JP2003200876A - ステアリングダンパ装置 - Google Patents
ステアリングダンパ装置Info
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F9/00—Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
- F16F9/10—Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium using liquid only; using a fluid of which the nature is immaterial
- F16F9/14—Devices with one or more members, e.g. pistons, vanes, moving to and fro in chambers and using throttling effect
- F16F9/145—Devices with one or more members, e.g. pistons, vanes, moving to and fro in chambers and using throttling effect involving only rotary movement of the effective parts
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62K—CYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
- B62K21/00—Steering devices
- B62K21/08—Steering dampers
Abstract
けられた変化量と比例して直線的に制御するもの対し
て、キックバックの大きさに密接な関連を有するととも
に実走行時の操舵状況を的確に把握できる変化量に基づ
いて補正し、操舵性を実走行に即したより満足のいくも
のにする。 【構成】車体前部に設けられた前輪操舵系に減衰力を加
えるとともに、減衰力を可変にするための制御バルブを
備えた液圧式のステアリングダンパ装置において、操舵
速度に基づいて減衰力を制御する。このとき操舵速度に
対して直線的に比例変化する減衰力の直線を基準線D1
とし、この基準線D1に対して操舵速度の基づき補正曲
線D2のように補正する。この補正は、正負反転位置a
より小さいライダー操作域ω1とき、基準線D1より下
側、すなわち減衰力がより小さくなるように調整し、正
負反転位置aより大きくなる外乱収束域ω2では、逆に
基準線D1より上側、すなわち基準値よりも減衰力が大
きくなるように調整し、しきい値bを越える上限規制域
ω3では減衰力を一定にする。
Description
ハンドルの振れを抑制するために用いられる自動2輪車
などの鞍乗り車両等に好適な車両用液圧式ステアリング
ダンパ装置に関する。
振れを防止するため、振れに対して減衰力を発生する液
圧式ステアリングダンパ装置が公知である(一例として
特許2593461号)。また、必要なときのみ減衰力
を発生し、その他の場合は余計な減衰力を発生しないよ
うに減衰力を可変とするものも公知であり、例えば、ス
テアリング角と走行速度に基づいて制御するもの(特開
昭63−64888号)、前輪荷重の変化に基づいて制
御するもの(特公平7−74023号)等がある。
における減衰力の調整は、発生が予想されるキックバッ
クの大きさに対応して減衰力を発生するだけであり、こ
の減衰力の発生は、キックバックの大きさに関連づけら
れた変化量(上記従来例においてはステアリング角、走
行速度及び前輪荷重が相当する)に比例して直線的とな
るように制御することが考えられる。しかしながら、操
舵性を実走行に即したより満足のいくものにするために
は、予想されるキックバックの大きさに応じて、前記直
線的に変化する減衰力(以下この減衰力を基準値とい
う)を補正することが好ましい場合がある。しかも、こ
のような補正は予想されるキックバックの大きさに密接
な関連を有するとともに実走行時の操舵状況を的確に把
握できる変化量に基づく必要がある。本願はこのような
要請の実現を目的とする。
本願のステアリングダンパ装置に係る請求項1の発明
は、車体前部に設けられた前輪操舵系に減衰力を加える
とともに、減衰力を可変にするための制御バルブを備え
た液圧式のステアリングダンパ装置において、前記前輪
操舵系に予想されるキックバックの大きさに関連づけら
れた変化量に応じて減衰力を変化させるとともに、前記
変化量対して直線的に比例変化する減衰力の基準値を前
記前輪操舵系の操舵速度に応じて補正することを特徴と
する。
前記変化量が前記操舵速度であるとともに、。前記操舵
速度が小さいときは前記基準値に対して補正量が負とな
るように補正し、前記操舵速度が大きいときは前記基準
値に対して補正量が正となるように補正することを特徴
とする。
前記操舵速度が所定のしきい値を超えたとき、前記減衰
力が一定となることを特徴とする。
ックの大きさに関連づけられた変化量に応じて減衰力の
基準値が決まり、さらにこの基準値を、キックバックの
発生と密接に関連するとともに前輪操舵系の転舵状況を
的確に把握できる操舵速度の大小に応じて補正するの
で、実走行における操舵速度の変化に応じた適正な減衰
力を発生させることができ、操舵性を実走行に即したよ
り満足のいくものにすることができる。
に関連づけられた変化量を操舵速度とすることにより、
前輪操舵系の操舵速度に応じて減衰力を発生させるの
で、発生するキックバックの大きさを的確に予測して適
切な大きさの減衰力を発生させることにより迅速かつ確
実にキックバックを阻止できる。
生を基準値より小さくするよう補正量を負とするため、
ライダーによる軽快なハンドル操作性を優先できる。逆
に操舵速度が高いときは減衰力の発生を基準値よりも大
きくするよう補正量を正にすることにより減衰力を大き
くしてキックバックを迅速かつ確実に阻止することがで
きる。
い値を超えると減衰力が一定となり、その後さらに操舵
速度が上がっても減衰力を一定に維持する。したがって
過大な減衰力の発生を阻止できることになり、ステアリ
ングダンパに対して必要以上に大きな強度を設定しない
で済む。
を説明する。図1は本実施例の適用される自動2輪車を
示す斜視図、図2はステアリングダンパが設けられた車
体前部構造側面図、図3は同部分の平面図、図4はステ
アリングダンパの概略構造を示す図、図5は電磁バルブ
の断面図、図6は図5の6−6線断面図、図7は補正方
法を示すグラフ、図8は補正係数のグラフである。
ロントフォーク2の上部は車体フレーム3の前部へ連結
され、ハンドル4にて回動自在になっている。車体フレ
ーム3上には燃料タンク5が支持されている。符号6は
シート、7はリヤカウル、8はリヤスイングアーム、9
は後輪である。
る。図2、3に示すように、ステアリングダンパ10は
ハンドル4が取付けられているトップブリッジ11の上
方に配置されている。トップブリッジ11は車体フレー
ム3の前端部であるヘッド部3aへ軸支されている。ト
ップブリッジ11は下方のボトムブリッジ12と対をな
して、ヘッドパイプ13に支持されているステアリング
軸14を上下に挟んで一体化され、これらトップブリッ
ジ11、ボトムブリッジ12及びステアリング軸14は
一体に回動する。
ド部3aの前部中央に上下方向へ一体形成された筒状部
である。但しヘッドパイプ13は予め車体フレームと別
体のパイプ部材で形成し、これを溶接等で車体フレーム
の前端部へ一体化した公知のものであってもよい。ステ
アリングダンパ10はヘッド部3aの上方に車体中心C
(図3)に沿って、ヘッドパイプ13の上方からその後
方へかけて、前後方向へ長く配置されている。
には左右一対のフロントフォーク2の各上部が支持され
る。ヘッドパイプ13は車体フレーム3のヘッド部3a
へ一体に形成されたパイプ状部分である。なお車体フレ
ーム3はヘッド部3aとその後端部左右から対をなして
左右後方へ延出するメインフレーム部3bを備える(図
3)。トップブリッジ11の前部中央には前方へ一体に
突出するステー11aが設けられ、ここにハンドルロッ
クと一体のメインスイッチ15が支持され、キー16に
よりON/OFF及び解錠等操作される。
クバックを防止するための液圧式減衰器であり、本体部
17とフタ18を備え(図2)、その後部側はボルト2
0により、ヘッドパイプ13近傍における車体フレーム
3のヘッド部3a上面に上方へ突出して一体に形成され
たボス21へ締結され、このとき、本体部17とフタ1
8が共締めで一体化される。ボス21には予めナット部
が形成されている。
には一段高くなった段部3cが形成され、ここに燃料タ
ンク5の前端部左右に形成されたステー5aが、ラバー
22aを介してボルト22bにより防振取付されてい
る。図3に示すように、ステー5aは燃料タンク5の前
部中央に前方及び上方へ向かって開放されて設けられた
凹部5bの前端部両側から車体中央側へ突出して形成さ
れ、メインフレーム部3bの前端部が接続する部分近傍
にて段部3cへ重なるようになっている。
エアクリーナ19が配置され、その前端部も凹部5bの
下方位置にて、ヘッド部3a後端の取付部3dへボルト
19aにより取付けられている。取付部3dは段部3c
から連続して後方かつ凹部5bの下方へ張り出した部分
である。
ト23が軸線を図の上下方向に向けて貫通し、ステアリ
ングダンパ10に対して回動自在に支持されている。シ
ャフト23の下端はステアリングダンパ10の本体部1
8から下方へ突出してステアリング軸14の上端へ嵌合
し、一体回転可能に連結され、シャフト23とステアリ
ング軸14が同軸上に配置される。
テアリング軸14の上端をトップブリッジ11へ締結し
ている。シャフト23の下端はこのステアリングナット
24の中央部に形成された穴を貫通する。
貫通し、その上端部はフタ18の上へ固定された回転角
度センサー25内へ入り込んでいる。回転角度センサー
25は電気抵抗等を用いた公知のものであり、シャフト
23とステアリングダンパ10の本体部17側との相対
的な回動に対する回転角度を検出し、これによりシャフ
ト23と一体に回転するステアリング軸14の回転角度
を検出してこの検出信号を操舵速度を算出するためのセ
ンサー量として後述する制御部へ出力するようになって
いる。
を除いて本体部17側の構造を示しており、符号26は
本体部17に設けられた凹部によって形成される略扇形
の液室であり、その内部はさらに右液室27と左液室2
8に区画される。30はこれら左右の液室を区画する翼
状の隔壁であり、一端がシャフト23と一体化し、シャ
フト23と一体に回動する。31は制御バルブ、32は
制御部である。これら制御バルブ31及び制御部32は
ステアリングダンパ10の後端部に後方へ突出して設け
られ、ステアリングダンパ10の後端部と共に燃料タン
ク5の凹部5b内へ収容されている。
ング軸14及びシャフト23は車体中心線Cに対して略
同一直線上に位置し、ステアリングロック15と制御バ
ルブ31及び制御部32はステアリングダンパ10を挟
んで前後方向反対側に位置し、制御バルブ31と制御部
32は車体中心線Cを挟んで左右に配置され、これら制
御バルブ31と制御部32は本体部17の後部へ取付け
られている。
略的に示し、ステアリングダンパ10の内部は車体後方
(図の下方)へ向かって広がる扇状の液室26が設けら
れ、その扇の要に相当する位置にシャフト23が位置
し、シャフト23から一体に後方へ翼状に延出する隔壁
30により液室26の内部は右液室27と左液室28に
2分される。ステアリングダンパ10は揺動ピストンを
隔壁30としたベーン型である。
29の内面との間に右液室27及び左液室28を連通す
る若干の間隙26aを形成する。右液室27及び左液室
28にはオイル等の非圧縮性の作動液が封入され、間隙
26aで連通するとともにバイパス通路33により相互
に連絡されている。
することにより前輪操舵系が回動し、これと連動して隔
壁30が回動するとき(図中の仮想線)、隔壁30の回
動が比較的ゆっくりとしたものであるときは、作動液が
間隙26aを通って容積が狭くなった方の液室から反対
側の拡大した液室へ移動して液室の容積変化に対応す
る。このとき間隙26aではほとんど減衰力を発生せず
若しくは微少な発生に止どめる。
液の移動量が間隙26aにおける通過許容量を越えるた
め、作動液はバイパス通路33を通って容積が狭くなっ
た方の液室から他方の液室へ移動する。このバイパス通
路33の中間部には制御バルブ31が設けられている。
の可変絞り通路を有する。このため絞り通路の通路断面
積を変化させることにより、上記左右の液室間における
容積変化に伴う作動液の作動液移動を制限して可変減衰
力を発生させることができる。
室27から左液室28へ向かう作動液の減衰力を調整す
る第1制御バルブ31aと、逆向きの左液室28から右
液室27へ向かう作動液の減衰力を調整する第2制御バ
ルブ31bとで構成されている。但し、これら別体の第
1制御バルブ31aと第2制御バルブ31bに代えて単
一の制御バルブにすることもできる。
を通る第1通路33aと第2制御バルブ31bを通る第
2通路33bからなり、第1通路33aにおける第1制
御バルブ31aの入力側に第1流量センサ37aが設け
られ、第2通路33bにも第2制御バルブ31bの入力
側に第2流量センサ37bが設けられる。また、隔壁3
0の回動量を検出するためのストロークセンサ38がス
テアリングダンパ10に設けられる。
アリング軸14の回転方向を検出するとともに、流量及
び流速を検出する。ストロークセンサ38はステアリン
グ軸14の回転量を検出するものであり、ステアリング
軸14の操舵速度を算出するためにも補助的に使用でき
る。これら各センサの検出値は、キックバックの大きさ
に関連づけられたセンサー量として利用でき、その検出
結果は制御部32へ出力されて必要により減衰力制御に
使用される。
お、第1制御バルブ31a及び第2制御バルブ31bの
いずれにおいても同様構造であるから、両者を区別せず
に共通の制御バルブ31として説明する。この制御バル
ブ31はケース40内にコイル41,スプリング42及
びプランジャー43を収めてあり、プランジャー43の
一端に形成された略円錐状をなすニードル部44が絞り
部45内を図の上下方向へ進退動するようになってい
る。ニードル部44は軸線方向へ太さが漸増(又は漸
減)する。絞り部45はバイパス通路33における通路
断面積の一部を絞るための部分である。
トロークで直線的に移動する駆動部を備えたリニヤソレ
ノイドとして構成され、コイル41の励磁による電磁力
に応じて、プランジャー43を図の下方へスプリング4
2に抗して移動させ、絞り部45の内壁とニードル部4
4の周囲との間に形成される間隙通路46の通路断面積
を変化させることにより、この間隙通路46を通過する
作動液によって発生する減衰力の大きさを変化させるよ
うになっている。コイル41が消磁するとスプリング4
2によりプランジャー43が図の上方へ移動付勢され、
絞り部45を開放して減衰力を発生しない状態になる。
の各軸線方向に対する横断面に明らかなように、ニード
ル部44及び絞り部45の各断面はそれぞれ円形をな
し、それらの間に形成される間隙通路46は環状をなし
ている。符号R1はある断面におけるニードル部44の
半径、R2は間隙通路46の半径、Sは間隙通路46の
通路断面積に相当する隙間面積であり、それぞれ同一の
任意断面(図示は図5の6−6相当断面)内における値
を示す。
より可変であり、プランジャー43の進退動時のストロ
ークdに対して、ある断面におけるニードル部44の半
径R1が比例して線形的に対応変化する。これに伴って
間隙通路46の半径R2は、絞り部45の内径が一定で
あるから、半径R1と逆比例に変化する。 その結果、
隙間面積Sが変化してバイパス通路33の絞り量を変化
させ、減衰力の発生を非線形的に変化させる。
の入口、48は出口であり、この出口48はボール49
とチェックスプリング50からなるチェックバルブによ
り開閉され、出口48の液圧が所定値未満で閉じられ、
所定値以上で開いて作動液を入口47から出口48へ通
すようになっている。但しこのチェックバルブは第1制
御バルブ31a及び第2制御バルブ31b(図4参照)
のそれぞれに設けられ、第1制御バルブ31a側に設け
られるチェックバルブは右液室27から左液室28側へ
のみ作動液を通して逆流を防止する。第2制御バルブ3
1b側のチェックバルブはその反対になっている。
を示すグラフであり、横軸は操舵速度、縦軸は減衰力、
D1は基準値を示す基準ライン、D2は補正曲線であ
る。基準線D1は基準値を示し、減衰力が操舵速度の大
きさに比例して直線的に変化する。具体的には原点と後
記の所定値aを通るように作図される。
作をスムーズにさせるライダー操作域であり、ω2は減
衰力を高くして積極的に外乱を収束させることが必要な
外乱収束域である。ω3は減衰力の不必要に過大化した
分をカットすべき上限規制域である。
したものであり、正負反転位置a(操舵速度がライダー
操作域ω1と外乱収束域ω2の境界値)より小さいライ
ダー操作域ω1とき、基準線D1より下側、すなわち減
衰力がより小さくなるように調整される。また、正負反
転位置aより大きくなる外乱収束域ω2では、逆に基準
線D1より上側、すなわち基準値よりも減衰力が大きく
なるように調整される。
になると、減衰力がほぼ一定となる。この場合、減衰力
の発生が十分な上限値に達し、操舵速度ωがそれ以上増
大しても減衰力の発生を増大させる必要がない場合、そ
れ以上の減衰力増大が抑えられ、ほぼ横這い状態で一定
に保たれる。
の設定を示すグラフであり、横軸に操舵速度ω、縦軸に
補正係数Kをとり、K=0のとき、基準線D1となるよ
うにし、ωが原点0〜正負反転位置aにあるライダー操
作域ω1のとき、Kが負となるよう下に凸の2次曲線で
変化し、正負反転位置a〜しきい値bにある外乱収束域
ω2のとき、逆にKが正となるよう上に凸の2次曲線で
変化する。また、しきい値bを超える上限規制域ω3で
は、Kが負側へ右下がりの直線的に変化する。ただし、
K=0を維持してもよい。
おいて、外乱によりステアリング軸が回動すると、これ
と一体のシャフト23が回動する。仮に隔壁30が左液
室28側へ回動すると、制御部32は回転角度センサー
25の検出する回転角度を微分して操舵速度を演算し,
第2流量センサ37b及びストロークセンサ38の検出
結果により回転方向を検出し、これらに基づいて第2制
御バルブ31bに対して第2通路33bを操舵速度に対
応した所定量だけ絞るよう指令する。なお隔壁30が逆
方向へ回動する場合も同様に第1制御バルブ31aに対
して絞りが指令される。
プランジャー43を制御部32における計算量だけ進退
動させるものであり、具体的にはプランジャー43を下
降させて絞り部45の間隙通路46を絞る。これにより
間隙通路46の隙間面積Sが変化して必要な減衰力が発
生するため、隔壁30の回動を阻止し、これと一体のシ
ャフト23及びステアリング軸14の回動に減衰力を加
えて、キックバックによるハンドルの振れを減衰させ
る。
に応じて図7に示す補正曲線D2により行われ、ライダ
ー操作域ω1とき、基準線D1より下側となって減衰力
が小さくなるように調整されるためライダーの操作をで
きるだけスムーズになり、ライダーによる軽快なハンド
ル操作性を優先できる。逆外乱収束域ω2では、操舵速
度が高いため減衰力の発生を基準値よりも大きくするよ
う補正量を正にすることにより、減衰力が基準線D1よ
り上側となって、より大きくなるように調整されるた
め、迅速かつ効果的に外乱を収束させることができる。
接に関連するとともに前輪操舵系の転舵状況を的確に把
握できる操舵速度の大小に応じて補正するので、実走行
における操舵速度の変化に応じた適正な減衰力を発生さ
せることができ、操舵性を実走行に即したより満足のい
くものにすることができる。また外乱によって発生すべ
きキックバックが大きくなればなる程前輪操舵系におけ
る操舵角が大きくなるはずであるところ、実際の操舵角
があまり大きくならないうちに必要な減衰力を発生させ
ることができる。
作動液が流動する例示の場合、図4に示すように、2系
統のバイパス通路33のうち、一方の第2通路33bを
第2制御バルブ31bで絞るだけであり、他方の第1通
路33aは第1制御バルブ31aが開弁状態にあって絞
られていないから、第1通路33aを通って右液室27
から左液室28側へ向かう作動液の流動はスムーズに行
われる。このとき第1制御バルブ31aのチェックバル
ブもこの流動を許容する。したがって、キックバックに
よる前輪操舵系の回動を阻止できるとともに、ハンドル
を直進位置へ戻すための回動を速やかに行えるようにな
っている。
限規制域ω3では、減衰力の発生に上限を設け、キック
バック防止に必要な上限値より大きな減衰力を発生させ
ないようにしたので、キックバック防止にとって不必要
な高いレベルの減衰力発生を防止でき、ステアリングダ
ンパ10に要求される強度を適正なものにして必要以上
に大きな強度を設定しないで済むとともに、過大な減衰
力によって破損しないようにすることができる。
上記補正係数Kによらず制御バルブ31で行うこともで
きる。この場合、制御バルブ31における電磁力の最大
出力をしきい値bに相当する基準値程度に設定すれば、
操舵速度がしきい値bを越えても、減衰力はしきい値b
における基準値よりも大きくならないから、単に電磁力
を調整するだけで簡単かつ安価に上限規制手段を構成で
きる。
ダー操作域ω1のときKが負、外乱収束域ω2のとき、
Kが負、上限規制域ω3のとき、Kが負となるように設
定すると、図7に示す補正曲線D2を容易に実現でき
る。しかもKは任意に設定できるから、補正内容を自由
に調整できる。
れるものではなく、発明の原理内において種々に変形や
応用が可能である。例えば、本願発明の適用されるステ
アリングダンパは実施例のような揺動隔壁を備えたベー
ン型にみならず、進退動するピストンを備えたシリンダ
式であってもよい。また、補正が操舵速度に基づく限
り、減衰力制御の基礎となる変化量は操舵速度に基づか
なくてもよく、操舵角や前記従来例に記載されたもの並
びにその他のキックバックの大きさに関連づけられた各
種変化量であっても良い。さらに、制御バルブ31は電
磁バルブに限定されず、他の公知のものを利用できる。
側面図
3:シャフト、25:回転角度センサー、30:隔壁、
31:制御バルブ、33:バイパス通路、42:スプリ
ング、43:プランジャー、44:ニードル部、45:
絞り部、46:間隙通路
Claims (3)
- 【請求項1】 車体前部に設けられた前輪操舵系に減衰
力を加えるとともに、減衰力を可変にするための制御バ
ルブを備えた液圧式のステアリングダンパ装置におい
て、前記前輪操舵系に予想されるキックバックの大きさ
に関連づけられた変化量に応じて減衰力を変化させると
ともに、前記変化量対して直線的に比例変化する減衰力
の基準値を前記前輪操舵系の操舵速度に応じて補正する
ことを特徴とするステアリングダンパ装置。 - 【請求項2】 前記変化量が前記操舵速度であるととも
に、この操舵速度が小さいとき前記基準値に対して補正
量が負となるように補正し、前記操舵速度が大きいとき
は前記基準値に対して補正量が正となるように補正する
ことを特徴とする請求項1のステアリングダンパ装置。 - 【請求項3】 前記操舵速度が所定のしきい値を超えた
とき、前記減衰力が一定となることを特徴とする請求項
1のステアリングダンパ装置。
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