JP2525217B2 - アルミナ磁器組成物 - Google Patents
アルミナ磁器組成物Info
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- JP2525217B2 JP2525217B2 JP63038406A JP3840688A JP2525217B2 JP 2525217 B2 JP2525217 B2 JP 2525217B2 JP 63038406 A JP63038406 A JP 63038406A JP 3840688 A JP3840688 A JP 3840688A JP 2525217 B2 JP2525217 B2 JP 2525217B2
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- Japan
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- less
- alumina porcelain
- tan
- impurities
- porcelain composition
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は通信機用のMIC基板、MICパッケージ、マイク
ロ波コンデンサ、更には高エネルギー粒子加速装置のマ
イクロ波透過窓等に適した高周波低損失性のアルミナ磁
器組成物に関する。
ロ波コンデンサ、更には高エネルギー粒子加速装置のマ
イクロ波透過窓等に適した高周波低損失性のアルミナ磁
器組成物に関する。
「発明が解決しようとする問題点」 満足すべき上記の高周波低損失性のアルミナ磁器組成
物としてtanδが10-5レベルで10以下の小さな値は、純
度が99.999%程度の高純度アルミナ磁器によって得られ
るものとされていたが、実際はアルミナ純度が上記の9
9.999%程度の高純度アルミナを緻密に焼結させるには
従来よりも高い温度での焼成を必要とし、焼結体が得ら
れたものとしても必ずしも所望の高周波低損失性は得ら
れず、10-5レベルのtanδが確実に10以下を呈するアル
ミナ磁器が強く要望されていた。
物としてtanδが10-5レベルで10以下の小さな値は、純
度が99.999%程度の高純度アルミナ磁器によって得られ
るものとされていたが、実際はアルミナ純度が上記の9
9.999%程度の高純度アルミナを緻密に焼結させるには
従来よりも高い温度での焼成を必要とし、焼結体が得ら
れたものとしても必ずしも所望の高周波低損失性は得ら
れず、10-5レベルのtanδが確実に10以下を呈するアル
ミナ磁器が強く要望されていた。
「問題点を解決するための手段」 主成分アルミナに含まれる不純物元素の内、最も広く
含まれるSiとMgの関係、及びこれら両者とFe,Cr,Mn,Na,
K,Ca等の他の金属、アルカリ成分との関係に着目して実
験の結果、ppm単位でSi80以下、Mg60以下でSi/Mg比が1
〜5、かつ上記のSiとMg以外の金属、アルカリ成分が一
元素につき60以下、それらの総量で70以下であり、15GH
zにおけるtanδが10-5レベルで10以下の高周波低損失性
のアルミナ磁器が得られることを見出した。
含まれるSiとMgの関係、及びこれら両者とFe,Cr,Mn,Na,
K,Ca等の他の金属、アルカリ成分との関係に着目して実
験の結果、ppm単位でSi80以下、Mg60以下でSi/Mg比が1
〜5、かつ上記のSiとMg以外の金属、アルカリ成分が一
元素につき60以下、それらの総量で70以下であり、15GH
zにおけるtanδが10-5レベルで10以下の高周波低損失性
のアルミナ磁器が得られることを見出した。
「作用」 上記不純物元素が限界を外れた場合はtanδが目標と
する10-5レベルで10以下に抑えることができない。
する10-5レベルで10以下に抑えることができない。
「実施例」 (1) 平均粒径0.25μで、不純物として元素基準のpp
m単位で、 Si Mg Na K Ca Fe Cr Mn 3 0.5 2 <1 <1 4 <1 <1 を含む純度99.999%と称される市販のAl2O3各200g及び
該Al2O3200gに対し上記不純物が次表に示す含有率とな
るよう、次の化合物 Si…コロイダルシリカ SiO2分として99.9% Mg…乳酸マグネシウム 試薬特級 Na…乳酸ナトリウム 試薬特級 K…乳酸カリウム 試薬特級 Ca…乳酸カルシウム 試薬特級 Fe…乳酸鉄 試薬特級 Cr…酢酸クロム 試薬特級 Mn…乳酸マンガン 試薬特級 の内、SiとMgを第1の不純物として添加した粉末原料を
純水370ml、ポリビニルアルコール1.5g、ゴムライニン
グ球石400gとともに、内容積1000mlのボールミルに入
れ、これを5時間回転させて混合を行なった。
m単位で、 Si Mg Na K Ca Fe Cr Mn 3 0.5 2 <1 <1 4 <1 <1 を含む純度99.999%と称される市販のAl2O3各200g及び
該Al2O3200gに対し上記不純物が次表に示す含有率とな
るよう、次の化合物 Si…コロイダルシリカ SiO2分として99.9% Mg…乳酸マグネシウム 試薬特級 Na…乳酸ナトリウム 試薬特級 K…乳酸カリウム 試薬特級 Ca…乳酸カルシウム 試薬特級 Fe…乳酸鉄 試薬特級 Cr…酢酸クロム 試薬特級 Mn…乳酸マンガン 試薬特級 の内、SiとMgを第1の不純物として添加した粉末原料を
純水370ml、ポリビニルアルコール1.5g、ゴムライニン
グ球石400gとともに、内容積1000mlのボールミルに入
れ、これを5時間回転させて混合を行なった。
次に1.5%のポリビニルアルコールを結合剤として加
え、1時間の混合、溶解を行なった。
え、1時間の混合、溶解を行なった。
得られた泥漿を250メッシユの篩に通した後、冷凍乾
燥機で15時間の乾燥によって粉末化し、ナイロン製42メ
ッシュの篩を通して製粒した。
燥機で15時間の乾燥によって粉末化し、ナイロン製42メ
ッシュの篩を通して製粒した。
この製粒した粉末を成形圧1500kg/cm2の金型プレスに
よって8mmφ×8mmlに成形、焼成した後、6mmφ×6mmlに
研磨加工した13種の試料について高周波誘電特性等を測
定しその結果を次の第1表に示す。
よって8mmφ×8mmlに成形、焼成した後、6mmφ×6mmlに
研磨加工した13種の試料について高周波誘電特性等を測
定しその結果を次の第1表に示す。
第1表に示される通り、不純物を含有するだけに止め
て新しくは全く添加せず市販の純度99.999%と称される
Al2O3をそのまま使用した試料No.1及び第1の不純物の
みを添加し、それらのSi,Mg,Si/Mgのいずれかが範囲を
外れた試料No.2〜7はいずれもtanδが所望の10-5レベ
ルに達しなかったが、Si,Mg,Si/Mgが本発明の範囲の試
料No.8〜13はいずれも満足すべき成果を得た。
て新しくは全く添加せず市販の純度99.999%と称される
Al2O3をそのまま使用した試料No.1及び第1の不純物の
みを添加し、それらのSi,Mg,Si/Mgのいずれかが範囲を
外れた試料No.2〜7はいずれもtanδが所望の10-5レベ
ルに達しなかったが、Si,Mg,Si/Mgが本発明の範囲の試
料No.8〜13はいずれも満足すべき成果を得た。
(2) 前例と同様の条件で満足を収めた試料No.8〜13
の内、Si/MgをNo.13に準じて3に固定し、第2の不純物
Na以下をそれぞれ各種の割合で添加して得た試料につい
て高周波誘電特性等を測定した結果を次の第2表に示
す。
の内、Si/MgをNo.13に準じて3に固定し、第2の不純物
Na以下をそれぞれ各種の割合で添加して得た試料につい
て高周波誘電特性等を測定した結果を次の第2表に示
す。
第2表に示される通り、第1の不純物Si:Mgを15:5、S
i/Mgを範囲内の略々中間値3に固定し、第2の不純物N
a,K,Ca,Cr及びMnのいずれか1種以上の含有量が増大し
た場合、一元素として60ppm以下、総量が70ppmに満たな
い試料No.14,15,17,18,20,21,23,24,26,27,29,30及び32
はいずれもtanδが×10-5のレベルで本発明の臨界値10
以下を呈し、それらの内でも一元素のみ15ppm以下とし
て含まれるNo.14,17,20,23,26,29はいずれも3.3以内に
収まり、Na以下5元素全部を10ppmまたは<10ppmで総量
が<60ppmのNo.32も3.6で、特にCa<10のNo.14、Na10の
Na.26及びFe15のNo.17は1.9以下の特に優れた値を示し
たが、上記一元素が60ppmを総量として70ppmを超えるN
o.16,19,22,25,28,31はいずれも上記の臨界値10以上を
呈し、またこれら各元素が13ppm以下でも総量が70ppmを
超えるNo.33は臨界値よりも高い値を示した。
i/Mgを範囲内の略々中間値3に固定し、第2の不純物N
a,K,Ca,Cr及びMnのいずれか1種以上の含有量が増大し
た場合、一元素として60ppm以下、総量が70ppmに満たな
い試料No.14,15,17,18,20,21,23,24,26,27,29,30及び32
はいずれもtanδが×10-5のレベルで本発明の臨界値10
以下を呈し、それらの内でも一元素のみ15ppm以下とし
て含まれるNo.14,17,20,23,26,29はいずれも3.3以内に
収まり、Na以下5元素全部を10ppmまたは<10ppmで総量
が<60ppmのNo.32も3.6で、特にCa<10のNo.14、Na10の
Na.26及びFe15のNo.17は1.9以下の特に優れた値を示し
たが、上記一元素が60ppmを総量として70ppmを超えるN
o.16,19,22,25,28,31はいずれも上記の臨界値10以上を
呈し、またこれら各元素が13ppm以下でも総量が70ppmを
超えるNo.33は臨界値よりも高い値を示した。
(3) 次にSiとMgからなる第1の不純物の内、Siが範
囲内の上限又は上限付近で、対Mgの比率も1〜5の範囲
とし、一方第2の不純物Na以下を試料No.32の値に固定
して他は前と同様に製作し、試料について諸特性を測定
した結果を第3表に示す。
囲内の上限又は上限付近で、対Mgの比率も1〜5の範囲
とし、一方第2の不純物Na以下を試料No.32の値に固定
して他は前と同様に製作し、試料について諸特性を測定
した結果を第3表に示す。
第3表から、第2の不純物Na,K,Ca,Fe,Cr及びMnを上
記の通りNo.32と同様に10ppm及び<10ppm、総量を<60p
pmとし、第1の不純物Si,Mgの内、Mgを上限に設定する
とともにSi/Mgを下限の1とした試料No.34、Si,Mg両者
を上限としてSi/Mgが1.33のNo.35、及び上記No.34とは
逆にSiを上限に設定するとともにSi/Mgをも上限の5と
した試料No.36のtanδはいずれも9前後に収まったが、
同じSi/Mgが3のSi15、Mg5各ppmからなる前第2表のNo.
32には及ばなかった。
記の通りNo.32と同様に10ppm及び<10ppm、総量を<60p
pmとし、第1の不純物Si,Mgの内、Mgを上限に設定する
とともにSi/Mgを下限の1とした試料No.34、Si,Mg両者
を上限としてSi/Mgが1.33のNo.35、及び上記No.34とは
逆にSiを上限に設定するとともにSi/Mgをも上限の5と
した試料No.36のtanδはいずれも9前後に収まったが、
同じSi/Mgが3のSi15、Mg5各ppmからなる前第2表のNo.
32には及ばなかった。
「発明の効果」 以上の通り、不純物の含有量が元素基準のppm単位でS
i80以下、Mg60以下でSi/Mgが1〜5、かつ他の金属、ア
ルカリ成分等が一元素60以下、総量70以下と特定した本
発明のアルミナ磁器組成物は、試料No.1の通りAl2O3純
度(含有量)99.999%と称される実質99.99865%の場合
においても、第1の不純物とするSiとMgの関係、Si/Mg
が5を超えた場合はtanδが10-5レベルで12を示すに対
して、No.35に示される通り、Al2O3の純度が上記の試料
No.1よりも1桁以上も低い99.99%にも達しない99.98%
(不純物200ppm)においてtanδが同じ10-5レベルで9.2
に収まるだけでなく、焼成温度をも低下させるので経済
性、量産性において大きな効果がある。
i80以下、Mg60以下でSi/Mgが1〜5、かつ他の金属、ア
ルカリ成分等が一元素60以下、総量70以下と特定した本
発明のアルミナ磁器組成物は、試料No.1の通りAl2O3純
度(含有量)99.999%と称される実質99.99865%の場合
においても、第1の不純物とするSiとMgの関係、Si/Mg
が5を超えた場合はtanδが10-5レベルで12を示すに対
して、No.35に示される通り、Al2O3の純度が上記の試料
No.1よりも1桁以上も低い99.99%にも達しない99.98%
(不純物200ppm)においてtanδが同じ10-5レベルで9.2
に収まるだけでなく、焼成温度をも低下させるので経済
性、量産性において大きな効果がある。
Claims (1)
- 【請求項1】不純物の含有量が元素基準のppm単位でSi8
0以下、Mg60以下でSi/Mg比が1〜5、かつ他の金属、ア
ルカリ成分等が一元素につき60以下、総量で70以下であ
り、15GHzにおけるtanδが10-5レベルで10以下である高
周波低損失性のアルミナ磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63038406A JP2525217B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | アルミナ磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63038406A JP2525217B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | アルミナ磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01213910A JPH01213910A (ja) | 1989-08-28 |
JP2525217B2 true JP2525217B2 (ja) | 1996-08-14 |
Family
ID=12524417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63038406A Expired - Lifetime JP2525217B2 (ja) | 1988-02-19 | 1988-02-19 | アルミナ磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2525217B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003112963A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-18 | Ngk Spark Plug Co Ltd | アルミナ焼結体およびその製造方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4213790B2 (ja) * | 1998-08-26 | 2009-01-21 | コバレントマテリアル株式会社 | 耐プラズマ部材およびそれを用いたプラズマ処理装置 |
JP5361141B2 (ja) * | 2007-04-24 | 2013-12-04 | 京セラ株式会社 | プラズマ処理装置用部材およびこれを用いたプラズマ処理装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6016861A (ja) * | 1983-07-08 | 1985-01-28 | 日本特殊陶業株式会社 | 高アルミナ磁器組成物 |
-
1988
- 1988-02-19 JP JP63038406A patent/JP2525217B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003112963A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-18 | Ngk Spark Plug Co Ltd | アルミナ焼結体およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01213910A (ja) | 1989-08-28 |
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