JP2003187636A - プロトン伝導体及びその製造方法、並びに電気化学デバイス - Google Patents
プロトン伝導体及びその製造方法、並びに電気化学デバイスInfo
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Abstract
域でも使用することができ、しかもプロトン伝導率を大
きく向上することが可能な新規なプロトン伝導体及びそ
の製造方法、並びに電気化学デバイスを提供すること。 【解決手段】 フラーレン分子に、プロトン(H+)解
離性の基を有する官能基が結合し、前記官能基が、前記
プロトン解離性の基を有すると共に、3員環又はそれ以
上の環状構造を介して結合している、プロトン伝導体
と、これを用いた電気化学デバイス。前記物質に、エス
テル基を有する官能基が3員環又はそれ以上の環状構造
を介して結合されてなる誘導体を得、この誘導体を水酸
化アルカリによって加水分解し、この加水分解物をイオ
ン交換して前記プロトン解離性の基を形成する、プロト
ン伝導体の製造方法。
Description
びその製造方法、並びに電気化学デバイスに関するもの
である。
あることなどの理由から、次世代の環境配慮型電気エネ
ルギー発生装置として注目され、各方面で盛んに開発が
進められている。
ン伝導体の性質に強く影響を与えるために、使われるプ
ロトン伝導体の種類によって燃料電池自体を大別するこ
とができる。このように、使用するプロトン伝導体の特
性が燃料電池性能に大きく影響することから、プロトン
伝導体の性能向上が燃料電池の性能を向上する上で大き
な鍵となる。
は、固体高分子フィルムからなるプロトン伝導性高分子
膜が用いられている。具体的にはパーフルオロスルホン
酸樹脂であるデュポン社製の商品名ナフィオン(Naf
ion)やゴア社のゴア膜などが代表的であり、その改
良も進められている。或いは、これらのパーフルオロ系
樹脂以外に、近年、学会や論文等で、炭化水素系の高分
子伝導膜に関する報告もなされている。
ン伝導体として、H3M12PO40・29H2O(M=M
o、W)やSb2O5・nH2Oなど、多くの水和水を持
つポリモリブデン酸類や酸化物も知られている。
状態に置かれると、常温付近で高いプロトン伝導性を示
す。即ち、パーフルオロスルホン酸樹脂を例にとると、
そのスルホン酸基より電離したプロトンは、高分子マト
リックス中に大量に取り込まれている水分と結合(水素
結合)してプロトン化した水、つまりオキソニウムイオ
ン(H3O+)を生成し、このオキソニウムイオンの形態
をとってプロトンが高分子マトリックス内をスムーズに
移動することができるので、この種のマトリックス材料
は常温下でもかなり高いプロトン伝導効果を発揮でき
る。
全く異なるプロトン伝導体も開発されている。即ち、Y
bをドープしたSrCeO3などのペロブスカイト構造
を有する複合金属酸化物は、水分を移動媒体としなくて
も、プロトン伝導性を有することが見出された。この複
合金属酸化物においては、プロトンはペロブスカイト構
造の骨格を形成している酸素イオン間を単独でチャネリ
ングして伝導されると考えられている。
ら複合金属酸化物中に存在しているわけではない。ペロ
ブスカイト構造が周囲の雰囲気ガス中に含まれている水
蒸気と接触した際、その高温の水分子が、ドープにより
ペロブスカイト構造中に形成されていた酸素欠陥部と反
応し、この反応により初めてプロトンが発生するのだと
考えられる。
たプロトン伝導体は下記の問題点が指摘されている。
どのマトリックス材料は、プロトンの伝導性を高く維持
するために、使用中、継続的に十分な湿潤状態に置かれ
ることが必要である。また、作動温度も、マトリックス
に含まれる水分の凍結や沸騰を防ぐため、温度範囲が広
くないという問題がある。
W)やSb2O5・nH2Oなど無機金属酸化物プロトン
伝導体の場合、意味のあるプロトンの伝導が行われるた
めには、含まれる構造水を維持するために湿度を高くし
なければならず、また、SrCeO3といったある種の
ペロブスカイト系酸化物においては、作動温度を500
℃以上という高温に維持することが必要であり、また、
湿度が低い状態では、プロトン伝導率が急に低下すると
いう特徴をもつ。
分を補給したり、水蒸気を必要とするなど、雰囲気に対
する依存性が高く、しかも作動温度が高過ぎるか又はそ
の範囲が狭いという問題点があった。
は、加湿装置や各種の付随装置が要求され、装置の規模
が大型化したり、システム構築のコスト上昇が避けられ
ない。
るためになされたものであって、その目的は、乾燥雰囲
気中や室温を含む比較的広い温度領域でも使用すること
ができ、しかもプロトン伝導率を大きく向上することが
可能な新規なプロトン伝導体及びその製造方法、並びに
電気化学デバイスを提供することにある。
レン分子と、炭素を主成分とするクラスターと、線状又
は筒状炭素の構造体とからなる群より選ばれた少なくと
も1種からなる物質に、プロトン(H+)解離性の基を
有する官能基が結合してなる誘導体であり、前記官能基
が、前記プロトン解離性の基を有すると共に、前記物質
に3員環又はそれ以上の環状構造を介して結合してい
る、プロトン伝導体に係るものである。
基」とは、プロトンが電離により離脱し得る基を意味
し、また「プロトンの解離」とは、電離によりプロトン
が基から離れることを意味する。
ラーレン分子と、炭素を主成分とする前記クラスター
と、前記線状又は筒状炭素の構造体とからなる群より選
ばれた少なくとも1種からなる物質に、前記プロトン解
離性の基を有する前記官能基が結合してなる誘導体であ
るので、雰囲気依存性が小さく、乾燥空気中や、高い温
度領域を含む広い温度範囲においても、高いプロトン伝
導性を示し、継続的に使用することができる。但し、水
分が存在していても差支えない。
の基を有すると共に、前記物質に3員環又はそれ以上の
環状構造を介して結合しているので、耐熱性の向上を図
ることができ、化学的安定性に優れている。
を主成分とするクラスターと、線状又は筒状炭素の構造
体とからなる群より選ばれた少なくとも1種からなる物
質に、プロトン解離性の基の前駆体としてのエステル基
を有する官能基が3員環又はそれ以上の環状構造を介し
て結合してなる誘導体を得る工程と;この誘導体を水酸
化アルカリによって加水分解する工程と;この加水分解
物をイオン交換して前記プロトン解離性の基を形成する
工程と;を有する、プロトン伝導体の製造方法に係るも
のである。
な優れた特性を有する本発明のプロトン伝導体を容易に
かつ効率よく製造することができ、その製造に関わるコ
ストも低減することができる。また、その多量合成も可
能である。
これらの両極間に挟持されたプロトン伝導体とからな
り、当該プロトン伝導体が、フラーレン分子と、炭素を
主成分とするクラスターと、線状又は筒状炭素の構造体
とからなる群より選ばれた少なくとも1種からなる物質
に、プロトン解離性の基を有する官能基が結合し、前記
官能基が、前記プロトン解離性の基を有すると共に、前
記物質に3員環又はそれ以上の環状構造を介して結合し
ている、電気化学デバイスに係るものである。
第1極と前記第2極との間に挟持された前記プロトン伝
導体が、上記したような優れた特性を有する本発明のプ
ロトン伝導体としての前記誘導体からなるので、本発明
のプロトン伝導体と同様の効果が奏せられ、また加湿装
置等は不要となり、システムの小型化、簡素化を実現す
ることができる。
を主成分とするクラスターと、線状又は筒状炭素の構造
体とからなる群より選ばれた少なくとも1種からなる物
質に、下記一般式(1)又は(2)で表される官能基が
結合している、プロトン伝導体に係るものである。
は、プロトン解離性の基であり、互いに同一であっても
異なっていてもよく、また前記A1及びA2は、−O−、
−R−、−O−R−、−R−O−、−O−R−O−、−
R−O−R−(但し、前記Rは、CxHy(xは1から
20の整数、yは0から40の整数)で表されるアルキ
ル部位である。)であり、互いに同一であっても異なっ
ていてもよい。]
発明のプロトン伝導体の模式図を示すように、前記官能
基の導入対象となる母体に対して、前記一般式(1)又
は(2)に示すような前記プロトン解離性の基を有する
前記官能基が、前記3員環の環状構造を介して結合して
いるので、この環状構造が安定であると共に、その結合
箇所が複数存在し、仮に結合が切れても生じたラジカル
が再結合することができ、材料の化学的安定性が著しく
向上しており、耐熱性に優れている。前記3員環の環状
構造に限らず、それ以上の環状構造を介して結合してい
てもよく、この場合は、より一層の化学的安定性及び耐
熱性の向上を図ることができることがある。
て、少なくとも一つの前記プロトン解離性の基が−PO
(OH)2、−SO3H又は−COOHであるのが好まし
いが、前記一般式(2)においては、少なくとも一つの
前記プロトン解離性の基が−OSO3Hであってもよ
い。
できる前記官能基の数は、合成する際の前記母体として
の原料と、それに加えたその他の原料のモル比を調整す
ることによって1から30までコントロール可能であ
る。例えば、前記母体上のすべての二重結合に前記官能
基を加えることも可能である。前記母体上の前記官能基
の数が多いほどプロトンの数も増え、伝導度も増す。
を主成分とするクラスターと、線状又は筒状炭素の構造
体とからなる群より選ばれた少なくとも1種からなる物
質に、下記一般式(3)で表される官能基が結合してい
る、プロトン伝導体に係るものである。
であり、互いに同一であっても異なっていてもよく、ま
た前記A3及びA4は、−O−、−R’−、−O−R’
−、−R’−O−、−O−R’−O−、−R’−O−
R”−(但し、前記R’及びR”は、Cx’Fy’H
z’(x’は1から20の整数、y’は1から40の整
数、z’は0から39の整数)で表されるフッ化アルキ
ル部位である。)であり、互いに同一であっても異なっ
ていてもよい。]
の化学的安定性が著しく向上されており、耐熱性に優れ
ている。
くとも一つの前記プロトン解離性が−PO(OH)2、
−SO3H又は−COOHであることが好ましい。
O(OH)2を用いた場合、前記母体と結合している一
つの前記官能基につき、解離できるプロトンの数が4つ
であるため、高いプロトン伝導率を得ることができ、ま
た、より一層の化学的安定性の向上を図ることができ
る。また、前記−SO3Hを用いた場合、より高いプロ
トン解離性のため、より一層の高いプロトン伝導率を得
ることができる。
(2)で表される炭素材料を含んでいる、プロトン伝導
体に係るものである。 分子式(1):C60=(C(PO(OH)2)2)n 分子式(2):C60=(C(SO3H)2)n (但し、前記分子式(1)及び(2)において、nは1
〜30である。)
(C(PO(OH)2)2)n(但し、n=2とする。)
による、本発明に基づくプロトン伝導体としての前記誘
導体を表す模式図である。
入対象となる母体としての、例えば前記フラーレン分子
(C60)を構成する炭素原子に対して、前記官能基が、
3員環の環状構造を介して結合されているので、材料の
化学的安定性が著しく向上されており、耐熱性に優れて
いる。また、前記プロトン解離性の基として、前記−P
O(OH)2を用いているので、前記フラーレン分子と
結合している一つの前記官能基につき、解離できるプロ
トンの数が4つであるため、高いプロトン伝導率を得る
ことができる。
ロトン伝導体の製造方法は、例えば、図2(B)の反応
スキームで表すことができる。
C60)と、メチレンジホスホ酸テトラエチルとをヨウ素
及びNaIの存在下にて反応させ、前記フラーレン分子
に、前記プロトン解離性の基の前駆体としてのエステル
基を有する官能基が3員環の環状構造を介して結合され
てなる誘導体を得ることができる。
アルカリとしての、例えば水酸化ナトリウムを用いて加
水分解し、この加水分解物をイオン交換することによっ
て、前記フラーレン分子(C60)に、前記プロトン解離
性の基としての前記−PO(OH)2を有する前記官能
基が3員環の環状構造を介して結合されてなる本発明に
基づくプロトン伝導体を得ることができる。
特性を有する本発明に基づくプロトン伝導体を容易にか
つ効率よく製造することができ、その製造に関わるコス
トも低減することができる。また、その多量合成も可能
である。
電気化学デバイスに好適に使用できる。すなわち、第1
極と、第2極と、これらの両極間に挟持されたプロトン
伝導体とからなる基本的構造体において、そのプロトン
伝導体に本発明に基づくプロトン伝導体を好ましく適用
することができる。
は前記第2極が、ガス電極である電気化学デバイスと
か、前記第1極及び/又は前記第2極に活物質性電極を
用いる電気化学デバイスなどに対し、本発明に基づくプ
ロトン伝導体を好ましく適用することが可能である。
前記第1極に燃料が供給されかつ前記第2極に酸素が供
給されてなる燃料電池に適用した例について説明する。
は図3の模式図に示すようになり、プロトン伝導部1は
第1極(たとえば水素極)2と第2極(たとえば酸素
極)3との間に挟持され、解離したプロトン(H+)は
図面矢印方向に沿って第1極2側から第2極3側へと移
動する。
た燃料電池の一具体例を示す。この燃料電池は、触媒2
a及び3aをそれぞれ密着又は分散させた互いに対向す
る、端子8及び9付きの負極(燃料極又は水素極)2及
び正極(酸素極)3を有し、これらの両極間にプロトン
伝導部1が挟着されている。使用時には、負極2側では
導入口12から水素が供給され、排出口13(これは設
けないこともある。)から排出される。燃料(H2)1
4が流路15を通過する間にプロトンを発生し、このプ
ロトンはプロトン伝導部1で発生したプロトンとともに
正極3側へ移動し、そこで導入口16から流路17に供
給されて廃棄口18へ向かう酸素(空気)19と反応
し、これにより所望の起電力が取り出される。
1でプロトンが解離しつつ、負極2側から供給されるプ
ロトンが正極3側へ移動するので、プロトンの伝導率が
高い特徴がある。従って、加湿装置等は不必要となるの
で、システムの簡略化、軽量化を図ることができる。
ての前記フラーレン分子は、球状クラスター分子であれ
ば特に限定しないが、通常はC36、C60(図5(A)参
照)、C70(図5(B)参照)、C76、C78、C80、C
82、C84、C86、C88、C90、C92、C94、C96などか
ら選ばれるフラーレン分子の単体、若しくはこれらの2
種類以上の混合物が好ましく用いられる。
炭素のレーザアブレーションによるクラスタービームの
質量分析スペクトル中に発見された(Kroto, H.W.; Hea
th,J.R.; O'Brien, S.C.; Curl, R.F.; Smalley, R.E.
Nature 1985. 318, 162.)。実際にその製造方法が確立
されるのは更に5年後のことで、1990年に炭素電極
のアーク放電法による製造法が見出され、それ以来、前
記フラーレンは炭素系半導体材料等として注目されてき
た。
を前記3員環又はそれ以上の環状構造を介して結合させ
てなる前記誘導体を、多数凝集させた時、それがバルク
として示すプロトン伝導性は、分子内に元々含まれる大
量の前記プロトン解離性の基に由来するプロトンが移動
に直接関わるため、低湿度雰囲気下においても、継続的
に使用することができる。
の性質を持ち、このことが酸性度の高い前記プロトン解
離性の基において、水素イオンの電離の促進に大きく寄
与していると考えられ、優れたプロトン伝導性を示す。
また、一つのフラーレン分子中にかなり多くの前記官能
基を前記3員環又はそれ以上の環状構造を介して結合さ
せることができるため、伝導に関与するプロトンの、伝
導体の単位体積あたりの数密度が非常に多くなるので、
実質的な伝導率を発現する。
記誘導体は、その殆どが、前記フラーレン分子の炭素原
子で構成されているため、重量が軽く、変質もし難く、
また汚染物質も含まれていない。前記フラーレン分子の
製造コストも急激に低下しつつある。資源的、環境的、
経済的にみて、前記フラーレン分子は他のどの材料にも
まして、理想に近い炭素系材料であると考えられてい
る。
塗布や圧延法若しくはその他の膜化法により膜状に形成
して、本発明に基づく電気化学デバイスの前記プロトン
伝導体に利用することができる。
レン誘導体のみからなるか、或いは結合剤によって結着
されていてもよい。さらに、複数の前記フラーレン誘導
体が直接に又は間接的に結合し、ポリマーを形成してい
てもよい。
ーレン誘導体のみからなる場合、前記フラーレン誘導体
を加圧成形してなる膜状のプロトン伝導体として用いる
ことができる。結合剤によって決着されている前記フラ
ーレン誘導体を、プロトン伝導体として用いる場合、前
記結合剤によって強度の十分なプロトン伝導体を形成で
きる。
しては、公知の成膜性を有するポリマーの1種又は2種
以上が用いられる。このような構成のプロトン伝導体
も、前記フラーレン誘導体のみからなるプロトン伝導体
と同様のプロトン伝導性を発揮することができる。
って高分子材料に由来する成膜性が付与されており、フ
ラーレン誘導体の粉末圧縮成形品に比べ、強度が大き
く、かつガス透過防止能を有する柔軟なプロトン伝導性
薄膜(厚みは通常300μm以下)として用いることが
できる。
の伝導性をできるだけ阻害(フラーレン誘導体との反応
による)せず、成膜性を有するものなら、特に限定はし
ない。通常は電子伝導性をもたず、良好な安定性を有す
るものが用いられ、その具体例を挙げると、ポリフルオ
ロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコ
ール等があり、これらは次に述べる理由からも、好まし
い高分子材料である。
しいのは、他の高分子材料に比べ、少量の配合量で強度
のより大きな薄膜を容易に成膜できるからである。この
場合の配合量は、3重量%以下、好ましくは0.5〜
1.5重量%と少量ですみ、薄膜の厚みは通常、100
μmから1μmまでと薄くできる。
アルコールが好ましいのは、選りすぐれたガス透過防止
能を有するプロトン伝導性薄膜が得られるからである。
この場合の配合量は5〜15重量%の範囲とするのがよ
い。
ビニリデンやポリビニルアルコールにせよ、それらの配
合量が上述したそれぞれの範囲の下限値を下回ると、成
膜強度が十分にとれないといった問題点が生じることが
ある。
剤によって決着されてなるプロトン伝導体の薄膜を得る
には、加圧成形や押出し成形をはじめ、公知の成膜法を
用いればよい。
中で良好に機能することができるため、前記燃料電池と
して機能するときの圧力、温度、湿度等の調整を行わな
くても、効率的に電気化学エネルギーを取り出すことが
できる。
する炭素原子に前記官能基を、前記3員環又はそれ以上
の環状構造を介して結合させてなる前記誘導体を前記プ
ロトン伝導体の構成材料として使用するので、H3O+イ
オン伝導体であるナフィオンを用いた場合と違い、加湿
装置等がなくても、低湿度状態の大気中においても機能
する。
ネルギーを取り出すことができるので、定常運転までに
時間をかけず、前記燃料電池として機能する時の初動作
を早くすることができる。なお、例えば加湿装置を設
け、水分を存在させて同様に前記燃料電池として機能さ
せてもよいが、本発明はこれを要件とするものではな
い。
ンを用いた場合、電気化学エネルギーを発生させる際に
生成する水に加え、移動による水も正極に存在するた
め、除湿装置を必要とするのに対して、本実施の形態
は、水素ガスを負極側に供給して電気分解し、これによ
って生成したプロトンを、本発明に基づくプロトン伝導
体を通して正極へ移動させ、ここで酸素と反応させ、電
気化学エネルギーを取り出すことができるので、除湿装
置等がなくても、電気化学エネルギーの発生を可能とす
る。
は、よりコンパクトで汎用性の高い装置である。
分子を母体とする前記誘導体に代えて、例えば炭素系電
極のアーク放電法によりカーボン粉末からなるクラスタ
ーを得、このカーボン粉末に前記官能基を前記3員環又
はそれ以上の環状構造を介して結合させてなるクラスタ
ー誘導体を用いることができる。
から数百個の原子が結合又は凝集して形成されている集
合体のことであり、この凝集(集合)体によってプロト
ン伝導性能が向上すると同時に、化学的性質を保持して
膜強度が十分となり、層を形成し易い。また、このクラ
スターは炭素を主成分とするものであって、炭素原子
が、炭素−炭素間結合の種類は問わず数個から数百個結
合して形成されている集合体のことである。ただし、必
ずしも100%炭素クラスターのみで構成されていると
は限らず、他原子の混在もあり得る。このような場合も
含めて、炭素原子が多数を占める集合体を炭素クラスタ
ーと呼ぶこととする。
体としての前記炭素クラスターに前記官能基を前記3員
環又はそれ以上の環状構造を介して結合させたものを主
成分とするので、乾燥状態でもプロトンが解離し易く、
プロトン伝導性を始め、前記したフラーレン誘導体から
なるプロトン伝導体と類似した効果を奏することができ
る。しかも、前記炭素クラスターの範ちゅうには後述す
るように多種類の炭素質が含まれるので、炭素質原料の
選択幅が広いという効果も奏することができる。
を用いるのは、良好なプロトン伝導性を付与するために
は、大量の前記プロトン解離性の基を有する前記官能基
を結合させることが必要であり、これは炭素クラスター
によって可能になるからである。しかし、そうすると、
固体状のプロトン伝導体の酸性度が著しく大きくなる
が、炭素クラスターは外の通常の炭素質と違って酸化劣
化し難く、耐久性に優れており、構成原子間が密に結合
し合っているために、酸性度が大であっても原子間の結
合がくずれることはなく(即ち、化学的に変化しにくい
ため)、膜構造を維持することができる。
状態でも高いプロトン伝導性を発揮することができ、図
6〜図9に示すような各種のものがあり、プロトン伝導
体の原料としての選択の幅が広いものである。
個集合してなる、球体又は長球、又はこれらに類似する
閉じた面構造を有する種々の炭素クラスターである(但
し、分子状のフラーレンも併せて示す)。それに対し
て、それらの球構造の一部が欠損した炭素クラスターを
図7に種々示す。この場合は、構造中に開放端を有する
点が特徴的であり、このような構造体は、アーク放電に
よるフラーレンの製造過程で副生成物として数多く見ら
れるものである。炭素クラスターの大部分の炭素原子が
SP3結合していると、図8に示すようなダイヤモンド
の構造を持つ種々のクラスターとなる。
ラスターは、グラファイトの平面構造を持つか、あるい
はフレーレンやナノチューブの全体又は一部の構造を有
する。このうち、グラファイトの構造を有するものは、
クラスターに電子伝導性を持つものが多いため、プロト
ン伝導体の母体としては好ましくない。
SP2結合は、一部にSP3結合の要素を含んでいるた
め、電子伝導性をもたないものが多く、プロトン伝導体
の母体として好ましい。
種々示すものであり、このような構造体でも、本発明に
適用できる。
インダーなしで膜状やペレットなどの形状に加圧成形す
ることができる。本発明において、母体である炭素クラ
スターは長軸の長さが100nm以下のもの、とくに1
00Å以下のものが好ましく、それに導入する前記基の
数は2以上が望ましい。
造体(前記フラーレン分子など)又は少なくとも一部に
開放端をもつ構造体が好ましい。このような欠陥構造の
フラーレンは、前記フラーレン分子の反応性をもつと同
時に、加えて欠陥部すなわち開放部は更に高い反応性を
持つ。したがって、前記プロトン解離性の基を有する前
記官能基の導入が促進され、より高い官能基導入率が得
られ、高いプロトン伝導性が得られる。また、前記フラ
ーレン分子に比べて大量に合成することが可能となり、
非常に安価に生産できる。
て、筒状又は線状炭素の構造体を用いることが好まし
い。前記筒状炭素の構造体としては、チューブ状、例え
ばカーボンナノチューブであることが好ましい。また、
前記線状炭素の構造体としては、ファイバー状の形状、
例えばカーボンファイバーであることが好ましい。
ンファイバーは、構造上電子を放出し易く、表面積を非
常に大きくすることができるので、一層プロトン伝搬効
率の向上を図ることができる。
チューブ又は前記カーボンファイバーは、アーク放電法
又は化学的気相成長法(熱CVD法)により製造するこ
とが可能である。
Co等の金属触媒を用い、アーク放電チャンバーを用い
てHe雰囲気下(例えば150Torr)で合成し、ア
ーク放電でチャンバー内壁に布状に付着させることによ
り、例えば前記カーボンナノチューブを得ることができ
る。ここで、前記触媒を共存させた場合は、径の細い前
記カーボンナノチューブを得ることができ、無触媒の条
件下でアーク放電を行った場合は、径の太い多層からな
る前記カーボンナノチューブを得ることができる。
ク放電を行うことによって生成することができる、図1
0(A)の斜視図及び同図(B)の一部断面図に示すよ
うな多層カーボンナノチューブのグラフェン構造(円筒
状構造)は、欠陥のない高品質なカーボンナノチューブ
であり、これは電子放出材料として非常に高性能である
ことが知られている。
られたカーボンナノチューブに前記プロトン解離性の基
を有する前記官能基を、前記3員環又はそれ以上の環状
構造を介して結合させて得られる前記誘導体も、乾燥状
態でもプロトン伝導性に優れている。
セチレン、ベンゼン、エチレン等の炭化水素やCOとを
反応させることにより、前記カーボンナノチューブ又は
前記カーボンファイバーを合成する手法である。遷移金
属基板又はコート基板を炭化水素やCOガスと反応させ
ることによって、前記基板上に前記カーボンナノチュー
ブ又は前記カーボンファイバーを堆積させる。
ューブ内にNi基板を配置して、トルエン/H2ガス
(例えば100sccm)と反応させることにより、図
10(C)の斜視図に示すような構造を有する前記カー
ボンファイバーを合成することが可能である。
ペクト比が1:1000〜1:10であることが好まし
く、また前記カーボンファイバーのアスペクト比が1:
5000〜1:10であることが好ましい。また、前記
筒状又は線状炭素の構造体の径が0.001〜0.5μ
mであることが好ましく、長さは1〜5μmであること
が好ましい。
明する。
2)2)の合成>まず、リン酸系フラーレン誘導体の前駆
体C60=C(PO(OEt)2)2の合成は文献(Cheng,
F; Yang, X; Zhu, H; and Song, Y "Tetrahedron Lett
ers 41(2000) page 3947-3950")を参考にして行った。
1g(1.39mmol)のC 60を600ml脱水トル
エンに溶解した後、353mg(1.39mmol)ヨ
ウ素と2gNaIを加え、攪拌をしながら0.338m
l(1.39mmol)のメチレンジホスホ酸テトラエ
チル(tetraethyl methylene diphosphonate)を加え
た。アルゴンガス雰囲気下、室温で24時間攪拌した
後、ろ過し、沈殿物を多量のCHCl3で洗浄した。得
られた溶液をロータリ・エバポレータで乾燥した後、多
量のアルコールで洗浄した。この洗浄した沈殿物を乾燥
したところ、リン酸系フラーレン誘導体の前駆体C60=
C(PO(OEt)2)2が得られた。
ン誘導体の前駆体C60=C(PO(OEt)2)2を1g
秤取り、50mlの1M NaOH溶液中60℃で1時
間から30時間攪拌し、加水分解した。得られた溶液を
プロトンイオン交換したところ、リン酸系フラーレン誘
導体C60=C(PO(OH)2)2が得られた。
できる。 C60+CH2(PO(OEt)2)2→C60=C(PO
(OEt)2)2→C60=C(PO(ONa)2)2→C60
=C(PO(OH)2)2
結合させることができる前記官能基の数は、合成する際
のフラーレン原料と、それに加えたその他の原料のモル
比を調整することによって1から30までコントロール
可能である。例えば、フラーレン分子上のすべての二重
結合に前記官能基を加えることも可能である。フラーレ
ン分子上の前記官能基の数が多いほどプロトンの数も増
え、伝導度も増す。
C60=C(PO(OH)2)2のFT−IR測定の結果を
図11に示す。図11に示すように、3440cm-1と
1650cm-1の強いピークは、水のO−Hの伸縮振動
によるピークと思われる。また、1723cm-1でのピ
ークは、試料がNaOH中で加水分解する際に、−OH
基が直接C60と結合した際のピークと思われる。さら
に、1210cm-1と1042cm-1での強いシャープ
なピークは、P=OとP−Oによるピークと思われる。
H)2)2)2)の合成>まず、1g(1.39mmo
l)のC60を600ml脱水トルエンに溶解した後、7
06mg(2.78mmol)ヨウ素と4gNaIを加
え、攪拌をしながら0.676ml(2.78mmo
l)のメチレンジホスホ酸テトラエチル(tetraethyl m
ethylene diphosphonate)を加えた。アルゴンガス雰囲
気中、室温〜50℃で24〜72時間攪拌した後、ろ過
し、沈殿物を多量のCHCl3で洗浄した。得られた溶
液をロータリ・エバポレータで乾燥した後、さらに多量
のアルコールで洗浄した。この洗浄した沈殿物を乾燥し
たところ、リン酸系フラーレン誘導体の前駆体C60=
(C(PO(OEt)2)2)2が得られた。
ン誘導体の前駆体C60=(C(PO(OEt)2)2)2
を1gを秤取り、50mlの1M NaOH溶液中10
0℃で1時間から30時間攪拌し、加水分解した。得ら
れた溶液をプロトンイオン交換したところ、リン酸系フ
ラーレン誘導体C60=(C(PO(OH)2)2)2が得
られた。
できる。 C60+2CH2(PO(OEt)2)2→C60=(C(P
O(OEt)2)2)2→C60=(C(PO(ONa)2)
2)2→C60=(C(PO(OH)2)2)2
C60=(C(PO(OH)2)2)2のFT−IR測定の
結果は、実施例1で得られた図11に示すメインなピー
クと殆ど同じであった。
実施例1及び2で得られたリン酸系フラーレン誘導体の
熱安定性を調べるために、TG−DTA及びRGA(Re
sidual gas analyzer)の分析を行った。
ラーレン誘導体C60>C<(PO(OH)2)2(C60と
>C<(PO(OH)2)2の比率が1:1)について、
TG−DTA測定を行った。測定は、乾燥空気の雰囲気
中で、昇温速度を5℃/minとし、結果を図12に示
す。図12より明らかなように、重量減少はおおよそ三
段階であり、室温から約300℃での重量減少は水によ
るものである。約300℃から400℃の重量減少は試
料の分解と判断している。最後の重量減少はフラーレン
の分解と判断する。
して、放出したガスの測定である。なお、測定は真空中
で行い、昇温速度は2℃/minとし、結果を図13に
示す。図13の一番上の細い線は水の分圧である。CO
2とCOの検出は200℃からであった。また、300
℃付近ではCOのピークが得られた。
GとRGA結果によって、実施例1で得られたリン酸系
フラーレン誘導体C60>C<(PO(OH)2)2の耐熱
性は200℃以上であった。200℃から試料を徐々に
分解し始め、300℃でピークに達したと考えられる。
の作製>実施例1と2で得られた各リン酸系フラーレン
誘導体の粉末を直径4mmの円形のペレット状になるよ
うに一方方向へのプレスを行った。両リン酸系フラーレ
ン誘導体は、成形性が優れているため、バインダー樹脂
など使用せずに容易にペレット化することができた。こ
のペレットは厚みが300μmであり、これを実施例1
と2のペレットとする。
のプロトン伝導率の測定>実施例4にて作製した実施例
1及び2のペレットの両面を金板で挟み、これに交流電
圧0.1Vを印加した。周波数を7MHzから1Hzで
交流複数インピーダンスを測定した。なお、測定は加湿
せずに大気中で行った。インピーダンス測定に関し、実
施例1及び2のペレットからなるプロトン伝導体のプロ
トン伝導部1は、電気的には、図14に示すような等価
回路を構成しており、抵抗5と容量4の並列回路で表さ
れるプロトン伝導部1も含めて、第1極2と第2極3と
の間にそれぞれ容量4と抵抗5とを形成している。ま
た、容量4はプロトンが移動するときの遅延効果(高周
波のときの位相遅れ)を表し、抵抗5はプロトンの動き
易さのパラメータを表す。
e(Z)+i・Im(Z)で表され、前記等価回路で示
されるプロトン伝導部の周波数依存性を調べた。
れた交流抵抗から計算して得られたプロトン伝導率は、
実施例1のリン酸系フラーレン誘導体のペレットは1.
8×10-4Scm-1であった。実施例2のリン酸系フラ
ーレン誘導体のペレットは8.4×10-4Scm-1であ
った。ここで、実施例2のリン酸系フラーレン誘導体の
ペレットの伝導率のほうが高いのは、前記母体としての
フラーレン分子に結合された前記官能基の数が多く、こ
れにより、より多くのプロトンをもつためと考えられ
る。
O(OEt)2)2)n)の合成>1g(1.39mmo
l)のC60を600ml脱水トルエンに溶解した後、
8.82g(34.75mmol)ヨウ素と10gNa
Iを加え、攪拌をしながら過剰量8.45ml(34.
75mmol)のメチレンジホスホ酸テトラエチル(te
traethyl methylene diphosphonate)を加えた。アルゴ
ンガスの雰囲気中、室温〜50℃で24〜72時間攪拌
した後、ろ過し、沈殿物を多量のCHCl3で洗浄し
た。得られた溶液をロータリ・エバポレータで乾燥した
後、さらに多量のアルコールで洗浄した。この洗浄した
沈殿物を乾燥したところ、リン酸系フラーレン誘導体の
前駆体C60=(C(PO(OEt)2)2)nが得られ
た。この得られたC60=(C(PO(OEt)2)2)n
についてMALDI−TOF−MSで測定した結果、n
は最大9であった。
できる。 C60+12CH2(PO(OEt)2)2→C60=(C
(PO(OEt)2)2)12
ン分子(例えば、C60)に結合させることができる前記
官能基の数は、合成する際の前記母体としての原料と、
それに加えたその他の原料のモル比を調整することによ
って1から30までコントロール可能である。例えば、
前記母体上のすべての二重結合に前記官能基を加えるこ
とも可能である。前記母体上の前記官能基の数が多いほ
どプロトンの数も増え、伝導度も増す。
H)2)n)の合成(1)>まず、1g(1.39mmo
l)のC60を400ml脱水トルエンに溶解した後、
3.53g(13.9mmol)ヨウ素と5gNaIを
加えた。攪拌をしながら過剰量2.96g(13.9m
mol)のメタンジスルホン酸ジクロライド(methane
disulfonic acid chloride:CH2(SO2Cl)2)を
加えた。アルゴンガスの雰囲気中、室温で24時間から
96時間攪拌した。未反応の不純物を多量のトルエン、
ジエチルエーテル及びヘキサンで洗浄したところ、スル
ホン酸系フラーレン誘導体の前駆体C60=(C(SO2
Cl)2)nが得られた。
ーレン誘導体の前駆体C60=(C(SO2Cl)2)nを
1g秤取り、100mlの1M NaOH溶液中室温で
1時間から30時間攪拌し、加水分解した。得られた溶
液をプロトンイオン交換したところ、スルホン酸系フラ
ーレン誘導体C60=(C(SO3H)2)nが得られた。
ーレン誘導体C60=(C(SO3H)2)nについて、M
ALDI−TOF−MSで測定し、また元素分析した結
果、nは4から6であった。
できる。 C60+mCH2(SO2Cl)2→C60=(C(SO2C
l)2)n→C60=(C(SO3Na)2)n→C60=(C
(SO3H)2)n
導体C60=(C(SO3H)2)nについてFT−IRを
測定した結果を図16に示す。図16より明らかなよう
に、3436cm-1と1635cm-1の強いピークは、
水のO−Hによるピークと思われる。また、1720c
m-1の強いピークは、試料がNaOH中で加水分解する
際に、−OH基が直接C60と結合したためのピークと思
われる。さらに、1232cm-1と1026cm-1の強
いピークは、それぞれS=OとS−Oによるピークと思
われる。
体のペレットの作製及びプロトン伝導率の測定>実施例
7のスルホン酸系フラーレン誘導体のペレットを実施例
4と同様の方法を用いて作製したところ、直径は4m
m、厚みは1.12mmであった。この作製したペレッ
トの両面を金板で挟み、これに交流電圧0.1Vを印加
した。周波数を7MHzから1Hzで交流複数インピー
ダンスを測定した。なお、測定は加湿せずに大気中で行
った。
17に示すように、直線となるコールコールプロットは
試料のプロトン伝導度が高いことによる典型的なプロッ
トである。インピーダンス実数部の交点の値は試料の交
流抵抗である。この値から算出したプロトン伝導率は
5.6×10-2Scm-1であった。ここで、実施例1と
実施例2のリン酸系フラーレン誘導体のペレットより伝
導率が高いのは、前記母体としてのフラーレン分子に結
合された前記官能基の数が多く、これにより、より多く
のプロトンをもつためと考えられる。
H)2)n)の合成(2)>まず、1g(1.39mmo
l)のC60を400ml脱水トルエンに溶解した後、
3.53g(13.9mmol)ヨウ素と5gNaIを
加えた。攪拌をしながら過剰量3.22g(13.9m
mol)のメタンジスルホン酸ジエチルエステル(meth
ane disulfonic acid diethyl ester:CH2(SO2O
Et)2)を加えた。アルゴンガスの雰囲気中、室温で
24時間から96時間攪拌した。未反応の不純物を多量
のトルエン、ジエチルエーテル及びヘキサンで洗浄した
ところ、スルホン酸系フラーレン誘導体の前駆体C60=
(C(SO2OEt)2)nが得られた。
ーレン誘導体の前駆体C60=(C(SO2OEt)2)n
を1g秤取り、100mlの1M NaOH溶液中室温
又は50℃で1時間から30時間攪拌し、加水分解し
た。得られた溶液をプロトンイオン交換したところ、ス
ルホン酸系フラーレン誘導体C60=(C(SO3H)2)
nが得られた。
ーレン誘導体C60=(C(SO3H)2)nについて、M
ALDI−TOF−MSで測定し、また元素分析した結
果、nは4から6であった。
できる。 C60+mCH2(SO2OEt)2→C60=(C(SO2O
Et)2)n→C60=(C(SO3Na)2)n→C60=
(C(SO3H)2)n
定したところ、実施例7の図16と殆ど同じ結果が得ら
れた。また、実施例7と同様にしてペレットを作製し、
プロトン伝導率を測定したところ、実施例7とほぼ同じ
値が得られた。
前記フラーレン分子と、炭素を主成分とする前記クラス
ターと、前記線状又は筒状炭素の構造体とからなる群よ
り選ばれた少なくとも1種からなる物質に、前記プロト
ン解離性の基を有する前記官能基が結合してなる誘導体
であるので、雰囲気依存性が小さく、乾燥空気中や高い
温度範囲においても、高いプロトン伝導性を示し、継続
的に使用することができる。
の基を有すると共に、前記物質に3員環又はそれ以上の
環状構造を介して結合されているので、耐熱性の向上を
図ることができ、化学的安定性に優れている。
ば、上記したような優れた特性を有する本発明のプロト
ン伝導体を容易にかつ効率よく製造することができ、そ
の製造に関わるコストも低減することができる。また、
その多量合成も可能である。
極と第2極との間に挟持されたプロトン伝導体が、上記
したような優れた特性を有するプロトン伝導体としての
前記誘導体からなるので、本発明のプロトン伝導体と同
様の効果が奏せられ、また加湿装置等は不要となり、シ
ステムの小型化、簡素化を実現することができる。
式図である。
の一例の反応スキームである。
す模式図である。
レン分子を示す模式図である。
ンクラスターの種々の例を示す模式図である。
レン構造)を示す模式図である。
ド構造)を示す模式図である。
ター同士が結合しているもの)を示す模式図である。
ノチューブ及びカーボンファイバーの概略図である。
を示すグラフである。
る。
の複素インピーダンスの測定結果を示す図である。
る。
ットの複素インピーダンスの測定結果を示す図である。
3…第2極、正極、3a…触媒、4…容量、5…抵抗、
8、9…端子、12…導入口(水素用)、13…排出口
(水素用)、14…燃料(H2)、15…流路(水素
用)、16…導入口(酸素用)、17…流路(酸素
用)、18…廃棄口(酸素用)、19…酸素(空気)
Claims (11)
- 【請求項1】 フラーレン分子と、炭素を主成分とする
クラスターと、線状又は筒状炭素の構造体とからなる群
より選ばれた少なくとも1種からなる物質に、プロトン
(H+)解離性の基を有する官能基が結合してなる誘導
体であり、前記官能基が、前記プロトン解離性の基を有
すると共に、前記物質に3員環又はそれ以上の環状構造
を介して結合している、プロトン伝導体。 - 【請求項2】 フラーレン分子と、炭素を主成分とする
クラスターと、線状又は筒状炭素の構造体とからなる群
より選ばれた少なくとも1種からなる物質に、下記一般
式(1)又は(2)で表される官能基が結合している、
プロトン伝導体。 【化1】 [但し、前記X1及び/又はX2、前記X3及び/又はX4
は、プロトン解離性の基であり、互いに同一であっても
異なっていてもよく、また前記A1及びA2は、−O−、
−R−、−O−R−、−R−O−、−O−R−O−、−
R−O−R−(但し、前記Rは、CxHy(xは1から
20の整数、yは0から40の整数)で表されるアルキ
ル部位である。)であり、互いに同一であっても異なっ
ていてもよい。] - 【請求項3】 フラーレン分子と、炭素を主成分とする
クラスターと、線状又は筒状炭素の構造体とからなる群
より選ばれた少なくとも1種からなる物質に、下記一般
式(3)で表される官能基が結合している、プロトン伝
導体。 【化2】 [但し、前記X5及び/又はX6は、プロトン解離性の基
であり、互いに同一であっても異なっていてもよく、ま
た前記A3及びA4は、−O−、−R’−、−O−R’
−、−R’−O−、−O−R’−O−、−R’−O−
R”−(但し、前記R’及びR”は、Cx’Fy’H
z’(x’は1から20の整数、y’は1から40の整
数、z’は0から39の整数)で表されるフッ化アルキ
ル部位である。)であり、互いに同一であっても異なっ
ていてもよい。] - 【請求項4】 前記フラーレン分子が、球状炭素クラス
ター分子Cm(m=36、60、70、76、78、8
0、82、84、86、88、90、92、94、96
等の球状分子を形成し得る自然数)である、請求項1〜
3のいずれか1項に記載したプロトン伝導体。 - 【請求項5】 前記官能基が1〜30個導入されてい
る、請求項1〜3のいずれか1項に記載したプロトン伝
導体。 - 【請求項6】 少なくとも一つの前記プロトン解離性の
基が−PO(OH) 2、−SO3H又は−COOHであ
る、請求項1〜3のいずれか1項に記載したプロトン伝
導体。 - 【請求項7】 下記分子式(1)又は(2)で表される
炭素材料を含んでいる、プロトン伝導体。 分子式(1):C60=(C(PO(OH)2)2)n 分子式(2):C60=(C(SO3H)2)n (但し、前記分子式(1)及び(2)において、nは1
〜30である。) - 【請求項8】 第1極と、第2極と、これらの両極間に
挟持されたプロトン伝導体とからなり、当該プロトン伝
導体が、フラーレン分子と、炭素を主成分とするクラス
ターと、線状又は筒状炭素の構造体とからなる群より選
ばれた少なくとも1種からなる物質に、プロトン
(H+)解離性の基を有する官能基が結合し、前記官能
基が、前記プロトン解離性の基を有すると共に、前記物
質に3員環又はそれ以上の環状構造を介して結合してい
る、電気化学デバイス。 - 【請求項9】 前記プロトン伝導体が、請求項2〜7の
いずれか1項に記載したプロトン伝導体である、請求項
8に記載した電気化学デバイス。 - 【請求項10】 前記第1極に燃料が供給され、前記第
2極に酸素が供給され、燃料電池として構成されてい
る、請求項8に記載した電気化学デバイス。 - 【請求項11】 フラーレン分子と、炭素を主成分とす
るクラスターと、線状又は筒状炭素の構造体とからなる
群より選ばれた少なくとも1種からなる物質に、プロト
ン(H+)解離性の基の前駆体としてのエステル基を有
する官能基が3員環又はそれ以上の環状構造を介して結
合してなる誘導体を得る工程と;この誘導体を水酸化ア
ルカリによって加水分解する工程と;この加水分解物を
イオン交換して前記プロトン解離性の基を形成する工程
と;を有する、プロトン伝導体の製造方法。
Priority Applications (10)
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