JP6922850B2 - 物理量センサ - Google Patents

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Description

本発明は、物理量センサに関する。
従来、バネに支持された錘が物理量の印加に伴って変位することに基づき、その変位量から印加された物理量を検出するバネマス系の物理量センサが知られている。この種の物理量センサとしては、例えば、特許文献1に記載のものがある。
特許文献1に記載の発明は、振動型角速度センサなどに適用され、基板に支持された固定部および固定電極と、固定部にバネ(梁部)を介して支持され、錘、可動用電極および検出用電極を備える可動部と、を有してなる。この可動部は、基板と隙間を隔てて配置されると共に、複数の錘と梁とを有し、所定の間隔で対向配置された複数の錘がその両端において梁により連結された梯子状の構造、いわゆるラダー構造とされている。
この物理量センサは、物理量の印加に伴って梁に支持された錘および検出用電極が変位することで、固定電極と検出用電極との間隔が変わり、これらの間に構成される容量の変化に基づいて、物理量を検出する。
特開2014−6238号公報
上記の物理量センサでは、可動部が複数の梁を介して固定部に支持されているため、固定部が接続されている基板に捻じる方向の歪み(以下「捻じれ歪み」という)が生じると、可動部にこの歪みが伝わり、物理量の検出誤差が生じてしまう。
具体的には、基板に捻じれ歪みが生じると、基板の変位に引きずられて固定部も変位し、固定部に梁を介して支持された可動部も基板と同様に捻じれた状態となる。このように可動部が捻じれた状態では、物理量が印加されても検出部分に当該物理量による影響が正確に伝わらず、検出に誤差が生じてしまい、物理量センサの特性誤差が生じる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、基板に捻じれ歪みが生じた場合であっても、特性誤差の発生が抑制された物理量センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の物理量センサは、物理量が印加されると、該物理量に応じた信号を出力する物理量センサであって、一面(11a)を有する支持基板(11)と、一面側で支持基板に部分的に固定されている固定部材(20)と、駆動錘(33、34)と、検出錘(35、36)と、検出部(60)と、を有してなる可動部(30)と、駆動錘を振動させる駆動部(50)と、を備え、検出部は、駆動錘を駆動振動させているときに物理量が印加されると、該物理量の印加に伴う検出錘の移動に基づいて電気出力を発生させ、固定部材は、支持基板に接続された固定部(21)、および固定部を挟んだ両側に固定部から延設された浮遊部(22)により構成され、浮遊部が固定部から延設された方向を延設方向として、浮遊部は、一面に対する法線方向において、支持基板と隙間を隔てて配置され、浮遊した状態とされており、法線方向から見て、可動部側の部分の延設方向における幅が、可動部と反対側の部分の延設方向における幅よりも大きく、可動部は、少なくとも浮遊部のうち固定部を挟んだ両端側の部分を介して支持されている。
これにより、検出部を備える可動部が、基板に固定された固定部材のうち該基板から隙間を隔てて配置された浮遊部を介して支持された構造となる。そのため、基板に捻じれ歪みが生じても、従来に比べて、基板の捻じれ歪みに伴う可動部の捻じれ歪みが低減され、特性誤差が抑制された物理量センサとなる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の振動型角速度センサを示す平面模式図である。 図1中に示すII-II間の断面構成を示す概略断面図である。 図1の振動型角速度センサの基本動作時の様子を示した模式図である。 図1の基本動作中に、当該振動型角速度センサに角速度が印加された時の様子を示した模式図である。 従来の振動型角速度センサにおいて、基板に捻じれ歪みが生じた状態を示す模式図である。 第1実施形態の振動型角速度センサにおいて、基板に捻じれ歪みが生じた状態を示す模式図である。 第2実施形態の振動型角速度センサを示す平面模式図である。 図6の振動型角速度センサの基本動作時の様子を示した模式図である。 図7の基本動作中に、当該振動型角速度センサに角速度が印加された時の様子を示した模式図である。 図8における第1検出梁の変位の様子を示した拡大図である。 第3実施形態の振動型角速度センサを示す平面模式図である。 固定部材の他の形態例を示す平面模式図である。 固定部材の他の形態例を示す概略断面図である。 固定部材の他の形態例を示す平面模式図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の物理量センサとして、振動型角速度センサ、すなわちジャイロセンサに適用された例について、図1を参照して述べる。図1では、構成を分かり易くするため、後述する固定部材20を構成する固定部21と浮遊部22との境界部分を便宜的に破線で示している。
なお、以降の説明の簡略化のため、図1に示すように、図1の紙面左右方向を「x軸方向」と、該紙面平面においてx軸方向に対して垂直な方向を「y軸方向」と、xy平面に対して垂直な方向を「z軸方向」と称する。
本実施形態の振動型角速度センサは、角速度を検出するためのセンサであり、例えば、車両の上下方向に平行な中心線周りの回転角速度の検出に用いられる。この場合、本実施形態の振動型角速度センサは、図1の紙面に対する法線方向が車両の上下方向と一致するようにして車両に搭載される。なお、本実施形態の振動型角速度センサは、勿論、車両用以外の用途にも適用され得る。
本実施形態の振動型角速度センサは、図1に示すように、板状の基板10の一面側に形成されている。基板10は、支持基板11と半導体層12とで犠牲層となる埋込酸化膜13を挟み込んだ構造とされたSOI(Silicon on insulator)基板にて構成されている。このようなセンサ構造は、半導体層12側をセンサ構造体のパターンにエッチングしたのち埋込酸化膜を部分的に除去し、センサ構造体の一部がリリースされた状態にすることで構成される。
半導体層12は、固定部材20、可動部30および梁部40にパターニングされている。固定部材20は、少なくともその裏面の一部に埋込酸化膜が残されており、支持基板11からリリースされることなく、埋込酸化膜を介して支持基板11の一面11a上に部分的に固定された状態とされている。可動部30および梁部40は、振動型角速度センサにおける振動子を構成するものである。可動部30は、その裏面側の埋込酸化膜が除去されており、支持基板11からリリースされた状態とされている。梁部40は、可動部30を支持すると共に、角速度検出を行うために可動部30をx軸方向およびy軸方向において変位させるものである。駆動部50および検出部60は、埋込酸化膜を介して支持基板11に固定された固定部分と、該固定部分に接続されると共に、埋込酸化膜が除去されて支持基板11からリリースされた電極と、を有してなる。駆動部50は、可動部30を駆動させるのに用いられる。検出部60は、可動部30を駆動部50により駆動させた状態で外力が印加された際に、その外力を検出するものである。以下、これら固定部材20、可動部30、梁部40、駆動部50および検出部60について順に説明する。
固定部材20は、図1に示すように、2つ備えられることで一対とされており、x軸方向に沿って並べられ、可動部30を挟んで対向配置されると共に、可動部30が支持部材43を介して接続されている。固定部材20は、上面視にて、例えば長方形状とされ、固定部21および浮遊部22にて構成されている。
固定部21は、図2に示すように、埋込酸化膜13を介して支持基板11に接続され、支持基板11に固定されている。固定部21には、図1に示すように、可動部30を支持する複数の支持部材43のうちの一部が接続されている。
浮遊部22は、支持基板11に捻じれ歪みが生じた際に、この歪みが可動部30に伝搬するのを遮断するものであり、本実施形態では、図1に示すように、上面視にて、固定部21を挟んだ両端側からx軸方向に対して平行な方向に沿って延設されている。浮遊部22は、本実施形態では、例えば埋込酸化膜13がエッチングにより除去され、支持基板11との接続から解放されることで、図2に示すように、支持基板11との間に隙間が存在した状態、すなわち浮遊した状態とされている。つまり、浮遊部22は、支持基板11の一面11aに対する法線方向(以下「一面法線方向」という)において、支持基板11から浮遊した状態とされている。なお、浮遊部22による可動部30への捻じれ歪みの伝搬抑制については、後述する。
浮遊部22には、図1に示すように、残りの支持部材43が接続されると共に、浮遊部22の厚み方向において貫通する貫通孔22aが複数形成されている。貫通孔22aは、犠牲層となる埋込酸化膜13をエッチングで除去する場合に、固定部材20のうち浮遊部22となる部分の直下に存在する埋込酸化膜13を効率的に除去するために設けられるものであり、例えばドライエッチングなどにより形成される。貫通孔22aの数、形状や配置については、任意である。
可動部30は、角速度の印加に応じて変位する部分であり、図1に示すように、外側駆動錘31、32と内側駆動錘33、34および検出錘35、36とを有した構成とされている。可動部30は、外側駆動錘31、検出錘35を備える内側駆動錘33、検出錘36を備える内側駆動錘34および外側駆動錘32がこの順にx軸方向に沿って並べられたレイアウトとされている。つまり、可動部30は、検出錘35、36を内部に備えた2つの内側駆動錘33、34が内側に並べられていると共に、これら2つの内側駆動錘33、34を挟み込むように両外側にさらに外側駆動錘31、32が1つずつ配置された構造とされている。
外側駆動錘31、32は、y軸方向に延設されている。外側駆動錘31は、内側駆動錘33と対向配置されている。外側駆動錘32は、内側駆動錘34と対向配置されている。これら外側駆動錘31、32は、質量部として機能し、梁部40に含まれる各種梁よりも太くされ、後述する駆動梁42および駆動部50による駆動振動を行う際の振動方向であるy軸方向に移動可能とされている。外側駆動錘31、32は、図1に示すように、y軸方向に沿った辺のうち内側駆動錘33、34側の辺に櫛歯状の駆動用可動電極31a、32aが形成されている。
駆動用可動電極31aは、後述する駆動部50のうち外側駆動錘31側の辺に形成された櫛歯状の駆動用固定電極52と距離を隔てて配置されている。駆動用可動電極31aのうちy軸方向に沿って延設された部分は、図1に示すように、駆動用固定電極52のうちy軸方向に沿って延設された部分と互い違いになるように配置され、駆動用固定電極52に電圧が印加されると、静電気力が生じる。外側駆動錘31は、この静電気力の作用によりy軸方向に沿って駆動振動する。
駆動用可動電極32aは、図1に示すように、駆動部50のうち外側駆動錘32側の辺に形成された櫛歯状の駆動用固定電極54と距離を隔てて配置されている。駆動用可動電極32aと駆動用固定電極54との配置関係は、駆動用可動電極31aと駆動用固定電極52との配置関係と同様であるため、説明を割愛する。外側駆動錘32は、駆動用固定電極54に電圧が印加されると、y軸方向に沿って駆動振動する。
内側駆動錘33、34は、図1に示すように、上面視にて四角形状の枠体形状とされ、検出錘35、36のうち1つの周囲を囲んでいる。これら内側駆動錘33、34は、質量部として機能し、梁部40に含まれる各種梁よりも太くされ、y軸方向に移動可能とされている。四角形状で構成された内側駆動錘33、34は、図1に示すように、相対する二辺がそれぞれx軸方向およびy軸方向に平行となる配置とされている。内側駆動錘33、34は、y軸方向に平行とされた二辺のうちの一辺が外側駆動錘31、32と対向配置され、もう一辺が内側駆動錘33、34の他方と対向配置されている。内側駆動錘33、34は、図1に示すように、y軸方向に平行とされた辺のうち外側駆動錘31、32側の辺に櫛歯状の駆動用可動電極33a、34aが形成されている。
駆動用可動電極33aは、駆動部50のうち内側駆動錘33側の辺に形成された駆動用固定電極52と距離を隔てて配置されている。駆動用可動電極33aのうちy軸方向に沿って延設された部分は、図1に示すように、駆動用固定電極52のうちy軸方向に沿って延設された部分と互い違いになるように配置され、駆動用固定電極52に電圧が印加されると、静電気力が生じる。内側駆動錘33は、この静電気力の作用によりy軸方向に沿って駆動振動する。
駆動用可動電極34aは、駆動部50のうち内側駆動錘34側の辺に形成された駆動用固定電極54と距離を隔てて配置されている。駆動用可動電極32aと駆動用固定電極54との配置関係は、駆動用可動電極33aと駆動用固定電極52との配置関係と同様であるため、説明を割愛する。内側駆動錘34は、駆動用固定電極54に電圧が印加されると、y軸方向に沿って駆動振動する。
検出錘35、36は、図1に示すように、上面視にて、例えば四角形枠体状とされており、梁部40のうち後述する検出梁41を介して内側駆動錘33、34の内壁面に支持されている。検出錘35、36は、駆動錘31〜34と同様に、質量部として機能し、駆動振動によって内側駆動錘33、34と共にy軸方向に移動させられるが、角速度印加時にはx軸方向に移動させられる。
検出錘35、36は、例えば、図1に示すように、その内壁面のうちx軸方向に平行とされた辺に検出用可動電極35a、36aが形成されている。検出用可動電極35a、36aは、y軸方向に沿って延設されると共に、検出部60のうち後述する検出用固定電極62、64と距離を隔てて配置されている。
検出用可動電極35aは、検出用基部61の外壁面のうちx軸方向に沿った辺にy軸方向に沿って延設された検出用固定電極62と互い違いになるように配置されている。検出用可動電極36aは、検出用基部63の外壁面のうちx軸方向に沿った辺にy軸方向に沿って延設された検出用固定電極64と互い違いになるように配置されている。
梁部40は、図1に示すように、検出梁41、駆動梁42および支持部材43を有した構成とされている。
検出梁41は、図1に示すように、駆動錘31〜34の振動方向であるy軸方向に沿って延設された直線状梁であり、内側駆動錘33、34の内壁面のうちx軸方向に平行とされた辺と検出錘35、36の外壁面のうちx軸方向に平行とされた辺とを接続している。検出梁41は、駆動振動時における振動方向であるy軸方向を長手方向とする配置とされており、角速度が印加された場合などにおいて検出梁41が振動方向に対して交差する方向であるx軸方向へ変位できる。この検出梁41のx軸方向への変位により、検出錘35、36のx軸方向への移動が可能となっている。
駆動梁42は、図1に示すように、外側駆動錘31、32および内側駆動錘33、34を連結すると共に、これら外側駆動錘31、32および内側駆動錘33、34のy軸方向への移動を可能とするものである。具体的には、駆動梁42は、一方の外側駆動錘31、一方の内側駆動錘33、他方の内側駆動錘34および他方の外側駆動錘32の順番に並べられた駆動錘31〜34を連結している。つまり、駆動錘31〜34がx軸方向に沿って並べて配置され、これらがy軸方向での両端において一対の駆動梁42により挟まれつつ、駆動梁42により連結されたラダー構造とされている。
より具体的には、駆動梁42は、y軸方向の幅が所定寸法とされた直線状梁である。駆動梁42は、図1に示すように、y軸方向において、外側駆動錘31、32および内側駆動錘33、34を挟んだ両側に一本ずつ配置されており、それぞれ、外側駆動錘31、32および内側駆動錘33、34に接続されている。駆動梁42と、外側駆動錘31、32および内側駆動錘33、34とは直接接続されていても良いが、例えば、本実施形態では駆動梁42と内側駆動錘33、34とが連結部42aを介して接続されている。
支持部材43は、図1に示すように、固定部材20と可動部30との間に複数配置され、可動部30を支持するものである。具体的には、本実施形態では、支持部材43は、図1に示すように、6つ配置され、そのうちの2つが固定部21に接続され、残りの4つが浮遊部22に接続されている。言い換えると、可動部30は、支持部材43を介して、主として浮遊部22に支持されている。
支持部材43は、図1に示すように、回転梁43aと支持梁43bおよび連結部43cとを有した構成とされている。回転梁43aは、y軸方向の幅が所定寸法とされた直線状梁であり、その両端に支持梁43bが接続されていると共に、支持梁43bと反対側の中央位置に連結部43cが接続されている。この回転梁43aは、センサ駆動時に連結部43cを中心としてS字状に波打って撓む。支持梁43bは、回転梁43aの両端を固定部材20の所定の箇所に接続されるものであり、本実施形態では直線状部材とされている。この支持梁43bは、衝撃などが加わった時に各錘31〜36がx軸方向に移動することを許容する役割も果たしている。連結部43cは、支持部材43を駆動梁42に接続する役割を果たしている。
駆動部50は、可動部30や梁部40などのセンサ構造体を駆動振動させるためのものであり、例えば、図1に示すように、外側駆動錘31と内側駆動錘33との間および外側駆動錘32と内側駆動錘34との間にそれぞれ配置されている。
具体的には、外側駆動錘31と内側駆動錘33との間には、基部51と駆動用固定電極52とを備える駆動部50が配置されている。外側駆動錘32と内側駆動錘34との間には、基部53と駆動用固定電極54とを備える駆動部50が配置されている。
基部51、53は、本実施形態では、例えば、図1に示すように、上面視にてy軸方向に沿って延設され、y軸方向を長手方向とする長方形板状とされている。基部51、53のうち長手方向の二辺には、駆動用固定電極52、54が備えられている。
駆動用固定電極52、54は、駆動用可動電極31a〜34aと同様に櫛歯状とされ、電圧が印加されることにより、駆動用可動電極31a〜34aとの間に静電気力を生じさせ、可動部30を駆動するために用いられる。駆動用固定電極52、54は、例えば、駆動部50のうち基部51、53に形成された図示しない電極パッドに接続され、外部から電圧が印加される構成とされている。駆動用固定電極52は、駆動用可動電極31a、33aと向き合っている。駆動用固定電極54は、駆動用可動電極32a、34aと向き合っている。
検出部60は、角速度印加に伴う検出梁41の変位に応じた電気信号を出力する部分であり、図1に示すように、検出錘35、36の内側にそれぞれ配置されている。具体的には、検出用基部61と検出用固定電極62とによりなる検出部60が検出錘35の内側に配置され、検出用基部63と検出用固定電極64とによりなる検出部60が検出錘36の内側に配置されている。
検出用基部61、63は、その裏側に図示しない埋込酸化膜が残されており、支持基板11に固定されている。
検出用固定電極62、64は、例えば、図1に示すように、検出用基部61、63の外壁面のうちx軸方向に沿った辺に形成されており、y軸方向に沿って延設されている。検出用固定電極62、64は、その裏側の図示しない埋込酸化膜が除去され、支持基板11からリリースされている。
以上のような構造により、外側駆動錘31、32や内側駆動錘33、34および検出錘35、36がそれぞれ2つずつ備えられた一対の角速度検出構造が備えられた振動型角速度センサが構成されている。
次に、振動型角速度センサの基本動作時の様子について図3を参照して説明する。
駆動用固定電極52、54に対してDC電圧に加算したAC電圧を印加することにより、外側駆動錘31、32と内側駆動錘33、34との間に電位差を発生させると、その電位差に基づいてy軸方向に沿った静電気力が発生する。この静電気力に基づいて、例えば図3に示すように、各駆動錘31〜34をy軸方向に振動させる。このとき、AC電圧の周波数を変えながら各駆動錘31〜34のy軸方向の振動をモニタし、AC電圧の周波数が所定の駆動共振周波数となるように調整する。例えば、外側駆動錘31、32と対向配置されるようにモニタ用の電極を設け、これらの間に形成される容量の変化に基づいて外側駆動錘31、32の変位を検出する。
なお、この際、回路処理により、容量変化が大きいときを駆動共振周波数fdとして検知している。駆動共振周波数fdは、駆動梁42の幅などの振動子の構造によって決まる。
そして、図3に示すように、駆動用固定電極52と外側駆動錘31の駆動用可動電極31aおよび内側駆動錘33の駆動用可動電極33aとの配置により、外側駆動錘31と内側駆動錘33とがy軸方向において互いに逆位相、すなわち逆方向で振動させられる。また、駆動用固定電極54と外側駆動錘32の駆動用可動電極32aおよび内側駆動錘34の駆動用可動電極34aの配置により、図3に示すように、外側駆動錘32と内側駆動錘34とがy軸方向において互いに逆位相で振動させられるようにしている。さらに、2つの内側駆動錘33、34がy軸方向において逆位相で振動させられるようにしている。これにより、振動型角速度センサは、駆動モード形状にて駆動されることになる。
なお、このとき、駆動梁42がS字状に波打つことで各錘31〜34のy軸方向への移動が許容されるが、回転梁43aと駆動梁42とを接続している連結部43cの部分については振幅の節、すなわち不動点となり、殆ど変位しない構造である。
上記した図3のような基本動作を行っている際に振動型角速度センサにz軸回りの角速度が印加されると、コリオリ力により、図4に示すように検出錘35、36がx軸方向へ変位する。この変位により、検出錘35の検出用可動電極35aと検出用基部61の検出用固定電極62とで構成されるキャパシタの容量値や、検出錘36の検出用可動電極36aと検出用基部63の検出用固定電極64とで構成されるキャパシタの容量値が変化する。
このため、検出用基部61、63の図示しないボンディングパッドからの信号取り出しに基づいてキャパシタの容量値の変化を読み取ることにより、角速度を検出することができる。例えば、本実施形態のような構成の場合、2つの角速度検出構造それぞれから取り出した信号を差動増幅してキャパシタの容量値の変化を読み取ることが可能であるため、より正確に角速度を検出することが可能となる。このようにして、本実施形態の振動型角速度センサにより、印加された角速度を検出することができる。
以上のような動作により、本実施形態の振動型角速度センサは、印加された角速度を検出することができる。
次に、浮遊部22を備える固定部材20による効果について、図5A、図5Bを参照して説明する。図5A、図5Bでは、支持基板11に捻じれ歪みが生じた際における固定部材20の変位を分かり易くするため、固定部材20付近の領域の一部を拡大して示すと共に、他の領域について省略している。また、図5A、6Bでは、捻じれ歪みが生じる前の状態を破線で示している。
ここで、従来の振動型角速度センサは、可動部30を支持する固定部材70がほぼすべて埋込酸化膜13を介して支持基板11に接続された構造とされている。このような構造において、支持基板11に捻じれ歪みが生じると、固定部材70は、図5Aに示すように、支持基板11の捻じれ歪みに引きずられて、該支持基板11と同様に捻じれた状態となる。これに伴い、固定部材70に支持部材43を介して接続された可動部30にもこの捻じれが伝搬し、可動部30も捻じれ歪みが生じた状態となってしまう。結果的には、可動部30の検出部60にも捻じれ歪みが伝搬することで、角速度が印加された時の変位に狂いが生じてしまい、特性誤差の原因となる。
これに対して、本実施形態では、固定部材20の一部が、埋込酸化膜13が除去されて支持基板11との接続から解放された浮遊部22とされると共に、可動部30は、支持部材43を介して主にこの浮遊部22に接続されている。本実施形態では、支持基板11に捻じれ歪みが生じた場合であっても、図5Bに示すように、浮遊部22が支持基板11から浮遊した状態であるため、浮遊部22には、支持基板11の捻じれ歪みが伝搬しにくい。そして、主に浮遊部22に支持されている可動部30も同様に捻じれ歪みが伝搬しにくくなるため、支持基板11の捻じれ歪みに伴う特性誤差の発生が抑制される構造となる。
また、固定部21は、図1に示すように、支持基板11の外郭を構成する一辺に対して垂直な直線であって、当該一辺の中心部を通る直線(以下、便宜的に「中心軸」という)上に沿って配置されることが好ましい。特に、支持部材43が浮遊部22だけでなく、固定部21にも接続される場合に、固定部21が支持基板11の中心軸上に配置されることが好ましい。
これは、支持基板11に捻じれ歪みが生じた場合、支持基板11のうち捻じれにくい中心軸上の部分に固定部21が配置されることで、固定部21の捻じれ歪みも低減でき、可動部30への捻じれ歪みの伝搬をより抑制できるためである。
言い換えると、浮遊部22が支持基板11のうち捻じれ歪みが大きい領域の上、例えば、支持基板11が四角形板状とされている場合には四隅付近の領域の上などに配置されることが好ましい。例えば、可動部30の外郭が略四角形状である場合において、少なくとも4本の支持部材43が可動部30に接続されると共に、支持部材43の一端が可動部30の外郭の四隅の近傍部分それぞれに、支持部材43の他端が浮遊部22に接続された構造とされる。つまり、本実施形態では、浮遊部22に接続された4本の支持部材43が、可動部30の外郭の四隅の近傍部分にそれぞれ接続された配置、すなわち対角配置とされた構造とされる。
本実施形態では、可動部30を挟んだ両側に対向配置された一対の固定部材20において、固定部材20に対して直交する中心軸上に固定部21が配置されている。そして、固定部21の両端それぞれに浮遊部22が配置されることで、合計4つの浮遊部22が対角配置された構造とされている。
本実施形態によれば、支持基板11に捻じれ歪みが生じた場合であっても、支持基板11のうち捻じれの影響が大きい部分に浮遊部22が配置され、この浮遊部22に支持部材43を介して可動部30が支持された構造の物理量センサとなる。また、いわゆるラダー構造とされることで耐衝撃性やエネルギー漏れ防止の特性を備えつつ、支持基板11の捻じれ歪みによる特性誤差が抑制された物理量センサとなる。
(第2実施形態)
第2実施形態の物理量センサについて、振動型角速度センサとして適用された例について、図6〜図9を参照して述べる。
上記第1実施形態の物理量センサが静電方式の振動型角速度センサであるのに対し、本実施形態の物理量センサは、圧電方式の振動型角速度センサとされている点において、上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、主にこの相違点、特に各錘31〜36、検出梁41、駆動部50および検出部60の構成のうち上記第1実施形態のとの違いやその動作について簡単に説明する。
駆動錘31〜34は、本実施形態では、後述する駆動圧電膜55を用いて駆動振動させられるため、駆動用可動電極31a〜34aを備えない構成とされている。
検出錘35、36は、本実施形態では、例えば図6に示すように、上面視にて、四角形状とされており、梁部40のうち後述する検出梁41を介して内側駆動錘33、34の内壁面に支持されている。検出錘35、36は、駆動錘31〜34と同様に、質量部として機能し、駆動振動によって内側駆動錘33、34と共にy軸方向に移動させられるが、角速度印加時にはx軸方向に移動させられる。
なお、検出錘35、36は、後述する検出部60が圧電方式とされ、検出梁41上に検出部60が形成されているため、本実施形態では、検出用可動電極35a、36aを備えない構成とされている。
検出梁41は、図6に示すように、内側駆動錘33、34の内壁面のうちy軸方向に平行とされた辺と検出錘35、36の外壁面のうちy軸方向に平行とされた辺とを接続している。本実施形態の場合、検出梁41は、駆動錘31〜34の振動方向であるy軸方向に沿って直線的に延設され、x軸方向において位置をずらして振動方向の両端において検出錘35、36を支持する構造の梁とされている。検出梁41は、検出錘35、36それぞれにおけるx軸方向の両側に配置されており、一方を第1検出梁41a、もう一方を第2検出梁41bとして、検出錘35、36をx軸方向両側で支持した構造とされている。また、第1検出梁41aおよび第2検出梁41bは、共に、y軸方向の中央部を連結部41cとして、連結部41cにおいて内側駆動錘33、34の内壁と連結されている。そして、連結部41cを中心とした両側において、検出錘35、36のy軸方向両端を検出梁41で支持している。
なお、第1検出梁41aと第2検出梁41bとは、図6に示すように、x軸方向の寸法を異ならせてバネ定数が異なる状態とされてもよいし、x軸方向の寸法を同一にしてバネ定数が同じ状態とされてもよい。
駆動部50は、本実施形態では、各駆動梁42の両端それぞれに設けられた駆動圧電膜55や駆動配線56などによって構成されている。
駆動圧電膜55は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛の略)薄膜などによって構成され、駆動配線56を通じて駆動電圧が印加されることでセンサ構造体を駆動振動させる力を発生させる。駆動圧電膜55は、各駆動梁42の両端それぞれに2つずつ備えられており、センサ構造体の外縁側に位置しているものが外側圧電膜55a、外側圧電膜55aよりも内側に位置しているものが内側圧電膜55bとされている。これら外側圧電膜55aと内側圧電膜55bは、x軸方向に延設されており、各配置場所で平行に並んで形成されている。
駆動配線56は、外側圧電膜55aや内側圧電膜55bに対して駆動電圧を印加する配線である。駆動配線56については、図中では一部のみしか記載していないが、実際には駆動梁42から支持部材43を通じて固定部材20まで延設されている。そして、固定部材20に形成された図示しないパッドを介してワイヤボンディングなどにより、駆動配線56が外部と電気的に接続されている。これにより、駆動配線56を通じて、外側圧電膜55aや内側圧電膜55bに対して駆動電圧を印加できるようになっている。
検出部60は、本実施形態では、検出梁41のうち第1検出梁41aに形成されており、検出圧電膜65a〜65d、ダミー圧電膜66a〜66dおよび検出配線67を備えた構成とされている。
検出圧電膜65a〜65dは、PZT薄膜などによって構成され、第1検出梁41aのうち、角速度印加によって第1検出梁41aが変位したときに引張応力が加わる位置に形成されている。具体的には、第1検出梁41aのうちの両端側ではx軸方向において検出錘35、36側、連結部41c側ではx軸方向において検出錘35、36から離れる側に検出圧電膜65a〜65dが配置されている。
ダミー圧電膜66a〜66dは、PZT薄膜などによって構成され、検出梁41の対称性を保つために、検出圧電膜65a〜65dと対称的に配置されている。すなわち、ダミー圧電膜66a〜66dは、第1検出梁41aのうち、角速度印加によって第1検出梁41aが変位したときに圧縮応力が加わる位置に形成されている。具体的には、第1検出梁41aのうちの両端側ではx軸方向において検出錘35、36から離れる側、連結部41c側ではx軸方向において検出錘35、36側にダミー圧電膜66a〜66dが配置されている。
検出圧電膜65a〜65dおよびダミー圧電膜66a〜66dは、共に検出錘35、36の駆動振動の方向であるy軸方向に延設されており、各配置場所で平行に並んで形成されている。なお、ここでは、検出圧電膜65a〜65dを一番変位が大きくなる引張応力が発生する部位に形成する例について説明したが、圧縮応力が発生する部位に形成しても良いし、引張応力が発生する部位と圧縮応力が発生する部位の両方に形成しても良い。
例えば、検出圧電膜65a〜65dは、角速度印加時に、図6のx軸方向左側の第1検出梁41aでは圧縮応力が生じる部位に形成され、図6のx軸方向右側の第1検出梁41aでは引張応力が生じる部位に形成されてもよいし、その逆であってもよい。
また、ダミー圧電膜66a〜66dについては必須ではなく、少なくとも検出圧電膜65a〜65dが形成されていれば良い。
検出配線67は、検出圧電膜65a〜65dに接続され、検出梁41の変位に伴う検出圧電膜65a〜65dの電気出力を取り出すものである。検出配線67については、図中では省略して一部のみを記載してあるが、実際には内側駆動錘33、34や駆動梁42から支持部材43を通じて固定部材20まで延設されている。そして、固定部材20に形成された図示しないパッドを介してワイヤボンディングなどにより、検出配線67が外部と電気的に接続されている。これにより、検出配線67を通じて、検出圧電膜65a〜65dの電気出力の変化を外部に伝えられる構成となっている。
続いて、このように構成された圧電方式の振動型角速度センサの作動について、図7〜図9を参照して説明する。
まず、本実施形態の振動型角速度センサの基本動作時の様子について図7を参照して説明する。各駆動梁42の両端に配置された駆動部50に対して所望の駆動電圧を印加し、その駆動電圧に基づいて各駆動錘31〜34をy軸方向に振動させる。
具体的には、紙面上方側の駆動梁42のうち左端部に備えられた駆動部50については、外側圧電膜55aにて引張応力が発生させられ、内側圧電膜55bにて圧縮応力が発生させられるようにする。逆に、紙面上方側の駆動梁42のうち右端部に備えられた駆動部50については、外側圧電膜55aにて圧縮応力が発生させられ、内側圧電膜55bにて引張応力が発生させられるようにする。これについては、紙面上方側の駆動梁42の左右両側に配置された駆動部50の外側圧電膜55a同士もしくは内側圧電膜55b同士それぞれに逆位相の電圧を印加することによって実現できる。
一方、紙面下方側の駆動梁42のうち左端部に備えられた駆動部50については、外側圧電膜55aにて圧縮応力が発生させられ、内側圧電膜55bにて引張応力が発生させられるようにする。逆に、紙面下方側の駆動梁42のうち右端部に備えられた駆動部50については、外側圧電膜55aにて引張応力が発生させられ、内側圧電膜55bにて圧縮応力が発生させられるようにする。これについても、紙面下方側の駆動梁42の左右両側に配置された駆動部50の外側圧電膜55a同士もしくは内側圧電膜55b同士それぞれに逆位相の電圧を印加することによって実現できる。
次に、各駆動部の外側圧電膜55aや内側圧電膜55bで発生させられる応力が、引張応力については圧縮応力に切替えられ、圧縮応力については引張応力に切替えられるように、各外側圧電膜55aや内側圧電膜55bへの印加電圧を制御する。そして、この後も、これらの動作を所定の駆動周波数で繰り返す。
これにより、図7に示すように、y軸方向において、外側駆動錘31と内側駆動錘33とが互いに逆位相、外側駆動錘32と内側駆動錘34とが互いに逆位相、2つの内側駆動錘33、34が逆位相で、2つの外側駆動錘31、32が逆位相で振動させられる。これにより、振動型角速度センサは、上記第1実施形態と同様の駆動モード形状にて駆動されることになる。
なお、このときには、上記第1実施形態の振動型角速度センサと同様の理由で、連結部43cの部分については振幅の節、つまり不動点となり、殆ど変位せず、衝撃などが加わった時には、衝撃による出力変化が緩和され、耐衝撃性が得られるようになっている。
次に、振動型角速度センサに角速度が印加された時の様子について図8を参照して説明する。上記した図3のような基本動作を行っている際に振動型角速度センサにz軸回りの角速度が印加されると、コリオリ力により、図8に示すように検出錘35、36がy軸と交差する方向、ここではx軸方向へ変位する。具体的には、検出錘35、36と内側駆動錘33、34とが検出梁41を介して接続されているため、検出梁41の弾性変形に基づいて検出錘35、36が変位する。そして、検出梁41の弾性変形に伴って、第1検出梁41aに備えた検出圧電膜65a〜65dに引張応力が加えられる。このため、加えられた引張応力に応じて検出圧電膜65a〜65dの出力電圧が変化し、これが検出配線67を通じて外部に出力される。この出力電圧を読み取ることで、印加された角速度を検出することができる。
特に、検出圧電膜65a〜65dを検出梁41のうちの検出錘35、36との連結箇所や内側駆動錘33、34との連結箇所の近傍に配置していることから、図9に示すように検出圧電膜65a〜65dに最も大きな引張応力が加えられる。このため、より検出圧電膜65a〜65dの出力電圧を大きくすることが可能となる。
以上のような動作により、本実施形態の振動型角速度センサは、印加された角速度を検出することができる。
本実施形態のように、可動部30が上記のような圧電方式に合わせた構造とされた場合であっても、固定部材20のうち浮遊部22により可動部30が支持されているため、支持基板11の捻じれ歪みが可動部30に伝搬しない。そのため、本実施形態においても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第3実施形態)
第3実施形態の物理量センサについて、振動型角速度センサとして適用された例について、図10を参照して述べる。図10では、構成を分かり易くするため、固定部材20のうち固定部21と浮遊部22との境界を破線で示している。
上記第1実施形態の物理量センサは、複数の駆動錘31〜34が2本の駆動梁42に挟まれると共に、y軸方向の両端において連結された梯子状の構造、いわゆるラダー構造とされていた。これに対して、本実施形態の振動型角速度センサは、ラダー構造とされていない点において、上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
なお、本実施形態を構成する固定部材20、駆動錘33、34、検出錘35、36、駆動梁42、駆動部50および検出部60については、上記第1実施形態または上記第2実施形態と同じ構成であるため、図10に示すようにバネ構造を主に説明する。
本実施形態の振動型角速度センサは、図10に示すように、一対の固定部材20と、一対の固定部材20に挟まれた可動部30と、固定部材20と可動部30とを連結する4本の駆動梁42とを有してなる。
固定部材20は、図10に示すように、可動部30を挟んで両側に配置されると共に、固定部21を挟んで両側に配置された浮遊部22それぞれに1本の駆動梁42が接続されている。
可動部30は、例えば、図10に示すように、一対の駆動錘33、34と、駆動錘33、34に囲まれた検出錘35、36と、駆動錘33、34と検出錘35、36とを検出錘35、36の両端で接続する検出梁41と、を有してなる。
駆動錘33は、例えば、図10に示すように、検出錘35を囲む四角形状の枠体形状とされると共に、2本の検出梁41を介して検出錘35を支持している。駆動錘34は、例えば、図10に示すように、検出錘36を囲む四角形状の枠体形状とされると共に、2本の検出梁41を介して検出錘35を支持している。駆動錘33、34は、図10中の紙面左右方向に沿って対面配置され、駆動連成梁45により接続されると共に、図示しない駆動部50が設けられており、浮遊部22の延設方向と平行な方向に沿って駆動振動する。なお、駆動連成梁45は、2つの駆動錘33、34を連成する梁であって、駆動錘33、34が変位すると、これに伴って変形可能な構成とされている。
検出梁41は、図示しない検出部60が形成されており、駆動錘33、34が駆動振動している場合において角速度が印加されたときに、検出部60が変位に応じた電気出力が出力される構成とされている。
以上が、本実施形態の振動型角速度センサの基本的な構造であり、駆動錘33、34が1本の駆動連成梁45により図10の紙面左右方向と垂直な方向における中心位置にて連結されており、いわゆるラダー構造とは異なる構造とされる。なお、本実施形態では、可動部30が一対の固定部材20に挟まれた配置とされると共に、駆動梁42を介して浮遊部22に接続された構成とされていればよく、可動部30の構造については適宜変更されてもよい。
本実施形態によれば、可動部30が浮遊部22に駆動梁42を介して支持された構造であるため、支持基板11に捻じれ歪みが生じた場合であっても、可動部30にその捻じれ歪みの伝搬が抑制される。そのため、上記第1実施形態と同様に、従来に比べて、支持基板11の捻じれ歪みによる特性誤差の少ない振動型角速度センサとなる。
(他の実施形態)
なお、上記した各実施形態に示した振動型角速度センサは、本発明の物理量センサの一例を示したものであり、上記の各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)例えば、上記各実施形態では、固定部材20が略長方形板状とされた例について説明したが、これに限定されるものではなく、固定部材20は、略T字形状や台形形状、他の形状などにされてもよい。
具体的には、浮遊部22は、図11に示すように、固定部21から延設される方向を延設方向とし、延設方向に対して交差する方向を交差方向として、交差方向における幅を所定以上とされることが好ましい。また、浮遊部22は、交差方向における幅を大きくした場合に、可動部30側の部分の延設方向における幅(以下「延設幅」という)が、可動部30の反対側の部分の延設幅よりも大きい形状とされることが好ましい。
これは、浮遊部22のうち延設方向における先端部、すなわち支持部材43が接続される部分の剛性を大きくして撓みにくい形状とし、浮遊した状態であることによる強度低下を低減するためである。これにより、浮遊部22に起因する共振周波数の低下を抑制し、特性誤差を低減できる。
具体的には、浮遊部22は、長方形板状とされた場合よりも、図11に示すように、台形形状とされた場合のほうが、延設幅が小さい領域、すなわち固定部21に拘束されて撓みにくい領域が多くなり、先端部の一面法線方向における剛性が相対的に大きくなる。つまり、浮遊部22は、一面法線方向における剛性が大きくされることで先端部が撓みにくい状態、すなわち一面法線方向において不要な振動をすることが抑制される状態となる。
そのため、可動部30には、支持基板11の捻じれ歪みの伝搬が抑制されるだけでなく、浮遊部22に起因する不要な振動が伝搬することも抑制されることとなる。したがって、可動部30に意図しない歪みや不要振動が生じることが抑制され、上記各実施形態よりもさらに特性誤差が抑制された物理量センサとなる。
(2)上記第1実施形態では、浮遊部22に貫通孔22aが形成された例について説明したが、貫通孔22aが形成されていなくてもよい。例えば、支持基板11と半導体層12とを貼り合せて物理量センサを製造する場合には、図12に示すように、支持基板11の一面11a側にあらかじめ凹部14が形成しておくことで、浮遊部22が浮遊した状態とすることができる。このように埋込酸化膜13のエッチング以外の方法により浮遊部22を浮遊した状態とする場合、浮遊部22は、貫通孔22aが形成されない構造とされ、更なる剛性の向上および共振周波数の低下抑制の効果が期待される。
(3)上記第1実施形態や上記第2実施形態では、固定部21にも支持部材43が接続された構造とされた例について説明したが、支持部材43は、少なくとも浮遊部22に接続されていればよく、固定部21に接続されていなくてもよい。具体的には、図13に示すように、浮遊部22が固定部21と可動部30との間にも延設され、当該延設された浮遊部22に支持部材43が接続された構造とされてもよい。上記の構造においても、上記第1実施形態および第2実施形態と同様の効果が得られる。
(4)上記各実施形態では、物理量センサを振動型角速度センサとして適用した例について説明したが、これに限られず、例えば加速度センサなどにも適用可能である。
11 支持基板
20 固定部材
21 固定部
22 浮遊部
31、32 外側駆動錘
33、34 内側駆動錘
35、36 検出錘
43 支持部材
50 駆動部
60 検出部

Claims (3)

  1. 物理量が印加されると、該物理量に応じた信号を出力する物理量センサであって、
    一面(11a)を有する支持基板(11)と、
    前記一面側で前記支持基板に部分的に固定されている固定部材(20)と、
    駆動錘(33 、34)と、検出錘(35、36)と、検出部(60)と、を有してなる可動部(30)と、
    前記駆動錘を振動させる駆動部(50)と、を備え、
    前記検出部は、前記駆動錘を駆動振動させているときに前記物理量が印加されると、該物理量の印加に伴う前記検出錘の移動に基づいて電気出力を発生させ、
    前記固定部材は、前記支持基板に接続された固定部(21)、および前記固定部を挟んだ両側に前記固定部から延設された浮遊部(22)により構成され、
    前記浮遊部が前記固定部から延設された方向を延設方向として、
    前記浮遊部は、前記一面に対する法線方向において、前記支持基板と隙間を隔てて配置され、浮遊した状態とされており、前記法線方向から見て、前記可動部側の部分の前記延設方向における幅が、前記可動部と反対側の部分の前記延設方向における幅よりも大きく、
    前記可動部は、少なくとも前記浮遊部のうち前記固定部を挟んだ両端側の部分を介して支持されている物理量センサ。
  2. 物理量が印加されると、該物理量に応じた信号を出力する物理量センサであって、
    一面(11a)を有する支持基板(11)と、
    前記一面側で前記支持基板に部分的に固定されている固定部材(20)と、
    駆動錘(33 、34)と、検出錘(35、36)と、検出部(60)と、を有してなる可動部(30)と、
    前記駆動錘を振動させる駆動部(50)と、を備え、
    前記検出部は、前記駆動錘を駆動振動させているときに前記物理量が印加されると、該物理量の印加に伴う前記検出錘の移動に基づいて電気出力を発生させ、
    前記固定部材は、前記支持基板に接続された固定部(21)、および前記固定部を挟んだ両側に前記固定部から延設された浮遊部(22)により構成され、
    前記浮遊部は、前記一面に対する法線方向において、前記支持基板と隙間を隔てて配置され、浮遊した状態とされており、
    前記可動部は、少なくとも前記浮遊部のうち前記固定部を挟んだ両端側の部分を介して支持されており、
    前記浮遊部に支持部材(43)を介して支持されると共に、前記駆動錘を連結する駆動梁(42)をさらに有し、
    前記固定部材は、2つ備えられることで一対とされると共に、前記法線方向から見て、前記可動部を挟んだ両側それぞれに配置され、
    前記検出錘は、2つ備えられることで一対とされ、
    前記駆動錘は、前記検出錘のうちの1つの周囲を囲み、かつ、検出梁(41)を介して前記検出錘と連結される一対の内側駆動錘(33、34)と、一対の前記内側駆動錘を挟んだ両側それぞれに配置される外側駆動錘(31、32)と、を備える構成とされており、
    前記駆動梁は、前記内側駆動錘と前記外側駆動錘とを連結しており、
    前記駆動部は、前記内側駆動錘と前記外側駆動錘とを互いに逆方向に振動させる物理量センサ。
  3. 物理量が印加されると、該物理量に応じた信号を出力する物理量センサであって、
    一面(11a)を有する支持基板(11)と、
    前記一面側で前記支持基板に接続固定された固定部(21)と、前記固定部を挟んだ両側に前記固定部から延設された浮遊部(22)とにより構成された2つの固定部材(20)と、
    複数の駆動錘(33 、34)と、複数の検出錘(35、36)と、複数の検出部(60)と、を有してなる可動部(30)と、
    前記駆動錘と前記浮遊部とを連結し、前記可動部を支持する複数の駆動梁(42)と、
    前記駆動錘を振動させる駆動部(50)と、を備え、
    前記検出部は、前記駆動錘を駆動振動させているときに前記物理量が印加されると、該物理量の印加に伴う前記検出錘の移動に基づいて電気出力を発生させ、
    2つの前記固定部材は、前記一面に対する法線方向から見て、前記可動部を挟んだ両側それぞれに配置され、
    前記浮遊部は、前記法線方向において、前記支持基板と隙間を隔てて配置され、浮遊した状態とされており、
    前記可動部は、少なくとも前記浮遊部のうち前記固定部を挟んだ両端側の部分を介して支持されており、
    2つの前記固定部材の一方を第1の固定部材とし、他方を第2の固定部材とし、複数の前記駆動錘のうち前記第1の固定部材の前記浮遊部に接続されている前記駆動錘を第1の駆動錘とし、前記第2の固定部材の前記浮遊部に接続されている前記駆動錘を第2の駆動錘として、前記第1の駆動錘は、1つの駆動連成梁(45)により前記第2の駆動錘と連結されている物理量センサ。
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