JP6155885B2 - 電子デバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
これにより、上記電子デバイスは、振動部品の振動が空気などの気体のダンピング(粘性抵抗)の影響を受け減衰することを抑制できるとされている。
上記電子デバイスは、このウエットエッチングに、一般的なエッチング液(例えば、KOH(水酸化カリウム)を含むエッチング液が想定される)を用いたことと、シリコンの性状とにより、貫通孔の形状が、所定の角度で傾いた四つの斜面を内壁とする略四角錐状の角孔形状となっている。
このことから、上記電子デバイスは、貫通孔に封止材を投入し、封止材を溶融させる際のレーザービームなどの照射によって、貫通孔の斜面同士の接合部の角張った部分から、シリコンの劈開面に沿ったクラックが発生する虞がある。
この結果、上記電子デバイスは、パッケージ内部に徐々に侵入してくる空気などの気体の影響を受け、気体のダンピング(粘性抵抗)による振動部品の振動の減衰や、気体との接触(例えば酸化)による振動部品の劣化などの不具合が生じる虞がある。
これらの不具合によって、上記電子デバイスは、安定した性能を維持できず信頼性が低下する虞がある。
この結果、電子デバイスは、基板と蓋体の第1面側とを含んで構成される内部空間を気密状態に保持することが可能となり、例えば、機能素子の安定した動作の維持や、外気との接触による機能素子の劣化などの不具合を抑制できる。
これによって、電子デバイスは、安定した性能を維持でき、従来の構成(例えば、特許文献1の構成)より信頼性を向上させることができる。
この結果、電子デバイスは、更に信頼性を向上させることができる。
これにより、電子デバイスは、両者の接合のための別部材が不要となることから、生産性を向上させることができる。
この結果、電子デバイスの製造方法は、貫通孔周辺のクラックの発生が抑制され、信頼性が向上した電子デバイスを提供することができる。
このことから、電子デバイスの製造方法は、例えば、貫通孔の斜面を上記エッチング液よりエッチングレートが高い別のエッチング液(例えば、KOHを含むエッチング液など)で仮形成し、以降の工程で上記エッチング液を用いたウエットエッチング工程を行うことにより、貫通孔の形成を効率的に行うことができる。
この結果、電子デバイスの製造方法は、電子デバイスの生産性を向上させることができる。
この結果、電子デバイスの製造方法は、貫通孔周辺のクラックの発生が抑制され、信頼性が向上した電子デバイスを提供することができる。
この結果、電子デバイスの製造方法は、電子デバイスの生産性を向上させることができる。
本適用例にかかる電子デバイスの製造方法は、基板と、蓋体と、少なくとも前記基板と前記蓋体とで覆われている空間内に配置されている機能素子と、を備え、前記蓋体は、前記機能素子と向かい合う側の第1面と、前記第1面と反対側の第2面と、を有し、前記蓋体は、シリコンを含んでなり、前記第1面と前記第2面との間を貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔は、前記第2面の開口平面形状が略四角形で、前記第1面側の開口面積より前記第2面側の開口面積の方が大きくなるように、前記第1面側と前記第2面側とを繋ぐ四つの斜面を含み、前記斜面同士の接合部は、隅部が面取りされた形状または丸められた形状である電子デバイスの製造方法であって、前記蓋体の前記貫通孔の形成過程の少なくとも一部に、熱酸化工程を含み、前記蓋体の前記貫通孔の前記斜面を仮形成した後に、前記熱酸化工程により形成された酸化膜の少なくとも一部を除去する工程を行い、前記斜面を本形成しつつ、前記斜面同士の前記接合部を隅部が丸められた形状に形成することを特徴とする。
また、本適用例にかかる電子デバイスの製造方法において、平面視にて、前記基板には、前記貫通孔の少なくとも一部と重なる位置に金属膜が形成されており、前記貫通孔に封止部材を配置する工程と、前記封止部材を溶融させる過熱工程と、を含み、前記過熱工程において、前記金属膜は、前記金属膜と前記封止部材とが共晶可能な温度以上に加熱されていることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
最初に、電子デバイスの一例としての角速度センサー(ジャイロセンサー)について説明する。
図1は、本実施形態の角速度センサーの概略構成を示す模式平面図である。図2は、図1のA−A線での模式断面図である。図3は、図1のB部の模式拡大図である。なお、上記各図では、説明の便宜上、一部の構成要素を省略してある。また、各図において、分かり易くするために、各構成要素の寸法比率は実際と異なる。また、図中のX軸、Y軸、Z軸は、互いに直交する座標軸であり、矢印の方向が+(プラス)方向である。
蓋体20は、機能素子200と向かい合う側の第1面としての凹部21と、凹部21と反対側の第2面としての外面(外部空間側の面)22と、を有し、凹部21側で機能素子200を覆い、基板10に気密に接合されている。
機能素子200は、基板10上に配置された図示しない半導体基板から、フォトリソグラフィー及びエッチングにより図示の形状に形成され、角速度を検出するセンサー素子として機能する。なお、図2の括弧内の符号を含め、機能素子200の詳細については後述する。
これにより、角速度センサー1は、基板10と半導体基板とを陽極接合することができる。また、角速度センサー1は、基板10にアルカリ金属イオンを含むガラスを用いることにより、基板10と半導体基板とを容易に絶縁分離することができる。
また、基板10の構成材料は、半導体基板の構成材料との熱膨張係数差ができるだけ小さいことが好ましく、具体的には、基板10の構成材料と半導体基板の構成材料との熱膨張係数差が3ppm/℃以下であることが好ましい。これにより、角速度センサー1は、基板10と半導体基板との間の残留応力を低減することができる。
ここでは、基板10の主材料としてガラスを用いることを想定している。
蓋体20は、シリコンの(100)面が外面22に沿うように形成されている。
図1に示すように、貫通孔23は、Z軸方向から見た平面視で、機能素子200と重ならない位置に配置されている。
貫通孔23の斜面24同士の接合部25は、角が面取りされた形状または丸められた形状(本実施形態では、角が丸められた状態を示す)となっている。
なお、四つの斜面24は、接合部25を除いた部分が図示のような平面ではなく、図3に2点鎖線で示すような、外側に湾曲した曲面であってもよい。
詳述すると、蓋体20が基板10の主面11に、例えば、陽極接合法、接合部材を用いた接合法、直接接合法などを用いて気密に接合(固定)された後、真空チャンバー内などで基板10の凹部12と蓋体20の凹部21とを含んで構成された内部空間S内の気体が排出される。そして、外面22側から貫通孔23内に、凹部21側に抜け落ちない大きさの球状の封止部材30が載置され、レーザービームや電子ビームなどが封止部材30に照射され、溶融した封止部材30が貫通孔23内に広がり、貫通孔23が封止される。
これにより、内部空間Sは、真空状態に保持される。
なお、角速度センサー1は、貫通孔23の斜面24に金属膜が設けられていると、封止部材30が濡れ広がりやすくなり、封止の信頼性が向上する。なお、図3では、説明の便宜上、封止部材30を省略してある。
また、基板10の主面11の貫通孔23と対向する位置には、例えば、Auなどを含む金属膜13が形成されていることが好ましい(理由は後述)。
図4は、機能素子の概略構成を示す模式平面図である。
振動系構造体104は、固定部150によって支持されており、基板10の凹部12との間に空間を有して配置されている。
振動系構造体104は、第1振動体106と、第2振動体108と、を有している。第1振動体106及び第2振動体108は、X軸に沿って互いに連結されている。
駆動用バネ部114を上記のような形状とすることにより、駆動用バネ部114が、Y軸方向及びZ軸方向に変形することを抑制し、駆動用バネ部114を、駆動部110の振動方向であるX軸方向にスムーズに伸縮させることができる。そして、駆動用バネ部114の伸縮に伴い、駆動用支持部112を(駆動部110を)、X軸に沿って振動させることができる。なお、駆動用バネ部114は、駆動用支持部112をX軸に沿って振動させることができれば、その数は特に限定されない。
図示の例では、駆動用固定電極130は、櫛歯状の形状を有しており、駆動用可動電極116は、駆動用固定電極130の櫛歯の間に挿入可能な突出部116aを有している。機能素子200は、駆動用固定電極130と突出部116aとの間の距離(ギャップ)を小さくすることにより、駆動用固定電極130と駆動用可動電極116との間に作用する静電力を、大きくすることができる。
検出用バネ部124を上記のような形状とすることにより、検出用バネ部124が、X軸方向及びZ軸方向に変形することを抑制し、検出用バネ部124を、検出部120の振動方向であるY軸方向にスムーズに伸縮させることができる。そして、検出用バネ部124の伸縮に伴い、検出用支持部122(検出部120)を、Y軸に沿って変位させることができる。なお、検出用バネ部124は、検出用支持部122をY軸に沿って変位させることができれば、その数は特に限定されない。
図5〜図8は、機能素子の動作を説明する模式平面図である。なお、説明の便宜上、図5〜図8では、機能素子の各部分を簡略化して示してある。
これにより、第1振動体106の第1駆動部110a、及び第2振動体108の第2駆動部110bが、互いに逆位相でかつ所定の周波数で、X軸に沿って振動する。つまり、X軸に沿って互いに連結された第1駆動部110a及び第2駆動部110bは、X軸に沿って、互いに逆位相で振動する。
図5に示す例では、第1駆動部110aは、α1方向に変位し、第2駆動部110bは、α1方向と反対方向のα2方向に変位している。図6に示す例では、第1駆動部110aは、α2方向に変位し、第2駆動部110bは、α1方向に変位している。
このように、機能素子200は、図5、図6の状態を交互に繰り返すことでX軸に沿って振動する。
図7に示す例では、第1検出部120aは、β1方向に変位し、第2検出部120bは、β1方向と反対方向のβ2方向に変位している。
図8に示す例では、第1検出部120aは、β2方向に変位し、第2検出部120bは、β1方向に変位している。
このように、検出部120は、図7、図8の状態を交互に繰り返すことでY軸に沿って振動する。
これにより、機能素子200は、検出用可動電極126と検出用固定電極140との間の静電容量の変化量を検出することで、Z軸回りの角速度ωを求めることができる。
この斜面24同士の接合部25は、角が面取りされた形状または丸められた形状である。
より具体的には、図3に破線で示すシリコンの劈開面((110)面)と交差する接合部25の形状が、角が面取りされた形状または丸められた形状であることによって、レーザービームなどの照射時の加熱により生じる応力の集中が緩和され、劈開面に沿ったクラックなどの発生を抑制できる。
これによって、角速度センサー1は、安定した角速度検出性能を維持でき、従来の構成(例えば、特許文献1の構成)より信頼性を向上させることができる。
この結果、角速度センサー1は、更に信頼性を向上させることができる。
なお、角速度センサー1は、封止部材30のスプラッシュの機能素子200への付着の虞がない場合には、貫通孔23を機能素子200と重なる位置に配置してもよい。これによれば、角速度センサー1は、平面サイズを小型化できる。
これにより、角速度センサー1は、両者の接合のための別部材が不要となることから、生産性を向上させることができる。
この結果、角速度センサー1は、飛散した封止部材30のスプラッシュが、基板10上を移動して機能素子200へ影響を及ぼすなどの不具合を抑制できる。
なお、角速度センサー1は、飛散した封止部材30のスプラッシュが、基板10上を移動して機能素子200へ影響を及ぼす虞がない場合には、金属膜13がなくてもよい。
図9は、角速度センサーの主要な製造工程を示すフローチャートである。図10(a)〜図10(d)、図11(e)〜図11(h)、図12(i)〜図12(k)、図13(l)〜図13(o)は、角速度センサーの主要な製造工程を説明する模式図(断面図または平面図)である。なお、断面図の断面位置は、図2と同様である。
まず、図10(a)に示すように、複数個取りされ、平板のウエハー状に形成されている加工前の蓋体20(シリコン基板)を用意する。
ついで、図10(b)に示すように、蓋体20の外面22側及び基板10への接合面26側の全面にエッチング保護膜310,311を成膜する。なお、このエッチング保護膜310,311は、シリコンの表面を熱酸化させて形成するSiO2などの酸化膜でもよい。なお、酸化膜の膜厚は、一例として800nm程度が想定される。
この際、外面22側のエッチング保護膜310が一緒にエッチングされないように、図示しない保護テープなどで保護しておくことが好ましい。
なお、第1エッチング液のKOHの濃度は、25(質量%)程度が好ましく、温度は80℃程度が好ましい。
この際、凹部21側(接合面26側)のエッチング保護膜311が一緒にエッチングされないように、図示しない保護テープなどで保護しておくことが好ましい。
この際、KOH(水酸化カリウム)を含む第1エッチング液の特性(異方性エッチング)と、シリコンの性状とにより貫通孔23の内壁は、凹部21側の開口面積より外面22側の開口面積の方が大きくなるように、換言すれば、紙面下方に向かうほど貫通孔23が狭くなるように傾斜した四つの斜面24によって形成される。なお、四つの斜面24は、シリコンの(1,1,1)面に沿って形成される。
これにより、貫通孔23の四つの斜面24は、仮形成されたことになる。
ついで、図12(i)に示すように、弗酸及び硝酸と、酢酸と、を含むエッチング液としての第2エッチング液を用いたウエットエッチングにより、四つの斜面24を本形成しつつ、斜面24同士の接合部25を、図12(i)の矢印E方向から見た平面図である図12(j)に示すような、角が丸められた形状に形成する。
なお、図12(j)のように、斜面24の平面形状が外側に湾曲した形状になることや、接合部25の角が丸められた形状になること、図12(i)のように、斜面24の断面形状が、貫通孔23が膨らむように湾曲した形状になることは、第2エッチング液が、シリコンに対して等方性エッチングを行っていることによる。
なお、第2エッチング液に弱酸性の酢酸が含まれることにより、強酸性の弗酸、硝酸を含む第2エッチング液のPH(ペーハー)が弱酸性側に調整され、ウエットエッチングが好適な状態で行われる。
なお、第2エッチング液は、酢酸を含まなくてもよく、酢酸の代わりに水(純水)を用いてもよい。
ついで、図13(l)に示すように、エッチングやスパッタリングなどにより、凹部12や金属膜13が設けられ、Bosch法などのエッチングにより形成された機能素子200が配置された複数個取りのウエハー状の基板10に、蓋体20を、凹部21で機能素子200を覆うようにして接合(固定)する。
蓋体20の接合方法としては、例えば、低融点ガラス(ガラスフリット)などの接合部材を用いた接合法、陽極接合法、直接接合法、金属薄膜を用いた共晶接合法などを好適に用いることができる。ここでは、陽極接合法を想定している。なお、図13の各図における左右の2点鎖線は、個別分割時の分割位置を示す。
ついで、図13(m)に示すように、図示しない真空チャンバーなどを用いて、内部空間S内の空気などの気体を排出し、内部空間Sを真空状態(10Pa以下が好ましい)にして、球状の封止部材30を、蓋体20の貫通孔23に載置する。
ついで、図13(n)に示すように、レーザービームや電子ビームなどを球状の封止部材30に照射して封止部材30を溶融し、封止部材30を貫通孔23内に広がらせ、貫通孔23を封止する。これにより、内部空間Sは、真空状態で気密に封止されたことになる。
なお、レーザービームには、YAGレーザービーム、CO2レーザービームなどの比較的短波長のレーザービームを用いて、短時間で溶融させることが好ましい。
この際、貫通孔23の接合部25の形状が、角が丸められた形状であることによって、上記レーザービームなどの照射時の加熱により生じる応力の集中が緩和され、貫通孔23におけるシリコンの劈開面に沿ったクラックなどの発生が抑制される。
これにより、封止部材30を溶融させる際のレーザービームなどの照射によって、貫通孔23から凹部21(内部空間S)内に飛散する封止部材30のスプラッシュの一部は、金属膜13と共晶状態となり金属膜13に固着することになる。
このことから、飛散した封止部材30のスプラッシュが、基板10上を移動して機能素子200へ影響を及ぼすなどの不具合を抑制できる。
ついで、図13(o)に示すように、図示しないダイシングソーなどの切断装置を用いて、個別に分割する。
上記の各工程などを経ることにより、図1、図2に示すような角速度センサー1を得ることができる。
この結果、角速度センサー1の製造方法は、貫通孔23周辺のクラックの発生(特に、シリコンの劈開面((1,1,0)面)に沿ったクラックの発生)が抑制され、信頼性が向上した角速度センサー1を提供することができる。
このことから、角速度センサー1の製造方法は、貫通孔23の斜面24を第2エッチング液よりエッチングレートが高い別のエッチング液(ここでは、KOHを含む第1エッチング液)で仮形成し(第1ウエットエッチング工程)、以降の工程で第2エッチング液を用いたウエットエッチング工程(第2ウエットエッチング工程)を行うことにより、貫通孔23の形成を効率的に行うことができる。
この結果、角速度センサー1の製造方法は、角速度センサー1の生産性を向上させることができる。
この結果、角速度センサー1の製造方法は、貫通孔23の封止を、より確実に行うことができる。
また、角速度センサー1の製造方法は、上記のような複数個取り方式ではなく、個別に製造してもよい。
これによれば、角速度センサー1の製造方法は、第2エッチング液の特性(等方性エッチング)によって、第1エッチング液を用いる場合より、エッチング時間は要するものの、斜面24同士の接合部25を、最初から角が丸められた形状に形成することが可能となる。
このことから、角速度センサー1の製造方法は、貫通孔23の平面形状を円形に近付けることができ、貫通孔23周辺のクラックの発生を更に抑制できる。
次に、角速度センサー1の変形例について説明する。
図14は、変形例の角速度センサーの概略構成を示す模式断面図である。なお、上記実施形態との共通部分については、同一の符号を付与して詳細な説明を省略し、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
角速度センサー2の貫通孔323は、蓋体20の凹部21(内部空間S)側に外面22側より小さい子孔部323aを有する段付の貫通孔となっている。すなわち、貫通孔323の形状には、その内部に外面22と平行な面が形成される。貫通孔323の外面22側の形状は、角速度センサー1の貫通孔23と同様である。
貫通孔323の子孔部323aは、貫通孔23を反転させて小さくした形状となっており、子孔部323aの平面形状は、貫通孔23と同様の略四角形に形成されている。また、子孔部323aの斜面同士の接合部は、貫通孔23と同様に角が面取りされた形状または丸められた形状となっている。但し、前記子孔部323aの平面形状は、略四角に限らず、円形や多角形であってもよい。
次に、上述した電子デバイスを備えている電子機器について説明する。
図15は、電子デバイスを備えている電子機器としてのモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す模式斜視図である。
図15に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1101を有する表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、電子デバイスとしての角速度センサー1(または2)が内蔵されている。
図16に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1201が配置されている。
このような携帯電話機1200には、電子デバイスとしての角速度センサー1(または2)が内蔵されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面(図中手前側)には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中奥側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
また、このデジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。更に、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなデジタルスチルカメラ1300には、電子デバイスとしての角速度センサー1(または2)が内蔵されている。
なお、上述した電子デバイスを備えている電子機器としては、これら以外に、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類、フライトシミュレーターなどが挙げられる。いずれの場合にも、これらの電子機器は、上述した電子デバイスを備えていることから、上記実施形態で説明した効果が反映され、信頼性に優れている。
次に、上述した電子デバイスを備えている移動体について説明する。
図18は、電子デバイスを備えている移動体の一例としての自動車を示す模式斜視図である。
自動車1500は、電子デバイスとしての角速度センサー1(または2)を、例えば、搭載されているナビゲーション装置、姿勢制御装置などの姿勢検出センサーとして用いている。
これによれば、自動車1500は、上述した電子デバイスを備えていることから、上記実施形態で説明した効果が反映され、信頼性に優れている。
なお、加速度センサーの場合には、内部空間に窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスが充填され、不活性ガスのダンピング(粘性抵抗)により機能素子の過度の変位を抑制している。
また、電子デバイスは、機能素子が振動片である振動子、発振器、周波数フィルターなどであってもよい。
Claims (2)
- 基板と、蓋体と、少なくとも前記基板と前記蓋体とで覆われている空間内に配置されている機能素子と、を備え、前記蓋体は、前記機能素子と向かい合う側の第1面と、前記第1面と反対側の第2面と、を有し、前記蓋体は、シリコンを含んでなり、前記第1面と前記第2面との間を貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔は、前記第2面の開口平面形状が略四角形で、前記第1面側の開口面積より前記第2面側の開口面積の方が大きくなるように、前記第1面側と前記第2面側とを繋ぐ四つの斜面を含み、前記斜面同士の接合部は、隅部が面取りされた形状または丸められた形状である電子デバイスの製造方法であって、
前記蓋体の前記貫通孔の形成過程の少なくとも一部に、熱酸化工程を含み、
前記蓋体の前記貫通孔の前記斜面を仮形成した後に、
前記熱酸化工程により形成された酸化膜の少なくとも一部を除去する工程を行い、
前記斜面を本形成しつつ、前記斜面同士の前記接合部を隅部が丸められた形状に形成することを特徴とする電子デバイスの製造方法。 - 請求項1に記載の電子デバイスの製造方法において、
平面視にて、前記基板には、前記貫通孔の少なくとも一部と重なる位置に金属膜が形成されており、
前記貫通孔に封止部材を配置する工程と、
前記封止部材を溶融させる過熱工程と、を含み、
前記過熱工程において、前記金属膜は、前記金属膜と前記封止部材とが共晶可能な温度以上に加熱されていることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
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