JP3029488B2 - プラズマ放電部材 - Google Patents
プラズマ放電部材Info
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Description
用マイクロ波プラズマドライエッチング装置等でバイプ
状、ベルジャー状又はプレート状で電磁波透過窓として
使用されるプラズマ放電部材に関するものである。
ドライエッチングは、マイクロ波を使用することにより
プラズマを発生し、つくられた非荷電活性粒子非加速イ
オンとウェーハ膜物質の化学反応により膜を削ることに
よりエッチングする方法である。従来は、このプラズマ
放電部材として石英ガラス又は一般的なアルミナセラミ
ックスが使われていた。
マ放電部材はCF4+O2ガス中、マイクロ波透過によ
るプラズマ放電雰囲気での耐食性に問題があった。つま
り、石英ガラスの腐食により発生したパーティクル
(塵)がドライエッチング中のシリコンウェーハ上に沈
着し、ウェーハ不良の原因になると同時に、石英ガラス
製のプラズマ放電部材に腐食による穴があき、短時間で
ライフエンドとなった。
合、赤熱して破損する問題があった。
透過させる性質を持ち、かつプラズマ放電雰囲気中にお
いて使用される放電部材において、Al 2 O 3 が99.9
wt%以上であり、Na 2 OとK 2 Oの総量が150pp
m以下であり、誘電体損(tanδ)が1×10 -3 以下
である高純度多結晶アルミナまたは高純度単結晶アルミ
ナで作られていることを特徴とするプラズマ放電部材を
要旨とする。
放電雰囲気中での耐食性に富む高純度アルミナ部材をプ
ラズマ放電部材として用いることにより、シリコンウェ
ーハに影響を与えるパーティクル(塵)の発生を抑制
し、かつ、プラズマ放電部材自体の長寿命化を計る。
クロ波プラズマドライエッチング装置のプラズマ放電機
構の断面図である。プラズマ放電部材1に対して垂直に
設けられた導波部材2を通じてマイクロ波3が放射され
るようになっている。マイクロ波3はプラズマ放電部材
1を透過してプラズマ放電部材内部6に到達するように
なっている。導入ガス5はCF4+O2で、プラズマ放
電部材内部6に導入されると、マイクロ波3によりプラ
ズマ状態になり、活性化され、活性ガス7となってウェ
ーハ処理室4へ送られる。
電部材において、Al2O399.9wt%以上の高純
度の多結晶アルミナまたは単結晶アルミナ製のプラズマ
放電部材を使用した。部材の肉厚は3mmであり、プラ
ズマ放電部材内部へCF4+O2ガスを導入し、部材の
長さ方向中央部の外側より2.5GHzのマイクロ波を
照射した結果、従来の厚さ4mmの石英ガラス製のプラ
ズマ放電部材では部材が20時間で腐食穴が開いたのに
対し、本発明の高純度アルミナ製のプラズマ放電部材で
は500時間経過しても腐食の進行が見られないものが
あった。
的性質は、文献『セラミック入門第2版』(Intro
duction to Ceramic Second
Edition)第879〜938頁に述べられてい
るように、粒界のガラス質部分が誘電体損に対して大き
く寄与しているため、低損失のセラミックスを得るには
ガラス相の生成を注意深く制御する必要がある。
不純物は避ける必要があり、不純物総量の規制は重要で
ある。特に、その不純物成分中でガラス相を形成しやす
く、また、電荷のチャージによりイオンとして動きやす
く、自己発熱の要因となるNa2O、K2O等のアルカ
リ金属成分は極力さける必要がある。誘電体損(tan
δ)によって消費されるエネルギーは、材料の局所的な
発熱、高温化を招き、材料の割れ、腐食等の発生ならび
に悪化へと結びつく。
K2O)の総量を150ppm以下に規制することが好
ましい。
−3(2.45GHz)以下にすることが好ましい。
2O)の総量を150ppm以下にし、かつ常温におけ
る誘電体損(tanδ)を1×10−3以下にすること
が好ましい。
下させる最も大きな要因として気孔の存在が上げられ、
プラズマ放電部材に使われる材料としてはより緻密質で
あることが望まれる。本発明においてもかさ密度3.9
5(g/cm3)以上にすることが望ましい。
ナまたは高純度単結晶アルミナで作り、アルカリ金属
(Na2O、K2O)の総量を150ppm以下に規制
し、かつ誘電体損(tanδ)を1×10−3以下にす
ることによって、化学的耐食性に格段に優れたプラズマ
放電部材を得ることができる。
多結晶アルミナ製で、アルカリ金属(Na2O、K
2O)の総量および誘電体損(tanδ)を許容値の範
囲内で種々に変化させたプラズマ放電部材の実施例1〜
5と、高純度単結晶アルミナ製のプラズマ放電部材の実
施例6を説明する。
0部と、硫酸マグネシウム7水塩0.5部と、バインダ
ーとしてPVA(ポリビニルアルコール)1部を混合
し、スリップにする。この場合、硫酸マグネシウム7水
塩は粒成長抑制剤である。スリップにした原料は、スプ
レードライヤーで乾燥して造粒する。この造粒粉をアイ
ソスタティックプレスにより例えば1トン/cm2の圧
力でバイプ状に成形し、これを所定の形状に研削加工す
る。得られた加工体は、例えば外径X内径X長さが約5
5mX45mmX1200mmになっている。これを1
100℃で仮焼成してバインダーを飛散させた後、水素
雰囲気中18000℃で6時間焼成を行い、パイプ状の
高純度多結晶アルミナを得る。
のプラズマ放電部材の比較例11と、多結晶アルミナ製
で、アルカリ金属(Na2O、K2O)の総量および誘
電体損(tanδ)を許容値の範囲外で種々に変化させ
たプラズマ放電部材の比較例2〜5を説明する。それら
の特性を表1に示す。
は、偏光ゼーマン原子吸光光度法により化学分析した。
また、誘電体損(tanδ)は、2.5GHz、室温で
の測定値である。パーティクル発生比はシリコンウェー
ハ上に付着するパーティクル(塵)をパーティクルカウ
ンターでカウントし、その数量を対比したものである。
それらの結果を表1に示す。
電部材では、CF4+O2ガス中でのプラズマ雰囲気に
よる耐食性に問題があり、8時間でパーティクル(塵)
の発生が見られてシリコンウェーハの歩留まり低下とな
り、最終的には20時間で部材が破壊し、ライフエンド
となった。
が多く、誘電体損(tanδ)の大きいプラズマ放電部
材には赤熱割れが発生しており、使用に耐え難いことが
確認された。比較例5も最終的には割れが生じてライフ
エンドとなった。
製プラズマ放電部材の場合、プラズマ雰囲気中での耐食
性に優れ、パーティクル(塵)の発生も見られなかっ
た。特に実施例4〜6においては、500時間という長
時間にわたって安定してプラズマ放電が可能であった。
さらに高純度単結晶アルミナ製のプラズマ放電部材の実
施例6においては、500時間を経過してもパーティク
ルの発生が見られなかった。
(Na2O、K2O)の総量と誘電体損(tanδ)の
相関をグラフで示したが、この結果と表1の評価結果に
よりアルカリ金属(Na2O、K2O)の総量が150
ppm以下、誘電体損(tanδ)が1×10−3以下
の特性を持つ高純度アルミナ製の部材が本発明のプラズ
マ放電部材として最適であることが確認された。また、
実施例6に示されているように、高純度単結晶アルミナ
(サファイア)製のプラズマ放電部材についても、高純
度多結晶アルミナ製のプラズマ放電部材と同等ないしそ
れ以上の効果が確認されており、プラズマ放電部材とし
て実用が可能であるが、経済コスト的には多結晶アルミ
ナ部材に及ばない。
持ち、かつプラズマ放電雰囲気中において使用される放
電部材において、高純度多結晶アルミナまたは高純度単
結晶アルミナで作られていることを特徴とするプラズマ
放電部材であるため、前記条件下にて化学的耐食性に優
れたプラズマ放電部材を得ることができる。従って、シ
リコンウェーハの歩留まり向上、放電部材の長寿命、連
続運転によるメンテナンス等において、工業的経済効果
が非常に大きい。
として使用する場合も同様な効果が得られる。
ラズマ放電機構の断面図。
損の関係を示す図。
Claims (1)
- 【請求項1】 マイクロ波を透過させる性質を持ち、か
つプラズマ放電雰囲気中において使用される放電部材に
おいて、Al 2 O 3 が99.9wt%以上であり、Na 2
OとK 2 Oの総量が150ppm以下であり、誘電体損
(tanδ)が1×10 -3 以下である高純度多結晶アル
ミナまたは高純度単結晶アルミナで作られていることを
特徴とするプラズマ放電部材。
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1991
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