JP2002176037A - プラズマプロセス用装置 - Google Patents

プラズマプロセス用装置

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JP2002176037A
JP2002176037A JP2001257046A JP2001257046A JP2002176037A JP 2002176037 A JP2002176037 A JP 2002176037A JP 2001257046 A JP2001257046 A JP 2001257046A JP 2001257046 A JP2001257046 A JP 2001257046A JP 2002176037 A JP2002176037 A JP 2002176037A
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Abstract

(57)【要約】 【技術課題】 基板に損傷や表面汚染を与えることな
く、エッチングや成膜が行え、チャンバや電極等の構造
は同一であるにも拘らず、導入するガスやプラズマ励起
周波数を変えることにより、エッチングや成膜にも応用
可能であり、生産性に優れるとともに、低価格で高性能
なプラズマプロセス用装置を提供すること。 【解決手段】 容器内105に対向するように設けられ夫
々平板状に形成された第1及び第2電極102,104と、プ
ラズマに対して安定な材料から成り第1電極102上を覆
うように設けられる保護部材101と、第2電極104上に被
処理物103を取り付けるための保持手段と、第1電極102
に接続される第1の高周波電源111と、第2電極104に接
続される第2の高周波電源110と、容器105内に所望のガ
スを導入するためのガス供給手段とを少くとも備え、第
1の高周波電源の周波数が前記第2の高周波電源の周波
数より高いことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種のプラズマプロセ
ス、例えばリアクティブイオンエッチング(RIE)、
プラズマ化学気相堆積(PCVD)等を行うために用い
られる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、低温で各種プロセスを進行させる
ために、減圧された容器内でプラズマを発生させ、該プ
ラズマ雰囲気中で集積回路の基板等の被処理物の各種プ
ロセスを行うようにした装置技術が多く開発されてい
る。例えば、集積回路の各種薄膜(Al,W,Ta等の
導電性薄膜、 poly−Si,Si等の半導体薄膜、ある
いはSiO2,Si34 ,Al23等の絶縁薄膜)を、異
方性をもたせてエッチングするようにしたRIE(React
ive Ion Etching)法、その他Al(CH33,AlH
(CH32等を原料ガスとし、これをプラズマ中にてA
l(CH32やAl(CH3)に分解し、これを基板に
吸着させた後、表面反応によりAlを堆積させるPCV
D成膜等がある。
【0003】前記RIE法とは、真空容器内に励起活性
種を生成するもの、例えば、CF42,CCl4,C
2,CF2Cl2等のガス(以下、励起活性種源ガスと
いう)を導入し、基体の保持手段としてのサセプタに直
流または高周波電力を加え、グロー放電を起こさせてプ
ラズマを発生させ、プラズマ中に生成したイオンと励起
活性種とを同時に被エッチング面に作用せしめ、物理的
かつ化学的にエッチングを行なう方法であり、この方法
によればマスク材料であるホトレジストとの選択比を大
きく保ちながら異方性エッチングを実現できる。
【0004】高周波入力によるグロー放電でも、基体表
面はプラズマに対し直流的には負にバイアス(これを自
己バイアスという)されるが、この自己バイアス電圧と
プラズマ電位の差の電位によって加速されたイオンが基
体表面に衝突して基体表面に吸着している励起活性種と
の作用により基体の表面をエッチングする。
【0005】図12は、従来用いられている代表的なリ
アクティブイオンエッチング装置の断面構造の模式図を
示すものである。503は被エッチング面を有する基
体、例えば半導体ウエーハあるいはガラス、石英、金属
等から成る基体、504はサセプタ電極である。サセプ
タ電極504には整合回路を介して高周波電力が供給さ
れており、真空容器(チャンバ)505は通常安全のた
めにアースされている。ここで、高周波電源(RF電
源)は、その出力周波数が13.56MHzのものを用
いるのが普通である。なお、サセプタ電極504の上方
に対向させて平板状電極を設けた構造のものも多い。
【0006】実際の装置では、上記構成以外に、真空容
器505内の真空引き用及びガス排気用の排気ユニッ
ト、真空容器505内へのガスの導入口、基体503の
出し入れのための機構等を備えているが、同図では説明
を簡略にするため省略されている。
【0007】半導体ウエーハ等の基体503及びサセプ
タ電極504の表面は、サセプタ電極504に加えられ
たRF電力のためにプラズマに対し直流的に負の自己バ
イアスがかかり、この電圧で加速されたイオンが基体表
面に作用し表面反応を促進して基体の被エッチング面が
エッチングされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記RIE装置の場
合、一般に、エッチング速度を高める場合には、高周波
電力を大きくすることによりプラズマ密度を高める必要
がある。
【0009】しかし、従来の装置においては、高周波電
力を大きくすると、電極の自己バイアスも大きくなり、
同時にプラズマ電位も高くなる。その結果、基板には、
この大きな自己バイアスとプラズマ電位の差の電圧によ
って加速された大きなエネルギーを有するイオンが照射
される。従って、下記のような問題を生じさせる。
【0010】照射イオンエネルギーが大きくなるとレ
ジストのエッチングをも行ってしまい、パターン寸法の
変化をもたらし、その結果、微細加工が正確に行えなく
なってしまう。特に、レジストの厚さが、0.5μm程
度あるいはそれ以下となるような今後の高集積化素子に
おいてかかる現象は顕著に表われる。
【0011】大きなエネルギーをもったイオンが照射
されるため、下地材料に損傷(ダメージ)を与え、かか
かる材料により構成された素子の性能及び信頼性の低下
を招来させる。特に、リーク電流増大、耐圧劣化といっ
た重大な障害を引き起こすことになる。
【0012】プラズマ電位が通常+50〜100V程
度となるため、チャンバ内表面にプラズマ電位で決まる
イオンが衝突することになり、この高いエネルギーのイ
オン衝突により、チャンバ内表面がスパッタされ、チャ
ンバ構成材料、たとえばFe,Ni,Cr,Cu等が基
板表面を汚染する。すなわち、高エネルギーイオン衝突
による、チャンバ構成材料の基板表面汚染である。基板
表面がこうした重金属で汚染されると、次の高温工程で
基板表面に欠陥を生じたり、リーク電流を大きくしたり
するため、デバイスの特性を著しく劣化させる。
【0013】また、従来の装置では高周波電源の周波数
として13.56MHzのものを使用しているが、1
3.56MHzというようにプラズマ励起周波数が低い
と、チャンバ内ガス圧力や高周波電力が一定でも電極に
生じる直流の自己バイアスは、負で大きくなる。図7
は、対向する電極間隔を3cm、円板電極直径を10c
m、Arガス圧力を5×10-3Torr、高周波電力を
50Wとしたときにおける、電流・電圧特性を示すもの
である。同図において横軸は電極に印加する直流負電
圧、縦軸は電極に流れる電流である。電流が負の値であ
ることは、電子が電極に流れ込むことを意味し、電流が
正であることは、正のイオンが電極に流れ込んでいるこ
とを意味する。電流が0のときの負電圧が、電極の自己
バイアスに相当する。これは、通常、電極にはコンデン
サを介して高周波電力が供給され、直流電流は流れない
からである。
【0014】図7から理解できるように、電極の自己バ
イアスは、高周波電力の周波数が14MHz,40.6
8MHz,100MHzのときに、夫々、−400V,
−260V,−90Vとなる。すなわち、電極構造やガ
ス圧力及び電力が一定に保たれても、電極の負の自己バ
イアスは周波数が高くなるにつれて、次第に小さくなっ
ていく。
【0015】図8はその詳細を示したものである。すな
わち、チャンバ内のArガス圧力が7×10-3Tor
r、高周波電力が100W、電極間隔が3cm、電極直
径が10cmのときに、プラズマ励起の高周波電力の高
周波を10MHzから210MHzまで変化させた場
合、電極の自己バイアスがどのように変化するかを示し
たものであり、周波数が高くなると、負の自己バイアス
は急激に小さくなる。図8には、プラズマ電位も同時に
示されており、このプラズマ電位は、周波数が10MH
z〜210MHzと変っても、ほとんど+20Vに保た
れている。
【0016】LSIの超微細化・超高集積化が進むと、
コンタクトホールやヴィアホールのアスペクト比は次第
に大きくなって行く。すなわち、細くて深い穴を制御性
よくかつ再現性よくエッチングすることが要求される。
エッチング室のガス圧力を低く(例えば、10-3Tor
r台)設定して、分子の平均自由行程を長くすることが
必要である。ガス圧力が低くなった状態でも、十分に高
濃度のプラズマを生成しスループットを高くするために
は、放電励起の周波数は高い方が望ましい。ただし、サ
セプタ電極504の直径に比べて放電励起の周波数の波
長が短くなることは望ましくない。高次モードの放電が
起って、電極内に均一な密度のプラズマが励起されず均
一なエッチング性能が得られないからである。
【0017】すなわち、従来の装置においては、プラズ
マ密度、すなわちイオン照射量及び照射イオンエネルギ
ーを夫々独立にかつ直接的に制御することができず、前
記励起活性種源ガスの圧力、流量、高周波電力等の条件
を適宜組合せて間接的に制御せざるを得ない。
【0018】さらに、プラズマ中で被処理物以外に損傷
を与えることなく高速度で被処理物の処理を行い得るよ
うに構成すべき装置としては、上記RIE装置以外に、
PCVD装置、O2プラズマレジストアッシャー、ドラ
イ洗浄装置等が挙げられるが、従来、これらの装置は基
本的な部分で共通の使用条件を有するにも拘らず、各別
に設計され生産されていた。同時に、前述した,,
の欠点を有していた。
【0019】上記問題点は本発明者によって見い出され
たものであり、本発明者は、従来の装置に生ずる上記問
題点を解決すべく鋭意研究を行ない、その解決手段を見
い出すに至った。
【0020】本発明は、基板(基体)に損傷や表面汚染
を与えることなく、基板のエッチングや基板上への成膜
が行え、しかも、チャンバや電極等の構造は同一である
にも拘らず、導入するガスやプラズマ励起周波数を変え
ることにより、エッチングや成膜にも応用可能であり、
生産性に優れるとともに、低価格で高性能なプラズマプ
ロセス用装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記損傷及び
表面汚染の回避、高速処理を図りつつ、各種プラズマプ
ロセスに適用可能な汎用性のある装置の提供を行なうべ
く、減圧可能な容器内に設置された二枚の対向する電極
間にプラズマを発生させ、該プラズマ中で被処理物の処
理を行うように構成されたプラズマプロセス用装置にお
いて、前記容器内に対向するように設けられ夫々平板状
に形成された第1及び第2の電極と、少くとも前記プラ
ズマに対して安定な材料から成り前記第1の電極上を覆
うように設けられる保護部材と、前記第2の電極上に被
処理物を取り付けるための保持手段と、前記第1の電極
に接続される第1の高周波電源と、前記第2の電極に接
続される第2の高周波電源と、前記容器内に所望のガス
を導入するためのガス供給手段とを少くとも備え、前記
第1の高周波電源の周波数が前記第2の高周波電源の周
波数より高く設定されたことを特徴とする。
【0022】
【作用】例えば、RIE装置に用いる場合には、被処理
物としての例えば被エッチング薄膜を形成した基板を容
器内の第2の電極上に取付け、該容器内を減圧して所定
のガス供給手段から前記被エッチング薄膜に応じ、塩素
系ガス、フッ素系ガス、これらの混合ガス等を導入す
る。そして、第1の電極には第1の周波数(100〜2
50MHz)の高周波電力を供給して電極間にプラズマ
を発生させ、前記第2の電極には前記第1の周波数より
低い第2の周波数(10〜50MHz)の高周波電力を
供給し、第2の電極の自己バイアスを制御する。すなわ
ち、第1の電極に供給される第1の周波数の高周波電力
により、発生するプラズマ密度や基板に照射されるイオ
ン照射量を制御する。
【0023】一方、第2の電極に供給される第2の周波
数の高周波電力によりその自己バイアスにより、基板表
面に入射するイオンのエネルギーを制御する。第1の電
極に供給される高周波電力はプラズマを発生させる役割
を担うからその電力は通常大きい。しかし、周波数を高
くしてあるから第1の電極の負の自己バイアスは十分小
さくできる。したがって、第1の電極に照射されるイオ
ンエネルギーは十分小さくなって、表面がスパッタされ
ることがなく、基板表面は汚染されない。第2の電極に
誘起される負の自己バイアスは、基板表面に照射される
イオンエネルギーを最適値に制御するから、損傷、汚染
の問題はもちろん伴なわない。
【0024】また、PCVD装置に用いる場合には、被
処理物たる堆積膜を形成すべき基板を前記第2の電極上
に保持させる。前記第1の周波数と第2の周波数との大
小関係は前記RIE装置の場合と同様に設定するが、容
器内に導入されるガスは、例えばSi成膜の場合、Si
4,SiH2Cl2,Si26等を、SiO2成膜の場合
SiH4とO2あるいはSi26とO2との混合ガス等を
導入する。この場合も、RIEについて記述したのと同
様な理由で被処理物の基板の損傷回避や被処理物の汚染
等を防止できる。
【0025】さらに、従来技術では基板表面の損傷、汚
染の問題が不可避であるレジストアッシャーにも適用で
きる。例えば、微細パターン加工に不可欠のホトレジス
トは、通常H2SO4とH22の混合液を用いたウェット
工程で剥離されるが、イオン注入用のマスク材として使
用されたときには高エネルギーイオン照射を受けてレジ
ストが硬化するため、通常のウェット工程では剥離でき
ない。そのため、O2プラズマを用いてO3やOラジカル
を発生させ、イオンエネルギーを利用してイオン注入さ
れたレジストを除去する必要があった。
【0026】レジストアッシャーに用いる場合、先のR
IEやPCVDの説明でも触れたように、基板を第2電
極に設置し、第2の周波数の高周波電力により第2電極
の自己バイアスを制御すれば、基板表面に損傷や汚染を
与えることなくレジストの剥離が行える。
【0027】このように、使用時に若干の条件設定の変
更はあるものの、各種のプラズマプロセス用の装置に広
く適用できる。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
【0029】図1は本発明を基板表面をエッチングする
ためのRIE装置に適用した場合における第1の実施例
を示すものである。ここでは、半導体基板上に形成され
た薄膜をエッチングする場合について説明する。
【0030】真空容器(チャンバ)105内には、上方
の平板状電極107と下方の平板状サセプタ電極104
とが対向するように配設されており、該真空容器105
は金属から成りアースに接続されている。真空容器10
5の内表面は、フッ素系あるいは塩素系等の腐食性ガス
のプラズマに対して安定なもの、すなわち該プラズマに
晒されても腐食されないよう酸化膜、チッ化膜あるいは
フッ化膜で覆われている。前記電極107は、導電性材
料からなる母材102と母材102の表面に形成された
SiO2,Si34,Al23,AlNなどからなる保
護部材としての保護層101とにより構成されている。
【0031】該保護層101は放電により生じたプラズ
マにより母材102がエッチングされることを防止する
ためのものであり、例えば、Si,SiO2,石英、S
iC,Si34,Al23,AlNその他の材料から成
る。また、略化学量論比を満足するフッ化物よりなる不
動態膜により構成してもよい。この不動態膜は、優れた
耐エッチング特性を示し、その不動態膜の形成は例えば
次のように行えばよい。すなわち、母材(例えばステン
レス、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム合金その
他の金属あるいは合金よりなる母材)を、電解研磨技術
などにより表面を加工変質層を伴なわない鏡面に仕上げ
た後、高純度不活性雰囲気中において所定の温度でベー
キングし、吸着している水分を脱離する。ベーキング
後、高純度フッ素にて所定の温度でフッ化処理し、フッ
化処理後高純度不活性雰囲気中においてフッ化時の温度
よりやや高い温度で熱処理を行うと略化学量論組成比を
満たす不動態膜が母材上に形成される。
【0032】なお、前記保護層101をSiにより構成
しておけば、保護層101がエッチングされてもサセプ
タ電極104上の基板103にはSiが混入することと
なるので、該基板103に与える影響を最小限にするこ
とができる。
【0033】サセプタ電極104には整合回路108を
介して第2の周波数f2の高周波電力を出力する高周波
電源110が接続されている。本実施例では100MH
zの高周波電力を供給する例を示している。サセプタ電
極104の電位制御には、望ましくは、前記第2の周波
数f2は10〜50MHzが適している。また、電極1
07には整合回路109を介して、サセプタ電極104
に供給される前記周波数f2より大きな周波数である第
1の周波数f1の高周波電力を出力する高周波電源11
1が接続されている。本実施例では250MHzの高周
波電力を加えた例を示している。なお、後に詳述するが
二つの前記周波数f1,f2は整数倍の関係にないことが
望ましい。
【0034】さらに、電極107およびサセプタ電極1
04にはそれぞれ第1の高周波(本例では250MH
z)、第2の高周波(本例では100MHz)のみがそ
れぞれ入力されるようにバンドエリミネーター(Band E
liminator)112,113が設けられている。すなわ
ち、第1の高周波f1はサセプタ電極104においては
アースに短絡されており、第2の高周波f2は電極10
2においてアースに短絡されている。前記電極107及
び104に用いられる前記バンドエリミネーター11
2,113は、基本的には、例えば図2に示すタンク回
路102bのような構成にすればよい。L1,C1の並列
回路は、f1={1/2π(L111/2}の共振周波数
でインピーダンスが最大となり(図3)、それ以外の周
波数に対しては、ほとんど短絡となるため、所定の周波
数(この場合はf1=250MHz)の高周波のみ選択
して電極に供給することができる。
【0035】ここに示した図2の構成はあくまでも基本
的な原理を示すものであり種々の改善のための変更を加
えてもよいことはいうまでもない。例えば、図4は改善
の一例である。
【0036】前記回路102bはインダクタンスL1
介して直流的には接地となっているが、これを直流的に
浮遊状態(floating)としたい場合には、例えば図4の
102dのようにコンデンサCsを付加し、直流成分を
カットすればよい。この場合、回路102dの共振周波
数が周波数f1からずれないようにCsの値は f1 ・L1 ≫1/f1 s を満たすよう十分大きな値とする必要がある。
【0037】この場合、f0={1/2π(L
1s1/2}の周波数に対し、L1,Csの直列回路はイ
ンピーダンスが0となり、周波数f0の高周波に対し短絡
となる。この周波数f0をサセプタ電極104に加えら
れる周波数f2に等しくしておくと、電極107に周波
数f2の高周波が重畳するのを有効に防止することがで
きる。すなわち、サセプタ電極104に入る高周波電力
の電界が、サセプタ電極104から電極107に垂直に
終端するようにしても、電極107は周波数f2の高周
波に対してはアースに短絡されているから、電極107
の電圧が周波数f2の電力で変動することはない。
【0038】以上はバンドエリミネーター112につい
て述べたが、バンドエリミネーター113についても同
様な構成とすれば、サセプタ電極104の電圧が、電極
107に供給される周波数f1によって変動することが
ない。すなわち、図4の回路において、インダクタンス
1をインダクタンスL2,コンデンサC1をコンデンサ
2,コンデンサCSをコンデンサCS2として、 f2=1/2π(L2C21/2 とし、 f2L2≫1/f2CS2 とする。
【0039】また、 f1=1/2π(L2 CS21/2 とする。
【0040】プラズマを形成するイオンの生成を行うべ
く、真空容器105に導入される前記励起活性種源ガス
の放電は周波数f1の高周波により行なわれる。イオン
密度を濃くするために、周波数f1の電力を大きくして
も、サセプタ電極104の電圧に影響を与えることはな
い。
【0041】同様のことが、サセプタ電極104に供給
する周波数f2の高周波電力に関してもいえる。周波数
2の高周波電力を変化させても、f2の電力は電極10
7においてはアースに短絡されているからである。
【0042】その一例が図5に示されており、同図に
は、第1の電極と第2の電極の間隔が3cm、その直径
が10cm、ガス圧力が7×10-3Torrの状態で、
1=100MHz、その入力電力を150Wに一定に
保ち、f2=30,40,50MHzとして、その電力
を変えたときの、第1の電極及び第2の電極の直流の自
己バイアスがプロットされている。第1の電極の自己バ
イアスは、約−25Vで第2の電極に供給される周波数
及び電力に影響されない。第2の電極の電位は、高周波
入力がないときは、約10Vであるが、周波数f2の高
周波電力が大きくなるにつれ、直線的に低下し、ある電
力以上では負電圧になる。周波数f2が低いほど、同じ
電力変化に対する自己バイアス電圧の変化は大きい。い
ずれにしろ、対向する電極の電位にまったく影響を与え
ることなく、電極の直流電位(自己バイアス)を高周波
電力及びその周波数により制御できることが、図5で明
白である。
【0043】以上のような構成とすることにより、電極
107、サセプタ電極104には、他方に供給させる高
周波が重畳することを有効に防止し、それぞれに供給さ
せるべき高周波のみを供給することができるので、自己
バイアスプラズマ密度、及び照射されるイオンエネルギ
ーの制御を容易かつ正確に行うことが可能となる。
【0044】なお、電極107の裏面に設けられた円筒
状磁石106により電極107の表面に略々平行な磁界
が生じ、電子はこの磁界にまきついてサイクロトロン運
動をする。前記両電極107,104の間に垂直な高周
波電界が存在すると、このサイクロトロン運動する電子
に有効にエネルギーが与えられ、高周波電力が有効に高
密度プラズマを発生させる。したがって、本装置では、
入力される二つの高周波電力の電界が殆ど垂直に、それ
ぞれサセプタ電極104、電極107に終端するように
設定されている。
【0045】なお、106はマグネトロン放電のための
永久磁石である。実際には、強磁性体を用いた電磁石の
方が好ましい。さらに装置には真空容器105内を真空
に引く排気ユニットや、ガスを導入する機構、さらに基
板103を出し入れする機構が設けられているが、これ
らは説明を簡略化するため省略してある。
【0046】本実施例の装置では、従来の装置とは異な
り、サセプタ電極104の他に電極107を設けてある
ため、電極107には電力の大きな高周波電源を供給す
ることにより高密度のプラズマを発生させることがで
き、ひいては高速のエッチングを行うことができる。た
だ、電力の大きな高周波を電極107に供給すると、自
己バイアスも大きくなり電極をスパッタエッチングする
おそれが生ずる。かかるエッチングを防止するために
は、電極107に供給する高周波電源111の周波数f
1を、周波数f2より大きくし自己バイアスを小さくする
(周波数を大きくすると自己バイアスは小さくなる。図
8参照)と共に、電極107の母材102の表面には保
護層101を設けておく。
【0047】一方、前記サセプタ電極104に生ずる自
己バイアスは、図5に示すように前記高周波電源110
の電力および周波数により制御することができるので、
被エッチング薄膜の材料を勘案し、適宜高周波電源11
0の電力、周波数を選択して、サセプタ電極104に供
給すればよい。
【0048】結局、本実施例の装置を用いれば、電極1
07に供給される高周波電力により高密度のプラズマを
発生させるとともに(プラズマ密度、すなわちイオン密
度は電力により制御される)、基板表面に照射されるイ
オンエネルギーをサセプタ電極104に供給する周波数
2の高周波電力により所望の値に制御することができ
るため、基板103等への損傷を防ぎつつ高速のRIE
を行うことができることとなる。
【0049】次に、電極107およびサセプタ電極10
4に供給される高周波電力と周波数の影響について述べ
る。
【0050】図6は、図1に示す装置を用いて電極10
4の電流、電圧特性を測定する回路構成を示すものであ
る。前記電極104に接続される高周波フィルタ203
は、例えば図2に示したバンドエリミネーター102b
のように,サセプタ電極104に供給される高周波の周
波数f2の点でだけインピーダンスが高く、その周波数
からずれた周波数に対してはほとんど短絡となるように
構成されており、該高周波フィルタ203には直流電源
201、電流計202が直列に接続されている。そし
て、高周波フィルタ203と電流計202との接続点に
は、直流電源201及び電流計202を高周波的には短
絡するために、並列にコンデンサ206が接続されてい
る。
【0051】かかる状態で、例えばArガスを真空容器
105内に5×10-3Torrの圧力で導入し、50W
の高周波電力で放電を起し、電極104に印加する直流
電圧Vとその結果流れる電流の関係をグラフにしたもの
が図7である。この場合、高周波電源110の周波数は
可変とし、例えば14MHz,40.68MHz及び1
00MHzの3つの周波数に変化させている。なお、正
電荷を有するイオンが電極104に流れ込む電流を正の
値としている。
【0052】例えば、100MHzの特性をみると、前
記直流電圧Vが約−95V(この値を自己バイアス電圧
SBとする)のとき、直流電流I=0となり、V>VSB
ではI<0,V<VSBではI>0となっている。前記自
己バイアス電圧VSBは、電極104がフローティング状
態で高周波放電させたときに発生する直流バイアス電圧
である。すなわち、電極104がこの電位にあるとき
は、プラズマから電極104に流れ込むイオンと電子の
数が相等しくなるため互いに打ち消し合い直流電流が0
となる。
【0053】他方、外部から印加した直流バイアス電圧
により電極104の電位を制御すると電流が流れる。例
えば前記直流電圧Vと自己バイアス電圧VSBとの間に、
V>VSBの関係が成立するとより多くの電子が流れ込み
I<0となる。
【0054】一方、V<VSBの関係の場合、電子に対す
るポテンシャルバリヤが高くなって電子の流入数が減少
するためイオン電流の方が大きくなり正の電流が流れ
る。さらに、直流電圧Vを負の方に大きくすると、V=
0で電流値は飽和し、ほぼ一定値となる。これはイオ
ンのみの電流値に等しい。
【0055】以上のことから、V=VSB近辺におけるI
−V特性曲線の傾きは電子のエネルギー分布の巾に対応
している。すなわち、傾きが大きいことは電子のエネル
ギーの分布の巾が狭いことを意味している。図7から明
らかなように14MHzに比べ、100MHzの場合は
エネルギー分布が約1/10程度に小さくなっている。
一方、イオンのエネルギー分布の巾をΔEionとし、電
子のエネルギー分布の巾をΔEeとしたとき両者の間に
は略々比例関係があるので、イオンのエネルギー分布の
巾も同様に約1/10に減少しているといえる。
【0056】さらに、VSBの値も同じ50Wの高周波電
力であるのに14MHzの場合の−400Vに対し10
0MHzでは約−95Vと絶対値で1/4以下に小さく
なっている。100MHz放電で電力を5Wまで下げる
と、VSBの値は、−25Vに減少する。すなわち、周波
数と電力を制御することにより、自己バイアスは広範囲
に制御できるのである。
【0057】従来のRIE法では、下地基板に損傷が生
じ、デバイスの特性が劣化していたが、これは次の理由
による。
【0058】従来例では、電極107を低い周波数1
3.56MHzで放電させていたため、|Vsub|=4
00V〜6000Vとなり、この高電圧で加速されたイ
オンが基板に衝突していた。
【0059】しかるに、本発明の第1実施例では、電極
107には250MHzの高周波を用いて放電を行って
いるため、従来の13.56MHzの場合にくらべてΔ
ionは1/20以下と小さくすることができる。本発
明の装置では放電は電極107に加えられる周波数f1
の高周波電力により維持され、これにより高密度のプラ
ズマを発生させると共に、供給する周波数をサセプタ電
極104に供給する周波数f2より大きな周波数f1(2
50MHz)としているため、発生した高密度プラズマ
中のイオンエネルギーの分布幅も小さく(平均エネルギ
ーの値とは差のあるエネルギーを有するイオンの数が少
なく)なっている。さらに、後述するように、電極に平
行な方向の磁界強度を可能な限り強くなるように磁気回
路が設計されているので、50Wの高周波電力の入力で
自己バイアス電圧は−30V以下であり、プラズマ密度
が略々10倍以上に改善されている。図5によれば、高
周波電力を100Wとし、f1=210MHzで自己バ
イアスは−10V程度であるから、f1=250MHz
では、自己バイアスは−5V以下である。
【0060】電極107の自己バイアスが、−5V以下
と低いうえに、保護層101を有するので電極107の
母材102はまったくスパッタされない。したがって、
サセプタ電極104に印加する高周波の電力ないし周波
数f2を、自己バイアスが基板に損傷を与えない程度に
小さく制御することがきわめて容易となり、かつ所望の
エッチング速度が得られるように周波数f1 の電力を設
定しておけば基板表面に損傷を与えるような大きなエネ
ルギーを有するイオンが照射されることがなくなり、薄
膜、レジスト膜あるいは下地基板への損傷を生ずること
なく高速かつ選択性の高いエッチングを行うことが可能
となる。
【0061】すなわち、前記自己バイアス電圧VSBは高
周波電源の周波数が高くなるほどまた、高周波電力が小
さくなるほど低くなる。したがって、薄膜ないし下地基
板の品質を損傷せずに、かつ、高速エッチングに必要な
イオンエネルギー及びイオン照射量になるように周波数
および電力をサセプタ電極104に供給するように選択
すればよい。
【0062】一方、前記電極102には周波数250M
Hzの高周波電力が加えられているため、小さな自己バ
イアス電圧が生じており、また、保護層101が形成さ
れているため母材102がエッチングされるのを防止で
きる。さらに、図1の実施例では永久磁石106が装着
されているが、これにより、電極107の近傍でマグネ
トロン放電(電子が磁力線に巻きついてサイクロトロン
運動しながら高周波電界からエネルギーを受けて中性の
励起活性種源ガス分子を効率よくイオン化する)が起
り、イオン濃度が高まってさらにエッチング速度を大き
くできる。
【0063】以上述べたように本発明による2周波励起
RIE装置によれば、大きなエッチング速度を維持しつ
つ、基板に損傷を生じない高品質な薄膜や基板のエッチ
ングが高選択比で可能となった。
【0064】また、図6に示すようにサセプタ電極10
4に直流バイアス電圧を加えることによってサセプタ電
極104に流入するイオンのエネルギーを制御すること
も可能である。かかる直流バイアス電圧を印加してサセ
プタ電極104の電位を制御し、結果として基板の表面
電位を制御する方法は、エッチングする薄膜や基板(基
体)が導電性材料である場合に有効である。
【0065】以上、電極107及びサセプタ電極104
に供給する高周波電力の周波数を夫々100MHz,2
50MHzに設定する場合についてのみ述べたが、周波
数の選定はこれに限られないことは言うまでもない。
【0066】要するに、RIE装置の場合、電極107
に供給される第1の周波数f1をサセプタ電極104に
供給される第2の周波数f2に比べて高くすればよい。
実際の値はそれぞれの目的に応じて異るものであり、必
要とすべきエッチング速度や形成された膜の段差部での
被覆形状等を考慮して決めればよい。また、エッチング
すべき材料も絶縁物に限ることなく、導電性材料でもよ
い。
【0067】また、電極107の裏面に設置した磁石1
06は図1に示した構成に限られるものではない。例え
ば図9は、本発明の第2の実施例を示すものであるが、
本実施例の場合、強力な競争路形磁石409を設け、磁
界の均一性を上げるために走査を行なう構成にしてい
る。この場合、磁石409の走査系410を真空容器1
05の外部に設けておけば、反応系が機械的な動作から
生じる発塵により汚染されるのを防ぐことができて好都
合である。
【0068】さらに、サセプタ電極104側にも磁石を
設置してRIEの効率を上げるようにしてもよい。ま
た、ここで使う磁石は、図1に示す磁石106のように
静止して取り付けられていてもよく、また、前記走査系
410に取付られた磁石409のように移動可能なもの
であってもかまわない。
【0069】また、基板103への損傷をさらに小さく
するため例えば次のような方法をとることも可能であ
る。例えば、Siなどの基板103の表面に形成された
SiO 2などの絶縁膜をエッチングする場合、まず数μ
m程度の膜が形成されている間はサセプタ電極104に
供給するRF電力を大きくして高速でエッチングし、基
板103の表面が露出し始める寸前から、RF電力を小
さく切りかえる方式である。こうすれば基板103が露
出し始めてからは十分に低い自己バイアス状態でエッチ
ングを行えるため基板表面への損傷をほとんど0とする
ことが可能である。
【0070】基板103の表面に照射するイオンの運動
エネルギーが大きすぎれば如何なる材料でも損傷を生じ
る。材料に損傷が生じ始めるのは、各材料の原子間結合
力に関連して決まる損傷発生の臨界エネルギーに比べ照
射イオンの運動エネルギーが若干大きくなったときであ
る。原子間結合力は、通常絶縁物の方が半導体より大き
い。基板103や、絶縁物の材料の性質を考慮した上で
照射イオンのエネルギーを決めればよい。
【0071】図10は第3の実施例を示すもので基板1
03への損傷を無くし、且つ基板103の表面に照射す
るイオンのエネルギーを自由に選択できる方法を示して
いる。図1の第1の実施例と比較して異る点は、サセプ
タ電極104に対し、f2,f3という2つの異る周波数
を切り換えて入力できるようになっている点であり、そ
れに応じてバンドエリミネーター401も変更して構成
されている。402及び403はLCの共振回路であ
り、それぞれf2,f3の共振周波数を有している。
【0072】 f2=1/2π(L2C21/2 f3=1/2π(L3C31/2 2つの共振回路402,403を直列に接続したバンド
エリミネーター401は、f2,f3の2つの周波数に対
してのみインピーダンスが大きくなり、これ以外の周波
数に対しては実質的に短絡となっているため、これら2
種類の高周波に対してのみ選択的にサセプタ電極104
に電力を供給する機能をもっている。
【0073】例えば、f1=250MHzとし、f2=1
00MHz、f3=40MHzとする。そして、例えば
まず最初の数0.5〜1μm程度の膜が形成されている
間は、サセプタ電極104に加える高周波の周波数をf
3(40MHz)とすると、自己バイアスは図5に示す
ように0〜−100Vと大きくなり、大きなエッチング
効果が得られる。表面が100Å程度になった時点で周
波数をf3(100MHz)に切り換えて薄い膜(例え
ば10Å〜100Å)をエッチングする。このようにす
れば基板表面が露出し始めたときは100MHzに対応
する小さな自己バイアス値(約−10〜−20V)で基
板表面をイオンが照射するため基板の損傷はほとんど生
じない。
【0074】このような方法は、RIE法により堆積し
た薄膜の表面形状の平担度をコントロールする場合特に
重要になってくる。なぜなら周波数を変化させることに
より最も有効なエッチング用のイオンのエネルギーをコ
ントロールでき、最適のエネルギー値で基板103の損
傷を生じさせることなく選べるからである。
【0075】ここではf2,f3の2つの異る周波数の場
合についてのみ述べたが、例えばf 2,f3,f4という
3つの値を用いてもよいことはいうまでもない。ただ
し、この場合、最初に印加する周波数f4はf4>f2
3として、後になるほど最も高周波のものを用い損傷
を小さくすることが重要である。
【0076】また、複数の周波数を用いる場合、これら
は放電励起用の周波数f1 も含め、f1,f2,f3 ,・・
・・は互いに高調波の関係にないように選ぶのが望まし
い。放電空間は非線型であり、従ってf1,f2,f3
・・・・の高調波が放電条件によっては全く違った状態
で重畳してしまうことがあり条件の設定が一義的でなく
なるからである。
【0077】なお、図10における共振回路402,4
03に代えて、図11に示す共振回路を用いても同様の
作用をもたらすことができる。ただ、図11においては CS ≫C2 ,C3 とする必要がある。
【0078】次に、上述したRIE装置の基本的構成部
分である対向する平行平板電極間にプラズマを作って行
う、各種のプロセスにも共通する高性能化の概念を説明
する。
【0079】放電プラズマプロセス高性能化の必要条件
は、(1)基体表面にダメージ(損傷)を与えないこ
と、(2)真空容器や電極材料のスパッタによる基板表
面への汚染がないことの2要件である。もちろん、その
ほかにも高速エッチング,高速成膜が行えること、でき
るだけ少ない高周波電力で、できるだけ高密度のプラズ
マを実現すること等、具体的なエッチング,成膜高性能
化の要求があることはいうまでもない。
【0080】要件(1),(2)が実現されるために
は、放電により形成されるプラズマのプラズマ電位が、
真空容器や電極材料がスパッタされない程度の値、すな
わち+30V以下、望ましくは+20V以下であること
が要求される。真空容器は通常接地された状態で使用さ
れるが、真空容器内表面に入射するイオンのエネルギー
は、プラズマ電位程度のエネルギーになる。電極102
やサセプタ電極104は、通常高周波電力の供給により
直流的には負電圧が加わるので、正電荷を持ったイオン
が入射するが、そのエネルギーはそれぞれ所要の目的を
持ったエネルギー値に制御される。いずれにしても、対
向電極間に形成されるプラズマ電位が+5〜+20V程
度の範囲に抑え込まれていることが不可欠の条件にな
る。基板表面を照射する個々のイオンのエネルギーに
は、エッチング、成膜の目的に応じて基板表面材料に対
してそれぞれ最適値が存在する。個々のイオンエネルギ
ーをそれぞれの材料の最適値に調整するのは、サセプタ
電極104に供給される周波数f 2の高周波電力を調整
して、サセプタ電極104の自己バイアス電圧−V
s(V)を、VOP=VP +VS となるように設定すればよ
い。プラズマから基板表面の間でイオンが衝突しなけれ
ば、基板表面照射イオンエネルギーは、プラズマ電位と
基板表面電位の差のポテンシャルで決まるからである。
【0081】ただし、VOP:イオンの最適照射電位,V
P:プラズマ電位,−VS:サセプタ電極の自己バイアス
である。
【0082】なお、かかる設定条件は、対向電極間に形
成されるプラズマの電位が低い正電圧に抑えられている
ときに限り適用できる。すなわち、VP <VOPが成立し
ていなければならない。サセプタ電極104に高周波電
力を印加して実現される自己バイアスは常に負電圧方向
に作用するからである。従って、VSP>VP ,VOP>V
P が満足されるような、低い正電圧にプラズマ電位VP
を設定するのである。ただし、VSPは真空容器や電極材
料のスパッタ開始電圧である。
【0083】上述の結論として、プラズマ応用装置の高
性能化は、プラズマ電位を低い正電圧(VSP>VP ,V
OP>VP )に設定することにある。プラズマ電位が正電
圧で高くなる理由は、主としてプラズマ空間から、質量
がイオンにくらべて軽い負電荷を持った電子が逃げてし
まい、正電荷を持ったイオンが過剰になり、プラズマが
正電荷を持つことに依存する。換言すれば、プラズマ電
位を正の低い電位に保つには、プラズマ空間から電子が
できるだけ逃げないようにする必要がある。同時に、高
周波電力によりできるだけ有効に放電・イオン化が起る
ことが重要である。
【0084】次に、こうした条件を実現する直流磁場分
布及び高周波電界分布について、図13を用いて説明す
る。図13(a)は、対向する平板状電極107、サセ
プタ電極104に対する直流磁界分布601(点線)、
高周波電界分布(実線)602を示す。図13(a)に
は、理想状態の一例が示されている。すなわち、対向す
る両電極107,104の極板に平行に直流磁界が存在
し、極板間に垂直に高周波電界が存在する。極板間に存
在する電子は、直流磁界に巻きついて円運動(サイクロ
トロン運動)する。円運動する電子の運動方向に高周波
電界が存在するから、電界から効率よく電子の運動へエ
ネルギーが変換される。エネルギーを得た電子は、極板
間にサイクロトロン運動することによって閉じ込められ
ているから、中性の分子や原子と効率よく衝突し、その
分子や原子をイオン化する。電極107、サセプタ電極
104は高周波入力により、通常自己バイアスは負電圧
となる。したがって、負電荷を持った電子は両電極に入
射することはない。したがって、垂直方向に対しては電
子は両電極間に閉じ込められることになる。しかし、両
電極の平行な方向の端部は単なる空間であるから、該端
部からは電子が外部に流れ出す。この横方向の電子の逃
げを抑えるには、図13(b)のように直流磁界Bの強
度を分布させればよい。すなわち、直流磁界Bの強度は
極板の中心から極板端部近傍までは距離rに対し一定に
なるようにし、端部近傍で磁界強度を強くする。これに
より、磁界強度が強くなった部分で、電子は反射され
て、一定磁界強度部分に閉じ込められるのである。
【0085】図14は、図13に示された考え方を適用
した第4の実施例を示すものである。なお、図1に示す
第1の実施例の構成部分と同一のものは同じ番号を付し
て重複した説明を省略する。
【0086】電極間に放電を励起させるための周波数f
1の高周波電力は、同軸コネクタ710を通して供給さ
れる。716は電極102まで高周波電力を導く内導体
であり、712はテーパ状に形成された同軸ケーブルの
外導体でありAl合金、ステンレス、Ti等の金属製真
空容器105に接続されている。図1に示す第1の実施
例では、直流磁界は永久磁石106により形成させてい
たが、図14の第2実施例では電磁石により形成させて
いる。715は、電磁石を構成する透磁率μ及び飽和磁
束密度の高い磁性体、714は直流電流を供給する電線
である。電磁石は、内導体716と電極の母材102に
より完全に囲われているため、高周波の周波数f1の電
界や磁界に晒されることはない。
【0087】サセプタ電極104の自己バイアスを制御
する周波数f2の高周波電力は、同軸コネクタ711を
介して供給される。717は同軸ケーブルの内導体、7
13は外導体である。なお、インダクタンスL1及びコ
ンデンサC1の直列回路、インダクタンスL2及びコンデ
ンサC2の直列回路は、夫々周波数f1,f2の高周波を
短絡するための回路である。
【0088】708,709は、これら短絡回路を構成
する絶縁物基板であり、例えばテフロン(登録商標)含
浸絶縁物から成る。内導体716,717と外導体71
2,713を短絡する回路は、円筒同軸の構成に適合す
るように、円錐状に形成されている。図15(a),
(b)は前記短絡回路の例を示すものである。前記短絡
回路1,2は、中央部に内導体716,717を挿通す
るための穴805,806を設け、基板はテフロン含浸
絶縁物により円板状に形成されている。図15に示す例
では、4個の直列共振回路が互いに90度の角度間隔で
放射状に配置された例が示されている。801,803
はインダクタンス、802,804は積層セラミックな
どの高周波コンデンサである。斜線部は前記絶縁物の基
板に残されたCu薄膜である。該薄膜は、通常35〜7
0μm程度の厚さである。絶縁物基板の厚さは、高周波
電力にもよるが、1〜3mm程度である。図15(a)
では、インダクタンス801は直線の線を有するインダ
クタンスが使われており、コンデンサはチップコンデン
サである。図15(b)では、インダクタンス803は
電線を所要巻数だけ巻回して成るコイルが用いられ、コ
ンデンサ804は平板コンデンサを用いている。
【0089】説明を図14に戻す。高周波電力、特に電
極間に放電を形成する周波数f1の電力が、効率よく電
極間に閉じ込められるために、電極102、サセプタ電
極104は絶縁物のセラミック706,707により、
夫々真空容器105から浮いた状態で構成されている。
電極間隔に比し電極から真空容器までの距離は遠く離間
している。これは電極102に入射した周波数f1の高
周波電力の電界を、殆どサセプタ電極104に終端させ
るためである。周波数f1の高周波電流は、サセプタ電
極104に終端した後、内導体717、短絡回路
(L1,C1)、真空容器105を介して外導体712に
流れ出す。
【0090】電極間隔は、ガス圧力にもよるが通常2〜
10cm程度である。電極面積は、基板103より大き
く設定されるから、基板103としてのウエハの直径が
6インチ,8インチ,10インチであれば、少なくと
も、電極の直径は夫々20cm,25cm,30cmよ
り大きなものにする必要がある。
【0091】図16は、第5の実施例を示すもので比較
的実際の構造に近いものである。本実施例の場合、両電
極107,104の間隔が狭くなっているので、高周波
電界の殆どが対向する電極間に閉じ込められることにな
る。
【0092】サセプタ電極104に供給される周波数f
1の高周波電力に対する短絡が不十分な場合には、図1
7に示す第6の実施例のように、サセプタ電極104と
真空容器105との間に直接的に短絡回路を設ければよ
い。本実施例の構成の要点は、対向する2枚の電極間
に、可能な限り強い磁界を設ける点にある。
【0093】図16、図17に示す実施例のように、コ
イル722と磁性体715で構成される電磁石である
と、その磁力線分布は図18に示すように下方向に拡が
った分布になる。
【0094】図19に示す第7の実施例のように、両電
極104,107の裏面にそれぞれ完全反磁性を示す超
伝導体あるいは超伝導薄膜731,732を設けると、
磁力線はこの超伝導体731,732の外側には漏れな
いから、両電極間にのみ存するようになる。
【0095】基板103を冷却する必要があるときは、
例えば液体窒素温度で超伝導現象を示す酸化物超伝導体
を電極裏面に1μm程度以上スパッタ成膜等でコーティ
ングすることにより極めて大きな磁界閉じ込め効果を生
じさせ得る。図20に示す第8の実施例はかかる磁界閉
じ込め効果を示すものである。
【0096】同様に、両電極間に磁界を閉じ込めて強い
平行方向の磁界を発生させるには、電極102側だけで
はなく、サセプタ電極104側にもまったく同様に電磁
石(721,723)を設ければよい。図21はかかる
原理に基づいて構成された第9の実施例を示すものであ
る。電磁石(715,722),(721,723)
は、いずれも高周波電力供給用の内導体716,717
により実質的に囲われている。コイル722,723に
電流を供給するための電線は、内導体716,717を
貫通して外部に引き出されている。
【0097】本第9の実施例において、電極102,1
04に完全反磁性体の超伝導体をコーティングすればさ
らに好ましいものになる。本実施例は放電プラズマが形
成される真空容器は、容器本体706,707がセラミ
ックにて形成され、外部容器105’が金属で形成され
ている。外部容器105’は、アースと高周波電流を流
す役割をはたす。このように構成すれば、第1,9,1
0図に示す各実施例の装置に見られた、電極102と真
空容器間の放電が無くなり、高周波電力は電極102,
104間に殆ど閉じ込められることになり、少ない高周
波電力で高密度のプラズマを電極間に形成することがで
きる。
【0098】内導体716,717に囲われる電磁石を
永久磁石により形成して差し支ないことはいうまでもな
い。永久磁石を構成する材料は通常比透磁率が低く、4
〜5以下である。
【0099】したがって、図21に示す第9の実施例
で、コイル722,723を除去し、図22に示す第1
0実施例のようにドーナツ状の完全反磁性超伝導体75
1,752をはめ込むとよい。この場合、超伝導体75
1,752をはめ込んだ磁性体715,721は永久磁
石から成る。
【0100】以上、チャンバ材料のスパッタ汚染を完全
に抑え、基板にいっさい損傷を生じないRIE装置につ
いて説明したが、真空容器内に導入されるガスは、エッ
チングされる材料によって異り、塩素系(Cl2,Si
Cl4,CH2Cl2,CCl4等)、フッ素系(F2,C
22,CF4,SiF4等)および混合ガス系(CF2
Cl2等)が用いられ、キャリアガスAr,He,添加
ガスH2,O2が加えられる。
【0101】高周波放電に使う高周波電源の出力周波数
1の波長は、少なくともウエーハの直径の2倍より大
きいことが均一エッチングの立場から要求される。望ま
しくは周波数f1は、100MHz(波長3m)〜1G
Hz(波長30cm)程度である。
【0102】しかし、例えば、2.45GHzのような
マイクロ波を用いたような場合には電磁波の波長が基板
たるウエーハ径にくらべて小さくなり、エッチング量の
バラツキの原因となることがあるため好ましくない。
【0103】以上本発明の実施例は主としてSiO2
Si膜のエッチングについて述べてきたが、これに限る
必要はもちろんない。例えば、PSG膜、BPSG膜、
ASG膜、シリコン窒化膜、Al23膜、AlN膜、A
l,W,Mo,Ta,Tiあるいはこれらの合金等より
なる膜及び基板のエッチングに用いてもよい。
【0104】また、励起活性種源ガスは被エッチング薄
膜の種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、poly−
Si薄膜の場合、Cl2,CCl4,CCl22,Cl2
等を、Si薄膜の場合、Cl2,CCl22,CF4
を、SiO2薄膜の場合、CF4/H2,C26等を、A
l薄膜の場合、CCl4,SiCl4,BCl3,Cl2
を、Mo薄膜、W薄膜、Ti薄膜、Ta薄膜等の場合は
2,Cl2,CF4等を適宜用いればよい。また、H2
2,N2を添加ガスとして加えることも有効である。
【0105】また、これらが形成される基板103も、
絶縁性のものに限らず、導電性のものあるいは半導体で
もよい。
【0106】さらに、例えばポリイミド膜やレジストな
どの高分子材料のエッチングについても適用できること
はいうまでもない。また、エッチングを行なう基板も半
導体ウエーハに限らないことはいうまでもない。また、
リアクティブイオンエッチング以外のスパッタエッチン
グにも利用できる。
【0107】次に、上記各実施例の構成を有する装置
は、上記RIEだけではなく、PCVD、ドライ洗浄、
レジストアッシング、レジストのドライ現像等にも、使
用条件の一部の変更により容易に使用できる。
【0108】まず、プラズマCVD(PCVD)である
が、Si成膜には、SiH4,Si26,SiH2Cl2
等の原料ガスをあるいはこれに、Ar,He,H2等の
ガスを加えて、Al成膜には、H2+Al(CH33
2+AlH(CH32等のガスを、SiO2成膜には、
SiH4+O2,SiH2Cl2+O2等を、Si34成膜
には、SiH4+NH3+H2等のガスを供給する。第
1,7,9,10,12,14,15図に示す実施例
で、こうした原料ガスを高周波電源f1により放電させ
プラズマ状態にする。高密度のプラズマが電極間に形成
されるが、高周波f1が150〜250MHzと高く保
たれているから、電極102に現われる自己バイアス
は、−10〜−2Vと低く電極がスパッタされることは
ない。さらに、成膜に必要な基板表面照射イオンエネル
ギーは、f1より低い周波数f2(例えば、10〜80M
Hz)の高周波電力で制御される。照射イオンエネルギ
ーは成膜に必要な最適値にf2の電力により制御され、
照射イオン密度は、f1の電力により制御される。例え
ば、Si成膜の場合、(Ar+SiH4)を供給するガ
スとすると、ArとSiH4の混合比を調節することが
重要である。特に、室温から400℃程度の低温で、高
品質なSi成膜を行うためには、イオン照射によるSi
表面の活性化が決め手になるからである。たとえば、1
個のSi原子が正規の格子位置におさまる間に、最適の
エネルギーを持った照射イオンの数が、通常1個以上は
必要だからである。たとえば、Si原子1個に10個の
イオン照射あるいは50個のイオン照射ということにな
るからである。通常は、Ar量の方がSiH 4よりは十
分多く設定される。他の成膜の時も、まったく同様であ
る。基板表面を照射するイオンは、成膜に直接寄与する
原子あるいは分子である必要はない。成膜に寄与する原
子、分子と基板表面照射イオンは、まったく別のもので
ある方が、イオンによる基板照射量と成膜速度を独立に
制御できて、高品質成膜に適している。
【0109】一方、レジスト剥離は上述したように通常
は、混合液(H2SO4+H22)を用いたウェットプロ
セスで行われるが、イオン注入工程を経たレジストは混
合液(H2SO4+H22)には溶解しない。そのため、
酸素(O2)プラズマ中で、強力な酸化反応により除去
している。
【0110】ただし、従来の装置では、高エネルギーイ
オン照射による損傷、およびチャンバ内表面のスパッタ
による基板表面の金属汚染の問題が存在し、レジスト剥
離を有名無実化していた。
【0111】しかし、本発明の装置(第1,7,9,1
0,12,14,及び15図に示すもの)を適用すれば
酸素プラズマを完全に制御でき、無損傷、金属汚染のな
い、レジスト剥離が実現される。O2中に若干のCl2
加えておけば、レジスト中に含まれる金属成分も同時に
除去される。レジスト剥離時に、Si表面がO2プラズ
マで薄く酸化されるが、該薄い酸化膜は、N2,Ar中
に0.6%程度のHFガスを混入させた気相エッチング
で容易に除去できる。酸化膜が除去されたSi表面はフ
ッ素によりターミネイトされているが、このフッ素は、
2〜10eV程度に加速された(Ar+H2)プラズマ
で簡単に除去される。
【0112】次に、ドライ洗浄であるが、有機物汚染は
1〜15eV程度に加速されたO2イオンやO3により洗
浄される。ベア・シリコンの表面に形成される薄い酸化
膜(SiO2)は、前述したように、N2,Ar中0.5
〜0.6%程度のHFガスで除去できる。金属成分は、
1〜15eVに加速されたCl2イオンにより除去でき
る。本発明の装置が十分適用できる。
【0113】
【発明の効果】本発明によれば、減圧可能な容器内にプ
ラズマを発生させ、該プラズマ中で被処理物の処理を行
うように構成されたプラズマプロセス用装置において、
前記容器内に対向するように設けられ夫々平板状に形成
された第1及び第2の電極と、少くとも前記プラズマに
対して安定な材料から成り前記第1の電極上を覆うよう
に設けられる保護部材と、前記第2の電極上に被処理物
を取り付けるための保持手段と、前記第1の電極に接続
される第1の高周波電源と、前記第2の電極に接続され
る第2の高周波電源と、前記容器内に所望のガスを導入
するためのガス供給手段とを少くとも備え、前記第1の
高周波電源の周波数が前記第2の高周波電源の周波数よ
り高く設定されたことを特徴とするもので、RIE、プ
ラズマ化学気相堆積、レジストアッシャー、ドライ洗浄
等の各種プラズマプロセスを、被処理物の基体等への損
傷や汚染を与えることなく、また、処理雰囲気の汚染を
生じさせることなく行うことができ、高品質の半導体装
置を提供できる。
【0114】また、構造上の基本的な構成部分は変更す
ることなく、特定の設定条件、例えば高周波電源の出力
周波数の大きさ、導入するガスの種類等わずかな仕様を
変更するだけで各種プラズマプロセスの装置に適用でき
るので、各装置の規格化が可能となり、半導体装置製造
の一貫した統一性のある操業の実現を可能にする。
【0115】さらに、各装置が共通の構成部分を有する
ことにより、構成部品の製造、管理、保守等が容易にな
ると共に、装置全体の高性能化に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す装置の概略構成模
式図である。
【図2】図1のバンドエリミネータの例を示す回路図で
ある。
【図3】図2のバンドエリミネータの共振特性を示すグ
ラフである。
【図4】図2のバンドエリミネータの他の例を示す回路
図である。
【図5】第2の電極への高周波電力に対する第1,第2
の電極の電位の変化を示すグラフである。
【図6】電極の電流電圧特性を測定するための装置を示
す概略構成模式図である。
【図7】電極の電流、電圧特性の実験例を示すグラフで
ある。
【図8】周波数の変化に対する自己バイアス電圧の変化
を示すグラフである。
【図9】第2の実施例を示す概略構成模式図である。
【図10】第3の実施例を示す概略構成模式図である。
【図11】バンドエリミネーターの他の例を示す回路図
である。
【図12】従来例の概略構成を示す模式図である。
【図13】(a)は平行平板電極構造であり、(b)は
高周波電界及び直流磁界の分布図である。
【図14】本発明の第4の実施例を示す要部断面図であ
る。
【図15】(a)短絡回路の例を示す回路図であり、
(b)は短絡回路の他の例を示す回路図である。
【図16】本発明の第5の実施例を示す断面図である。
【図17】本発明の第6の実施例を示す断面図である。
【図18】磁界分布(磁力線)図である。
【図19】本発明の第7の実施例を示す断面図である。
【図20】第8の実施例を示すもので電極裏面に超伝導
薄膜が設けた場合のられたときの磁力線分布図である。
【図21】本発明の第9の実施例を示す断面図である。
【図22】本発明の第10の実施例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
101…保護層(保護部材)、 102…母材、 103…基板(被処理物)、 104…サセプタ電極(第2の電極)、 105…真空容器、 107…電極(第1の電極)、 110…第2の高周波電源、 111…第1の高周波電源。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年9月25日(2001.9.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、減圧可能な容
器内にプラズマを発生させ、該プラズマ中で被処理物の
処理を行うように構成されたプラズマプロセス用装置に
おいて、前記容器内に対向するように設けられ夫々平板
状に形成された第1及び第2の電極と、前記第2の電極
上に被処理物を取り付けるための保持手段と、前記第1
の電極に接続される第1の高周波電と、前記第2の電
極に接続される第2の高周波電源と、前記容器内に所望
のガスを導入するためのガス供給手段とを少くとも
えたプラズマプロセス装置において、前記第1の高周波
電源は、同軸コネクタを介して、第1の内導体により前
記第1の電極に接続されるとともに、同軸コネクタを介
して、中空円錐状の第1の外導体により前記容器に接続
され、前記第1の内導体と前記第2の外導体とは第1の
短絡回路により接続されていることを特徴とするプラズ
マ装置である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/31 H05H 1/46 M H05H 1/46 H01L 21/302 C Fターム(参考) 4G075 AA24 AA30 AA61 BC01 BC04 BC06 BD14 CA13 CA15 CA65 DA01 EB01 EB42 EC21 FB02 FB04 FC09 FC11 4K030 FA01 JA18 KA30 4K057 DA02 DA16 DA20 DB05 DB06 DB08 DD01 DD03 DE01 DE02 DE04 DE06 DE07 DE08 DE20 DG15 DM05 DM06 DM09 DM18 DM24 DM33 DN01 5F004 AA06 BA07 BA08 BA09 BB08 BB18 BB29 BB30 BD05 CA02 CA03 CA06 DA01 DA04 DA05 DA06 DA13 DA15 DA22 DA23 DA24 DA26 DB01 DB02 DB03 DB07 DB13 5F045 AA06 AB02 AB32 AB33 AC01 AC05 AC12 AC16 AC17 BB14 DP02 DQ10 EB03 EC05 EH08 EH14 EH16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧可能な容器内にプラズマを発生さ
    せ、該プラズマ中で被処理物の処理を行うように構成さ
    れたプラズマプロセス用装置において、 前記容器内に対向するように設けられ夫々平板状に形成
    された第1及び第2の電極と、少くとも前記プラズマに
    対して安定な材料から成り前記第1の電極上を覆うよう
    に設けられる保護部材と、前記第2の電極上に被処理物
    を取り付けるための保持手段と、前記第1の電極に接続
    される第1の高周波電源と、前記第2の電極に接続され
    る第2の高周波電源と、前記容器内に所望のガスを導入
    するためのガス供給手段とを少くとも備え、前記第1の
    高周波電源の周波数が前記第2の高周波電源の周波数よ
    り高いことを特徴とするプラズマプロセス用装置。
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