JP2002337967A - 平版印刷版包装構造及び平版印刷版包装方法 - Google Patents

平版印刷版包装構造及び平版印刷版包装方法

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JP2002337967A JP2001146082A JP2001146082A JP2002337967A JP 2002337967 A JP2002337967 A JP 2002337967A JP 2001146082 A JP2001146082 A JP 2001146082A JP 2001146082 A JP2001146082 A JP 2001146082A JP 2002337967 A JP2002337967 A JP 2002337967A
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Takayuki Usui
孝之 碓井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 包装状態の平版印刷版を使用する際に時間や
労力を要することなく取り出すことができ、しかも平版
印刷版を低コストで包装できる平版印刷版包装構造と、
この平版印刷版包装構造を構成するための平版印刷版包
装方法を得る。 【解決手段】 平版印刷版10と合紙14のみ、又は平
版印刷版10のみで積層束12が構成され、内装紙16
等の包装材で包装される。従来の当てボール等の保護用
厚紙を使用していないので、保護用厚紙を除去すること
なく平版印刷版10を取り出して使用でき、時間や労力
を要しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷版包装構
造及びこの平版印刷版包装構造を構成するための平版印
刷版包装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の製版法(電子写真製版法を含む)
では、製版工程の自動化を容易にすべく、感光性印刷版
や感熱性印刷版等の平版印刷版が広く用いられている。
平版印刷版は、一般にシート状或いはコイル状のアルミ
ニウム板等の支持体に、例えば、砂目立て、陽極酸化、
シリケート処理、その他化成処理等の表面処理を単独又
は適宜組み合わせて行い、次いで、感光層又は感熱層
(以下、これらをまとめて「塗布膜」といい、塗布膜が
塗布された面を「画像形成面」、塗布膜が形成されてい
ない面を「非画像形成面」という)の塗布、乾燥処理を
行った後に所望のサイズに切断されることで製造され
る。
【0003】この平版印刷版は、露光、現像処理、ガム
引き等の製版処理が行われ、印刷機にセットされ、イン
クが塗布されることで、紙面に文字、画像等が印刷され
る。
【0004】これらの平版印刷版は、いずれも一枚の薄
い板状とされているため、角や辺、内部等に折れ、傷や
変形があると、感光や感熱によって現像した際に像がぼ
けたり、印刷した際にインクが不均一になる等の問題が
生じやすい。
【0005】そこで、平版印刷版を保護するために、保
護用厚紙(「当てボール」と称されることがある)を平
版印刷版と平行に配置することが多い。特に、複数枚の
平版印刷版を積層して積層束を構成する場合には、平版
印刷版の所定枚数ごとに保護用厚紙を配置して、平版印
刷版を確実に保護できるようにすることがある。そし
て、保護用厚紙が配置された状態で、平版印刷版を内装
紙等の包装材によって包装し、荷扱い(運搬や保管等)
を行うようにしている。保護用厚紙を配置することで、
例えば荷扱い時の平版印刷版の変形(撓み等)が起き難
くなるため、平版印刷版の損傷が防止される。また、外
力が作用しても、その一部が保護用厚紙によって吸収さ
れるため、平版印刷版の変形や傷が防止される。
【0006】そして、平版印刷版を使用する時は、包装
材を開封したのち、保護用厚紙を除去し、平版印刷版の
積層束のみを取り出すことが多い。
【0007】しかし、保護用厚紙を除去する作業には時
間と労力を要する。しかも、保護用厚紙が粘着テープ等
によって積層束に固定されていることもあり、この場合
には、保護用厚紙の除去作業にさらに多くの時間と労力
を要する。
【0008】また、除去された保護用厚紙は、既に平版
印刷版の保護という役割を終えているため不要である
が、この使用済みの保護用厚紙の処分に多くのコストを
要することがある。例えば、保護用厚紙が故紙回収可能
な紙のみで構成されている場合には、故紙回収できる
が、一般的に故紙回収には専門性が要求され、コストを
要する。保護用厚紙が、例えば一部に樹脂材料を含んで
構成されている場合等には、故紙回収できないため、処
分にはさらに多くのコストを要する。しかも、いずれの
場合でも、平版印刷版の使用者が不要となった保護用厚
紙を一時的に保管する必要があるため、保管にもコスト
がかかり、保管場所を確保する必要も生じる。
【0009】加えて、保護用厚紙の製造等にもコストが
かかるため、平版印刷版包装構造(すなわち平版印刷版
自体)に結果的にこのコストが反映されてしまう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮し、包装状態の平版印刷版を使用する際に時間や労
力を要することなく取り出すことができ、しかも平版印
刷版を低コストで包装できる平版印刷版包装構造と、こ
の平版印刷版包装構造を構成するための平版印刷版包装
方法を得ることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、平版印刷版を包装する平版印刷版包装構造であっ
て、前記平版印刷版のみ、又は平版印刷版とこの平版印
刷版の塗布膜を保護する合紙のみを厚み方向に複数積層
して構成された積層束と、前記積層束を包装する包装材
と、を有することを特徴とする。
【0012】なお、ここでいう「複数」とは、平版印刷
版と合紙とが全体として複数積層され、積層束を構成し
ている場合を含む。従って、例えば、積層された平版印
刷版の所定枚数ごとに合紙が配置された積層束や、積層
された平版印刷版の積層方向端面に位置する塗布膜(い
わゆる空版の場合には、塗布膜の有無に関わらず画像形
成面として作用する面も含む)に対応して合紙が配置さ
れた積層束も含まれる。
【0013】このように、複数の平版印刷版を積層して
積層束とすることで、一括した運搬や保管等ができるの
で、効率的な荷扱いが可能となる。また、積層束は包装
材によって包装されているので、損傷や変形、変質等が
防止される。
【0014】また、この平版印刷版包装構造では、平版
印刷版の積層束が、平版印刷版のみ、又は平版印刷版と
合紙のみで構成されている。そして、この積層束を包装
材によって直接包装する。従来のように保護用厚紙を使
用していないので、平版印刷版包装構造から平版印刷版
を取り出して使用するときに、保護用厚紙を除去する必
要がない。このため、時間や労力を要することなく、平
版印刷版を使用状態とすることができる。また、使用済
みの保護用厚紙を保管する保管場所も不要となり、保管
のためのコストもかからない。さらに、使用済みの保護
用厚紙を処分するコストや労力もかからない。
【0015】平版印刷版を包装して平版印刷版包装構造
を構成するときも、保護用厚紙を配置する必要がないの
で包装に要する時間や労力を削減できると共に、保護用
厚紙の製造等のコストもかからない。このため、低コス
トで平版印刷版を包装できる。
【0016】請求項1に記載の発明において、包装材と
しては特に限定されないが、例えば、請求項2に記載の
ように、前記包装材が、前記積層束を内装する内装材
と、前記内装材によって内装された前記積層束を外装す
る外装材と、を有する構成とすることが可能である。こ
のように、包装材を内装材と外装材とで構成すると、そ
れぞれが異なる保護能力を持ったものを採用できるの
で、平版印刷版をより確実に保護して包装できる。
【0017】請求項2に記載の外装材としては、例え
ば、請求項3に記載のように、前記外装材が、段ボール
で構成された段ボール箱とされているこ構成とすること
ができる。この構成では、平版印刷版の積層束に外力が
作用した場合を考慮し、段ボール箱が外力のエネルギー
を吸収するようにその形状や強度などを設定することが
可能なので、平版印刷版をより確実に保護できる。ま
た、外装材を段ボール箱とすることで、リユースやリサ
イクル、さらには廃却も容易になる。
【0018】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明において、前記前記包装
材によって前記積層束を包装した状態の1又は複数の包
装束が積載される積載部材、を有することを特徴とす
る。
【0019】積載部材に積層束を積載することで、例え
ば、複数の積層束を一括して荷扱いすることができるよ
うになるため、さらに荷扱いが容易になる。また、積載
部材によって、より確実に平版印刷版を保護することも
可能となる。
【0020】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項4のいずれかに記載の発明において、前記積層束を
構成する複数の平版印刷版の所定枚数ごとに配置された
標識部材、を有することを特徴とする。
【0021】すなわち、標識部材によって、平版印刷版
を所定枚数ごとに取り出すことが可能になり、平版印刷
版の扱いが容易になる。標識部材としては、合紙とは異
なる板状の部材(例えば合紙よりも厚みのある部材)で
あってもよいし、合紙を、平版印刷版の性質や使用状況
に影響を与えない範囲で、変形させたり、着色したりし
たものでもよい。
【0022】請求項1〜請求項5に記載の発明におい
て、積層束を構成する平版印刷版の枚数は限定されない
が、例えば、請求項6に記載のように、10〜200枚
とすることができる。平版印刷版を10枚以上とするこ
とで、荷扱いの効率化を図ることができる。また、20
0枚以下とすることで、積層束自体の重量が制限される
ことになるので、荷扱いにおける作業負荷が軽減され
る。
【0023】請求項7に記載の発明では、請求項1〜請
求項6のいずれかに記載の平版印刷版包装構造を構成す
るための平版印刷版包装方法であって、前記複数の平版
印刷版を積層して前記積層束を構成する積層工程と、前
記積層工程によって構成された前記積層束を前記包装材
で包装する包装工程と、を有することを特徴とする。
【0024】このように、積層工程で複数の平版印刷版
を積層して積層束を構成し、この積層束を包装工程で包
装するだけで、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
平版印刷版包装構造を得ることができる。
【0025】また、いずれの工程においても、保護用厚
紙を配置しないので、保護用厚紙自体が不要になると共
に、平版印刷版包装構造を構成する時間や労力が少なく
て済み、低コストで平版印刷版包装構造を構成できる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の第1実施形態
の平版印刷版包装構造18によって、平版印刷版10の
積層束12を包装する過程が示されている。また、図2
には、第1実施形態の平版印刷版包装構造18が示され
ている。
【0027】平版印刷版10は、長方形の板状に形成さ
れた薄いアルミニウム製の支持体上に、塗布膜(感光性
印刷版の場合には感光層、感熱性印刷版の場合には感熱
層、さらに必要に応じて、オーバーコート層やマット層
等)を塗布して形成されている。この塗布膜に、露光、
現像処理、ガム引き等の製版処理が行われ、印刷機にセ
ットされ、インクが塗布されることで、紙面に文字、画
像等が印刷される。なお、本実施形態の平版印刷版10
は、印刷に必要な処理(露光や現像等)が施される前段
階のものであり、場合によっては平版印刷版原版あるい
は平版印刷版材と称されることもある。
【0028】なお、このような構成とされていれば、平
版印刷版10の具体的構成は特に限定されないが、例え
ば、ヒートモード方式およびフォトン方式のレーザ刷版
用の平版印刷版とすることによって、デジタルデータか
ら直接製版可能な平版印刷版とすることができる。
【0029】また、平版印刷版10は、感光層又は感熱
層中の成分を種々選択することによって、種々の製版方
法に対応した平版印刷版とすることができる。本発明に
係る平版印刷版10の具体的態様の例としては、下記
(1)〜(11)の態様が挙げられる。 (1) 感光層が赤外線吸収剤、熱によって酸を発生す
る化合物、および酸によって架橋する化合物を含有する
態様。 (2) 感光層が赤外線吸収剤、および熱によってアル
カリ溶解性となる化合物を含有する態様。 (3) 感光層が、レーザ光照射によってラジカルを発
生する化合物、アルカリに可溶のバインダー、および多
官能性のモノマーあるいはプレポリマーを含有する層
と、酸素遮断層との2層を含む態様。 (4) 感光層が、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層
との2層からなる態様。 (5) 感光層が、多官能性モノマーおよび多官能性バ
インダーとを含有する重合層と、ハロゲン化銀と還元剤
を含有する層と、酸素遮断層との3層を含む態様。 (6) 感光層が、ノボラック樹脂およびナフトキノン
ジアジドを含有する層と、ハロゲン化銀を含有する層と
の2層を含む態様。 (7) 感光層が、有機光導電体を含む態様。 (8) 感光層が、レーザー光照射によって除去される
レーザー光吸収層と、親油性層および/または親水性層
とからなる2〜3層を含む態様。 (9) 感光層が、エネルギーを吸収して酸を発生する
化合物、酸によってスルホン酸またはカルボン酸を発生
する官能基を側鎖に有する高分子化合物、および可視光
を吸収することで酸発生剤にエネルギーを与える化合物
を含有する態様。 (10) 感光層が、キノンジアジド化合物と、ノボラ
ック樹脂とを含有する態様。 (11) 感光層が、光又は紫外線により分解して自己
もしくは層内の他の分子との架橋構造を形成する化合物
とアルカリに可溶のバインダーとを含有する態様。
【0030】特に、近年では、レーザーで露光する高感
度感光タイプの塗布膜を塗布した平版印刷版や、感熱タ
イプの平版印刷版が使用されることもあるが(例えば上
記した(1)〜(3)の態様等)、このような高感度タ
イプの平版印刷版の場合には、本発明の平版印刷版包装
構造によって包装することが好ましい。
【0031】なお、ここでいうレーザー光の波長は特に
限定されず、例えば、 波長域350〜450nmのレーザー(具体例とし
ては、波長405±5nmのレーザーダイオード)。 波長域480〜540nmのレーザー(具体例とし
ては、波長488nmのアルゴンレーザー、波長532
nmの(FD)YAGレーザー、波長532nmの固体
レーザー、波長532nmの(グリーン)He−Neレ
ーザー)。 波長域630〜680nmのレーザー(具体例とし
ては、波長630〜670nmのHe−Neレーザー、
波長630〜670nmの赤色半導体レーザー)。 波長域800〜830nmのレーザー(具体例とし
ては、波長830nmの赤外線(半導体)レーザー)。 波長1064〜1080nmのレーザー(具体例と
しては、波長1064nmのYAGレーザー)。
【0032】等を挙げることができる。これらのうち、
例えば、及びの波長域のレーザー光はいずれも、上
記した(3)又は(4)の態様の感光層又は感熱層を有
する平版印刷版の双方に適用可能である。また、及び
の波長域のレーザー光はいずれも、上記した(1)又
は(2)の態様の感光層又は感熱層を有する平版印刷版
の双方に適用可能である。もちろん、レーザー光の波長
域と感光層又は感熱層との関係はこれらに限定されな
い。
【0033】また、本実施形態の平版印刷版10(上記
した(1)〜(11)の全ての態様の平版印刷版)は、
積層束12を構成した状態で自動給版機能を持った自動
製版機やいわゆるプレートセッター等にセットされ、製
版工程への供給(給版)される平版印刷版とされてい
る。従って、実際の使用状況において、平版印刷版の使
用者が平版刷版10を自動給版機構によって給版する
か、手動で給版するか等の使い方に左右されることなく
(換言すれば、給版方法以前の問題として)、本発明の
平版印刷版によれば、画像形成面の品質低下を確実に防
止できる。もちろん、(1)〜(11)以外の態様の平
版印刷版であっても、自動給版機能を持った自動製版機
やいわゆるプレートセッター等にセットされ、製版工程
への供給(給版)される可能性がある平版印刷版は、全
て本実施形態の平版印刷版10に含まれる。
【0034】平版印刷版10の形状等は特に限定され
ず、例えば、厚み0.1〜0.5mm、長辺(幅)30
0〜2050mm、短辺(長さ)200〜1500mm
のアルミニウム板の片面に感光層又は感熱層が塗布され
たもの等とすることができる。
【0035】そして、図1(A)からも分かるように、
塗布膜を保護する合紙14と、平版印刷版10と、を交
互に厚み方向に重ね合わせて、平版印刷版10の積層束
12が構成されている。1つの積層束12を構成する平
版印刷版10の数は特に限定されないが、運搬や保管の
効率化の観点等から、例えば10枚〜200枚とするこ
とができる。平版印刷版10を10枚以上とすること
で、荷扱いの効率化を図ることができる。また、200
枚以下とすることで、積層束12自体の重量が制限され
ることになるので、荷扱いにおける作業負荷が軽減され
る。また、さらに多くの平版印刷版10によって積層束
12を構成し、より効率的に(少ない荷扱いの回数で)
運搬や保管をできるようにすることも可能である。例え
ば、平版印刷版10の枚数を最大で3000枚程度とし
てもよい。平版印刷版10の種類によっては、合紙14
を省略し、平版印刷版10のみで積層束12を構成して
もよい。
【0036】なお、平版印刷版の種類によっては、支持
体の片面だけでなく、両面に塗布膜が設けられたもの
(いわゆる「両面品」)がある。このような両面品の平
版印刷版によって積層束12を構成する場合には、図1
(A)において最も下側の平版印刷版10のさらに下に
も合紙14を1枚配置する(従って、合紙14は平版印
刷版10よりも1枚多くなる)。これにより、平版印刷
版10の塗布膜が内装紙16に直接接触しなくなるの
で、塗布膜と内装紙16とが直接接触することによる塗
布膜の損傷(傷つき等)が防止される。
【0037】また、支持体の片面のみに塗布膜が設けら
れた「片面品」の場合には、塗布膜が上向きとなるよう
に平版印刷版10が積層されていてもよいし、塗布膜が
下向きとなるように平版印刷版10が積層されていても
よい。
【0038】合紙14としては、平版印刷版10の塗布
膜(画像形成面)を保護できれば、具体的構成は特に限
定されないが、例えば、木材パルプを100%使用した
紙や、木材パルプを100%使用せず合成パルプを使用
した紙、及びこれらの紙の表面に低密度ポリエチレン層
を設けた紙等を使用できる。特に、合成パルプを使用し
ない紙では、材料コストが低くなるので、低コストで合
紙14を製造することができる。より具体的には、漂白
クラフトパルプから抄造した坪量30〜60g/m2
密度0.7〜0.85g/cm3 、水分4〜8%、PH
4〜6の合紙が挙げられるが、もちろんこれに限定され
ない。
【0039】平版印刷版10を厚み方向に積層して積層
束12を構成する工程も特に限定されないが、例えば、
ウエブ状の平版印刷版を長手方向に搬送しつつ所定のサ
イズに裁断する平版印刷版の加工ラインでは、平版印刷
版10を順次集積する集積装置が設けられることが一般
的であるので、この集積装置で集積することで、積層束
12を構成すればよい。また、この加工ラインでは、裁
断前のウエブ状の平版印刷版に、同じくウエブ状の合紙
が接触配置され、その後にウエブ状の平版印刷版と合紙
とが一体で裁断されて所定サイズとされることが多いの
で、この場合には、集積装置での集積時に、平版印刷版
10と合紙14とが交互に積層された状態で積層束12
が構成される。もちろん、平版印刷版10と合紙14と
を交互に積層したのち、さらにカッタ等によって平版印
刷版10の端部を切りそろえて、積層束12を構成して
もよい。
【0040】このようにして構成された積層束12を、
図2に示すように、内装紙16によって内装する。内装
紙16は、遮光性及び防湿性を有する紙によって構成さ
れており、この内装紙16を使用して、積層束12が外
部から完全に遮断されるように内装することで、積層束
12を確実に遮光及び防湿することができる。
【0041】内装紙16の材質は、積層束12を完全に
外部から遮断して包装することが可能であれば特に限定
されないが、例えば、所定の大きさとされた1枚の長方
形状の未晒クラフト紙によって構成することができる。
また、このクラフト紙に、所定の厚さの金属薄膜を貼着
し、場合によってはさらにこの金属薄膜上に所定の厚さ
の樹脂層を貼り合わせて構成されたものを使用してもよ
い。さらに、この金属薄膜に、10〜70μmの低密度
ポリエチレン層を貼着したり、この低密度ポリエチレン
層に、70μm程度の黒ポリエチレンフィルムを貼り合
わせて、遮光性及び防湿性を高めた物を使用してもよ
い。一般に、感光性印刷版は感光性が高く、僅かな可視
光波長帯域の光によって露光されても感光層に変化が生
じるため、遮光する必要がある。また、感熱性印刷板
も、当たる光の熱エネルギーによって感熱層が変質した
り、反応進行によって感度変化が起こったりする場合が
あるため、適度な遮光を行うことが好ましい。さらに、
急激な湿度変化や温度変化を受けると、いずれの印刷板
も、感光層又は感熱層に結露が発生して変質したり、合
紙14と接着されてしまったりする等の不都合があるた
め、防湿する必要が生じる。内装紙16は上記したよう
に構成されることで一定の遮光性及び防湿性を有するた
め、平版印刷版10の感光層又は感熱層の変質が防止さ
れ、平版印刷版10は一定の品質に維持される。もちろ
ん、内装紙16が上記した一定の遮光性及び防湿性を発
揮できれば、必ずしも低密度ポリエチレン層及び黒ポリ
エチレンフィルム等が貼着されている必要はない。
【0042】内装紙16の形状及び内装構造(内装紙の
折り方)等も、積層束12を防湿及び遮光可能であれば
特に限定されないが、例えば、図1に示す例では、内装
紙16の長辺16Lの長さは、積層束12の長辺12L
と内装紙16の短辺16Sとが平行になるように内装紙
16の略中央に積層束12を置いて(図1(A)参
照)、内装紙16を積層束12の長辺12Lに沿って両
側から折り曲げた状態で、内装紙16の短辺16Sの近
傍が部分的に重なり合う(図1(B)参照)ように、所
定の長さとされている。このとき、内装紙16は扁平な
筒状になるため、積層束12の短辺12Sのそれぞれか
ら、内装紙16が筒状に張り出し、張出部16Hが構成
されている。
【0043】また、内装紙16の短辺16Sの長さは、
この短辺16Sの近傍が部分的に重なり合った状態(図
1(B)参照)で、張出部16Hを上方から折りこんだ
とき、折り込まれた張出部16Hが積層束12と上方か
ら見て重なるように所定の長さとされている。このよう
にして内装紙16によって積層束12を内装すること
で、図2に示すように、積層束12が全面に渡って内装
紙16で覆われることとなる。
【0044】最後に、粘着テープ38等の固定手段によ
って、内装紙16を所定位置で張り付ける。これによ
り、不用意に内装紙16が広がったり脱落したりしない
ように固定され、本発明の平版印刷版包装構造18が構
成される。
【0045】以上のようにして構成された平版印刷版包
装構造18では、塗布膜に合紙14が接触して配置され
ているので、いわゆる膜剥れ等の塗布膜の損傷が防止さ
れる。また、遮光性及び防湿性を有する内装紙16によ
って積層束12が完全に覆われ、外部から遮断されるこ
とになるので、積層束12を構成する平版印刷版10は
確実に遮光及び防湿される。
【0046】本実施形態の平版印刷版包装構造18にお
いて、包装された平版印刷版10を使用するときは、ま
ず、粘着テープ38を剥がして内装紙18を開封する。
そして、自動給版機能を持った自動製版機やいわゆるプ
レートセッター等の使用機器に、積層束12のままで
(場合によっては平版印刷版10を1枚ずつ手作業で)
セットする。このとき、本発明の平版印刷版包装構造1
8では、従来の保護用厚紙(当てボール等)を使用して
いないので、これを除去する作業や、さらに保護用厚紙
を積層束12に固定している粘着テープを除去する作業
等が不要となり、平版印刷版10の取り出し及びセット
を容易に行える。
【0047】また、平版印刷版包装構造18の開封後に
も、使用済みの保護用厚紙が発生しないので、この処分
をする必要もなく、処分に必要なコストも発生しない。
使用済みの保護用厚紙を保管しておくスペースも不要と
なり、使用済みの保護用厚紙を処分するコストや労力も
かからない。
【0048】しかも、平版印刷版包装構造18自体も、
保護用厚紙を使用していないので材料コストが低くな
る。さらに、保護用厚紙を積層束12の所定位置に配置
する作業も不要なので、包装に要する時間や労力も少な
くなる。
【0049】図3には、本発明の第2実施形態の平版印
刷版包装構造21が示されている。この平版印刷版包装
構造21では、第1実施形態の平版印刷版包装構造18
と同様に内装紙16によって内装された積層束12(第
2実施形態ではこれを便宜的に、内装済み積層束18と
いうこととする)を、さらに平版印刷版用包装箱22で
包装している。
【0050】平版印刷版用包装箱22は、図4に示す展
開図からも分かるように、底面板24の短辺側及び上面
板26の短辺側に、底面積層板28及び上面積層板30
が隣接して設けられている。底面積層板28及び上面積
層板30には複数の折り曲げ線32が形成されており、
この折り曲げ線32で折り曲げることで、図3に示すよ
うに、組立状態では渦巻き状の積層部34、36が構成
される。そして、平版印刷版用包装箱22に外部から大
きな力が作用しても、積層束12を構成する平版印刷版
10には、少なくとも品質上問題となるような傷や変形
が生じない程度に確実に保護される。また、上面板26
によって、平版印刷版用包装箱22の取出口(上面)が
閉塞されている。そして、矢印Hで示すように上面板2
6をいわゆる「観音状」に開くことで平版印刷版用包装
箱22を開梱して、平版印刷版10を取り出すことがで
きる。
【0051】一般に、平版印刷版10は薄い板状とされ
ているので、角部や辺に傷や変形が生じていると、現像
した際に像がぼけたり、印刷した際にインクが不均一に
なる等の問題が生じるおそれがある。平版印刷版10の
このような損傷や変形は、第1実施形態の平版印刷版包
装構造18(平版印刷版用包装箱22で外装されていな
い)であっても防止することが可能であるが、第2実施
形態の平版印刷版包装構造21のように平版印刷版用包
装箱22で外装すると、平版印刷版10の損傷をより確
実に防止でき、例えば、平版印刷版10の荷扱い時に長
い距離を搬送するような場合であっても、平版印刷版1
0が品質上問題となるような損傷を受けることはなくな
る。しかも、平版印刷版10の遮光や防湿については主
に内装紙16が、外力による損傷や変形の防止について
は主に平版印刷版用包装箱22が作用を分担しているこ
とになり、平版印刷版10に対する特有の保護能力に優
れたものを適宜組み合わせて平版印刷版10を包装でき
るので、平版印刷版10をより確実に保護することが可
能となる。
【0052】しかも、第1実施形態の平版印刷版包装構
造18と同様に保護用厚紙を使用することなく平版印刷
版10を包装しているので、平版印刷版10を取り出し
て、自動給版機能を持った自動製版機やいわゆるプレー
トセッター等の使用機器にセットする作業を容易に行う
ことができる。また、使用済みの保護用厚紙を処分をす
る必要がないので処分に必要なコストも発生せず、使用
済みの保護用厚紙を保管しておくスペースも不要とな
る。さらに、平版印刷版包装構造21の材料コストが低
くなり、包装に要する時間や労力も少なくて済む。
【0053】平版印刷版用包装箱22を構成する材料
は、このように平版印刷版10を外力から保護できれば
特に限定されないが、例えば段ボール製とすると、軽量
且つ低コストで平版印刷版用包装箱22を構成でき、し
かも使用後のリユースやリサイクル、廃却も容易になる
ので、好ましい。
【0054】図5には、本発明の第3実施形態の平版印
刷版包装構造42が示されている。この平版印刷版包装
構造42では、積層束12が内装紙16(図1及び図2
参照)で包装されることなく、第2実施形態と同様の平
版印刷版用包装箱22で直接的に包装されている。
【0055】従って、第3実施形態の平版印刷版包装構
造42においても、第2実施形態の平版印刷版包装構造
21と同様に、平版印刷版10の損傷をより確実に防止
でき、例えば、平版印刷版10の荷扱い時に長い距離を
搬送するような場合であっても、平版印刷版10が品質
上問題となるような損傷を受けることはなくなる。
【0056】なお、第3実施形態の平版印刷版包装構造
42では、内装紙16を使用していないが、一般に、平
版印刷版用包装箱22を構成する段ボール自体が所定の
防湿性及び遮光性を有しており、しかも、包装状態での
段ボールの突き合わせ部分等を確実に遮光部材(粘着テ
ープ24等を使用できる)で塞ぐことで、必要な防湿性
及び遮光性を確保することもできる。従って、平版印刷
版10の塗布膜の変質を防止することが可能である。
【0057】そして、第1実施形態の平版印刷版包装構
造18や第2実施形態の平版印刷版包装構造21と同
様、保護用厚紙を使用することなく平版印刷版10を包
装しているので、平版印刷版10を取り出して、自動給
版機能を持った自動製版機やいわゆるプレートセッター
等の使用機器にセットする作業を容易に行うことができ
る。また、使用済みの保護用厚紙を処分をする必要がな
いので処分に必要なコストも発生せず、使用済みの保護
用厚紙を保管しておくスペースも不要となる。さらに、
平版印刷版包装構造42の材料コストが低くなり、包装
に要する時間や労力も少なくて済む。
【0058】図6には、本発明の第4実施形態の平版印
刷版包装構造130によって平版印刷版10の積層束1
2を包装する工程が示されている。また、図7には、第
4実施形態の平版印刷版包装構造130が示されてい
る。
【0059】平版印刷版包装構造130は、積層束12
が積載される積載部材132(いわゆるパレット又はス
キッド)と、この積載部材132に積載された積層束1
2(より厳密には、後述する内装済み積層束158)に
当てがわれる角当て板134及び面当て板136、さら
に積載部材132に対して角当て板134及び面当て板
136を外側から締め付けて固定する固定用ベルト13
8(図6では図示省略、図7参照)と、で構成されてい
る。
【0060】積載部材132は、略長方形状の上板14
0と下板142とを長尺状あるいはブロック状の複数の
脚部144によって連結して構成した台部146を有し
ている。脚部144の間は挿入部148とされており、
この挿入部148にフォークリフトやハンドリフトのフ
ォークを挿入して、積載部材132を持ち上げることが
できるようになっている。なお、図6及び図7では、脚
部144を台部146の奥行方向(矢印D方向)に沿っ
た長尺状に形成し、挿入部148も台部146の奥行方
向に沿って構成したものを挙げたが、例えば、それぞれ
の脚部144を奥行方向に分割した形状(ブロック状)
とし、挿入部148を奥行方向だけでなく幅方向(矢印
W方向)に構成して、フォークをいずれの方向からでも
挿入できるようにしてもよい。
【0061】台部146の上板140の上面には、端面
略楔状の積載台150が固定されている。図6及び図7
から分かるように、この積載台150の上面は上板14
0に対して傾斜しており、積層束12が積載される積載
面152となっている。
【0062】積載面152の下端部分からは、平板状の
支持板154が立設されている。支持板154の、積載
面152側の面は積載面152に対して直角とされてお
り、積載面152に積層束12が積載されると積層束1
2の荷重の一部を支持する支持面156となっている。
【0063】そして、積層束12が、積載面152に積
載された状態で、内装紙16によって内装されている。
以下、内装済みの積層束12を内装済み積層束158と
いう。なお、図6では、1つの積層束12を示している
が、複数の積層束12が連続的に積載されていてもよ
い。
【0064】また、第4実施形態では、積層束12を構
成する平版印刷版10の所定枚数ごとに、合紙14とは
異なる厚みを有する挟み紙44を挟み込ませている。挟
み紙44は、本発明の標識部材として機能しており、積
層束12を側方から見たときに、平版印刷版10や積層
束12とは異なったものとして視認される。このため、
平版印刷版10の使用時等に、挟み紙44を目印として
所定枚数ごとに平版印刷版10を取り出すことができる
ようになる。なお、本発明の標識部材としては、上記し
た挟み紙44に限定されず、要するに積層束12を側方
から見たときに、平版印刷版10や合紙14とは異なる
ものとして認識可能なものであればよい。例えば、合紙
14と同一構成の紙を、平版印刷版10の品質や取り扱
いに影響を与えない程度に着色したり、積層束12から
わずかにはみ出す形状としたりすることにより、作業者
が視認できるようにしたものでもよい。また、この標識
部材は、第1〜第3実施形態において、積層束12を構
成する平版印刷版10の所定枚数ごとに配置されていて
もよい。
【0065】内装紙16は、本実施形態では、積載面1
52に積載された1又は複数の積層束12を一体的に包
装するのに十分な大きさとされたクラフト紙に、6〜7
μmのアルミニウム箔(金属薄膜)が貼着されたものを
使用している。複数の積層束12が積載される場合に
は、積層束12ごとに、内装紙16によって内装するよ
うにしてもよい。
【0066】このような内装紙16によって複数の積層
束12が一体的に内装され、さらに内装紙16の端部が
粘着テープ160等の固着手段によって、積載台150
及び支持板154に固着されて、内装済み積層束158
が構成されている。
【0067】角当て板134は、幅広の幅広部162と
幅狭部164とを有する端面略L字形で、全体として長
尺状に形成されている。そして、積載面152に積載さ
れた内装済み積層束158の正面158Fに幅広部16
2が面接触し、側面158Sに幅狭部164が面接触し
ている。また、角当て板134の長さは、内装済み積層
束158の高さと同程度か、若しくはそれより長くされ
ている。
【0068】面当て板136は、角当て板134の幅広
部162と略同じか、若しくはこれより厚みのある長尺
状に形成されており、内装済み積層束158の正面15
8Fの幅方向略中央に当てがわれる。
【0069】固定用ベルト138は、内装済み積層束1
58に角当て板134及び面当て板136が当てがわれ
た状態で、内装済み積層束158、角当て板134、面
当て板136及び支持板154に巻きつけるのに十分な
長さとされている。そして、固定用ベルト138を巻き
つけた状態でバックル166を操作すると、固定用ベル
ト138が徐々に締め付けられ、内装済み積層束15
8、角当て板134、面当て板136及び支持板154
に内側への力が作用して、内装済み積層束158、角当
て板134及び面当て板136を支持板154に対して
容易に固定することができるようになっている。本実施
形態では、固定用ベルト138の一例として、所定の強
度を有するラッシングベルトを使用している。
【0070】このような構成とされた第4実施形態の平
版印刷版包装構造130では、平版印刷版10が縦方向
に(鉛直方向の成分を持って)、かつ支持面156に対
して平行となるように積載面152に積載されるため、
平版印刷版10の枚数に関わらず、積載状態での平版印
刷版包装構造130の高さが略一定となる。このため、
例えばこの平版印刷版包装構造130を保管する場合
に、保管場所の高さを適切に決めることで、積層束12
の上方に無駄なスペースを生じさせないようにして、効
率的に保管できる。
【0071】また、平版印刷版10は、それ自身の自重
により、下側の辺を積載面152に沿って揃えた状態で
積載されため、例えば自動供給機等を使用して製版機に
装填するときに、正確な装填位置に装填できる。また、
平版印刷版10を持ち上げる場合にも持ちやすいので、
運搬や移動の作業が容易になる。
【0072】しかも、積載面152は上板140に対し
て傾斜しており、積層束12も一定の傾斜角で傾斜して
積載されている。そして、積層束12の荷重の一部は支
持面156によって支持されている。このように積層束
12の荷重を2面(2方向)に分散して支持するので、
後述するように梱包を解いた状態で、積層束12や平版
印刷版10が不用意に倒れたり、ずり落ちたりしない。
【0073】図7に示すように、包装状態では、内装済
み積層束158の正面158Fと側面158Sとの間の
辺に角当て板134が当てがわれて、これら2面に面接
触している。このため、運搬中や保管中に外部から物が
当たっても、積層束12を構成する平版印刷版10の角
部が保護され、傷や変形が生じない。また、固定用ベル
ト138からの締め付け力が作用しても、この締め付け
力が角当て板134によって高さ方向に分散され、平版
印刷版10の角部(特に、固定用ベルト138が位置し
ている部分の近傍)に局所的に作用しないので、平版印
刷版10の角部は変形しない。さらに、固定用ベルト1
38からの締め付け力によって平版印刷版10はが湾曲
しようとしても、面当て板136によって平版印刷版1
0の湾曲が防止され、平版印刷版10は平面状に維持さ
れる。もちろん、平版印刷版10に変形や損傷等が生じ
るおそれが無い場合には、角当て板134や面当て板1
36を省略し、平版印刷版包装構造130を構成する部
品点数を少なくしてもよい。また、角当て板134や面
当て板136に代えて、従来から使用されているような
端板(あるいは天板)を使用してもよい。すなわち、こ
の端板は、内装済み積層束158の正面158Fと同程
度若しくはこれより大きいサイズに形成されており、正
面158Fに接触させて配置すると、端板の周囲が内装
済み積載束158ろ略面一になるか、若しくは外側へは
み出す。これにより、内装済み積層束158の辺や角部
(すなわち平版印刷版10の周縁部分)が外力から保護
され、平版印刷版10の変形や損傷が防止される。
【0074】そして、第4実施形態の平版印刷版包装構
造130においても、第1実施形態の平版印刷版包装構
造18と同様に保護用厚紙を使用することなく平版印刷
版10を包装しているので、平版印刷版10を取り出し
て、自動給版機能を持った自動製版機やいわゆるプレー
トセッター等の使用機器にセットする作業を容易に行う
ことができる。また、使用済みの保護用厚紙を処分をす
る必要がないので処分に必要なコストも発生せず、使用
済みの保護用厚紙を保管しておくスペースも不要とな
り、使用済みの保護用厚紙を処分するコストや労力もか
からない。さらに、平版印刷版包装構造21の材料コス
トが低くなり、包装に要する時間や労力も少なくて済
む。
【0075】なお、第4実施形態において、積載部材1
32に積載される平版印刷版10としては、上記した内
装済み積層束158に限られない。例えば、第2実施形
態の平版印刷版包装構造21や第3実施形態の平版印刷
版包装構造42(すなわち、平版印刷版用外装箱22に
よって外装された状態のもの)をさらに積載部材132
に積載し、第4実施形態の平版印刷版包装構造130と
してもよい。
【0076】また、第4実施形態では、いわゆるパレッ
トやスキッドに平版印刷版10の積層束12を積層した
構成の一例を示したが、積層する構成は上記したものに
限定されない。例えば、端面楔状の積載台150や支持
板154を有さない一般的なパレットやスキッドに1又
は複数の積層束12を積載してもよい。また、これらの
パレットやスキッドに対し、平版印刷版10を平積みし
てもよい。例えば、図6及び図7に示す積載部材132
から積載台150及び支持板154を除去したスキッド
に平版印刷版10を平積みする場合には、平版印刷版1
0が上板140と平行になるように、積層束12を積載
する。
【0077】これらのパレットやスキッドの材料も、求
められる強度を有していれば特限定されず、例えば、
木、金属、樹脂、段ボール、厚紙、ハミカム構造材等で
あってもよい。
【0078】積層束12をパレットやスキッドに固定す
るための固定手段としても、上記した固定用ベルト13
8に限定されない。例えば、一定条件下で収縮するフィ
ルムを使用し、このフィルムを積層束12とパレットや
スキッド等に巻き付け、フィルムの収縮力を利用して積
層束12をパレットやスキッドに固定する構成でもよ
い。このようなフィルムの例としては、温度変化によっ
て収縮するシュリンクフィルムを挙げることができる
が、これに限定されない。
【0079】
【発明の効果】本発明は上記構成としたので、包装状態
の平版印刷版を使用する際に時間や労力を要することな
く取り出すことができ、しかも平版印刷版を低コストで
包装できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の平版印刷版包装構造を
構成する過程を(A)〜(B)へ順に示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の第1実施形態の平版印刷版包装構造を
示す斜視図である。
【図3】本発明の第2実施形態の平版印刷版包装構造を
示す斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態の平版印刷版包装構造を
構成する平版印刷版用包装箱を示す展開図である。
【図5】本発明の第3実施形態の平版印刷版包装構造を
示す斜視図である。
【図6】本発明の第4実施形態の平版印刷版包装構造を
構成する途中の過程を示す斜視図である。
【図7】本発明の第4実施形態の平版印刷版包装構造を
示す斜視図である。
【符号の説明】
10 平版印刷版 12 積層束 16 内装紙(内装材、包装材) 21 平版印刷版包装構造 22 平版印刷版用包装箱(外装材、包装材) 42 平版印刷版包装構造 44 挟み紙(標識部材) 130 平版印刷版包装構造 132 積載部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H096 AA06 LA22 2H114 AA04 AA23 AA24 BA01 BA10 EA01 EA02 EA10 3E067 AA12 AB99 AC03 AC14 BA06A BB02A BC06A EC31 EE06 EE22 FA02 FC01 GD03 3E068 AA40 AC05 BB06 CC02 CE02 DD14 EE10 EE17 EE32

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平版印刷版を包装する平版印刷版包装構
    造であって、 前記平版印刷版のみ、又は平版印刷版とこの平版印刷版
    の塗布膜を保護する合紙のみを厚み方向に複数積層して
    構成された積層束と、 前記積層束を包装する包装材と、 を有することを特徴とする平版印刷版包装構造。
  2. 【請求項2】 前記包装材が、 前記積層束を内装する内装材と、 前記内装材によって内装された前記積層束を外装する外
    装材と、 を有することを特徴とする平版印刷版包装構造。
  3. 【請求項3】 前記外装材が、段ボールで構成された段
    ボール箱とされていることを特徴とする請求項2に記載
    の平版印刷版包装構造。
  4. 【請求項4】 前記前記包装材によって前記積層束を包
    装した状態の1又は複数の包装束が積載される積載部
    材、 を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれ
    かに記載の平版印刷版包装構造。
  5. 【請求項5】 前記積層束を構成する複数の平版印刷版
    の所定枚数ごとに配置された標識部材、 を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれ
    かに記載の平版印刷版包装構造。
  6. 【請求項6】 前記積層束を構成する前記平版印刷版の
    枚数が10〜200枚とされていることを特徴とする請
    求項1〜請求項5のいずれかに記載の平版印刷版包装構
    造。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
    平版印刷版包装構造を構成するための平版印刷版包装方
    法であって、 前記複数の平版印刷版を積層して前記積層束を構成する
    積層工程と、 前記積層工程によって構成された前記積層束を前記包装
    材で包装する包装工程と、 を有することを特徴とする平版印刷版包装方法。
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