JP4525018B2 - リチウム二次電池用電解液およびそれを用いたリチウム二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウム二次電池用電解液およびそれを用いたリチウム二次電池に関する。
負極に炭素材料、酸化物、リチウム合金またはリチウム金属を用いた非水電解液リチウムイオンまたはリチウム二次電池は、高いエネルギー密度を実現できることから携帯電話、ノートパソコン用などの電源として注目されている。
この二次電池において、負極の表面には表面膜または保護膜SEI(Solid Electrolyte Interface:固体電解質界面)または皮膜と呼ばれる膜(以下、「表面膜」とも呼ぶ。)が生成することが知られている。この表面膜は、充放電効率、サイクル寿命、安全性に大きな影響を及ぼすことから負極の高性能化には表面膜の制御が不可欠であることが知られている。炭素材料、酸化物材料についてはその不可逆容量の低減が必要であり、リチウム金属、合金負極においては充放電効率の低下とデンドライト(樹枝状結晶)生成による安全性の問題を解決する必要がある。
これらの課題を解決する手法として様々な手法が提案されてきている。たとえば、リチウム金属またはリチウム合金の表面に、化学反応を利用してフッ化リチウム等からなる皮膜層を設けることによってデンドライトの生成を抑制することが提案されている。
特許文献1には、フッ化水素酸を含有する電解液にリチウム負極を曝し、負極をフッ化水素酸と反応させることによりその表面をフッ化リチウムの膜で覆う技術が開示されている。フッ化水素酸は、LiPFおよび微量の水の反応により生成する。一方、リチウム負極の表面には、空気中での自然酸化により水酸化リチウムや酸化リチウムの表面膜が形成されている。これらが反応することにより、負極表面にフッ化リチウムの表面膜が生成するのである。
ところが、このフッ化リチウム膜は、電極界面と液との反応を利用して形成されるものであり、副反応成分が表面膜中に混入しやすく、均一な膜が得られにくい。また、水酸化リチウムや酸化リチウムの表面膜が均一に形成されていない場合や一部リチウムがむきだしになっている部分が存在する場合もあり、これらの場合には均一な薄膜の形成ができないばかりか、水やフッ化水素等とリチウムが反応することによる安全性の問題が生じる。また、反応が不十分であった場合には、フッ化物以外の不要な化合物成分が残り、イオン伝導性の低下を招く等の悪影響が考えられる。さらに、このような界面での化学反応を利用してフッ化物層を形成する方法では、利用できるフッ化物や電解液の選択幅が限定され、安定な表面膜を歩留まり良く形成することは困難であった。
特許文献2では、アルゴンとフッ化水素の混合ガスとアルミニウム−リチウム合金とを反応させ、負極表面にフッ化リチウムの表面膜を得ている。ところが、リチウム金属表面にあらかじめ表面膜が存在する場合、特に複数種の化合物が存在する場合には反応が不均一になり易く、フッ化リチウムの膜を均一に形成することが困難である。このため、十分なサイクル特性のリチウム二次電池を得ることが困難となる。
特許文献3には、均一な結晶構造すなわち(100)結晶面が優先的に配向しているリチウムシートの表面に、岩塩型結晶構造を持つ物質を主成分とする表面皮膜構造を形成する技術が開示されている。こうすることにより、均一な析出溶解反応すなわち電池の充放電を行うことができ、リチウム金属のデンドライト析出を抑え、電池のサイクル寿命が向上できるとされている。表面膜に用いる物質としては、リチウムのハロゲン化物を有していることが好ましく、LiCl、LiBr、LiIより選ばれる少なくとも一種と、LiFとの固溶体を用いることが好ましいと述べられている。具体的には、LiCl、LiBr、LiIの少なくとも一種と、LiFとの固溶体皮膜を形成するために、押圧処理(圧延)により作成した(100)結晶面が優先的に配向しているリチウムシートを、塩素分子もしくは塩素イオン、臭素分子もしくは臭素イオン、ヨウ素分子もしくはヨウ素イオンのうち少なくとも一種とフッ素分子もしくはフッ素イオンを含有している電解液に浸すことにより非水電解質電池用負極を作成している。
ところが、この場合、圧延のリチウム金属シートを用いており、リチウムシートが大気中に曝され易いため、表面に水分などに由来する皮膜が形成され易く、活性点の存在が不均一となり、目的とした安定な表面膜を作ることが困難となり、デントライトの抑制効果は必ずしも充分に得られなかった。
また、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る黒鉛やハードカーボン等の炭素材料を負極として用いた場合、容量および充放電効率の向上に係る技術が報告されている。
特許文献4では、アルミニウムで炭素材料を被覆した負極が提案されている。これにより、リチウムイオンと溶媒和した溶媒分子の炭素表面での還元分解が抑制され、サイクル寿命の劣化を抑えられるとされている。ただし、アルミニウムが微量の水と反応してしまうため、サイクルを繰り返すと急速に容量が低下することがあった。
また、特許文献5では、炭素材料の表面をリチウムイオン伝導性固体電解質の薄膜を被覆した負極が提示されている。これにより、炭素材料を使用した際に生じる溶媒の分解を抑制し、特に炭酸プロピレンを使用できるリチウムイオン二次電池を提供できるとしている。ところが、リチウムイオンの挿入、脱離時の応力変化により固体電解質中に生じるクラックが特性劣化を導く。また、固体電解質の結晶欠陥等の不均一性により、負極表面において均一な反応が得られずサイクル寿命の劣化につながることがあった。
また、特許文献6では、負極がグラファイトを含む材料からなり、電解液として環状カーボネート及び鎖状カーボネートを主成分とし、且つ前記電解液中に0.1重量%以上4重量%以下の1,3−プロパンスルトン及び/または1,4−ブタンスルトンを含んだ二次電池が開示されている。ここで、1,3−プロパンスルトンや1,4−ブタンスルトンは、炭素材料表面での不働態皮膜形成に寄与し、天然黒鉛や人造黒鉛などの活性で高結晶化した炭素材料を不働態皮膜で被覆し、電池の正常な反応を損なうことなく電解液の分解を抑制する効果を有するものと考えられている。
ところが、この方法では充分な皮膜効果が得られず、溶媒分子またはアニオンの分解による電荷が不可逆容量成分として現れ、初回充放電効率の低下を導くことがあった。また、生成した皮膜成分の抵抗が高く、特に高温下では経時の抵抗の上昇率が大きかった。
特開平7−302617号公報 特開平8−250108号公報 特開平11−288706号公報 特開平5−234583号公報 特開平5−275077号公報 特開2000−3724号公報 特開7−70106号公報 特開平10−316609号公報 国際公開第03/035637号パンフレット 特開昭60−154478号公報 特開昭62−100948号公報 特開昭63−102173号公報 特開平11−339850号公報 特開平10−189041号公報 特開2000−235866号公報 特開2000−294278号公報 特開平4−169075号公報 特開平7−122296号公報 特開平8−45545号公報 特開平5−82138号公報 特開平5−74486号公報 特開平6−52887号公報 特開平11−260401号公報 特開2000−208169号公報 特開2001−35530号公報 特開2000−138071号公報 T. Endo 他,Macromol.Chem.Phys.,2001年,202巻,p.1602
以上のように、従来の技術では電池特性の向上に対して充分な皮膜効果が得られておらず、次のような課題を有していた。
電極表面に生成する表面膜は、その性質によって充放電効率、サイクル寿命、安全性に深く関わっているが、その膜の制御を長期にわたって行える手法はまだ存在していない。たとえば、リチウムやその合金からなる層の上にリチウムハロゲン化物またはガラス状酸化物からなる表面膜を形成した場合、初期使用時にはデントライトの抑制効果が一定程度得られるものの、繰り返し使用していると、表面膜が劣化して保護膜としての機能が低下する。
これは、リチウムやその合金からなる層は、リチウムを吸蔵・放出することにより体積変化する一方、その上部に位置するリチウムハロゲン化物等からなる被膜は体積変化がほとんどないため、これらの層およびこれらの界面に内部応力が発生することが原因と考えられる。このような内部応力が発生することにより、特にリチウムハロゲン化物等からなる表面膜の一部が破損し、デンドライトの抑制機能が低下するものと考えられる。
また、黒鉛等の炭素材料に関しては、充分な皮膜効果が得られず、溶媒分子またはアニオンの分解による電荷が不可逆容量成分として現れ、初回充放電効率の低下を導く。また、このとき生じた膜の組成、結晶状態、安定性等がその後の効率、サイクル寿命に大きな影響を及ぼす。
このように、負極表面に生成する皮膜は、その性質によって充放電効率、サイクル寿命、安全性等に深く関わっているが、その膜の制御を長期にわたって行える手法はまだ存在しておらず、負極に安定で十分な充放電効率を導く皮膜を形成させる電解液の開発が望まれていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、リチウム二次電池のサイクル寿命を向上させる技術を提供することにある。また、本発明の別の目的は、リチウム二次電池の容量維持率を向上させる技術を提供することにある。
本発明によれば、非プロトン性溶媒と、下記一般式(1)で示される化合物とを含み、リチウムを吸蔵、放出できる材料、リチウム金属、またはリチウムと合金を形成することができる金属材料の少なくともいずれかを含む負極活物質を有する負極を備える二次電池に用いられることを特徴とする二次電池用電解液が提供される。
また、本発明によれば、少なくとも正極と負極を備え、前記負極が、リチウムを吸蔵、放出できる材料、リチウム金属、またはリチウムと合金を形成することができる金属材料の少なくともいずれかを含む負極活物質を有する二次電池において、前記二次電池用電解液を用いることを特徴とする二次電池が提供される。
Figure 0004525018
(ただし、上記一般式(1)において、A1、A2はいずれも一価の基であるか、またはともに環を構成してもよい。また、A3は、置換基を有していてもよいメチレン基を表す。)
本発明に係る二次電池用電解液は、上記一般式(1)で示される化合物を含むため、負極が、リチウムを吸蔵、放出できる材料、リチウム金属、またはリチウムと合金を形成することができる金属材料の少なくともいずれかを含む負極活物質を有する二次電池の充放電効率を向上させ、良好なサイクル特性を得ることができる。この原因は必ずしも明らかでないが、負極の表面に安定な皮膜が形成されることによると推察される。
また、本発明に係る二次電池は、負極が、リチウムを吸蔵、放出できる材料、リチウム金属、またはリチウムと合金を形成することができる金属材料の少なくともいずれかを含む負極活物質を有し、電解液に上記一般式(1)で示される化合物を含むため、サイクル特性にすぐれたものである。
本発明の二次電池用電解液において、リチウム塩を含むことができる。
本発明の二次電池用電解液において、前記一般式(1)で表される化合物が、5−メチレン−2,2−二置換−1,3−ジオキソラン−4−オンであってもよい。こうすることにより、二次電池のサイクル特性をさらに確実に向上させることができる。
本発明の二次電池用電解液において、前記一般式(1)で示される化合物のA1およびA2がそれぞれ独立して炭素数1以上4以下の直鎖あるいは分岐状アルキル基であるか、またはそれらの結合する炭素とともに、炭素数7以上11以下の橋かけ環式炭化水素基を構成してもよい。こうすることにより、二次電池のサイクル特性をより一層向上させることができる。
本発明の二次電池用電解液において、スルホン化合物をさらに含んでもよい。また、本発明の二次電池用電解液において、前記スルホン化合物が、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、スルホラン、アルカンスルホン酸無水物、γ−スルトン化合物、スルホレン化合物からなる群から選択される一または二以上の化合物を含んでもよい。こうすることにより、さらに確実に二次電池のサイクル特性を向上させることができる。
本発明の二次電池用電解液において、ビニレンカーボネートまたはその誘導体をさらに含んでもよい。こうすることにより、より一層確実に二次電池のサイクル特性を向上させることができる。
本発明の二次電池用電解液において、前記非プロトン性溶媒が、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、環状エーテル類、鎖状エーテル類およびそれらのフッ化誘導体からなる群から選択される一または二以上の有機溶媒を含んでもよい。
本発明の二次電池用電解液において、前記リチウム塩が、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiClO、LiAlCl、LiN(C2k+1SO、およびLiN(C2k+1SO)(C2m+1SO)(k,mは独立して1または2)からなる群から選択される一または二以上のリチウム塩を含んでもよい。
本発明の二次電池において、前記正極が、リチウムを吸蔵、放出できるリチウム含有複合酸化物からなってもよい。
本発明の二次電池において、前記負極が、リチウムを吸蔵、放出できる材料、リチウム金属、またはリチウムと合金を形成することができる金属材料の少なくともいずれかを含む負極活物質を有している。また、本発明の二次電池において、前記リチウムを吸蔵、放出できる材料が炭素材料であってもよい。
本発明の二次電池において、前記炭素材料が黒鉛であってもよい。また、本発明の二次電池において、前記炭素材料が非晶質炭素であってもよい。
なお、本発明に係る二次電池用電解液は、非プロトン性溶媒に対し、上記一般式(1)に示した化合物を溶解させる工程と、リチウム塩を溶解させる工程と、を含む製造方法により、簡便で安定的に製造される。
本発明においては、リチウムを活物質とする負極と正極をセパレータを隔てて組み合わせ、電池外装体に挿入後、一般式(1)で表される化合物を含む電解液を含浸させ、電池外装体を封止または封止後に、電池を充電することにより、電極上に皮膜が形成される。
以上説明したように本発明によれば、非プロトン性溶媒と、上記一般式(1)で示される化合物とが含まれるリチウム二次電池用電解液を用いることにより、リチウム二次電池のサイクル寿命を向上させることができる。また、リチウム二次電池の容量維持率を向上させることができる。
以下、本発明の具体的構成について図面を参照しながら説明する。本発明に係る電池はたとえば図1のような構造を有する。図1は、本実施形態に係るリチウム二次電池の負極集電体の厚さ方向の概略拡大断面図である。正極は、正極活物質を含有する層12が正極集電体11に成膜して成る。負極は、負極活物質を含有する層13が負極集電体14上に成膜して成る。これらの正極と負極は、電解液15、および電解液15の中の多孔質セパレータ16を介して対向配置されている。多孔質セパレータ16は、負極活物質を含有する層13に対して略平行に配置されている。
図1に本発明に係る電池の一例について概略構造を示す。正極集電体11と、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る酸化物またはイオウ化合物、導電性高分子、安定化ラジカル化合物のいずれかまたは混合物からなる正極活物質を含有する層12と、リチウムイオンを吸蔵、放出する炭素材料または酸化物、リチウムと合金を形成する金属、リチウム金属自身のいずれかもしくはこれらの混合物からなる負極活物質を含有する層13と、負極集電体14と、電解液15、およびこれを含む多孔質セパレータ16から構成されている。
電解液15は、非プロトン性溶媒と、電解質と、下記一般式(1)で示される化合物とを含む。
Figure 0004525018
(ただし、上記一般式(1)において、A1、A2はいずれも一価の基であるか、またはともに環を構成してもよい。また、A3は、置換基を有していてもよいメチレン基を表す。)
上記一般式(1)に示される化合物において、A1およびA2はそれぞれ独立して炭素数1以上4以下の直鎖あるいは分岐状アルキル基であるか、またはそれらの結合する炭素とともに、炭素数7以上11以下の橋かけ環式炭化水素基を構成してもよい。このようなA1およびA2として、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などがあげられる。A1とA2とは同じ基であってもよいし、異なる基であってもよい。また、A1およびA2とこれらが結合する炭素原子とが、たとえばノルボルニル基、アダマンチル基、アダマンタンメチル基などを構成していてもよい。また、炭化水素を構成する水素原子がたとえばハロゲン原子などによって置換されていてもよい。さらに、上記化合物においてA3で示されるメチレン基は、たとえば炭化水素基、ハロゲン原子などにより置換されていてもよい。
上記一般式(1)に示される化合物として、たとえば5−メチレン−2,2−二置換−1,3−ジオキソラン−4−オンが好適に用いられる。
一般式(1)で表される化合物は、たとえば特開平7−70106号公報、特開平10−316609号公報、T. Endo 他,Macromol.Chem.Phys.,202巻,1602頁,2001年、国際公開第03/035637号パンフレットに記載の方法を利用して製造することができる。
上記一般式(1)で示される5−メチレン−2,2−二置換−1,3ジオキソラン−4−オンは、電解液15中に、たとえば0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上の濃度で添加することができる。こうすることにより、電極表面の皮膜形成に充分な効果が発揮される。また、5−メチレン−2,2−二置換−1,3ジオキソラン−4−オンは、電解液15中に、たとえば10重量%以下、好ましくは5重量%以下の濃度で添加することができる。こうすることにより、電解液15中での溶解性を好適に確保することができる。また、電解液15の粘度の増加を抑制することができる。
電解液15は、非プロトン性溶媒として、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、環状エーテル類、鎖状エーテル類およびこれらのいずれかのフッ素誘導体、からなる群から選択された一または2以上の溶媒を含むことができる。
具体的には、たとえば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1,2−エトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、1,3−プロパンスルトン、アニソール、N−メチルピロリドン、フッ素化カルボン酸エステルなどのうち、一種または二種以上を混合して用いることができる。
電解液15は、電解質としてリチウム塩を含む構成とすることができる。こうすることにより、リチウムイオンを移動物質とすることができるため、電池特性を向上させることができる。リチウム塩として、たとえばLiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiClO、LiAlCl、LiN(C2k+1SO、LiN(C2k+1SO)(C2m+1SO)(k,mは独立して1または2)を含むことができる。中でも、LiPFまたはLiBF好適に用いられる。これらを用いることにより、リチウム塩の電気伝導率を高めることができ、二次電池のサイクル特性をさらに向上させることができる。
電解液15には、さらに、スルホン化合物あるいはビニレンカーボネートまたはその誘導体をさらに添加してもよい。性質の異なる添加剤を混合させることにより、負極表面に性質の異なる皮膜を形成させるため、電池特性の向上に有効である。
スルホン化合物として、具体的には、スルホラン(特開昭60−154478号公報)、1,3−プロパンスルトンや1,4−ブタンスルトン(特開昭62−100948号公報、特開昭63−102173号公報、特開平11−339850号公報、特開2000−3724号公報)、アルカンスルホン酸無水物(特開平10−189041号公報)、γ−スルトン化合物(特開2000−235866号公報)、スルホレン誘導体(特開2000−294278号公報)などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
スルホン化合物を添加する場合、添加濃度は特に限定されないが、電解液15中にたとえば0.01重量%以上、好ましくは0.05重量%以上の濃度で添加することができる。こうすることにより、電極表面の皮膜形成に充分な効果が発揮される。また、スルホン化合物は、電解液15中に、たとえば10重量%以下、好ましくは5重量%以下の濃度で添加することができる。こうすることにより、電解液15中での溶解性を好適に確保することができる。また、電解液15の粘度の増加を抑制することができる。このため、電解液15の抵抗上昇を抑制することができる。
また、ビニレンカーボネート(VC)またはその誘導体として、具体的には、特開平4−169075号公報、特開平7−122296号公報、特開平8−45545号公報、特開平5−82138号公報、特開平5−74486号公報、特開平6−52887号公報、特開平11−260401号公報、特開2000−208169号公報、特開2001−35530号公報、特開2000−138071号公報に示される化合物を適宜使用することができる。ビニレンカーボネート(VC)またはその誘導体を添加することにより、二次電池のサイクル特性や抵抗上昇抑制効果の改善を図ることができる。
VCまたはその誘導体の添加量は、電解液15全体の0.01wt%以上10wt%以下であることが好ましい。0.01wt%以上とすることにより、サイクル特性を好適に発揮させることができ、さらに高温化での保存時の抵抗上昇を抑制することも可能となる。10wt%以下とすることにより、電解液15の抵抗値を低くすることができる。
図1の二次電池において、負極活物質を含有する層13に用いる負極活物質には、たとえばリチウム金属、リチウム合金、およびリチウムを吸蔵、放出できる材料、からなる群から選択される一または二以上の物質を用いることができる。リチウムイオンを吸蔵、放出する材料としては、炭素材料または酸化物を用いることができる。
炭素材料としては、リチウムを吸蔵する黒鉛、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、カーボンナノチューブなど、あるいはこれらの複合酸化物を用いることができる。このうち、特に黒鉛材料または非晶質炭素であることが好ましい。特に、黒鉛材料は、電子伝導性が高く、銅などの金属からなる集電体との接着性と電圧平坦性が優れており、高い処理温度によって形成されるため含有不純物が少なく、負極性能の向上に有利であり、好ましい。
また、酸化物としては、酸化シリコン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化リチウム、リン酸、ホウ酸のいずれか、あるいはこれらの複合物を用いてもよく、特に酸化シリコンを含むことが好ましい。構造としてはアモルファス状態であることが好ましい。これは、酸化シリコンが安定で他の化合物との反応を引き起こさないため、またアモルファス構造が結晶粒界、欠陥といった不均一性に起因する劣化を導かないためである。成膜方法としては、蒸着法、CVD法、スパッタリング法などの方法を用いることができる。
リチウム合金は、リチウムおよびリチウムと合金形成可能な金属により構成される。例えば、Al、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、Laなどの金属とリチウムとの2元または3元以上の合金により構成される。リチウム金属やリチウム合金としては、特にアモルファス状のものが好ましい。これは、アモルファス構造により結晶粒界、欠陥といった不均一性に起因する劣化が起きにくいためである。
リチウム金属またはリチウム合金は、融液冷却方式、液体急冷方式、アトマイズ方式、真空蒸着方式、スパッタリング方式、プラズマCVD方式、光CVD方式、熱CVD方式、ゾルーゲル方式、などの適宜な方式で形成することができる。
図1の二次電池において、正極活物質を含有する層12に用いる正極活物質としては、例えば、LiZO(ただしZは、少なくとも1種の遷移金属を表す。)で表される複合酸化物とすることができる。また、これらのリチウム含有複合酸化物の遷移金属部分を他元素で置き換えたものでもよい。このような複合酸化物として、具体的には、たとえば、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiMnO、またはLiNiCr1−d(ここで、0<b<1、0<d<1である。)などを用いることができる。
また、正極活物質として、有機イオウ化合物、導電性高分子、有機ラジカル化合物などを用いてもよい。また、金属リチウム対極電位で4.5V以上にプラトーを有するリチウム含有複合酸化物を用いることもできる。リチウム含有複合酸化物としては、スピネル型リチウムマンガン複合酸化物、オリビン型リチウム含有複合酸化物、逆スピネル型リチウム含有複合酸化物等が例示される。リチウム含有複合酸化物は、たとえば下記一般式(3)で示される化合物とすることができる。
Li(AMn2−x)O (3)
(ただし、上記一般式(3)において、0<x<2であり、また、0<a<1.2である。また、Mは、Ni、Co、Fe、CrおよびCuよりなる群から選ばれる少なくとも一種である。)
正極は、これらの活物質を、カーボンブラック等の導電性物質、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)等の結着剤とともにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤中に分散混練し、これをアルミニウム箔等の基体上に塗布することにより得ることができる。
図1の二次電池は、乾燥空気または不活性ガス雰囲気において、負極および正極を、多孔質セパレータ16を介して積層、あるいは積層したものを捲回した後に、電池缶や、合成樹脂と金属箔との積層体からなる可とう性フィルム等の外装体に収容し、上記一般式(1)で示される化合物を含む電解液15を含浸させる。そして、外装体を封止または封止後に、二次電池の充電を行うことにより、負極上に皮膜を形成させることができる。なお、多孔質セパレータ16としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、フッ素樹脂等の多孔性フィルムが用いられる。
本実施形態に係る二次電池の形状としては、特に制限はないが、たとえば、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型などがあげられる。
以上、本発明を実施形態に基づき説明した。これらの実施形態は例示であり様々な変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
(電池の作製)
本実施例の電池の作製について説明する。正極集電体として、厚さ20μmのアルミニウム箔を用い、正極活物質としてLiMnを用いた。また、負極集電体として、厚さ10μmの銅箔を用い、この銅箔上に、負極活物質として厚み20μmリチウム金属を蒸着したものを負極として用いた。また、電解液の溶媒としてECとDEC混合溶媒(体積比:30/70)を用い、この溶媒中に電解質として1mol/LのLiPFを溶解させた。
また、電解液には、添加剤として、上記一般式(1)において、A1およびA2がともにメチル基である2,2−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オンを0.5重量%の溶解させた。
そして、負極と正極とをポリエチレンからなるセパレータを介して積層し、コイン型二次電池を作製した。
(充放電サイクル試験)
温度20℃において、充電レート0.05C、放電レート0.1C、充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3.0V、リチウム金属負極の利用率(放電深度)は33%とした。容量維持率(%)は100サイクル後の放電容量(mAh)を、10サイクル目の放電容量(mAh)で割った値である。サイクル試験で得られた結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1に示した添加剤の代わりに、上記一般式(1)において、A1がメチル基、A2がtert−ブチル基である2−メチル−2−t−ブチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オンを用いて電池を構成した。これ以外は、実施例1と同様にして電池を作製し評価した。実施例1と同様にサイクル特性を調べた結果を表1に示す。
(比較例1)
電解液中に、式(1)で表される化合物を添加しないこと以外、実施例1と同様の電池を作製し、実施例1と同様にサイクル特性を調べた結果を表1に示す。
Figure 0004525018
表1より、実施例1および2における容量維持率は、比較例1のそれよりも大きく上回っている。これは、負極表面と電解質との界面に存在する表面膜の安定化と、その膜の高いイオン伝導性によって、不可逆反応が抑制されたためなどと考えられる。
(実施例3)
負極活物質を黒鉛材料で構成すること以外、実施例1と同様の電池を作製し、実施例1と同様にサイクル特性を調べた。ただし、本実施例では、300サイクルまで測定した。結果を表2に示す。
なお、本実施例に示した電池について、300サイクル後の負極表面をX線光電子分光法(XPS)とエネルギー分散型X線分析(EDX)を用いて調べたところ、LiF、LiCO3の存在が示された。
(実施例4)
電解質溶媒をECとDEC混合溶媒(体積比:30/70)に代えてPCとECとDEC混合溶媒(体積比:20/20/60)を用い、負極活物質として非晶質炭素を用いること以外、実施例1と同様に電池を作製した。この電池について、実施例4と同様に、300サイクルまでサイクル特性を調べた。結果を表2に示す。
なお、本実施例に示した電池について、サイクル後の負極表面をX線光電子分光法(XPS)とエネルギー分散型X線分析(EDX)を用いて調べたところ、LiF,LiCO3などの存在が示された。
(比較例2)
添加剤を加えないこと以外は実施例3と同様にして比較例3の電池を作製した。当該電池について実施例3と同様の評価を行った。
(比較例3)
添加剤を加えないこと以外は実施例4と同様にして比較例3の電池を作製した。当該電池について実施例3と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0004525018
表2より、添加剤として一般式(1)で示される化合物を用いた実施例2および実施例3では、比較例と比べてサイクル時の容量維持率が高いことがわかる。この結果から、一般式(1)で示される化合物を含む電解液を用いれば、黒鉛、非晶質炭素のいずれかを負極活物質として用いた場合にも、実施例1と同様、サイクル特性を向上させることがわかった。
(実施例5)
(電池の作製)
本実施例の電池作製について説明する。正極中の正極集電体に20μmのアルミニウム箔、正極活物質にLiMnを用いた。また、負極中の負極集電体に10μmの銅箔、負極活物質に20μmの厚さのリチウム金属を用いた。負極活物質は、蒸着により負極上に成膜した。
電溶液の非プロトン性溶媒としてECとDEC混合溶媒(体積比:30/70)を用いた。電解質として1mol/LのLiPFを用いた。また、添加剤として、上記一般式(1)において、A1およびA2がともにメチル基である2,2−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オンを0.5重量%の溶解させた。さらに、1,3−プロパンスルトン(以下、1,3−PSと表す。)を電解液中に1重量%の濃度で添加した。
そして、負極と正極とをポリエチレンからなるセパレーターを介して積層し、本実施例の二次電池を作製した。
(充放電サイクル試験)
実施例1に記載の方法と同様にして測定を実施した。得られた結果を表3に示す。
(実施例6)
実施例4の電解液に1重量%の1,3−PSを加える以外は、実施例4と同様にして電池を作製し評価した。実施例4と同様にサイクル特性を調べた結果を表3に示す。
Figure 0004525018
表3より、実施例5および実施例6におけるサイクル試験後の容量維持率は、それぞれ実施例1あるいは実施例4に比較して上回っている。これは、1,3−PSの添加により電極表面と電解質との界面に存在する皮膜の安定化と、その膜の高いイオン伝導性によって、不可逆反応が抑制されたためと考えられる。
(実施例7)
本実施例では、添加剤として、上記一般式(1)で示される化合物、1,3−PS、およびビニレンカーボネート(VC)を含有させた電解液を適用した。
(電池の作製)
正極中の正極集電体に20μmのアルミニウム箔、正極活物質にLiMnを用いた。また、負極中の負極集電体に10μmの銅箔、負極活物質に20μmの厚さのリチウム金属を用いた。負極活物質は、蒸着により負極上に成膜した。
電溶液の非プロトン性溶媒としてECとDEC混合溶媒(体積比:30/70)を用いた。電解質として1mol/LのLiPFを用いた。また、添加剤として、上記一般式(1)において、A1およびA2がともにメチル基である2,2−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オンを0.5重量%の溶解させた。さらに、1,3−PSとVCを電解液中にそれぞれ1重量%の濃度となるよう添加した。
そして、負極と正極とをポリエチレンからなるセパレータを介して積層し、二次電池を作製した。
(充放電サイクル試験)
実施例1に記載の方法と同様にして測定を実施した。得られた結果を表4に示す。
Figure 0004525018
実施例7に示した電池は、実施例5に比較して、サイクル試験後の容量維持率がさらに向上していることがわかる。よって、一般式(1)で表される化合物とスルホン化合物が含まれる電解液にVCをさらに添加することで、サイクル特性がさらに改善していることが確認された。
(実施例8〜10)
添加剤である上記一般式(1)において、A1およびA2がともにメチル基である2,2−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オンの濃度を変えること以外は実施例4と同様にして電池を作製し、評価した。2,2−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オンの添加濃度および実施例4と同様にサイクル特性を調べた結果を表5に示す。
Figure 0004525018
表5より、2,2−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−4−オンを0.1〜5重量%の濃度で添加した場合、添加しなかった場合に比べてサイクル特性を向上させることができた。
本実施形態に係るリチウム二次電池の概略構成図である。
符号の説明
11 正極集電体
12 正極活物質を含有する層
13 負極活物質を含有する層
14 負極集電体
15 電解液
16 多孔質セパレータ

Claims (14)

  1. 非プロトン性溶媒と、下記一般式(1)で示される化合物とを含み、
    リチウムを吸蔵、放出できる材料、リチウム金属、またはリチウムと合金を形成することができる金属材料の少なくともいずれかを含む負極活物質を有する負極を備える二次電池に用いられることを特徴とする二次電池用電解液。
    Figure 0004525018
    (ただし、上記一般式(1)において、A1、A2はいずれも一価の基であるか、またはともに環を構成してもよい。また、A3は、置換基を有していてもよいメチレン基を表す。)
  2. 請求項1に記載の二次電池用電解液において、リチウム塩を含むことを特徴とする二次電池用電解液。
  3. 請求項1または2に記載の二次電池用電解液において、前記一般式(1)で表される化合物が、5−メチレン−2,2−二置換−1,3−ジオキソラン−4−オンであることを特徴とする二次電池用電解液。
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載の二次電池用電解液において、前記一般式(1)で示される化合物のA1およびA2がそれぞれ独立して炭素数1以上4以下の直鎖あるいは分岐状アルキル基であるか、またはそれらの結合する炭素とともに、炭素数7以上11以下の橋かけ環式炭化水素基を構成することを特徴とする二次電池用電解液。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の二次電池用電解液において、スルホン化合物をさらに含むことを特徴とする二次電池用電解液。
  6. 請求項5に記載の二次電池用電解液において、前記スルホン化合物が、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、スルホラン、アルカンスルホン酸無水物、γ−スルトン化合物、スルホレン化合物からなる群から選択される一または二以上の化合物を含むことを特徴とする二次電池用電解液。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載の二次電池用電解液において、ビニレンカーボネートまたはその誘導体をさらに含むことを特徴とする二次電池用電解液。
  8. 請求項1乃至7いずれかに記載の二次電池用電解液において、前記非プロトン性溶媒が、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、環状エーテル類、鎖状エーテル類およびそれらのフッ化誘導体からなる群から選択される一または二以上の有機溶媒を含むことを特徴とする二次電池用電解液。
  9. 請求項2乃至8いずれかに記載の二次電池用電解液において、前記リチウム塩が、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiClO、LiAlCl、LiN(C2k+1SO、およびLiN(C2k+1SO)(C2m+1SO)(k,mは独立して1または2)からなる群から選択される一または二以上のリチウム塩を含むことを特徴とする二次電池用電解液。
  10. 少なくとも正極と負極を備え、前記負極が、リチウムを吸蔵、放出できる材料、リチウム金属、またはリチウムと合金を形成することができる金属材料の少なくともいずれかを含む負極活物質を有する二次電池において、請求項1乃至9いずれかに記載の二次電池用電解液を用いることを特徴とする二次電池。
  11. 請求項10に記載の二次電池において、前記正極が、リチウムを吸蔵、放出できるリチウム含有複合酸化物からなることを特徴とする二次電池。
  12. 請求項10または11に記載の二次電池において、前記リチウムを吸蔵、放出できる材料が炭素材料であることを特徴とする二次電池。
  13. 請求項1に記載の二次電池において、前記炭素材料が黒鉛であることを特徴とする二次電池。
  14. 請求項1に記載の二次電池において、前記炭素材料が非晶質炭素であることを特徴とする二次電池。
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