JP2003302749A - 平版印刷版用合紙および平版印刷版包装構造 - Google Patents
平版印刷版用合紙および平版印刷版包装構造Info
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Abstract
層の破損を確実に防止できる平版印刷版用合紙および前
記平版印刷版用合紙を用いた平版印刷版包装構造の提
供。 【解決手段】平版印刷版を包装する際に、前記平版印刷
版の製版層に接する合紙であって、Mg、Al、および
Siの含有量が何れも0.5重量%以下である平版印刷
版用合紙。
Description
及び平版印刷版包装構造に関し、さらに詳しくは、平版
印刷版の製版層に接触させて製版層を保護する平版印刷
版用合紙と、この包装材料を使用した平版印刷版包装構
造とに関する。
容易にすべく、感光性印刷版や感熱性印刷版等の平版印
刷版が広く用いられている。
ル状のアルミニウム板や有機高分子板等の支持体に、例
えば、砂目立て、陽極酸化、シリケート処理、その他化
成処理等の表面処理を単独又は適宜組み合わせて行い、
次いで、可視光露光型またはレーザ露光型の露光層を積
層し、必要に応じてその上に酸素遮断樹脂層を設けて製
版層を形成した後に、所定のサイズに裁断するという手
順で製造される。
装され、箱詰めにされて出荷される。したがって、前記
包装時には、前記製版層を保護する目的で、前記平版印
刷版と合紙とを交互に積層することが一般的である。ま
た、合紙と交互に積層した平版印刷版の積層束における
厚さ方向の端面の少なくとも一方に当てボールと称する
保護用の厚紙を重ねてから内装紙で包装することも広く
行われている。
装された平版印刷版を自動製版機等で使用する場合に
は、合紙や当てボールを平版印刷版から剥離する必要が
あるので、合紙の剥離と平版印刷版の供給とを自動で行
う自動給版機能を有する自動製版機が製版作業の効率化
を図る目的で広く使用されている。
使用するときに、合紙や当てボールが平版印刷版に強く
密着していると、合紙や当てボールが平版印刷版から剥
離されることなく自動製版機に供給されるので、自動給
版機が停止する等の不都合が生じることがある。また、
前記自動製版機に平版印刷版を供給するときに、前記平
版印刷版の表面から合紙を剥離する際に、前記平版印刷
版の製版層と合紙とが互いに擦れるから、製版層が合紙
に付着して剥離するいわゆる「膜剥れ」が生じることが
あった。
ば、加熱圧着処理された合成パルプ混抄紙からなる合紙
が提案された(特開平2−25845号公報)。
合紙又は当てボールの少なくとも一方について含水率8
%以下のものを使用する感光性印刷版(平版印刷版)の
梱包構造が提案されている。
てボールは、可視光露光型およびレーザ露光型の製版層
を有する平版印刷版における製版層の膜剥れ防止などの
通常の保護には充分な効果が得られた。
案されている合紙については、合成パルプがそれ自体高
価である故に、材料コストが高くなり、また、合成パル
プ混抄紙である故に、一般的な紙と分けて製造する必要
があるので、製造コストも高くなるという問題があっ
た。
刷版に直接書き込むダイレクト製版用として、光により
ラジカルを発生するラジカル発生剤と、アルカリに可溶
のバインダーと、多官能性のモノマーおよび/またはプ
レポリマーとを含有する光重合性層と、前記光重合性層
を空気中の酸素から保護する酸素遮断樹脂層とが積層さ
れた製版層を有する光重合型平版印刷版の使用が拡大し
ている。
生剤から発生したラジカルは、空気中の酸素に接触する
と容易に消失してしまうので、酸素遮断樹脂層が破損す
ると、その部分の光重合性層が酸素と接触して光重合性
を失う。したがって、レーザ光を照射しても前記箇所は
光重合せず、現像後に白抜けなどの欠陥が生じる。
アルコールが主成分であるから、必ずしも充分な機械的
強度を有しているとは言えず、合紙中に含まれている填
料などの粒子により、容易に破損する。
紙を光重合型平版印刷版の包装に用いた場合において
も、光重合層のような製版層や酸素遮断樹脂層の破損、
傷付きを完全に防止することはできず、したがって、前
記白抜けの発生を完全には防止できなかった。
の包装に使用したときに、自動製版機において前記平版
印刷版の製版層と擦れたときの前記製版層の破損や傷付
きを確実に防止できる平版印刷版用合紙および前記平版
印刷版用合紙を用いた平版印刷版包装構造を提供するこ
とを目的とする。
は、平版印刷版を包装する際に、平版印刷版の製版層に
接する平版印刷版用合紙であって、Mg、Al、および
Siの含有量が何れも0.5重量%以下であることを特
徴とする平版印刷版用合紙に関する。
の破損や傷付きには、平版印刷版用合紙中のタルクが深
く関係していると考えられる。タルクの主成分は珪酸マ
グネシウムであり、副成分はアルミナであるから、前記
平版印刷版用合紙は、タルク含有量が少なく、平版印刷
版の包装に使用すれば、製版層が破損したり傷付いたり
することが殆どない。したがって、前記破損や傷付きに
起因する白抜けの発生を効果的に防止できる。
Al、およびSiの含有量が前記範囲内であれば、材質
は特に限定されないから、低コストの材料を用いること
により、低コストで製造できる。
酸素遮断樹脂層が形成されてなる平版印刷版の包装に使
用される平版印刷版用合紙に関する。
用合紙を製版層の表面に酸素遮断樹脂層が形成された平
版印刷版の包装に適用した例である。前記平版印刷版用
合紙は、酸素遮断層が表面に形成された平版印刷版の包
装に特に好適に使用できる。
1.0重量%以下である平版印刷版用合紙に関する。
に使用すれば、製版層が破損したり傷付いたりすること
が更に少ないから、白抜けの発生を更に効果的に防止で
きる。
0.3%以下である平版印刷版用合紙に関する。
径が大きな場合や、含有密度が高い場合は、製版層の破
損や傷付きが特に生じ易いが、前記平版印刷版用合紙
は、粒径の大きな粒子の存在割合が特に少なく、また、
粒子自体の存在密度も低いから、光重合型平版印刷版の
包装に使用したときに製版層や酸素遮断樹脂層の破損や
傷付きが生じることがない。
いずれかに記載の平版印刷版用合紙を使用して平版印刷
版を包装してなる平版印刷版包装構造であって、前記平
版印刷版と前記平版印刷版用合紙とを交互に積層してな
ることを特徴とする平版印刷版包装構造に関する。
版機において光重合型平版印刷版の製版層から合紙を自
動剥離する際に、平版印刷版の表面と平版印刷版用合紙
とが擦れて表面の製版層が破損することが効果的に防止
される。
ては、前記光重合型平版印刷版のほか、たとえば下記
(1)〜(12)の態様、即ち、(1)製版層が赤外線
吸収剤、熱によって酸を発生する化合物、および酸によ
って架橋する化合物を含有する態様、(2)製版層が赤
外線吸収剤を含有し、熱によってアルカリ溶解性となる
化合物とを含有する態様、(3)製版層が、物理現像核
層とハロゲン化銀乳剤層との2層からなる態様、(4)
製版層が、多官能性モノマーおよび多官能性バインダー
を含有する重合層と、ハロゲン化銀と還元剤を含有する
層と、酸素遮断樹脂層との3層を含む態様、(5)製版
層が、ノボラック樹脂およびナフトキノンジアジドを含
有する層とハロゲン化銀を含有する層との2層を含む態
様、(6)製版層が、有機光導電体を含む態様、(7)
製版層が、レーザー光照射によって除去されるレーザー
光吸収層と、親油性層および/または親水性層とからな
る2〜3層を含む態様、(8)製版層が、エネルギーを
吸収して酸を発生する化合物、酸によってスルホン酸ま
たはカルボン酸を発生する官能基を側鎖に有する高分子
化合物、および可視光を吸収して酸発生剤にエネルギー
を与える化合物を含有する態様、(9)製版層が、キノ
ンジアジド化合物とノボラック樹脂とを含有する態様、
(10)製版層が、光又は紫外線により分解して自己も
しくは層内の他の分子との架橋構造を形成する化合物と
アルカリに可溶のバインダーとを含有する態様、(1
1)製版層が、赤外線吸収剤を含有する親油性層、シリ
カを含有する親水性層、および赤外線吸収剤を含有する
水溶性保護層の3層を含み、熱によって親油性層と親水
性層との間の密着が解除され、印刷機上での湿し水によ
る現像で印刷用インキが付着できるようになる態様、お
よび(12)製版層が、カーボンブラックを含有する感
熱性層と、オルガノポリシロキサンを含有する撥油性層
との2層を含む態様の何れかを有する平版印刷版が挙げ
られる。
よびSiの含有量は何れも0.5重量%以下であり、特
に、Mgの含有量は、0.2重量%以下であり、Alお
よびSiの含有量は0.3重量%以下の範囲が好まし
い。
深く関係していると考えられるが、タルクは、主成分が
珪酸マグネシウムであり、副成分がアルミナであるか
ら、前記Mg、Al、およびSiの含有量の少ない平版
印刷版用合紙は、タルクの含有量も少ないと考えられ
る。
印刷版の製版層を高速で擦っても、前記製版層を破損さ
せたり傷付けたりすることがないと考えられる。故に、
自動製版機で取り扱われることが多く、したがって、包
装に使用された合紙が前記自動製版機によって製版層の
表面から高速で剥離されることの多いダイレクト・レー
ザ露光型平版印刷版(CTP)の包装に好適である。ま
た、前記光重合型平版印刷版や前記態様(4)の平版印
刷版のように、表面に酸素遮断層を形成した高感度型の
平版印刷版の包装にも好適に使用できる。
たとえば蛍光X線元素分析法により求めることができる
が、無機元素の定量に通常に使用される方法であれば、
蛍光X線元素分析法には限定されない。
含有量は、1.0重量%以下が好ましい。
版用合紙を酸素存在下で高温で加熱して灰化させ、得ら
れた灰分の重量を測定することにより求められる。
版用合紙は、平版印刷版の包装に使用したときに、製版
層を傷つけることがない。
0、3%以下が好ましく、特に0.2%以下が好まし
い。
クロプローブアナライザを用いて前記平版印刷版用合紙
の表面の反転電子像を適宜の写真フィルムに撮影し、白
色部分の全体に対する面積割合を計算することにより求
められる。
含有量は0.7重量%以下であることが好ましい。
学パルプ、ケミグランドパルプ、セミケミカルパルプな
どの木材パルプを抄紙することにより製造できる。な
お、前記木材パルプに代えて藁、竹、楮、三椏、麻、木
綿、古紙などの非木材パルプも使用でき、更に、これら
のパルプにポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステ
ルなどから製した合成パルプを配合して抄紙しても良
い。
前記範囲を越えない限り、前記木材パルプ、非木材パル
プ、合成パルプに、硫酸礬土、白土、チタン白、バライ
タなどの填料を加えてもよい。
刷版用合紙と平版印刷版とが交互に積層された形態があ
る。
いては、当てボールおよび内装紙は有っても無くてもよ
く、また、通常のダンボール箱包装のほか、スキッドの
上に平版印刷版の積層束を載置して包装したスキッド形
式包装、および紙パレットの上に前記積層束を載置して
包装した紙パレット形式包装なども含まれる。
造の具体例について説明する。
8は、本発明の平版印刷版用合紙の一例である合紙14
と平版印刷版10とを交互に積層し、さらにこの上面及
び下面に本発明の平版印刷版用合紙に包含される当てボ
ール22を配置して形成された積層束12を有する。
の更に別の例である内装紙16で包まれる。
0の数は特に限定されないが、運搬や保管の効率、およ
び自動製版機への装着の容易さなどの観点から、たとえ
ば10枚〜100枚が好ましい。また、10枚〜100
枚の平版印刷版10によって積層束12を構成した場合
には、平版印刷版10と当てボール22とを、粘着テー
プ等の固定手段で互いにずれないように固定することが
好ましい。また、数1000枚の平版印刷版10で積層
束12を構成してもよい。前記積層束12においては、
平版印刷版10の20〜100枚ごとに当てボール22
を挿入してもよく、また、積層束12の上下にのみ当て
ボール22を配置してもよい。
当てボール22を省略できる。
装紙16で包んだ後、内装紙16が不用意に広がったり
脱落したりしないように、図2に示すように、粘着テー
プ24によって内装紙16の折畳み部を固定して平版印
刷版包装構造18が構成される。これにより、平版印刷
版10は内装紙16によって確実に遮光及び防湿され
る。
外装箱に収容して外装したり、パレットに積載したりし
てもよい。
形で印刷工場まで輸送される。印刷工場においては、前
記内装紙から前記積層束が取り出され、カセットに収納
されて自動製版機に装着されて製版される。
す。
示す積層束12の最上部に位置する当てボール22と合
紙14とを除去して平版印刷版10の製版層10Aが上
側に位置するようにカセット50に収容する。そして、
積層束12を収容したカセット50を自動製版機100
に装着する。
れたら、同図において(B)に示すように、平版印刷版
10をカセット50から自動製版機100内に供給する
給版ローラ52が、カセット50に向かって降下する。
給版ローラ52は、積層束12の最上層の平版印刷版1
0に接触すると、図3における反時計回りの方向に回転
して前記平版印刷版10を、その下の合紙14とともに
図3で矢印aで示す方向に搬送する。前記平版印刷版1
0と合紙14とが給版ローラ52によって搬送されると
きに、前記合紙14の直ぐ下に位置する平版印刷版10
の製版層が、前記合紙14で擦られるが、合紙14は、
Mg、Al、Siの割合が何れも0.5重量%以下なの
で、平版印刷版10の製版層10Aが破損することはな
い。
ーラ52によって搬送方向aに沿って搬送された平版印
刷版10が給版ローラ52の下流側(以下、単に「下流
側」という。)に位置する送りローラ54に接触する
と、給版ローラ52はカセット50から上方に離間して
最初の位置に戻る。そして、平版印刷版10は、送りロ
ーラ54によって搬送台62上を搬送方向aに沿って搬
送される。送りローラ54の下方には停止パッド56が
設けられ、平版印刷版10とともに搬送された合紙14
は、停止パッド56に当って停止する。
刷版10は、更に、送りローラ54の下流側に位置する
第2送りローラ58により、水平に形成された搬送台6
2の表面上を露光ドラム(図示せず。)に向かって搬送
方向aに沿って搬送される。
ると、今度は、合紙14の先端が停止パッド56によっ
て持ち上げられ、送りローラ54によって下流側に搬送
される。そして、合紙14の下流側先端部が、送りロー
ラ54を少し過ぎ、送りローラ54の下流側に位置する
搬送経路切替部材60の手前に位置したところで送りロ
ーラ54が停止する。搬送経路切替部材60は、上流側
に向かって縮小する直角三角形状の断面を有し、合紙1
4および平版印刷版10の搬送経路の幅方向に沿って延
在する板状部材であり、下流側縁部を中心に回動可能に
形成されている。
て(E)に示すように、上流側側縁部が上昇するように
搬送経路切替部材60が回動し、同時に送りローラ54
が図3における反時計回り方向に回転して、合紙14
を、搬送方向a’に沿って搬送台62の下方に誘導す
る。
たら、次に露光すべき印刷画像が自動製版機100に送
られていないときは、自動露光装置100は、(A)に
示す状態に戻る。一方、次に露光すべき印刷画像が自動
製版機100に送られているときは、同図において
(F)に示すように、給版ローラ52が再びカセット5
0に向かって降下して次の平版印刷版10と合紙14と
を自動製版機100にに向かって搬送する。そして、平
版印刷版10と合紙14との下流側先端部が送りローラ
54および停止パッド56の近傍に位置したら、給版ロ
ーラ52は停止し、自動製版機100はこの状態で待機
する。
ルプを、種々の量のタルクを含有する水で4重量%の濃
度に希釈して紙料を調製した。
イズ剤(または合成系サイズ剤)と、硫酸アルミニウム
と3.5重量%の澱粉を主成分とする紙力剤とを加えて
抄紙して合紙を作製した。なお、硫酸アルミニウムは、
前記紙料のpHが5.0になるまで添加した。
て元素組成、粒子の面積率、および自動製版機における
平版印刷版の傷付き性を測定した。
料台に載置してサンプルホルダーにセットし、蛍光X線
分析装置としてリガク(株)製RIX−3000を用
い、X線源としてRh(50kV、50mA)を用いて
30mmφの分析面積で定性分析を行った。定性分析に
使用した分光結晶および検出器は、以下の表1に示す通
りである。
ファンダメンタル・パラメータ法によりオーダー分析を
行って含有量(重量%)を求めた。結果を表2に示す。
なお、ファンダメンタル・パラメータ法は、基礎的な定
数(物理定数、装置定数など)を用いて蛍光X線強度の
理論式から理論X線強度を求め、測定X線強度との対比
を行って各元素の含有量を求める方法であり、本実施例
においては、前記蛍光X線分析装置に付属している分析
プログラムを用いて行った。
合紙を酸素存在下において高温で加熱して灰化させ、得
られた灰分の重量を測定することにより求めた。結果を
表2に示す。
テープで貼り付け、合紙表面をカーボンで蒸着した。表
面をカーボンで蒸着した合紙を電子プローブマイクロア
ナライザのチャンバ内に装入し、電子線を照射して反射
電子像を白黒インスタントフィルムに撮影した。得られ
た画像をイメージスキャナでコンピュータに取りこみ、
汎用画像処理ソフトウェアを用い、明るさの閾値を18
0に設定して前記閾値以上の明るさを有する部分を白色
部とし、前記白色部の面積率(%)を求めた。結果を表
2に示す。
は、日本電子(株)製のJXA−8800Mを用い、加
速電圧20kV、照射電流1×10-8Aの条件で、40
倍の撮影倍率で、映像信号の波形モニタにおいて、製造
信号波形のピークと最低レベルとがそれぞれ5Vと0.
5Vになるようにコントラストと明るさとを調節して反
射電子像を撮影した。
写真フイルム(株)製FP−500B45を用いた。
(株)製JX−250を用い、400dpiの解像度、
およびモノクロ256階調の階調で、10×7cmの面
積の画像をコンピュータに取り込んだ。
(株)製Win ROOF(Version2.35)
を用いた。
性) a.平版印刷版の作製 厚さが0.3mmであるアルミニウムウェブの一方の面
を砂目立てして粗面化面を形成し、陽極酸化処理してア
ルミニウム支持体を作製した。
に、エチレン製不飽和基を有する重合性モノマーとメタ
クリルエステル系重合体と光重合開始剤と染料とを含有
する光重合性組成物を、乾燥後の塗布量が1.4g/m
2になるように塗布し、100℃で2分間乾燥させて光
重合性層を形成した。次に、前記光重合性層の上に、鹸
化度99.8%、重合度500のポリビニルアルコール
の水溶液を、乾燥後の塗布量が2.4g/m2になるよ
うに塗布し、100℃で2分間乾燥させて酸素遮断樹脂
層を形成して平版印刷版を作製した。
P9600CTPレーザ露光機(富士写真フイルム
(株)製)を用いた。
光重合性層と酸素遮断樹脂層とからなる製版層に実施例
1〜11および比較例1〜9の何れかの合紙を重ね合わ
せ、−8kVのコロナ放電を行って互いに密着させた。
0mm×800mmのシートに裁断して50枚積層して
積層束を作製した。
ットを、Luxel PLATESETTER P96
00CTPレーザ露光機にセットして合紙の剥離と前記
平版印刷版の露光とを行い、露光後の平版印刷版を、L
P−850PII自動現像機(富士写真フイルム(株)
製)でDV−2現像液(富士写真フイルム(株)製)で
現像した。
uxel PLATESETTERP9600CTPレ
ーザ露光機で合紙を剥離した後の製版層の表面を目視で
観察し、表面傷の有無および個数を求める方法、および
現像後の平版印刷版の製版層を目視で観察し、光重合性
層の重合が起こらず、現像液に溶出して下地のアルミニ
ウムが白く露出する白抜け部分の有無および個数を求め
る方法により評価した。結果を表3に示す。
の含有量が何れも0.5重量%以下である実施例1〜1
1の合紙においては、前記表面傷および白ヌケの発生は
見られないか、または見られても平版印刷版1枚につき1
個程度であった。
灰分の含有量が1重量%以下である実施例1〜10の合
紙においては、前記表面傷および白ヌケの発生は全く見
られなかった。
平版印刷版用の合紙として好適であることが判った。
ては、平版印刷版の製版層に2〜9個と多数の表面傷が
発生し、また、現像後には、白抜け部分が多数発生し
た。
になる特開2001−215691号公報の実施例1に
記載の平版印刷版に、前記実施例1〜11および比較例
1〜9と同様の平版印刷版用合紙を重ね、−8kVのコ
ロナ放電を行って互いに密着させた。
0mm×800mmのシートに裁断して50枚積層して
積層束を作成した。
ットをLuxel PLATESETTER T−90
00CTPレーザ露光機の自動給版装置にセットした。
そして、前記積層束から合紙を剥離しつつ、前記合紙を
剥離した平版印刷版を未露光の状態で搬送のみを行い、
LP−900H自動現像機(富士写真フイルム(株)
製)を用いてDT−1現像液(富士写真フイルム(株)
製)で現像した。
傷付け易さの評価は、実施例1〜11および比較例1〜
9と同様の手順で行った。結果を表4に示す。
0.5重量%以下である実施例12〜22の合紙におい
ては、前記表面傷および白ヌケの発生は見られないか、
または見られても平版印刷版1枚につき1個程度であっ
た。
灰分の含有量が1重量%以下である実施例1〜10と同
様の合紙を使用した実施例12〜21においては、前記
表面傷および白ヌケの発生は全く見られなかった。
は、実施例12〜22において使用したタイプの平版印
刷版の合紙としても好適であることが判った。
は、比較例1〜9の合紙と同様の合紙を使用したので、
平版印刷版の製版層に3〜10個と多数の表面傷が発生
し、また、現像後には、白抜け部分が多数発生した。
版の包装に使用したときに、製版層の破損や傷付きを確
実に防止できる平版印刷版用合紙および前記平版印刷版
用合紙を用いた平版印刷版包装構造を提供することを目
的とする。
例に付き、平版印刷版と合紙とを交互に積層した積層束
を内装紙で包装する前の状態を示す斜視図である。
き、前記積層束を内装紙で包装した状態を示す斜視図で
ある。
版機の一例につき、動作の流れを示す流れ図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 平版印刷版を包装する際に、平版印刷
版の製版層に接する平版印刷版用合紙であって、Mg、
Al、およびSiの含有量が何れも0.5重量%以下で
あることを特徴とする平版印刷版用合紙。 - 【請求項2】 製版層の表面に酸素遮断樹脂層が形成
されてなる平版印刷版の包装に使用される請求項1に記
載の平版印刷版用合紙。 - 【請求項3】 灰分の含有量が1.0重量%以下であ
る請求項1に記載の平版印刷版用合紙。 - 【請求項4】 粒子の面積率が0.3%以下である請
求項1または2に記載の平版印刷版用合紙。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の
平版印刷版用合紙を使用して平版印刷版を包装する平版
印刷版包装構造であって、前記平版印刷版と前記平版印
刷版用合紙とを交互に積層してなることを特徴とする平
版印刷版包装構造。
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