JP4415383B2 - 振動ジャイロ素子、振動ジャイロ素子の支持構造およびジャイロセンサ - Google Patents
振動ジャイロ素子、振動ジャイロ素子の支持構造およびジャイロセンサ Download PDFInfo
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Description
振動ジャイロ素子として、例えば、中央の基部から延出する検出振動系と、略T字型の駆動振動系を中央の基部に左右対称となるように配置した所謂、ダブルT型振動ジャイロ素子が知られている(特許文献1、図1参照)。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、振動ジャイロ素子において基部に漏洩する駆動振動を抑圧し、角速度の誤検出を防止する振動ジャイロ素子、振動ジャイロ素子の支持構造およびジャイロセンサを提供することにある。
から直線状に前記基部を挟む両側へ延出された1対の検出用振動腕と、前記基部の周縁部
から直線状に前記基部を挟み且つ、前記検出用振動腕に直交する方向に延出された1対の
連結腕と、前記各連結腕の先端部からそれと直交して前記連結腕を挟む両側へ延出された
各1対の駆動用振動腕と、
前記基部の周縁部から延出される4本の梁と、前記各梁の先端に接続する支持部と、を
同一平面に備え、前記支持部と支持台とを固定する為の固定部材を備え、前記基部を前記
梁と前記支持部及び前記固定部材からなる支持構造を介して前記支持台に支持した構成を
有し、前記基部と前記検出用振動腕と前記連結腕と前記駆動用振動腕と前記梁および前記
支持部とが水晶板から形成された一体構造であり、前記各梁は前記基部より一旦、前記駆
動用振動腕の延出する方向と略直交する方向に延出した第1の構成部分と、前記駆動用振
動腕の延出した方向と略平行な構成を有し且つ前記第1の構成部分の先端部から延出した
第2の構成部分と、前記第1の構成部分と略平行な構成を有し且つ前記第2の構成部分の
先端部分から前記第1の構成部分の延出方向とは略逆方向に延出した第3の構成部分と、
前記駆動用駆動腕の延出した方向と略平行な構成を有し且つ前記第3の構成部分の先端部
から前記駆動用駆動腕の延出した方向に延出した第4の構成部分と、前記第1の構成部分
と略同一方向に延出した構成を有し且つ前記第4の構成部分の先端部から延出した第5の
構成部分と、を有するS字状の梁を備えたことを特徴とする。
(実施形態)
振動ジャイロ素子1は、圧電材料である水晶から形成されている。水晶には電気軸と呼ばれるX軸、機械軸と呼ばれるY軸および光学軸と呼ばれるZ軸を有している。そして、振動ジャイロ素子1はZ軸方向に所定の厚みを持ち、XY平面内に形成されている。
また、検出用振動腕11a,11b表面には検出電極(図示せず)が形成され、駆動用振動腕14a,14b,15a,15b表面には駆動電極(図示せず)が形成されている。このように、検出用振動腕11a,11bにて角速度を検出する検出振動系を構成し、連結腕13a,13bと駆動用振動腕14a,14b,15a,15bにて振動ジャイロ素子を駆動する駆動振動系を構成している。
そして、この支持部22a,22b,23a,23bを支持接着することにより、振動ジャイロ素子1の支持を可能としている。
また、この梁20a,20b,21a,21bおよび支持部22a,22b,23a,23bは、振動ジャイロ素子1の重心Gに対して回転対称な位置に配置されている。
図2および図3は振動ジャイロ素子1の動作を説明する模式平面図である。図2は駆動振動状態を示し、図3は角速度が加わった状態における検出振動状態を示している。なお、図2および図3において、振動形態を簡易に表現するために、各振動腕および各梁は線で表している。
なお、矢印B,B´方向の振動は重心Gに対して周方向の振動である。そして、検出用振動腕11a,11bに形成した検出電極が、振動により発生した圧電材料の歪を検出して角速度が求められる。
この矢印D,D´で示す基部10の周縁部の振動振幅は、矢印B,B´で示す駆動振動系の振動振幅、または矢印C,C´で示す検出用振動腕11a,11bの振動振幅に比べて微小であるが、例えば基部10を固定した場合、この固定により基部10の周縁部の振動が抑圧され、検出振動も抑圧される。このことから、基部10を固定することは角速度の検出感度を低下させることになる。
また、検出振動において、基部10から延出する梁20a,20b,21a,21bは水晶で形成されているため弾性を有し、基部10の周縁部の振動が抑圧されることが無く、角速度の検出感度が低下することがない。
(振動ジャイロ素子の変形例)
そして、振動ジャイロ素子2は、前述の実施形態と同様な支持構造で、支持部32a,32b,33a,33bを導電性接着剤などの固定部材によって支持台に接着支持される。
そして、振動ジャイロ素子3は、前述の実施形態と同様な支持構造で、支持部42,43を導電性接着剤などの固定部材によって支持台に接着支持される。
この1対の支持部52,53は、各検出用振動腕11a,11bの延出する方向であって検出用振動腕11a,11bの外側かつ駆動用振動腕14a,14b,15a,15bの間に配置されている。
そして、振動ジャイロ素子4は、前述の実施形態と同様な支持構造で、支持部52,53を導電性接着剤などの固定部材によって支持台に接着支持される。
そして、振動ジャイロ素子5は、前述の実施形態と同様な支持構造で、少なくとも支持部62a,62b,62c,62dあるいは枠部62を導電性接着剤などの固定部材によって支持台に接着支持される。
図9において、振動ジャイロ素子6には基部10の4箇所の角部から、該駆動用振動腕14a,14b,15a,15bと略直交する向きに図中左右両側へ延出し、途中で該駆動用振動腕14a,14b,15a,15bと平行に延出するL字状の梁70a,70b,71a,71bが設けられている。梁70a,70b,71a,71bは、それぞれ支持部72a,72b,73a,73bに接続されている。
そして、振動ジャイロ素子6は、前述の実施形態と同様な支持構造で、支持部72a,72b,73a,73bを導電性接着剤などの固定部材によって支持台に接着支持される。
また、振動ジャイロ素子の材料である水晶は固有の弾性を有しているが、基部10から延出する梁の長さおよび形状を適宜変えることにより、梁の弾性を調整することができる。このことから、基部10に伝わる振動の抑圧を調整でき、安定した駆動振動および検出振動を得ることができる。
このように、振動ジャイロ素子の変形例においても、本実施形態で説明したのと同様の作用を有し、同様の効果を享受することができる。
また、本実施形態において、梁を基部より一旦駆動用振動腕に略直交して延出させ、途中から駆動用振動腕に平行に設けたが、その途中から駆動用振動腕に平行ではなく、ある角度を持って設け、梁としての弾性を持たせるように構成してもよい。
また、振動ジャイロ素子の材料として、他の圧電材料であるタンタル酸リチウム(LiTaO3)或はニオブ酸リチウム(LiNbO5)などを利用しても良い。さらに、圧電材料だけでなくエリンバ材に代表される恒弾性材料を用いて実施することも可能である。
Claims (4)
- 基部と、
前記基部の周縁部から直線状に前記基部を挟む両側へ延出された1対の検出用振動腕と
、
前記基部の周縁部から直線状に前記基部を挟み且つ、前記検出用振動腕に直交する方向
に延出された1対の連結腕と、
前記各連結腕の先端部からそれと直交して前記連結腕を挟む両側へ延出された各1対の
駆動用振動腕と、
前記基部の周縁部から延出される4本の梁と、
前記各梁の先端に接続する支持部と、を同一平面に備え、
前記支持部と支持台とを固定する為の固定部材を備え、
前記基部を前記梁と前記支持部及び前記固定部材からなる支持構造を介して前記支持台に
支持した構成を有し、
前記基部と前記検出用振動腕と前記連結腕と前記駆動用振動腕と前記梁および前記支持
部とが水晶板から形成された一体構造であり、
前記各梁は前記基部より一旦、前記駆動用振動腕の延出する方向と略直交する方向に延
出した第1の構成部分と、前記駆動用振動腕の延出した方向と略平行な構成を有し且つ前
記第1の構成部分の先端部から延出した第2の構成部分と、前記第1の構成部分と略平行
な構成を有し且つ前記第2の構成部分の先端部分から前記第1の構成部分の延出方向とは
略逆方向に延出した第3の構成部分と、
前記駆動用駆動腕の延出した方向と略平行な構成を有し且つ前記第3の構成部分の先端部
から前記駆動用駆動腕の延出した方向に延出した第4の構成部分と、前記第1の構成部分
と略同一方向に延出した構成を有し且つ前記第4の構成部分の先端部から延出した第5の
構成部分と、を有するS字状の梁を備えたことを特徴とする振動ジャイロ素子。 - 請求項1に記載の振動ジャイロ素子において、前記梁および前記支持部は振動ジャイロ
素子の重心に対して回転対称な位置に設けられていることを特徴とする振動ジャイロ素子
。 - 請求項2に記載の振動ジャイロ素子の支持構造において、
前記固定部材は弾性を有する材料であることを特徴とする振動ジャイロ素子の支持構造
。 - 請求項1または2に記載の振動ジャイロ素子と、
前記振動ジャイロ素子が載置される支持台と、
前記振動ジャイロ素子の前記支持部と支持台とを固定するための固定部材と、
前記振動ジャイロ素子を駆動振動させるための駆動回路と、
前記振動ジャイロ素子に角速度が加わったときに前記振動ジャイロ素子に生ずる検出振
動を検出する検出回路と、
を備えることを特徴とするジャイロセンサ。
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