JP2003112963A - アルミナ焼結体およびその製造方法 - Google Patents

アルミナ焼結体およびその製造方法

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健 光岡
Hiroshi Yamamoto
洋 山本
Kazuhiro Urashima
和浩 浦島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緻密で均質であり、機械的特性に優れると共
に、優れた低誘電損失であるアルミナ焼結体及びその製
造方法を提供する。 【解決手段】 本発明のアルミナ焼結体は、原料粉末の
90%累積径が0.8μm以下となるように原料粉末を
粉砕し、得られた粉砕後の原料粉末を焼成して得られる
ものであり、焼結体中に含まれるMg元素及びCa元素
の合計の含有量が30ppm以下、Na元素及びK元素
の合計の含有量が30ppm以下、及びSi元素の含有
量が80ppm以下であり、結晶粒径が1μm以上10
μm未満、且つ測定周波数10GHzとしてJIS R
1627により測定した誘電損失が4.0×10−5
下と低誘電損失であり、また、JIS R1601によ
り測定した強度が280MPa以上と高強度である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミナ焼結体及び
その製造方法に関し、更に詳しくは、緻密で均質であ
り、機械的特性に優れると共に、優れた低誘電損失であ
るアルミナ焼結体及びその製造方法に関する。本発明の
アルミナ焼結体は、半導体製造装置、半導体基板、パッ
ケージ等へ特に好適に応用することができる。
【0002】
【従来の技術】アルミナ焼結体は、強度、硬度、耐食
性、電気絶縁性、耐熱性等の諸性質に優れるため、種々
の分野において最も広く用いられているセラミックス材
料の一つである。特にアルミナ焼結体は、誘電損失(t
anδ)が10−3〜10−4と小さいため、低誘電損
失材料として有望であり、かかる性質を利用して、誘電
体材料として共振器、フィルタ等に利用されている。特
に近年は、情報通信技術の進展に伴い、信号周波数の高
周波化がなされていることから、効率的な信号伝達のた
めに、アルミナ焼結体の更なる低誘電損失化が望まれて
いる。
【0003】また、半導体製造用装置では、従来、エッ
チング工程に使用される部材、ジグ等において石英ガラ
スが使用されていたが、石英ガラスはエッチング工程に
おいて生じるプラズマ化したフッ化物ガスで腐蝕され易
く、その結果、部材の寿命低下を招いていた。そこで、
部材の寿命延長を図るべく、耐食性に優れるアルミナ焼
結体の使用が検討されている。しかし、このようなエッ
チング工程ではマイクロ波プラズマを使用する場合があ
るが、アルミナ焼結体の誘電損失が大きいと、マイクロ
波を吸収することにより、ジグ、部材の温度が上昇し、
加熱膨張によるクラックの形成といった問題が生じる。
そこで、半導体製造用装置の分野においても、アルミナ
焼結体の更なる低誘電損失化が望まれている。
【0004】一般にアルミナ焼結体の製造過程におい
て、粒成長抑制や焼結性を向上させるため、MgOを添
加することが一般的に行われている。また、焼結性を向
上させるため、SiOやCaOも同時に添加されるこ
とも行われている。更に、アルミナ焼結体においては、
原料粉末由来の不純物や製造工程からの混入により、N
OやKO、さらにはTiOやFe、Cr
等の不純物も含まれるのが通常である。そして、
これら添加物、不純物の存在は、アルミナ焼結体の誘電
損失に影響を与えることが知られている。即ち、不純物
が多い場合、粒界への不純物の偏析により粒界ガラス相
が形成され、このガラス相が誘電損失の原因となると考
えられている。このため、これら添加物、不純物の含有
量を制御することにより、アルミナ焼結体の誘電損失を
低くすることが行われている。例えば、Siを80pp
m以下、Mgを60ppm以下、且つ他の金属やアルカ
リ成分を総量70ppmと不純物、添加物の総量を規定
することにより、誘電損失が10−4以下と低いアルミ
ナ磁器組成物が知られている(特開平1−213910
号公報)。
【0005】通常、このような高純度焼結体を得るため
には、粒成長抑制のためのMgOや焼結促進のための焼
結助剤を用いないか、あるいは極めて少量用いることと
している。しかし、各種分野へ応用される場合は、機械
的強度が優れていることも要求されることから、アルミ
ナ焼結体は緻密で均質であることが好ましい。かかる点
から、緻密で均質である高純度アルミナ焼結体を製造す
る方法として、例えば、特許第3093897号公報及
び特許第3103646号公報には、水素雰囲気中で焼
成を行うといった特殊な方法が開示されている。しか
し、かかる方法では製造に手間がかかり、コストが高く
なるという問題がある。一方で、低価格であるが、不純
物の多い原料(アルカリ金属100ppm以上)を用い
てもコージェライト相を析出させることで比較的低い誘
電損失を得ている例もある(特開平10−120461
号公報)。しかし、不純物の多いこの例では、誘電損失
は10−3オーダーであり、十分に誘電損失が低いとは
言い難いという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みてなされたものであり、緻密で均質であり、機械的
特性に優れると共に、優れた低誘電損失であり、半導体
製造装置、半導体基板及びパッケージ等へ特に好適に応
用することができるアルミナ焼結体及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アルミナ
焼結体の不純物量を極限まで減少させた場合、不純物量
が同じであっても、結晶粒径が異なると誘電損失が変化
することを見出した。そして、かかる知見に基づいて鋭
意検討した結果、不純物、添加物だけではなく、粒界の
量も同時に制御することにより、誘電損失が4.0×1
−5以下と単結晶サファイア並みの優れた誘電損失を
有する多結晶アルミナ焼結体を大気雰囲気焼成にて得る
ことができることを見出して、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】本発明のアルミナ焼結体は、焼結体中に含
まれるMg元素及びCa元素の合計の含有量が30pp
m以下、Na元素及びK元素の合計の含有量が30pp
m以下、及びSi元素の含有量が80ppm以下であ
り、結晶粒径が1μm以上10μm未満、且つ測定周波
数10GHzとしてJIS R1627により測定した
誘電損失が4.0×10−5以下であることを特徴とす
る。また、本発明の他のアルミナ焼結体は、上記構成を
有し、且つ、JIS R1601により測定した強度が
280MPa以上であることを特徴とする。更に、本発
明のアルミナ焼結体の製造方法は、原料粉末の90%累
積径が0.8μm以下となるように原料粉末を粉砕し、
得られた粉砕後の原料粉末を焼成して本発明のアルミナ
焼結体を製造することを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】本発明のアルミナ焼結体は、不純物量を
所定範囲とすると共に、結晶粒径を所定範囲とすること
により、緻密で均質であり、機械的特性に優れると共
に、同一の不純物量であっても十分に低い誘電損失を示
す。そのため、誘電体材料のみならず、半導体製造装
置、半導体基板及びパッケージ等へ特に好適に応用する
ことができる。また、本発明のアルミナ焼結体の製造方
法は、特殊な製造方法によらず、簡易且つ安価な方法に
より、大気雰囲気下の焼成における異常粒成長を抑制
し、緻密で均質であり、機械的特性に優れると共に、同
一の不純物量であっても十分に低い誘電損失を示すアル
ミナ焼結体を製造することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明のアルミナ焼結体では、焼結体中に含まれる
Na元素及びK元素の合計の含有量が30ppm以下、
好ましくは25ppm以下、更に好ましくは20ppm
以下、特に好ましくは15ppm以下である。また、C
a元素及びMg元素の合計の含有量が30ppm以下、
好ましくは25ppm以下、更に好ましくは20ppm
以下、特に好ましくは10ppm以下である。更に、S
i元素の含有量は80ppm以下、好ましくは70pp
m以下、更に好ましくは60ppm以下である。上記各
元素の含有量が上記範囲を超えると、異常粒成長等を引
き起こし、誘電損失が大きくなるので好ましくない。
【0011】本発明のアルミナ焼結体において、結晶粒
径の範囲は1μm以上10μm未満、好ましくは1.2
〜9.0μm、更に好ましくは1.4〜8.0μm、よ
り好ましくは1.4〜7.0μm、特に好ましくは1.
4〜4.0μmである。上記結晶粒径が1μm未満で
は、誘電損失が大きくなるので好ましくなく、10μm
以上であると、焼結体の強度の低下が著しくなり、粒成
長させるために高温で長時間焼成を行うことが必要とな
る結果、コストがかさみ、また、パッケージ等の応用を
考えた場合、平滑度が得られなくなり、製品化に対して
は不利であるので好ましくない。上記のように、不純物
が多い場合、粒界への不純物の偏析により形成される粒
界ガラス相が誘電損失の原因となると考えられ、不純物
量を極端に少なくした場合、ガラス相の形成は抑制され
る。しかし、不純物が少なくなっても依然として粒界は
残っており、10−5オーダーの低誘電損失領域では、
例え不純物が少なくても、結合状態の乱れた粒界そのも
のが誘電損失の原因になると考えられる。これに対し、
本発明のアルミナ焼結体は、上記結晶粒径を上記範囲と
することにより、同一の不純物量であっても十分に低い
誘電損失を示すと共に、強度的にも優れた焼結体とする
ことができる。
【0012】本発明のアルミナ焼結体は、上記構成を備
えることにより、機械的強度に優れると共に、低い誘電
損失を有する。具体的には、測定周波数10GHzとし
てJIS R1627により測定した誘電損失が4.0
×10−5以下、好ましくは3.5×10−5以下、更
に好ましくは3.0×10−5以下、特に好ましくは
2.5×10−5以下とすることができる。また、本発
明のアルミナ焼結体において、JIS R1601によ
り測定した強度を280MPa以上、好ましくは300
MPa以上、更に好ましくは350MPa以上とするこ
とができる。
【0013】アルミナ焼結体の製造工程は、主として原
料粉末の調製、成形、成形体加工、焼成、焼成体加工の
各工程から成り立っている。そして、上記焼成工程にお
いてセラミックス原料粉末が焼結し、粒子成長と緻密化
が進行する。そして、本発明のアルミナ焼結体の製造方
法は、原料の混合粉砕工程において、粉砕後の原料粉末
の90%累積径(微粉側から積算した累積重量(フルイ
下重量)が全体の90%となる粒径)が0.8μm以
下、好ましくは0.75μm以下となるように原料粉末
を粉砕する。一般に高純度アルミナでは、異常粒成長抑
制のためのMgOをほとんど含有しないため、異常粒成
長を起こしやすく、不均質な焼結体になりやすい。特
に、原料粉末中に粗大粒子が存在すると顕著な異常粒成
長が起こり、その結果、異常粒成長時には結晶粒内への
ポアの取り込みが起こり、緻密化不足及び誘電損失の増
加の要因となる。また、異常粒成長部位が破壊起点とな
り強度低下も生じる。異常粒成長を抑制し均質で緻密な
焼結体を得るためには、原料粉末の90%累積径を0.
8μm以下とし、粒度分布を狭くし、粗大粒の存在を少
なくする必要がある。
【0014】本発明のアルミナ焼結体の製造方法では、
上記のように、原料粉末の90%累積径を0.8μm以
下となるように粉砕すること以外の工程については特に
限定はなく、種々の条件、方法で行うことができる。
【0015】アルミナ焼結体中に存在する上記アルカリ
金属元素等の不純物は、通常、原料粉末、原料粉末処理
水、成形バインダー等の各種添加剤、成形体に接触する
部材材料等に含まれる不純物、焼成装置等から放出され
焼成雰囲気に含まれるものに由来することから、かかる
点は厳格に管理する必要がある。本発明のアルミナ焼結
体の製造方法において、主原料のアルミナとしては、通
常は公知の構造材料用のアルミナ粉末を用いることがで
きるが、不純物の含有量を低減するために、特に純度9
9.99%以上の高純度のものを用いるのが好ましい。
【0016】また、本発明のアルミナ焼結体の製造方法
において、原料粉末を得る方法及び原料粉末を混合する
方法についても特に限定はないが、不純物の混入を避け
るため、樹脂ミル及び樹脂ライニングボールを用い、純
水中で湿式粉砕混合により行われる。この場合、イオン
交換樹脂とRO膜で処理されたいわゆる純水を使用すれ
ば、アルミナ焼結体中の不純物量を容易に本発明の範囲
内にすることができるので好ましい。
【0017】また、原料粉末を成形する場合、本発明の
範囲内である限り、成形バインダーや分散剤等の各種添
加剤を添加することができる。この場合、原料粉末中の
不純物と分散剤、バインダー中の金属成分の不純物の和
が請求項記載値を超えないよう、不純物量の十分低い
(好ましくは300ppm以下)分散剤、バインダー等
の各種添加剤を選ぶ必要がある。
【0018】粒径分布幅が大きいと、異常粒成長を起こ
し易く、その結果、不均一な焼結体となり、機械的強度
が低下するので、十分に緻密に焼結するためには、でき
る限り粒径分布幅を狭くすることが好ましい。そして、
粉砕混合条件を適切に選ぶことにより、90%累積径が
減少し且つ粒径分布幅が狭くすることができる。これに
より均質で緻密な焼結体が得られる。特に90%累積径
を0.8μm以下さらには0.75μm以下とすること
により、異常粒成長が抑えられ、均質で緻密な焼結体が
得られ、これにより優れた誘電損失を奏すると共に、均
質であることより機械的特性にも優れた焼結体が得られ
るので好ましい。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく
説明する。原料粉末として、純度99.99%の高純度
アルミナ原料粉末(粒径0.5μm)又は低アルカリア
ルミナ原料粉末を用い、表1の組成となるよう、SiO
、MgCO、KCO、NaCO及びFe
(OH)を添加した。不純物の混入を避けるため、樹
脂ミル及び樹脂ライニングボールを用い、上記原料粉末
及び分散剤であるアニオン系界面活性剤0.5質量%を
純水中で4〜40時間湿式粉砕混合した。得られたアル
ミナスラリーについて、粒度分布の測定を行った後、ス
ラリーを乾燥、プレスし、大気雰囲気下にて1240〜
1750℃で2時間焼成を行うことにより、表1のN
o.1〜12の各アルミナ焼結体を作製した。そして、
作製した焼結体について、以下の示す方法により、密
度、結晶粒径、誘電損失、強度、異常粒成長の有無を調
べた。その結果を以下の表1に示す。
【0020】90%累積径(μm) レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場LA-500)
を用いて測定した。 密度(g/cm) アルキメデス法により測定した。 結晶粒径(μm) アルミナ焼結体について鏡面研磨した後、焼成温度より
50℃低い温度でサーマルエッチングを行い、SEM観
察を行った。そして、得られた組織写真からインターセ
プト法により測定を行った。 誘電損失(tanδ) JIS R1627に従い、測定周波数10GHzで測
定を行った。 強度(MPa) JIS R1602に従い、3点曲げ試験にて行った。 異常粒成長の有無 平均粒径の3倍以上の粗大粒子の存在確率が1/100
以上、又は粒内のポア(気孔)の有無により判断した。
【0021】
【表1】
【0022】表1より、同じ焼成温度で比較した場合
(実施例2、3及び比較例9)、90%累積径が小さく
なるにしたがって、アルミナの密度が向上し、かつ、強
度の向上及び誘電損失の低減が認められた。このことよ
り、90%累積径を制御することは、アルミナ焼結体の
強度向上、誘電損失低減に有効であることが判る。
【0023】また、表1より、No.1〜9の各アルミ
ナ焼結体は、不純物の含有量が同一であるにもかかわら
ず、結晶粒径が異なることにより、誘電損失が変化して
いることが判る。そして、本発明の範囲内であるNo.
1〜6の各アルミナ焼結体では、不純物の含有量を一定
値以下とし、且つ結晶粒径を一定範囲としたことによ
り、誘電損失が1.8〜3.2×10−5と十分に低い
値を示すと共に、強度が320〜620MPaと大きい
値を示し、異常粒成長も認められなかったことから、十
分に低い誘電損失と優れた機械的強度を兼ね備えたアル
ミナ焼結体であることが判る。特に、原料粉末の90%
累積径が0.79未満であり、結晶粒径が1.0〜3.
0μmであるNo.1、3及び4では、誘電損失が1.
8〜2.3×10−5と著しく低い値を示し、同一条件
で測定した単結晶サファイア(1.4×10−5)並の
優れた値を示していることが判る。
【0024】一方、No.7及び8のアルミナ焼結体
は、結晶粒径が1μm未満であることから、不純物が少
ないにもかかわらず、誘電損失が5.0×10−5以上
の大きな値を示している。この結果より、単に不純物量
だけでなく結晶粒径も誘電損失に影響を与え、特に10
−5レベルの誘電損失になると結晶粒径、即ち粒界の量
が誘電損失に大きな影響を与えていることが判る。ま
た、No.9のアルミナ焼結体は、異常粒成長が認めら
れている。更に、結晶粒径が15μmであるNo.10
のアルミナ焼結体は、誘電損失は2.0×10−5と低
い反面、強度が260MPaと、強度低下が著しいこと
が判る。また、不純物の含有量が本発明の範囲外である
No.11及び12の各アルミナ焼結体では、結晶粒径
が本発明の範囲内であっても、誘電損失が1.4×10
−4及び5.0×10−4と、本発明の範囲内の焼結体
であるNo.1〜6と比較して著しく大きく、異常粒成
長も認められている。
【0025】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて種々変更し
た実施例とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦島 和浩 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 Fターム(参考) 4G030 AA03 AA04 AA07 AA08 AA27 AA36 AA37 BA12 GA03 GA11 GA16 GA22 GA25 GA27 5F031 CA02 HA02 HA03 MA32 5G303 AA05 AB07 AB12 BA09 CA01 CB01 DA05 DA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結体中に含まれるMg元素及びCa元
    素の合計の含有量が30ppm以下、Na元素及びK元
    素の合計の含有量が30ppm以下、及びSi元素の含
    有量が80ppm以下であり、結晶粒径が1μm以上1
    0μm未満、且つ測定周波数10GHzとしてJIS
    R1627により測定した誘電損失が4.0×10−5
    以下であることを特徴とするアルミナ焼結体。
  2. 【請求項2】 JIS R1601により測定した強度
    が280MPa以上である請求項1記載のアルミナ焼結
    体。
  3. 【請求項3】 原料粉末の90%累積径が0.8μm以
    下となるように原料粉末を粉砕し、得られた粉砕後の原
    料粉末を焼成して請求項1又は2記載のアルミナ焼結体
    を製造することを特徴とするアルミナ焼結体の製造方
    法。
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