JPH1092795A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

Info

Publication number
JPH1092795A
JPH1092795A JP24636796A JP24636796A JPH1092795A JP H1092795 A JPH1092795 A JP H1092795A JP 24636796 A JP24636796 A JP 24636796A JP 24636796 A JP24636796 A JP 24636796A JP H1092795 A JPH1092795 A JP H1092795A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
dielectric
container
dielectric wall
wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24636796A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideto Matsuyama
日出人 松山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP24636796A priority Critical patent/JPH1092795A/ja
Publication of JPH1092795A publication Critical patent/JPH1092795A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】容器の機械的強度およびプラズマ耐性を同時に
確保できるICP型プラズマエッチング装置を提供する
こと。 【解決手段】2つの誘電体壁12a,12bからなる容
器11を用い、大気に晒される容器外側の誘電体壁12
aとして、大気圧の加重を支持できるように機械的強度
の高い材料により厚く形成されたものを用い、プラズマ
に晒される容器内側の誘電体壁12bとして、プラズマ
の化学的もしくは物理的な食刻や腐食やエロージョンに
対する耐性(プラズマ耐性)が高い材料により薄く形成
されたものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマを用いて
エッチングや成膜などの処理を行なうプラズマ処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体装置の製造において
は、プラズマエッチング装置やプラズマCVD装置など
のプラズマ処理装置が広く用いられている。一方、半導
体装置の集積度は著しく向上しているため、高精度の微
細加工(エッチング、成膜、etc.)技術が強く求め
られている。
【0003】このような高精度の微細加工技術をプラズ
マエッチング装置において実現するためには、例えば、
プラズマエッチング装置においては、高異方性、高選択
性および低損傷性を同時に実現する必要がある。さら
に、量産性を考慮した場合には、大面積の基板(例えば
直径8インチ以上のウェハ)を高速かつ高均一でエッチ
ングできる必要がある。
【0004】上記条件を満足するためには、低圧力下に
おいて高密度、高均一、大面積、かつ基板に入射するイ
オンのエネルギーが低いという特性を有するプラズマを
生成する必要がある。
【0005】このような要求に対して、近年、電子サイ
クロトロン共鳴(ECR:エレクトロン・サイクロトロ
ン・レゾナンス)、ヘリコン波、電磁的な誘導結合(I
CP:インダクティブ・カップリング・プラズマ)など
を利用したプラズマの生成方法が注目されており、実際
のプラズマエッチング装置に利用されている。
【0006】図5に、従来のプラズマの生成に電磁的な
誘導結合を利用したプラズマエッチング装置(ICP型
プラズマエッチング装置)の概略構成図を示す。また、
図6に、従来の他のICP型プラズマエッチング装置の
概略構成図を示す。
【0007】なお、図5、図6において、簡単のため
に、本来装置が備えている反応性ガス導入系と真空排気
系については、ガス導入管と真空排気口のみを示し、他
の構成は省略し示していない。
【0008】図5において、101はプラズマ処理を行
なうところの容器を示しており、この容器101は、1
種類の誘電体材料からなる円盤状の1個の誘電体壁10
2と、容器外壁103とから構成されている。容器10
1の上部には反応性ガスなどのガスを導入するためのガ
ス導入管104が設けられ、容器101の下部には図示
しない真空排気ポンプにつながった真空排気口105が
設けられている。なお、図中、100は容器101の中
空部を示している。
【0009】誘電体壁102の上部にはプラズマ発生用
の高周波アンテナ106が設置されており、この高周波
アンテナ106は高周波電源107から高周波電力が供
給されるようになっている。
【0010】また、容器101の内部には被処理基体1
08を設置する載置台109が設けられている。この載
置台109は高周波電源110に接続されており、これ
により被処理基体108にバイアス電圧を印加できるよ
うになっている。
【0011】図6のICP型プラズマエッチング装置
は、図5のそれと基本的には同じであるが、誘電体壁1
02はその形状が円筒状で、容器101の側壁部を構成
し、この誘電体壁102の外周に高周波アンテナ106
が設置されている点が異なる。
【0012】図5および図6のICP型プラズマエッチ
ング装置において、プラズマ処理時には、容器101の
中空部100内にはガス導入管104から導入された反
応性ガスが満たされており、高周波アンテナ106に流
れる高周波電流により生じる電磁波(高周波磁界)が誘
電体壁102を透過して中空部1内に入り、そこで誘起
された高周波電界によって反応性ガスの放電が起こりプ
ラズマが生成される。このプラズマによって被処理基体
108はプラズマ処理される。
【0013】誘電体壁102の材料としては一般に石英
やアルミナ(酸化アルミニウム)が用いられる。また、
高周波アンテナ106としては一般に螺旋状もしくは円
筒コイル状の金属導体が用いられる。
【0014】なお、ICP型プラズマエッチング装置に
は、図5、図6に示した以外にも種々の構成のものがあ
り、主に高周波アンテナ106や誘電体壁102の形状
が異なっているが、少なくとも高周波アンテナと誘電体
壁を備え、電磁的な誘導結合を利用してプラズマを生成
するプラズマエッチング装置は、いずれもICP型プラ
ズマエッチング装置である。
【0015】ICP型プラズマエッチング装置は、0.
1mTorr〜数10mTorrの高真空で動作するた
め、粒子の散乱が少なくてイオンの直進性が良く、高精
度の微細加工技術に不可欠な高異方性を達成できるもの
である。
【0016】また、大面積の基板を処理するために必要
なプラズマ密度の均一性は、高周波アンテナ106や誘
電体壁102を大きくするとともに、適切な形状にする
ことによって確保される。
【0017】図7に、従来のプラズマの生成にヘリコン
波を利用したプラズマエッチング装置(ヘリコン波型プ
ラズマエッチング装置)の概略構成図を示す。なお、図
7において、簡単のために、本来装置が備えている反応
性ガス導入系と真空排気系については、ガス導入管と真
空排気口のみを示し、他の構成は省略し示していない。
また、磁場発生手段に関しては給電系は省略してある。
【0018】図7においては、201はプラズマ処理を
行なうところの容器を示しており、この容器201は、
1種類の誘電体材料からなる円盤状の1個の誘電体壁2
02と、2個の容器外壁203a,203bとから構成
されている。容器201の上部には反応性ガスなどのガ
スを導入するためのガス導入管204が設けられ、容器
201の下部には図示しない真空排気ポンプにつながっ
た真空排気口205が設けられている。なお、図中、2
00a,200bは容器201の中空部を示している。
【0019】誘電体壁202の外周にはプラズマ発生用
の高周波アンテナ206と、方向が容器201の軸方向
である磁場を発生する電磁石からなる磁場発生手段20
7が設置されている。アンテナ206には高周波電源2
08から高周波電力が供給されるようになっている。
【0020】また、容器201の内部には被処理基体2
09を設置する載置台210が設けられており、この載
置台210は高周波電源210に接続されており、これ
により被処理基体8にバイアス電圧を印加できるように
なっている。
【0021】プラズマ処理時には、容器201の中空部
200a,200b内はガス導入管204から導入され
た反応性ガスにより満たされており、高周波アンテナ2
06から放射された高周波が誘電体壁202を透過して
中空部200a内に入り、そこで誘起されたヘリコン波
によって反応性ガスの放電が起こりプラズマが生成され
る。
【0022】この生成されたプラズマは中空部200b
に向かって拡散し、この拡散してくるプラズマによって
被処理基体8は処理される。誘電体壁202の材料とし
ては一般に石英やアルミナ(酸化アルミニウム)が用い
られる。また、高周波アンテナ206としては一般に2
つのループ形状の部分からなる金属導体が用いられる。
【0023】なお、ヘリコン波型プラズマエッチング装
置には、図7に示した以外にも種々の構成のものがあ
り、主に高周波アンテナ206の形状が異なっている
が、少なくとも高周波アンテナ206と磁場発生手段2
07と誘電体壁202を備え、ヘリコン波を利用してプ
ラズマを生成するプラズマエッチング装置は、いずれも
ヘリコン波型プラズマエッチング装置である。
【0024】ヘリコン波型プラズマエッチング装置は、
ICP型プラズマエッチング装置と同様に、0.1mT
orr〜数10mTorrの高真空で動作するため、粒
子の散乱が少なくてイオンの直進性が良く、高精度の微
細加工技術に不可欠な高異方性が達成できるものであ
る。
【0025】また、大面積の被処理基体209を処理す
るために必要なプラズマ密度の均一性は、誘電体壁20
2と高周波アンテナ206を大きくするとともに、被処
理基体209が置かれた位置から離れた位置でプラズマ
を発生させ、被処理基体209に到達するまでにプラズ
マを拡散させることによって確保される。
【0026】上述したように、ICP型プラズマエッチ
ング装置やヘリコン波型プラズマエッチング装置は、低
圧力においても高密度で均一なプラズマを生成できる
が、以下のような問題がある。
【0027】この種のプラズマエッチング装置では、容
器内を大気圧以下に減圧して動作させるために、容器の
一部である誘電体壁は、大きな変形や破壊なく大気圧の
加重を支持できなければならない。このため、誘電体壁
は、機械的強度が高い物性を持つ誘電体材料を用いて、
十分な厚さでもって作ることが必要となる。
【0028】上述したように、図5〜図7に示した従来
のプラズマエッチング装置は、その誘電体壁が一種類の
誘電体材料から作られた一層のものなのである。この結
果、必然的に誘電体壁の材料は限定されることになる。
【0029】誘電体壁が上記の如きの制約があることか
ら、従来のプラズマエッチング装置には以下のような種
々の問題がある。すなわち、まず、プラズマに晒される
誘電体壁の内壁表面に生ずる食刻や腐食やエロージョン
を低減する目的で、プラズマに対する耐性の高い誘電体
材料を自由な選択のもとに用いることができないという
問題がある。
【0030】また、年々進む被処理基体の大面積化に比
例した誘電体壁の肉厚化が装置の性能低下、さらには高
価格化を招くという問題がある。さらに、プラズマ処理
時における不純物の混入やダストの発生を防止するため
に、高品質の誘電体材料からなる誘電体壁を用いるた
め、コストが高くなるという問題がある。
【0031】次に上記各問題について詳細に説明する。
上述したように、ICP型やヘリコン波型のプラズマエ
ッチング装置では、高周波アンテナから放射される高周
波(電磁波)が誘電体壁を透過して容器内に入ることに
より、高周波電界が生成される。
【0032】このため、高周波アンテナとプラズマとの
間の電気的な容量的結合(キャパシティブ・カップリン
グ)が不可避的に生じ、これによりプラズマに晒される
誘電体壁の内壁近傍に非常に高い電圧が発生する。
【0033】この非常に高い電圧によって誘電体壁は例
えばプラズマ中の高エネルギーのイオンの衝撃を受け、
その表面に物理的、化学的な食刻や腐食やエロージョン
などの損消が生じる。また、この誘電体壁の損傷に伴っ
て、誘電体壁を構成する誘電体材料がプラズマ中に放出
し、この放出した誘電体材料によって、プラズマの組成
が変化する。
【0034】このことから、誘電体壁の構成材料として
は、プラズマに対する耐性の高い誘電体材料を用いる必
要がある。しかしながら、従来の誘電体壁は一種類の誘
電体材料で構成され、誘電体材料の物性としては第1に
機械的強度を優先しなければならず、この物性的制約の
ためにプラズマによる食刻や腐食やエロージョンに対す
る耐性が高い物性を持つ誘電体材料を自由な選択のもと
に用いることができない。
【0035】誘電体壁の機械的強度およびプラズマ耐性
の両方を満足する誘電体材料としては、一般に石英もし
くはアルミナが用いられているが、それでも誘電体壁の
内壁の食刻や腐食やエロージョンなどの損消は避けられ
ない。
【0036】このような損消により誘電体壁の構成材料
の元素、例えばアルミナであれば酸素やアルミニウムが
プラズマ中に不純物として混入し、処理性能が低下する
という問題が生じる。
【0037】また、このような不純物の混入による処理
性能の低下を防止し、安定した性能を保つためには一定
期間の後に誘電体壁の交換しなければならず、コストの
点でも問題があった。さらに、不純物により被処理基体
が汚染されるという問題もあった。
【0038】このような問題は、特に大きな高周波電力
を高周波アンテナに供給してプラズマ処理を行なう場合
や、反応性の高いフッ素や塩素を含む反応性ガスを用い
てプラズマ処理を行なう場合に顕著となる。
【0039】次に被処理基体の大面積化に関連した問題
について述べる。半導体装置の生産性を高めるために、
年々被処理基体が大面積化する傾向にある。特に半導体
集積回路などの電子デバイスの基板として使用されてい
るシリコンウェハの場合、今後その直径は30cm以上
の大口径になることが予想されている。基板の大面積化
は、LCD等の液晶装置のガラス基板においても同様の
状況である。
【0040】このような被処理基体の大面積化に対し
て、被処理基体全面について均一な加工を実現するため
には、大面積にわたって均一なプラズマを生成すること
が必要である。
【0041】従来のICP型プラズマエッチング装置や
ヘリコン波型プラズマエッチング装置において大面積に
わたって均一なプラズマを生成するためには、装置を構
成している高周波アンテナと誘電体壁を大型化すること
が必要である。また、このような大型化に伴って誘電体
壁の機械的強度も高くする必要がある。
【0042】ここで、従来の誘電体壁は一種類の材料の
一層のみで構成されているため、これによって大気圧を
支持するには、上述にしたように誘電体壁を厚くして機
械的強度を高めるしか方法がない。
【0043】しかしながら、誘電体壁を厚くすると、高
周波アンテナから誘電体壁を透過して容器内に入る高周
波の実効的なパワーが低下して高周波電界の強度が弱く
なり、発生するプラズマ密度が低くなってしまうため、
例えばエッチングにおいてはエッチング速度などの性能
が低下するという問題が生じる。
【0044】このように従来のICP型プラズマエッチ
ング装置やヘリコン波型プラズマエッチング装置は、大
面積にわたって均一なプラズマを生成しようとすると、
誘電体壁の肉厚化が必要となって、エッチング速度など
の性能(処理能力)が低下するという問題が避けられな
かった。
【0045】なお、誘電体壁の肉厚化した場合の高周波
の実効的なパワーの低下は、高周波アンテナに入力する
高周波電力を高めることによって補うことも可能である
が、これには高周波を発生させる電源の大出力化が必要
であり、これにより生産コストが高まるばかりか、上述
した誘電体壁の内壁の食刻や腐食やエロージョンが増大
する結果となってしまう。
【0046】さらに、もし高周波アンテナに入力する高
周波電力を高めた場合には、高周波アンテナおよび誘電
体壁が高温になることが避けられず、これらを冷却する
ために冷却装置を付加する必要があり、コストが上昇す
る。
【0047】上述のようにICP型プラズマエッチング
装置やヘリコン波型プラズマエッチング装置を構成する
誘電体壁の材料としては石英、アルミナなどが利用され
ているが、この種の材料は処理すべき被処理基体に汚染
やダストを及ぼさないよう均質で極めて高い純度が要求
されるため、非常に高価なものである。
【0048】材料の純度については、例えば、石英にお
いては、Na、Cr、Fe、Al、Mn、Mg、Ni、
Cuなど半導体装置の電気的特性に悪影響を及ぼす金属
の含有率は極めて低くなければならない。また、アルミ
ナにおいては、Alを除く上記の金属類の含有率につい
て石英と同様に低く、かつ組成として含まれるAlのプ
ラズマへの放出は無視できる程度に小さくなければなら
ない。
【0049】また、誘電体壁の表面は微細な凹凸が無く
極めて滑らかでなければならず、また、材料は組成とし
て全体にわたって均質でなければならない。特に、誘電
体壁の表面の微細な凹凸は、半導体装置製造の歩留まり
に悪影響を及ぼすダストの発生と密接な関係があるた
め、誘電体壁の表面は極めて滑らかでであることが重要
である。
【0050】さらに、均質で極めて高い純度が材料を用
いて、被処理基体の大面積化に対応すべく誘電体壁の大
面積化と肉厚化を進めた場合、それにかかる費用は非常
に高額となり、装置の高価格化と生産コストの大幅な増
加は避けられない。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来のI
CP型プラズマエッチング装置や、ヘリコン波型プラズ
マエッチング装置は、容器に関してはその機械的強度を
優先とする構成になっていた。
【0052】この結果、容器の一部である誘電体壁の機
械的強度およびプラズマ耐性を同時に確保することが困
難であるという問題があった。また、エッチング速度の
低下を招かずに、大面積にわたって均一なプラズマを生
成することが困難で、基板の大面積に対する対応が不十
分であるという問題があった。
【0053】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、プラズマ処理容器の機械的強度およびプラズマ耐
性を同時に確保できるプラズマエッチング装置を提供す
ることを目的とする。
【0054】さらに、本発明は、プラズマ処理容器の機
械的強度およびプラズマ耐性を同時に確保できるととも
に、大面積の被処理基体に対しても有効なプラズマエッ
チング装置を提供することを目的とする。
【0055】
【課題を解決するための手段】
[概要]上記目的を達成するために、本発明に係るプラ
ズマ処理装置(請求項1)は、少なくとも一部分が誘電
体部材により形成され、プラズマ源ガスが導入され、被
処理基体をプラズマ処理するところのプラズマ処理容器
と、前記誘電体部材を介して前記プラズマ処理容器内に
入り、前記プラズマ源ガスをプラズマ化するための電界
を形成する電磁波を生成する電磁波生成手段とを備えた
プラズマ処理装置において、前記誘電体部材が、複数の
誘電体部材から形成されていることを特徴とする。
【0056】また、本発明に係る他のプラズマ処理装置
(請求項2)は、上記プラズマ処理装置(請求項1)に
おいて、前記プラズマ処理容器の内側と外側とで、前記
複数の誘電体部材の構成材料が異なることを特徴とす
る。
【0057】また、本発明に係る他のプラズマ処理装置
(請求項3)は、上記プラズマ処理装置(請求項1)に
おいて、前記複数の誘電体部材の間に空間が形成されて
いることを特徴とする。なお、必ずしも全ての各誘電体
部材間に空間を形成する必要はない。
【0058】また、本発明に係る他のプラズマ処理装置
(請求項4)は、上記プラズマ処理装置(請求項3)に
おいて、前記電磁波生成手段がアンテナを有し、このア
ンテナが前記空間内に設けられていることを特徴とす
る。
【0059】本発明の具体的な形態としては例えば以下
のものがあげられる。 1.上記プラズマ処理装置(請求項2)において、プラ
ズマ源ガスに晒される容器内側の誘電体部材の材料とし
て、プラズマによる化学的もしくは物理的な食刻や腐食
やエロージョンに対して耐性が高いものを使用する。こ
の誘電体部材は薄くて良い。 2.上記プラズマ処理装置(請求項2)において、プラ
ズマ源ガスに晒される容器内側の誘電体部材の材料とし
て、プラズマによる化学的もしくは物理的な食刻や腐食
やエロージョンに対して耐性が高く、かつ均質で極めて
純度の高いものを使用する。この誘電体部材は薄くて済
むので、上記の如きの高品質の材料を使用してもコスト
が大幅に増大することはない。 3.上記プラズマ処理装置(請求項2)において、大気
圧の加重を支持する容器外側の誘電体部材の材料とし
て、プラズマ処理容器の大きな変形や破壊を防止できる
機械的強度の高いものを使用する。この誘電体部材は高
品質である必要はないので、厚く形成してもコストが大
幅に増加することはない。 4.上記プラズマ処理装置(請求項3,4)において、
減圧または加圧により空間内の圧力を大気圧と変える。
空間内を減圧すれば、空間内のアンテナの劣化を防止で
きる。 5.上記プラズマ処理装置(請求項4)において、空間
内に冷却用ガスを供給して、プラズマによるアンテナの
温度上昇を防止し、装置性能の低下を防止する。 6.上記プラズマ処理装置(請求項4)において、空間
内を不活性もしくは還元性ガスにより満たし、アンテナ
の劣化を防止し、装置性能の低下を防止する。 7.上記プラズマ処理装置(請求項4)において、プラ
ズマ処理容器の内側の誘電体部材とアンテナとの間の距
離を可変にする。プラズマ処理容器の内側の誘電体部材
のプラズマによる劣化を抑制できる位置にプラズマが生
成されるように、上記距離を設定する。
【0060】[作用]従来のプラズマエッチング装置
は、その容器の大きな変形や破壊を防止することが優先
され、容器の一部である誘電体壁は単数で、かつ機械的
強度が高い物性を持つ誘電体材料を用いて十分な厚さで
もって形成されていた。
【0061】一方、本発明(請求項1〜請求項4)は、
誘電体部材(誘電体壁)が複数である構成を採用してい
る。このため、プラズマ処理容器内側の誘電体部材の構
成材料としてプラズマ耐性の高いものを使用し、プラズ
マ処理容器外側の誘電体部材の構成材料として機械的強
度の高いものを使用することにより、プラズマ処理容器
の機械的強度およびプラズマ耐性を同時に確保できるよ
うになる。
【0062】また、本発明(請求項4)は、誘電体部材
が複数であるとともに、これら誘電体部材により空間を
形成し、この空間にアンテナを設けた構成を採用してい
る。このため、本発明でも上述したようにプラズマ処理
容器の機械的強度およびプラズマ耐性を同時に確保でき
る。
【0063】また、大面積にわたって均一なプラズマを
生成するために、アンテナと誘電体部材を大型化する際
には、誘電体部材の機械的強度を高めるために誘電体部
材を厚くする必要がある。
【0064】このとき、プラズマ処理容器外側の誘電体
部材とプラズマ処理容器内側の誘電体部材との間の空間
内にアンテナを設ければ、プラズマ処理容器内側の誘電
体部材は、機械的強度は要求されていないために薄くで
きるので、アンテナから放射された電磁波のプラズマ処
理容器内におけるパワーの低下を防止できるようにな
る。したがって、エッチング速度などの性能の低下を招
かずに、大面積の被処理基体を効果的にプラズマ処理で
きるようになる。
【0065】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態(以下、実施形態という)を説明する。な
お、以下の説明に用いている各図は本発明を理解できる
程度に各構成要件の寸法、形状、および配置関係を概略
的に示してあるにすぎない。したがって、ICP型プラ
ズマエッチング装置の構成の図においては、このプラズ
マエッチング装置が備えている反応性ガス導入系と真空
排気系については省略しており、図中にはガス導入管と
真空排気口のみを示した。
【0066】また、ヘリコン波型プラズマエッチング装
置の構成の図においても、このプラズマエッチング装置
が備えている反応性ガス導入系と真空排気系と磁場発生
手段への給電系については省略しており、図中にはガス
導入管と真空排気口と磁場発生手段のみを示している。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係るICP型プラズマエッチング装置の概略構成を示す
模式図である。
【0067】図中、11はプラズマエッチングを行なう
ところの容器を示しており、この容器11は、2個の円
盤状の誘電体壁12a,12bと、容器外壁13とから
構成されている。
【0068】誘電体壁12aと誘電体壁12bとは隙間
無く密着している。大気に晒される容器外側の誘電体壁
12aは、大気圧の加重を支持できるように、機械的強
度の高い材料により厚く形成されている。
【0069】ここで、誘電体壁12aは機械的強度のみ
を確保できれば良いので、つまり、プラズマ耐性は要求
されないので、その材料として安価なものを用いること
ができる。したがって、機械的強度を確保するために誘
電体壁12aを厚く形成してもコストが大幅に増大する
という問題は生じない。
【0070】一方、プラズマに晒される容器内側の誘電
体壁12bは、プラズマの化学的もしくは物理的な食刻
や腐食やエロージョンに対する耐性(プラズマ耐性)が
高い材料により薄く形成されている。
【0071】ここで、誘電体壁12aはプラズマ耐性の
みを確保できれば良いので、つまり、機械的強度は要求
されないので、その厚さは薄くて済む。したがって、プ
ラズマ耐性を確保し、さらには不純物やダストの発生を
防止するために、高品質(高純度、高均一性)な高価な
材料を用いてもコストが大幅に増大するという問題は生
じない。
【0072】容器11の上部には反応性ガス(プラズマ
源ガス)などのガスを導入するためのガス導入管14が
設けられ、容器11の下部には図示しない真空排気ポン
プにつながった真空排気口15が設けられている。な
お、図中、10は容器11の中空部を示している。
【0073】誘電体壁12aの上部にはプラズマ発生用
の高周波アンテナ16が設置されており、この高周波ア
ンテナ16は高周波電源17から高周波電力が供給され
るようになっている。
【0074】また、容器11の内部には被処理基体18
を設置する載置台19が設けられている。この載置台1
9は高周波電源20に接続されており、これにより被処
理基体18にバイアス電圧を印加できるようになってい
る。
【0075】本実施形態のICP型プラズマエッチング
装置を図5に示した従来のそれと比較したところ以下の
ような結果を得た。図5の従来の装置において、誘電体
壁102として高純度で均質な石英もしくはアルミナか
らなる厚さ10mmのものを用い、多くの枚数のシリコ
ンウェハを処理した後に誘電体壁102の内壁を調べ
た。
【0076】その結果、プラズマによる0.5mm程度
の食刻が認められた。また、発生したプラズマの発光ス
ペクトルを分析したところ、シリコンウェハおよび導入
した反応性ガスには含まれていない酸素の存在が確認さ
れた。
【0077】一方、本実施形態の装置において、誘電体
壁12aとして低純度の石英からなる厚さ9mmのもの
を用い、誘電体材料12bとしてフッ素系樹脂(テフロ
ン)からなる厚さ3mmものを用い、上記と同枚数のシ
リコンウェハを処理した後に誘電体壁12bの内壁を調
べた。
【0078】その結果、プラズマによる食刻はほとんど
認められなかった。また、発生したプラズマ中には酸素
の存在は確認されなかった。さらに、従来の装置と比較
して、SiO2膜のエッチング速度は約1.5倍に増加
し、ポリシリコン膜に対するSiO2膜のエッチング選
択比は約1.5倍に増加した。また、誘電体壁に必要な
費用は従来のそれの約1/4に低減することができた。
【0079】また、誘電体壁12aとして低純度の石英
からなる厚さ7mmのものを用い、誘電体壁12bとし
てアルミナからなる厚さ2mmのものを用いた場合や、
誘電体壁12aとして低純度の石英からなる厚さ10m
mのものを用い、誘電体壁12bとしてポリイミドから
なる厚さ500μmののものを用いた場合でも、同様の
効果を得ることができた。
【0080】かくして本実施形態によれば、従来1つで
あった誘電体壁を2つの誘電体壁12a,12bに変え
るとともに、各誘電体壁12a,12bをそれぞれの目
的に適した材料を用いて形成することにより、誘電体壁
の機械的強度およびプラズマ耐性の向上、エッチング速
度およびエッチング選択比の向上、ならびに誘電体壁に
かかるコストの低減などを図れるようになる。
【0081】なお、本実施形態は以下のように種々変形
できる。例えば、誘電体壁12aの材料としてはガラ
ス、石英、アルミナまたはシリコンカーバイドを使用で
き、誘電体壁12bの材料としてはガラス状カーボン、
窒化アルミニウムまたはポリイミドやテフロンなどの高
分子樹脂を使用でき、装置の構成や使用する反応性ガス
に応じて最適な材料の組み合わせを選ぶと良い。
【0082】また、本実施形態では誘電体壁は2つであ
ったが3つ以上でも良い。この場合も、各誘電体壁の目
的などに合わせて上記材料の中から最適な材料の組み合
わせを選ぶと良い。
【0083】なお、本実施形態は、本発明を図5の従来
のICP型プラズマエッチング装置は適用した例である
が、本発明は図6の従来のICP型プラズマエッチング
装置や、図7の従来のヘリコン波型プラズマエッチング
装置などの他のプラズマエッチング装置にも適用でき
る。また、装置を構成する容器やアンテナや誘電体壁な
どのそれぞれの形状や配置関係などは設計に応じてそれ
ぞれ変更できる。
【0084】(第2の実施形態)図2は、本発明の第2
の実施形態に係るICP型プラズマエッチング装置の概
略構成を示す模式図である。
【0085】図中、31はプラズマエッチングを行なう
ところの容器を示しており、この容器31は、2個の円
板状の誘電体壁32a,32bと、容器外壁33とから
構成されている。
【0086】誘電体壁32aと誘電体壁32bとの間に
は空間34が存在している。この空間34内を大気圧以
下に減圧するために、誘電外壁33には真空排気管35
が設けられている。
【0087】大気に晒される容器外側の誘電体壁32a
は、大気圧の加重を支持できるように、機械的強度の高
い材料により厚く形成されている。一方、プラズマに晒
される容器内側の誘電体壁32bは、プラズマの化学的
もしくは物理的な食刻や腐食やエロージョンに対する耐
性(プラズマ耐性)が高い材料により薄く形成されてい
る。
【0088】容器31の上部には反応性ガス(プラズマ
源ガス)などのガスを導入するためのガス導入管36が
設けられている。一方、容器31の下部には図示しない
真空排気ポンプにつながった真空排気口37が設けられ
ている。なお、図中、30は容器31の中空部を示して
いる。
【0089】誘電体壁32bの上部にはプラズマ発生用
の高周波アンテナ38が設置されており、この高周波ア
ンテナ38は高周波電源39から高周波電力が供給され
るようになっている。
【0090】また、容器32の内部には被処理基体40
を設置する載置台41が設けられている。この載置台4
1は高周波電源42に接続されており、これにより被処
理基体40にバイアス電圧を印加できるようになってい
る。
【0091】本実施形態でも、従来1つであった誘電体
壁を2つの誘電体壁32a,32bに変えるとともに、
各誘電体壁32a,32bをそれぞれの目的に適した材
料を用いて形成しているので、第1の実施形態と同様な
効果が得られる。
【0092】さらに、本実形態のICP型プラズマエッ
チング装置を図5に示した従来のそれと比較したところ
以下のような効果が得られた。図5の従来の装置におい
て、ウェハの大口径化に対応するために誘電体壁102
の直径を200mm以上にした場合、誘電体壁102と
しては高純度で均質な石英もしくはアルミナからなる約
15mm以上のものが必要であった。
【0093】このように大面積化および肉厚化した誘電
体壁102を用いた装置(比較例1)に、直径が10m
m程度の誘電体壁102を用いた装置(比較例2)に入
力していたのと同レベルの高周波電力(誘電体壁の単位
面積当たりで換算した高周波電力)を入力して、プラズ
マを発生してエッチングを行なった。
【0094】その結果、比較例1の装置のプラズマ密度
は比較例2の装置のそれの約60%となり、エッチング
速度は約1/2に低下した。これらの原因は、誘電体壁
102の肉厚化によって高周波アンテナから誘電体壁1
02を透過して容器内に入る高周波の実効的なパワーが
低下して高周波電界が弱くなり、発生するプラズマの密
度が低くなったことにある。
【0095】一方、本実施形態の装置において、誘電体
壁32aとして低純度の石英からなる厚さ15mmを用
い、誘電体壁32bとして高純度で均質な石英からなる
厚さ3mmを用い場合について、プラズマ密度、エッチ
ング速度などについて調べてみた。
【0096】その結果、大面積化および肉厚化した誘電
体壁102を用いた比較例2の装置に比べて、プラズマ
密度は約200%に高くなり、エッチング速度は約2倍
速くなった。また、誘電体壁に必要な費用も約1/5に
低減することができた。さらに、高周波アンテナ37は
容器31内と同程度の圧力に減圧された空間34に設置
され、大気に晒されていないため、その表面の劣化はほ
とんど確認されないほど低減されていた。
【0097】また、誘電体壁32aとして低純度の石英
からなる厚さ15mmのものを用い、誘電体壁32bと
してフッ素樹脂(テフロン)からなる厚さ3mmのもの
用いた場合や、誘電体壁32aとして低純度の石英から
なる厚さ15mmのものを用い、誘電体壁32bとして
アルミナからなる厚さ2mmのものを用いた場合や、誘
電体壁32aとして低品質のアルミナからなる厚さ15
mmのものを用い、誘電体壁32bとして窒化アルミニ
ウムからなる厚さ2mmのものを用いた場合にも、同様
の効果を得ることができた。
【0098】なお、本実施形態は以下のように種々変形
できる。例えば、誘電体壁32aの材料としてはガラ
ス、石英、アルミナまたはシリコンカーバイドを使用で
き、誘電体壁32bの材料としてはガラス状カーボン、
窒化アルミニウムまたはポリイミドやテフロンなどの高
分子樹脂を使用でき、装置の構成や使用する反応性ガス
に応じて最適な材料の組み合わせを選ぶと良い。
【0099】また、本実施形態では誘電体壁は2つであ
ったが3つ以上でも良い。この場合も、各誘電体壁の目
的などに合わせて上記材料の中から最適な材料の組み合
わせを選ぶと良い。
【0100】また、空間34内に冷却用ガスを供給し
て、プラズマによる高周波アンテナ38の温度上昇を防
止し、装置性能の低下を防止するようにしても良い。ま
た、空間34内を不活性もしくは還元性ガスにより満た
し、高周波アンテナ38の劣化を防止し、装置性能の低
下を防止するようにしても良い。
【0101】また、容器内側の誘電体壁32bと高周波
アンテナ38との間の距離を可変できるようにし、誘電
体壁32bのプラズマによる劣化を抑制できる位置にプ
ラズマが生成されるように、上記距離を設定しても良
い。
【0102】なお、本実施形態は、本発明を図5の従来
のICP型プラズマエッチング装置は適用した例である
が、本発明は図6の従来のICP型プラズマエッチング
装置や、図7の従来のヘリコン波型プラズマエッチング
装置などの他のプラズマエッチング装置にも適用でき
る。また、装置を構成する容器やアンテナや誘電体壁な
どのそれぞれの形状や配置関係などは設計に応じてそれ
ぞれ変更できる。
【0103】(第3の実施形態)図3は、本発明の第3
の実施形態に係るICP型プラズマエッチング装置の概
略構成を示す模式図である。
【0104】図中、51はプラズマエッチングを行なう
ところの容器を示しており、この容器51は、2個の円
筒状の誘電体壁52a,52bと、2個の容器外壁53
a,53bとから構成されている。
【0105】誘電体壁52aと誘電体壁52bとの間に
は空間54が存在している。この空間54内を大気圧以
下に減圧するために、誘電外壁53aには真空排気管5
5が設けられている。
【0106】大気に晒される容器外側の誘電体壁52a
は、大気圧の加重を支持できるように、機械的強度の高
い材料により厚く形成されている。一方、プラズマに晒
される容器内側の誘電体壁52bは、プラズマの化学的
もしくは物理的な食刻や腐食やエロージョンに対する耐
性(プラズマ耐性)が高い材料により薄く形成されてい
る。
【0107】容器51の上部には反応性ガス(プラズマ
源ガス)などのガスを導入するためのガス導入管56が
設けられている。一方、容器51の下部には図示しない
真空排気ポンプにつながった真空排気口57が設けられ
ている。なお、図中、50は容器51の中空部を示して
いる。
【0108】誘電体壁52bの周囲にはプラズマ発生用
の高周波アンテナ58が設置されており、この高周波ア
ンテナ58は高周波電源59から高周波電力が供給され
るようになっている。
【0109】また、容器51の内部には被処理基体60
を設置する載置台61が設けられている。この載置台6
1は高周波電源62に接続されており、これにより被処
理基体60にバイアス電圧を印加できるようになってい
る。
【0110】本実施形態でも、従来1つであった誘電体
壁を2つの誘電体壁52a,52bに変えるとともに、
各誘電体壁52a,52bをそれぞれの目的に適した材
料を用いて形成し、さらに、誘電体壁52a,52bの
間に空間54を設けているので、第2の実施形態と同様
な効果が得られる。また、本実施形態も第2の実施形態
と同様に種々変形できる。
【0111】(第4の実施形態)図4は、本発明の第4
の実施形態に係るヘリコン波型プラズマエッチング装置
の概略構成を示す模式図である。
【0112】図中、71はプラズマエッチングを行なう
ところの容器を示しており、この容器71は、2個の円
筒状の誘電体壁72a,72bと、2個の容器外壁73
a,73bとから構成されている。
【0113】誘電体壁72aと誘電体壁72bとの間に
は空間74が存在している。この空間74内を大気圧以
下に減圧するために、誘電外壁73aには真空排気管7
5が設けられている。
【0114】大気に晒される容器外側の誘電体壁72a
は、大気圧の加重を支持できるように、機械的強度の高
い材料により厚く形成されている。一方、プラズマに晒
される容器内側の誘電体壁72bは、プラズマの化学的
もしくは物理的な食刻や腐食やエロージョンに対する耐
性(プラズマ耐性)が高い材料により薄く形成されてい
る。
【0115】容器71の上部には反応性ガス(プラズマ
源ガス)などのガスを導入するためのガス導入管76が
設けられている。一方、容器71の下部には図示しない
真空排気ポンプにつながった真空排気口77が設けられ
ている。なお、図中、70a,70bは容器71の中空
部を示している。
【0116】誘電体壁72bの外周にはプラズマ発生用
の高周波アンテナ78が設置されており、この高周波ア
ンテナ78は高周波電源79から高周波電力が供給され
るようになっている。
【0117】また、容器71の内部には被処理基体80
を設置する載置台81が設けられている。この載置台8
1は高周波電源82に接続されており、これにより被処
理基体80にバイアス電圧を印加できるようになってい
る。また、誘電体壁72aの外周に容器71の軸方向の
磁場を発生する電磁石83からなる磁場発生手段が設け
られている。
【0118】本実施形態でも、従来1つであった誘電体
壁を2つの誘電体壁72a,72bに変えるとともに、
各誘電体壁72a,72bをそれぞれの目的に適した材
料を用いて形成し、さらに、誘電体壁72a,72bの
間に空間74を設けているので、第2の実施形態と同様
な効果が得られる。また、本実施形態も第2の実施形態
と同様に種々変形できる。
【0119】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、上記実施形態では、本発明
をプラズマエッチング装置に適用した場合について説明
したが、本発明はプラズマCVD装置などのようにプラ
ズマを利用した成膜装置や、プラズマを利用した表面改
質装置にも適用できる。その他、本発明の技術的範囲内
において、種々変形して実施できる。
【0120】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、誘
電体部材が複数である構成を採用しているので、プラズ
マ処理容器内側の誘電体部材の構成材料としてプラズマ
耐性の高いものを使用し、プラズマ処理容器外側の誘電
体部材の構成材料として機械的強度の高いものを使用す
ることにより、プラズマ処理容器の機械的強度およびプ
ラズマ耐性を同時に確保できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るICP型プラズ
マエッチング装置の概略構成を示す模式図
【図2】本発明の第2の実施形態に係るICP型プラズ
マエッチング装置の概略構成を示す模式図
【図3】本発明の第3の実施形態に係るICP型プラズ
マエッチング装置の概略構成を示す模式図
【図4】本発明の第4の実施形態に係るヘリコン波型プ
ラズマエッチング装置の概略構成を示す模式図
【図5】従来のICP型プラズマエッチング装置の概略
構成を示す模式図
【図6】従来の他のICP型プラズマエッチング装置の
概略構成を示す模式図
【図7】従来のヘリコン波型プラズマエッチング装置の
概略構成を示す模式図
【符号の説明】
10…中空部 11…容器(プラズマ処理容器) 12a,12b…誘電体壁(誘電体部材) 13…容器外壁 14…ガス導入管 15…真空排気口 16…高周波アンテナ 17…高周波電源 18…被処理基体 19…載置台 20…高周波電源 30…中空部 31…容器(プラズマ処理容器) 32a,32b…誘電体壁(誘電体部材) 33…容器外壁 34…空間 35…真空排気管 36…ガス導入管 37…真空排気口 38…高周波アンテナ 39…高周波電源 40…被処理基体 41…載置台 42…高周波電源 50…中空部 51…容器(プラズマ処理容器) 52a,52b…誘電体壁(誘電体部材) 53a,53b…容器外壁 54…空間 55…真空排気管 56…ガス導入管 57…真空排気口 58…高周波アンテナ 59…高周波電源 60…被処理基体 61…載置台 62…高周波電源 70a,70b…中空部 71…容器(プラズマ処理容器) 72a,72b…誘電体壁(誘電体部材) 73a,73b…容器外壁 74…空間 75…真空排気管 76…ガス導入管 77…真空排気口 78…高周波アンテナ 79…高周波電源 80…被処理基体 81…載置台 82…高周波電源 83…電磁石

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一部分が誘電体部材により形成
    され、プラズマ源ガスが導入され、被処理基体をプラズ
    マ処理するところのプラズマ処理容器と、 前記誘電体部材を介して前記プラズマ処理容器内に入
    り、前記プラズマ源ガスをプラズマ化するための電界を
    形成する電磁波を生成する電磁波生成手段とを具備して
    なるプラズマ処理装置において、 前記誘電体部材は、複数の誘電体部材から形成されてい
    ることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】前記プラズマ処理容器の内側と外側とで、
    前記複数の誘電体部材の構成材料が異なることを特徴と
    する請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】前記複数の誘電体部材の間に空間が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処
    理装置。
  4. 【請求項4】前記電磁波生成手段はアンテナを有し、こ
    のアンテナが前記空間内に設けられていることを特徴と
    する請求項3に記載のプラズマ処理装置。
JP24636796A 1996-09-18 1996-09-18 プラズマ処理装置 Pending JPH1092795A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24636796A JPH1092795A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 プラズマ処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24636796A JPH1092795A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 プラズマ処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1092795A true JPH1092795A (ja) 1998-04-10

Family

ID=17147501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24636796A Pending JPH1092795A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 プラズマ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1092795A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002025987A (ja) * 2000-07-07 2002-01-25 Tokyo Electron Ltd 誘導結合プラズマ処理装置
WO2003095703A1 (fr) * 2002-05-07 2003-11-20 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Composant optique du type a diffraction a base de znse et procede de fabrication
JP2005158675A (ja) * 2003-10-30 2005-06-16 Kyocera Corp プラズマ処理装置
JP2005256024A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Shincron:Kk 薄膜形成装置及び薄膜形成方法
JP2010174378A (ja) * 2010-03-19 2010-08-12 Shincron:Kk 薄膜形成方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002025987A (ja) * 2000-07-07 2002-01-25 Tokyo Electron Ltd 誘導結合プラズマ処理装置
WO2003095703A1 (fr) * 2002-05-07 2003-11-20 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Composant optique du type a diffraction a base de znse et procede de fabrication
JP2005158675A (ja) * 2003-10-30 2005-06-16 Kyocera Corp プラズマ処理装置
JP2005256024A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Shincron:Kk 薄膜形成装置及び薄膜形成方法
JP2010174378A (ja) * 2010-03-19 2010-08-12 Shincron:Kk 薄膜形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6653791B1 (en) Method and apparatus for producing uniform process rates
JP5010781B2 (ja) プラズマ処理装置
KR100960424B1 (ko) 마이크로파 플라즈마 처리 장치
JP4402860B2 (ja) プラズマ処理装置
JP4727057B2 (ja) プラズマ処理装置
KR101317018B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
JP3906203B2 (ja) 誘導結合プラズマ処理装置
US20060289116A1 (en) Plasma processing apparatus
US20060261037A1 (en) Substrate processing method and substrate processing apparatus
JPH10139547A (ja) プラズマリアクタに特に有用な炭化珪素複合品
JPH08162440A (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
US20080105650A1 (en) Plasma processing device and plasma processing method
JPH06251896A (ja) プラズマ処理方法及び装置
JP2001035839A (ja) プラズマ生成装置および半導体製造方法
JP2004071778A (ja) プラズマ処理装置
JPH11307299A (ja) プラズマ処理装置
JPH1092795A (ja) プラズマ処理装置
JP2008235288A (ja) プラズマ処理装置及び遅波板
JP2002100607A (ja) 酸化膜エッチング方法
JP3501910B2 (ja) プラズマ処理装置
JPH09245993A (ja) プラズマ処理装置及びアンテナの製造方法
JPH10125665A (ja) プラズマプロセス用装置
JP2008276984A (ja) プラズマ処理装置及び誘電体窓
JP2002176037A (ja) プラズマプロセス用装置
JP3419992B2 (ja) セラミックス部材