JPH06345527A - マイクロ波導入窓材料 - Google Patents

マイクロ波導入窓材料

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JPH06345527A
JPH06345527A JP5131907A JP13190793A JPH06345527A JP H06345527 A JPH06345527 A JP H06345527A JP 5131907 A JP5131907 A JP 5131907A JP 13190793 A JP13190793 A JP 13190793A JP H06345527 A JPH06345527 A JP H06345527A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microwave
value
window material
alumina
microwave introducing
Prior art date
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Pending
Application number
JP5131907A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Terao
公一 寺尾
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 純度が99wt%以上で、GHz周波数域に
おけるFQ値が20000以上であり、かつ平均結晶粒
径が1〜20μmのアルミナセラミックスから構成され
ているマイクロ波導入窓材料。 【効果】 プラズマ処理装置に使用した際には、長寿命
で耐久性に優れ、プラズマ処理装置の安定したプロセス
性能を維持することができる。また、本発明のマイクロ
波導入窓材料は、半導体のエッチング処理、アッシング
処理又はCVD等、プラズマを利用した処理を行う種々
の型のマイクロ波プラズマ処理装置のマイクロ波導入窓
として使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロ波導入窓材料に
関し、より詳細にはマイクロ波を使用することにより発
生するプラズマを利用した半導体デバイス形成用のエッ
チング装置、アッシング装置又はCVD装置等に用いら
れるマイクロ波導入窓材料に関する。
【0002】
【従来の技術】真空近くに減圧した容器内に反応ガスと
マイクロ波を導入し、ガス放電を起こさせてプラズマを
生成させ、このプラズマを基板表面に導いてエッチング
やレジスト除去(アッシング)、CVD(Chemical Vap
or Deposition)等の処理を行なわせるプラズマ処理装置
は、高集積半導体素子等の製造において欠くことができ
ないものとなってきている。
【0003】図1は従来のこの種のプラズマ処理装置の
一例を模式的に示した断面図であり、図中、11は中空
直方体形状の反応器を示している。この反応器11はス
テンレス等の金属により形成され、その周囲壁は二重構
造となっており、その内部は冷却水流通室18となって
いる。そして、装置の作動中はこの冷却水流通室18に
冷却水が流通して反応器11周囲が冷却される。
【0004】反応器11の上部はプラズマ生成室20と
なっており、プラズマ生成室20の上部はマイクロ波の
透過性を有し、誘電損失が小さく、かつ耐熱性を有する
石英ガラス、パイレックスガラス、アルミナセラミック
ス等の誘電体板を用いて形成されたマイクロ波導入窓2
2によって気密状態に封止されている。プラズマ生成室
20の下方にはメッシュ構造の仕切り板17を介して反
応室21が形成されており、反応室21内にはマイクロ
波導入窓22と対向する箇所に試料Sを載置するための
試料台23が配設されている。また反応室21の下部壁
には図示しない排気装置に接続された排気口14が形成
されており、プラズマ生成室20の一側壁には反応器1
1内に所要の反応ガスを供給するためのガス供給管13
が接続されている。
【0005】一方、反応器11の上方には誘電体線路1
2が配設されており、誘電体線路12の上部にはアルミ
ニウム(Al)等を用いて形成された金属板12aが配
設され、金属板12a下面には誘電体層12bがボルト
等で固定されている。この誘電体層12bは誘電損失の
小さいフッ素樹脂、ポリエチレンあるいはポリスチレン
等を用いて形成されている。誘電体線路12には導波管
15を介してマイクロ波発振器16が連結されており、
マイクロ波発振器16からのマイクロ波が導波管15を
介して誘電体線路12に導入されるようになっている。
【0006】このように構成されたプラズマ処理装置を
用い、例えば試料台23上に載置された試料S表面にア
ッシング処理やエッチング処理等を施す場合、まず排気
口14から排気を行なって反応器11内を所要の真空度
に設定した後、ガス供給管13からプラズマ生成室20
内にCl2 、HBr、O2 等の反応ガスを供給する。ま
た装置の作動中は、冷却水を冷却水流通室18に流して
反応器11周辺を冷却する。次いで、マイクロ波発振器
16を作動させてマイクロ波を発振させ、このマイクロ
波を導波管15を介して誘電体線路12に導入する。こ
れにより誘電体線路12下方に電界が形成され、形成さ
れた電界がマイクロ波導入窓22を通過してプラズマ生
成室20内に導入される。一方、ガス供給管13から供
給されたガスは、プラズマ生成室20内に導入され、マ
イクロ波の照射によりプラズマ化される。このプラズマ
のうち電気的に中性のラジカルが主にメッシュ状の仕切
り板17を透過して反応室21内に均一に広がり、試料
台23に載置された試料S表面に到達してアッシング処
理やエッチング処理等が行なわれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したプラズマ処理
装置においては、プラズマ生成室20の上部にはマイク
ロ波の透過性を有し、誘電損失が小さく、かつ耐熱性を
有する石英ガラス、パイレックスガラス、アルミナセラ
ミックス等の誘電体板を用いて形成されたマイクロ波導
入窓22が形成され、これにより反応器11の気密性が
保持されていた。
【0008】マイクロ波導入窓22として前記石英ガラ
ス等のガラス板が用いられた場合、前記石英ガラス等は
ハロゲン系の反応ガスに対する耐食性が弱く、また放射
熱等を透過し易いために樹脂により構成された誘電体層
12bの熱変形を生じ、プロセス性能を低下させるとい
う課題があった。
【0009】一方、マイクロ波導入窓22としてアルミ
ナセラミックスからなる板(以下、アルミナ板と記す)
が用いられている場合、誘電損失に起因して発生する熱
や反応器内部からの熱によりアルミナ板の温度が上昇し
て熱応力が発生し、破損に至るためマイクロ波導入窓2
2を交換しなければならないという課題があった。
【0010】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、破損等の故障が生じにくく、安定したプロセ
ス性能を維持することができるプラズマ処理装置のマイ
クロ波導入窓材料を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係るマイクロ波導入窓材料は、純度が99w
t%以上で、GHz周波数域におけるFQ値が2000
0以上であり、かつ平均結晶粒径が1〜20μmのアル
ミナセラミックスから構成されていることを特徴として
いる。
【0012】前記マイクロ波導入窓として使用されるア
ルミナ板又はアルミナ管の寸法は特に限定されないが、
縦200〜400mm、横200〜400mm、あるい
は直径200〜400mmである場合、その厚さは、5
〜25mm程度が好ましい。また、前記アルミナ板は反
応容器からの熱により破損しないように、その密度は9
5%以上の理論密度比を有し、4点曲げ強度は25kg
/mm以上が好ましい。
【0013】
【作用】アルミナ板又はアルミナ管(以下、単にアルミ
ナ板と記す)をマイクロ波導入窓としたときに生ずる破
損の原因の大部分は、マイクロ波電力の吸収によって発
生する熱にある。この熱のためにアルミナ板の内部に熱
応力が発生し、アルミナ板が前記誘電損失により発生す
る熱応力に耐え切れず、破壊に至るものである。このマ
イクロ波電力の吸収は、主として材料のFQ値に依存す
る。FQ値とは、周波数と誘電体損失(tanδ)の逆
数であるQ値との積であり、マイクロ波に対する誘電体
損失が格子振動の減衰項に起因する場合はFQ値が一定
になることが知られており、材料固有の値として評価す
ることができる。すなわち、前記FQ値が大きい程、マ
イクロ波電力の吸収が少ないということになる。
【0014】上記構成によれば、本発明に係るマイクロ
波導入窓材料は、純度が99wt%以上で、GHz周波
数域におけるFQ値が20000以上のアルミナセラミ
ックスからなるので、アルミナセラミックスの誘電体損
失に起因して発生する熱量が少なく、余り大きな熱応力
が発生せず、さらに平均結晶粒径が1〜20μmのアル
ミナセラミックスから構成されているので、焼結体の強
度が高く、反応器内部からの熱による応力に対しても、
破壊することはない。さらに誘電損失が少ないため、マ
イクロ波の透過性に優れ、長時間に亘ってプロセス性能
が維持されることとなる。
【0015】アルミナセラミックスの純度が99wt%
未満であると、アルミナセラミックスの粒界に存在する
不純物のために、誘電体損失が大きくなり、発生する熱
量も大きくなるために破壊され易くなる。
【0016】また、アルミナセラミックスのGHz周波
数域におけるFQ値が20000未満であっても、誘電
体損失が大きくなって発生する熱量が大きくなり破壊さ
れ易くなる。
【0017】さらに、アルミナセラミックスの平均粒径
が1〜20μmの範囲を外れた場合にも、焼結体の強度
が低下して破壊され易くなる。
【0018】
【実施例及び比較例】以下、本発明に係るマイクロ波導
入窓材料の実施例及び比較例について説明する。
【0019】高純度のアルミナ粉末(純度99.9wt
%、平均粒径0.4μm)に焼結助剤としてMgO、S
iO2 を下記の表1に示す割合で添加し、さらに有機バ
インダーと水とを加えてスラリー状にし、このスラリー
状物をスプレードライヤーを用いて乾燥、造粒した。得
られた造粒粉末を直径20mm、厚さ7mmのペレット
形状又は400mm×400mm×30mmのプレート
形状に金型を用いて成形した後、さらにアイソスタチッ
クプレスにて1.2ton/cm2 の圧力で成形した。
【0020】次に、このペレット形状又はプレート形状
の成形体を、大気中1500〜1650℃の温度で焼成
して焼結体を得た。
【0021】得られた焼結体のうち、ペレット形状のも
のはネットワークアナライザを用いてFQ値を測定し
た。
【0022】また、プレート形状のものは「従来の技
術」の欄において図1に示したプラズマ処理装置のマイ
クロ波導入窓として実際に使用し、Siウエハを用いた
試料Sの上に形成されたレジストのアッシング処理を行
い、その耐久性についての評価を行った。
【0023】アッシング処理は、O2 +N2 の混合ガス
をガス種として用い、ガスの流量比をO2 :N2 =1
9:1に設定し、また反応器11内の圧力を1Tor
r、ガス流量を1slm(standard liter per minute)
に設定して、混合ガスを反応器11内に流通させること
により行った。また、このときのマイクロ波パワーは
1.4kWに設定し、1枚のSiウエハを処理するため
に、10分間マイクロ波パワーの印加を行った。 そし
て、前記条件によるSiウエハのアッシング処理を繰り
返し、マイクロ波導入窓に破損が生じるかどうかを観察
することにより耐久性の評価を行った。その結果を下記
の表1に示している。
【0024】
【表1】
【0025】また、実施例1、2、3の組成の原料を用
いて上記実施例と同様に2種類の成形体を作製し、14
00〜1800℃の温度で焼成して焼結体を得た。
【0026】得られた前記焼結体を用いて前記実施例と
同様にFQ値を求め、耐久性の評価を行った。その結果
を下記の表2に示している。
【0027】
【表2】
【0028】表1〜2の結果より明らかなように、アル
ミナの純度が99wt%以上で、GHz周波数域におけ
るFQ値が20000以上であり、かつ平均結晶粒径が
1〜20μmのアルミナセラミックスから構成されるマ
イクロ波導入窓をプラズマ処理装置に用いた場合、ウエ
ハ処理として厳しい条件である10分間プロセスでSi
ウエハを25枚処理しても割損は生じず、耐久性に優れ
ていることが証明された。また、前記のアッシング処理
過程でプロセス性能には変化がみられず、安定した性能
でアッシング処理を行うことができる。
【0029】一方比較例として掲げた、助剤としてMg
OやSiO2 が添加されてアルミナ純度が99wt%よ
り低くなったもの、FQ値が20000未満のもの、平
均粒径が1μm未満のもの、及び平均粒径が20μmよ
り大きいものでは、Siウエハを処理した枚数が実施例
の場合よりずっと少ない段階でマイクロ波導入窓の割損
が生じており、実施例と比較して耐久性に劣ることがわ
かった。
【0030】なお前記実施例では、本発明に係るマイク
ロ波導入窓材料を図1に示したような平行平板型のプラ
ズマ処理装置のマイクロ波導入窓として用いたが、その
他に有磁場マイクロ波プラズマ処理装置や電子サイクロ
トロン共鳴(ECR:Electron Cyclotron Resonannce
)励起によりプラズマを発生させる装置等、マイクロ
波導入窓を必要とするプラズマ処理装置であれば、どの
ような装置においても本発明に係るアルミナセラミック
ス製のマイクロ波導入窓材料を用いることができる。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係るマイク
ロ波導入窓材料にあっては、純度が99wt%以上で、
GHz周波数域におけるFQ値が20000以上であ
り、かつ平均結晶粒径が1〜20μmのアルミナセラミ
ックスから構成されているので、プラズマ処理装置に使
用した際には、長寿命で耐久性に優れ、プラズマ処理装
置の安定したプロセス性能を維持することができる。
【0032】このため、本発明のマイクロ波導入窓材料
は、半導体のエッチング処理、アッシング処理又はCV
D等、プラズマを利用した処理を行う種々の型のマイク
ロ波プラズマ処理装置のマイクロ波導入窓として使用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマ処理装置の一例を模式的に示した断面
図である。
【符号の説明】
19 マイクロ波導入窓

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純度が99wt%以上で、GHz周波数
    域におけるFQ値(周波数×Q値)が20000以上で
    あり、かつ平均結晶粒径が1〜20μmのアルミナセラ
    ミックスから構成されていることを特徴とするマイクロ
    波導入窓材料。
JP5131907A 1993-06-02 1993-06-02 マイクロ波導入窓材料 Pending JPH06345527A (ja)

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JP5131907A JPH06345527A (ja) 1993-06-02 1993-06-02 マイクロ波導入窓材料

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10275524A (ja) * 1997-03-31 1998-10-13 Kyocera Corp 耐プラズマ部材
JP2003112963A (ja) * 2001-09-28 2003-04-18 Ngk Spark Plug Co Ltd アルミナ焼結体およびその製造方法
JP2008266095A (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 Kyocera Corp プラズマ処理装置用部材およびこれを用いたプラズマ処理装置

Cited By (3)

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