JP3830634B2 - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、プラズマを利用して各種処理を行う装置及び方法、例えば基板の表面に形成された薄膜をプラズマによってドライエッチングしたり、プラズマよる気相反応を利用して基板の表面に薄膜を作成するプラズマCVD(化学蒸着)装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラズマを利用した処理は、各種半導体デバイスや液晶ディスプレイ等の製造工程において盛んに盛んに行われている。例えば、シリコン半導体上に形成した酸化シリコン膜のエッチングでは、ドライエッチングの手法の一つとして、プラズマ中で生成物される活性種やイオンの作用を利用してエッチングすることが行われている。また、液晶基板上にアモルファスシリコン薄膜を作成するプロセスでは、シラン系ガスのプラズマ中での分解反応を利用して液晶基板上にアモルファスシリコン薄膜を堆積させるプラズマCVDの手法が使用されている。
【0003】
図7は、このような処理に使用される従来のプラズマ処理装置の一例を示すものであり、特開平3−79025号公報に開示されたプラズマ処理装置の概略構成を示す図である。この図7に示す装置は、平板型誘導結合プラズマ源を用いたプラズマ処理装置の一例であり、円筒状の処理チャンバー1と、処理チャンバー1内の所定の位置に処理する基板9を配置するよう設けられた基板ホルダー2と、処理チャンバー1内にプラズマを形成して基板9に対するプラズマ処理を可能にする平板型誘導結合プラズマ源3とから主に構成されている。
【0004】
平板型誘導結合プラズマ源3は、基板9に対向した処理チャンバー1の器壁(上部器壁)に気密に填め込まれた誘電体窓31と、誘電体窓31の外側に接触又は接近して設けられた高周波アンテナ32と、高周波アンテナ32に高周波電力を供給する高周波電源33とから主に構成されている。
高周波アンテナ32には、径の異なる複数の円環状の部材を同心上に配置して繋げた円環状アンテナ又は一本の螺旋状部材からなる螺旋状アンテナが使用される。高周波電源33から高周波アンテナ32に高周波電力が供給されると、誘電体窓31を通して処理チャンバー1内に高周波電界が設定される。
【0005】
処理チャンバー1には、排気系4及びガス導入系5が設けられている。処理チャンバー1内に導入されたガスは、上記高周波電界からエネルギーを与えられてプラズマ化し、プラズマが形成される。この際、プラズマ中には誘導電界によって高周波電流が流れ、プラズマと高周波アンテナとは誘導性結合する。このため、このタイプのプラズマは誘導結合プラズマと呼ばれる。さらに、高周波が平板状の誘電体窓31を通して印加されるため、平板型誘導結合プラズマと呼ばれる。
【0006】
この図7に示す装置では、10数MHzの高周波を高周波アンテナ32に印加することで、10-3Torr台で1011個/cm-3の高密度プラズマを形成することが可能である。そして、フッ素系ガスを導入してこのプラズマを形成すれば、基板ホルダー2上に配置された基板9の表面の酸化シリコン膜等のドライエッチングが可能である。尚、「○○個/cm-3」とは、プラズマ密度の単位であり、単位体積あたりの電子の個数を意味する。
【0007】
この図7に示す装置では、高周波を印加する高周波アンテナ32が基板9と平行な面上に配置されている。そして、基板9と平行に設けられた誘電体窓31を通してこの平行な高周波アンテナ32から高周波が印加される。従って、基板9と平行な面内におけるプラズマの均一性は比較的良好であり、基板9の表面に対して比較的均一な処理を行うことができる。
【0008】
しかしながら、この図7に示す装置は、次のような問題があった。
まず、誘電体窓31の材質には石英ガラスが使用されることが多いが、石英ガラスはプラズマによってスパッタエッチングされて酸素ガスを放出する。酸素ガスは、プラズマ処理の特性に影響を与える。例えば、ドライエッチングを行う場合、活性化した酸素ガスが基板9の表面を不必要にエッチングしてしまうことがある。また、プラズマCVDを行う場合、堆積する薄膜中に酸素が多く取り込まれてしまい、比抵抗等の薄膜の電気特性が阻害されてしまうことがある。
【0009】
このため、誘電体窓31にアルミナ等の石英ガラス以外の材質を採用することも試みられているが、耐熱衝撃性が悪いという欠点がある。即ち、2kW程度以上の大電力を高周波アンテナ32に印加して処理を高速化させる大電力プロセスでは、誘電体窓31内に形成された温度勾配が大きくなり、処理開始と同時に局所的に急激に加熱される。この結果、アルミナ等の材料では、熱衝撃に耐えられず熱ストレスによって破壊されてしまう。
【0010】
さらに、最近のプラズマ処理では、処理する基板9が大型化する傾向がある。これは、半導体ウェーハの場合には一枚のウェーハから産出されるデバイスの数を多くして生産性を高めるためであり、液晶基板の場合には製作する液晶ディスプレイの大面積化に対応するためである。いずれにしろ、図7に示す装置では、基板9が大型化すると、プラズマ形成空間も大きくしなければならないため、誘電体窓31も大きくしなければならない。
【0011】
誘電体窓31が大きくなると、処理チャンバー1内の圧力差に耐えるため、誘電体窓31の厚さを厚くしなければならない。しかしながら、誘電体窓31の厚さを厚くすると、誘電体窓31の部分における高周波の損失が大きくなるため、プラズマ形成の電力効率が悪化する問題がある。さらに大きな問題は、誘電体窓31の厚さが厚くなると熱容量が大きくなるため、誘電体窓31の温度制御が困難になる点である。
【0012】
即ち、誘電体窓31の熱容量が大きくなると、誘電体窓31が所定温度に加熱されて熱平衡に達するまでの時間が長くなる。この場合、熱平衡に達するまで待って処理を開始すると、処理開始までに要する時間が長くなって生産性が低下する。また、熱平衡以前に処理を開始すると、誘電体窓31の温度が一定でないことから、誘電体窓31から基板9が受ける輻射熱が変化し、温度条件が処理中に変化してしまう。また、誘電体窓31の温度が一定でないと、プラズマによって生成された活性種の誘電体窓31の表面での滞在時間が変化し、この結果、プラズマ中の活性種組成比が変化してしまう。
【0013】
さらに、誘電体窓31の熱容量が大きくなると、処理終了後の熱放散に要する時間も長くなり、室温程度までに低下しない状態で次の基板9の処理を開始することもあり得る。この場合、誘電体窓31の熱平衡温度が変化し、温度条件が処理のたびに変化してしまうことになる。そして、室温程度まで低下してから次の処理を開始するようにすると、処理のインターバルが長くなり、生産性を低下させる原因となる。
このように、図7に示す装置は、処理の均一性の点では比較的良好ではあるが、大型の基板9を処理するのには適していなかった。
【0014】
一方、上記平板型誘導結合プラズマ源3の欠点を解消した装置として、図8に示すような装置が知られている。図8は、従来のプラズマ処理装置の一例を示すものであり、円筒型誘導結合プラズマ源を用いたプラズマ処理装置の概略構成を示す図である。この図8に示す装置は、円筒状の処理チャンバー1と、処理チャンバー1内の所定の位置に処理する基板9を配置するよう設けられた基板ホルダー2と、処理チャンバー1内にプラズマを形成して基板9に対する処理のプラズマ処理を可能にする円筒型誘導結合プラズマ源6とから主に構成されている。
【0015】
円筒型誘導結合プラズマ源6は、円筒状の処理チャンバー1の側壁部分を構成するように設けられた誘電体窓61と、誘電体窓61の周囲に巻かれたコイル状の高周波アンテナ62と、高周波アンテナ62に高周波電力を供給する高周波電源63とから主に構成されている。
この図8に示す装置では、誘電体窓61が円筒状であるため、平板状のものを填め込む図7の装置に比べ、誘電体窓61の機械的強度は大きい。従って、大型の基板9を処理するために処理チャンバー1が大きくなったとしても、誘電体窓61の厚さをそれほど厚くする必要はない。このため、プラズマ形成の電力効率が低下したり、誘電体窓61の温度制御が困難になって処理の温度条件の再現性が低下したりする問題はない。
【0016】
しかしながら、図8に示す装置では、プラズマが当初形成される領域が処理チャンバー1の中心軸から離れた誘電体窓61の内側面付近に限定されることから、プラズマの均一性制御が困難であるという問題がある。即ち、処理チャンバー1内の圧力がある程度高い場合、プラズマは誘電体窓61の内側面付近で盛んに生成され、この部分で密度の濃いプラズマが形成される。そして、圧力を低くしていくと、ガス分子との衝突が少なくなるため、プラズマの拡散が促進され、プラズマは処理チャンバー1の中央に向けて拡散する。
【0017】
また、圧力が低くなると、プラズマは、誘電体窓61に向けて多く拡散し、この結果、誘電体窓61の表面でのプラズマの損失も大きくなる。このため、圧力が低くなると、誘電体窓61での損失が影響して誘電体窓61の内面付近では密度が薄くなり、処理チャンバー1の中央部分で濃くなる。
さらに、誘電体窓61がスパッタエッチングされる問題は、図8に示す装置でも依然として解消されていない。
【0018】
上記のような円筒型誘導結合プラズマ源6の欠点を解消するものとして、図9に示す装置が提案されている。図9は、従来のプラズマ処理装置の一例を示すものであり、Plasma Source Science & Technology 第5巻241頁に開示されたプラズマ処理装置の概略構成を示す図である。
【0019】
この図9に示す装置は、処理チャンバー1の側壁部分の一部を側壁電極71として利用した構造になっている。即ち、処理チャンバー1の側壁部分は、高さの低い円筒状の側壁電極71と、この側壁電極71を上下から挟んだ円環状の一対の絶縁体14,15とから構成されている。そして、側壁部分を挟むようにして、上面板11及び下面板12が設けられている。
側壁電極71には、トランス結合器73を介して高周波電源72が接続されている。トランス結合器72の二次側の一端は接地されている。従って、側壁電極71は、直流的には接地電位である。即ち、高周波は、接地電位を中心にして正負に振れる波形である。
【0020】
また、処理チャンバー1を構成する下面板12は、コイル及びコンデンサより構成された同調回路121を介して接地されている。同調回路121のインピーダンスを適当な値に設定すると、下面板12には大きな自己バイアス電圧が印加される。この自己バイアス電圧によって、プラズマからイオンが効率良く引き出され、エッチング等のプラズマ処理を効率よく行うことができる。
【0021】
さらに、側壁電極71の外側には、上下に二つのリング状磁石74が設けられている。この二つのリング状磁石74は、その内側面が互いに異なる磁極になっている。この結果、側壁電極71の内側に突出させて図9に示すようなアーチ状の磁力線75が設定されるようになっている。この磁力線75は、側壁電極71の内側に周状に設定され、磁力線75と側壁電極71との間に電子を閉じ込めるよう作用する。このため、側壁電極71の内側面の付近で効率よくプラズマが形成され、プラズマ形成の電力効率が高くなる。
【0022】
図9に示す装置では、側壁電極71が直流的に接地されているため、側壁電極71には自己バイアス電圧が発生しない。このため、側壁電極71に対するイオン衝撃は少なく、側壁電極71がスパッタエッチングされる問題は抑制されている。そして、誘電体窓31,61を用いることなく高周波を導入しているため、誘電体窓31,61の部分における高周波の損失の問題や誘電体窓31,61の温度が処理特性に影響を与える問題、さらには誘電体窓31,61がスパッタエッチングされることにより生ずる問題もない。
【0023】
しかしながら、図9に示す装置は、処理チャンバー1内の圧力が低い場合にはプラズマ密度は比較的均一になるが、圧力が高くなるとプラズマ密度が不均一になる問題がある。この点を図10を使用して説明する。図10は、図9に示す装置の問題点を示した図である。
この図10は、図9に示す装置を実際に製作してプラズマのイオン電流密度を測定した結果を示している。尚、図10の横軸は、処理チャンバー1内における位置、より正確には、処理チャンバー1の中心軸に垂直な面内での位置(径方向位置)になっている。また、処理チャンバー1の内径は直径450mmであり、図10の横軸の0は、処理チャンバー1の中心軸上の位置を示している。
【0024】
図10から分かる通り、圧力が1mTorrの場合にはイオン電流密度は比較的均一であり、処理チャンバー1内には均一性の高いプラズマが形成される。しかしながら、圧力が10mTorrになると、径方向位置の大きい所即ち側壁電極71の内面付近でイオン電流密度が高くなり、プラズマの均一性が悪くなる。上記高圧力領域でのプラズマ均一性悪化は、前述した図8の場合と同様である。即ち、圧力が高くなると、ガス分子が多くなるためプラズマの拡散が抑制される。この結果、側壁電極71の内側面の付近で特に濃いプラズマ密度分布となる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
本願の発明は、上述した課題を解決するためになされたものである。即ち、プラズマ形成の電力効率が良好であって均一性の高いプラズマによる均一性の高いプラズマ処理が可能であり、且つ基板の汚損の少ない良質な処理を行うことができる高性能のプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、内部に処理対象物としての基板が配置される処理チャンバーと、処理チャンバー内の所定位置に基板を配置するよう設けられた基板ホルダーと、処理チャンバー内を排気する排気系と、処理チャンバー内に所定のガスを導入するガス導入系と、処理チャンバー内にプラズマを形成するプラズマ源とを備えたプラズマ処理装置であって、
プラズマ源は、処理チャンバーの側壁部分を構成するようにして設けられた側壁電極と、側壁電極に接続された第一の高周波電源とを有し、
基板ホルダーには、基板に自己バイアス電圧を生じさせるための高周波電力を供給する第二の高周波電源が接続されており、
第一の高周波電源は、電子のトラップ効果によってプラズマ均一性の圧力依存性が解消する程度の周波数の高周波電力を側壁電極に供給するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、内部に処理対象物としての基板が配置される処理チャンバーと、処理チャンバー内の所定位置に基板を配置するよう設けられた基板ホルダーと、処理チャンバー内を排気する排気系と、処理チャンバー内に所定のガスを導入するガス導入系と、処理チャンバー内にプラズマを形成するプラズマ源とを備えたプラズマ処理装置であって、
プラズマ源は、処理チャンバーの側壁部分を構成するようにして設けられた側壁電極と、側壁電極に高周波電力を供給する第一の高周波電源とを有し、第一の高周波電源は、電子のトラップ効果によってプラズマ均一性の圧力依存性が解消する程度の周波数の高周波電力を側壁電極に供給するものであり、
前記基板ホルダーは、前記処理チャンバーの下面板に固定されており、前記基板がこの基板ホルダーの上に配置されるようになっており、
前記側壁電極は、基板ホルダー上に配置された基板と上面板との間において上面板に近い側の位置に設けられているとともに、側壁電極と上面板との間で前記電子のトラップ効果が生ずる位置に設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、上記請求項1又は2の構成において、前記第一の高周波電源は、20MHz以上の周波数の高周波電力を前記側壁電極に供給するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、上記請求項1、2又は3の構成において、前記側壁電極は、プラズマ電位の正方向へのシフトを抑えるプラズマ制御用コンデンサを介してアースに接続されていて直流的に接地されていないという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、上記請求項1乃至4いずれかの構成において、前記側壁電極の内側には、前記側壁電極の内側面を覆うようにしてシールドが設けられており、このシールドは、基板の表面を汚損しない材料で形成されているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、上記請求項の構成において、前記シールドは、シリコン、カーボン、炭化珪素、窒化珪素、石英、アルミナ又は窒化アルミニウムのいずれかで形成されているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、上記請求項1乃至6いずれかの構成において、前記側壁電極の内側に前記処理チャンバーの中心軸に向けて膨らんだ磁力線を設定する磁石を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、上記請求項の構成において、前記磁石は、前記処理チャンバーの中心軸方向に沿って複数のアーチ状の磁力線を並べて設定するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、上記請求項1乃至8いずれかの構成において、前記第一の高周波電源は、40MHz以上の高周波を供給するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項10記載の発明は、処理チャンバーの下面板に固定された基板ホルダーの上に処理対象物としての基板を載置することで基板を処理チャンバー内の所定位置に配置し、処理チャンバー内を排気系によって排気するとともに、処理チャンバー内に所定のガスをガス導入系によって導入し、導入されたガスのプラズマをプラズマ源により処理チャンバー内にプラズマを形成することで基板を処理するプラズマ方法であって、
プラズマは、処理チャンバーの側壁部分を構成するようにして設けられた側壁電極に第一の高周波電源が高周波電力を供給することで形成されるものであり、第一の高周波電源は、電子のトラップ効果によってプラズマ均一性の圧力依存性が解消する程度の周波数の高周波電力を側壁電極に供給するものであり、
処理チャンバーの下面板に対向した上面板の側には基板は配置されておらず、前記電子のトラップ効果を、この上面板と側壁電極との間で生じさせるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項11記載の発明は、上記請求項10の構成において、前記側壁電極は、基板ホルダー上に載置された基板と上面板との間において上面板に近い側の位置にしているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項12記載の発明は、処理チャンバー内に設けられた基板ホルダーに基板を配置して処理チャンバー内の所定位置に基板を位置させ、処理チャンバー内を排気系によって排気するとともに、処理チャンバー内に所定のガスをガス導入系によって導入し、導入されたガスのプラズマをプラズマ源により処理チャンバー内にプラズマを形成することで基板を処理するプラズマ方法であって、
プラズマは、処理チャンバーの側壁部分を構成するようにして設けられた側壁電極に第一の高周波電源が高周波電力を供給することで形成されるものであり、第一の高周波電源は、電子のトラップ効果によってプラズマ均一性の圧力依存性が解消する程度の周波数の高周波電力を側壁電極に供給するものであり、
基板ホルダーに第二の高周波電源により高周波電力を供給することで基板に自己バイアス電圧を生じさせながら行うという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項13記載の発明は、上記請求項10、11又は12の構成において、前記第一の高周波電源が供給する高周波の周波数は20MHz以上であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項14記載の発明は、上記請求項10乃至13いずれかの構成において、前記第一の高周波電源が供給する高周波電力の周波数は40MHz以上であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項15記載の発明は、上記請求項10乃至14いずれかの構成において、前記側壁電極とアースとの間にプラズマ制御用コンデンサを設けることで前記側壁電極が直流的に接地されないようにし、プラズマ制御用コンデンサによりプラズマ電位の正方向へのシフトを抑制しながら行うという構成を有する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の実施形態のプラズマ処理装置の構成を示した正面断面概略図である。この図1に示す装置は、内部に処理対象物としての基板9が配置される処理チャンバー1と、処理チャンバー1内を排気する排気系4と、処理チャンバー1内に所定のガスを導入するガス導入系5と、処理チャンバー1内にプラズマを形成するプラズマ源8とを備えている。
【0028】
まず、処理チャンバー1は、円筒状の容器であり、上面板11と下面板12で上下が塞がれて気密な構造となっている。排気系4は、ターボ分子ポンプ等の真空ポンプを備えており、処理チャンバー1内を10-5Torr程度まで排気できるよう構成されている。尚、上面板11及び下面板12はステンレス製であり、電気的には接地されている。
【0029】
ガス導入系5は、プラズマ処理に応じたガスを処理チャンバー1内に導入できるよう構成されている。例えば、プラズマ処理としてドライエッチングを行う場合、C48等のフッ素系ガスをキャリアガスとしての水素ガスに混合して導入するよう構成される。ガス導入系5は、これらのガスを溜めた不図示のガスボンベと、ガスボンベと処理チャンバー1とを繋ぐ配管上に設けた流量調整器51やバルブ52等から構成されている。
【0030】
また、上面板11には、処理チャンバー1内にガスを吹き出すガス吹き出し部13が設けられている。具体的には、処理チャンバー1の上面板11の中央部分にはガス導入口110が設けられ、このガス導入口110にガス導入系5の配管の終端が気密に接続されている。
そして、上面板11とともにガス溜まりを形成するようにしてガス吹き出し板131が上面板11の下側に設けられている。上面板11とガス吹き出し板131とは平行であり、ガス導入口110から導入されたガスは、両者の間に溜まるようになっている。
ガス吹き出し板131は、ガス吹き出し孔132を均等に有する。上面板11とガス吹き出し板131との間に溜まったガスは、このガス吹き出し孔132から均一に吹き出して下側のプラズマ形成空間に導入されるようになっている。
【0031】
ガス吹き出し孔132の設け方は、多少工夫を要する。一例としては、円形の小さな孔を全て等間隔に設けてもよいが、これだとガス導入口110の直下の部分から多くガスが吹き出す傾向がある。従って、ガス導入口110の直下の部分ではガス吹き出し孔132の間隔を長くとり(開口率を小さくし)、周辺部分で間隔を短く(開口率を大きく)するようにするとよい。いずれにしても、各ガス吹き出し孔132から吹き出すガスの量が、基板9に平行な面において均一になるように導入することが重要である。
ガス吹き出し孔132の構成について、数値を挙げて具体例を示すと、例えば、処理チャンバー1の中心軸から半径50mm程度の領域では開口率0.01%程度、半径50mmから150mm程度の領域では開口率0.1%程度にするとよい。
【0032】
本実施形態の装置の大きな特徴を成すプラズマ源8は、処理チャンバー1の側壁部分を構成するようにして設けられた側壁電極81と、この側壁電極81に高周波電力を供給する高周波電源82とより主に構成されている。
図1に示すように、処理チャンバー1の側壁部分は、側壁電極81と、この側壁電極81を挟んで上下に設けられた一対の絶縁体14,15と、下面板12の周縁から上方に延びるチャンバー側壁16とから構成されている。尚、チャンバー側壁16には、基板9の出し入れの際に開閉されるゲートバルブ17が設けられている。側壁電極81は、例えば高さ100mm、内径450mm、外径470mmの円筒状である。側壁電極81は、アルミニウム製である。
【0033】
また、側壁電極81の内側には、側壁電極81の内側面を覆うようにしてシールド83が設けられている。このシールド83は、側壁電極81と同心の円筒状であり、側壁電極81の内側面に接触して設けられている。このシールド83は、基板9の表面を汚損しない材質具体的にはシリコンで形成されている。
本実施形態では、基板9としてシリコン半導体ウェーハが想定されているので、シールド83の材料としては、シリコンの他、炭化珪素や窒化珪素等でもよい。この他、基板9の材質によっては、カーボン、石英、アルミナ又は窒化アルミニウム等も採用できる。
【0034】
本実施形態では、後述するように側壁電極81は直流的には接地されていないが、図9に示すように直流的に接地するようにすると、プラズマ中のイオンが側壁電極81に向かって飛行することが抑制できる。しかしながら、この場合でも、イオンが自由な運動によって側壁電極81に向かうことは充分あり、シールド83がないと、側壁電極81がスパッタされることがあり得る。この場合、スパッタされた側壁電極81の材料が基板9に達すると、基板9を汚損したりプラズマ処理の品質を低下させたりする問題がある。シールド83は、このような問題を効果的に解消している。
【0035】
高周波電源82としては、本実施形態では、発振周波数が40MHzで、出力が0〜3kW程度の範囲で調整できるものが使用されている。高周波電源82と側壁電極81とを繋ぐ同軸ケーブル等の高周波線路には整合器86が設けられており、側壁電極81に印加する高周波のインピーダンスマッチングが行われている。
【0036】
また、側壁電極81は、図9に示す装置とは異なって直流的に接地されてはおらず、プラズマ電位制御用コンデンサ87を介して接地されている。これは、プラズマ電位の正方向へのシフトを抑えて、局所的な異常放電を防止するためである。
即ち、図9に示す装置のように側壁電極81が直流的に接地されている場合、側壁電極81は、接地電位を中心に正負に振れる電位変化となる。この場合、移動の極めて大きな電子は正の半周期において多く側壁電極81に入射するのに対し、負の半周期においては移動度の小さな正イオンはあまり側壁電極81に入射しない。この結果、プラズマ形成空間で電子が相対的に少なくなり、プラズマ電位は正の方向にシフトする。しかし、プラズマ電位が正方向にシフトすると、側壁電極81に入射する電子にとっては逆電界が大きくなるので、側壁電極81への電子の入射が抑制される。従って、側壁電極81への電子と正イオンの入射量のバランスが取れた状態で、プラズマ電位の正方向へのシフトは止まり、平衡に達する。
【0037】
このようにプラズマ電位が正方向にシフトすると、接地電位に保たれる上面板11や下面板12とプラズマとの間の電界が大きくなる。一方、上面板11や下面板12の内側面には、汚れ等の原因で絶縁物が付着している場合がある。この絶縁物は、上記プラズマと上面板11等との間の高い電界によってチャージアップされる。そして、このチャージアップが高くなると、絶縁物には時として絶縁破壊が生じ、スパーク等の異常放電が生ずることがある。
【0038】
しかしながら、本実施形態のようにプラズマ電位制御用コンデンサ87を側壁電極81と接地部との間に設けておくと、上述のようなプラズマ電位の正方向へのシフトが抑制され、異常放電の発生が防止できる。つまり、プラズマ電位制御用コンデンサ87があるために、側壁電極81に入射した電子はそのまま接地部に流れることはなく、側壁電極81の電位を下げるよう作用する。しかし、側壁電極81の電位が下がると、側壁電極81に入射する電子にとっては逆向きの電界がきつくなるので、電子の入射が抑制される。このため、電子と正イオンの入射量をバランスを取ろうとしてプラズマ電位が正方向にシフトするのが抑制され、プラズマ電位は低い値に維持される。
【0039】
また、側壁電極81の外側には、上下に二つの円環状の磁石84が設けられている。この磁石84は、その内側面が互いに異なる磁極になっている。この結果、側壁電極81の内側に処理チャンバー1の中心軸に向けて膨らんだアーチ状の磁力線85が設定されるようになっている。
【0040】
また、上下一対の絶縁体14,15は、側壁電極81と同じ径の円筒状である。これら絶縁体14,15は、アルミナ等の絶縁材料で形成されている。また、上下の絶縁体14,15と側壁電極81との接触部分及び下側の絶縁体15とチャンバー側壁16との接触部分には、Oリング等の封止部材が設けられており、気密構造を確保している。
【0041】
本実施形態の装置は、処理チャンバー1内の所定位置に基板9を配置するための基板ホルダー2を備えている。具体的には、処理チャンバー1の下面板12の中央には比較的大きな開口が設けられ、この開口を気密に塞ぐようにして基板ホルダー2が設けられている。
基板ホルダー2は、上面に基板9が載置されるホルダー本体21と、基板9が載置されていないホルダー本体21の上面の領域を覆うカバー22と、ホルダー本体21の周囲を覆うとともに処理チャンバー1の下面板12に接触している絶縁ブロック23とから主に構成されている。
【0042】
ホルダー本体21は、ステンレス等の金属製である。このホルダー本体21には、基板バイアス用電源24が接続されている。基板バイアス用電源24は、本実施形態では、1.6MHzの高周波を1kW程度の電力でホルダー本体21に供給するよう構成されている。
【0043】
尚、基板バイアス用電源24とホルダー本体21とを繋ぐ高周波線路には、基板バイアス用コンデンサ25と整合器26とが設けられている。基板バイアス用コンデンサ25は、高周波とプラズマの相互作用により基板9に自己バイアス電圧を生じさせるためのものである。また、整合器26は、インピーダンスマッチングを行って反射波を低減させるためのものである。
【0044】
上述したプラズマ源8によってプラズマが形成されている際、基板バイアス用電源24が整合器26及び基板バイアス用コンデンサ25を介して高周波電力をホルダー本体21に供給すると、プラズマ中の正イオンや電子が周期的に基板9に引き寄せられる。この場合、移動度の大きな電子は正の半周期において多く基板9に引き寄せられ基板9の電位を下げるが、負の半周期においては正イオンは移動度が低いので基板9にあまり引き寄せられず基板9の電位はあまり上がらない。このため、基板9の電位は、高周波の電位変化に負の直流電圧を重畳したような電位変化になる。そして、この負の直流電圧の部分は自己バイアス電圧と呼ばれる。
自己バイアス電圧は、プラズマ中から正イオンを効率良く引き出すのに利用される。プラズマ中から引き出された正イオンは基板9に入射し、プラズマ処理の効果を高めるのに利用される。
【0045】
また、基板9の周囲に置かれたカバー22は、基板9が載置されていないホルダー本体21の上面の領域に対するエッチングや薄膜堆積を防止したりするものである。ホルダー本体21の上面が不必要にエッチングされたり上面に不必要に薄膜が堆積したりすると、処理チャンバー1内にパーティクルを生じさせ、基板9を汚損する原因となり易い。カバー22は、この問題を防止している。
尚、カバー22がエッチングされる場合は、カバー22は、エッチングされても問題のない材料例えば基板9と同一の材料で形成されたり、アルマイト処理等の耐エッチング化する表面処理が施される。また、カバー22は必要に応じて交換容易に設けられ、カバー22がエッチングされて薄くなったり、又は、カバー22に所定量の薄膜が堆積した場合に、新品のものと交換される。
【0046】
絶縁ブロック23は、基板ホルダー2の側面にプラズマが回り込んで放電が不必要に生じることがないようにするものである。また、絶縁ブロック23は、接地された下面板12とホルダー本体21との間に介在し、両者を電気的に絶縁している。
【0047】
尚、基板ホルダー2には、基板9の温度を調節する温度調節機構が必要に応じて設けられる。例えば、基板9を所定温度に加熱して当該温度を維持する場合、ホルダー本体21内にジュール熱を発生させるヒータを設け、基板9の温度を熱電対等で測定してこのヒータを制御するよう構成される。また、基板9を冷却して所定温度に維持する場合、ホルダー本体21内に冷媒流通路を設け、この冷媒流通路に所定温度に維持された冷媒を通して基板9の冷却を行う。
【0048】
次に、上記構成に係る本実施形態のプラズマ処理装置の動作について説明する。以下の説明は、プラズマ処理方法の発明の実施形態の説明でもある。
まず、ゲートバルブ17を介して処理チャンバー1に気密に隣接された不図示のロードロックチャンバー内に基板9を配置し、ロードロックチャンバー及び処理チャンバー1を所定の圧力まで排気する。ゲートバルブ17を開けて基板9を処理チャンバー1内に搬入し、基板ホルダー2上に配置する。
【0049】
ゲートバルブ17を閉じた後、ガス導入系5を動作させ、所定のガスを所定の流量で処理チャンバー1内に導入する。排気系4を制御して処理チャンバー1内の圧力を所定の値に維持しながら、プラズマ源8を動作させる。即ち、高周波電源82を動作させて整合器84を介して側壁電極81に高周波電力を供給する。並行して基板バイアス用電源24を動作させ、基板9に自己バイアス電圧を生じさせる。
【0050】
側壁電極81に供給された高周波電力によって基板9の上方のプラズマ形成空間に高周波電界が設定され、導入されたガスに高周波エネルギーが与えられてプラズマが形成される。そして、プラズマの作用によって基板9に所定の処理が施される。この際、基板9に生じた自己バイアス電圧によってプラズマから正イオンが引き出され、処理に利用される。
【0051】
尚、上下一対の磁石84が設定する磁力線85は、後述するように電界の向きと一部が直交している。このため、電磁界が直交した放電即ちマグネトロン放電が達成される。マグネトロン放電では、電子がドリフト運動しながら中心軸の回りを周状に飛行し、この電子の作用によって中性電子のイオン化が効率良く行われ、高密度プラズマの形成に貢献する。
【0052】
処理の具体例について説明すると、例えば基板9がシリコン半導体ウェーハであり、プラズマ処理が基板9の表面の酸化シリコンのエッチングである場合、C48等の弗化炭素系ガスが使用される。弗化炭素系ガスのプラズマ中では、弗素や弗化炭素の活性種やイオンが多く生成され、この活性種やイオンの作用により酸化シリコンがエッチングされる。この際、自己バイアス電圧によってイオンは効率良く基板9に入射し、エッチングの効率が高まる。尚、プラズマCVDを行う場合にも、基板9に入射するイオンのエネルギーが薄膜堆積に利用され、成膜速度が向上したり、膜質が向上したりする効果がある。
【0053】
このようなプラズマ処理を所定時間行った後、基板バイアス用電源24、プラズマ源8及びガス導入系5の動作を停止し、処理チャンバー1内を再度排気する。その後、ゲートバルブ17を開け、ロードロックチャンバーを経由して基板9を大気側に取り出す。
【0054】
上記構成及び動作に係る本実施形態のプラズマ処理装置では、電子のトラップ効果によってプラズマ均一性の圧力依存性が解消しており、圧力によることなく常に均一性の高いプラズマが得られるようになっている。以下、この点を詳しく説明する。
【0055】
図2は、図1の装置を動作させた際に観測されたプラズマのイオン電流密度を示した図である。この図2に示した動作例では、側壁電極81に供給した高周波電力は40MHzで1kWである。また、図2の横軸は、処理チャンバー1内における位置、より正確には、処理チャンバー1の中心軸に垂直な面内での位置(径方向位置)である。図10の横軸の0は、処理チャンバー1の中心軸上の位置を示す。
図10とこの図2とを比べると良く分かる通り、本実施形態の装置では、1mTorrの場合も10mTorrの場合も、イオン電流密度は処理チャンバー1内の径方向で非常に高い均一性を示している。つまり、図10に示されたようなイオン電流密度分布の均一性の圧力依存性が解消している。
【0056】
上記プラズマ均一性の圧力依存性解消の原因は、以下のように考えられる。即ち、前述したように、図9に示す装置では、プラズマは、処理チャンバー1の中心軸から離れた誘電体窓61の内側面付近に当初形成され、処理チャンバー1の中心軸に向けて拡散する。この場合、圧力が高くなると、空間に多数のガス分子が存在するため、プラズマはすぐにガス分子と衝突してエネルギーを失い、再結合して消滅する。従って、プラズマは中心軸に向けて拡散しづらく、誘電体窓61の内側面付近に留まる。つまり、プラズマが均一になるかどうかは、プラズマの拡散があるかどうかにかかっており、従って、プラズマの均一性は圧力に依存してしまう。図10に示された10mTorrでのイオン電流密度の不均一性は、これが原因である。
【0057】
しかしながら、本実施形態のように高い周波数の高周波を使用すると、プラズマ形成空間における電子のトラップ効果が大きくなる。この電子のトラップ効果によって、側壁電極81の内側面から離れた領域でもプラズマが盛んに形成されるようになる。この結果、図2に示すように、圧力が高くなってもプラズマは均一に形成され、プラズマ均一性の圧力依存性は解消される。
【0058】
上記の点を図3及び図4を使用してさらに詳しく説明する。まず、図3は、図1の装置における電界の説明図である。
図1に示す装置において、側壁電極81に高周波電圧が印加されると、側壁電極81によって処理チャンバー1内に高周波電界が設定される。図3は、処理チャンバー1内の瞬時的な電界の状態を示したものであり、側壁電極81の電位が例えば負に振れている際の電界の状態を示したものである。
【0059】
高周波電圧が印加される側壁電極81と、常に接地電位に保たれる上面板11及び下面板12との間には、図3に示すような電気力線80で表される電界が設定される。そして、この電界は、側壁電極81に印加される高周波の周期に従って周期的に向きが変化する。プラズマを構成する電子は、この周期的に変化する電界にトラップされ、プラズマ形成空間を広く行ったり来たりしながらプラズマ形成空間に留まる。
【0060】
この点を図4を使用してさらに詳しく説明する。図4は、電子のトラップ効果についての説明図である。図4では、説明を簡単にするため、側壁電極81と上面板11又は下面板12(以下、上面板11等)との間の電界を平行平板電極の場合に置き換えて図示している。
【0061】
図4に示すように、側壁電極81の電位が負の側に振れているとき、実線で示すような電界が側壁電極81と上面板11等との間に設定される。側壁電極81の内側面の付近に存在する電子eは、この電界によって加速されて上面板11等に向けて飛行する。この場合、高周波の周波数を適当な値に選定すると、電子eが上面板11に達する前に側壁電極81の電位は正に振れ、図4に点線で示すような電界が設定される。上面板11等に向かって飛行していた電子eは、この点線で示すような逆向きの電界によって引き戻され、逆に側壁電極81に向かって飛行するようになる。そして、さらに半周期が経過して実線で示すような電界に戻ると、側壁電極81に向かっていた電子eは再び反転して上面板11等に向かうようになる。
尚、前述したように、磁石84による磁力線85と電界(電気力線80)とは一部で直交している。従って、電子の一部はマグネトロン運動しながら、上記のように飛行する。具体的には、ドリフト運動しながら処理チャンバー1の中心軸の回りを旋回し、中心軸に近づいたり、中心軸から遠ざかったりする。
【0062】
このように、側壁電極81と上面板11等との間隔に合わせて高周波の周波数を適当な値に選定すると、電子は側壁電極81と上面板11等との間を行ったり来たりしながら留まるようになる。このような現象を、本明細書では、電子のトラップ効果と呼んでいる。
電子がプラズマ形成空間の広い領域でトラップされると、プラズマ形成空間の広い領域で中性ガス分子のイオン化が生ずるので、プラズマはプラズマ形成空間の広い領域で形成される。この結果、プラズマはプラズマ形成空間の広い領域にわたって均一になる。このプラズマ均一性は、プラズマの拡散の結果ではなく、プラズマ形成空間の広い領域に電子が行き渡る結果であるので、圧力に対する依存性はない。図2に示された1mTorr及び10mTorr双方での高いプラズマ均一性は、上記電子のトラップ効果によるものである。
【0063】
尚、前述した通り、本実施形態では、側壁電極81とアーチ状の磁力線85との間に電子が閉じ込められる。従って、上記電子のトラップ効果は、閉じこめられなかった他の電子がプラズマ形成空間の広い領域でトラップされるという意味である。
【0064】
高周波の周波数をどの程度の値に選定すると上記電子のトラップ効果が充分得られるかは、上記側壁電極81と上面板11等との間隔の他、電子の移動速度にも影響される。電子の移動速度は、電子温度に関連し、装置の動作条件としては投入する高周波電力の大きさが影響する。しかし、電子のトラップ効果に最も影響を与えるのは、上記交番電界の周期即ち周波数である。
【0065】
図5は、高周波の周波数とプラズマ均一性の圧力依存性との関係を示した図である。図5の縦軸であるプラズマ均一性は、以下の式に従って算出されている。即ち、プラズマ均一性は、基板9に対するプラズマ処理の均一性の問題であるので、設定されたプラズマ形成空間における基板9に平行な面内でのプラズマの均一性である。
より具体的には、図2に示す場合では、側壁電極81の内側面の付近において観測されたイオン電流密度の最大値をAとし、それよりも中心軸よりの位置で観測されたイオン電流密度の最小値Bとすると、プラズマ均一性は、(A−B)/{(A+B)/2}×100(%)で表現される。
尚、「プラズマ形成空間」の定義であるが、プラズマが形成される空間領域として予定された空間と表現することができる。プラズマ形成空間は、少なくとも、基板9の大きさと同等以上の断面積を持った空間である。
【0066】
図5から分かるように、図9の装置で使用された13.56MHzの周波数の場合、圧力が5mTorrを越えると徐々にプラズマ均一性は悪くなり、10mTorrでは、50%にまで達してしまう。しかし、本実施形態の装置のように40MHzの周波数を使用すると、図5に示す通り、プラズマ均一性は50mTorrを越えても±5%程度以下に抑えられる。発明者の実験によれば、20MHz以上の周波数を使用すると、プラズマ均一性は実用上許容範囲である±7%以下に抑えられる。尚、この際の処理チャンバー1の寸法は、以下の通りである。
側壁電極81:内径450mm高さ100mm
側壁電極81から上面板11までの距離(図1のd1):20mm
側壁電極81から下面板12までの距離(図1のd2):100mm
チャンバー側壁16の高さ(図1のd3):220mm
【0067】
このように、本実施形態の装置では、電子のトラップ効果によってプラズマ均一性の圧力依存性を解消させているので、広い圧力範囲にわたって均一なプラズマを得ることができる。このため、処理圧力を自由に選定しながら均一性の高いプラズマ処理を基板9に施すことができる。
また、プラズマの拡散によることなくプラズマ均一性の向上を達成するので、プラズマ密度も図9に示す装置に比べ大きく向上する。従って、処理効率の点でも従来に比べて改善される。
【0068】
尚、側壁電極81には、基板9と同様に、負の自己バイアス電圧が生じる。しかし、プラズマ密度が高くなるとプラズマ中に大きな高周波電流が流れ、誘導性結合が達成されている場合、この電流により誘導されて側壁電極81にも大きな高周波電流が流れる。このため、一定電力の下では、側壁電極81に生じる自己バイアス電圧は小さくなる。この結果、シールド83(シールド83が無い場合は側壁電極81)のスパッタエッチングの問題も、本実施形態の装置では抑制されている。
【0069】
また、本実施形態の装置は、処理チャンバー1内にガスを導入する実用的な構成を提供している。即ち、図9の装置が開示された文献には、ガス導入に関する構成は説明されていない。高いプラズマ均一性のためには、プラズマ形成空間に均一にガスを導入することが重要であるが、本実施形態の装置は、これを達成する好適な構成を提供している。
【0070】
さらに、基板9の表面を汚損しない材料で形成されたシールド83が側壁電極81の内側面を覆うようにして設けられている構成は、プラズマ処理の品質を向上させるのに大きく貢献している。例えば、基板9の種類やプラズマ処理の内容によっては側壁電極81自体を「基板の表面を汚損しない材料」で構成することが難しい場合がある。絶縁膜を形成するプラズマ処理等は、この典型的な例である。この場合、シールド83を設けることによって、導電体で側壁電極81を形成しつつも、導電体の混入による絶縁膜の汚損が好適に防止される。
【0071】
次に、本願発明の他の実施形態について説明する。図6は、本願発明の他の実施形態の要部の構成を示した正面断面概略図である。
この図6に示す実施形態の装置では、処理チャンバー1の中心軸方向に二つのアーチ状の磁力線85が並んで設定されるよう構成されている。即ち、側壁電極81の外側には、図6に示すように三つの磁石84が設けられている。各々の磁石84は円環状であり、処理チャンバー1と同軸上に設けられている。三つの磁石84のうち、真ん中の磁石84の内側面の磁極と上下の磁石84の内側面の磁極とは互いに異なるものになっている。このため、図6に示すように、二つのアーチ状の磁力線85が上下に並んで設定されるようになっている。尚、この二つの磁力線85も処理チャンバー1の中心軸の回りに周状に設定される。
【0072】
この実施形態の装置では、三つの磁石84を使用しているので、図1の実施形態の場合に比べて磁束密度が高くなり、上記電子の閉じ込め効果が向上する。特に、側壁電極81の高さが高くなった場合には、このように多くの磁石84を使用することは、磁束密度の低下が防止できるので好適である。
尚、中心軸方向に沿って並べる磁力85の数は二つに限定されるものではなく、三つ、四つ又はそれ以上の磁力線85を並べる構成でも良いことは勿論である。この場合、磁力線85の数に応じて磁石84の数も多くすることになる。
また、アーチ状の磁力線が、周方向に隣接された二つの磁石によって設定されるようにしてもよい。この場合は、直方体状の磁石を上下左右に所定間隔をおいて配置し、このような磁石群が側壁電極81の周囲を取り囲んだ構成となる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明した通り、本願の各請求項の発明によれば、電子のトラップ効果によってプラズマ均一性の圧力依存性を解消させているので、広い圧力範囲にわたって均一なプラズマを得ることができる。このため、処理圧力を自由に選定しながら均一性の高いプラズマ処理を基板に施すことができる。
また、請求項5又は6の発明によれば、上記各効果に加え、側壁電極の内側にシールドが設けられているので、側壁電極のスパッタが防止され、プラズマ処理の品質をさらに向上させることができる。
また、請求項の発明によれば、上記各効果に加え、直交電磁界によって電子をマグネトロン運動させることができ、この結果、プラズマ形成効率を向上させることが可能になる。
また、請求項の発明によれば、上記請求項の効果において、磁束密度を高くして電子のマグネトロン運動をより効率よく行わせることで、プラズマ形成効率をさらに向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態に係るプラズマ処理装置の構成を示す正面断面概略図である。
【図2】図1の装置を動作させた際に観測されたプラズマのイオン電流密度を示した図である。
【図3】図1の装置における電界の説明図である。
【図4】電子のトラップ効果についての説明図である。
【図5】高周波の周波数とプラズマ均一性の圧力依存性との関係を示した図である。
【図6】本願発明の他の実施形態の要部の構成を示した正面断面概略図である。
【図7】従来のプラズマ処理装置の一例を示す図である。
【図8】従来のプラズマ処理装置の一例を示す図である。
【図9】従来のプラズマ処理装置の一例を示す図である。
【図10】図9に示す装置におけるプラズマのイオン電流密度を測定した結果を示した図である。
【符号の説明】
1 処理チャンバー
11 上面板
12 下面板
13 ガス吹き出し部
131 ガス吹き出し板
132 ガス吹き出し孔
14 絶縁体
15 絶縁体
2 基板ホルダー
21 ホルダー本体
22 カバー
23 絶縁ブロック
24 基板バイアス用電源
4 排気系
5 ガス導入系
8 プラズマ源
81 側壁電極
82 高周波電源
83 シールド
84 磁石
85 磁力線
9 基板

Claims (15)

  1. 内部に処理対象物としての基板が配置される処理チャンバーと、処理チャンバー内の所定位置に基板を配置するよう設けられた基板ホルダーと、処理チャンバー内を排気する排気系と、処理チャンバー内に所定のガスを導入するガス導入系と、処理チャンバー内にプラズマを形成するプラズマ源とを備えたプラズマ処理装置であって、
    プラズマ源は、処理チャンバーの側壁部分を構成するようにして設けられた側壁電極と、側壁電極に接続された第一の高周波電源とを有し、
    基板ホルダーには、基板に自己バイアス電圧を生じさせるための高周波電力を供給する第二の高周波電源が接続されており、
    第一の高周波電源は、電子のトラップ効果によってプラズマ均一性の圧力依存性が解消する程度の周波数の高周波電力を側壁電極に供給するものであることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 内部に処理対象物としての基板が配置される処理チャンバーと、処理チャンバー内の所定位置に基板を配置するよう設けられた基板ホルダーと、処理チャンバー内を排気する排気系と、処理チャンバー内に所定のガスを導入するガス導入系と、処理チャンバー内にプラズマを形成するプラズマ源とを備えたプラズマ処理装置であって、
    プラズマ源は、処理チャンバーの側壁部分を構成するようにして設けられた側壁電極と、側壁電極に高周波電力を供給する第一の高周波電源とを有し、第一の高周波電源は、電子のトラップ効果によってプラズマ均一性の圧力依存性が解消する程度の周波数の高周波電力を側壁電極に供給するものであり、
    前記基板ホルダーは、前記処理チャンバーの下面板に固定されており、前記基板がこの基板ホルダーの上に配置されるようになっており、
    前記側壁電極は、基板ホルダー上に配置された基板と上面板との間において上面板に近い側の位置に設けられているとともに、側壁電極と上面板との間で前記電子のトラップ効果が生ずる位置に設けられていることを特徴することを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 前記第一の高周波電源は、20MHz以上の周波数の高周波電力を前記側壁電極に供給するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記側壁電極は、プラズマ電位の正方向へのシフトを抑えるプラズマ制御用コンデンサを介してアースに接続されていて直流的に接地されていないことを特徴とする請求項1、2又は3記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記側壁電極の内側には、前記側壁電極の内側面を覆うようにしてシールドが設けられており、このシールドは、基板の表面を汚損しない材料で形成されていることを特徴する請求項1乃至4いずれかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記シールドは、シリコン、カーボン、炭化珪素、窒化珪素、石英、アルミナ又は窒化アルミニウムのいずれかで形成されていることを特徴とする請求項記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記側壁電極の内側に前記処理チャンバーの中心軸に向けて膨らんだ磁力線を設定する磁石を有することを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記磁石は、前記処理チャンバーの中心軸方向に沿って複数のアーチ状の磁力線を並べて設定するものであることを特徴とする請求項記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記第一の高周波電源は、40MHz以上の高周波を供給するものであることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載のプラズマ処理装置。
  10. 処理チャンバーの下面板に固定された基板ホルダーの上に処理対象物としての基板を載置することで基板を処理チャンバー内の所定位置に配置し、処理チャンバー内を排気系によって排気するとともに、処理チャンバー内に所定のガスをガス導入系によって導入し、導入されたガスのプラズマをプラズマ源により処理チャンバー内にプラズマを形成することで基板を処理するプラズマ方法であって、
    プラズマは、処理チャンバーの側壁部分を構成するようにして設けられた側壁電極に第一の高周波電源が高周波電力を供給することで形成されるものであり、第一の高周波電源は、電子のトラップ効果によってプラズマ均一性の圧力依存性が解消する程度の周波数の高周波電力を側壁電極に供給するものであり、
    処理チャンバーの下面板に対向した上面板の側には基板は配置されておらず、前記電子のトラップ効果を、この上面板と側壁電極との間で生じさせることを特徴とするプラズマ処理方法。
  11. 前記側壁電極は、基板ホルダー上に載置された基板と上面板との間において上面板に近い側の位置にしていることを特徴することを特徴とする請求項10記載のプラズマ処理方法。
  12. 処理チャンバー内に設けられた基板ホルダーに基板を配置して処理チャンバー内の所定位置に基板を位置させ、処理チャンバー内を排気系によって排気するとともに、処理チャンバー内に所定のガスをガス導入系によって導入し、導入されたガスのプラズマをプラズマ源により処理チャンバー内にプラズマを形成することで基板を処理するプラズマ方法であって、
    プラズマは、処理チャンバーの側壁部分を構成するようにして設けられた側壁電極に第一の高周波電源が高周波電力を供給することで形成されるものであり、第一の高周波電源は、電子のトラップ効果によってプラズマ均一性の圧力依存性が解消する程度の周波数の高周波電力を側壁電極に供給するものであり、
    基板ホルダーに第二の高周波電源により高周波電力を供給することで基板に自己バイアス電圧を生じさせながら行うことを特徴とするプラズマ処理方法。
  13. 前記第一の高周波電源が供給する高周波の周波数は20MHz以上であることを特徴とする請求項10、11又は12記載のプラズマ処理方法。
  14. 前記第一の高周波電源が供給する高周波電力の周波数は40MHz以上であることを特徴とする請求項10乃至13いずかに記載のプラズマ処理方法。
  15. 前記側壁電極とアースとの間にプラズマ制御用コンデンサを設けることで前記側壁電極が直流的に接地されないようにし、プラズマ制御用コンデンサによりプラズマ電位の正方向へのシフトを抑制しながら行うことを特徴とする請求項10乃至14いずれかに記載のプラズマ処理方法。
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