JP2005096118A - 平版印刷版積層体及び平版印刷版包装構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】より少ない枚数の合紙を使用して構成可能な平版印刷版積層束及び平版印刷版包装構造を得る。
【解決手段】複数枚の平版印刷版10が、それぞれの画像形成面(塗布膜20)どうし、又は非画像形成面どうしが対向するように、1枚ずつ向きを変えて重ね合わされる。向かい合う画像形成面(塗布膜20)の間には、この塗布膜20を保護する合紙14が配置される。1枚の合紙14で1枚の平版印刷版10の塗布膜20を保護していた構成と比較して、合紙14の枚数が少なくて済み、低コストで積層束12及び平版印刷版包装構造を構成できる。
【選択図】図1
【解決手段】複数枚の平版印刷版10が、それぞれの画像形成面(塗布膜20)どうし、又は非画像形成面どうしが対向するように、1枚ずつ向きを変えて重ね合わされる。向かい合う画像形成面(塗布膜20)の間には、この塗布膜20を保護する合紙14が配置される。1枚の合紙14で1枚の平版印刷版10の塗布膜20を保護していた構成と比較して、合紙14の枚数が少なくて済み、低コストで積層束12及び平版印刷版包装構造を構成できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、平版印刷版積層体及び平版印刷版包装構造に関する。
近年の製版法(電子写真製版法を含む)では、製版工程の自動化を容易にすべく、感光性印刷版や感熱性印刷板等の平版印刷版が広く用いられている。平版印刷版は、一般にシート状或いはコイル状のアルミニウム板等の支持体に、例えば、砂目立て、陽極酸化、シリケート処理、その他化成処理等の表面処理を単独又は適宜組み合わせて行い、次いで、感光層、さらに必要に応じてマット層(これらをまとめて「塗布膜」という)の塗布、乾燥処理を行った後に所望のサイズに切断されることで製造される。この平版印刷版は、露光、現像処理、ガム引き等の製版処理が行われ、印刷機にセットされ、インクが塗布されることで、紙面に文字、画像等が印刷される。
ところで、複数の平版印刷版を積層して運搬等する場合、支持体に塗布された塗布膜を保護するために、合紙と呼ばれる紙を塗布膜に接触させることがある。片面のみに塗布膜が形成された平版印刷版の場合には、1枚の平版印刷版に対し1枚の合紙を塗布膜に接触させた状態で、平版印刷版積層束を構成し、これをさらに各種の包装材で包装していた(特許文献1参照)。したがって、平版印刷版と同数の合紙が必要であり、コスト高を招いていた。
特開2001−199472号公報
本発明は、上記事実を考慮し、より少ない枚数の合紙を使用して構成可能な平版印刷版積層束及び平版印刷版包装構造を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、片面にのみ形成された塗布膜を、この塗布膜どうしが対向するように積層された複数枚の平版印刷版と、前記塗布膜の間で塗布膜に接触するように配置され、塗布膜を保護する合紙と、を有することを特徴とする。
すなわち、複数の平版印刷版は、塗布膜が対向するように配置されており、この塗布膜の間に配置された合紙が塗布膜を保護している。塗布膜の間に配置された1枚の合紙で、2枚の平版印刷版の塗布膜を保護できるので、従来の平版印刷版積層束と比較して、合紙の数が少なくなり、低コストとなる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記塗布膜が、感光層と、この感光層の表面に塗布されたマット層と、を含んで構成されていることを特徴とする。
平版印刷版はマット層を含んでいるので、露光時に、塗布膜とリスフィルムとの間の帯電や接着を防止すると共に、塗布膜とリスフィルムとの真空密着性を向上させることができる。マット層の具体的構成としては、たとえば、請求項3に記載のように、前記マット層が、前記感光層からの高さが2μm以上の凸部が100個/cm2以上形成される構成とすることができる。
しかも、このようにマット層を備えた塗布膜が対向するように平版印刷版が積層され、合紙が塗布膜の間で塗布膜に接触するように配置されるので、1枚の合紙で、2枚の平版印刷版の塗布膜を保護できる。従来の平版印刷版積層束と比較して、合紙の数が少なくなり、低コストとなる。
なお、マット層は水溶性樹脂によって構成されている場合が多く、水分を吸収すると、接触している合紙と接着しやすくなる。特に、包装状態での圧力や、輸送運搬時の振動あるいは保管時の温湿度条件等の影響によって、マット層が合紙と接着しやすくなる。一般に、マット層と感光層との接着力は大きいので、平版印刷版使用時に合紙を平版印刷版から除去すると、感光層がマット層と一体で、合紙とともに剥離されてしまう現象(いわゆる「膜剥れ」)が生じるおそれがある。さらには、感光層が、合紙との摩擦によって擦り取られて、この膜剥れが生じることもある。請求項4に記載の発明では、前記合紙の両面のベック平滑度が60秒以上100秒以下、または250秒以上900秒以下であるので、合紙の両面それぞれに接触する2枚の平版印刷版の塗布膜において、この膜剥れを防止することができる。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の平版印刷版積層体と、前記平版印刷版積層体を包装する包装材と、を有することを特徴とする。
すなわち、請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の平版印刷版積層体を有しているので、従来の平版印刷版積層束と比較して、合紙の数が少なくなり、低コストとなる。加えて、この平版印刷版積層体を包装材で包装しているので、たとえば、平版印刷版を外力から保護したり、遮光・防湿したりすることで、一定の品質に維持できる。
本発明は上記構成としたので、より少ない枚数の合紙を使用して平版印刷版積層束及び平版印刷版包装構造を構成できる。
図1には、本発明の第1実施形態に係る合紙14を使用して構成された平版印刷版10の積層束12(平版印刷版積層体)が示されている。また、図2には、この積層束12を、内装紙16によって包装する過程の一部が示されている。
平版印刷版10は、長方形の板状に形成された薄いアルミニウム製の支持体の片面に、感光性印刷版の場合には感光層、感熱性印刷版の場合には感熱層が塗布され、さらに、水溶性樹脂によるマット層が塗布され、全体として塗布膜20が構成されている。したがって、塗布膜20が形成された面が平版印刷版の画像形成面(記録面)となり、反対側の面が、非画像形成面となる。平版印刷版使用時には、まず、塗布膜20上にリスフィルムが載置され、このリスフィルムを透過した光により記録面が露光され、画像(潜像)が記録される。さらに、現像処理、ガム引き等の製版処理が行われ、印刷機にセットされ、インクが塗布されることで、紙面に文字、画像等が印刷される。なお、本実施形態の平版印刷版10は、印刷に必要な処理(露光や現像等)が施される前段階のものであり、場合によっては平版印刷版原版あるいは平版印刷版材と称されることもある。
なお、このような構成とされていれば、平版印刷版10の具体的構成は特に限定されない。
また、平版印刷版10は、感光層又は感熱層中の成分を種々選択することによって、種々の製版方法に対応した平版印刷版とすることができる。本発明の平版印刷版の具体的態様の例としては、下記(1)〜(11)の態様が挙げられる。
(1) 感光層が赤外線吸収剤、熱によって酸を発生する化合物、および酸によって架橋する化合物を含有する態様。
(2) 感光層が赤外線吸収剤、および熱によってアルカリ溶解性となる化合物を含有する態様。
(3) 感光層が、レーザ光照射によってラジカルを発生する化合物、アルカリに可溶のバインダー、および多官能性のモノマーあるいはプレポリマーを含有する層と、酸素遮断層との2層を含む態様。
(4) 感光層が、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層との2層からなる態様。
(5) 感光層が、多官能性モノマーおよび多官能性バインダーとを含有する重合層と、ハロゲン化銀と還元剤を含有する層と、酸素遮断層との3層を含む態様。
(6) 感光層が、ノボラック樹脂およびナフトキノンジアジドを含有する層と、ハロゲン化銀を含有する層との2層を含む態様。
(7) 感光層が、有機光導電体を含む態様。
(8) 感光層が、レーザー光照射によって除去されるレーザー光吸収層と、親油性層および/または親水性層とからなる2〜3層を含む態様。
(9) 感光層が、エネルギーを吸収して酸を発生する化合物、酸によってスルホン酸またはカルボン酸を発生する官能基を側鎖に有する高分子化合物、および可視光を吸収することで酸発生剤にエネルギーを与える化合物を含有する態様。
(10) 感光層が、キノンジアジド化合物と、ノボラック樹脂とを含有する態様。
(11) 感光層が、光又は紫外線により分解して自己もしくは層内の他の分子との架橋構造を形成する化合物とアルカリに可溶のバインダーとを含有する態様。
(1) 感光層が赤外線吸収剤、熱によって酸を発生する化合物、および酸によって架橋する化合物を含有する態様。
(2) 感光層が赤外線吸収剤、および熱によってアルカリ溶解性となる化合物を含有する態様。
(3) 感光層が、レーザ光照射によってラジカルを発生する化合物、アルカリに可溶のバインダー、および多官能性のモノマーあるいはプレポリマーを含有する層と、酸素遮断層との2層を含む態様。
(4) 感光層が、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層との2層からなる態様。
(5) 感光層が、多官能性モノマーおよび多官能性バインダーとを含有する重合層と、ハロゲン化銀と還元剤を含有する層と、酸素遮断層との3層を含む態様。
(6) 感光層が、ノボラック樹脂およびナフトキノンジアジドを含有する層と、ハロゲン化銀を含有する層との2層を含む態様。
(7) 感光層が、有機光導電体を含む態様。
(8) 感光層が、レーザー光照射によって除去されるレーザー光吸収層と、親油性層および/または親水性層とからなる2〜3層を含む態様。
(9) 感光層が、エネルギーを吸収して酸を発生する化合物、酸によってスルホン酸またはカルボン酸を発生する官能基を側鎖に有する高分子化合物、および可視光を吸収することで酸発生剤にエネルギーを与える化合物を含有する態様。
(10) 感光層が、キノンジアジド化合物と、ノボラック樹脂とを含有する態様。
(11) 感光層が、光又は紫外線により分解して自己もしくは層内の他の分子との架橋構造を形成する化合物とアルカリに可溶のバインダーとを含有する態様。
また、本実施形態の平版印刷版10(上記した(1)〜(11)の全ての態様の平版印刷版)は、積層束12を構成した状態で自動給版機能を持った自動製版機やいわゆるプレートセッター等にセットされ、製版工程への供給(給版)される場合がある平版印刷版である。もちろん、(1)〜(11)以外の態様の平版印刷版であっても、自動給版機能を持った自動製版機やいわゆるプレートセッター等にセットされ、製版工程への供給(給版)される可能性がある平版印刷版は、全て本実施形態の平版印刷版10に含まれる。
なお、自動給版機能を持った自動製版機やいわゆるプレートセッター等にセットされるときに、後述する保護用厚紙22が無く、平版印刷版10と合紙14とが各々2枚程度の少量でセットされる場合もある。
また、マット層としては、露光時に塗布膜20とリスフィルム間での帯電や接着を防止すると共に、塗布膜20とリスフィルムとの真空密着性を向上させることが可能であれば特に限定されないが、本実施形態では、感光層(又は感熱層)からの高さが2μm以上の凸部を100個/cm2以上形成し、マット層を構成している。マット層をこのような構成とすることで、塗布膜20とリスフィルムとの間の帯電や接着を効果的に防止すると共に、塗布膜20とリスフィルムとの真空密着性をさらに向上させることができる。
そして、図1から分かるように、複数枚の平版印刷版10が、それぞれの画像形成面(塗布膜20)どうし、または非画像形成面どうしが対向するように、1枚ずつ向きを変えて重ね合わされる。向かい合う画像形成面(塗布膜20)の間には、この塗布膜20を保護する合紙14が配置され、合紙14が塗布膜20に面接触している。これに対し、向かい合う非画像形成面の間には、他の部材は配置されず、非画像形成面(支持体であるアルミニウム)が接触している。
このようにして、平版印刷版10と合紙14とが積層され、この上面及び下面に。必要に応じて保護用厚紙22が配置されて、平版印刷版10の積層束12が構成されている。
1つの積層束12を構成する平版印刷版10の数は特に限定されないが、運搬や保管の効率化の観点等から、例えば10枚〜100枚とすることができる。また、このように10枚〜100枚の平版印刷版10によって積層束12を構成した場合には、平版印刷版10と保護用厚紙22とがずれないように、粘着テープ等の固定手段でこれらを固定することが好ましい。また、さらに多くの平版印刷版10によって積層束12を構成し、より効率的に(少ない荷扱いの回数で)運搬や保管をできるようにすることも可能である。例えば、平版印刷版10の枚数を最大で3000枚程度とし、平版印刷版10の20〜100枚ごとに保護用厚紙22を入れるようにしてもよい。さらに、平版印刷版10の枚数を最大で3000枚程度とし、その上下にのみ保護用厚紙22を配置してもよい。加えて、平版印刷版10の種類によっては、保護用厚紙22を省略し、平版印刷版10と合紙14のみで積層束12を構成してもよい。
このようにして構成された積層束12を、図3に示すように、内装紙16によって内装し、粘着テープ24によって内装紙16を所定位置で張り付ける。これによって、不用意に内装紙16が広がったり脱落したりしないように固定され、平版印刷版10は確実に遮光及び防湿されるため、一定の品質に維持される。なお、本実施形態では、この積層束12を内装紙16によって内装することで本発明の平版印刷版包装構造18が構成されている。また、平版印刷版10の種類や運搬方法等に応じ、積層束12をさらに外装箱によって外装したり、パレットに積載したりして、本発明の平版印刷版包装構造を構成してもよい。
したがって、本実施形態の積層束12、及びこの積層束12を包装した平版印刷版包装構造18では、1枚の合紙14によって、2枚の平版印刷版10の塗布膜に接触して保護していることになる。従来のように、1枚の合紙で1枚の平版印刷版の塗布膜に接触して保護していた構成と比較すると、合紙14の枚数が少なくて済み、低コストで積層束12及び平版印刷版包装構造18を構成できる。たとえば、平版印刷版10の枚数Nが偶数である場合には、合紙14はその半分の枚数(N/2)で済む。Nが奇数の場合には、積層束12の積層方向の端面の一方に塗布膜20が露出するので、この塗布膜20を保護するために1枚の合紙14が必要になるが、この場合でも、合紙14は、平版印刷版10の枚数の半分に1枚加えた枚数(N/2+1)で済む。
本実施形態の合紙14は、その両面のベック平滑度(JIS P8119に定義される)が60秒以上100秒以下、または250秒以上900秒以下とされている。
表1には、合紙14のベック平滑度と膜剥れとの関係が示されている。この表1の膜剥れ性の評価において、「◎」は膜剥れが全く発生していないことを、「○」は、平版印刷版10の種類によっては膜剥れが僅かに発生することもあるが、実用上問題となる程度ではないことを示す。
なお、合紙14としては、このように両面のベック平滑度の条件を満たしていれば、その材料やベック平滑度以外の物性は特に限定されない。従って、材料コストの低いものを選択することで、合紙14を低コストで製造することができる。例えば、合紙14として、木材パルプを100%使用した紙や、木材パルプを100%使用せず合成パルプを使用した紙、及びこれらの紙の表面に低密度ポリエチレン層を設けた紙等を使用できる。特に、合成パルプを使用しない紙では、材料コストが低くなるので、低コストで合紙14を製造することができる。より具体的には、漂白クラフトパルプから抄造した坪量30〜60g/m2 、密度0.7〜0.85g/cm3 、水分4〜6%、PH4〜6の合紙が挙げられるが、もちろんこれに限定されない。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されない。
[実施例]
本実施例では、マット層の塗布状態(密度及び平均高さ)が異なるコンベンショナル系の平版印刷版10(厚み:0.3mm)を用意し、この平版印刷版10と、それぞれベック平滑度の異なる合紙14、さらに、積層方向両端の保護用厚紙22(当てボール)とで構成された複数種の積層束12を内装紙16(アルミクラフト紙)で遮光包装して、平版印刷版包装構造18を得た。マット層の塗布状態は、具体的には、密度300(個/cm2)、100(個/cm2)、50(個/cm2)のそれぞれについて、凸部の平均高さ5(μm)、3(μm)、2(μm)、1(μm)のものを用意した(したがって、合計で12種類)。
[実施例]
本実施例では、マット層の塗布状態(密度及び平均高さ)が異なるコンベンショナル系の平版印刷版10(厚み:0.3mm)を用意し、この平版印刷版10と、それぞれベック平滑度の異なる合紙14、さらに、積層方向両端の保護用厚紙22(当てボール)とで構成された複数種の積層束12を内装紙16(アルミクラフト紙)で遮光包装して、平版印刷版包装構造18を得た。マット層の塗布状態は、具体的には、密度300(個/cm2)、100(個/cm2)、50(個/cm2)のそれぞれについて、凸部の平均高さ5(μm)、3(μm)、2(μm)、1(μm)のものを用意した(したがって、合計で12種類)。
積層束12の包装単位(平版印刷版10の枚数)は30枚とした。この平版印刷版包装構造18に対し下記の実験I及び実験IIを実施し、膜剥れの発生状況を確認した。
実験I:平版印刷版包装構造18に加震装置で振動を与えた後、平版印刷版10の感光
層表面の状態を観察した。
層表面の状態を観察した。
実験II:平版印刷版包装構造18に荷重(100kg/cm2)を付加し、温度45℃、相対湿度75%の雰囲気中で72時間保管した後、平版印刷版10の感光層表面の状態を観察した。
[比較例]
比較例では、図4に示すように、1枚の平版印刷版10(実施例と同一構成のもの12種類)に対し1枚の合紙14を配置して積層束32を構成し、さらにこれを実施例と同様の内装紙16で包装して、平版印刷版包装構造を構成した。積層束32の構成単位は実施例と同じく30枚とした。そして、実施例と同様の実験I及び実験IIを実施し、膜剥れの発生状況を確認した。
<評価>
(合紙の使用枚数)
実施例では、30枚の平版印刷版10に対し、合紙14の使用枚数はその半分の15枚であった。これに対し、比較例では、30枚の平版印刷版10に対し、合紙14は同数の30枚使用した。したがって、実施例のほうが比較例よりも低コストで、積層束12及び平版印刷版包装構造18を構成できた。
[比較例]
比較例では、図4に示すように、1枚の平版印刷版10(実施例と同一構成のもの12種類)に対し1枚の合紙14を配置して積層束32を構成し、さらにこれを実施例と同様の内装紙16で包装して、平版印刷版包装構造を構成した。積層束32の構成単位は実施例と同じく30枚とした。そして、実施例と同様の実験I及び実験IIを実施し、膜剥れの発生状況を確認した。
<評価>
(合紙の使用枚数)
実施例では、30枚の平版印刷版10に対し、合紙14の使用枚数はその半分の15枚であった。これに対し、比較例では、30枚の平版印刷版10に対し、合紙14は同数の30枚使用した。したがって、実施例のほうが比較例よりも低コストで、積層束12及び平版印刷版包装構造18を構成できた。
(膜剥れの発生状況)
膜剥れの発生状況は、実施例と比較例とで同一の結果であり、膜はがれを防止できた。特に、合紙14のベック平滑度が60秒以上100秒以下、及び250秒以上900秒以下の場合には、膜剥れが全く発生しなかった。また、マット層の密度が100個/cm2で、凸部の平均高さが2μm以上の平版印刷版10に対して、効果的に膜剥れを防止できた。
膜剥れの発生状況は、実施例と比較例とで同一の結果であり、膜はがれを防止できた。特に、合紙14のベック平滑度が60秒以上100秒以下、及び250秒以上900秒以下の場合には、膜剥れが全く発生しなかった。また、マット層の密度が100個/cm2で、凸部の平均高さが2μm以上の平版印刷版10に対して、効果的に膜剥れを防止できた。
10 平版印刷版
14 合紙
18 平版印刷版包装構造
14 合紙
18 平版印刷版包装構造
Claims (5)
- 片面にのみ形成された塗布膜を、この塗布膜どうしが対向するように積層された複数枚の平版印刷版と、
前記塗布膜の間で塗布膜に接触するように配置され、塗布膜を保護する合紙と、
を有することを特徴とする平版印刷版積層体。 - 前記塗布膜が、感光層と、この感光層の表面に塗布されたマット層と、を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版積層体。
- 前記マット層が、前記感光層からの高さが2μm以上の凸部が100個/cm2以上形成されることで構成されていることを特徴とする請求項2に記載の平版印刷版積層体。
- 前記合紙の両面のベック平滑度が60秒以上100秒以下、または250秒以上900秒以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の平版印刷版積層体。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の平版印刷版積層体と、
前記平版印刷版積層体を包装する包装材と、
を有することを特徴とする平版印刷版包装構造。
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