JP5246470B2 - 角速度センサ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、物体の角速度を検出する角速度センサ素子に関する。
従来から、角速度センサ素子は、船舶、航空機、ロケット等の姿勢を自律制御する技術に使用されているが、最近では、カーナビゲーションシステム、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話等の小型の電子機器にも搭載されるようになってきた。それに伴い、角速度センサ素子の更なる小型化、及び低背化(薄型化)が要請されている。
これに対し、振動型角速度センサの振動腕を、圧電材料の機械加工によって切削・成形して作製することが広く行なわれているが、その機械加工精度には自ずと限界があり、上述したような更なる小型化及び低背化という要求に応えることは困難であった。
そこで、角速度センサの更なる小型化及び低背化を企図して、単結晶シリコン等の半導体基板を微細加工することにより振動腕を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−227719号公報
ところで、一般に、角速度センサは、その振動腕(駆動腕や検出腕)の振動範囲を確保するために、振動腕の周囲に空間が設けられている。しかしながら、半導体材料から形成された微細な振動腕を備える角速度センサ素子に想定外の強い衝撃が与えられた際には、振動腕が過度に大きく振動することにより振動腕の破壊応力を超える応力が発生した場合、特に、振動腕に突発的な衝撃力が印加された場合には、その応力を短時間に緩和することは極めて困難であり、振動腕の一部が破損したり、ときには破断(折れ)したりするおそれがある。こうなると、角速度センサとしての本来の機能や性能が失われてしまう懸念がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、振動腕に過度に大きな衝撃が与えられた場合であっても、その振動腕の破損や破壊を有効に防止することができる角速度センサ素子を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明による角速度センサ素子は、半導体材料により形成された振動腕と、振動腕上に形成される圧電素子と、その振動腕の振動範囲を制限するように設けられたストッパ部材とを備える。
このような構成によれば、角速度センサ素子に過大な衝撃が与えられた際に、振動腕が大きく振動、例えば、振動腕の自由端側(開放端側)が固定端に対して過大な振幅で振動、或いは、振動腕の複数の固定端間の部位が固定端に対して過大な振幅で振動しそうになっても、振動腕の振動部位がストッパ部材と例えば接触又は当接することにより、その振動はストッパ部材により画定された空間内に制限される。これにより、素子に過大な衝撃が与えられた場合であっても、振動腕の振動が許容範囲に収まり、その破損や破壊が防止される。
また、ストッパ部材は、振動腕が形成された面に沿って配置され、その面内における振動腕の振動範囲を制限する第1のストッパ部材を有すると好適である。振動腕を半導体材料から形成する場合、半導体材料の振動腕以外の部位を物理的又は化学的にエッチング等して除去することにより、平面方向に延在する振動腕を簡易に形成することができ、このような構造では、振動腕は面内振動(面方向に沿う振動)を生じることが想定される。このとき、振動腕が形成された面に沿って第1のストッパ部材が配置されることにより、振動腕のその面内振動が第1のストッパ部材によって効果的に規制される。また、振動腕が形成された面に沿って配置された第1のストッパ部材は、振動腕の形成と同時に半導体材料を加工して製造できるので、角速度センサ素子の製造工程が簡略化され、生産性が向上される。また、振動腕と第1のストッパ部材が同一面内に配置されるので、角速度センサ素子の低背化に寄与できる。
或いは、ストッパ部材は、振動腕が形成された面とは異なる面に沿って配置され、その振動腕が形成された面と交差する方向における振動腕の振動範囲を制限する第2のストッパ部材をさらに有しても好ましい。上述のとおり、振動腕の形態によっては、主としてその延在面における面内振動が生起され得るが、外部からの衝撃の方向によっては、面方向とは異なる方向の振動、換言すれば、面方向以外の振動(面外振動)が引き起こされることも十分に予見される。例えば、振動腕がある幅を有する板状をなす場合には、その幾何学構造上、延在面と直交するような振動や、ねじれ振動、更には、振動腕の形状によっては、全天方向の振動等も考えられる。かかる場合に、第2のストッパ部材が振動腕の延在面と交差する方向に沿って配置されていれば、振動腕の面方向以外の振動も、その第2のストッパ部材によって効果的に制限される。
好ましくは、ストッパ部材は、振動腕の少なくとも一部が接触する部位が、その接触の際の振動腕の姿態に沿う形状を有するものである。これにより、ストッパ部材と接触する振動腕の部位が、ストッパ部材の面で支えられることから、振動腕がストッパ部材に衝突する際の衝撃力が局所的に(例えば点状に)集中印加されることがなく、その衝撃力はストッパ部材と振動腕との当接面に分散される。
好ましくは、ストッパ部材は、振動腕の全周(或いは全ての部位)を取り囲むように、振動腕に対して所定の間隔を有して離間配置されている。なお、ストッパ部材と振動腕との所定の間隔は、振動腕の全周に対して一定でもよく、部位によって異なるように適宜変化するようにしてもよい。こうすることにより、振動腕があらゆる方向に過剰に振動したとしても、それらの過剰振動から振動腕の全ての部位が保護される。
本発明によれば、振動腕の振動範囲を制限するストッパ部材を備えるので、角速度センサ素子に過大な衝撃が与えられた場合であっても、その衝撃による振動腕の過剰な振動がストッパ部材によって一定範囲に抑止され、これにより、振動腕に印加される応力を抑制して振動腕の破損や破壊を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態に係る角速度センサ装置1の内部構成を分解して表す斜視図であり、図2は角速度センサ装置1のII―II線断面図である。
この角速度センサ装置1は、互いに重ね合わされたケース4および上蓋部5により形成される内部空間G(図2参照)に角速度センサ素子2および集積回路素子3を配置したものである。
角速度センサ素子2は、後述するように、角速度センサ素子2の各駆動腕に設けられた各圧電素子に駆動信号を送信するとともに、角速度センサ素子2の各検出腕に設けられた各圧電素子から出力される検出信号を受信するためのものである。ケース4は、例えば複数のセラミック薄板を積層して形成されており、角速度センサ素子2および集積回路素子3を収容することの可能な階段状の窪みを有している。また、上蓋部5は、例えばケース4と同様のセラミック材料により形成されている。
図1に示したように、ケース4の窪みの最も深いところに環状の集積回路支持部41が形成されており、この集積回路支持部41上に集積回路素子3が配置されている。また、この集積回路支持部41の周囲であって、かつ集積回路支持部41よりも浅いところに環状のセンサ素子支持部42が形成されており、このセンサ素子支持部42上に角速度センサ素子2が配置されている。また、このセンサ素子支持部42の周囲には、窪みの外縁をなす環状の上蓋部支持部43が形成されており、この上蓋部支持部43と上蓋部5とがケース4の窪みを外部から密閉し、内部空間G(図2参照)を形成するように互いに重ね合わされている。
角速度センサ素子2は、図1および図2に示したように、ケース4のセンサ素子支持部42を含む面と平行な面内に沿って形成されたものである。つまり、この角速度センサ素子2は、いわゆる横置き型の素子である。
図3は角速度センサ素子2の上面構成の一例を示す平面図である。
この角速度センサ素子2は、2つの固定部21と、2つの固定部21の間に配置された伝達腕22、駆動腕23および検出腕24からなる振動腕と、固定部21に一体的に形成され振動腕の全周を取り囲む第1のストッパ部材25とを備えている。
固定部21の底部は、ケース4のセンサ素子支持部42の上面と接している。好ましくは、固定部21の底部は、センサ素子支持部42に接着剤等を用いて固定されている。固定部21をセンサ素子支持部42に固定することにより、伝達腕22の端部を固定端とすることができる。
伝達腕22は、2つの固定部21にその両端が連結されている。このため、伝達腕22は、その端部を固定端として、上下方向(伝達腕22の延在方向と直交する方向)に振動することが可能となっている。
駆動腕23は、伝達腕22にその一端が連結されている。本例では、合計4つの駆動腕23が、伝達腕22に連結されている。伝達腕22の一の点に2つの駆動腕23が連結され、伝達腕22の他の点に残りの2つの駆動腕23が連結されている。駆動腕23が連結される伝達腕22上の2点は、伝達腕22の長さを4等分した場合において、中心点の両隣の2点に相当する。伝達腕22の一の点または他の点から延びる2つの駆動腕23は、伝達腕22を基準線として線対称となっている。このように、各駆動腕23は、その一端のみが伝達腕22に連結され、他端が自由端となっている。駆動腕23は、自由端となっている端部を左右方向(伝達腕22の延在方向と平行な方向)に振動させることが可能となっている。
検出腕24は、伝達腕22にその一端が連結されている。本例では、合計2つの検出腕24が伝達腕22に連結されている。本例では、伝達腕22の長さを2等分する中心点に、2つの検出腕24が連結されている。これら2つの検出腕24は、伝達腕22を基準線として線対称となっている。検出腕24は、自由端となっている端部を左右方向に振動させることが可能となっている。
第1のストッパ部材25は、伝達腕22、駆動腕23および検出腕24からなる振動腕に対して所定のクリアランス(間隔)を空けて配置されている。この第1のストッパ部材25の底部は、固定部21と同様に、ケース4のセンサ素子支持部42の上面と接している。なお、第1のストッパ部材25の底部は、センサ素子支持部42に接着剤等を用いて固定されていてもよい。
この第1のストッパ部材25の目的は、伝達腕22、駆動腕23および検出腕24の延在方向を含む面内における、振動腕の振動範囲を制限することにある。この目的のため、第1のストッパ部材25は、伝達腕22、駆動腕23および検出腕24に対して均一な間隔を空けて配置されていることが好ましい。例えば、静止時の駆動腕と相似形の開口部を備えるストッパ部材が外周部にあることが好ましい。あるいは、振動時の振動腕の振動範囲と相似形の開口部を備えるストッパ部材が外周部に備えていることが好ましい。
いずれの場合においても、振動腕の振動範囲より外側にストッパ部材が設けられる。これにより、振動腕(駆動腕、検出腕等)に必要とされる振幅を維持しつつ、角速度センサ素子の動作に必要な振幅を超えるような振動が確実に抑制される。
ここで、固定部21、伝達腕22、駆動腕23、検出腕24および第1のストッパ部材25は、それぞれ共通の半導体材料、例えばシリコンからなり、ウェハをパターニングすることにより一括形成することが可能である。
各駆動腕23および各検出腕24の表面には、それぞれ一対の圧電素子が配置されている。図4は、圧電素子の配置を説明するための、角速度センサ素子2の要部を示す図である。図4では、第1のストッパ部材25を省略している。
図4に示すように、各駆動腕23の表面には、駆動腕23の延在方向と平行な方向を長手方向とする一対の圧電素子30a,30bが形成されている。一対の圧電素子30a,30bは、駆動腕23を角速度センサ素子2を含む面と平行な面に沿って振動させるためのものであり、各駆動腕23の延在方向と交差する方向に配列されていることが好ましい。また、圧電素子30a,30bは、駆動腕23が最も大きく歪む箇所に配置されていることが好ましく、例えば、図4に示すように、駆動腕23の伝達腕22に対する連結部分の近傍に形成されていることが好ましい。
同様に、各検出腕24の表面には、検出腕24の延在方向と平行な方向を長手方向とする一対の圧電素子30a,30bが形成されている。一対の圧電素子30a,30bは、検出腕24が角速度センサ素子2を含む面と平行な面に沿って振動したときに、その振動を検出するためのものであり、検出腕24の延在方向と交差する方向に配列されていることが好ましい。また、圧電素子30a,30bは、検出腕24が最も大きく歪む箇所に配置されていることが好ましく、例えば、図4に示すように、検出腕24の伝達腕22に対する連結部分の近傍に形成されていることが好ましい。
図5は、図4のV−V線断面図である。
図5に示すように、圧電素子30a,30bは、駆動腕23および検出腕24上に、絶縁層31と、下部電極32と、圧電体33と、上部電極34とをこの順に積層して形成されたものである。図4に示すように、各圧電素子30aと各圧電素子30bとは、互いに別体に形成されている。
絶縁層31は、例えばZrO2膜およびY23膜をこの順に積層して形成されている。下部電極32は、例えばPt(100)配向膜からなる。圧電体33は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含んで形成されている。また、上部電極34は、例えばPt(100)配向膜からなる。
次に、上記の角速度センサ素子2の動作について説明する。図6〜図8は、伝達腕22、駆動腕23および検出腕24の動作を模式的に説明するための平面図である。図6〜図8においては、振動形態をわかりやすく表現するために、各振動腕は簡略化して線で表している。また、各動作について、説明に不要な振動腕は省略している。
図6は、駆動振動を説明する図である。駆動振動は、駆動腕23の矢印Aで示す屈曲振動であって、実線で示す振動姿態と、点線で示す振動姿態を所定の周波数で繰り返している。このとき、2本の検出腕24を中心線として、その両側の一対の駆動腕23が線対称の振動を行なっているので、伝達腕22および検出腕24はほとんど振動しない。
駆動腕23が図6に示した駆動振動を行なっている状態で、角速度センサ素子2を含む面と直交する方向を回転軸とする回転角速度ωが加わったとき、駆動腕23に矢印Bで示すコリオリ力が働く。コリオリ力は、検出腕24を基準線とした両側の一対の駆動腕23にそれぞれ反対向きに働く。
この結果、図7に示すように、伝達腕22のS字屈曲振動が誘起される。伝達腕22の屈曲振動は、伝達腕22の中心部および両端部を節とし、駆動腕23の連結部を腹とする振動である。
この伝達腕22の屈曲振動が検出腕24に伝達されると、検出腕24の検出振動が誘起される。検出腕24の検出振動は、矢印Cで示す屈曲振動であって、実線で示す振動姿態と、点線で示す振動姿態を所定の周波数で繰り返している。このときの検出腕24の振動に応じた検出信号を圧電素子30a,30bから取り出すことにより、回転角速度が検出される。
ところで、図9に示したように、駆動腕23および検出腕24の延在方向と直交する方向に想定外の強い衝撃Dが与えられた場合には、圧電素子30aによる制御とは無関係に駆動腕23および検出腕24が振動することとなるが、この場合であっても、第1のストッパ部材25により駆動腕23および検出腕24の振動範囲が制限されていることから、駆動腕23および検出腕24が破壊する程に過度に大きく振動してしまうことが防止される。
同様にして、例えば、図10に示したように、伝達腕22の延在方向と直交する方向に想定外の衝撃Eが与えられた場合には、コリオリ力による作用とは無関係に伝達腕22が振動することとなるが、この場合であっても、伝達腕22の振動範囲が第1のストッパ部材25により制限されていることから、伝達腕22が破壊する程に過度に大きく振動してしまうことが防止される。
以上説明したように、本実施形態に係る角速度センサ素子2では、振動腕(伝達腕22、駆動腕23、および検出腕24)の振動範囲を制限するように設けられたストッパ部材が設けられている。このような構成では、角速度センサ素子2に過大な衝撃が与えられた際に、振動腕が大きく振動、例えば、振動腕の自由端側(開放端側)が固定端に対して過大な振幅で振動、或いは、振動腕の複数の固定端間の部位が固定端に対して過大な振幅で振動しそうになっても、振動腕の振動部位がストッパ部材と例えば接触又は当接することにより、その振動はストッパ部材により画定された空間内に制限される。これにより、素子に過大な衝撃が与えられた場合であっても、振動腕の振動が許容範囲に収まり、その破損や破壊が防止される。
特に、ストッパ部材として、本実施形態のように、振動腕が形成された面に配置され、その面内における振動腕の振動範囲を制限する第1のストッパ部材25を用いると好ましい。振動腕を半導体材料から形成する場合、半導体材料の振動腕以外の部位を物理的又は化学的にエッチング等して除去することにより、平面方向に延在する振動腕を簡易に形成することができ、このような構造では、振動腕は面内振動(面方向に沿う振動)を生じることが想定される。このとき、振動腕が形成された面に第1のストッパ部材25が配置されることにより、振動腕のその面内振動が第1のストッパ部材25によって効果的に規制される。また、振動腕が形成された面に配置された第1のストッパ部材25は、振動腕の形成と同時に半導体材料を加工して製造できるので、角速度センサ素子の製造工程が簡略化され、生産性が向上される。また、振動腕と第1のストッパ部材25が同一面内に配置されるので、角速度センサ素子の低背化に寄与できる。さらに、検出腕24の検出振動の範囲を第1のストッパ部材25により制限できることから、過度の強度の信号が集積回路素子3内の検出回路に入力されることを防止でき、これらの信号の処理等が不要となる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る角速度センサ素子2は、振動腕との接触部における第1のストッパ部材25の形状以外は、第1実施形態と同様である。図11(A)は第1のストッパ部材25の要部を示す平面図であり、図11(B)は駆動腕23および検出腕24が第1のストッパ部材25に接触した様子を示す平面図である。
図11(A)に示すように、本実施形態では、第1のストッパ部材25に駆動腕23および検出腕24が接触する際の駆動腕23および検出腕24の姿態に沿って、接触部Sにおける第1のストッパ部材25の形状が加工されている。なお、伝達腕22の姿態に沿って第1のストッパ部材25の形状が加工されていてもよい。
本実施形態によれば、第1のストッパ部材25と接触する振動腕の部位が、第1のストッパ部材の面で支えられることから、振動腕が第1のストッパ部材25に衝突する際の衝撃力が局所的に(例えば点状に)集中印加されることがなく、その衝撃力は第1のストッパ部材25と振動腕との当接面に分散される。これにより、衝撃による振動腕の破損や破壊を防止することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態では、振動腕の形成面と直交する方向においても、振動腕の振動範囲を制限することとした角速度センサ素子2について説明する。
図12は、第3実施形態に係る角速度センサ素子2の断面図である。
図12に示すように、本実施形態では、伝達腕22、駆動腕23および検出腕24からなる振動腕が形成された面と直交する方向において2つの第2のストッパ部材26,26が配置されている。第2のストッパ部材26,26は、板状からなり、例えば接着層27を介して固定部21および第1のストッパ部材25の外縁に固定されている。第1のストッパ部材25と異なり、第2のストッパ部材26は振動腕と同一材料で形成されている必要はなく、その材料として例えばガラスが用いられる。
このように、本実施形態では、振動腕が形成された面とは異なる面に配置され、その振動腕が形成された面と交差する方向における振動腕の振動範囲を制限する第2のストッパ部材26が設けられているものである。第1実施形態で説明したとおり、振動腕の形態によっては、主としてその延在面における面内振動が生起され得るが、外部からの衝撃の方向によっては、面方向とは異なる方向の振動、換言すれば、面方向以外の振動(面外振動)が引き起こされることも十分に予見される。例えば、振動腕がある幅を有する板状をなす場合には、その幾何学構造上、延在面と直交するような振動や、ねじれ振動、更には、振動腕の形状によっては、全天方向の振動等も考えられる。かかる場合に、第2のストッパ部材26が振動腕の延在面と交差する方向に配置されていれば、振動腕の面方向以外の振動も、その第2のストッパ部材によって効果的に制限される。この結果、角速度センサ素子2の面方向だけでなく当該面と直交する方向に過大な衝撃が与えられた場合であっても、振動腕の破損や破壊を防止することができる。
<第4実施形態>
第4実施形態では、音叉型の角速度センサ素子について説明する。
図13は、音叉型の角速度センサ素子2aの平面的な構成を示す図である。図14は、図13のXIV−XIV線断面図である。なお、図13では振動腕の形状を図解するために、上下の第2のストッパ部材26aを省略している。
図13に示すように、音叉型の角速度センサ素子2aは、固定部21aおよび2本の振動腕23a,24aを備える。第1実施形態と同様に、固定部21a、振動腕23a,24aおよび第1のストッパ部材25aは、それぞれ共通の半導体材料、例えばシリコンからなり、ウェハをパターニングすることにより一括形成することが可能である。
第1のストッパ部材25aは、振動腕23a,24aに対して所定の間隔を空けて配置されている。また、振動腕23a,24aが形成された面と直交する方向には、2つの第2のストッパ部材26aが配置されている。第2のストッパ部材26aは、第1のストッパ部材25aおよび固定部21aに対して接着層27aを用いて固定されている。振動腕23a,24aに対する、第1および第2のストッパ部材25a,26aの間隔については、第1実施形態で説明した通りである。
第4実施形態によれば、第1および第2のストッパ部材25a,26aにより、振動腕23a,24aの3次元方向における振幅が制限されることから、第1実施形態で説明したのと同様の理由により、3次元方向のあらゆる衝撃に対して破損や破壊のしにくい音叉型の角速度センサ素子2aを実現することができる。なお、第1実施形態と同様に、第2のストッパ部材26aのない形態を採用してもよい。この場合には、2次元方向の衝撃に対して破壊しにくい音叉型の角速度センサ素子2aを実現することができる。
<第5実施形態>
第5実施形態では、H型の角速度センサ素子について説明する。
図15は、H型の角速度センサ素子2bの平面的な構成を示す図である。図16は、図15のXVI−XVI線断面図である。なお、図15では振動腕の形状を図解するために、上下の第2のストッパ部材26bを省略している。
図15に示すように、H型の角速度センサ素子2bは、固定部21bと、固定部21bに一端が連結された振動腕22b1と、振動腕22b1の他端を中心として振動腕22b1の延在方向と直交する方向に延在する振動腕22b2と、振動腕22b2の一端を中心として振動腕22b2の延在方向と直交する方向に延在する振動腕23bと、振動腕22b2の他端を中心として振動腕22b2の延在方向と直交する方向に延在する振動腕24bとを備える。
この角速度センサ素子2bでは、第1実施形態と同様に、固定部21b、振動腕22b1,22b2,23b,24bおよび第1のストッパ部材25bは、それぞれ共通の半導体材料、例えばシリコンからなり、ウェハをパターニングすることにより一括形成することが可能である。
第1のストッパ部材25bは、振動腕22b1,22b2,23b,24bに対して所定の間隔を空けて配置されている。また、振動腕が形成された面と直交する方向には、2つの第2のストッパ部材26bが配置されている。第2のストッパ部材26bは、第1のストッパ部材25bおよび固定部21bに対して接着層27bを用いて固定されている。振動腕に対する、第1および第2のストッパ部材25b,26bの間隔については、第1実施形態で説明した通りである。
第5実施形態によれば、第1および第2のストッパ部材25b,26bにより、振動腕22b1,22b2,23b,24bの3次元方向における振幅が制限されることから、第1実施形態で説明したのと同様の理由により、3次元方向のあらゆる衝撃に対して破壊しにくいH型の角速度センサ素子2bを実現することができる。なお、第1実施形態と同様に、第2のストッパ部材26bのない形態を採用してもよい。この場合には、2次元方向の衝撃に対して破壊しにくいH型の角速度センサ素子2bを実現することができる。
なお、上述したとおり、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない限度において様々な変形が可能である。ストッパ部材の形状に限定はなく、例えば、ストッパ部材は、固定部及び振動腕とは独立して形成されていてもよい。
図17は、固定部21及び振動腕22〜24とは別体に形成された島状の第1のストッパ部材25cを備えた角速度センサ素子を示す上面図である。図17では、円柱状の第1のストッパ部材25cが、駆動腕23及び検出腕24の両側に配置されている例を示している。図17に示す例では、第1のストッパ部材25cは、過度の振動時に駆動腕23及び検出腕24に衝突するように構成されているが、島状の第1のストッパ部材25cの形状及び配置を最適化することにより、駆動腕23及び検出腕24に加えて伝達腕22に衝突するように構成することも可能である。
図17に示すように、第1のストッパ部材25cを振動腕及び固定部に対して独立して形成することにより、振動腕が第1のストッパ部材25cに衝突した際の衝撃を素子全体に伝わりにくくすることができる。
また、例えば、ストッパ部材として、第1のストッパ部材25を設けずに第2のストッパ部材26のみを設けてもよい。また、例えば、振動腕の配置および形状に限定はなく、角速度の検出原理にも限定はない。また、振動腕への圧電素子の配置や構成に限定はない。
本発明の角速度センサ素子は、角速度の検知が必要なあらゆる装置および機器に搭載することができ、例えば、ビデオカメラの手振れ検知や、バーチャルリアリティ装置における動作検知や、カーナビゲーションシステムにおける方向検知などに利用することができる。
第1実施形態に係る角度速度センサ装置の分解斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 図1の角速度センサ素子の構成を示す上面図である。 圧電素子の配置を示すための角速度センサ素子の拡大図である。 図4のV−V線断面図である。 駆動腕23の駆動振動を示す図である。 伝達腕22の屈曲振動を示す図である。 検出腕24の検出振動を示す図である。 衝撃Dに起因する駆動腕23および検出腕24の振動を示す図である。 衝撃Eに起因する伝達腕22の振動を示す図である。 第2実施形態に係る角速度センサ素子における第1のストッパ部材25の要部を示す平面図である。 第3実施形態に係る角速度センサ素子の断面図である。 第4実施形態に係る角速度センサ素子の構成を示す図である。 図13のXIV−XIV線断面図である。 第5実施形態に係る角速度センサ素子の構成を示す図である。 図15のXVI−XVI線断面図である。 第1のストッパ部材の変形例を示す平面図である。
符号の説明
1…角速度センサ装置、2,2a,2b…角速度センサ素子、3…集積回路素子、4…ケース、5…上蓋部、21,21a…固定部、22…伝達腕、23…駆動腕、24…検出腕、25,25a,25b,25c…第1のストッパ部材、26,26a,26b…第2のストッパ部材、27,27a,27b…接着層、30a,30b…圧電素子、31…絶縁層、32…下部電極、33…圧電体、34…上部電極、41…集積回路支持部、42…センサ素子支持部、43…上蓋部支持部、G…内部空間。

Claims (4)

  1. 半導体材料から形成される振動腕と、
    振動腕上に形成された圧電素子と、
    前記振動腕の振動範囲を制限するように設けられたストッパ部材と、
    を有し、
    前記振動腕は、駆動腕、検出腕、及び伝達腕を含み、
    前記ストッパ部材は、前記振動腕の全周又は全体を取り囲むように、前記振動腕に対して所定の間隔で離間配置されたものである、
    角速度センサ素子。
  2. 前記ストッパ部材は、前記振動腕が形成された面に沿って配置され、前記面内における前記振動腕の振動範囲を制限する第1のストッパ部材を有する、
    請求項1記載の角速度センサ素子。
  3. 前記ストッパ部材は、前記振動腕が形成された面とは異なる面に沿って配置され、前記振動腕が形成された面と交差する方向における前記振動腕の振動範囲を制限する第2のストッパ部材を有する、
    請求項2記載の角速度センサ素子。
  4. 前記ストッパ部材は、前記振動腕の少なくとも一部が接触する部位が、該接触の際の前記振動腕の姿態に沿う形状を有するものである、
    請求項1〜3のいずれか1項記載の角速度センサ素子。
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