JP2774367B2 - プラズマプロセス用装置および方法 - Google Patents

プラズマプロセス用装置および方法

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JP2774367B2 JP2209016A JP20901690A JP2774367B2 JP 2774367 B2 JP2774367 B2 JP 2774367B2 JP 2209016 A JP2209016 A JP 2209016A JP 20901690 A JP20901690 A JP 20901690A JP 2774367 B2 JP2774367 B2 JP 2774367B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、各種のプラズマプロセス、例えばリアクテ
ィブイオンエッチング(RIE)、プラズマ化学気相堆積
(PCVD)等を行うために用いられる装置に関するもので
ある。
[従来の技術] 近年、低温で各種プロセスを進行させるために、減圧
された容器内でプラズマを発生させ、該プラズマ雰囲気
中で集積回路の基板等の被処理物の各種プロセスを行う
ようにした装置技術が多く開発されている。例えば、集
積回路の各種薄膜(Al,W,Ta等の導電性薄膜、poly−Si,
Si等の半導体薄膜、あるいはSiO2,Si3N4,Al2O3等の絶縁
薄膜)を、異方性をもたせてエッチングするようにした
RIE(Reactive Ion Etching)法、その他Al(CH33,Al
H(CH3等を原料ガスとし、これをプラズマ中にてAl
(CH3やAl(CH3)に分解し、これを基板に吸着させ
た後、表面反応によりAlを堆積させるPCVD成膜等があ
る。
前記RIE法とは、真空容器内に励起活性種を生成する
もの、例えばCF4F2,CCl4,Cl2,CF2Cl2等のガス(以下、
励起活性種源ガスという)を導入し、基体の保持手段と
してのサセプタに直流または高周波電力を加え、グロー
放電を起こさせてプラズマを発生させ、プラズマ中に生
成したイオンと励起活性種とを同時に被エッチング面に
作用せしめ、物理的かつ化学的にエッチングを行なう方
法であり、この方法によればマスク材料であるホトレジ
ストとの選択比を大きく保ちながら異方性エッチングを
実現できる。
高周波入力によるグロー放電でも、基体表面はプラズ
マに対し直流的には負にバイアス(これを自己バイアス
という)されるが、この自己バイアス電圧とプラズマ電
位の差の電位によって加速されたイオンが基体表面に衝
突して基体表面に吸着している励起活性種との作用によ
り基体の表面をエッチグする。
第5図は、従来用いられている代表的なリアクティブ
イオンエッチング装置の断面構造の模式図を示すもので
ある。503は被エッチング面を有する基体、例えば半導
体ウエーハあるいはガラス、石英、金属等から成る基
体、504はサセプタ電極である。サセプタ電極504には整
合回路を介して高周波電力が供給されており、真空容器
(チャンバ)505は通常安全のためにアースされてい
る。ここで、高周波電源(RF電源)は、その出力周波数
が13.56MHzのものを用いるのが普通である。なお、サセ
プタ電極504の上方に対向させて平板状電極を設けた構
造のものも多い。
実際の装置では、上記構成以外に、真空容器505内の
真空引き用及びガス排気用の排気ユニット、真空容器50
5内へのガスの導入口、基体503の出し入れのための機構
等を備えているが、同図では説明を簡略にするため省略
されている。
半導体ウエーハ等の基体503及びサセプタ電極504の表
面は、サセプタ電極504に加えられたRF電力のためにプ
ラズマに対し直流的に負の自己バイアスがかかり、この
電圧で加速されたイオンが基体表面に作用し表面反応を
促進して基体の被エッチング面がエッチングされる。
[発明が解決しようとする課題] 上記RIE装置の場合、一般に、エッチング速度を高め
る場合には、高周波電力を大きくすることによりプラズ
マ密度を高める必要がある。
しかし、従来の装置においては、高周波電力を大きく
すると、電極の自己バイアスも大きくなり、同時にプラ
ズマ電位も高くなる。その結果、基板には、この大きな
自己バイアスとプラズマ電位の差の電圧によって加速さ
れた大きなエネルギーを有するイオンが照射される。従
って、下記のような問題を生じさせる。
照射イオンエネルギーが大きくなるとレジストのエッ
チングをも行ってしまい、パターン寸法の変化をもたら
し、その結果、微細加工が正確に行えなくなってしま
う。特に、レジストの厚さが、0.5μm程度あるいはそ
れ以下となるような今後の高集積化素子においてかかる
現象は顕著に表われる。
大きなエネルギーをもったイオンが照射されるため、
下地材料に損傷(ダメージ)を与え、かかかる材料によ
り構成された素子の性能及び信頼性の低下を招来させ
る。特に、リーク電流増大、耐圧劣化といった重大な障
害を引き起こすことになる。
プラズマ電位が通常+50〜100V程度となるため、チャ
ンバ内表面にプラズマ電位で決まるイオンが衝突するこ
とになり、この高いエネルギーのイオン衝突により、チ
ャンバ内表面がスパッタされ、チャンバ構成材料、たと
えばFe,Ni,Cr,Cu等が基板表面を汚染する。すなわち、
高エネルギーイオン衝突による、チャンバ構成材料の基
板表面汚染である。基板表面がこうした重金属で汚染さ
れると、次の高温工程で基板表面に欠陥を生じたり、リ
ーク電流を大きくしたりするため、デバイスの特性を著
しく劣化させる。
また、従来の装置では高周波電源の周波数として13.5
6MHzのものを使用しているが、13.56MHzというようにプ
ラズマ励起周波数が低いと、チャンバ内ガス圧力や高周
波電力が一定でも電極に生じる電流の自己バイアスは、
負で大きくなる。第3図(a)は、対向する電極間隔を
3cm、円板電極直径を10cm、Arガス圧力を5×10-3Tor
r、高周波電力を50Wとしたときにおける、電流・電圧特
性を示すものである。同図において横軸は電極に印加す
る直流負電圧、縦軸は電極に流れる電流である。電流が
負の値であることは、電子が電極に流れ込むことを意味
し、電流が正であることは、正のイオンが電極に流れ込
んでいることを意味する。電流が0のときの負電圧が、
電極の自己バイアスに相当する。これは、通常、電極に
はコンデンサを介して高周波電力が供給され、直流電流
は流れないからである。
第3図(a)から理解できるように、電極の自己バイ
アスは、高周波電力の周波数が14MHz,40.68MHz,100MHz
のときに、夫々、−400V,−260V,−90Vとなる。すなわ
ち、電極構造やガス圧力及び電力が一定に保たれても、
電極の負の自己バイアスは周波数が高くなるにつれて、
次第に小さくなっていく。
第3図(b)はその詳細を示したものである。即ち、
チャンバ内のArガス圧力が7×10-3Torr、高周波電力が
100W、電極間隔が3cm、電極直径が10cmのときに、プラ
ズマ励起の高周波電力の高周波を10MHzから210MHzまで
変化させた場合、電極の自己バイアスがどのように変化
するかを示したものであり、周波数が高くなると、負の
自己バイアスは急激に小さくなる。第3図(b)には、
プラズマ電位も同時に示されており、このプラズマ電位
は、周波数が10MHz〜210MHzと変っても、ほとんど+20V
に保たれている。
LSIの超微細化・超高集積化が進むと、コンタクトホ
ールやヴィアホールのアスペクト比は次第に大きくなっ
て行く。すなわち、細くて深い穴を制御性よくかつ再現
性よくエッチングすることが要求される。エッチング室
のガス圧力を低く(例えば、10-3Torr台)設定して、分
子の平均自由行程を長くすることが必要である。ガス圧
力が低くなった状態でも、十分に高農度のプラズマを生
成しスループットを高くするためには、放電励起の周波
数は高い方が望ましい。ただし、サセプタ電極504の直
径に比べて放電励起の周波数の波長が短くなることは望
ましくない。高次モードの放電が起って、電極内に均一
な密度のプラズマが励起されず均一なエッチング性能が
得られないからである。
すなわち、従来の装置においては、プラズマ密度、す
なわちイオン照射量及び照射イオンエネルギーを夫々独
立にかつ直接的に制御することができず、前記励起活性
種源ガスの圧力、流量、高周波電力等の条件を適宜組合
せて間接的に制御せざるを得ない。
さらに、プラズマ中で被処理物以外に損傷を与えるこ
となく高速度で被処理物の処理を行い得るように構成す
べき装置としては、上記RIE装置以外に、PCVD装置、O2
プラズマレジストアッシャー、ドライ洗浄装置等が挙げ
られるが、従来、これらの装置は基本的な部分で共通の
使用条件を有するにも拘らず、各別に設計され生産され
ていた。同時に、前述した,,の欠点を有してい
た。
上記問題点は本発明者によって見い出されたものであ
り、本発明者は、従来の装置に生ずる上記問題点を解決
すべく鋭意研究を行ない、その解決手段を見い出すに至
った。
本発明は、基板(基体)に損傷や表面汚染を与えるこ
となく、基板のエッチングや基板上への成膜が行え、し
かも、チャンバや電極等の構造は同一であるにも拘ら
ず、導入するガスやプラズマ励起周波数を変えることに
より、エッチングや成膜にも応用可能であり、生産性に
優れるとともに、低価格で高性能なプラズマプロセス用
装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明のプラズマプロセス装置は、減圧可能な容器内
にプラズマを発生させ、該プラズマ中で被処理物の処理
を行うように構成されたプラズマプロセス用装置におい
て、 前記容器内に対向するように設けられ夫々平板状に形
成された第1及び第2の電極と、前記第2の電極上に被
処理物を取り付けるための保持手段と、前記第1の電極
に接続される第1の高周波電極と、前記第2の電極に接
続される第2の高周波電源と、前記容器内に所望のガス
を導入するためのガス供給手段とを少くとも備え、前記
第1の高周波電源の周波数が前記第2の高周波電源の周
波数より高く、前記第2の周波数が10MHz以上であると
を特徴とする。
本発明のプラズマプロセス方法は、減圧可能な容器内
の所望のガス導入するとともに、該容器内に対向するよ
うに設けられ夫々平板状に形成された第1及び第2の電
極に高周波電源を付与することによりプラズマを発生さ
せ、該プラズマ中で被処理物の処理を行うプラズマプロ
セス方法において、 前記第2の電極上に被処理物を取り付け、前記第1の
高周波電源の周波数が前記第2の高周波電源の周波数よ
り高くし、前記第2の周波数が10MHz以上とすることを
特徴とする。
[作用] 例えば、RIE装置に用いる場合には、被処理物として
の例えば被エッチング薄膜を形成した基板を容器内の第
2の電極上に取付け、該容器内を減圧して所定のガス供
給手段から前記被エッチング薄膜に応じ、塩素系ガス、
フッ素系ガス、これらの混合ガス等を導入する。そし
て、第1の電極には第1の周波数(100〜250MHz)の高
周波電力を供給して電極間にプラズマを発生させ、前記
第2の電極には前記第1の周波数より低い第2の周波数
(10〜50MHz)の高周波電力を供給し、第2の電極の自
己バイアスを制御する。すなわち、第1の電極に供給さ
れる第1の周波数の高周波電力により、発生するプラズ
マ密度や基板に照射されるイオン照射量を制御する。
一方、第2の電極に供給される第2の周波数の高周波
電力によりその自己バイアスにより、基板表面に入射す
るイオンのエネルギーを制御する。第1の電極に供給さ
れる高周波電力はプラズマを発生させる役割を担うから
その電力は通常大きい。しかし、周波数を高くしてある
から第1の電極の負の自己バイアスは十分小さくでき
る。したがって、第1の電極に照射されるイオンエネル
ギーは十分小さくなって、表面がスパッタされることが
なく、基板表面は汚染されない。第2の電極に誘起され
る負の自己バイアスは、基板表面に照射されるイオンエ
ネルギーを最適値に制御するから、損傷、汚染の問題は
もちろん伴なわない。
また、PCVD装置に用いる場合には、被処理物たる堆積
膜を形成すべき基板を前記第2の電極上に保持させる。
前記第1の周波数と第2の周波数との大小関係は前記RI
E装置の場合と同様に設定するが、容器内に導入される
ガスは、例えばSi成膜の場合、SiH4,SiH2Cl2,Si2H6
を、SiO2成膜の場合SiH4とO2あるいはSi2H6とO2との混
合ガス等を導入する。この場合も、RIEについて記述し
たのと同様な理由で被処理物の基板の損傷回避や被処理
物の汚染等を防止できる。
さらに、従来技術では基板表面の損傷、汚染の問題が
不可避であるレジストアッシャーにも適用できる。例え
ば、微細パターン加工に不可欠のホトレジストは、通常
H2SO4とH2O2の混合液を用いたウエット工程で剥離され
るが、イオン注入用のマスク材として使用されたときに
は高エネルギーイオン照射を受けてレジストが硬化する
ため、通常のウェット工程では剥離できない。そのた
め、O2プラズマを用いてO3やOラジカルを発生させ、イ
オンエネルギーを利用してイオン注入されたレジストを
除去する必要があった。
レジストアッシャーに用いる場合、先のRIEやPCVDの
説明でも触れたように、基板を第2電極に設置し、第2
の周波数の高周波電力により第2電極の自己バイアスを
制御すれば、基板表面に損傷や汚染を与えることなくレ
ジストの剥離が行える。
このように、使用時に若干の条件設定の変更はあるも
のの、各種のプラズマプロセス用の装置に広く適用でき
る。
[実施例] 以下、図面を参照しながら本発明の実施例を説明す
る。
第1図(a)は本発明を基板表面をエッチングするた
めのRIE装置に適用した場合における第1の実施例を示
すものである。ここでは、半導体基板上に形成された薄
膜をエッチングする場合について説明する。
真空容器(チャンバ)105内には、上方の平板状電極1
07と下方の平板状サセプタ電極104とが対向するように
配設されており、該真空容器105は金属から成りアース
に接続されている。真空容器105の内表面は、フッ素系
あるいは塩素系等の腐食性ガスのプラズマに対して安定
なもの、すなわち該プラズマに晒されても腐食されない
よう酸化膜、チッ化膜あるいはフッ化膜で覆われてい
る。前記電極107は、導電性材料からなる母材102と母材
102の表面に形成されたSiO2,Si3N4,Al2O3,AlNなどから
なる保護部材としての保護層101とにより構成されてい
る。
該保護層101は放電により生じたプラズマにより母材1
02がエッチングされることを防止するためのものであ
り、例えばSi、SiO2、石英、SiC、Si3N4,Al2O3,AlNその
他の材料から成る。また、略化学量論比を満足するフッ
化物よりなる不動態膜により構成してもよい。この不動
態膜は、優れた耐エッチング特性を示し、その不動態膜
の形成は例えば次のように行えばよい。すなわち、母材
(例えばステンレス、ニッケル、ニッケル合金、アルミ
ニウム合金その他の金属あるいは合金よりなる母材)
を、電解研磨技術などにより表面を加工変質層を伴なわ
ない鏡面に仕上げた後、高純度不活性雰囲気中において
所定の温度でベーキングし、吸着している水分を脱離す
る。ベーキング後、高純度フッ素にて所定の温度でフッ
化処理し、フッ化処理後高純度不活性雰囲気中において
フッ化時の温度よりやや高い温度で熱処理を行うと略化
学量論組成比を満たす不動態膜が母材上に形成される。
なお、前記保護層101をSiにより構成しておけば、保
護層101がエッチングされてもサセプタ電極104上の基板
103にはSiが混入することとなるので、該基板103に与え
る影響を最小限にすることができる。
サセプタ電極104には整合回路108を介して第2の周波
数f2の高周波電力を出力する高周波電源110が接続され
ている。本実施例では100MHzの高周波電力を供給する例
を示している。サセプタ電極104の電位制御には、望ま
しくは、前記第2の周波数f2は10〜50MHzが適してい
る。また、電極107には整合回路109を介して、サセプタ
電極104に供給される前記周波数f2より大きな周波数で
ある第1の周波数f1の高周波電力を出力する高周波電源
111が接続されている。本実施例では250MHzの高周波電
力を加えた例を示している。なお、後に詳述するが二つ
の前記周波数f1,f2は整数倍の関係にないことが望まし
い。
さらに、電極107およびサセプタ電極104にはそれぞれ
第1の高周波(本例では250MHz)、第2の高周波(本例
では100MHz)のみがそれぞれ入力されるようにバンドエ
リミネーター(Band Eliminator)112,113が設けられて
いる。すなわち、第1の高周波f1はサセプタ電極104に
おいてはアースに短絡されており、第2の高周波f2は電
極102においてアースに短絡されている。前記電極107及
び104に用いられる前記バンドエリミネーター112,113
は、基本的には、例えば第1図(b)に示すタンク回路
102bのような構成にすればよい。L1,C1の並列回路は、 の共振周波数でインピーダンスが最大となり(第1図
(c))、それ以外の周波数に対しては、ほとんど短絡
となるため、所定の周波数(この場合はf1=250MHz)の
高周波のみ選択して電極に供給することができる。
ここに示した第1図(b)の構成はあくまでも基本的
な原理を示すものであり種々の改善のための変更を加え
てもよいことはいうまでもない。例えば、第1図(d)
は改善の一例である。
前記回路102bはインダクタンスL1を介して直流的には
接地となっているが、これを直流的に浮遊状態(floati
ng)としたい場合には、例えば第1図(d)の102dのよ
うにコンデンサCSを付加し、直流成分をカットすればよ
い。この場合、回路102dの共振周波数が周波数f1からず
れないようにCSの値は f1・L1≫1/f1CS を満たすよう十分大きな値とする必要がある。
この場合、 の周波数に対し、L1,CSの直列回路はインピーダンスが
0となり、周波数f0の高周波に対し短絡となる。この周
波数f0をサセプタ電極104に加えられる周波数f2に等し
くしておくと、電極107に周波数f2の高周波が重畳する
のを有効に防止することができる。すなわち、サセプタ
電極104に入る高周波電力の電界が、サセプタ電極104か
ら電極107に垂直に終端するようにしても、電極107は周
波数f2の高周波に対してはアースに短絡されているか
ら、電極107の電圧が周波数f2の電力で変動することは
ない。
以上はバンドエリミネーター112について述べたが、
バンドエリミネーター113についても同様な構成とすれ
ば、サセプタ電極104の電圧が、電極107に供給される周
波数f1によって変動することがない。すなわち、第1図
(d)の回路において、インダクタンスL1をインダクタ
ンスL2,コンデンサC1をコンデンサC2,コンデンサCSをコ
ンデンサCS2として、 とする。
また、 とする。
プラズマを形成するイオンの生成を行うべく、真空容
器105に導入される前記励起活性種源ガスの放電は周波
数f1の高周波により行なわれる。イオン密度を濃くする
ために、周波数f1の電力を大きくしても、サセプタ電極
104の電圧に影響を与えることはない。
同様のことが、サセプタ電極104に供給する周波数f2
の高周波電力に関してもいえる。周波数f2の高周波電力
を変化させても、f2の電力は電極107においてはアース
に短絡されているからである。
その一例が第1図(e)に示されており、同図には、
第1の電極と第2の電極の間隔が3cm、その直径が10c
m、ガス圧力が7×10-3Torrの状態で、f1=100MHz、そ
の入力電力を150Wに一定に保ち、f2=30,40,50MHzとし
て、その電力を変えたときの、第1の電極及び第2の電
極の直流の自己バイアスがプロットされている。第1の
電極の自己バイアスは、約−25Vで第2の電極に供給さ
れる周波数及び電力に影響されない。第2の電極の電位
は、高周波入力がないときは、約10Vであるが、周波数f
2の高周波電力が大きくなるにつれ、直線的に低下し、
ある電力以上では負電圧になる。周波数f2が低いほど、
同じ電力変化に対する自己バイアス電圧の変化は大き
い。いずれにしろ、対向する電極の電位にまったく影響
を与えることなく、電極の直流電位(自己バイアス)を
高周波電力及びその周波数により制御できることが、第
1図(e)で明白である。
以上のような構成とすることにより、電極107、サセ
プタ電極104には、他方に供給させる高周波が重畳する
ことを有効に防止し、それぞれに供給させるべき高周波
のみを供給することができるので、自己バイアスプラズ
マ密度、及び照射されるイオンエネルギーの制御を容易
かつ正確に行うことが可能となる。
なお、電極107の裏面に設けられた円筒状磁石106によ
り電極107の表面に略々平行な磁界が生じ、電子はこの
磁界にまきついてサイクロトロン運動をする。前記両電
極107,104の間に垂直な高周波電界が存在すると、この
サイクロトロン運動する電子に有効にエネルギーが与え
られ、高周波電力が有効に高密度プラズマを発生させ
る。したがって、本装置では、入力される二つの高周波
電力の電界が殆ど垂直に、それぞれサセプタ電極104、
電極107に終端するように設定されている。
なお、106はマグネトロン放電のための永久磁石であ
る。実際には、強磁性体を用いた電磁石の方が好まし
い。さらに装置には真空容器105内を真空に引く排気ユ
ニットや、ガスを導入する機構、さらに基板103を出し
入れする機構が設けられているが、これらは説明を簡略
化するため省略してある。
本実施例の装置では、従来の装置とは異なり、サセプ
タ電極104の他に電極107を設けてあるため、電極107に
は電力の大きな高周波電源を供給することにより高密度
のプラズマを発生させることができ、ひいては高速のエ
ッチングを行うことができる。ただ、電力の大きな高周
波を電極107に供給すると、自己バイアスも大きくなり
電極をスパッタエッチングするおそれが生ずる。かかる
エッチングを防止するためには、電極107に供給する高
周波電源111の周波数f1を、周波数f2より大きくし自己
バイアスを小さくする(周波数を大きくすると自己バイ
アスは小さくなる。第3図(b)参照)と共に、電極10
7の母材102の表面には保護層101を設けておく。
一方、前記サセプタ電極104に生ずる自己バイアス
は、第1図(e)に示すように前記高周波電源110の電
力および周波数により制御することができるので、被エ
ッチング薄膜の材料を勘案し、適宜高周波電源110の電
力、周波数を選択して、サセプタ電極104に供給すれば
よい。
結局、本実施例の装置を用いれば、電極107に供給さ
れる高周波電力により高密度のプラズマを発生させると
ともに(プラズマ密度、すなわちイオン密度は電力によ
り制御される)、基板表面に照射されるイオンエネルギ
ーをサセプタ電極104に供給する周波数f2の高周波電力
により所望の値に制御することができるため、基板103
等への損傷を防ぎつつ高速のRIEを行うことができるこ
ととなる。
次に、電極107およびサセプタ電極104に供給される高
周波電力と周波数の影響について述べる。
第2図は、第1図に示す装置を用いて電極104の電
流、電圧特性を測定する回路構成を示すものである。前
記電極104に接続される高周波フィルタ203は、例えば第
1図(b)に示したバンドエリミネーター102bのよう
に,サセプタ電極104に供給される高周波の周波数f2
点でだけインピーダンスが高く、その周波数からずれた
周波数に対してはほとんど短絡となるように構成されて
おり、該高周波フィルタ203には直流電源201、電流計20
2が直列に接続されている。そして、高周波フィルタ203
と電流計202との接続点には、直流電源201及び電流計20
2を高周波的には短絡するために、並列にコンデンサ206
が接続されている。
かかる状態で、例えばArガスを真空容器105内に5×1
0-3Torrの圧力で導入し、50wの高周波電力で放電を起
し、電極104に印加する直流電圧Vとその結果流れる電
流の関係をグラフにしたものが第3図(a)である。こ
の場合、高周波電源110の周波数は可変とし、例えば14M
Hz,40.68MHz及び100MHzの3つの周波数に変化させてい
る。なお、正電荷を有するイオンが電極104に流れ込む
電流を正の値としている。
例えば、100MHzの特性をみると、前記直流電圧Vが約
−95V(この値を自己バイアス電圧VSBとする)のとき、
直流電流I=0となり、V>VSBではI<0,V<VSBでは
I>0となっている。前記自己バイアス電圧VSBは、電
極104がフローティング状態で高周波放電させたときに
発生する直流バイアス電圧である。すなわち、電極104
がこの電位にあるときは、プラズマから電極104に流れ
込むイオンと電子の数が相等しくなるため互いに打ち消
し合い直流電流が0となる。
他方、外部から印加した直流バイアス電圧により電極
104の電位を制御すると電流が流れる。例えば前記直流
電圧Vと自己バイアス電圧VSBとの間に、V>VSBの関係
が成立するとより多くの電子が流れ込みI<0となる。
一方、V<VSBの関係の場合、電子に対するポテンシ
ャルバリヤが高くなって電子の流入数が減少するためイ
オン電流の方が大きくなり正の電流が流れる。さらに、
直流電圧Vを負の方に大きくすると、V=V0で電流値は
飽和し、ほぼ一定値となる。これはイオンのみの電流値
に等しい。
以上のことから、V=VSB近辺におけるI−V特性曲
線の傾きは電子のエネルギー分布の巾に対応している。
すなわち、傾きが大きいことは電子のエネルギーの分布
の巾が狭いことを意味している。第3図(a)から明ら
かなように14MHzに比べ、100MHzの場合はエネルギー分
布が約1/10程度に小さくなっている。一方、イオンのエ
ネルギー分布の巾を△Einoとし、電子のエネルギー分布
の巾を△Eeとしたとき両者の間には略々比例関係がある
ので、イオンのエネルギー分布の巾も同様に約1/10に減
少しているといえる。
さらに、VSBの値も同じ50wの高周波電力であるのに14
MHzの場合の−400Vに対し100MHzでは約−95Vと絶対値で
1/4以下に小さくなっている。100MHz放電で電力を5Wま
で下げると、VSBの値は、−25Vに減少する。すなわち、
周波数と電力を制御することにより、自己バイアスは広
範囲に制御できるのである。
従来のRIE法では、下地基板に損傷が生じ、デバイス
の特性が劣化していたが、これは次の理由による。
従来例では、電極107を低い周波数13.56MHzで放電さ
せていたため、|Vsub|=400V〜6000Vとなり、この高電
圧で加速されたイオンが基板に衝突していた。
しかるに、本発明の第1実施例では、電極107には250
MHzの高周波を用いて放電を行っているため、従来の13.
56MHzの場合にくらべて△Eionは1/20以下と小さくする
ことができる。本発明の装置では放電は電極107に加え
られる周波数f1の高周波電力により維持され、これによ
り高密度のプラズマを発生させると共に、供給する周波
数をサセプタ電極104に供給する周波数f2より大きな周
波数f1(250MHz)としているため、発生した高密度プラ
ズマ中のイオンエネルギーの分布幅も小さく(平均エネ
ルギーの値とは差のあるエネルギーを有するイオンの数
が少なく)なっている。さらに、後述するように、電極
に平行な方向の磁界強度を可能な限り強くなるように磁
気回路が設計されているので、50Wの高周波電力の入力
で自己バイアス電圧は−30V以下であり、プラズマ密度
が略々10倍以上に改善されている。第1図(e)によれ
ば、高周波電力を100Wとし、f1=210MHzで自己バイアス
は−10V程度であるから、f1=250MHzでは、自己バイア
スは−5V以下である。
電極107の自己バイアスが、−5V以下と低いうえに、
保護層101を有するので電極107の母材102はまったくス
パッタされない。したがって、サセプタ電極104に印加
する高周波の電力ないし周波数f2を、自己バイアスが基
板に損傷を与えない程度に小さく制御することがきわめ
て容易となり、かつ所望のエッチング速度が得られるよ
うに周波数f1の電力を設定しておけば基板表面に損傷を
与えるような大きなエネルギーを有するイオンが照射さ
れることがなくなり、薄膜、レジスト膜あるいは下地基
板への損傷を生ずることなく高速かつ選択性の高いエッ
チングを行うことが可能となる。
すなわち、前記自己バイアス電圧VSBは高周波電源の
周波数が高くなるほどまた、高周波電力が小さくなるほ
ど低くなる。したがって、薄膜ないし下地基板の品質を
損傷せずに、かつ、高速エッチングに必要なイオンエネ
ルギー及びイオン照射量になるように周波数および電力
をサセプタ電極104に供給するように選択すればよい。
一方、前記電極102には周波数250MHzの高周波電力が
加えられているため、小さな自己バイアス電圧が生じて
おり、また、保護層101が形成されているため母材102が
エッチングされるのを防止できる。さらに、第1図の実
施例では永久磁石106が装着されているが、これによ
り、電極107の近傍でマグネトロン放電(電子が磁力線
に巻きついてサイクロトロン運動しながら高周波電界か
らエネルギーを受けて中性の励起活性種源ガス分子を効
率よくイオン化する)が起り、イオン濃度が高まってさ
らにエッチング速度を大きくできる。
以上述べたように本発明による2周波励起RIE装置に
よれば、大きなエッチング速度を維持しつつ、基板に損
傷を生じない高品質な薄膜や基板のエッチングが高選択
比で可能となった。
また、第2図に示すようにサセプタ電極104に直流バ
イアス電圧を加えることによってサセプタ電極104に流
入するイオンのエネルギーを制御することも可能であ
る。かかる直流バイアス電圧を印加してサセプタ電極10
4の電位を制御し、結果として基板の表面電位を制御す
る方法は、エッチングする薄膜や基板(基体)が導電性
材料である場合に有効である。
以上、電極107及びサセプタ電極104に供給する高周波
電力の周波数を夫々100MHz、250MHzに設定する場合につ
いてのみ述べたが、周波数の選定はこれに限られないこ
とは言うまでもない。
要するに、RIE装置の場合、電極107に供給される第1
の周波数f1をサセプタ電極104に供給される第2の周波
数f2に比べて高くすればよい。実際の値はそれぞれの目
的に応じて異るものであり、必要とすべきエッチング速
度や形成された膜の段差部での被覆形状等を考慮して決
めればよい。また、エッチングすべき材料も絶縁物に限
ることなく、導電性材料でもよい。
また、電極107の裏面に設置した磁石106は第1図に示
した構成に限られるものではない。例えば第4図(a)
は、本発明の第2の実施例を示すものであるが、本実施
例の場合、強力な競争路形磁石409を設け、磁界の均一
性を上げるために走査を行なう構成にしている。この場
合、磁石409の走査系410を真空容器105の外部に設けて
おけば、反応系が機械的な動作から生じる発塵により汚
染されるのを防ぐことができて好都合である。
さらに、サセプタ電極104側にも磁石を設置してRIEの
効率を上げるようにしてもよい。また、ここで使う磁石
は、第1図に示す磁石106のように静止して取り付けら
れていてもよく、また、前記走査系410に取付られた磁
石409のように移動可能なものであってもかまわない。
また、基板103への損傷をさらに小さくするため例え
ば次のような方法をとることも可能である。例えば、Si
などの基板103の表面に形成されたSiO2などの絶縁膜を
エッチングする場合、まず数μm程度の膜が形成されて
いる間はサセプタ電極104に供給するRF電力を大きくし
て高速でエッチングし、基板103の表面が露出し始める
寸前から、RF電力を小さく切りかえる方式である。こう
すれば基板103が露出し始めてからは十分に低い自己バ
イアス状態でエッチングを行えるため基板表面への損傷
をほとんと0とすることが可能である。
基板103の表面に照射するイオンの運動エネルギーが
大きすぎれば如何なる材料でも損傷を生じる。材料に損
傷が生じ始めるのは、各材料の原子間結合力に関連して
決まる損傷発生の臨界エネルギーに比べ照射イオンの運
動エネルギーが若干大きくなったときである。原子間結
合力は、通常絶縁物の方が半導体より大きい。基板103
や、絶縁物の材料の性質を考慮した上で照射イオンのエ
ネルギーを決めればよい。
第4図(b)は第3の実施例を示すもので基板103へ
の損傷を無くし、且つ基板103の表面に照射するイオン
のエネルギーを自由に選択できる方法を示している。第
1図(a)の第1の実施例と比較して異る点は、サセプ
タ電極104に対し、f2,f3という2つの異る周波数を切り
換えて入力できるようになっている点であり、それに応
じてバンドエリミネーター401も変更して構成されてい
る。402及び403はLCの共振回路であり、それぞれf2,f3
の共振周波数を有している。
2つの共振回路402,403を直列に接続したバンドエリ
ミネーター401は、f2,f3の2つの周波数に対してのみイ
ンピーダンスが大きくなり、これ以外の周波数に対して
は実質的に短絡となっているため、これら2種類の高周
波に対してのみ選択的にサセプタ電極104に電力を供給
する機能をもっている。
例えば、f1=250MHzとし、f2=100MHz、f3=40MHzと
する。そして、例えばまず最初の数0.5〜1μm程度の
膜が形成されている間は、サセプタ電極104に加える高
周波の周波数をf3(40MHz)とすると、自己バイアスは
第1図(e)に示すように0〜−100Vと大きくなり、大
きなエッチング効果が得られる。表面が100Å程度にな
った時点で周波数をf3(100MHz)に切り換えて薄い膜
(例えば10Å〜100Å)をエッチングする。このように
すれば基板表面が露出し始めたときは100MHzに対応する
小さな自己バイアス値(約−10〜−20V)で基板表面を
イオンが照射するため基板の損傷はほとんど生じない。
このような方法は、RIE法により堆積した薄膜の表面
形状の平坦度をコントロールする場合特に重要になって
くる。なぜなら周波数を変化させることにより最も有効
なエッチング用のイオンのエネルギーをコントロールで
き、最適のエネルギー値で基板103の損傷を生じさせる
ことなく選べるからである。
ここではf2,f3の2つの異る周波数の場合についての
み述べたが、例えばf2,f3,f4という3つの値を用いても
よいことはいうまでもない。ただし、この場合、最初に
印加する周波数f4はf4>f2,f3として、後になるほど最
も高周波のものを用い損傷を小さくすることが重要であ
る。
また、複数の周波数を用いる場合、これらは放電励起
用の周波数f1も含め、f1,f2,f3,・・・・は互いに高調
波の関係にないように選ぶのが望ましい。放電空間は非
線難であり、従ってf1,f2,f3,・・・・の高調波が放電
条件によっては全く違った状態で重畳してしまうことが
あり条件の設定が一義的でなくなるからである。
なお、第4図(b)における共振回路402,403に代え
て、第4図(c)に示す共振回路を用いても同様の作用
をもたらすことができる。ただ、第4図(c)において
は CS≫C2,C3 とする必要がある。
次に、上述したRIE装置の基本的構成部分である対向
する平行平板電極間にプラズマを作って行う、各種のプ
ロセスにも共通する高性能化の概念を説明する。
放電プラズマプロセス高性能化の必要条件は、(1)
基体表面にダメージ(損傷)を与えないこと、(2)真
空容器や電極材料のスパッタによる基板表面への汚染が
ないことの2要件である。もちろん、そのほかにも高速
エッチング,高速成膜が行えること、できるだけ少ない
高周波電力で、できるだけ高密度のプラズマを実現する
こと等、具体的なエッチング,成膜高性能化の要求があ
ることはいうまでもない。
要件(1),(2)が実現されるためには、放電によ
り形成されるプラズマのプラズマ電位が、真空容器や電
極材料がスパッタされない程度の値、すなわち30V以
下、望ましくは+20V以下であることが要求される。真
空容器は通常接地された状態で使用されるが、真空容器
内表面に入射するイオンのエネルギーは、プラズマ電位
程度のエネルギーになる。電極102やサセプタ電極104
は、通常高周波電力の供給により直流的には負電圧が加
わるので、正電荷を持ったイオンが入射するが、そのエ
ネルギーはそれぞれ所要の目的を持ったエネルギー値に
制御される。いずれにしても、対向電極間に形成される
プラズマ電位が+5〜+20V程度の範囲に抑え込まれて
いることが不可欠の条件になる。基板表面を照射する個
々のイオンのエネルギーには、エッチング,成膜の目的
に応じて基板表面材料に対してそれぞれ最適値が存在す
る。個々のイオンエネルギーをそれぞれの材料の最適値
に調整するのは、サセプタ電極104に供給される周波数f
2の高周波電力を調整して,サセプタ電極104の自己バイ
アス電圧−VS(V)を、VOP=VP+VSとなるように設定
すればよい。プラズマから基板表面の間でイオンが衝突
しなければ、基板表面照射イオンエネルギーは、プラズ
マ電位と基板表面電位の差のポテンシャルで決まるから
である。
ただし、VOP:イオンの最適照射電位,VP:プラズマ電
位,−VS:サセプタ電極の自己バイアスである。
なお、かかる設定条件は、対向電極間に形成されるプ
ラズマの電位が低い正電圧に抑えられているときに限り
適用できる。すなわち、VP<VOPが成立していなければ
ならない。サセプタ電極104に高周波電力を印加して実
現される自己バイアスは常に負電圧方向に作用するから
である。従って、VSP>VP,VOP>VPが満足されるよう
な、低い正電圧にプラズマ電位VPを設定するのである。
ただし、VSPは真空容器や電極材料のスパッタ開始電圧
である。
上述の結論として、プラズマ応用装置の高性能化は、
プラズマ電位を低い正電圧(VSP>VP,VOP>VP)に設定
することにある。プラズマ電位が正電圧で高くなる理由
は、主としてプラズマ空間から、質量がイオンにくらべ
て軽い負電荷を持った電子が逃げてしまい、正電荷を持
ったイオンが過剰になり、プラズマが正電荷を持つこと
に依存する。換言すれば、プラズマ電位を正の低い電位
に保つには、プラズマ空間から電子ができるだけ逃げな
いようにする必要がある。同時に、高周波電力によりで
きるだけ有効に放電・イオン化が起ることが重要であ
る。
次に、こうした条件を実現する直流磁場分布及び高周
波電界分布について、第6図を用いて説明する。第6図
(a)は、対向する平板状電極107,サセプタ電極104に
対する直流磁界分布601(点線)、高周波電界分布(実
線)602を示す。第6図(a)には、理想状態の一例が
示されている。すなわち、対向する両電極107、104の極
板に平行に直流磁界が存在し、極板間に垂直に高周波電
界が存在する。極板間に存在する電子は、直流磁界に巻
きついて円運動(サイクロトロン運動)する。円運動す
る電子の運動方向に高周波電界が存在するから、電界か
ら効率よく電子の運動へエネルギーが変換される。エネ
ルギーを得た電子は、極板間にサイクロトロン運動する
ことによって閉じ込められているから、中性の分子や原
子と効率よく衝突し、その分子や原子をイオン化する。
電極107,サセプタ電極104は高周波入力により、通常自
己バイアスは負電圧となる。したがって、負電荷を持っ
た電子は両電極に入射することはない。したがって、垂
直方向に対しては電子は両電極間に閉じ込められること
になる。しかし、両電極の平行な方向の端部は単なる空
間であるから、該端部からは電子が外部に流れ出す。こ
の横方向の電子の逃げを抑えるには、第6図(b)のよ
うに直流磁界Bの強度を分布させればよい。すなわち、
直流磁界Bの強度は極板の中心から極板端部近傍までは
距離rに対し一定になるようにし、端部近傍で磁界強度
を強くする。これにより、磁界強度が強くなった部分
で、電子は反射されて、一定磁界強度部分に閉じ込めら
れるのである。
第7図は、第6図に示された考え方を適用した第4の
実施例を示すものである。なお、第1図に示す第1の実
施例の構成部分と同一のものは同じ番号を付して重複し
た説明を省略する。
電極間に放電を励起させるための周波数f1の高周波電
力は、同軸コネクタ710を通して供給される。716は電極
102まで高周波電力を導く内導体(図に示すように電極1
02側が開口している円筒状)であり、712はテーパ状に
形成された同軸ケーブルの外導体でありAl合金、ステン
レス、Ti等の金属製真空容器105に接続されている。第
1図に示す第1の実施例では、直流磁界は永久磁石106
により形成させていたが、第7図の第2実施例では電磁
石により形成させている。715は、電磁石を構成する透
磁率μ及び飽和磁束密度の高い磁性体、714は直流電流
を供給する電線である。電磁石は、内導体716と電極の
母材102により完全に囲われているため、高周波の周波
数f1の電界や磁界に晒されることはない。
サセプタ電極104の自己バイアスを制御する周波数f2
の高周波電力は、同軸コネクタ711を介して供給され
る。717は同軸ケーブルの内導体、713は外導体である。
なお、インダクタンスL1及びコンデンサC1の直列回路、
インダクタンスL2及びコンデンサC2の直列回路は、夫々
周波数f1,f2の高周波を短絡するための回路である。
708,709は、これら短絡回路を構成する絶縁物基板で
あり、例えばテフロン含浸絶縁物から成る。内導体71
6、717と外導体712、713を短絡する回路は、円筒同軸の
構成に適合するように、円錐状に形成されている。第8
図(a),(b)は前記短絡回路の例を示すものであ
る。前記短絡回路1、2は、中央部に内導体716、717を
挿通するための穴805、806を設け、基板はテフロン含浸
絶縁物により円板状に形成されている。第8図に示す例
では、4個の直列共振回路が互いに90度の角度間隔で放
射状に配置された例が示されている。801,803はインダ
クタンス、802、804は積層セラミックなどの高周波コン
デンサである。斜線部は前記絶縁物の基板に残されたCu
薄膜である。該薄膜は、通常35〜70μm程度の厚さであ
る。絶縁物基板の厚さは、高周波電力にもよるが、1〜
3mm程度である。第8図(a)では、インダクタンス801
は直線の線を有するインダクタンスが使われており、コ
ンデンサはチップコンデンサである。第8図(b)で
は、インダクタンス803は電線を所要巻数だけ巻回して
成るコイルが用いられ、コンデンサ804は平板コンデン
サを用いている。
説明を第7図に戻す。高周波電力、特に電極間に放電
を形成する周波数f1の電力が、効率よく電極間に閉じ込
められるために、電極102,サセプタ電極104は絶縁物の
セラミック706、707により、夫々真空容器105から浮い
た状態で構成されている。電極間隔に比し電極から真空
容器までの距離は遠く離間している。これは電極102に
入射した周波数f1の高周波電力の電界を、殆どサセプタ
電極104に終端させるためである。周波数f1の高周波電
流は、サセプタ電極104に終端した後、内導体717,短絡
回路(L1,C1),真空容器105を介して外導体712に流れ
出す。
電極間隔は、ガス圧力にもよるが通常2〜10cm程度で
ある。電極面積は、基板103より大きく設定されるか
ら、基板103としてのウェハの直径が6インチ,8インチ,
10インチであれば、少なくとも、電極の直径は夫々20c
m,25cm,30cmより大きなものにする必要がある。
第9図は、第5の実施例を示すもので比較的実際の構
造に近いものである。本実施例の場合、両電極107、104
の間隔が狭くなっているので、高周波電界の殆どが対向
する電極間に閉じ込められることになる。
サセプタ電極104に供給される周波数f1の高周波電力
に対する短絡が不十分な場合には、第10図に示す第6の
実施例のように、サセプタ電極104と真空容器105との間
に直接的に短絡回路を設ければよい。本実施例の構成の
要点は、対向する2枚の電極間に、可能な限り強い磁界
を設ける点にある。
第9図,第10図に示す実施例のように、コイル722と
磁性体715で構成される電磁石であると、その磁力線分
布は第11図に示すように下方向に拡がった分布になる。
第12図に示す第7の実施例のように、両電極104、107
の裏面にそれぞれ完全反磁性を示す超伝導体あるいは超
伝導薄膜731,732を設けると、磁力線はこの超伝導体73
1,732の外側には漏れないから、両電極間にのみ存する
ようになる。
基板103を冷却する必要があるときは、例えば流体窒
素温度で超伝導現象を示す酸化物超伝導体を電極裏面に
1μm程度以上スパッタ成膜等でコーティングすること
により極めて大きな磁界閉じ込め効果を生じさせ得る。
第13図に示す第8の実施例はかかる磁界閉じ込め効果を
示すものである。
同様に、両電極間に磁界を閉じ込めて強い平行方向の
磁界を発生させるには、電極102側だけではなく、サセ
プタ電極104側にもまったく同様に電磁石(721,723)を
設ければよい。第14図はかかる原理に基づいて構成され
た第9の実施例を示すものである。電磁石(715,72
2),(721,723)は、いずれも高周波電力供給用の内導
体716,717により実質的に囲われている。コイル722,723
に電流を供給するための電線は、内導体716,717を貫通
して外部に引き出されている。
本第9の実施例において、電極102,104に完全反磁性
体の超伝導体をコーティングすればさらに好ましいもの
になる。本実施例は放電プラズマが形成される真空容器
は、容器本体706、707がセラミックにて形成され、外部
容器105′が金属で形成されている。外部容器105′は、
アースと高周波電流を流す役割をはたす。このように構
成すれば、第1,9,10図に示す各実施例の装置に見られ
た、電極102と真空容器間の放電が無くなり、高周波電
力は電極102,104間に殆ど閉じ込められることになり、
少ない高周波電力で高密度のプラズマを電極間に形成す
ることができる。
内導体716、717に囲われる電磁石を永久磁石により形
成して差し支えないことはいうまでもない。永久磁石を
構成する材料は通常比透磁率が低く、4〜5以下であ
る。
したがつて、第14図に示す第9の実施例で、コイル72
2,723を除去し、第15図に示す第10実施例のようにドー
ナツ状の完全反磁性超伝導体751,752をはめ込むとよ
い。この場合、超伝導体751,752をはめ込んだ磁性体71
5,721は永久磁石から成る。
以上、チャンバ材料のスパッタ汚染を完全に抑え、基
板にいっさい損傷を生じないRIE装置について説明した
が、真空容器内に導入されるガスは、エッチングされる
材料によって異り、塩素系(Cl2,SiCl4,CH2Cl2,CCl
4等)、フッ素系(F2,CH2F2,CF4,SiF4等)および混合ガ
ス系(CF2Cl2等)が用いられ、キャリアガスAr,He,添加
ガスH2,O2が加えられる。
高周波放電に使う高周波電源の出力周波数f1の波長
は、少なくともウエーハの直径の2倍より大きいことが
均一エッチングの立場から要求される。望ましくは周波
数f1は、100MHz(波長3m)〜1GHz(波長30cm)程度であ
る。
しかし、例えば、2.45GHzのようなマイクロ波を用い
たような場合には電磁波の波長が基板たるウエーハ径に
くらべて小さくなり、エッチング量のバラツキの原因と
なることがあるため好ましくない。
以上本発明の実施例は主としてSiO2やSi膜のエッチン
グについて述べてきたが、これに限る必要はもちろんな
い。例えばPSG膜、BPSG膜、ASG膜、シリコン窒化膜、Al
2O3膜、AlN膜、Al,W,Mo,Ta,Tiあるいはこれらの合金等
よりなる膜及び基板のエッチングに用いてもよい。
また、励起活性種源ガスは被エッチング薄膜の種類に
応じて適宜選択すればよい。例えば、poly−Si薄膜の場
合、Cl2,CCl4,CCl2F2,Cl2等を、Si薄膜の場合、Cl2,CCl
2F2,CF4等を、SiO2薄膜の場合、CF4/H2,C2F6等を、Al薄
膜の場合、CCl4,CiCl4,BCl3,Cl2等を、Mo薄膜、W薄
膜、Ti薄膜、Ta薄膜等の場合はF2,Cl2,CF4等を適宜用い
ればよい。また、H2,O2,N2を添加ガスとして加えること
も有効である。
また、これらが形成される基板103も、絶縁性のもの
に限らず、導電性のものあるいは半導体でもよい。
さらに、例えばポリイミド膜やレジストなどの高分子
材料のエッチングについても適用できることはいうまで
もない。また、エッチングを行なう基板も半導体ウエー
ハに限らないことはいうまでもない。また、リアクティ
ブイオンエッチング以外のスパッタエッチグにも利用で
きる。
次に、上記各実施例の構成を有する装置は、上記RIE
だけではなく、PCVD、ドライ洗浄、レジストアッシン
グ、レジストのドライ現象等にも、使用条件の一部の変
更により容易に使用できる。
まず、プラズマCVD(PCVD)であるが、Si成膜には、S
iH4,Si2H6,SiH2Cl2等の原料ガスをあるいはこれに、Ar,
He,H2等のガスを加えて、Al成膜にはH2+Al(CH33,H2
+AlH(CH3等のガスを、SiO2成膜には、SiH4+O2,S
iH2Cl2+O2等を、Si3N4成膜には、SiH4+NH3+H2等のガ
スを供給する。第1,7,9,10,12,14,15図に示す実施例
で、こうした原料ガスを高周波電源f1により放電させプ
ラズマ状態にする。高密度のプラズマが電極間に形成さ
れるが、高周波f1が150〜250MHzと高く保たれているか
ら、電極102に現われる自己バイアスは、−10〜−2Vと
低く電極がスパッタされることはない。さらに、成膜に
必要な基板表面照射イオンエネルギーは、f1より低い周
波数f2(例えば、10〜80MHz)の高周波電力で制御され
る。照射イオンエネルギーは成膜に必要な最適値にf2
電力により制御され、照射イオン密度は、f1の電力によ
り制御される。例えば、Si成膜の場合、(Ar+SiH4)を
供給するガスとすると、ArとSiH4の混合比を調節するこ
とが重要である。特に、室温から400℃程度の低温で、
高品質なSi成膜を行うためには、イオン照射によるSi表
面の活性化が決め手になるからである。たとえば、1個
のSi原子が正規の格子位置におさまる間に、最適のエネ
ルギーを持った照射イオンの数が、通常1個以上は必要
だからである。たとえば、Si原子1個に10個のイオン照
射あるいは50個のイオン照射ということになるからであ
る。通常は、Ar量の方がSiH4よりは十分多く設定され
る。他の成膜の時も、まったく同様である。基板表面を
照射するイオンは、成膜に直接寄与する原子あるいは分
子である必要はない。成膜に寄与する原子、分子と基板
表面照射イオンは、まったく別のものである方が、イオ
ンによる基板照射量と成膜速度を独立に制御できて、高
品質成膜に適している。
一方、レジスト剥離は上述したように通常は、混合液
(H2SO4+H2O2)を用いたウェットプロセスで行われる
が、イオン注入工程を経たレジストは混合液(H2SO4+H
2O2)には溶解しない。そのため、酸素(O2)プラズマ
中で、強力な酸化反応により除去している。
ただし、従来の装置では、高エネルギーイオン照射に
よる損傷、およびチャンバ内表面のスパッタによる基板
表面の金属汚染の問題が存在し、レジスト剥離を有名無
実化していた。
しかし、本発明の装置(第1,7,9,10,12,14及び15図に
示すもの)を適用すれば酸素プラズマを完全に制御で
き、無損傷、金属汚染のない、レジスト剥離が実現され
る。O2中に若干のCl2を加えておけば、レジスト中に含
まれる金属成分も同時に除去される。レジスト剥離時
に、Si表面がO2プラズマで薄く酸化されるが、該薄い酸
化膜は、N2,Ar中に0.6%程度のHFガスを混入させた気相
エッチングで容易に除去できる。酸化膜が除去されたSi
表面はフッ素によりターミネイトされているが、このフ
ッ素は、2〜10eV程度に除去された(Ar+Η)プラズ
マで簡単に除去される。
次に、ドライ洗浄であるが、有機物汚染は1〜15eV程
度に加速されたO2イオンやO3により洗浄される。ベア・
シリコンの表面に形成される薄い酸化膜(SiO2)は、前
述したように、N2,Ar中0.5〜0.6%程度のHFガスで除去
できる。金属成分は、1〜15eVに加速されたCl2イオン
により除去できる。本発明の装置が十分適用できる。
[発明の効果] 本発明によれば、減圧可能な容器内にプラズマを発生
させ、該プラズマ中で被処理物の処理を行うように構成
されたプラズマプロセス用装置において、前記容器内に
対向するように設けられ夫々平板状に形成された第1及
び第2の電極と、少くとも前記プラズマに対して安定な
材料から成り前記第1の電極上を覆うように設けられる
保護部材と、前記第2の電極上に被処理物を取り付ける
ための保持手段と、前記第1の電極に接続される第1の
高周波電源と、前記第2の電極に接続される第2の高周
波電源と、前記容器内に所望のガスを導入するためのガ
ス供給手段とを少くとも備え、前記第1の高周波電源の
周波数が前記第2の高周波電源の周波数より高く設定さ
れたことを特徴とするもので、RIE、プラズマ化学気相
堆積、レジストアッシャー、ドライ洗浄等の各種プラズ
マプロセスを、被処理物の基体等への損傷や汚染を与え
ることなく、また、処理雰囲気の汚染を生じさせること
なく行うことができ、高品質の半導体装置を提供でき
る。
また、構造上の基本的な構成部分は変更することな
く、特定の設定条件、例えば高周波電源の出力周波数の
大きさ、導入するガスの種類等わずかな仕様を変更する
だけで各種プラズマプロセスの装置に適用できるので、
各装置の規格化が可能となり、半導体装置製造の一貫し
た統一性のある操業の実現を可能にする。
さらに、各装置が共通の構成部分を有することによ
り、構成部品の製造、管理、保守等が容易になると共
に、装置全体の高性能化に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は、本発明の第1の実施例を示す装置の概
略構成模式図、第1図(b)は、第1図のバンドエリミ
ネータの例を示す回路図、第1図(c)は、第1図
(b)のバンドエリミネータの共振特性を示すグラフ、
第1図(d)は、第1図(b)のバンドエリミネータの
他の例を示す回路図、第1図(e)は、第2の電極への
高周波電力に対する第1,第2の電極の電位の変化を示す
グラフ、第2図は、電極の電流電圧特性を測定するため
の装置を示す概略構成模式図、第3図(a)は、電極の
電流、電圧特性の実験例を示すグラフ、第3図(b)
は、周波数の変化に対する自己バイアス電圧の変化を示
すグラフ、第4図(a)は、第2の実施例を示す概略構
成模式図、第4図(b)は第3の実施例を示す概略構成
模式図、第4図(C)は、バンドエリミネーターの他の
例を示す回路図である。 第5図は、従来例の概略構成を示す模式図である。 第6図は、平行平板電極構造と高周波電界及び直流磁界
の分布図、第7図は、本発明の第4の実施例を示す要部
断面図、第8図は、短絡回路の例を示す回路図、第9図
は、本発明の第5の実施例を示す断面図、第10図は、本
発明の第6の実施例を示す断面図、第11図は磁界分布
(磁力線)図、第12図は、本発明の第7の実施例を示す
断面図、第13図は、第8の実施例を示すもので電極裏面
に超伝導薄膜が設けた場合のられたときの磁力線分布
図、第14図は本発明の第9の実施例を示す断面図、第15
図は、本発明の第10の実施例を示す断面図である。 101……保護層(保護部材)、102……母材、103……基
板(被処理物)、104……サセプタ電極(第2の電
極)、105……真空容器、107……電極(第1の電極)、
110……第2の高周波電源、111……第1の高周波電源。

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】減圧可能な容器内にプラズマを発生させ、
    該プラズマ中で被処理物の処理を行うように構成された
    プラズマプロセス用装置において、 前記容器内に対向するように設けられ夫々平板状に形成
    された第1及び第2の電極と、前記第2の電極上に被処
    理物を取り付けるための保持手段と、前記第1の電極に
    接続される第1の高周波電極と、前記第2の電極に接続
    される第2の高周波電源と、前記容器内に所望のガスを
    導入するためのガス供給手段とを少くとも備え、前記第
    1の高周波電源の周波数が前記第2の高周波電源の周波
    数より高く、前記第2の周波数が10MHz以上であるとを
    特徴とするプラズマプロセス用装置。
  2. 【請求項2】前記第2の周波数は10MHz〜100MHzである
    ことを特徴とする請求項1記載のプラズマプロセス用装
    置。
  3. 【請求項3】前記第2の周波数は10MHz〜50MHzであるこ
    とを特徴とする請求項2記載のプラズマプロセス用装
    置。
  4. 【請求項4】前記第1の周波数は100MHz以上であること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載のプ
    ラズマプロセス用装置。
  5. 【請求項5】該プラズマプロセス用装置はリアクティブ
    エッチング装置、プラズマ化学気相堆積装置、レジスト
    アッシャアーのいずれかであることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれか1項記載のプラズマプロセス用装
    置。
  6. 【請求項6】少くとも前記プラズマに対して安定な材料
    から成り前記第1の電極上を覆うように設けられる保護
    部材を設けたことを特徴とする請求項1ないし5のいず
    れか1項記載のプラズマプロセス用装置。
  7. 【請求項7】前記第1の電極の裏面に磁界を発生させる
    ための磁界発生手段を設けたことを特徴とする請求項1
    ないし6のいずれか1項記載のプラズマプロセス用装
    置。
  8. 【請求項8】前記第1の高周波電源と前記第1の電極と
    の接続は、電極側が開口している円筒状の内導体により
    行われており、該第1の電極の裏面と該内導体とで形成
    される空間に磁界発生手段が内蔵されていることを特徴
    とする請求項7記載のプラズマプロセス用装置。
  9. 【請求項9】前記第1の電極の裏面に完全反磁性体を設
    けてることを特徴とする請求項8記載のプラズマプロセ
    ス用装置。
  10. 【請求項10】減圧可能な容器内に所望のガス導入する
    とともに、該容器内に対向するように設けられ夫々平板
    状に形成された第1及び第2の電極に高周波電源を付与
    することによりプラズマを発生させ、該プラズマ中で被
    処理物の処理を行うプラズマプロセス方法において、 前記第2の電極上に被処理物を取り付け、前記第1の高
    周波電源の周波数が前記第2の高周波電源の周波数より
    高くし、前記第2の周波数が10MHz以上とすることを特
    徴とするプラズマプロセス方法。
  11. 【請求項11】前記第2の周波数は10MHz〜100MHzであ
    ることを特徴とする請求項10記載のプラズマプロセス方
    法。
  12. 【請求項12】前記第2の周波数は10MHz〜50MHzである
    ことを特徴とする請求項11記載のプラズマプロセス方
    法。
  13. 【請求項13】前記第1の周波数は100MHz以上であるこ
    とを特徴とする請求項10ないし12のいずれか1項記載の
    プラズマプロセス方法。
  14. 【請求項14】該プラズマプロセス用装置はリアクティ
    ブエッチング装置、プラズマ化学気相堆積装置、レジス
    トアッシャアーのいずれかであることを特徴とする請求
    項10ないし13のいずれか1項記載のプラズマプロセス方
    法。
  15. 【請求項15】被処理物の処理中に第2の周波数を切り
    替えることを特徴とする請求項10ないし14のいずれか1
    項記載のプラズマプロセス方法。
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