JP2016065860A - 振動デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents

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高弘 亀田
大戸 正之
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正之 大戸
和之 中仙道
Kazuyuki Nakasendo
和之 中仙道
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Abstract

【課題】高い検出感度を有する振動デバイス、この振動デバイスを備えた電子機器および移動体を提供する。
【解決手段】振動デバイス1は、固定部20と、固定部20に接続されている可動部40と、を有する基台10と、第1基部110と、第2基部120と、第1基部110に一端が接続され第2基部120に他端が接続されている振動腕130を有し、且つ、第1基部110が固定部20に固定され、第2基部120が可動部40に固定されている振動素子100と、可動部40上に接続されている錘部90と、錘部90の接続領域94と振動腕130との間に設けられている応力緩和部80と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動デバイス、この振動デバイスを備えた電子機器および移動体に関する。
従来から、加速度、角速度、物体の姿勢等の物理量を検出するデバイスとして、圧電振動子等を物理量検出素子とし、物理量を検出する物理量検出デバイスが知られている。このような物理量検出デバイスは、検出軸方向へ力が作用することによって、物理量検出素子の共振周波数が変化した時に、当該共振周波数の変化から物理量検出デバイスに印加された力を検出するように構成されている。
特許文献1では、継手部を挟んで固定部と可動部を備えたカンチレバー(基台)と、固定部と可動部に跨って基台上に固定された物理量検出素子(振動素子)とを備えた物理量検出デバイス(振動デバイス)において、検出感度を向上させるために、基台の可動部上に錘を搭載した構造の振動デバイスが開示されている。
特開2014−10045号公報
しかしながら、特許文献1に記載の振動デバイスは、錘を接着剤などにより基台の可動部上に接続すると、接着剤の硬化収縮に起因する応力が発生し、その応力が振動素子に伝達し、出力に誤差成分が重畳してしまうという問題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る振動デバイスは、固定部と、前記固定部に接続されている可動部と、を有する基台と、第1基部と、第2基部と、前記第1基部に一端が接続され前記第2基部に他端が接続されている振動腕と、を有し、且つ、前記第1基部が前記固定部に固定され、前記第2基部が前記可動部に固定されている振動素子と、前記可動部上に接続されている錘部と、前記錘部の接続領域と前記振動腕との間に設けられている応力緩和部と、を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、振動素子の第2基部と錘部とが接合および接続されている可動部において、錘部の接続されている接続領域と振動腕との間に応力緩和部が設けられているため、錘部を接続する接続部材の硬化収縮により生じる応力が、振動腕の接合されている領域に直接伝達し難くなるので、振動腕の周波数変化などの出力に応力に伴う誤差成分の重畳を低減することができる。従って、高精度な特性を有する振動デバイスを得ることができる。
[適用例2]上記適用例に係る振動デバイスにおいて、前記応力緩和部は、溝および貫通孔の少なくとも一方であることを特徴とする。
本適用例によれば、応力緩和部を溝又は貫通孔の構造とすることで、容易に加工し製造することができるので、低コストの振動デバイスを得ることができる。
[適用例3]上記適用例に係る振動デバイスにおいて、前記応力緩和部は、前記基台に設けられていることを特徴とする。
本適用例によれば、応力緩和部を振動素子の第2基部と錘部とが接合および接続されている基台に設けることで、錘部を接続する接続部材の硬化収縮により生じる応力が、基台を伝わって振動腕により伝達し難くなるので、応力の影響をより低減することができる。
[適用例4]上記適用例に係る振動デバイスにおいて、前記応力緩和部は、前記第2基部の回りに設けられていることを特徴とする。
本適用例によれば、応力緩和部を振動素子の第2基部と錘部とが接合および接続されている基台で、第2基部の回りに配置することで、錘部を接続する接続部材の硬化収縮により生じる応力が、基台を伝わって振動腕により伝達し難くなるので、応力の影響をより低減することができる。
[適用例5]上記適用例に係る振動デバイスにおいて、前記振動腕が延出する方向と直交する方向を第1方向としたときに、前記応力緩和部の前記第1方向の長さは、前記第2基部の前記第1方向の長さよりも大きいことを特徴とする。
本適用例によれば、応力緩和部の幅を第2基部の幅よりも大きくすることで、錘部を接続する接続部材の硬化収縮により生じる応力が振動腕により伝達し難くなるので、応力の影響をより低減することができる。
[適用例6]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、高精度な特性を有する振動デバイスを備えた電子機器を構成することができる。
[適用例7]本適用例に係る移動体は、上記適用例に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、高精度な特性を有する振動デバイスを備えた移動体を構成することができる。
本発明の第1実施形態に係る振動デバイスの模式平面図。 図1中のA−A線での模式断面図。 本発明の第2実施形態に係る振動デバイスの可動部の模式平面図。 図3中のB−B線での模式断面図。 本発明の第3実施形態に係る振動デバイスの可動部の模式平面図。 本発明の第4実施形態に係る振動デバイスの可動部の模式平面図。 本発明の第5実施形態に係る振動デバイスの可動部の模式平面図。 本発明の第5実施形態の変形例1に係る振動デバイスの可動部の模式平面図。 本発明の第5実施形態の変形例2に係る振動デバイスの可動部の模式平面図。 本発明の第6実施形態に係る振動デバイスの可動部の模式平面図。 本発明の第7実施形態に係る振動デバイスの可動部の模式平面図。 本発明の第8実施形態に係る振動デバイスの可動部の模式平面図。 本発明の第8実施形態の変形例に係る振動デバイスの可動部の模式平面図。 本発明の一実施形態に係る振動デバイスを備えている電子機器としてのモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。 本発明の一実施形態に係る振動デバイスを備えている電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図。 本発明の一実施形態に係る振動デバイスを備えている電子機器としてのデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図。 本発明の一実施形態に係る振動デバイスを備えている移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際の構成要素とは適宜に異ならせて記載する場合がある。
<振動デバイス>
[第1実施形態]
先ず、本発明の第1実施形態に係る振動デバイスの一例として、基台の主面に交差する方向の加速度を双音叉型振動素子の共振周波数変化から検出する加速度センサーを挙げ、その概略構成について、図1および図2を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動デバイスの模式平面図である。図2は、図1中のA−A線での模式断面図である。
なお、図1では、振動デバイス1の内部の構成を説明する便宜上、リッド160を取り外した状態を図示している。また、説明の便宜のため、以降の図では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示しており、X軸に沿った方向をX軸方向、Y軸に沿った方向をY軸方向、Z軸に沿った方向をZ軸方向とし、XY面を主面という。なお、Z軸は、加速度が印加する方向を示す軸である。
<振動デバイスの構造>
本実施形態の振動デバイス1は、図1および図2に示すように、固定部20、可動部40、および固定部20と可動部40との間に継手部30を有する基台10と、第1基部110、第2基部120、および第1基部110に一端が接続され第2基部120に他端が接続されている振動腕130を有し、第1基部110が固定部20に固定され、第2基部120が可動部40に固定されている振動素子100と、可動部40上に接続されている錘部90と、錘部90の接続領域94と振動腕130との間に設けられている応力緩和部80と、パッケージ140と、を含み構成されている。
<基台>
基台10は、図2に示すように、一端に固定部20を、他端に可動部40を有しており、固定部20と可動部40との間に、固定部20や可動部40よりも厚み(Z軸方向の長さ)の薄い継手部30を備えている。固定部20からは、図1に示すように、継手部30が接続されている方向と交差する方向、つまり、振動素子100の振動腕130が延出する方向(Y軸方向)と交差する第1方向(X軸方向)の+X軸方向と−X軸方向とにそれぞれ連結部50が延出している。連結部50は、X軸方向に延出し曲部を介しY軸方向に延出している。連結部50からは、2本の支持腕60が複数の曲部を介して延出し、支持腕60の先端部に支持部70が設けられている。
なお、支持部70を後述するパッケージ140の段差部152の上に接合部材72を介して接合することで、基台10の固定部20や可動部40をパッケージ140と離間して配置することができ、可動部40を加速度が印加する方向であるZ軸方向に変位させることができる。
また、支持腕60に複数の曲部が設けられていることで、基台10とパッケージ140との線膨張係数の違いにより生じる熱応力の影響を低減することができる。
固定部20の主面上には、振動素子100の第1基部110が固定され、可動部40の主面上には、振動素子100の第2基部120が固定されている。
可動部40は、振動デバイス1をパッケージ140(後述するパッケージベース150)の開口部側(リッド160側)からみた平面視で、振動腕130の延出する方向(Y軸方向)に沿って、第2基部120の固定領域と、貫通孔の応力緩和部80と、錘部90を接続する接続領域94と、が配置されている。接続領域94には、接続部材92を介して錘部90が接続されている。
基台10は、例えば、水晶の原石などから所定の角度で切り出された水晶基板を用いている。当該水晶基板をパターニングすることにより、固定部20、継手部30、可動部40、連結部50、支持腕60、支持部70、および応力緩和部80が一体に形成されている。また、パターニングは、例えば、フォトリソグラフィー技術、およびエッチング技術を用いることができる。なお、基台10の材質は、構成する材料が水晶に限定されるものではなく、ガラス、又はシリコンなどの半導体材料を用いてもよい。
<振動素子>
次に、振動素子100の構成について、図1および図2を参照して説明する。
振動素子100は、図1および図2に示すように、第1基部110と、第2基部120と、第1基部110に一端が接続され第2基部120に他端が接続されている一対の振動腕130と、を備えている。第1基部110は、基台10の固定部20上に接合部材112を介して固定され、第2基部120は、基台10の可動部40上に接合部材112を介して固定されている。振動素子100用の接合部材112としては、例えば、低融点ガラスや、共晶接合可能な金(Au)と錫(Sn)との合金被膜を用いることができる。
本実施形態の振動素子100は、例えば、基台10の可動部40が加速度に応じて変位することで、振動腕130に応力が生じ、振動腕130の振動周波数(共振周波数)が変化する。なお、本実施形態において振動素子100は、一対の振動腕130と、第1基部110および第2基部120と、を有する双音叉型振動素子である。
振動腕130は、Y軸方向に沿って第1基部110と第2基部120との間に延在して設けられている。振動腕130の形状は、例えば、角柱状である。振動腕130は、当該振動腕130に設けられた励振電極(図示省略)に駆動信号が印加されると、X軸方向に沿って、互いに接近、又は離隔するように屈曲振動することができる。
本実施形態における振動素子100は、例えば、水晶原石等から所定の角度で切り出された水晶基板を、フォトリソグラフィー技術、およびエッチング技術によってパターニングすることにより形成されている。これにより、振動腕130、第1基部110、および第2基部120を、一体に形成することができる。
なお、振動素子100の材質は、前述の水晶基板に限定されるものはない。例えば、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)等の圧電材料を用いることができる。また、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)などの圧電体(圧電材料)皮膜を備えたシリコンなどの半導体材料を用いることができる。
振動素子100の第1基部110および第2基部120上には、例えば、引き出し電極(図示省略)が設けられている。引き出し電極は、振動腕130に設けられた励振電極(図示省略)と電気的に接続されている。
引き出し電極は、例えば、金(Au)、アルミニウム(Al)等の金属ワイヤー(図示省略)によって、基台10の主面に設けられた接続端子(図示省略)と電気的に接続されている。
励振電極、引き出し電極、および接続端子は、例えば、クロム(Cr)層を下地として、その上に金(Au)層を積層した積層体を用いる。励振電極や引き出し電極は、例えば、スパッタ法などによって導電層を形成し、当該導電層をパターニングすることによって設けられている。
<錘部>
錘部90は、図1に示すように、平面視で、接続領域94の位置に接続部材92を介して接続されており、図2に示すように、可動部40の+Z軸方向の主面と、−Z軸方向の主面と、に設けられている。より詳細には、錘部90は、接続部材92を介して可動部40のそれぞれの主面に接続されている。錘部90の材質としては、例えば、銅(Cu)、金(Au)などの金属が挙げられる。また、錘部90用の接続部材92の材質としては、例えば、シリコーン樹脂を含む熱硬化型接着剤を用いることができる。
なお、本実施形態では可動部40の+Z軸方向および−Z軸方向の主面に、2つの錘部90が設けられている。しかし、これに限定されることなく、いずれか一方の主面に一つ、又は複数の錘部90を設けてもよい。
<応力緩和部>
応力緩和部80は、基台10に設けられ、より詳しくは基台10の可動部40に設けられており、錘部90を接続する接続領域94と振動腕130との間に配置されている。図2に示すように、応力緩和部80は、可動部40を貫通している貫通孔であり、フォトリソグラフィー技術、およびエッチング技術によってパターニングすることにより基台10の各種部位と同時に形成されている。
応力緩和部80は、貫通孔で、接続領域94と振動腕130との間に配置されることにより、錘部90を接続する接続部材92の硬化収縮時に生じるY軸方向の応力が、可動部40に固定されている第2基部120を介して振動腕130に、伝達し難くすることができる。そのため、振動腕130の周波数変化などの出力に、接続部材92の硬化収縮により生じる応力に伴う誤差成分の重畳を低減することができ、高精度な特性を有する振動デバイス1を得ることができる。
<パッケージ>
パッケージ140は、容器状のキャビティー190を有するパッケージベース150と、パッケージベース150の開口側の周縁部においてパッケージ140の内部空間であるキャビティー190を気密封止するリッド160とから構成されている。
錘部90と振動素子100とが固定されている基台10は、パッケージベース150の段差部152上に支持部70を配置し、接合部材72を介して固定されている。そのため、図2に示すように、可動部40に接続されている錘部90がパッケージベース150の底部154やリッド160と離間して配置することができる。よって、可動部40にZ軸方向の加速度が印加された場合、可動部40がZ軸方向に変位して加速度を検出することができる。
また、錘部90と底部154との距離(Z軸方向の長さ)や錘部90とリッド160との距離(Z軸方向の長さ)を許容加速度値における可動部40の変位量(Z軸方向の長さ)以内とすることで、許容加速度値より大きい加速度が加わった場合に、底部154とリッド160とがストッパーの働きをし、振動素子100の破損を防止することができる。
パッケージベース150の外底面(底部154の基台10が配置されている側と反対側の面)には、外部の部材に実装される際に用いられる外部端子170が設けられている。外部端子170は、基台10が接合されている側に設けられている内部端子(図示省略)に内部配線(図示省略)を介して電気的に接続されている。
パッケージベース150には、セラミックグリーンシートを積層し焼成した酸化アルミニウム焼結体、水晶、ガラス、シリコン等が用いられる。
リッド160には、パッケージベース150と同材料、または、コバール、42アロイ、ステンレス鋼などの金属が用いられる。パッケージベース150とリッド160との固定には、パッケージベース150上に形成されているシームリング、低融点ガラス、無機系接着剤などのリッド160接合用の接合部材162を用いて固定することが可能で、陽極接合を用いることも可能である。
振動デバイス1は、リッド160の接合後、錘部90と振動素子100とが固定されている基台10が収容されているパッケージ140の内部空間(キャビティー190)が減圧された状態(真空度の高い状態)で、パッケージベース150の底部154に設けられている封止孔180に金(Au)とゲルマニウム(Ge)の合金、ハンダなどからなる封止部材182を配置し、加熱溶融後、固化されることにより、パッケージ140の内部空間(キャビティー190)が気密に封止されている。
なお、パッケージ140の内部空間(キャビティー190)は、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが充填されていてもよい。
<振動デバイスの動作>
次に、振動デバイス1の動作について説明する。
図2に示すように、振動デバイス1は、−Z軸方向に加速度α1が加わると、加速度α1に応じて、可動部40が継手部30を支点にして−Z軸方向に変位する。これにより、振動素子100には、Y軸に沿って第2基部120が矢印β1方向の力が加わり、第1基部110と第2基部120とが互いに離れる張力が生じ振動腕130には矢印β1方向の引っ張り応力が生じる。そのため、振動腕130の振動周波数(共振周波数)は、高くなる。
一方、+Z軸方向に加速度α1が加わると、加速度α1に応じて、可動部40が継手部30を支点にして+Z軸方向に変位する。これにより、振動素子100には、矢印β1と反対方向の力が加わり、第1基部110と第2基部120とが互いに近づく圧縮力が生じ、振動腕130には矢印β1と反対方向の圧縮応力が生じる。そのため、振動腕130の振動周波数(共振周波数)は、低くなる。
振動デバイス1において、パッケージ140の外部端子170、内部端子(図示省略)、および内部配線(図示省略)などを経由して、振動素子100の励振電極に駆動信号が印加されると、振動素子100の振動腕130は、所定の周波数で振動(共振)する。そして、振動デバイス1は、印加される加速度α1に応じて変化する振動素子100の共振周波数を出力信号として、出力することで加速度α1を検出することができる。
なお、上述の本実施形態では、振動素子100として、いわゆる双音叉構造の素子を用いた例について説明したが、可動部40の変位に基づいて振動周波数が変化し、物理量を検出することができれば、振動素子100の形態は、特に限定されない。
なお、本実施形態の振動デバイス1は上述した加速度を検知する加速度センサーとして適用することができる。また、慣性センサー、振動センサー(振動計)、重力センサー(重力計)、傾斜センサー(傾斜計)としても適用することができる。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
本実施形態の振動デバイス1は、振動素子100の第2基部120と錘部90とが固定されている可動部40において、錘部90の接続されている接続領域94と振動腕130との間に応力緩和部80が設けられているため、錘部90を接続する接続部材92の硬化収縮により生じる応力が、振動腕130に伝達し難くなるので、振動腕130の周波数変化などの出力に応力に伴う誤差成分の重畳を低減することができる。従って、高精度な特性を有する振動デバイス1を得ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る振動デバイス1aについて、図3および図4を参照して説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る振動デバイスの可動部の概略構成を示す模式平面図である。図4は、図3中のB−B線での模式断面図である。
第2実施形態に係る基台10aの可動部40aは、第1実施形態で説明した基台10の可動部40とは、応力緩和部80の構成が異なる。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した可動部40と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略して可動部40aについて説明する。
本実施形態の可動部40aにおいて、振動素子100の第2基部120が固定されている位置と、錘部90が接続されている接続領域94と、の間に配置されている応力緩和部80aは、図4に示すように、可動部40aの+Z軸方向の主面と−Z軸方向の主面とにそれぞれが対向する位置に配置されている2つの有底の溝で構成されている。なお、本実施形態では可動部40aの+Z軸方向および−Z軸方向の主面に、2つの有底の溝が設けられている。しかし、これに限定されることなく、いずれか一方の主面に一つ、又は複数の有底の溝を設けてもよい。
この様な構成とすることで、応力緩和部80aが可動部40aよりも厚み(Z軸方向の長さ)が薄いので、第1実施形態と同様に、接続部材の硬化収縮により生じる応力を振動腕130へ伝達し難くすることができる。また、応力緩和部80aを構成する溝は、フォトリソグラフィー技術、およびエッチング技術によってパターニングすることにより容易に形成することができるので、低コストの振動デバイス1aを得ることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る振動デバイス1bについて、図5を参照して説明する。
図5は、本発明の第3実施形態に係る振動デバイスの可動部の概略構成を示す模式平面図である。
第3実施形態に係る基台10bの可動部40bは、第1実施形態で説明した基台10の可動部40とは、応力緩和部80の形状の大きさが異なる。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した可動部40と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略して可動部40bについて説明する。
本実施形態の可動部40bにおいて、応力緩和部80bは、貫通孔であり、振動素子100の振動腕130が延出する方向と交差する第1方向(X軸方向)の長さが、第2基部120の第1方向(X軸方向)の長さより大きい形状に形成されている。
この様な構成とすることで、接続領域94と第2基部120とが接続する長さを長くできるので、第1実施形態と同様に、接続部材の硬化収縮により生じる応力を振動腕130により伝達し難くでき、応力の影響をより低減することができる。
なお、応力緩和部80bの形状は、可動部40bの強度が十分確保できる範疇であれば、振動素子100の振動腕130が延出する方向と交差する第1方向(X軸方向)に更に長くして、応力緩和部80bの両側に形成される梁状部の幅を狭くするほど、接合部材の硬化収縮により生じる応力を振動腕130に更に伝達し難くすることができる。
また、本実施形態の応力緩和部80bの形状にて、第2実施形態の応力緩和部80aの様な有底の溝で応力緩和部80bを構成してもよいことは勿論である。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る振動デバイス1cについて、図6を参照して説明する。
図6は、本発明の第4実施形態に係る振動デバイスの可動部の概略構成を示す模式平面図である。
第4実施形態に係る基台10cの可動部40cは、第1実施形態で説明した基台10の可動部40とは、応力緩和部80の形状が異なる。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した可動部40と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略して可動部40cについて説明する。
本実施形態の可動部40cにおいて、応力緩和部80cは、貫通孔であり、振動素子100の振動腕130が延出する方向と交差する第1方向(X軸方向)の長さが、第2基部120の第1方向(X軸方向)の長さより大きく、且つ、第1方向(X軸方向)の両端部からそれぞれ+Y軸方向に延出し、第2基部120の+X軸方向、−X軸方向、および−Y軸方向の3つの方向を囲む形状で、第2基部120の回りに設けられている。
この様な構成とすることで、接続領域94と第2基部120とが接続する長さをより長くすることができるので、第1実施形態と同様に、接続部材の硬化収縮により生じる応力を振動腕130により伝達し難くでき、応力の影響をより低減することができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る振動デバイス1dについて、図7を参照して説明する。
図7は、本発明の第5実施形態に係る振動デバイスの可動部の概略構成を示す模式平面図である。
第5実施形態に係る基台10dの可動部40dは、第1実施形態で説明した基台10の可動部40とは、接続領域94の周辺に突起部200が設けられている点が異なる。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した可動部40と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略して可動部40dについて説明する。
本実施形態の可動部40dにおいて、可動部40dの主面上で接続領域94の回りに接続領域94を囲む形状の突起部200が配置されている。
この様な構成とすることで、接続部材が接続領域94からはみ出すのを防止することができ、接続領域94の接続面積を一定に保つことができる。そのため、接続面積の大きさばらつきによる接続部材の硬化収縮に伴う応力ばらつきや接続強度ばらつきを低減することができる。
[変形例1、変形例2]
次に、本発明の第5実施形態の変形例に係る振動デバイス1d1,1d2について、図8および図9を参照して説明する。
図8は、第5実施形態の変形例1に係る振動デバイスの可動部の概略構成を示す模式平面図である。図9は、第5実施形態の変形例2に係る振動デバイスの可動部の概略構成を示す模式平面図である。
変形例1および変形例2に係る基台10d1,10d2の可動部40d1,40d2は、第5実施形態で説明した可動部40dとは、突起部200の形状が異なる。
その他の構成等は、第5実施形態で上述した可動部40dと略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略して可動部40d1,40d2について説明する。
変形例1および変形例2の可動部40d1,40d2において、可動部40d1,40d2の主面上で接続領域94の回りに複数の突起部200a,200bが配置されている。変形例1の可動部40d1には、接続領域94を囲むように2つの突起部200aが配置され、変形例2の可動部40d2には、接続領域94を囲むように3つの突起部200bが配置されている。
この様な構成とすることで、第5実施形態と同様に、接続部材が接続領域94からはみ出すのを防止することができ、接続領域94の接続面積を一定に保つことができる。そのため、接続面積の大きさばらつきによる接続部材の硬化収縮に伴う応力ばらつきや接続強度ばらつきを低減することができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る振動デバイス1eについて、図10を参照して説明する。
図10は、本発明の第6実施形態に係る振動デバイスの可動部の概略構成を示す模式平面図である。なお、上記実施形態と同様の構成には同じ符号および同じ付番を付して詳細な説明は省略する。
図10において、第6実施形態に係る基台10eの可動部40eは、第3実施形態で説明した基台10bの可動部40bとは、応力緩和部が一つの貫通孔ではなく、複数の貫通孔が並べて形成されている点で異なる。本実施形態の可動部40eにおいて、応力緩和部80eは複数の貫通孔であり、振動素子100の振動腕130が延出する方向と交差する第1方向(X軸方向)に並べて形成されている。本実施形態では、二つの貫通孔である応力緩和部80eが並べて形成されているが、これに限らず、三つ以上の貫通孔を並べて応力緩和部を構成してもよい。また、応力緩和部80eは貫通孔に限らず、例えば第2実施形態の応力緩和部80aのような有底の溝を複数並べた構成としてもよい。ここで、複数の貫通孔または有底の溝からなる応力緩和部80eには、開口部が極めて小さな貫通孔または有底の溝が多数並んで形成された態様を含む。
なお、複数(あるいは多数)の応力緩和部80eを並べて形成する本実施形態においては、基台10eの可動部40eにおいてバランスよく応力緩和がなされるように、可動部40eの振動素子100の振動腕130が延出する方向に沿った中心線に対して線対称に複数の応力緩和部80eを配置することが好ましい。
第6実施形態の様な構成によれば、接続領域94と第2基部120との間に設けられた複数の貫通孔(または有底の溝)からなる応力緩和部80eにより、第1実施形態と同様に、接合部材の硬化収縮により生じる応力を振動腕130により伝達し難くでき、応力の影響を低減することができる。また、1つの貫通孔による応力緩和部に対して、基台10eの可動部40eの剛性(強度)の低下が抑えられるという効果を奏する。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係る振動デバイス1fについて、図11を参照して説明する。図11は、本発明の第7実施形態に係る振動デバイス1fの可動部40fの模式平面図である。なお、上記実施形態と同様の構成には同じ符号および同じ付番を付して詳細な説明は省略する。
第7実施形態に係る基台10fの可動部40fにおいて、応力緩和部80fは、可動部40fの振動素子100の振動腕130が延出する方向に沿った中心線に対して線対称に形成された二つの括れ部である。即ち、可動部10fの接続領域94と第2基部120の接続領域である接合部材112との間に、上記線対称の形状に括れた応力緩和部80fが形成されることにより、各応力緩和部80fを挟んだ中央に可動部40fの幅狭部分が形成されている。
この様な構成とすることで、接続領域94と第2基部120の可動部40fとの接続領域(接合部材112)との間に、二つの応力緩和部80fにより形成された可動部40fの幅狭部を有しているので、接合部材の硬化収縮により生じる応力を振動腕130に伝達し難くすることができ、応力の影響をより低減することができる。
なお、各応力緩和部80fの形状は、可動部40fの強度が十分確保できる範疇であれば、振動素子100の振動腕130が延出する方向と交差する第1方向(X軸方向)の中央側へ長くして、応力緩和部80fに挟まれた可動部40fの幅狭部の幅を狭くするほど、接合部材の硬化収縮により生じる応力を振動腕130に更に伝達し難くすることができる。
また、本実施形態の応力緩和部80fの形状にて、第2実施形態の応力緩和部80aの様な有底の溝で応力緩和部80fを構成してもよいことは勿論である。
[第8実施形態]
次に、本発明の第8実施形態に係る振動デバイス1gについて、図12を参照して説明する。図12は、本発明の第8実施形態に係る振動デバイス1gの可動部40gの模式平面図である。なお、上記実施形態と同様の構成には同じ符号および同じ付番を付して詳細な説明は省略する。
図12に示す第8実施形態の可動部40gにおいて、応力緩和部80gは円弧状の複数の貫通孔からなり、可動部40gの主面上で接続領域94の回りを囲むように配置されている。本実施形態の応力緩和部80gは、接続領域94を囲むように3つの貫通孔が配置されているが、これに限らず、応力緩和部80gの円弧状の貫通孔は、接続領域94に錘部90が接合された状態で(図1、図2を参照)十分な強度が確保できる範疇であれば、1つの円弧状の貫通孔により構成してもよく、また、二つ、あるいは四つ以上の円弧状の貫通孔により構成してもよい。ただし、応力緩和部80gは、接続領域94から振動素子100の振動腕130への応力の伝播経路をなるべく少なくするために、接続領域94の周縁をなるべく広く包囲するように設けられることが好ましい。
本実施形態のように、接続領域94の周縁を囲むように配置された複数の貫通孔からなる応力緩和部80gを設けることにより、可動部40gの接続領域94の周縁の諸方向から回り込むようにして振動素子100に伝播する応力を緩和することができる。
なお、応力緩和部80gについても、貫通孔に限らず、例えば第2実施形態の応力緩和部80aのような有底の円弧状の溝を複数並べた構成としてもよいし、有底の溝であれば、円形や多角形などの形状にて接続領域94の周縁を囲む一つの応力緩和部80gとすることもできる。
[第8実施形態の変形例]
次に、第8実施形態の変形例に係る振動デバイス1hについて、図13を参照して説明する。図13は、第8実施形態の変形例に係る振動デバイス1hの可動部40hの模式平面図である。なお、上記第8実施形態と同様の構成には同じ符号および同じ付番を付して詳細な説明は省略する。
図13に示すように、第8実施形態の変形例に係る振動デバイス1hは、その可動部40hに、上記実施形態7と同じ応力緩和部80gと、第5実施形態およびその変形例1、変形例2と同じ突起部200(200a,200b)とを備えている。図13では、第5実施形態と同じ形状の突起部200を図示しているが、第5実施形態の変形例1の形状の突起部200a(図8を参照)や、第5実施形態の変形例2の形状の突起部200b(図9)であってもよい。
可動部40hにおいて、接続領域94を囲むように突起部200(200a,200b)が配置され、その突起部200(200a,200b)を囲むように応力緩和部80gが配置されている。
なお、図13では、可動部40hに振動素子100の第2基部120を接合する接合部材112´は、平面視において、上記実施形態および変形例の接合部材112よりも大きな領域にて接合されている。このようにすることにより、可動部40hへの振動素子100の接合強度が確保されるので好ましい。ここで、接合部材112´を応力緩和部として機能させることもできる。例えば、接合部材112´として、固化状態で比較的弾性の高い材料を用いることにより、接合部材112´を、接続領域94から振動素子100の振動腕130への応力の伝播を抑える応力緩和部として機能させることができる。
また、接合部材112´を複数に分割し、分割された各接合部材を隙間を介して配置させて、可動部40fと振動素子100(第2基部120)とを接合することにより、接続領域94から振動素子100の振動腕130への応力の伝播を抑える応力緩和部として接合部材を機能させることが可能である。
以上述べたように、本変形例の様な構成とすることで、応力緩和部80gにより接続領域94から振動素子100の振動腕130への応力の伝播を抑制することができる。また、第5実施形態と同様に、接合部材が接続領域94からはみ出すのを防止することができ、接続領域94の接合面積を一定に保つことができる。そのため、接合面積の大きさばらつきによる接合部材の硬化収縮に伴う応力ばらつきや接合強度ばらつきを低減することができる。
[実施例]
次いで、本発明の一実施形態に係る振動デバイス1を備えた実施例について、図14から図17に基づき説明する。
[電子機器]
先ず、本発明の一実施形態に係る振動デバイス1を備えた電子機器について、図14から図16に基づき、詳細に説明する。
図14は、本発明の一実施形態に係る振動デバイスを備えている電子機器としてのノート型(又はモバイル型)のパーソナルコンピューターの構成の概略を示す斜視図である。この図において、ノート型パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなノート型パーソナルコンピューター1100には、表示ユニット1106の開閉を検知や、開閉の角度を検知するための傾斜センサー等として機能する振動デバイス1が内蔵されている。
図15は、本発明の一実施形態に係る振動デバイスを備えている電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成の概略を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、表示部1208に表示される画像等の表示方向判断するために、表示部1208の傾きを検知するセンサーとして機能する振動デバイス1が内蔵されている。
図16は、本発明の一実施形態に係る振動デバイスを備えている電子機器としてのデジタルスチールカメラの構成の概略を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチールカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1330が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1340が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1330や、パーソナルコンピューター1340に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、被写体像を水平に撮影するため、撮影者にデジタルスチールカメラ1300の傾きを知らせるため傾斜センサー等として機能する振動デバイス1が内蔵されている。
なお、本発明の一実施形態に係る振動デバイス1は、図14のパーソナルコンピューター1100(モバイル型パーソナルコンピューター)、図15の携帯電話機1200、図16のデジタルスチールカメラ1300の他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等の電子機器に適用することができる。
[移動体]
図17は、移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1400には本発明に係る振動デバイス1が搭載されている。例えば、同図に示すように、移動体としての自動車1400には、当該自動車1400の傾きを検知する振動デバイス1を内蔵してサスペンション1402を駆動させて車体の姿勢制御をする電子制御ユニット1403が車体1401に搭載されている。また、振動デバイス1は、他にも、アンチロックブレーキシステム(ABS:Antilock Brake System)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール等の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)に広く適用できる。
以上、本発明の一実施形態に係る振動デバイス1(1a,1b,1c,1d,1d1,1d2,1e,1f,1g,1h)、電子機器、および移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上記実施形態および変形例では、振動デバイスの可動部に応力緩和部を設ける構成について説明した。また、可動部40上に振動素子100を接合する接合部材112を応力緩和部とする構成について説明した。これらに限らず、応力緩和部は、可動部の接続領域94から、振動素子100の振動腕130への応力の伝播を抑制するために機能すればよい。例えば、振動素子100の基部(第2基部120、第1基部110)から振動腕130までの間の領域に、スリット、小孔、有底の溝、あるいは括れ(幅狭部)などを設ける構成とすれば、接続領域94から振動腕130への応力の伝播を抑えることができる。
1…振動デバイス、10…基台、20…固定部、30…継手部、40…可動部、50…連結部、60…支持腕、70…支持部、72…接合部材、80…応力緩和部、90…錘部、92…接続部材、94…接続領域、100…振動素子、110…第1基部、112…接合部材、120…第2基部、130…振動腕、140…パッケージ、150…パッケージベース、152…段差部、154…底部、160…リッド、162…接合部材、170…外部端子、180…封止孔、182…封止部材、190…キャビティー、200…突起部、1100…パーソナルコンピューター、1200…携帯電話、1300…デジタルスチールカメラ、1400…自動車。

Claims (7)

  1. 固定部と、前記固定部に接続されている可動部と、を有する基台と、
    第1基部と、第2基部と、前記第1基部に一端が接続され前記第2基部に他端が接続されている振動腕と、を有し、且つ、前記第1基部が前記固定部に固定され、前記第2基部が前記可動部に固定されている振動素子と、
    前記可動部上に接続されている錘部と、
    前記錘部の接続領域と前記振動腕との間に設けられている応力緩和部と、
    を備えていることを特徴とする振動デバイス。
  2. 前記応力緩和部は、溝および貫通孔の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載の振動デバイス。
  3. 前記応力緩和部は、前記基台に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動デバイス。
  4. 前記応力緩和部は、前記第2基部の回りに設けられていることを特徴とする請求項3に記載の振動デバイス。
  5. 前記振動腕が延出する方向と直交する方向を第1方向としたときに、
    前記応力緩和部の前記第1方向の長さは、前記第2基部の前記第1方向の長さよりも大きいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする移動体。
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