WO2018235719A1 - 振動型角速度センサ - Google Patents

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Abstract

角速度を検出する振動型角速度センサであって、一面を有する基板(10)と、固定部(20)と、複数の錘(31~36)と、複数の錘の一端側および他端側にて複数の錘を挟むように配置され、複数の錘を介して連結された2つの直線状の駆動梁(42)と、固定部と駆動梁とを連結する支持部材(43)と、駆動梁を駆動振動させる駆動部(50)と、駆動梁の駆動振動中の角速度印加により、角速度印加に伴う変位に応じた電気出力を発生させる検出部(60)と、を備え、複数の錘は、一対の検出錘(35、36)と、検出錘のうちの1つの周囲を囲み、検出錘に連結された一対の内側駆動錘(33、34)と、一対の内側駆動錘を挟んだ両側それぞれに配置された一対の外側駆動錘(31、32)と、により構成され、固定部は、一面に対する法線方向から見て、2つの駆動梁の間に設けられ、内側駆動錘同士の間および内側駆動錘と外側駆動錘との間に配置されている。

Description

振動型角速度センサ 関連出願への相互参照
 本出願は、2017年6月22日に出願された日本特許出願番号2017-122283号に基づくもので、ここにその記載内容が参照により組み入れられる。
 本開示は、バネに支持されて変位できるように構成された検出錘が角速度の印加に基づいて変位することで、印加された角速度を検出する振動型角速度センサに関する。
 従来、振動型角速度センサとして、バネに支持された検出錘が角速度の印加に伴って変位することに基づき、その変位量から印加された角速度を検出するもの、例えば特許文献1に記載のものが提案されている。この振動型角速度センサは、基板平面方向に振動させられる駆動錘と、駆動錘に対して検出バネを介して接続された検出錘とを有し、駆動錘を所定方向に駆動振動させ、角速度印加時に駆動振動と交差する方向に検出錘が振動させられることで角速度検出を行う。
特開2013-134064号公報
 上記した構造の振動型角速度センサは、さらに、駆動錘を介して連結された2つの駆動梁と、支持部材を介して駆動梁を支持すると共に基板に固定された固定部と、を備える構成とされている。固定部は、駆動錘などを基板に支持するためのものであり、基板に複数形成されると共に、2つの駆動梁それぞれに支持部材を介して接続されている。
 そのため、熱などによって基板に歪みが生じると、この歪みにより固定部の変位が生じ、固定部の変位が支持部材および駆動梁を介して駆動錘や検出錘に伝達されてしまう。その結果、角速度の印加によって生じるコリオリ力に加えて、基板の歪みに起因した固定部の変位が駆動錘などに伝わり、温度特性の低下が生じるため、角速度の検出精度が低下してしまう。
 特許文献1に記載の振動型角速度センサは、固定部が上面視にて駆動錘の外側に配置された構造とされているため、基板の歪みによる固定部の変位が大きく、基板の歪みによる角速度の検出精度への影響が大きかった。
 本開示は、従来の振動型角速度センサに比べて、基板の歪みによる角速度の検出精度の低下を抑制でき、防振性能および基板の歪みに対するロバスト性が向上した振動型角速度センサを提供することを目的とする。
 上記目的を達成するため、第1の観点にかかる振動型角速度センサは、角速度を検出する振動型角速度センサであって、一面を有する基板と、一面上に形成された固定部と、一面上に基板から離れて設けられ、互いに離れて配置された複数の錘と、一面上に基板から離れて設けられ、複数の錘の一方向の一端側および一方向における他端側において複数の錘を挟むように配置されると共に、複数の錘を介して連結された2つの直線状の駆動梁と、固定部と駆動梁とを連結する支持部材と、駆動梁を駆動振動させる駆動部と、駆動梁を駆動振動させているときに、角速度が印加されると、該角速度の印加に伴う変位に応じた電気出力を発生させる検出部と、を備える。このような構成において、複数の錘は、一対の検出錘と、検出錘のうちの1つの周囲を囲むと共に検出錘に連結された一対の内側駆動錘と、一対の内側駆動錘を挟んだ両側それぞれに配置された一対の外側駆動錘と、により構成されており、固定部は、一面に対する法線方向から見て、2つの駆動梁の間に設けられると共に、内側駆動錘同士の間および内側駆動錘と外側駆動錘との間に配置されている。
 これにより、基板に熱などによる歪みが生じたとしても、固定部が2つの駆動梁の間の領域、すなわち基板の歪みが外周部分より小さい中心側の領域に配置された構造とされる。そのため、当該基板の歪みによる固定部の変位が、固定部が2つの駆動梁の外側に配置された従来の振動型角速度センサに比べて小さくなる。以下、上記した構造の従来の振動型角速度センサを単に「従来のセンサ」という。したがって、従来のセンサに比べて、基板の歪みによる角速度の検出精度の低下が抑制され、防振性能および基板の歪みに対するロバスト性が向上した振動型角速度センサとなる。
 なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の振動型角速度センサを示す平面模式図である。 振動型角速度センサの基本動作時の様子を示した模式図である。 振動型角速度センサに角速度が印加された時の様子を示した模式図である。 図3における第1検出梁の変位の様子を示した拡大図である。 第2実施形態の振動型角速度センサを示す平面模式図である。
 以下、本開示の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
 (第1実施形態)
 第1実施形態の振動型角速度センサ、いわゆるジャイロセンサについて説明する。
 本実施形態の振動型角速度センサは、角速度を検出するためのセンサであり、例えば車両の上下方向に平行な中心線周りの回転角速度の検出に用いられるが、勿論、車両用以外の用途に適用されることもできる。
 図1は、本実施形態にかかる振動型角速度センサの平面模式図である。振動型角速度センサは、図1の紙面法線方向が車両の上下方向と一致するようにして車両に搭載される。
 振動型角速度センサは、板状の基板10の一面側に形成されている。基板10は、支持基板11と半導体層12とで図示しない犠牲層となる埋込酸化膜を挟み込んだ構造とされたSOI(Silicon on insulator)基板にて構成されている。このようなセンサ構造は、半導体層12側をセンサ構造体のパターンにエッチングしたのち埋込酸化膜を部分的に除去し、センサ構造体の一部がリリースされた状態にすることで構成される。
 なお、半導体層12の表面に平行な面上の一方向であって紙面左右方向をx軸方向、このx軸方向に垂直な紙面上下方向をy軸方向、半導体層12の一面に垂直な方向をz軸方向として、以下の説明を行う。また、本実施形態では、y軸方向については、後述する複数の錘31~36の一方向であり、x軸方向については、この一方向に対して垂直な方向である例について説明する。
 半導体層12は、固定部20と可動部30および梁部40とにパターニングされている。固定部20は、少なくともその裏面の一部に埋込酸化膜が残されており、支持基板11からリリースされることなく、埋込酸化膜を介して支持基板11に固定された状態とされている。可動部30および梁部40は、振動型角速度センサにおける振動子を構成するものである。可動部30は、その裏面側の埋込酸化膜が除去されており、支持基板11からリリースされた状態とされている。梁部40は、可動部30を支持すると共に角速度検出を行うために可動部30をx軸方向およびy軸方向において変位させるものである。これら固定部20と可動部30および梁部40の具体的な構造を説明する。
 固定部20は、可動部30を支持するための支持用固定部としての機能を果たす。固定部20は、図1に示すように、例えば上面視にて後述する2つの駆動梁42の間の領域内に配置され、6箇所において梁部40を介して可動部30を支持している。固定部20の具体的な配置とこれによる効果については、センサ構造体全体のレイアウトを説明した後に述べる。
 ここでは、図1に示すように、支持用固定部として機能する固定部20のみを備える例について説明したが、本実施形態のジャイロセンサは、他の固定部、例えば図示しないパッドなどが形成されるパッド用固定部などが別途備えられた構造とされても良い。
 可動部30は、角速度の印加に応じて変位する部分であり、複数の錘31~36、すなわち外側駆動錘31、32、内側駆動錘33、34および検出錘35、36を有した構成とされている。可動部30は、外側駆動錘31、検出錘35を備える内側駆動錘33、検出錘36を備える内側駆動錘34および外側駆動錘32がこの順にx軸方向に沿って並べられたレイアウトとされている。つまり、検出錘35、36を内部に備えた2つの内側駆動錘33、34が内側に並べられていると共に、それら2つの内側駆動錘33、34を挟み込むように両外側にさらに外側駆動錘31、32を1つずつ配置した構造としている。
 外側駆動錘31、32は、y軸方向に延設されている。外側駆動錘31は、内側駆動錘33と対向配置され、外側駆動錘32は、内側駆動錘34と対向配置されている。これら外側駆動錘31、32は、質量部として機能し、梁部40に含まれる各種梁よりも太くされ、検出用の駆動振動を行う際にy軸方向に移動可能とされている。
 内側駆動錘33、34は、四角形状の枠体形状とされている。これら内側駆動錘33、34は、質量部として機能し、梁部40に含まれる各種梁よりも太くされ、y軸方向に移動可能とされている。四角形状で構成された内側駆動錘33、34の相対する二辺がそれぞれx軸方向とy軸方向に平行とされている。そして、内側駆動錘33、34のうち、y軸方向に平行とされた二辺のうちの一辺が外側駆動錘31、32と対向配置されており、もう一辺が内側駆動錘33、34の他方と対向配置されている。
 検出錘35、36は、四角形状とされており、後述する梁部40のうちの検出梁41を介して内側駆動錘33、34の内壁面に支持されている。検出錘35、36も質量部として機能し、駆動振動によって内側駆動錘33、34と共にy軸方向に移動させられるが、角速度印加時にはx軸方向に移動させられる。
 梁部40は、検出梁41と、駆動梁42および支持部材43を有した構成とされている。
 検出梁41は、内側駆動錘33、34の内壁面のうちy軸方向に平行な辺と検出錘35、36の外壁面のうちy軸方向に平行な辺とを接続している。本実施形態の場合、検出梁41は、x軸方向において位置をずらして検出錘35、36を支持する両持ち構造の梁とされている。より詳しくは、検出梁41は、検出錘35、36それぞれにおけるx軸方向の両側に配置されており、一方を第1検出梁41a、もう一方を第2検出梁41bとして、検出錘35、36をx軸方向両側で支持した構造とされている。また、第1検出梁41aおよび第2検出梁41bは、共に、y軸方向の中央部を連結部41cとして、連結部41cにおいて内側駆動錘33、34の内壁と連結されている。そして、検出梁41は、連結部41cを中心とした両側において、検出錘35、36のy軸方向両端を支持している。
 このような構成においては、検出梁41がy軸方向に沿った形状とされていることから、検出梁41がx軸方向へ変位できる。この検出梁41のx軸方向への変位により、検出錘35、36のx軸方向への移動が可能となっている。
 さらに、第1検出梁41aと第2検出梁41bとのバネ定数が異なった値とされている。本実施形態の場合、第1検出梁41aと第2検出梁41bとを半導体層12をパターニングすることで形成していることから、これらを同じ材質で構成している。このため、第1検出梁41aと第2検出梁41bとのx軸方向の寸法を異ならせている。このような構成とされることで、第1検出梁41aと第2検出梁41bとのバネ定数が異なった値となっている。
 より詳しくは、各検出錘35、36のうちの内側、つまり検出錘35のうちの検出錘36側や検出錘36のうちの検出錘35側が第1検出梁41aとされ、その反対側が第2検出梁41bとされている。そして、第1検出梁41aの方が第2検出梁41bよりもx軸方向の寸法が大きくされることで、バネ定数が大きな値とされている。
 駆動梁42は、外側駆動錘31、32および内側駆動錘33、34を連結すると共に、これら外側駆動錘31、32および内側駆動錘33、34のy軸方向への移動を可能とするものである。一方の外側駆動錘31、一方の内側駆動錘33、他方の内側駆動錘34および他方の外側駆動錘32は、この順番に並べられた状態で駆動梁42によって連結されている。
 具体的には、駆動梁42は、y軸方向の幅が所定寸法とされた直線状梁である。駆動梁42は、複数の錘31~36の一方向、すなわち図1中のy軸方向において、外側駆動錘31、32および内側駆動錘33、34を挟んだ両側に一本ずつ配置されている。言い換えると、駆動梁42は、複数の錘31~36の一方向の一端側と該一方向の他端側において複数の錘31~36を挟む配置とされている。そして、駆動梁42は、それぞれ、外側駆動錘31、32および内側駆動錘33、34に接続されている。駆動梁42と外側駆動錘31、32および内側駆動錘33、34とは直接接続されていても良いが、例えば本実施形態では駆動梁42と内側駆動錘33、34とは、連結部42aを介して接続されている。
 支持部材43は、外側駆動錘31、32や内側駆動錘33、34および検出錘35、36を支持するものである。具体的には、支持部材43は、固定部20と駆動梁42との間に備えられており、駆動梁42を介して上記各錘31~36を固定部20に支持する。
 支持部材43は、回転梁43aと支持梁43bおよび連結部43cとを有した構成とされている。回転梁43aは、y軸方向の幅が所定寸法とされた直線状梁であり、その両端に支持梁43bが接続されていると共に、x軸方向における中央位置に連結部43cが接続されている。この回転梁43aは、センサ駆動時に連結部43cを中心としてS字状に波打って撓む。支持梁43bは、回転梁43aの両端を固定部20に接続するものであり、本実施形態では直線状部材とされている。この支持梁43bは、衝撃などが加わった時に各錘31~36がx軸方向に移動することを許容する役割も果たしている。連結部43cは、支持部材43を駆動梁42に接続する役割を果たしている。
 なお、支持部材43は、本実施形態では、図1に示すように、連結部43cのy軸方向の寸法が支持梁43bのy軸方向の寸法よりも短くされ、回転梁43aのy軸方向の寸法が連結部43cのx軸方向の寸法よりも短くされている。しかし、支持部材43の各構成要素の寸法や形状については、上記の例に限られず、適宜設計変更されてもよい。
 さらに、振動型角速度センサには、駆動部50と検出部60とが備えられている。
 駆動部50は、可動部30や梁部40などのセンサ構造体を駆動振動させるためのものである。具体的には、駆動部50は、各駆動梁42の両端それぞれに設けられた駆動圧電膜51や駆動配線52などによって構成されている。
 駆動圧電膜51は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛の略)薄膜などによって構成され、駆動配線52を通じて駆動電圧が印加されることでセンサ構造体を駆動振動させる力を発生させる。駆動圧電膜51は、各駆動梁42の両端それぞれに2つずつ備えられており、センサ構造体の外縁側に位置しているものが外側圧電膜51aとされ、外側圧電膜51aよりも内側に位置しているものが内側圧電膜51bとされている。これら外側圧電膜51aと内側圧電膜51bは、x軸方向に延設されており、各配置場所で平行に並んで形成されている。
 駆動配線52は、外側圧電膜51aや内側圧電膜51bに対して駆動電圧を印加する配線である。駆動配線52については、図中では一部のみしか記載していないが、実際には駆動梁42から支持部材43を通じて固定部20まで延設されている。そして、固定部20に形成された図示しないパッドを介してワイヤボンディングなどにより、駆動配線52が外部と電気的に接続されている。これにより、駆動配線52を通じて、外側圧電膜51aや内側圧電膜51bに対して駆動電圧を印加できるようになっている。
 検出部60は、角速度印加に伴う検出梁41の変位を電気信号として出力する部分である。本実施形態の場合、検出部60は、検出梁41のうちバネ定数が大きくされた第1検出梁41aに形成されており、検出圧電膜61a~61d、ダミー圧電膜62a~62dおよび検出配線63を備えた構成とされている。
 検出圧電膜61a~61dは、PZT薄膜などによって構成され、第1検出梁41aのうち、角速度印加によって第1検出梁41aが変位したときに引張応力が加わる位置に形成されている。具体的には、第1検出梁41aのうちの両端側ではx軸方向において検出錘35、36側、連結部41c側ではx軸方向において検出錘35、36から離れる側に検出圧電膜61a~61dが配置されている。
 ダミー圧電膜62a~62dは、PZT薄膜などによって構成され、検出梁41の対称性を保つために、検出圧電膜61a~61dと対称的に配置されている。すなわち、ダミー圧電膜62a~62dは、第1検出梁41aのうち、角速度印加によって第1検出梁41aが変位したときに圧縮応力が加わる位置に形成されている。具体的には、第1検出梁41aのうちの両端側ではx軸方向において検出錘35、36から離れる側、連結部41c側ではx軸方向において検出錘35、36側にダミー圧電膜62a~62dが配置されている。
 検出圧電膜61a~61dおよびダミー圧電膜62a~62dは、共にy軸方向に延設されており、各配置場所で平行に並んで形成されている。なお、ここでは、検出圧電膜61a~61dを一番変位が大きくなる引張応力が発生する部位に形成する例について説明したが、圧縮応力が発生する部位に形成しても良いし、引張応力が発生する部位と圧縮応力が発生する部位の両方に形成しても良い。
 例えば、検出圧電膜61a~61dは、図1中のx軸方向左側の第1検出梁41aでは圧縮応力が生じる部位に形成され、図1中のx軸方向右側の第1検出梁41aでは引張応力が生じる部位に形成されてもよいし、その逆であってもよい。
 また、ダミー圧電膜62a~62dについては必須ではなく、少なくとも検出圧電膜61a~61dが形成されていれば良い。
 検出配線63は、検出圧電膜61a~61dに接続され、検出梁41の変位に伴う検出圧電膜61a~61dの電気出力を取り出すものである。検出配線63については、図中では省略して一部のみを記載してあるが、実際には内側駆動錘33、34や駆動梁42から支持部材43を通じて固定部20まで延設されている。そして、検出配線63は、固定部20に形成された図示しないパッドを介してワイヤボンディングなどにより、外部と電気的に接続されている。これにより、検出部60は、検出配線63を通じて、検出圧電膜61a~61dの電気出力の変化を外部に伝えられる構成とされている。
 以上のような構造により、外側駆動錘31、32や内側駆動錘33、34および検出錘35、36がそれぞれ2つずつ備えられた一対の角速度検出構造が備えられた振動型角速度センサが構成されている。そして、このように構成された振動型角速度センサにおいて、後述するように所望の感度が得られるようにしている。
 次に、固定部20の配置とこれによる効果について説明する。
 固定部20は、図1に示すように、上面視にて2つの駆動梁42の間の領域、すなわち従来のセンサに比べて、振動型角速度センサが形成された領域における中心側の領域に配置されている。
 具体的には、本実施形態の振動型角速度センサは、図1の紙面上側の駆動梁42に支持部材43を介して連結された3つの固定部20、および図1の紙面下側の駆動梁42に支持部材43を介して連結された3つの固定部20の合計6つの固定部20を備える。
 なお、以後の説明において、便宜的に、図1の紙面上側の駆動梁42に連結された3つの固定部20を上側固定部とし、図1の紙面下側の駆動梁42に連結された3つの固定部20を下側固定部とする。
 上側固定部および下側固定部は、図1に示すように、外側駆動錘31と内側駆動錘33との間、内側駆動錘33、34の間、および外側駆動錘32と内側駆動錘34との間に、それぞれ1つずつ配置されている。そして、各上側固定部それぞれは、下側固定部と対向配置されている。本実施形態では、各上側固定部は、複数の錘31~36の一方向であるy軸方向に対して交差する方向、例えばx軸方向に沿った一直線上に並ぶ配置とされている。下側固定部についても、上側固定部と同様にx軸方向に沿った一直線上であって、上側固定部のなす直線と異なる一直線上に並ぶ配置とされている。
 また、本実施形態では、上側固定部は、各上側固定部とこれに連結された駆動梁42とのy軸方向における距離がそれぞれ同じとなる配置とされている。そして、下側固定部は、上側固定部と同様に、各下側固定部とこれに連結された駆動梁42とのy軸方向における距離がそれぞれ同じとなる配置とされている。
 なお、上側固定部同士、下側固定部同士および上側固定部と下側固定部との配置関係については、上記の例に限られず、適宜設計変更されてもよい。
 このように、本実施形態の振動型角速度センサでは、固定部が2つの駆動梁の外側に配置された従来のセンサに比べて、基板10の中心側、すなわち当該センサ構造体が形成された領域の中心側に固定部20が配置された構造とされている。これは、基板10が熱などにより歪みが生じた場合に、この歪みに伴って固定部20が変位する量を従来のセンサに比べて低減し、温度特性の低下や漏れ振動を抑制することができる構造となるためである。
 ここで、固定部20が基板10のうち外周側の領域に配置された場合と基板10のうち中心側の領域に配置された場合であって、基板10の歪みが生じたときに、それぞれの歪みが可動部30に与える影響について具体的に検討する。
 熱などにより基板10の歪みが生じた場合の基板10の変位量は、一般的に、基板の外周側では基板の中心側に比べてその変位量が大きく、基板の中心側では基板の外周側に比べてその変位量が小さい。つまり、基板10の歪みによる固定部20への影響は、固定部20が基板10の中心側に配置された場合のほうが、固定部20が基板10の外周側に配置された場合に比べて小さい。
 ここで、固定部により支持された可動部を備える振動型角速度センサは、基板が熱などにより歪むと、その歪みにより固定部が変位し、この変位が支持部材を介して可動部に伝わることで温度特性の低下が生じる。そのため、基板10の歪み影響が小さい領域に固定部20が配置された構成とされることで、従来の振動型角速度センサに比べて、温度特性の低下が抑制された振動型角速度センサとなる。
 また、従来の振動型角速度センサは、固定部が基板の歪みに伴う変位量の大きい部位に配置されている状態、すなわち初期歪みが大きい状態であり、駆動振動が行われると、初期歪みが更に増幅されてしまう。つまり、従来の振動型角速度センサは、駆動振動が行われ、かつコリオリ力が印加されていない状態にもかかわらず、角速度の検出出力の原因となる振動、すなわち漏れ振動が増大されてしまう。そのため、従来の振動型角速度センサは、予期しない検出出力が増大してしまい、角速度の検出精度が低下し得る。
 これに対して、本実施形態の振動角速度センサは、2つの駆動梁42の間、すなわち基板10の歪みに伴う変位量の小さい部位に固定部20が配置されており、初期歪みが小さい状態である。そのため、本実施形態の振動角速度センサは、従来の振動角速度センサに比べて、駆動振動が行われても漏れ振動が増幅されにくい構造とされており、予期しない検出出力が抑制され、角速度の検出精度が高くなる。
 なお、ここでいう「漏れ振動」とは、駆動振動が行われ、かつコリオリ力が印加されていない状態において、加工誤差や加工による歪みなどが原因で角速度の検出出力を発生させる予期しない振動のことをいう。
 続いて、このように構成された振動型角速度センサの作動について、図2~図4を参照して説明する。
 まず、振動型角速度センサの基本動作時の様子について図2を参照して説明する。各駆動梁42の両端に配置された駆動部50に対して所望の駆動電圧を印加し、その駆動電圧に基づいて各駆動錘31~34をy軸方向に振動させる。
 具体的には、紙面上方側の駆動梁42のうち左端部に備えられた駆動部50については、外側圧電膜51aにて引張応力が発生させられ、内側圧電膜51bにて圧縮応力が発生させられるようにする。逆に、紙面上方側の駆動梁42のうち右端部に備えられた駆動部50については、外側圧電膜51aにて圧縮応力が発生させられ、内側圧電膜51bにて引張応力が発生させられるようにする。これについては、紙面上方側の駆動梁42の左右両側に配置された駆動部50の外側圧電膜51a同士もしくは内側圧電膜51b同士それぞれに逆位相の電圧を印加することによって実現できる。
 一方、紙面下方側の駆動梁42のうち左端部に備えられた駆動部50については、外側圧電膜51aにて圧縮応力が発生させられ、内側圧電膜51bにて引張応力が発生させられるようにする。逆に、紙面下方側の駆動梁42のうち右端部に備えられた駆動部50については、外側圧電膜51aにて引張応力が発生させられ、内側圧電膜51bにて圧縮応力が発生させられるようにする。これについても、紙面下方側の駆動梁42の左右両側に配置された駆動部50の外側圧電膜51a同士もしくは内側圧電膜51b同士それぞれに逆位相の電圧を印加することによって実現できる。
 次に、各駆動部の外側圧電膜51aや内側圧電膜51bで発生させられる応力が、引張応力については圧縮応力に切替えられ、圧縮応力については引張応力に切替えられるように、各外側圧電膜51aや内側圧電膜51bへの印加電圧を制御する。そして、この後も、これらの動作を所定の駆動周波数で繰り返す。
 これにより、図2に示すように、外側駆動錘31と内側駆動錘33とがy軸方向において互いに逆位相で振動させられる。また、外側駆動錘32と内側駆動錘34とがy軸方向において互いに逆位相で振動させられる。さらに、2つの内側駆動錘33、34がy軸方向において逆位相で振動させられ、2つの外側駆動錘31、32もy軸方向において逆位相で振動させられる。これにより、振動型角速度センサは、駆動モード形状にて駆動されることになる。
 なお、このときには、駆動梁42がS字状に波打つことで各錘31~34のy軸方向への移動が許容されるが、回転梁43aと駆動梁42とを接続している連結部43cの部分については振幅の節、つまり不動点となり、殆ど変位しない。そして、衝撃などが加わった時には、支持梁43bが変位することで、各錘31~36がx軸方向に移動することが許容され、衝撃による出力変化が緩和され、耐衝撃性が得られるようになっている。
 次に、振動型角速度センサに角速度が印加された時の様子について図3を参照して説明する。上記した図2のような基本動作を行っている際に振動型角速度センサにz軸回りの角速度が印加されると、コリオリ力により、図3に示すように検出錘35、36がy軸と交差する方向、ここではx軸方向へ変位する。具体的には、検出錘35、36と内側駆動錘33、34とが検出梁41を介して接続されているため、検出梁41の弾性変形に基づいて検出錘35、36が変位する。そして、検出梁41の弾性変形に伴って、第1検出梁41aに備えた検出圧電膜61a~61dに引張応力が加えられる。このため、加えられた引張応力に応じて検出圧電膜61a~61dの出力電圧が変化し、これが検出配線63を通じて外部に出力される。この出力電圧を読み取ることで、印加された角速度を検出することができる。
 特に、検出圧電膜61a~61dを検出梁41のうちの検出錘35、36との連結箇所や内側駆動錘33、34との連結箇所の近傍に配置していることから、図4に示すように検出圧電膜61a~61dに最も大きな引張応力が加えられる。このため、より検出圧電膜61a~61dの出力電圧を大きくすることが可能となる。
 このとき、本実施形態では検出梁41について、バネ定数を異ならせた第1検出梁41aと第2検出梁41bとによって構成していることから、次のような効果を得ることができる。
 まず、第1検出梁41aと第2検出梁41bとを異なるバネ定数で構成し、第1検出梁41aのx軸方向の寸法を大きくしている。このように、第1検出梁41のx軸方向の寸法を大きくすると、検出圧電膜61a~61dの形成面積が広くなることから、第1検出梁41の変位に対する検出圧電膜61a~61dの出力電圧の変化を大きくすることが可能となる。このため、振動型角速度センサの感度を向上させることが可能となる。
 しかしながら、第1検出梁41aのバネ定数を大きくすると、角速度印加時における検出錘35、36の変位の周波数(以下、検出振動周波数と言う)が高くなりすぎることが懸念される。このため、第1検出梁41aと第2検出梁41bとを異なるバネ定数で構成し、第1検出梁41aのx軸方向寸法を大きくしつつ、第2検出梁41bのx軸方向寸法を抑えるようにしている。
 これにより、第1検出梁41aのバネ定数が大きくなったとしても、第1検出梁41aと第2検出梁41bの双方のバネ定数を大きくしていないため、検出錘35、36の変位し易さを担保できる。そして、検出振動周波数が狙いの周波数帯となるようにでき、検出振動周波数が大きくなり過ぎることを抑制できる。
 本実施形態によれば、支持部材43を介して駆動梁42を固定する固定部20が2つの駆動梁42の間の領域、すなわち基板10の歪み影響が外周側に比べて小さい中心側の領域に配置されている。そのため、基板10が熱などにより歪んだとしても、2つの駆動梁の外側の領域、すなわち基板の外周側の領域に固定部が配置された従来のセンサに比べて、基板10の歪みによる固定部20の変位量およびこれに伴う可動部30への影響が小さくなる。したがって、従来のセンサに比べて、固定部20に支持された可動部30の温度特性の低下や漏れ振動の発生が抑制され、防振性能および基板10の歪みに対するロバスト性が向上した振動型角速度センサとなる。
 また、固定部20の配置が2つの駆動梁42の外側から内側へと変更されることにより、その分だけセンサ構造体全体のサイズを小さくすることができ、従来のセンサに比べて、小型化された振動型角速度センサとなる。
 (第2実施形態)
 第2実施形態の振動型角速度センサについて、図5を参照して説明する。
 本実施形態の振動型角速度センサは、図5に示すように、外側駆動錘31と内側駆動錘33との間、内側駆動錘33、34の間、および外側駆動錘32と内側駆動錘34との間に、それぞれ1つずつ合計3つの固定部20が配置されている。そして、各固定部20それぞれは、支持部材43を介して2つの駆動梁42に接続されている。本実施形態の振動型角速度センサは、これらの点で上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
 固定部20それぞれは、図5に示すように、外側駆動錘31と内側駆動錘33との間、内側駆動錘33、34の間、および外側駆動錘32と内側駆動錘34との間であって、2つの駆動梁42の間のy軸方向における中心位置に配置されている。そして、3つの固定部20は、x軸方向に沿った一直線上に並んで配置されている。
 固定部20それぞれは、2つの支持部材43が接続されており、支持部材43を介して2つの駆動梁42を連結している。また、固定部20それぞれは、複数の錘31~36のい一方向であるy軸方向において2つの駆動梁42のうちの一方との距離が、2つの駆動梁42のうちの他方との距離と同じになるように配置されている。
 言い換えると、固定部20は、2つの駆動梁42の間の領域のうち外側駆動錘31と内側駆動錘33との間、内側駆動錘33、34の間、および外側駆動錘32と内側駆動錘34との間のそれぞれに1つのみ形成されている。そして、固定部20は、支持部材43を介して2つの駆動梁42のそれぞれを支持しており、2つの駆動梁42の共通の支持用固定部としての役割を果たす。これにより、本実施形態の振動型角速度センサは、基板10のうち最も歪みによる影響が小さいy軸方向の中心に固定部20が配置された構造となる。
 支持部材43は、本実施形態では、上記第1実施形態よりも連結部43cのy軸方向の寸法が長くされる一方で、回転梁43aおよび支持梁43bについては上記第1実施形態と同じ寸法とされた構成とされている。ただし、支持部材43は、上記の例に限られず、適宜設計変更されてもよい。
 本実施形態の振動型角速度センサは、上記第1実施形態に比べて、さらに固定部20が基板10の中心側に配置された構成とされている。そのため、基板10が熱などにより歪んだとしても、上記第1実施形態に比べて、固定部20の変位量がさらに小さくなる。したがって、基板10の歪みによる温度特性の低下や漏れ振動が抑制され、角速度の検出精度がさらに向上することとなる。
 また、本実施形態の振動型角速度センサは、固定部20が2つの駆動梁42の間のy軸方向における中心位置に配置されているため、上記第1実施形態に比べて初期歪みがさらに小さくなる。そのため、本実施形態の振動型角速度センサは、漏れ振動がさらに抑えられることで、予期しない検出出力が抑制され、さらに角速度の検出精度が高い構造とされる。
 本実施形態によれば、従来のセンサに比べて、固定部20に支持された可動部30の温度特性の低下や漏れ振動が上記第1実施形態以上に抑制され、防振性能および基板10の歪みに対するロバスト性がさらに向上した振動型角速度センサとなる。また、上記第1実施形態と同様の理由により、従来のセンサに比べて小型化された振動型角速度センサとなる。
 (他の実施形態)
 本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらの一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
 (1)例えば、上記各実施形態では、圧電型のジャイロセンサとされた例について説明したが、固定部20が2つの駆動梁42の間に配置された構成とされていればよく、静電型のジャイロセンサとされていてもよい。
 具体的には、静電型のセンサとされる場合、駆動部50は、例えば、基板10に形成された駆動用固定部、内側駆動錘33、34および外側駆動錘31、32に櫛歯状の駆動用可動電極を形成した構成とされる。そして、当該電極に静電引力を発生させることで、駆動圧電膜51を用いることなく、可動部30を振動駆動させることができる。また、検出部60は、例えば、検出錘35、36を枠体状としつつ、基板のうち当該検出錘の内側に位置する領域に検出用固定部を設け、検出錘35、36および検出用固定部に櫛歯状の電極を設けた構成とされる。そして、可動部30を駆動振動させている際に、コリオリ力が加わった際の駆動振動方向に対して垂直な方向における検出部60の変位を測定することで、角速度を検出できる。このような静電型のセンサにおいても、固定部20を2つの駆動梁42の間に配置した構成とされることで、基板の歪みによる固定部20の変位を抑え、防振性能および基板の歪みに対するロバスト性が向上した振動型角速度センサとなる。
 (2)上記各実施形態では、固定部20が複数の錘31~36の一方向、すなわち図1中のy軸方向に対して垂直な方向であるx軸方向において、一直線上に配置された例について説明した。しかし、固定部20は、2つの駆動梁42の間に配置されていれば、従来のセンサに比べて可動部30の温度特性の低下や漏れ振動を抑制する役割を果たすため、必ずしも直線上に配置されていなくてもよい。また、固定部20が、一直線上に配置される場合において、複数の錘31~36の一方向に対して交差する方向のうち、垂直な方向以外の方向における直線上に配置されてもよい。
 また、上記各実施形態では、複数の錘31~36の一方向が、該複数の錘31~36の長手方向である例について説明したが、この一方向は、必ずしも長手方向でなくてもよい。例えば複数の錘31~36が正方形状とされた場合などであっても、複数の錘31~36が一方向の一端と該一方向の他端で2つの駆動梁42に挟まれ、固定部20が2つの駆動梁42との間に配置されていればよい。
 (3)上記各実施形態では、平面駆動させ、当該平面に対する法線方向を軸とする回転の角速度を検出するいわゆるヨージャイロセンサとされた例について説明したが、これに限られず、ロールオーバージャイロセンサとされてもよい。このように、本開示にかかる振動型角速度センサは、固定部20が2つの駆動梁42の間の領域、すなわち基板10の歪み影響の少ない中心側の領域に形成されていればよく、他の構成要素については適宜設計変更されてもよい。

Claims (4)

  1.  角速度を検出する振動型角速度センサであって、
     一面を有する基板(10)と、
     前記一面上に形成された固定部(20)と、
     前記一面上に前記基板から離れて設けられ、互いに離れて配置された複数の錘(31~36)と、
     前記一面上に前記基板から離れて設けられ、前記複数の錘の一方向の一端側および前記一方向における他端側において前記複数の錘を挟むように配置されると共に、前記複数の錘を介して連結された2つの直線状の駆動梁(42)と、
     前記固定部と前記駆動梁とを連結する支持部材(43)と、
     前記駆動梁を駆動振動させる駆動部(50)と、
     前記駆動梁を駆動振動させているときに、前記角速度が印加されると、該角速度の印加に伴う変位に応じた電気出力を発生させる検出部(60)と、を備え、
     前記複数の錘は、一対の検出錘(35、36)と、前記検出錘のうちの1つの周囲を囲むと共に前記検出錘に連結された一対の内側駆動錘(33、34)と、前記一対の内側駆動錘を挟んだ両側それぞれに配置された一対の外側駆動錘(31、32)と、により構成されており、
     前記固定部は、前記一面に対する法線方向から見て、前記2つの駆動梁の間に設けられると共に、前記内側駆動錘同士の間および前記内側駆動錘と前記外側駆動錘との間に配置されている振動型角速度センサ。
  2.  前記固定部は、前記一方向に対して交差する方向に沿って直線上に配置されている請求項1に記載の振動型角速度センサ。
  3.  前記固定部は、前記2つの駆動梁の間の前記一方向における中心位置に配置されると共に、前記2つの駆動梁のそれぞれに前記支持部材を介して連結されている請求項1または2に記載の振動型角速度センサ。
  4.  前記固定部は、前記一方向において前記2つの駆動梁のうちの一方との距離が、前記2つの駆動梁のうちの他方との距離と同じになる配置とされている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の振動型角速度センサ。
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