,11を対称形状に形成しているので、質量部2,11と質量部6,10とをほぼ対称な位置で安定的に振動させることができ、これらの間に僅かな寸法誤差、加工誤差等がある場合でも、この誤差による共振周波数の差等を対称な形状によって補償することができる。
【0127】
また、質量部2,6,10,11が加速度等によってY軸方向に変位(振動)するときには、図10に示す如く、これらの振動状態に応じて腕部14Cの各横梁14C1がY軸方向に撓み変形し、質量部2,6,10,11は、腕部14Cの弾性力を介して相互に振動エネルギを伝達しつつ、互いに振幅の差が小さくなるように振動する。このため、仮りに質量部2,6,10,11に僅かな寸法誤差、加工誤差等が存在し、これらの振幅が加速度に対してばらつきをもっている場合でも、加速度の影響を水平振動子4,8間で安定的に打消すことができる。
【0128】
さらに、水平振動子4,8等と基板1との熱膨張差に起因して水平振動子4,8に歪みが発生する場合について述べる。この場合、例えば第1の変位量検出部29の固定側検出電極21が初期位置から僅かに変位し、固定側検出電極21と可動側検出電極25との間隔が変化する。この結果、同じ変位量に対する固定側検出電極21と可動側検出電極25との間の容量変化量および変位量検出部29の初期容量が変化し、変位量検出部29から出力される角速度に対する出力電圧(感度)が温度変動によって変化する。同様に、第2,第3,第4の変位量検出部30,31,32から出力される角速度に対する出力電圧(感度)も温度変動によって変化する。
【0129】
これに対し、本実施の形態では、第1,第3の変位量検出部29,31の固定側検出電極21,23と可動側検出電極25,27は、第2,第4の変位量検出部30,32の固定側検出電極22,24と可動側検出電極26,28に対してY軸方向に対して逆方向(反対方向)で対向する構成になっている。このため、例えば水平振動子4,8が膨張する方向に歪みを受けた場合には、第1,第3の変位量検出部29,31の電極間隔は広がり、第2,第4の変位量検出部30,32の電極間隔は狭まる。従って、このような熱歪みに対して、変位量検出部29,31の感度は低下し、変位量検出部30,32の感度は向上する。
【0130】
このとき、本実施の形態では、変位量検出部29,31の信号を加算して検出側配線42から出力し、変位量検出部29,31の信号を加算して検出側配線42から出力すると共に、これらの検出側配線42,43から入力される信号値の差を差動アンプ44によって出力端子45から出力する構成となっている。このため、熱歪みによって各変位量検出部29,30,31,32の感度が変化しても、この感度の変化を互いに打消すことができ、出力端子45の感度は温度変化せず、一定な感度に保持することができる。
【0131】
また、本実施の形態では、2個の中央質量部2,6にはそれぞれ2個ずつの変位検出部29,30,31,32を設け、変位量検出部29,31を検出側配線42で接続し、変位量検出部29,31を検出側配線42で接続する構成としている。このため、加速度が加わって各変位検出部29,30,31,32で大きな容量変化が発生しても、検出側配線42,43には2個の中央質量部2,6で発生する容量変化を打消した信号が出力されるから、差動アンプ44に過大な入力信号が入ることがなく、常に正常な動作範囲で差動アンプ44を動作させることができる。
【0132】
かくして、本実施の形態によれば、中央質量部2,6と外側質量部10,11とからなる4個の質量部を外側支持梁12によってX軸方向に変位可能に連結する構成としたので、質量部2,6,10,11を、これら全体の重心Gを挟んでY軸方向に対称な形状に形成することができる。そして、角速度センサの作動時には、質量部2,11と質量部6,10とが全体の重心Gをほぼ一定の位置に保持しつつ、互いに逆位相でX軸方向に安定的に振動することができる。
【0133】
これにより、外側支持梁12の節部12Aの位置で質量部2,6,10,11の振動を打消すことができ、この節部12Aを固定部14によって基板1に固定することができる。従って、これらの振動エネルギが固定部14から基板1に伝わるのを防止でき、質量部2,6,10,11を予め定められた振幅、振動速度等で効率よく振動できると共に、基板1の振動を抑えて角速度の検出精度を安定させることができる。
【0134】
しかも、質量部2,6,10,11全体の重心Gをほぼ一定の位置に保持できるから、質量部2,11と質量部6,10とをバランスよく振動させて振動時の反力を相互に打消すことができ、基板1側に振動が伝わるのをより確実に抑制することができる。
【0135】
また、外側質量部10,11の質量M2を中央質量部2,6の質量M1よりも小さく形成し、これらの回転モーメントT1,T2をほぼ等しく設定したので、中央質量部2,6の回転モーメントT1と外側質量部10,11の回転モーメントT2とを互いに打消すことができ、これらの回転モーメントT1,T2が外力となって基板1側に伝わるのを確実に防止できると共に、検出精度をより高めることができる。そして、回転モーメントT1,T2をほぼ等しくすることにより、例えば質量部2,6,10,11の共振状態におけるQ値を高くして大きな振幅を確保でき、検出感度を向上させることができる。
【0136】
特に、本実施の形態では、Y軸方向の中央側に位置する2個の中央質量部2,6に変位量検出部29〜32を設けたから、変位量検出部29〜32の可動側検出電極25〜28等によって、中央質量部2,6は大型化し易い。このため、中央質量部2,6の質量M1は、外側質量部10,11の質量M2に比べて大きくなるから、容易に回転モーメントT1,T2をほぼ等しく設定することができ、回転モーメントT1,T2を互いに打消すことができる。
【0137】
また、質量部2,6,10,11を重心Gを挟んで対称に形成できるから、これらの間に存在する僅かな寸法誤差、加工誤差等による共振周波数の差等を対称な形状によって補償でき、外部からの振動、衝撃等による加速度を変位量検出部29,31間および変位量検出部30,32間で確実に除去することができる。これにより、角速度を加速度から分離して正確に検出でき、センサの性能や信頼性を向上させることができる。
【0138】
また、4個の質量部2,6,10,11を直線状の外側支持梁12により連結したので、この外側支持梁12の撓み変形によって各質量部の振動状態(振動モード)をほぼ定めることができる。これにより、質量部2,6,10,11に多少の加工誤差等が存在したとしても、2個の中央質量部2,6をほぼ等しい振幅で振動させることができ、検出感度を安定させることができる。
【0139】
この場合、固定部14には、質量部2,6,10,11を支持した状態でY軸方向に撓み変形する腕部14Cを設けたので、質量部2,6,10,11がY軸方向の加速度によって振動するときには、これらの振動状態に応じて腕部14Cの各横梁14C1をY軸方向に撓み変形させることができ、その弾性力により質量部2,6,10,11間で振幅の差が小さくなるように振動エネルギを相互に伝達することができる。これにより、例えば寸法誤差、加工誤差等による質量部2,6,10,11の振幅のばらつきを加速度に対して小さく抑えることができ、加速度の除去をより安定的に行うことができる。
【0140】
また、中央質量部2を中央側枠状体3と水平振動子4とによって構成し、中央質量部6を中央側枠状体7と水平振動子8とによって構成したので、中央側枠状体3,7は、外側支持梁12の撓み変形がY軸方向の変位となって水平振動子4,8に伝わるのを防止でき、角速度の検出精度をより高めることができる。
【0141】
一方、検出側配線42に対して変位量検出部29,31を並列に接続し、検出側配線43に対して変位量検出部30,32を並列に接続したので、加速度による水平振動子4,8の変位(静電容量の変化)を検出側配線42,43により簡単な構造で打消すことができる。これにより、例えば加速度成分等を除去するために変位量検出部30,32の検出信号を加算する初段アンプ等を設ける必要がなくなり、センサに接続する信号処理回路等を簡略化することができる。また、差動アンプ44に過大な入力信号が入ることがないから、常に正常な動作範囲で差動アンプ44を動作させることができる。
【0142】
さらに、検出側配線42,43から入力される信号値の差を差動アンプ44によって出力端子45から出力するから、各変位量検出部29,30,31,32の感度が温度変化したときでも、この感度の変化を打消すことができ、出力端子45の感度を安定な状態に保持することができる。
【0143】
次に、図11および図12は本発明による第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、検出電極から離れた位置にモニタ電極を形成する構成としたことにある。なお、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0144】
51は例えば高抵抗なシリコン材料、ガラス材料等により形成された基板で、該基板51の表面側には、低抵抗なシリコン材料を用いて後述の質量部52,56,60,61、外側支持梁62、固定部64、振動発生部68、変位量検出部75,76、モニタ電極80等が形成されている。
【0145】
52は基板51の中央側に配置された第1の中央質量部で、該第1の中央質量部52は、図12に示す如く、第1の実施の形態とほぼ同様に、四角形の中央側枠状体53と、該中央側枠状体53内に設けられた水平振動子54と、例えば4本の内側支持梁55とを含んで構成されている。また、水平振動子54は四角形の枠状体として形成され、各内側支持梁55によりY軸方向に変位可能に支持されている。
【0146】
56は中央質量部52とほぼ同様に形成された第2の中央質量部で、該第2の中央質量部56は、中央側枠状体57、水平振動子58及び内側支持梁59を含んで構成され、水平振動子58は、4本の内側支持梁59によりY軸方向に変位可能に支持されている。
【0147】
60,61はY軸方向に対して中央質量部52,56の外側に設けられた2個の外側質量部で、該外側質量部60,61は、X軸方向に延びた直線状の質量体として形成され、その両端側は各外側支持梁62に連結されている。
【0148】
ここで、4個の質量部52,56,60,61は、第1の実施の形態とほぼ同様に、Y軸方向に直線状に並んだ状態で各外側支持梁62により連結され、これら全体の重心Gを中心としてY軸方向の前,後で対称形状に形成されている。そして、質量部52,61と質量部56,60とは、重心Gをほぼ一定の位置に保持しつつ、互いに逆位相でX軸方向に振動する構成となっている。
【0149】
62は4個の質量部52,56,60,61をX軸方向に振動可能に支持する左,右の外側支持梁で、該各外側支持梁62には、その長さ方向途中部位に連結部63を介して中央質量部52,56の枠状体53,57が連結されている。そして、質量部52,61と質量部56,60とが互いに逆位相で振動するときには、各外側支持梁62がX軸方向に対して略S字状に撓み変形し、その長さ方向途中部位には、振動の節となってほぼ一定の位置を保持する3箇所の節部62Aがそれぞれ形成される。
【0150】
64は基板51に設けられた固定部で、該固定部64は、基板51上に固定された四角形状の台座部64Aと、該台座部64Aの内側にY軸方向に延びて形成された左,右の延設部64Bと、該各延設部64Bに設けられ、各外側支持梁62の節部62Aに連結された3個の腕部64Cとによって構成されている。そして、質量部52,61と質量部56,60とが互いに逆位相で振動するときには、基板51に振動が伝わるのを抑制する構成となっている。
【0151】
一方、65は中央質量部52,56と外側質量部60,61との間に位置して基板51上に設けられた例えば4個の駆動電極用支持部、66は該各駆動電極用支持部65にそれぞれ設けられた固定側駆動電極で、該各固定側駆動電極66の各電極板66Aは、外側質量部60,61に突設された可動側駆動電極67の電極板67AとY軸方向の隙間を挟んで噛合している。
【0152】
68は駆動電極66,67により構成された4個の振動発生手段としての振動発生部で、該各振動発生部68は、各駆動電極用支持部65に設けられた駆動用電極パッド69に交流の駆動信号が直流バイアス電圧と共に入力されることにより、外側質量部60,61を静電引力によって図11中の矢示a1,a2方向に振動させるものである。
【0153】
70は水平振動子54,58内に位置して基板51上に設けられた例えば2個の検出電極用支持部で、該各検出電極用支持部70のうち図11中で上側に位置する一方の支持部70には、櫛歯状の電極板71Aを有する固定側検出電極71が設けられ、他方の支持部70には、櫛歯状の電極板72Aを有する固定側検出電極72が設けられている。
【0154】
73,74は水平振動子54,58に突設された可動側検出電極で、これらの可動側検出電極73,74は、固定側検出電極71,72の電極板71A,72AとY軸方向の隙間を挟んで噛合する複数の電極板73A,74Aを有している。
【0155】
75は水平振動子54の変位量を静電容量の変化により角速度として検出する角速度検出手段としての変位量検出部で、該変位量検出部75は、固定側検出電極71と可動側検出電極73とにより構成されている。そして、変位量検出部75は、水平振動子54がY軸方向に沿って図11中の矢示b1方向に変位するときに静電容量が増大し、水平振動子54が矢示b2方向に変位するときに静電容量が減少する。
【0156】
76は水平振動子58の変位量を検出する他の角速度検出手段としての変位量検出部で、該変位量検出部76は、固定側検出電極72と可動側検出電極74とにより構成されている。そして、変位量検出部76は、変位量検出部75の場合と逆に、水平振動子58が矢示b1方向に変位するときに静電容量が減少し、水平振動子58が矢示b2方向に変位するときに静電容量が増大する。
【0157】
そして、質量部52,56,60,61がX軸方向に振動しているときには、基板51にZ軸周りの角速度Ωが加わると、水平振動子54,58がコリオリ力によりY軸方向に対して互いに逆向きに変位する。これにより、変位量検出部75,76は、これらの変位量を静電容量の変化として検出し、支持部70に設けられた検出用電極パッド77,78から外部に検出信号を出力する。このとき、固定側検出電極71,72と可動側検出電極73,74とが一緒に近付き、遠ざかるから、変位量検出部75,76の静電容量は互いに一緒に(同位相で)増減する。従って、これらの検出信号を加算することにより、角速度Ωを高い精度で検出することができる。
【0158】
また、例えば基板51にY軸方向の加速度が加わったときには、水平振動子54,58がY軸方向に対して互いに同方向に変位するので、変位量検出部75,76の静電容量のうち一方は増加し、他方は減少する。このため、検出用電極パッド77,78からの検出信号を加算することによって、加速度による変位量検出部75,76の静電容量の変化を相殺でき、角速度を加速度から分離して検出することができる。但し、熱歪みが発生したときには、変位量検出部75,76の感度は一緒に増減するから、第1の実施の形態と異なり感度変化を打消すことはできない。
【0159】
79は外側質量部60,61の前,後両側に位置して基板51上に設けられた例えば2個のモニタ電極用支持部で、該各モニタ電極用支持部79には、後述のモニタ電極80とモニタ用電極パッド81とが設けられている。
【0160】
80は各モニタ電極用支持部79と外側質量部60,61との間にそれぞれ設けられた振動状態モニタ手段としてのモニタ電極で、該各モニタ電極80は、第1実施の形態とほぼ同様に、外側質量部60,61の振動周波数、振幅等に対応する交流のモニタ信号をモニタ用電極パッド81から出力し、このモニタ信号は、例えば中央質量部52,56の振動状態をモニタしたり、角速度の検出信号に対して同期検波等の信号処理を行うときの基準として用いられるものである。
【0161】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、モニタ電極80を変位量検出部75,76から離れた位置に配設する構成としたので、検出用電極パッド77,78とモニタ用電極パッド81とを個別に形成でき、モニタ信号と検出信号とを分離して高い精度で出力できると共に、センサの設計自由度を高めることができる。
【0162】
また、本実施の形態では、Z軸周りの角速度が作用したときに、2個の変位量検出部75,76の静電容量は一緒に増減する構成としたから、Y軸方向の加速度が作用したときには、変位量検出部75,76の静電容量のうち一方は増加し、他方は減少する。このため、加速度による静電容量の変化を打消すために、検出用電極パッド77,78からの検出信号を加算するから、検出用電極パッド77,78を配線等を用いて直接接続することができる。このとき、配線には加速度による容量変化を打消した信号が出力されるから、大きな加速度が作用したときであっても該信号が過大に大きくなることがない。このため、配線からの信号をアンプを用いて増幅するときに、常に正常な動作範囲でアンプを動作させることができる。
【0163】
次に、図13は本発明による第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、Z軸周りの角速度が作用したときに、2個の変位量検出部の静電容量のうち一方が増加し、他方が減少する構成としたことにある。なお、本実施の形態では前記第2の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0164】
91は水平振動子54,58内に位置して基板51上に設けられた例えば2個の検出電極用支持部で、該各検出電極用支持部91のうち図13中で上側に位置する一方の支持部91には、櫛歯状の電極板92Aを有する固定側検出電極92が設けられ、他方の支持部91には、櫛歯状の電極板93Aを有する固定側検出電極93が設けられている。
【0165】
94,95は水平振動子54,58に突設された可動側検出電極で、これらの可動側検出電極94,95は、固定側検出電極92,93の電極板92A,93AとY軸方向の隙間を挟んで噛合する複数の電極板94A,95Aを有している。
【0166】
96は水平振動子54の変位量を静電容量の変化により角速度として検出する角速度検出手段としての変位量検出部で、該変位量検出部96は、固定側検出電極92と可動側検出電極94とにより構成されている。そして、変位量検出部96は、水平振動子54がY軸方向に沿って図13中の矢示b1方向に変位するときに静電容量が増大し、水平振動子54が矢示b2方向に変位するときに静電容量が減少する。
【0167】
97は水平振動子58の変位量を検出する他の角速度検出手段としての変位量検出部で、該変位量検出部97は、固定側検出電極93と可動側検出電極95とにより構成されている。そして、変位量検出部97は、変位量検出部96の場合と同様に、水平振動子58が矢示b1方向に変位するときに静電容量が増加し、水平振動子58が矢示b2方向に変位するときに静電容量が減少する。
【0168】
そして、質量部52,56,60,61がX軸方向に振動しているときには、基板51にZ軸周りの角速度Ωが加わると、水平振動子54,58がコリオリ力によりY軸方向に対して互いに逆向きに変位する。これにより、変位量検出部96,97は、これらの変位量を静電容量の変化として検出し、支持部91に設けられた検出用電極パッド98,99から外部に検出信号を出力する。このとき、固定側検出電極92,93と可動側検出電極94,95とのうち一方が近付き、他方が遠ざかるから、変位量検出部96,97の静電容量は互いに逆位相で増減する。従って、これらの検出信号を減算(差動増幅)することにより、角速度Ωを高い精度で検出することができる。
【0169】
また、例えば基板51にY軸方向の加速度が加わったときには、水平振動子54,58がY軸方向に対して互いに同方向に変位するので、変位量検出部96,97の静電容量は一緒に増減する。このため、検出用電極パッド98,99からの検出信号を減算することによって、加速度による変位量検出部96,97の静電容量の変化を相殺でき、角速度を加速度から分離して検出することができる。
【0170】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、Z軸周りの角速度が作用したときに、2個の変位量検出部96,97の静電容量のうち一方は増加し、他方は減少する構成としたから、Y軸方向の加速度が作用したときには、変位量検出部75,76の静電容量は一緒に増減する。このため、検出用電極パッド98,99からの検出信号を減算することによって、加速度による静電容量の変化を打消すことができる。
【0171】
また、熱歪みが生じて固定側検出電極92,93と可動側検出電極94,95との間隔が変化したときには、2個の変位量検出部96,97のうち一方の感度が向上し、他方の感度が低下する。このとき、加速度による静電容量の変化を打消すために、検出用電極パッド98,99からの検出信号を減算するから、熱歪みによる感度の変化を打消すことができる。
【0172】
次に、図14ないし図17は本発明による第4の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、支持梁の節部と基板との間にモニタ電極を設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では前記第2の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0173】
101は基板51に設けられた複数箇所の固定部で、該各固定部101は、基板51の表面側に突出して形成され、各外側支持梁62の長さ方向に間隔をもって配置されている。そして、これらの固定部101は、その突出端側が各外側支持梁62の節部62Aにそれぞれ連結され、外側支持梁62を節部62Aの位置でX軸方向に撓み変形可能に支持すると共に、これによって質量部52,56,60,61等の振動が基板51側に伝わるのを抑制するように構成されている。
【0174】
また、固定部101は、外側支持梁62の節部62Aを基板51に対して一定の位置に固定し、節部62A等が基板51と水平なX軸方向、Y軸方向及び基板51と垂直なZ軸方向に変位するのを規制している。
【0175】
102は基板51上に設けられた例えば2個のモニタ電極用支持部で、該各モニタ電極用支持部102は、左,右の外側支持梁62の外側に配置されている。
【0176】
103は例えば左側の外側支持梁62と基板51との間に設けられた振動状態モニタ手段としてのモニタ電極で、該モニタ電極103は、図15に示す如く、後述のモニタ用固定側電極104と、モニタ用可動側電極105とを含んで構成されている。そして、モニタ電極103は、質量部52,56,60,61等の振動状態(例えばX軸方向の振幅)を電極104,105間の静電容量の変化によって検出、モニタし、そのモニタ信号を外部の信号出力回路(図示せず)等に出力するものである。
【0177】
104は左側のモニタ電極用支持部102に設けられたモニタ用固定側電極で、該モニタ用固定側電極104は、モニタ電極用支持部102から外側支持梁62に向けて突出した腕部104Aと、該腕部104Aに櫛歯状に並んで配置された複数の電極板104Bとにより構成され、該各電極板104Bは、X軸方向に間隔をもって略Y軸方向に延びている。また、各電極板104Bは、図15に示す如く、例えば外側支持梁62の節部62Aを中心Oとする略円弧状に湾曲して形成されている。
【0178】
105は左側の外側支持梁62に設けられたモニタ用可動側電極で、該モニタ用可動側電極105は、外側支持梁62の長さ方向中間部位に位置する節部62AからX軸方向に向けて外向きに突出した腕部105Aと、該腕部105Aの長さ方方向途中部位に櫛歯状に並んで設けられた複数の電極板105Bとを含んで構成されている。
【0179】
ここで、腕部105Aは、外側支持梁62と一体に変位するように節部62Aに高い剛性をもって固着されている。また、各電極板105Bは、固定側電極104の各電極板104Bとほぼ同様に、X軸方向に間隔をもって略Y軸方向に延びると共に、例えば外側支持梁62の長さ方向中間部位の節部62Aを中心Oとする略円弧状に湾曲して形成されている。また、これらの電極板104B,105Bは互いに噛合した状態で配置され、径方向の隙間をもって対向している。
【0180】
そして、モニタ電極103は、質量部52,56,60,61等が振動して外側支持梁62がX軸方向に撓み変形するときに、可動側電極105の各電極板105Bが外側支持梁62の節部62A(中心O)を軸線として基板51と水平な方向に回動変位し、例えば質量部52,56,60,61の振幅等に応じて電極板104B,105B間の径方向の対向面積(静電容量)が変化する。この場合、電極板104B,105Bは円弧状に形成されているため、これらは互いに接触することなく相対変位でき、また電極板104B,105B間の静電容量は、電極板105Bの回動変位量に応じて比例的(リニア)に変化する構成となっている。
【0181】
106は例えば右側の外側支持梁62と基板51との間に設けられた他の振動状態モニタ手段としてのモニタ電極で、該モニタ電極106は、図16に示す如く、左側のモニタ電極103とほぼ同様に、腕部107Aと複数の電極板107Bとを有し右側の電極用支持部102に設けられたモニタ用固定側電極107と、腕部108Aと複数の電極板108Bとを有し右側の外側支持梁62の節部62Aに設けられたモニタ用可動側電極108とを含んで構成されている。
【0182】
そして、これらのモニタ電極103,106は、例えば固定部101に設けられた接地用電極パッド109と、左,右のモニタ電極用支持部102に設けられたモニタ用電極パッド110との間で静電容量の変化を検出するものである。
【0183】
この場合、モニタ電極103,106は、直線状に並べて配置された質量部52,56,60,61とこれらを連結する各外側支持梁62とを挟んでX軸方向の両側に配置され、外側支持梁62が撓み変形するときには、モニタ電極103,106の静電容量が互いに同位相で一緒に増,減する構成となっている。
【0184】
本実施の形態による角速度センサは上述の如き構成を有するもので、次にモニタ電極103,106の作動について説明する。
【0185】
まず、外部の信号出力回路から左,右の振動発生部68に対して、互いに逆位相となる交流の駆動信号を直流バイアス電圧と共に印加すると、第2の実施の形態とほぼ同様に、質量部52,61と質量部56,60とがX軸方向に対して互いに逆位相で振動する。そして、この状態でZ軸周りの角速度Ωが加わると、水平振動子54,58は、角速度Ωに応じてY軸方向に変位するので、このときの変位量を変位量検出部75,76により角速度Ωとして検出することができる。
【0186】
このとき、外側支持梁62は、図17に示す如く、質量部52,56,60,61が振動することによってX軸方向に撓み変形し、各外側支持梁62のうち節部62Aの近傍に位置する部位は、節部62Aを支点としてX軸方向に揺動するように変位する。この結果、モニタ電極103,106の可動側電極105,108が各外側支持梁62と一緒に中心Oの周囲で水平方向に回動変位し、電極104,105間及び電極107,108間の静電容量が変化するため、モニタ電極103,106から質量部52,56,60,61の振動状態に対応するモニタ信号が信号出力回路に出力される。
【0187】
これにより、例えば信号出力回路の一部を構成する振幅制御回路(AGC回路)等は、モニタ信号が一定の信号状態となるように、振動発生部68に印加する駆動信号の電圧値等をフィードバック制御する。従って、信号出力回路は、例えば質量部52,56,60,61の固有振動数、Q値等が周囲の温度によって変化する場合でも、これらを所定の振幅で振動させることができ、角速度Ωの検出精度を安定させることができる。
【0188】
この場合、モニタ電極103,106の可動側電極105,108は、質量部52,56,60,61等と比較して慣性質量が十分に小さく形成されている上に、各外側支持梁62の節部62Aに高い剛性をもって固着され、この節部62Aと固定部101とを介して基板51に一体的に固定されている。
【0189】
このため、外部からの振動、衝撃等によって基板51に加速度が加わる場合でも、可動側電極105,108が加速度により誤って変位するのを防止でき、電極104,105間及び電極107,108間の静電容量に応じて正確なモニタ信号を出力できると共に、特にZ軸方向の加速度によって可動側電極105が基板51と近接,離間するように誤動作するのを確実に防ぐことができる。
【0190】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、モニタ電極103,106の可動側電極105,108を各外側支持梁62の節部62Aに設ける構成としたので、モニタ電極103,106を外力に対して正確に作動させることができ、例えばモニタ信号を用いて質量部52,56,60,61の振幅等を安定的にフィードバック制御することができる。従って、例えば周囲の温度変化、外力等に対して角速度センサの検出精度を良好に保持でき、信頼性をより高めることができる。
【0191】
また、モニタ電極103は、固定側電極104と可動側電極105との間で静電容量の変化を検出し、モニタ電極106は、固定側電極107と可動側電極108との間で静電容量の変化を検出するようにしたので、非接触式の簡単な構造により質量部52,56,60,61の振動状態を正確に検出することができる。
【0192】
この場合、モニタ電極103,106の各電極板104B,105B,107B,108Bを櫛歯状に形成して互いに噛合させたので、例えば電極104,105,107,108を小型化した場合でも、これらの電極間に大きな対向面積を確保でき、高い検出精度をもつモニタ電極103,106をコンパクトに形成することができる。
【0193】
しかも、電極板104B,105B,107B,108Bは、各外側支持梁62の節部62Aを中心として円弧状に形成したので、可動側電極105,108が回動変位するときには、これらの電極板104B,105B,107B,108Bが互いに接触することなく変位することができる。そして、可動側電極105,108の回動変位量(回動角)に応じて電極板104B,105B間及び電極板107B,108B間の対向面積を比例的に変化させることができ、これらの電極板間の静電容量を可動側電極105,108の回動角に応じてリニアに増減させることができる。これにより、モニタ電極103,106を外側支持梁62の節部62Aに配置した状態でも、質量部52,56,60,61の振動状態を容易に検出することができる。
【0194】
また、モニタ電極103,106を左,右の外側支持梁62にそれぞれ配置したので、これらの外側支持梁62が撓み変形するときには、例えばモニタ電極103,106の静電容量を互いに同位相で一緒に増,減させることができる。従って、これらのモニタ信号を信号処理回路等によって加算することにより、モニタ信号の精度をより高めることができる。
【0195】
次に、図18及び図19は本発明による第5の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、支持梁のうち互いに隣接する節部にモニタ電極をそれぞれ設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では前記第2の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0196】
111は基板51の表面側に突設された複数箇所の固定部で、該各固定部111は、第3の実施の形態とほぼ同様に、各外側支持梁62の長さ方向に間隔をもって配置され、外側支持梁62を基板51側に振動が伝わり難い節部62Aの位置でX軸方向に撓み変形可能に支持すると共に、外側支持梁62の節部62A等が基板51と水平なX軸方向、Y軸方向及び基板51と垂直なZ軸方向に変位するのを規制している。
【0197】
112は基板51上に設けられたモニタ電極用支持部で、該各モニタ電極用支持部112は、例えば左側の外側支持梁62の近傍に配置されている。
【0198】
113は外側支持梁62と基板51との間に設けられた振動状態モニタ手段としてのモニタ電極で、該モニタ電極113は、図19に示す如く、第3の実施の形態とほぼ同様に、複数の電極板114Aを有しモニタ電極用支持部112に設けられたモニタ用固定側電極114と、腕部115Aと複数の電極板115Bとを有し外側支持梁62の長さ方向中間部位の節部62Aに高い剛性をもって設けられたモニタ用可動側電極115とを含んで構成されている。
【0199】
そして、各電極板114A,115Bは、長さ方向中間部位の節部62Aを中心O′として円弧状に形成され、互いに噛合した状態で配置されると共に、径方向の隙間をもって対向している。
【0200】
116は外側支持梁62と基板51との間に設けられた他の振動状態モニタ手段としてのモニタ電極で、該モニタ電極116は、モニタ電極113とほぼ同様に、複数の電極板117Aを有しモニタ電極用支持部112に設けられたモニタ用固定側電極117と、腕部118Aと複数の電極板118Bとを有し外側支持梁62の端部側に位置する節部62Aに高い剛性をもって設けられたモニタ用可動側電極118とを含んで構成されている。また、各電極板117A,118Bは、端部側の節部62Aを中心O″として円弧状に形成され、径方向の隙間をもって互いに対向している。
【0201】
そして、質量部52,56,60,61等が振動して外側支持梁62がX軸方向に撓み変形するときには、可動側電極115が外側支持梁62の長さ方向中間部位の節部62A(中心O′)の周囲で基板51と水平な方向に回動変位し、可動側電極118が端部側の節部62A(中心O″)の周囲で回動変位する。これにより、モニタ電極113,116の静電容量が変化し、例えば固定部111に設けられた接地用電極パッド119と、モニタ電極用支持部112に設けられたモニタ用電極パッド120との間で静電容量の変化が検出されるものである。
【0202】
この場合、モニタ電極113,116は、外側支持梁62の互いに隣接する節部62Aに設けられ、外側支持梁62が撓み変形するときには、これらの静電容量が互いに同位相で一緒に増,減する。また、これらのモニタ電極113,116は、モニタ電極用支持部112を介して接続されているため、電極パッド119,120は、モニタ電極113,116のモニタ信号を加算した信号が出力される構成となっている。
【0203】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1,第3の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、モニタ電極113,116を外側支持梁62の互いに隣接する節部62Aに設けたので、これらのモニタ電極113,116によりモニタ電極用支持部112を共用できると共に、この支持部112によってモニタ電極113,116間を接続することができる。
【0204】
従って、モニタ電極113,116間を外部の配線等によって接続することなく、両者の信号を加算したモニタ信号を出力できるから、簡単な構造によってモニタ信号の精度を高めることができ、またモニタ電極用支持部112や電極パッド120の構造を簡素化することができる。
【0205】
次に、図20ないし図24は本発明による第6の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、角速度センサにより2軸周りの角速度を個別に検出する構成としたことにある。なお、本実施の形態では前記第2の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0206】
121は角速度センサの基板で、該基板121は、第2の実施の形態とほぼ同様に、例えばX軸とY軸とに沿って水平に延びると共にZ軸と垂直に配置されている。しかし、本実施の形態による角速度センサは、後述の中央質量部122,126によってZ軸周りの角速度Ω1を検出し、外側質量部130,134によってY軸周りの角速度Ω2を検出する構成となっている。
【0207】
122は基板121上に配置された第1の中央質量部で、該第1の中央質量部122は、図20ないし図22に示す如く、第2の実施の形態とほぼ同様に、4個の質量部122,126,130,134のうち、第2の中央質量部126と共に中央寄りに配置されている。そして、中央質量部122は、四角形の枠状に形成された中央側枠状体123及び水平振動子124と、例えば4本の内側支持梁125とを含んで構成されている。
【0208】
126は基板121上に配置された第2の中央質量部で、該第2の中央質量部126は、中央質量部122とほぼ同様に、四角形の枠状に形成された中央側枠状体127及び水平振動子128と、例えば4本の内側支持梁129とを含んで構成されている。
【0209】
130は基板121上に配置された第1の外側質量部で、該第1の外側質量部130は、4個の質量部122,126,130,134のうち、第2の外側質量部134と共にY軸方向に対して中央質量部122,126の外側に配置されている。
【0210】
ここで、外側質量部130は、四角形の枠状に形成された外側枠状体131と、該外側枠状体131の内側に設けられた垂直振動子132と、該垂直振動子132をZ軸方向に変位(振動)可能に支持する後述の内側支持梁133とを含んで構成されている。また、垂直振動子132は、例えば四角形の平板状をなす質量体として形成され、その中央には、図21、図22に示す如く、電極取出孔132Aが形成されている。
【0211】
133は外側枠状体131と垂直振動子132との間に設けられた例えば4本の内側支持梁で、該各内側支持梁133は、図23に示す如く、細長い梁として形成され、その基端側が枠状体131の内側に固着されると共に、その先端側がL字状に屈曲して垂直振動子132の4隅に固着されている。
【0212】
これにより、垂直振動子132は、図24に示す如く、各内側支持梁133がZ軸方向に撓み変形することにより、基板121に対して近接,離間するようにZ軸方向に変位する。この場合、各内側支持梁133は、垂直振動子132を4隅で支持することにより、垂直振動子132を基板121に対して平行な状態で安定的に変位させることができる。
【0213】
また、各内側支持梁133は、例えば垂直振動子132の4辺に沿って延び、振動子132を取囲むように四角形状に配置されている。これにより、垂直振動子132の4隅に細長い各内側支持梁133を連結した状態でも、これらを小さな面積内にコンパクトに配置できる構成となっている。
【0214】
134は外側質量部130とほぼ同様に構成された第2の外側質量部で、該第2の外側質量部134は、図20に示す如く、四角形の枠状に形成された外側枠状体135と、電極取出孔136Aを有する垂直振動子136と、各内側支持梁137とを含んで構成されている。
【0215】
そして、4個の質量部122,126,130,134は、第2の実施の形態とほぼ同様に、Y軸方向に直線状に並んで配置され、全体の重心Gを中心としてY軸方向の前,後で対称形状に形成されると共に、質量部122,134と質量部126,130とが互いに逆位相でX軸方向に振動する構成となっている。
【0216】
138は質量部122,126,130,134をX軸方向に振動可能に支持する左,右の外側支持梁で、該各外側支持梁138には、第2の実施の形態とほぼ同様に、例えば3箇所の節部138Aが形成されている。また、外側支持梁138には、その長さ方向途中部位に連結部139を介して中央側枠状体123,127が連結され、その長さ方向両端側に他の連結部140を介して外側枠状体131,135が連結されている。
【0217】
141は基板121に設けられた固定部で、該固定部141は、第2の実施の形態とほぼ同様に、四角形状の台座部141A、略T字状の延設部141B及び各腕部141Cにより構成され、各腕部141Cは、横梁、縦梁及び固着部によりY軸方向に弾性をもって撓み変形可能に形成されている。そして、固定部141は、各腕部141Cにより各外側支持梁138を節部138Aの位置で基板121に固定している。
【0218】
また、基板121上には、外側質量部130,134の前,後両側に例えば4個の駆動電極用支持部142が設けられ、該各駆動電極用支持部142には、櫛歯状の電極板143Aを有する固定側駆動電極143がそれぞれ設けられている。そして、これらの電極板143Aは、外側質量部130,134に突設された可動側駆動電極144の電極板144Aと隙間をもって噛合し、これによって駆動電極143,144は、質量部122,126,130,134をX軸方向に振動させる例えば4個の振動発生部145を構成している。
【0219】
さらに、基板121上には、第2の実施の形態とほぼ同様に、水平振動子124,128内に例えば2個の検出電極用支持部146が設けられ、該各検出電極用支持部146には、それぞれ固定側検出電極147,148が設けられている。そして、固定側検出電極147,148の各電極板147A,148Aは、水平振動子124,128に突設された可動側検出電極149,150の各電極板149A,150Aと隙間をもって噛合している。
【0220】
151はZ軸周りの角速度Ω1を検出する第1の角速度検出手段としての変位量検出部で、該第1の変位量検出部151は、第2の実施の形態とほぼ同様に、検出電極147,149により構成され、水平振動子124のY軸方向の変位量を各電極板147A,149A間の静電容量の変化によりZ軸周りの角速度Ω1として検出するものである。
【0221】
152は他の検出電極148,150により構成された第1の角速度検出手段としての変位量検出部で、該第1の変位量検出部152は、水平振動子128のY軸方向の変位量を各電極板148A,150A間の静電容量の変化によりZ軸周りの角速度Ω1として検出するものである。
【0222】
そして、変位量検出部151,152は、第2の実施の形態とほぼ同様に、水平振動子124,128がZ軸周りの角速度Ω1によりY軸方向に対して互いに逆向きに変位するときに、支持部146に設けられた検出用電極パッド153,154(図20参照)から外部に検出信号を出力する。従って、これらの検出信号を差動アンプ等に入力することにより、Z軸周りの角速度Ω1を高い精度で検出することができる。
【0223】
また、水平振動子124,128が加速度によりY軸方向の同じ向きに変位するときには、これらの変位による静電容量の変化を変位量検出部151,152間で打消すことができ、加速度の影響を除去できる構成となっている。
【0224】
155,156は垂直振動子132,136に対応する位置で基板121上に設けられた例えば2個の固定側検出電極で、該固定側検出電極155,156は、図21ないし図23に示すように、例えば四角形の金属膜等によって構成されている。
【0225】
そして、例えば図21中で右側に位置する固定側検出電極155は、垂直振動子132の裏面側の部位により構成された可動側検出電極157とZ軸方向の隙間をもって対向し、これらは平行平板コンデンサを構成している。また、左側に位置する固定側検出電極156は、垂直振動子136の裏面側の部位により構成された可動側検出電極158とZ軸方向の隙間をもって対向している。
【0226】
159はY軸周りの角速度Ω2を検出する第2の角速度検出手段としての変位量検出部で、該第2の変位量検出部159は、検出電極155,157により構成され、垂直振動子132のZ軸方向の変位量を電極155,157間の静電容量の変化によりY軸周りの角速度Ω2として検出するものである。
【0227】
160は他の検出電極156,158により構成された第2の角速度検出手段としての変位量検出部で、該第2の変位量検出部160は、垂直振動子136のZ軸方向の変位量を電極156,158間の静電容量の変化によりY軸周りの角速度Ω2として検出するものである。
【0228】
また、基板121上には、低抵抗なシリコン材料等からなる2個のパッド支持部161が垂直振動子132,136の電極取出孔132A,136A内に突出して設けられ、該各パッド支持部161の突出端側には、これらのパッド支持部161を介して固定側検出電極155,156と接続された検出用電極パッド162,163が設けられている。
【0229】
そして、角速度センサの作動時には、第2の実施の形態とほぼ同様に、外側質量部130,134がX軸方向に互いに逆位相で振動するため、垂直振動子132,136にY軸周りの角速度Ω2が加わると、これらの振動子132,136はZ軸方向に対して互いに逆向きに変位する。
【0230】
これにより、変位量検出部159,160は、垂直振動子132,136の変位量に応じた検出信号を検出用電極パッド162,163から出力するので、これらの検出信号を差動アンプ等に入力することにより、Y軸周りの角速度Ω2を高い精度で検出することができる。
【0231】
また、垂直振動子132,136にZ軸方向の加速度が加わる場合には、これらの振動子132,136がZ軸方向の同じ向きに変位するので、垂直振動子132,136の変位による静電容量の変化を変位量検出部159,160間で打消して除去でき、Y軸周りの角速は度Ω2を加速度等の外乱から分離して検出することができる。
【0232】
164は外側質量部130,134の前,後両側に位置して基板121上に設けられた例えば2個のモニタ電極用支持部で、該各モニタ電極用支持部164には、第2の実施の形態とほぼ同様に、後述のモニタ電極165とモニタ用電極パッド166とが設けられている。
【0233】
165は各モニタ電極用支持部164と外側質量部130,134との間にそれぞれ設けられた振動状態モニタ手段としてのモニタ電極で、該各モニタ電極165は、外側質量部130,134の振動周波数、振幅等に対応する交流のモニタ信号をモニタ用電極パッド166から出力する。
【0234】
そして、このモニタ信号は、例えば質量部122,126,130,134の振動状態をモニタしたり、角速度Ω1,Ω2の検出信号に対して同期検波等の信号処理を行うときの基準として用いられるものである。また、167は、基板121を覆う蓋板である。
【0235】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1,第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、例えば4個の質量部122,126,130,134のうち、中央質量部122,126を用いてZ軸周りの角速度Ω1を検出し、外側質量部130,134を用いてY軸周りの角速度Ω2を検出する構成としている。
【0236】
これにより、角速度Ω1用の検出部位と角速度Ω2用の検出部位とを1組の質量部122,126,130,134によってコンパクトに形成できると共に、これらの検出部位に対して振動発生部145、モニタ電極165も共通化することができる。
【0237】
従って、例えば2軸周りの角速度を検出するために2個の角速度センサを垂直に配置する場合と比較して、センサ全体を小型化でき、その組立作業を容易に実行できると共に、振動発生用の駆動信号、角速度Ω1,Ω2の検出信号、振動のモニタ信号等を処理するための信号処理回路や配線等を簡略化することができる。
【0238】
また、本実施の形態では、水平振動子124,128をZ軸周りの角速度Ω1に応じて変位させ、垂直振動子132,136をY軸周りの角速度Ω2に応じて変位させるようにしている。これにより、例えば1個の振動子を角速度Ω1,Ω2に応じてY軸方向またはZ軸方向に変位させ、これらの変位量を信号処理等により分離して角速度Ω1,Ω2を検出する場合と比較して、個々の角速度Ω1,Ω2を高い精度で検出でき、センサの信頼性を高めることができる。
【0239】
しかも、Y軸方向の加速度は水平振動子124,128(変位量検出部151,152)間で打消すことができ、Z軸方向の加速度は垂直振動子132,136(変位量検出部159,160)間で打消すことができるから、これらの2軸方向において加速度の影響を確実に除去でき、検出精度の高い2軸検出型の角速度センサを実現することができる。
【0240】
次に、図25は本発明による第7の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、角速度検出手段は4個の質量部のうちY軸方向の外側(両端側)に位置する2個の質量部に角速度が作用したときに該質量部がY軸方向に変位する変位量をZ軸周りの角速度として検出する構成としたことにある。なお、本実施の形態では前記第2の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0241】
171は例えば高抵抗なシリコン材料、ガラス材料等により形成された基板で、該基板171の表面側には、低抵抗なシリコン材料を用いて後述の質量部172,173,174,178、外側支持梁182、固定部185、振動発生部189、変位量検出部195,196、モニタ電極200等が形成されている。
【0242】
172,173は基板171の中央側に配置された2個の中央質量部で、該中央質量部172,173は、X軸方向に延びた直線状の質量体として形成され、その両端側は各外側支持梁182に連結されている。
【0243】
174はY軸方向に対して中央質量部172の外側に配置された第1の外側質量部で、該第1の外側質量部174は、四角形の外側枠状体175と、該外側枠状体175内に設けられた水平振動子176と、例えば4本の内側支持梁177とを含んで構成されている。また、水平振動子176は四角形の枠状体として形成され、各内側支持梁177によりY軸方向に変位可能に支持されている。
【0244】
178はY軸方向に対して中央質量部173の外側に配置された第2の外側質量部で、該第2の外側質量部178は、外側質量部174とほぼ同様に形成され、外側枠状体179、水平振動子180及び内側支持梁181を含んで構成され、水平振動子180は、4本の内側支持梁181によりY軸方向に変位可能に支持されている。
【0245】
ここで、4個の質量部172,173,174,178は、第1の実施の形態とほぼ同様に、Y軸方向に直線状に並んだ状態で各外側支持梁182により連結され、これら全体の重心Gを中心としてY軸方向の前,後で対称形状に形成されている。そして、質量部172,174と質量部173,178とは、重心Gをほぼ一定の位置に保持しつつ、互いに逆位相でX軸方向に振動する構成となっている。
【0246】
182は質量部172,173,174,178をX軸方向に振動可能に支持する左,右の外側支持梁で、該各外側支持梁182には、第2の実施の形態とほぼ同様に、例えば3箇所の節部182Aが形成されている。また、外側支持梁182には、その長さ方向途中部位に連結部183を介して中央側質量部172,173が連結され、その長さ方向両端側に他の連結部184を介して外側枠状体175,179が連結されている。
【0247】
185は基板171に設けられた固定部で、該固定部185は、第2の実施の形態とほぼ同様に、四角形状の台座部185A、略T字状の延設部185B及び各腕部185Cにより構成され、各腕部185Cは、横梁、縦梁及び固着部によりY軸方向に弾性をもって撓み変形可能に形成されている。そして、固定部185は、各腕部185Cにより各外側支持梁182を節部182Aの位置で基板171に固定している。
【0248】
また、基板171上には、中央側質量部172,173の間に例えば4個の駆動電極用支持部186が設けられ、該各駆動電極用支持部186には、櫛歯状の電極板187Aを有する固定側駆動電極187がそれぞれ設けられている。そして、これらの電極板187Aは、中央側質量部172,173に突設された可動側駆動電極188の電極板188Aと隙間をもって噛合し、これによって駆動電極187,188は、質量部172,173,174,178をX軸方向に振動させる例えば4個の振動発生部189を構成している。
【0249】
さらに、基板171上には、第2の実施の形態とほぼ同様に、水平振動子176,180内に例えば2個の検出電極用支持部190が設けられ、該各検出電極用支持部190には、それぞれ固定側検出電極191,192が設けられている。そして、固定側検出電極191,192の各電極板191A,192Aは、水平振動子176,180に突設された可動側検出電極193,194の各電極板193A,194Aと隙間をもって噛合している。
【0250】
195はZ軸周りの角速度Ωを検出する角速度検出手段としての変位量検出部で、該変位量検出部195は、第2の実施の形態とほぼ同様に、検出電極191,193により構成され、水平振動子176のY軸方向の変位量を各電極板191A,193A間の静電容量の変化によりZ軸周りの角速度Ωとして検出するものである。
【0251】
196は他の検出電極192,194により構成された他の角速度検出手段としての変位量検出部で、該変位量検出部196は、水平振動子180のY軸方向の変位量を各電極板192A,194A間の静電容量の変化によりZ軸周りの角速度Ωとして検出するものである。
【0252】
そして、変位量検出部195,196は、第2の実施の形態とほぼ同様に、水平振動子176,180がZ軸周りの角速度ΩによりY軸方向に対して互いに逆向きに変位するときに、支持部190に設けられた検出用電極パッド197,198から外部に検出信号を出力する。従って、これらの検出信号を差動アンプ等に入力することにより、Z軸周りの角速度Ωを高い精度で検出することができる。
【0253】
また、水平振動子176,180が加速度によりY軸方向の同じ向きに変位するときには、これらの変位による静電容量の変化を変位量検出部195,196間で打消すことができ、加速度の影響を除去できる構成となっている。
【0254】
199は中央側質量部172,173の間に位置して基板171上に設けられた例えば2個のモニタ電極用支持部で、該各モニタ電極用支持部199と中央側質量部172,173との間には、第2の実施の形態とほぼ同様に、振動状態モニタ手段としてのモニタ電極200が設けられると共に、モニタ電極用支持部199にはモニタ用電極パッド201が設けられている。
【0255】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0256】
なお、第1の実施の形態では、角速度センサにより外力中に含まれる加速度成分を除去して角速度成分だけを検出する構成としたが、本発明はこれに限らず、例えば変位量検出部29,32(または変位量検出部30,31)の検出信号を加算する加速度用の検出側配線を設ける構成としてもよい。これにより、角速度センサの作動時には、検出側配線42,43により角速度を検出しつつ、加速度用の検出側配線により検出信号中に含まれる角速度成分を変位量検出部29,32間(または変位量検出部30,31間)で打消し、加速度も検出することができる。
【0257】
また、第3の実施の形態では、モニタ電極103,106を外側支持梁62の長さ方向中間部位の節部62Aに配置する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、モニタ電極を支持梁の任意の節部に設けてよいものであり、例えばモニタ電極103,106を端部側の節部62Aに設ける構成としてもよい。
【0258】
また、第1ないし第4の実施の形態では、基板1,51と垂直なZ軸周りの角速度Ωを検出する構成としたが、本発明はこれに限らず、例えばX軸方向に振動する各質量部をY軸周りの角速度に応じてZ軸方向に変位させ、このときの変位量をY軸周りの角速度として検出する構成としてもよい。
【0259】
さらに、第5の実施の形態では、中央質量部122,126によりZ軸周りの角速度Ω1を検出し、外側質量部130,134によりY軸周りの角速度Ω2を検出する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、中央質量部と外側質量部の構成及び機能を相互に入れ換え、中央質量部によりY軸周りの角速度を検出し、外側質量部によりZ軸周りの角速度を検出する構成としてもよい。
【0260】
そして、この場合には、中央質量部をX軸方向に振動させた状態でZ軸方向に変位可能に形成し、中央質量部と基板との間には、中央質量部のZ軸方向の変位量を静電容量の変化によりY軸周りの角速度として検出する第2の角速度検出手段を設ける。また、外側質量部をX軸方向に振動させた状態でY軸方向に変位可能に形成し、外側質量部と基板との間には、外側質量部のY軸方向の変位量を静電容量の変化によりZ軸周りの角速度として検出する第1の角速度検出手段を設ける構成とすればよい。
【0261】
また、第1ないし第7の実施の形態では、4個の質量部2,6,10,11,52,56,60,61,122,126,130,134,172,173,174,178だけをY軸方向に並んで配置する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図26に示す第1の変形例のように、外側質量部60′,61′よりもさらに外側に外側質量部60′,61′とは逆位相でX軸方向に振動する補助質量部211,212を設け、合計6個の質量部を配置する構成としてもよく、8個以上の質量部を配置する構成としてもよい。また、補助質量部211,212にはモニタ電極80′を設ける構成としてもよい。このように質量部の数を増加させることによって、駆動振動に伴う回転モーメントを打消し合うように調整でき、検出電極の面積を増加させることができる。
【0262】
また、例えば図27に示す第2の変形例のように、中央側質量部52,56の間には、角速度センサを補強する補強部221を設ける構成としてもよい。この場合、補強部221はその両端側が2箇所の節部62Aを連結され、質量部52,56,60,61が振動するときでも、可動せずに静止するものである。なお、補強部221は質量部52,56,60,61等の全体を動き難く補強するものであるから、その剛性が高いこと、またはその質量が大きいことが必要となる。
【0263】
また、第1ないし第7の実施の形態では、外側支持梁12,62,138,182のY軸方向両端側は自由端として構成した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、図28に示す第3の変形例のように、外側支持梁62′の両端側を延長し、台座部64A(基板51)に連結(固定)する構成としてもよい。これにより、外側質量部60,61がZ軸方向に振動するのを防止することができる。
【0264】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、4個の質量部を支持梁によって連結し、互いに隣接する質量部を逆位相でX軸方向に振動させる構成としたので、4個の質量部を、これら全体の重心を挟んでY軸方向に対称な形状に形成でき、これらの質量部は、全体の重心Gをほぼ一定の位置に保持しつつ、互いに逆位相でX軸方向に安定的に振動することができる。これにより、互いに逆位相となる質量部をバランスよく振動させて振動時の反力を相互に打消すことができ、基板側に振動が伝わるのを確実に抑制することができる。また、各質量部に僅かな寸法誤差、加工誤差等がある場合でも、この誤差による共振周波数の差等を対称な形状によって補償できるから、外部からの振動、衝撃等による加速度が加わったときには、互いに逆位相で振動する質量部の変位量をほぼ等しくすることができ、これらの変位量を角速度検出手段により確実に打消すことができる。これにより、角速度を加速度から分離して正確に検出でき、センサの性能や信頼性を向上させることができる。
【0265】
この場合、請求項2の発明のように、角速度検出手段は4個の質量部のうちY軸方向の中央側に位置する2個の質量部に角速度が作用したときに該質量部がY軸とZ軸のうち少なくともいずれか一方の軸方向に変位する変位量を角速度として検出する構成とするのが好ましい。
【0266】
また、請求項3の発明によれば、固定部は、支持梁のうち各質量部が互いに逆位相で振動するときの節に対応する部位を基板に固定する構成としたので、各質量部の振動が支持梁と固定部とを介して基板側に伝わるのを確実に抑制でき、センサの検出精度をより高めることができる。
【0267】
また、請求項4の発明によれば、4個の質量部はY軸方向に直線状に配設され、支持梁はY軸方向に直線状に延びて各質量部を連結する構成としたので、直線状に延びた支持梁の撓み変形によって各質量部の振動状態(振動モード)をほぼ定めることができる。これにより、各質量部に多少の加工誤差等が存在したとしても、その中央に位置する2個の質量部を互いにほぼ等しい振幅で振動させることができ、センサの検出感度を安定させることができる。
【0268】
また、請求項5の発明によれば、中央側の質量部と外側の質量部のうち一方の質量部はZ軸周りの角速度に応じてY軸方向に変位し、他方の質量部はY軸周りの角速度に応じてZ軸方向に変位する構成としたので、角速度検出手段は、例えば中央側の質量部によってZ軸周りの角速度を検出しつつ、外側の質量部によってY軸周りの角速度を検出することができる。これにより、2軸周りの角速度を個別に検出可能な角速度センサを容易に構成でき、この2軸検出型のセンサ全体を小型化できると共に、センサ用の信号処理回路や配線等を簡略化することができる。
【0269】
また、請求項6の発明によれば、中央側に位置する2個の質量部は、中央側枠状体と、該中央側枠状体内にY軸方向に振動可能に設けられた水平振動子とによってそれぞれ構成したので、中央側枠状体は、支持梁の撓み変形がY軸方向の変位となって水平振動子に伝わるのを防止でき、角速度をより正確に検出することができる。
【0270】
また、請求項7の発明によれば、角速度検出手段は、中央側に位置する2個の質量部のうち一方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する第1,第2の変位量検出部と、他方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する第3,第4の変位量検出部とによって構成したから、例えば第1,第2の変位量検出部による検出信号と第3,第4の変位量検出部による検出信号とを加算または減算することにより、角速度を加速度から分離して検出することができると共に、熱歪みによる感度変化を打消すことができる。
【0271】
この場合、請求項8の発明のように、第1,第2の変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、その固定側検出電極と可動側検出電極との間隔が一方は狭まり他方は広がる構成とし、第3,第4の変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、その固定側検出電極と可動側検出電極との間隔が一方は狭まり他方は広がる構成とするのが好ましい。
【0272】
また、請求項9の発明によれば、角速度検出手段は、中央側に位置する2個の質量部のうち一方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する一方の変位量検出部と、他方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する他方の変位量検出部とにより構成したから、2つの変位量検出部による静電容量を減算または加算することによって、Z軸周りの角速度を検出することができる。
【0273】
また、請求項10の発明によれば、2つの変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、両方の固定側検出電極と可動側検出電極との間隔が一緒に広狭する構成としたから、2つの変位量検出部による静電容量を加算することによって、Z軸周り角速度を加速度から分離して検出することができる。
【0274】
また、請求項11の発明によれば、2つの変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、いずれか一方の固定側検出電極と可動側検出電極との間隔が狭まり、他方の固定側検出電極と可動側検出電極との間隔が広がる構成としたから、2つの変位量検出部による静電容量を減算することによって、Z軸周り角速度を加速度から分離して検出することができると共に、熱歪みによる感度変化を打消すことができる。
【0275】
また、請求項12の発明によれば、外側に位置する2個の質量部は、外側枠状体と、該外側枠状体内にZ軸方向に振動可能に設けられた垂直振動子とによってそれぞれ構成したので、例えば中央側の質量部を用いてZ軸周りの角速度を検出しつつ、外側の質量部を用いてY軸周りの角速度を検出することができる。これにより、2軸周りの角速度を個別に検出可能な角速度センサを容易に構成することができる。
【0276】
また、請求項13の発明によれば、固定部には、各質量部にY軸方向の加速度が加わるときに各質量部を支持した状態でY軸方向に撓み変形する腕部を形成する構成としたので、各質量部がY軸方向の加速度によって振動するときには、腕部の弾性力により質量部間で振幅の差が小さくなるように振動エネルギを相互に伝達することができる。これにより、例えば寸法誤差、加工誤差等による各質量部の振幅のばらつきを加速度に対して小さく抑えることができ、加速度の除去を安定的に行うことができる。
【0277】
さらに、請求項14の発明によれば、4個の質量部は、該各質量部全体の重心を挟んでY軸方向に対称に形成する構成としたので、これらの質量部は、全体の重心Gをほぼ一定の位置に保持しつつ、互いに逆位相でX軸方向に安定的に振動でき、基板側に振動が伝わるのを確実に抑制することができる。また、各質量部に僅かな寸法誤差、加工誤差等がある場合でも、この誤差による共振周波数の差等を対称な形状によって補償でき、センサの性能や信頼性を向上させることができる。
【0278】
また、請求項15の発明によれば、外側の各質量部は中央側の各質量部よりも小さな質量をもって形成する構成としたので、中央側の各質量部に加わる回転モーメントと、外側の各質量部に加わる回転モーメントとをほぼ等しくすることができ、これらの回転モーメントを互いに打消すことができる。これにより、回転モーメントが外力となって基板側に伝わるのを防止でき、角速度の検出精度をより高めることができる。また、各質量部が振動発生手段により振動するときには、その共振状態におけるQ値を高くして大きな振幅を確保でき、検出感度を安定させることができる。
【0279】
また、請求項16の発明によれば、4個の質量部のうちY軸方向の中央側に位置する2個の質量部には振動状態モニタ手段を設ける構成としたから、例えば角速度検出手段がY軸方向の中央側に位置する2個の質量部の変位量を検出するときには、角速度検出手段と振動状態モニタ手段とを集約して形成することができる。
【0280】
また、請求項17の発明によれば、4個の質量部のうちY軸方向の外側に位置する2個の質量部には振動状態モニタ手段を設ける構成としたから、例えば角速度検出手段がY軸方向の中央側に位置する2個の質量部の変位量を検出するときには、角速度を検出する信号と振動状態をモニタする信号とを分離して高い精度で出力できると共に、センサの設計自由度を高めることができる。
【0281】
また、請求項18の発明によれば、支持梁の節に対応する部位には、各質量部の振動状態をモニタする振動状態モニタ手段を設ける構成としたので、例えば慣性質量が比較的小さなモニタ電極を支持梁のうち質量部の振動が伝わり難い節の部位に取付けることができる。これにより、外部からの振動、衝撃等によって基板に加速度が加わる場合でも、モニタ電極が加速度により誤って変位するのを防止でき、外部の回路等に対して正確なモニタ信号を出力することができる。従って、例えば外部の回路等によりモニタ信号を用いて質量部の振幅等を安定的にフィードバック制御でき、周囲の温度変化、外力等に対して角速度センサの検出精度を良好に保持できると共に、信頼性をより高めることができる。
【0282】
また、請求項19の発明によれば、振動状態モニタ手段を、モニタ用固定側電極と、該モニタ用固定側電極に対して支持梁の節を中心として回動変位するモニタ用可動側電極とにより構成したので、質量部が振動して支持梁が撓み変形するときには、その節を中心として可動側電極を回動変位させることができるから、例えば質量部の振動状態をモニタ用固定側電極とモニタ用可動側電極との間で静電容量の変化により検出でき、非接触式の簡単な構造で質量部の振動状態を正確に検出することができる。
【0283】
さらに、請求項20の発明によれば、モニタ用固定側電極は、支持梁の節を中心として円弧状をなす複数の電極板によって構成し、モニタ用可動側電極は、これらの電極板と径方向の隙間をもって対向するように円弧状をなす複数の電極板により構成したので、例えば固定側電極の各電極板と可動側電極の各電極板とを櫛歯状に形成して互いに噛合させることができ、これらの電極間に大きな対向面積を確保できると共に、小型で検出精度の高いモニタ電極を形成することができる。また、固定側と可動側の電極板を円弧状に形成することにより、可動側電極が回動変位するときには、これらの電極板が互いに接触することなく変位でき、可動側電極の回動変位量に応じて電極板間の静電容量をリニアに変化させることができる。これにより、モニタ電極を支持梁の節に配置した状態でも、質量部の振動状態を高い精度で容易に検出することができる。
【0284】
また、請求項21の発明によれば、角速度検出手段は、Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部のうち一方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する第1,第2の変位量検出部と、他方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する第3,第4の変位量検出部とによって構成したから、例えば第1,第2の変位量検出部による検出信号と第3,第4の変位量検出部による検出信号とを加算または減算することにより、角速度を加速度から分離して検出することができると共に、熱歪みによる感度変化を打消すことができる。
【0285】
また、請求項22の発明によれば、角速度検出手段は、Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部のうち一方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する一方の変位量検出部と、他方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する他方の変位量検出部とにより構成したから、2つの変位量検出部による静電容量を減算または加算することによって、Z軸周りの角速度を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による角速度センサを示す平面図である。
【図2】角速度センサを図1中の矢示II−II方向からみた断面図である。
【図3】角速度センサの左側部位を拡大して示す図1の部分拡大平面図である。
【図4】図3中のa部を拡大して示す固定部等の要部拡大図である。
【図5】蓋板の駆動側配線、検出側配線および接地配線を外部回路と共に示す回路構成図である。
【図6】各質量部が振動するときに中央質量部と外側質量部に加わる回転モーメントを示す模式的な説明図である。
【図7】2個の中央質量部が角速度によって互いに逆向きに変位する状態を示す模式的な説明図である。
【図8】2個の中央質量部が加速度によって互いに同方向に変位する状態を示す模式的な説明図である。
【図9】各質量部がX軸方向に振動するときの腕部が撓み変形する状態を示す要部拡大図である。
【図10】各質量部が加速度によりY軸方向に変位するときの腕部の変形状態を示す要部拡大図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態による角速度センサを示す平面図である。
【図12】角速度センサの左側部位を拡大して示す図11の部分拡大平面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態による角速度センサを示す平面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態による角速度センサを示す平面図である。
【図15】図14中の左側のモニタ電極を拡大して示す要部拡大図である。
【図16】図14中の右側のモニタ電極を拡大して示す要部拡大図である。
【図17】質量部が振動するときにモニタ用可動側電極が支持梁の節部を中心として回動変位する状態を示す要部拡大平面図である。
【図18】本発明の第5の実施の形態による角速度センサを示す平面図である。
【図19】図18中のモニタ電極等を示す部分拡大平面図である。
【図20】本発明の第6の実施の形態による角速度センサを示す平面図である。
【図21】図20中の矢示XXI−XXI方向からみた角速度センサの断面図である。
【図22】角速度センサの左側の一部を拡大して示す図20中の部分拡大平面図である。
【図23】図21中の垂直振動子等を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図24】垂直振動子がY軸周りの角速度によりZ軸方向に変位した状態を示す部分拡大断面図である。
【図25】本発明の第7の実施の形態による角速度センサを示す平面図である。
【図26】第1の変形例による角速度センサを示す平面図である。
【図27】第2の変形例による角速度センサを示す平面図である。
【図28】第3の変形例による角速度センサを示す平面図である。
【符号の説明】
1,51,121,171 基板
2,6,52,56,122,126,172,173 中央質量部
3,7,53,57,123,127 中央側枠状体
3A,3B,4A,4B,4C,7A,7B,8A,8B,8C 枠部
4,8,54,58,124,128,176,180 水平振動子
5,9,55,59,125,129,133,137,177,181 内側支持梁
10,11,60,61,130,134,174,178,60′,61′
外側質量部
12,62,138,182,62′ 外側支持梁(支持梁)
12A,62A,138A,182A 節部
13,63,139,140,183,184 連結部
14,64,101,111,141,185 固定部
14A,64A,141A,185A 台座部
14B,64B,141B,185B 延設部
14C,64C,141C,185C 腕部
15,65,142,186 駆動電極用支持部
16,66,143,187 固定側駆動電極
16A,17A,21A,22A,23A,24A,25A,26A,27A,28A,66A,67A,71A,72A,73A,74A,104B,105B,107B,108B,114A,115B,117A,118B,143A,144A,147A,148A,149A,150A,187A,188A,188A,191A,192A,193A,194A 電極板
17,67,144,188 可動側駆動電極
18,68,145,189 振動発生部(振動発生手段)
19,69 駆動用電極パッド
20,70,91,146,190 検出電極用支持部
21,22,23,24,71,72,92,93,147,148,155,156,191,192 固定側検出電極
25,26,27,28,73,74,94,95,149,150,157,158,193,194 可動側検出電極
29,30,31,32,75,76,96,97,151,152,159,160,195,196 変位量検出部(角速度検出手段)
33,34,35,36,77,78,98,99,153,154,162,163,197,198 検出用電極パッド
37,109,119 接地用電極パッド
38,80,103,106,113,116,165,200,80′ モニタ電極
39,167 蓋板
39A 貫通孔
40 駆動側配線
41 信号出力回路
42,43 検出側配線
44 差動アンプ
45 出力端子
46 接地配線
79,102,112,164,199 モニタ電極用支持部
81,110,120,166,201 モニタ用電極パッド
104,107,114,117 モニタ用固定側電極
105,108,115,118 モニタ用可動側電極
131,135,175,179 外側枠状体
132,136 垂直振動子

Claims (22)

  1. 基板と、該基板と隙間をもって対向し互いに直交するX軸,Y軸,Z軸からなる3軸方向のうちY軸方向に並んで配置された4個の質量部と、該各質量部をX軸方向に変位可能に連結する支持梁と、該支持梁と前記基板との間に設けられ該支持梁を前記基板に固定する固定部と、前記各質量部のうち少なくとも一部の質量部を振動させることにより互いに隣接する質量部が逆位相でX軸方向に振動する振動発生手段と、前記4個の質量部のうちY軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部に角速度が作用したときに該質量部がY軸とZ軸のうち少なくともいずれか一方の軸方向に変位する変位量を角速度として検出する角速度検出手段とによって構成してなる角速度センサ。
  2. 前記角速度検出手段は前記4個の質量部のうちY軸方向の中央側に位置する2個の質量部に角速度が作用したときに該質量部がY軸とZ軸のうち少なくともいずれか一方の軸方向に変位する変位量を角速度として検出する構成としてなる請求項1に記載の角速度センサ。
  3. 前記固定部は支持梁のうち前記各質量部が互いに逆位相で振動するときの節に対応する部位を前記基板に固定する構成としてなる請求項1または2に記載の角速度センサ。
  4. 前記4個の質量部はY軸方向に直線状に配設され、前記支持梁はY軸方向に直線状に延びて各質量部を連結する構成としてなる請求項1,2または3に記載の角速度センサ。
  5. 前記4個の質量部は、Y軸方向の中央側に2個配置された中央側の質量部と、該各中央側の質量部の外側に2個配置された外側の質量部とにより構成し、前記中央側の質量部と外側の質量部のうち一方の質量部はZ軸周りの角速度に応じてY軸方向に変位し、他方の質量部はY軸周りの角速度に応じてZ軸方向に変位する構成とし、前記角速度検出手段は、前記一方の質量部の変位量をZ軸周りの角速度として検出する第1の角速度検出手段と、前記他方の質量部の変位量をY軸周りの角速度として検出する第2の角速度検出手段とにより構成してなる請求項1,2,3または4に記載の角速度センサ。
  6. 前記中央側に位置する2個の質量部は、枠状をなす中央側枠状体と、該中央側枠状体内に前記基板に沿ってY軸方向に振動可能に設けられた水平振動子とによってそれぞれ構成し、前記角速度検出手段は該水平振動子がY軸方向に変位する変位量をZ軸周りの角速度として検出する構成としてなる請求項1,2,3,4または5に記載の角速度センサ。
  7. 前記角速度検出手段は、前記中央側に位置する2個の質量部のうち一方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する第1,第2の変位量検出部と、他方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する第3,第4の変位量検出部とによって構成してなる請求項6に記載の角速度センサ。
  8. 前記第1,第2の変位量検出部は、前記基板に設けられた第1,第2の固定側検出電極と、該第1,第2の固定側検出電極とY軸方向に離間した状態でそれぞれ対向し前記一方の水平振動子に設けられた第1,第2の可動側検出電極とからなり、前記第1,第2の変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、いずれか一方の固定側検出電極と可動側検出電極とが近付き、他方の固定側検出電極と可動側検出電極とが遠ざかる構成とし、
    前記第3,第4の変位量検出部は、前記基板に設けられた第3,第4の固定側検出電極と、該第3,第4の固定側検出電極とY軸方向に離間した状態でそれぞれ対向し前記他方の水平振動子に設けられた第3,第4の可動側検出電極とからなり、前記第3,第4の変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、いずれか一方の固定側検出電極と可動側検出電極とが近付き、他方の固定側検出電極と可動側検出電極とが遠ざかる構成としてなる請求項7に記載の角速度センサ。
  9. 前記角速度検出手段は、前記中央側に位置する2個の質量部のうち一方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する一方の変位量検出部と、他方の質量部の水平振動子がY軸方向に変位する変位量を検出する他方の変位量検出部とにより構成し、
    前記一方の変位量検出部は、前記基板に設けられた一方の固定側検出電極と、該一方の固定側検出電極とY軸方向に離間した状態で対向し前記一方の水平振動子に設けられた一方の可動側検出電極とにより構成し、
    前記他方の変位量検出部は、前記基板に設けられた他方の固定側検出電極と、該他方の固定側検出電極とY軸方向に離間した状態で対向し前記他方の水平振動子に設けられた他方の可動側検出電極とにより構成してなる請求項6に記載の角速度センサ。
  10. 前記2つの変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、両方の固定側検出電極と可動側検出電極とが一緒に近付き、遠ざかる構成としてなる請求項9に記載の角速度センサ。
  11. 前記2つの変位量検出部は、Z軸周りの角速度が作用したときに、いずれか一方の固定側検出電極と可動側検出電極とが近付き、他方の固定側検出電極と可動側検出電極とが遠ざかる構成としてなる請求項9に記載の角速度センサ。
  12. 前記4個の質量部のうちY軸方向の外側に位置する2個の質量部は、枠状をなす外側枠状体と、該外側枠状体内に前記基板と垂直なZ軸方向に振動可能に設けられた垂直振動子とによってそれぞれ構成し、前記角速度検出手段は該垂直振動子がZ軸方向に変位する変位量をY軸周りの角速度として検出する構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10または11に記載の角速度センサ。
  13. 前記固定部には、前記各質量部にY軸方向の加速度が加わるときに前記各質量部を支持した状態でY軸方向に撓み変形する腕部を形成してなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11または12に記載の角速度センサ。
  14. 前記4個の質量部は、該各質量部全体の重心を挟んでY軸方向に対称に形成してなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12または13に記載の角速度センサ。
  15. 前記4個の質量部のうちY軸方向の外側に位置する2個の質量部は、前記中央側に位置する2個の質量部よりも小さな質量をもって形成し、前記4個の質量部が振動するときに該各質量部全体の重心を中心として前記中央側の各質量部に加わる回転モーメントと、前記重心を中心として前記外側の各質量部に加わる回転モーメントとをほぼ等しくする構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13または14に記載の角速度センサ。
  16. 前記4個の質量部のうちY軸方向の中央側に位置する2個の質量部には、前記各質量部がX軸方向に振動するときの変位量を前記振動発生手段による振動状態としてモニタする振動状態モニタ手段を設けてなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14または15に記載の角速度センサ。
  17. 前記4個の質量部のうちY軸方向の外側に位置する2個の質量部には、前記各質量部がX軸方向に振動するときの変位量を前記振動発生手段による振動状態としてモニタする振動状態モニタ手段を設けてなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14または15に記載の角速度センサ。
  18. 前記支持梁のうち前記各質量部が互いに逆位相で振動するときの節に対応する部位には、前記各質量部がX軸方向に振動するときの変位量を前記振動発生手段による振動状態としてモニタする振動状態モニタ手段を設けてなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14または15に記載の角速度センサ。
  19. 前記振動状態モニタ手段は、前記基板に設けられたモニタ用固定側電極と、前記支持梁の節に対応する部位に設けられ前記各質量部が振動して前記支持梁が撓み変形するときに該モニタ用固定側電極に対して前記節に対応する部位を中心として回動変位するモニタ用可動側電極とにより構成してなる請求項18に記載の角速度センサ。
  20. 前記モニタ用固定側電極は前記支持梁の節に対応する部位を中心として円弧状に延びた複数の電極板によって構成し、前記モニタ用可動側電極は該モニタ用固定側電極の各電極板と径方向の隙間をもって対向するように円弧状に形成された複数の電極板により構成してなる請求項19に記載の角速度センサ。
  21. 前記角速度検出手段は、前記Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部のうち一方の質量部がY軸方向に変位する変位量を検出する第1,第2の変位量検出部と、他方の質量部がY軸方向に変位する変位量を検出する第3,第4の変位量検出部とにより構成してなる請求項1に記載の角速度センサ。
  22. 前記角速度検出手段は、前記Y軸方向の中心位置を挟んで対称な位置に配置された2個の質量部のうち一方の質量部がY軸方向に変位する変位量を検出する一方の変位量検出部と、他方の質量部がY軸方向に変位する変位量を検出する他方の変位量検出部とにより構成してなる請求項1に記載の角速度センサ。
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