JP2011066004A - 二次電池用電解液および二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイクル特性や保存特性などの二次電池の特性を最適化できる非水電解液及びこの電解液を使用した二次電池を提供する。
【解決手段】少なくとも電解質が溶解された非プロトン性溶媒と、下記一般式(1)で示される化合物とを含む二次電池用電解液。
Figure 2011066004

(但し、上記一般式(1)において、R1およびR4は水素原子を示す。R2およびR3は、それぞれ独立して、−OCH3、−OCH2CH3および−OC65から選ばれる基を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、電気化学デバイスの電解液用に用いられる二次電池用電解液およびそれを用いた二次電池に関するものである。
負極に炭素材料またはリチウム金属を用い、正極にリチウム含有複合酸化物を用いた非水電解液リチウムイオンまたはリチウム二次電池は、高いエネルギー密度を実現できることから携帯電話、ノートパソコン用などの電源として注目されている。この二次電池においては、一般的に電極の表面には表面膜、保護膜、SEIまたは皮膜と呼ばれる膜が生成することが知られている。この表面膜は、充放電効率、サイクル寿命、安全性に大きな影響を及ぼすことから電極の高性能化には表面膜の制御が不可欠であることが知られている。つまり負極材料として炭素材料を用いたとき、その不可逆容量の低減が必要であり、リチウム金属負極においては充放電効率の低下とデンドライト生成による安全性の問題を解決する必要がある。
これらの課題を解決する手法として様々な手法が提案されてきている。例えば、リチウム金属を負極材料として用いた場合、その表面に、化学反応を利用してフッ化リチウム等からなる皮膜層を設けることによってデンドライトの生成を抑制することが提案されている。
特許文献1には、フッ化水素酸を含有する電解液にリチウム負極を曝し、負極をフッ化水素酸と反応させることによりその表面をフッ化リチウムの膜で覆う技術が開示されている。フッ化水素酸は、LiPF6および微量の水の反応により生成する。一方、リチウム負極表面には、空気中での自然酸化により水酸化リチウムや酸化リチウムの表面膜が形成されている。これらが反応することにより、負極表面にフッ化リチウムの表面膜が生成するのである。しかしながら、このフッ化リチウム膜は、電極界面と液との反応を利用して形成されるものであり、副反応成分が表面膜中に混入しやすく、均一な膜が得られにくい場合があった。また、水酸化リチウムや酸化リチウムの表面膜が均一に形成されていない場合や一部リチウムがむきだしになっている部分が存在する場合もあり、これらの場合には均一な薄膜の形成ができないばかりか、水やフッ化水素等とリチウムが反応することによる安全性の問題が生じていた。また、反応が不十分であった場合には、フッ化物以外の不要な化合物成分が残り、イオン伝導性の低下を招く等の悪影響が考えられる。更に、このような界面での化学反応を利用してフッ化物層を形成する方法では、利用できるフッ化物や電解液の選択幅が限定され、安定な表面膜を歩留まり良く形成することが困難な場合があった。
特許文献2では、アルゴンとフッ化水素の混合ガスとアルミニウム−リチウム合金とを反応させ、負極表面にフッ化リチウムの表面膜を得ている。しかしながら、リチウム金属表面にあらかじめ表面膜が存在する場合、特に複数種の化合物が存在する場合には反応が不均一になり易く、フッ化リチウムの膜を均一に形成することが困難な場合があった。この場合、十分なサイクル特性を有するリチウム二次電池を得ることが困難となる。
特許文献3には、均一な結晶構造すなわち(100)結晶面が優先的に配向しているリチウムシートの表面に、岩塩型結晶構造を持つ物質を主成分とする表面皮膜構造を形成する技術が開示されている。こうすることにより、均一な析出溶解反応すなわち電池の充放電を行うことができ、リチウム金属のデンドライト析出を抑え、電池のサイクル寿命が向上できるとされている。表面膜に用いる物質としては、リチウムのハロゲン化物を有していることが好ましく、LiCl、LiBr及びLiIからなる群より選ばれた少なくとも一種と、LiFとの固溶体を用いることが好ましいと述べられている。具体的には、LiCl、LiBr及びLiIからなる群より選ばれた少なくとも一種と、LiFとの固溶体皮膜を形成するために、押圧処理(圧延)により作成した(100)結晶面が優先的に配向しているリチウムシートを、(1)塩素分子もしくは塩素イオン、(2)臭素分子もしくは臭素イオン、(3)ヨウ素分子もしくはヨウ素イオンのうち、(1)〜(3)からなる群から選択された少なくとも一種とフッ素分子もしくはフッ素イオンを含有している電解液に浸すことにより非水電解質電池用負極を作成している。この技術の場合、圧延のリチウム金属シートを用いており、リチウムシートが大気中に曝され易いため表面に水分などに由来する皮膜が形成され易く、活性点の存在が不均一となり、目的とした安定な表面膜を作ることが困難な場合があり、この場合、デントライトの抑制効果は必ずしも充分に得られなかった。
また、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る黒鉛やハードカーボン等の炭素材料を負極として用いた場合、容量および充放電効率の向上に係る技術が報告されている。
特許文献4では、アルミニウムで炭素材料を被覆した負極が提案されている。これにより、リチウムイオンと溶媒和した溶媒分子の炭素表面での還元分解が抑制され、サイクル寿命の劣化を抑えられるとされている。ただし、アルミニウムが微量の水と反応してしまうため、サイクルを繰り返すと急速に容量が低下する場合があった。
また、特許文献5では、炭素材料の表面にリチウムイオン伝導性固体電解質の薄膜を被覆した負極が提示されている。これにより、炭素材料を使用した際に生じる溶媒の分解を抑制し、特に炭酸プロピレンを使用できるリチウムイオン二次電池を提供できるとしている。しかしながら、リチウムイオンの挿入、脱離時の応力変化により固体電解質中に生じるクラックが特性劣化を導く場合があった。また、固体電解質の結晶欠陥等の不均一性により、負極表面において均一な反応が得られずサイクル寿命の劣化につながる場合があった。
また、特許文献6では、負極がグラファイトを含む材料からなり、電解液として環状カーボネート及び鎖状カーボネートを主成分とし、且つ前記電解液中に0.1質量%以上4質量%以下の環式モノスルホン酸エステルである1,3−プロパンスルトン及び/又は1,4−ブタンスルトンを含んだ二次電池が開示されている。ここで、1,3−プロパンスルトンや1,4−ブタンスルトンは、炭素材料表面での不働態皮膜形成に寄与し、天然黒鉛や人造黒鉛などの活性で高結晶化した炭素材料を不働態皮膜で被覆し、電池の正常な反応を損なうことなく電解液の分解を抑制する効果を有するものと考えられている。環式モノスルホン酸エステルの他に特許文献7及び8では鎖状のジスルホン酸エステルを用いても同様な効果が得られると報告されている。しかしながら、特許文献6の環式モノスルホン酸エステル、または特許文献7及び特許文献8の鎖状のジスルホン酸エステルは負極上での皮膜形成が主に起こり、例えば正極上に皮膜を形成することが困難な場合があった。また、特許文献9及び10にはスルホニル基を2個有する環式スルホン酸エステルの製造方法、非特許文献1〜4には鎖状ジスルホン酸エステルの製造方法が開示されている。
特許文献11では芳香族化合物を電解液溶媒に添加することによって、電解液溶媒の酸化を防ぐことで二次電池の長期にわたる充放電を繰り返した際の容量劣化を抑制している。これは、前記芳香族化合物を優先的に酸化分解させることにより、溶媒の分解を防ぐ技術である。しかしながら、この添加剤を用いた場合、正極表面が被覆されないためにサイクル特性の改善効果は十分とはいえない場合があった。
特許文献12では電解液中に窒素含有不飽和環式化合物を添加することによって高電圧正極を用いた場合のサイクル特性を向上させる技術が記載されている。しかしながら窒素含有不飽和環式化合物は負極の充放電効率を向上させるものの、正極の充放電効率を向上させるものではなかった。
特開平7−302617号公報 特開平8−250108号公報 特開平11−288706号公報 特開平5−234583号公報 特開平5−275077号公報 特開2000−3724号公報 特開2000−133304号公報 米国特許第6436582号明細書 特公平5−44946号公報 米国特許第4950768号明細書 特開2003−7334号公報 特開2003−115324号公報
J. Am. Pham. Assoc.,第l26巻,第485−493頁、1937年 G. Schroeter, Lieb, Ann, Der Chemie,第418巻,第161−257頁、1919年 Biol. Aktiv. Soedin., pp64−69(1968). Armyanskii Khimicheskii Zhurnal,21,pp393−396(1968).
上記従来技術は、次のような共通する課題を有していた。電極表面に生成する表面膜は、その性質によって充放電効率、サイクル寿命、安全性に深く関わっているが、上記従来技術は主に負極上に安定した皮膜を形成するものであり、負極と正極の両極に安定的に皮膜を形成する技術は開示されていなかった。
また、従来から用いられていた正極に皮膜を形成する技術では、膜の制御を長期にわたって行える手法はまだ存在していなかった。このため、初期使用時にはデントライトの抑制効果が一定程度得られるものの、繰り返し使用していると、表面膜が劣化して保護膜としての機能が低下する場合があった。これは、リチウムを含有する正極活物質の層は、リチウムを吸蔵・放出することにより体積変化する一方、その表面上に形成された皮膜は体積変化がほとんどないため、これらの層およびこれらの界面に内部応力が発生することが原因と考えられる。このような内部応力が発生することにより表面膜の一部が破損し、デンドライトの抑制機能が低下するものと考えられる。この結果、電解液の分解が起こり、高放電容量及び優れたサイクル特性を保つことが困難であった。
また、上記従来技術を用いた場合であっても黒鉛等の炭素材料を負極に用いた場合、溶媒分子またはアニオンの分解による電荷が不可逆容量成分として現れ、初回充放電効率の低下をまねく場合があった。このとき生じた膜の組成、結晶状態、安定性等がその後の効率、サイクル寿命に大きな悪影響を及ぼす場合があった。
そこで、電極(正極・負極)表面に安定した皮膜を形成し非水電解液成分の分解を防止する方法として非水電解液中に鎖状のジスルホン酸エステルを添加する方法が考えられる。この鎖状のジスルホン酸エステルは、皮膜形成反応によって電極表面に安定した皮膜を形成し非水電解液の分解を効果的に抑制する機能を有するものと考えられる。しかしながら、この鎖状のジスルホン酸エステルの皮膜形成反応には、二次電池の充電条件等が大きく影響しており、電解液中にこの鎖状のジスルホン酸エステルを添加した二次電池の特性を最大限に発現できる充放電条件については未だ十分に検討されていなかった。
特に、この鎖状のジスルホン酸エステルを電解液中に添加したラミネート型二次電池においては、充放電条件の影響が電池特性に顕著に表れるため充放電条件について十分に検討する必要があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、二次電池用非水電解液中に鎖状のジスルホン酸エステルを添加し、充電温度等の充放電条件を所定の条件に設定することによって、サイクル特性や保存特性などの二次電池の特性を最適化できる充放電条件を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
1.少なくとも電解質が溶解された非プロトン性溶媒と、下記一般式(1)で示される化合物とを含む電解液を有する非水電解液二次電池の充放電方法であって、
充電を30〜60℃の範囲の温度で行なうことを特徴とする非水電解液二次電池の充放電方法。
Figure 2011066004
(但し、上記一般式(1)において、R1およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキル基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキル基、−SO21(X1は置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)、−SY1(Y1は置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)、−COZ(Zは水素原子、または置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)、及びハロゲン原子、から選ばれる原子または基を示す。R2およびR3は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基、置換もしくは無置換のフェノキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキル基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルコキシ基、炭素数1〜5のポリフルオロアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、−NX23(X2及びX3は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)、及び−NY2CONY34(Y2〜Y4は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)、から選ばれる原子または基を示す。)。
2.前記充電を40〜55℃の範囲の温度で行なうことを特徴とする上記1に記載の非水電解液二次電池の充放電方法。
3.前記充電が、初期状態の非水電解液二次電池の充電であることを特徴とする上記1又は2に記載の非水電解液二次電池の充放電方法。
4.前記充電時の充電終止電圧が3.4V以上であることを特徴とする上記1〜3の何れか1項に記載の非水電解液二次電池の充放電方法。
5.放電時の放電容量Cdと前記充電時の充電容量Ccとの比Cd/Ccが0.5〜0.95であることを特徴とする上記1〜4の何れか1項に記載の非水電解液二次電池の充放電方法。
6.前記一般式(1)で示される化合物が、前記電解液中に0.1〜5.0質量%の含量で含まれることを特徴とする上記1〜5の何れか1項に記載の非水電解液二次電池の充放電方法。
7.前記電解液が、さらに下記一般式(2)で示される環式モノスルホン酸エステルを含むことを特徴とする上記1〜6の何れか1項に記載の非水電解液二次電池の充放電方法。
Figure 2011066004
(但し、上記一般式(2)において、nは0以上2以下の整数である。また、R5〜R10は、それぞれ独立して水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜6のフルオロアルキル基、及び炭素数1〜6のポリフルオロアルキル基、から選ばれる原子または基を示す。)。
8.前記電解液が、さらに下記一般式(3)で示されるスルホニル基を2個有する環式スルホン酸エステルを含むことを特徴とする上記1〜7の何れか1項に記載の非水電解液二次電池の充放電方法。
Figure 2011066004
(但し、上記一般式(3)において、Qは酸素原子、メチレン基または単結合、Aは、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、カルボニル基、スルフィニル基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、及び置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、から選ばれる基を示す。Bは、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、及び置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基から選ばれる基を示す。)。
なお、本発明において「初期状態の非水電解液二次電池の充電」とは、非水電解液二次電池を作成後、最初に行う充電であることを表す。この充電が初期状態の二次電池の充電か否かは、電極の表面状態(皮膜形成の有無、充放電にともない発生する成分の有無)や電解液成分(充放電にともない発生する成分の有無)などを調べることによって確認することができる。
本明細書において、「ポリフルオロアルキレン基」、「ポリフルオロアルキル基」、「ポリフルオロアルコキシ基」はそれぞれ対応するアルキレン基、アルキル基、アルコキシ基の炭素原子に結合した水素原子が全てフッ素原子により置換されたものを表し、「フルオロアルキレン基」、「フルオロアルキル基」、「フルオロアルコキシ基」はそれぞれ対応するアルキレン基、アルキル基、アルコキシ基の炭素原子に結合した水素原子の一部がフッ素原子により置換されたものを表す。
また、「置換フルオロアルキレン基」、「置換フルオロアルキル基」、「置換フルオロアルコキシ基」における「置換」とは炭素原子に結合した水素原子の少なくとも1つがフッ素以外の原子又は官能基に置換されていることを表す。そのフッ素以外の原子又は官能基としては、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、水酸基、または炭素数1〜5のアルコキシ基、もしくはこれをハロゲン原子もしくは水酸基等で置換した基、もしくはこれらの基中に−SO2−を導入した基(例えば、−OSO2CH2SO2Cl)などとすることができる。この官能基中に炭素原子が含まれる場合、この炭素原子は「置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基」等の記載における「炭素数1〜5」の数には含まれないものとする。
本発明によれば、非プロトン性溶媒に鎖状のジスルホン酸エステルを含んだ二次電池用電解液を用い所定の温度で充放電を行なうことにより、保存特性に優れ、サイクル特性が良好で、電圧降下が少なく、体積増加の少ない優れたリチウム二次電池を得ることができる。
本発明に係る二次電池の概略構成図である。
本発明は、鎖状のジスルホン酸エステルを添加した電解液を有する非水電解液二次電池において、優れたサイクル特性及び保存特性が得られる充放電方法を提供するものである。
(充放電条件)
(1)充放電時の温度
本発明の非水電解液二次電池の充電時の温度は、30〜60℃の必要がある。30℃未満では、電解液に加えた添加剤(鎖状のジスルホン酸エステル;一般式(1)の化合物)の皮膜形成反応を促進するには不十分であり、電極上に有効な皮膜の形成がおこなれない場合がある。一方、60℃を超えると、電極上に形成された鎖状のジスルホン酸エステルの皮膜の分解反応が促進されると共に、溶媒や電解質の分解反応の反応速度も増す場合がある。
なお、本発明の充放電方法では、電解液中に鎖状のジスルホン酸エステルを含有する非水電解液二次電池において、少なくとも一回の充電時の温度を30〜60℃に設定することにより本発明の効果を得ることができる。
複数回、充放電を行う場合には少なくとも一回の充電時の温度が30〜60℃であれば良い。好ましくは初期状態の非水電解液二次電池の充電時の温度が30〜60℃であるのが良い。これは以下の理由による。2回目以降の充電を行う際には、既にそれ以前の充電時に電極表面に鎖状のジスルホン酸エステルの皮膜が形成されている。このため、この充電によって新たに電極上に形成される皮膜量は少なく、本発明の充放電方法を用いたことによる皮膜形成及び皮膜安定性効果の寄与も少なくなる。これに対して、初期状態の二次電池の電極表面には鎖状のジスルホン酸エステルの皮膜がほとんど形成されていない。このため、充放電条件が電極表面への鎖状のジスルホン酸エステルの皮膜形成反応及び皮膜の安定性に顕著に影響し、本発明の充放電方法を用いることにより優れた効果を得ることができる。
なお、複数回の充放電を行う場合には全ての充電を30〜60℃の温度で行うことがより好ましい。各充電時の温度をこのような範囲に設定することにより、各充電ごとに鎖状のジスルホン酸エステルの皮膜形成反応を効果的に行わせ、電極上に安定した皮膜を累積して形成していくことができる。なお、本発明の非水電解液二次電池の充放電方法においては充放電を行うサイクル数は特に限定されるわけではないが、例えば、5回以上に設定することができ、700サイクル後においても本発明の効果を十分に得ることができる。
本発明においては、充電時の温度を40〜55℃の範囲に設定することが好ましく、45〜50℃に設定することがより好ましい。充電時の温度をこれらの範囲に設定することにより、効果的に鎖状のジスルホン酸エステルの皮膜形成反応を行わせ、より優れたサイクル特性や保存特性の二次電池とすることができる。
また、放電時の温度については特に限定されるわけではないが、充電時と同様、30〜60℃であることが好ましく、40〜55℃であることがより好ましく、45〜55℃であることが更に好ましい。放電時の温度をこれらの範囲に設定することによって、充電時に電極表面に形成された鎖状のジスルホン酸エステルの皮膜の分解を効果的に抑制することができる。
(2)充放電時の電圧
本発明の充放電方法においては、充電時の充電終止電圧が3.4V以上であることが好ましい。なお、このような充電終止電圧とする場合、正極活物質としては、LiMO2(MはMn,Fe,Co、Niの少なくとも一種を含む、一部をMg,Al,Tiなどその他カチオンで置換してもよい)、LiMn24などのマンガンスピネル化合物を用いることができる。また、負極活物質としてはリチウム金属や炭素材料などのリチウムを吸蔵、放出できる材料を用いることができる。炭素材料としては、リチウムを吸蔵する黒鉛、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなど、あるいはこれらの複合物を用いることができる。
充電時の充電終止電圧を3.4V以上に設定することにより、電極上に形成された皮膜の安定性をより向上させ、サイクル特性及び保存特性に優れた二次電池を得ることができる。これは、以下のような理由によるものと考えられる。上記のような充電終止電圧に設定することにより電気化学的に正極から負極に十分な量のリチウムイオンが移動することができ、充電時に正極に残留するリチウムイオンの量を少なくできる。この結果、残留したリチウムイオンによる正極上の鎖状のジスルホン酸エステル皮膜の形成阻害や皮膜の分解等を防止することができるものと考えられる。
また、電池構成によっては、充電時の充電終止電圧を4.3V以上に設定することが好ましい。このような充電終止電圧とする場合、正極活物質としてはLiCoO2、Li[Co1/3Mn1/3Ni1/3]O2やLia(MxMn2-x-yy)O4(式中、0.4<x、0<y、x+y<2、0<a<1.2である。MはNiと、Co、Fe、CrおよびCuよりなる群から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を含む。Aは、Si及びTiの少なくとも一方の金属元素を含む。但し、AがTiだけを含む場合、0.1<yである。)で表されるスピネル型リチウムマンガン複合酸化物などを用いることができる。負極活物質としては、上記と同様の物を用いることができる。
(3)充電容量と放電容量
本発明の充放電方法においては、放電時の放電容量Cdと充電時の充電容量Ccとの比Cd/Ccが0.5〜0.95であることが好ましく、0.6〜0.9であることがより好ましく、0.6〜0.8であることが更に好ましい。比Cd/Ccがこれらの範囲にあることによって充放電に伴う電極の過度な体積膨張が起こらず、電極表面上に形成された鎖状ジスルホン酸エステルの皮膜を安定的に保持できる。
また、定電流定電圧で充放電を行う場合には充電レートは0.01〜1Cに設定することが好ましく、0.1〜1Cに設定することがより好ましく、0.5〜1Cに設定することが更に好ましい。
(4)充放電後のエージング温度
充放電後のエージング温度は、20〜70℃であることが好ましく、30〜50℃であることがより好ましい。エージング温度がこれらの範囲にあることによって、電池の膨張や自己放電といった問題が起こらない。また、保存特性や長期使用による容量減少や抵抗上昇といった問題も起こりにくい。
(一般式(1)の化合物)
本発明の充放電方法では、下記一般式(1)で示される鎖状のジスルホン酸エステルが添加された電解液を有する非水電解液二次電池を用いる。
Figure 2011066004
(但し、上記一般式(1)において、R1およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキル基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキル基、−SO21(X1は置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)、−SY1(Y1は置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)、−COZ(Zは水素原子、または置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)、及びハロゲン原子、から選ばれる原子または基を示す。R2およびR3は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基、置換もしくは無置換のフェノキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキル基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルコキシ基、炭素数1〜5のポリフルオロアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、−NX23(X2及びX3は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)、及び−NY2CONY34(Y2〜Y4は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)、から選ばれる原子または基を示す。)。
一般式(1)によって示される化合物は、非環式化合物であり合成時に環化反応を伴わず、例えば非特許文献1〜4を用いて合成が可能である。また、特許文献9に示されるスルホニル基を2個有する環式スルホン酸エステルの合成の副生成物として得ることもできる。このように、一般式(1)で示される化合物は合成の工程が容易であるため、安価な電解液を提供できる利点がある。
前記一般式(1)のR1およびR4の好ましい分子構造としては、電極上でおこる反応性皮膜の形成の容易性、化合物の安定性、取り扱いの容易性、溶媒への溶解性、化合物の合成の容易性、価格などの観点から、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子、及び−SO21(X1は置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)から選ばれる原子又は基が好ましく、それぞれ独立して水素原子又は無置換の炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。R1およびR4の特に好ましい形態としては、R1およびR4が水素原子の場合である。R1とR4が水素原子であると、二つのスルホニル基で挟まれたメチレン部位が活性化し、電極上での反応皮膜を形成しやすくなるためである。
また、R2およびR3において、化合物の安定性、化合物の合成の容易性、溶媒への溶解性、価格などの観点から、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基、置換もしくは無置換のフェノキシ基、水酸基、ハロゲン原子、及び−NX23(X2及びX3は、それぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基)、から選ばれる原子又は基が好ましく、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、あるいは置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基がより好ましく、さらに好ましくはR2とR3のどちらか一方または両方が置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基である。また、同様の理由から、上記置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基としてはメチル基又はエチル基が良く、上記置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基としてはメトキシ基又はエトキシ基が良い。
一般式(1)の化合物は、スルホニル基を二つ有しておりLUMOが小さく、電解液中の溶媒分子、モノスルホン酸エステルよりもLUMOが小さい値を持つので還元され易い。例えば下記表1に示す化合物No.1のLUMOは半経験的分子軌道計算によると−0.86eVと小さい。そのため環状カーボネートや鎖状カーボネートからなる溶媒(LUMO:約1.2eV)より先に化合物No.1の還元皮膜が負極に形成され溶媒分子の分解を抑制する役割を担うと考えられる。溶媒分子の分解を抑制するため高抵抗性の溶媒分子の分解皮膜が負極上に形成されにくくなるため抵抗上昇の抑制やサイクル特性の向上が期待できる。また、炭素原子に電子吸引性のスルホニル基が二つ結合した形になっており、炭素原子の活性化によって電極上で皮膜が形成され易いことも考えられる。更に、活性メチレンが脱プロトン化することで生じるカルボアニオンはLiを配位したり、正極上で反応し皮膜を形成したりすることが考えられる。以下に一般式(1)の具体例を示すが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。
Figure 2011066004
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一般式(1)で表される化合物は、特に限定されないが電解液中に0.1質量%以上5.0質量%以下含まれることが好ましい。0.1質量%未満では電極表面での電気化学反応による皮膜形成に十分効果が発揮されない場合がある。また、5.0質量%を越えると溶解しにくくなるだけでなく電解液の粘性を大きくしてしまう場合がある。本発明においてより好ましくは、1.0質量%〜3.0質量%の範囲で添加することにより、充放電時に皮膜による溶媒分解の抑制効果を十分に得ることができる。
一般式(1)に示す化合物は、単独或いは2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上を組み合わせて用いる場合、特に限定されないが電極との皮膜形成の容易性の観点から少なくとも一つは活性メチレン基を有する化合物(すなわちR1及びR4が水素の化合物)が含まれることが有効である。具体的組み合わせとしては、前記化合物No.1(活性メチレン基を有する化合物)と化合物No.5の化合物である。
電解液に一般式(1)の化合物を2種類以上添加させる場合、電解液に占める割合は特に限定されないが前述と同様な理由により、2種類合わせて0.1質量%以上5.0質量%以下が好ましい。また、一般式(1)の化合物を2種類以上添加する場合、一般式(1)の化合物の全質量に対する各化合物の比率としては特に限定されるものではないが、最も少ない化合物の割合が5質量%、最も多い化合物の割合が95質量%とすることが好ましい。
更に、一般式(1)の化合物を含む電解液中に、環式モノスルホン酸エステル、スルホニル基を2個有する環式スルホン酸エステル、アルカンスルホン酸無水物、スルホレン化合物の内、少なくとも一種が含まれる電解液を用いることも有効である。
(二次電池)
図1に本発明で用いる電池の一例について概略構造を示す。正極集電体11と、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る正極活物質を含有する層12と、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る負極活物質を含有する層13と、負極集電体14と、電解液15、およびこれを含むセパレータ16から構成されている。ここで、一般式(1)で表される鎖状のジスルホン酸化合物(鎖状のジスルホン酸エステル)は電解液15に含まれる。
(集電体)
正極集電体11としてはアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金などを用いることができ、負極集電体14としては銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金を用いることができる。
(セパレータ)
セパレータ16としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、フッ素樹脂等の多孔性フィルムが好ましく用いられる。
(正極)
選択された正極活物質を用い、カーボンブラック等の導電性物質、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)等の結着剤とともにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤中に分散混練し、これをアルミニウム箔等の基体上に塗布するなどの方法により正極となる層12を得ることができる。
(負極)
負極活物質としてリチウム金属を用いる場合には融液冷却方式、液体急冷方式、アトマイズ方式、真空蒸着方式、スパッタリング方式、プラズマCVD方式、光CVD方式、熱CVD方式、ゾルーゲル方式、などの適宜な方式により負極となる層13を得ることができる。また、炭素材料の場合には、カーボンとポリビニリデンフルオライド(PVDF)等の結着剤を混合し、NMP等の溶剤中に分散混錬し、これを銅箔等の基体上に塗布するなどの方法や、蒸着法、CVD法、スパッタリング法などの方法により負極となる層13を得ることができる。
(電解液)
電解液15は電解質、非プロトン性溶媒と添加剤とを少なくとも有する。
(電解質)
電解質は、リチウム二次電池の場合にはリチウム塩を用い、これを非プロトン性溶媒中に溶解させる。リチウム塩としては、リチウムイミド塩、LiPF6、LiAsF6、LiAlCl4、LiClO4、LiBF4、LiSbF6などがあげられる。この中でも特にLiPF6、LiBF4が好ましい。リチウムイミド塩としてはLiN(Ck2k+1SO2)(Cm2m+1SO2)(k,mはそれぞれ独立して1又は2である)が挙げられる。これらは単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。これらのリチウム塩を含むことで高エネルギー密度を達成することができる。
(非プロトン性溶媒)
また、非プロトン性溶媒としては、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、環状エーテル類、鎖状エーテル類およびこれらのフッ化誘導体の有機溶媒から選ばれた少なくとも1種類の有機溶媒を用いる。より具体的には、
環状カーボネート類:プロピレンカーボネート(以下、PCと略記。)、エチレンカーボネート(以下、ECと略記。)、ブチレンカーボネート(BC)、およびこれらの誘導体
鎖状カーボネート類:ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(以下、DECと略記。)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、およびこれらの誘導体
脂肪族カルボン酸エステル類:ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル、およびこれらの誘導体
γ−ラクトン類:γ−ブチロラクトン、およびこれらの誘導体
環状エーテル類:テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、およびこれらの誘導体
鎖状エーテル類:1,2−ジエトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)、ジエチルエーテル、およびこれらの誘導体
その他:ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、アニソール、N−メチルピロリドン、フッ素化カルボン酸エステル
これらを一種又は二種以上を混合して使用することができる。
環式モノスルホン酸エステルとしては下記一般式(2)で示される化合物があげられる。
Figure 2011066004
(但し、上記一般式(2)において、nは0以上2以下の整数である。また、R5〜R10は、それぞれ独立して水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜12のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜6のフルオロアルキル基、及び炭素数1〜6のポリフルオロアルキル基、から選ばれる原子または基を示す。)。
上記一般式(2)で示される化合物おいて、化合物の安定性、化合物の合成の容易性、溶媒への溶解性、価格などの観点から、nは0または1が好ましく、R5〜R10は、それぞれ独立して、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜12のアルキル基、及び炭素数1〜5のポリフルオロアルキル基、から選ばれる原子又は基が好ましく、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜5のポリフルオロアルキル基がより好ましい。さらに好ましくは、R5〜R10の全てが水素原子、またはR5〜R10の1つもしくは2つが炭素数1〜5のポリフルオロアルキル基で他が水素原子である。上記の炭素数1〜5のポリフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基が好ましい。
具体的には、1,3−プロパンスルトン(1,3−PS)、α−トリフルオロメチル−γ−スルトン、β−トリフルオロメチル−γ−スルトン、γ−トリフルオロメチル−γ−スルトン、α−メチル−γ−スルトン、α,β−ジ(トリフルオロメチル)−γ−スルトン、α,α−ジ(トリフルオロメチル)−γ−スルトン、α−ウンデカフルオロペンチル−γ−スルトン、α−ヘプタフルオロプロピル−γ−スルトン、1,4−ブタンスルトン(1,4−BS)などがあげられる。
中でも1,3−プロパンスルトン(1,3−PS)はリチウムイオン二次電池の負極上での分解皮膜を形成すると考えられている。1,3−PSのLUMOは0.07eVであり、本発明の化合物No.1のそれ(−0.86eV)よりも大きい。例えば本発明の化合物No.1と1,3−PSとを電解液に添加し、充電した場合、先ず化合物No.1の物質が負極に皮膜を形成し、次に1,3−PSが皮膜を形成することが考えられる。充電初期には負極表面のある部分と化合物No.1が主に反応するが、化合物No.1と反応しなかった部分(溶媒分子と反応する可能性がある部分)での充電が進行して1,3−PSと反応し、結果として化合物No.1と1,3−PSとの複合皮膜が形成され、更なる抵抗上昇の抑制効果、電池の膨れ抑制などが期待できる。
一般式(2)の化合物を電解液に添加する場合、その電解液中の含量は特に限定されるものではないが、電解液中に1.0質量%以上10.0質量%以下含まれることが好ましい。1.0質量%未満では高温にした場合の電極表面での電気化学反応による皮膜形成に十分効果が発揮されない場合がある。10.0質量%を越えると電解液の粘性を大きくしてしまう場合がある。また、一般式(1)及び一般式(2)の化合物中の一般式(2)の比率としては、それぞれ一般式(1)の化合物と一般式(2)の化合物を合わせた全質量に対して10〜90質量%が好ましい。
スルホニル基を2個有する環式スルホン酸エステルとしては下記一般式(3)で示される化合物があげられる。
Figure 2011066004
(但し、上記一般式(3)において、Qは酸素原子、メチレン基または単結合、Aは、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、カルボニル基、スルフィニル基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、及び置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、から選ばれる基を示す。Bは、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、及び置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基から選ばれる基を示す。)。
上記一般式(3)で示される化合物おいて、化合物の安定性、化合物の合成の容易性、溶媒への溶解性、価格などの観点から、Aは、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、及び置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、から選ばれる基が好ましい。置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、および置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基、から選ばれる基がより好ましく、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基がさらに好ましく、メチレン基、エチレン基又は2,2−プロパンジイル基が特に好ましい。上記の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基は、メチレン基とジフルオロメチレン基を含むことが好ましく、メチレン基とジフルオロメチレン基とで構成されていることがより好ましい。
また、同様の理由から、Bは炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、メチレン基、1,1−エタンジイル基、または2,2−プロパンジイル基がより好ましい。
これらのスルホニル基を2個有する環式スルホン酸エステルは、特許文献10に開示されているものである。一般式(3)に示す具体的化合物を下記に列挙するがこれらに限定されるものではない。
Figure 2011066004
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これらの化合物は本発明の一般式(1)の化合物と同準位のLUMOを有し、且つスルホニル基を二つ以上有するため、例えば化合物No.1と化合物No.21(MMDS)の物質とを電解液に添加すると、充電初期に高イオン伝導性の複合皮膜が形成され易い。MMDSは環状の化合物であり開環することで負極と反応し皮膜を形成しやすい化合物であると考えられる。
MMDSが負極上でかなり選択的に皮膜形成に寄与するとすれば、化合物No.1の物質は負極上での皮膜形成確率が減少し、正極上での反応確率が高くなり正極上での皮膜形成が達成される。その結果、正極上での溶媒分解抑制が期待できる。
一般式(3)の化合物を電解液に添加する場合、一般式(3)の化合物の電解液中の含量は特に限定されるものではないが、電解液中に1.0質量%以上10.0質量%以下含まれることが好ましい。1.0質量%未満では高温にした場合の電極表面での電気化学反応による皮膜形成に十分効果が発揮されない場合がある。10.0質量%を越えると電解液の粘性を大きくしてしまう場合がある。一般式(1)と一般式(3)中の、一般式(3)の化合物の比率としては、一般式(1)及び一般式(3)の化合物の全質量の10〜90質量%が好ましい。また、これに加えて一般式(2)の化合物を用いる場合には、一般式(1)、一般式(2)及び一般式(3)の化合物の全質量の10〜90質量%が好ましい。
本発明の電解液は、一般式(1)で表される化合物を電解液にあらかじめ添加・溶解することによりもたらされる。この電解液に適宜その他の添加材料(環式モノスルホン酸エステル、スルホニル基を2個有する環式スルホン酸エステル、スルホラン、アルカンスルホン酸無水物、スルホレン化合物あるいはビニレンカーボネート化合物)を加えることにより、所望の電解液を得ることができる。
本発明に係る二次電池の形状としては、特に制限はないが、例えば、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型などがあげられる。この中でラミネート型とは合成樹脂と金属箔との積層体からなる可撓性フィルム等よりなる外装体によって封口された形状を有するものであり、円筒型、角型、コイン型等の電池缶よりなる外装体に封入したものと比して内圧の上昇による影響を受けやすく、従って電極と電解液との界面との化学反応の制御がより重要となる。本発明による一般式(1)で表される鎖状のジスルホン化合物を含有する二次電池であれば、ラミネート型の電池であっても抵抗上昇の抑制や電池の膨れ(ガス発生及び内圧の上昇)を抑制することが可能である。従って、自動車用途など大型のリチウムイオン二次電池においても、安全性や長期信頼性を確保することが可能となる。
本発明に係るリチウム二次電池は、乾燥空気または不活性ガス雰囲気において、負極13および正極12を、セパレータ16を介して積層、あるいは積層したものを捲回した後に、外装体に挿入し、一般式(1)で表される化合物を含む電解液を含浸させた後、電池外装体を封止することで得られる。封止前または封止後に、電池を充電することにより、前記電極上の皮膜を形成させることで本発明の効果を得ることが可能である。
また、本発明の一般式(1)で示される鎖状ジスルホン酸エステルはリチウム二次電池に限らず、他の電気化学デバイス用電解液の添加剤としても使用することもできる。他の電気化学デバイスとしては、例えば有機ラジカル電池、キャパシタ、色素増感型湿式太陽電池が挙げられる。
(電池の作製)
表1〜3記載の正極活物質および導電性付与剤を乾式混合し、バインダーであるPVDFを溶解させたN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に均一に分散させスラリーを作製した。導電性付与剤としてはカーボンブラックを用いた。そのスラリーを正極集電体となるアルミ金属箔(25μm)上に塗布後、NMPを蒸発させることにより正極シートとした。正極中の固形分比率は正極活物質:導電性付与剤:PVDF=80:10:10(質量%)とした。
一方、負極活物質が炭素材料の場合、カーボン:PVDF=90:10(質量%)の比率となるように混合しNMP中に分散させ、負極集電体14となる銅箔(20μm)上に塗布して作製した。
電解質溶液15は、表1〜3に記載の溶媒、電解質として1mol/LのLiPF6、表1〜3に記載の添加剤を溶解したものを用いた。
その後、負極と正極とをポリエチレンからなるセパレータ16を介して定格容量1.7Ahになる数を積層し、アルミニウムラミネートフィルム型二次電池を作製した。用いたラミネートフィルムはポリプロピレン樹脂(封着層、厚み70μm)、ポリエチレンテレフタレート(20μm)、アルミニウム(50μm)、ポリエチレンテレフタレート(20μm)の順に積層した構造を有する。これを所定の大きさに2枚切り出し、その一部分に上記の積層電極体の大きさに合った底面部分と側面部分とを有する凹部を形成し、これらを対向させて上記の積層電極体を包み込み、周囲を熱融着させてフィルム外装電池を作製した。最後の1辺を熱融着封口する前に電解液を積層電極体に含浸させた。
(コンディショニング)
表1〜3記載の所定の温度(充電温度)、充電レート0.2C、充電終止電圧4.3Vで8時間の定電流定電圧充電を行ない、放電レート0.2C、放電終止電圧2.5Vで放電をおこなった。次に、表1〜3記載の所定の温度で、充電レート1C、充電終止電圧4.3Vで定電流定電圧充電を行なった。その後、フィルム外装に穴を開け、アルミラミネートフィルム内に発生したガスを抜いた後に、開口した穴を熱融着封口した。この後、40℃で7日間保管後に放電レート0.2C、放電終止電圧2.5Vで放電を行った。このようにして二次電池のコンディショニングを行った後、下記の保存特性試験を行った。
(保存特性試験)
表1〜3記載の所定の温度(充電温度)、2Aの定電流及び定電圧で、終止電圧4.3Vまで5時間充電し、次に2Aの定電流下、終止電圧2.5Vまで放電した。そして、このときの放電容量(初期容量)を測定するとともに発生したガスを抜いてこのときの電池の体積を測定した。その後、25℃、2Aの定電流定電圧で4.2Vまで2.5時間の充電後、放電深度50%まで放電した後、55℃で100日間放置した。放置後に表1〜3記載の所定の温度で再度、定電流で放電操作を行い、続いて同じく定電流で充電、放電をもう一度繰り返し、このときの放電容量を回復容量とした。ここで、(容量回復率)=(回復容量)/(初期容量)とした。同時に電池の体積を測定し、前記ガス抜き直後の体積との差をセル体積変化量とした。
また、同時に放置開始7日目に電圧測定を行い保存による電圧降下を測定し、(降下した電圧の値)/7を「7日保管中の電圧降下」とした。更に、上記のように25℃、2Aの定電流定電圧で4.2Vまで2.5時間の充電後、放電深度50%まで放電した後、1C、3C、7Cで10秒間の充放電を行い、電流と10秒間の充放電終了直前の電圧とをプロットした傾きを直流抵抗とした。
Figure 2011066004
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Figure 2011066004
表1〜3中の「電解液中の添加剤の種類及び含量」欄記載の「No.」は化合物No.を表す。また、( )の中の数字は電解液中の含量を表す。
また、保存特性試験開始初期の40℃で7日間保存中に起こる電圧降下および保存試験で得られた結果を下記表4〜6に示す。
Figure 2011066004
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(一般式(1)の化合物を含む電解液の充電温度の効果)
実施例1〜3(表4)における電圧降下、容量回復率、セル体積変化量をそれぞれ、比較例1〜12(表6)と比較すると、実施例1〜3においては電圧降下の抑制、セル体積変化量及び容量回復率等において飛躍的な改善が確認された。これらの結果より、充電温度を高めることにより一般式(1)の電極表面上での皮膜形成反応を促進し、電解液成分の分解等をより抑制することができたものと考えられる。
(充電温度の影響)
実施例1〜15及び比較例1〜12では、化合物No.1、2及び16の鎖状スルホン酸化合物について、充電温度を変化させて充放電を行い電池特性への充電時の温度の影響を評価した。この結果、充電温度を30℃以上60℃以下とすることにより、保存特性(電圧降下の抑制、直流抵抗、容量回復率、セル体積変化量)に関して優れた効果が得られることを確認できた(表4及び6)。また、これらの特性値は充電温度を40℃以上55℃以下とすることにより更に向上した。以上の結果より、充電温度は30℃以上60℃以下が好ましく、特に好ましい温度範囲は、40℃以上55℃以下であることが確認された。
(電解液中の一般式(1)の化合物の濃度の影響)
実施例1及び実施例16〜22においては、化合物No.1の電解液中に占める濃度を変化させ、二次電池を作成してその特性評価を行った。この結果、保存特性は電解液中の化合物No.1濃度が0.1質量%以上5.0質量%以下のときに優れた効果を有することが判明した(表4及び5)。この結果より、一般式(1)の化合物の電解液中の濃度は0.1質量%以上5.0質量%以下が好ましいことが確認された。
(ラミネートフィルム型電池における環式モノスルホン酸エステル添加の効果)
実施例23及び実施例24におけるセル体積変化量は、比較例14、比較例15及び実施例1に対して小さくなっている。これは化合物(1)と1,3−PSもしくは1,4−BSとの複合効果により皮膜が負極上に形成され電解液の分解によるガス発生が大きく抑制できたためと考えられる。
(スルホニル基を2個有する環式スルホン酸エステル添加の効果)
実施例25における電圧降下は、実施例1や比較例16、17と比してもさらに改善されている。これらの結果は、本発明の一般式(1)に示す化合物とスルホニル基を2個有する環式スルホン酸エステルとを電解液中に添加させ、かつ充電温度を上げることで、無添加系や従来の添加系と比較してイオン導電性が高く、保存時の安定性の高い皮膜が形成されたためであると考えられる。実施例25におけるセルの体積変化量は比較例16、17及び実施例1に対して小さくなっている。これは化合物No.1とMMDSとの複合効果により皮膜が負極上に形成され電解液の分解によるガス発生が大きく抑制できたためと考えられる。
11 正極集電体
12 正極活物質を含有する層
13 負極活物質を含有する層
14 負極集電体
15 非水電解質溶液
16 多孔質セパレータ

Claims (6)

  1. 少なくとも電解質が溶解された非プロトン性溶媒と、下記一般式(1)で示される化合物とを含む二次電池用電解液。
    Figure 2011066004
    (但し、上記一般式(1)において、R1およびR4は水素原子を示す。R2およびR3は、それぞれ独立して、−OCH3、−OCH2CH3および−OC65から選ばれる基を示す。)
  2. 前記一般式(1)で示される化合物が、前記二次電池用電解液中に0.05〜10.0質量%の含量で含まれることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用電解液。
  3. 前記一般式(1)で示される化合物が、前記二次電池用電解液中に0.1〜5.0質量%の含量で含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池用電解液。
  4. 前記二次電池用電解液が、さらに下記一般式(2)で示される環式モノスルホン酸エステルを含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の二次電池用電解液。
    Figure 2011066004
    (但し、上記一般式(2)において、nは0以上2以下の整数である。また、R5〜R10は、それぞれ独立して水素原子、無置換の炭素数1〜12のアルキル基、無置換の炭素数1〜6のフルオロアルキル基、及び炭素数1〜6のポリフルオロアルキル基、から選ばれる原子または基を示す。)
  5. 前記二次電池用電解液が、さらにメチレンメタンジスルホン酸エステルを含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の二次電池用電解液。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の二次電池用電解液を用いた二次電池。
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