JP2003502473A - シリコン−含有コポリマー及び繊維からなる自己研磨性海洋防汚塗料組成物 - Google Patents

シリコン−含有コポリマー及び繊維からなる自己研磨性海洋防汚塗料組成物

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Abstract

(57)【要約】 この発明は、i) 式I 【化1】 [式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立して任意に置換されたC1-20-アルキル、任意に置換されたC1-20-アルコキシ、任意に置換されたアリール及び任意に置換されたアリールオキシからなる群から選択され; Xは>C(=O)であり;かつnは0又は1以上の整数である]の末端基を少なくとも1つ有する少なくとも1つの側鎖からなる少なくとも1つのバインダーコポリマー; 及びii) 繊維からなる自己研磨性の海洋防汚塗料組成物を提供する。この組成物は、長期間の使用後、特に乾燥と湿潤に交互に曝される際に塗膜の結着性に関して性質の改善を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 この発明は、望ましくない汚染生物が水、特に海水と接触し、浸漬された構造
物に付着し、成長することを防止する能力を有する防汚塗料に関する。この発明
は、特定タイプの繊維の導入によって性質が改善された防汚塗料を提供する。発明の背景 海及び/又は淡水に曝される水面下の構造物及び船体において、海洋生物の付
着と成長は、摩擦の増加(このために燃料消費が増加)、又は(沖合いの帆装のよ
うな静止構造物については)波もしくは潮流に対する抵抗性の増大及び可能な操
業時間の減少のために、深刻な経済的損失をもたらす。 最近10年間にわたって研究されている防汚塗料技術は、自己研磨性防汚塗料組
成物を使用している。そのバインダー系でのポリマーは、モノマーセグメントに
カルボン酸基を含有するポリマーのトリアルキルスズ誘導体(トリアルキルスズ
基はカルボン酸基に位置している)である。しかし、例えば港でのスズ化合物の
汚染問題が増し、無スズで、自己研磨性の防汚塗料を提供するための集中的な努
力がなされている。
【0002】 一方では固有の自己研磨特性を有し、かつ生物活性剤の導入に良好な能力を示
し、他方では塗料薄膜の良好な機械的強度をもたらすことができる、無スズの自
己研磨性防汚塗料用のバインダー系についての研究は、これまで困難な課題であ
った。 防汚塗料、例えば無スズの自己研磨性防汚塗料用のバインダー系を入手するひ
とつの方法は、バインダー系の一部としてロジン又はロジン等価物を大量に用い
ることである。しかし、ロジン及びロジン等価物を大量に導入することは、大き
な機械的弱点をもたらし、ロジンベースの塗料の完全な利用が抑えられると考え
られた。しかし、この技術の改良は、出願人の以前の出願WO 96/15198及びWO 97
/44401に記載されている。これらの出願は、特にロジン含有塗料について妨げと
なる固有の機械的欠点に関する問題に対する解決策を記載している。出願人の以
前の出願に開示される技術は、どちらかというと高性能の有用性に適さない、本
質的な弱点の塗料組成物の機械的欠点を打ち消す方法を例示している。
【0003】 ある成功をもたらした別の興味深い(無スズの)塗料技術は、シリル化アクリレ
ートバインダーベースの自己研磨性防汚塗料である。この技術は、とりわけUS 4
,593,055、WO 91/14743、US 5,795,374、EP 646 630 B1、EP 714 957 A1、EP 0
297 505 B1及びEP 775 733 A1に記載されている。 上記特許及び特許出願に基づく製品には既に市販されているものがあるが、シ
リル化アクリレートバインダーベースの塗料の結着性は、特に海水の暴露と日光
のサイクルで著しい機械ストレスが誘発され、クラッキングとフレーク形成をし
ばしば生じる船舶の水線で、長期間の使用後に影響されるとみられることが認め
られている。
【0004】 既知のシリル化アクリレートベースの塗料の機械特性は例えば船舶の表面への
塗布直後(及びその後の短期間)に十分適当であるように思われても、塗料で被覆
した船の操業中の長期間の暴露、特に海水と日光の交互のサイクルに対する暴露
により、ここに開示する実施例で例示するような、ある欠点を誘発する可能性が
ある。この問題は、塗料の塗装が海水に水没している際にある程度の水の吸収が
生じる自己研磨性塗料に特に関連している。水の吸収は塗料薄膜をわずかに膨潤
させ、塗料が次に乾燥した際には塗料薄膜の厚みを再度低下するであろう。EP 0
775 733 A1は、このような機械的な欠点の問題に対するものであり、着色パラ
フィンの含有によって改質されたシリル化アクリレートベースの防汚塗料を提案
している。この組成物は、さらにフレーク顔料(例えば雲母粉末)を含んでいても
よい。
【0005】発明の要約 したがって、この発明に根源的な問題は、海洋環境への暴露を意図した表面へ
の塗布後に長期間結着性を維持する代替的な自己研磨性防汚塗料組成物を提供す
ることである。 つまり、この発明は、 i) 式I
【化3】 [式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立して任意に置換されたC1-20-ア
ルキル、任意に置換されたC1-20-アルコキシ、任意に置換されたアリール及び任
意に置換されたアリールオキシからなる群から選択され; Xは>C(=O)であり;か
つnは0又は1以上の整数である]の末端基を少なくとも1つ有する少なくとも1つの
側鎖からなる少なくとも1つのバインダーコポリマー; 及び ii) 繊維 からなる自己研磨性の海洋防汚塗料組成物に関する。
【0006】発明の詳細な説明 ここに詳述されるタイプのポリマーからなり、長期間の屋外暴露に相当する条
件、つまり「ブリスターボックス試験(Blister Box Test)」 及び「ローター試
験(Rotor Test)」に記載される条件下で明らかな欠点を有するものと考えられる
自己研磨性防汚塗料は、繊維の導入によって改善できることが、ここで見出され
た。 「ブリスターボックス試験」は、塗料系が繰返し湿潤/乾燥サイクルに曝され
る水線面をシュミレートするために行う。8週間の試験は、しばしば船の予定操
業時間に相当するであろう。しかし、再塗装/再被覆前により長期間の操業の必
要性が増したために、16週間行う延長された「ブリスターボックス試験」が、最
も高い予想に関しての塗料の評価に関連している可能性もある。船体が十分に積
荷しているならば、防汚塗料塗装の大部分が水に浸漬される。他方、船体が部分
的にしか積荷していない場合には、防汚塗料塗装のかなりの面積が大気/日光に
曝される。防汚塗料は常に幾らかの量の水を吸収しているという事実のために、
塗料は水に浸漬すると(水を取り込むために)容積を増し、大気に曝されると(水
を放出するために)容積を減らす。塗料容量の増加/低下のサイクルの繰り返しは
、塗料が非常に過酷な機械的ストレスに曝されていることを意味する。
【0007】 「ローター試験」は、塗料を有する船について長期間の操業をシュミレートす
るために行われる。6、8、10及び12ヶ月の期間が、船に予定される操業の種々の
段階に相当する。 この明細書において、用語「C1-20-アルキル」は、1〜20個の炭素原子を有す
る直鎖状、分枝状又は環状の炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、イ
ソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、
ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル
、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル及びイコシルを包含す
ることを意味する。他の短鎖アルキル基、例えばC1-12-、C1-10-、C1-6-、C1-5-
及びC1-4-アルキルは、それぞれ炭素原子数がより少数のものに相当する同様の
意味を有する。
【0008】 ここで用いる際に、用語「C1-20-アルコキシ」はC1-20-アルキルオキシ、例え
ばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ-プロポキシ、n-ブトキシ、イソ-ブト
キシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、シクロヘキソ
キシ、ヘプトキシ、オクトキシ、ノノキシ、デコキシ、ウンデコキシ、ドデコキ
シ、テトラデコキシ、ヘキサデコキシ、オクタデコキシ及びオコソキシを意味す
る。他の短鎖アルキル基、例えばC1-12-、C1-10-、C1-6-、C1-5- 及び C1-4-ア
ルコキシは、それぞれ炭素原子数がより小さいものに相当する同様の意味を有す
る。 この明細書において、用語「アリール」は、芳香族の炭素環式環又は環系、例
えばフェニル、ナフチル、ビフェニル、キシリルを意味し、なかでもフェニルと
ナフチルが好ましい例である。 「アリールオキシ」の好ましい例は、フェノキシである。
【0009】 ここで用いられる際に、用語「任意に置換されたC1-20-アルキル」、「任意に
置換されたC1-20-アルコキシ」、「任意に置換されたアリール」又は「任意に置
換されたアリールオキシ」及び類似の表現は、問題のアルキル基、アルコキシ基
、アリール基又はアリールオキシ基が1回もしくは数回、好ましくは1〜5回、ヒ
ドロキシ(不飽和炭素原子に結合している場合には、互変体のケト型に存在して
いてもよい)、C1-20-アルキル(アリール及びアリールオキシについてのみ)、ヒ
ドロキシ(C1-10-アルキル)(アリール及びアリールオキシについてのみ)、C1-10-
アルキル-カルボニルオキシ、カルボキシ、C1-10-アルコキシカルボニル、 C1-1 0 -アルコキシ、C2-10-アルケニルオキシ、オキソ(ケト又はアルデヒド官能性を
形成)、C1-10-アルキルカルボニル、アリール、アミノ、モノ-、ジ- 及びトリ(C 1-10 -アルキル)アミノ、カルバモイル、モノ-、ジ- 及びトリ(C1-10-アルキル)
アミノカルボニル、アミノ-C1-10-アルキル-アミノカルボニル、モノ-、ジ- 及
びトリ(C1-10-アルキル)アミノ-C1-10-アルキルアミノカルボニル、C1-10-アル
キル-カルボニルアミノ、シアノ、グアニジノ、カルバミド、C1-10-アルカノイ
ルオキシ、スルホノ、C1-10-アルキル-スルホニルオキシ、ニトロ、スルファニ
ル、C1-10-アルキルチオ及びハロゲンからなる群から選択される置換基で任意に
置換されてもよいことを意味する。
【0010】 この明細書において、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を
意味する。 この発明のひとつの興味深い具体例では、この発明による自己研磨性塗料組成
物に使用されるコポリマーは、一般式I:
【化4】 [式中、nは1以上の整数であり、かつX、R1、R2、R3、R4 及びR5は上記のとおり
である]の末端基を少なくとも1つ有する少なくとも1つの側鎖からなる。
【0011】 nが1、2、3、4又はそれ以上の整数である場合、これらの場合には、nが約5,00
0まで、例えば1〜50、例えば2〜15であることが好ましい。R1-R5は、それぞれC1 -20 -アルキル、C1-20-アルコキシ、フェニル、任意に置換されたフェニル、フェ
ノキシ及び任意に置換されたフェノキシからなる群から選択される基である。上
記の式Iに関しては、アルキル及びアルコキシ基はそれぞれ約5個までの炭素原子
(C1-5-アルキル)を有することが一般的には好ましい。置換フェニル及びフェノ
キシ基についての置換基の具体例には、ハロゲン、C1-5-アルキル、C1-5-アルコ
キシ又はC1-10-アルキルカルボニルが含まれる。上記のように、R1-R5は同じで
も異なる基であってもよい。 上記の一般式Iの末端基からなるモノマーは、EP 0 297 505 B1に記載されるよ
うに合成することができる。つまり、モノマーは、例えば分子にR3-R5を有する
有機シリル化合物、例えばひとつの末端に2-置換モノヒドロキシシラン基、3-置
換モノヒドロキシシランを有するオルガノシロキサン、ヒドロキシメチル基もし
くはハロゲンメチル基、例えばクロロメチル基をひとつの末端に有するオルガノ
シロキサン、又は3-置換シランと、例えばアクリル酸、メタクリル酸もしくはマ
レイン酸モノエステルとの脱水縮合のような縮合によって合成することができる
【0012】 このようなモノマーは、ビニル重合性モノマーAと(この発明による自己研磨性
塗料組成物で使用されるコポリマーを得るために)共重合させてもよい。適当な
ビニル重合性モノマーの例には、メタクリレートエステル、例えばメチルメタク
リレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメ
タクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート及びメトキシエチルメタクリ
レート;アクリレートエステル、例えばエチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、2 エチルヘキシルアクリレート及び2-ヒドロキシエチルアクリレート; マレ
イン酸エステル、例えばマレイン酸ジメチル及びマレイン酸ジエチル; フマル酸
、例えばフマル酸ジメチル及びフマル酸ジエチル;スチレン、 ビニルトルエン、
α-メチル-スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジエン、アクリルアミド、
アクリロニトリル、メタクリル酸、アクリル酸、イソボルニルメタクリレート及
びマレイン酸が含まれる。
【0013】 これらのビニル重合性モノマー(A)は、所望の特性を付与する改質成分として
作用し、コポリマーを生じる。これらのポリマーは、一般式II及びIII(後述)の
末端基からなるモノマーからなるホモポリマーより高い分子量を有するポリマー
を得る目的にも有用である。 ビニル重合性モノマーの量は、生じるコポリマー
の全量の95重量%以下、好ましくは90重量%以下である。したがって、上記の一般
式Iの末端基からなるモノマーの量は、少なくとも5重量%、特に少なくとも10重
量%である。 一般式I(上述)の末端基を少なくともひとつ有する少なくともひとつの側鎖か
らなるコポリマーは、常套手段による適当な(ビニル)重合開始剤の存在下、一般
式Iの末端基からなる少なくともひとつのモノマーを上記の1以上のビニル重合性
モノマー(A)と重合させて形成することができる。重合方法には、溶液重合、バ
ルク重合、エマルジョン重合、懸濁重合、アニオン重合及び 配位重合が含まれ
る。適当なビニル重合性開始剤の例は、アゾビスイソブチロニトリル及びトリフ
ェニルメチルアゾベンゼンのようなアゾ化合物、及びベンゾイルパーオキシドな
らびにジ-tert-ブチルパーオキシドのような過酸化物である。
【0014】 上記の方法によって製造されるコポリマーは、1,000〜1,500,000の範囲、例え
ば5,000〜1,500,000の範囲、例えば5,000〜1,000,000の範囲、5,000〜500,000の
範囲、5,000〜250,000の範囲もしくは5,000〜100,000の範囲の重量平均分子量を
有することが好ましい。コポリマーの分子量があまりにも低ければ、剛性で、均
一かつ耐久性のある薄膜を形成しにくい。他方、コポリマーの分子量があまりに
も高いと、ニス状の高粘度となる。このようなニス状の高粘性は、塗料の形成用
溶媒で希釈すべきである。したがって、塗料の樹脂固形含量を減らし、1回の塗
布によって薄い乾燥薄膜を形成することができる。これは、乾燥薄膜の厚みを適
当にするには塗料の塗布が数回必要である点で、不都合である。
【0015】 問題のポリマーの重量平均分子量を測定するための種々の方法は幾つか当業者
に知られているが、重量平均分子量はWO 97/44401の34頁に記載されるGPC-法に
したがって測定することが好ましい。 この発明の別の興味深い具体例では、この発明による自己研磨性の塗料組成物
に使用されるコポリマーは、一般式II:
【化5】 [式中、X、R3、R4及びR5は上記のとおりである]の末端基を少なくともひとつ有
する少なくともひとつの側鎖からる。
【0016】 一般式II(上記)の末端基を有するモノマーの例は、酸官能性ビニル重合性モノ
マー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸(好ましくは1〜6個の炭素
原子を有するモノアルキルエステル形態)又はフマル酸(好ましくは1〜6個の炭素
原子を有するモノアルキルエステル形態)から誘導されるモノマーである。 上記の式I又はIIに示されるトリオルガノシリル基、つまり-Si(R3)(R4)(R5)基
に関して、R3、R4及びR5は、C1-20-アルキル(例えばメチル、エチル、プロピル
、ブチル、シクロアルキル、例えばシクロヘキシル及び置換シクロヘキシル);ア
リール(例えばフェニル及びナフチル)又は置換アリール(例えば置換フェニル及
び置換ナフチル) のように同じか異なっていてもよい。アリールについての置換
基の例は、ハロゲン、C1-18-アルキル、C1-10-アシル、スルホニル、ニトロ又は
アミノである。
【0017】 したがって、一般式I又はIIに示される適当なトリオルガノシリル基(つまり、
-Si(R3)(R4)(R5)基)の特定の例には、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ト
リ-n-プロピルシリル、トリ-n-ブチルシリル、トリ-イソ-プロピルシリル、トリ
-n-ペンチルシリル、トリ-n-ヘキシルシリル、トリ-n-オクチルシリル、トリ-n-
ドデシルシリル、トリフェニルシリル、トリ-p-メチルフェニルシリル、トリベ
ンジルシリル、トリ-2-メチルイソプロピルシリル、トリ-tert-ブチル-シリル、
エチルジメチルシリル、n-ブチルジメチルシリル、 ジ-イソ-プロピル-n-ブチル
シリル、n-オクチル-ジ-n-ブチルシリル、ジ-イソ-プロプリルオクタデシルシリ
ル、ジシクロヘキシルフェニルシリル、tert-ブチルジフェニルシリル、ドデシ
ルジ-フェニルシリル及びジフェニルメチルシリルが含まれる。
【0018】 一般式I又はIIの末端基を少なくともひとつ有する適当なメタクリル酸由来モ
ノマーの特定の具体例には、トリメチルシリル(メタ)アクリレート、トリエチル
-シリル(メタ)アクリレート、トリ-n-プロピルシリル(メタ)アクリレート、トリ
イソプロピルシリル(メタ)アクリレート、トリ-n-ブチルシリル (メタ)アクリレ
ート、トリイソブチルシリル(メタ)アクリレート、トリ-tert-ブチルシリル(メ
タ)アクリレート、トリ-n-アミルシリル(メタ)アクリレート、トリ-n-ヘキシル
シリル(メタ)アクリレート、トリ-n-オクチルシリル(メタ)アクリレート、トリ-
n-ドデシルシリル(メタ)アクリレート、トリフェニルシリル(メタ)アクリレート
、トリ-p-メチルフェニルシリル(メタ)-アクリレート、トリベンジルシリル(メ
タ)アクリレート、エチルジメチルシリル(メタ)アクリレート、n-ブチルジメチ
ルシリル(メタ)アクリレート、ジイソプロピル-n-ブチルシリル (メタ)アクリレ
ート、n-オクチルジ-n-ブチルシリル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルステ
アリルシリル(メタ)アクリレート、ジシクロヘキシルフェニルシリル(メタ)アク
リレート、t-ブチルジ-フェニルシリル(メタ)アクリレート及びラウリルジフェ
ニルシリル(メタ)アクリレートが含まれる。
【0019】 一般式I又はIIの末端基を少なくともひとつ有する適当なマレイン酸由来及び
フマル酸由来モノマーの特定の具体例には、トリイソプロピルシリルメチルマレ
エート、トリイソプロピルシリルアミルマレエート、トリ-n-ブチルシリル n-ブ
チルマレエート、tert-ブチルジフェニルシリルメチルマレエート、t-ブチルジ
フェニルシリルn-ブチルマレエート、トリイソピロピルシリルメチルフマレート
、トリイソプロピルシリルアミルフマレート、トリ-n-ブチルシリル n-ブチルフ
マレート、tert-ブチルジフェニルシリルメチルフマレート及びtert-ブチルジフ
ェニルシリル n-ブチルフマレートが含まれる。
【0020】 この発明の興味深い具体例では、この発明による自己研磨性の塗料組成物に使
用されるコポリマーは、一般式III: Y-(CH(RA)-CH(RB)-O)p-Z (III) [式中、ZはC1-20-アルキル基又はアリール基であり; Yはアクリロイルオキシ基
、メタクリロイルオキシ基、マレイノイルオキシ基又はフマロイルオキシ基であ
り; RA及びRB は個々に水素、C1-20-アルキル及びアリールからなる群から選択
され;かつpは1〜25の整数である]の第二モノマーBとの組合わせの一般式II(上記
)の末端基を有するモノマー単位からなる。 p>2であれば、RAとRBは水素又はCH3であることが好ましい。つまり、p>2で
あれば、モノマーBはポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールか
ら誘導されることが好ましい。 p=1であれば、RAとRBは大きな基、例えばC1-20-アルキル又はアリールである
モノマーは、ここに記載される目的に有用なものと考えられる。
【0021】 式IIIに示すように、モノマーBは、不飽和基(Y)としてのアクリロイルオキシ
基、メタクリロイルオキシ基、マレイノイルオキシ基(好ましくはモノ-C1-6-ア
ルキルエステル形態)、又はフマロイルオキシ基(好ましくはモノ-C1-6-アルキル
エステル形態)、及びアルコキシ-又はアリールオキシポリエチレングリコールを
分子に有する。アルコキシ- 又はアリールオキシポリエチレングリコール基では
、ポリエチレングリコールの重合度(p)は1〜25である。 アルキル又はアリール基(Z)の例には、C1-12-アルキル(例えばメチル、エチル
、プロピル、ブチル、シクロアルキル、例えばシクロヘキシル及び置換シクロヘ
キシル);及びアリール(例えばフェニル及びナフチル)及び置換アリール(例えば
置換フェニル及び置換ナフチル)が含まれる。アリールについての置換基の例に
は、ハロゲン、C1-18-アルキル基、C1-10-アルキルカルボニル、ニトロ又はアミ
ノが含まれる。
【0022】 分子に(メタ)アクリロイルオキシ基を有するモノマーBの特定の例には、メト
キシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキ
シエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ヘキソキシ
エチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート
、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレング
リコール(メタ)アクリレート及びエトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリ
レートが含まれる。 分子にマレイノイルオキシ又はフマロイルオキシ基を有するモノマーBの特定
の具体例には、メトキシエチルn-ブチルマレエート、エトキシジエチレングリコ
ールメチルマレエート、エトキシトリエチレングリコールメチルマレエート、プ
ロポキシジエチレングリコールメチルマレエート、ブトキシ-エチルメチルマレ
エート、ヘキソキシエチルメチルマレエート、メトキシエチルn-ブチルフマレー
ト、エトキシジエチレングリコールメチルフマレート、エトキシトリエチレング
リコールメチルフマレート、プロポキシジエチレングリコールメチルフマレート
、ブトキシエチルメチルフマレート及びヘキソキシエチルメチルフマレートが含
まれる。
【0023】 当業者に理解されるように、他のビニルモノマーを、一般式II(上記)の末端基
を有するモノマー単位からなる得られるコポリマー、又は式III(上記)の第二モ
ノマーBと組合わさった一般式II(上記)の末端基を有するモノマー単位からなる
得られるコポリマーに導入してもよい。 上記のモノマーと共重合し得る他のモノマーに関して、上記のビニル重合性モ
ノマー(A)のような種々のビニルモノマーを利用してもよい。 モノマー混合物において、一般式IIの末端基を有するモノマー、モノマーB及
びそれらと共重合し得る他のモノマー(例えばモノマー(A))の比率は、塗装組成
物の用途にしたがって適宜決定することができる。しかし、一般には、モノマー
全重量に基づけば、一般式IIの末端基を有するモノマーの割合は1〜95重量% で
あり、モノマーBの割合は1〜95重量%であり、かつそれらと共重合し得る他のモ
ノマーは0〜95重量%である。
【0024】 このように、一般式IIの末端基を有するモノマー単位及びモノマー単位B(及び
任意のモノマーA)の組み合わせからなるコポリマーは、ポリマー化学の当業者に
公知であるような、溶液重合、バルク重合、エマルジョン重合及び懸濁重合のよ
うな種々の方法のいずれかにより通常の方法でビニル重合開始剤の存在下モノマ
ー混合物を重合して得ることができる。しかし、溶液重合法又はバルク重合法を
使用することが、好ましい。 ビニル重合開始剤の例には、アゾ化合物、例えばアゾビス-イソブチロニトリ
ル及びトリフェニルメチルアゾベンゼン;及び過酸化物、例えばベンゾイルパー
オキシド、ジ-tert-ブチルパーオキシド、tert-ブチルパーオキシ安息香酸及びt
ert-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートが含まれる。
【0025】 こうして得られるコポリマーの分子量は、重量平均分子量に関して、1,000〜1
50,000の範囲、例えば3,000〜100,000の範囲、例えば5,000〜100,000の範囲であ
ることが好ましい。極めて低い分子量は、通常の塗膜の形成を難しくし、極めて
高い分子量は1回の塗装操作では薄い塗膜しか生ぜず、このために塗装操作を何
回も行う必要があるという欠点がある。ポリマー溶液の固形含量を5-90重量%、
望ましくは15〜85重量%の範囲値に調整することが好ましい。 この発明のさらに興味深い具体例では、この発明による自己研磨性の塗料組成
物に使用されるコポリマーは、一般式IV:
【化6】 [式中、Yはアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、マレイノイルオキ
シ基又はフマロイルオキシ基であり、R6及びR7はいずれもC1-12-アルキルである
]の第二モノマーCと組合わさった一般式II(上記)の末端基を有するモノマー単位
からなる。
【0026】 式IVに示されるように、モノマーCは、不飽和基(Y)としてアクリロイルオキシ
基、メタクリロイルオキシ基、マレイノイルオキシ基(好ましくは、モノ-C1-6-
アルキルエステル形態)、又はフマロイルオキシ基(好ましくは、モノ-C1-6-アル
キルエステル形態)及びヘミ-アセタール基を分子にを有する。 ヘミアセタール基において、R6の例としてはC1-12アルキル、好ましくはC1-4
アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、イソプロピル、イソ
ブチル及びtert-ブチル)が挙げられ、R7の例としてはC1-12アルキル、好ましく
はC1-8アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル
、イソブチル及びtert-ブチル)、及び置換又は非置換C5-8シクロアルキル(例え
ばシクロヘキシル)が挙げられる。
【0027】 モノマーCは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸(又はそのモノエステル
)及びフマル酸(又はそのモノエステル)から選択されるカルボキシ基含有ビニル
モノマーと、アルキルビニルエーテル(例えばエチルビニルエーテル、プロピル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル及び2-エチル
ヘキシルビニルエーテル)又はシクロアルキルビニルエーテル(例えばシクロヘキ
シルビニルエーテル)との通常の付加反応によって製造することができる。 当業者によって理解されるように、一般式II(上記)の末端基を有するモノマー
単位からなる得られたコポリマーに、その他のビニルモノマーを式IV(上記)の第
2のモノマーCと組み合わせて混合させてもよい。
【0028】 上記のモノマーと共重合可能なその他のモノマーに関して、上記のビニル重合
性モノマー(A)などの種々のビニルモノマーを使用することができる。 モノマー混合物において、一般式IIの末端基を有するモノマー、モノマーC及
びそれらと共重合可能なその他のモノマー(例えばモノマーA)の比率は、塗装組
成物の利用法に応じて適宜決定される。しかしながら一般的には、モノマーの全
重量を基準として、一般式IIの末端基を有するモノマーの比率が1〜95重量%(好
ましくは1〜80重量%)、モノマーCの比率が1〜95重量%(好ましくは1〜80重量%
)、それらと共重合可能なその他のモノマーの比率が98重量%までであることが
好ましい。
【0029】 このように、一般式IIの末端基を有するモノマー単位及びモノマー単位C(及び
任意のモノマーA)の組み合わせからなるコポリマーは、このようなモノマー混合
物を、ポリマー化学における技術者にとって公知である通常のやり方で行われる
溶液重合、バルク重合、乳化重合、懸濁重合等の種々の方法のいずれかにより、
ビニル重合開始剤の存在下で重合させて得ることができる。しかしながら、溶液
重合法又はバルク重合法を採用することが好ましい。 ビニル重合開始剤の例としては、アゾビスイソブチロニトロリル及びトリフェ
ニルメチルアゾベンゼン等のアゾ化合物;及びベンゾイルパーオキシド、ジtert
-ブチルパーオキシド、tert-ブチルパーオキシド安息香酸及びtert-ブチルパー
オキシプロピルカーボネート等の過酸化物が挙げられる。
【0030】 このようにして得られたコポリマーの分子量は、重量平均分子量に関して、望
ましくは1,000〜150,000、好ましくは3,000〜100,000の範囲、例えば5,000〜100
,000の範囲である。分子量が低すぎると正常な塗膜を生じることが困難になり、
分子量が高すぎると1回の塗装工程で薄い塗膜しか生じず、塗装操作を何度も行
わなくてはならない欠点がある。 バインダーコポリマーの化学的性質は上記のとおりであることが好ましいが、
やや異なる構造を有するその他のシリル含有コポリマーもまた、ここに記載する
目的のために使用できると考えられる。つまり、上記に開示した化学的性質と比
較して若干異なる構造を有するバインダーコポリマーの一例として、式V
【化7】 [式中、X、n、R1、R2、R3、R4及びR5は式Iにおける定義と同様]の少なくとも1個の末
端基を有する少なくとも1個の側鎖からなるバインダーコポリマーがある。
【0031】 この明細書において、用語「自己研磨性(self-polishing)」及び「研磨性(pol
ishing)」とは、ここに記載する研磨速度試験における試験条件下で、当該塗装
又は塗膜として乾燥したときの塗料が、塗装表面とその周囲の水性媒体間の相対
運動によって塗装材料が塗装表面から除去されるため、塗膜の厚さが相対運動10
,000海里(18,520km)当たり少なくとも1μmの減少に付されることを意味する。 この明細書において、「固体容量%」とは、塗料の乾燥分の体積/体積%を意
味する。 現時点において、本発明で使用する繊維は、本発明の塗料の改良特性を提供す
るために、寸法に関する一定の基準を満たすべきであると考えられる。したがっ
て、塗料の製造中に塗料に添加される繊維の平均長及び平均厚に関して、そのよ
うな繊維は25〜2000μmの平均長及び1〜50μmの平均厚を有し、平均長と平均厚
の比は少なくとも5である。特に、繊維は、25〜500μmの平均長及び1〜25μmの
平均厚を有し、それらの比が少なくとも10であり、その中でも特に50〜250μmの
平均長(例えば50〜170μm)及び2〜10μmの平均厚を有し、それらの比が少なく
とも15、例えば少なくとも20である。
【0032】 「長さ」という語は、当該繊維粒子の最大寸法を意味することに留意されたい
。長さに関連して使用されるとき、「平均」という語は、使用される繊維の分布
において繊維の長さに一定のばらつきがあることを意味する。「平均厚」という
語もまた当該繊維について言及されるものであるが、繊維分布に関しては、各繊
維の縦方向及び横方向のばらつきも考慮する。 概して「繊維」とは、天然無機繊維、合成無機繊維、天然有機繊維、合成有機
繊維及び金属繊維又はその混合物の群におけるいずれの繊維を含む。特定の理論
に拘束されないが、現在は天然無機繊維及び合成無機繊維、特にこれらの種類の
鉱物繊維が好ましいと考えられている。
【0033】 ある特定の粒子を本稿における繊維として考えるためには、軸線上の実質的に
すべての点において、長さ寸法に対して垂直な最大寸法と最小寸法(長さ寸法‐
最長寸法)との比が、2.5:1、好ましくは2:1を越えるべきではない。また、最
長寸法と2個の最短寸法の平均との比が少なくとも5:1となるべきである。した
がって、繊維は1つの長い寸法と2つの短い寸法を有することを特徴とする。長い
寸法は実質的に2つの短い寸法よりも長く(一般的には一桁又はそれ以上)、2つ
の短い寸法は実質的に同等(同じ桁数)である。完全に等軸の繊維すなわち円筒
形状を有する繊維では、「長さ」(最長寸法)及び2つの(同等の)最短寸法を
どのようにして測定するかは明白である。不規則な繊維の場合は、寸法における
関係は以下の仮定的な実験によって評価することができると考えられる:正直角
の箱1個を繊維の周囲に作る。この箱は、その体積が繊維によって完全に構成さ
れるように可能な限り最小の体積を有するように作られる。繊維が湾曲する程度
まで(再び仮定的であるが)繊維は可撓性であると仮定され、仮定箱の体積は繊維
を「曲げる」ことによって最小化される。この「繊維」が本稿のそれとして認識
されるためには、箱の2つの最小寸法間の比は多くとも2.5:1 (好ましくは2:1)
となるべきであり、箱の最長寸法と最小寸法の平均との比は少なくとも5:1とな
るべきである。
【0034】 上記は「繊維」に当てはまるかもしれないが、本発明において十分な特性をほ
とんど持たないその他の種類の粒子を除外するために、一般的な指針として記載
する。特に、「繊維」という用語は、充填剤として使用されるいわゆる「繊維」
材料(チキソトロープ剤及び例えばアスベスチン等の明確に決められた寸法を持
たない摩損型充填剤(frayed type fillers))を意図するものではない(Hawley's
Condensed Chemical Dictionary, 11th Ed., (Sax and Lewis, eds.) Van Nost
rand Reinhold Company, ニューヨーク、1987、521頁参照)。また、「繊維」は
、例えば雲母等のフレーク状充填材も含まない(上記説明参照)。「湾曲」した繊
維に関して、長さ寸法はその繊維によって定められた曲線の長さでとみなされる
べきであることは理解されたい。
【0035】 無機繊維の例としては、いずれの化学的又は物理的方法によって改変された炭
化シリコン繊維、炭化ボロン繊維、炭化ニオブ繊維等の炭化物繊維;窒化シリコ
ン繊維等の窒化物繊維;ボロン繊維、ホウ酸化物繊維等のボロン含有繊維;シリ
コン繊維、アルミナ‐ボロン‐シリカ繊維、E-ガラス(非アルカリ性アルモボロ
シリケート)繊維、C-ガラス(非アルカリ性又は低アルカリ性ソーダライム-アル
モボロシリケート)繊維、A-ガラス(アルカリ性ケイ酸ソーダライム)繊維、S-ガ
ラス繊維、CEMFIL-ガラス繊維、ARG-ガラス繊維、鉱物ガラス繊維、非アルカリ
性マグネシアアルモシリケート繊維、石英繊維、ケイ酸塩繊維、シリカ繊維、高
シリカ繊維、アルミナ高シリカ繊維、アルミノケイ酸塩繊維、ケイ酸アルミニウ
ム繊維、マグネシアアルモシリケート繊維、ホウケイ酸ソーダ繊維、ケイ酸ソー
ダ繊維、ポリカーボシラン繊維、ポリチタノカーボシラン繊維、ポリシラザン繊
維、ヒドリドポリシラザン繊維、トベルモライト(tobermorite)繊維、ケイ酸サ
マリウム繊維、珪灰石繊維、ケイ酸アルミニウムカリウム繊維等のシリコン含有
繊維;鉄繊維、アルミニウム繊維、ビスマス繊維、アンチモン繊維、タングステ
ン繊維、モリブデン繊維、クロム繊維、銅繊維、ゲルマニウム繊維、ロジウム繊
維、ベリリウム繊維、及び青銅繊維、アルミニウム‐ニッケル合金繊維、銅‐ス
ズ合金繊維、スチール繊維等の金属合金繊維などの金属繊維; ジルコニア繊維
、アルミナ繊維、マグネシア繊維、酸化亜鉛繊維、酸化インジウム繊維、酸化チ
タン繊維、酸化ベリリウム繊維、酸化ニッケル繊維、酸化トリウム繊維、酸化イ
ットリウム繊維、チタン酸カリウム繊維等の酸化物繊維;純粋炭素繊維、グラフ
ァイト繊維、スラグウール繊維、木炭繊維等の炭素繊維;硫化亜鉛繊維、硫化カ
ドミウム繊維等の硫化物繊維;ヒドロキシアパタイト繊維、リン酸水素カルシウ
ム(ブラッシュ石)繊維、ネオジムペンタホスフェート(neodymium pentaphospha
te)繊維及びリン酸銀繊維等のリン酸塩繊維;硫酸カルシウム繊維;ヨウ化スズ
繊維;ヨウ酸カルシウム繊維;フッ化カルシウム繊維;ナトリウムアルミニウム
ヒドロキシカーボネート(sodium aluminium hydroxycarbonate)繊維;純粋ロ
ックウール繊維及び玄武岩ロックウール繊維等のロックウール繊維;鉱物綿から
加工した鉱物繊維;火山岩繊維;モンモリロナイト繊維;アタパルガイト(atap
ulgite)繊維;焼成ボーキサイト繊維など、ならびにそれらのいずれの混合物が
挙げられる。
【0036】 天然及び合成有機繊維の例としては、いずれの化学的又は物理的方法によって
改変されたポリ(p-ベンズアミド)繊維、ポリ(p-フェニレン-テレフタルアミド)
繊維、ポリ(p-フェニレン-2,6-ナフタルアミド)繊維、ポリ(3,4'-ジフェニルエ
ーテル-テレフタルアミド)繊維、ポリ(p-フェニレン-(p-ベンズアミド)-テレフ
タルアミド)繊維、ポリ(p-ベンズヒドラジドテレフタルアミド)繊維、ポリ(m-フ
ェニレン-イソフタルアミド)繊維、ポリ(N,N'-m-フェニレン-ビス(m-ベンズ-ア
ミド)-テレフタルアミド)繊維、ポリ(N,N'-m-フェニレン-ビス(m-ベンズアミド)
-2,6-ナフタル-アミド)繊維、ポリ(N,N'-m-フェニレン-ビス(m-ベンズアミド)-4
,4'-ビフェニル-ジカルボキサミド)繊維、ポリ(4,4'-ビス(p-アミノフェニル)-2
,2'-ビチアゾール-イソフタルアミド)繊維、ポリ(2,5-ビス(p-アミノフェニル)-
1,3,4-オキサ-ジアゾール-イソフタルアミド)繊維、ポリ(4,4'-ジアミノベンズ
アニリド-イソフタルアミド)繊維、ポリ(2-メチル-p-フェニレン-2,6-ナフタル
アミド)繊維、ポリ(2,6-ジクロロ-p-フェニレン-2,6-ナフタルアミド)繊維等の
芳香族ポリアミド繊維;ポリ(テレフタル-m-フェニレン-ヒドラジド)繊維、ポリ
(テレフタル-ヒドラジド)繊維、ポリ(p-フェニレン-N-メチル-ヒドラジド)繊維
等の芳香族ポリヒドラジド繊維;ポリ-(クロロ-1,4-フェニレン-エチレン-ジオ
キシ-4,4'-ベンゾエート-コ-テレフタレート)繊維、ポリ(クロロ-1,4-フェニレ
ン-4,4'-オキシジベンゾエート)繊維、ポリ(メチル-1,4-フェニレン-4,4'-オキ
シジベンゾエート)繊維、ポリ(クロロフェニレン-ヘキサヒドロテレフタレート)
繊維等の芳香族ポリエステル繊維;ポリ(ニトリロ-(2-メチル-1,4-フェニレン)
ニトリロメチリジン-1,4-フェニレン-メチリジン)繊維等の芳香族ポリアゾメチ
ン繊維;芳香族ポリピロメリットイミド(polypyromellitimide)繊維、芳香族
ポリトリメリットイミド繊維、ポリエステル-イミド繊維、ポリ(4,4'-ジフェニ
ル-エーテル-ピロメリットイミド)繊維等の芳香族ポリイミド繊維;ポリ-(2,2'-
(m-フェニレン)-5,5'-ビベンズイミダゾール)繊維等のポリベンズイミダゾール
繊維、ポリ(2-(1,4-フェニレン)-2'-(6,6'-ビベンゾチアゾール))繊維及びポリ(
2-(1,3-フェニレン)-2'-(6,6'-ビベンゾチアゾール))繊維等のポリベンゾチアゾ
ール繊維、ポリ((1,7-ジヒドロベンゾ(1,2-d:4,5-d')ジオキサゾール-2,6-ジイ
ル)-1,4-フェニレン)繊維及びポリ((ベンゾ(1,2-d:4,5-d')ビスオキサゾール-2,
6-ジイル)-1,4-フェニレン)繊維等のポリベンズオキサゾール繊維、ポリ-アリー
レン-1,3,4-オキサジアゾール繊維等のポリオキサジアゾール繊維のような芳香
族複素環式ポリマー繊維;α-セルロース繊維、β-セルロース繊維、鉱物セルロ
ース繊維、メチルセルロース繊維、セルコットン繊維、再生セルロース(レーヨ
ン)繊維、酢酸セルロース繊維、ジュート繊維、綿繊維、麻繊維、ラミー繊維、
サイザル繊維、ヘム繊維、亜麻繊維、シアンエチル化セルロース繊維、アセチル
化セルロース繊維等のセルロース繊維;マツ、トウヒ及びモミ繊維、リグニン繊
維、及びリグニン誘導体の繊維等の木材繊維;ゴム繊維及びゴム誘導体の繊維;
ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポ
リブタジエン繊維等のポリオレフィン繊維;ポリアセチレン繊維;ポリエステル
繊維;アクリル酸繊維、スチロール/アクリレート繊維等のアクリル系繊維及び
改質アクリル系繊維;アクリロニトリル繊維及びポリアクリロニトリル繊維等の
アクリロニトリル繊維;エラストマー繊維;カゼイン繊維、とうもろこしたんぱ
く質繊維、大豆たんぱく質繊維、落花生たんぱく質繊維等のたんぱく質繊維;ア
ルギン酸塩繊維;ポリ(エチレンテレフタレート)繊維;ポリビニルアルコール繊
維;例えばナイロン6.6繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6.10繊維のようなナイロ
ン繊維等の脂肪族ポリアミド繊維;ポリ(フェニレンスルフィド)繊維;ポリ塩化
ビニル繊維;ポリクロロエテン繊維;ポリ(ビスベンズイミダゾベンゾフェナン
トロリン)繊維;ポリオキシメチレン繊維;ポリウレタン繊維;ビニルポリマー
繊維;ビスコース繊維等ならびにそれらのいずれの混合物が挙げられる。
【0037】 現時点において、極めて興味深いひとつの繊維群は無機繊維、とりわけ鉱物繊
維であると考えられる。そのような繊維の特に好ましい例としては、シリコン含
有繊維;金属繊維;酸化物繊維;炭化物繊維;ロックウール繊維;鉱物綿から加
工した鉱物繊維;火山岩繊維;珪灰石繊維;モンモリロナイト繊維;トベルモラ
イト繊維;アタパルガイト繊維;及び焼成ボーキサイト繊維が挙げられる。
【0038】 現時点において、特に好ましいのは鉱物ガラス繊維、珪灰石繊維、モンモリロ
ナイト繊維、トベルモライト繊維、アタパルガイト繊維、焼成ボーキサイト繊維
、火山岩繊維、ボーキサイト繊維、ロックウール繊維、及び鉱物綿から加工した
鉱物繊維等の鉱物繊維である。本発明において、機械特性を向上させると考えら
れる市販の鉱物繊維(平均繊維長μm;平均繊維厚μm)は以下である: 1. Laxa Bruk AB社(スウェーデン)製の合成鉱物繊維Inorphil 061-10 (140;4) 2. Laxa Bruk AB社(スウェーデン)製の合成鉱物繊維Inorphil 161-10 (140;4) 3. Laxa Bruk AB社(スウェーデン)製の合成鉱物繊維Inorphil 361-10 (140;4) 4. Laxa Bruk AB社(スウェーデン)製の合成鉱物繊維Inorphil 061-20 (160;4) 5. Laxa Bruk AB社(スウェーデン)製の合成鉱物繊維Inorphil 461-20 (160;4) 6. Laxa Bruk AB社(スウェーデン)製の合成鉱物繊維Inorphil 061-30 (200;4) 7. Laxa Bruk AB社(スウェーデン)製の合成鉱物繊維Inorphil 061-60 (300;4) 8. Lapinus Fibers BV社(オランダ)製の火山岩繊維MS 600 (125;5) 9. Lapinus Fibers BV社(オランダ)製の鉱物繊維P045-MS 600 (又はMS600 Roxul
1000)(125;5.5) 10. Lapinus Fibers BV社(オランダ)製の火山岩繊維RF 5104 (125;5) 11. Lapinus Fibers BV社(オランダ)製の火山岩繊維RF 5118(650;5) 12. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のE-ガラス FG 400/060 (230;9-1
4) 13. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のE-ガラス FG 400/300 (400;9-1
4) 14. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のE-ガラス FG 400/100 (250;9-1
4) 15. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のE-ガラス FG 440/040 (150;9-1
4) 16. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製の鉱物ガラスF 550/1 S (500;4.4
) 17. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のロックウールF 554/1 SR (500;
5) 18. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のセラミックF 580/1 S (500;2.8
) 19. Nyco Minerals社(アメリカ)製の珪灰石Nyad G (長さ/直径比15:1) 20. Tixal社(ドイツ)製のC-ガラス Tixal 102 (-;-) 21. Tixal社(ドイツ)製のC-ガラスTixal 202 (-;-) 22. 住友 (日本)製のC-ガラス RCF-600 (820;-) 23. 住友 (日本)製のC-ガラス RCF-160 (250;-) 24. 住友 (日本)製のC-ガラス RCF-140 (175;-) 25. 住友 (日本)製のC-ガラス RCF-140G (175;-) 26. 住友 (日本)製のC-ガラス RCF-140N (175;-)
【0039】 本発明において、機械特性を向上させると考えられる市販の有機繊維(平均繊
維長μm;平均繊維厚μm)の例は以下である: 27. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のポリアミドF PA 222/040 (
500;15-30) 28. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のポリアミドF PA 240/040 (
500;15-30) 29. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のポリアミドF PA 230/040 (
500;15-35) 30. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のポリアクリロニトリルF PA
C 238/040 (500;-) 31. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のポリエステル/ポリアミド
F PES 231/040 (500;10-20) 32. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のポリプロピレンF PP 261/0
40 (500;21) 33. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製の予備酸化(preoxidised)ポ
リアクリロニトリルF PAC O 245/040 (500;10-12) 34. Schwarzwalder Textil-Werke社(ドイツ)製のジュートF 501/050 (500;3
0-500) 35. Grace AB社(ドイツ)製のポリエチレン Sylothix 51 (400;-) 36. Grace AB社(ドイツ)製のポリエチレン+シリカSylothix 52 (400;-) 37. J. Rettenmaier & Sohne GmbH + Co.社(ドイツ)製のセルロースArbocel
BE 00 (120;20) 38. J. Rettenmaier & Sohne GmbH + Co.社(ドイツ)製の針葉樹Lignocel C
120 (70-150;-) 39. J. Rettenmaier & Sohne GmbH + Co.社(ドイツ)製の針葉樹Lignocel C
250 A (150-250;-) 40. C. F. F. Cellulose-Fullstoff-Fabrik社(ドイツ)製のセルロースTechn
ocel 300 (65% <90;-) 41. C. F. F. Cellulose-Fullstoff-Fabrik社(ドイツ)製のセルロースTechn
ocel 200 (80% <90;-) 42. C. F. F. Cellulose-Fullstoff-Fabrik社(ドイツ)製のセルロースTechn
ocel 150 DU (95% <90;-) 43. C. F. F. Cellulose-Fullstoff-Fabrik社(ドイツ)製のセルロースTechn
ocel 90 DU (65% <32;-) 44. C. F. F. Cellulose-Fullstoff-Fabrik社(ドイツ)製のセルロースTechn
ocel 400 C (-;-) 45. Schwarzwalder Textil-Werke社製のポリプロピレン繊維F PP 261/040、
白色 (500;21) 46. Schwarzwalder Textil-Werke社製の綿繊維FB1/035、白色(400;-) 47. Schwarzwalder Textil-Werke社製のポリアクリロニトリル繊維F PAC 23
5/040、白色(500;-)
【0040】 しかしながら現在のところ、いくつかの有機繊維が本発明において特に好都合
であると考えられる。そのような繊維の特に好ましい例としては、芳香族ポリア
ミド繊維;芳香族ポリエステル繊維;芳香族ポリイミド繊維;セルロース繊維;
綿繊維;木材繊維;ゴム繊維及びゴム誘導体の繊維;ポリオレフィン繊維(例え
ばポリプロピレン繊維);ポリアセチレン繊維;ポリエステル繊維;アクリル系
繊維及び改質アクリル系繊維;アクリロニトリル繊維(例えば予備酸化アクリロ
ニトリル繊維);エラストマー繊維;たんぱく質繊維;アルギン酸塩繊維;ポリ(
エチレンテレフタレート)繊維;ポリビニルアルコール繊維;脂肪族ポリアミド
繊維;ポリ塩化ビニル繊維;ポリウレタン繊維;ビニルポリマー繊維;及びビス
コース繊維が挙げられる。現時点においてそのような繊維のさらに好ましい例と
しては、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、綿繊維、セルロース繊維、ポ
リアクリロニトリル繊維、予備酸化ポリアクリロニトリル繊維及びポリエステル
繊維が挙げられる。
【0041】 有機繊維は平均長及び平均厚に関し、無機繊維と本質的に同様の基準を満たす
べきであり、多くの場合好ましい平均長及び平均厚に関する同様の範囲内に入る
が、特別な実施態様において好都合な有機繊維は上記よりも相当長くなっていて
もよいと考えられる。したがって、特別な実施態様において、有機繊維は平均長
100〜1500μm及び平均厚1〜50μm、例えば1〜30μmを有し、平均長と平均厚の比
は少なくとも5であることが好ましい。とりわけ繊維は、平均長200〜750μm及び
平均厚2〜15μmを有し、平均長と平均厚の比が少なくとも15であることが好まし
い。 上記に鑑み、現在特に興味深い繊維群(無機及び有機繊維を含む)は、鉱物ガラ
ス繊維、珪灰石繊維、モンモリロナイト繊維、トベルモナイト繊維、アタパルガ
イト繊維、焼成ボーキサイト繊維、火山岩繊維、ボーキサイト繊維、ロックウー
ル繊維、鉱物綿から加工した鉱物繊維等の鉱物繊維、ポリエチレン繊維、ポリプ
ロピレン繊維、綿繊維、セルロース繊維、ポリアクリロニトリル繊維、予備酸化
ポリアクリロニトリル繊維及びポリエステル繊維であると考えられる。
【0042】 繊維の表面は化学的又は物理的方法によって改変(表面処理)されていてもよ
いし、又はされていなくてもよい。繊維の有益な効果を向上するために使用され
るそのような改変方法の例としては、炭化;シリル化;表面酸化;アルカリ金属
水酸化物を用いた処理、フッ化水素酸を用いた処理等のエッチング;被覆;多孔
質表面構造への高分子電解質の取り込み;吸着法;水素結合法;カチオン結合法
;エステル化;アニオン結合法等、ならびに繊維の製造工程に含まれるいずれの
改変方法が挙げられる。 特定の理論に拘束されないが、上記の無機繊維、特に鉱物繊維が、未処理の状
態及びいずれの表面改変処理された状態のいずれにおいても、塗料中への混和の
容易性(混合/粉砕の前又は後)すなわち繊維間の親和性に関して最も興味深い
特性を有していると考えられる。ポリマーベースのバインダー系が好ましく、し
たがって塗料組成物の特性について予想される改善がもたらされる。
【0043】 塗料に混和される繊維に特に関連のある特徴は、生理的条件下、特に哺乳動物
、とりわけヒトの呼吸器官(肺)内で生物分解する能力である。したがって、特に
興味深い繊維はWO 96/14454の9頁に記載のような、改質ギャンブル溶液(modifi
ed Gamble's solution)内にあるときに生物分解することができる繊維であると
考えられる。生物分解性の程度はWO 96/14454に記載のように試験した場合で、
少なくとも20nm/日、例えば少なくとも30nm/日、特に少なくとも50nm/日である
ことが好ましい。適当な生物分解性繊維の例としては、WO 96/14454及びWO 96/1
4274に記載のものが挙げられる。具体的な例としては、市販のLapinus Fibers B
V社製P045-MS 600 (又はMS600 Roxul 1000)がある(下記参照)。生物分解性は特
に鉱物繊維に関連する。 上記に鑑み、生物分解性繊維は、例えばWO 97/44401及びWO 96/15198に記載の
塗料のような、高含有量のロジンを有する自己研磨性塗料等のその他多くの自己
研磨性防汚塗料において有利に使用することができると考えられる。
【0044】 繊維は、下記の製造工程の記載から明らかなように、粉砕前に残りの塗料構成
物とともに添加してもよいし、その後に添加してもよい。しかしながら、塗料製
造工程(下記参照)中に、例えば粉砕工程によって、繊維の平均長がわずかに減少
されることが予想される(粉砕は概して塗料構成物中の繊維及びその他粒子のか
たまりを粉砕するために行われる)。塗料製造工程は、すぐに使用できる状態の
塗料において、繊維が25〜2000μmの平均長及び1〜50μmの平均厚を有しかつ平
均長と平均厚との比が少なくとも5となるように、特に25〜500μmの平均長及び1
〜25μmの平均厚を有しかつ平均長と平均厚との比が少なくとも5となるように
、また特に50〜250μm(例えば50〜170μm)の平均長及び2〜10μmの平均厚を有し
かつ平均長と平均厚との比が少なくとも5となるように行うべきであると考えら
れる。 繊維の濃度は通常、塗料固体容量の0.1〜25%、例えば塗料固体容量の0.5〜10
%の範囲である。特に適切な繊維濃度は、繊維の種及び大きさに応じて、塗料固
体容量の2〜10%、例えば2〜7%、又は3〜10%、例えば3〜8%である。
【0045】 上記範囲は繊維の全量について言及するものであり、2種以上の繊維を使用す
る場合には合わせた量が上記範囲に入ることは理解されたい。 本発明で使用される具体的な繊維は、原則として、未処理の状態又は表面改質
された状態のいずれにおいても、ここで行うブリスターボックス試験及び/又は
ローター試験で試験した場合に防汚塗料の特性を向上させるいずれの繊維であっ
てもよい。本発明において好ましい繊維は、モデル塗料組成物Aに5固体容量%で
含有され、ブリスターボックス試験又は2ヶ月間のローター試験で試験された場
合に、繊維を含まない塗料で行った同様の試験と比較して、「クラックの大きさ
」、「クラッキング密度」、「フレーク面積」又は「フレーキングの大きさ」に
関して少なくとも1ランク単位値、好ましくは少なくとも2ランク単位値、例えば
少なくとも3ランク単位値の減少を生じる繊維である。
【0046】 特に好ましい繊維の例としては、(本稿に記載の)モデル塗料組成物Aに5固体容
量%で含有され、ローター試験で4、6、8、10又は12ヶ月間(本稿に記載の)試験
した場合に、繊維を含まない塗料で行った同様の試験と比較して、「クラックの
大きさ」、「クラッキング密度」、「フレーク面積」又は「フレーキングの大き
さ」に関して少なくとも1ランク単位、好ましくは少なくとも2ランク単位、例え
ば少なくとも3ランク単位の減少を示す繊維である。 自己研磨性防汚塗料は、生物学的に活性な剤(以下参照)を含んでいてもよい。
その場合、自己研磨性防汚塗料は、通常2〜5年である塗装寿命にわたって塗料の
分解を好ましくは均一に制御することにより、生物活性剤の滲出を調節するよう
に作製されるべきである。最適な仕様及び自己研磨性防汚塗料の性能は、船舶の
外形及び航海パターンに関連するいくつかの変数に依存する。水温、汚れ強度、
水の塩度、乾ドックに入る期間、速度及び活動度が塗料の性質に影響を及ぼす主
な要因である。したがって、広範な研磨速度を有する防汚塗料を要求にあわせて
作製し、この塗料技術が多くの異なる種類の船舶に適用可能なようにすることが
可能なはずである。
【0047】 通常、例えばシンガポールを航海する沿岸漁業船のような、汚れ強度の高い領
域において低速で操縦され、活動度が極めて低い船舶では、十分な量の生物学活
性剤を放出して船体を汚れのない状態に保つために、例えば10,000海里につき10
〜30μmの研磨速度を有する比較的速い自己研磨性の防汚塗料が要求される。一
方、例えばアイスランドのコンテナ船のような、低又は中程度の汚れ強度領域に
おいて高速で操縦され、活動度が極めて高い船舶では、例えば10,000海里につき
1〜3μmの研磨速度を有する比較的遅い自己研磨性の防汚塗料が要求される。 上記のように、上記で定義したSi含有コポリマーの含有量は、バインダー系の
少なくとも40固体容量%、好ましくは少なくとも50固体容量%、特に少なくとも
60固体容量%、例えば少なくとも70固体容量%、例えば少なくとも80固体容量%
を構成する。いくつかの場合において、上記で定義したSi含有コポリマーは、バ
インダー系の70〜100固体容量%、例えばバインダー系の80〜100固体容量を構成
してもよい。
【0048】 当業者によって理解されるように、1又は複数のバインダー成分がさらにバイ
ンダー系に存在していてもよい。そのようなさらなるバインダー成分の例として
は: 亜麻仁油及びその誘導体;ひまし油及びその誘導体;大豆油及びその誘
導体等の油; 飽和ポリエステル樹脂;ポリ酢酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ポリ塩化酢
酸ビニル、酢酸ビニルとビニルイソブチルエーテルのコポリマー;塩化ビニル;
塩化ビニルとビニルイソブチルエーテルのコポリマー;アルキド樹脂又は改質ア
ルキド樹脂;石油分縮合物(petroleum fraction condensates)等の炭化水素樹
脂;塩素化ゴム、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオ
レフィン;スチレン/ブタジエンコポリマー、スチレン/メタクリレート及びスチ
レン/アクリレートコポリマー等のスチレンコポリマー;メチルメタクリレート
、エチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート
及びイソブチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー等のアクリル系樹
脂;ヒドロキシ‐アクリレートコポリマー;二量化トールオイル脂肪酸のような
二量化脂肪酸系ポリアミド等のポリアミド樹脂;環化ゴム;エポキシエステル:
エポキシウレタン;ポリウレタン;エポキシポリマー;ヒドロキシ‐ポリエーテ
ル樹脂;ポリアミン樹脂;ならびにそれらのコポリマー等のその他のポリマー系
バインダー成分; ロジン又はロジン同等物(例えば引例としてここに組み込まれるWO 97/4
4401に一般的かつ具体的に記載されたもの); が挙げられる。
【0049】 さらなるバインダー成分は、好ましくは塗料固体容量の0〜30%、例えば0〜20
%を構成する。 その他のポリマーバインダー成分群が、ここに引例として組み込まれるWO 97/
44401に一般的かつ具体的に示されるようなポリマー系柔軟剤を含んでいてもよ
いことは理解されたい。 本発明の塗料は防汚塗料であるので、その防汚特性をさらに高めるために塗料
に少なくとも1つの生物活性剤を組み込むことが多くの場合において有利である
。 本文において、「生物活性剤」という語は、生物活性剤を含むいずれの基体上
に海洋生物が定着及び/又は成長することを抑制する能力を有するいずれの化学
的化合物又は化学的化合物の混合物を意味する。この抑制は、生物に致命的ない
ずれかの機構、致死させるか又はさせずに生物の抑止及び/又は忌避を行う機構
、あるいは致死させるか又はさせずに生物の定着を抑制するいずれの機構によっ
て行うことができる。
【0050】 生物活性剤の例は次のものである: ビス(ジメチルジチオカルバメート)亜鉛、エチレン-ビス(ジメチルジチオカルバ
メート)亜鉛、エチレン-ビス(ジチオカルバメート)マンガン等の金属ジチオカル
バメート及びそれらの複合体;ビス(1-ヒドロキシ-2(1H)-ピリジンチオネート-O
,S)-(T-4)銅; アクリル酸銅; ビス(1-ヒドロキシ-2(1H)-ピリジン-チオンネー
ト-O,S)-(T-4)亜鉛; フェニル(ビスピリジル)-ビスマスジクロリドのような有
機金属類; 銅、銅−ニッケル合金類等の銅金属合金類のような金属殺生物剤類;酸化銅(I)
及び酸化銅(II)のような金属酸化物(例えば、酸化銅(I)及び酸化銅(II)に顔料
の特性があるとしても、本文脈の中では、このような生物学的に活性な薬剤は「
生物学的に活性な薬剤」とみなされると理解される);チオシアネート銅(I)、
メタボーレイトバリウム、硫化銅のような金属塩類;
【0051】 3a,4,7,7a-テトラヒドロ-2-((トリクロロメチル)-チオ)-1H-イソインドール-1,3
(2H)-ジオン、ピリジン-トリフェニルボラン、1-(2,4,6-トリクロロフェニル)-1
H-ピロール-2,5-ジオン、 2,3,5,6-テトラクロロ-4-(メチルスルフォニル)-ピリ
ジン、 2-メチルチオ-4-tert-ブチルアミノ-6-シクロプロピルアミン-s-トリア
ジン及びキノリン誘導体のような複素環式窒素化合物; 2-(4-チアゾリル)ベンズイミダゾール、4,5-ジクロロ-2-オクチル-3(2H)-イソチ
アゾロン、4,5-ジクロロ-2-オクチル-3(2H)-イソチアゾリン、1,2-ベンズイソ-
チアゾリン-3-オン及び2(チオシアネートメチルチオ)-ベンゾチアゾールのよう
な複素環式硫黄化合物; N-(1,3-ビス(ヒドロキシメチル)-2,5-ジオキソ-4-イミダゾリジニル)-N,N'-ビス
(ヒドロキシメチル)尿素及び3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチル尿素のよ
うな尿素誘導体; カルボン酸;スルホン酸及び1,1-ジクロロ-N-((ジメチルアミノ)スルフォニル)-
1-フルオロ-N-(4-メチルフェニル)-メタン-スルフェンアミド、2,2-ジブロモ-3-
ニトリロ-プロピオンアミド、N-(ジクロロフルオロメチルチオ)-フタルイミド、
N,N-ジメチル-N'-フェニル-N'-(ジクロロフルオロメチルチオ)-スルファミド及
びN-メチロールホルムアミドのようなスルフェン酸のアミド類あるいはイミド類
【0052】 2-((3-イオド-2-プロピニル)オキシ)-エタノールフェニルカルバメート 及びN,N
-ジデシル-N-メチル-ポリ(オキシエチル)アンモニウムプロピオネートのような
カルボン酸の塩あるいはエステル類; デヒドロアビエチルアミンやココジメチルアミンのようなアミン類; ジ(2-ヒドロキシ-エトキシ)メタン、5,5'-ジクロロ-2,2'-ジヒドロキシジフェニ
ルメタン及びメチレン-ビスチオシアネートのような置換メタン; 2,4,5,6-テトラクロロ-1,3-ベンゼンジカルボニトリル、1,1-ジクロロ-N-((ジメ
チルアミノ)-スルフォニル)-1-フルオロ-N-フェニルメタンスルフェンアミド及
び1-((ジヨードメチル)スルフォニル)-4-メチル-ベンゼンのような置換ベンゼン
; トリ-n-ブチルテトラデシルホスホニウムクロリドのようなテトラアルキルフォ
スソニウムハロゲン化物; n-ドデシルグアニジンヒドロクロリドのようなグアニジン誘導体; ビス-(ジメチルチオカルバモイル)-ジスルフィド、テトラメチルチウラムジスル
フィドのようなジスルフィド類 及びこれらの混合物。
【0053】 現在のところ、生物活性剤はスズを含まない薬剤であることが好ましい。 防汚塗料において、生物活性剤の総量は、固体容量%で塗料の2〜50%、例え
ば3〜50%、好ましくは固体容量%で塗料の5〜50%、例えば5〜40%の範囲であ
ってもよい。生物活性剤の種類や比活性によって、生物活性剤の総量は、例えば
、固体容量%で塗料の5〜15%あるいは10〜25%であってもよい。 本発明による通常の海用防汚塗料は、上記に定義したコポリマーベースのバイ
ンダー系と、任意の少なくとも1つの生物活性剤と、上記に定義した繊維とから
なる。さらに、防汚塗料は、顔料、充填材、染料、添加剤及び溶媒から選択され
る1以上の成分を含んでもよい。いかなる溶媒も「固体容量%」として述べられ
る含有物に含まれないことを理解されたい。その代わり、溶媒の含有量は、溶媒
を含む塗料の総体積に対する乾燥物質の体積を示す「固体容量率」すなわちSVR
として表される。
【0054】 顔料の例は、諸等級の酸化チタン(IV)、赤色酸化鉄、酸化亜鉛、カーボンブラ
ック、黒鉛、黄色酸化鉄、赤色モリブデン、黄色モリブデン、硫化亜鉛、酸化ア
ンチモン、スルホシリケートアルミニウムナトリウム、キナクリドン、フタロシ
アニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン(IV)、黒色酸化鉄、黒鉛、
インダンスロンブルー、コバルト、酸化アルミニウム、カルバゾールジオキサジ
ン、酸化クロム、イソインドールオレンジ、ビス-アセトアセトトリドール、ベ
ンゾイミダゾロン、キナフタロンイエロー、イソインドリンイエロー、テトラク
ロロイソインドリノン、キノフタロンイエローである。こうした材料は、最終塗
料を透明でも半透明でもなくすることを特徴とする。顔料はさらに、充填剤のよ
うな顔料類似成分から選択してもよい。充填剤の例は、炭酸カルシウム、苦灰石
、タルク、雲母、硫酸バリウム、カオリン、シリカ、パーライト、酸化マグネシ
ウム、方解石、及び石英粉等である。これらの材料は、塗料を半透明にせず、従
って本発明の塗料塗装下のいかなる材料の隠蔽にも著しくは寄与しないことを特
徴とする。
【0055】 本発明の好ましい実施態様において、塗料は、1〜60%、好ましくは1〜50%、
特に1〜25%、例えば1〜15%の範囲の塗料の固体容量で全顔料含量(顔料及び顔
料様成分)を有する。 染料の例は、1,4-ビス(ブチルアミノ)アントラキノン及び他のアントラキノン
誘導体; トルイジン染料等である。
【0056】 添加剤の例は以下である: 塩素化パラフィン; ジブチルフタレート、ベンジルブチルフタレート、ジオクチ
ルフタレート、ジイソノニルフタレート及びジイソデシルフタレートのようなフ
タレート類;トリクレシルホスフェート、ノニルフェノールホスフェート、オク
チルオキシポリ(エチレンオキシ)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェー
ト、イソオクチルホスフェート及び2-エチルヘキシルジフェニルホスフェートの
ようなホスフェートエステル類; N-エチル-p-トルエンスルホンアミド、アルキ
ル-p-トルエンスルホンアミドのようなスルホンアミド類;ビス(2-エチルヘキシ
ル) アジペート)、ジイソブチルアジペート、及びジオクチルアジペートのよう
なアジペート類;リン酸トリエチルエステル;ブチルステアレート;ソルビタント
リオレート; 及びエポキシ化大豆油のような可塑剤; アルキルフェノール-エチレンオキシド縮合物のようなプロピレンオキシド又は
エチレンオキシドの誘導体;リノール酸のエトキシ化モノエタノールアミド類の
ような不飽和脂肪酸エトキシ化モノエタノールアミド類; 硫酸ドデシルナトリウ
ム;アルキルフェノールエトキシレート; 及び大豆レシチンのような界面活性剤;
【0057】 M. Ash及びI. Ash, "Handbook of Paint and Coating Raw Materials, Vol. 1",
1996, Gower Publ. Ltd.,イギリス, pp 821-823及び849-851に記載されている
ような湿潤剤及び分散剤; シリコーン油のような脱泡剤; 重合触媒及び開始剤、例えばアゾビスイソブチロニトリル、アンモニウムパース
ルフェート、ジラウリルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、クメンヒド
ロペルオキシド、p-トルエンスルホン酸; 乾燥剤、例えば金属オクトエート及び
金属ナフテネート類; 及び活性剤、例えばサリチル酸及びベンジルアルコール;
のような触媒; 熱及び光安定剤、例えばヒンダードアミン(hindered amine)光安定剤(HALS)、2-
ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-(5-クロロ-(2H)-ベンゾ-トリアゾー
ル-2-イル)-4-メチル-6-(tert-ブチル)フェノール、及び2,4-ジtert-ブチル-6-(
5-クロロベンゾ-トリアゾール-2-イル)フェノール; 分子篩又は水分掃去剤のよ
うな湿分安定剤、例えば合成ゼオライト類、置換イソシアネート類、置換シラン
類、及びオルソ蟻酸トリエチルエステル; 酸化安定剤、例えばブチル化ヒドロキ
シアニソール; ブチル化ヒドロキシトルエン; プロピルガレート; トコフェロー
ル類; 2,5-ジ-tert-ブチル-ヒドロキノン; L-アスコルビルパルミテート; カロ
テン類; ビタミンAのような安定剤;
【0058】 ジベンゾイルペルオルオキシド、アゾビス-イソブチロニトリル、パラ-ベンゾキ
ノン、ヒドロキノン、及びメチル-ヒドロキノンのような重合阻害剤; アミノカルボンカルボキシレート、カルシウムシリコホスフェート、アンモニウ
ム安息香酸、アルキルナフタレンスルホン酸類のバリウム/カルシウム/亜鉛/マ
グネシウム塩、リン酸亜鉛;亜鉛メタボレートのような腐食阻害剤; グリコール類、2-ブトキシエタノール、及び2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジ
オールモノイソブチレートのような融合助剤; コロイドシリカ、水和珪酸アルミニウム(ベントナイト)、アルミニウムトリステ
アレート、ヒマシ油、キサンタンガム、サリチル酸、温石綿、熱分解法シリカ、
水素化ヒマシ油、オルガノ-改質粘度、ポリアミドワックス、及びポリエチレン
ワックスのような増粘剤及び沈降防止剤である。
【0059】 本発明による塗料は、固体容量%で累積含有量が0〜15%の染料及び添加剤か
らなるのが好ましい。 防汚塗料の成分を溶解、分散、又は乳化させる溶媒の例は、水 (例えば分散液
又は乳濁液の形態のもの); メタノール、エタノール、プロパノール、イソプ
ロパノール、ブタノール、イソブタノール及びベンジルアルコールのようなアル
コール類; エタノール/水混合物のようなアルコール/水混合物;ホワイトスピリ
ット、シクロヘキサン、トルエン、キシレン及びナフサ溶媒のような脂肪族、脂
環式、及び芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチ
ルケトン、メチルイソアミルケトン、ジアセトンアルコール及びシクロヘキサノ
ンのようなケトン類; 2-ブトキシエタノール、プロピレングリコールモノメチル
エーテル及びブチルジグリコールのようなエーテルアルコール類;メトキシプロ
ピルアセテート、n-ブチルアセテート及び2-エトキシエチルアセテートのような
エステル類; 塩化メチレン、テトラクロロエタン及びトリクロロエチレンのよう
な塩素化炭化水素類; 及びそれらの混合物である。
【0060】 本発明による海用防汚塗料の好ましい実施態様は、1以上の顔料と1以上の溶媒
ならびにあらゆる必要な又は望ましい染料及び添加剤からなる塗料である。 防汚塗料は、塗料製造の分野で通常用いられるいずれかの適当な方法で製造す
ることができる。従って、高速分散器、ボールミル、パールミル、三本ロールミ
ル等を用いて種々の成分を混合してもよい。本発明の防汚塗料は、バグフィルタ
ー、パトロン(patron)フィルター、ワイヤーギャップフィルター、ウェッジワイ
ヤーフィルター、金属エッジフィルター、EGLMターノクリーン(turnoclean)フィ
ルター(Cuno)、DELTA緊張(strain)フィルター(Cuno)、及びJenag緊張フィルター
(Jenag)を用いるか、振動フィルターにより濾過してもよい。 本発明による防汚塗料は、ブラシ、ローラー、パッドによる手段、浸漬、噴霧
等の塗料分野で用いられる通常の技術のいずれかにより保護すべき海用構造物に
塗布することができる。選択される方法は、防護すべき対象、特定の組成(例え
ばその粘度等)、及び特定の状況に依存する。好ましい塗布技術は、噴霧、及び
ブラシ又はローラによるものである。
【0061】 塗布技術に応じて、塗料は、SVRが30〜100%、例えば30〜70%の範囲になるよ
うに溶媒を含むことが望ましい。 ここに記載する防汚塗料の最適組成は、当然に、塗料の個々の成分の性質及び
特性、特にシリル化アクリレートベースのバインダーのタイプ及び濃度に依存す
るであろう。本発明の特に興味深い実施態様において、塗料は、以下の組成: 1) 固体容量%で塗料の15〜80%を構成する式I(上記参照)の少なくとも1つの末
端基を有する少なくとも1つの側鎖からなるバインダーコポリマー; 2) 固体容量%で塗料の0〜30%を構成する他のバインダー成分; 3) 固体容量%で塗料の0.1〜30%を構成する繊維; 4) 固体容量%で塗料の2〜50%を構成する1以上の生物活性剤; 5) 固体容量%で塗料の1〜15%を構成する1以上の顔料; 6) 固体容量%で塗料の0〜15%を構成する染料及び添加剤; 及び 7) 任意の1以上の溶媒 を有する。
【0062】 本発明による防汚塗料は、1層又は数層の連続層、代表的には1〜5層、好まし
くは1〜3層で防護すべき海用構造物に塗布することができる。1層当たりに塗布
される塗装の乾燥薄膜総厚(DFT)は、代表的には10〜300μm、好ましくは20〜250
μm、例えば40〜200μmである。従って、塗装の厚みは代表的には10〜900μm、
好ましくは20〜750μm、特に40〜600μm、例えば80〜400μmである。 本発明による塗料を塗布してもよい海用構造物は、水と接触する様々な固体物
体のいずれか、例えば船舶(ボート、ヨット、モーターボート、発動機艇、遠洋
定期船、タグボート、タンカー、コンテナ船及び他の貨物船、潜水艦(原子力潜
水艦と通常型潜水艦の両方)、あらゆるタイプの海軍船舶が含まれるが、これら
に限定されない); パイプ; あらゆるタイプの沿岸及び沖合機械装置、建造物及
び物体、例えば桟橋、杭材構造物、橋梁基礎構造、浮力装置、水面下油井構造物
など;ネット及び他の海中養殖装置;冷却プラント;及びブイであってもよい;
特に、船体及びボートならびにパイプに適用可能である。
【0063】 この発明の塗料を海洋構造物に塗布する前に、海洋構造物を下塗系でまず塗装
してもよい。下塗系は、数層からなってもよく、海洋構造物への防汚塗料の塗布
に関連して使用される従来の下塗系のいずれであってもよい。つまり、下塗系は
、抗腐食性の下塗剤、任意に接着-促進性の下塗剤層を含んでいてもよい。好ま
しい具体例では、下塗系は、10,000海里当たり1μm未満の研磨速度を有する組成
物である。つまり、下塗剤は非自己研磨性の塗装である。 ここに上記するように、この発明による塗料で得られる塗装は自己研磨性であ
ることが好ましい。つまり、防汚塗料(実際には塗装)は、10,000海里(18,520 km
)当たり少なくとも1μmの研磨速度を有するべきである。好ましくは、研磨速度
は 10,000海里(18,520 km)当たり1〜50μmの範囲、特に1〜30μmの範囲である。 さらに、この発明による塗料で得られる塗装は、種々の機械試験で試験した際
に、優れた機械特性を示すことが好ましい。
【0064】 したがって、好ましい具体例では、この発明による塗料組成物は、 i) ここに示すローター試験で2ヶ月試験した際に、無繊維塗料について行った
同一の試験と比較して、「クラッキング密度」、「クラックの大きさ」、「フレ
ーク面積」又は「フレーキングの大きさ」に関して少なくとも1ランク単位値、
好ましくは少なくとも2ランク単位値、例えば少なくとも3ランク単位値の減少を
示し、又は ii) 8週間又はあるいは16週間(ここに記載するような)ブリスターボックス試験
で試験した際に、無繊維塗料について行った同一の試験と比較して、「クラッキ
ング密度」、「クラックの大きさ」、「フレーク面積」又は「フレーキングの大
きさ」に関して少なくとも1ランク単位値、好ましくは少なくとも2ランク単位値
、例えば少なくとも3ランク単位値の減少を示す 塗料組成物である。
【0065】 「クラッキング密度」及び「クラックの大きさ」の組合わせは、この発明の作
用の評価に特に関連していることが見出された。つまり、「クラッキング密度」
が減少を示すか、あるいは「クラックの大きさ」が減少を示すはずである。特に
、「クラッキング密度」と「クラックの大きさ」はいずれも低下を示すべきであ
る。しかし、一般には「クラッキング密度」が無繊維塗料組成物とほぼ同じレベ
ルであっても、「クラックの大きさ」の低下が有用であること、またその逆も然
りであることは理解されたい。 このように、塗料組成物は、8週間あるいは16週間(ここで記載されるような)
ブリスターボックス試験で試験した際に、無繊維塗料について行った同一の試験
と比較して、「クラッキング密度」と「クラックの大きさ」の総ランキングに関
して少なくとも1ランク単位値、好ましくは少なくとも2ランク単位値、例えば少
なくとも3又は4又は5のランク単位値の減少を示すことが好ましい。
【0066】 この発明による特に好ましい塗料組成物の例は、4ヶ月、6ヶ月、8ヶ月、10ヶ
月又は12ヶ月すらも(ここで記載されるような)ローター試験で試験した際に、無
繊維塗料について行われる同一の試験と比較して、「クラッキング密度」、「ク
ラックの大きさ」、「フレーク面積」又は「フレーキングの大きさ」に関して少
なくとも1ランク単位値、好ましくは少なくとも2ランク単位値、例えば少なくと
も3ランク単位値の減少を示すような塗料組成物である。 この発明の別の好ましい具体例では、この発明による塗料組成物は、 i) 2ヶ月間(ここで記載するような)ローター試験で試験した際に、「クラック
の大きさ」又は「クラッキング密度」に関してせいぜい1、好ましくは0のランク
値を示し;又は ii) 2ヶ月間(ここで記載するような)ローター試験で試験した際に、「フレー
ク面積」又は「フレーキングの大きさ」に関してせいぜい1、好ましくは0のラン
ク値を示し;又は iii) 8週間あるいは16週間(ここで記載するような)ブリスターボックス試験で試
験した際に、「クラックの大きさ」又は「クラッキング密度」に関してせいぜい
1、好ましくは0のランク値を示し;又は iv) 8週間(ここで記載するような)ブリスターボックス試験で試験した際に、
「フレーク面積」又は「フレーキングの大きさ」に関してせいぜい1、好ましく
は0のランク値を示すような塗料組成物である。
【0067】 この発明による特に好ましい塗料組成物の例は、 i) 4、6、8、10又は12ヶ月すらもの(ここに記載するような)ローター試験で試
験した際に、「クラックの大きさ」又は「クラッキング密度」に関してせいぜい
1、好ましくは0のランク値を示し;又は ii) 4、6、8、10又は12ヶ月すらもの(ここに記載するような)ローター試験で
試験した際に「フレーク面積」又は「フレーキングの大きさ」に関してせいぜい
1、好ましくは0のランク値を示すような塗料組成物である。
【0068】実施例 研磨速度試験 マイクロトーム試験の変形 直径1mmの円筒ドラムに相当する彎曲を有するアクリル試験パネル(13.5 x 7 c
m2)を、空気噴霧により塗布される市販のビニル下塗剤(Hempel's Marine Paints
A/S 製Hempanyl Tar 16280) 80μm (DFT)で最初に塗装する。研究室で室温で最
低24時間乾燥させた後、塗装当たり約100μmのDFTで2回空気噴霧することにより
、試験塗料を塗布する(全試験塗料DFT:200μm)。試験塗料の2回の再塗装間隔:
24時間。最後の試験塗料を塗装してから少なくとも48時間乾燥させた後、1 cm幅
の市販の非腐食性ビニルの防汚塗装のバンド(Hempel's Marine Paints A/S製Cla
ssic 76550)を、浸漬により縦方向の各端に沿って塗付する。この結果として、
幅5 cmの中心部分は非腐食塗装で覆われないままであった。パネルは、試験前に
研究室で室温で少なくとも1週間乾燥する。
【0069】 試験パネルを直径1 mの円筒形ドラムの凸面に固定し、経度41.2°Nに位置する
スペイン北東部の港Villanova y La Geltruの試験地点で、平均温度17〜18℃で1
000当たり37〜38部の塩度を有する海水中で回転させる(Morale, E. & Arias, E.
, Rev. Iber. Corros. y Prot., vol XIX(2), 1988, pp. 91-96も参照のこと)。
ローターは、33,100 海里の相対距離に対して15ノットの周辺速度で回転させる
。 3〜5週間ごとに、塗料のかけら(1.0 x 0.5 cm2)を、その表面が実験の塗料で
塗装された部分ならびに実験の塗料と非腐食性の塗料の双方で塗装された部分か
らなるようにして、試験パネルから回収する。かけらをパラフィンワックスに埋
め込み、マイクロトームで切断する。実験塗装の横断面を顕微鏡で調べる。非腐
食性塗料で塗装した部分に比較すると、実験の塗装は、研磨速度に相当する外層
についてDFTの低下を示す。研磨速度(10,000海里(18,520 km)当たりの研磨)を算
出する。
【0070】 研磨速度試験は、一般的にFurtado, S.E.J.とFletcher, R.L.の"Test Procedu
res For Marine Antifouling Paints. Preservatives in The Food Pharmaceuti
cal and Environmental Industries", pp 145-163 (1987) 及び Van Londen, A.
M.の"Evaluation of Testing Methods for Antifouling Paints"、Journal of P
aint Technology, 42, pp 511-515 (1970)に記載されている。
【0071】イソスコープ(Isoscope)試験の変形 直径1 m の円筒形ドラムに相当する彎曲を有するアクリル試験パネル(13.5 x
7 cm2)を、まずエポキシ下塗剤40μm(Hempel's Marine Paints A/S 製Hempadur
下塗剤15300)で塗装する。24時間後、空気噴霧により塗布される市販のビニル下
塗剤80μm (DFT)(Hempel's Marine Paints A/S 製Hempanyl Tar 16280)を用いて
、パネルを塗装する。室温で研究室で最低24時間乾燥させた後、塗装当たり約10
0μmのDFTで2回空気噴霧することにより、試験塗料を塗布する(全試験塗料DFT:
200μm)。試験塗料の2回の再塗装間隔: 24時間。試験塗料の塗装の初期厚を、IS
OSCOPE MP-3を用いて測定する。試験前に室温で研究室で少なくとも1週間パネル
を乾燥させる。 パネルを、上記のようにローターに置く。厚みは、ISOSCOPE MP-3を用いる周
期的な観察により調整する。研磨は、所定の観察時の膜厚と初期の膜厚との測定
値の相違である。研磨速度は、10,000 Nm当たり測定される研磨として示す。
【0072】ブリスターボックス試験 パネルの調製 アクリルパネル(155x100x5 mm)を、空気噴霧により塗付される市販のビニルタ
ー下塗剤(vinyl tar primer) 80μm (乾膜厚、DFT)( Hempel's Marine Paints
製Hempanyl 16280)で最初に塗装する。室温で研究室で12〜36時間乾燥後、防汚
塗料(モデル塗料又は市販の塗料)を以下のようにして塗布する。型板(4穴(直径
= 41 mm)あるアクリルパネル (155x100x5))を置き、下塗剤で塗装した上記パネ
ルの上部に固定する。粘度を70〜75 KU に調製した防汚塗料を、穴の1つで計量
する。穴に計量される防汚塗料量は、500μmの最終DFTに相当する。パネルの円
形の動きにより穴表面を介して塗料を広げる。4つの塗料を各パネルに塗布(各穴
に1つ)してもよい。型板を、塗布から1〜1時間半後に除く。試験前に、パネルを
室温で研究室で4〜5日間乾燥する。
【0073】試験 圧縮及びドライ-オフモードのクリーブランド圧縮テスター(Q-PanelのQCT)で
試験パネルを試験する。QCT装置は、標準的な方法 ASTM D1735-92: Testing wat
er resistance of coatings using water fog apparatusに記載されている。塗
装した試験片は、水霧(10時間)/乾燥(2時間)のサイクルが適用される密閉したチ
ャンバーに入れる。チャンバーの温度を50℃に維持する。水霧サイクル中は水が
膜に透過するが、乾燥サイクル中には水が塗膜から「逃げる」。 試験は2ヶ月行い、後述の膜の欠点について1週間ごとに塗料を評価する。 ISO規格4628、4部及び5部に記載される指針にしたがって、クラッキングの程
度とフレーキングの程度について1週間ごとに塗料を評価する。
【0074】 クラッキングの程度についての評価は、後述のランキング(ISO規格4628、4部)
に基づいている:
【表1】
【0075】 フレーキング度の評価は、後述のランキング(ISO規格4628、5部)に基づく:
【表2】
【0076】ローター試験 直径1mの円筒形ドラムに相当する彎曲を有するアクリル試験パネル(13.5×7c
m2)を、最初に空気噴霧によって塗装される80μm(DFT)の市販のビニル下塗剤
(Hempel's Marine Paints A/S製Hempanyl Tar 16280)で塗装する。研究室にて
最低24時間室温で乾燥した後、試験塗料を塗装当たり約100μmのDFTで2回空気噴
霧により塗布する(全試験塗料DFT:200μm)。試験塗料の2回の再塗装間隔:24時
間。最後の試験塗料の塗装から少なくとも48時間乾燥した後、1cm幅の市販の非
腐食性ビニルの防汚塗装(Hempel's Marine Paints A/S製Classic 76550)のバ
ンドを浸漬により縦方向の各端に沿って貼付する。この結果、5cm幅の中央部は
非腐食性の塗膜で覆われていないままである。パネルは、研究室で少なくとも1
週間乾燥させてから試験する。
【0077】 試験パネルを直径1mの円筒形ドラムの凸面上に取付け、経度41.2°に位置する
スペイン北東部の港Villanova y La Geltruの試験地点で、17〜18℃の平均温度
、1000当たり37〜38部の範囲の塩度を有する海水中で回転させる(Morale, E. &
Arias, E., Rev. Iber. Corros. y Prot., 1988年, XIX(2)巻, 91〜96頁も参照
のこと)。ローターは、33,100海里の相対距離に対して15ノットの周速で回転さ
せる。 2ヶ月ごとに(1年間)、パネルを15分間乾燥させ、ブリスターボックス試験に関
連して上述したように、ISO規格4628の4及び5部に記載する指針に従ってクラッ
キング及びフレーキングの程度について評価する。
【0078】モデル塗料 以下のモデル塗料(無繊維)が製造され得る: モデル塗料組成物A(無繊維) 固体容量で58%のここに記載されるようなコポリマー 固体容量で2%の湿潤剤Disperbyk 164(ドイツ、Byk Chemie社製) 固体容量で2%の燻蒸シリカAerosil 200(ドイツ、Degussa社製) 固体容量で2%の変性ポリエチレンワックスAditix M60 X(イタリア、Supercolor
i社製) 固体容量で36%の酸化第一銅(赤銅97Nプレミアムグレード、米国、American Ch
emet社製) 固体容量比(SVR):50;溶媒:キシレン モデル塗料に混合すべきコポリマーの例は、例えば下記の実施例1に関連して
記載されるトリ-イソプロピルシリルアクリレートコポリマー又はトリブチルシ
リルメタクリレート-メチルメタクリレート-スチレンコポリマーである。これら
を以下の方法で製造した:
【0079】 酢酸ブチルを攪拌器、凝縮器、温度計、滴下装置(分離漏斗)を装備した反応
器に充填し、油浴中80℃で加熱した。モノマー混合物は、90gのテトラブチルシリ
ルメチルアクリレート、100gのメチルメタクリレート、10gのスチレン及び3.6g
(1.8%のモノマーに相当する)のアゾ-ビス-イソブチロニトリル(AIBN)から
成る。モノマー混合物の1/4を、重合反応の初期に一度に添加した。モノマーの
混合物を添加したため、反応混合物中の温度は約70℃に下がった。80℃の温度に
達した後、残りのモノマー混合物を、温度を80℃に維持しながら反応器に(3時間
にわたって)滴加した。3時間攪拌し続け、AIBNをモノマーの添加1時間後(5gの
メチルエチルケトン(MEK)中1g)及び2時間後(10gのMEK中2g)添加した。モノ
マーの添加完了から3時間後、反応温度を90℃に上昇させ、AIBN(10gのMEK中2g
)を添加した。残存モノマーレベルを減らすために、反応混合物を冷却する前に
温度を1.5時間90℃に維持した。 以下のモデル塗料(繊維を含む)が製造され得る。 モデル塗料組成物A1(繊維を含む) 固体容量で95%のモデル塗料A及び5%(固体容量で)の繊維(Lapinus Rockfibr
e MS 600( Lapinus社製))
【0080】市販の塗料組成物 塗料組成物B(無繊維) Nutrim (日本、Kansai社製)。この特殊な塗料は、トリブチル-シリル基からな
るバインダーコポリマー、即ちここに記載されるようなコポリマーをベースにし
ている。 塗料組成物B1(繊維を含む) 95%(固体容量で)の塗料組成物B及び5%(固体容量で)の繊維(Lapinus Ro
ckfibre MS 600 (Lapinus社製)) 塗料組成物C(繊維なし) Takata Quantumn 20(日本、Nippon Oils and Fats社製)。この特殊な塗料は、
トリイソプロピル-シリル基からなるバインダーコポリマー、即ちここに記載さ
れるようなコポリマーをベースにしている。
【0081】 塗料組成物C1(繊維を含む) 95%(固体容量で)の塗料組成物C及び5%(固体容量で)の繊維(Lapinus Ro
ckfibre MS 600 (Lapinus社製)又はF PAC O 245/040 (Schwarzwalder Textil-W
erke社製)) 塗料組成物D(繊維なし) Takata Quantumn 12(日本、Nippon Oils and Fats社製)。この特殊な塗料は、
ロジン/ロジネートと組み合わさった、トリイソプロピル-シリル基からなるバイ
ンダーコポリマー、即ちここに記載されるようなコポリマーをベースにしている
。 塗料組成物D1(繊維を含む) 95%(固体容量で)の塗料組成物D及び5%(固体容量で)の繊維(Lapinus Ro
ckfibre MS 600 (Lapinus社製))
【0082】実施例1 モデル塗料組成物A(繊維なし)及びモデル塗料組成物A1(繊維あり)は上記
のように製造した。モデル塗料に混合したコポリマーの組成は;
【表3】
【0083】 コポリマーをEP0646630A1の「製造例2」に記載されるように製造した:キシレ
ン及び酢酸ブチルを攪拌器、還流凝縮器及び温度計を装備したフラスコ中に入れ
、134℃に加熱した。TIPSA、MOXEMA、MMA、BMA及びtert-ブチルパーオキシイソプ
ロピルカルボネート(TBPIC)の混合物を3時間にわたってフラスコ内に(攪拌し
ながら)滴加した。添加完了後、温度を30分間134℃に維持した後、キシレン及び
TBPICとの混合物を20分にわたって滴加した。その結果生じた混合物を2時間攪拌
し、重合反応を完了した。最後に、キシレンを反応混合物に添加した。Mn = 3,00
0、Mw = 9,000、残存モノマー: TIPSA: 0.04%、 MOXEMA: 0.05%, MMA: <0.01%、
BMA: 0.08%、乾燥重量 = 47.7%。 使用した繊維素材は、Lapinus Fibres社製のMS 600であった。 2つのモデル塗料をローター試験に付し、得られた結果を以下の表1.1〜1.4に
まとめる。
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】 上記の結果から分かるように、固体容量で5%の上記の繊維素材を塗料組成物
に混合した場合、クラッキング密度、クラッキングの大きさ、フレーク面積及び
フレーキングの大きさの著しい減少が観察される。
【0087】実施例2 モデル塗料組成物A(繊維なし)及びモデル塗料組成物A1(繊維あり)は、実
施例1に記載されるように製造した。 使用した繊維素材は、Lapinus Fibres社製のMS 600であった。 モデル塗料をブリスターボックス試験に付した。得られた結果は表2.1及び2.2
にまとめる:
【0088】
【表6】
【0089】 上記の結果から分かるように、固体容量で5%の上記の繊維素材を塗料組成物
に混合した場合、「クラッキング密度」及び「クラックの大きさ」に対する評価
の合計に著しい減少が認められる。
【0090】実施例3 モデル塗料組成物B(繊維なし)及びモデル塗料組成物B1(繊維あり)は、上
記のように製造した。 使用した繊維素材は、Lapinus Fibres社製のMS 600であった。参考として、従
来の充填物G.M. Langer社製のLanco Mikal (mica) 00180を用いた。 モデル塗料をブリスターボックス試験に付した。得られた結果は表3.1〜3.2に
まとめる:
【0091】
【表7】
【0092】 上記の結果から分かるように、固体容量で5%の上記の繊維素材を塗料組成物
に混合した場合、クラッキング密度及び/又はクラッキングの大きさの著しい減
少が認められた。
【0093】実施例4 モデル塗料組成物C(繊維なし)及びモデル塗料組成物C1(繊維あり)は、上
記のように製造した。 使用した繊維素材は、Lapinus Fibres社製のMS 600 及び Schwarzwalder Text
il-Werke社製のF PAC O 245/040であった。参考として、従来の充填物 Lanco Mi
kal (mica) 00180 を用いた。 モデル塗料を ブリスターボックス試験に付した。得られた結果は表4.1〜4.2
にまとめる:
【0094】
【表8】
【0095】 上記の結果から分かるように、固体容量で5%の上記の繊維素材を塗料組成物
に混合した場合、「クラッキング密度」及び「クラックの大きさ」に対する評価
の合計に著しい減少が認められる。
【0096】実施例5 モデル塗料組成物D(繊維なし)及びモデル塗料組成物D1(繊維あり)は、上
記のように製造した。 使用した繊維素材は、Lapinus Fibres社製のMS 600であった。 モデル塗料をブリスターボックス試験に付した。得られた結果は表5.1〜5.2に
まとめる:
【0097】
【表9】
【0098】 上記の結果から分かるように、固体容量で5%の上記の繊維素材を塗料組成物
に混合した場合、クラッキング密度及びクラックの大きさの著しい減少が認めら
れる。
【0099】実施例6 モデル塗料E(繊維なし)及びモデル塗料E1(繊維あり)は、以下のように(
上記の指示に従って)製造することができる: 固体容量で48%の実施例1に記載されるようなコポリマー 固体容量で10%のロジン (China National ExportのChinese Gum Rosin WW) 固体容量で2%の湿潤剤Disperbyk 164 (ドイツ、Byk Chemie社製) 固体容量2%の燻蒸シリカAerosil 200 (ドイツ、Degussa社製) 固体容量2%の変性ポリエチレンワックスAditix M60 X (イタリア、Supercolori
社製) 固体容量36%の酸化第一銅 (赤銅97Nプレミアムグレード、米国、American Cheme
t社製)
【0100】実施例7 モデル塗料F(繊維なし) 及びモデル塗料F1(繊維あり)は、以下のように
(上記の指示に従って)製造することができる: 固体容量で38%の実施例1に記載されるようなコポリマー 固体容量で20%のロジン(China National ExportのChinese Gum Rosin WW) 固体容量で2%の湿潤剤Disperbyk 164 (ドイツ、Byk Chemie社製) 固体容量で2%の燻蒸シリカAerosil 200 (ドイツ、Degussa社製) 固体容量で2%の変性ポリエチレンワックスAditix M60 X (イタリア、Supercolor
i社製) 固体容量で36%の酸化第一銅(赤銅97Nプレミアムグレード、米国、American Chem
et社製)
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年6月18日(2001.6.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 [式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立して任意に置換されたC1-20-ア
ルキル、任意に置換されたC1-20-アルコキシ、任意に置換されたアリール及び任
意に置換されたアリールオキシからなる群から選択され; Xは>C(=O)であり;か
つnは0又は1以上の整数である]の末端基を少なくとも1つ有する少なくとも1つの
側鎖からなる少なくとも1つのバインダーコポリマー; 及び ii) 繊維 からなる自己研磨性の海洋防汚塗料組成物。
【化2】 [式中、X、R3、R4及びR5は請求項1に定義されるとおりである]を有する請求項
1による自己研磨性の海洋防汚塗料組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 エルブロ,ヘル,シモン デンマーク国、デーコー−2860 ソボル グ、ノードヴァド 30 (72)発明者 ペダーセン,ミカエル,スタンリー デンマーク国、デーコー−2000 フレデリ クスベルグ、4.ティヴィー.、マリエン ダルスヴェイ 48ビー (72)発明者 グラッドウィン,ティム,スコット デンマーク国、デーコー−1904 フレデリ クスベルグ シー、2.ティヴィー、フォ ルハニングショルム アレ 15 (72)発明者 ブッシュワルド,フランツ デンマーク国、デーコー−4583 スジェラ ンズ オッデ、プレステストラデ 7、オ ッデン プレステガルデ(番地なし) Fターム(参考) 4J038 CG001 CG071 DL031 GA15 KA08 MA05 MA14 NA05

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 i) 式I 【化1】 [式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立して任意に置換されたC1-20-ア
    ルキル、任意に置換されたC1-20-アルコキシ、任意に置換されたアリール及び任
    意に置換されたアリールオキシからなる群から選択され; Xは>C(=O)であり;か
    つnは0又は1以上の整数である]の末端基を少なくとも1つ有する少なくとも1つの
    側鎖からなる少なくとも1つのバインダーコポリマー; 及び ii) 繊維 からなる自己研磨性の海洋防汚塗料組成物。
  2. 【請求項2】 末端基が、一般式II: 【化2】 [式中、X、R3、R4及びR5は請求項1に定義されるとおりである]を有する請求項
    1による自己研磨性の海洋防汚塗料組成物。
  3. 【請求項3】 R1、R2、R3、R4及びR5が、C1-20-アルキル、C1-20-アルコ
    キシ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたフェノキシ及び任意に置換
    されたナフチルからなる群からそれぞれ個々に選択される請求項1又は2による
    自己研磨性の海洋防汚塗料組成物。
  4. 【請求項4】 トリオルガノシリル基、-Si(R3)(R4)(R5)が、トリメチル
    シリル、トリエチルシリル、トリ-n-プロピルシリル、トリ-n-ブチルシリル、ト
    リ-イソ-プロピルシリル、トリ-n-ペンチルシリル、トリ-n-ヘキシルシリル、ト
    リ-n-オクチルシリル、トリ-n-ドデシルシリル、トリフェニルシリル、トリ-p-
    メチル-フェニルシリル、トリベンジルシリル、トリ-2-メチルイソプロピルシリ
    ル、トリ-tert-ブチルシリル、エチルジメチルシリル、n-ブチルジメチルシリル
    、ジ-イソ-プロピル-n-ブチルシリル、n-オクチル-ジ-n-ブチルシリル、ジ-イソ
    -プロプリルオクタデシル-シリル、ジシクロヘキシルフェニルフェニルシリル、
    tert-ブチルジフェニルシリル、ドデシルジフェニルシリル及びジフェニルメチ
    ルシリルからなる群から選択される、前記請求項のいずれかによる自己研磨性の
    海洋防汚塗料組成物。
  5. 【請求項5】 トリオルガノシリル基が、トリ-n-ブチルシリル、トリ-te
    rt-ブチルシリル、トリフェニルシリル、フェニルジメチルシリル、ジフェニル
    メチルシリル、トリ-イソ-プロピルシリル及びトリメチルシリルからなる群から
    選択される請求項4による自己研磨性の海洋防汚塗料組成物。
  6. 【請求項6】 トリオルガノシリル基がトリ-イソ-プロピルシリルである
    請求項5による自己研磨性の海洋防汚塗料組成物。
  7. 【請求項7】 バインダーコポリマーが、アクリルコポリマー、メタクリ
    ルコポリマー、マレイン酸コポリマー、フマル酸コポリマー、イタコン酸コポリ
    マー、シトラコン酸コポリマー及びその混合物からなる群から選択される前記請
    求項のいずれかによる自己研磨性の海洋防汚塗料組成物。
  8. 【請求項8】 バインダーコポリマーが、アクリルコポリマー、メタクリ
    ルコポリマー及びその混合物からなる群から選択される請求項7による海洋防汚
    塗料組成物。
  9. 【請求項9】 アクリルコポリマー又はメタクリルポリマーが、メチルメ
    タクリレート、メトキシエチルメタクリレート及びその混合物からなる群から選
    択されるコモノマー単位からなる前記請求項のいずれかによる海洋防汚塗料組成
    物。
  10. 【請求項10】 コポリマーの重量平均分子量が、1,000〜1,500,000の範囲
    、例えば1,000〜1,000,000の範囲、好ましくは5,000〜500,000の範囲、例えば5,
    000〜100,000の範囲である前記請求項のいずれかによる海洋防汚塗料組成物。
  11. 【請求項11】 繊維が固体容量で3〜8%量で塗料に存在する前記請求項の
    いずれかによる海洋防汚塗料組成物。
  12. 【請求項12】 さらに、少なくともひとつの生物活性剤からなる前記請求
    項のいずれかによる海洋防汚塗料組成物。
  13. 【請求項13】 さらに少なくともひとつの顔料、少なくともひとつの染料
    、少なくともひとつの添加剤及び/又は少なくともひとつの溶剤からなる前記請
    求項のいずれかによる海洋防汚塗料組成物。
  14. 【請求項14】 i) 2ヶ月(ここに記載されるような)ローター試験で
    試験した際に、無繊維塗料について行った同一の試験と比較して、「クラッキン
    グ密度」、「クラックの大きさ」、「フレーク面積」又は「フレーキングの大き
    さ」に関して少なくとも1ランク単位値、好ましくは少なくとも2ランク単位値、
    例えば少なくとも3ランク単位値の減少を示し、又は ii) 8ヶ月間(ここに記載されるような)ブリスターボックス試験で試験した際
    に、無繊維塗料について行った同一の試験と比較して、「クラッキング密度」、
    「クラックの大きさ」、「フレーク面積」又は「フレーキングの大きさ」に関し
    て少なくとも1ランク単位値、好ましくは少なくとも2ランク単位値、例えば少な
    くとも3ランク単位値の減少を示す、 前記請求項のいずれかによる海洋防汚塗料組成物。
  15. 【請求項15】 4ヶ月(ここで記載されるような)ローター試験で試験し
    た際に、無繊維塗料について行われる同一の試験と比較して、「クラッキング密
    度」、「クラックの大きさ」、「フレーク面積」又は「フレーキングの大きさ」
    に関して少なくとも1ランク単位値、好ましくは少なくとも2ランク単位値、例え
    ば少なくとも3ランク単位値の減少を示す前記請求項のいずれかによる海洋防汚
    塗料組成物。
  16. 【請求項16】 i) 2ヶ月間(ここで記載されるような)ローター試験で
    試験した際に、「クラックの大きさ」又は「クラッキング密度」に関してせいぜ
    い1、好ましくは0のランク値を示し;又は ii) 2ヶ月間(ここに記載されるような)ローター試験で試験した際に、「フレ
    ーク面積」又は「フレーキングの大きさ」に関してせいぜい1、好ましくは0のラ
    ンク値を示し;又は iii) 8ヶ月(ここに記載されるような)ブリスターボックス試験で試験した際に、
    「クラックの大きさ」又は「クラッキング密度」に関してせいぜい1、好ましく
    は0のランク値を示し;又は iv) 8ヶ月(ここで記載されるような)ブリスターボックス試験で試験した際に
    、「フレーク面積」又は「フレーキングの大きさ」に関してせいぜい1、好まし
    くは0のランク値を示す前記請求項のいずれかによる海洋防汚塗料組成物。。
  17. 【請求項17】 i) 4ヶ月(ここで記載されるような)ローター試験で試
    験した際に、「クラックの大きさ」又は「クラッキング密度」に関してせいぜい
    1、好ましくは0のランク値を示し;又は ii) 4ヶ月(ここで記載されるような)ローター試験で試験した際に「フレーク
    面積」又は「フレーキングの大きさ」に関してせいぜい1、好ましくは0のランク
    値を示す前記請求項のいずれかによる海洋防汚塗料組成物。
  18. 【請求項18】 繊維が、(ここで記載されるような)モデル塗料組成物A
    に導入される際に、固体容量で5%量であるような繊維であり、 i) 2ヶ月(ここで記載されるような)ローター試験で試験した際に、無繊維塗料
    について行った同一の試験と比較して、「クラックの大きさ」、「クラッキング
    密度」、「フレーク面積」又は「フレーキングの大きさ」に関して少なくとも1
    ランク単位値、好ましくは少なくとも2のランク単位値、例えば少なくとも3のラ
    ンク単位値の減少を示し;又は ii) (ここで記載されるような)ブリスターボックス試験で試験した際に、無繊
    維塗料について行った同一の試験と比較して、「クラックの大きさ」、「クラッ
    キング密度」、「フレーク面積」又は「フレーキングの大きさ」に関して少なく
    とも1ランク単位値、好ましくは少なくとも2ランク単位値、例えば少なくとも3
    ランク単位値の減少を示す、前記請求項のいずれかによる海洋防汚塗料組成物。
  19. 【請求項19】 繊維が、(ここで記載されるような)モデル塗料組成物Aに
    導入される際に、固体容量で5%量であるような繊維であり、4ヶ月(ここで記載
    されるような)ローター試験で試験した際に、無繊維塗料について行われる同一
    の試験と比較して、「クラックの大きさ」、「クラッキング密度」、「フレーク
    面積」又は「フレーキングの大きさ」に関して少なくとも1ランク単位値、好ま
    しくは少なくとも2ランク単位値、例えば少なくとも3ランク単位値の減少を示す
    前記請求項のいずれかによる海洋防汚塗料組成物。
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