JP2009085808A - 加速度センサ及び加速度測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加速度センサが搭載される各種機器類の薄型化が継続的に進展し、薄型化された各種機器類に対応する加速度センサが希求されている状況において、加速度センサの低背化が図れていないという課題がある。
【解決手段】ケース部10とカバー部40とで形成された空間90内で、ダイヤフラム部20及び双音叉振動片30が、ケース部10に対し対向するように形成されている。このことから、低背化された加速度センサ1を実現することができる。
【選択図】図1
【解決手段】ケース部10とカバー部40とで形成された空間90内で、ダイヤフラム部20及び双音叉振動片30が、ケース部10に対し対向するように形成されている。このことから、低背化された加速度センサ1を実現することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ダイヤフラム部に接合された双音叉振動片を備えた加速度センサ及び加速度測定装置に関する。
従来、所定面内に延びる一対の音叉型振動片(以下、振動腕部と呼ぶ。)と、一対の振動腕部の一方の端部を固定する固定部(以下、基部と呼ぶ。)と、振動腕部の他方の端部に連結された振動系とを備えた加速度計(以下、加速度センサと呼ぶ。)が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この加速度センサは、基部が固定手段によって部材(以下、ケース部と呼ぶ。)に固定されているので、ケース部の略垂直方向が振動腕部の延びる方向(長手方向)になるように、ケース部上に基部と一対の振動腕部と振動系とが順次形成されている。よって、振動腕部の長手方向は加速度センサの長手方向になっている。この加速度センサの検出すべき加速度の方向が長手方向と一致した方向であることから、検出したい加速度の方向と加速度センサの長手方向とを略一致させるように加速度センサを設置し、加速度を測定する。
しかしながら、従来の加速度センサは、ケース部の略垂直方向が振動腕部の長手方向になるように、ケース部上に基部と一対の振動腕部と振動系とが順次形成されていることから、高背の加速度センサとなっている。加速度センサが搭載される各種機器類の薄型化が継続的に進展し、薄型化された各種機器類に対応する加速度センサが希求されている状況において、加速度センサの低背化が図れていないという課題がある。
本発明は、上記の問題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる加速度センサは、底部と、前記底部に形成された凸部と、前記凸部を周状に囲むように前記底部に形成された枠部とを有したケース部と、中央板部と、前記中央板部の外側に形成され、前記中央板部の肉厚より厚い肉厚の保持部と、前記保持部の外側に形成された薄肉部と、前記薄肉部の外側に形成された接合部とを有し、前記接合部が前記凸部に接合されたダイヤフラム部と、2つの基部と、前記2つの基部間に形成された一対の振動腕部とを備え、前記中央板部を跨ぐように、前記2つの基部が前記保持部に接合された双音叉振動片と、前記枠部に接合されたカバー部とを備え、前記ケース部と前記カバー部とで形成された空間内に収容された前記ダイヤフラム部が前記底部に対向するように形成され、前記空間内に収容された前記双音叉振動片が前記ダイヤフラム部に対向するように形成されていることを特徴とする。
[適用例2]上記適用例にかかる加速度センサは、前記一対の振動腕部が前記中央板部の前記底部側及び前記カバー部側の少なくとも一方に位置するように、前記2つの基部が前記保持部の前記底部側及び前記カバー部側の少なくとも一方に接合されていることが好ましい。
このような構成によれば、ケース部とカバー部とで形成された空間内で、ダイヤフラム部及び双音叉振動片が、底部に対し対向するように形成されている。このことから、低背化された加速度センサを実現することが可能である。
ここで、適用例における加速度センサの加速度の検出機構について説明する。加速度により生じる慣性力は、以下に述べるように加速度センサの内部に作用し加速度センサで検出される。加速度センサが加速度を例えばダイヤフラム部に対する上方向に受けるとき、加速度センサは、加速度により生じる慣性力が加速度の方向とは反対方向のダイヤフラム部に対する下方向に働く。ダイヤフラム部では、ダイヤフラム部の薄肉部がケース部の凸部に接合された接合部に直接繋がり、薄い肉厚であることから、慣性力が働くことにより、薄肉部は薄肉部と接合部との接点を支点にして傾く。薄肉部が傾くことで薄肉部に形成された保持部も、薄肉部と接合部との接点を支点にして傾く。保持部が傾くことにより、保持部は変位するとともに保持部の中心点を起点にして回転する。双音叉振動片の2つの基部が接合された保持部の両箇所は、ダイヤフラム部の第1中央板部を挟んだ位置にあることから、一方の箇所が例えば時計回りに回転すれば、他方の箇所は反時計回りに回転する。このように、一方の箇所と他方の箇所とでは、互いに反対方向に回転する。上述の回転により双音叉振動片の2つの基部が接合された保持部の両箇所同士が近づくとき、双音叉振動片には双音叉振動片の振動腕部の振動方向に交差する方向に圧縮力が作用する。また、双音叉振動片の2つの基部が接合された保持部の両箇所同士が遠ざかるとき、双音叉振動片には双音叉振動片の振動腕部の振動方向に交差する方向に引張力が作用する。ここで、双音叉振動片の共振周波数は、双音叉振動片の振動腕部の振動方向に交差する方向に圧縮力が作用したときに減少し、引張力が作用したときに増加することが広く知られている。よって、上述の加速度により生じる慣性力は、ダイヤフラム部を経由して双音叉振動片に作用し、双音叉振動片の共振周波数の変化分(増加または減少)として検出される。
次に、適用例における加速度センサの周囲の圧力の影響について説明する。加速度センサは、ダイヤフラム部の周囲の圧力をダイヤフラム部全体で均等に受けとめている。よって、ダイヤフラム部の周囲の圧力によって、ダイヤフラム部が変形することがないことから、加速度センサは周囲の圧力の影響を受けずに加速度を検出することが可能である。
[適用例3]上記適用例にかかる加速度センサは、対向する前記ダイヤフラム部と前記底部とが平行になるように形成され、対向する前記双音叉振動片と前記ダイヤフラム部とが平行になるように形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、ダイヤフラム部と底部とが略平行になるように形成され、双音叉振動片とダイヤフラム部とが平行になるように形成されている。このことから、より低背化された加速度センサを実現することが可能である。
[適用例4]上記適用例にかかる加速度センサは、前記保持部が前記ダイヤフラム部の重心に対し対称位置に形成され、前記双音叉振動片の前記一対の振動腕部が前記ダイヤフラム部の前記重心を貫通する垂線を挟み、且つ、前記中央板部を跨いでいることが好ましい。
このような構成によれば、保持部がダイヤフラム部の重心に対し対称位置に形成され、双音叉振動片の一対の振動腕部がダイヤフラム部の重心を貫通する垂線を通過するように中央板部を跨いでいる。このことにより、加速度により生じる慣性力がダイヤフラム部に働き、ダイヤフラム部の保持部(少なくともこの保持部の両箇所に双音叉振動片の2つの基部が接合されている。)は、互いが反対方向に向かい略同程度に回転する。このことから双音叉振動片には、双音叉振動片の2つの基部から双音叉振動片の振動腕部の振動方向に交差する方向に略均等な圧縮力または引張力が作用する。略均等な圧縮力または引張力が双音叉振動片に作用することから、変化した後の双音叉振動片の共振周波数は安定している。よって、加速度センサは高精度に加速度の検出を行うことが可能である。
[適用例5]上記適用例にかかる加速度センサは、前記空間内が減圧状態となるように形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、双音叉振動片は減圧状態の空間内に設置されている。このことにより、双音叉振動片の振動を阻害する空気抵抗を抑えることができ、双音叉振動片の安定した振動特性を得ることが可能になる。よって、加速度センサはより高精度に加速度の検出を行うことが可能である。
[適用例6]上記適用例にかかる加速度センサは、前記ケース部、前記ダイヤフラム部、前記双音叉振動片、及び前記カバー部が同一のカット角でカットされた水晶で形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、ケース部、ダイヤフラム部、双音叉振動片及びカバー部は、同一のカット角でカットされた水晶で形成されている。このことにより、ケース部、ダイヤフラム部、双音叉振動片及びカバー部の線膨張係数は等しい。このことから、加速度センサが設置される環境の温度が変化しても、ケース部、ダイヤフラム部、双音叉振動片及びカバー部は、同一の比率で膨張または縮小する。よって、加速度センサの構成部間に生じる歪みを最小にすることが可能である。したがって、加速度センサは環境の温度変化の影響を最小限に抑えて加速度の検出を行うことが可能である。
[適用例7]本適用例にかかる加速度測定装置は、上記記載の加速度センサと、前記空間内に形成された前記加速度センサの少なくとも駆動及び制御を行う機能を有する回路部とを備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、加速度測定装置が加速度センサと空間内に加速度センサの少なくとも駆動及び制御を行う機能を有する回路部とを備えていることから、加速度測定装置は加速度の検出から算出までの測定を行うことが可能である。
[適用例8]本適用例にかかる加速度測定装置は、上記記載の加速度センサと、前記空間外に形成された前記加速度センサの少なくとも駆動及び制御を行う機能を有する回路部とを備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、加速度測定装置が加速度センサと空間外に加速度センサの少なくとも駆動及び制御を行う機能を有する回路部とを備えていることから、加速度測定装置は加速度の検出から算出までの測定を行うことが可能である。
以下、実施形態を図面に沿って説明する。以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺が実際とは異なる模式図である。
(第1の実施形態)
図1(a)は、第1の実施形態の加速度センサを示す平面図であり、図1(b)は、同図(a)のA−A線断面図である。なお、図1(a)は、後述のカバー部が取り去られた状態とし、陰になる線は破線で示す。
図1(a)は、第1の実施形態の加速度センサを示す平面図であり、図1(b)は、同図(a)のA−A線断面図である。なお、図1(a)は、後述のカバー部が取り去られた状態とし、陰になる線は破線で示す。
図1に示すように、加速度センサ1は、ケース部10、ダイヤフラム部20、双音叉振動片30、及びカバー部40を備えている。ケース部10、ダイヤフラム部20、双音叉振動片30、及びカバー部40は水晶板を用い、フォトリソグラフィー法及びエッチング法などによって形成されている。なお、水晶板は、水晶の結晶軸のX軸回りに所定の角度回転させたZ’軸方向を厚さ方向とし、X軸方向及びY軸方向を平面方向として切り出されたZ板である。
ケース部10とカバー部40とで形成された空間90内に収容されたダイヤフラム部20は、ケース部10の底部11に略平行に対向するように形成されている。また、空間90内に収容された双音叉振動片30は、ダイヤフラム部20に略平行に対向するように形成されている。また、ケース部10は、底部11と、底部11に形成された凸部12と、凸部12を周状に囲むように形成された枠部13と、底部11に形成され、封止された封止孔部60とを有している。また、ダイヤフラム部20は、中央板部24と、中央板部24の外側に形成され、中央板部24の肉厚より厚い肉厚の保持部23と、保持部23の外側に形成された薄肉部22と、薄肉部22の外側に形成された接合部21とを有している。また、保持部23は、ダイヤフラム部20の重心25に対し対称位置に形成されている。また、双音叉振動片30は、基部31と基部32間に形成された振動腕部33,34とを有している。また、基部31,32は、保持部23の底部11側の箇所26,27に接合されている。振動腕部33,34は、重心25を貫通する垂線Lを挟み、且つ、中央板部24を跨いでいる。
ここで、凸部12とダイヤフラム部20、及び、ダイヤフラム部20と双音叉振動片30とは、エポキシ系の接着剤によって接合されている。また、枠部13とカバー部40とは、低融点ガラスなどによって接合されている。また、上述の接合の後に空間90が減圧され、減圧後にAu−Sn系の低融点金属を用いた溶融法によって、封止孔部60は封止される。このことによって封止孔部60が封止部となり、空間90は減圧状態が維持される。
図2及び図3を用い、双音叉振動片の電極の構成と振動形態の概略について、双音叉振動片30を一例として説明する。図2は双音叉振動片の電極の構成を示す概略図である。図3は双音叉振動片の振動形態を示す概略図である。
図2に示すように、双音叉振動片30の振動腕部33,34の表面には、振動腕部33,34を励振させるための電極形状の一例としての励振電極71,72が形成されている。励振電極71は、振動腕部33の中央部分の上面および下面に設けられた電極77と、振動腕部33の中央部分の側面に設けられた電極83,84と、振動腕部33の基部31,32との接続部に近い部分(励振電極71の両側の部分。)の上面および下面に設けられた電極73,74と、振動腕部33の基部31,32との接続部に近い部分(励振電極71の両側の部分。)の側面に設けられた電極79,80,81,82とから構成されている。励振電極72は、振動腕部34の中央部分の上面および下面に設けられた電極78と、振動腕部34の中央部分の側面に設けられた電極89,92と、振動腕部34の基部31,32との接続部に近い部分(励振電極72の両側の部分。)の上面および下面に設けられた電極75,76と、振動腕部34の基部31,32との接続部に近い部分(励振電極72の両側の部分。)の側面に設けられた電極85,86,87,88とから構成されている。
図3を参照しながら振動について説明する。先ず、図3(b)に示すように、励振電極71を構成する電極73,74,83,84にマイナス(−)電位、電極77,79,80,81,82にプラス(+)電位を印加する。同時に励振電極72を構成する電極75,76,89,92にプラス(+)電位、電極78,85,86,87,88にマイナス(−)電位を印加する。このような電位を印加することにより、図3(a)で示すように略平行状態であった振動腕部33,34が、図3(b)で示すように外側に湾曲するように撓む。
続いて、図3(c)に示すように、それぞれの電極に図3(b)で示す電位とは逆の電位を印加する。即ち、励振電極71を構成する電極73,74,83,84にプラス(+)電位、電極77,79,80,81,82にマイナス(−)電位を印加する。同時に励振電極72を構成する電極75,76,89,92にマイナス(−)電位、電極78,85,86,87,88にプラス(+)電位を印加する。このような電位を印加することにより、振動腕部33,34が、図3(c)で示すように内側に湾曲するように撓む。
上述の図3(b)と図3(c)とに示す状態の電位を繰り返し印加することにより、所定の共振周波数で振動腕部33,34がX方向に振動することになる。本実施形態では、共振周波数が約40KHzとなるように形成された双音叉振動片30を用いている。
上述のように、所定の共振周波数(約40KHz)で振動する双音叉振動片30は、振動腕部33,34の振動方向に交差する方向(図2に示すY軸方向。)に圧縮力が加えられたり、逆に引張力が加えられたりするとその共振周波数は変化する。詳述すれば、双音叉振動片30は、振動腕部33,34の振動方向に交差する方向に圧縮力が作用すると共振周波数が減少し、逆に引張力が作用すると共振周波数が増加する。なお、この共振周波数の変化は、作用する力の大きさと比例関係を有している。
次に、加速度センサ1が受ける加速度により生じる慣性力の加速度センサ1内部への作用について図4に沿って説明する。図4は、図1(a)のA−A線断面を示し、慣性力の圧力センサ内部への作用の説明図である。
図4に示すように、加速度センサ1が加速度を矢印aで示す図面上の上方向に受けるとき、加速度センサ1には、加速度により生じる慣性力が矢印aとは反対方向の矢印Fで示す下方向に働く。ダイヤフラム部20では、ダイヤフラム部20の薄肉部22が凸部12に接合された接合部21に直接繋がり、薄い肉厚であることから、慣性力が働くことにより、薄肉部22は薄肉部22と接合部21との接点を支点にして傾く。薄肉部22が傾くことで薄肉部22に形成された保持部23も、薄肉部22と接合部21との接点を支点にして傾く。保持部23が傾くことにより、保持部23は変位するとともに保持部23の中心点23a,23bを起点として回転する。双音叉振動片30の基部31,32が接合された保持部23の箇所26,27は、ダイヤフラム部20の中央板部24を挟んだ位置にあることから、箇所26は矢印R1で示す時計回りに、箇所27は矢印R2で示す反時計回りに回転するように移動する。
このように、箇所26と箇所27とは、互いに反対方向に回転するように移動する。上述の回転により双音叉振動片30の基部31,32が接合された保持部23の箇所26,27同士が遠ざかることから、双音叉振動片30には双音叉振動片30の振動腕部33,34の振動方向に交差する方向に引張力が作用する。なお、加速度センサ1が図4で示す矢印aの反対方向に加速度を受けるときは、重力により生じる慣性力、慣性力が作用し生じる回転、及び双音叉振動片30に作用する力の方向が全て反対方向となる。このことから、双音叉振動片30には双音叉振動片30の振動腕部33,34の振動方向に交差する方向に圧縮力が作用する。
上述のように引張力または圧縮力が作用することで生じた双音叉振動片30の共振周波数の変化分から、加速度センサ1は加速度を検出することができる。なお、加速度センサ1の空間90外の圧力は、ケース部10及びカバー部40のみに働き、ダイヤフラム部20に及ばない。このことから、加速度センサ1は、加速度センサ1の空間90外の圧力の影響を受けずに加速度を検出することができる。
上述の第1の実施形態では、以下の効果が得られる。
(1)ケース部10とカバー部40とで形成された空間90内で、ダイヤフラム部20及び双音叉振動片30が、ケース部10に対し対向するように形成されている。このことから、低背化された加速度センサ1を実現することができる。
(1)ケース部10とカバー部40とで形成された空間90内で、ダイヤフラム部20及び双音叉振動片30が、ケース部10に対し対向するように形成されている。このことから、低背化された加速度センサ1を実現することができる。
(2)ダイヤフラム部20と底部11とが略平行になるように形成され、双音叉振動片30とダイヤフラム部20とが略平行になるように形成されている。このことから、より低背化された加速度センサ1を実現することができる。
(3)保持部23がダイヤフラム部20の重心25に対し対称位置に形成され、双音叉振動片30の振動腕部33,34がダイヤフラム部20の重心25を貫通する垂線Lを通過するように中央板部24を横切っている。このことにより、加速度により生じる慣性力がダイヤフラム部20に働き、ダイヤフラム部20の保持部23の箇所26,27は、互いが反対方向に向かい略同程度に回転する。このことから双音叉振動片30には、双音叉振動片30の基部31,32から双音叉振動片30の振動腕部33,34の振動方向に交差する方向に略均等な圧縮力または引張力が作用する。略均等な圧縮力または引張力が双音叉振動片30に作用することから、変化した後の双音叉振動片30の共振周波数は安定している。よって、加速度センサ1は高精度に加速度の検出を行うことができる。
(4)双音叉振動片30は減圧状態の空間90内に設置されている。このことにより、双音叉振動片30の振動を阻害する空気抵抗を抑えることができ、双音叉振動片30の安定した振動特性を得ることができる。よって、加速度センサ1はより高精度に加速度の検出を行うことができる。
(5)ケース部10、ダイヤフラム部20、双音叉振動片30及びカバー部40は、略同一のカット角でカットされた水晶で形成されている。このことにより、ケース部10、ダイヤフラム部20、双音叉振動片30及びカバー部40の線膨張係数は略等しい。このことから、加速度センサ1が設置される環境の温度が変化しても、ケース部10、ダイヤフラム部20、双音叉振動片30及びカバー部40は、略同一の比率で膨張または縮小する。よって、加速度センサ1の構成部間に生じる歪みを最小にすることができる。したがって、加速度センサ1は環境の温度変化の影響を最小限に抑えて加速度の検出を行うことができる。
(第2の実施形態)
本実施形態では、上述の実施形態と同じ内容については説明を省き、異なる内容を説明する。図5(a)は、第2の実施形態の加速度測定装置を示す平面図であり、図5(b)は、同図(a)のB−B線断面図である。なお、図5(a)は、カバー部が取り去られた状態とし、陰になる線は破線で示す。図5に示すように、加速度測定装置2は、加速度センサ1と回路部3とを備えている。また、回路部3は、空間90内のケース部10に形成され、加速度センサ1の少なくとも駆動及び制御を行う機能を有している。なお、ケース部10及びダイヤフラム部20には、図示しない金属配線などの回路パターンが形成されている。
本実施形態では、上述の実施形態と同じ内容については説明を省き、異なる内容を説明する。図5(a)は、第2の実施形態の加速度測定装置を示す平面図であり、図5(b)は、同図(a)のB−B線断面図である。なお、図5(a)は、カバー部が取り去られた状態とし、陰になる線は破線で示す。図5に示すように、加速度測定装置2は、加速度センサ1と回路部3とを備えている。また、回路部3は、空間90内のケース部10に形成され、加速度センサ1の少なくとも駆動及び制御を行う機能を有している。なお、ケース部10及びダイヤフラム部20には、図示しない金属配線などの回路パターンが形成されている。
上述の第2の実施形態では、以下の効果が得られる。
(6)加速度測定装置2が加速度センサ1と空間90内に加速度センサ1の少なくとも駆動及び制御を行う機能を有する回路部3とを備えていることから、加速度測定装置2は加速度の検出から算出までの測定を行うことができる。
(6)加速度測定装置2が加速度センサ1と空間90内に加速度センサ1の少なくとも駆動及び制御を行う機能を有する回路部3とを備えていることから、加速度測定装置2は加速度の検出から算出までの測定を行うことができる。
(第3の実施形態)
本実施形態では、上述の実施形態と同じ内容については説明を省き、異なる内容を説明する。図6は、第3の実施形態の加速度測定装置を示す断面図である。図6に示すように、加速度測定装置5は、加速度センサ1と回路部3と実装基板4とを備えている。また、回路部3は、加速度センサ1の少なくとも駆動及び制御を行う機能を有している。なお、実装基板4には、図示しない金属配線などの回路パターンが形成されている。
本実施形態では、上述の実施形態と同じ内容については説明を省き、異なる内容を説明する。図6は、第3の実施形態の加速度測定装置を示す断面図である。図6に示すように、加速度測定装置5は、加速度センサ1と回路部3と実装基板4とを備えている。また、回路部3は、加速度センサ1の少なくとも駆動及び制御を行う機能を有している。なお、実装基板4には、図示しない金属配線などの回路パターンが形成されている。
上述の第3の実施形態では、以下の効果が得られる。
(7)加速度測定装置5が加速度センサ1と加速度センサ1の空間90外に加速度センサ1の少なくとも駆動及び制御を行う機能を有する回路部3とを備えていることから、加速度測定装置5は加速度の検出から算出までの測定を行うことができる。
(7)加速度測定装置5が加速度センサ1と加速度センサ1の空間90外に加速度センサ1の少なくとも駆動及び制御を行う機能を有する回路部3とを備えていることから、加速度測定装置5は加速度の検出から算出までの測定を行うことができる。
(比較例)
本比較例では上述の実施形態と比較するため、従来から使用されるひとつの加速度センサについて説明する。ここでは、上述の実施形態と同じ内容については説明を省き、異なる内容を説明する。図7(a)は、本比較例の加速度センサを示す平面図であり、図7(b)は、同図(a)のC−C線断面図である。図7に示すように、加速度センサ101は、ケース部110、ダイヤフラム部120、及び双音叉振動片130を備え、カバー部を備えていない。
本比較例では上述の実施形態と比較するため、従来から使用されるひとつの加速度センサについて説明する。ここでは、上述の実施形態と同じ内容については説明を省き、異なる内容を説明する。図7(a)は、本比較例の加速度センサを示す平面図であり、図7(b)は、同図(a)のC−C線断面図である。図7に示すように、加速度センサ101は、ケース部110、ダイヤフラム部120、及び双音叉振動片130を備え、カバー部を備えていない。
ケース部110及びダイヤフラム部120は空間190を形成している。ケース部110は、底部111と、底部111に形成された枠部113と、底部111に形成された封止孔部160とを有し、凸部を有していない。ここで、封止孔部160は、封止されている。また、ダイヤフラム部120の接合部121とケース部110の枠部113とが低融点ガラスなどによって接合されている。
次に、加速度により生じる慣性力の加速度センサ101内部への作用については、上述の実施形態の加速度センサ1における作用の仕方と同様である。しかしながら、加速度センサ1と異なり、加速度センサ101は空間190外の圧力の影響を受ける。加速度センサ101の空間190外の圧力の加速度センサ101内部への作用について、図8に沿って説明する。図8は、図7(a)のC−C線断面を示し、空間外の圧力の加速度センサ内部への作用の説明図である。ここで、空間190外の圧力は空間190内の圧力より大きい場合とする。
図8に示すように、加速度センサ101の空間190外の圧力を空間190の中心点191に向かう矢印Pで示す方向に受ける。ダイヤフラム部120では、ダイヤフラム部120の薄肉部122が枠部113に接合された接合部121に直接繋がり、薄い肉厚であることから、空間190外の圧力が働くことにより、薄肉部122は薄肉部122と接合部121との接点を支点にしてケース部110側に傾く。薄肉部122が傾くことで保持部123も傾き、保持部123は変位するとともに保持部123の中心点123a,123bを起点として回転する。保持部123の箇所126,127が、ダイヤフラム部120の中央板部124を挟んだ位置にあることから、箇所126は矢印R1で示す時計回りに、箇所127は矢印R2で示す反時計回りに回転するように移動する。
このように、箇所126,127は、互いに反対方向に回転するように移動する。上述の回転により保持部123の箇所126,127同士が遠ざかることから、双音叉振動片130には振動腕部133,134の振動方向に交差する方向に引張力が作用する。なお、空間190外の圧力が空間190内の圧力より小さい場合については、空間190外の圧力が働く方向は、図示しないが矢印Pの反対方向となる。よって、双音叉振動片130には、振動腕部133,134(図7参照)の振動方向に交差する方向に圧縮力が作用する。
上述のように、加速度により生じる慣性力だけでなく、加速度センサ101の空間190外の圧力が働いても、ダイヤフラム部120及び双音叉振動片130が変形することから、双音叉振動片130の共振周波数は変化する。したがって、加速度センサ101は、空間190外の圧力の影響を受けるため、正確に加速度の検出を行うことができない。
なお、上記実施形態は上述の内容に限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲において上述の内容以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、ケース部10、ダイヤフラム部20、双音叉振動片30及びカバー部40の材料は、一例として酸化亜鉛、タンタル酸リチウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ニオブ酸リチウムなどであってもよい。
また、保持部23は、中央板部24の外側に形成された周状の1つの保持部であってもよい。さらに、中央板部24の外側に形成された3つ以上の保持部であってもよい。
また、双音叉振動片30は、保持部23のカバー部40側に接合されていてもよい。さらに、保持部23の底部11側及びカバー部40側それぞれに双音叉振動片30が接合されていてもよい。
また、ケース部10は、図9に示すように、底部11(狭義には、第1セラミック層)と、第2層14(狭義には第2セラミック層)と、第3層15(狭義には第3セラミック層)とを積層させて、図1に示す底部11と凸部12と枠部13とを形成することもできる。さらに、図1及び図9で示すケース部10とは異なり、底部11と凸部12と枠部13とが一体であってもよい。
また、ケース部10とダイヤフラム部20、ダイヤフラム部20と双音叉振動片30との接合は、アクリル系、イミド系、ウレタン系、ポリサルフォン系などの接着剤を用いてもよい。
また、ケース部10とカバー部40との接合は、低融点ガラスの他、機密性よく接合できる材料を用いて行ってもよい。
また、封止孔部60の封止は、Au−Ge系などの低融点金属を用いてもよい。
また、封止孔部60は、カバー部40に形成されていてもよい。
1…加速度センサ、2…加速度測定装置、3…回路部、10…ケース部、11…底部、12…凸部、13…枠部、20…ダイヤフラム部、21…接合部、22…薄肉部、23…保持部、24…中央板部、25…重心、30…双音叉振動片、31,32…2つの基部としての基部、33,34…一対の振動腕部としての振動腕部、40…カバー部、90…空間、L…垂線。
Claims (8)
- 底部と、前記底部に形成された凸部と、前記凸部を周状に囲むように前記底部に形成された枠部とを有したケース部と、
中央板部と、前記中央板部の外側に形成され、前記中央板部の肉厚より厚い肉厚の保持部と、前記保持部の外側に形成された薄肉部と、前記薄肉部の外側に形成された接合部とを有し、前記接合部が前記凸部に接合されたダイヤフラム部と、
2つの基部と、前記2つの基部間に形成された一対の振動腕部とを備え、前記中央板部を跨ぐように、前記2つの基部が前記保持部に接合された双音叉振動片と、
前記枠部に接合されたカバー部とを備え、
前記ケース部と前記カバー部とで形成された空間内に収容された前記ダイヤフラム部が前記底部に対向するように形成され、
前記空間内に収容された前記双音叉振動片が前記ダイヤフラム部に対向するように形成されていることを特徴とする加速度センサ。 - 請求項1に記載の加速度センサにおいて、
前記一対の振動腕部が前記中央板部の前記底部側及び前記カバー部側の少なくとも一方に位置するように、前記2つの基部が前記保持部の前記底部側及び前記カバー部側の少なくとも一方に接合されていることを特徴とする加速度センサ。 - 請求項1または請求項2に記載の加速度センサにおいて、
対向する前記ダイヤフラム部と前記底部とが平行になるように形成され、
対向する前記双音叉振動片と前記ダイヤフラム部とが平行になるように形成されていることを特徴とする加速度センサ。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の加速度センサにおいて、
前記保持部が前記ダイヤフラム部の重心に対し対称位置に形成され、
前記双音叉振動片の前記一対の振動腕部が前記ダイヤフラム部の前記重心を貫通する垂線を挟み、且つ、前記中央板部を跨いでいることを特徴とする加速度センサ。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の加速度センサにおいて、
前記空間内が減圧状態となるように形成されていることを特徴とする加速度センサ。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の加速度センサにおいて、
前記ケース部、前記ダイヤフラム部、前記双音叉振動片、及び前記カバー部が同一のカット角でカットされた水晶で形成されていることを特徴とする加速度センサ。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の加速度センサと、
前記空間内に形成された前記加速度センサの少なくとも駆動及び制御を行う機能を有する回路部とを備えていることを特徴とする加速度測定装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の加速度センサと、
前記空間外に形成された前記加速度センサの少なくとも駆動及び制御を行う機能を有する回路部とを備えていることを特徴とする加速度測定装置。
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2007
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