JP2003531913A - 抗腫瘍剤としてのビス−(n,n’−ビス−(2−ハロエチル)アミノ)ホスホルアミデート - Google Patents

抗腫瘍剤としてのビス−(n,n’−ビス−(2−ハロエチル)アミノ)ホスホルアミデート

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、化学化合物、治療方法、医薬組成物およびその製造方法に関する。該化合物は、抗腫瘍活性を有するか、または抗腫瘍活性をもつように修飾されることが可能であり、したがって、本発明は特に、腫瘍の治療方法、特にガンの治療方法における該化合物の使用ならびにその製造方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (背景技術) (a)技術分野 本発明は、化学化合物、治療方法、医薬組成物およびその製造方法に関する。
さらに詳しくは、該化合物は、抗腫瘍活性を有するか、または抗腫瘍活性をもつ
ように修飾されることが可能である。したがって、本発明は特に、腫瘍の治療方
法、特にガンの治療方法における該化合物の使用ならびにその製造方法に関する
【0002】 (b)関連技術の記載 現在のガン化学療法プロトコルは、アドリアマイシン、ビンクリスチン、シス
プラチン、ドキソルビシン、ダウノマイシンおよびメトトレキセートなどの有糸
分裂阻害剤、ジフテリア毒素、シュードモナス毒素およびリシンなどの毒素、な
らびにシクロホスファミドおよびイソホスファミドなどの抗腫瘍剤を患者へ投与
することを含む。シクロホスファミドは、世界中で最も広く使用されている抗ガ
ン剤の1つであり、種々の血液および固体腫瘍を治療するために多くの他の薬剤
と組合せて投与される。しかし、シクロホスファミドの幾つかの特徴が、その臨
床的有効性を損なっている。たとえば、該薬剤は、ガン細胞に対して毒性がある
代謝産物を生成するために肝臓において代謝活性化を必要とする。該薬剤は、膀
胱に対して特に毒性があり、アルキル化剤クラスの抗ガン剤に特有の骨髄毒性も
示す。シクロホスファミドは、ガンの治療に用いられる用量において免疫系の強
力な抑制剤であり、したがって、疾病によって既に衰弱させられた患者の感染格
闘能力を減少させる。最終的に、シクロホスファミドを頻繁に繰り返して使用す
ると、患者のガン細胞において薬剤に対する耐性が生じ、該薬剤の有効性が無く
なる。
【0003】 ホスホルアミド誘導体は、文献において長く知られており、アルキル化剤とし
て詳しく立証されている。これらのうち幾つかは、ガンの治療に有用であること
が見出されている(DeVita,"Principles of Cancer Therapy", pages 765-788、
Petersdorfらの Principles of Internal Medicine, 10th ed. McGraw-Hill, NY
., 1983を参照)。シクロホスファミド類縁体もまた文献に公知であり、広く誘
導体化されている(Cyclophosphamide, Merck Index, 11th Edition pages 429-
430, US5190929)。しかし、ビス−(N,N'−ビス−(2−ハロエチル)アミノ)ホ
スホルアミデートについては、相対的に少しの文献しかない(DE19524515, US53
06727, W09306120, DE3835772, GB2207674, DE3239858, EP072531)。US5556942
には、
【化8】 [式中、Zは臭素、およびRは水素であるか、または合成反応中間体としてRは
塩素である] で示される化合物が開示されている。
【0004】 (発明の概要) 本発明は、式(I):
【化9】 [式中、Xは、ハロゲン原子; Qは、O、SまたはNH;および Rは、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘ
テロアリールまたは置換ヘテロアリール、もしくはR'CO−、R'NHCO−、
R'SO−またはR'NHSO−(ここで、R'は、水素、低級アルキル、置
換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロア
リール);もしくはR−Qはともに、塩素である] で示される新規なクラスのホスホルアミデート化合物およびその医薬的に許容し
うる塩に関する。
【0005】 本発明の別の態様は、少なくとも1種の医薬的に許容しうる担体と組合せた治
療上有効量の式(I)で示される化合物を含む医薬組成物に関する。さらに詳しく
は、該組成物は、有糸分裂阻害剤が有効であるガンおよび他の疾患を治療するた
めに設計される。 本発明のさらに別の態様は、有糸分裂阻害剤が有効であるガンおよび他の疾患
の治療方法に関するものであり、該方法は、そのような疾患の哺乳動物に、治療
上有効量の式(I)で示される化合物を投与することを含む。 本発明のまた別の態様は、式(I)で示される化合物の製造方法に関する。
【0006】 (発明の詳細な記載) 定義: 本明細書で用いる用語は、それらの認識された意味に基き、当業者によって明
確に理解されるであろう。 「ハロゲン」または「ハロ」は、ブロモ、ヨード、フルオロまたはクロロを意
味する。 「アルキル」または「アルキルオキシ」における「アルキル」は、C−C の一価のヒドロカルビル部分を意味し、直鎖、分岐鎖または環状であってよい
。「低級アルキル」、「ハロ低級アルキル」、「アリール(低級)アルキル」ま
たは「ヘテロアリール(低級)アルキル」における「低級アルキル」は、炭素原
子および水素原子のみを含む1〜10個の炭素原子を有する完全飽和一価炭化水
素基を意味し、環式、分枝鎖または直鎖基であってよい。この用語の例としては
、メチル、エチル、イソプロピル、プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロペンチル、シクロプロピ
ルメチル、シクロヘキシルまたはシクロへキシルメチルなどの基が挙げられる。
本発明に関しては、1〜6個の炭素原子を有する低級アルキルが好ましい。
【0007】 「置換アルキルまたは置換低級アルキル」は、それぞれ、典型的には、アリー
ル、R'−置換アリール、ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−OR
、−SR、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)OR、−NR 、−SOOR、−OSO、−SONR 、−NRSO 、−CONR または−NRCOR(ここで、各Rは、独立して、水素、
低級アルキル、R−置換低級アルキル、アリール、R−置換アリール、ヘテ
ロアリール、ヘテロアリール(低級)アルキル、R−置換アリール(低級)ア
ルキルまたはアリール(低級)アルキルであり、各Rは独立して、ヒドロキシ
、ハロゲン、低級アルキルオキシ、シアノ、チオ、ニトロ、低級アルキル、ハロ
低級アルキルまたはアミノである)などの基で、モノ−、ジ−またはトリ置換さ
れたアルキルまたは低級アルキルである。シアノ、ハロ、低級アルキルオキシ、
チオ、ニトロ、アミノまたはヒドロキシからなる群から選ばれる1〜3の置換基
で置換された置換アルキルまたは置換低級アルキルが特に好ましい。
【0008】 「ハロ低級アルキル」は、1〜3個のハロ基で置換された低級アルキルを意味
し、−CF、−CHCFおよび−CHCClなどの基がさらに例示さ
れる。 「アリール(低級)アルキル」は、アリールで置換された低級アルキル基を意
味する。「置換アリール(低級)アルキル」は、その基のアリール部分もしくは
アルキル部分またはその両方に1〜3個の置換基を有するアリール(低級)アル
キル基を意味する。 「ヘテロアリール(低級)アルキル」は、ヘテロアリールで置換された低級ア
ルキル基を意味する。「置換ヘテロアリール(低級)アリール」は、その基のヘ
テロアリール部分もしくはアルキル部分またはその両方に1〜3個の置換基を有
するヘテロアリール(低級)アルキル基を意味する。 「低級アルキルオキシ」は、Rが低級アルキルである−OR基を意味する
【0009】 「アリール」、「アリールオキシ」および「アリール(低級)アルキル」にお
ける「アリール」は、6〜20個の環炭素原子を含み、単環(例えば、フェニル
)または2もしくはそれ以上の縮合環、好ましくは2〜3個の縮合環(例えばナ
フチル)、あるいは単結合で結合した2もしくはそれ以上の芳香環、好ましくは
2〜3個の芳香環(例えばビフェニル)を有する芳香族炭化水素から誘導される
基を意味する。アリールは、好ましくはC−C16、さらに好ましくはC
14である。アリール基は、それ自体、アルキル、置換アルキル、ハロゲン、
シアノ、ニトロ、−SR、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、−
SOOR、−OSO、−SONR 、−NRSO、−CO
(O)R、−NR 、−CONR または−NRC(O)R(ここで、
各Rは独立して、水素、低級アルキル、R−置換低級アルキル、アリール、
−置換アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(低級)アルキル、アリ
ール(低級)アルキルまたはR−置換アリール(低級)アルキルであり、各R は独立して、ヒドロキシ、ハロ、低級アルキルオキシ、シアノ、チオ、ニトロ
、低級アルキル、ハロ低級アルキルまたはアミノである)などの基で、単一また
は複数、置換されている。
【0010】 「置換アリール」は、アルキル、置換アルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
−SR、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、−SOOR、−
OSO、−SONR 、−NRSO、−CO(O)R、−N
、−CONR または−NRC(O)R(ここで、各Rは独立して
、水素、低級アルキル、R−置換低級アルキル、アリール、R−置換アリー
ル、ヘテロアリール、ヘテロアリール(低級)アルキル、アリール(低級)アル
キルまたはR−置換アリール(低級)アルキルであり、各Rは独立して、ヒ
ドロキシ、ハロ、低級アルキルオキシ、シアノ、チオ、ニトロ、低級アルキル、
ハロ低級アルキルまたはアミノである)から選ばれる1〜3個の置換基で置換さ
れたアリールを意味する。さらに、アリールにおける2つの隣接する置換基は、
必要に応じて、一緒になって、低級アルキレンジオキシを形成していてもよい。
置換アリールにおける特に好ましい置換基には、ヒドロキシ、ハロ、低級アルキ
ルオキシ、シアノ、チオ、ニトロ、低級アルキル、ハロ低級アルキル、ハロ低級
アルキルまたはアミノが含まれる。
【0011】 「ヘテロアリール」および「ヘテロアリール(低級)アルキル」における「ヘ
テロアリール」は、5〜14個の環原子を含み、そのうちの1〜5が、N、Oま
たはSから独立して選ばれるヘテロ原子である、芳香族炭化水素から誘導される
基を意味し、単環、縮合ヘテロ環および縮合炭素環およびヘテロ芳香族環が含ま
れる(例えばチエニル、フリル、ピロリル、ピリミジニル、イソキサゾリル、オ
キサゾリル、インドリル、イソベンゾフラニル、プリニル、イソキノリル、プテ
リジニル、イミダゾリル、ピリジル、ピラゾリル、ピラジニル、キノリルなど)
【0012】 「置換ヘテロアリール」は、アルキル、R−置換アルキル、ハロ、シアノ、
ニトロ、−SR、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、−SO
、−OSO、−SONR 、−NRSO、−CO(O)R 、−NR 、−CONR または−NRC(O)R(ここで、各R
独立して、水素、低級アルキル、R−置換低級アルキル、アリール、R−置
換アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリール(低級)アルキル、アリール(低
級)アルキルまたはR−置換アリール(低級)アルキルであり、各Rは独立
して、ヒドロキシ、ハロ、低級アルキルオキシ、シアノ、チオ、ニトロ、低級ア
ルキル、ハロ低級アルキルまたはアミノである)から選ばれる1〜3個の置換基
で置換されたヘテロアリールを意味する。さらに、ヘテロアリールにおける2つ
の隣接する置換基は、必要に応じて、一緒になって、低級アルキレンジオキシを
形成していてもよい。置換ヘテロアリールにおける特に好ましい置換基には、ヒ
ドロキシ、ハロ、低級アルキルオキシ、シアノ、チオ、ニトロ、低級アルキル、
ハロ低級アルキル、ハロ低級アルキルまたはアミノが含まれる。
【0013】 「ヘテロ環」は、5〜14個の環原子を含み、そのうちの1〜5が、N、Oま
たはSから独立して選ばれるヘテロ原子である、芳香族炭化水素から誘導される
基を意味し、単環、縮合ヘテロ環および縮合炭素環およびヘテロ芳香族環が含ま
れる(例えばチエニル、フリル、ピロリル、ピリミジニル、イソキサゾリル、オ
キサゾリル、インドリル、イソベンゾフラニル、プリニル、イソキノリル、プテ
リジニル、イミダゾリル、ピリジル、ピラゾリル、ピラジニル、キノリルなど)
。ヘテロ環は、アルキル、R−置換アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、−SR 、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、−SOOR、−OSO、−SONR 、−NRSO、−CO(O)R、−NR 、−CONR または−NRC(O)R(ここで、各Rは独立して、水素
、低級アルキル、R−置換低級アルキル、アリール、R−置換アリール、ヘ
テロアリール、ヘテロアリール(低級)アルキル、アリール(低級)アルキルま
たはR−置換アリール(低級)アルキルであり、各Rは独立して、ヒドロキ
シ、ハロ、低級アルキルオキシ、シアノ、チオ、ニトロ、低級アルキル、ハロ低
級アルキルまたはアミノである)から選ばれる1〜3個の置換基を有する。さら
に、ヘテロアリールにおける2つの隣接する置換基は、必要に応じて、一緒にな
って、低級アルキレンジオキシを形成していてもよい。置換ヘテロアリールにお
ける特に好ましい置換基には、ヒドロキシ、ハロ、低級アルキルオキシ、シアノ
、チオ、ニトロ、低級アルキル、ハロ低級アルキル、ハロ低級アルキルまたはア
ミノが含まれる。
【0014】 「エステル基」は、R'C(O)−O、R'CO−S−、スルホネートまたはカ
ルバメート(ここで、R'は、水素、低級アルキル、低級アリール、アリールま
たはヘテロ環)を意味する。
【0015】 本発明に関して、「疾患」は、腫瘍、特にガン、および有糸分裂阻害剤が有効
である他の疾患を含むことを意図し、良性過形成および真菌などの病原体による
感染および寄生虫感染が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0016】 「医薬的に許容しうる塩」は、酸性基、さらに詳しくは、存在する酸性プロト
ンが無機または有機の塩基と反応することができるときに形成し得る塩が含まれ
る。酸性プロトンは、たとえば、−OR、−SOORまたは−C(O)O
基に存在する。典型的には、親化合物を、過剰のアルカリ試薬、例えば適当
なカチオンを含む、水酸化物、カーボネートまたはアルコキシドなどで処理する
。Na、K、Ca2+およびNH などのカチオンが、医薬的に許容し得
る塩に存在するカチオンの例である。Na塩は特に有用である。従って、許容
し得る無機塩基には、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム
、炭酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムが含まれる。塩は、有機塩基、例えば
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルグ
ルカミン、エタノールアミンおよびトロメタミンなどの有機塩基を用いて調製す
ることもできる。本発明の化合物が塩基性基を含んでいるならば、酸付加塩を調
製することができる。その化合物の酸付加塩は、適当な溶媒中、親化合物と、過
剰量の酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸(硫酸塩および重硫酸塩を生じる)、
硝酸、リン酸など、有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビ
ン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石
酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスル
ホン酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、シク
ロペンタンプロピオン酸、乳酸、o−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、
1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、ショウノ
ウスルホン酸、4−メチル−ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−エン−1−カ
ルボン酸、グルコヘプタン酸、グルコン酸、4,4’−メチレンビス(3−ヒド
ロキシ−2−ナフトエ)酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、t−
ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルクロン酸、グルタミン酸、3−ヒドロキシ−2
−ナフトエ酸、ステアリン酸、ムコン酸などから、標準的な方法で調製する。「
医薬的に許容しうる塩」は、分子内塩または両性イオンも含む。両性イオンは、
式(I)で示される化合物が酸性プロトンおよび塩基性基の両方を含む場合に形成
される。「分子内塩」または「両性イオン」は、アミノ基の窒素原子の孤立電子
対において、カルボキシル基からプロトンが転移することによって形成し得る。
【0017】 「立体異性体」は、同じ共有結合の順序を有しているが、空間におけるそれら
原子の相対的な配置が異なる化合物を意味する。 「治療上有効量」は、疾患を処置するために動物へ投与する場合、その量が、
その疾患に対するそのような治療を達成するのに十分であることを意味する。 「有糸分裂阻害剤」は、真核細胞の核の分裂を妨げる薬物または作用剤を意味
する。
【0018】 哺乳類において疾患を「治療すること」または疾患の「治療」には、以下のも
のが含まれる: (1)その疾患になりやすいが、まだその疾患を経験していないかまたはその疾
患の症状が表れていない哺乳類において、その疾患の発生を阻止すること; (2)その疾患を阻害すること、すなわち、その疾患の進行を制止すること;ま
たは (3)その疾患を軽減すること、すなわち、その疾患の後退をもたらすこと。 本発明の特定の化合物は、1つまたはそれ以上のキラル中心をもつことができ
る。このような場合、すべての立体異性体もまた、本発明の範囲に含まれる。し
たがって、本発明の範囲にある化合物は、個々に単離された立体異性体ならびに
そのような立体異性体の混合物を含むことが理解される。
【0019】 好ましい具体例 本発明の第1の態様の化合物のうち、特定の化合物(該化合物の医薬的に許容
し得る塩を含む)が好ましい。 これらの好ましい化合物として、 (1)Xが、塩素または臭素、特に塩素; (2)Qが、OまたはNH; (3)Rが、R'CO−、R'NHCO−、R'SO−またはR'NHSO−(こ
こで、R'は、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリー
ル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリール)であり、特にここで、Rが、ア
セチル、ベンゾイル、ベンゼンスルホニル、パラ−ブロモベンゼンスルホニル、
パラ−ニトロベンゼンスルホニル、パラ−トルエンスルホニルまたはメタンスル
ホニル;または (3')Rが、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール
、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり、特にここでRが、水素、メ
チルまたはベンゾイル; である化合物が挙げられる。
【0020】 本発明化合物のうち、与えられた選択がmetである化合物はが、選択がmetでな
い化合物よりも好ましく;より多くのmet選択を有する化合物が、より少ない選
択がmetである化合物よりも好ましい。 特に好ましい化合物は、Xが塩素、QがOおよびRが水素、ベンジル、アセチ
ル、ベンゾイル、ベンゼンスルホニル、パラ−ブロモベンゼンスルホニル、パラ
−ニトロベンゼンスルホニル、パラ−トルエンスルホニルまたはメタンスルホニ
ルであるか、またはR−Qがともに、塩素である化合物であり、2−ヒロドキシ
エチル−N,N,N',N'−テトラキス(2−クロロエチル)ホスホロジアミデート
および2−クロロエチル−N,N,N',N'−テトラキス(2−クロロエチル)ホス
ホロジアミデートが特に好ましい。 さらに他の好ましい化合物は、Xが塩素およびRがR'SO−(ここで、R'
は、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロ
アリールまたは置換ヘテロアリール)である化合物である。Rがベンゾイル、メ
タンスルホニル、パラ−ニトロベンゼンスルホニルまたはパラ−ブロモベンゼン
スルホニルである化合物が、特に好ましい。Rがパラ−ブロモベンゼンスルホニ
ルである化合物が最も好ましい。
【0021】 薬理学および有用性 式(I)で示される化合物は、抗腫瘍活性を有するか、または抗腫瘍活性をもつ
ように修飾されることが可能である。これらの化合物において分子の2−ハロエ
チル、特に、2−クロロエチル部分が、DNAのアルキレーターとして直接作用
しうるか、またはアジリジニルに変換されうる。アジリジニル体は、分子の高活
性体であり、化合物のナイトロジェンマスタードクラスにとって必要とされるメ
カニズムをもつ。したがって、該化合物は、腫瘍および良性過形成および病原体
による感染などの有糸分裂阻害剤が有効である他の疾患の治療に有効である。こ
れらの化合物は、抗腫瘍活性を獲得するために肝臓において代謝的に活性化され
なくてもよく、したがって、シクロホスファミドと同じ毒性プロファイルをもた
ない。
【0022】 投与および医薬組成物 本発明化合物は、通常および許容しうる経路のいずれかによって治療上有効量
で、治療される患者に投与することができる。投与経路として、静脈内、腹腔内
、筋肉内および皮下注射などの注射による投与、局所適用、点鼻スプレー、座剤
などの経粘膜または経皮デリバリーによる投与、あるいは経口投与がが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。 治療上有効量は、疾患の重篤度、患者の年齢および相対的健康度および使用す
る化合物の強度ならびに他の因子に応じて大きく変化する。通常、約1mg/体
重kg/日〜1000mg/体重kg/日の範囲であり、約1〜100mg/k
g/日が好ましい。
【0023】 一般に、本発明化合物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、半固体、散剤、徐放性製
剤、液剤、懸濁剤、エリキシル剤または他の適当な組成物のいずれかの剤形をと
ることができ、一般に、少なくとも1種の医薬的に許容しうる担体と組合せた式
(I)で示される化合物を含む医薬組成物として投与される。許容しうる担体は、
非毒性であり、投与を補助し、式(I)で示される化合物の治療上の利点に不利な
影響を及ぼさない。このような賦形剤は、固体、液体または半固体であってよい
【0024】 固体の医薬賦形剤として、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラク
トース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、胡粉、シリカゲル、ステア
リン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール
、塩化ナトリウム、乾燥脱脂粉乳などが挙げられる。液体および半固体の賦形剤
は、水、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、および石油、動物
油、野菜油または合成油などの種々の油(たとえば、ピーナツ油、大豆油、鉱物
油、胡麻油など)から選ばれる。好ましい液体担体、特に注射液に適した担体と
して、水、生理的食塩水、水性デキストロースおよびグリコールが挙げられる。
【0025】 組成物中の式(I)で示される化合物の量は、組成物のタイプ、単位用量の大き
さ、賦形剤の種類および医薬品化学業者に公知の他の因子に応じて大きく変わる
。一般に、最終組成物は、1%w/w〜99%w/w、より好ましくは、10%
w/w〜90%w/w、最も好ましくは、25%w/w〜75%w/wの本発明
化合物ならびに残量の賦形剤(1種またはそれ以上)を含む。
【0026】 医薬組成物は、寒冷の調剤技術にしたがって製造される。 治療上有効量の式(I):
【化10】 [式中、Xは、ハロゲン原子; Qは、O、SまたはNH;および Rは、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘ
テロアリールまたは置換ヘテロアリール、もしくはR'CO−、R'NHCO−、
R'SO−またはR'NHSO−(ここで、R'は、水素、低級アルキル、置
換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロア
リール);もしくはR−Qはともに、ハロゲンである] で示される化合物またはその医薬的に許容しうる塩および少なくとも1種の医薬
的に許容しうる担体を含む医薬組成物は、本発明の具体例と同様にして製造され
る。
【0027】 本発明はさらに、単独または他の薬理剤と組合せて用いる1種またはそれ以上
の式(I)で示される化合物を含む医薬組成物の投与を企図する。本発明の好まし
い具体例は、1種またはそれ以上の式(I)で示される化合物を、抗生物質、抗新
生物薬、殺腫瘍剤、腫瘍静止剤などからなる群から選ばれる他の薬理学的活性剤
と組合せて用いる組合せ療法である。このような組合せ療法の使用は、当業者で
あれば、一般に容認された医療介護規格にしたがい、一般に容認された臨床原則
に基いて、容易に実施することができる。
【0028】 本発明はまた、治療上有効量の式(I):
【化11】 [式中、Xは、ハロゲン原子; Qは、O、SまたはNH;および Rは、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘ
テロアリールまたは置換ヘテロアリール、もしくはR'CO−、R'NHCO−、
R'SO−またはR'NHSO−(ここで、R'は、水素、低級アルキル、置
換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロア
リール);もしくはR−Qはともに、塩素である] で示される化合物またはその医薬的に許容しうる塩を、それらを必要とする哺乳
動物に投与することを含む、哺乳動物における腫瘍、特にガンの治療方法を企図
する。
【0029】 式(I)で示される化合物の合成
【化12】 式(I)で示される化合物は、上記および下記説明の反応工程式にしたがって、
製造することができる。
【0030】 化合物Bは、酸塩化リンを化合物Aであるビス(2−ハロエチル)アミンハライ
ドと反応させることによって製造することができる。不活性溶媒中で反応混合物
を反応させる。不活性溶媒は、芳香族炭化水素であってよい。反応混合物に塩基
、より好ましくは有機アミンなどの有機塩基、最も好ましくはトリエチルアミン
を加え、次いで、0〜50℃にて反応混合物を長時間攪拌する。混合物(懸濁液
であることが多い)を0〜100℃に加熱し、長時間攪拌する。次いで、混合物
を冷却し、たとえば、木炭などの吸着剤で処理し、室温にて攪拌し、濾過する。
次いで、溶媒を除去して化合物Bを得る。
【0031】 続いて、化合物Bを化合物Cと反応させる。反応は、極性溶媒中で行う。反応
混合物を攪拌し、次いで、冷却する。アルカリアルコキシドを混合物に加え、次
いで、0〜50℃にゆっくりと温め、長時間攪拌する。反応混合物にHClなど
のハロゲン化水素の水溶液を加える。有機画分を集め、水性画分を水−混和しな
い非プロトン性極性溶媒(2×4L)で抽出する。水−混和しない非プロトン性
極性溶媒として、ジクロロメタン、クロロホルムなどが挙げられる。有機画分を
合わせ、戦場し、溶媒を減圧除去する。次いで、得られる反応粗生成物(式(I)
で示される化合物)を洗浄し、慣例の手段で精製する。
【0032】 さらに詳しくは、化合物2(下記反応工程式2を参照)は、酸塩化リンを化合
物1、すなわちビス(2−ハロエチル)アミン塩酸塩と反応させることによって製
造することができる。トルエン、ベンゼン、キシレンなどの溶媒中の反応混合物
を穏やかに攪拌し(透明溶液を得るため)、反応混合物にトリエチルアミンを5
〜30分かけて加える。次いで、反応混合物を室温にて長時間攪拌する。この混
合物にさらにビス(2−ハロエチル)アミン塩酸塩およびトリエチルアミンを加え
る。得られる懸濁液を溶媒の還流温度まで加熱し、16〜24時間攪拌する。次
いで、混合物を室温まで冷却し、木炭で処理し、室温にて2時間攪拌し、次いで
、セライトパッドで吸引濾過する。次いで、回転蒸発器にて溶媒を減圧除去(3
0mmHg、最終浴温50℃にて)して、化合物2を得る。
【0033】 このようにして製造した化合物を、次いで、化合物3と反応させる。反応は、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、t−ブチルメチルエーテルなどの溶媒中で行
う。反応混合物を穏やかに攪拌し(透明あ化溶液を得るため)、氷/水浴を用い
て混合物を0℃に冷却する。この冷却溶液にカリウムtert−ブトキシド(362
g、3.22モル)を20分かけて加える。次いで、反応混合物を室温までゆっ
くりと温め、長時間(16〜24時間)攪拌する。この段階で塩化水素の水溶液
を反応混合物に加える。有機画分を集め、水性画分を酢酸エチル(2×4L)で
抽出する。有機溶媒を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液(1×4L)で洗浄し
、回転蒸発器にて溶媒を減圧除去(30mmHg、最終浴温50℃にて)する。
得られる反応粗生成物(式(I)で示される化合物)を洗浄し、慣例の手段で精製
する。
【0034】 この合成において、酸塩化リン、化合物1および化合物3などの反応物はすべ
てアルドリッチ、フルカおよびアルファなどから商業的に入手する。 特定の式(I)で示される化合物の合成においては、保護基を導入し、最終的に
除去してもよい。アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル基のための適当な保護基
は、Greeneらの"Protective Groups in Organic Synthesis," Second Edition,
John Wiley and Sons, New York, 1991に記載されている。幾つかの誘導体はア
ルコールのエステル化を必要とするが、それは、当業者に公知の方法(たとえば
、Larockの"Comprehensive Organic Transformations", VCH Publishers, New Y
ork, 1989を参照)によって達成することができる。
【0035】 したがって、式(I)で示される化合物の製造方法は、1つまたはそれ以上の下
記ステップを含む: (a)式(2):
【化13】 で示される化合物を式(3):
【化14】 で示される化合物と反応させる;または (b)それ自体公知の方法で、式(I)で示される化合物の置換基を作成する;ま
たは (c)Rが水素であり、Qが酸素である式(I)で示される化合物をR−Qがとも
に、エステル基である式(I)で示される化合物に変換する;または (d)式(I)で示される化合物の遊離塩基を酸と反応させて、医薬的に許容しう
る塩を得る;または (e)式(I)で示される化合物の酸付加塩を塩基と反応させて、対応する遊離塩
基を形成する;または (f)式(I)で示される化合物を式(I)で示される化合物の他の医薬的に許容し
うる塩に変換する;または (g)式(I)で示される化合物の適当な比率のラセミ混合物を分割して、その立
体異性体を得る。
【0036】 (実施例) 以下の実施例は、本発明を当業者がより明確に理解し、実施できるようにする
ために付与されるものである。それらは、本発明の範囲を制限するものではなく
、説明ならびに典型例の表示にすぎないことを理解すべきである。 合成例において、薄層クロマトグラフィーは、1"x 3"Analtech GF 350シリカ
ゲルプレートおよび蛍光インジケーターを用いて行う。TLCの視覚化は、ヨウ
素蒸気中での観察によって行う。プロトンおよび炭素核磁気共鳴スペクトルは、
内部標準としてテトラメチルシランを用いて、Bruker AC 300 MHz核磁気共鳴ス
ペクトロメーターで得る。融点は、電熱融点装置を用いて得たものであり、補正
はしない。赤外線スペクトルは、KBrペレットとして得、Perkin-Elmer Spect
rum 1000 FT赤外線分光光度計で測定する。質量分析は、Shimadzu QP-5000 GC/
質量分析計(CI, メタン)において直接注入により行う。熱分析は、Mettler Tole
do DSC821e示差走査熱量計で行う。
【0037】 式(I)で示される化合物の合成 反応工程式2
【化15】
【0038】 実施例1 化合物3の製造(反応工程式2) N,N,N',N'−テトラキス(2−クロロエチル)ホスホロジアミド塩化物(化合 物2)の製造 電気加熱マントル内の12リットルの三つ首丸底フラスコに、オーバーヘッド
メカニカルスターラー、還流コンデンサーおよび窒素入/出口バブラーでフタを
した2リットル等圧化滴下ロートを取り付ける。フラスコに酸塩化リン(258
ml、2.77モル)、ビス(2−クロロエチル)アミン塩酸塩(495g、2.
77モル)(化合物1)およびトルエン(5リットル)を入れる。スターラーを
中速度で攪拌するようにセットし(透明な溶液を得るため)、反応混合物にトリ
エチルアミン(812ml、5.82モル)を10分かけて加える。次いで、反
応混合物を室温にて26時間攪拌する。この混合物にビス(2−クロロエチル)ア
ミン塩酸塩(505g、2.83モル)およびトリエチルアミン(830ml、6
.11モル)を10分かけて加える。黄褐色の懸濁液をトルエンで加熱還流(1
10℃)し、22時間攪拌する。次いで、混合物を室温まで冷却し、木炭(50
0g)で処理し、室温にて2時間攪拌し、次いで、セライトパッド(1kg)で
吸引濾過する。回転蒸発器にて溶媒を減圧除去(30mmHg、最終浴温50℃
にて)して、N,N,N',N'−テトラキス(2−クロロエチル)ホスホロジアミド
塩化物(化合物2)を(979g、収率97%)を赤褐色油状物で得る。TLC分
析は、1つのスポットを示す(Rf=0.71;酢酸エチル:ヘキサン=1:1
)。プロトンNMRスペクトルは、市販物質に一致する。
【0039】 実施例2 2−ヒドロキシエチル N,N,N',N'−テトラキス(2−クロロエチル)ホス
ホロジアミデート(化合物3)の製造 12リットルの三つ首丸底フラスコに、オーバーヘッドメカニカルスターラー
、温度計および窒素入/出口バブラーを取り付ける。フラスコにN,N,N',N'
−テトラキス(2−クロロエチル)ホスホロジアミド塩化物(979g、2.68
モル)、エチレングリコール(1.5リットル、26.8モル)(化合物4)お
よびテトラヒドロフラン(3リットル)を入れる。スターラーを中速度で攪拌す
るようにセットし(透明な赤い溶液を得るため)、混合物を氷/水浴を用いて0
℃に冷却する。冷却溶液にカリウムtert−ブトキシド(362g、3.22モル
)を20分かけて加える。次いで、反応混合物を室温までゆっくりと温め、合計
19時間攪拌する。フラスコに塩化水素の水溶液(8リットル、1M)を10分
かけて加える。有機画分を集め、水性画分を酢酸エチル(2×4L)で抽出する
。有機溶媒を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液(1×4L)で洗浄し、回転蒸
発器にて溶媒を減圧除去(30mmHg、最終浴温50℃にて)し、暗赤褐色油
状物を得る。次いで、この粗有機生成物を暖かい(40℃)のメチルtert−ブチ
ルエーテル(2リットル)に溶解し、室温まで冷却し、合計14時間攪拌する。
得られるスラリーを0℃にて30分間攪拌した後、沈殿を吸引濾過にて集め、冷
メチルtert−ブチルエーテル(1リットル)で洗浄する。濾液を合わせ、回転蒸
発器にて減圧濃縮(30mmHg、最終浴温50℃にて)し、体積を500ml
にし、0℃にて30分間攪拌する。得られる沈殿を吸引濾過にて集め、冷メチル
tert−ブチルエーテル(200ml)で洗浄する。次いで、2つのクロップの固
体生成物を合わせ、一夜乾燥(30mmHg、40℃)して、2−ヒドロキシエ
チル N,N,N',N'−テトラキス(2−クロロエチル)ホスホロジアミデート(化
合物3)(526g、収率50%)を黄褐色粉末で得る。TLC分析は、1つのス
ポットを示す(Rf=0.62;メタノール:クロロホルム=1:9)。融点7
6〜78℃;IR (KBr) 3372, 2957, 1459, 1344, 1206, 1098, 1053, 929 cm
−1; MS (CI, メタン) m/z 391(MH+), 353, 339, 248, 106。熱分析(DSC)
は、164〜179および222〜231℃に2つの発熱分解レンジを示す。
【0040】 下記表1は、同様の方法で製造された化合物を示す。
【化16】
【表1】
【0041】 実施例3 化合物11の製造(反応工程式3)
【化17】 THF/HO(1:1)および1NのNaOH(2ml)中の化合物3(0
.780g、2ミリモル)の溶液に、THF中のp−トルエンスルホニルクロリ
ド(TsCl、0.40g、2.1ミリモル)の溶液を加える。反応混合物を室
温にて24時間攪拌する。混合物を塩化メチレンで希釈し、1NのHClで洗浄
する。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥(炭酸カリウム)し、濃縮して、粘稠油状
物(化合物11)(1.04g、収率96%)を得る。
【0042】 下記表2は、同様の方法で製造された化合物を示す。
【化18】
【表2】
【0043】 実施例4 細胞生存率 10%ウシ胎児血清、1%L−グルタメートおよび0.1%ゲンタマイシンを
補足したMEM中で、PRMI8322ヒトメラノーマ細胞(ATCC)を成長
させる。96ウエルマイクロタイタープレートに2×10個/ウエルの密度で
細胞を植える。24時間後、1μM〜10mMの最終濃度の試験化合物および1
%DMSOを加えた同じ培地で培地を交換する。該化合物の存在下で細胞をさら
に4日間成長させる。化合物の各濃度における試験は3回行う。着色剤の代謝転
換をモニターする標準的アッセイ(CellTiter 96TM、 Promega)を用いて、細
胞生存率を測定する。
【表3】
【0044】 実施例5 マウスにおける抗腫瘍効果 雌性の7週齢老年NCr−nu無胸腺ヌードマウスをCharles River Laboratories (Raliegh, NC)から購入し、実験前の1週間を実験室において順化
させる。実験動物は、12時間明/暗サイクルにて、1つのケージ当たり5匹を
マイクロアイソレーターケージに収容する。実験動物には、濾過した滅菌水およ
び滅菌したげっ歯類食餌を任意に与える。実験動物は、毎日観察し、腫瘍減少な
どの臨床的徴候に注意する。
【0045】 腫瘍モデル:MX−1ヒト乳房腫瘍30〜40mgフラグメントを、12ゲー
ジ套管針を用いて、マウスの右腋窩領域の近くに皮下移植し、成長させる。処置
開始までに、腫瘍を75〜196mg(大きさ75〜196mm)の重量にす
る。
【0046】 薬物処置:投与量55、75および100mg/kg/用量にて、5日間連続
して、化合物3を腹腔内投与する。化合物3は、5%EtOH/45%プロピレ
ングリコール/50%PBS中、10mg/mlの濃度にて毎日新たに調合する
。投与溶液は、調合後、4時間以内にマウスに投与する。化合物は、0.1ml
/10g体重の注射量にて、正確な体重によって投与する。
【0047】 腫瘍測定:腫瘍を測定し、処置の最初の日から開始して、実験動物を1週間に
2回測定する。腫瘍体積は、カリパス測定器(mm)によって測定し、長円球体
用の式:L×W/2=mm(ここで、LおよびWは、各測定で得られる長い
方の径と短い方の径を意味する)で決定する。この式は、単位密度を仮定して(
1mm=1mg)腫瘍重量の測定にも用いる。 実験継続期間は、腫瘍移植後28日間である。腫瘍重量が4gに到った実験動
物はいずれも、実験終了前に屠殺する。
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 A61P 35/00 43/00 121 43/00 121 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ロバート・ティ・ラム アメリカ合衆国94306カリフォルニア州パ ロ・アルト、バロン・アベニュー781番 (72)発明者 スティーブン・アール・ショウ アメリカ合衆国94065カリフォルニア州レ ッドウッド・ショアーズ、メンドシノ・ウ ェイ127番 (72)発明者 ファンイン・メン アメリカ合衆国94122カリフォルニア州サ ンフランシスコ、14アベニュー1444番 (72)発明者 マイケル・アール・コズロウスキー アメリカ合衆国94303カリフォルニア州パ ロ・アルト、エッジウッド・ドライブ164 番 (72)発明者 ペイベル・ジチキン アメリカ合衆国12208ニューヨーク州オル バニー、ペイスター・ストリート28番、ア パートメント1−アール Fターム(参考) 4C084 AA16 MA02 MA17 MA23 MA27 MA31 MA35 MA37 MA43 MA52 MA55 MA56 MA59 MA63 MA66 NA05 ZB262 ZB322 ZB372 ZC752 4C086 AA01 AA02 AA03 DA40 MA01 MA02 MA04 MA05 MA17 MA23 MA27 MA31 MA35 MA37 MA43 MA52 MA55 MA56 MA59 MA63 MA66 NA05 NA14 ZB26 ZB32 ZB37 ZC75 4H050 AA01 AA02 AB20 AB28 AC83 WA15 WA23

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、Xは、ハロゲン原子; Qは、O、SまたはNH;および Rは、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘ
    テロアリールまたは置換ヘテロアリール、もしくはR'CO−、R'NHCO−、
    R'SO−またはR'NHSO−(ここで、R'は、水素、低級アルキル、置
    換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロア
    リール);もしくはR−Qはともに、塩素である] で示される化合物またはその医薬的に許容しうる塩。
  2. 【請求項2】 式(I): 【化2】 [式中、Xは、ハロゲン原子; Qは、O、SまたはNH;および Rは、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘ
    テロアリールまたは置換ヘテロアリール、もしくはR'CO−、R'NHCO−、
    R'SO−またはR'NHSO−(ここで、R'は、水素、低級アルキル、置
    換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロア
    リール)である] で示される化合物またはその医薬的に許容しうる塩。
  3. 【請求項3】 Xが、塩素または臭素である請求項1または2のいずれか1
    つに記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Xが、塩素である請求項3記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Qが、Oである前記請求項のいずれか1つに記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Rが、R'CO−、R'NHCO−、R'SO−またはR'N
    HSO−(ここで、R'は、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリー
    ル、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリール)である前記請求
    項のいずれか1つに記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Rが、アセチル、ベンゾイル、ベンゼンスルホニル、パラ−
    ブロモベンゼンスルホニル、パラ−ニトロベンゼンスルホニル、パラ−トルエン
    スルホニルまたはメタンスルホニルである請求項6記載の化合物。
  8. 【請求項8】 Rが、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、
    置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールである請求項1〜5の
    いずれか1つに記載の化合物。
  9. 【請求項9】 Rが、水素、メチルまたはベンジルである請求項8記載の化
    合物。
  10. 【請求項10】 2−ヒドロキシエチル N,N,N',N'−テトラキス(2−
    クロロエチル)ホスホロジアミデートである請求項9記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Qが、NHである請求項1〜4のいずれか1つに記載の化
    合物。
  12. 【請求項12】 Xが、塩素であり、Rが、R'SOである請求項1〜6
    のいずれか1つに記載の化合物。
  13. 【請求項13】 Rが、ベンゾイル、メタンスルホニル、、パラ−ニトロベ
    ンゼンスルホニルまたはパラ−ブロモベンゼンスルホニルである請求項12記載
    の化合物。
  14. 【請求項14】 Rが、パラ−ブロモベンゼンスルホニルである請求項13
    記載の化合物。
  15. 【請求項15】 治療上有効量の式(I): 【化3】 [式中、Xは、ハロゲン原子; Qは、O、SまたはNH;および Rは、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘ
    テロアリールまたは置換ヘテロアリール、もしくはR'CO−、R'NHCO−、
    R'SO−またはR'NHSO−(ここで、R'は、水素、低級アルキル、置
    換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロア
    リール);もしくはR−Qはともに、ハロゲンである] で示される化合物またはその医薬的に許容しうる塩を含む医薬組成物。
  16. 【請求項16】 治療上有効量の式(I)で示される化合物および少なくとも
    1種の医薬的に許容しうる担体を含む医薬組成物。
  17. 【請求項17】 治療上有効量の請求項12〜14のいずれか1つに記載の
    化合物よび少なくとも1種の医薬的に許容しうる担体を含む医薬組成物。
  18. 【請求項18】 哺乳動物における腫瘍、特にガンの治療のための請求項1
    5〜17のいずれか1つに記載の医薬組成物。
  19. 【請求項19】 Xが塩素、Rが水素およびQが酸素である請求項15また
    は16記載の組成物。
  20. 【請求項20】 抗生物質、抗新生物薬、殺腫瘍剤、腫瘍静止剤などからな
    る群から選ばれる他の薬理学的活性剤をさらに含む請求項15〜19記載の組成
    物。
  21. 【請求項21】 治療上有効量の式(I): 【化4】 [式中、Xは、ハロゲン原子; Qは、O、SまたはNH;および Rは、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘ
    テロアリールまたは置換ヘテロアリール、もしくはR'CO−、R'NHCO−、
    R'SO−またはR'NHSO−(ここで、R'は、水素、低級アルキル、置
    換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロア
    リール);もしくはR−Qはともに、ハロゲンである] で示される化合物またはその医薬的に許容しうる塩を、それらを必要とする哺乳
    動物に投与することを含む、哺乳動物における腫瘍、特にガンの治療方法。
  22. 【請求項22】 治療上有効量の請求項2記載の化合物を、それらを必要と
    する哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における腫瘍、特にガンの治療方
    法。
  23. 【請求項23】 式(I): 【化5】 [式中、Xは、ハロゲン原子; Qは、O、SまたはNH;および Rは、水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘ
    テロアリールまたは置換ヘテロアリール、もしくはR'CO−、R'NHCO−、
    R'SO−またはR'NHSO−(ここで、R'は、水素、低級アルキル、置
    換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリールまたは置換ヘテロア
    リール);もしくはR−Qはともに、塩素である] で示される化合物またはその医薬的に許容しうる塩の製造方法であって、 (a)式(2): 【化6】 で示される化合物を式(3): 【化7】 で示される化合物と反応させる;または (b)それ自体公知の方法で、式(I)で示される化合物の置換基を作成する;ま
    たは (c)Rが水素であり、Qが酸素である式(I)で示される化合物をR−Qがとも
    に、エステル基である式(I)で示される化合物に変換する;または (d)式(I)で示される化合物の遊離塩基を酸と反応させて、医薬的に許容しう
    る塩を得る;または (e)式(I)で示される化合物の酸付加塩を塩基と反応させて、対応する遊離塩
    基を形成する;または (f)式(I)で示される化合物を式(I)で示される化合物の他の医薬的に許容し
    うる塩に変換する;または (g)式(I)で示される化合物の適当な比率のラセミ混合物を分割して、その立
    体異性体を得る; ことを含む方法。
  24. 【請求項24】 哺乳動物における腫瘍、特にガンの治療のための請求項1
    〜14のいずれか1つに記載の化合物の使用。
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