JP2014085233A - 物理量検出デバイス、物理量検出器、電子機器、及び移動体 - Google Patents

物理量検出デバイス、物理量検出器、電子機器、及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】スプリアス周波数を一定に保つ物理量検出デバイスを提供する。
【解決手段】基部10と、基部10から延在して設けられている可動部14と、基部10と可動部14とに接続されている物理量検出素子70と、基部から延在して先端側に固定部が設けられている支持部20,30,50,60とを備え、支持部20,30,50,60は、固定部と基部10との間であって物理量検出素子70が基部10に接続された面と反対の面に凹部を有し、凹部が基部10に沿うように配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、物理量検出デバイス、物理量検出器、電子機器、及び移動体に関する。
従来から、圧電振動子等を物理量検出素子として用いた、加速度等の物理量を検出する物理量検出デバイスが知られている。このような物理量検出デバイスは、検出軸方向へ力が作用することによって、物理量検出素子の共振周波数が変化した時に、当該共振周波数の変化から物理量検出デバイスに印加された力を検出する様に構成されている。
例えば、特許文献1には、物理量検出素子に設けられた支持部と、当該物理量検出素子が固定されるパッケージと、が接着剤を介して接続される構造の物理量検出デバイス(物理量検出器)が開示されている。
特開2010−226420号公報(図1)
しかしながら、この様な物理量検出デバイスを、物理量検出素子の板厚方向である検出軸方向に変化する加速度等の物理量を検出する物理量検出デバイスに適用しようとした場合に、支持部とパッケージとを接続する接着剤の歪みが生じる課題があった。また、相互に接続される物理量検出素子(支持部)とパッケージとの熱膨張率の違いから歪みが生じるという課題もあった。また、物理量検出素子の片側で固定されているため、当該物理量検出素子の振動以外の振動をノイズとして検出される虞もあった。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態、又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る物理量検出デバイスは、基部と、基部から延在して設けられている可動部と、基部と可動部とに接続されている物理量検出素子と、基部から延在して先端側に固定部が設けられている支持部とを備え、支持部は、固定部と基部との間であって物理量検出素子が基部に接続された面と反対の面に凹部を有し、凹部が基部に沿うように配置されていることを特徴とする。
この様な物理量検出デバイスによれば、基部と、基部から延設されている可動部と、基部と可動部とに接続されている物理量検出素子と、基部から延設され先端側に固定部が設けられている支持部とを備える。また、支持部には、固定部と基部との間であって物理量検出素子が基部に接続された面と反対側の支持部の面に基部に沿う様に凹部が配置されている。
これにより物理量検出デバイスは、凹部を境に支持部の先端側、即ち、固定部が被固定物に接続されるため、固定部が被固定物に接続される際の接続面積を一定に保つことができる。また、支持部において、基部から固定部が被固定物に接続される部分までの長さを一定に保つことができる。
従って、物理量検出素子から生じるスプリアス(寄生振動)が基部を介して支持部に伝搬された場合、支持部でのスプリアスの共振周波数を一定に保つことができる。
[適用例2]
上記適用例に係る物理量検出デバイスは、支持部が4つあって、4つの凹部が可動部を囲んでいることが好ましい。
この様な物理量検出デバイスによれば、4つの支持部が基部から延設され、それぞれの支持部に設けられた凹部が可動部を囲む様に設けられている。これにより物理量検出デバイスは、物理量検出デバイスの基部は、可動部を囲む様に4つの支持部で固定されるため、被固定物に固定される際の安定性を高めることができる。
[適用例3]
上記適用例に係る物理量検出デバイスは、凹部の板厚が固定部の板厚の40%以上60%以下の範囲にあることが好ましい。
この様な物理量検出デバイスによれば、凹部は、固定部の板厚の40%以上60%以下の範囲の板厚を以て支持部に設けられている。これにより物理量検出デバイスは、支持部を介して基部を固定することに好適である。
[適用例4]
上記適用例に係る物理量検出デバイスは、平面視で凹部が曲がっていることが好ましい。
上記適用例に係る物理量検出デバイスは、凹部が設けられた支持部を平面視した場合に、凹部が曲げて設けられている。これにより、物理量検出デバイスは、支持部が曲げて設けられている場合に、その曲がりに対応して凹部を曲げて設けることができる。
[適用例5]
本適用例に係る物理量検出器は、基部と、基部から延在して設けられている可動部と、基部と可動部とに接続されている物理量検出素子と、基部から延在して先端側に固定部が設けられている支持部と、固定部が接合材によって接続されているパッケージとを備え、支持部は、固定部と基部との間であって固定部がパッケージと接続される側の面に凹部を有し、凹部が基部に沿う様に配置されていることを特徴とする。
この様な物理量検出器によれば、基部と、基部から延設されている可動部と、基部と可動部とに接続されている物理量検出素子と、基部から延設され先端側に固定部が設けられている支持部と、固定部が接合材によって接続されているパッケージとを備える。また、固定部と基部との間であって、固定部がパッケージと接続される側の支持部の面に基部に沿う様に凹部が配置されている。
これにより物理量検出器は、凹部を境に支持部の先端側、即ち、固定部がパッケージに接続されるため、固定部がパッケージに接続される際の接続面積を一定に保つことができる。また、固定部がパッケージに接続される側の支持部の面に凹部が設けられているため、接合材が固定部からはみ出しても支持部に当接することを凹部で抑制することができる。また、支持部において、基部から固定部がパッケージに接続される部分までの長さを一定に保つことができる。
従って、物理量検出素子から生じるスプリアス(寄生振動)が基部を介して支持部に伝搬された場合、支持部でのスプリアスの共振周波数を一定に保つことができる。
さらに、物理量検出器は、物理量検出素子の両端が固定されているため、物理量検出素子の振動以外の振動がノイズとして検出されることを抑制することができる。また、物理量検出器は、物理量検出素子が直接パッケージと接続されていないため、接合材としての接着剤の歪み、及びパッケージとの熱膨張率の違いによる歪みの影響を抑制し、物理量検出器の破損を抑制することができる。
[適用例6]
上記適用例に係る物理量検出器は、物理量検出素子から出力される信号の処理を行う電子回路を備えることが好ましい。
この様な物理量検出器によれば、物理量検出素子から出力される微弱な信号を物理量検出器に設けられた電子回路で信号の処理、換言すると増幅することができる。従って、増幅された信号を物理量検出器の外部に出力することで、出力信号に対するノイズの影響を抑制することができる。
[適用例7]
本適用例に係る電子機器は、上述したいずれかの物理量検出器を搭載している。
この様な電子機器によれば、上述したいずれかの物理量検出器を搭載することで、スプリアスの影響と、ノイズの影響とを抑制して検出された物理量を電子機器の制御に用いることができる。
[適用例8]
本適用例に係る移動体は、上述したいずれかの物理量検出器を搭載している。
この様な移動体によれば、上述したいずれかの物理量検出器を搭載することで、スプリアスの影響と、ノイズの影響とを抑制して検出された物理量を移動体の制御に用いることができる。
第1実施形態に係る物理量検出デバイスを模式的に示す斜視図。 第1実施形態に係る物理量検出デバイスを模式的に示す斜視図。 第1実施形態に係る物理量検出デバイスを模式的に示す平面図。 第1実施形態に係る物理量検出デバイスの一部を拡大して示す拡大図。 第1実施形態に係る物理量検出デバイスを模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る物理量検出デバイスの動作状態を示す断面図。 第2実施形態に係る物理量検出器を模式的に示す平面図、及び拡大図。 第2実施形態に係る物理量検出器を模式的に示す断面図。 実施例に係る電子機器を模式的に示す図。 実施例に係る電子機器を模式的に示す図。 実施例に係る電子機器を模式的に示す図。 実施例に係る移動体を模式的に示す図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際の構成要素とは適宜に異ならせて記載する場合がある。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る物理量検出デバイスについて、図1から図6を用いて説明する。
図1及び図2は、本実施形態に係る物理量検出デバイスを模式的に示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る物理量検出デバイスを模式的に示す平面図である。図4は、図3に示す本実施形態に係る物理量検出デバイスの線分A−A’、線分B−B’、線分C−C’、線分D−D’の断面を模式的に示す断面図である。図5は、本実施形態に係る物理量検出デバイスを模式的に示す図3の線分E−E’で示す断面図である。図6は、物理量検出デバイスの動作状態を示す断面図である。
なお、説明の便宜のため、図2では、質量部80,82及び質量接合材86の図示を省略し、図3では、質量部80,82の図示を省略している。また、図1から図6では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。なお、Z軸は、重力が作用する方向を示す軸である。
図1から図6に示す物理量検出デバイス100は、基部10と、継手部12と、可動部14と、連結部40と、物理量検出素子70とを有する。さらに、物理量検出デバイス100は、第1支持部20と、第2支持部30と、第3支持部50と、第4支持部60と、質量部80,82と、を有する。
なお、本実施形態の物理量検出デバイス100は、その一例として4つの支持部(20,30,50,60)を有する形態を説明する。しかし、設けられる支持部の数はこれに限定されることは無く、検出する物理量の条件等に応じて適宜変更しても良いものである。
[物理量検出デバイスの構造]
本実施形態の物理量検出デバイス100の基部10、継手部12、可動部14、連結部40、及び各支持部(20,30,50,60)は、例えば、水晶の原石などから所定の角度で切り出された水晶基板を用いている。当該水晶基板をパターニングすることにより、基板構造体101としてこれらが一体に形成されている。また、パターニングは、例えば、フォトリソグラフィー技術、及びエッチング技術を用いることができる。
なお、基板構造体101(基部10、継手部12、可動部14、第1支持部20ないし第4支持部60、及び連結部40)は、構成する材料が水晶に限定されるものではなく、ガラスやシリコンなどの材料を用いても良い。
基部10は、継手部12を介して可動部14と接続し、当該可動部14を支持している。継手部12は、基部10と可動部14との間に設けられ、基部10及び可動部14と接続されている。継手部12の厚さ(Z軸方向の長さ)は、基部10の厚さ、及び可動部14の厚さと比して薄く(短く)設けられている。例えば、継手部12を含む基板構造体101を、いわゆるハーフエッチングすることによって継手部12の厚みが薄くなる薄肉部12a,12b(図5参照)を形成して、継手部12を設けることができる。本実施形態において、薄肉部12a,12bは、X軸方向に沿って延在して設けられている。継手部12は、可動部14が基部10に対して変位(回動)する際に、支点(中間ヒンジ)としてX軸方向に沿った回転軸となる。なお、基部10には、後述する第1支持部20と、第2支持部30と、第3支持部50と、第4支持部60とが接続されている。
可動部14は、基部10から延在して設けられている。詳しくは、継手部12を介して基部10と接続して設けられている。本実施形態において可動部14は、基部10から継手部12を介して、Y軸方向に沿って(+Y軸方向に)設けられている。可動部14は、その形状が板状であり、互いに対向し表裏の関係である主面14a,14bを有している。可動部14は、主面14a,14bと交差する方向(Z軸方向)に加わる物理量である加速度α1,α2(図6参照)に応じて、継手部12を支点(回転軸)として主面14a,14bと交差する方向(Z軸方向)に変位する。
連結部40は、後述する第3支持部50が延在する基部10からX軸方向に沿って可動部14を囲む様に後述する第4支持部60が延在する基部10に接続して設けられている。
[第1支持部、第2支持部の構造]
図3に示す第1支持部20と第2支持部30とは、物理量検出素子70を中心に左右対称に同様の構成で設けられている。換言すると、第1支持部20と、第2支持部30とは、物理量検出素子70が延在するY軸方向に設定される線分E−E’を中心として対象に一対として設けられている。
第1支持部20は、腕部22と、第1固定部29と、を有する。腕部22は、第1曲部22rを介して、第1腕部22aと、第2腕部22bとを有する。
第1支持部20は、基部10から延在して基部10と反対側の端部、即ち、第1支持部20の先端側に第1固定部29が設けられている。第1支持部20は、その先端側に設けられた第1固定部29が後述する被固定物としてのパッケージ310(図7参照)に固定され、基部10を支持するために設けられている。
第1支持部20は、可動部14が変位する方向(Z軸方向)から当該第1支持部20(物理量検出デバイス100)を平面視した場合に、基部10から−Y軸方向に第1腕部22aが延在して設けられている。
また、第1支持部20には、基部10と反対側に第1曲部22rを有し、第1曲部22rを介して第1腕部22aと、第2腕部22bとが設けられている。第2腕部22bは、第1曲部22rから第2の方向である+X軸方向に延在させて設けられている。また、第2腕部22bは、第1曲部22rと接続された反対側において第1固定部29と接続されている。
ここで図4を参照して第1支持部20に備える腕部22について詳述する。
図4(a)は、図3において線分A−A’で示す部分の腕部22の断面図である。また、線分B−B’で示す部分の腕部22の断面図である。
図4(a),(b)に示すように腕部22は、基部10から延出し、第1曲部22rを介して第1固定部29まで延在させて設けられている。ここで、腕部22には、基部10と第1固定部29との間に凹部22tが設けられている。本実施形態では、基部10と第1固定部29との間に、第1固定部29と連接して凹部22tが設けられている。凹部22tは、物理量検出素子70が設けられた第1面10a側とは裏側の面である第2面10b側に設けられている。詳しくは、凹部22tは、第2面10b側に凹形状を成して、第1支持部20の幅(図3に示すY軸方向の幅)で、第1固定部29と連接して設けられている。また、凹部22tは、基部10に沿うように設けられている。換言すると、凹部22tは、基部10が延設されている方向に沿って設けられている。
凹部22tは、その厚みを基部10の厚みの40%以上60%以下の範囲とすることが好ましい。本実施形態では、凹部22tの厚み、換言すると凹形状の深さを、基部10の厚み(Z軸方向の長さ)の略50%とし、略300マイクロメートルとして設けられている。
なお、本実施形態の物理量検出デバイス100において凹部22tは、基部10から第1固定部29までの第2面10b側の腕部22に曲げて設けられている例を示したものである。
凹部22tは、第1支持部20の第2面10b側に設けられていれば良く、また、第2面10b側に第1固定部29と連接して凹部22tが設けられていれば好適である。また、凹部22tが設けられる長さ、範囲(第1支持部20が延在する方向の長さ、範囲)は特に限定されることはない。
本実施形態の物理量検出デバイス100は、例えば、当該物理量検出デバイス100に加えられた加速度α1,α2(図6参照)を検出するため、物理量検出素子70が一定の振動(運動)を繰り返している。当該振動が寄生振動(スプリアス)として物理量検出素子70が接続されている基部10及び第1支持部20に伝搬され、第1固定部29に到達する。
ここで、第1固定部29は、被固定物と接合される第2面10b側が凹部22tから突出して設けられている。よって、被固定物と第1固定部29が接続される際に当該第1固定部29は、第2面10b側と被固定物とを選択的に当接(接続)させることができる。換言すると、腕部22が被固定物に当接することを抑制することができる。
従って、物理量検出素子70から生じるスプリアス(寄生振動)が基部10を介して第1支持部20に伝搬された場合において、第1支持部20が固定される位置が一定となるため、第1支持部20におけるスプリアスの共振周波数を一定に保つことができる。
図3に戻り、第2支持部30について説明する。
図3に示す第2支持部30は、腕部32と、第2固定部39と、を有する。腕部32は、第2曲部32rを介して、第3腕部32aと、第4腕部32bと、を有する。第2支持部30は、第1支持部20と同様に被固定物としてのパッケージ310に固定され、基部10を支持するために設けられている。
第2支持部30は、可動部14が変位する方向(Z軸方向)から当該第2支持部30(物理量検出デバイス100)を平面視した場合に、基部10から−Y軸方向に第3腕部32aが延在して設けられている。
また、第2支持部30には、基部10と反対側に第2曲部32rを有し、第2曲部32rを介して第3腕部32aと、第4腕部32bが設けられている。第4腕部32bは、第2曲部32rから第3の方向である−X軸方向に延在させて設けられている。また、第4腕部32bは、第2曲部32rと接続された反対側において第2固定部39と接続されている。
なお、第2支持部30において、腕部32、凹部32t、第2固定部39は、第1支持部20の腕部22、凹部22t、第1固定部29と同様の構成のため説明を省略する。
[第3支持部、第4支持部の構造]
図3に示す第3支持部50と、第4支持部60とについて説明する。
第3支持部50と、第4支持部60とは、物理量検出素子70を中心に左右対称に同様の構成で設けられている。換言すると、第3支持部50と、第4支持部60とは、物理量検出素子70が延在するY軸方向に設定される線分E−E’を中心として対象に一対として設けられている。
第3支持部50は、第5腕部52aと、第6腕部52bと、第3曲部52rと、第3固定部59とを有する。第3支持部50は、基部10から延在して基部10と反対側、即ち第3支持部50の先端側に第3固定部59が設けられている。第3固定部59は、後述する被固定物としてのパッケージ310に固定され基部10を支持するために設けられている。
図3に示す様に第3支持部50は、基部10から第3固定部59まで延在して設けられている。
可動部14が変位する方向(Z軸方向)から第3支持部50(物理量検出デバイス100)を平面視した場合に、第3支持部50は、基部10から−X軸方向に第5腕部52aが延在して設けられている。
また、第3支持部50には、第3曲部52rを介して第5腕部52aと、第6腕部52bとが設けられている。第6腕部52bは、第3曲部52rから−Y軸方向に延在して設けられている。また、第6腕部52bは、第3曲部52rと接続された反対側において第3固定部59と接続されている。
ここで図4を参照して第3支持部50に備える腕部52について詳述する。
図4(c)は、図3において線分C−C’で示す部分の腕部52の断面図である。また、図4(d)線分D−D’で示す部分の腕部52の断面図である。
図4(c),(d)に示すように腕部52は、基部10から延出し、第3曲部52rを介して第3固定部59まで延在させて設けられている。ここで、腕部52には、基部10と第3固定部59との間に凹部52tが設けられている。本実施形態では、基部10と第3固定部59との間に、第3固定部59と連接して凹部52tが設けられている。凹部52tは、物理量検出素子70が設けられた第1面10a側とは裏側の面である第2面10b側に設けられている。詳しくは、凹部52tは、第2面10b側に凹形状を成して、第3支持部50の幅(図3に示すY軸方向の幅)で、第3固定部59と連接して設けられている。また、凹部52tは、基部10に沿うように設けられている。換言すると、凹部52tは、基部10が延設されている方向に沿って設けられている。
凹部52tは、凹部22t,32tと同様に、その厚みを基部10の厚みの40%以上60%以下の範囲とすることが好ましい。本実施形態では、凹部52tの厚み、換言すると凹形状の深さを、基部10の厚み(Z軸方向の長さ)の略50%とし、略300マイクロメートルとして設けられている。
なお、本実施形態の物理量検出デバイス100において凹部52tは、基部10から第3固定部59までの第2面10b側の腕部52に曲げて設けられている例を示したものである。
凹部52tは、第3支持部50の第2面10b側に設けられていれば良く、また、第2面10b側に第3固定部59と連接して凹部52tが設けられていれば好適である。また、凹部52tが設けられる長さ、範囲(第3支持部50が延在する方向の長さ、範囲)は特に限定されることはない。
本実施形態の物理量検出デバイス100において、前述した物理量検出素子70から生じるスプリアスが基部10及び第3支持部50に伝搬され、第3固定部59に到達する。
ここで、第3固定部59は、前述の第1固定部29及び第2固定部39と同様に被固定物と接続される第2面10b側が凹部52tから突出して設けられている。よって、被固定物と第3固定部59が接続される際に当該第3固定部59は、第2面10b側と被固定物とを選択的に当接(接続)させることができる。換言すると、腕部52が被固定物に当接することを抑制することができる。
従って、物理量検出素子70から生じるスプリアスが基部10を介して第3支持部50に伝搬された場合において、第3支持部50が固定される位置が一定となるため、第3支持部50におけるスプリアスの共振周波数を一定に保つことができる。
図3に戻り、第4支持部60について説明する。
図3に示す第4支持部60は、腕部62と、第4固定部69と、を有する。腕部62は、第4曲部62rを介して、第7腕部62aと、第8腕部62bと、を有する。第4支持部60は、第3支持部50と同様に被固定物としてのパッケージ310に固定され、基部10を支持するために設けられている。
第4支持部60は、可動部14が変位する方向(Z軸方向)から当該第4支持部60を平面視した場合に、基部10から+X軸方向に第7腕部62aが延在して設けられている。
また、第4支持部60には、基部10と反対側に第4曲部62rを有し、第4曲部62rを介して第7腕部62aと、第8腕部62bが設けられている。第8腕部62bは、第4曲部62rから−Y軸方向に延在して設けられている。また、第8腕部62bは、第4曲部62rと接続された反対側において第4固定部69と接続されている。
なお、第4支持部60において、腕部62、凹部62t、第4固定部69は、第3支持部50の腕部52、凹部52t、第3固定部59と同様の構成のため説明を省略する。
なお、本実施形態の物理量検出デバイス100において、各支持部(20,30,50,60)に設けられた各凹部(22t,32t,52t,62t)は、可動部14を囲む様に設けられている。
[物理量検出素子]
図3及び図5に示す様に物理量検出素子70は、基部10と、可動部14とに接続して設けられている。換言すると、物理量検出素子70は、基部10と、可動部14とに跨がるように設けられている。物理量検出素子70には、振動梁部71a,71bと、ベース部72a,72bと、を有している。本実施形態の物理量検出素子70は、例えば、可動部14が物理量に応じて変位することで、振動梁部71a,71bに応力が生じ、振動梁部71a,71bに発生する物理量検出情報が変化する。換言すると、振動梁部71a,71bの振動周波数(共振周波数)が変化する。なお、本実施形態において物理量検出素子70は、2本の振動梁部71a,71bと、一対のベース部72a,72bと、を有する双音叉素子(双音叉型振動素子)である。
振動梁部71a,71bは、可動部14の延在するY軸方向に沿ってベース部72aと、ベース部72bの間に延在して設けられている。振動梁部71a,71bの形状は、例えば、角柱状である。振動梁部71a,71bは、当該振動梁部71a,71bに設けられた励振電極(図示せず)に駆動信号が印加されると、X軸方向に沿って、互いに離間、又は近接するように屈曲振動することができる。
ベース部72a,72bは、振動梁部71a,71bの両端に接続されている。図3に図示する例では、ベース部72aは、基部10の第1面10a(物理量検出素子70が設けられた面)に検出素子接合材84を介して固定されている。ベース部72bは、可動部14の主面14a(基部10の第1面10aと同じ側の主面)に検出素子接合材84を介して接続されている。検出素子接合材84としては、例えば、低融点ガラスや、共晶接合可能な金(Au)と錫(Sn)との合金被膜を用いることができる。
本実施形態における物理量検出素子70は、例えば、いわゆる水晶原石等から所定の角度で切り出された水晶基板を、フォトリソグラフィー技術、及びエッチング技術によってパターニングすることにより形成されている。これにより、振動梁部71a,71b、及びベース部72a,72bを、一体に形成することができる。
なお、物理量検出素子70の材質は、前述の水晶基板に限定されるものはない。例えば、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)等の圧電材料を用いることができる。また、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)などの圧電体(圧電材料)皮膜を備えたシリコンなどの半導体材料を用いることができる。
物理量検出素子70のベース部72a上には、例えば、引き出し電極(図示省略)が設けられている。引き出し電極は、振動梁部71a,71bに設けられた励振電極(図示省略)と電気的に接続されている。
引き出し電極は、例えば、金(Au)、アルミニウム(Al)等の金属ワイヤー(図示省略)によって、基部10の第1面10aに設けられた接続端子(図示省略)と電気的に接続されている。
接続端子は、図示しない配線によって、固定部接続端子79(図3において図示省略)と電気的に接続されている。
励振電極、引き出し電極、接続端子、及び固定部接続端子79は、例えば、クロム(Cr)層を下地として、その上に金(Au)層を積層した積層体を用いる。励振電極、引き出し電極、接続端子、及び外部接続端子は、例えば、スパッタ法などによって導電層を形成し、当該導電層をパターニングすることによって設けられている。
質量部80,82は、図1及び図5に示すように、可動部14の主面14aと、主面14aと表裏の関係で裏面となる主面14bと、に設けられている。より詳細には、質量部80は、質量接合材86を介して主面14aに設けられ、質量部82は、質量接合材86を介して主面14bに設けられている。質量部80,82の材質としては、例えば、銅(Cu)、金(Au)などの金属が挙げられる。また、質量接合材86の材質としては、例えば、シリコーン樹脂を含む熱硬化型接着剤を用いている。
なお、本実施形態では可動部14の主面14a,14bのそれぞれに、2つの質量部80,82が設けられている。しかし、これに限定されることなく、いずれか一方の主面14a,14bに一つ、又は複数の質量部80,82を設けてもよい。
[物理量検出デバイスの動作]
次に、物理量検出デバイス100の動作について説明する。
図6は、物理量検出デバイス100の動作を説明するための断面図である。また、図6では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。なお、Z軸は、重力が作用する方向を示す軸である。
図6(a)に示すように、物理量検出デバイス100は、−Z軸方向に加速度α1(重力方向に加えられる加速度)が加わると、加速度α1に応じて、可動部14が継手部12を支点にして−Z軸方向に変位する。これにより、物理量検出素子70には、Y軸に沿ってベース部72aとベース部72bとが矢印β1(互いに離れる)方向の力(張力)が加わり、振動梁部71a,71bには矢印β1方向の引っ張り応力が生じる。そのため、振動梁部71a,71bの振動周波数(共振周波数)は、高くなる。
一方、図6(b)に示すように、物理量検出デバイス100では、+Z軸方向に加速度α2(重力方向と反対方向に加えられる加速度)が加わると、加速度α2に応じて、可動部14が継手部12を支点にして+Z軸方向に変位する。これにより、物理量検出素子70には、Y軸に沿ってベース部72aとベース部72bとが矢印β2(互いに近づく)方向の力(圧縮力)が加わり、振動梁部71a,71bには矢印β2方向の圧縮応力が生じる。そのため、振動梁部71a,71bの振動周波数(共振周波数)は、低くなる。
連結部40は、図6(a),(b)に示すように、Z軸方向に加わる加速度α1,α2が所定の大きさより大きい場合、質量部80,82と接触することができる。そのため、Z軸方向の可動部14の変位を、連結部40によって所定の範囲内に規制することができる。これにより、可動部14が過度の変位することによる物理量検出デバイス100の破損を抑制することができる。
なお、上述の本実施形態では、物理量検出素子70として、いわゆる双音叉素子を用いた例について説明したが、可動部14の変位に基づいて振動周波数が変化し、物理量を検出することができれば、物理量検出素子70の形態は、特に限定されない。
なお、本実施形態の物理量検出デバイス100は上述した加速度を検知する加速度センサーとして適用することができる。また、慣性センサー、振動センサー(振動計)、重力センサー(重力計)、傾斜センサー(傾斜計)としても適用することができる。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
本実施形態の物理量検出デバイス100は、物理量検出素子70が接続される基部10から延在する第1支持部20の先端に被固定物と接続される第1固定部29が設けられている。また、第1支持部20には、腕部22を有し、第1固定部29と連接する凹部22tが設けられている。
これにより、第1固定部29が被固定物に接続される際に、被固定物と腕部22が当接することを抑制し、第1固定部29を介して被固定物に接続される際の接続面積を一定に保つことができる。
さらに、物理量検出素子70は、基部10と、可動部14とに接続(固定)され、基部10から延在する第1支持部20を介して被固定物に接続されるため、物理量検出素子70の振動以外の振動がノイズとして検出されることを抑制することができる。
なお、第2支持部30、第3支持部50、第4支持部60も同様の構成であるため、同様の効果が得られる。よって、スプリアスが基部10を介して各支持部(20,30,50,60)に伝搬された場合においても、各支持部(20,30,50,60)が固定される面積及び位置が一定となることから、基部10から各固定部(29,39,59,69)に向かって延在する各腕部(22,32,52,62)の長さが一定となる。
従って、各支持部(20,30,50,60)におけるスプリアスの共振周波数を一定に保つことができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る物理量検出器について、図7及び図8を用いて説明する。
図7は、本実施形態の物理量検出器を平面視(Z軸方向)した模式図である。また、図8は、本実施形態に係る物理量検出器を模式的に示す図7の線分G−G’で示す断面図である。
本実施形態の物理量検出器300は、第1実施形態で説明した物理量検出デバイス100が搭載(収容)されている。搭載されている物理量検出デバイス100の構成は第1実施形態と同様であるため、同様の構成には同様の符号を付して説明を簡略、又は省略して本実施形態の物理量検出器300について説明する。
なお、説明の便宜上、図7ではリッド330の図示を省略している。
物理量検出器300は、図7及び図8に示すように、上述した第1実施形態に係る物理量検出デバイス100と、パッケージ310とを有する。また、パッケージ310は、パッケージベース320と、リッド330とを有する。
本実施形態の物理量検出器300は、パッケージ310に物理量検出デバイス100が収容(搭載)されている。より詳細には、パッケージベース320と、リッド330とが接続されて設けられた空間311に、物理量検出デバイス100が収容(搭載)されている。
パッケージベース320には、凹部321を有し、当該凹部321内に物理量検出デバイス100が設けられている。パッケージベース320の形状は、凹部321内に物理量検出デバイス100を設けることができれば、特に限定されない。
本実施形態においてパッケージベース320としては、例えば、セラミックスを用いている。しかし、これに限定されること無く、水晶、ガラス、シリコンなどの材料を用いることができる。
パッケージベース320は、パッケージベース320の内底面(凹部の内側の底面)322から、リッド330側に突出した段差部323を有する。段差部323は、例えば、凹部321の内壁に沿って設けられている。段差部323には、内部端子340(340a,340b,340c,340d)が設けられている。
内部端子340は、物理量検出デバイス100の各固定部(29,39,59,69)に設けられた固定部接続端子79(79a,79b,79c,79d)と対向する位置(平面視において重なる位置)に設けられている。例えば、第1固定部29に設けられた固定部接続端子79aは、接合材343を介して内部端子340aと電気的に接続されている。
ここで、各固定部(29,39,59,69)の固定について第1固定部29がパッケージ310に固定される部分を図7(b)に例示し、これを用いて詳述する。図7(b)は、図7(a)において線分F−F’で示す部分の断面図である。
図7(b)に示す様に、第1支持部20の先端に設けられた第1固定部29が被固定物であるパッケージ310に設けられた凹部323に固定される。第1固定部29の第2面10b側には、固定部接続端子79aが設けられ、凹部323に設けられた内部端子340と接合材343を介して接続されている。
また、接合材343としては、例えば、金属フィラーなどの導電性物質を含むシリコーン樹脂系の導電性接着剤を用いることができる。
第1支持部20は、腕部22に凹部22tが設けられているため、第1固定部29がパッケージ310に固定される際に、当該第1固定部29を選択的に接続させることが可能である。換言すると、第1固定部29の第2面10b側に設けられた固定部接続端子79aと、凹部323に設けられた内部端子340aとが接合材343を介して接続される際に、接合材343が当該第2面10b側から流出しても腕部22に当接することを抑制することができる。よって、第1固定部29と、パッケージ310(凹部323)とが接続される面積を一定に保つことができる。従って、基部10から第1固定部29に向かって延在する腕部22の長さを一定に保つことができ、第1支持部20に伝搬されたスプリアスによる当該腕部22の共振周波数を一定に保つことが可能である。
なお、詳述は省略するが第2支持部30、第3支持部50、第4支持部60についても同様の構成で、同様の効果が得られるものである。
パッケージベース320の外底面(内底面322と反対側の面)324には、外部の部材に実装される際に用いられる外部端子344が設けられている。外部端子344は、図示しない内部配線を介して内部端子340と電気的に接続されている。
内部端子340及び外部端子344は、例えば、タングステン(W)等のメタライズ層に、ニッケル(Ni)、金(Au)などの皮膜をメッキなどの方法により積層した金属膜で構成されている。
パッケージベース320には、凹部321の底部にパッケージ310の内部(キャビティー)を封止する封止部350が設けられている。封止部350は、パッケージベース320に形成された貫通孔325内に設けられている。貫通孔325は、外底面324から内底面322まで貫通している。図8に示す例では、貫通孔325は、外底面324側の孔径が内底面322側の孔径より大きい段付きの形状を有している。封止部350は、貫通孔325に、例えば、金(Au)とゲルマニウム(Ge)合金、ハンダ等からなる封止材を配置し、加熱溶融後、固化させることで設けられる。封止部350は、パッケージ310の内部を気密に封止するために設けるものである。
各支持部(20,30,50,60)に備える各固定部(29,39,59,69)は、接合材343を介して凹部323に固定されることで、物理量検出デバイス100は、パッケージベース320に実装され、パッケージ310内に収容される。
リッド330は、パッケージベース320の凹部321を覆って設けられている。リッド330の形状は、例えば、板状である。リッド330としては、例えば、パッケージベース320と同じ材料や、鉄(Fe)とニッケル(Ni)の合金、ステンレス鋼などの金属を用いることができる。リッド330は、リッド接合部材332を介して、パッケージベース320に接合されている。リッド接合部材332としては、例えば、シームリング、低融点ガラス、無機系接着剤等を用いることができる。
リッド330をパッケージベース320接合した後、パッケージ310の内部が減圧された状態(真空度の高い状態)で、貫通孔325内に封止材を配置し、加熱溶融後、固化させて封止部350を設けることによって、パッケージ310内を気密に封止することができる。パッケージ310の内部は、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが充填されていてもよい。
物理量検出器300において、外部端子344、内部端子340、固定部接続端子79などを経由して、物理量検出デバイス100の励振電極に駆動信号がされると、物理量検出素子70の振動梁部71a,71bは、所定の周波数で振動(共振)する。そして、物理量検出器300は、印加される加速度α1,α2に応じて変化する物理量検出素子70の共振周波数を出力信号として、出力することができる。
また、物理量検出器300には、物理量検出デバイス100から出力される出力信号を処理する電子回路370を搭載してもよい。例えば、図8(b)に示す物理量検出器300には、パッケージベース320の凹部321内に電子回路370が設けられている。
物理量検出器300において、電子回路370から内部端子340、固定部接続端子79などを経由して、物理量検出デバイス100の励振電極に駆動信号がされる。駆動信号が与えられると、物理量検出素子70の振動梁部71a,71bは、所定の周波数で屈曲振動(共振)する。そして、物理量検出器300は、印加される加速度α1,α2に応じて変化する物理量検出素子70から出力される共振周波数を電子回路370で増幅して外部端子344から物理量検出器300の外部に出力することができる。
なお、物理量として傾斜を検出する物理量検出器300に物理量検出デバイス100を用いた場合には、物理量検出器300の姿勢(傾斜)の変化に応じて、重力加速度が加わる方向が変化し、搭載されている物理量検出デバイス100の振動梁部71a,71bに引っ張り応力や圧縮応力が生じる。そして、振動梁部71a,71bの共振周波数が変化する。物理量検出器300は、当該共振周波数の変化を姿勢(傾斜)の変化として検出するものである。
上述した第2実施形態によれば、以下の効果が得られる。
本実施形態の物理量検出器300は、第1実施形態で上述した物理量検出デバイス100が搭載されることで、各固定部(29,39,59,69)がパッケージ310に接続される際に用いられる接合材343が、各腕部(22,32,52,62)に当接することを抑制することができる。また、各固定部(29,39,59,69)がパッケージ310に接続される面積を一定に保つことができる。換言すると、各支持部(20,30,50,60)がパッケージ310に接続される際に、各支持部(20,30,50,60)とパッケージ310との当接を抑制することができる。
従って、物理量検出素子70から生じるスプリアスが基部10を介して支持部に伝搬された場合においても、各支持部(20,30,50,60)が固定される面積及び位置が一定となるため、スプリアスの共振周波数を一定に保つことができる。
また、本実施形態の物理量検出器300における物理量検出素子70は、基部10と、可動部14とに固定(接続)され、各支持部(20,30,50,60)を介して接合材343によってパッケージ310に接続されている。これにより、物理量検出素子70は、その両端が固定されているため、物理量検出素子70の振動以外の振動がノイズとして検出されることを抑制することができる。また、接合材343の歪み、及びパッケージ310との熱膨張率の違いによる歪みの影響を抑制し、物理量検出器300の破損を抑制することができる。
(実施例)
次いで、本発明の一実施形態に係る物理量検出器300を適用した実施例について、図9から図12に基づき説明する。
[電子機器]
先ず、本発明の一実施形態に係る物理量検出デバイス100を搭載した物理量検出器300を適用した電子機器について、図9から図11に基づき、詳細に説明する。
図9は、本発明の一実施形態に係る物理量検出器を備える電子機器としてのノート型(又はモバイル型)のパーソナルコンピューターの構成の概略を示す斜視図である。この図において、ノート型パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1008を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなノート型パーソナルコンピューター1100には、表示ユニット1106の開閉を検知や、開閉の角度を検知するための傾斜センサー等として機能する物理量検出器300が内蔵されている。
図10は、本発明の一実施形態に係る物理量検出器300を備える電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成の概略を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、表示部1208に表示される画像等の表示方向判断するために、表示部1208の傾きを検知するセンサーとして機能する物理量検出器300が内蔵されている。
図11は、本発明の一実施形態に係る物理量検出器300を備える電子機器としてのデジタルスチールカメラの構成の概略を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチールカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1308が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1308は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1308に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1310に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1310に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、被写体像を水平に撮影するため、撮影者にデジタルスチールカメラ1300の傾きを知らせるため傾斜センサー等として機能する物理量検出器300が内蔵されている。
なお、本発明の一実施形態に係る物理量検出器300は、図9のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図10の携帯電話機、図11のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等の電子機器に適用することができる。
[移動体]
図12は移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1500には本発明に係る物理量検出デバイス100を備える物理量検出器300が搭載されている。例えば、同図に示すように、移動体としての自動車1500には、当該自動車1500の傾きを検知する物理量検出器300を内蔵してサスペンション1509を駆動させて車体の姿勢制御をする電子制御ユニット1508が車体1507に搭載されている。また、物理量検出器300は、他にも、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール等の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)に広く適用できる。
10…基部、12…継手部、14…可動部、20…第1支持部、22…腕部、22a…第1腕部、22b…第2腕部、22r…第1曲部、22t…凹部、29…第1固定部、30…第2支持部、32…腕部、32a…第3腕部、32b…第4腕部、32r…第2曲部、32t…凹部、39…第2固定部、40…連結部、50…第3支持部、52…腕部、52a…第5腕部、52b…第6腕部、52r…第3曲部、52t…凹部、59…第3固定部、60…第4支持部、62…腕部、62a…第7腕部、62b…第8腕部、62r…第4曲部、62t…凹部、69…第4支持部、70…物理量検出素子、80,82…質量部、100…物理量検出デバイス、300…物理量検出器、310…パッケージ、320…パッケージベース、323…凹部、343…接合材、370…電子回路、1100…パーソナルコンピューター、1200…携帯電話機、1300…デジタルスチールカメラ、1500…自動車。

Claims (8)

  1. 基部と、
    前記基部から延在して設けられている可動部と、
    前記基部と前記可動部とに接続されている物理量検出素子と、
    前記基部から延在して先端側に固定部が設けられている支持部と、を備え、
    前記支持部は、前記固定部と前記基部との間であって前記物理量検出素子が前記基部に接続された面と反対の面に凹部を有し、前記凹部が前記基部に沿うように配置されていること、を特徴とする物理量検出デバイス。
  2. 前記支持部が4つあって、4つの前記凹部が前記可動部を囲んでいることを特徴とする請求項1に記載の物理量検出デバイス。
  3. 前記凹部の板厚が前記固定部の板厚の40%以上60%以下の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の物理量検出デバイス。
  4. 平面視で前記凹部が曲がっていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の物理量検出デバイス。
  5. 基部と、
    前記基部から延在して設けられている可動部と、
    前記基部と前記可動部とに接続されている物理量検出素子と、
    前記基部から延在して先端側に固定部が設けられている支持部と、
    前記固定部が接合材によって接続されているパッケージと、を備え、
    前記支持部は、前記固定部と前記基部との間であって前記固定部が前記パッケージと接続される側の面に凹部を有し、前記凹部が前記基部に沿うように配置されていること、を特徴とする物理量検出器。
  6. 前記物理量検出素子から出力される信号の処理を行う電子回路を備えていることを特徴とする請求項5に記載の物理量検出器。
  7. 請求項5または請求項6に記載の物理量検出器を搭載されていることを特徴とする電子機器。
  8. 請求項5または請求項6に記載の物理量検出器を搭載されていることを特徴とする移動体。
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