JP6507762B2 - センサー、電子機器および移動体 - Google Patents
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Description
本発明のセンサーは、基体と、
低融点ガラスを介して前記基体に接合され、前記基体との間に内部空間を形成している蓋体と、
前記低融点ガラスと前記蓋体との間に設けられ、シリコン原子および酸素原子を含む化合物で構成されている中間層と、
を備えることを特徴とする。
本発明のセンサーでは、前記基体がガラスで構成されていることが好ましい。
本発明のセンサーでは、前記低融点ガラスがシリコン原子を含むことが好ましい。
これにより、低融点ガラスと中間層との接合強度を高めることができる。
本発明のセンサーでは、前記中間層がシリコン酸化膜であることが好ましい。
これにより、中間層を比較的簡単に形成することができる。
本発明のセンサーでは、前記蓋体がシリコンで構成され、前記シリコン酸化膜が熱酸化膜であることが好ましい。
本発明のセンサーでは、前記基体に配置され、前記内部空間に収納されている可動体を備えることが好ましい。
本発明の電子機器は、本発明のセンサーを備えていることを特徴とする。
本発明の移動体は、本発明のセンサーを備えていることを特徴とする。
まず、本発明のセンサーについて説明する。
パッケージ11は、物理量センサー素子1を支持しているベース基板12(基体)と、中間層6および低融点ガラス7を介してベース基板12に接合されている蓋部材13(蓋体)と、を有し、ベース基板12と蓋部材13との間に、物理量センサー素子1を収納している内部空間が形成されている。
物理量センサー素子1は、2つの振動構造体2a、2bと、これら2つの振動構造体2a、2b間を連結する連結構造体2cと、振動構造体2a、2bを駆動振動させる2つの駆動用固定電極部3と、振動構造体2a、2bの検出振動を検出する4つの検出用固定電極部4と、振動構造体2a、2bの駆動状態を検出する2つの駆動モニター用電極5と、を有している。ここで、振動構造体2a、2bおよび連結構造体2cは、それぞれ、基体であるベース基板12に配置されている「可動体」を構成している。このような振動構造体2a、2b等を有することで、センサーを実現することができる。また、振動構造体2a、2b等を含む物理量センサー素子1は、前述したベース基板12および蓋部材13の熱履歴による残留応力の影響により特性が低下しやすいが、前述したように、低融点ガラス7を用いてベース基板12と蓋部材13とを接合するため、ベース基板12および蓋部材13の熱履歴が低温化されており、物理量センサー素子1の特性低下を低減することができる。
−振動構造体−
振動構造体2a、2bは、X軸方向に並んで配置されている。振動構造体2a、2bは、図1にて左右対称に配置されている以外は、互いに同様に構成されており、それぞれ、検出部21と、パッケージ11のベース基板12に固定された4つの固定部22と、検出部21と4つの固定部22とを接続している4つの梁部23と、駆動部24と、検出部21と駆動部24とを接続している4つの梁部25と、を有している。
振動構造体2a、2bのそれぞれの検出部21は、フレーム部211と、フレーム部211に設けられている検出用可動電極部212と、を有している。
振動構造体2a、2bのそれぞれの4つの固定部22は、前述したパッケージ11のベース基板12の凹部121の外側にてベース基板12の上面に接合・固定されている。かかる接合方法としては、ベース基板12および固定部22の構成材料によっても異なり、特に限定されないが、例えば、直接接合、陽極接合等の固体接合法等を用いることができる。
振動構造体2a、2bのそれぞれの4つの梁部23は、平面視において、検出部21のフレーム部211の各角部に対応しており、それぞれ、対応する検出部21と固定部22とを連結している。
振動構造体2a、2bのそれぞれの駆動部24は、前述した検出部21のフレーム部211の内側に配置されている。駆動部24は、前述したパッケージ11のベース基板12の上面を基準面として、当該基準面に沿った板状をなしている。本実施形態では、駆動部24は、平面視において、フレーム部211の形状に沿った略四角形をなす外形を有している。
振動構造体2a、2bのそれぞれの4つの梁部25は、フレーム部211の各角部および駆動部24の各角部に対応しており、それぞれ、対応する検出部21と駆動部24とを連結している。
連結構造体2cは、2つの振動構造体2a、2b間に配置されている。この連結構造体2cは、2つの固定部26と、2つの固定部26間を接続している支持梁部27と、支持梁部27に支持されているとともに振動構造体2a、2bの梁部29同士を連結している連結部28と、を有している。
なお、連結構造体2cは、省略することができる。
2つの駆動用固定電極部3は、それぞれ、前述したパッケージ11のベース基板12に形成された凹部121の底面に固定されている。この各駆動用固定電極部3は、対応する駆動部24に対して間隔を隔てて対向して配置されている。ここで、各駆動用固定電極部3は、平面視において、対応する駆動部24に重なる位置に配置されている。本実施形態では、各駆動用固定電極部3は、平面視において、対応する駆動部24の外周に沿った略環状をなしている。
4つの検出用固定電極部4は、それぞれ、前述したパッケージ11のベース基板12の凹部121の外側にてベース基板12の上面に接合・固定されている。この4つの検出用固定電極部4は、振動構造体2aの検出振動を検出する2つの検出用固定電極部4(第1検出電極)と、振動構造体2bの検出振動を検出する2つの検出用固定電極部4(第2検出電極)と、で構成されている。振動構造体2aの検出振動を検出する2つの検出用固定電極部4は、振動構造体2aを挟むようにして、Y軸方向に並んで配置されている。同様に、振動構造体2bの検出振動を検出する2つの検出用固定電極部4は、振動構造体2bを挟むようにして、Y軸方向に並んで配置されている。
2つの駆動モニター用電極5は、それぞれ、前述したパッケージ11のベース基板12に形成された凹部121の底面に接合・固定されている。この各駆動モニター用電極5は、対応する駆動部24に対して間隔を隔てて対向して配置されている。ここで、各駆動モニター用電極5は、平面視において、対応する駆動部24に重なる位置に配置されている。本実施形態では、各駆動モニター用電極5は、平面視において、前述した環状をなす駆動用固定電極部3の内側に配置されていて、対応する駆動部24の中央部に重なっている。
以上のようにして構成された物理量センサー10は、以下のようにして動作する。
以下、本発明のセンサーの製造方法について物理量センサー10の製造する場合を例に説明する。なお、以下では、ベース基板12がガラス、蓋部材13、振動構造体2a、2b、連結構造体2cおよび検出用固定電極部4がシリコンで構成されている場合を例に説明する。
まず、図5(a)に示すように、ベース基板12を形成するためのガラス基板である基板120を用意する。そして、基板120に対してエッチングを行って、図5(b)に示すように、凹部121を有するベース基板12を形成する。なお、このとき、凹部121の形成と一括して、配線31、44、51を配置するための溝を形成することができる。
以上ようにして凹部121を有するベース基板12を形成する。
次に、図5(c)に示すように、ベース基板12上に、駆動用固定電極部3および駆動モニター用電極5を形成する。このとき、図示しないが、配線31、44、51も一括形成される。
次に、図5(d)に示すように、ベース基板12に、振動構造体2a、2b、連結構造体2cおよび検出用固定電極部4を形成するためのシリコン基板である基板20を接合する。かかる接合は、陽極接合により行うことができる。
次に、図6(b)に示すように、ベース基板12に、中間層6および低融点ガラス7を介して、シリコンで構成された蓋部材13を接合する。
次に、図6(c)に示すように、封止孔132を封止材14により塞ぐ。これにより、ベース基板12の凹部121および蓋部材13の凹部131により形成された空間が封止される。封止材14は、例えば、AuGe等で構成された半田ボールを封止孔132に載置し、その半田ボールをYAGレーザー、CO2レーザー等のレーザーで溶融させることにより形成される。また、このような封止を減圧下で行うことにより、上記空間を真空封止することができる。
以上のようにして物理量センサー10を製造することができる。
次いで、物理量センサー素子1を用いた電子機器について、図8〜図10に基づき、詳細に説明する。
次いで、物理量センサー素子1を用いた移動体について、図11に基づき、詳細に説明する。
図11は、本発明の移動体の一例である自動車の構成を示す斜視図である。
2a‥‥振動構造体
2b‥‥振動構造体
2c‥‥連結構造体
3‥‥駆動用固定電極部
4‥‥検出用固定電極部
5‥‥駆動モニター用電極
6‥‥中間層
7‥‥低融点ガラス
10‥‥物理量センサー
11‥‥パッケージ
12‥‥ベース基板
13‥‥蓋部材
14‥‥封止材
20‥‥基板
20A‥‥基板
21‥‥検出部
22‥‥固定部
23‥‥梁部
24‥‥駆動部
25‥‥梁部
26‥‥固定部
27‥‥支持梁部
28‥‥連結部
29‥‥梁部
31‥‥配線
32‥‥端子
41‥‥電極指
42‥‥電極指
43‥‥接続部
44‥‥配線
45‥‥端子
51‥‥配線
52‥‥端子
120‥‥基板
121‥‥凹部
131‥‥凹部
132‥‥封止孔
211‥‥フレーム部
212‥‥検出用可動電極部
241‥‥隙間部
1100‥‥パーソナルコンピューター
1102‥‥キーボード
1104‥‥本体部
1106‥‥表示ユニット
1108‥‥表示部
1200‥‥携帯電話機
1202‥‥操作ボタン
1204‥‥受話口
1206‥‥送話口
1208‥‥表示部
1300‥‥ディジタルスチルカメラ
1302‥‥ケース
1304‥‥受光ユニット
1306‥‥シャッターボタン
1308‥‥メモリー
1310‥‥表示部
1312‥‥ビデオ信号出力端子
1314‥‥入出力端子
1430‥‥テレビモニター
1440‥‥パーソナルコンピューター
1500‥‥自動車
1501‥‥車体
1502‥‥車体姿勢制御装置
1503‥‥車輪
a‥‥軸線
a1‥‥軸線
a2‥‥軸線
g1‥‥隙間
g2‥‥隙間
α1‥‥方向
α2‥‥方向
β1‥‥方向
β2‥‥方向
Claims (11)
- 互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸およびZ軸とし、
前記X軸および前記Y軸を含む平面に沿っている底面を含む第1の凹部が設けられてい るベース基板と、
前記第1の凹部に対向している第2の凹部が設けられ、前記第1の凹部と前記第2の凹 部との間に内部空間が形成されるように、低融点ガラスを用いて前記ベース基板に接合さ れている蓋体と、
静電容量の変化に基づいて物理量を検出し、前記底面に対向するように前記ベース基板 に配置されている振動構造体と、
前記低融点ガラスと前記蓋体との間に設けられ、シリコン原子および酸素原子を含む化合物で構成されている中間層と、
を備え、
前記蓋体には、前記Z軸の方向に貫通して前記内部空間に連通し、封止材により塞がれ ている封止孔が設けられ、
前記振動構造体は、前記Z軸の方向からの平面視で、前記ベース基板の前記第1の凹部 の外側の部分に、陽極接合により固定されている固定部を含む、
ことを特徴とするセンサー。 - 前記ベース基板がガラスで構成されている請求項1に記載のセンサー。
- 前記低融点ガラスがシリコン原子を含む請求項1または2に記載のセンサー。
- 前記中間層がシリコン酸化膜である請求項1ないし3のいずれか一項に記載のセンサー。
- 前記蓋体がシリコンで構成され、前記シリコン酸化膜が熱酸化膜である請求項4に記載のセンサー。
- 前記封止孔は、前記第2の凹部の底部に設けられている請求項1ないし5のいずれか一 項に記載のセンサー。
- 前記振動構造体は、振動可能な駆動部を有する請求項1ないし6のいずれか一項に記載 のセンサー。
- 前記第1の凹部の底面に配置されている駆動用固定電極部を含む請求項1ないし7のい ずれか一項に記載のセンサー。
- 前記振動構造体の前記固定部を除く部分と前記第1の凹部の底面との間、
および前記振動構造体の前記固定部を除く部分と前記第2の凹部の底面との間、
には、それぞれ、隙間が設けられている請求項1ないし8のいずれか一項に記載のセンサ ー。 - 請求項1ないし9のいずれか一項に記載のセンサーを備えていることを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし9のいずれか一項に記載のセンサーを備えていることを特徴とする移動体。
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