JP2015099061A - 物理検出装置の製造方法、振動素子、物理検出装置および電子機器 - Google Patents

物理検出装置の製造方法、振動素子、物理検出装置および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】漏れ出力(振動漏れ)が低減された振動素子を得ることができる物理検出装置の製造方法および振動素子、漏れ出力が低減された振動片を備える物理検出装置および電子機器を提供すること。【解決手段】本発明の物理検出装置の製造方法は、振動素子2を用意する第1の工程と、駆動用振動腕221、222を振動させて、モニタ用電極群58、59により検出用振動腕231における振動の方向に交差する方向の振動を検出する第2の工程と、検出された前記交差する方向の振動の検出結果に基づいて、前記交差する方向の振動に起因する検出用振動腕231、232で発生する漏れ出力が小さくなるように、検出用電極群53、54と、調整用電極群55、56とを電気的に接続する配線の接続関係を決定する第3の工程とを有する。【選択図】図14

Description

本発明は、物理検出装置の製造方法、振動素子、物理検出装置および電子機器に関するものである。
振動素子としては、例えば、車両における車体制御、カーナビゲーションシステムの自車位置検出、デジタルカメラやビデオカメラ等の振動制御補正(いわゆる手ぶれ補正)等に用いられ、角速度、加速度等の物理量を検出するセンサーが知られている。センサーとして、例えば、角速度センサー(振動ジャイロセンサー)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に記載の振動ジャイロセンサーは、基部と、基部から延出された連結アームと、連結アームの先端部から延出された駆動アームと、基部から延出された検出アームとを備える。このような振動ジャイロセンサーは、駆動アームを屈曲振動させた状態で、所定方向の角速度を受けると、駆動アームにコリオリ力が作用し、それに伴って、検出アームが屈曲振動する。このような検出アームの屈曲振動を検出することにより、角速度を検出することができる。
このような振動ジャイロセンサーの基部や駆動アームは、例えば圧電体材料により形成される。そして、フォトリソグラフィー技術やエッチング技術を用いて圧電体材料を加工することにより、基部や駆動アームを形成する。
ところが、圧電体材料のエッチング異方性や加工プロセスのバラツキ等により、基部や駆動アームの断面形状が矩形状にならず、平行四辺形や菱形、あるいはその他の異形状になってしまうことがある。このような意図しない形状変化が生じると、駆動アームの振動方向が設計値からずれることとなり、いわゆる漏れ出力(振動漏れ)が発生する。この漏れ出力は、角速度を受けていない状態で発生する、駆動アームの駆動モードの振動方向と直交する成分の振動であり、このような漏れ出力は、振動ジャイロセンサーの検出感度を低下させる原因となる。
この漏れ出力が低減された振動ジャイロセンサーとして、例えば、特許文献2では、調整用アーム(チューニングアーム)を備えるものが提案されている。
すなわち、かかる振動ジャイロセンサーは、基部と、基部から延出された1対の駆動アームと、基部から延出された1対の検出アームと、基部から延出された1対の調整用アームとを備えており、調整用アームの出力信号が、検出アームの漏れ振動の出力信号に対して逆位相となるように、調整用アームが備える電極と検出アームが備える電極とを電気的に接続することで、検出アームで検出される漏れ出力を低減している。
ここで、かかる振動ジャイロセンサーでは、調整用アームの出力信号が、検出アームの漏れ振動の出力信号に対して逆位相となるように、調整用アームが備える電極と検出アームが備える電極とを電気的に接続する必要がある。しかしながら、1対の検出アームのうちの一方の検出アームが、1対の調整用アームのうち何れの調整用アームに対して逆位相となるかについては、振動ジャイロセンサーを製造時における圧電体材料のエッチング異方性やアライメントズレ等に起因する加工プロセスのバラツキ等により異なってくる。すなわち、1対の検出アームのうちの一方の検出アームの電極を、1対の調整用アームのうち何れの調整用アームの電極に対して電気的に接続すべきかについては、個々の振動ジャイロセンサーの製造条件に応じて異なってくる。
そのため、個々の振動ジャイロセンサーの製造条件に応じて、1対の検出アームのうちの一方の検出アームの電極を、1対の調整用アームのうち何れの調整用アームの電極に対して電気的に接続するのかを、製造時に選択することができる、振動ジャイロセンサーの製造方法の開発が求められている。
特開2006−105614号公報 特開2012−112748号公報
本発明の目的は、漏れ出力(振動漏れ)が低減された振動素子を得ることができる物理検出装置の製造方法および振動素子、漏れ出力が低減された振動片を備える物理検出装置および電子機器を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の物理検出装置の製造方法は、基部と、
前記基部から延出した駆動腕と、
前記基部から延出し、第1および第2の検出用電極がそれぞれ設けられた第1および第2の検出腕と、
前記基部から延出し、第1および第2の調整用電極がそれぞれ設けられた第1および第2の調整腕と、
前記駆動腕を振動させた駆動時に、前記第1および第2の検出腕のうちの少なくとも一方における前記振動の方向に交差する方向の振動を検出するモニタ用電極と、を備える振動素子を用意する第1の工程と、
前記駆動腕を振動させて、前記モニタ用電極により前記交差する方向の振動を検出する第2の工程と、
検出された前記交差する方向の振動の検出結果に基づいて、前記交差する方向の振動に起因する前記第1および第2の検出腕で発生する漏れ出力が小さくなるように、前記第1および第2の検出用電極と、前記第1および第2の調整用電極とを電気的に接続する配線の接続関係を決定する第3の工程とを有することを特徴とする。
これにより、漏れ出力(振動漏れ)が低減された振動素子を得ることができる。
[適用例2]
本発明の物理検出装置の製造方法では、前記第3の工程において、前記第1および第2の検出用電極に生じた電荷と、前記第1および第2の調整用電極に生じた電荷とが逆極性の関係となるように、前記配線により、前記第1および第2の検出用電極と、前記第1および第2の調整用電極とを電気的に接続することが好ましい。
これにより、漏れ出力(振動漏れ)が低減された振動素子を得ることができる。
[適用例3]
本発明の物理検出装置の製造方法では、前記第1の工程で用意する前記振動素子において、前記第1および第2の検出用電極、前記第1および第2の調整用電極ならびに前記モニタ用電極は、前記配線を介して、それぞれ電気的に接続されており、
前記第3の工程において、前記配線のうち不要な配線を切断することで、前記第1および第2の検出用電極に生じた電荷と、前記第1および第2の調整用電極に生じた電荷とが逆極性の関係となるようにすることが好ましい。
これにより、不要な箇所の配線を切断するという単純な工程により、漏れ出力(振動漏れ)が低減された振動素子を得ることができる。
[適用例4]
本発明の物理検出装置の製造方法では、前記モニタ用電極は、前記第1の検出腕における前記振動の方向に交差する方向の振動を検出するものであり、前記交差する方向の振動に対して同相で振動することが好ましい。
これにより、第1の検出腕の前記交差する方向の振動を、モニタ用電極に生じた電荷を検出することで間接的に知ることができる。
[適用例5]
本発明の物理検出装置の製造方法では、前記モニタ用電極は、前記基材に設けられ、前記第1の検出腕の近傍に位置することが好ましい。
これにより、第1の検出腕の前記交差する方向の振動を、モニタ用電極によりより優れた検出精度で検出することができる。
[適用例6]
本発明の物理検出装置の製造方法では、前記モニタ用電極を、複数備えることが好ましい。
これにより、第1および第2の検出腕の前記交差する方向の振動を、増幅させることができる。
[適用例7]
本発明の振動素子は、基部と、
前記基部から延出した駆動腕と、
前記基部から延出し、第1および第2の検出用電極がそれぞれ設けられた第1および第2の検出腕と、
前記基部から延出し、第1および第2の調整用電極がそれぞれ設けられた第1および第2の調整腕と、
前記駆動腕を振動させた駆動時に、前記第1および第2の検出腕のうちの少なくとも一方における前記振動の方向に交差する方向の振動を検出するモニタ用電極とを備え、
前記第1および第2の検出用電極、前記第1および第2の調整用電極ならびに前記モニタ用電極は、配線を介して、それぞれ電気的に接続されていることを特徴とする。
これにより、漏れ出力(振動漏れ)が低減された振動素子となる。
[適用例8]
本発明の物理検出装置は、本発明の物理検出装置の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた物理検出装置とすることができる。
[適用例9]
本発明の電子機器は、本発明の物理検出装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた電子機器とすることができる。
本発明の物理検出装置(センサーデバイス)の好適な実施形態の概略構成を示す模式的断面図である。 図1に示すセンサーデバイスの平面図である。 図1に示すセンサーデバイスが備える振動素子を示す平面図である。 図4(a)は、図3に示す振動素子の駆動用振動腕の拡大平面図、図4(b)は、図4(a)に示す駆動用振動腕の断面図である。 図5(a)は、図3に示す振動素子の検出用振動腕の拡大平面図、図5(b)は、図5(a)に示す検出用振動腕の断面図である。 図6(a)は、図3に示す振動素子の調整用振動腕の拡大平面図、図6(b)は、図6(a)に示す調整用振動腕の断面図である。 図3に示す振動素子における検出用電極および調整用電極の接続状態を示す図である。 図8(a)は、図3に示す振動素子の基部の部分拡大平面図、図8(b)は、図8(a)に示す基部の断面図である。 センサーデバイスの製造方法の一例を示す工程概略図である。 図3に示す振動素子の動作を説明するための図である。 図11(a)は、図5に示す検出用振動腕の漏れ出力を示す図、図11(b)は、図6に示す調整用振動腕の出力を示す図である。 検出用振動腕と調整用振動腕との位相の関係を示す図である。 検出用振動腕と調整用振動腕との位相の関係を示す図である。 図3に示す振動素子の上面における配線を切断する前の配線パターンを示す平面図である。 図3に示す振動素子の下面における配線を切断する前の配線パターンを示す透過平面図である。 図3に示す振動素子の上面における配線を切断した後の第1の配線パターンを示す平面図である。 図3に示す振動素子の下面における配線を切断した後の第1の配線パターンを示す透過平面図である。 図3に示す振動素子の上面における配線を切断した後の第2の配線パターンを示す平面図である。 図3に示す振動素子の下面における配線を切断した後の第2の配線パターンを示す透過平面図である。 本発明の物理検出装置を備えるモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の物理検出装置を備える携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の物理検出装置を備えるディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。
以下、本発明の物理検出装置の製造方法、振動素子、物理検出装置および電子機器について、添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<センサーデバイス>
まず、本発明の物理検出装置(センサーデバイス)の好適な実施形態、すなわち、本発明の物理検出装置の製造方法が適用されたセンサーデバイスについて説明する。
図1は、本発明の物理検出装置(センサーデバイス)の好適な実施形態の概略構成を示す模式的断面図、図2は、図1に示すセンサーデバイスの平面図、図3は、図1に示すセンサーデバイスが備える振動素子を示す平面図、図4(a)は、図3に示す振動素子の駆動用振動腕の拡大平面図、図4(b)は、図4(a)に示す駆動用振動腕の断面図、図5(a)は、図3に示す振動素子の検出用振動腕の拡大平面図、図5(b)は、図5(a)に示す検出用振動腕の断面図、図6(a)は、図3に示す振動素子の調整用振動腕の拡大平面図、図6(b)は、図6(a)に示す調整用振動腕の断面図、図7は、図3に示す振動素子における検出用電極および調整用電極の接続状態を示す図、図8(a)は、図3に示す振動素子の基部の部分拡大平面図、図8(b)は、図8(a)に示す基部の断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1〜6、8、10において、互いに直交する3つの軸として、x軸、y軸およびz軸を図示しており、x軸に平行な方向を「x軸方向」、y軸に平行な方向を「y軸方向」、z軸に平行な方向を「z軸方向」という。また、+z軸側を「上」、−z軸側を「下」ともいう。
図1および図2に示すセンサーデバイス1は、物理量として角速度を検出するジャイロセンサーである。
このようなセンサーデバイス(物理検出装置)1は、例えば、撮像機器の手ぶれ補正や、GPS(Global Positioning System)衛星信号を用いた移動体ナビケーションシステムにおける車両などの姿勢検出、姿勢制御等に用いることができる。
このセンサーデバイス1は、図1および図2に示すように、振動素子2と、ICチップ3と、これら振動素子2およびICチップ3を収納するパッケージ4と、を有する。
以下、センサーデバイス1を構成する各部を順次説明する。
[振動素子]
振動素子2は、1つの軸まわりの角速度を検出するジャイロセンサー素子である。
この振動素子2は、図3に示すように、基部21と、1対の駆動用振動腕221、222と、1対の検出用振動腕231、232と、1対の調整用振動腕(振動腕)241、242と、支持部(枠体)25と、2つの連結部261、262と、駆動用電極群51、52と、検出用電極群53、54と、調整用電極群55、56と、モニタ用電極群58、59とを有している。
本実施形態では、振動素子2の各部が、圧電体材料で一体的に形成されている。このような圧電体材料としては、特に限定されないが、水晶を用いるのが好ましい。これにより、振動素子2の特性を優れたものとすることができる。
水晶は、互いに直交するX軸(電気軸)、Y軸(機械軸)およびZ軸(光学軸)を有する。基部21、1対の駆動用振動腕221、222、1対の検出用振動腕231、232、1対の調整用振動腕241、242、支持部25および2つの連結部261、262は、例えば、Z軸が厚さ方向に存在するとともにX軸およびY軸に平行な板面を有する水晶で構成された基板(水晶Z板)をエッチング加工することにより形成することができる。かかる基板の厚さは、振動素子2の発振周波数(共振周波数)、外形サイズ、加工性等に応じて適宜設定される。
なお、以下では、基部21、1対の駆動用振動腕221、222、1対の検出用振動腕231、232、1対の調整用振動腕241、242、支持部25および2つの連結部261、262が水晶で一体的に構成されている場合を例に説明する。
基部21は、2つの連結部261、262を介して、枠状をなす支持部25に支持されている。2つの連結部261、262は、それぞれ、矩形状をなし、4辺のうちの1辺が基部21に連結され、かかる1辺に対向する1辺が支持部25に連結されている。
駆動用振動腕(第1および第2の駆動腕)221、222は、それぞれ、基部21からy軸方向(−y方向)に延出している。また、駆動用振動腕221、222は、それぞれ、水晶のY軸に沿って延在している。さらに、駆動用振動腕221、222の横断面は、それぞれ、x軸に平行な1対の辺とz軸に平行な1対の辺とで構成された矩形をなしている。
そして、駆動用振動腕221には、駆動用電極群51が設けられ、同様に、駆動用振動腕222には、駆動用電極群52が設けられている。
駆動用電極群51は、図4(a)、(b)に示すように、駆動用振動腕221の上面に設けられた駆動用電極511と、駆動用振動腕221の下面に設けられた駆動用電極512と、駆動用振動腕221の一方(図4中の左側)の側面に設けられた駆動用電極513と、駆動用振動腕221の他方(図4中の右側)の側面に設けられた駆動用電極514とで構成されている。
また、駆動用電極群52は、図4(a)、(b)に示すように、駆動用振動腕222の上面に設けられた駆動用電極521と、駆動用振動腕222の下面に設けられた駆動用電極522と、駆動用振動腕222の一方(図4中の左側)の側面に設けられた駆動用電極523と、駆動用振動腕222の他方(図4中の右側)の側面に設けられた駆動用電極524とで構成されている。
そして、これらの電極は、それぞれ、配線を介して以下のように互いに電気的に接続されている。
すなわち、駆動用電極511および駆動用電極512は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。また、駆動用電極513および駆動用電極514は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。このような駆動用電極511、512は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57aに電気的に接続されている。また、駆動用電極513、514は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57bに電気的に接続されている。
さらに、駆動用電極521および駆動用電極522は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。また、駆動用電極523および駆動用電極524は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。このような駆動用電極521、522は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57bに電気的に接続されている。また、駆動用電極523、524は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57aに電気的に接続されている。
検出用振動腕(第1および第2の検出腕)231、232は、それぞれ、基部21からy軸方向(+y方向)に延出している。また、検出用振動腕231、232は、それぞれ、水晶のY軸に沿って延在している。さらに、検出用振動腕231、232の横断面は、それぞれ、x軸に平行な1対の辺とz軸に平行な1対の辺とで構成された矩形をなしている。
このような検出用振動腕231、232は、それぞれ、駆動用振動腕221、222に加えられた物理量に応じてz軸方向(面外方向)に振動するものである。
そして、検出用振動腕231には、検出用電極群(第1の検出用電極)53が設けられ、同様に、検出用振動腕232には、検出用電極群(第2の検出用電極)54が設けられている。このように駆動用振動腕221、222とは別体として設けられた検出用振動腕231、232に検出用電極群53、54を設けることにより、検出用電極群53、54の検出用電極の電極面積(電極として機能する部分の面積)を大きくすることができる。そのため、振動素子2の検出感度を向上させることができる。ここで、検出用振動腕231および検出用電極群53は、検出部を構成する。同様に、検出用振動腕232および検出用電極群54は、検出部を構成する。
検出用電極群53は、図5(a)、(b)に示すように、検出用振動腕231の上面に設けられた検出用電極531、532と、検出用振動腕231の下面に設けられた検出用電極533、534とで構成されている。ここで、検出用電極531、533は、それぞれ、検出用振動腕231の幅方向での一方側(図5中の左側)に設けられ、また、検出用電極532、534は、それぞれ、検出用振動腕231の幅方向での他方側(図5中の右側)に設けられている。
検出用電極531および検出用電極534は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。また、検出用電極532および検出用電極533は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。ここで、検出用電極531、534および検出用電極532、533は、対をなす。
また、検出用電極群54は、図5(a)、(b)に示すように、検出用振動腕232の上面に設けられた検出用電極541、542と、検出用振動腕232の下面に設けられた検出用電極543、544とで構成されている。ここで、検出用電極541、543は、それぞれ、検出用振動腕232の幅方向での一方側(図5中の左側)に設けられ、また、検出用電極542、544は、それぞれ、検出用振動腕232の幅方向での他方側(図5中の右側)に設けられている。
検出用電極541および検出用電極544は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。また、検出用電極542および検出用電極543は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。ここで、検出用電極541、544および検出用電極542、543は、対をなす。
これらの検出用電極531、534、検出用電極532、533、検出用電極541、544および検出用電極542、543は、それぞれ、振動素子2におけるモレ信号を確実に低減させることを目的に、以下に示すような、第1の配線パターンまたは第2の配線パターンにより、端子57c〜57fに電気的に接続されている。なお、このような第1の配線パターンまたは第2の配線パターンとする理由および方法については、後に詳述する。
すなわち、第1の配線パターンでは、図7(a)に示すように、検出用電極531、534は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57fに電気的に接続されている。また、検出用電極532、533は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57dに電気的に接続されている。さらに、検出用電極541、544は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57eに電気的に接続されている。また、検出用電極542、543は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57cに電気的に接続されている。
さらに、第2の配線パターンでは、図7(b)に示すように、検出用電極531、534は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57eに電気的に接続されている。また、検出用電極532、533は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57dに電気的に接続されている。さらに、検出用電極541、544は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57fに電気的に接続されている。また、検出用電極542、543は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57cに電気的に接続されている。
なお、第1の配線パターンおよび第2の配線パターンともに、端子57dに接続される検出用電極532、533および端子57cに接続される検出用電極542、543は、それぞれ、グランド電極となっている。
さらに、検出用振動腕231、232には、それぞれ、それらの先端部(所謂、ハンマーヘッド)に、導電性を有する導体部35、36が設けられている。これら導体部35、36は、検出用振動腕231、232の重量を調整するために用いられるとともに、検出用電極同士を電気的に接続するための配線としての機能を発揮する。
調整用振動腕(第1および第2の調整腕)241、242は、それぞれ、基部21からy軸方向(+y方向)に延出している。また、調整用振動腕241、242は、それぞれ、水晶のY軸に沿って延在している。さらに、調整用振動腕241、242の横断面は、それぞれ、x軸に平行な1対の辺とz軸に平行な1対の辺とで構成された矩形をなしている。調整用振動腕241、242はそれぞれ矩形であり、表面(第1面)、裏面(第2面)、および表面と裏面を連結する側面を有する。
このような調整用振動腕241、242は、前述した検出用振動腕231、232に対して平行となるように設けられている。すなわち、検出用振動腕231、232および調整用振動腕241、242は、互いに平行な方向に延在している。これにより、検出用振動腕231、232および調整用振動腕241、242等を水晶で構成した場合、検出用振動腕231、232および調整用振動腕241、242をそれぞれ水晶のY軸に沿って延在するように構成し、検出用振動腕231、232を効率的に振動させるとともに、簡単な構成で後述する調整用電極551〜554、561〜564に電荷を生じさせることができる。
そして、調整用振動腕241には、調整用電極群(第1の調整用電極)55が設けられ、同様に、調整用振動腕242には、調整用電極群(第2の調整用電極)56が設けられている。
調整用電極群55は、図6(a)、(b)に示すように、調整用振動腕241の上面に設けられた調整用電極551と、調整用振動腕241の下面に設けられた調整用電極552と、調整用振動腕241の一方(図6中の左側)の側面に設けられた調整用電極(側面電極)553と、調整用振動腕241の他方(図6中の右側)の側面に設けられた調整用電極(側面電極)554とで構成されている。
調整用電極551および調整用電極552は、平面視したときに、互いに重なるように形成されている。すなわち、調整用電極551および調整用電極552は、平面視したときに、互いの外形が一致するように形成されている。
また、調整用電極群56は、図6(a)、(b)に示すように、調整用振動腕242の上面に設けられた調整用電極561と、調整用振動腕242の下面に設けられた調整用電極562と、調整用振動腕242の一方(図6中の左側)の側面に設けられた調整用電極(側面電極)563と、調整用振動腕242の他方(図6中の右側)の側面に設けられた調整用電極(側面電極)564とで構成されている。
調整用電極561および調整用電極562は、平面視したときに、互いに重なるように形成されている。すなわち、調整用電極561および調整用電極562は、平面視したときに、互いの外形が一致するように形成されている。
そして、これらの電極は、それぞれ、配線を介して以下のように互いに電気的に接続されている。
すなわち、調整用電極551および調整用電極552は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。また、調整用電極553および調整用電極554は、互いに同電位となるように電気的に接続されている。ここで、調整用電極551、552および調整用電極553、554は、対をなす。
また、調整用電極561および調整用電極562は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。また、調整用電極563および調整用電極564は、互いに同電位となるように電気的に接続されている。ここで、調整用電極561、562および調整用電極563、564は、対をなす。
このような調整用電極551、552は、図7に示すように、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57fに電気的に接続されている。また、調整用電極553、554は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57dに電気的に接続されている。また、調整用電極561、562は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57eに電気的に接続されている。また、調整用電極563、564は、図示しない配線を介して、図3に示す支持部25に設けられた端子57cに電気的に接続されている。
なお、端子57dに接続される調整用電極553、554および端子57cに接続される調整用電極563、564は、それぞれ、グランド電極となっている。
さらに、調整用振動腕241、242には、それぞれ、それらの先端部(所謂、ハンマーヘッド)に、導電性を有する導体部37、38が設けられている。これら導体部37、38は、調整用振動腕241、242の重量を調整するために用いられるとともに、調整用電極同士を電気的に接続するための配線としての機能を発揮する。
以上のような検出用電極531〜534および調整用電極551〜554を有する振動素子2では、検出用電極531〜534が第1の配線パターンをなしている場合には、端子57fに、検出用電極531、534および調整用電極551、552が電気的に接続され、端子57dに、検出用電極532、533および調整用電極553、554が電気的に接続され、端子57eに、検出用電極541、544および調整用電極561、562が電気的に接続され、端子57cに、検出用電極542、543および調整用電極563、564が電気的に接続されている。したがって、図7(a)に示すように、検出用電極531、534および検出用電極532、533に発生する電荷量に、調整用電極551、552および調整用電極553、554に発生する電荷量を加算したものがセンサー出力(以下、単に「センサー出力」ともいう)として端子57f、57dから出力され、さらに、検出用電極541、544および検出用電極542、543に発生する電荷量に、調整用電極561、562および調整用電極563、564に発生する電荷量を加算したものがセンサー出力として端子57e、57cから出力されることとなる。
また、検出用電極531〜534が第2の配線パターンをなしている場合には、端子57eに、検出用電極531、534および調整用電極561、562が電気的に接続され、端子57dに、検出用電極532、533および調整用電極553、554が電気的に接続され、端子57fに、検出用電極541、544および調整用電極551、552が電気的に接続され、端子57cに、検出用電極542、543および調整用電極563、564が電気的に接続されている。したがって、図7(b)に示すように、検出用電極531、534および検出用電極532、533に発生する電荷量に、調整用電極561、562および調整用電極553、554に発生する電荷量を加算したものがセンサー出力として端子57e、57dから出力され、さらに、検出用電極541、544および検出用電極542、543に発生する電荷量に、調整用電極551、552および調整用電極563、564に発生する電荷量を加算したものがセンサー出力として端子57f、57cから出力されることとなる。
(モニタ用電極群)
モニタ用電極群(モニタ用電極)58、59は、本実施形態では、基部21に設けられている。
モニタ用電極群58は、図8(a)、(b)に示すように、基部21の上面にy軸方向に沿って設けられたモニタ用電極581、582と、基部21の下面にy軸方向に沿って設けられたモニタ用電極583、584とで構成されている。ここで、モニタ用電極581、583は、それぞれ、基部21の幅方向での一方側(図8中の左側)に設けられ、また、モニタ用電極582、584は、それぞれ、基部21の幅方向での他方側(図8中の右側)に設けられている。
さらに、モニタ用電極群59は、図8(a)、(b)に示すように、基部21の上面にy軸方向に沿って設けられたモニタ用電極591、592と、基部21の下面にy軸方向に沿って設けられたモニタ用電極593、594とで構成されている。ここで、モニタ用電極591、593は、それぞれ、基部21の幅方向での一方側(図8中の左側)に設けられ、また、モニタ用電極592、594は、それぞれ、基部21の幅方向での他方側(図8中の右側)に設けられている。
なお、本実施形態では、モニタ用電極群58は、駆動用電極群51と検出用電極群53とを結ぶ線上に対応するように基部21に設けられ、モニタ用電極群59は、駆動用電極群52と検出用電極群54とを結ぶ線上に対応するように基部21に設けられている。
このようなモニタ用電極群58、59は、センサーデバイス1(振動素子2)の製造時に、検出用振動腕231、232に設けられた検出用電極群53、54と、調整用振動腕241、242に設けられた調整用電極群55、56とを、第1の配線パターンまたは第2の配線パターンで電気的に接続するのかを判断するために用いられるものであり、その判断する方法については、後に詳述する。なお、これらモニタ用電極群58、59は、あくまでも上記方法に用いられるものであり、振動素子2においては、特に機能を発揮するものではない。
[ICチップ]
図1および図2に示すICチップ3は、前述した振動素子2を駆動する機能と、振動素子2からの出力(センサー出力)を検出する機能とを有する電子部品である。
このようなICチップ3は、図示しないが、振動素子2を駆動する駆動回路と、振動素子2からの出力を検出する検出回路とを備える。
また、ICチップ3には、複数の接続端子31が設けられている。
(パッケージ)
図1および図2に示すように、パッケージ4は、上方に開放する凹部を有するベース部材41(ベース)と、このベース部材41の凹部を覆うように設けられた蓋部材42(リッド)とを備える。これにより、ベース部材41と蓋部材42との間には、振動素子2およびICチップ3が収納される内部空間が形成されている。
ベース部材41は、平板状の板体411(板部)と、板体411の上面の外周部に接合された枠体412(枠部)とで構成されている。
このようなベース部材41は、例えば、酸化アルニウム質焼結体、水晶、ガラス等で構成されている。
図1および図2に示すように、ベース部材41の上面(蓋部材42に覆われる側の面)には、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂等を含んで構成された接着剤のような接合部材81により、前述した振動素子2の支持部25が接合されている。これにより、振動素子2がベース部材41に対して支持・固定されている。
また、ベース部材41の上面には、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂等を含んで構成された接着剤のような接合部材82により、前述したICチップ3が接合されている。これにより、ICチップ3がベース部材41に対して支持・固定されている。
さらに、図1および図2に示すように、ベース部材41の上面には、複数の内部端子71および複数の内部端子72が設けられている。
複数の内部端子71には、例えばボンディングワイヤーで構成された配線を介して、前述した振動素子2の端子57a〜57fが電気的に接続されている。
この複数の内部端子71は、図示しない配線を介して、複数の内部端子72に電気的に接続されている。
また、複数の内部端子72には、例えばボンディングワイヤーで構成された配線を介して、前述したICチップ3の複数の接続端子31が電気的に接続されている。
一方、図1に示すように、ベース部材41の下面(パッケージ4の底面)には、センサーデバイス1が組み込まれる機器(外部機器)に実装される際に用いられる複数の外部端子73が設けられている。
この複数の外部端子73は、図示しない内部配線を介して、前述した内部端子72に電気的に接続されている。これにより、ICチップ3と複数の外部端子73とが電気的に接続されている。
このような各内部端子71、72および各外部端子73は、それぞれ、例えば、タングステン(W)等のメタライズ層にニッケル(Ni)、金(Au)等の被膜をメッキ等により積層した金属被膜からなる。
このようなベース部材41には、蓋部材42が気密的に接合されている。これにより、パッケージ4内が気密封止されている。
この蓋部材42は、例えば、ベース部材41と同材料、または、コバール、42アロイ、ステンレス鋼等の金属で構成されている。
ベース部材41と蓋部材42との接合方法としては、特に限定されず、例えば、ろう材、硬化性樹脂等で構成された接着剤による接合方法、シーム溶接、レーザー溶接等の溶接方法等を用いることができる。
かかる接合は、減圧下または不活性ガス雰囲気下で行うことにより、パッケージ4内を減圧状態または不活性ガス封入状態に保持することができる。
以上説明したような実施形態に係るセンサーデバイス1に備えられた振動素子2によれば、モレ信号を確実に低減させることができることから、優れた検出感度を発揮することができる。
また、前述したような振動素子2を備えるセンサーデバイス1によれば、優れた検出感度を有する。
<センサーデバイスの製造方法>
次に、上述したセンサーデバイス1の製造方法(本発明の物理検出装置の製造方法)について説明する。
図9は、センサーデバイスの製造方法の一例を示す工程概略図、図10は、図3に示す振動素子の動作を説明するための図、図11(a)は、図5に示す検出用振動腕の漏れ出力を示す図、図11(b)は、図6に示す調整用振動腕の出力を示す図、図12、13は、検出用振動腕と調整用振動腕との位相の関係を示す図、図14は、図3に示す振動素子の上面における配線を切断する前の配線パターンを示す平面図、図15は、図3に示す振動素子の下面における配線を切断する前の配線パターンを示す透過平面図、図16は、図3に示す振動素子の上面における配線を切断した後の第1の配線パターンを示す平面図、図17は、図3に示す振動素子の下面における配線を切断した後の第1の配線パターンを示す透過平面図、図18は、図3に示す振動素子の上面における配線を切断した後の第2の配線パターンを示す平面図、図19は、図3に示す振動素子の下面における配線を切断した後の第2の配線パターンを示す透過平面図である。
本実施形態に係るセンサーデバイスの製造方法は、実装用振動素子20を得る工程[S1]と、駆動用振動腕221、222の周波数を調整する工程[S2]と、パッケージ4に実装用振動素子20を実装する工程[S3]と、パッケージ4にICチップ3を実装する工程[S4]と、駆動用電極群51、52に電圧を印加して駆動振動を励振し、モニタ用電極群58、59において、この駆動振動の振動方向に交差する方向の振動(検出振動)を検出する工程[S5]と、モニタ用電極群58、59において、検出された検出振動に基づいて、配線を切断する工程[S6]と、検出振動に起因する漏れ出力を調整用振動腕を用いて調整する工程[S7]と、パッケージ4を封止する工程[S8]と、を有する(図9参照。)。以下、各工程について順次説明する。
[S1]まず、実装用振動素子20を用意する(第1の工程)。
この実装用振動素子20は、前述した振動素子2と比較して検出用電極群53、54、調整用電極群55、56およびモニタ用電極群58、59を電気的に接続する配線の接続形態(パターン)が異なるものであり、説明の便宜上、本明細書中では、「実装用振動素子20」と言うこととする。この実装用振動素子20に工程[S2]〜[S6](特に、工程[S4]、[S5])を施すことにより、実装用振動素子20は、センサーデバイス1において振動素子2としての機能を発揮する。
なお、本実施形態では、この実装用振動素子20として、ウエハー内に複数造り込まれたものを用意する。
[S1−1]まず、圧電体材料のウエハーを用意する。このウエハーとしては、前述した圧電体材料で構成された基板等が挙げられ、水晶ウエハー等が代表的である。
[S1−2]次いで、このようなウエハーに対し、既知のフォトリソグラフィー技術等を用いて、ウエハーを加工する。これにより、基部21と、1対の駆動用振動腕221、222と、1対の検出用振動腕231、232と、1対の調整用振動腕(振動腕)241、242と、支持部(枠体)25と、2つの連結部261、262とがウエハーに造り込まれる。
[S1−3]次いで、駆動用電極群51、52、検出用電極群53、54、調整用電極群55、56およびモニタ用電極群58、59を、それぞれ、駆動用振動腕221、222、検出用振動腕231、232、調整用振動腕(振動腕)241、242および基部21に形成する。
なお、この際、導体部35〜38、端子57a〜57fおよびこれらを電気的に接続する配線についても同時に形成する。
なお、各電極の形成には、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法のような物理成膜法、CVD法のような化学成膜法、めっき法等が挙げられる。
これらの工程を経ることで、ウエハー内に造り込まれた状態の複数の実装用振動素子20を得ることができる。
以上のような工程を経ることにより得られる実装用振動素子20において、本実施形態では、検出用電極群53、54、調整用電極群55、56およびモニタ用電極群58、59を電気的に接続する配線は、以下に示すような構成となっている。
すなわち、図14、15に示すように、配線91を介して、検出用電極531、534が電気的に接続され、配線92を介して、検出用電極541、544が電気的に接続され、配線93を介して、端子57fと、調整用電極551、552とが電気的に接続され、配線94を介して、端子57eと、調整用電極561、562とが電気的に接続され、配線95と導体部35、37とを介して、端子57dと、検出用電極532、533と、調整用電極553、554とが電気的に接続され、配線96と導体部36、38とを介して、端子57cと、検出用電極542、543と、調整用電極563、564とが電気的に接続され、配線97Aを介して、配線91と、配線93とが電気的に接続され、配線97Bを介して、配線92と、配線93とが電気的に接続され、配線98Aを介して、配線92と、配線94とが電気的に接続され、配線98Bを介して、配線91と、配線94とが電気的に接続され、配線99Aを介して、モニタ用電極581、592と、配線93とが電気的に接続され、配線99Bを介して、モニタ用電極582、591と、配線96とが電気的に接続され、配線99Cを介して、モニタ用電極584、593と、配線94とが電気的に接続され、配線99Dを介して、モニタ用電極583、594と、配線95とが電気的に接続されている。
そのため、検出用電極531、534と、調整用電極551、552と、検出用電極541、544と、調整用電極561、562とが短絡した状態で、モニタ用電極581、592、モニタ用電極584、593とともに、端子57e、57fに電気的に接続されている。
また、モニタ用電極582、591が端子57cに電気的に接続され、モニタ用電極583、594が端子57dに電気的に接続されていることから、これらの電極は、グランド電極となっている。
以上のような配線の構成とすることで、モニタ用電極群58、59を、ともに、検出用振動腕231に設けられた検出用電極群53と、同相のz軸方向(面外方向)の振動を検出する機能を発揮するものとすることができる。
モニタ用電極群を、モニタ用電極群58の1つではなく、モニタ用電極群59を含む2つ(複数)のものとすることにより、検出用電極群53と同相のz軸方向の振動を増幅させることができる。そのため、前記z軸方向の振動の検出感度の向上が図られる。
[S2]次に、実装用振動素子20が備える駆動用振動腕221、222の周波数の微調整を行う。
この周波数微調整は、駆動用振動腕221、222の一部をレーザートリミングにより除去して質量を減少させることによる方法や、蒸着やスパッタリング等により駆動用振動腕221、222に質量を付加させることによる方法等により行うことができる。
なお、駆動用振動腕221、222の周波数の微調整は、上述のようにウエハーに造り込まれた複数の実装用振動素子20に対して同時に施すようにしてもよいし、実装用振動素子20を個片化した後に、各実装用振動素子20に対して個別に施すようにしてもよい。ただし、本工程[S2]のように、ウエハーに造り込まれた複数の実装用振動素子20に対して周波数の微調整を同時に行う構成とすることで、本工程[S2]の効率化が図られる。
[S3]次に、ウエハーに造り込まれた複数の実装用振動素子20を個片化した後、個片化した実装用振動素子20を、この実装用振動素子20を収納するパッケージ4内に実装する。
具体的には、まず、ベース部材41に、接合部材81により、実装用振動素子20の支持部25を接合することにより、ベース部材41に対して実装用振動素子20を固定する。
次いで、ワイヤーボンディング法により、ベース部材41の上面に設けられた内部端子71と、実装用振動素子20が備える端子57a〜57fとをワイヤーボンディングすることにより、これら同士を電気的に接続する。
[S4]次に、ICチップ3をパッケージ4内に実装する。
具体的には、まず、ベース部材41に、接合部材82により、ICチップ3を接合することにより、ベース部材41に対してICチップ3を固定する。
次いで、ワイヤーボンディング法により、ベース部材41の上面に設けられた内部端子72と、ICチップ3が備える接続端子31とをワイヤーボンディングすることにより、これら同士を電気的に接続する。
[S5]次に、駆動用電極群51、52に電圧を印加して駆動振動を励振し、モニタ用電極群58、59において、この駆動振動の振動方向に交差する方向の振動(検出振動)を検出する(第2の工程)。
ここで、上述した構成の振動素子2では、端子57aと端子57bとの間に駆動信号が印加されることにより、図10に示すように、駆動用振動腕221と駆動用振動腕222とが互いに接近・離間するように屈曲振動(駆動振動)する。すなわち、駆動用振動腕221が図10に示す矢印A1の方向に屈曲するとともに駆動用振動腕222が図10に示す矢印A2の方向に屈曲する状態と、駆動用振動腕221が図10に示す矢印B1の方向に屈曲するとともに駆動用振動腕222が図10に示す矢印B2の方向に屈曲する状態とを交互に繰り返す。
このように駆動用振動腕221、222を駆動振動させた状態(振動モード)で、振動素子2にy軸まわりの角速度ω(物理量)が加わると、駆動用振動腕221、222は、コリオリ力により、z軸方向に互いに反対側に屈曲振動する。これに伴い、検出用振動腕231、232は、z軸方向に互いに反対側に屈曲振動(検出振動)する。すなわち、検出用振動腕231が図10に示す矢印C1の方向に屈曲するとともに検出用振動腕232が図10に示す矢印C2の方向に屈曲する状態と、検出用振動腕231が図10に示す矢印D1の方向に屈曲するとともに検出用振動腕232が図10に示す矢印D2の方向に屈曲する状態とを交互に繰り返す。
このような検出用振動腕231、232の検出振動により検出用電極群53、54に生じた電荷を、端子57c〜57fを介して、検出する(検出モード)ことにより、振動素子2に加わった角速度ωを求めることができる。
ところで、かかる振動素子2では、仮に、製造時のバラツキによって駆動用振動腕221、222の横断面形状が設計通りにならなかった場合、振動素子2に物理量を加えていないにもかかわらず、駆動用振動腕221、222を通電により振動させると、駆動用振動腕221、222にz軸方向(面外方向)の振動が生じ、この振動が基部21を介して、検出用振動腕231、232に伝播し、これに起因して、検出用振動腕231、232にもz軸方向(面外方向)の振動が生じるため、図11(a)に示すように、検出用電極531、534と検出用電極532、533との間、および検出用電極541、544と検出用電極542、543との間に漏れ出力Sとなる電荷が生じてしまう。
また、振動素子2では、振動素子2に物理量が加えられているか否かにかかわらず駆動用振動腕221、222を通電により振動させた状態において、調整用振動腕241、242にx軸方向(面内方向)の振動が生じるため、図11(b)に示すように、調整用電極551、552と調整用電極553、554との間、および調整用電極561、562と調整用電極563、564との間、に調整用出力Tとなる電荷が生じる。
そこで、漏れ出力Sと調整用出力Tとを互いに逆極性とする、すなわち、駆動用振動腕221、222の振動と調整用振動腕241、242の振動との関係を逆相とするとともに、調整用出力Tの絶対値を漏れ出力Sの絶対値と等しくすることで、振動素子2のゼロ点出力をゼロにすることができる。すなわち、駆動用振動腕221、222のz軸方向の振動に起因して、検出用電極531、534と検出用電極532、533との間、および検出用電極541、544と検出用電極542、543との間に発生する漏れ出力Sを相殺してゼロにすることができる。
しかしながら、駆動用振動腕221、222のz軸方向の振動に起因する、検出用振動腕231、232のz軸方向の振動は、製造時のバラツキにより、図12(a)に示すようになる場合と、図13(a)に示すようになる場合とがある。
すなわち、駆動用振動腕221が矢印A1の方向に屈曲し、駆動用振動腕222が矢印A2の方向に屈曲した際に、図12(a)に示すように、検出用振動腕231が矢印C1の方向に屈曲し、検出用振動腕232が矢印C2の方向に屈曲する状態となる場合と、図13(a)に示すように、検出用振動腕231が矢印D1の方向に屈曲し、検出用振動腕232が矢印D2の方向に屈曲する状態となる場合とがある。
図12(a)の場合、検出用振動腕231、232の漏れ出力S1、S2の出力波形は、それぞれ、図12(b)に示すような波形を呈する。したがって、このような漏れ出力S1、S2を打ち消すには、調整用振動腕241、242の位相が、図12(c)に示す位相T1、T2のようになっている必要がある。そのためには、逆相関係となっている検出用振動腕231が有する検出用電極群53と、調整用振動腕241とが有する調整用電極群55とを電気的に接続し、検出用振動腕232が有する検出用電極群54と、調整用振動腕242が有する調整用電極群56とを電気的に接続する必要がある。
また、図13(a)の場合、検出用振動腕231、232の漏れ出力S1、S2の出力波形は、それぞれ、図13(b)に示すような波形を呈する。したがって、このような漏れ出力S1、S2を打ち消すには、調整用振動腕241、242の位相が、図13(c)に示す位相T1、T2のようになっている必要がある。そのためには、逆相関係となっている検出用振動腕231が有する検出用電極群53と、調整用振動腕242が有する調整用電極群56とを電気的に接続し、検出用振動腕232が有する検出用電極群54と、調整用振動腕241とが有する調整用電極群55とを電気的に接続する必要がある。
そこで、本発明では、駆動用振動腕221、222のz軸方向の振動に起因する、検出用振動腕231、232のz軸方向の振動を、モニタ用電極群58、59に生じた電荷を検出することで間接的に知ることができ、かつ、その検出結果に基づいて、検出用振動腕231、232が有する検出用電極群53、54と、調整用振動腕241、242が有する調整用電極群55、56との電気的な接続を、任意に選択できるように構成されている。これにより、図12(a)および図13(a)のような検出用振動腕231、232のz軸方向の振動を知ることができるとともに、その結果に応じて、検出用振動腕231、232が有する検出用電極群53、54と、調整用振動腕241、242が有する調整用電極群55、56との電気的な接続を、任意に設定することができる。
すなわち、駆動モード時における検出用振動腕231、232のZ軸方向の振動の位相の変化に応じて、検出用振動腕231、232の検出用電極群53、54と、調整用振動腕241、242の調整用電極群55、56との電気的な接続を任意に決定することができる。
本工程[S5]では、駆動用電極群51、52に電圧を印加して駆動振動を励振し、モニタ用電極群58、59において、この駆動振動の振動方向に交差する方向(z軸方向)の振動を検出する。
本実施形態では、端子57e、57fに、検出用電極531、534と、調整用電極551、552と、検出用電極541、544と、調整用電極561、562とが短絡した状態で接続されるとともに、モニタ用電極581、592、モニタ用電極584、593が電気的に接続されていることから、端子57e、57f間における電荷を、ICチップ3で検出することにより、モニタ用電極群58、59に生じた電荷を検出することができる。
そのため、端子57e、57f間における電荷を検出することで、モニタ用電極群58、59に生じた電荷の変化として、モニタ用電極群58、59における、z軸方向に対する振動を検出することができる。
また、モニタ用電極群58、59は、ともに、検出用振動腕231に設けられた検出用電極群53と、同相のz軸方向(面外方向)の振動を検出する機能を発揮するものであることから、モニタ用電極群58、59に生じた電荷に基づいて、検出用振動腕231におけるz軸方向の振動を間接的に知ることができる。すなわち、モニタ用電極群58、59は、検出用振動腕231におけるz軸方向の振動の位相を間接的に知ることができる電極としての機能を発揮する。
[S6]次に、前工程[S5]において検出された検出用振動腕231のz軸方向に対する振動パターンに基づいて、不要な配線を切断する(第3の工程)。
具体的には、駆動用振動腕221が矢印A1の方向に屈曲し、駆動用振動腕222が矢印A2の方向に屈曲した際に、図12(a)に示すように、検出用振動腕231が矢印C1の方向に屈曲し、検出用振動腕232が矢印C2の方向に屈曲する状態となる場合には、図14、15に示す配線97B、配線98B、配線99A〜99Dを切断することにより、配線97Aにより配線91と配線93とが電気的に接続され、配線98Aにより配線92と配線94とが電気的に接続された状態とする。これにより、図16、17に示すように検出用振動腕231が有する検出用電極群53と、調整用振動腕241が有する調整用電極群55とが電気的に接続され、検出用振動腕232が有する検出用電極群54と、調整用振動腕242が有する調整用電極群56とが電気的に接続された第1の配線パターンを備える振動素子2を得ることができる。このような振動素子2は、漏れ出力Sが確実に低減されたものとなる。
具体的には、図13(a)に示すように、検出用振動腕231が矢印D1の方向に屈曲し、検出用振動腕232が矢印D2の方向に屈曲する状態となる場合には、図14、15に示す配線97A、配線98A、配線99A〜99Dを切断することにより、配線97Bにより配線92と配線93とが電気的に接続され、配線98Bにより配線91と配線94とが電気的に接続された状態とする。これにより、図18、19に示すように検出用振動腕231が有する検出用電極群53と、調整用振動腕242が有する調整用電極群56とが電気的に接続され、検出用振動腕232が有する検出用電極群54と、調整用振動腕241が有する調整用電極群55とが電気的に接続された第2の配線パターンを備える振動素子2を得ることができる。このような振動素子2は、漏れ出力Sが確実に低減されたものとなる。
以上のように不要な箇所の配線を切断するという単純な工程により、駆動モード時における検出用振動腕231、232のZ軸方向の振動の位相の変化に応じて、検出用振動腕231、232の検出用電極群53、54と、調整用振動腕241、242の調整用電極群55、56との電気的な接続を任意に決定することができ、漏れ出力Sが確実に低減された振動素子2を得ることができる。
なお、上記のような配線の切断は、例えば、レーザー照射により行うことができる。レーザーは、水晶を透過することができるため、基部21等が水晶で構成される場合、レーザー照射によれば、基部21等の下面側に形成された配線であっても、基部21等の上面側からこの配線を切断することができる。
また、前記工程[S5]において、モニタ用電極群58、59により検出振動が検出されないほど微弱な場合には、検出用振動腕231、232でのz軸方向の振動が生じていない(生じていたとしても、振動素子の特性に影響を与えない)と判断する。そのため、本工程[S6]における配線の切断は、第1の配線パターンおよび第2の配線パターンを備える振動素子2の何れを得るようにしてもよい。
上記のようにして、前記工程[S5]において検出された検出振動(検出結果)に基づいて、かかる検出振動に起因する漏れ出力Sが小さくなるように、検出用電極群53、54と、調整用電極群55、56とを電気的に接続する配線の接続関係が決定される。
[S7]次に、振動素子2の漏れ出力の抑制調整を実施する。
具体的には、調整用振動腕241、242に設けられた調整用電極群55、56の一部を、例えば、レーザー照射することによって除去するか、または、蒸着やスパッタリングなどにより電極用金属を付加する。このように、調整用電極群55、56における、電荷量を減少、または増加させることにより、図11に示すように、漏れ出力Sの電荷量に、調整用電極群55、56の電荷量すなわち調整用出力Tを近似させることで、漏れ出力Sの影響を最小(特に好ましくはゼロ)に抑制する。
なお、調整用出力Tの絶対値を調整するには、調整用電極群55、56の面積を増減すようにしてもよく、調整用振動腕241、242の質量を変化させるようにしてもよい。
[S8]次に、振動素子2およびICチップ3が搭載されたパッケージ4を封止する。
具体的には、パッケージ4の上側に、例えば、金属製の蓋体としての蓋部材42を、例えば、鉄−ニッケル合金等からなるシールリングを介してシーム溶接して接合することで、振動素子(振動ジャイロ素子)2およびICチップ3が収容されたパッケージ4を封止する。
また、他の接合方法としては、蓋部材42をはんだ等の金属ろう材を介してパッケージ4上に接合したり、または、ガラス製の蓋部材42を用いて、低融点ガラス等でパッケージ4上に接合することもできる。
なお、この工程[S8]では、必要に応じて、パッケージ4と蓋部材42とにより形成されるキャビティーを減圧空間、または不活性ガス雰囲気にして密閉・封止するようにしてもよい。
以上のような工程[S1]〜[S8]を経ることにより、センサーデバイス1を得ることができる。
なお、本実施形態では、モニタ用電極群58を、駆動用電極群51と検出用電極群53とを結ぶ線上に対応するように基部21を設け、モニタ用電極群59を、駆動用電極群52と検出用電極群54とを結ぶ線上に対応するように基部21に設ける場合について説明したが、モニタ用電極群58、59を配置する位置は、駆動用電極群51、52の駆動振動の振動方向に交差する方向の振動(検出振動)を検出し得る限りにおいて、これらの場所に限定されるものではなく、例えば、基部21の縁部、支持部25等であってもよい。なお、本実施形態のようにモニタ用電極群58を検出用電極群53(検出用振動腕231)の近傍に設ける構成とすることにより、前記検出振動を優れた検出精度で検出することができる。
また、本実施形態では、モニタ用電極群を、モニタ用電極群58とモニタ用電極群59との2つ設けることとしたが、その数は、1つであっても3つ以上であってもよい。ただし、本実施形態のように2つ(複数)のモニタ用電極群を設ける構成とすることで、検出用電極群53と同相のz軸方向の振動を増幅させることができるため、前記z軸方向の振動の検出感度の向上が図られる。
また、本実施形態では、モニタ用電極群58、59を検出用振動腕231と同相として、モニタ用電極群58、59で検出用振動腕231のz軸方向の振動を検出することとしたが、これに限定されず、モニタ用電極群58、59で検出用振動腕232のz軸方向の振動を検出してもよいし、モニタ用電極群58で検出用振動腕231のz軸方向の振動を、モニタ用電極群59で検出用振動腕232のz軸方向の振動を検出してもよい。
また、上述した振動素子2の形態は、いわゆるH型音叉の形態に限定されず、例えば、ダブルT型、二脚音叉、三脚音叉、くし歯型、直交型、角柱型等の種々の形態であってもよい。
また、駆動用振動腕の数は、1つまたは3つ以上であってもよい。さらに、駆動用電極の数、位置、形状、大きさ等は、駆動用振動腕を通電により振動させることができるものであれば、前述した実施形態に限定されるものではない。
また、検出用電極の位置、形状、大きさ等は、物理量が加えられることによる駆動用振動腕の振動を電気的に検出することができるものであれば、前述した実施形態に限定されるものではない。
また、調整用電極の位置、形状、大きさ等は、調整用振動腕の駆動振動に伴って生じる電荷を出力することができるものであれば、前述した実施形態に限定されるものではない。
以上説明したようなセンサーデバイス1(振動素子2)は、各種の電子機器に組み込んで使用することができる。
このような電子機器によれば、信頼性を優れたものとすることができる。
<電子機器>
ここで、本発明の物理検出装置を備える電子機器の一例について、図20〜図22に基づき、詳細に説明する。
図20は、本発明の物理検出装置を備えるモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、ジャイロセンサーとして機能する前述したセンサーデバイス1が内蔵されている。
図21は、本発明の物理検出装置を備える携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。
このような携帯電話機1200には、ジャイロセンサーとして機能する前述したセンサーデバイス1が内蔵されている。
図22は、本発明の物理検出装置を備えるディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、ジャイロセンサーとして機能する前述したセンサーデバイス1が内蔵されている。
なお、本発明の電子機器は、図20のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図21の携帯電話機、図22のディジタルスチルカメラの他にも、電子デバイスの種類に応じて、例えば、車体姿勢検出装置、ポインティングデバイス、ヘッドマウントディスプレイ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲームコントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
以上、本発明の物理検出装置の製造方法、振動素子、物理検出装置および電子機器について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
なお、本発明の振動素子、物理検出装置および電子機器では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、本発明の物理検出装置の製造方法では、任意の工程を追加することができる。
1‥‥センサーデバイス 2‥‥振動素子 3‥‥ICチップ 4‥‥パッケージ 20‥‥実装用振動素子 21‥‥基部 25‥‥支持部 31‥‥接続端子 35‥‥導体部 36‥‥導体部 37‥‥導体部 38‥‥導体部 41‥‥ベース部材 42‥‥蓋部材 51‥‥駆動用電極群 52‥‥駆動用電極群 53‥‥検出用電極群 54‥‥検出用電極群 55‥‥調整用電極群 56‥‥調整用電極群 57a‥‥端子 57b‥‥端子 57c‥‥端子 57d‥‥端子 57e‥‥端子 57f‥‥端子 58‥‥モニタ用電極群 59‥‥モニタ用電極群 71‥‥内部端子 72‥‥内部端子 73‥‥外部端子 81‥‥接合部材 82‥‥接合部材 91‥‥配線 92‥‥配線 93‥‥配線 94‥‥配線 95‥‥配線 96‥‥配線 97A‥‥配線 97B‥‥配線 98A‥‥配線 98B‥‥配線 99A‥‥配線 99B‥‥配線 99C‥‥配線 99D‥‥配線 100‥‥表示部 221‥‥駆動用振動腕 222‥‥駆動用振動腕 231‥‥検出用振動腕 232‥‥検出用振動腕 241‥‥調整用振動腕 242‥‥調整用振動腕 261‥‥連結部 262‥‥連結部 411‥‥板体 412‥‥枠体 511‥‥駆動用電極 512‥‥駆動用電極 513‥‥駆動用電極 514‥‥駆動用電極 521‥‥駆動用電極 522‥‥駆動用電極 523‥‥駆動用電極 524‥‥駆動用電極 531‥‥検出用電極 532‥‥検出用電極 533‥‥検出用電極 534‥‥検出用電極 541‥‥検出用電極 542‥‥検出用電極 543‥‥検出用電極 544‥‥検出用電極 551‥‥調整用電極 552‥‥調整用電極 553‥‥調整用電極 554‥‥調整用電極 561‥‥調整用電極 562‥‥調整用電極 563‥‥調整用電極 564‥‥調整用電極 581‥‥モニタ用電極 582‥‥モニタ用電極 583‥‥モニタ用電極 584‥‥モニタ用電極 591‥‥モニタ用電極 592‥‥モニタ用電極 593‥‥モニタ用電極 594‥‥モニタ用電極 1100‥‥パーソナルコンピューター 1102‥‥キーボード 1104‥‥本体部 1106‥‥表示ユニット 1200‥‥携帯電話機 1202‥‥操作ボタン 1204‥‥受話口 1206‥‥送話口 1300‥‥ディジタルスチルカメラ 1302‥‥ケース 1304‥‥受光ユニット 1306‥‥シャッターボタン 1308‥‥メモリー 1312‥‥ビデオ信号出力端子 1314‥‥入出力端子 1430‥‥テレビモニター 1440‥‥パーソナルコンピューター A1‥‥矢印 A2‥‥矢印 B1‥‥矢印 B2‥‥矢印 C1‥‥矢印 C2‥‥矢印 D1‥‥矢印 D2‥‥矢印 S‥‥漏れ出力 T‥‥調整用出力

Claims (9)

  1. 基部と、
    前記基部から延出した駆動腕と、
    前記基部から延出し、第1および第2の検出用電極がそれぞれ設けられた第1および第2の検出腕と、
    前記基部から延出し、第1および第2の調整用電極がそれぞれ設けられた第1および第2の調整腕と、
    前記駆動腕を振動させた駆動時に、前記第1および第2の検出腕のうちの少なくとも一方における前記振動の方向に交差する方向の振動を検出するモニタ用電極と、を備える振動素子を用意する第1の工程と、
    前記駆動腕を振動させて、前記モニタ用電極により前記交差する方向の振動を検出する第2の工程と、
    検出された前記交差する方向の振動の検出結果に基づいて、前記交差する方向の振動に起因する前記第1および第2の検出腕で発生する漏れ出力が小さくなるように、前記第1および第2の検出用電極と、前記第1および第2の調整用電極とを電気的に接続する配線の接続関係を決定する第3の工程とを有することを特徴とする物理検出装置の製造方法。
  2. 前記第3の工程において、前記第1および第2の検出用電極に生じた電荷と、前記第1および第2の調整用電極に生じた電荷とが逆極性の関係となるように、前記配線により、前記第1および第2の検出用電極と、前記第1および第2の調整用電極とを電気的に接続する請求項1に記載の物理検出装置の製造方法。
  3. 前記第1の工程で用意する前記振動素子において、前記第1および第2の検出用電極、前記第1および第2の調整用電極ならびに前記モニタ用電極は、前記配線を介して、それぞれ電気的に接続されており、
    前記第3の工程において、前記配線のうち不要な配線を切断することで、前記第1および第2の検出用電極に生じた電荷と、前記第1および第2の調整用電極に生じた電荷とが逆極性の関係となるようにする請求項2に記載の物理検出装置の製造方法。
  4. 前記モニタ用電極は、前記第1の検出腕における前記振動の方向に交差する方向の振動を検出するものであり、前記交差する方向の振動に対して同相で振動する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の物理検出装置の製造方法。
  5. 前記モニタ用電極は、前記基材に設けられ、前記第1の検出腕の近傍に位置する請求項4に記載の物理検出装置の製造方法。
  6. 前記モニタ用電極を、複数備える請求項1ないし5のいずれか1項に記載の物理検出装置の製造方法。
  7. 基部と、
    前記基部から延出した駆動腕と、
    前記基部から延出し、第1および第2の検出用電極がそれぞれ設けられた第1および第2の検出腕と、
    前記基部から延出し、第1および第2の調整用電極がそれぞれ設けられた第1および第2の調整腕と、
    前記駆動腕を振動させた駆動時に、前記第1および第2の検出腕のうちの少なくとも一方における前記振動の方向に交差する方向の振動を検出するモニタ用電極とを備え、
    前記第1および第2の検出用電極、前記第1および第2の調整用電極ならびに前記モニタ用電極は、配線を介して、それぞれ電気的に接続されていることを特徴とする振動素子。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の物理検出装置の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする物理検出装置。
  9. 請求項8に記載の物理検出装置を備えることを特徴とする電子機器。
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