JP5294143B2 - 角速度センサ素子 - Google Patents

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    • G01C19/5642Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using vibrating bars or beams

Description

本発明は、物体の角速度を検出する角速度センサ素子に関する。
従来から、角速度センサ素子は、船舶、航空機、ロケット等の姿勢を自律制御する技術に使用されているが、最近では、カーナビゲーションシステム、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話等の小型の電子機器にも搭載されるようになってきた。それに伴い、角速度センサ素子の更なる小型化、及び低背化(薄型化)が要請されている。
これに対し、振動型角速度センサの振動腕を、圧電材料の機械加工によって切削・成形して作製することが広く行なわれているが、その機械加工精度には自ずと限界があり、上述したような更なる小型化及び低背化という要求に応えることは困難であった。
そこで、角速度センサの更なる小型化及び低背化を企図して、単結晶薄板を微細加工することにより振動腕を形成する技術が提案されている。例えば、特許文献1の図21には、振動腕を備える素子と、当該素子に固定された枠状の固定部とを備えた角速度センサ素子が開示されている。
特開平11−72334号公報
しかしながら、このような角速度センサ素子に外部から突発的な衝撃が与えられた場合には、この衝撃に起因する振動が固定部から素子部へと伝達され、素子部の検出系の振動腕によりノイズとして検出されるという問題があった。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外部から突発的な振動が与えられた場合であっても、その振動を吸収して、素子部への振動の伝達を防止することができる角速度センサ素子を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の角速度センサ素子は、枠状の固定部と、固定部の枠内に配置され、駆動系及び検出系の振動腕を備えた素子部と、固定部に両端が連結された両持ち梁状に形成され、梁の途中において素子部に連結された連結部と、を有する。
このような構成では、外部から衝撃が与えられると、両持ち梁状の連結部が振動吸収材として機能することから、このような衝撃に起因する振動が緩和又はフィルタリングされる。すなわち、外部から与えられた振動のうち、この両持ち梁の振動周波数に対応した振動成分のみが両持ち梁の振動を介して素子部へ伝達される。したがって、外部からの振動のうち、素子部へ伝達されるものは極一部となる。ここで、素子部における駆動系及び検出系の共振周波数と、両持ち梁状の連結部の振動周波数が異なっていれば、連結部を介して伝達された振動が、駆動系及び検出系の振動腕の振動を誘起させることはないことから、ノイズとして検出されることが防止される。
好ましくは、連結部の幅は、素子部の振動腕の幅より小さい。共振周波数は、梁又は腕の幅に影響される。したがって、連結部の両持ち梁の幅が、素子部の振動腕の幅よりも小さいことにより、素子部の振動腕の共振周波数と、連結部の両持ち梁の振動周波数が異なることとなり、連結部の振動が素子部の振動腕へ伝達されることが防止される。
例えば、素子部の振動腕、固定部、及び連結部は、一体的に形成されている。このように、一枚の部材を加工して素子部及び固定部が形成されることにより、角速度センサ素子の低背化が達成される。
さらに、上記の目的を達成するため、本発明の角速度センサ素子は、枠状の固定部と、固定部の枠内に配置され、駆動系及び検出系の振動腕を備えた素子部と、固定部及び素子部の材料に比べて弾性率が低い材料により形成され、固定部及び素子部を連結する連結部と、を有する。
このような構成では、外部から衝撃が与えられると、固定部及び素子部に比べて弾性率が低い材料からなる連結部が衝撃吸収材として機能し、このような衝撃に起因する振動が吸収される。弾性率は、力を与えられたときに物体が変化した際における、歪と力の割合(弾性率=力/歪)で求められる。すなわち、弾性率が低ければ、それだけ力に対して変形しやすいといえる。したがって、外部からの振動エネルギーが連結部の変形エネルギーに変換されることにより、外部からの振動が吸収される。この結果、素子部への振動の伝達が防止され、ノイズとして検出されることが防止される。
例えば、素子部は、連結部に両端が固定された伝達腕と、伝達腕に連結された片持ち梁状の駆動腕と、駆動腕とは異なる位置において伝達腕に連結された片持ち梁状の検出腕と、を備える。また、例えば、連結部は、伝達腕から鉛直方向に直線状に延びる両持ち梁状である。
本発明によれば、素子部と固定部との間に振動吸収材として機能する連結部を備えるので、外部から突発的な振動が与えられた場合であっても、連結部によりその振動を緩和ないし吸収することができ、素子部への振動の伝達を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態に係る角速度センサ装置1の内部構成を分解して表す斜視図であり、図2は角速度センサ装置1のII―II線断面図である。
この角速度センサ装置1は、互いに重ね合わされたケース4および上蓋部5により形成される内部空間G(図2参照)に角速度センサ素子2および集積回路素子3を配置したものである。
角速度センサ素子2は、後述するように、角速度センサ素子2の各駆動腕に設けられた各圧電素子に駆動信号を送信するとともに、角速度センサ素子2の各検出腕に設けられた各圧電素から出力される検出信号を受信するためのものである。ケース4は、例えば複数のセラミック薄板を積層して形成されており、角速度センサ素子2および集積回路素子3を収容することの可能な階段状の窪みを有している。また、上蓋部5は、例えばケース4と同様のセラミック材料により形成されている。
図1に示したように、ケース4の窪みの最も深いところに環状の集積回路支持部41が形成されており、この集積回路支持部41上に集積回路素子3が配置されている。また、この集積回路支持部41の周囲であって、かつ集積回路支持部41よりも浅いところに環状のセンサ素子支持部42が形成されており、このセンサ素子支持部42上に角速度センサ素子2が配置されている。また、このセンサ素子支持部42の周囲には、窪みの外縁をなす環状の上蓋部支持部43が形成されており、この上蓋部支持部43と上蓋部5とがケース4の窪みを外部から密閉し、内部空間G(図2参照)を形成するように互いに重ね合わされている。
角速度センサ素子2は、図1および図2に示したように、ケース4のセンサ素子支持部42を含む面と平行な面内に沿って形成されたものである。つまり、この角速度センサ素子2は、いわゆる横置き型の素子である。
図3は角速度センサ素子2の上面構成の一例を示す平面図である。
この角速度センサ素子2は、枠状の固定部21と、固定部21の枠内に配置され、伝達腕22、駆動腕23及び検出腕24(駆動系及び検出系の振動腕)を備えた素子部20と、素子部20の両側に配置され、固定部21と素子部20とを連結する一対の連結腕25(連結部)とを備えている。
固定部21は、伝達腕22、駆動腕23および検出腕24からなる振動腕に対して所定のクリアランス(間隔)を空けた枠状に加工されている。また、固定部21の底部は、ケース4のセンサ素子支持部42の上面と接している。好ましくは、固定部21の底部の少なくとも一部は、センサ素子支持部42に接着剤等を用いて固定されている。
この固定部21の目的は、素子部20を固定部21の枠内に固定することと、伝達腕22、駆動腕23および検出腕24からなる振動腕の振動範囲を制限することにある。この目的のため、固定部21は、伝達腕22、駆動腕23および検出腕24に対して均一な間隔を空けて配置されていることが好ましい。また、図1及び図3に示す通り、枠状の固定部と素子部は、同一基板をエッチング工法により一体に形成されることが好ましい。
連結腕25は、固定部21に両端が連結された両持ち梁状に形成され、梁の途中において素子部20に連結されている。より詳細には、連結腕25は、固定部21に両端が連結された直線状の梁からなり、梁の中間位置において伝達腕22に連結されている。また、連結腕25の両端を除いて、固定部21と連結腕25との間には、所定のクリアランスが設けられている。
この連結腕25は、外部からの振動を緩和又はフィルタリングする振動吸収材として機能する。ここで、好ましくは、連結腕25の振動周波数を素子部20の振動腕(伝達腕22、駆動腕23及び検出腕24)の共振周波数と異ならせることが好ましい。さらに好ましくは、連結腕25の振動周波数を素子部20の共振周波数よりも低くすることが好ましい。共振周波数を低くすることにより、外部の振動に対する連結腕25の感度を上げることができ、振動を有効に吸収することができるからである。この振動周波数は、連結腕25の幅や長さにより調整可能である。例えば、連結腕25の幅を細くすれば振動周波数は低くなり、連結腕25を長くすればその振動周波数は低くなる。図3では、連結腕25の幅を、素子部20の振動腕の幅よりも細くした例を示している。なお、一般に片持ち梁と両持ち梁は長さ及び幅が同じであっても共振周波数が異なる。したがって、連結腕25の寸法が駆動腕23及び検出腕24と同じであったとしても、連結腕25の振動周波数を、駆動腕23及び検出腕24の共振周波数とは異ならせることができる。
伝達腕22は、2つの連結腕25にその両端が連結されている。このため、伝達腕22は、連結腕25がねじれることにより、その端部を固定端として、上下方向(伝達腕22の延在方向と直交する方向)に振動することが可能となっている。
駆動腕23は、伝達腕22にその一端が連結された片持ち梁からなる。本例では、合計4つの駆動腕23が、伝達腕22に連結されている。伝達腕22の一の点に2つの駆動腕23が連結され、伝達腕22の他の点に残りの2つの駆動腕23が連結されている。駆動腕23が連結される伝達腕22上の2点は、伝達腕22の長さを4等分した場合において、中心点の両隣の2点に相当する。伝達腕22の一の点または他の点から延びる2つの駆動腕23は、伝達腕22を基準線として線対称となっている。このように、各駆動腕23は、その一端のみが伝達腕22に連結され、他端が自由端となっている。駆動腕23は、自由端となっている端部を左右方向(伝達腕22の延在方向と平行な方向)に振動させることが可能となっている。
検出腕24は、伝達腕22にその一端が連結された片持ち梁からなる。本例では、合計2つの検出腕24が伝達腕22に連結されている。本例では、伝達腕22の長さを2等分する中心点に、2つの検出腕24が連結されている。これら2つの検出腕24は、伝達腕22を基準線として線対称となっている。検出腕24は、自由端となっている端部を左右方向に振動させることが可能となっている。
ここで、角速度センサ素子2は、一体的に形成されており、たとえば、シリコンからなる。この角速度センサ素子2は、例えば、シリコン基板のうち角速度センサ素子2として残す部位以外の部位を物理的又は化学的にエッチング等して除去することにより、一括形成することが可能である。このように形成された角速度センサ素子2は、低背化の要求に応えたものとなる。
各駆動腕23および各検出腕24の表面には、それぞれ一対の圧電素子が配置されている。図4は、圧電素子の配置を説明するための、角速度センサ素子2の要部を示す図である。図4では、固定部21及び連結腕25を省略している。
図4に示すように、各駆動腕23の表面には、駆動腕23の延在方向と平行な方向を長手方向とする一対の圧電素子30a,30bが形成されている。一対の圧電素子30a,30bは、駆動腕23を角速度センサ素子2を含む面と平行な面に沿って振動させるためのものであり、各駆動腕23の延在方向と交差する方向に配列されていることが好ましい。また、圧電素子30a,30bは、駆動腕23が最も大きく歪む箇所に配置されていることが好ましく、例えば、図4に示すように、駆動腕23の伝達腕22に対する連結部分の近傍に形成されていることが好ましい。
同様に、各検出腕24の表面には、検出腕24の延在方向と平行な方向を長手方向とする一対の圧電素子30a,30bが形成されている。一対の圧電素子30a,30bは、検出腕24が角速度センサ素子2を含む面と平行な面に沿って振動したときに、その振動を検出するためのものであり、検出腕24の延在方向と交差する方向に配列されていることが好ましい。また、圧電素子30a,30bは、検出腕24が最も大きく歪む箇所に配置されていることが好ましく、例えば、図4に示すように、検出腕24の伝達腕22に対する連結部分の近傍に形成されていることが好ましい。
図5は、図4のV−V線断面図である。
図5に示すように、圧電素子30a,30bは、駆動腕23および検出腕24上に、絶縁層31と、下部電極32と、圧電体33と、上部電極34とをこの順に積層して形成されたものである。図4に示すように、各圧電素子30aと各圧電素子30bとは、互いに別体に形成されている。
絶縁層31は、例えばZrO2膜およびY23膜をこの順に積層して形成されている。下部電極32は、例えばPt(100)配向膜からなる。圧電体33は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含んで形成されている。また、上部電極34は、例えばPt(100)配向膜からなる。
次に、上記の角速度センサ素子2の動作について説明する。図6〜図8は、伝達腕22、駆動腕23および検出腕24の動作を模式的に説明するための平面図である。図6〜図8においては、振動形態をわかりやすく表現するために、各振動腕は簡略化して線で表している。また、各動作について、説明に不要な振動腕は省略している。
図6は、駆動振動を説明する図である。駆動振動は、駆動腕23の矢印Aで示す屈曲振動であって、実線で示す振動姿態と、点線で示す振動姿態を所定の周波数で繰り返している。このとき、2本の検出腕24を中心線として、その両側の一対の駆動腕23が線対称の振動を行なっているので、伝達腕22および検出腕24はほとんど振動しない。
駆動腕23が図6に示した駆動振動を行なっている状態で、角速度センサ素子2を含む面と直交する方向を回転軸とする回転角速度ωが加わったとき、駆動腕23に矢印Bで示すコリオリ力が働く。コリオリ力は、検出腕24を基準線とした両側の一対の駆動腕23にそれぞれ反対向きに働く。
この結果、図7に示すように、伝達腕22のS字屈曲振動が誘起される。伝達腕22の屈曲振動は、伝達腕22の中心部および両端部を節とし、駆動腕23の連結部を腹とする振動である。
この伝達腕22の屈曲振動が検出腕24に伝達されると、図8に示すように、検出腕24の検出振動が誘起される。検出腕24の検出振動は、矢印Cで示す屈曲振動であって、実線で示す振動姿態と、点線で示す振動姿態を所定の周波数で繰り返している。このときの検出腕24の振動に応じた検出信号を圧電素子30a,30bから取り出すことにより、回転角速度が検出される。
ところで、この角速度センサ素子2に対して外部から衝撃が与えられると、この衝撃に起因する振動が固定部21を介して連結腕25に伝達される。本実施形態では、両持ち梁状の連結腕25が振動吸収材として機能することから、固定部21から素子部20へと伝達する振動が緩和又はフィルタリングされる。すなわち、外部から与えられた振動のうち、この連結腕25の振動周波数に対応した振動成分のみが連結腕25の振動を介して素子部20へ伝達される。したがって、外部からの振動のうち、素子部20へ伝達されるものは極一部となる。ここで、素子部20における駆動腕23及び検出腕24の振動周波数と、両持ち梁状の連結腕25の共振周波数が異なっていれば、連結腕25を介して伝達された振動が、駆動腕23及び検出腕24の振動を誘起することはないことから、ノイズとして検出されることが防止される。
以上説明したように、本実施形態に係る角速度センサ素子2では、外部からの衝撃に起因する振動は、上述した作用で連結腕25により吸収されることから、この外部振動に起因する検出腕24の振動を防止することができる。この結果、外部からの振動が、ノイズとして検出されることが防止され、角速度センサ素子2の精度を高めることができる。
ここで、連結腕25の幅を素子部20の振動腕、特に検出腕24の幅よりも小さくすることが好ましい。これにより、検出腕24の共振周波数と連結腕25の振動周波数を有意に異ならせることができることから、外部からの振動を緩和又は吸収する際に連結腕25が振動しても、この連結腕25の振動により素子部20の検出腕24の振動が誘起されることはない。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る角速度センサ素子2は、連結腕25の形状以外は、第1実施形態と同様である。図9は、第2実施形態に係る角速度センサ素子2aの構成を示す上面図である。
図9に示すように、本実施形態では、連結腕25は、伝達腕22と固定部21との間において屈曲した構造を有する。このような連結腕25によっても、第1実施形態と同様に、外部から突発的な振動を緩和ないし吸収することができ、素子部への振動の伝達を防止することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る角速度センサ素子2bは、連結腕25の代わりに、固定部21及び素子部20とは異なる材料からなる接着剤26を用いた以外は、第1実施形態と同様である。図10は第3実施形態に係る角速度センサ素子2bの構成を示す上面図であり、図11は図10のXI-XI線断面図である。
図10に示すように、固定部21と伝達腕22との間には、両者を接着する接着剤(連結部)26が設けられている。この接着剤26として、固定部21及び素子部20の材料に比べて弾性率が低い材料が用いられる。接着剤26としては、弾性率の条件を満たせば、絶縁性の樹脂であっても、はんだ等の金属であってもよい。固定部21及び伝達腕22上には、圧電素子に接続する不図示の配線が形成されることから、接着剤26として金属を用いる場合には、配線を被覆する絶縁膜を形成した後に、金属を形成することが好ましい。接着剤26として、樹脂を用いる場合には、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂などを好適に用いることができる。接着剤26として金属材料を用いる場合には、錫、銀、金、鉛、亜鉛、アルミニウム、カドミウム、はんだ(錫−亜鉛合金)などを1種又は2種以上含む材料を好適に用いることができる。特に、はんだ材料が好ましい。
図11に示すように、第1実施形態と異なり固定部21及び伝達腕22は分離形成されており、両者は接着剤26を介して連結されている。図11では、角速度センサ素子2の一方面上にのみ接着剤26が形成されている例を示している。このような構造は、シリコン基板の一方面上の所定位置に接着剤26を形成した後に、シリコン基板の他方面側からエッチングして素子部20及び固定部21の形状に加工することにより形成される。なお、図11において、固定部21と伝達腕22の間の領域を埋めるように接着剤26を形成してもよい。
この接着剤26は、固定部21及び素子部20の材料に比べて弾性率が低い材料からなるため、外部からの振動を吸収する振動吸収材として機能する。弾性率は、力を与えられたときに物体が変化した際における、歪と力の割合(弾性率=力/歪)で求められる。すなわち、弾性率が低ければ、それだけ力に対して変形しやすいといえる。したがって、外部からの振動エネルギーが接着剤26の変形エネルギーに変換されることにより、外部からの振動が吸収される。この結果、素子部20への振動の伝達が防止され、ノイズとして検出されることが防止される。
以上説明したように、第2実施形態に係る角速度センサ素子2bでは、外部からの衝撃に起因する振動は、上述した作用で接着剤26により吸収されることから、この外部振動に起因する検出腕24の振動を防止することができる。この結果、外部からの振動が、ノイズとして検出されることが防止され、角速度センサ素子2bの精度を高めることができる。
なお、上述したとおり、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。例えば、素子部20を構成する伝達腕22、駆動腕23及び検出腕24の配置および形状に限定はなく、角速度の検出原理にも限定はない。また、駆動腕23及び検出腕24への圧電素子の配置や構成に限定はない。
本発明の角速度センサ素子は、角速度の検知が必要なあらゆる装置および機器に搭載することができ、例えば、ビデオカメラの手振れ検知や、バーチャルリアリティ装置における動作検知や、カーナビゲーションシステムにおける方向検知などに利用することができる。
第1実施形態に係る角度速度センサ装置の分解斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 図1の角速度センサ素子の構成を示す上面図である。 圧電素子の配置を示すための角速度センサ素子の拡大図である。 図4のV−V線断面図である。 駆動腕23の駆動振動を示す図である。 伝達腕22の屈曲振動を示す図である。 検出腕24の検出振動を示す図である。 第2実施形態に係る角速度センサ素子2aの構成を示す上面図である。 第3実施形態に係る角速度センサ素子2bの構成を示す上面図である。 図10のXI-XI線断面図である。
符号の説明
1…角速度センサ装置、2,2a,2b…角速度センサ素子、3…集積回路素子、4…ケース、5…上蓋部、20…素子部、21…固定部、22…伝達腕、23…駆動腕、24…検出腕、25…連結腕、26…接着剤、30a,30b…圧電素子、31…絶縁層、32…下部電極、33…圧電体、34…上部電極、41…集積回路支持部、42…センサ素子支持部、43…上蓋部支持部、G…内部空間。

Claims (6)

  1. 枠状の固定部と、
    前記固定部の枠内に配置され、駆動系及び検出系の振動腕を備えた素子部と、
    前記固定部に両端が連結された両持ち梁状に形成され、梁の途中において前記素子部に連結されており、かつ、前記素子部の両外側に配置された連結部と、
    を有し、
    前記素子部は、前記振動腕として、前記連結部に両端が固定された伝達腕と、前記伝達腕に連結された片持ち梁状の駆動腕と、前記駆動腕とは異なる位置において前記伝達腕に連結された片持ち梁状の検出腕と、を備え
    角速度センサ素子。
  2. 前記連結部の幅は、前記素子部の前記振動腕の幅より小さい、
    請求項1記載の角速度センサ素子。
  3. 前記素子部の前記振動腕、前記固定部、及び前記連結部は、一体的に形成されている、
    請求項1記載の角速度センサ素子。
  4. 前記連結部は、伝達腕から鉛直方向に直線状に延びる両持ち梁状である、
    請求項1〜3のいずれか1項記載の角速度センサ素子。
  5. 前記固定部は、前記伝達腕、前記駆動腕、及び前記検出腕、並びに前記連結部に対して所定の間隔を設けて配置されている、
    請求項1〜4のいずれか1項記載の角速度センサ素子。
  6. 前記連結部の両端が、前記枠状の前記固定部のうち前記伝達腕と平行に延在する一対の側辺に連結されている、
    請求項1〜5のいずれか1項記載の角速度センサ素子。
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