JP2003104319A - 結束部材及び平版印刷版結束構造 - Google Patents

結束部材及び平版印刷版結束構造

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JP2003104319A
JP2003104319A JP2001297984A JP2001297984A JP2003104319A JP 2003104319 A JP2003104319 A JP 2003104319A JP 2001297984 A JP2001297984 A JP 2001297984A JP 2001297984 A JP2001297984 A JP 2001297984A JP 2003104319 A JP2003104319 A JP 2003104319A
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plate
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JP2001297984A
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English (en)
Inventor
Wataru Sekino
渉 関野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被結束部材を強固に結束でき、切断時に被結
束部材の周囲に空間をあける必要のない結束部材と、こ
の結束部材を使用して結束した平版印刷版結束構造を得
る。 【解決手段】 結束部材38は、積載部材34、積層束
12及び天板36に巻き掛けられ、緊張状態で所定の張
力を発揮する緊張部56と、この緊張部56の一部と重
なる弛緩部58と、を有している。解梱時には、まず二
重部分38Dにおいて緊張部56を切断すると、積載部
材34、積層束12及び天板36の結束状態は解消され
るが、結束部材38としては、緊張部56の一重の部分
と弛緩部58とで、積載部材34、積層束12及び天板
36に巻き掛けられた状態を維持しているので、緊張部
56の張力を大きくしても切断時に周囲に飛び跳ねるこ
とはなく、周囲に空間をあける必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結束部材及び平版
印刷版結束構造に関し、特に、例えば平版印刷版の積層
束の結束に好適な結束部材と、この結束部材を使用して
平版印刷版の積層束を結束した平版印刷版結束構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の製版法(電子写真製版法を含む)
では、製版工程の自動化を容易にすべく、感光性印刷版
や感熱性印刷版等の平版印刷版(PS版)が広く用いら
れている。平版印刷版は、一般にシート状或いはコイル
状のアルミニウム板等の支持体に、例えば、砂目立て、
陽極酸化、シリケート処理、その他化成処理等の表面処
理を単独又は適宜組み合わせて行い、次いで、感光層又
は感熱層(以下、これらをまとめて「塗布膜」といい、
塗布膜が塗布された面を「画像形成面」、塗布膜が形成
されていない面を「非画像形成面」という)の塗布、乾
燥処理を行った後に所望のサイズに切断されることで製
造される。
【0003】この平版印刷版は、露光、現像処理、ガム
引き等の製版処理が行われ、印刷機にセットされ、イン
クが塗布されることで、紙面に文字、画像等が印刷され
る。
【0004】この平版印刷版を荷扱いする場合、荷扱い
の回数を減らして運搬や保管を低コストで行うために、
大量の平版印刷版を厚み方向に積層して平版印刷版の束
(積層束)を構成し、この束をパレット等の積載部材に
積載、包装することがある。
【0005】平版印刷版の積層束は、樹脂バンド等の結
束部材によって包装材や積載部材と結束されることが多
い。平版印刷版使用時には、この結束部材を切断して結
束状態を解き、平版印刷版を一枚ずつ取り出す。
【0006】ところで、結束部材を強い張力で緊張させ
ると積層束を強固に結束することができるので、平版印
刷版や包装材の分離やずれを防止でき、好ましい。しか
し、結束部材の張力があまりに大きいと、結束部材を切
断したときに反動で結束部材が飛び跳ねるおそれがある
ため、積層束の周囲に十分な空間をあけて結束部材を切
断する必要が生じる。
【0007】このような不都合は、平版印刷版の積層束
を結束する場合に限らず、一般的に被結束部材を結束す
るときに生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮し、被結束部材を強固に結束でき、切断時に被結束
部材の周囲に空間をあける必要のない結束部材と、この
結束部材を使用して結束した平版印刷版結束構造を得る
ことを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、被結束物に巻き掛けられ緊張状態で所定の張力を発
揮する緊張部と、前記緊張部の一部と重なるように、且
つ重なった部分の緊張部よりも長くなるように両端が緊
張部に固着された弛緩部と、を有することを特徴とす
る。
【0010】この結束部材では、緊張部を被結束物に巻
き掛けて緊張状態とすることで、張力が発揮され、被結
束物を結束することができる。
【0011】緊張部には弛緩部の両端が固着されてお
り、この部分では結束部材が二重(三重以上でもよい)
になっている。従って、二重部分において緊張部を切断
(最初の切断)しても、緊張部の他の部分(二重になっ
ていない部分)と弛緩部とで、被結束物に巻き掛けられ
た状態を維持するため、結束部材が飛び跳ねることはな
い。そして、二重部分では、この部分の緊張部よりも弛
緩部の方が長くなっているので、切断後の結束部材の張
力は、切断前の結束部材の張力よりも弱くなる。従っ
て、この状態でさらに結束部材を切断し(場合によって
は切断することなく)、被結束物から取り外すことがで
きる。二度目の切断時には、結束部材の張力は小さいの
で、結束部材の飛び跳ねは小さくなる(好ましくは飛び
跳ねなくなる)。
【0012】このように、本発明の結束部材では、切断
によって大きく飛び跳ねることがないので、切断時に周
囲に空間をあける必要がない。また、結束部材(緊張
部)に大きな張力を作用させて、被結束物を強固に結束
することができる。
【0013】なお、本発明の結束部材では、最初の切断
時に、二重部分の緊張部(弛緩部と重なった部分)を切
断する必要がある。このため、請求項2に記載のよう
に、前記緊張部の前記弛緩部と重なった部分に、切断位
置を表示する表示部が設けられている構成とすること
で、作業者は最初に切断すべき位置を容易に知ることが
できる。
【0014】請求項3に記載の発明では、複数の平版印
刷版が厚み方向に積層されて構成された積層束と、前記
積層束に巻き掛けられてこの積層束を構成する平版印刷
版を一体的に結束する請求項1又は請求項2に記載の結
束部材と、を有することを特徴とする。
【0015】すなわち、積層束を構成する平版印刷版を
結束部材によって一体的に結束することで、複数の平版
印刷版を一体的に荷扱い可能となる。平版印刷版の使用
時には、結束部材を切断することで、平版印刷版を1枚
ずつ分離して織り出すことが可能になる。
【0016】また、積層束は、請求項1又は請求項2に
記載の結束部材で結束されているので、結束部材を切断
するときに結束部材が飛び跳ねず、周囲に空間をあける
必要がない。また、結束部材(緊張部)に大きな張力を
作用させることで、積層束を強固に結束することができ
る。
【0017】なお、一般的には、平版印刷版は必要な包
装材(合紙、保護用厚紙(当てボール)、内装材)によ
って所定の包装を施される。従って、本発明における積
層束には、これらの包装材で包装された状態のものも含
まれる。
【0018】
【発明の実施の形態】図4には、本発明の第1実施形態
の平版印刷版結束構造である平版印刷版包装構造体32
が示されている。また、図1〜図3には、この平版印刷
版包装構造体32を構成する工程が順に示されている。
平版印刷版包装構造体32は、平版印刷版積載部材(以
下、単に「積載部材」という)34に平版印刷版10の
積層束12を積載し、さらに積層束12上に天板36を
載せて、これらを結束部材38で一体的に結束したもの
である。
【0019】平版印刷版10は、長方形の板状に形成さ
れた薄いアルミニウム製の支持体上に、塗布膜(感光性
印刷版の場合には感光層、感熱性印刷版の場合には感熱
層、さらに必要に応じて、オーバーコート層やマット層
等)を塗布して形成されている。この塗布膜に、露光、
現像処理、ガム引き等の製版処理が行われ、印刷機にセ
ットされ、インクが塗布されることで、紙面に文字、画
像等が印刷される。なお、本実施形態の平版印刷版10
は、印刷に必要な処理(露光や現像等)が施される前段
階のものであり、場合によっては平版印刷版原版あるい
は平版印刷版材と称されることもある。
【0020】なお、このような構成とされていれば、平
版印刷版10の具体的構成は特に限定されないが、例え
ば、ヒートモード方式およびフォトン方式のレーザ刷版
用の平版印刷版とすることによって、デジタルデータか
ら直接製版可能な平版印刷版とすることができる。
【0021】また、平版印刷版10は、感光層又は感熱
層中の成分を種々選択することによって、種々の製版方
法に対応した平版印刷版とすることができる。本発明に
係る平版印刷版10の具体的態様の例としては、下記
(1)〜(11)の態様が挙げられる。 (1) 感光層が赤外線吸収剤、熱によって酸を発生す
る化合物、および酸によって架橋する化合物を含有する
態様。 (2) 感光層が赤外線吸収剤、および熱によってアル
カリ溶解性となる化合物を含有する態様。 (3) 感光層が、レーザ光照射によってラジカルを発
生する化合物、アルカリに可溶のバインダー、および多
官能性のモノマーあるいはプレポリマーを含有する層
と、酸素遮断層との2層を含む態様。 (4) 感光層が、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層
との2層からなる態様。 (5) 感光層が、多官能性モノマーおよび多官能性バ
インダーとを含有する重合層と、ハロゲン化銀と還元剤
を含有する層と、酸素遮断層との3層を含む態様。 (6) 感光層が、ノボラック樹脂およびナフトキノン
ジアジドを含有する層と、ハロゲン化銀を含有する層と
の2層を含む態様。 (7) 感光層が、有機光導電体を含む態様。 (8) 感光層が、レーザー光照射によって除去される
レーザー光吸収層と、親油性層および/または親水性層
とからなる2〜3層を含む態様。 (9) 感光層が、エネルギーを吸収して酸を発生する
化合物、酸によってスルホン酸またはカルボン酸を発生
する官能基を側鎖に有する高分子化合物、および可視光
を吸収することで酸発生剤にエネルギーを与える化合物
を含有する態様。 (10) 感光層が、キノンジアジド化合物と、ノボラ
ック樹脂とを含有する態様。 (11) 感光層が、光又は紫外線により分解して自己
もしくは層内の他の分子との架橋構造を形成する化合物
とアルカリに可溶のバインダーとを含有する態様。
【0022】特に、近年では、レーザーで露光する高感
度感光タイプの塗布膜を塗布した平版印刷版や、感熱タ
イプの平版印刷版が使用されることもある(例えば上記
した(1)〜(3)の態様等)。
【0023】なお、ここでいうレーザー光の波長は特に
限定されず、例えば、 波長域350〜450nmのレーザー(具体例とし
ては、波長405±5nmのレーザーダイオード)。 波長域480〜540nmのレーザー(具体例とし
ては、波長488nmのアルゴンレーザー、波長532
nmの(FD)YAGレーザー、波長532nmの固体
レーザー、波長532nmの(グリーン)He−Neレ
ーザー)。 波長域630〜680nmのレーザー(具体例とし
ては、波長630〜670nmのHe−Neレーザー、
波長630〜670nmの赤色半導体レーザー)。 波長域800〜830nmのレーザー(具体例とし
ては、波長830nmの赤外線(半導体)レーザー)。 波長1064〜1080nmのレーザー(具体例と
しては、波長1064nmのYAGレーザー)。
【0024】等を挙げることができる。これらのうち、
例えば、及びの波長域のレーザー光はいずれも、上
記した(3)又は(4)の態様の感光層又は感熱層を有
する平版印刷版の双方に適用可能である。また、及び
の波長域のレーザー光はいずれも、上記した(1)又
は(2)の態様の感光層又は感熱層を有する平版印刷版
の双方に適用可能である。もちろん、レーザー光の波長
域と感光層又は感熱層との関係はこれらに限定されな
い。
【0025】また、本実施形態の平版印刷版10(上記
した(1)〜(11)の全ての態様の平版印刷版)は、
積層束12を構成した状態で自動給版機能を持った自動
製版機やいわゆるプレートセッター等にセットされ、製
版工程への供給(給版)されることがある平版印刷版と
されている。但し、実際の使用状況において、平版印刷
版の使用者が平版印刷版10を自動給版機構によって給
版するか、手動で給版するか等の使い方に左右されるこ
となく(換言すれば、給版方法以前の問題として)、積
載部材34に積載され、さらに結束部材38で結束され
て、平版印刷版包装構造体32を構成する場合がある。
もちろん、(1)〜(11)以外の態様の平版印刷版で
あっても、自動給版機能を持った自動製版機やいわゆる
プレートセッター等にセットされ、製版工程への供給
(給版)される可能性がある平版印刷版は、全て本実施
形態に係る平版印刷版10に含まれる。
【0026】さらに、平版印刷版のなかには、使用され
る印刷機によって紙面の都合上、インクを塗布しない位
置(すなわち印刷されない領域)にセットされて使用さ
れる、いわゆる「捨て版」あるいは「空版」と称される
ものもある。このようは捨て版あるいは空版も、本実施
形態に係る平版印刷版10に含まれる。
【0027】平版印刷版10の形状等は特に限定され
ず、例えば、厚み0.1〜0.5mm、長辺(幅)30
0〜2050mm、短辺(長さ)200〜1500mm
のアルミニウム板の片面又は両面に塗布膜(感光層ある
いは感熱層等)が塗布されたもの等とすることができ
る。
【0028】そして、図1から分かるように、塗布膜を
保護する合紙14と、平版印刷版10と、を交互に厚み
方向に重ね合わせて、さらに重ね合わせ方向の両端面、
あるいは平版印刷版10の所定枚数ごとに保護用厚紙2
2を配置したものを、所定の遮光性及び防湿性を有する
内装材50で内装して、平版印刷版10の積層束12が
構成されている。1つの積層束12を構成する平版印刷
版10の数は特に限定されないが、運搬や保管の効率化
の観点等から、例えば10枚〜200枚とすることがで
きる。平版印刷版10を10枚以上とすることで、荷扱
いの効率化を図ることができる。また、200枚以下と
することで、積層束12自体の重量が制限されることに
なるので、荷扱いにおける作業負荷が軽減される。ま
た、さらに多くの平版印刷版10によって積層束12を
構成し、より効率的に(少ない荷扱いの回数で)運搬や
保管をできるようにすることも可能である。例えば、平
版印刷版10の枚数を最大で3000枚程度としてもよ
い。平版印刷版10の種類によっては、合紙14及び保
護用厚紙22のいずれか一方若しくは双方を省略して、
平版印刷版10の積層束12を構成してもよい。
【0029】なお、平版印刷版の種類によっては、支持
体の片面だけでなく、両面に塗布膜が設けられたもの
(いわゆる「両面品」)がある。このような両面品の平
版印刷版によって積層束12を構成する場合には、図1
において最も下側の平版印刷版10のさらに下(平版印
刷版10と保護用厚紙22の間)にも合紙14を1枚配
置する(従って、合紙14は平版印刷版10よりも1枚
多くなる)。これにより、平版印刷版10の塗布膜が保
護用厚紙22に直接接触しなくなるので、塗布膜と保護
用厚紙22とが直接接触することによる塗布膜の損傷が
防止される。
【0030】合紙14としては、平版印刷版10の塗布
膜(画像形成面)を保護できれば、具体的構成は特に限
定されないが、例えば、木材パルプを100%使用した
紙や、木材パルプを100%使用せず合成パルプを使用
した紙、及びこれらの紙の表面に低密度ポリエチレン層
を設けた紙等を使用できる。特に、合成パルプを使用し
ない紙では、材料コストが低くなるので、低コストで合
紙14を製造することができる。より具体的には、漂白
クラフトパルプから抄造した坪量30〜60g/m2
密度0.7〜0.85g/cm3 、水分4〜8%、PH
4〜6の合紙が挙げられるが、もちろんこれに限定され
ない。
【0031】また、保護用厚紙22としては、故紙から
抄造した坪量200〜1500g/m2、密度0.7〜
0.85g/cm3、水分4〜8%、ベック平滑度3〜
20秒、PH4〜6の保護用厚紙22を使用することが
できる。なお、例えば10枚〜100枚の平版印刷版1
0によって積層束12を構成した場合には、平版印刷版
10と保護用厚紙22とがずれないように、粘着テープ
等の固定手段でこれらを固定してもよい。
【0032】平版印刷版10を厚み方向に積層して積層
束12を構成する工程も特に限定されないが、例えば、
ウエブ状の平版印刷版を長手方向に搬送しつつ所定のサ
イズに裁断する平版印刷版の加工ラインでは、平版印刷
版10を順次集積する集積装置が設けられることが一般
的であるので、この集積装置で集積することで、積層束
12を構成すればよい。また、この加工ラインでは、裁
断前のウエブ状の平版印刷版に、同じくウエブ状の合紙
が接触配置され、その後にウエブ状の平版印刷版と合紙
とが一体で裁断されて所定サイズとされることが多いの
で、この場合には、集積装置での集積時に、平版印刷版
10と合紙14とが交互に積層された状態で積層束12
が構成される。もちろん、平版印刷版10と合紙14と
を交互に積層したのち、さらにカッタ等によって平版印
刷版10の端部を切りそろえて、積層束12を構成して
もよい。
【0033】このようにして構成された平版印刷版1
0、合紙14及び保護用厚紙22は、内装材50によっ
て内装される。内装材50は、遮光性及び防湿性を有す
る紙によって構成されており、この内装材50を使用し
て、平版印刷版10が外部から完全に遮断されるように
内装することで、積層束12を確実に遮光及び防湿する
ことができる。
【0034】内装材50としては、その材質は、積層束
12を完全に外部から遮断して包装することが可能であ
れば特に限定されないが、例えば、所定の大きさとされ
た1枚の長方形状の未晒クラフト紙によって構成するこ
とができる。また、このクラフト紙に、所定の厚さの金
属薄膜を貼着し、場合によってはさらにこの金属薄膜上
に所定の厚さの樹脂層を貼り合わせて構成されたものを
使用してもよい。さらに、この金属薄膜に、10〜70
μmの低密度ポリエチレン層を貼着したり、この低密度
ポリエチレン層に、70μm程度の黒ポリエチレンフィ
ルムを貼り合わせて、遮光性及び防湿性を高めた物を使
用してもよい。一般に、感光性印刷版は感光性が高く、
僅かな可視光波長帯域の光によって露光されても感光層
に変化が生じるため、遮光する必要がある。また、感熱
性印刷板も、当たる光の熱エネルギーによって感熱層が
変質したり、反応進行によって感度変化が起こったりす
る場合があるため、適度な遮光を行うことが好ましい。
さらに、急激な湿度変化や温度変化を受けると、いずれ
の印刷板も、感光層又は感熱層に結露が発生して変質し
たり、合紙14と接着されてしまったりする等の不都合
があるため、防湿する必要が生じる。内装材50は上記
したように構成されることで一定の遮光性及び防湿性を
有するため、平版印刷版10の感光層又は感熱層の変質
が防止され、平版印刷版10は一定の品質に維持され
る。もちろん、内装材50が上記した一定の遮光性及び
防湿性を発揮できれば、必ずしも低密度ポリエチレン層
及び黒ポリエチレンフィルム等が貼着されている必要は
ない。
【0035】内装材50の形状及び内装構造(内装紙の
折り方)等も、積層束12を防湿及び遮光可能であれば
特に限定されない。
【0036】そして、図2に示すように、粘着テープ5
2等の固定手段によって、内装材50を所定位置で貼り
付ける。これにより、不用意に内装材50が広がったり
脱落したりしないように固定され、積層束12が構成さ
れる。固定手段としては、このように内装材を確実に固
定できれば限定されず、例えば、粘着テープ52に代え
て(あるいは併用して)、ホットメルトや一般的な糊な
どの接着剤を使用してもよい。
【0037】図1〜図4に示すように、積載部材34
は、板状の架台40を有している。この架台40上に、
積層束12が積載される。ここで、架台40上には、平
版印刷版10が架台40と平行になるように積載される
(いわゆる平積み)。
【0038】架台40からは下方に向けて脚部42が突
設されており、架台40と設置面との間に構成された空
間が挿入部48とされている。挿入部48に、例えばフ
ォークリフトやハンドリフトのフォークを挿入して、積
載部材34(すなわち平版印刷版包装構造体32)を持
上げることができる。なお、脚部42の数や位置及び材
料は、架台40を確実に支持できれば特に限定されない
が、本実施形態では、架台40の角部の近傍から1つず
つ、合計で4つの脚部42が設けられている。さらに多
くの脚部42を設け(例えば架台40の各辺の中央等
に)、架台40の湾曲をより確実に防止できるようにし
てもよい。また、架台40としては、積層束12が積載
された状態で、不用意に撓んだり座屈したりしない程度
の強度を有していれば、その形状や材料は特に限定され
ない。
【0039】積載部材34上に積載された積層束12の
上面には、天板36が載置される。天板36は、積層束
12の上面と略同じか、もしくは若干大きいサイズの板
状に形成されている。この天板36により、積層束12
の上方から外力が作用した場合でもそのエネルギーが吸
収され、平版印刷版10の変形が、実用上問題となるこ
とがない程度に抑えられる。
【0040】なお、天板36の大きさは、平版印刷版1
0と同じサイズとすると、天板36から平版印刷版10
(積層束12の上面)がはみ出さないようにして天板3
6を載置することで、平版印刷版10を確実に保護でき
るようになり、好ましい。但し、あまりに天板36を大
きくすると、天板36が平面視にて積載部材34からは
み出してしまい、荷扱い性が低下する。従って、荷扱い
を容易にする観点からは、平面視したときに積載部材3
4からはみ出さない程度の大きさ(すなわち、積載部材
34と同じサイズ)を上限とすることが好ましい。
【0041】そして、積載部材34と、積層束12及び
天板36に対し、これら全体を一体的に結束するよう
に、樹脂製のバンドで形成された結束部材38が巻き掛
けられ、本実施形態の平版印刷版包装構造体32が構成
されている。従って、積載部材34と、積層束12及び
天板36を一体的に荷扱いでき、これらが不用意にずれ
たり荷崩れを起こしたりしないように固定される。
【0042】図2及び図3に示すように、結束部材38
は、樹脂によって長尺状に形成された樹脂バンド54に
よって構成されている。また、図4から分かるように、
この樹脂バンド54によって結束部材38が構成された
状態では、積載部材34、積層束12及び天板36に巻
き掛けられ、緊張状態で所定の張力を発揮する緊張部5
6と、この緊張部56の一部と重なる弛緩部58と、を
有しており、弛緩部58の両端が、留め具60によって
緊張部56に固着されている。弛緩部58の長さは、緊
張部56のうち弛緩部58と二重になった部分(二重部
分38D)の長さよりも長くされている。従って、緊張
部56が巻き掛け状態で所定の張力を発揮している状態
で、弛緩部58は張力を発揮せず、弛緩している。ま
た、平版印刷版10の使用時等に平版印刷版包装構造体
32を解梱すべく、緊張部56のうち弛緩部58と二重
になった部分を切断すると、緊張部56の残りの部分
(二重部分38D以外の部分)と弛緩部58とで、積載
部材34、積層束12及び天板36に巻き掛けられた状
態を維持するが、このときには、弛緩した状態で巻き掛
けられているため、張力を発揮してこれらを固定するこ
とはない。
【0043】緊張部56の二重部分38Dを構成してい
る部分には、この部位が切断個所であることを表示する
表示部62が設けられている。これにより、作業者が他
の個所を誤って切断することが防止される。
【0044】結束部材38に、上記した緊張部56及び
弛緩部58を構成する方法は特に限定されない。例え
ば、従来と同様に積載部材34、積層束12及び天板3
6に樹脂バンド54を巻き掛けて緊張部56を構成し、
その後、所定の長さの樹脂バンド54を別途容易して留
め具60により緊張部56に固着してもよい。
【0045】図2及び図3に示す方法では、積載部材3
4、積層束12及び天板36に対し、所定個所に樹脂バ
ンド54を巻き掛けて、まず、一箇所のみを留め具60
によって固着している。このとき、後で弛緩部58を構
成するために、留め具60による固着位置よりもさらに
先端部分を敢えて残余部分54Rとして残しておく。そ
して、次に、残余部分54Rを外側に湾曲させるように
曲げて、その先端を留め具60によち緊張部56に固着
する。この方法では、樹脂バンド54の切断回数が少な
くて済み、しかも緊張部56と弛緩部58とを連続的な
一連の作業で構成できるので、作業効率が高くなる。
【0046】また、留め具60の具体的構成も特に限定
されず、弛緩部58両端を緊張部56に確実に固着でき
ればよい。図5に示す例では、まず、樹脂バンド54に
巻き付けるのに十分な長さを有する留め板68を用意
し、これを、固着すべき部分に配置する(図5(A)参
照)。そして、留め板68の両側を折りこんで樹脂バン
ド54に巻き付け(図5(B)参照)る。最後に、留め
板68を波状に屈曲させて樹脂バンド54を厚さ方向に
挟持させ、固着力を増大させている(図5(C)参
照)。このような留め具60は、一般的なバンド掛け機
等を使用して構成することができる。
【0047】結束部材38の二重部分38Dの位置、す
なわち弛緩部58の位置も特に限定されないが、図4に
示すように、緊張部56と被結束部材(積載部材34、
積層束12及び天板36)との間、あるいは、後述する
補強板44、46の間に間隙66が構成されている場合
には、この間隙66の個所に二重部分を位置させれば、
間隙66にカッターナイフ等の切断器具を差し入れて緊
張部56を切断することができるので、切断が容易にな
る。
【0048】また、結束部材38の数及び位置も、積層
束12の形状やサイズに応じて適宜決められる。本実施
形態では、積層束12の上面(すなわち平版印刷版10
の形状)が正方形に近い形状のものを想定しているの
で、合計で4本の結束部材38を使用し、平面視にて略
「井」状となるように配置している。
【0049】天板36の上面には、天板36の短辺36
Sに平行に2つの補強板44が配置され、長辺36Lに
も平行に2つの補強板46が配置され、それぞれ天板3
6に接着剤や木ネジ等の固定手段で固定されている。短
辺36Sに平行な2つの補強板44は、短辺36Sと同
じ長さとされ、且つ長辺36Lの一方から他方に連続し
て達する長さとされている。これに対し、長辺36Lに
平行な2つの補強板46は、長辺36Lよりも短く形成
され、補強板44の間に入り込んでいる。そして、これ
らの補強板44、46は、天板36を平面視したときの
結束部材38に対応するように、所定の位置で固定され
ている。この補強板44、46により、天板36と補強
板44、46とを全体で考えたときの剛性が、天板36
のみの場合と比較して高くなっている。
【0050】また、天板36の長辺36Lの近傍では結
束部材38が天板36に接触しないように、補強板44
の形状が決められている。さらに、補強板44、46の
幅W1は、結束部材38の幅Wよりも広くなるように形
成されている。従って、結束部材38の結束力は、結束
部材38が天板36に直接的に接触する場合よりも、補
強板44、46を介する場合のほうが広い面積に分散さ
れ、天板36に作用する。
【0051】次に、本実施形態の平版印刷版包装構造体
32の作用を説明する。
【0052】上記したように、本実施形態の平版印刷版
包装構造体32では、複数の平版印刷版10で構成され
た積層束12を積載部材34に積載しているので、大量
の平版印刷版10であっても一括して荷扱いできる。結
束部材38の緊張部56によって、積載部材34、積層
束12及び天板36を一体的に結束しているので、不用
意にずれたり荷崩れしたりすることもない。また、積層
束12の積層方向両端面にそれぞれ架台40及び天板3
6が配置されているので、平版印刷版10の変形、損傷
や変質等が防止される。
【0053】平版印刷版10を使用するときには、結束
部材38を、例えばカッターナイフ等を使用して切断す
る(最初の切断)。このとき、本実施形態の結束部材3
8では二重部分38Dが構成されており、この二重部分
38Dにおいて緊張部56を切断する。これにより、緊
張部56は張力を発揮しなくなり、積載部材34、積層
束12及び天板36の結束状態は解消されるが、結束部
材38としては、緊張部56の一重の部分と弛緩部58
とで、積載部材34、積層束12及び天板36に巻き掛
けられた状態を維持している。従って、緊張部56は、
切断によって張力が短時間で開放されても周囲に飛び跳
ねることはない。
【0054】次に、緊張部56の一重の部分又は弛緩部
58を切断し、積載部材34、積層束12及び天板36
への巻き掛け状態を解消する。さらに、天板36及び内
装材50を取り除き、平版印刷版10を取り出す。な
お、緊張部56の一重の部分及び弛緩部58によって積
載部材34、積層束12及び天板36に巻き掛けられた
状態で十分な緩みが生じている場合には、緊張部56の
一重の部分又は弛緩部58を切断することなく、積載部
材34、積層束12及び天板36から取り外すことがで
きる。
【0055】このように、本実施形態の結束部材38で
は、最初の切断時における飛びはねが防止されるので、
この飛びはねを考慮して平版印刷版包装構造体32の周
囲にスペースを空けておく必要がない。このため、スペ
ース効率を低下させることなく、平版印刷版包装構造体
32の解梱作業や、平版印刷版10の取り出し作業を行
うことができる。
【0056】また、最初の切断時における結束部材38
の飛びはねが防止されているので、緊張部56が緊張状
態で発揮する張力を大きく設定することができる。これ
により、大きな結束力で積載部材34、積層束12及び
天板36を一体的に結束することができる。
【0057】しかも、本実施形態の平版印刷版包装構造
体32では、天板36が補強板44、46によって補強
されている。従って、結束部材38から大きな張力が結
束力として作用した場合でも、天板36の反りや局所的
な凹み等の変形が確実に防止される。そして、このよう
に天板36の湾曲や凹みを防止することで、結束状態を
確実に維持できる。
【0058】しかも、天板36の湾曲や凹みを防止する
ために、天板36自体の厚みを厚くする必要がない。こ
のため、天板36として軽量のものを使用することで、
結束作業及び開梱作業をより容易に行うことができる。
平版印刷版包装構造体32としても軽量になるので、運
搬も容易になる。
【0059】なお、上記説明から分かるように、最初の
切断時において結束部材38の飛びはねを防止するに
は、緊張部56のうち、二重部分38Dを構成している
個所を切断する必要がある。本実施形態の結束部材で
は、緊張部56の二重部分38Dを構成している部分に
表示部62が設けられており、この部位が切断個所であ
ることを作業者が確実に認識できるようになっている。
従って、作業者が他の個所を誤って切断することが防止
される。
【0060】図6には、本発明の第2実施形態の平版印
刷版包装構造体132が示されている。以下、第1実施
形態と同一の構成要素、部材等については同一符号を付
して説明を省略する。
【0061】第2実施形態では、積載部材134上に、
平版印刷版10が略垂直になるようにして積層束12が
積載されている。
【0062】積載部材134は、略長方形状の上板14
0と下板142とを長尺状或いはブロック状の複数の脚
部144によって連結して構成した台部146を有して
いる。脚部144の間は挿入部148とされており、第
1実施形態と同様に、この挿入部148にフォークリフ
トやハンドリフトのフォークを挿入して、積載部材13
4を持ち上げることができるようになっている。
【0063】台部146の上板140の上面には、端面
略楔状の積載台150が固定されている。この積載台1
50の上面は上板140に対して傾斜しており、積層束
12が積載される積載面152となっている。
【0064】積載面152の下端部分からは、平板状の
支持板154が立設されている。支持板154の、積載
面152側の面は、積載面152に積層束12が積載さ
れると積層束12の荷重の一部を支持する支持面156
となっている。支持面156は、積載面152に対して
直交しており、積層束12が積載された状態では、積層
束12が支持面156と積載面152に接触する。
【0065】さらに、支持板154の反対側には、平版
印刷版10よりも大きなサイズの端板136が接触配置
されており、第1実施形態と同様の結束部材38によっ
て、積載部材134、積層束12及び端板136が、一
体的に結束されている。なお、端板136には、結束部
材38に対応する位置に補強板138が固定されてい
る。
【0066】このような構成とされた第2実施形態の平
版印刷版包装構造体132においても、第1実施形態の
平版印刷版包装構造体32と同様、平版印刷版10の使
用時には、結束部材38を切断する。ここで、最初の切
断時に、二重部分38Dを構成している緊張部56を切
断すれば、結束部材38の飛びはねが防止されるので、
解梱作業や平版印刷版10の取り出し作業のスペース効
率が低下しない。また、緊張部56が緊張状態で発揮す
る張力を大きく設定できるので、大きな結束力で積載部
材134、積層束12及び端板136を一体的に結束で
きる。しかも、端板136には補強板138が設けられ
ているので、結束部材38から大きな張力が結束力とし
て作用してもその湾曲や凹みが防止され、結束状態を確
実に維持できる。特に、端板136の厚みを薄くして軽
量化を図った場合でも、湾曲や凹みを確実に防止でき
る。
【0067】以上説明したように、本発明の結束部材3
8では、緊張状態で所定の張力を活気する緊張部56に
加え、さらに弛緩部58を設けて部分的に二重にするこ
とで、最初の切断時の飛びはねを防止している。従っ
て、解梱時に周囲に余分なスペースをあける必要がなく
なり、解梱作業等でのスペース効率を高めると共に、よ
りおおきな張力(結束力)で被結束部材を結束すること
ができる。
【0068】なお、本発明の結束部材38としては、被
結束部材を一体的に結束することが可能で、且つ上記し
てように一部が二重とされることで最初の切断時の飛び
はねが防止されていれば、材質や形状及び配置位置は特
に限定されない。例えば、上記した樹脂の他、金属やゴ
ム等であってもよい。また、二重とされる構成だけでな
く、三重以上になっていてもよい。
【0069】また、本発明において、弛緩部58を緊張
部56に固着するための手段も、上記した留め具60に
限定されない。すなわち、弛緩部58を緊張部56に確
実に固着し、最初の切断時に緊張部56の張力が短時間
で開放された場合でも、弛緩部58が緊張部56から不
用意に分離しない程度の固着力を有するものであればよ
い。例えば、接着剤を使用してもよいし、結束部材とし
て上記したように樹脂製とされている場合には、熱によ
って融着することも可能である。
【0070】本発明の表示部としても、この表示部が設
けられた部位が最初の切断の部位(個所)であることを
表示できれば特に限定されず、例えば文字によるもの、
着色によるもの、あるいはこれらを併用したもの等を挙
げることができる。
【0071】また、本発明において、結束部材38によ
って結束される被結束部材としては、上記した平版印刷
版10の積層束12や、この積層束12が積載される積
載部材34、134、天板36、端板136等に限定さ
れない。すなわち、被結束部材の種類に関わり無く、本
発明の結束部材38を適用することが可能であり、切断
時における結束部材38の飛びはねを防止することがで
きる。従って、例えば、被結束部材として包装材によっ
て包装されていないものでもよいし(本実施形態では内
装材50によって内装されていない積層束)、金属製、
樹脂製、木製等、各種の材料で構成された外装材(箱
等)によって外装されたものでもよい。
【0072】被結束部材の形状によっては、結束部材3
8の弛緩部58が緊張部56の内側に位置するような構
成としてもよい。例えば、図7に示した平版印刷版包装
構造体162では、第2実施形態と略同一構成とされて
いるが、弛緩部58を緊張部56の内側に配置し、積層
束12、支持板154、端板136の間に構成された間
隙内に弛緩部58が位置するようにしている。これによ
り、表示部62(最初の切断時に切断すべき部分)が弛
緩部58によって隠されることなく外側に露出するの
で、作業者は最初の切断をより容易に行うことが可能に
なる。また、弛緩部58が外側に出っ張らなくなるので
邪魔にならず、平版印刷版包装構造体162の荷扱い性
が向上する。なお、このように表示部62を露出させる
構成は、被結束部材に上記した間隙66や凹み等が設け
られていれば、これら間隙66或いは凹部内に弛緩部5
8が入り込むように配置することで可能になる。
【0073】天板36や端板136に設ける補強部材の
構成も、上記したものに限定されなず、例えば、図1〜
図4に示す補強板44、46が固定された天板36を、
第2実施形態において、端板136として適用してもよ
い。さらに、図8〜図11に示す構成の補強部材が設け
られた天板36又は端板136を採用することも可能で
ある。
【0074】図8に示す天板36では、補強板44が固
定されている点は図1〜図4に示したものと同様である
が、補強板46に代えて、合計で4つの補強ブロック6
4が固定されている点が異なっている。
【0075】補強ブロック64は、補強板44と天板3
6の短辺36Sとの間で結束部材38に対応した位置に
配置されており、平面視したときに、補強ブロック64
の一端(外側端部)64Aが短辺36Sと一致するよう
になっている。また、補強ブロック64の他端64B
は、補強板44に接触している。補強ブロック64の幅
W2は、結束部材38の幅Wよりも広くなっている。
【0076】したがって、補強板44によって天板36
の湾曲を防止することができ、補強板44及び補強ブロ
ック64によって天板36の凹みを防止することができ
る。そして、これらの湾曲や凹みを防止するために天板
36を厚くする必要がないので、天板36の厚みを薄く
して軽量化を図り、包装作業、開梱作業及び運搬をより
容易にすることも可能になる。
【0077】図9に示す天板36では、補強板44、4
6は固定されておらず、これらに代えて、平面視にて略
正方形状の補強ブロック74、76が固定されている。
【0078】補強ブロック74は、合計で4つとされ、
図8に示したものと同様に、平面視したときにその一端
74Aが短辺36Sと一致するようにそれぞれ固定され
ている。また、補強ブロック76も合計で4つとされ、
天板36の長辺36Lと一致するようにそれぞれ固定さ
れている。さらに、これらの補強ブロック74、76
は、結束部材38に対応した位置に配置されている。ま
た、補強ブロック74、76の幅W3は、結束部材38
の幅Wよりも広くなっている。
【0079】したがって、補強ブロック74、76によ
って天板36の凹みを防止することができる。そして、
凹みを防止するために天板36を厚くする必要がないの
で、天板36の厚みを薄くして軽量化を図り、包装作
業、開梱作業及び運搬をより容易にすることも可能にな
る。
【0080】図10に示す端板136では、図8に示す
天板36と同様に、補強板44及び補強ブロック64が
固定されている(実質的に、図8に示す天板38を、図
6に示す第2実施形態の平版印刷版包装構造体132に
おける端板136として使用したものとなっている)。
さらに、図11に示す端板136では、図9に示す点眼
36と同様に、補強ブロック74、76が固定されてい
る(実質的に、図9に示す天板38を、図6に示す第2
実施形態の平版印刷版包装構造体132におめる端板1
36として使用したものとなっている)。
【0081】このように、本発明の平版印刷版結束構造
(平版印刷版包装構造体)において、天板あるいは端板
の具体的構成や、これらに固定される補強部材の構成は
特に限定されない。
【0082】
【発明の効果】本発明は上記構成としたので、被結束部
材を強固に結束でき、切断時に被結束部材の周囲に空間
をあける必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の平版印刷版包装構造体
を構成する工程を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態の平版印刷版包装構造体
を構成する工程を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態の平版印刷版包装構造体
を構成する工程を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態の平版印刷版包装構造体
を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る留め具によって結束部材の弛緩部
を緊張部に固着する工程を(A)〜(C)へと順に示す
説明図である。
【図6】本発明の第2実施形態の平版印刷版包装構造体
を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態の平版印刷版包装構造体
の別の例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第1実施形態の平版印刷版包装構造体
において、補強部材のさらに別の例が適用された例を示
す斜視図である。
【図9】本発明の第1実施形態の平版印刷版包装構造体
において、補強部材のさらに別の例が適用された例を示
す斜視図である。
【図10】本発明の第2実施形態の平版印刷版包装構造
体において、補強部材のさらに別の例が適用された例を
示す斜視図である。
【図11】本発明の第2実施形態の平版印刷版包装構造
体において、補強部材のさらに別の例が適用された例を
示す斜視図である。
【符号の説明】
10 平版印刷版 12 積層束(被結束部材) 32 平版印刷版包装構造体(平版印刷版結束構造) 34 積載部材(被結束部材) 36 天板(被結束部材) 38 結束部材 38D 二重部分 56 緊張部 58 弛緩部 60 留め具 132 平版印刷版包装構造体 162 平版印刷版包装構造体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被結束物に巻き掛けられ緊張状態で所定
    の張力を発揮する緊張部と、 前記緊張部の一部と重なるように、且つ重なった部分の
    緊張部よりも長くなるように両端が緊張部に固着された
    弛緩部と、 を有することを特徴とする結束部材。
  2. 【請求項2】 前記緊張部の前記弛緩部と重なった部分
    に、切断位置を表示する表示部が設けられていることを
    特徴とする請求項1に記載の結束部材。
  3. 【請求項3】 複数の平版印刷版が厚み方向に積層され
    て構成された積層束と、 前記積層束に巻き掛けられてこの積層束を構成する平版
    印刷版を一体的に結束する請求項1又は請求項2に記載
    の結束部材と、 を有することを特徴とする平版印刷版結束構造。
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