JP2003292771A - 熱可塑性ポリウレタン組成物およびその製造方法 - Google Patents
熱可塑性ポリウレタン組成物およびその製造方法Info
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Abstract
たはポリアミドと熱可塑性ポリウレタンからなり、溶融
時におけるゲル化の進行が抑制された熱可塑性ポリウレ
タン組成物を提供する。 【解決手段】 エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物および/またはポリアミドと熱可塑性ポリウレタンか
らなり、下記の式(1)で定義される、220℃で1時
間溶融下に滞留させた時の溶融張力の保持率が10%以
上である熱可塑性ポリウレタン組成物。 溶融張力の保持率(%)=溶融滞留後の溶融張力/溶融
滞留前の溶融張力×100 (1)
Description
タンとエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および
/またはポリアミドからなる熱可塑性ポリウレタン組成
物に関する。
度、柔軟性、弾性回復性や耐摩耗性などによって広範な
分野で使用されており、例えば、押出成形して製造され
るフィルム、シート、ベルト、ホースやチューブ等の成
形品、射出成形により得られる種々の成形品などの分野
において、その優れた特性によって用途が拡大してい
る。このような中、従来より、ガスバリア性を付与させ
た熱可塑性ポリウレタンからなる成形品の開発が望まれ
ており、熱可塑性ポリウレタンからなる層にガスバリア
性の高い樹脂として知られているエチレン−酢酸ビニル
共重合体のケン化物やポリアミドなどの層を積層させた
多層構造体が提案されている〔特開昭58−22163
号公報(特許文献1)、特開平2−258341号公報
(特許文献2)、特開平3−5143号公報(特許文献
3)、特開平10−110154号公報(特許文献4)
などを参照〕。
またはポリアミドと熱可塑性ポリウレタンからなる成形
品を製造する際、共押出しによって製造した共押出フィ
ルムの耳部や、共押出ブロー成形法で副生するトリム
屑、さらには成形不良によるロス(以下、これらを成形
ロス部分と総称する)などが必然的に発生するが、その
再利用を図ることが、製造コストおよび省資源の点から
望ましい。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン
化物またはポリアミドと熱可塑性ポリウレタンからなる
成形品自体のリサイクルを図ることも望ましいことであ
る。エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物を使用し
てなる成形品のリサイクルについては以前より種々の検
討が行われており、例えば、特開平7−195635号
公報(特許文献5)にはエチレン−ビニルアルコール共
重合体からなる層とポリオレフィン系樹脂からなる層を
有する多層構造体のリサイクル方法が、また、特開平1
1−140244号公報(特許文献6)や特開2000
−248073号公報(特許文献7)にはエチレン−酢
酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアミドおよびオレフ
ィン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する組成物から
なる成形品のリサイクル方法がそれぞれ開示されてはい
るが、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物と熱可
塑性ポリウレタンを使用してなる成形品のリサイクルに
ついては何ら示唆も言及もされていない。
および/またはポリアミドと熱可塑性ポリウレタンから
なる成形品の製造時に発生する成形ロス部分や同成形品
のリサイクルを行うに際し、これらを溶融すると、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/またはポ
リアミドと熱可塑性ポリウレタンの組成物となる。しか
し、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/
またはポリアミドと熱可塑性ポリウレタンの組み合わせ
は、多くの場合、加工時に樹脂のゲル化が生じやすいと
いう問題を抱えている。特開平2−206634号公報
(特許文献8)および特開平3−255288号公報
(特許文献9)には、特定のエチレン含有率を有するエ
チレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物と熱可塑性ポリ
ウレタンからなる組成物が記載されており、また、特開
平7−324162号公報(特許文献10)には、ポリ
アミドをマトリックスとし、熱可塑性ポリウレタンを分
散相とする組成物が記載されている。これらの組成物に
あっても、溶融時においてはゲル化の進行が認められ、
それに伴って組成物の溶融張力が低下し、押出成形性、
射出成形性などが悪化する傾向を有する。
共重合体のケン化物またはポリアミドと熱可塑性ポリウ
レタンからなる組成物としては、単に樹脂のゲル化が生
じないだけではなく、溶融時においてもゲル化の進行が
抑制された組成物とすることが望ましい。本発明は、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物またはポリアミ
ドと熱可塑性ポリウレタンからなり、溶融時におけるゲ
ル化の進行が抑制された熱可塑性ポリウレタン組成物お
よびその製造方法を提供することを課題とする。
重ねた結果、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物
および/またはポリアミドと熱可塑性ポリウレタンを溶
融混練する際に特定の化合物を存在させることにより、
ゲルの生成を防止できるばかりか、溶融時におけるゲル
化の進行をも抑制できることを見出し、さらに検討した
結果、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/
またはポリアミドと熱可塑性ポリウレタンからなる熱可
塑性ポリウレタン組成物であって、220℃で1時間溶
融下に滞留させた時の溶融張力の保持率が10%以上で
ある熱可塑性ポリウレタン組成物を提供する。
その好ましい態様として、熱可塑性ポリウレタン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化物およびポリアミド
からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体より構
成される成形品を製造する際に生じた成形ロス部分およ
び/または該成形品のスクラップを製造原料の少なくと
も一部として使用してなる組成物を包含する。そして、
該成形品は、熱可塑性ポリウレタン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のケン化物およびポリアミドからなる群か
ら選ばれる2種以上の重合体の組成物から構成される成
形品や熱可塑性ポリウレタンからなる層とエチレン−酢
酸ビニル共重合体のケン化物および/またはポリアミド
からなる層を有する多層構造体を包含する。
重合体のケン化物および/またはポリアミド、熱可塑性
ポリウレタンおよび分子量が50以上の水酸基を含有す
る化合物を溶融混練することからなる上記した熱可塑性
ポリウレタン組成物の製造方法を提供する。そして、本
発明は、その好ましい態様として、熱可塑性ポリウレタ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物およびポ
リアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合
体より構成される成形品を製造する際に生じた成形ロス
部分および/または該成形品のスクラップを製造原料の
少なくとも一部として使用して上記した熱可塑性ポリウ
レタン組成物を製造する方法を提供する。
ウレタン組成物からなる成形品を提供する。本発明は、
そのような成形品として、熱可塑性ポリウレタンからな
る層、エチレン−ビニルアルコール共重合体および/ま
たはポリアミドからなる層および上記の熱可塑性ポリウ
レタン組成物からなる層を有する多層構造体を包含す
る。
レタンとしては、従来から公知の熱可塑性ポリウレタン
のいずれもが使用可能である。熱可塑性ポリウレタンの
硬度(JIS−A)は、柔軟性と力学性能の観点から6
0〜97の範囲内であることが好ましく、65〜95の
範囲内であることがより好ましい。
は、一般に、高分子ポリオール、有機イソシアネート化
合物および鎖伸長剤から製造することができる。
リオールとしては、従来から公知の高分子ポリオールを
使用することができる。熱可塑性ポリウレタンとしての
性能の観点、および熱可塑性ポリウレタンを長時間連続
して溶融成形する際のフィッシュアイやブツの混入とい
った成形不良の発生や成形機の運転不良の発生を抑制す
る観点から、高分子ポリオールの数平均分子量は、30
0〜10000の範囲内であることが好ましく、500
〜8000の範囲内であることがより好ましい。なお、
本明細書でいう高分子ポリオールの数平均分子量は、い
ずれもJISK−1577に準拠して測定した水酸基価
に基づいて算出した数平均分子量である。
物を、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物やポリ
アミドとの多層構造体として用いる場合の層間接着強度
確保の観点から、高分子ポリオールの結晶化エンタルピ
ー(ΔH)は、70J/g以下であることが好ましい。
なお、本発明でいう結晶化エンタルピー(ΔH)は、示
差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができ、
具体的には後述する実施例において記載した方法で求め
た値をいう。高分子ポリオールの結晶化エンタルピー
(ΔH)は、50J/g以下であることがより好まし
い。
化エンタルピー(ΔH)が70J/g以下である高分子
ポリオールを構成成分とする熱可塑性ポリウレタンは、
それ自体を、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物
やポリアミドとの多層構造体とした場合であっても、層
間接着強度が良好なものとなる。その中でも、結晶化エ
ンタルピー(ΔH)が70J/g以下であり、かつ数平
均分子量が300〜1800である高分子ジオールを構
成成分とする熱可塑性ポリウレタンは、該ポリウレタン
からなる層とエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物
やポリアミドからなる層を有する多層構造体を、半透明
や白色のフィッシュアイやブツの混入がなく、しかも成
形機の運転不良を起こすことなく、長時間安定して、連
続して成形することができるので好ましい。
エステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポ
リエステルポリカーボネートポリオール、ポリエーテル
ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、共役ジエン
重合体系ポリオール、ひまし油系ポリオール、シリコー
ン系ポリオール、ビニル重合体系ポリオールなどが挙げ
られるが、これらのなかでも、ポリエステルポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカ
ーボネートポリオール、ポリエーテルポリオールが好ま
しい。
ボン酸成分とジオール成分および必要に応じて他の成分
を用い、エステル化法またはエステル交換法による公知
の重縮合法により製造することができる。また、ポリエ
ステルポリオールは、ジオール成分の存在下にラクトン
を開環重合させることによっても製造することができ
る。
カルボン酸成分としては、ポリエステルの製造において
一般的に使用されているジカルボン酸成分、例えば、コ
ハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、メチ
ルコハク酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタ
ル酸、トリメチルアジピン酸、2−メチルオクタン二
酸、3,8−ジメチルデカン二酸、3,7−ジメチルデ
カン二酸等の炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸;シ
クロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸、水添ダイマー
酸等の脂環式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル
酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香
族ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸等の
3官能以上の多価カルボン酸;それらのエステルまたは
それらの酸無水物等のエステル形成性誘導体などを挙げ
ることができる。これらのジカルボン酸成分は、1種類
のものを使用してもよいし、2種以上を併用してもよ
い。
オール成分としては、ポリエステルの製造において一般
的に使用されているもの、例えば、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2
−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチ
ル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブ
タンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペン
タンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオ
ール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8
−オクタンジオール、2,7−ジメチル−1,8−オク
タンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−
1,9−ノナンジオール、2,8−ジメチル−1,9−
ノナンジオール、1,10−デカンジオール等の炭素数
2〜15の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジ
オール、シクロヘキサンジメタノール、シクロオクタン
ジメタノール等の脂環式ジオール;1,4−ビス(β−
ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の芳香族ジオール;ト
リメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセ
リン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリス
リトール、ジグリセリン等の1分子当たりの水酸基数が
3以上である多価アルコールなどが挙げられる。ポリエ
ステルポリオールの製造に当たっては、これらのジオー
ル成分は、1種類のものを使用してもよいし、2種以上
を併用してもよい。
いる前記のラクトンとしては、ε−カプロラクトン、β
−メチル−δ−バレロラクトンなどを挙げることができ
る。
H)が70J/g以下であるポリエステルポリオールを
製造する場合には、以下の、の少なくとも1つの条
件を満足することが好ましい。 ポリエステルポリオールの原料であるジカルボン酸成
分の少なくとも一部が分岐を有する鎖状のジカルボン酸
である。 ポリエステルポリオールの原料であるジオール成分の
少なくとも一部が分岐を有する鎖状のジオールである。 上記において、分岐を有する鎖状のジカルボン酸および
/または分岐を有する鎖状のジオールの含有割合は、ポ
リエステルポリオールの製造に用いるジカルボン酸成分
およびジオール成分の合計モル数に基づいて、分岐を有
する鎖状のジカルボン酸および分岐を有する鎖状のジオ
ールの合計モル数が10モル%以上であることが好まし
く、30モル%以上であることがより好ましく、50モ
ル%以上であることがさらに好ましい。
は、分岐を有する飽和脂肪族炭化水素鎖または分岐を有
する不飽和脂肪族炭化水素鎖を有し、その炭化水素鎖の
両端にカルボキシル基が結合している炭素数が5〜14
の分岐鎖状脂肪族ジカルボン酸、またはそのエステル形
成性誘導体が好ましく使用される。分岐を有する鎖状の
ジカルボン酸の具体例としては、例えば、2−メチルコ
ハク酸、3−メチルグルタル酸、2−メチルアジピン
酸、3−メチルアジピン酸、3−メチルペンタン二酸、
2−メチルオクタン二酸、3,7−ジメチルセバシン
酸、3,8−ジメチルセバシン酸、シトラコン酸、メサ
コン酸またはそれらの酸無水物、ジエステル等のエステ
ル形成性誘導体などが挙げられる。分岐を有する鎖状の
ジカルボン酸は1種類のものを使用してもよいし、2種
以上を併用してもよい。
岐を有する飽和脂肪族炭化水素鎖または分岐を有する不
飽和脂肪族炭化水素鎖の両端に水酸基が結合している炭
素数が4〜10の分岐鎖状脂肪族ジオールが好ましく使
用される。分岐を有する鎖状のジオールの具体例として
は、例えば、2−メチル−1,3−プロパンジオール、
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メ
チル−1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチ
ル−1,8−オクタンジオール、2,7−ジメチル−
1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,9−ノナ
ンジオール、2,8−ジメチル−1,9−ノナンジオー
ル、2−メチル−2−ブテン−1,4−ジオールなどが
挙げられるが、これらの中でも3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオールおよび/または2−メチル−1,8−オ
クタンジオールが好ましい。分岐を有する鎖状のジオー
ルは、1種類のものを使用してもよいし、2種類以上を
併用してもよい。
造に用いられるポリエステルポリオールは、1種類のポ
リエステルポリオールであってもよいし、2種以上の混
合物であってもよい。
存在下に行うことができる。その場合の触媒としては、
チタン系触媒やスズ系触媒が好ましく用いられる。チタ
ン系触媒の例としては、チタン酸、テトラアルコキシチ
タン化合物、チタンアシレート化合物、チタンキレート
化合物などが挙げられる。より具体的には、テトライソ
プロピルチタネート、テトラn−ブチルチタネート、テ
トラ−2−エチルヘキシルチタネート、テトラステアリ
ルチタネート等のテトラアルコキシチタン化合物;ポリ
ヒドロキシチタンステアレート、ポリイソプロポキシチ
タンステアレート等のチタンアシレート化合物;チタン
アセチルアセトネート、トリエタノールアミンチタネー
ト、チタンアンモニウムラクテート、チタンエチルラク
テート等のチタンキレート化合物などを挙げることがで
きる。
アセテート、ジアルキルスズジラウレート、ジアルキル
スズビスメルカプトカルボン酸エステル塩などが挙げら
れる。より具体的には、ジブチルスズジアセテート、ジ
ブチルスズジラウレート、ジブチルスズビス(3−メル
カプトプロピオン酸エトキシブチルエステル)塩などを
挙げることができる。
は製造時の条件に応じて適宜調節できるが、一般に、ポ
リエステルポリオールの製造に用いる反応成分の全重量
に基づいて、約0.1〜50ppmの範囲内であること
が好ましく、約1〜30ppmの範囲内であることがよ
り好ましい。また、スズ系触媒を使用する場合、その使
用量は製造時の条件に応じて適宜調節できるが、一般
に、ポリエステルポリオールの製造に用いる反応成分の
全重量に基づいて約1〜200ppmの範囲内であるこ
とが好ましく、約5〜100ppmの範囲内であること
がより好ましい。
ステルポリオールでは、ポリエステルポリオール中に含
まれるチタン触媒を失活させておくこともできる。チタ
ン系触媒を失活させたポリエステルポリオールを使用し
て熱可塑性ポリウレタンを製造すると、耐加水分解性な
どに優れた熱可塑性ポリウレタンを得ることができる。
ン系触媒の失活方法としては、例えば、(i)ポリエス
テルポリオールを加熱下に水と接触させる方法;(ii)
ポリエステルポリオールをリン酸、リン酸エステル、亜
リン酸、亜リン酸エステル等のリン化合物で処理する方
法などを挙げることができる。そして、水と接触させる
上記(1)の方法による場合は、例えば、ポリエステル
ポリオールに水を1重量%以上添加して、70〜150
℃、好ましくは90〜130℃の温度で1〜3時間程度
加熱することによってチタン系触媒の失活を行うことが
できる。かかる失活処理は常圧下で行ってもよいし、加
圧下で行ってもよいが、失活処理後に系を減圧にする
と、失活に用いた水分をポリエステルポリオールから円
滑に除去することができる。
使用されるポリカーボネートポリオールとしては、例え
ば、ジオール成分とジアルキルカーボネート、アルキレ
ンカーボネート、ジアリールカーボネート等のカーボネ
ート化合物との反応により得られるものが挙げられる。
ポリカーボネートポリオールを構成するジオール成分と
しては、ポリエステルポリオールの構成成分として先に
例示したジオール成分を使用することができる。また、
ジアルキルカーボネートとしては、例えば、ジメチルカ
ーボネート、ジエチルカーボネートなどを挙げることが
でき、また、アルキレンカーボネートとしては、エチレ
ンカーボネートなどを挙げることができ、ジアリールカ
ーボネートとしては、例えば、ジフェニルカーボネート
などを挙げることができる。ポリカーボネートポリオー
ルとしては、1種類のものを使用してもよいし、2種類
以上を併用してもよい。
J/g以下であるポリカーボネートポリオールを製造す
る場合には、上記したジオール成分の少なくとも一部が
分岐を有する鎖状のジオールであることが好ましい。分
岐を有する鎖状のジオールとしては、ポリエステルポリ
オールの構成成分として先に例示したものを使用するこ
とができる。分岐を有する鎖状のジオールの使用量は、
ジオール成分の全モル数に基づいて10モル%以上であ
ることが好ましく、30モル%以上であることがより好
ましく、50モル%以上であることがさらに好ましい。
使用されるポリエステルポリカーボネートポリオールと
しては、例えば、(イ)ジオール成分、ジカルボン酸成
分およびカーボネート化合物を同時に反応させて得られ
るもの、(ロ)予め調製したポリエステルポリオールお
よび/またはポリカーボネートポリオールをカーボネー
ト化合物と反応させて得られるもの、あるいは(ハ)予
め調製したポリカーボネートポリオールをジオール成分
およびジカルボン酸成分と反応させて得られるものなど
を挙げることができる。ポリエステルカーボネートポリ
オールを構成するジオール成分、ジカルボン酸成分とし
ては、ポリエステルポリオールの構成成分として先に例
示したものを使用することができる。ポリエステルカー
ボネートポリオールとしては、1種類のものを使用して
もよいし、2種類以上を併用してもよい。
J/g以下であるポリエステルポリカーボネートポリオ
ールを製造する場合には、結晶化エンタルピー(ΔH)
が70J/g以下のポリエステルポリオールおよび/ま
たは結晶化エンタルピー(ΔH)が70J/g以下のポ
リカーボネートポリオールを使用するか〔上記の(ロ)
または(ハ)の場合〕、以下の、の少なくとも1つ
の条件を満足することが好ましい〔上記の(イ)の場
合〕。 ポリエステルポリカーボネートポリオールの原料であ
るジカルボン酸成分の少なくとも一部が分岐を有する鎖
状のジカルボン酸である。 ポリエステルポリカーボネートポリオールの原料であ
るジオール成分の少なくとも一部が分岐を有する鎖状の
ジオールである。 上記において、分岐を有する鎖状のジカルボン酸および
/または分岐を有する鎖状のジオールの含有割合は、ポ
リエステルポリカーボネートポリオールの製造に用いる
ジカルボン酸成分およびジオール成分の合計モル数に基
づいて、分岐を有する鎖状のジカルボン酸および分岐を
有する鎖状のジオールの合計モル数が10モル%以上で
あることが好ましく、30モル%以上であることがより
好ましく、50モル%以上であることがさらに好まし
い。
れるポリエーテルポリオールとしては、環状エーテル
(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、トリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、メ
チルテトラヒドロフランなど)の開環重合により得られ
るポリエーテルジオール、グリコール(例えば、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサン
ジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2
−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナン
ジオール、1,10−デカンジオールなど)の重縮合に
より得られるポリエーテルジオールなどが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、1種類のものを使用
してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
J/g以下であるポリーテルポリオールを得るために
は、環状エーテルあるいはグリコールとして分岐を有す
る化合物を使用することが好ましい。
使用される共役ジエン重合体系ポリオールまたはポリオ
レフィン系ポリオールとしては、重合開始剤の存在下
に、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン、または共
役ジエンと他のモノマーをリビング重合法などにより重
合した後に、重合活性末端にエポキシ化合物を反応させ
て得られる、ポリイソプレンポリオール、ポリブタジエ
ンポリオール、ポリ(ブタジエン/イソプレン)ポリオ
ール、ポリ(ブタジエン/アクリロニトリル)ポリオー
ル、ポリ(ブタジエン/スチレン)ポリオール、あるい
はそれらの水素添加物などを挙げることができる。共役
ジエン重合体系ポリオールまたはポリオレフィン系ポリ
オールは、1種類のものを使用してもよいし、2種以上
を併用してもよい。
有機イソシアネート化合物としては特に制限はなく、通
常の熱可塑性ポリウレタンの製造に従来から使用されて
いる有機ジイソシアネートのいずれを使用してもよい。
有機イソシアネート化合物としては、例えば、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソ
シアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネー
ト、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、水素化キシリレンジイソシアネート等の脂肪族また
は脂環式ジイソシアネートなどを挙げることができる。
これらの有機ジイソシアネートは1種類のものを使用し
てもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中で
も、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを使
用することが好ましい。また、有機イソシアネート化合
物として、所望により、トリフェニルメタントリイソシ
アネートなどのような3官能以上の多価イソシアネート
化合物を併用することもできる。
鎖伸長剤としては特に制限はなく、通常の熱可塑性ポリ
ウレタンの製造に従来から使用されている鎖伸長剤のい
ずれを使用してもよい。鎖伸長剤としては、イソシアネ
ート基と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有
する分子量300以下の低分子化合物を使用することが
好ましい。そのような低分子化合物としては、例えば、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−
ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール、ビス(β−ヒドロキシエチ
ル)テレフタレート、キシリレングリコール等のジオー
ル類;ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、イソホロンジアミン、ピペラジンおよびその誘導
体、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレ
ンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジ
ヒドラジド等のジアミン類;アミノエチルアルコール、
アミノプロピルアルコール等のアミノアルコール類など
が挙げられる。これらの鎖伸長剤は1種類のものを使用
してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中
でも、炭素数が2〜10の脂肪族ジオールを使用するこ
とが好ましく、耐熱性、耐熱水性等に優れた熱可塑性ポ
リウレタンを得ることができることから、1,4−ブタ
ンジオールを使用することがより好ましい。
限されず、熱可塑性ポリウレタンの製造方法として、従
来から使用されている方法を利用することができる。そ
のような方法としては、例えば溶融重合、溶液重合など
の公知のウレタン化反応技術を利用した、プレポリマー
法、ワンショット法などの方法を挙げることができる。
中でも、実質的に溶媒の存在しない条件下で溶融重合を
行って熱可塑性ポリウレタンを製造する方法が、重合を
簡単にかつ円滑に行うことができる点から好ましい。特
に、溶融重合を多軸スクリュー型押出機を用いる連続溶
融重合法によって行うと、生産性も高くなり好ましい。
は、スズ系ウレタン化触媒を用いて熱可塑性ポリウレタ
ン形成反応を行うことができる。特に、熱可塑性ポリウ
レタンの製造原料の合計重量に基づいてスズ系ウレタン
化触媒をスズ原子に換算して0.5〜50ppmの割合
で用いて熱可塑性ポリウレタンを製造すると、分子量の
高い熱可塑性ポリウレタンを製造することができる。そ
のような熱可塑性ポリウレタンを使用すると、成形安定
性が良好であって、透明性に優れ、かつフィッシュアイ
の少ない外観の良好な成形品を得ることができる。スズ
系ウレタン化触媒としては、例えばジブチルスズジアセ
テート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズビス
(3−メルカプトプロピオン酸エトキシブチルエステ
ル)塩などを挙げることができる。
加工安定性の観点から、N,N−ジメチルホルムアミド
に0.5g/dlの濃度になるような量で熱可塑性ポリ
ウレタンを溶解させて、30℃で測定したときの対数粘
度が0.3dl/g以上であることが好ましく、同対数
粘度が0.5dl/g以上であることがより好ましい。
チロールプロパントリメタクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、トリメチロールプロパント
リグリシジルエーテルなどの紫外線や電子線による架橋
剤を含有していてもよい。
R、天然ゴム、EPDM、液状ポリイソプレン、スチレ
ン−共役ジエンブロック共重合体、オレフィン系エラス
トマー、軟質アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル等の他の重
合体を含有していてもよい。また、熱可塑性ポリウレタ
ンは、例えば、ガラスビーズ、ガラス繊維、タルク、炭
酸カルシウム、マイカ、クレー等の充填材を含有してい
てもよい。さらに、熱可塑性ポリウレタンには、必要に
応じて、熱可塑性ポリウレタンを製造する際に通常使用
されている熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃
剤、滑剤、着色剤、加水分解防止剤、結晶核剤、耐候性
改良材、防黴剤などの各種添加剤を適宜配合することも
できる。これらの架橋剤、他の重合体、充填材や各種添
加剤は、熱可塑性ポリウレタンの製造工程において、あ
るいは熱可塑性ポリウレタンを製造した後に配合するこ
とができる。
酢酸ビニル共重合体のケン化物としては、ガスバリアー
性、溶融成形性、熱可塑性ポリウレタンとの相容性の点
で、さらには、熱可塑性ポリウレタンとの多層構造体と
して用いる場合の層間接着強度確保の観点から、エチレ
ン含有率が10〜60モル%であるものを使用すること
が好ましく、エチレン含有率が20〜60モル%である
ものを使用することがより好ましい。また、エチレン−
酢酸ビニル共重合体のケン化物としては、ケン化度が9
0%以上であるものを使用することが好ましい。エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体のケン化物は、発明の主旨を損
なわない範囲であれば、エチレンおよび酢酸ビニル以外
の成分が共重合されたものであってもよい。
は、ASTM D−1238−65Tに準じて測定した
メルトインデックスが0.1〜25g/10分(190
℃、2160g荷重下で測定)であることが成形性の点
から好ましく、同メルトインデックスが0.3〜20g
/10分であることがより好ましい。エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のケン化物としては、1種類のものを使用
してもよいし、エチレン含有率、ケン化度、上記したメ
ルトインデックスなどが異なる2種以上のものを併用す
ることも可能である。
ン化物は、例えば、酢酸、プロピオン酸、乳酸等のカル
ボン酸;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸
ナトリウム、プロピオン酸カリウム、乳酸ナトリウム、
乳酸カリウム等のカルボン酸のアルカリ金属塩;リン
酸、亜リン酸、リン酸ナトリウム、リン酸リチウム、リ
ン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等のリン
酸化合物またはそのアルカリ金属塩;オルトホウ酸、メ
タホウ酸、四ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸リチウ
ム、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリメチル、ホウ砂等の
ホウ酸類、ホウ酸類のアルカリ金属塩、ホウ酸エステル
などを含有していてもよい。
重合体のケン化物に含有させる方法としては、特に制限
はなく、例えば、上記の化合物が溶解している水溶液に
粉末、粒状、球状、円柱形、ペレット状等の任意の形状
のエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物を浸漬さ
せ、必要に応じて乾燥する方法;エチレン−酢酸ビニル
共重合体のケン化物を溶融させて上記の合物を混合する
方法;エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物を適当
な溶媒に溶解させて上記の合物を混合する方法などが例
示される。
には、必要に応じて、可塑剤、熱安定剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、着色剤、加水分解防止
剤、結晶核剤、耐候性改良材、防黴剤などの各種添加剤
を適宜配合することもできる。
にアミド結合を有し、加熱溶融が可能なものであれば特
に制限されない。使用可能なポリアミドとしては、例え
ば、3員環以上のラクタムを開環重合して得られるポリ
アミド(ポリラクタム)、ω−アミノ酸の重縮合により
得られるポリアミド、二塩基酸とジアミンとの重縮合に
より得られるポリアミドなどを挙げることができる。ポ
リアミドは、1種類のものを使用してよいし、2種以上
を併用してもよい。
は、例えば、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、
カプリルラクタム、ラウリルラクタム、α−ピロリドン
などを挙げることができる。また、ポリアミドの原料で
あるω−アミノ酸としては、例えば、6―アミノカプロ
ン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、1
1−アミノウンデカン酸などを挙げることができる。
は、例えば、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、
3,3−ジエチルコハク酸、グルタル酸、2,2−ジメ
チルグルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸
等の脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロペンタンジカ
ルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカ
ルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,4−
フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキ
シジ酢酸、ジフェン酸、4,4’−オキシジ安息香酸、
ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニ
ルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ジフ
ェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸などを挙げ
ることができる。
しては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミ
ン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミ
ン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジ
アミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、3−
メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリ
メチル−1,6−ヘキサンジアミン、2−メチル−1,
8−オクタンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジ
アミン等の脂肪族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、
メチルシクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン等
の脂環式ジアミン;p−フェニレンジアミン、m−フェ
ニレンジアミン、キシリレンジアミン、4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニル
スルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等の
芳香族ジアミンなどを挙げることができる。
ラス繊維、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、クレー等
の充填材を含有していてもよい。また、ポリアミドに
は、必要に応じて、熱可塑性ポリウレタンを製造する際
に通常使用されている熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、難燃剤、滑剤、着色剤、加水分解防止剤、結晶核
剤、耐候性改良材、防黴剤などの各種添加剤を適宜配合
することもできる。
いて、熱可塑性ポリウレタンとエチレン−酢酸ビニル共
重合体のケン化物および/またはポリアミドの重量割合
は、特に制限されるものではないが、一般に、熱可塑性
ポリウレタンの重量/エチレン−酢酸ビニル共重合体の
ケン化物とポリアミドの合計重量=98/2〜2/98
の範囲内である。
220℃で1時間溶融下に滞留させた時の溶融張力の保
持率が10%以上であることが必要である。溶融張力の
保持率は、以下の式(1)に従って算出される値であ
り、熱可塑性ポリウレタン組成物を溶融状態としたとき
のゲル化の進行の度合いに対応するものである。溶融張
力の保持率が10%未満の場合、エチレン−酢酸ビニル
共重合体のケン化物および/またはポリアミドと熱可塑
性ポリウレタンからなる熱可塑性ポリウレタンを溶融状
態としたときのゲル化の進行が著しく、本発明の目的に
適うものではない。溶融張力の保持率(%)=溶融滞留
後の溶融張力/溶融滞留前の溶融張力×100 (1)
20℃で1時間溶融下に滞留させた時の溶融張力の保持
率は15%以上であることが好ましく、20%以上であ
ることがさらに好ましい。
レタン組成物を溶融し、得られた溶融物を大気中に押出
してストランドとし、このストランドを一定の速度で引
き取る際に観測される張力である。本発明の熱可塑性ポ
リウレタン組成物は、通常、220℃に調整した直径1
mmのノズルから2m/分の割合で大気中に押し出し、
5m/分の速度で引き取ったときの溶融粘度が0.1g
以上である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/また
はポリアミド、熱可塑性ポリウレタンおよび分子量が5
0以上の水酸基を含有する化合物を溶融混練することに
よって製造することができる。
満の場合、該化合物は揮発性が高く、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のケン化物および/またはポリアミド並び
に熱可塑性ポリウレタンと溶融混練することが困難とな
る。水酸基を含有する化合物の分子量の上限値には特に
制限はないが、20000程度以下であることが実用的
な範囲である。水酸基を含有する化合物の分子量は、6
0〜18000の範囲内であることが好ましい。
ール性水酸基を有する化合物が好ましい。また、水酸基
を含有する化合物1分子当たりの平均水酸基数は、1〜
5の範囲内であることが好ましく、1.5〜4の範囲内
であることがより好ましく、2〜3.5の範囲内である
ことがさらに好ましい。
ば、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンチル
アルコール、n−オクタノール、ベンジルアルコール等
の炭素数が3以上のモノアルコール類;エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブタンジオール、2−メ
チル−1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、3
−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオー
ル、ヘプタンジオール、オクタンジオール、2−メチル
−1,8−オクタンジオール、ノナンジオール、デカン
ジオール、シクロヘキサンジメタノール等の炭素数が2
以上のジオール類;グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ブタントリオール、ヘキサントリオール、トリメチ
ロールブタン、トリメチロールペンタン、ペンタエリス
リトール等の3官能以上の多価アルコール類;水酸基を
末端に有するスチレン−共役ジエンブロック共重合体ま
たはその水素添加物;ポリエステルポリオール、ポリエ
ーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリ
エステルカーボネートポリオール、ポリオレフィン系ポ
リオール等の高分子ポリオールなどが挙げられる。高分
子ポリオールの具体例としては、熱可塑性ポリウレタン
の製造原料として例示したものが挙げられる。また、こ
れらの高分子ポリオール、鎖伸長剤および有機イソシア
ネート化合物を、それらに含まれる水酸基のモル数の合
計がイソシアネート基のモル数よりも過剰となるような
割合で反応させて製造されるウレタン系プレポリマー
も、水酸基を含有する化合物として使用することができ
る。これらの中でも、水酸基を含有する化合物として
は、ジオール類、多価アルコール類または高分子ポリオ
ールがより好適である。水酸基を含有する化合物として
は、1種類のものを使用してもよいし、2種類以上を併
用してもよい。
明の熱可塑性ポリウレタン組成物を確実に製造する観点
から、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリ
アミドおよび熱可塑性ポリウレタンの合計重量100重
量部に対し、0.5〜50重量部の範囲内であることが
好ましい。
および/またはポリアミド、熱可塑性ポリウレタンおよ
び分子量が50以上の水酸基を含有する化合物の溶融混
練は、単軸または二軸タイプの押出機、ミキシングルロ
ール、ニーダー等の公知の装置を使用して実施すること
ができるが、混練度の高い二軸タイプの押出機を使用し
て実施することが好ましい。溶融混練は、150〜25
0℃の範囲の温度で実施することができるが、180〜
230℃の範囲内で実施することが好ましい。溶融混練
に先立ち、上記した各成分を予めドライブレンドしてお
くことも可能である。
るため、除湿乾燥機などを用いて乾燥処理を行うことが
望ましい。また、成形機のホッパー口は、防湿エアーや
窒素等の不活性ガスでシールしておくことが望ましい。
押出成形、射出成形、ブロー成形、カレンダー成形、プ
レス成形、圧縮成形、真空成形や圧空成形など各種の成
形法を利用して、例えば、フィルム、シートやパイプ、
またはフィルムやシートから得た袋状成形品、シートを
熱成形して得た成形品、ブロー成形によって得られた成
形品、予め成形したフィルムまたはシートを押出し機の
フラットダイから出た直後のフィルムまたはシートと圧
着して積層する(ドライラミネーション法)ことにより
得た成形品、さらには射出成形により得た成形品など、
各種の形状を有する成形品とすることができる。
他の材料からなる成形品と複合化した複合成形体とする
ことも可能である。他の材料としては、例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、ポリブテン等のポリオレフィン;エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、
アイオノマー等のオレフィンを主体とする共重合体;熱
可塑性ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体の
ケン化物、ポリアミド、塩化ビニリデン系重合体、塩化
ビニル系重合体、ポリエステル、ポリカーボネートやア
クリル系重合体、ABS樹脂、ポリアクリロニトリルな
どの各種の重合体;アルミニウム、銅、ニッケル等の金
属;紙、不織布などが挙げられるが、これらの中でもポ
リアミド、熱可塑性ポリウレタンまたはエチレン−酢酸
ビニル共重合体のケン化物が好ましい。
限定されるものではないが、押出ラミネート法、ドライ
ラミネート法、押出ブロー成形法、共押出ラミネート
法、共押出シート成形法、共押出パイプ成形法、共押出
ブロー成形法、共射出成形法、溶液コート法などが挙げ
られる。また、複合成形体は、所望により、真空成形、
圧空成形、ブロー成形などにより二次加工することもで
きる。
ィルム、複層構造のチューブなど各種の形状を有するも
のを包含する。また、複合成形体は、複数の層から形成
される多層構造体を包含する。
リウレタンからなる層、エチレン−酢酸ビニル共重合体
のケン化物および/またはポリアミドからなる層と、本
発明の熱可塑性ポリウレタン組成物からなる層を有する
多層構造体を包含し、中でも、本発明の熱可塑性ポリウ
レタン組成物からなる層を最外層として有するものが高
い実用性を有する。
ポリウレタンからなる層(A)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体のケン化物および/またはポリアミドからなる
層(B)、および本発明の熱可塑性ポリウレタン組成物
からなる層(C)の数には特に制限はない。また、多層
構造体は、他の材料からなる層(D)を含有していても
よい。
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重
合体樹脂、ポリアルキルアクリレート系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂等の他の樹脂;紙;布帛;アルミニウム、
銅、ニッケル等の金属などが挙げられる。
ン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/またはポリ
アミドからなる層(B)は直接に積層されていることが
望ましいが、本発明の趣旨を阻害しないのであれば、両
者の間に層間接着剤の層(AD)の介在を排除するもの
ではない。そのような層間接着剤としては、例えば、エ
チレン性不飽和カルボン酸またはその無水物(例えば、
無水マレイン酸)を付加またはグラフト化したポリオレ
フィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エ
ステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル)共
重合体などが挙げられる。
で、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/
またはポリアミドからなる層(B)を(B)で、本発明
の熱可塑性ポリウレタン組成物からなる層(C)を
(C)で、他の材料からなる層(D)を(D)で、そし
て、層間接着剤の層(AD)を(AD)で略記すると、
多層構造体の構成としては、例えば、(C)/(A)/
(B)、(A)/(B)/(A)/(C)、(C)/
(A)/(B)/(A)/(C)、(C)/(A)/
(B)/(D)/(B)/(A)/(C)、(C)/
(AD)/(A)/(B)、(C)/(AD)/(A)
/(B)/(A)/(AD)/(C)などが挙げられ
る。
は特に制限されず、多層構造体を構成する熱可塑性ポリ
ウレタンやエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物や
ポリアミドの特性、多層構造体の全体の層数、多層構造
体の成形法や多層構造体の用途などに応じて適宜調節さ
れるが、一般には、熱可塑性ポリウレタンの層(A)は
1層あたり10〜5000μmの範囲内の厚さ、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/またはポリ
アミドからなる層(B)は1層あたり1〜1000μm
の範囲内の厚さ、本発明の熱可塑性ポリウレタン組成物
からなる層(C)は1層あたり50〜10000μmの
範囲内の厚さとしておくことが、多層構造体の製造が容
易である点、各層の間の層間接着強度確保などの点から
好ましい。また、熱可塑性ポリウレタンの層(A)とエ
チレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/または
ポリアミドからなる層(B)の厚さの比率には特に制限
はないが、一般に、層(A)/層(B)=100/1〜
1/100の範囲である。
タンやエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物やポリ
アミド、本発明の熱可塑性ポリウレタンを共押出して製
造することが効率的であるが、ポリウレタンからなる層
(A)とエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物やポ
リアミドからなる層(B)を有する多層構造体を予め製
造しておき、該多層構造体の表面に、本発明の熱可塑性
ポリウレタン組成物からなる層(C)を、押出成形、射
出成形、溶液コート法などによって形成することで製造
することもできる。
ガスバリヤー性あるいは柔軟性が生かされる各種の用途
に使用することができる。何ら限定されるものではない
が、例えば、酸素を嫌う食品や医療用薬剤の包装材料;
衣料用包装材料;その他の製品用の包装材料;窓枠材、
壁紙、化粧板等の建材;電気絶縁用フィルム;粘着フィ
ルムやテープ用基材;マーキングフィルム;農業用フィ
ルム;金属板やその他の材料とのラミネート用フィル
ム;テーブルクロス、レインコート、傘、カーテン、マ
ット、カバー類などの衣料、雑貨用途;密閉性などを目
的とした各種パッキン付き工業部品;アシストグリッ
プ、ハンドル、エアバックカバー等の自動車用内装部
品;水中眼鏡等のスポーツ用品、靴、鞄、バックなどの
袋状物、箱状物、家具用化粧材、チューブ、ベルト、ホ
ース、タイヤ、各種ロール、スクリーン、キャスター、
ギヤ、パッキング材、ライニング、電線被覆、各種継ぎ
手、バルブ部品、機械部品などの各種用途の素材として
有用である。
て、熱可塑性ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体のケン化物またはポリアミドの成形品を製造する際
に生じた成形ロス部分や該成形品のスクラップ(以下、
単に「スクラップ」と略称することがある)を熱可塑性
ポリウレタン組成物を製造する際の原料の少なくとも一
部として使用することができる。
性ポリウレタンからなる発泡体、繊維、シートやフィル
ム;ポリアミドからなる発泡体、繊維、フィルム、シー
トや板などの1種類の重合体からなる成形品、熱可塑性
ポリウレタンとエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物あるいは熱可塑性ポリウレタンとポリアミドなどの2
種以上の重合体からなる重合体組成物から構成される各
種成形品、さらには、熱可塑性ポリウレタンからなる
層、エチレン−ビニルアルコール共重合体および/また
はポリアミドからなる層を有する多層構造体など種々の
ものが包含される。
ロー成形、カレンダー成形など各種の成形法を利用して
製造することができる。成形品の製造工程で生じる成形
ロス部分としては、例えば、成形品や多層構造体の製造
において立ち上げ時や終了時に発生する放流物、フィル
ムやシートの製造時に発生する両端部のトリム物、射出
成形やブロー成形による多層構造体の製造時に発生する
スプルー、あるいは成形品や多層構造体の製造における
品質不良品などが挙げられる。また、上記の成形品のス
クラップとしては、一般消費者に使用された後の製品、
産業廃棄物からの回収物、またはこれらを破砕した物な
どが挙げられる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物またはポリア
ミド、熱可塑性ポリウレタンおよび分子量が50以上の
水酸基を含有する化合物とともに溶融混練することによ
って、本発明の熱可塑性ポリウレタン組成物を製造する
ことができる。
ン−酢酸ビニル共重合体のケン化物またはポリアミドを
構成成分として含有する場合、上記の溶融混練におい
て、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物またはポ
リアミドの使用を省略することができる。また、成形ロ
ス部分やスクラップが熱可塑性ポリウレタンを構成成分
として含有する場合、上記の溶融混練において、熱可塑
性ポリウレタンの使用を省略することができる。さら
に、成形ロス部分やスクラップが、熱可塑性ポリウレタ
ンとエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/
またはポリアミドを構成成分として含有する場合、所望
により、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物およ
び/またはポリアミドと熱可塑性ポリウレタンの両者の
使用を省略することもできる。すなわち、成形ロス部分
やスクラップが、熱可塑性ポリウレタンからなる層とエ
チレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/または
ポリアミドからなる層を有する多層構造体を製造する際
に生じた成形ロス部分および/または該成形品のスクラ
ップ(a)および/または熱可塑性ポリウレタンとエチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/またはポ
リアミドからなる重合体組成物から構成される成形品を
製造する際に生じた成形ロス部分および/または該成形
品のスクラップ(b)である場合には、本発明の熱可塑
性ポリウレタンの製造原料の100%を該成形ロス部分
やスクラップで構成し、分子量が50以上の水酸基を含
有する化合物と溶融混練することによって本発明の熱可
塑性ポリウレタン組成物を製造することもできる。
可塑性ポリウレタン組成物の製造原料中に占める割合
は、該成形ロス部分やスクラップの組成、該成形ロス部
分やスクラップを構成する成分の劣化の程度など、種々
の条件を考慮して決定することができる。
塑性ポリウレタン組成物の製造原料の少なくとも一部と
して使用する場合においても、溶融混練の操作、条件等
は先に説明したものから特別に変更されるものではな
い。
は、成形ロス部分やスクラップに由来するエチレン−酢
酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアミド、熱可塑性ポ
リウレタンの重量を加算して、本発明の熱可塑性ポリウ
レタン組成物の製造原料として使用されるエチレン−酢
酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアミドおよび熱可塑
性ポリウレタンの合計重量を算出し、該重量に基づいて
水酸基を含有する化合物の使用量を先に説明した範囲と
すればよいが、成形ロス部分やスクラップ、エチレン−
酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアミドおよび熱可
塑性ポリウレタンの合計重100重量部に対し、水酸基
を含有する化合物を0.5〜50重量部の割合とするこ
とが、より簡便な算定法である。なお、本発明の熱可塑
性ポリウレタン組成物の製造原料の100%を成形ロス
部分やスクラップで構成する場合には、該成形ロス部分
やスクラップの100重量部に対し、水酸基を含有する
化合物を0.5〜50重量部の割合とすることが、水酸
基を含有する化合物の使用量のより簡便な算定法であ
る。
るが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定される
ものではない。
て、高分子ポリオールの数平均分子量および結晶化エン
タルピー(ΔH)、熱可塑性ポリウレタンの対数粘度お
よびJIS−A硬度、並びに多層構造体における熱可塑
性ポリウレタンの層とエチレン−酢酸ビニル共重合体の
ケン化物の層の層間の接着強度、熱可塑性ポリウレタン
組成物の溶融張力およびその保持率、並びに成形品の外
観は次のようにして測定または評価した。
いて数平均分子量を算出した。
(ΔH) 示差走査熱量計〔理学電気社製、「TAS10」(商品
名)〕を使用し、窒素気流下(100ml/分)で下記
に示す行程で高分子ポリオール(サンプル量:約10m
g)の熱量測定を行い、行程3におけるピーク面積によ
り結晶化エンタルピー(ΔH)を算出した。 行程1:室温から100℃まで100℃/分の速度で昇
温し、100℃で3分間保持する。 行程2:100℃から−100℃まで10℃/分の速度
で降温し、−100℃で1分間保持する。 行程3:−100℃から100℃まで10℃/分の速度
で昇温する。
ンを、濃度が0.5g/dlになるように溶解し、得ら
れた熱可塑性ポリウレタン溶液の30℃における流下時
間をウベローデ型粘度計を用いて測定し、下式に従って
対数粘度を求めた。 対数粘度=〔ln(t/t0)〕/c 〔上記式中、tは熱可塑性ポリウレタン溶液の流下時間
(秒)、t0は溶媒の流下時間(秒)、cは熱可塑性ポ
リウレタン溶液の濃度(g/dl)を表す。〕
×100mm;厚さ:12mm)の硬度(ショアA硬
度)をJIS K−6301に準じて測定した。
10枚について、80℃の温水中に3秒間浸漬した後、
熱可塑性ポリウレタンの層とエチレン−酢酸ビニル共重
合体のケン化物の層の間のT型剥離強度を23℃、65
%RHの条件下で引張試験機〔オートグラフ(商品
名)、島津製作所(株)社製〕を使用して測定した。
よびその保持率 (株)東洋精機製作所製のキャピログラフ(商品名)を
使用して測定した。すなわち、装置内にて90℃で1時
間真空乾燥処理した熱可塑性ポリウレタン組成物を、2
20℃に設定されたシリンダーに投入して6分間加熱し
て溶融し、次いで220℃に設定されたノズル(直径:
1mm、L/D=10)から2m/分の速度で25℃の
大気中に押出してストランドとし、このストランドを5
m/分の速度で引き取る際の張力を測定した。シリンダ
ー内で6分加熱した後、シリンダー内で220℃にてさ
らに54分間保持した(シリンダー内の滞留時間は合計
して1時間となる)後に押出しを行った時に観測される
溶融張力を1時間溶融滞留した後の溶融張力とした。ま
た、シリンダー内で6分加熱した後、シリンダー内に保
持することなく押出しを行った時に観測される溶融張力
を溶融滞留前の溶融張力とし、前記した式(1)に従っ
て、溶融張力の保持率を算出した。
観を目視にて観察し、下記のA〜Cの基準に従って評価
した。 A:ゲルやフィッシュアイが存在していない。 B:微少なゲルやフィッシュアイが存在する。 C:ゲルやフィッシュアイの存在、厚さのむらが顕著で
ある。
リウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物、ポリアミドおよび水酸基を含有する化合物およびそ
の略号は以下のとおりである。 〔熱可塑性ポリウレタン〕熱可塑性ポリウレタンA(略号:TPU−A) 3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸を
参考例1と同様にして反応させて製造した、数平均分子
量が1000であって、結晶化エンタルピー(ΔH)が
0J/gのポリエステルジオール、4,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアナートおよび1,4−ブタンジオー
ルを1:2.4:1.4のモル比で参考例2と同様にし
て反応させて得られた、対数粘度が0.9dl/gであ
って、JIS−A硬度が90の熱可塑性ポリウレタン。熱可塑性ポリウレタンB(略号:TPU−B) 3−メチル−1,5−ペンタンジオールとセバシン酸を
参考例1と同様にして反応させて製造した、数平均分子
量が2000であって、結晶化エンタルピー(ΔH)が
35J/gのポリエステルジオール、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアナートおよび1,4−ブタンジオ
ールを1:4.6:3.6のモル比で参考例2と同様に
して反応させて得られた、対数粘度が0.9dl/gで
あって、JIS−A硬度が90の熱可塑性ポリウレタ
ン。熱可塑性ポリウレタンC(略号:TPU−C) エチレングリコールとプロピレングリコールの混合物
〔前者/後者=5/1(モル比)〕とアジピン酸を参考
例1と同様にして反応させて製造した、数平均分子量が
2000であって、結晶化エンタルピー(ΔH)が36
J/gのポリエステルジオール、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアナートおよび1,4−ブタンジオール
を1:4.2:3.2のモル比で参考例2と同様にして
反応させて得られた、対数粘度が0.9dl/gであっ
て、JIS−A硬度が90の熱可塑性ポリウレタン。熱可塑性ポリウレタンD(略号:TPU−D) 1,4−ブタンジオールとアジピン酸を参考例1と同様
にして反応させて製造した、数平均分子量が2000で
あって、結晶化エンタルピー(ΔH)が77J/gのポ
リエステルジオール、4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアナートおよび1,4−ブタンジオールを1:4.
2:3.2のモル比で参考例2と同様にして反応させて
得られた、対数粘度が0.9dl/gであって、JIS
−A硬度が90の熱可塑性ポリウレタン。熱可塑性ポリウレタンE(略号:TPU−E) 1,9−ノナンジオールとアジピン酸を参考例1と同様
にして反応させて製造した、数平均分子量が2000で
あって、結晶化エンタルピー(ΔH)が90J/gのポ
リエステルジオール、4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアナートおよび1,4−ブタンジオールを1:4.
4:3.4のモル比で参考例2と同様にして反応させて
得られた、対数粘度が0.9dl/gであって、JIS
−A硬度が90の熱可塑性ポリウレタン。熱可塑性ポリウレタンF(略号:TPU−F) 数平均分子量が1000であって、結晶化エンタルピー
(ΔH)が90J/gのポリ(テトラメチレン)エーテ
ルグリコール〔PTMG−1000(商品名)、三菱化
学(株)社製〕、4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アナートおよび1,4−ブタンジオールを1:2.7:
1.7のモル比で参考例2と同様にして反応させて得ら
れた、対数粘度が0.9dl/gであって、JIS−A
硬度が90の熱可塑性ポリウレタン。熱可塑性ポリウレタンG(略号:TPU−G) 3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸を
反応させて製造した、数平均分子量が1500であっ
て、結晶化エンタルピー(ΔH)が0J/gのポリエス
テルジオール、4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ナートおよび1,4−ブタンジオールを1:3.6:
2.6のモル比で反応させて得られた、対数粘度が0.
9dl/gであって、JIS−A硬度が90の熱可塑性
ポリウレタン。熱可塑性ポリウレタンH(略号:TPU−H) 3−メチ
ル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸を反応させ
て製造した、数平均分子量が750であって、結晶化エ
ンタルピー(ΔH)が0J/gのポリエステルジオー
ル、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートおよ
び1,4−ブタンジオールを1:2.02:1.02の
モル比で反応させて得られた、対数粘度が0.9dl/
gであって、JIS−A硬度が90の熱可塑性ポリウレ
タン。
物〕 「エバールE105」(商品名、(株)クラレ製)〔略
号:EVOH〕 〔ポリアミド〕 「UBEナイロン1013B」(商品名、宇部興産
(株)社製)〔略号:PA〕
ルプロパンの混合物(モル比:前者/後者=11/1)
およびアジピン酸を参考例1と同様にして反応させて製
造したポリエステルポリオール(1分子当たりの水酸基
数:2.4、数平均分子量:1000)水酸基含有化合物−2(略号:P−2) エチレングリコール(分子量:62)水酸基含有化合物−3(略号:P−3) 数平均分子量が1000のポリテトラメチレンエーテル
グリコール〔PTMG−1000(商品名)、三菱化学
(株)社製〕水酸基含有化合物−4(略号:P−4) 3−メチル−1,5−ペンタンジオールとトリメチロー
ルプロパンの混合物(モル比:前者/後者=7.25/
1)およびアジピン酸を参考例1と同様にして反応させ
て製造したポリエステルポリオール(1分子当たりの水
酸基数:2.4、数平均分子量:600)水酸基含有化合物−5(略号:P−5) 3−メチル−1,5−ペンタンジオールとトリメチロー
ルプロパンの混合物(モル比:前者/後者=53/1)
およびアジピン酸を参考例1と同様にして反応させて製
造した(ただし、スズ系ウレタン化触媒の添加は省略し
た)ポリエステルポリオール(1分子当たりの水酸基
数:2.2、数平均分子量:2000)
例) 87.4kgの3−メチル−1,5−ペンタンジオール
および85.9kgのアジピン酸を反応器に仕込み、常
圧下、200℃で生成する水を系外に留去しながらエス
テル化反応を行った。反応物の酸価が30mgKOH/
g以下になった時点で、チタン系重合触媒としてテトラ
イソプロピルチタネート30mgを加え、200〜10
0mmHgに減圧しながら反応を続けた。酸価が1.0
mgKOH/gになった時点で真空ポンプにより徐々に
真空度を上げて反応を完結させた。その後、100℃に
冷却し、反応混合物に水を3重量%加えて攪拌しながら
2時間加熱することにより、チタン系重合触媒を失活さ
せ、次いで減圧下で水を留去した。得られた生成物に、
スズ系ウレタン化触媒としてジブチルスズジアセテート
を10ppmとなる割合で加え、チタン系触媒を失活し
た後にスズ系ウレタン化触媒を添加した、数平均分子量
が1500であって、結晶化エンタルピー(ΔH)が0
J/gのポリエステルポリオールを得た。
例) 同方向に回転する二軸押出機(シリンダーの直径:30
mmφ、L/D=36)に、80℃に加熱したポリエス
テルポリオールおよび1,4−ブタンジオールと、50
℃に加熱した4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナ
ートを連続的に供給し、押出し機のシリンダー温度を2
60℃に保って連続溶融重合を行い、生成した熱可塑性
ポリウレタンをストランド状に水中に押出し、切断して
熱可塑性ポリウレタンのペレットを製造した。得られた
熱可塑性ポリウレタンのペレットを80℃で24時間真
空乾燥した。
H並びに水酸基を含有する化合物(P−1)を、表1に
示した配合割合となるように二軸押出機〔TEX−30
(商品名)、日本製鋼所製;シリンダーの直径:30m
m、L/D=30〕に連続的に供給して、シリンダー温
度190〜210℃およびスクリュー回転数200rp
mの条件で溶融混練し、得られた溶融物をストランド状
で水中に連続的に押し出し、次いでペレタイザーで切断
し、ペレットを得た。得られたペレットを60℃で4時
間除湿乾燥することにより本発明の熱可塑性ポリウレタ
ン組成物を得た。得られた熱可塑性ポリウレタン組成物
の溶融張力を前記の方法で測定し、220℃で1時間溶
融下に滞留させた時の溶融張力保持率を算出した。結果
を表1に示す。 (2)成形品の製造 上記で得られた熱可塑性ポリウレタン組成物を、シリン
ダーの直径25mm、L/D=26の単軸押出機を用い
て、シリンダー温度190〜210℃の条件下で溶融
し、2kg/hrの速度で幅40cmのT型ダイからシ
ート状に吐出して、厚さ100μmのシートを作製し
た。10時間連続して成形を行った時点で得られるシー
トの外観を目視にて観察したところ、ゲルやフィッシュ
アイは認められなかった(評価:A)。なお、この間の
製造安定性は良好(押出し機のスクリュー先端圧は変動
せず、また、吐出も安定していた)であった。
よび水酸基含有化合物を、表1に示した配合割合となる
ように二軸押出機〔TEX−30(商品名)、日本製鋼
所製;シリンダーの直径:30mm、L/D=30〕に
連続的に供給して、シリンダー温度190〜210℃お
よびスクリュー回転数200rpmの条件で溶融混練
し、得られた溶融物をストランド状で水中に連続的に押
し出し、次いでペレタイザーで切断し、ペレットを得
た。得られたペレットを60℃で4時間除湿乾燥するこ
とにより熱可塑性ポリウレタン組成物を得た。得られた
熱可塑性ポリウレタン組成物の溶融張力を前記の方法で
測定し、220℃で1時間溶融下に滞留させた時の溶融
張力保持率を算出した。結果を表1に示す。また、得ら
れた熱可塑性ポリウレタン組成物を、シリンダーの直径
25mm、L/D=26の単軸押出機を用いて、シリン
ダー温度190〜210℃の条件下で溶融し、2kg/
hrの速度で幅40cmのT型ダイからシート状に吐出
して、厚さ100μmのシートを作製した。10時間連
続して成形を行った時点で得られるシートの外観を表1
に示す。また、この間の製造安定性を表1に併せて示
す。
(P−1)を使用しなかったこと以外は実施例1の
(1)と同様の操作により、熱可塑性ポリウレタン組成
物を得た。得られた熱可塑性ポリウレタン組成物の溶融
張力の測定を試みたが、押し出された溶融物が自重によ
って切断してしまい、溶融張力を測定することができな
かった。また、得られた熱可塑性ポリウレタン組成物
を、シリンダーの直径25mm、L/D=26の単軸押
出機を用いて、シリンダー温度190〜210℃の条件
下で溶融し、2kg/hrの速度で幅40cmのT型ダ
イからシート状に吐出して、厚さ100μmのシートを
作製した。10時間連続して成形を行った時点で得られ
るシートの外観を表1に示す。また、この間の製造安定
性を表1に併せて示す。
(P−1)の配合量を表1に示したように変更したこと
以外は実施例1の(1)と同様の操作により、熱可塑性
ポリウレタン組成物を得た。得られた熱可塑性ポリウレ
タン組成物の溶融張力を前記の方法で測定し、220℃
で1時間溶融下に滞留させた時の溶融張力保持率を算出
した。結果を表1に示す。また、得られた熱可塑性ポリ
ウレタン組成物を、シリンダーの直径25mm、L/D
=26の単軸押出機を用いて、シリンダー温度190〜
210℃の条件下で溶融し、2kg/hrの速度で幅4
0cmのT型ダイからシート状に吐出して、厚さ100
μmのシートを作製した。10時間連続して成形を行っ
た時点で得られるシートの外観を表1に示す。また、こ
の間の製造安定性を表1に併せて示す。
せたTPU−Aと予め乾燥させたEVOHを2台の押出
機よりシリンダー温度210℃にて各々溶融して押し出
し、溶融樹脂の合流部にて合流させた後、Tダイよりシ
ート状に押し出し、冷却することにより多層構造体〔3
層構成のシート;TPU−Aの層/EVOHの層/TP
U−Aの層=100μm/50μm/100μm(各層
の厚さ)〕を製造した。得られた多層構造体における層
間の接着強度を測定したところ、3.4kg/cmであ
った。また、10時間連続して成形を行った時点で得ら
れる多層構造体(3層シート)の外観を目視にて観察し
たところ、ゲルやフィッシュアイは認められなかった
(評価:A)。なお、この間の製造安定性は良好(押出
し機のスクリュー先端圧は変動せず、また、吐出も安定
していた)であった。得られた多層構造体を粉砕してス
クラップ(S−1)とした。 (2)熱可塑性ポリウレタン組成物の製造 予め乾燥させた上記のスクラップ(S−1)〔供給速
度:200g/分〕と水酸基を含有する化合物(P−
1)〔供給速度:10g/分〕を二軸押出機〔TEX−
30(商品名)、日本製鋼所製;シリンダーの直径:3
0mm、L/D=30〕に連続的に供給して、シリンダ
ー温度190〜210℃およびスクリュー回転数200
rpmの条件で溶融混練し、得られた溶融物をストラン
ド状で水中に連続的に押し出し、次いでペレタイザーで
切断し、ペレットを得た。得られたペレットを60℃で
4時間除湿乾燥することにより熱可塑性ポリウレタン組
成物を得た。得られた熱可塑性ポリウレタン組成物の溶
融張力を前記の方法で測定し、220℃で1時間溶融下
に滞留させた時の溶融張力保持率を算出した。結果を表
2に示す。 (3)多層構造体(5層シート)の製造 Tダイ型共押出しシート成形装置を用いて、予め乾燥さ
せた上記(2)で得られた熱可塑性ポリウレタン組成
物、予め乾燥させたTPU−Aと予め乾燥させたEVO
Hを3台の押出し機より各々溶融して押し出し、溶融樹
脂の合流部にて合流させた後、210℃に設定したフィ
ードブロック型のダイ(Tダイ)よりシート状に押し出
し、冷却することにより多層構造体〔5層構成のシー
ト;熱可塑性ポリウレタン組成物の層/TPU−Aの層
/EVOHの層/TPU−Aの層/熱可塑性ポリウレタ
ン組成物の層=200μm/100μm/50μm/1
00μm/200μm(各層の厚さ)〕を製造した。な
お、上記において、熱可塑性ポリウレタン組成物の押し
出しは、シリンダーの直径:65mm、L/D=22の
単軸押出機を使用して、シリンダー温度190〜210
℃の条件で行った。TPU−Aの押し出しは、シリンダ
ーの直径:40mm、L/D=26の単軸押出機を使用
して、シリンダー温度190〜210℃の条件で行っ
た。また、EVOHの押し出しは、シリンダーの直径:
40mm、L/D=22の単軸押出機を使用して、シリ
ンダー温度190〜225℃の条件で行った。10時間
連続して成形を行った時点で得られる多層構造体(5層
シート)の外観およびこの間の製造安定性を表2に示
す。
U−Dを使用したこと以外は、実施例16の(1)と同
様の操作を行うことにより、多層構造体〔3層構成のシ
ート;TPU−Dの層/EVOHの層/TPU−Dの層
=100μm/50μm/100μm(各層の厚さ)〕
を製造した。得られた多層構造体における層間の接着強
度を測定したところ、0.9kg/cmであった。ま
た、10時間連続して成形を行った時点で得られる多層
構造体(3層シート)の外観を目視にて観察したとこ
ろ、ゲルやフィッシュアイは認められなかった(評価:
A)。なお、この間の製造安定性は良好(押出し機のス
クリュー先端圧は変動せず、また、吐出も安定してい
た)であった。得られた多層構造体を粉砕してスクラッ
プ(S−2)とした。 (2)熱可塑性ポリウレタン組成物の製造 実施例16の(1)で得られたスクラップ(S−1)ま
たは上記で得られたスクラップ(S−2)〔いずれも供
給速度:200g/分〕および表2に記載した水酸基を
含有する化合物〔供給速度:40g/分(実施例1
7)、4g/分(実施例18)、10g/分(実施例1
9および20)〕を二軸押出機〔TEX−30(商品
名)、日本製鋼所製;シリンダーの直径:30mm、L
/D=30〕に連続的に供給して、シリンダー温度19
0〜210℃およびスクリュー回転数200rpmの条
件で溶融混練し、得られた溶融物をストランド状で水中
に連続的に押し出し、次いでペレタイザーで切断し、ペ
レットを得た。得られたペレットを60℃で4時間除湿
乾燥することにより熱可塑性ポリウレタン組成物を得
た。得られた熱可塑性ポリウレタン組成物の溶融張力を
前記の方法で測定し、220℃で1時間溶融下に滞留さ
せた時の溶融張力保持率を算出した。結果を表2に示
す。 (3)多層構造体(5層シート)の製造 Tダイ型共押出しシート成形装置を用いて、上記で得ら
れたそれぞれの熱可塑性ポリウレタン組成物(予め乾燥
させた)、予め乾燥させた熱可塑性ポリウレタン〔TP
U−A(実施例17〜19)またはTPU−D(実施例
20)〕および予め乾燥させたEVOHを3台の押出機
より各々溶融して押し出し、溶融樹脂の合流部にて合流
させた後、210℃に設定したフィードブロック型のダ
イ(Tダイ)よりシート状に押し出し、冷却することに
より多層構造体〔5層構成のシート;熱可塑性ポリウレ
タン組成物の層/熱可塑性ポリウレタンの層/EVOH
の層/熱可塑性ポリウレタンの層/熱可塑性ポリウレタ
ン組成物の層=200μm/100μm/50μm/1
00μm/200μm(各層の厚さ)〕を製造した。な
お、上記において、熱可塑性ポリウレタン組成物の押し
出しは、シリンダーの直径:65mm、L/D=22の
単軸押出機を使用して、シリンダー温度190〜210
℃の条件で行った。熱可塑性ポリウレタンの押し出し
は、シリンダーの直径:40mm、L/D=26の単軸
押出機を使用して、シリンダー温度190〜210℃の
条件で行った。また、EVOHの押し出しは、シリンダ
ーの直径:40mm、L/D=22の単軸押出機を使用
して、シリンダー温度190〜225℃の条件で行っ
た。10時間連続して成形を行った時点で得られる多層
構造体(5層シート)の外観およびこの間の製造安定性
を表2に示す。
U−Gを使用したこと以外は、実施例16の(1)と同
様の操作を行うことにより、多層構造体〔3層構成のシ
ート;TPU−Gの層/EVOHの層/TPU−Gの層
=100μm/50μm/100μm(各層の厚さ)〕
を製造した。得られた多層構造体における層間の接着強
度を測定したところ、3.4kg/cmであった。ま
た、10時間連続して成形を行った時点で得られる多層
構造体(3層シート)の外観を目視にて観察したとこ
ろ、ゲルやフィッシュアイは認められなかった(評価:
A)。なお、この間の製造安定性は良好(押出し機のス
クリュー先端圧は変動せず、また、吐出も安定してい
た)であった。得られた多層構造体を粉砕してスクラッ
プ(S−3)とした。 (2)熱可塑性ポリウレタン組成物の製造 予め乾燥させた上記のスクラップ(S−3)〔供給速
度:200g/分〕と水酸基を含有する化合物(P−
1)〔供給速度:10g/分〕を二軸押出機〔TEX−
30(商品名)、日本製鋼所製;シリンダーの直径:3
0mm、L/D=30〕に連続的に供給して、シリンダ
ー温度190〜210℃およびスクリュー回転数200
rpmの条件で溶融混練し、得られた溶融物をストラン
ド状で水中に連続的に押し出し、次いでペレタイザーで
切断し、ペレットを得た。得られたペレットを60℃で
4時間除湿乾燥することにより熱可塑性ポリウレタン組
成物を得た。得られた熱可塑性ポリウレタン組成物の溶
融張力を前記の方法で測定し、220℃で1時間溶融下
に滞留させた時の溶融張力保持率を算出した。結果を表
2に示す。 (3)多層構造体(5層シート)の製造 Tダイ型共押出しシート成形装置を用いて、予め乾燥さ
せた上記(2)で得られた熱可塑性ポリウレタン組成
物、予め乾燥させたTPU−Gと予め乾燥させたEVO
Hを3台の押出し機より各々溶融して押し出し、溶融樹
脂の合流部にて合流させた後、210℃に設定したフィ
ードブロック型のダイ(Tダイ)よりシート状に押し出
し、冷却することにより多層構造体〔5層構成のシー
ト;熱可塑性ポリウレタンの層/TPU−Gの層/EV
OHの層/TPU−Gの層/熱可塑性ポリウレタンの層
=200μm/100μm/50μm/100μm/2
00μm(各層の厚さ)〕を製造した。なお、上記にお
いて、熱可塑性ポリウレタン組成物の押し出しは、シリ
ンダーの直径:65mm、L/D=22の単軸押出機を
使用して、シリンダー温度190〜210℃の条件で行
った。TPU−Gの押し出しは、シリンダーの直径:4
0mm、L/D=26の単軸押出機を使用して、シリン
ダー温度190〜210℃の条件で行った。また、EV
OHの押し出しは、シリンダーの直径:40mm、L/
D=22の単軸押出機を使用して、シリンダー温度19
0〜225℃の条件で行った。10時間連続して成形を
行った時点で得られる多層構造体(5層シート)の外観
およびこの間の製造安定性を表2に示す。
U−Hを使用したこと以外は、実施例16の(1)と同
様の操作を行うことにより、多層構造体〔3層構成のシ
ート;TPU−Hの層/EVOHの層/TPU−Hの層
=100μm/50μm/100μm(各層の厚さ)〕
を製造した。得られた多層構造体における層間の接着強
度を測定したところ、3.4kg/cmであった。ま
た、10時間連続して成形を行った時点で得られる多層
構造体(3層シート)の外観を目視にて観察したとこ
ろ、ゲルやフィッシュアイは認められなかった(評価:
A)。なお、この間の製造安定性は良好(押出し機のス
クリュー先端圧は変動せず、また、吐出も安定してい
た)であった。得られた多層構造体を粉砕してスクラッ
プ(S−4)とした。 (2)熱可塑性ポリウレタン組成物の製造 予め乾燥させた上記のスクラップ(S−4)〔供給速
度:200g/分〕と水酸基を含有する化合物(P−
5)〔供給速度:10g/分〕を二軸押出機〔TEX−
30(商品名)、日本製鋼所製;シリンダーの直径:3
0mm、L/D=30〕に連続的に供給して、シリンダ
ー温度190〜210℃およびスクリュー回転数200
rpmの条件で溶融混練し、得られた溶融物をストラン
ド状で水中に連続的に押し出し、次いでペレタイザーで
切断し、ペレットを得た。得られたペレットを60℃で
4時間除湿乾燥することにより熱可塑性ポリウレタン組
成物を得た。得られた熱可塑性ポリウレタン組成物の溶
融張力を前記の方法で測定し、220℃で1時間溶融下
に滞留させた時の溶融張力保持率を算出した。結果を表
2に示す。 (3)多層構造体(5層シート)の製造 Tダイ型共押出しシート成形装置を用いて、予め乾燥さ
せた上記(2)で得られた熱可塑性ポリウレタン組成
物、予め乾燥させたTPU−Hと予め乾燥させたEVO
Hを3台の押出し機より各々溶融して押し出し、溶融樹
脂の合流部にて合流させた後、210℃に設定したフィ
ードブロック型のダイ(Tダイ)よりシート状に押し出
し、冷却することにより多層構造体〔5層構成のシー
ト;熱可塑性ポリウレタン組成物の層/TPU−Hの層
/EVOHの層/TPU−Hの層/熱可塑性ポリウレタ
ン組成物の層=200μm/100μm/50μm/1
00μm/200μm(各層の厚さ)〕を製造した。な
お、上記において、熱可塑性ポリウレタン組成物の押し
出しは、シリンダーの直径:65mm、L/D=22の
単軸押出機を使用して、シリンダー温度190〜210
℃の条件で行った。TPU−Hの押し出しは、シリンダ
ーの直径:40mm、L/D=26の単軸押出機を使用
して、シリンダー温度190〜210℃の条件で行っ
た。また、EVOHの押し出しは、シリンダーの直径:
40mm、L/D=22の単軸押出機を使用して、シリ
ンダー温度190〜225℃の条件で行った。10時間
連続して成形を行った時点で得られる多層構造体(5層
シート)の外観およびこの間の製造安定性を表2に示
す。
(P−1)を使用しなかったこと以外は実施例16の
(2)と同様の操作を行い、熱可塑性ポリウレタン組成
物を得た。得られた熱可塑性ポリウレタン組成物の溶融
張力の測定を試みたが、押し出された溶融物が自重によ
って切断してしまい、溶融張力を測定することができな
かった。 (2)多層構造体(5層シート)の製造 Tダイ型共押出しシート成形装置を用いて、上記で得ら
れた熱可塑性ポリウレタン組成物(予め乾燥させた)、
予め乾燥させたTPU−Aおよび予め乾燥させたEVO
Hを3台の押出機より各々溶融して押し出し、溶融樹脂
の合流部にて合流させた後、210℃に設定したフィー
ドブロック型のダイ(Tダイ)よりシート状に押し出
し、冷却することにより多層構造体〔5層構成のシー
ト;熱可塑性ポリウレタン組成物の層/TPU−Aの層
/EVOHの層/TPU−Aの層/熱可塑性ポリウレタ
ン組成物の層=200μm/100μm/50μm/1
00μm/200μm(各層の厚さ)〕を製造した。な
お、上記において、熱可塑性ポリウレタン組成物の押し
出しは、シリンダーの直径:65mm、L/D=22の
単軸押出機を使用して、シリンダー温度190〜210
℃の条件で行った。TPU−Aの押し出しは、シリンダ
ーの直径:40mm、L/D=26の単軸押出機を使用
して、シリンダー温度190〜210℃の条件で行っ
た。また、EVOHの押し出しは、シリンダーの直径:
40mm、L/D=22の単軸押出機を使用して、シリ
ンダー温度190〜225℃の条件で行った。10時間
連続して成形を行った時点で得られる多層構造体(5層
シート)の外観およびこの間の製造安定性を表2に示
す。
(P−1)の供給速度を0.6g/分(比較例4)およ
び120g/分(比較例5)に変更したこと以外は、実
施例16の(2)と同様の操作を行い、スクラップ(S
−1)と水酸基を含有する化合物(P−1)より熱可塑
性ポリウレタン組成物を製造した。得られた熱可塑性ポ
リウレタン組成物の溶融張力を前記の方法で測定し、2
20℃で1時間溶融下に滞留させた時の溶融張力保持率
を算出した。結果を表2に示す。 (2)多層構造体(5層シート)の製造 Tダイ型共押出しシート成形装置を用いて、上記で得ら
れた熱可塑性ポリウレタン組成物(予め乾燥させた)、
予め乾燥させたTPU−Aおよび予め乾燥させたEVO
Hを3台の押出機より各々溶融して押し出し、溶融樹脂
の合流部にて合流させた後、210℃に設定したフィー
ドブロック型のダイ(Tダイ)よりシート状に押し出
し、冷却することにより多層構造体〔5層構成のシー
ト;熱可塑性ポリウレタン組成物の層/TPU−Aの層
/EVOHの層/TPU−Aの層/熱可塑性ポリウレタ
ン組成物の層=200μm/100μm/50μm/1
00μm/200μm(各層の厚さ)〕を製造した。な
お、上記において、熱可塑性ポリウレタン組成物の押し
出しは、シリンダーの直径:65mm、L/D=22の
単軸押出機を使用して、シリンダー温度190〜210
℃の条件で行った。TPU−Aの押し出しは、シリンダ
ーの直径:40mm、L/D=26の単軸押出機を使用
して、シリンダー温度190〜210℃の条件で行っ
た。また、EVOHの押し出しは、シリンダーの直径:
40mm、L/D=22の単軸押出機を使用して、シリ
ンダー温度190〜225℃の条件で行った。10時間
連続して成形を行った時点で得られる多層構造体(5層
シート)の外観およびこの間の製造安定性を表2に示
す。
構造体)の表面に、実施例16の(2)で得られた熱可
塑性ポリウレタン組成物を、予め乾燥させた上で、シリ
ンダーの直径:65mm、L/D=22の単軸押出機を
使用して、シリンダー温度190〜210℃の条件で、
フィードブロック型のダイ(Tダイ)よりシート状に押
し出し、1対のニップロール間を通すことによって押圧
した後、冷却することにより多層構造体〔4層構成のシ
ート;熱可塑性ポリウレタンの層/TPU−Aの層/E
VOHの層/TPU−Aの層=200μm/100μm
/50μm/100μm(各層の厚さ)〕を製造した。
10時間連続して成形を行った時点で得られる多層構造
体(4層シート)の外観およびこの間の製造安定性は、
実施例16の(3)と同様であった。
Claims (24)
- 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物および/またはポリアミドと熱可塑性ポリウレタンか
らなる熱可塑性ポリウレタン組成物であって、220℃
で1時間溶融下に滞留させた時の溶融張力の保持率が1
0%以上である熱可塑性ポリウレタン組成物。 - 【請求項2】 熱可塑性ポリウレタン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体のケン化物およびポリアミドからなる群
から選ばれる少なくとも1種の重合体より構成される成
形品を製造する際に生じた成形ロス部分および/または
該成形品のスクラップを製造原料の少なくとも一部とし
て使用してなる請求項1に記載の熱可塑性ポリウレタン
組成物。 - 【請求項3】 成形品が熱可塑性ポリウレタン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体のケン化物およびポリアミドか
らなる群から選ばれる2種以上の重合体の組成物から構
成されるものである請求項2に記載の熱可塑性ポリウレ
タン組成物。 - 【請求項4】 成形品が熱可塑性ポリウレタンからなる
層とエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/
またはポリアミドからなる層を有する多層構造体である
請求項2または3に記載の熱可塑性ポリウレタン組成
物。 - 【請求項5】 熱可塑性ポリウレタンが、結晶化エンタ
ルピー(ΔH)が70J/g以下である高分子ポリオー
ル、有機イソシアネート化合物および鎖伸長剤から製造
されたものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の
熱可塑性ポリウレタン組成物。 - 【請求項6】熱可塑性ポリウレタンのJIS−A硬度が
60〜97である請求項1〜5のいずれか1項に記載の
熱可塑性ポリウレタン組成物。 - 【請求項7】 エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物および/またはポリアミド、熱可塑性ポリウレタンお
よび分子量が50以上の水酸基を含有する化合物を溶融
混練することからなる請求項1記載の熱可塑性ポリウレ
タン組成物の製造方法。 - 【請求項8】 エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物、ポリアミドおよび熱可塑性ポリウレタンの合計重量
100重量部に対し、水酸基を含有する化合物を0.5
〜50重量部の割合で使用する請求項7に記載の製造方
法。 - 【請求項9】 熱可塑性ポリウレタン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体のケン化物およびポリアミドからなる群
から選ばれる少なくとも1種の重合体より構成される成
形品を製造する際に生じた成形ロス部分および/または
該成形品のスクラップと、エチレン−酢酸ビニル共重合
体のケン化物および/またはポリアミド、熱可塑性ポリ
ウレタンおよび分子量が50以上の水酸基を含有する化
合物を溶融混練することからなる請求項1記載の熱可塑
性ポリウレタン組成物の製造方法。 - 【請求項10】 熱可塑性ポリウレタン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体のケン化物およびポリアミドからなる
群から選ばれる少なくとも1種の重合体より構成される
成形品を製造する際に生じた成形ロス部分および/また
は該成形品のスクラップと分子量が50以上の水酸基を
含有する化合物を、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケ
ン化物、ポリアミドおよび熱可塑性ポリウレタンから選
ばれるの少なくとも1種の重合体とともに溶融混練する
ことからなる請求項1記載の熱可塑性ポリウレタン組成
物の製造方法。 - 【請求項11】 該成形ロス部分および/またはスクラ
ップ、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリ
アミドおよび熱可塑性ポリウレタンの合計重量100重
量部に対し、水酸基を含有する化合物を0.5〜50重
量部の割合で使用する請求項9または10に記載の製造
方法。 - 【請求項12】 熱可塑性ポリウレタンからなる層とエ
チレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/または
ポリアミドからなる層を有する多層構造体を製造する際
に生じた成形ロス部分および/または該成形品のスクラ
ップ(a)および/または熱可塑性ポリウレタンとエチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/またはポ
リアミドからなる重合体組成物から構成される成形品を
製造する際に生じた成形ロス部分および/または該成形
品のスクラップ(b)と分子量が50以上の水酸基を含
有する化合物を、所望により、エチレン−酢酸ビニル共
重合体のケン化物、ポリアミドおよび熱可塑性ポリウレ
タンから選ばれる少なくとも1種の重合体とともに、溶
融混練することからなる請求項1記載の熱可塑性ポリウ
レタン組成物の製造方法。 - 【請求項13】 該成形ロス部分および/またはスクラ
ップ(a)および(b)並びに所望により使用されるエ
チレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアミドお
よび熱可塑性ポリウレタンの合計重量100重量部に対
し、水酸基を含有する化合物を0.5〜50重量部の割
合で使用する請求項12に記載の製造方法。 - 【請求項14】 水酸基を含有する化合物が、ジオール
類、多価アルコール類または高分子ポリオールである請
求項7〜13のいずれか1項に記載の製造方法。 - 【請求項15】 熱可塑性ポリウレタンが、結晶化エン
タルピー(ΔH)が70J/g以下である高分子ポリオ
ール、有機イソシアネート化合物および鎖伸長剤から製
造されたものである請求項7〜14のいずれか1項に記
載の製造方法。 - 【請求項16】 熱可塑性ポリウレタンのJIS−A硬
度が60〜97である請求項7〜15のいずれか1項に
記載の製造方法。 - 【請求項17】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
熱可塑性ポリウレタン組成物からなる成形品。 - 【請求項18】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
熱可塑性ポリウレタン組成物からなる層を少なくとも1
部に有する多層構造体。 - 【請求項19】 熱可塑性ポリウレタンからなる層、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/または
ポリアミドからなる層と、請求項1〜6のいずれか1項
に記載の熱可塑性ポリウレタン組成物からなる層を有す
る多層構造体。 - 【請求項20】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
熱可塑性ポリウレタン組成物からなる層を最外層として
有する請求項18または19の多層構造体。 - 【請求項21】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
熱可塑性ポリウレタン組成物、熱可塑性ポリウレタンと
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物および/また
はポリアミドを共押出成形することからなる請求項19
または20の多層構造体の製造方法。 - 【請求項22】 熱可塑性ポリウレタンの層と、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体のケン化物の層を有する多層構
造体の表面に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱
可塑性ポリウレタン組成物からなる層を形成することか
らなる、請求項19または20の多層構造体の製造方
法。 - 【請求項23】 数平均分子量が300〜1800であ
り、かつ結晶化エンタルピー(ΔH)が70J/g以下
である高分子ジオール、有機ジイソシアナートおよび鎖
伸長剤から構成される、熱可塑性ポリウレタンの層と、
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物またはポリア
ミドの層を有する多層構造体。 - 【請求項24】 熱可塑性ポリウレタンのJIS−A硬
度が60〜97である、請求項23の多層構造体。
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