JP2004115540A - 環状ペプチド抗真菌剤およびその製法 - Google Patents

環状ペプチド抗真菌剤およびその製法 Download PDF

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ジェフリー・スコット・ニッセン
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Abstract

【課題】 新抗真菌・寄生体化合物および治療法を提供すること。
【解決手段】 次式(1)の化合物、特にジデオキシ型(R=H)を提供する。
【化1】
Figure 2004115540

(式中、R’は、水素、メチルまたはNH2C(O)CH2−;R’’は、メチルまたは水素;Rは、ヒドロキシまたは水素;R1は、ヒドロキシ、水素またはヒドロキシスルホニルオキシ;R7は、ヒドロキシ、水素、ヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキシ;R2は、新アシル側鎖;をそれぞれ示す)
【選択図】 なし

Description

発明の背景
 本発明は、環状ペプチド抗真菌剤、殊にエチノカンジン族の環状ペプチド抗真菌剤のアシル誘導体;真菌および寄生体感染症治療法;およびこの方法に有用な組成物に関する。
 この発明が提供する化合物は、それが種々の微生物の培養で製造する環状ペプチド抗真菌剤から誘導するので、半合成抗真菌剤である。多数の環状ペプチド抗真菌剤が公知である。その中には、エチノカンジンB(A30912A)、アクレアシン、ムルンドカンジン、スポリオファンジン、L−671329、FR901379およびS31794/F1がある。これらの抗真菌剤はすべて、環状ヘキサペプチド殻または骨格、環状アミノ酸の一つのアミノ基、その殻または骨格から出る側鎖をなす脂肪酸アシル基を持つ点が構造的特徴である。例えば、エチノカンジンBはリノレオイル側鎖を持ち、アクレアシンはパルミトイル側鎖を持つ。環状ヘキサ−ペプチドのこの脂肪酸側鎖は、酵素的脱アシル化で除去され、遊離の骨格(式(1)でR2が水素のものを、以後こう呼ぶ)を提供することができる。この骨格のアミノ基を再アシル化すると、半合成抗真菌剤化合物を提供する。例えば、エチノカンジンB骨格は、ある種の非天然側鎖基で再アシル化する時、多数の抗真菌剤を提供する(デボノ、米国特許第4293489号参照)。このような抗真菌剤化合物の中には、シロファンジンがあり、式(1)中、Rがメチル、R1が水素、R2がp−(n−オクチルオキシ)ベンゾイルで表される。
 環状ヘキサペプチドの酵素的脱アシル化は、アボット等、米国特許第4293482号に記載のアクチノプラネス・ユタヘンシス(Actinoplanes utahensis)および関連微生物により生産される脱アシル化酵素で実施される。
 本発明は、たとえば、病原性カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)に対して、強化された抗真菌および抗寄生体力価を授ける独特の側鎖アシル基を持つ、アシル化環状ヘキサペプチドを提供する。また、アミナール基およびベンジル性ヒドロキシ基を除去して、式(1)(R=H)のジデオキシ化合物とする方法も提供する。
発明の要約
 本発明が提供する化合物は、下式(1)で表される:
Figure 2004115540
[式中、
 R’は、水素、メチルまたはNH2C(O)CH2−;
 R’’とR’’’は、独立にメチルまたは水素;
 RとRyは、独立にヒドロキシまたは水素;
 R1は、ヒドロキシ、水素またはヒドロキシスルホニルオキシ;
 R7は、ヒドロキシ、水素、ヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキシ;そして
 I)R2が次式で表される置換ベンゾイル基で、
Figure 2004115540
   A)R3は、次式で表されるポリオキサアルキル基
   −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
   (ここに、mとnは、2から4までの整数、pは、0または1);
   B)R3は、次式で表される不飽和炭化水素基
   −Y−(C1〜C12アルキル)
   (Yは、−C≡C−または−CH=CH−);
   C)R3は、式−O−(CH2m−Gの基(ここにmは、上に定義した通
   り、Gは、C7〜C10ビシクロアルキルまたはC7〜C14トリシクロアル
   キル);
   D)R3は、キノリル)であるか、または
II)R2が次式で表されるアシル基
Figure 2004115540
(ここに、Zは、−O−、−C≡C−、−CH=CH−、−CH2−CH2−、
 −CH2−または炭素炭素間結合;
   A)R4は、水素、C2〜C12アルキニル、C2〜C12置換アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C3〜C12シクロアルコキシ、ナフチル、ピリジル、チエニル、ベンゾチエニル、キノリルまたはフェニルであるか;
   B)R4は、置換基としてアミノ、C1〜C12アルキルチオ、ハロゲン、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C12置換アルキル、C2〜C12置換アルケニル、C2〜C12置換アルキニル、C1〜C12アルコキシ、トリフルオロメチル、フェニル、置換フェニル、次式で表されるポリオキサアルキル基で置換されたフェニル
 −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
(ここに、m、n、pは、前記定義の通り)を持つフェニル;
   C)R4は、置換基として、フルオロ、ブロモ、クロロまたはヨードで置換されたC1〜C6アルコキシを持つフェニル;
   D)R4は、置換基として、C3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、C2〜C12アルキニル、アミノ、C1〜C4アルキルアミノ、ジ(C1〜C4アルキル)アミノ、C1〜C12アルカノイルアミノ、次式で表されるポリオキサアルキル基で置換されたフェニル
 −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
(ここに、m、n、pは、前記定義の通り)
  を持つC1〜C12アルコキシ;
   E)R4は、次式の基で置換されたC1〜C12アルコキシ;
     −NHC(O)R8
  (ここに、R8は、フェニルで置換されていてもよいC1〜C6アルコキシ)
   F)R4は、次式で表される基
     −O−(CH2pP’−W−R5
  (ここに、p’は、2から4の整数;Wは、ピロリジノ、ピペリジノまたはピペラジノ;R5は、水素、C1〜C12アルキル、C3〜C12シクロアルキル、ベンジル、またはC3〜C12シクロアルキルメチル);
   G)R4は、次式で表される基 −Y−R6
  ここに、Yは、前記と同意義;
   R6は、置換基として、C1〜C12アルキル、C1〜C12置換アルキル、C3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、フェニル、C3〜C12シクロアルケニル、ナフチル、ベンゾチアゾリル、チエニル、インダニル、フルオレニル、アミノ、C1〜C12アルキルチオ、ハロゲン、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C12アルコキシ、トリフルオロメチル、−O−(CH2pP’−W−R5、フッ素、ブロモ、ヨード、またはクロロ置換C1〜C6アルコキシで置換されたフェニルであるか、
   R6は、置換基として、次式で表される基を持つフェニル
   −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
 (ここに、m、nとpは、前記と同意義);
 III)R2は、次式を持つ基
Figure 2004115540
式中、Rxは、C1〜C12アルコキシまたは次式で表されるポリオキサアルキル基
  −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
(ここに、m、nとpは、前記と同意義);
 IV)R2は、次式を持つ基
Figure 2004115540
(ここに、R9は、フェニル、C1〜C12アルキルまたはC1〜C12アルコキシ);または
V)R2は、R4で置換されたナフトイルである。
但し、
 R’がメチルまたはNH2C(O)CH2−;
 R’’がメチル;
 R’’’がメチル;
 Ryがヒドロキシ;
 Rがヒドロキシ;であって
  a)R1がヒドロキシスルホニルオキシで、R7がヒドロキシ、ヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキシであるか、または
  b)R1が水素またはヒドロキシスルホニルオキシで、R7がヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキシ
のどちらかである時に限り、
  R2は、i)次式の基ではなく
Figure 2004115540
(ここに、R3が−O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキルで、p=0);
 ii)次式の基でもなく
Figure 2004115540
(ここに、Zが炭素炭素間結合または−O−で、R4がC1〜C12アルコキシ)
 iii)R4で置換されたナフトイルでもない(ここでは、R4は、水素、フェニル、またはC1〜C12アルコキシ)
 ものとする。
 更に、本発明の化合物を用いて寄生体および真菌の活動を阻止する組成物と方法およびこの化合物のジデオキシ体の製造法も提供する。
 式(1)で表される化合物は、公知のN−アシルヘキサペプチド抗真菌剤よりも優れた性質を持つ。例えば、全身性抗真菌剤にとって重要な性質である経口生物学的利用能を示す。また、式(1)のN−アシル化合物の多くは、強化された抗真菌作用と強化された水溶性を持つ。
 詳細な説明
 用語「C1〜C12アルキル」は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシル基のような、直鎖または分枝鎖のアルキル炭化水素基を示す。 
 用語「C2〜C12アルケニル」は、 ビニル、1−プロペン−2−イル、1−ブテン−4−イル、1−ペンテン−5−イル、1−ブテン−1−イルなどのような基を示す。
 用語「C2〜C12アルキニル」は、エチニル、プロピニル、ペンチニル、ブチニルなどのような基を示す。 
 用語「C1〜C12アルキルチオ」は、メチルチオ、エチルチオ、t−ブチルチオなどのような基を示す。 
 用語「C1〜C12アルコキシ」は、たとえばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ヘプトキシ、オクチルオキシ、ドデシルオキシなどのような直鎖または分枝鎖のオキシアルキル基を示す。 
 用語「C3〜C12シクロアルコキシ」は、シクロプロポキシ、シクロブトキシなどのような基を示す。 
 用語「C3〜C12シクロアルケニル」は、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニルなどのような基を示す。
 用語「C1〜C12置換アルキル」、「C2〜C12置換アルケニル」 、と「C2〜C12置換アルキニル」は、上記が、ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、アミノ、保護アミノ、C1〜C7アシルオキシ、ニトロ、カルボキシ、保護カルボキシ、カルバモイル、カルバモイルオキシ、シアノ、メチルスルホニルアミノ、フェニル、置換フェニル、またはC1〜C12アルコキシで一重または二重に置換されたものを意味する。 
 用語「置換フェニル」は、ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、カルボキシ、保護カルボキシ、カルボキシメチル、ヒドロキシメチル、アミノ、アミノメチル、トリフルオロメチルまたはN−(メチルスルホニルアミノ)から選んだ基1個、2個または3個で置換されたフェニルを表す。
 用語「C3〜C12シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルのような基を示す。 
 用語「C1〜C4アルキルアミノ」は、メチルアミノ、エチルアミノ、n−ブチルアミノなどのような基を示す。 
 用語「ジ−(C1〜C4アルキル)アミノ」は、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ、ジ−n−ブチルアミノ、メチルエチルアミノ、メチル−n−ブチルアミノなどの3級アミノ基のような基を示す。 
 用語「C1〜C12アルカノイルアミノ」は、C1〜C12カルボン酸から誘導されるアシルアミノ基のような基を示し、ホルムアミド、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノなどが例示される。 
 用語「C3〜C12シクロアルキルメチル」は、前記C3〜C7シクロアルキルが更にメチルに置換したものを示す。
 用語「C7〜C10ビシクロアルキル」と「C7〜C14トリシクロアルキル」は、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−4−エン−2−イル、ビシクロ[3.3.1]ノナ−3−イル、ビシクロ[3.3.1]ノナ−2−イル、ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イル、ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2−イル、アダマンチルなどのような基を示す。 
 用語「ジデオキシ」は、式(1)で、R=Hの化合物を示す。 
 寄生体および真菌活性阻止方法に関して使われるような用語「阻止」は、その正常の定義、すなわち、停止、遅延または予防的な阻害または予防を意味する。
 寄生体および真菌の活動に関して使われるような用語「活動」は、その成長および特性の表現およびその寄生体または真菌の存在による結果を含む。
 用語「接触」は、本発明の化合物と寄生体または真菌とを接触させて寄生体および真菌の活動を阻止する方法に関して使われるものであるが、その正常の定義を意味する。しかし、この用語は、阻止機構のようなこれ以上の方法上の限定は暗示しない。そしてこの方法は、寄生体および真菌の活動をこの化合物とその特有の抗寄生体性および抗真菌性の働きで阻止すると言うこの発明の本質を含むように定義される。言い換えれば、この方法で使われる化合物は、そのような阻止を引き起こす薬である。
 式(1)中、R2で表されるアシル基の例は、たとえば、2−メトキシエトキシ(p=0、m=1)、2−エトキシエトキシ、2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ(m=2、p=1、n=2)、3−(2−エトキシエトキシ)−プロポキシ、3−(2−メトキシエトキシ)ブトキシ基などのようなポリオキサ−アルキル基で置換されたベンゾイル基である。 
 R2が不飽和炭化水素基−Y−(C1〜C12−アルキル)で置換されたベンゾイルであるR3基の例は、たとえば、アセチレン性基−C≡C−(C1〜C12アルキル)およびシス型またはトランス型の−CH=CH(C1〜C12アルキル)を含み、たとえば、プロペニル、ブテニル、ヘキセニル、デセニルなど;プロピニル、ブチニル、ヘキシニル、ウンデセニルなどのアルキレンを含む。
 R2が次式で表される基であるアシル基の例は、
Figure 2004115540
ジフェニルエーテル(Z=−O−)、ジフェニルアセチレン(Z=−C≡C−)、スチルベン(Z=−CH=CH−)およびビフェニル(Z=炭素−炭素結合)である。Zが炭素炭素間結合、すなわち、フェニルフェニル間結合であるこのビフェニルの例の中には、4−[4−(ブチルオキシ)フェニル]ベンゾイル、4−[4−(シクロブチルメトキシ)フェニル]ベンゾイル、4−[4−(シクロペンチルメトキシ)フェニル]ベンゾイル、4−[4−(シクロヘキシルエトキシ)フェニル]ベンゾイル、4−[4−(n−ヘキシルオキシ)−フェニル]ベンゾイル、4−フェニルベンゾイル、4−[4−(11−アミノ−ウンデシルオキシ)フェニル]ベンゾイル、4−[4−(11−ホルムアミドウンデシルオキシ)フェニル]ベンゾイル、4−[4−(イソペンチルオキシ)フェニル]ベンゾイルなどがある。Zが酸素原子である上式のジフェニルエーテルアシル基R2
 の例は、4−(4−ブチルオキシフェノキシ)ベンゾイル、4−(4−ヘキシルオキシフェノキシ)ベンゾイル、4−(4−エトキシフェノキシ)ベンゾイル、4−(4−ベンジルオキシフェノキシ)ベンゾイル、4−[4−(3−クロロブチルオキシ)フェノキシ]ベンゾイル、4−(4−ドデシルオキシフェノキシ)ベンゾイル、4−[4−(3−ジメチルアミノプロポキシ)フェニノキシ]ベンゾイルなどである。Zがアセチレン性結合またはエチレン結合であるジフェニルアセチレンおよびスチルベンアシル基R2の例は、4−スチリルベンゾイル、4 −(4−メトキシスチリル)ベンゾイル、4−(4−ブチルオキシスチリル)ベンゾイル、4−(フェニルエチニル)ベンゾイル、4−(4−エトキシフェニルエチニル)ベンゾイル、4−(シクロヘキシルオキシフェニルエチニル)ベンゾイルなどである。Zが炭素炭素間結合で、R4が式−O−(CH2pP’−W−R5 で表される上式で表されるアシル基R2の例は、4−[4−[2−(N−シクロ ヘキシルピペリジン−4−イル)エトキシ]フェニル]ベンゾイル、4−[4−[2−(N−ヘキシルピペリジン−4−イル)エトキシ]フェニル]ベンゾイル、4−[4−[2−(4−ベンジルピペリジノ)エトキシ]フェニル]ベンゾイル、4−[4−[2−(4−シクロヘキシルピペリジノ)エトキシ]フェニル]ベンゾイルなどのジフェニルアシル基である。R4が式−Y−R6で表されるアシル基の例は、4−[4−(フェニルエチニル)フェニル]ベンゾイル、4−[4−(フェニルエチニル)フェノキシ]ベンゾイル、4−[4−(ヘキシニル)フェニル]ベンゾイル、4−[4−(スチリル)フェノキシ]ベンゾイル、4−[4−(4−ベンジルフェニルエチニル)フェニル]ベンゾイル、4−[4−(4−(4−メチルピペリジノ)エトキシ]フェニル]エチニル]フェニル]ベンゾイルなどのアシル基を含む。R4が式−O−(CH2pP’−W−R5で表されるア シル基は、ピペリジンおよびピペラジンヘテロ環基の塩基性アミノ基が塩酸、臭化水素酸、硫酸および燐酸のような無機酸およびスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸、クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、イソフタル酸、サリチル酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、マロン酸などの酸のような有機酸などと共に塩を作る。
 以下の表は、式(1)で表される他の環状ペプチドの例を含む。表1は、アシル基R2が次式のものである環状ペプチドの例を含む。
Figure 2004115540
 次の表2は、R2が次式で表される式(1)の化合物を掲載する。
Figure 2004115540
 次の表3は、R2が表2で示される式のもので、R4が式−O−(CH2p−W−R5で表される式(1)の化合物を例示する。
Figure 2004115540
 式(1)で表されるアシルシクロヘキサペプチドは、抗寄生体活性を示す。例えば、特に病原性真菌カンジダ・アルビカンスおよびカンジダ・パラプシロシスに対して活性である。また、アスペルギルス・フミガタスに対しても顕著な活性を示す。これらは、試験管内でも生体内でも活性であるから、全身性真菌感染症の撲滅に有効である。 
 本発明の化合物は、また免疫不全症の患者における日和見感染症の第一次的な原因となる微生物の生育を阻止する。例えば、本発明の化合物は、エイズ患者のニュウモシティス肺炎の原因菌であるニュウモシスティス・カリニの生育を阻止する。 
 本発明の化合物の抗真菌活性は、試験管内では、標準的寒天希釈試験とデイスク拡散試験で測定され、被検化合物の最小阻止濃度が得られる。全身性真菌感染症の処置における被検化合物の有効用量を測定するためには、マウスにおける標準的生体内試験を用いる。
 下記表4A〜Eは、本発明化合物のカンジダ・アルビカンスおよびカンジダ・パラプシロシスに対する最小生育阻止濃度(MIC)をミリリットル当りミクログラム(mcg/ml)で、そしていくつかの化合物については、マウスにおける有効用量ED50を含む。   
 
 表4A〜Eでは、R’=CH3、R’’=CH3、R’’’=CH3、Ry=OH、R7=OH、R1=Hである。表4A〜Dでは、R=OHであるが、表Eでは、R= Hである。 
 表4Aでは、R2は、下式のものである。
Figure 2004115540
(R3は、表4に示されている)
 表4Bでは、R2は、下式の基である。
Figure 2004115540
(Zは−O−で、R4は、前記と同意義)
 表4Cでは、Zが炭素炭素間結合である以外は表4Bと同じである。
 表4Dでは、前記定義のR2を持つ化合物の活性を示す。
 表4Eでは、前記のR2を持つジデオキシ(R=H)化合物を例示する。
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
 ジデオキシ化合物以外の本発明の化合物(式(1))は、R2が水素である式
 (1)で表される環状ヘキサペプチドのアミノ骨格で製造される。このアミノ骨格は公知の天然物からその天然化合物の脂肪酸側鎖を除去する公知の酵素的脱アシル化によって得られる。例えば、R’=R’’=R’’’=メチル、R=OH、Ryがヒドロキシ、R1がH、R7がOHでR2がリノレオイルである式(1)によっ て表すことのできるエチノカンジンBは、米国特許第4293482号と第4304716号に記載の微生物アクチノプラネス・ユタヘンシスが生産する脱アシル化酵素で脱アシル化されてエチノカンジンB骨格(R2=H)を提供する。
 N−脱アシル化されてアミノ骨格出発物質を提供する公知天然環状ヘキサペプチドには、エチノカンジンB(別名A−30912A)、アクレアシン(パルミトイル側鎖)、テトラヒドロエチノカンジンB(ステアロイル側鎖)、ムルンドカンジン(分枝C15側鎖)、L−671329(C16分枝側鎖)、 S31794/F1(テトラデカノイル側鎖)、スポリオフンジン(C15分枝側鎖)およびFR901379(パルミトイル側鎖)を含む。N−脱アシル化で得られるアミノ骨格は、次に公知のアミノアシル化操作を用いてアシル化され、R2が前記定義 のアシル基を表す式(1)で表されるN−アシル環状ヘキサペプチドを提供する。アシル化剤はカルボン酸RCOOHの、好ましくは2,4,5−トリクロロフェニルエステルのような活性エステルである。R2COOH前駆体は、ニトリル R2CNまたはエステルR2COOC1〜C4アルキルの加水分解によって製造される。これらのニトリルおよびエステル中間体は、公知の方法で製造される。
 表5〜10のアルコキシ芳香族(すなわち、フェニルおよびビフェニル)化合物は、下記二操作の一つによって製造される:
 A.ヒドロキシ芳香族化合物(1当量)をアセトニトリル(200〜300ml)にとかし、カリウムt−ブトキシド、炭酸カリウムのような塩基(1当量)を加える。アルキル基の臭化物、ヨウ化物またはトルエンスルホニル化物(1当量)を次に加え、溶液を6時間還流する。溶媒を減圧蒸発し、残渣をエーテルと2N−水酸化ナトリウムに溶かす。エーテル層を硫酸マグネシウム上乾燥し、蒸発してアルコキシ芳香族生成物を得る。
 B.ヒドロキシ芳香族化合物(1当量)、アルキルアルコール(1当量)およびトリフェニルホスフィン(1当量)をテトラヒドロフラン(200〜300ml)に溶かし、アゾジカルボン酸ジエチル(1当量)を室温で10分間に滴加する。17時間後、溶媒を減圧除去し、残渣をエーテルに溶かす。有機層を2N−水酸化ナトリウム溶液で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して生成物を得、これをエーテル/ペンタンから結晶化するか、もし生成物が三級アミンを含むときは、塩酸塩を造り、メタノール/酢酸エチルから結晶化させる。
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
 表11〜14に含まれるアルキニルおよびアルケニル芳香族化合物は下記操作によって製造される:
 芳香族基の臭化物、ヨウ化物またはトリフルオロメタンスルホニル化物を窒素気下、アセトニトリル(600ml/芳香族反応物0.1モル)に溶かす。アルキンまたはアルケン(1当量)、トリエチルアミン(2当量)、塩化パラジウム(0.05当量)、トリフェニルホスフィン(0.1当量)およびヨウ化第一銅(0.025当量)を加え、溶液を17時間還流する。溶媒を減圧除去し、残渣をエーテル(300ml)中、かきまぜる。固体を濾去し、濾液を1N−塩酸溶液で洗う。有機層を硫酸マグネシウム上乾燥し、蒸発して生成物を得る。
Figure 2004115540
Figure 2004115540
 表15に掲載する芳香族ホウ素酸は、下記操作によって製造した。 
 芳香族ハロゲン化物(1当量)をテトラヒドロフラン溶媒中、−78℃に冷却する。ブチルリチウム(1.2当量)を加える。15分後、ホウ酸トリイソプロピル(2当量)を加え、10分間撹拌後、冷浴を除く。反応物を室温まで温め、水を加えて反応を止め、続いて1N−HClを加える。有機層を減圧濃縮すると固体の沈殿が生じ、これを濾取する。この固体をヘキサンで洗えば、純ボロン酸を得る。
 表16に掲載するターフェニルエステルは、下記の方法で作った。
 芳香族ボロン酸(1当量)、4−ヨード安息香酸メチル(1当量)および炭酸カリウム(1.5当量)を、窒素を通じておいたトルエン溶媒中で混合した。或るいは、ヨードソ安息香酸のトリクロロフェニルエステルを使ってもよい。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.03当量)を加え、7時間還流した。溶液のデカンテーションで炭酸カリウムを除き、減圧濃縮した。残渣をアセトニトリルとかきまぜ、生成物の固体を濾取した。
Figure 2004115540
 表5〜16に記載する芳香族ニトリルまたはカルボン酸エステルは、下記二種の加水分解操作の一つでカルボン酸に変換できる。
 A.芳香族ニトリルをエタノールと過剰の50%水酸化ナトリウム溶液に溶かし、2時間還流する。固体が沈殿するまで水を加える。沈殿を濾取し、ジオキサンと6N−塩酸溶液に加え、17時間還流する。水を加え、結晶するカルボン酸生成物を濾取し、減圧下に乾燥する。
 B.カルボン酸メチルエステルをメタノ−ルにとかし、過剰の2N−水酸化ナトリウム溶液を加え、溶液を5時間還流する。溶液を過剰の塩酸で酸性化し、沈殿が生じるまで水を加える。カルボン酸を濾取し、減圧乾燥する。
 カルボン酸を表17〜25に示す下記一般操作によって、2,4,5−トリクロロフェニルエステルに変換する:
 芳香族酸(1当量)、2,4,5−トリクロロフェノール(1当量)およびN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(1当量)を塩化メチレンに溶かす。混合物を17時間撹拌後、濾過する。濾液を蒸発乾固し、残渣をエーテルに溶かし、濾過し、結晶化が始まるまでペンタンを加える。結晶性生成物を濾取し、減圧乾燥する。
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
 式(1)のジデオキシ化合物は、ベンジル性およびアミナール性ヒドロキシ基を除去によって製造する。この方法は、ジデオキシ以外の式(1)の化合物(ここにR2は水素またはアシル)とトリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸または三フッ化ホウ素エーテレート、好適なのはトリフルオロ酢酸、のような強酸および水素化シアノボロンまたはトリエチルシラン、好適なのはトリエチルシラン、のような還元剤との反応を含む。反応は、−5と70℃の間の温度で塩化メチレン、クロロホルムまたは酢酸、好適なのはジクロロメタン、のような適当な溶媒中で起きる。基質1モル当り、酸は、2から60モル量、還元剤は、2から60モル量存在させるのがよい。この方法は、アミナールおよびベンジル性水酸基の選択的除去をもたらす。
 式(1)で表される化合物は、以前に知られているN−アシルヘキサペプチド抗真菌剤よりも優れた性質を持つ。例えば、一般にこの化合物は、全身性抗真菌剤にとって重要な性質である経口生物学的利用能を示す。また、式(1)のN−アシル化合物の多くは、強化された抗真菌作用と強化された水溶性を持つ。
 式(1)で表されるN−アシルヘキサペプチドのあるものの中には、本発明の好適な態様がある。R2が下式のジフェニルアシル基である化合物は、好適な抗真菌剤である。
Figure 2004115540
ここに、Zは、炭素炭素間結合で、R4は、アルコキシ、シクロアルコキシまたはシクロアルキルアルコキシ基
また、Zが炭素炭素間結合、R4が−Y−R6、R6がC1〜C12アルキルフェニルまたは置換フェニル、Yがアセチレン性結合であるもので表される時も、好適な化合物である。
 Zが炭素炭素間結合、R4が−O−(CH2p−W−R5、ここではWはピペリジン基、で表される時は、N−アシルヘキサペプチドの別の好適な群である。
 上記で第一に指摘した基の好適化合物の例は、4−(4−アルコキシフェニル)ベンゾイル、このアルコキシ基は、好ましくはC5〜C10アルコキシ基またはC3〜C7アルキルで置換されたC1〜C4アルコキシ、を含む。この種の好適化合物の例は、R2が4−(4−n−ヘキシルオキシフェニル)ベンゾイル、4−(4−n−ヘプチルオキシフェニル)ベンゾイル、4−(4−n−オクチルオキシフェニル)ベンゾイル、4−[4−(3,3−ジメチルブトキシ)フェニル]ベンゾイル、4−[4−(2−シクロペンチルエトキシ)フェニル]ベンゾイルおよび4−[4−(2−シクロヘキシルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾイルである式1で表される。
 上記で第二に指摘した、R4が−Y−R6である好適化合物の例は、4−[4−(フェニルエチニル)フェニル]ベンゾイルおよび4−[4−(n−ブチルエチニル)フェニル]ベンゾイルを含む。 
 R4が−O−(CH2p−W−R5を表す本発明の好適な化合物の例は、R2が下式を持つ時に表される。
Figure 2004115540
ここに、W−R5は、ピペリジノ、4−n−プロピルピペリジノ、4−ベンジルピペリジノ、4−シクロヘキシルピペリジノ、4−シクロヘキシルメチルピペリジノ、および塩酸塩、硫酸塩または燐酸塩のような医薬的に受容し得る酸付加塩
 好適なシクロヘキシルペプチド化合物は、R’=R’’=メチル、R1が水素で、R2が前記の好適なアシル基である式1で表される。
 表26には、もっとも好適なR2置換基を掲載する、ここで、R=R7=Ry=OH、R’=R’’=R’’’=CH3、R1=Hである。
Figure 2004115540
 この発明が提供するN−アシルヘキサペプチドは、全身性感染および皮膚感染両真菌感染症の治療に有用である。それ故、この発明は、また宿主に抗真菌的に有効で無毒な量の式1で表されるN−アシルシクロヘキサペプチドを投与することからなるヒトおよび動物の真菌感染症の治療法をも提供する。好適な抗真菌法は、式1でR’=R’’=メチル、R1が水素でR2が前記の好適なアシル基である N−アシルヘキサペプチド化合物を投与することを含む。
 抗真菌化合物は、たとえば、筋肉内、腹腔内または皮下など非経口的に、または経鼻腔的に、経口的にまたは皮膚感染では局所的に、投与できる。投与量は、もちろん感染症の性状と重篤度、宿主の年齢や一般健康状況、および特定の宿主の特定の抗真菌剤に対する耐性のような要因に依存して変化する。同様に、特定の治療用量は、そのような要因によって変化するであろうし、単回日用量または日に多数回投与してもよい。その治療は、約2〜3日から約2〜3週間またはそれ以上続けてもよい。
 この発明は、また、本発明の抗真菌化合物を投与するのに有用な医薬的組成物をも提供する。この組成物は、式1で表されるN−アシルヘキサペプチドまたはその医薬的に受容し得る、無毒な塩および医薬的に受容し得る担体を含む。
 非経口投与には、この組成物は、式1の化合物と脱イオン水、生理的食塩水、5%デキストローズおよび他の常用の希釈剤のような生理学的に受容し得る希釈剤を含む。組成物は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたは他の公知の溶解剤のような溶解剤を含有してもよい。この組成物は、乾燥粉末剤または凍結乾燥粉剤の形の抗真菌剤と添加物を含む無菌バイヤル剤としてもよい。使用前に、生理的に受容し得る希釈剤を加え、溶液を注射筒に取り、患者に投与する。経口投与には、抗真菌化合物をゼラチンカプセルに詰めるか、錠剤とする。この錠剤は、また結合剤、分散剤または式1の特定の抗真菌剤とその用量のために適する大きさの錠剤を製造するために適当な添加剤を含む。小児科や老人科用には、抗真菌化合物を芳香性の液体懸濁液、溶液または乳液として製剤化してもよい。好適な経口担体系はリネオール酸、クレモフォルRH−60および水で、好ましくは量(容)で8%リネオール酸、5%クレモフォールRH−60および87%滅菌水である。この系に、2.5〜40mg/ml量の化合物を加える。
 局所投与には、抗真菌化合物を皮膚表面への適用のために乾燥粉末と共に、または溶解性水性液体または非水性液体、たとえばアルコールやグリコールを含む液体組成物に製剤化してもよい。この組成物は、ここで提供される抗真菌方法で使用するのに有用な剤型である。
 ここで提供されるN−アシルシクロヘキサペプチドを上記のようにバイヤル当り約50mgと約500mgの間を含む注射用単位用量製剤に、製剤化してもよい。経口用には、カプセルまたは錠剤当り約100mgと約500mgの間を含むゼラチンカプセルまたは錠剤として提供できる。
 本発明の好適な組成物は、R’=R’’=メチル、R1が水素で、R2が4−[4−(フェニルエチニル)−フェニル]ベンゾイルである式1で表される活性成分をゼラチンカプセルに含むか、または活性成分抗真菌剤として式1でR’=R’’=メチル、R1が水素で、R2が4−[4−[2−(4−シクロヘキシルピペリジノ)エトキシ]フェニル]ベンゾイルまたはその塩酸塩型を錠剤またはゼラチンカプセルに含む。別の好適な組成物は、上記好適化合物が用いられているものである。
 本発明のさらに別の側面では、ニューモシティス肺炎罹患患者の処置法が提供される。この方法は、微生物ニューモシティス・カリニによる感染症の発症を阻止するために予防的に用いることができる。このN−アシル環状ペプチドは、非経口的に、たとえば、筋肉内(i.m.)、静脈内(i.v.)、または腹腔内(i.p.)注射に、または経口的に、または肺への気管に直接吸入によって、投与できる。環状ペプチドをこの化合物のエアロゾルスプレー製剤の吸入によって投与するのも好ましい。
 環状ペプチドの有効量は、患者体重の約3mg/kgから約100mg/kgの間であろう。投与量は、治療期間を通じて単回日用量または一日複数回、たとえば一日2回、3回または4回でもよい。個々の用量、投与経路、投与回数および治療期間は、感染症の重さと程度、患者の年齢と一般状況、患者の治療に対する反応および患者がこの医薬に対する耐性のような要因によって変るであろう。AIDS患者のPCP感染症は、感染の性質により、高度に難治性であることが知られている。例えば、重症の進行感染症では、気管の内腔表面が感染物で詰まり、肺組織に広く寄生体の生育が起きる。進行感染症の患者は、それ故、長期間高用量を要するであろう。反対に、感染が重くない免疫不全患者でPCP感受性の患者は、低用量で少回数の予防的用量で処置できる。
 式1で表される環状ペプチドの活性は、免疫抑制ラットで実証される。検査は一般に以下のように行った。免疫抑制開始1週後、ラット気管内に寄生体を接種し、残りの試験期間中、免疫抑制に保った。予防的処置は、寄生体接種1日後から開始し、治療的処置は、適当なPCP発症3または4週後に開始した。動物8または10匹を次の群に分けた:被検化合物投与動物;非処置ニューモシスティス感染対照動物;トリメトプリム−スルファメトキサゾール(TMP−SMX)処置動物;と非処置、非感染対照動物。種々の処置の効果は、体重と研究期間中における生存の観察および剖検でのPCPの重篤度の測定によって評価した。肺の染色塗沫標本と染色肺ホモジェネートを評価してP.カリニ感染症の重篤度を判定した。
 検査で使った免疫不全ラットは、以下のように作った。体重各120〜140gの雌ルイスラットをメチルプレドニゾロンアセテート第1週4mg/100g、第2週3mg/100g、以後2mg/100gの用量で免疫抑制した。非感染対照ラットを除く全ラットに重症感染動物(感染評点6)の肺から得、低温保存(液体窒素)接種物として保持したP.カリニ(栄養型、前嚢子および嚢子)>105から106個の間を含むダルベコの修飾イーグル培地0.1mlから0.2mlを気管ないに接種した。ラットを免疫抑制に維持し、被検化合物での治療開始3から4週前にPCPを発症させた。各週体重を記録し、動物間で体重減少百分率の分布が近似するように処置群分けをした。ラットを2から3週被検化合物で処置後、剖検した。予防研究には、被検化合物の摂取を気管内摂取の1日後から始め、ラット剖検まで続けた。
 被検化合物の評価期間に続き、ラットを解剖し、検査結果をギムザ染色、銀メテナミン染色印象(スタンプ)塗沫および/または銀メテナミン染色肺ホモジェネート(下記参照)で評価した。解剖は以下に従って行った。被検ラットをケタミン塩酸塩とキシラジンの混合物で麻酔し、次に右心胞から放血した。腹腔と胸腔内の内蔵の巨視的病変を調べた。   
 
 各ラットの左葉からの肺組織の一部を取り、下記の印象塗沫標本を作成した。ギムザ染色印象塗沫標本を寄生体(栄養型、前嚢子および嚢子)の総数を計数した。処置が抗ニューモシスティス活性を示した群(ギムザ染色スライドからの感染評点で判断して)中のラットと対照群のラットからの印象塗沫標本を微生物の嚢子壁に特有の染色であるメタミン銀染色をした。印象塗沫標本を乱数化し、番号を付け、次に評価した。感染評点は、以下の通り。
Figure 2004115540
評点6は、>1000微生物/視野(多数のため計数不能)を含む印象塗沫標本を示す感染のために残しておいた。ギムザ染色スライドは、顕微鏡で最大1008×までの倍率で調べた。メテナミン銀染色スライドは、最大倍率400×で調べた。
 ラット肺組織中の嚢子は、次のように数えた。前記のように各ラットの左葉からの肺組織の一部で印象塗沫標本を作製した。各肺の残りを秤量し、ハンクス平衡塩溶液(HBSS)(40×肺重量)を満たした管中に入れ、ブリンクマン型組織ホモゲナイザーでホモゲナイズした。この肺ホモジェネート標本2ミクロリットル(HBSS中1:4希釈)をテフロン(登録商標)被覆12孔スライドの孔中に入れ、メテナミン銀で染色し、嚢子数を印象塗沫標本に関して記したように評点した。
 
 被検動物における好適なN−アシル環状ヘキサペプチド2個の活性と効力を以下に示す。式1でR’=R’’=メチル、R1が水素で、R2が4−[4−(フェニ ルエチニル)フェニル]ベンゾイルである化合物を5mg/mlの濃度の溶液を1時間づつ週2回5週間エアロゾルとして投与した時、肺のP.カリニ嚢子は、90%減少した。10mg/kgを1日2回3週間経口的に投与した時、肺嚢子数は、感染対照と比べて99%以上減少した。
 好適なN−アシル環状ペプチドを経口または腹腔内注射で投与した時、この化合物は重症感染ラットの肺からP.カリニ嚢子を除去するのに有効であった。例えば、この化合物10または40mg/kgを1日2回4、8または12日間投与した時、重症感染ラットの肺に確認できる嚢子数を99%以上減らした。同様な効果は、この化合物を腹腔内に1mg/kg投与した時に観察された。予防活性を経口的に検定した時、この好適な化合物を感染動物に1mg/kgの用量で投与した時と高用量の5または4mg/kgで投与した時の2回の実験の1回では、>99%の嚢子減少を示した。
 R’=R’’=メチル、R1が水素で、R2が4−[4−[2−(4−シクロヘキ シルピペリジノ)エトキシ]フェニル]ベンゾイル塩酸塩である式1で表される本発明の別の好適な化合物もまたPCPの治療に有効である。エアロゾル予防法(60分処置2回、週2回5週)は、感染免疫不全ラットのPCP予防に高度に効果的であった。5、10、25または50mg/mlのエアロゾル溶液によるエアロゾル治療法は、対照に比べて肺嚢子数を>99%減少させた。同様な効果が腹腔内投与でも得られた。
 以下の本発明化合物とその製造法の実施例は、本発明をさらに記述する。
環状ヘキサペプチド骨格のN−アシル化
A30912A骨格の誘導体製造は、以下の一般法で行った。この誘導体は、表27に掲載する。A30912A骨格と2,4,5−トリクロロフェノールエステルをジメチルホルムアミド(25〜50ml)にとかし、室温で17〜65時間撹拌する。溶媒を減圧下に除き、残渣をエーテル中でかきまぜ、濾取する。生成物固体を塩化メチレンで洗い、次にメタノールかアセトニトリル水(1:1v/v)かに溶かす。溶液をウォータース600Eセミ分取クロマトグラフィー装置に注入し、ライニンダイナマックス−60AのC18逆相カラムを用いた。カラムを20〜40%アセトニトリル水から始め、0.5%第二燐酸アンモニウム水(w/v)で未反応のA30912A骨格が流出するまで展開(UV230nmで観察、流速20ml/分)し、次に緩衝液を除き、アセトニトリル水で生成物を流出した。生成物含有画分を減圧濃縮し、凍結乾燥して純粋な化合物を与える。生成物は、同じHPLC装置とウォータースC18ミクロボンダパックカラムを用い、UV230nmで観察しつつ、0.5%第二燐酸アンモニウム(w/v)を含む40%アセトニトリル水で流速2ml/分で展開した。生成物は、また高速原子衝撃質量分析スペクトル術(FABMS)でも分析した。(使用化合物では、R’=R’’ =R’’’=CH3、R=OH、Ry=OH、R1=H、R7=OHで、R2は、記載の通り)。
Figure 2004115540
Figure 2004115540
Figure 2004115540
 表27に掲載したような化合物は、さらにフェノール性水酸基を修飾すれば、R7=−OPO3HNaである表28の化合物を与える。製法は、下記の通り。リポペプチド(1当量)とピロ燐酸テトラベンジル(2当量)をあらかじめ13%モレキュラー・シーブスで乾燥しておいたジメチルホルムアミドに溶かした。水酸化リチウム一水和物(5当量)を加え、次に溶液を撹拌しながらHPLCで観察した。0.5時間目と1時間目に水酸化リチウム(5当量)を加えた。1時間と2時間の間に、氷酢酸で反応を止め、溶媒を減圧下に除去し、残渣をセミ分取C18逆相カラム上、アセトニトリル水溶出液を用いて精製した。精製された生成物を酢酸ナトリウム(1当量)と10%Pd/C触媒を含む酢酸/水(1:1)に溶かした。溶液を水素ガス気下に置き、1時間撹拌した。濾過して触媒を除き、溶液を凍結乾燥して、純粋の最終生成物を得た。純度を分析用HPLCで測定し、生成物を高速原子衝撃質量スペクトル(FABMS)で分析した。
Figure 2004115540
 ジデオキシシクロヘキサペプチドの製造
ジデオキシ化合物の製造は以下の操作で行ってもよい。表29に誘導体を列挙する。非デオキシシクロヘキサペプチド(式(1)でR=OHでR2は水素またはアシル)のジクロロメタン懸濁液に還元剤トリエチルシランのジクロロメタン溶液を加えた。溶液を撹拌、揮発性成分を減圧除去、残渣をジエチルエーテル中、撹拌した。化合物をHPLCを用いて精製し、生成物を凍結乾燥した。
 実施例
 ジデオキシシロファンジン
シロファンジン(10.00g〜9.71mmol)をジクロロメタン(100ml)に懸濁し、トリエチルシラン(96ml、602mmol)のジクロロメタン(50ml)溶液を加えた。これにトリフルオロ酢酸(46.4ml、602mmol)をジクロロメタン(50ml)溶液として15分間に加えた。溶液を室温で2時間撹拌した。揮発物反応成分を減圧除去、残渣をジエチルエーテル中でかきまぜた。化合物を逆相HPLCで、「プレプLC/システム500」ユニット(ウォータース社、マサチューセッツ州ミルフォード)により、プレプパック500/C18カラム(ウオータース社)を固定相に用いて精製した。カラムは、傾斜濃度移動相としてCH3CN/H2O(10:90〜20:80v/v)を500psiで展開した。生成物を含む画分を集め、減圧濃縮し、p−ジオキサンから凍結乾燥して、ジデオキシシロファンジン(6.66g、68.7%)を得た。FAB−MS:m/zC4972715として計算値,998.5086;実験値,998.512。UVλ(EtOH)nm(ε)202.60(61012)、256.20(18569)
 表29は、上記のように製造したジデオキシ化合物のR2、環状ヘキサペプチドと試薬の量、およびジデオキシ化合物の収率を示す。(R’=R’’=R’’’=CH3、R1=H、R=Ry=R7=OH);T.E.S.=トリエチルシラン;TFA=トリフルオロ酢酸;数字は重量(グラム)。
Figure 2004115540
 以下の式:
Figure 2004115540
で示される化合物(表27の直前でその製法を説明した)は、表28の直前の2つのパラグラフで示した様に、そのフェノール性水酸基を修飾してR7=−OPO3HNaである化合物を与える。製造される化合物は以下の式:
Figure 2004115540
で表わされる。この生産物は、FABMS(Lit使用)により分析すると1226.4853にピークを与える(計算値:C5874720PLi=1226.4886)。また、C18逆相カラムを使用し、0.5%の酢酸を加えた55%水性アセトニトリルを用いて2ml/分で溶出し、280nmのUVでモニターするHPLCにかけたところ、この化合物の保持時間は1.72分であった。
 好ましい実施態様では、本発明によれば、以下の項(A1)〜(A6)に示される化合物、組成物および方法などが提供される。
 (A1) 式(1)
Figure 2004115540
[式中、
 R’は、水素、メチルまたはNH2C(O)CH2−;
 R’’とR’’’は、独立にメチルまたは水素;
 RとRyは、独立にヒドロキシまたは水素;
 R1は、ヒドロキシ、水素またはヒドロキシスルホニルオキシ;
 R7は、ヒドロキシ、水素、ヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキ
 シ;そして
I)R2は、式
Figure 2004115540
で表される置換ベンゾイル基
(式中、
  A)R3は、式
  −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
 (ここに、mとnは、2から4までの整数、pは、0または1)
 で表されるポリオキサアルキル基;または
  B)R3は、式
  −Y−(C1〜C12アルキル)
 (ここに、Yは、−C≡C−または−CH=CH−)
 で表される不飽和炭化水素基;または
  C)R3は、式−O−(CH2m−Gの基、(ここにmは、上に定義した
  通り、Gは、C7〜C10ビシクロアルキルまたはC7〜C14トリシクロアル
  キル);または
  D)R3は、キノリル)であるか、または
II)R2は、式
Figure 2004115540
で表されるアシル基
(式中、
 Zは、−O−、−C≡C−、−CH=CH−、−CH2−CH2−、−CH2−または炭素炭素間結合;
  A)R4は、水素、C2〜C12アルキニル、C2〜C12置換アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C3〜C12シクロアルコキシ、ナフチル、ピリジル、チエニル、ベンゾチエニル、キノリルまたはフェニル;または
  B)R4は、置換フェニルであって、置換基がアミノ、C1〜C12アルキルチオ、ハロゲン、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C12置換アルキル、C2〜C12置換アルケニル、C2〜C12置換アルキニル、C1〜C12アルコキシ、トリフルオロメチル、フェニル、置換フェニル、式
  −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
(ここに、m、n、pは、前記定義の通り)
で表されるポリオキサアルキル基で置換されたフェニルであるもの;または
 C)R4は、置換フェニルであって、置換基が、フルオロ、ブロモ、クロロまたはヨードで置換されたC1〜C6アルコキシであるもの;または
 D)R4は、置換C1〜C12アルコキシであって、置換基がC3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、C2〜C12アルキニル、アミノ、C1〜C4アルキルアミノ、ジ(C1〜C4アルキル)アミノ、C1〜C12アルカノイルアミノ、式
 −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
(ここに、m、n、pは、前記定義の通り)
で表されるポリオキサアルキル基で置換されたフェニルであるもの;または
 E)R4は、式 −NHC(O)R8
 (ここに、R8は、フェニルで置換されていてもよいC1〜C6アルコキシ)
の基で置換されたC1〜C12アルコキシ;または
 F)R4は、式 −O−(CH2p'−W−R5
 ここに、p’は、2から4の整数;Wは、ピロリジノ、ピペリジノまたはピペラジノ;R5は、水素、C1〜C12アルキル、C3〜C12シクロアルキル、ベンジル、またはC3〜C12シクロアルキルメチル
で表される基;または
 G)R4は、式 −Y−R6
 ここに、Yは、前記と同意義;
  R6は、C1〜C12アルキル、C1〜C12置換アルキル、C3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、フェニル、C3〜C12シクロアルケニル、ナフチル、ベンゾチアゾリル、チエニル、(アミノ、C1〜C12アルキルチオ、ハロゲン、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C12アルコキシ、トリフルオロメチル、−O−(CH2p'−W−R5、またはフッ素、ブロモ、ヨード、またはクロロで置換されたC1〜C6アルコキシ)で置換されたフェニルであるか
 R6は、式
 −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
(ここに、m、nとpは、前記と同意義)
  で表されるポリオキサアルキル基で置換されたフェニル)であるか;または
III)R2は、式
Figure 2004115540
(ここに、Rxは、C1〜C12アルコキシまたは式
   −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
(ここに、m、nとpは、前記と同意義)
で表されるポリオキサアルキル基である)で表わされる基;または
IV)R2は、式
Figure 2004115540
(ここに、R9は、フェニル、C1〜C12アルキルまたはC1〜C12アルコキシ)で表される基;または
V)R2は、R4で置換されたナフトイルである。
但し、
 R’がメチルまたはNH2C(O)CH2−;
 R’’がメチル;
 R’’’がメチル;
 Ryがヒドロキシ;
 Rがヒドロキシ;であって
 a)R1がヒドロキシスルホニルオキシで、R7がヒドロキシ、ヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキシであるか、または
 b)R1が水素またはヒドロキシスルホニルオキシで、R7がヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキシ
である時には、
 R2は、
 i)式
Figure 2004115540
 (ここに、R3は、−O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)(ここで、p=0である)で示される基ではなく、
 ii)式
Figure 2004115540
 (ここに、Zは炭素炭素結合または−O−、R4は、C1〜C12アルコキシ)で示される基でもなく、そして
 iii)R4で置換されたナフトイル(ここに、R4は水素、フェニル、また
     はC1〜C12アルコキシ)でもない。]
     で示される化合物およびその医薬的に無毒な塩。
 (A2) 式(1):
Figure 2004115540
[式中、
 R’は、水素、メチルまたはNH2C(O)CH2−;
 R’’とR’’’は、独立にメチルまたは水素;
 RとRyは、独立にヒドロキシまたは水素;
 R1は、ヒドロキシ、水素またはヒドロキシスルホニルオキシ;
 R7は、ヒドロキシ、水素、ヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキ
 シ;そして
I)R2は、式
Figure 2004115540
(R’、R’’およびR’’’は、メチル;R1は水素、R7とRyはヒドロキシ)を示す]
で示される化合物及びその医薬的に許容し得る塩。
 (A3) 活性成分として上記項(A1)または(A2)のいずれかの化合物を医薬的に許容し得る担体、添加物または希釈剤の一以上と共に含む、寄生体の活動、真菌の活動、または免疫不全症の患者における日和見感染症の原因となる生物の生育を阻止するための医薬的組成物。
 (A4) R=OHである式(1)の化合物を強酸と還元剤の存在下に溶媒中で処理する工程を含む下式(1):
Figure 2004115540
(ここで、R’は、水素、メチルまたはNH2C(O)CH2−;R’’とR’’’は、メチルまたは水素;Rは、水素;Ryは、ヒドロキシまたは水素;R1は、ヒドロキシまたは水素;R7は、ヒドロキシまたは水素;そしてR2は、水素またはアシル)
の化合物の製造方法。
 (A5) 下記式:
Figure 2004115540
で示される化合物。
 (A6) 下記式の化合物:
Figure 2004115540
 別の実施態様では、本発明によれば、以下の項(B1)〜(B5)に示される化合物、組成物および方法などが提供される。
 (B1) 式(1)
Figure 2004115540
[式中、
 R’は、水素、メチルまたはNH2C(O)CH2−;
 R’’とR’’’は、独立にメチルまたは水素;
 RとRyは、独立にヒドロキシまたは水素;
 R1は、ヒドロキシ、水素またはヒドロキシスルホニルオキシ;
 R7は、ヒドロキシ、水素、ヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキ
 シ;そして
I)R2は、式
Figure 2004115540
で表される置換ベンゾイル基
(式中、
  A)R3は、式
  −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
 (ここに、mとnは、2から4までの整数、pは、0または1)
 で表されるポリオキサアルキル基;
  B)R3は、式−Y−(C1〜C12アルキル)
 (ここに、Yは、−C≡C−または−CH=CH−)
 で表される不飽和炭化水素基;
  C)R3は、式−O−(CH2m−Gの基、(ここにmは、上に定義した
  通り、Gは、C7〜C10ビシクロアルキルまたはC7〜C14トリシクロアル
  キル);または
  D)R3は、キノリル)であるか、または
II)R2は、式
Figure 2004115540
で表されるアシル基(式中、
 Zは、−O−、−C≡C−、−CH=CH−、−CH2−CH2−、−CH2−または炭素炭素間結合;
  A)R4は、水素、C2〜C12アルキニル、C2〜C12置換アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C3〜C12シクロアルコキシ、ナフチル、ピリジル、チエニル、ベンゾチエニル、キノリルまたはフェニル;
  B)R4は、置換フェニルであって、置換基がアミノ、C1〜C12アルキルチオ、ハロゲン、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C12置換アルキル、C2〜C12置換アルケニル、C2〜C12置換アルキニル、C1〜C12アルコキシ、トリフルオロメチル、フェニル、置換フェニル、式
  −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
(ここに、m、n、pは、前記定義の通り)
で表されるポリオキサアルキル基で置換されたフェニルであるもの;
 C)R4は、置換フェニルであって、置換基が、フルオロ、ブロモ、クロロまたはヨードで置換されたC1〜C6アルコキシであるもの;
 D)R4は、置換C1〜C12アルコキシであって、置換基がC3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、C2〜C12アルキニル、アミノ、C1〜C4アルキルアミノ、ジ(C1〜C4アルキル)アミノ、C1〜C12アルカノイルアミノ、式
 −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
(ここに、m、n、pは、前記定義の通り)
で表されるポリオキサアルキル基で置換されたフェニルであるもの;
 E)R4は、式 −NHC(O)R8
 (ここに、R8は、フェニルで置換されていてもよいC1〜C6アルコキシ)
の基で置換されたC1〜C12アルコキシ;
 F)R4は、式 −O−(CH2pP’−W−R5
 ここに、p’は、2から4の整数;Wは、ピロリジノ、ピペリジノまたはピペラジノ;R5は、水素、C1〜C12アルキル、C3〜C12シクロアルキル、ベンジル、またはC3〜C12シクロアルキルメチル
で表される基;
 G)R4は、式 −Y−R6
 ここに、Yは、前記と同意義;
  R6は、C1〜C12アルキル、C1〜C12置換アルキル、C3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、フェニル、C3〜C12シクロアルケニル、ナフチル、ベンゾチアゾリル、チエニル、(アミノ、C1〜C12アルキルチオ、ハロゲン、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C12アルコキシ、トリフルオロメチル、−O−(CH2pP’−W−R5、またはフッ素、ブロモ、ヨード、またはクロロで置換されたC1〜C16アルコキシ)フェニルであるか
 R6は、式
 −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
(ここに、m、nとpは、前記と同意義)
  で表されるポリオキサアルキル基で置換されたフェニル)であるか;または
III)R2は、式
Figure 2004115540
(ここに、Rxは、C1〜C12アルコキシまたは式
   −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
(ここに、m、nとpは、前記と同意義)
で表されるポリオキサアルキル基である)で表わされる基;
IV)R2は、式
Figure 2004115540
(ここに、R9は、フェニル、C1〜C12アルキルまたはC1〜C12アルコキシ)で表される基;または
V)R2は、R4で置換されたナフトイルである。
但し、
 R’がメチルまたはNH2C(O)CH2−;
 R’’がメチル;R’’’がメチル;
 Ryがヒドロキシ;
 R1がヒドロキシ;であって
 a)R1がヒドロキシスルホニルオキシで、R7がヒドロキシ、ヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキシであるか、または
 b)R1が水素またはヒドロキシスルホニルオキシで、R7がヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキシ
である時には、
 R2は、
 i)式
Figure 2004115540
 (ここに、R3は、−O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル;p=0)で示される基ではなく、
 ii)式
Figure 2004115540
 (ここに、Zは炭素炭素結合または−O−、R4は、C1〜C12アルコキシ)で示される基でもなく、そして
 iii)R4で置換されたナフトイル(ここに、R4は水素、フェニル、またはC1〜C12アルコキシ)でもない。]
     で示される化合物。
 (B2) 式(1):
Figure 2004115540
[式中、
 R’は、水素、メチルまたはNH2C(O)CH2−;
 R’’とR’’’は、独立にメチルまたは水素;
 RとRyは、独立にヒドロキシまたは水素;
 R1は、ヒドロキシ、水素またはヒドロキシスルホニルオキシ;
 R7は、ヒドロキシ、水素、ヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキ
 シ;そして
I)R2は、式
Figure 2004115540
(R’、R’’およびR’’’は、メチル;R1は水素、R7とRyはヒドロキシ)を示す]
で示される化合物及びその医学的に許容し得る塩。
 (B3) 活性成分として上記項(B1)または(B2)のいずれかの化合物を医薬的に許容し得る担体、添加物または希釈剤の一以上と共に含む医薬的組成物。
 (B4) R=OHである式(B1)の化合物を強酸と還元剤の存在下に溶媒中で処理する工程を含む下式(1):
Figure 2004115540
(ここで、R’は、水素、メチルまたはNH2C(O)CH2−;R’’とR’’’は、メチルまたは水素;Rは、水素;Ryは、ヒドロキシまたは水素;R1は、ヒドロキシまたは水素;R7は、ヒドロキシまたは水素;そしてR2は、水素またはアシル)
 (B5) 下記式:
Figure 2004115540
で示される化合物の製法。

Claims (1)

  1. 式(1)
    Figure 2004115540
    [式中、
     R’は、水素、メチルまたはNH2C(O)CH2−;
     R’’とR’’’は、独立にメチルまたは水素;
     RとRyは、独立にヒドロキシまたは水素;
     R1は、ヒドロキシ、水素またはヒドロキシスルホニルオキシ;
     R7は、ヒドロキシ、水素、ヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキ
     シ;そして
    I)R2は、式
    Figure 2004115540
    で表される置換ベンゾイル基
    (式中、
      A)R3は、式
      −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
     (ここに、mとnは、2から4までの整数、pは、0または1)
     で表されるポリオキサアルキル基;または
      B)R3は、式
      −Y−(C1〜C12アルキル)
     (ここに、Yは、−C≡C−または−CH=CH−)
     で表される不飽和炭化水素基;または
      C)R3は、式−O−(CH2m−Gの基、(ここにmは、上に定義した
      通り、Gは、C7〜C10ビシクロアルキルまたはC7〜C14トリシクロアル
      キル);または
      D)R3は、キノリル)であるか、または
    II)R2は、式
    Figure 2004115540
    で表されるアシル基
    (式中、
     Zは、−O−、−C≡C−、−CH=CH−、−CH2−CH2−、−CH2−または炭素炭素間結合;
      A)R4は、水素、C2〜C12アルキニル、C2〜C12置換アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C3〜C12シクロアルコキシ、ナフチル、ピリジル、チエニル、ベンゾチエニル、キノリルまたはフェニル;または
      B)R4は、置換フェニルであって、置換基がアミノ、C1〜C12アルキルチオ、ハロゲン、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C12置換アルキル、C2〜C12置換アルケニル、C2〜C12置換アルキニル、C1〜C12アルコキシ、トリフルオロメチル、フェニル、置換フェニル、式
      −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
    (ここに、m、n、pは、前記定義の通り)
    で表されるポリオキサアルキル基で置換されたフェニルであるもの;または
     C)R4は、置換フェニルであって、置換基が、フルオロ、ブロモ、クロロまたはヨードで置換されたC1〜C6アルコキシであるもの;または
     D)R4は、置換C1〜C12アルコキシであって、置換基がC3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、C2〜C12アルキニル、アミノ、C1〜C4アルキルアミノ、ジ(C1〜C4アルキル)アミノ、C1〜C12アルカノイルアミノ、式
     −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
    (ここに、m、n、pは、前記定義の通り)
    で表されるポリオキサアルキル基で置換されたフェニルであるもの;または
     E)R4は、式 −NHC(O)R8
     (ここに、R8は、フェニルで置換されていてもよいC1〜C6アルコキシ)
    の基で置換されたC1〜C12アルコキシ;または
     F)R4は、式 −O−(CH2p'−W−R5
     ここに、p’は、2から4の整数;Wは、ピロリジノ、ピペリジノまたはピペラジノ;R5は、水素、C1〜C12アルキル、C3〜C12シクロアルキル、ベンジル、またはC3〜C12シクロアルキルメチル
    で表される基;または
     G)R4は、式 −Y−R6
     ここに、Yは、前記と同意義;
      R6は、C1〜C12アルキル、C1〜C12置換アルキル、C3〜C12シクロアルキル、C7〜C10ビシクロアルキル、C7〜C14トリシクロアルキル、フェニル、C3〜C12シクロアルケニル、ナフチル、ベンゾチアゾリル、チエニル、(アミノ、C1〜C12アルキルチオ、ハロゲン、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C12アルコキシ、トリフルオロメチル、−O−(CH2p'−W−R5、またはフッ素、ブロモ、ヨード、またはクロロで置換されたC1〜C6アルコキシ)で置換されたフェニルであるか
     R6は、式
     −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
    (ここに、m、nとpは、前記と同意義)
      で表されるポリオキサアルキル基で置換されたフェニル)であるか;またはIII)R2は、式
    Figure 2004115540
    (ここに、Rxは、C1〜C12アルコキシまたは式
       −O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)
    (ここに、m、nとpは、前記と同意義)
    で表されるポリオキサアルキル基である)で表わされる基;または
    IV)R2は、式
    Figure 2004115540
    (ここに、R9は、フェニル、C1〜C12アルキルまたはC1〜C12アルコキシ)で表される基;または
    V)R2は、R4で置換されたナフトイルである。
    但し、
     R’がメチルまたはNH2C(O)CH2−;
     R’’がメチル;
     R’’’がメチル;
     Ryがヒドロキシ;
     Rがヒドロキシ;であって
     a)R1がヒドロキシスルホニルオキシで、R7がヒドロキシ、ヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキシであるか、または
     b)R1が水素またはヒドロキシスルホニルオキシで、R7がヒドロキシスルホニルオキシまたはホスホノオキシ
    である時には、
     R2は、
     i)式
    Figure 2004115540
     (ここに、R3は、−O−(CH2m−[O−(CH2np−O−(C1〜C12アルキル)(ここで、p=0である)で示される基ではなく、
     ii)式
    Figure 2004115540
     (ここに、Zは炭素炭素結合または−O−、R4は、C1〜C12アルコキシ)で示される基でもなく、そして
     iii)R4で置換されたナフトイル(ここに、R4は水素、フェニル、また
         はC1〜C12アルコキシ)でもない。]
         で示される化合物およびその医薬的に無毒な塩。
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