JP2018203592A - セラミック基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セラミック基板の高い強度を維持しつつ、光の反射率を低下させることができるセラミック基板の製造方法を提供すること。【解決手段】セラミック基板1の製造する場合に、まず、セラミック基板1の原材料を用意した。例えば、アルミナの粉末を80〜99重量%、着色剤のMoO3の粉末を0.6〜0.9重量%、残部を焼結助剤の粉末となるように秤量し、混合して原材料を得た。次に、この原材料に、溶剤や可塑剤を加えて、所定時間にわたり粉砕混合して、セラミックスラリーを作製した。この粉砕によって、D50が0.45μm〜0.7μmで、且つ、D90/D50が1.49以下となるように、セラミックスラリー中の原料粉末の粒度を調整した。次に、このセラミックスラリーを用いてグリーンシートを作製して積層し、その後、積層体を焼成して、セラミック基板1を得た。【選択図】図2
Description
本開示は、例えば電子部品のパッケージ、無線通信モジュール基板、制御回路用基板、半導体検査装置などに利用できるセラミック基板の製造方法に関するものである。
従来より、例えば、液晶ディスプレイを製造するための露光装置では、液晶基板保持盤の表面に液晶基板を載置し、その液晶基板に露光用の照明光を照射したり、アライメントやフォーカス調整のために照明光を照射していた。
ところが、液晶基板は透明又は半透明であるため、液晶基板に照射された光の一部は、液晶基板を透過して、液晶基板保持盤の表面で反射して、再び液晶基板に入射することがあった。
このように、液晶基板に照射光が再度入射すると、例えば、エッチングを行わないレジストの不要な部分が露光して、アライメントやフォーカス調整の精度が低下したり、露光した像と同じ像が液晶基板の下面から入射して二重露光が発生したり、線幅が太くなるようなピンボケが発生する等の問題があった。
この対策として、即ち、液晶基板保持盤の表面における光の反射率を低減するために、液晶基板保持盤の表面に低反射率樹脂膜を形成する等の各種の技術が提案されている(特許文献1参照)。
また、これとは別に、光センサ用の基板、例えば撮像素子であるCMOSを搭載したCMOS基板として、セラミック基板が使用されている(特許文献2参照)。
さらに、近年では、このセラミック基板として、光の反射率の小さな黒色のセラミック基板(例えば黒色パッケージ)が使用されている。
さらに、近年では、このセラミック基板として、光の反射率の小さな黒色のセラミック基板(例えば黒色パッケージ)が使用されている。
つまり、CMOSセンサ等の光センサにおいては、セラミック基板の表面で反射された光(即ち迷光)が、光センサの撮像素子に入射すると、ノイズとなって、精度の高い画像等が得られないので、セラミック基板として、光の反射が少ない黒色のセラミック基板が使用されている。
また、セラミック基板を黒色に着色する成分として、通常、酸化モリブデン(MoO3)が使用されている。具体的には、アルミナ等のセラミック基板の粉末材料に、MoO3粉末(即ち着色剤である色粉)を添加した材料を用いて、黒色のセラミック基板を製造している。
ところで、例えばアルミナを主成分とするセラミック基板の強度を向上させるためには、焼成温度を下げてアルミナ粒子の粒成長を抑制することが考えられるが、焼成温度を下げると、色粉であるMoO3の発色が悪くなるという問題があった。
つまり、焼成温度を例えば1200℃〜1300℃程度に下げると、セラミック基板の強度は向上するものの、MoO3による発色が悪くなって、セラミック基板が白っぽくなり、光の反射率が高くなってしまうという問題があった。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、セラミック基板の高い強度を維持しつつ、光の反射率を低下させることができるセラミック基板の製造方法を提供することにある。
(1)本開示の第1局面は、主成分であるアルミナの粉末と焼結助剤の粉末と着色剤の粉末とを含む原材料を粉砕し、その粉砕した材料を含むグリーンシートを焼成してセラミック基板を製造するセラミック基板の製造方法に関するものである。
このセラミック基板の製造方法では、原材料中に、着色剤として、MoO3を0.6重量%以上含む材料であって、粉砕によって、原材料を、平均粒径D50が0.45μm〜0.7μmで、且つ、粒径の比のD90/D50が1.49以下となるように調整した材料を用いる。
本第1局面では、原材料には、着色剤として、MoO3を0.6重量%以上含むので、焼成の際に発色すること(いわゆるMoブルーに発色すること)が可能である。つまり、焼成温度が低い場合(例えば1200℃〜1300℃)でも、セラミック基板をある程度まで黒色化することができるので、セラミック基板の反射率を低減することができる。
また、本第1局面では、グリーンシートの作製に用いる粉砕された材料として、平均粒径D50(即ちメジアン径)が0.45μm〜0.7μmであって、且つ、粒径の比のD90/D50が1.49以下となるように調整した材料、即ち、平均粒径D50の0.45μm〜0.7μmであるときに、その近傍にて粒径の揃った材料を使用する。
従って、その粉砕した材料を用いて作成したグリーンシートを焼成してセラミック基板を製造する場合には、従来より低い焼成温度(例えば1200℃〜1300℃)で焼成することにより、アルミナの粒成長を抑止して、緻密で強度の高いセラミック基板を製造することができる。つまり、上述のように粉砕した材料を使用して、低い焼成温度で焼成することにより、アルミナ粒子の粒径が小さく且つ粒径の揃ったセラミック基板、即ち、緻密で且つ強度の高いセラミック基板を製造することができる。
また、焼成温度を下げると、着色剤の発色が低下するが、本第1局面では、上述のように粉砕した材料を用いてグリーンシートを作製するので、そのグリーンシートの焼成によって得られたセラミック基板は、アルミナ粒子の粒の揃った(即ち粒径の揃った)緻密な構成となっている。そのため、セラミック基板の表面の凹凸が大きな場合(即ち緻密でない構成)に比べて、表面での乱反射が生じにくい。よって、着色剤の発色が低下しても、光(特に可視光)の反射率が低下するという効果がある。
つまり、本第1局面によれば、セラミック基板の高い強度を維持しつつ、光の反射率を低下させることができるという顕著な効果を奏する。
(2)本開示の第2局面では、原材料中に、MoO3を0.9重量%以下の範囲で含んでいてもよい。
(2)本開示の第2局面では、原材料中に、MoO3を0.9重量%以下の範囲で含んでいてもよい。
本第2局面では、原材料中に、着色剤であるMoO3を0.9重量%以下の範囲で含んでいるので、この着色剤による着色(即ち発色)が可能であるとともに、他のアルミナや焼結助剤の含有量を十分に確保することができる。
(3)本開示の第3局面では、原材料を用いてスラリーを作製し、そのスラリーを用いてグリーンシートを作製する場合に、そのスラリー中の原材料を粉砕する際には、粉砕する時間を制御することによって、D90/D50を1.49以下に調整してもよい。
本第3局面では、スラリー中の原材料を粉砕する際に、粉砕する時間を制御することによって、D90/D50を所望の範囲に容易に調整することができる。
(4)本開示の第4局面では、原材料中に、焼結助剤として、SiO2、MgCO3、BaCO3、CaCO3、MnO2、NbO5のうち、少なくとも1種を含んでいてもよい。
(4)本開示の第4局面では、原材料中に、焼結助剤として、SiO2、MgCO3、BaCO3、CaCO3、MnO2、NbO5のうち、少なくとも1種を含んでいてもよい。
本第4局面では、原材料中に、上述した焼結助剤を添加することにより、焼成の際に十分に焼結を行うことが可能となる。
なお、この焼結助剤としては、SiO2と、MgCO3、BaCO3、CaCO3のうち少なくとも1種と、MnO2、NbO5のうち少なくとも1種と、を用いることが好ましい。
なお、この焼結助剤としては、SiO2と、MgCO3、BaCO3、CaCO3のうち少なくとも1種と、MnO2、NbO5のうち少なくとも1種と、を用いることが好ましい。
<以下に、本開示の構成について説明する>
・グリーンシート(即ちセラミックグリーンシート)の固体成分の材料としては、アルミナと焼結助剤と着色剤(MoO3)とが挙げられる。
・グリーンシート(即ちセラミックグリーンシート)の固体成分の材料としては、アルミナと焼結助剤と着色剤(MoO3)とが挙げられる。
その固体成分における割合(含有量)としては、例えば、アルミナ:80〜99重量%、着色剤:0.6〜0.9重量%、焼結助剤:残部が挙げられる。
・ここで、D50、D90とは、粒度分布において、体積基準で小さい粒子側からの積算値が50%、90%の場合の粒子径(即ち50%径、90%径)を意味する。
・ここで、D50、D90とは、粒度分布において、体積基準で小さい粒子側からの積算値が50%、90%の場合の粒子径(即ち50%径、90%径)を意味する。
なお、ここでは、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%、90%での粒子径(50%径、90%径)を採用している。
次に、本開示のセラミック基板の製造方法の実施形態について説明する。
[1.実施形態]
[1−1.構成]
まず、実施形態のセラミック基板の製造方法によって製造されるセラミック基板について、図1に基づいて説明する。
[1.実施形態]
[1−1.構成]
まず、実施形態のセラミック基板の製造方法によって製造されるセラミック基板について、図1に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態のセラミック基板1は、アルミナを主成分とするアルミナ基板である。
詳しくは、セラミック基板1は、アルミナが80〜99重量%、MoがMoO3換算で0.6〜0.9重量%、残部が焼結助剤の成分から構成されている。
詳しくは、セラミック基板1は、アルミナが80〜99重量%、MoがMoO3換算で0.6〜0.9重量%、残部が焼結助剤の成分から構成されている。
また、セラミック基板1の表面における光の反射率は18〜29%であり、セラミック基板の強度(即ち、JIS R1601の規定による3点曲げ試験による強度)は、545MPa以上である。
なお、焼結助剤としては、例えば、SiO2、MgCO3、BaCO3、CaCO3、MnO2、NbO5のうち、少なくとも1種が用いられる。
[1−2.製造方法]
次に、本実施形態のセラミック基板1の製造方法の概略について、図2に基づいて説明する。
[1−2.製造方法]
次に、本実施形態のセラミック基板1の製造方法の概略について、図2に基づいて説明する。
まず、セラミック基板の材料(原材料)を用意した。
例えば、アルミナの粉末を80〜99重量%、着色剤のMoO3の粉末を0.6〜0.9重量%、残部を焼結助剤の粉末となるように秤量し、混合して原材料(原料粉末)を得た。
例えば、アルミナの粉末を80〜99重量%、着色剤のMoO3の粉末を0.6〜0.9重量%、残部を焼結助剤の粉末となるように秤量し、混合して原材料(原料粉末)を得た。
なお、焼結助剤としては、SiO2、MgCO3、BaCO3、CaCO3、MnO2、NbO5のうち、少なくとも1種を用いる。
次に、この原材料に、溶剤や可塑剤を加えて、所定時間(例えば40時間〜60時間)にわたり粉砕混合して、セラミックスラリーを作製した。
次に、この原材料に、溶剤や可塑剤を加えて、所定時間(例えば40時間〜60時間)にわたり粉砕混合して、セラミックスラリーを作製した。
なお、この粉砕によって、D50が0.45μm〜0.7μmで、且つ、D90/D50が1.49以下となるように、セラミックスラリー中の原料粉末の粒度を調整した。なお、D90/D50としては、1.465以上の範囲を採用できる。
ここでは、粉砕する時間(粉砕時間)を制御することにより、セラミックスラリー中の原料粉末の粒度を調整することができる。つまり、粉砕時間が長くなるほど粉末の粒径は小さく且つ均一化するので(従って、粒度分布も全体的に小さい側に偏移するので)、予め実験によって、粉砕時間と粉末の粒度(従って粒度分布)との関係を調べておけば、粉砕時間から、D50やD90/D50を予測することが可能である。
次に、このセラミックスラリーを用いて、例えばドクターブレード法によって、グリーンシート(セラミックグリーンシート)を作製した。
次に、このグリーンシートを所定枚数積層して積層体を得た。
次に、このグリーンシートを所定枚数積層して積層体を得た。
次に、この積層体を脱脂後、例えば1200℃〜1300℃の低温にて焼成して、本実施形態のセラミック基板1を得た。
[1−3.効果]
次に、本実施形態の効果について説明する。
[1−3.効果]
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)本実施形態では、セラミック基板1の原材料には、着色剤として、MoO3を0.6重量%以上含むので、焼成の際に発色すること(いわゆるMoブルーに発色すること)が可能である。つまり、低温で焼成した場合でも、セラミック基板1をある程度まで黒色化できるので、セラミック基板1の反射率を低減することができる。
また、本実施形態では、グリーンシートの作製に用いる粉砕された材料として、D50が0.45μm〜0.7μmで、且つ、D90/D50が1.49以下となるように調整した材料を使用する。
従って、その粉砕した材料を用いて作成したグリーンシートを焼成してセラミック基板1を製造する場合には、従来より低い焼成温度(例えば1200℃〜1300℃)で焼成することにより、アルミナの粒成長を抑止して、緻密で強度の高いセラミック基板1を製造することができる。つまり、上述のように粉砕した材料を使用して、低い焼成温度で焼成することにより、アルミナ粒子の粒径が小さく且つ粒径の揃ったセラミック基板1、即ち、緻密で且つ強度の高いセラミック基板1を製造することができる。
また、焼成温度を下げると、着色剤の発色が低下するが、本実施形態では、上述のように粉砕した材料を用いてグリーンシートを作製するので、そのグリーンシートの焼成によって得られたセラミック基板1は、アルミナ粒子の粒の揃った緻密な構成となっている。そのため、セラミック基板1の表面の凹凸が大きな場合(即ち緻密でない構成)に比べて、表面での乱反射が生じにくく、よって、低温で焼成された場合でも、光(特に可視光)の反射率が低下するという効果がある。
つまり、本実施形態によれば、セラミック基板1の高い強度を維持しつつ、光の反射率を低下させることができるという顕著な効果を奏する。
(2)本実施形態では、原材料中に、着色剤であるMoO3を0.9重量%以下の範囲で含んでいる。そのため、この着色剤による着色(即ち発色)が可能であるとともに、他のアルミナや焼結助剤の含有量を十分に確保することができる。
(2)本実施形態では、原材料中に、着色剤であるMoO3を0.9重量%以下の範囲で含んでいる。そのため、この着色剤による着色(即ち発色)が可能であるとともに、他のアルミナや焼結助剤の含有量を十分に確保することができる。
(3)本実施形態では、セラミックスラリー中の原材料を粉砕する際に、粉砕する時間を制御することによって、D90/D50を所望の範囲に容易に調整することができる。
なお、本実施形態では、粉砕する時間を制御することによって、D90/D50を1.49以下に調整でき、この調整の際に、D50が0.45μm〜0.7μmの範囲内となる。つまり、粉砕する時間を制御することによって得られた材料を使用することによって、緻密で強度の高いセラミック基板1を製造することができる。
[2.実験例]
次に、本開示の効果を確認するために行った実験例について説明する。
[2−1.試料の作製]
まず、本実験例に使用する試料の作製方法について説明する。なお、下記のNo.1〜3の試料が本開示の範囲内の実施例1〜3であり、No.4〜6の試料が本開示の範囲外の比較例1〜3である。
なお、本実施形態では、粉砕する時間を制御することによって、D90/D50を1.49以下に調整でき、この調整の際に、D50が0.45μm〜0.7μmの範囲内となる。つまり、粉砕する時間を制御することによって得られた材料を使用することによって、緻密で強度の高いセラミック基板1を製造することができる。
[2.実験例]
次に、本開示の効果を確認するために行った実験例について説明する。
[2−1.試料の作製]
まず、本実験例に使用する試料の作製方法について説明する。なお、下記のNo.1〜3の試料が本開示の範囲内の実施例1〜3であり、No.4〜6の試料が本開示の範囲外の比較例1〜3である。
<原材料の用意>
まず、セラミックの原材料(原料粉末)として、主原料であるAl2O3粉末と、焼結助剤である、SiO2、MgCO3、BaCO3、MnO2、Nb2O5の各粉末とを用意した。また、着色剤として、MoO3粉末を用意した。
まず、セラミックの原材料(原料粉末)として、主原料であるAl2O3粉末と、焼結助剤である、SiO2、MgCO3、BaCO3、MnO2、Nb2O5の各粉末とを用意した。また、着色剤として、MoO3粉末を用意した。
なお、Al2O3粉末は、平均粒径D50:0.5μm、比表面積:6.0m2/gのものを使用した。焼結助剤粉末は、平均粒径D50:2.1μm、比表面積9.3m2/gのものを使用した。MoO3粉末は、平均粒径D50:1〜5μm、比表面積1.2m2/gのものを使用した。
さらに、シート成形時のバインダ成分及び可塑剤成分として、ブチラール系バインダ及びDOP(ジ・オクチル・フタレート)を用意した。
<原材料の粉砕及びスラリーの作製>
次に、アルミナ製のポットに、アルミナ粉末と焼結助剤粉末とを、下記表1の割合で、合計で900gとなるように秤量して入れた。
<原材料の粉砕及びスラリーの作製>
次に、アルミナ製のポットに、アルミナ粉末と焼結助剤粉末とを、下記表1の割合で、合計で900gとなるように秤量して入れた。
これに、MoO3粉末を下記表1の割合となるように投入した後、ブチラール樹脂100gと、適当なスラリー粘度とシート強度を持たせるのに必要な量の溶剤(エタノール:トルエン)及び可塑剤(DOP)とを、上記ポットへ入れた。そして、下記表1に示すように、20時間〜60時間粉砕混合することにより、各試料に対応する各セラミックスラリーを得た。
なお、下記表1の焼結助剤粉末とMoO3粉末は、原料粉末全体に対する割合であり、表1の粉末以外の残部がアルミナ粉末である。
<グリーンシートの作製>
次に、得られた各セラミックスラリーを用いて、ドクターブレード法により厚み0.3mmの各グリーンシート(各セラミックグリーンシート)を得た。
<グリーンシートの作製>
次に、得られた各セラミックスラリーを用いて、ドクターブレード法により厚み0.3mmの各グリーンシート(各セラミックグリーンシート)を得た。
<積層体の作製>
次に、上記各グリーンシートを積層し、所望の厚み(例えば1.0mm)の各積層体とし、この各積層体を切断刃にて外形切断した。例えば、縦40mm×横40mmの形状に切断した。
次に、上記各グリーンシートを積層し、所望の厚み(例えば1.0mm)の各積層体とし、この各積層体を切断刃にて外形切断した。例えば、縦40mm×横40mmの形状に切断した。
<焼結体の作製>
次に、前記各積層体を脱脂後、1200℃〜1300℃(例えば1300℃)のウェッター雰囲気炉で、1時間焼成することで、評価用のセラミック基板である各試料を得た。
[2−2.試料の特性の測定]
次に、各試料の特性の測定方法について説明する。
次に、前記各積層体を脱脂後、1200℃〜1300℃(例えば1300℃)のウェッター雰囲気炉で、1時間焼成することで、評価用のセラミック基板である各試料を得た。
[2−2.試料の特性の測定]
次に、各試料の特性の測定方法について説明する。
<D90/D50の測定>
D90、D50、D90/D50は、レーザー回折・散乱法によって求めた。
具体的には、MicrotracBEL社製のレーザー回折・散乱式粒子径分布測定器(マイクロトラックMT3000IIシリーズ)を用いて、セラミックスラリー中の粒子の粒子径の分布を求めた。そして、その分布から、D90及びD50を求め、D90/D50を算出した。その結果を下記表1に記す。
D90、D50、D90/D50は、レーザー回折・散乱法によって求めた。
具体的には、MicrotracBEL社製のレーザー回折・散乱式粒子径分布測定器(マイクロトラックMT3000IIシリーズ)を用いて、セラミックスラリー中の粒子の粒子径の分布を求めた。そして、その分布から、D90及びD50を求め、D90/D50を算出した。その結果を下記表1に記す。
<反射率の測定>
光の反射率の測定には、「KONICA MINOLTA製 分光測色計 CM−3600d」を使用して、可視光領域でのSCI値測定を行った。その測定結果を図3及び表1に示す。
光の反射率の測定には、「KONICA MINOLTA製 分光測色計 CM−3600d」を使用して、可視光領域でのSCI値測定を行った。その測定結果を図3及び表1に示す。
なお、図3の縦軸は光の反射率、横軸は光の波長であり、図3に示す「%」は「重量%」である。また、表1に示す反射率の値は、可視光領域(450nm〜720nmの波長の範囲)における平均値である。
<強度の測定>
各試料の強度は、JIS R1601の規定に従って、3点曲げ試験にて測定した。
詳しくは、各試料と同様な製造条件(但し焼成温度は1250℃)にて、強度測定用の試料を15個ずつ作製した。そして、各試料に対して、前記3点曲げ試験によって強度を測定した。その結果を、図4及び下記表1、表2に記す。
各試料の強度は、JIS R1601の規定に従って、3点曲げ試験にて測定した。
詳しくは、各試料と同様な製造条件(但し焼成温度は1250℃)にて、強度測定用の試料を15個ずつ作製した。そして、各試料に対して、前記3点曲げ試験によって強度を測定した。その結果を、図4及び下記表1、表2に記す。
なお、図4では、各試料の強度の平均値を○で示し、最大値及び最小値を平均値の上下の横線で示している。図4の縦軸の単位は[MPa]であり、横軸の「Moブルー・・%添加」とは、MoO3の添加量(重量%)を示している。また、表1では、各試料の強度の平均値を示し、表2では、実施例1、2、比較例1、2の強度の測定値の平均値、最大値、最小値、3σを示している。
上述した表1、表2、図3、図4から明らかなように、本開示の実施例1〜3は、MoO3の添加量が0.6〜0.9重量%である。また、上述した測定によれば、D50は0.45μm〜0.7μmの範囲内であった。さらに、D90/D50が1.49以下であった。そのため、反射率が20%以下と低く、且つ、強度が545.03MPa以上と高く、好適である。
それに対して、比較例1、2は、D50は0.45〜0.7μmの範囲内であったが、MoO3の添加量が0.1〜0.3重量%と少ないので、発色が十分ではない。そのため、反射率が25%以上と高く、好ましくない。
また、比較例3は、粉砕時間が短く、D90/D50が1.531と大きいので、強度の測定ができないほど弱い基板であった。なお、粉砕時間が20時間の場合には、D50は0.45〜0.7μmの範囲内となるものの、D90/D50はそれほど低下しないと考えられる。
なお、表1の評価の欄の「○」は十分な強度を有するとともに、「×」に比べて反射率が優れていることを示している。
[3.その他の実施形態]
尚、本開示は、前記実施形態等に何ら限定されるものではなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
[3.その他の実施形態]
尚、本開示は、前記実施形態等に何ら限定されるものではなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
(1)例えば、焼成助剤の種類や添加量としては、アルミナを主成分とするセラミック基板(即ちアルミナ基板)の製造に用いられる周知の各種の焼結助剤や添加量を採用できる。
(2)また、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を、省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…セラミック基板
Claims (4)
- 主成分であるアルミナの粉末と焼結助剤の粉末と着色剤の粉末とを含む原材料を粉砕し、該粉砕した材料を含むグリーンシートを焼成してセラミック基板を製造するセラミック基板の製造方法において、
前記原材料中に、前記着色剤として、MoO3を0.6重量%以上含むとともに、
前記粉砕によって、前記原材料を、平均粒径D50が0.45μm〜0.7μmで、且つ、粒径の比のD90/D50が1.49以下となるように調整する、
セラミック基板の製造方法。 - 前記原材料中に、前記MoO3を0.9重量%以下の範囲で含む、
請求項1に記載のセラミック基板の製造方法。 - 前記原材料を用いてスラリーを作製し、該スラリーを用いて前記グリーンシートを作製する場合に、前記スラリー中の前記原材料を粉砕する際には、前記粉砕する時間を制御することによって、前記D90/D50を前記1.49以下に調整する、
請求項1又は2に記載のセラミック基板の製造方法。 - 前記原材料中に、前記焼結助剤として、SiO2、MgCO3、BaCO3、CaCO3、MnO2、NbO5のうち、少なくとも1種を含む、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミック基板の製造方法。
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JP (1) | JP2018203592A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003112963A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-18 | Ngk Spark Plug Co Ltd | アルミナ焼結体およびその製造方法 |
JP2017005022A (ja) * | 2015-06-05 | 2017-01-05 | 日本特殊陶業株式会社 | セラミック基板及びセラミックパッケージ |
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2017
- 2017-06-08 JP JP2017113586A patent/JP2018203592A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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