JPH06236708A - 高周波用誘電体磁器組成物 - Google Patents
高周波用誘電体磁器組成物Info
- Publication number
- JPH06236708A JPH06236708A JP5317761A JP31776193A JPH06236708A JP H06236708 A JPH06236708 A JP H06236708A JP 5317761 A JP5317761 A JP 5317761A JP 31776193 A JP31776193 A JP 31776193A JP H06236708 A JPH06236708 A JP H06236708A
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- Japan
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- parts
- mol
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- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】モル比による組成式をxBaO・yMgO・z
WO3 と表した時、前記x、y、zが40≦x≦60、
13≦y≦40、20≦z≦30(x+y+z=10
0)を満足する組成物100モル部に対して周期律3a
族元素を0.1〜30モル部、周期律4a族元素、S
n、Mn、Caのうち少なくとも一種の元素を0.1〜
20モル部の割合で添加含有した誘電体磁器組成物を得
る。 【効果】10GHzでのQ値が2500以上の高い特性
を有するとともに、共振周波数の温度係数(τf)をマ
イナス側からプラス側に移行させることができ、マイク
ロ波やミリ波の周波数領域における共振器用材料やMI
C用誘電体基板材料等に充分適用することができる。
WO3 と表した時、前記x、y、zが40≦x≦60、
13≦y≦40、20≦z≦30(x+y+z=10
0)を満足する組成物100モル部に対して周期律3a
族元素を0.1〜30モル部、周期律4a族元素、S
n、Mn、Caのうち少なくとも一種の元素を0.1〜
20モル部の割合で添加含有した誘電体磁器組成物を得
る。 【効果】10GHzでのQ値が2500以上の高い特性
を有するとともに、共振周波数の温度係数(τf)をマ
イナス側からプラス側に移行させることができ、マイク
ロ波やミリ波の周波数領域における共振器用材料やMI
C用誘電体基板材料等に充分適用することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波、ミリ波等
の高周波領域において高い誘電率及び高いQ値を有する
新規な誘電体磁器組成物に関する。
の高周波領域において高い誘電率及び高いQ値を有する
新規な誘電体磁器組成物に関する。
【0002】
【従来技術】マイクロ波やミリ波等の高周波領域におい
て、誘電体磁器は誘電体共振器やMIC用誘電体基板等
に広く利用されている。
て、誘電体磁器は誘電体共振器やMIC用誘電体基板等
に広く利用されている。
【0003】従来より、この種の誘電体磁器としては、
例えばZrO2 −SnO2 −TiO2 系材料、BaO−
TiO2 材料、(Ba,Sr)(Zr,Ti)O3 系材
料およびBa(Zn,Ta)O3 系材料等が知られてお
り、これらの材料は、各種の改良により周波数500M
Hz〜5GHzにおいて誘電率20〜40、Q値が10
00〜3000、さらに共振周波数の温度係数(τf)
が0ppm/℃付近の特性を有している。
例えばZrO2 −SnO2 −TiO2 系材料、BaO−
TiO2 材料、(Ba,Sr)(Zr,Ti)O3 系材
料およびBa(Zn,Ta)O3 系材料等が知られてお
り、これらの材料は、各種の改良により周波数500M
Hz〜5GHzにおいて誘電率20〜40、Q値が10
00〜3000、さらに共振周波数の温度係数(τf)
が0ppm/℃付近の特性を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、最近
では使用する周波数がより高くなる傾向にあるとともに
誘電体材料に対してさらに優れた誘電特性、特にQ値の
向上が要求されつつある。
では使用する周波数がより高くなる傾向にあるとともに
誘電体材料に対してさらに優れた誘電特性、特にQ値の
向上が要求されつつある。
【0005】ところが、前述した従来の誘電体材料で
は、10GHzの使用周波数領域において実用的レベル
の高いQ値を有していないのが現状である。
は、10GHzの使用周波数領域において実用的レベル
の高いQ値を有していないのが現状である。
【0006】本発明者等はこのような要求に応えること
ができる高周波領域において高い誘電率および高いQ値
を有する組成物として、BaO、MgOおよびWO3 を
含む複合酸化物からなる誘電体磁器組成物を先に提案し
た。
ができる高周波領域において高い誘電率および高いQ値
を有する組成物として、BaO、MgOおよびWO3 を
含む複合酸化物からなる誘電体磁器組成物を先に提案し
た。
【0007】しかしながら、この誘電体磁器組成物では
高いQ値が得られるものの、共振周波数の温度係数(τ
f)がマイナス側に偏り過ぎているために、マイクロ波
誘電体磁器材料として使用する場合、その利用分野が制
限されるなど実用面で問題があった。
高いQ値が得られるものの、共振周波数の温度係数(τ
f)がマイナス側に偏り過ぎているために、マイクロ波
誘電体磁器材料として使用する場合、その利用分野が制
限されるなど実用面で問題があった。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、上記問
題点に対して検討を加えた結果、BaO−MgO−WO
3 で表される複合酸化物に、周期律表第3a族元素やS
n,Mn,Caおよび周期律表第4a族元素のうち少な
くとも一種の元素を所定量の割合で含有せしめることに
より、10GHzにおいて高いQ値(2500以上)を
得ることができるとともに、共振周波数の温度係数(τ
f)がマイナス側からプラス側に移行できることを知見
し、本発明に至った。
題点に対して検討を加えた結果、BaO−MgO−WO
3 で表される複合酸化物に、周期律表第3a族元素やS
n,Mn,Caおよび周期律表第4a族元素のうち少な
くとも一種の元素を所定量の割合で含有せしめることに
より、10GHzにおいて高いQ値(2500以上)を
得ることができるとともに、共振周波数の温度係数(τ
f)がマイナス側からプラス側に移行できることを知見
し、本発明に至った。
【0009】即ち、本発明の誘電体磁器組成物は、金属
元素として少なくともBa,Mg,Wを含有し、これら
の金属元素のモル比で表された組成式をxBaO・yM
gO・zWO3 と表した時、前記x、yおよびzが40
≦x≦60、13≦y≦40、20≦z≦30(x+y
+z=100)を満足する組成物100モル部に対し
て、周期律表第3a族元素から選ばれる少なくとも一種
を0.1〜30モル部の割合で含有してなるものであ
る。
元素として少なくともBa,Mg,Wを含有し、これら
の金属元素のモル比で表された組成式をxBaO・yM
gO・zWO3 と表した時、前記x、yおよびzが40
≦x≦60、13≦y≦40、20≦z≦30(x+y
+z=100)を満足する組成物100モル部に対し
て、周期律表第3a族元素から選ばれる少なくとも一種
を0.1〜30モル部の割合で含有してなるものであ
る。
【0010】また、金属元素として少なくともBa,M
g,Wを含有し、これらの金属元素のモル比で表された
組成式をxBaO・yMgO・zWO3 と表した時、前
記x、yおよびzが40≦x≦60、13≦y≦40、
20≦z≦30(x+y+z=100)を満足する組成
物100モル部に対して、Sn,Mn,Caおよび周期
律表第4a族元素から選ばれる少なくとも一種を0.1
〜20モル部の割合で含有してなるものである。
g,Wを含有し、これらの金属元素のモル比で表された
組成式をxBaO・yMgO・zWO3 と表した時、前
記x、yおよびzが40≦x≦60、13≦y≦40、
20≦z≦30(x+y+z=100)を満足する組成
物100モル部に対して、Sn,Mn,Caおよび周期
律表第4a族元素から選ばれる少なくとも一種を0.1
〜20モル部の割合で含有してなるものである。
【0011】本発明において、前記主成分を構成する各
金属酸化物量を上記の範囲に設定したのは、BaO量
(x)が40より少ないとQ値が低下し、60より多い
と焼結が困難となるからである。また、MgO量(y)
が13より少ないと焼結性が困難となり、あるいはQ値
の低下を招き、40より多いとQ値が低下する。さら
に、WO3 量(z)が20よりも少ないと、焼結性が低
下し、30より多いとQ値が低下するという問題が生じ
るからである。
金属酸化物量を上記の範囲に設定したのは、BaO量
(x)が40より少ないとQ値が低下し、60より多い
と焼結が困難となるからである。また、MgO量(y)
が13より少ないと焼結性が困難となり、あるいはQ値
の低下を招き、40より多いとQ値が低下する。さら
に、WO3 量(z)が20よりも少ないと、焼結性が低
下し、30より多いとQ値が低下するという問題が生じ
るからである。
【0012】また、本発明によれば、上記BaO−Mg
O−WO3 系組成物100モル部に対して、周期律表第
3a族元素のうち少なくとも一種を0.1〜30モル
部、またはSn,Mn,Caおよび周期律表第4a族元
素のうち少なくとも一種を0.1〜20モル部添加含有
させることにより、共振周波数の温度係数をプラス側に
移行させることができる。これらの添加物の量を上記の
範囲に限定したのは、周期律表第3a族元素のうち少な
くとも一種の元素が30モル部より多いか、またはS
n,Mn,Caおよび周期律表第4a族元素のうち少な
くとも一種の元素が20モル部より多いとQ値の低下が
著しかったり、またはYやCaなどは共振周波数の温度
特性がプラス側に大きくなりすぎるなどの問題が生じる
ためであり、周期律表第3a族元素やSn,Mn,Ca
および周期律表第4a族元素が0.1モル部よりも少な
い場合には、これらの元素の添加効果が殆どないからで
ある。
O−WO3 系組成物100モル部に対して、周期律表第
3a族元素のうち少なくとも一種を0.1〜30モル
部、またはSn,Mn,Caおよび周期律表第4a族元
素のうち少なくとも一種を0.1〜20モル部添加含有
させることにより、共振周波数の温度係数をプラス側に
移行させることができる。これらの添加物の量を上記の
範囲に限定したのは、周期律表第3a族元素のうち少な
くとも一種の元素が30モル部より多いか、またはS
n,Mn,Caおよび周期律表第4a族元素のうち少な
くとも一種の元素が20モル部より多いとQ値の低下が
著しかったり、またはYやCaなどは共振周波数の温度
特性がプラス側に大きくなりすぎるなどの問題が生じる
ためであり、周期律表第3a族元素やSn,Mn,Ca
および周期律表第4a族元素が0.1モル部よりも少な
い場合には、これらの元素の添加効果が殆どないからで
ある。
【0013】また、本発明によれば、特に望ましい範囲
として、Q値を3000以上に維持するために、前記B
aO−MgO−WO3 系組成物100モル部に対して、
Yを添加する場合には0.1〜30モル部、Nd,L
a,Pr,Sm,Ceの添加の場合には0.1〜26.
3モル部、Caの場合は0.1〜15モル部、Ti,S
nおよびMnの場合には0.1〜10モル部の範囲でそ
れぞれ添加すればよい。
として、Q値を3000以上に維持するために、前記B
aO−MgO−WO3 系組成物100モル部に対して、
Yを添加する場合には0.1〜30モル部、Nd,L
a,Pr,Sm,Ceの添加の場合には0.1〜26.
3モル部、Caの場合は0.1〜15モル部、Ti,S
nおよびMnの場合には0.1〜10モル部の範囲でそ
れぞれ添加すればよい。
【0014】さらに、共振周波数の温度係数τfを±3
0以内で制御し、Q値を3000以上とするには、Y,
Laの場合には0.1〜20モル部、Nd,Pr,Sm
の場合には0.1〜15モル部添加することが望まし
い。
0以内で制御し、Q値を3000以上とするには、Y,
Laの場合には0.1〜20モル部、Nd,Pr,Sm
の場合には0.1〜15モル部添加することが望まし
い。
【0015】また、前記BaO−MgO−WO3 系誘電
体組成物に対してFe,Cr,V,AlおよびSiの各
元素の存在は、共振周波数の温度係数をさらにマイナス
側に増大させる傾向があるため、本発明によれば、これ
らの金属元素量は、不純物も含め、総量でBaO−Mg
O−WO3 からなる主成分100モル部に対して、5モ
ル部以下となるように制御することが望ましい。
体組成物に対してFe,Cr,V,AlおよびSiの各
元素の存在は、共振周波数の温度係数をさらにマイナス
側に増大させる傾向があるため、本発明によれば、これ
らの金属元素量は、不純物も含め、総量でBaO−Mg
O−WO3 からなる主成分100モル部に対して、5モ
ル部以下となるように制御することが望ましい。
【0016】本発明に基づき磁器を作成する方法として
は、例えばBa,Mg,Wの酸化物あるいは焼成により
酸化物を生成する炭酸塩、硝酸塩等の金属塩を主原料と
して準備し、また、Ti,Zr,Sn,Mn,Ca,H
f,La,Ce,Nd,Pr,SmおよびY等の酸化物
あるいは焼成により酸化物を生成する炭酸塩、硝酸塩等
の金属塩を準備し、これらを前述した範囲になるように
秤量した後、充分に混合する。その後、混合物を900
〜1200℃で仮焼処理し、粉砕する。そして、この仮
焼粉末をプレス成形やドクターブレード法等の周知の成
形方法により所定の形状に成形する。
は、例えばBa,Mg,Wの酸化物あるいは焼成により
酸化物を生成する炭酸塩、硝酸塩等の金属塩を主原料と
して準備し、また、Ti,Zr,Sn,Mn,Ca,H
f,La,Ce,Nd,Pr,SmおよびY等の酸化物
あるいは焼成により酸化物を生成する炭酸塩、硝酸塩等
の金属塩を準備し、これらを前述した範囲になるように
秤量した後、充分に混合する。その後、混合物を900
〜1200℃で仮焼処理し、粉砕する。そして、この仮
焼粉末をプレス成形やドクターブレード法等の周知の成
形方法により所定の形状に成形する。
【0017】次に成形体を大気中等の酸化性雰囲気中で
1300〜1600℃で焼成することにより誘電体磁器
を得ることができる。
1300〜1600℃で焼成することにより誘電体磁器
を得ることができる。
【0018】
【作用】本発明の誘電体磁器組成物では、BaO,Mg
O,WO3 のモル比およびSn,Mn,Ca,周期律表
第3a,4a族元素の添加量を変化させることにより、
10GHzでのQ値が2500以上の高い特性を有する
とともに、共振周波数の温度係数をマイナス側からプラ
ス側の一定領域に自由に制御することが可能となる。
O,WO3 のモル比およびSn,Mn,Ca,周期律表
第3a,4a族元素の添加量を変化させることにより、
10GHzでのQ値が2500以上の高い特性を有する
とともに、共振周波数の温度係数をマイナス側からプラ
ス側の一定領域に自由に制御することが可能となる。
【0019】例えば、BaO50モル%、MgO25モ
ル%、WO3 25モル%からなる磁器では、10GHz
の測定周波数で誘電率20、Q値12000と高い値を
示すが、共振周波数の温度係数τfが−30ppmとマ
イナス側に大きい。そこで、本発明に基づき、前述した
金属元素を含有せしめることにより温度係数τfを−3
0ppmからプラス側に制御することが可能となる。
ル%、WO3 25モル%からなる磁器では、10GHz
の測定周波数で誘電率20、Q値12000と高い値を
示すが、共振周波数の温度係数τfが−30ppmとマ
イナス側に大きい。そこで、本発明に基づき、前述した
金属元素を含有せしめることにより温度係数τfを−3
0ppmからプラス側に制御することが可能となる。
【0020】
【実施例】原料として純度99%以上のBaCO3 、M
gCO3 ,WO3 およびのTi,Zr,Sn,Mn,C
a,Hf,La,Ce,Nd,Pr,Sm,Yの各金属
酸化物粉末を用いて、これらを表1〜表8に示す割合に
秤量し、これをゴムで内張りしたボールミルに水と共に
入れ、8時間湿式混合した。次いで、この混合物を脱
水、乾燥した後、1000℃で2時間仮焼し、当該仮焼
物をボールミルに水、有機バインダーを入れ8時間湿式
粉砕した。
gCO3 ,WO3 およびのTi,Zr,Sn,Mn,C
a,Hf,La,Ce,Nd,Pr,Sm,Yの各金属
酸化物粉末を用いて、これらを表1〜表8に示す割合に
秤量し、これをゴムで内張りしたボールミルに水と共に
入れ、8時間湿式混合した。次いで、この混合物を脱
水、乾燥した後、1000℃で2時間仮焼し、当該仮焼
物をボールミルに水、有機バインダーを入れ8時間湿式
粉砕した。
【0021】その後、この粉砕物を乾燥した後、50番
メッシュの網を通して造粒し、得られた粉末を3000
kg/cm2 の圧力で10mmφ×5mmtの寸法から
なる円柱に成形した。更に、この円柱を1400〜16
00℃×6時間の条件で焼成して磁器試料を得た。
メッシュの網を通して造粒し、得られた粉末を3000
kg/cm2 の圧力で10mmφ×5mmtの寸法から
なる円柱に成形した。更に、この円柱を1400〜16
00℃×6時間の条件で焼成して磁器試料を得た。
【0022】かくして得られた磁器試料について、周波
数10GHzにおける比誘電率(εr),Q値を誘電体
共振器法にて測定し、また25℃から85℃までの温度
範囲における共振周波数の温度変化を測定し、 τf=(f(85℃)−f(25℃))×106 / (f(25℃)×(8
5 ℃−25℃))(ppm/ ℃) から共振周波数の温度係数(τf)を計算した。ここ
で、f(85℃)は85℃における共振周波数、f(25℃)は
25℃における共振周波数である。
数10GHzにおける比誘電率(εr),Q値を誘電体
共振器法にて測定し、また25℃から85℃までの温度
範囲における共振周波数の温度変化を測定し、 τf=(f(85℃)−f(25℃))×106 / (f(25℃)×(8
5 ℃−25℃))(ppm/ ℃) から共振周波数の温度係数(τf)を計算した。ここ
で、f(85℃)は85℃における共振周波数、f(25℃)は
25℃における共振周波数である。
【0023】これらの結果を表1〜表8に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】
【表7】
【0031】
【表8】
【0032】表1〜表8によれば、BaO、MgO、W
O3 からなる主成分に対して、Y,Hf,Ca,La,
Nd,Pr,Sm,Ti,Zr,Sn,Mn,Ce等を
添加した本発明の範囲内の試料は、何れも10GHzで
のQ値が2500以上の高い特性を有するとともに、共
振周波数の温度係数(τf)がマイナス側からプラス側
に移行しており、その添加量に応じて任意に制御するこ
とができることが理解される。特に、Yを0.1〜30
モル部添加した場合、La,Ce,Nd,Pr,Smを
0.1〜26.3モル部添加した場合、Zrを0.1〜
20モル部添加した場合、Ti,Sn,Mnを0.1〜
10モル部添加した場合、Caを0.1〜15モル部添
加した場合には、共振周波数の温度係数(τf)がマイ
ナス側からプラス側に移行できるとともに、Q値を30
00以上の高い値に維持することができる。さらに、
Y,Laを0.1〜20モル部添加した場合、Nd,P
r,Smを0.1〜15モル部添加した場合には、温度
係数(τf)が±30ppm/℃、Q値が3000以上
の特性を得ることができる。
O3 からなる主成分に対して、Y,Hf,Ca,La,
Nd,Pr,Sm,Ti,Zr,Sn,Mn,Ce等を
添加した本発明の範囲内の試料は、何れも10GHzで
のQ値が2500以上の高い特性を有するとともに、共
振周波数の温度係数(τf)がマイナス側からプラス側
に移行しており、その添加量に応じて任意に制御するこ
とができることが理解される。特に、Yを0.1〜30
モル部添加した場合、La,Ce,Nd,Pr,Smを
0.1〜26.3モル部添加した場合、Zrを0.1〜
20モル部添加した場合、Ti,Sn,Mnを0.1〜
10モル部添加した場合、Caを0.1〜15モル部添
加した場合には、共振周波数の温度係数(τf)がマイ
ナス側からプラス側に移行できるとともに、Q値を30
00以上の高い値に維持することができる。さらに、
Y,Laを0.1〜20モル部添加した場合、Nd,P
r,Smを0.1〜15モル部添加した場合には、温度
係数(τf)が±30ppm/℃、Q値が3000以上
の特性を得ることができる。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、B
aO、MgO、WO3 からなる主成分に対して特定の金
属を所定の割合で配合することにより、10GHzでの
Q値が2500以上の高い特性を有するとともに、共振
周波数の温度係数(τf)をマイナス側からプラス側に
移行させることができ、温度係数を自由に制御すること
ができる。
aO、MgO、WO3 からなる主成分に対して特定の金
属を所定の割合で配合することにより、10GHzでの
Q値が2500以上の高い特性を有するとともに、共振
周波数の温度係数(τf)をマイナス側からプラス側に
移行させることができ、温度係数を自由に制御すること
ができる。
【0034】これにより、マイクロ波やミリ波などの周
波数領域において使用される種々の共振器用材料やMI
C用誘電体基板材料等に充分適用することができる。
波数領域において使用される種々の共振器用材料やMI
C用誘電体基板材料等に充分適用することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】金属元素として少なくともBa,Mg,W
を含有し、これらの金属元素のモル比で表された組成式
をxBaO・yMgO・zWO3 と表した時、前記x、
yおよびzが40≦x≦60、13≦y≦40、20≦
z≦30(x+y+z=100)を満足する組成物10
0モル部に対して、周期律表第3a族元素から選ばれる
少なくとも一種を0.1〜30モル部の割合で含有して
なることを特徴とする高周波用誘電体磁器組成物。 - 【請求項2】金属元素として少なくともBa,Mg,W
を含有し、これらの金属元素のモル比で表された組成式
をxBaO・yMgO・zWO3 と表した時、前記x、
yおよびzが40≦x≦60、13≦y≦40、20≦
z≦30(x+y+z=100)を満足する組成物10
0モル部に対して、Sn,Mn,Caおよび周期律表第
4a族元素から選ばれる少なくとも一種を0.1〜20
モル部の割合で含有してなることを特徴とする高周波用
誘電体磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5317761A JP2902923B2 (ja) | 1992-12-17 | 1993-12-17 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33741492 | 1992-12-17 | ||
JP4-337414 | 1992-12-17 | ||
JP5317761A JP2902923B2 (ja) | 1992-12-17 | 1993-12-17 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06236708A true JPH06236708A (ja) | 1994-08-23 |
JP2902923B2 JP2902923B2 (ja) | 1999-06-07 |
Family
ID=26569137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5317761A Expired - Fee Related JP2902923B2 (ja) | 1992-12-17 | 1993-12-17 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2902923B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002087881A (ja) * | 2000-09-18 | 2002-03-27 | Kyocera Corp | 誘電体磁器及びこれを用いた誘電体共振器 |
US6660674B2 (en) | 2000-10-25 | 2003-12-09 | Ube Electronics, Ltd. | Dielectric ceramic composition for high frequency wave |
US7232781B2 (en) | 2003-01-24 | 2007-06-19 | Ube Industries, Ltd. | Dielectric ceramic composition, dielectric ceramic, and laminated ceramic part including the same |
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1993
- 1993-12-17 JP JP5317761A patent/JP2902923B2/ja not_active Expired - Fee Related
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