JP3419992B2 - セラミックス部材 - Google Patents

セラミックス部材

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JP3419992B2
JP3419992B2 JP11087696A JP11087696A JP3419992B2 JP 3419992 B2 JP3419992 B2 JP 3419992B2 JP 11087696 A JP11087696 A JP 11087696A JP 11087696 A JP11087696 A JP 11087696A JP 3419992 B2 JP3419992 B2 JP 3419992B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造装置内等に
設置するための半導体製造用部材等のセラミックス部材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体ウエハーの搬送、露光、熱
CVD(化学的気相成長法)、プラズマCVD、スパッ
タリング等の成膜プロセス、微細加工、洗浄、エッチン
グ、ダイシング等の工程において、半導体ウエハーを吸
着し、保持するために、静電チャックが使用されてい
る。こうした静電チャックの基材として、緻密質セラミ
ックスが注目されている。特に半導体製造装置において
は、エッチングガスやクリーニングガスとして、ClF
3 等のハロゲン系腐食性ガスを多用する。また、半導体
ウエハーを保持しつつ、急速に加熱し、冷却させるため
には、静電チャックの基材が高い熱伝導性を備えている
ことが望まれる。また、急激な温度変化によって破壊し
ないような耐熱衝撃性を備えていることが望まれる。
【0003】緻密な窒化アルミニウムは、前記のような
ハロゲン系腐食性ガスに対して高い耐食性を備えてい
る。また、緻密質の窒化アルミニウムは、高熱伝導性材
料として知られており、その体積抵抗率が108 Ω・c
m以上であることも知られており、また、耐熱衝撃性も
高いことが知られている。従って、半導体製造装置用の
静電チャックの基材を窒化アルミニウム焼結体によって
形成することが好適であると考えられる。
【0004】また、現在、ガスタービン等、高温雰囲気
で使用されるセラミックス部材の表面耐酸化膜として、
緻密質の炭化珪素膜の被膜が有効であることが知られて
いる。現状では、基材として窒化珪素や炭化珪素が使用
されているが、このような基材に被覆した炭化珪素膜
は、取扱いの際などに、亀裂や剥離が発生し易いという
欠点があり、目的である耐酸化性が十分発揮できないこ
とがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、緻密質の
窒化アルミニウム焼結体からなる種々のサセプターの開
発を行っていた。しかし、最近、半導体の高密度化と大
型化とが一層進行しており、このためにアルカリ金属元
素およびアルカリ土類金属元素を始め、各種の遷移金属
元素等の含有量もできるだけ減少させるために、高純度
の窒化アルミニウム粉末原料を使用して製造研究を行っ
てきた。しかし、将来は、半導体プロセス技術分野にお
いては、より一層の高密度化の進展が予測されており、
こうした高密度の半導体の製造に対応する必要がある。
ところが、特に256MDRAMの配線ルール0.25
μm以下のレベルにまで半導体の高密度化が進行する
と、従来はコンタミネーション源とは見られていなかっ
たアルミニウムも、場合によっては汚染源になる可能性
があることが判明してきた。
【0006】本発明の課題は、例えば半導体ウエハーの
サセプターとして特に好適な半導体製造用部材として用
いることができ、コンタミネーションが少なく、耐熱
性、耐熱衝撃性、ハロゲン系腐食性ガスに対する耐蝕性
に優れており、特に金属による汚染が事実上発生しない
ようなセラミックス部材を提供することである。
【0007】また、カスタービン等の高温雰囲気で使用
されるセラミックス部材における炭化珪素表面被覆膜の
亀裂や剥離を生じにくくし、実質的に耐酸化性の優れた
セラミックス部材を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、窒化アルミニ
ウムからなる基材と、この基材の表面を被覆する緻密質
の炭化珪素膜とを備えた、電磁波透過体であることを特
徴とする、セラミックス部材に係るものである。
【0009】本発明者は、半導体製造用部材の材質につ
いて種々検討を重ねてきたが、窒化アルミニウムが種々
の点で最良であり、これを超える材質はなかなか見つか
らなかった。そこで、発想を転換し、窒化アルミニウム
に各種の材質をコーティングして緻密質の膜を形成し、
こうして得た材質の各特性を詳細に調べてみた。この結
果、窒化アルミニウムの表面を緻密質の炭化珪素膜によ
ってコートした材質が、耐熱性、耐熱衝撃性、ハロゲン
系腐食性ガスに対する耐蝕性の点で特に優れており、し
かもアルミニウムを含む各種金属の拡散の可能性がまっ
たくないことを発見し、本発明に到達した。
【0010】また、本発明者は、高温雰囲気で使用され
る部材の炭化珪素被膜の亀裂や剥離を防止する手段とし
て、基材材料を検討を種々行った。この結果、窒化アル
ミニウムを基材として用いることにより、従来の窒化珪
素や炭化珪素を基材しとて用いた場合と比較して、大幅
に亀裂や剥離が抑制されることを発見し、本発明に到達
した。
【0011】本作用効果が発現する理由については、詳
細は不明であるが、被覆する炭化珪素と基材との熱膨張
差が一因と考えられる。
【0012】即ち、炭化珪素および窒化珪素を基材とし
て用いた場合には、被覆する炭化珪素との熱膨張率の相
違はゼロであるか、または被覆膜の方が小さくなる方向
である。この場合、被覆膜中には、応力がないか、また
は引っ張り応力が発生し、取扱い時の小さな衝撃等によ
っても、亀裂や剥離が生じやすくなっているものと思わ
れる。これに対して、本発明のように、基材として窒化
アルミニウムを使用した場合には、炭化珪素被覆膜中に
は、適度な圧縮応力が発生し、多少の衝撃では亀裂や剥
離が発生しなくなったものと思われる。
【0013】また、窒化アルミニウムと炭化珪素との結
晶構造が大変に似通っていること、窒化アルミニウムの
熱伝導率が高く、焼成後の冷却時に温度分布が生じにく
いことによって、本発明の作用効果が発現したとも考え
られる。更に、窒化アルミニウム中のアルミニウム成分
が、炭化珪素被覆膜との結合力を高めた可能性もある。
【0014】本発明のセラミックス部材は、各種の製品
に対して適用することができる。こうした製品として、
まず電磁波透過体が好ましい。これには、電磁波透過
窓、高周波電極装置、高周波プラズマを発生させるため
のチューブ、高周波プラズマを発生させるためのドーム
を例示できる。また、本発明の半導体製造用部材は、半
導体ウエハーを設置するためのサセプターに対して適用
できる。こうしたサセプターとしては、セラミック静電
チャック、セラミックスヒーター、高周波電極装置を例
示することができる。この他、ダミーウエハー、シャド
ーリング、半導体ウエハーを支持するためのリフトピ
ン、シャワー板等の各半導体製造用装置の基材として、
使用することができる。
【0015】まず、電磁波透過体の態様について説明す
る。これは、ガスに高周波電力を印加してプラズマを発
生させるプラズマ発生装置で使用される電磁波透過体で
ある。半導体製造装置内にガスを供給し、ガスに高周波
電力を印加してプラズマを発生させる方法が、一般的に
行われている。特に、ECR装置は、ドライエッチン
グ、化学的気相成長等の半導体製造装置において、広く
使用されている。ECR装置を使用する場合には、マイ
クロ波領域の高周波電力をガスに印加し、空間的に不均
一な強度分布を持った高周波電界及び静磁界の中で、E
CRによって局所的にプラズマを発生させる。次いで、
プラズマに一定方向の力を印加し、プラズマを加速させ
る。ECR装置では、マイクロ波として、一般に2.4
5GHzのものが用いられている。このマイクロ波を、
電磁波透過窓を通して装置の内部に照射し、装置内のガ
ス分子にプラズマを発生させる。
【0016】この電磁波透過窓は、高エネルギーのマイ
クロ波に曝されるので、マイクロ波が透過しても、損失
による発熱量が小さいことが必要である。また、電磁波
透過窓が発熱したときに、割れにくいようにするため、
耐熱衝撃性が大きいことも必要である。
【0017】プラズマ生成反応は、非常に激しい反応な
ので、種々の外部パラメーターによってプラズマの特性
を制御することは、大変に困難である。更に、ECRプ
ラズマは非常に高エネルギーであるので、ECRプラズ
マに曝される部材は変質し易い。特に、ECR装置で
は、プラズマの発生位置を、磁界によって制御してい
る。しかし、この磁界は、空間的に不均一であり、プラ
ズマの強度が局所的に大きく変動する。
【0018】この結果、プラズマの電磁波透過窓へのイ
オンボンバートメントにより、電磁波透過窓の表面が高
温に発熱し、石英ガラスなどでは、局部的に溶融するも
のと考えられる。また、電磁波透過窓がマイクロ波に曝
されるため、誘電体損失によって熱を発生する。このよ
うに、電磁波透過窓には、プラズマによる入熱と、マイ
クロ波による自己発熱という、二種類の熱応力が加わ
る。更に、ClF3 、NF3 、CF4 、CHF3 、Si
2 Cl2 等のハロゲン系腐食性ガスを使用した場合に
は、上記の高温による溶融に加えて、電磁波透過窓の表
面がハロゲンと反応し、エッチングされていた。
【0019】本発明の半導体製造用部材によって電磁波
透過窓を形成することによって、上記した発熱による溶
融又は破損をほとんど受けず、しかも、ハロゲン系腐食
性ガスによってもほとんどエッチングを受けないことを
発見した。
【0020】特に、DRAMの生産に使用されるウエハ
ーの直径は、大型化が進行しているため、電磁波透過窓
の径も大型化させる必要がある。このとき、電磁波透過
窓を構成する基材として窒化アルミニウムを採用するこ
とにより、電磁波透過窓を安定して使用できるようにな
った。
【0021】また、本発明を高周波電極装置に適用した
場合にも、高周波電極を基材の中に埋設させることによ
って、基材を高周波電力が透過し、高周波電極装置の表
面上にプラズマが発生する。この際、基材中に埋設され
た高周波電極からの電磁波によって基材の表面の炭化珪
素膜内で自己発熱が生ずるので、この自己発熱によって
半導体ウエハーを加熱することができる。
【0022】本発明の半導体製造用部材を、プラズマ中
に設置される部材に適用した場合には、前記したよう
に、基材が電磁波を透過させる機能を有すると共に、基
材の表面を覆う炭化珪素膜によって、プラズマ中での半
導体製造用部材の表面のチャージアップレベルを減少さ
せる効果がある。この際、特に、プラズマ中に設置され
るサセプターに対して、本発明の半導体製造用部材を適
用した場合には、サセプターの表面が半導性の炭化珪素
膜によって被覆されているので、表面の電荷を抑制でき
る。
【0023】特に、本発明の半導体製造用部材をセラミ
ックスヒーターに対して適用した場合には、ヒーターの
基材の表面を覆う炭化珪素膜の赤外線輻射率が0.9以
上であることから、半導体ウエハーの一層効率的な加熱
が可能になる。
【0024】本発明の基材である窒化アルミニウム中に
は、アルミニウム以外の金属元素を含有させることがで
きる。こうした金属元素としては、焼結助剤であるイッ
トリウム、イッテルビウムを例示できる。焼結助剤は5
重量%以下添加することができる。また、半導体製造用
部材を長期間使用してもコンタミネーションのおそれを
なくするためには、アルミニウム以外の金属元素の量を
少なくするべきであり、好ましくは100ppm以下と
する。ここで「アルミニウム以外の金属元素」とは、周
期律表のIa〜VIIa、VIII、Ib、IIbに属
する金属元素およびIIIb、IVbに属する元素の一
部(Si、Ga、Ge等)をいう。
【0025】基材中に電極を形成する場合には、電極を
印刷法によって形成することもできるが、好ましくは電
極を金属バルク体によって形成する。この場合には、ま
ず、窒化アルミニウムの成形体に金属部材を埋設する。
この過程では、次の方法を例示できる。 方法(1) 予備成形体を製造し、この予備成形体の上
に金属部材を設置する。次いで、この予備成形体及び金
属部材の上にセラミックス粉末を充填し、一軸プレス成
形する。 方法(2) コールドアイソスタティックプレス法によ
って、平板状の成形体を2つ製造し、2つの平板状成形
体の間に金属部材を挟む。この状態で2つの成形体及び
金属部材をホットプレスする。
【0026】金属バルク体は、面状であることが好まし
い。ここで、「面状の金属バルク体」とは、例えば、線
体あるいは板体をらせん状、蛇行状に配置することな
く、例えば、図2および図3に示すように、金属を一体
の面状として形成したものをいう。
【0027】金属バルク体は、窒化アルミニウム粉末と
同時に焼成するので、高融点金属で形成することが好ま
しい。こうした高融点金属としては、タンタル,タング
ステン,モリブデン,白金,レニウム、ハフニウム及び
これらの合金を例示できる。半導体汚染防止の観点か
ら、更に、タンタル、タングステン、モリブデン、白金
及びこれらの合金が好ましい。
【0028】こうした面状の金属バルク体として、次を
例示できる。 (1)薄板からなる、面状のバルク体。 (2)面状の電極の中に多数の小空間が形成されている
バルク体。これには、多数の小孔を有する板状体からな
るバルク体や、網状のバルク体を含む。多数の小孔を有
する板状体としては、パンチングメタルを例示できる。
ただし、バルク体が高融点金属からなり、かつパンチン
グメタルである場合には、高融点金属の硬度が高いの
で、高融点金属からなる板に多数の小孔をパンチによっ
て開けることは困難であり、加工コストも非常に高くな
る。この点、バルク体が金網である場合には、高融点金
属からなる線材が容易に入手でき、この線材を編組すれ
ば金網を製造できる。
【0029】こうした金網のメッシュ形状、線径等は特
に限定しない。しかし、線径φ0.03mm、150メ
ッシュ〜線径φ0.5mm、6メッシュにおいて、特に
問題なく使用できた。また、金網を構成する線材の幅方
向断面形状は、円形の他、楕円形、長方形等、種々の圧
延形状であってよい。ここで、1メッシュは1インチあ
たり1本という意味である。
【0030】前記したような基材の表面に炭化珪素膜を
形成する。この形成方法は限定されないが、特に緻密
質、気密質の膜が得られる気相法が好ましく、化学的気
相成長法、電気化学的気相成長法が特に好ましい。この
場合の反応ガスとしては、SiH4 、SiCl4、Si
2 Cl4 、CH4 、CO、CO2 、H2 、Ar、
2 、TEOSを例示できる。
【0031】以下、適宜に図面を参照しつつ、本発明を
更に詳細に説明する。図1は、本発明の実施例に係るサ
セプターを概略的に示す断面図である。図2(a)は、
図1のサセプターのうち一部を切り欠いて示す斜視図で
あり、図2(b)は、金網からなる電極3を示す斜視図
である。
【0032】略円盤形状の基体1の側周面1dにリング
状のフランジ1cが設けられており、基体1の内部に、
金網3からなる電極9が埋設されている。半導体ウエハ
ー6の設置面1a側には、所定厚さの絶縁性誘電層4が
形成されている。基体のうち支持部分8側には、端子1
0が埋設されており、端子10が電極9に接続されてい
る。端子10の端面が、基体1の裏面1bに露出してい
る。基体1の所定箇所に、半導体ウエハー6を昇降させ
るためのピンを通す孔2が形成されている。
【0033】本実施例における電極9は、図2(a)、
(b)に示すような金網3によって形成されている。金
網3は、円形の枠線3aと、枠線3aの内部に縦横に形
成されている線3bとからなっており、これらの間に網
目13が形成されている。電極9に対しては、前記した
ように直流電源および/または高周波電源を接続する。
【0034】図3(a)は、電極9として使用できるパ
ンチングメタル14を示す斜視図である。パンチングメ
タル14は円形をしており、円形の平板14a内に多数
の円形孔14bが、碁盤目形状に多数形成されている。
図3(b)は、電極9として使用できる円形の薄板15
を示す斜視図である。図3(c)は、電極9として使用
できる薄板16を示す平面図である。薄板16内には、
細長い直線状の切り込み16b、16cが、互いに平行
に合計6列形成されている。このうち、3列の切り込み
16bは、図3(c)において下側に開口しており、残
り3列の切り込み16cは、上側に開口している。切り
込み16bと16cとは、交互に配置されている。こう
した形状を採用した結果、薄板によって細長い導電路が
形成されている。この導電路の両端16aに端子を接続
する。
【0035】図4に示すサセプターにおいては、図1に
示すサセプターと同じ部材には同じ符号を付け、その説
明を省略する。図4のサセプターにおいては、電極9と
基体1の背面1bとの間に、抵抗発熱体19が埋設され
ており、抵抗発熱体の端部がそれぞれ端子17に対して
結合されており、各端子17の端面に対して電力供給ケ
ーブル18が結合されている。
【0036】図5は、電子サイクロトロン共鳴(EC
R)装置の構成を概念的に示す模式図である。マイクロ
波(一般的には2.45GHz)を、導波管22を通し
て矢印Aのように照射し、電磁波透過窓23を透過さ
せ、チャンバー25の入口側部分25a内に入射させ
る。チャンバー25の入口側部分25aの外側を囲むよ
うに、ソレノイドコイル21を設置する。コイル21
は、500ガウス以上の強度の磁界を発生する。
【0037】チャンバー25の処理室の外側に、ソレノ
イドコイル29を設置する。コイル29が磁界を広げ、
反射磁界を構成している。電磁波透過窓23の周囲に
は、処理室の気密性を保つシール材の加熱を防止するた
め、水冷ジャケット30が設置されており、電磁波透過
窓23を冷却している。入口側部分25aに設けられた
ガス供給口24から、矢印Bのようにガスを供給し、チ
ャンバー25の下側面に設けられたガス排出口28か
ら、矢印Dのようにガスを排出する。
【0038】マイクロ波をチャンバー25内に照射する
と、マイクロ波領域の高周波電力がガスに印加され、空
間的に不均一な強度分布を持った高周波電界及び静磁界
の中で、プラズマが発生する。上記の反射磁界によっ
て、発生したプラズマに下向きの力が加えられ、プラズ
マが下向きに矢印Cのように加速される。
【0039】処理室の下部にサセプター27が設置さ
れ、サセプター27の上にウエハー26が載置、保持さ
れている。チャンバー25内の圧力は、一定値に保たれ
ている。このサセプター27および電磁波透過窓23
を、本発明の半導体製造用部材によって形成できる。
【0040】電磁波透過窓等の電磁波透過体を透過する
電磁波の周波数領域は、300GHz以下である。この
うち、本発明の電磁波透過体が特に有用であるのは、マ
イクロ波透過体としての用途である。マイクロ波の周波
数領域は、300MHz〜300GHzである。しか
し、窒化アルミニウムの特性は、1MHzの領域でも、
10GHzの特性と比べてほとんど変化しないため、1
MHz〜300MHzの周波数領域でも、上記の効果を
奏することができる。ただし、周波数が高くなればなる
ほど、誘電体損失tanδの小さな材料が好ましい。
【0041】
【実施例】還元窒化法によって得られた窒化アルミニウ
ム粉末を使用した。この粉末において、Si、Fe、C
a、Mg、K、Na、Cr、Mn、Ni、Cu、Zn、
W、B、Yの含有量は、それぞれ100ppm以下であ
り、アルミニウム以外の金属は、これら以外は検出され
なかった。
【0042】この原料粉末を一軸加圧成形することによ
って、円盤形状の予備成形体を製造した。この予備成形
体を1900℃、200kgf/cm2 の圧力でホット
プレス焼成し、窒化アルミニウム焼結体を得た。
【0043】こうして得られた基材の表面を加工し、基
材を化学的気相成長(CVD)反応炉中に設置した。反
応ガスとしてSiCl4 、H2 、CH4 を使用した。S
iCl4 は、液体状であるので、SiCl4 を加熱して
その蒸気圧を高めた状態で、キャリアーガスを導入し、
バブリングさせることによって、SiCl 4 を含有する
ガスを得、このガスを反応炉中に導入した。
【0044】こうして得られた炭化珪素膜の膜厚は1.
3mmであり、亀裂等の欠陥は認められなかった。ま
た、得られたSiC膜をX線回折法によって検査したと
ころ、βポリタイプであることがわかった。
【0045】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明は、半導
体製造用部材として用いた場合に、コンタミネーション
が少なく、耐熱性、耐熱衝撃性、ハロゲン系腐食性ガス
に対する耐蝕性に優れており、特に金属による汚染が事
実上発生しないようなセラミックス部材を提供すること
ができる。また、本発明により、炭化珪素表面被覆膜の
亀裂や剥離を抑制することができ、これによって実質的
に耐酸化性の優れたセラミックス部材を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用できるサセプターの一部分を概略
的に示す断面図である。
【図2】(a)は、図1のサセプターの破断面を示す斜
視図であり、(b)は、金網からなる電極を示す斜視図
である。
【図3】(a)は、電極として好適なパンチングメタル
14を示す斜視図である。(b)は、電極として使用で
きる円形の薄板15を示す斜視図である。(c)は、電
極として使用できる薄板16を示す平面図である。
【図4】本発明を適用できるヒーター付きのサセプター
の一部分を概略的に示す断面図である。
【図5】本発明を適用できる電磁波透過体を備えた、電
子サイクロトロン共鳴プラズマ発生装置の構成の概念を
示す模式図である。
【符号の説明】
1 略円盤形状の基体 1a 設置面 3 金網
4 絶縁性誘電層 6 半導体ウエハー 9 電
極 10、17 端子 14電極9として使用でき
るパンチングメタル 15、16 電極9として使用
できる円形の薄板 19 抵抗発熱体 21、29
ソレノイドコイル 23 電磁波透過窓 25 チャンバー 27 サ
セプター
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 41/80 - 41/91

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化アルミニウムからなる基材と、この基
    材の表面を被覆する緻密質の炭化珪素膜とを備えた、電
    磁波透過体であることを特徴とする、セラミックス部
    材。
  2. 【請求項2】半導体を設置するためのサセプターである
    ことを特徴とする、請求項1記載のセラミックス部材。
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