JP2003041853A - 車両用バックドアの開閉装置 - Google Patents

車両用バックドアの開閉装置

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JP2003041853A
JP2003041853A JP2001231422A JP2001231422A JP2003041853A JP 2003041853 A JP2003041853 A JP 2003041853A JP 2001231422 A JP2001231422 A JP 2001231422A JP 2001231422 A JP2001231422 A JP 2001231422A JP 2003041853 A JP2003041853 A JP 2003041853A
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back door
drum
opening
wire
winding
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Toru Awazaki
徹 粟崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックドア開閉時の使い勝手を向上させる。 【解決手段】 車体とバックドアとの間にワイヤWが架
け渡される。車体側にはワイヤWを巻き取るための巻き
取りドラム10が設けられ、さらにこの巻き取りドラム
10にはワイヤWを巻き取る方向へ付勢するスパイラル
スプリング40が組み付けられている。巻き取りドラム
10とこのドラムを回転駆動させるための電動モータ1
2との間には電磁クラッチ23が設けられている。バッ
クドアを閉じる場合には、電磁クラッチ23がつながっ
ているため、電動モータ12の駆動によって巻き取りド
ラム10がワイヤWを巻き取りバックドアを閉じる。バ
ックドアを開放する場合は、電磁クラッチ23が切れて
いるため、巻き取りドラム10は電動モータ12側から
切り離され、単独で回転してワイヤWを繰り出しかつス
パイラルスプリング40のばね力にてワイヤWは緊張状
態で繰り出され、かくしてバックドアが開放される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用バックドアの
開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ワンボックスカー等では車体の
後部に比較的大きなバックドアが設けられることが多
い。こうしたバックドアのうち上方へ跳ね上げて開放す
るような形式のものでは、開放状態でのバックドアの下
縁位置が高くなるため、閉じ操作が容易でないことがあ
る。そこで、従来より、バックドアをモータの駆動力に
よって閉止させるようにしたものもいくつか開発される
に至っている。その一例として、特開平11−1250
62号を挙げることができる。
【0003】このものは、車体とバックドアとの間にワ
イヤが架設されるとともに、車体側には電動モータによ
って正逆いずれの方向にも回転可能な巻き取りドラムが
配され、ワイヤの巻き取り及び繰り出しを可能としてい
る。一方、バックドア側にはバックドアの開閉時におい
てワイヤの弛みをとるためのテンション機構が設けられ
ている。このテンション機構はばねを内蔵しており、ワ
イヤを巻き取り及び繰り出し可能に構成されている。
【0004】そして、バックドアを閉じる場合には、電
動モータを駆動させてワイヤを巻き取り機構によって巻
き取ると、バックドアが閉止される。逆に、バックドア
を開放するときには、バックドアのロックを解除する
と、車体とバックドアとの間に架設されたガスステーに
よってバックドアが開放するが、この間は電動モータを
逆転させ巻き取り機構からワイヤを繰り出す。さらに、
手動にてバックドアを閉じる場合には、バックドアの閉
止動作に伴ってワイヤは弛もうとするが、ワイヤはテン
ション機構によって巻き取られるため、弛みが生じるこ
とはない。また、手動にて開放する場合にも、ワイヤは
テンション機構から緊張状態のまま繰り出されるため、
弛みを生じることなくバックドアの開放操作を行うこと
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術のも
のは、電動・手動いずれによってもバックドアの開閉を
行うことができるが、次のような解決すべき点があっ
た。すなわち、従来のものでは、バックドアを電動モー
タによって閉じた後は、手動にてバックドアを開放する
ことはできず、わざわざ電動モータによらないと、開放
操作を行うことができないのである。その理由は、バッ
クドアを電動モータにて閉じた状態では、ワイヤは巻き
取り機構によって巻き取られ、テンション機構からは全
て繰り出された状態となっているため、ドアを開放しよ
うとすれば、電動モータにて巻き取り機構を逆転させな
い限り、ワイヤを繰り出すことができないからである。
【0006】したがって、従来のものでは電動でバック
ドアを閉じた場合には、わざわざ再度電動モータを起動
させねばならず、使い勝手の悪いものとなっていたので
ある。
【0007】本発明は上記のような事情に基づいて完成
されたものであって、その目的は使い勝手に優れる車両
用バックドアの開閉装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、車体の後部開口に
装着されたバックドアを開閉させるための車両用バック
ドアの開閉装置であって、前記車体と前記バックドアと
の間に配索された索条体と、この索条体を引き込む引き
込み手段と、この引き込み手段に前記索条体に対する引
き込み動作を行わせて前記バックドアを開放位置から閉
止位置へ変位させる駆動手段と、前記引き込み手段によ
る前記索条体の引き込み動作を規制する制御手段とを備
えてなることを特徴とするものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
において、前記引き込み手段は、前記索条体を巻き取り
可能な巻き取りドラムであり、かつ前記制御手段は前記
駆動機構と前記巻き取りドラムとの間に介在されたクラ
ッチ機構であることを特徴とするものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項2に記載のもの
において、前記車体側あるいは前記バックドア側のいず
れかには、前記巻き取りドラムが設けられるとともに、
このドラムが設けられる側には同ドラムを前記索条体の
巻き取り方向へ付勢するテンション機構が組み付けられ
ていることを特徴とするものである。
【0011】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3のいずれかに記載のものにおいて、前記駆動機構に
は、前記ドラムが巻き取り動作を行っているときに、同
ドラムに予め設定されたトルクを越える制動方向への過
負荷が作用したときに、前記ドラムに対するトルク伝達
を制限するトルクリミッタが設けられていることを特徴
とするものである。
【0012】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4いずれかに記載のものにおいて、前記索条体の配索途
上には動滑車が設けられていることを特徴とするもので
ある。
【0013】
【発明の作用及び効果】請求項1の発明によれば、バッ
クドアが開放した状態から閉止状態へ移動させる場合に
は、まず駆動機構を駆動させる。このときには制御手段
によって駆動力の駆動力が引き込み手段に伝達されるた
め、この引き込み手段にて索条体が引き込まれ、これに
よってバックドアが閉止位置へと移動する。
【0014】逆に、バックドアを手動にて閉止位置から
開放させる場合には、制御手段によって引き込み手段側
を駆動機構から切り離しておく。こうしておけば、引き
込み手段は駆動機構からの拘束から解放されて索条体を
自由に繰り出し可能であるため、バックドアを円滑に開
放させることができる。
【0015】請求項2の発明によれば、クラッチ機構の
継断によって駆動機構側の駆動力を巻き取りドラム側に
伝達したり、しなかったりの切り換えを行うことができ
る。
【0016】また請求項3の発明によれば、バックドア
が閉止されるときにはテンション機構によってドラムは
巻き取り方向に付勢されていることから、バックドアを
駆動機構あるいは手動にて閉止させるいずれの場合に
も、閉止動作を助勢するため、駆動機構に設定する能力
を低く設定することを可能にし、また手動時の操作力を
低減させることができる。また、テンション機構によっ
て索条体は緊張状態を保ったままドラムに巻き取られる
ため、巻き取り動作を円滑になしうる。さらに、テンシ
ョン機構とドラムとを車体側あるいはバックドア側のい
ずれか同一側に併せて組み付けることができるため、こ
れらをコンパクトにまとめた配置が可能となり、配置効
率を高めることができる。
【0017】請求項4の発明によれば、駆動機構によっ
てバックドアを閉止させている途中に、例えば車体とバ
ックドアとの間に異物が噛み込んだような場合には、ト
ルクリミッタによって駆動機構からのトルク伝達が制限
される。したがって、バックドアはこれ以上に閉止する
ことがなく、安全性が確保されるとともに、駆動機構の
保護にも寄与する。
【0018】請求項5の発明によれば、小さな力で索条
体の巻き取りを行うことができるため、駆動機構の小型
化あるいは操作力の低減を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0020】本発明の第1実施形態を図1ないし図7に
よって説明するが、本実施形態ではワンボックスカーの
バックドア1を例にとって説明する、車体の後部の開口
を開閉するバックドア1は上端縁にヒンジ2を有し、こ
のヒンジ2を中心として上下方向に開閉可能となってい
る。また、車体の後部開口縁とバックドア1との間には
左右一対のガスステー3が伸縮可能に架設されていて、
バックドア1を開放する方向に付勢している。
【0021】次に、バックドア1の開閉装置について説
明すると、車体の後部開口における一縁部にはワイヤW
の一端が結着されている。一方、バックドア1の内面に
おいて側縁寄りの位置には動滑車を構成するガイドプー
リ4が取り付けられ、ワイヤWはこのガイドプーリ4に
掛装された後、車体側においてワイヤWの結着位置と隣
接して配された第1テンションプーリ5を経由して駆動
ユニットUへと配索されている。
【0022】駆動ユニットUは断面略L字形状をなすメ
インブラケット6を有しており、車体のフロア面7にボ
ルト8等によって固定されている。このメインブラケッ
ト6の側壁面の一端部(図2あるいは図4における右端
部)であって上記第1テンションプーリ5のほぼ真下位
置には、第1テンションプーリ5からのワイヤWが掛着
される第2テンションプーリ9が遊転自在に取り付けら
れている。ワイヤWはこの第2テンションプーリ9から
さらに真っ直ぐ水平に延び、後述する巻き取りドラム1
0に至るようにしてある。
【0023】巻き取りドラム10に対する駆動機構を説
明すると、メインブラケット6の側壁面のうち第2テン
ションプーリ9が取り付けられている側の面の中央部に
はギヤボックス11が取り付けられ、さらにこのギヤボ
ックス11には電動モータ12が支持されている。ギヤ
ボックス11内には電動モータ12に対する減速装置
(図示しない)が内蔵されている。そして、その出力軸
13はメインブラケット6の側壁面を貫いて裏面側へ延
びるとともに、その軸端にはモータギヤ14が回転可能
に支持されている。
【0024】一方、メインブラケット6の側壁面の他端
部(図2あるいは図4の左端部)であって、ギヤボック
スが配されている側の面には、メインブラケット6と適
宜間隔をおきつつ断面略L字状をなすサブブラケット1
5が平行に配され、メインブラケット6同様、フロア7
面に対してボルト16等によって固定されている。サブ
ブラケット15とメインブラケット6の間には主軸17
が架設され、この主軸17の一端はサブブラケット15
の側面に、また他端はメインブラケット6の側壁面の裏
面側に取り付けられたカバー部材18に対しそれぞれ回
転可能に支持されている。カバー部材18とメインブラ
ケット6との間には主軸17に嵌着されたドラムギヤ1
9がトルクリミッタ20を介して収容されていて、前記
したモータギヤ14と噛み合っている。すなわち、主軸
17に予め設定された値以上のトルクが作用した場合
に、トルクリミッタ20側の対向面とドラムギヤ19側
に固定された摩擦板21との間がスリップし、ドラムギ
ヤ19側とトルクリミッタ20側との間で相対回転を生
じるようになっている。但し、トルクリミッタ20にお
けるトルク設定値は調整リングの締め込み具合によって
調整可能である。
【0025】また、主軸17にはクラッチ機構を構成す
る電磁クラッチ23が嵌着されていて、リモコンスイッ
チからの操作信号に基づいて、巻き取りドラム10に対
する電動モータ12の駆動力の継断を行うことができ
る。すなわち、電磁クラッチ23はメインブラケット6
に固定された固定部24と、主軸17に嵌着されこの固
定部24とは軸受26を介して嵌め合わされた可動部2
5とからなるクラッチ本体23Aを備えており、内部に
は励磁コイル56が組み込まれている。そして、この励
磁コイル56の励磁によって巻き取りドラム10側のク
ラッチプレート57を可動部25に対して吸引可能であ
るが、クラッチプレート57は常には(非励磁状態で
は)可動部25と離間しており、これによって電磁クラ
ッチ23は常には主軸17の回転を巻き取りドラム10
に伝達しないが、励磁コイル56の励磁によって吸着さ
れたクラッチプレート57を介して可動部25と巻き取
りドラム10とが一体化されると、主軸17の回転を巻
き取りドラム10に対して伝達可能となる。
【0026】一方、巻き取りドラム10は主軸17に対
して2列に配された軸受27A,27Bを介して遊転可
能なホイール部材28を有している。このホイール部材
28の外周面には径方向へ突出するリング状の張り出し
部28Aが形成されるとともに、この張り出し部28A
とクラッチプレート57との間にはクラッチプレート5
8に対する戻しのための板ばね29が介在されている。
板ばね29は適当間隔毎にクラッチプレート57とリベ
ット30によって接続され、またこれらリベット30に
よる各かしめ箇所の間を前記した張り出し部28Aに対
してリング材31を介してビス32にて共締めされるこ
とによって連結されている。板ばね29は常にはリング
形状をなしているが、クラッチプレート57が可動部2
5に対して吸引されることに伴って変形し、これによっ
てクラッチプレート57を戻し方向に付勢することがで
きる。
【0027】また、ホイール部材28の張り出し部28
Aには上記した各ビス32によってドラム本体37も同
時に締め付け固定がなされている。ドラム本体37の外
周面には断面コの字状をなすようにしてワイヤWの巻き
取り溝33が形成されている。さらに、ドラム本体37
の前方にはワイヤWの弛みをとるためのテンション機構
34が配されている。
【0028】テンション機構34のケーシング38は主
軸17に嵌着されたカラー35に対し軸受36を介して
遊転自在に嵌着されるとともに、ケーシング38はドラ
ム本体37の側面にボルト39によって結合されてい
る。また、ケーシング38の内部にはスパイラルスプリ
ング40が収容されており、その一端はカラー35に、
他端はケーシング38にそれぞれ結合されている。ま
た、スパイラルスプリング40はドラム本体37をワイ
ヤWの巻き取り方向に付勢するようにしてある。
【0029】次に、図6によって本実施形態の電気的構
成について説明すると、本実施形態では、電動モータ1
2は図示しないリモコンスイッチの操作によってオン・
オフがなされる。バッテリ電源55に対しヒューズ41
を介して接続されたリモコン受信器42は前記リモコン
スイッチのオン操作によってトランジスタ43をオンに
するCPU44を有するとともに、このトランジスタ4
3のオンによって励磁される起動リレー45が設けられ
ている。この起動リレー45のリレースイッチ46には
ブザーリレー47及びタイマリレー48の両コイル47
A,48Aが並列に接続されている。このうち、ブザー
リレー47のリレースイッチ49にはブザー50が接続
されていて、電動モータ12によるワイヤWの巻き取り
動作の間、ブザー50の鳴動が継続することにより周辺
にいる者へ警告を発するようにしてある。一方、タイマ
リレー48はタイマ機能を有しており、設定された時間
だけ遅延させてタイマスイッチ51がオンするようにな
っている。本実施形態では、この遅延時間は1秒に設定
されている。
【0030】また、タイマリレー48のリレースイッチ
51にはモータリレー58のコイル52が接続されると
ともに、リレースイッチ53には電磁クラッチ23及び
電動モータ12が直列に接続されている。かくして、電
動モータ12及び電磁クラッチ23はブザー50の鳴動
開始後、1秒の遅れをもって動作が開始されることにな
る。
【0031】なお、54はドアカーテシスイッチであ
り、このスイッチ54はバックドア1の開放時には閉じ
ているが、ドア1が閉止している状態では開放して電動
モータ12への通電がなされないようにしている。
【0032】次に、上記のように構成された本実施形態
の作用効果を具体的に説明すると、バックドア1が開放
している状態において、図示しないリモコンスイッチを
オン操作すると、リモコン受信器42内のCPU44か
らの出力信号によってトランジスタ43がオンになりコ
イルが励磁されると、起動リレー45のスイッチ46が
閉じられる。すると、ブザーリレー47及びタイマリレ
ー48の両コイル47A,48Aが励磁される。これに
より、ブザーリレー47のリレースイッチ49が閉じ、
ブザー50が鳴動することで周囲にバックドア1が閉じ
られることの予告と警告を発する。一方、タイマリレー
48ではブザー50の鳴動開始後、1秒の遅れをもって
タイマリレー48のリレースイッチ51が閉じられる。
これにより、モータリレー58を介して電磁クラッチ2
3及び電動モータ12が駆動するが、1秒の遅延時間が
設定されていることから、この間にバックドア1の閉止
領域外へ退避する時間的余裕が得られる。
【0033】ところで、電動モータ12が駆動すると、
ギヤボックス11内の減速装置(図示しない)を介して
モータギヤ14が回転し、これに噛み合うドラムギヤ1
9が回転する。すると、トルクリミッタ20を介して主
軸17が回転するため、電磁クラッチ23の可動部25
も回転する。一方、電動モータ12への通電と同時に電
磁クラッチ23内の励磁コイル56が励磁されるため、
クラッチプレート57が板ばね29を変形させつつ可動
部25へ吸着される。
【0034】これにより、ホイール部材28およびドラ
ム本体37がカラー35の周りに回転し、巻き取りドラ
ム10全体が回転する。かくして、ワイヤWが巻き取り
溝33内に巻き取られるため、ワイヤWは第1、第2の
テンションプーリ5、9及びガイドプーリ4を介してバ
ックドア1を徐々に閉止方向に引き寄せる。そして、バ
ックドア1が開口部をほぼ閉止する位置まで変位した
ら、リモコンスイッチをオフ操作し、電動モータ12に
対する通電を停止する。その後、バックドア1を手で押
し込んで図示しないストライカ等のドアロック機構もし
くは既存の自動ドアロック機構に係止させれば、バック
ドア1は閉止状態に保持される。
【0035】この閉止状態からバックドア1を開放させ
る場合には、上記したドアロック機構による係止を解く
と、バックドア1はガスステー3に助勢されて軽い操作
力でもって開放される。バックドア1が開放方向へ変位
すると、巻き取りドラム10はスパイラルスプリング4
0に抗しつつ回転するため、ワイヤWは緊張状態を保っ
たまま繰り出されてゆく。すなわち、この間には、電動
モータ12及び電磁クラッチ23に対しては通電がなさ
れず、クラッチプレート57は可動部25から離間した
状態にある。したがって、巻き取りドラム10は電磁ク
ラッチ23及び電動モータ12側と切り離された状態で
単独で回転することができる。
【0036】このように、本実施形態では電動モータ1
2によってバックドア1を閉止した後に開放させる場合
にも、従来のように電動モータ12を駆動させる必要は
なく、そのまま手動にて開放操作することができるた
め、使い勝手に優れる。
【0037】また、本実施形態では電動モータ12によ
らずとも、手動にてバックドア1を閉止させることがで
きるが、手動あるいは電動モータ12のいずれによって
ワイヤWが巻き取られる場合においても、テンション機
構34におけるスパイラルスプリング40のばね力が巻
き取り動作を付勢するため、手動時の操作力を低減しあ
るいは電動モータ12への負荷を軽減することができ
る。この点は、ガイドプーリ4が動滑車として機能する
ようにしたことによっても達成されている。
【0038】さらに、この実施形態においては電磁クラ
ッチ23、電動モータ12、及び巻き取りドラム10を
メイン・サブの両ブラケット6,15によってユニット
化して車体側に組み付けるようにしているから、装置全
体をコンパクトにでき配置効率に優れたものとなってい
る。
【0039】また、次のような効果も得られる。前記し
たようにして、電動モータ12の駆動によってバックド
ア1が閉じられる途中で、バックドア1に異物があたる
と、これが閉止動作の障害となることがある。そのよう
な場合には、ワイヤWが通常の状態を越えて引っ張られ
るため、巻き取りドラム10に過負荷が作用する。ま
た、このとき電磁クラッチ23はつながった状態にある
ため、上記した過負荷は電磁クラッチ23を介して主軸
17に伝達され、トルクリミッタ20へ入力される。ト
ルクリミッタ20では入力された負荷が設定値を超える
ものであった場合には、ドラムギヤ19との間でスリッ
プを生じさせる。このため、電動モータ12に対して過
負荷が作用する事態が回避されるとともに、これ以上に
ワイヤWが巻き取られることがないため、バックドア1
を当該位置で停止させることができ、安全性に寄与する
ことができる。
【0040】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 (1)本実施形態ではワイヤWを掛装したが、ロープ等
といった他の索条体であってもよい。 (2)本実施形態ではバックドア1の閉じ操作をリモコ
ンスイッチによって行うこととしたが、車体側に固定的
に設けた操作スイッチによって行うようにしてもよい。 (3)本実施形態ではワイヤを巻き取ることでバックド
アの閉止を行ったが、例えば相互に反対回転する一対の
ローラを設け、このローラ間にワイヤを挟持して引き込
むような方式であってもよい。 (4)制御手段として電磁クラッチの他、例えば(3)
のような場合であれば、ローラを接近あるいは離間させ
てワイヤの引き込み位置と退避位置との間を変位させる
ような機構であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の開閉装置の配置状況を示す正断面
【図2】駆動ユニットの正断面図
【図3】ワイヤの配索状況を示す平断面図
【図4】駆動ユニットの平断面図
【図5】図2のV−V線断面図
【図6】開閉装置の電気回路図
【図7】バックドアを閉止した状態を示す正断面図
【符号の説明】
1…バックドア 4…ガイドプーリ(動滑車) 10…巻き取りドラム 12…電動モータ(駆動機構) 20…トルクリミッタ 23…電磁クラッチ(制御手段) 34…テンション機構 40…スパイラルスプリング 50…ブザー W…ワイヤ(索条体)
フロントページの続き Fターム(参考) 2E050 QA02 QA04 QA05 QC01 QD01 QE02 2E052 AA09 BA02 BA04 CA01 CA06 DA01 DA02 DB01 DB03 DB08 EA01 EB01 EC01 GA09 GD00 GD03 KA02 KA13 KA15 KA16 KA25 KA27 3J062 AA02 AB01 BA35 CF03 CF31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の後部開口に装着されたバックドア
    を開閉させるための車両用バックドアの開閉装置であっ
    て、 前記車体と前記バックドアとの間に配索された索条体
    と、この索条体を引き込む引き込み手段と、この引き込
    み手段に前記索条体に対する引き込み動作を行わせて前
    記バックドアを開放位置から閉止位置へ変位させる駆動
    手段と、前記引き込み手段による前記索条体の引き込み
    動作を規制する制御手段とを備えてなることを特徴とす
    る車両用バックドアの開閉装置。
  2. 【請求項2】 前記引き込み手段は、前記索条体を巻き
    取り可能な巻き取りドラムであり、かつ前記制御手段は
    前記駆動機構と前記巻き取りドラムとの間に介在された
    クラッチ機構であることを特徴とする請求項1記載の車
    両用バックドアの開閉装置。
  3. 【請求項3】 前記車体側あるいは前記バックドア側の
    いずれかには、前記巻き取りドラムが設けられるととも
    に、このドラムが設けられる側には同ドラムを前記索条
    体の巻き取り方向へ付勢するテンション機構が組み付け
    られていることを特徴とする請求項2記載の車両用バッ
    クドアの開閉装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動機構には、前記ドラムが巻き取
    り動作を行っているときに、同ドラムに予め設定された
    トルクを越える制動方向への過負荷が作用したときに、
    前記ドラムに対するトルク伝達を制限するトルクリミッ
    タが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のいずれかに記載の車両用バックドアの開閉装置。
  5. 【請求項5】 前記索条体の配索途上には動滑車が設け
    られていることを特徴とする請求項1乃至請求項4いず
    れかに記載の車両用バックドアの開閉装置。
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