JP2006153514A - ジャイロセンサおよび角速度検出方法 - Google Patents

ジャイロセンサおよび角速度検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】角速度成分のみを取り出すことができ、かつセンサに作用する角速度とセンサの出力とが線形の関係にあるジャイロセンサおよび角速度検出方法を提供する。
【解決手段】主基板1には、駆動ばね13を介して支持基板2に対して支持基板2の板面に交差する方向に振動可能に支持される一対の駆動質量体4,5と、検出ばね16を介して各駆動質量体4,5にそれぞれ連結され各駆動質量体4,5に対して支持基板2の板面に沿った面内で一方向に変位可能にそれぞれ支持された一対の検出質量体8,9と、各検出質量体8,9の前記一方向の変位量をそれぞれ検出する一対の検出手段とが設けられる。両駆動質量体4,5は、支持基板2の板面に交差する方向において互いに逆向きにかつ同じ振幅で振動するように駆動手段によって駆動される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いたジャイロセンサおよび角速度検出方法に関するものである。
近年、自動車におけるサスペンションやエアバッグの制御装置、航空機における慣性航法システム、カメラの手ぶれ補償装置などにおいてジャイロセンサを設けたものが提供されている。この種のジャイロセンサは、規定の振動を与えている質量体に外力による角速度が作用したときのコリオリ力を計測することにより角速度を計測するものである。すなわち、コリオリ力は、外力による角速度と質量体の速度との外積に比例するから、コリオリ力の計測値と既知である質量体の速度とから角速度に相当する値を求めることができる。
この種のジャイロセンサとしては、MEMS技術を用いて半導体製造プロセスにより作製されるものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のジャイロセンサ(ジャイロスコープ)は、図の面に垂直な方向であるZ方向に振動するように駆動される質量体を備え、図の面に沿う一方向であるX方向に作用する角速度を計測するものであって、図10に示すように、矩形枠状の駆動質量体(第1質量体)29と、駆動質量体29の内側に配置される検出質量体(第2質量体)30とを備え、駆動質量体29の各辺の中央部にそれぞれ設けた第1ばね31を図示しない支持基板にそれぞれ固定し、X方向に延長された4本の第2ばね32を介して駆動質量体29の左右両辺の各端部と検出質量体30の上下両辺とをそれぞれ結合した構造を有している。駆動質量体29の上下両辺には駆動質量体29および検出質量体30をZ方向に振動させるように駆動電圧が印加される駆動電極33が設けられ、検出質量体30の左右両辺には検出質量体30のY方向の変位量を静電容量の変化によって検出する水平検知電極34が設けられている。
このジャイロセンサでは、駆動電極33に駆動電圧を印加して駆動質量体29および検出質量体30をZ方向に振動させている状態において、X方向の軸回りの角速度が作用すると検出質量体30にはコリオリ力が生じるから第2ばね32が撓んで検出質量体30がY方向に変位する。検出質量体30のY方向の変位量は水平検知電極34の出力により計測できるから、駆動質量体29に与えたZ方向の振動と水平検知電極34の出力とを用いてコリオリ力を算出することができ、コリオリ力が算出されると角速度に相当する値を求めることができる。
また、角速度が作用した際に検出質量体が回転する構成を採用したジャイロセンサもある(たとえば、特許文献2参照)。特許文献2に記載のジャイロセンサ(ジャイロスコープ)は、図の面に沿う一方向であるY方向に作用する角速度を計測するものであって、図11に示すように、矩形枠状の駆動質量体29と駆動質量体29の内側に配置される矩形枠状の検出質量体(媒介質量体)30とを備え、駆動質量体29の左右両片の中央部にそれぞれ設けた第1ねじればね35を支持基板にそれぞれ固定し、駆動質量体29の各片の中央部にそれぞれ設けた4本の第1曲げばね36を介して駆動質量体29の各辺と検出質量体30の各辺とをそれぞれ結合した構造を有している。検出質量体30の内側には第2ねじればね37を介して検出質量体30に連結されたリング状の感知質量体38が配置され、感知質量体38の上下両端部には感知質量体38の回転角度を静電容量の変化によって検出する回転感知電極39が設けられている。感知質量体38は、支持基板に対してZ方向の軸回りの回転以外の感知質量体38の移動を禁止する第2曲げばね40によって連結されている。
このジャイロセンサでは、上側の駆動電極33と下側の駆動電極33とに対して互いに逆極性の駆動電圧が印加されることにより、駆動質量体29が第1ねじればね35をねじれ変形させながらX方向の軸を中心として揺動する。駆動質量体29および検出質量体30を揺動させている状態において、Y方向の軸回りの角速度が作用すると検出質量体30にはコリオリ力が生じるから第1曲げばね36が撓んで検出質量体30が感知質量体38と共にZ方向の軸回りに回転する。
特許文献2に記載のジャイロセンサでは、センサに作用する角速度とセンサの出力との関係を線形にするために、対向面が所定の曲率で湾曲されジグザグ状に繋ぎ合わされた複雑な形状の一対の電極を回転感知電極39とすることによって、検出質量体30の回転角度に対する回転感知電極39の静電容量の変化を線形にしている。
特開2003−194545号公報(第0014−0020段落、図2) 特開2003−247831号公報(第0037−0041段落、図4)
上述した特許文献1に記載のジャイロセンサは、検出質量体30が変位可能な一方向(Y方向)に加速度が作用した場合にも、検出質量体30が前記一方向に変位することがある。つまり、このジャイロセンサの出力には角速度成分と加速度成分との両方が混在しており、検出の対象である角速度成分のみを取り出すことができない。
また、特許文献2に記載のジャイロセンサでは、感知質量体38がZ方向の軸回りの回転以外の移動を禁止されているので、一方向に加速度が作用した場合に検出質量体30および感知質量体38が変位することはなく、角速度成分のみを検出することができる。しかし、後者のジャイロセンサでは、センサに作用する角速度とセンサの出力との関係を線形にするために、上述したような複雑な形状の固定感知電極39を設ける必要がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであって、その目的は、角速度成分のみを取り出すことができ、かつセンサに作用する角速度とセンサの出力とが線形の関係にあるジャイロセンサおよび角速度検出方法を提供することにある。
請求項1の発明は、一端部が支持基板に固定された駆動ばねを介して支持基板に対して支持基板の板面に交差する方向に振動可能に支持される駆動質量体と、駆動質量体に検出ばねを介して連結され駆動質量体に対して支持基板の板面に沿った面内で一方向に変位可能に支持された検出質量体と、前記一方向における検出質量体の変位量を検出する検出手段とを半導体基板からなる主基板に一対ずつ備え、両駆動質量体を前記支持基板の板面に交差する方向において互いに逆向きに同じ振幅で振動させるように駆動する駆動手段が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、両駆動質量体が互いに逆向きに同じ振幅で振動するので、角速度が作用した場合に両検出質量体に生じるコリオリ力の向きは互いに逆向きになり、両検出質量体は互いに逆向きに絶対値の同じ変位量だけ変位する。一方、一方向に加速度が作用した場合には、両検出質量体は同じ向きに絶対値の同じ変位量だけ変位する。したがって、両検出質量体の変位量の差を取ることにより、加速度成分を無効にして角速度成分のみを取り出すことができる。また、検出質量体の一方向における直線的な移動を検出するから、従来構成に比べて簡単な形状の電極で検出手段を構成しても、センサに作用する角速度とセンサの出力との関係を線形にすることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記主基板が前記支持基板の板面に沿った一方向に直交する対称面を有し、前記駆動ばねが主基板の対称面上において支持基板に固定されており、一対の前記駆動質量体および検出質量体が、主基板の対称面に対して面対称に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、主基板に作用する角速度や加速度は一対の検出質量体に対して常に等しく作用するので、精度の比較的高い検出が可能である。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記検出質量体が、前記検出ばねを介して連結された前記駆動質量体に貫設された質量体配置孔の内側に配置されており、質量体配置孔が、駆動質量体において前記駆動ばね寄りに形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、質量体配置孔が駆動質量体において駆動ばね寄りに形成されているので、駆動質量体の重心の位置を支持基板の板面に沿った面内で駆動質量体の中心に対して駆動ばねとの反対側の端縁寄りに設定することができ、比較的低い駆動力でも駆動質量体の振幅を比較的大きくして検出感度を高めることができる。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記駆動手段が、前記支持基板において各駆動質量体との対向部位にそれぞれ配置された一対の固定駆動電極を備え、互いに対向する駆動質量体と固定駆動電極との間に振動電圧を印加することにより、互いに対向する駆動質量体と固定駆動電極との間に作用する静電力で各駆動質量体をそれぞれ振動させることを特徴とする。
この構成によれば、主基板に設けた駆動質量体を電路に用いることになり、支持基板に固定駆動電極を形成するだけで駆動質量体を振動させるための振動電圧を印加することができるから、構成が簡単であり、小型化につながる。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記駆動手段が、前記固定駆動電極の少なくとも一方と前記駆動質量体との間の静電容量の変化に基づいて駆動質量体の振動数および振幅を一定に保つように前記振動電圧をフィードバック制御する振動電圧制御回路を備えることを特徴とする。
この構成によれば、駆動質量体の振動数および振幅を一定に保つことができるので、角速度の検出精度が維持されるという効果を奏する。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5の発明において、前記検出手段が、前記検出質量体に設けた切抜孔の内周面に突設した複数本の可動櫛歯片と、切抜孔の内側に配置され支持基板に固定された固定子の外周面に各可動櫛歯片とそれぞれ対向するように突設した複数本の固定櫛歯片とからなることを特徴とする。
この構成によれば、可動櫛歯片と固定櫛歯片とが複数本ずつ設けられているから、検出質量体の変位に対して可動櫛歯片と固定櫛歯片との間の静電容量が比較的大きく変化することになり、検出質量体の変位量を検出する精度を高めることができる。
請求項7の発明では、請求項1ないし請求項6の発明において、一対の前記駆動質量体は前記支持基板の板面に沿って並設されており、前記駆動ばねは、両駆動質量体の間に配置されねじれ変形が可能なトーションばねであることを特徴とする。
この構成によれば、駆動ばねがトーションばねであるから、曲げ変形を利用する場合に比較すると駆動ばねを省スペースで配置することができる。また、駆動質量体の振動方向における駆動ばねの寸法を比較的大きくし、駆動ばねに駆動質量体の振動方向の撓みが生じて駆動質量体の共振周波数が変化することを防止することができる。これにより、角速度の検出精度を維持することができる。
請求項8の発明は、一端部が支持基板に固定された駆動ばねを介して支持基板に連結された駆動質量体を支持基板の板面に交差する方向に振動させ、駆動質量体に検出ばねを介して連結された検出質量体における前記支持基板の板面に沿った面内での一方向の変位量を検出することにより、支持基板の板面に沿った面内において前記一方向に交わる軸回りに作用する角速度を求める方法であって、前記支持基板の板面に沿った面内において前記駆動ばねを中心として対称となるように一対の駆動質量体および検出質量体を配置するとともに、両駆動質量体を互いに逆向きに同じ振幅で振動させ、支持基板の板面に沿った面内において前記一方向に交わる軸回りに作用する角速度を両検出質量体の変位量の差によって求めることを特徴とする。
この方法によれば、両駆動質量体を互いに逆向きに同じ振幅で振動させるので、角速度が作用した場合に両検出質量体に生じるコリオリ力の向きは互いに逆向きになり、両検出質量体は互いに逆向きに絶対値の同じ変位量だけ変位する。一方、一方向に加速度が作用した場合には、両検出質量体は同じ向きに絶対値の同じ変位量だけ変位する。したがって、両検出質量体の変位量の差を取ることにより、加速度成分を無効にして角速度成分のみを取り出すことができる。また、検出質量体の一方向における直線的な移動を検出するから、従来構成に比べて簡単な形状の電極で検出手段を構成しても、センサに作用する角速度とセンサの出力との関係を線形にすることができる。
本発明の構成によれば、両駆動質量体が互いに逆向きに同じ振幅で振動するので、角速度が作用した場合に両検出質量体に生じるコリオリ力の向きは互いに逆向きになり、両検出質量体は互いに逆向きに絶対値の同じ変位量だけ変位する。一方、一方向に加速度が作用した場合には、両検出質量体は同じ向きに絶対値の同じ変位量だけ変位する。したがって、両検出質量体の変位量の差を取ることにより、加速度成分を無効にして角速度成分のみを取り出すことができる。また、検出質量体の一方向における直線的な移動を検出するから、従来構成に比べて簡単な形状の電極で検出手段を構成しても、センサに作用する角速度とセンサの出力との関係を線形にすることができる。
(実施形態1)
本実施形態は、図1および図2に示すように、シリコン基板からなる主基板1の一面にガラス基板からなる支持基板2が積層され、主基板1の他面にガラス基板からなる封止基板3が積層された3層構造であって、支持基板2および封止基板3は主基板1に対して、たとえば陽極接合により接合される。なお、主基板1にはシリコン以外の半導体を用いることも可能である。
主基板1は、図3に示すように、平面視において矩形状である一対の駆動質量体4,5が主基板1の板面に沿って並設されるとともに、両駆動質量体4,5の周囲を囲む矩形枠状のフレーム6を備えている。各駆動質量体4,5には、矩形状に開口する質量体配置孔7がそれぞれ貫設されており、各質量体配置孔7の内側には平面視において矩形状である検出質量体8,9がそれぞれ配置される。したがって、主基板1に支持基板2および封止基板3を接合した状態では、支持基板2と封止基板3とフレーム6とに囲まれる空間内に一対の駆動質量体4,5および一対の検出質量体8,9が密封される。以下では、一対の駆動質量体4,5が並ぶ方向をX方向、主基板1の板面に沿う面内でX方向に直交する方向をY方向、X方向とY方向とに直交する方向すなわち主基板1の板面に直交する方向をZ方向とする。
ところで、本実施形態の主基板1はX方向に直交する対称面を有し、一対の駆動質量体4,5および検出質量体8,9、さらに、後述する駆動ばねと検出ばねとに関しても、X方向において主基板1の対称面に対して面対称に配置される。ここで、主基板1の対称面上であって、Y方向における駆動質量体4,5の両側方には、支持基板2に接合されることによりそれぞれ定位置に固定される一対の固定片10が配置される。さらに、固定片10のX方向の両側方には支持基板2に接合される接続片11が配置される。図3において、上方の固定片10に対しては接続片11が左右に1個ずつ並設され、下方の固定片10に対しては接続片11が左右に2個ずつ並設される。接続片11については後に詳しく説明する。固定片10および接続片11の近傍では、Y方向においてフレーム6が両駆動質量体4,5から離れる向きに後退しており、固定片10と接続片11とフレーム6とはスリット溝12aによって分離される。また、本実施形態では支持基板2および封止基板3においても主基板1の対称面に対して面対称であって、ジャイロセンサ全体として面対称を成している。
一対の駆動質量体4,5の間における主基板1の対称面上には、Y方向に延長された駆動ばね13が配置される。駆動ばね13は、Y方向において駆動質量体4,5の全長よりもやや長く、長手方向における両端部が駆動質量体4,5の両側方に形成された固定片10に連続することにより両固定片10間に架設される。さらに、駆動ばね13の長手方向の中間部には、X方向に延長された一対の連結片13aが駆動ばね13に連続一体に設けられ、各連結片13aの先端部がそれぞれ駆動質量体4,5に連続する。つまり、一対の駆動質量体4,5はそれぞれ連結片13aを介して1本の駆動ばね13に連結される。各駆動質量体4,5における連結片13aとの連結部以外の部位は、それぞれ主基板1の板面に沿って各駆動質量体4,5の周囲を囲むスリット溝12bによってフレーム6と駆動ばね13と固定片10と接続片11とに対して分離されており、両スリット溝12bはスリット溝12aに連続する。
ここにおいて、駆動ばね13はねじれ変形が可能な板状のトーションばねであって、一対の駆動質量体4,5は支持基板2に対して駆動ばね13の回りで変位可能になっている。ただし、両駆動質量体4,5は上述のように1本の駆動質量体13に対して連結片13aにより連結されており、一対の駆動質量体4,5は1本の駆動ばね13を共用して変位することになるので、一対の駆動質量体4,5は支持基板2に対してZ方向における互いに逆向きの並進とY方向の軸回りにおける互いに逆向きの回転とが可能であると言える。すなわち一対の駆動質量体4,5は1本の駆動ばね13を中心としてシーソーのようにそれぞれ逆向きに変位することが可能であって、両駆動質量体4,5の変位量の絶対値は同じになる。また、駆動ばね13に板状のトーションばねを用いることにより、主基板1の厚み方向における駆動ばね13の寸法を小さくする必要がないので、駆動ばね13にZ方向に比較的高い剛性を付与することができる。ここでは、駆動ばね13のZ方向の寸法は駆動ばね13のX方向の寸法(幅寸法)より大きく設定され、連結片13aのZ方向の寸法が駆動ばね13のZ方向の寸法と同じ大きさに設定される。
ところで、上述したようにジャイロセンサは面対称であって、X方向に2分割された場合に一方(図3の左半分)と他方(図3の右半分)とは同様の構成を有しているので、以下では、ジャイロセンサをX方向に2分割した場合の一方(図3の左半分)の構成について説明し、他方(図3の右半分)の構成については説明を省略する。
質量体配置孔7は、駆動質量体4において駆動ばね13側に偏って形成されている。つまり、質量体配置孔7は主基板1の対称面寄りに形成されることになる。駆動質量体4は、質量体配置孔7における駆動ばね13との反対側の端縁の延長線上において、支持基板2との対向面に形成された段差14によって厚み寸法が2段階に設定されている。ここで、主基板1を支持基板2側から見た図4に示すように、駆動質量体4において、駆動ばね13側の端縁から段差14までの厚み寸法は、駆動ばね13との反対側の端縁から段差14までの厚み寸法より小さく設定される。駆動質量体4において駆動ばね13との反対側の端縁から段差14までの部位すなわち厚み寸法が比較的大きい部位を以下では可動駆動電極15と呼ぶ。可動駆動電極15は、後述する固定駆動電極とともにジャイロセンサを駆動するための駆動手段を構成する。質量体配置孔7内に配置される検出質量体8は、駆動質量体4において駆動ばね13側の端縁から段差14までの部位すなわち厚み寸法が比較的小さい部位と同じ厚み寸法に設定される。
駆動質量体4と検出質量体8とは、図3に示すように、質量体配置孔7内における検出質量体8のY方向の両端面と駆動質量体4との間においてX方向に延長された一対の検出ばね16を介して連続一体に連結される。各検出ばね16は、それぞれX方向において検出質量体8の全長よりもやや長く、長手方向における両端部が駆動質量体4における質量体配置孔7のX方向の両端縁に連続する。各検出ばね16における検出質量体8との反対側の側面は、それぞれX方向に延長されたスリット溝12cを介して駆動質量体4に対向する。さらに、各検出ばね16の長手方向の中間部は検出質量体8におけるY方向の両端面にそれぞれ連結される。検出質量体8における両検出ばね16との連結部以外の部位は、主基板1の板面に沿って検出質量体8の周囲を囲むスリット溝12dによって駆動質量体4および両検出ばね16に対して分離される。各検出ばね16はそれぞれY方向に曲げ変形が可能であって、検出質量体8は駆動質量体4に対してY方向に変位可能になっている。各検出ばね16はそれぞれ、Z方向の寸法がY方向の寸法(幅寸法)よりも大きく設定され、Z方向には比較的高い剛性を有する。
ところで、検出質量体8はそれぞれY方向に長い矩形状に開口し厚み方向に貫通する2個の切抜孔17を有し、各切抜孔17の内側にはそれぞれ固定子18が配置される。固定子18は、Y方向に延長されており、支持基板2に接合されることにより定位置に固定される。切抜孔17の内周面は固定子18の外周面の形状に沿った形状であって、固定子18との間には間隙が形成される。固定子18の幅方向の両端面には、図5に示すように、それぞれ多数本の固定櫛歯片19がY方向に列設される。一方、切抜孔17の内側面であって固定子18との対向面には、固定櫛歯片19にそれぞれ対向する多数本の可動櫛歯片20がY方向に列設される。各固定櫛歯片19と各可動櫛歯片20とは互いに離間しており、検出質量体8がY方向に変位する際の固定櫛歯片19と可動櫛歯片20との距離変化に伴う静電容量の変化を検出できるようにしてある。すなわち、固定櫛歯片19と可動櫛歯片20とにより検出質量体8のY方向の変位を検出する検出手段が構成される。
支持基板2および封止基板3は主基板1に設けたフレーム6に接合され、固定片10と接続片11と固定子18とは支持基板2に接合されている。ただし、駆動質量体4および検出質量体8は、支持基板2および封止基板3の間に形成される間隙においてZ方向に変位可能でなければならないから、駆動質量体4の可動駆動電極15における支持基板2との対向面を支持基板2から後退させることにより支持基板2と可動駆動電極15との間隙を確保し、封止基板3における主基板1との対向面に凹所21(要部断面を示す図8参照)を形成することによって封止基板3と駆動質量体4および検出質量体8との間隙を確保する。封止基板3においては凹所21の周囲がフレーム6に接合される。
支持基板2において駆動質量体4における可動駆動電極15との対向面には、図6に示すようにアルミニウムあるいは金や銅のような導電性の金属薄膜からなる固定駆動電極22が形成してある。固定駆動電極22は図7の下端縁の一部からY方向に延長された固定駆動電極パッド23を有し、主基板1と支持基板2とが接合された状態では、固定駆動電極パッド23が図3の下方の固定片10に並ぶ左端の接続片11に接触することにより固定駆動電極パッド23と接続片11とが電気的に接続される。さらに、支持基板2において、各固定子18との対向部位には、各接続片11との対向部位にまで延長された検出電極パッド24が形成されており、主基板1と支持基板2とが接合された状態では各固定子18と各接続片11とが検出電極パッド24を介して電気的に接続される。ここで、図3において、上方の固定片10に並ぶ接続片11には可動駆動電極15側に形成された固定子18が接続され、下方の固定片10に並ぶ接続片11には駆動ばね13側に形成された固定子18が接続される。また、固定片10は駆動ばね13を介して駆動質量体4に連続し、駆動質量体4が検出ばね16を介して検出質量体8に連続するので、固定片10には駆動質量体4および検出質量体8が電気的に接続されることになる。
一方、図6および図7には示していないが、支持基板2には、各固定片10に対応する部位と、各接続片11に対応する部位とにそれぞれ透孔25(要部断面を示す図8参照)を形成してある。透孔25には図8に示すようにアルミニウムのような導電性の金属薄膜からなる電極配線26が形成される。透孔25は主基板1に近付くほど内径を小さくするテーパ状であって、電極配線26は透孔25の内周面だけではなく主基板1の表面も覆うように形成されている。つまり、透孔25の一端面は電極配線26により閉塞され、電極配線26は主基板1の各部位に電気的に接続される。また、電極配線26の一部は支持基板2の表面(厚み方向における主基板1との反対面)に延長され、支持基板2の表面に延長された部位は電極パッド27として機能する。このように、支持基板2に形成した透孔25の内周面にスルーホールメッキと同様の金属薄膜の電極配線26を形成することによって、主基板1に形成した各部材(固定片10および接続片11)と電極パッド27とを支持基板2の厚み方向において接続しているから、主基板1の上で配線を引き回すことなく外部回路と接続することが可能になり、結果的に基板面積の小型化につながる。
以下に本実施形態の動作を説明する。ただし、ジャイロセンサ全体の動作を説明する前に、まず、一方(図3の左方)の駆動質量体4と検出質量体8との動作について説明する。
従来構成として説明したように、ジャイロセンサは駆動質量体4に規定の振動を与えておき、外力による角速度が作用したときの検出質量体8の変位量を検出するものである。本実施形態では、固定駆動電極22と可動駆動電極15とによって平行平板型静電アクチュエータを構成しているので、駆動質量体4を振動させるには固定駆動電極22と可動駆動電極15との間に正弦波形ないし矩形波形の振動電圧を印加すればよい。振動電圧は、交流電圧が望ましいが、極性を反転させることは必須ではない。駆動質量体4の一部である可動駆動電極15は駆動ばね13を介して固定片10に電気的に接続され、支持基板2において固定片10に対応する部位には透孔25が形成されており、また固定駆動電極22に接続された接続片11に対応する部位にも透孔25が形成されているから、両透孔25に対応する電極配線26に振動電圧を印加すれば、可動駆動電極15と固定駆動電極25との間に静電力を作用させて駆動質量体4を支持基板2および封止基板3に対してZ方向に振動させることができる。振動電圧の周波数は、駆動質量体4および検出質量体8の質量や駆動ばね13のばね定数などにより決まる共振周波数に一致させれば、比較的小さい駆動力で大きな振幅を得ることができる。
一方、検出質量体8は、駆動質量体4に対してZ方向に比較的高い剛性を有する検出ばね16により連結されているので、駆動質量体4がZ方向に振動すると駆動質量体4と共にZ方向に振動する。したがって、駆動質量体4(および検出質量体8)がZ方向に変位している状態において、主基板1にX方向の軸回りの角速度が作用したときに、Y方向にコリオリ力が発生し、検出質量体8は固定子18に対して変位する。ここで、検出ばね16がY方向に可撓性を有しているので、検出質量体8はY方向に変位する。検出質量体8が固定子18に対してY方向に変位すれば、可動櫛歯片20と固定櫛歯片19との距離が変化し、結果的に検出質量体8と固定子18との間の静電容量が変化する。検出質量体8は検出ばね16と駆動質量体4と駆動ばね13とを介して固定片10に電気的に接続され、支持基板2において固定片10に対応する部位には透孔25が形成されており、また固定子18に接続された接続片11に対応する部位にも透孔25が形成されているから、これらの透孔25に対応する電極配線26から各固定子18と検出質量体8との間の静電容量を取り出すことができる。
すなわち、各固定子18と検出質量体8との間の静電容量は検出質量体8の変位に伴って変化するものであるから、この静電容量の変化から抽出される検出信号は検出質量体8の変位を反映するものであって、当該検出信号を検出することにより検出質量体8のY方向の変位量を検出することができる。駆動質量体4の振動は既知であるから、検出信号を検出することによりコリオリ力を求めることができる。
このようにして求められるY方向のコリオリ力Fの大きさは、X方向の軸回りの角速度ωと駆動質量体4の振動の速度vと振動している質量体(駆動質量体4と検出質量体8と検出ばね16)の質量mとの積に比例し、以下の式で表すことができる。
=2mω
ここで、振動している質量体の質量と駆動質量体4の振動の速度とは既知であるから、コリオリ力を求めることによって、X方向の軸回りの角速度を求めることができるのである。
ところで、駆動ばね13に用いる板状のトーションばねは、微小なねじれ変形により駆動質量体4をZ方向に比較的大きく変位させることが可能なものであって、駆動質量体4のZ方向の振動は駆動ばね13の線形領域で行われる。これは、駆動質量体4の共振時において、可動駆動電極15と固定駆動電極22との間に作用する静電力に対して駆動質量体4の変位が線形の関係にあることを意味しており、これにより、角速度の算出に用いる駆動質量体4の振動の速度と、実際の駆動質量体4の振動の速度との間にずれが生じることはなく、角速度を正確に求めることができる。
本実施形態では、駆動質量体4において駆動ばね13から離れて可動駆動電極15を設けており、また駆動質量体4において可動駆動電極15となる部位の厚み寸法を他の部位よりも大きく設定しているから、固定駆動電極22と可動駆動電極15との間に振動電圧が印加された際に駆動質量体4に作用するモーメントを比較的大きくすることができる。つまり、振動電圧を低電圧にしながらも、駆動質量体4の振幅を比較的大きくしてY方向に発生するコリオリ力の大きさを比較的大きくすることができ、低電圧駆動においての感度の向上が期待できる。また、駆動質量体4をZ方向に振動させるための駆動ばね系は駆動ばね13で構成され、検出質量体8をY方向に変位させるための検出ばね系は検出ばね16で構成されており、駆動ばね系と検出ばね系とが別々であって機械的に結合されていないから、駆動質量体4の振動が検出質量体8に作用して検出質量体8をY方向に変位させることはない。さらに、検出ばね16は、Z方向の寸法が比較的大きく設定されているので、ノイズ成分となるZ方向への共振モードは発生せず、検出精度が維持される。
次に、ジャイロセンサ全体の動作について説明する。
本実施形態では、一対の駆動質量体4,5は上述したように1本の駆動ばね13に対して連結片13aを介して連結され、この駆動ばね13を共用していることによりZ方向において互いに逆向きに絶対値の同じ変位量だけ変位するので、図3の左方の駆動質量体4をZ方向に振動させるだけで、図3の右方の駆動質量体5もZ方向において駆動質量体4とは逆向きに駆動質量体4と同じ振幅で振動させることができる。つまり、一方の固定駆動電極22とこれに対向する可動駆動電極15との間に振動電圧を印加するだけで、両方の駆動質量体4,5を振動させることができる。これは、一方の固定駆動電極22および可動駆動電極15の間と他方の固定駆動電極22および可動駆動電極15の間とに互いに逆位相の振動電圧を与えたときの駆動質量体4,5の動作と同様である。
さらに、図3における右方の駆動質量体5の可動駆動電極15に対向する固定駆動電極22を定常振動モニタ電極として、定常振動モニタ電極と対向する可動駆動電極15との間の静電容量の変化から駆動質量体5の振動状態(振動数および振幅)を常にモニタすることができる。駆動手段は、この定常振動モニタ電極と可動駆動電極15との間の静電容量の変化に基づいて、駆動質量体4,5の振動数および振幅を一定に保つように振動電圧をフィードバック制御する振動電圧制御回路(図示せず)を備えることが望ましい。駆動質量体4,5の振動状態が一定に保たれることは、検出精度の維持につながる。ただし、図3の右方の駆動質量体5を駆動し、左方の駆動質量体4の可動駆動電極15に対向する固定駆動電極22を定常振動モニタ電極としてもよい。
以下では、本実施形態のジャイロセンサを上述したように駆動している状態すなわち一対の駆動質量体4,5を互いに逆向きに振動させている状態において、ジャイロセンサに対してX方向の軸回りの角速度が作用した場合と、ジャイロセンサに対してY方向の加速度が作用した場合とのそれぞれについて本実施形態の動作を説明する。
ジャイロセンサにX方向の軸回りの角速度が作用した場合には、一対の駆動質量体4,5(および検出質量体8,9)がZ方向において互いに逆向きに振動していることにより、両検出質量体8,9にはY方向において互いに逆向きのコリオリ力が作用する。また、一対の駆動質量体4,5(および検出質量体8,9)の振幅および振動数は同じであって、Z方向における振動の速度が両駆動質量体4,5(および検出質量体8,9)で同じであるから、両検出質量体8,9に作用するコリオリ力の絶対値は同じになる。したがって、両検出質量体8,9は、Y方向において互いに逆向きに絶対値の同じ変位量だけ変位する。実際には、駆動質量体4,5(および検出質量体8,9)はZ方向に振動するので、検出質量体8,9はY方向に振動するが、上述したように両検出質量体8,9はY方向において互いに逆向きに絶対値の同じ変位量だけ変位するので、両検出質量体8,9はY方向において互いに逆向きに同じ振幅で振動することになる。その結果、一方の検出質量体8の変位に伴う静電容量の変化から抽出される検出信号と、他方の検出質量体9の変位に伴う静電容量の変化から抽出される検出信号とは互いに逆位相の信号となる。
一方、ジャイロセンサにY方向の加速度が作用した場合には、同じ質量の一対の検出質量体8,9に対して作用する外力は等しいから、両検出質量体8,9はY方向において同じ向きに絶対値の同じ変位量だけ変位する。その結果、一方の検出質量体8の変位に伴う静電容量の変化から抽出される検出信号と、他方の検出質量体9の変位に伴う静電容量の変化から抽出される検出信号とは同じ信号となる。
つまり、一対の検出質量体8,9の変位から得られる両検出信号は、角速度が作用した場合には互いに逆位相の信号となり、また一方向(Y方向)の加速度が作用した場合には互いに同じ信号となる。ここで、角速度が作用することにより得られる検出信号を角速度成分とし、一方向の加速度が作用することにより得られる検出信号を加速度成分とする。
本実施形態のジャイロセンサを用いた角速度検出方法では、たとえば差動増幅回路などからなる差分出力回路(図示せず)を用いて両検出信号の差を取る。これにより、両検出信号が互いに逆位相である角速度成分については、差分出力回路から検出質量体8,9の変位に伴う信号が出力されるのに対して、両検出信号が同じである加速度成分については、差分出力回路により両検出信号が互いに相殺されることにより差分出力回路の出力がゼロとなる。要するに、加速度成分を無効にして検出の対象である角速度成分のみを取り出すことが可能となる。しかも、一対の駆動質量体4,5が1本の駆動ばね13を共用していることにより、両駆動質量体4,5は互いに逆向きに絶対値の同じ変位量だけ確実に変位するので、信頼性の比較的高い角速度成分を取り出すことができる。
ところで、主基板1と支持基板2および封止基板3との接合は真空雰囲気中で行うことにより、駆動質量体4,5および検出質量体8,9が密封される支持基板2と封止基板3とフレーム6とに囲まれた空間(以下では「内部空間」という)を真空状態とすることが望ましい。内部空間を真空状態とするには、通電加熱されることにより酸素や窒素等の気体分子を吸着する金属薄膜(図示せず)をゲッタとして内部空間に形成し、ゲッタに通電してゲッタを活性化させる方法を採用してもよい。ただし、真空雰囲気中で基板の接合を行う場合にも、内部空間にゲッタを形成することにより、リークによって内部空間の真空度が低下することを防止することが望ましい。
このように、内部空間を真空状態とすることにより、駆動質量体4,5が振動する際の空気粘性によるダンピングが低減され、駆動質量体4,5のZ方向についての機械的Q値が向上するので、共振時における駆動質量体4,5の振幅が増大し、比較的小さい振動電圧でも駆動質量体4,5の振幅を比較的大きくすることができる。したがって、振動電圧を低電圧にしながらも、Y方向に発生するコリオリ力の大きさを比較的大きくすることができ、低電圧駆動においての感度の向上が期待できる。しかも、検出質量体8,9がY方向に変位する際の空気粘性によるダンピングも低減するので、主基板1にX方向の軸回りの角速度が作用したときに検出振動体8,9がY方向に変位し易く、検出感度の向上が期待できる。また、内部空間にたとえばアルゴン等の不活性ガスを封入し、内部空間の真空度を一定に保つことにより、リークや、ゲッタによる気体分子の吸着によって内部空間の真空度が変化することを防止してもよい。
また、半導体基板である主基板1とガラス基板である支持基板2および封止基板3との熱膨張率の差によって駆動ばね13に熱応力が生じてジャイロセンサの共振周波数が変化することにより検出値が変化することを防止するために、支持基板2および封止基板3に、たとえば高抵抗シリコンや、主基板1との接合面に酸化膜等の絶縁層を形成したシリコンなどを用いることも望ましい。この場合には、支持基板2および封止基板3は主基板1に対して、たとえば拡散接合やAu−Sn共晶接合などにより接合される。要するに、支持基板2および封止基板3に半導体を用いることにより、主基板1と支持基板2および封止基板3との熱膨張率の差が低減され駆動ばね13に熱応力が生じることが防止されるので、検出値の温度依存性が低減されるという効果が期待できる。
支持基板2が単結晶シリコンからなる場合には、導電性の金属薄膜により固定駆動電極22を形成する構成に代えて、支持基板2に対してホウ素やガリウム等の3族元素、あるいはリンやヒ素等の5族元素を不純物として添加することにより導電性を付与して固定駆動電極22を形成する構成としてもよい。シリコン基板に不純物を添加する方法としては、たとえばイオン注入法などがある。
なお、両検出質量体8,9の質量を大きくすると角速度成分と加速度成分との両方が増大するが、本実施形態では加速度成分を無効にできるから、角速度の検出感度を向上させるために、たとえば両検出質量体8,9の厚み寸法を比較的大きくすることにより両検出質量体8,9の質量を大きくした構成を採用してもよい。
(実施形態2)
本実施形態のジャイロセンサは、実施形態1のジャイロセンサにおいて、図9に示すように、駆動質量体11を厚み方向(Z方向)に貫通する貫通孔28が形成されている。貫通孔28は、各駆動質量体4,5における固定駆動電極22との対向部位(つまり可動駆動電極15)にそれぞれ形成されており、図9においては、各駆動質量体4,5について、開口面がそれぞれ矩形状に形成された57個の貫通孔28が、Y方向に19個ずつX方向に3列になるように配列されている。
本実施形態のジャイロセンサでは、内部空間の真空度が比較的低い状態にあっても、駆動質量体4,5がZ方向に振動する際に内部空間の空気粘性によるダンピングが低減され、駆動質量体4,5のZ方向についての機械的Q値が向上するので、共振時における駆動質量体4,5の振幅が増大し、比較的小さい振動電圧でも駆動質量体4,5の振幅を比較的大きくすることができる。したがって、振動電圧を低電圧にしながらも、Y方向に発生するコリオリ力の大きさを比較的大きくすることができ、低電圧駆動においての感度の向上が期待できる。その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
本発明の実施形態1において封止基板を外した状態を示す斜視図である。 同上の分解斜視図である。 同上の封止基板を外した状態を示す平面図である。 同上に用いる主基板を示す斜視図である。 同上の要部を示す斜視図である。 同上の封止基板を除いた分解斜視図である。 同上の支持基板を示す平面図である。 同上の要部断面図である。 本発明の実施形態2において封止基板を外した状態を示す平面図である。 従来例を示す平面図である。 他の従来例を示す平面図である。
符号の説明
1 主基板
2 支持基板
4,5 駆動質量体
7 質量体配置孔
8,9 検出質量体
13 駆動ばね
16 検出ばね
17 切抜孔
18 固定子
19 固定櫛歯片
20 可動櫛歯片
22 固定駆動電極

Claims (8)

  1. 一端部が支持基板に固定された駆動ばねを介して支持基板に対して支持基板の板面に交差する方向に振動可能に支持される駆動質量体と、駆動質量体に検出ばねを介して連結され駆動質量体に対して支持基板の板面に沿った面内で一方向に変位可能に支持された検出質量体と、前記一方向における検出質量体の変位量を検出する検出手段とを半導体基板からなる主基板に一対ずつ備え、両駆動質量体を前記支持基板の板面に交差する方向において互いに逆向きに同じ振幅で振動させるように駆動する駆動手段が設けられていることを特徴とするジャイロセンサ。
  2. 前記主基板は前記支持基板の板面に沿った一方向に直交する対称面を有し、前記駆動ばねは主基板の対称面上において支持基板に固定されており、一対の前記駆動質量体および検出質量体は、主基板の対称面に対して面対称に配置されていることを特徴とする請求項1記載のジャイロセンサ。
  3. 前記検出質量体は、前記検出ばねを介して連結された前記駆動質量体に貫設された質量体配置孔の内側に配置されており、質量体配置孔は、駆動質量体において前記駆動ばね寄りに形成されていることを特徴とする請求項2記載のジャイロセンサ。
  4. 前記駆動手段は、前記支持基板において各駆動質量体との対向部位にそれぞれ配置された一対の固定駆動電極を備え、互いに対向する駆動質量体と固定駆動電極との間に振動電圧を印加することにより、互いに対向する駆動質量体と固定駆動電極との間に作用する静電力で各駆動質量体をそれぞれ振動させることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のジャイロセンサ。
  5. 前記駆動手段は、前記固定駆動電極の少なくとも一方と前記駆動質量体との間の静電容量の変化に基づいて駆動質量体の振動数および振幅を一定に保つように前記振動電圧をフィードバック制御する振動電圧制御回路を備えることを特徴とする請求項4記載のジャイロセンサ。
  6. 前記検出手段は、前記検出質量体に設けた切抜孔の内周面に突設した複数本の可動櫛歯片と、切抜孔の内側に配置され支持基板に固定された固定子の外周面に各可動櫛歯片とそれぞれ対向するように突設した複数本の固定櫛歯片とからなることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のジャイロセンサ。
  7. 一対の前記駆動質量体は前記支持基板の板面に沿って並設されており、前記駆動ばねは、両駆動質量体の間に配置されねじれ変形が可能なトーションばねであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のジャイロセンサ。
  8. 一端部が支持基板に固定された駆動ばねを介して支持基板に連結された駆動質量体を支持基板の板面に交差する方向に振動させ、駆動質量体に検出ばねを介して連結された検出質量体における前記支持基板の板面に沿った面内での一方向の変位量を検出することにより、支持基板の板面に沿った面内において前記一方向に交わる軸回りに作用する角速度を求める方法であって、前記支持基板の板面に沿った面内において前記駆動ばねを中心として対称となるように一対の駆動質量体および検出質量体を配置するとともに、両駆動質量体を互いに逆向きに同じ振幅で振動させ、支持基板の板面に沿った面内において前記一方向に交わる軸回りに作用する角速度を両検出質量体の変位量の差によって求めることを特徴とする角速度検出方法。
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