JP3657513B2 - オートスライドドアの駆動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライドドアをワイヤで牽引して作動するオートスライドドアの駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両には、ドア開口部を開閉するスライドドアが設けられており、このスライドドアを電動で開閉制御するオートスライドドアの駆動制御装置が装備されている。
【0003】
この駆動制御装置としては、スライドドアをワイヤで牽引して作動するものが知られている。このワイヤは、モータによって回転される駆動プーリに巻き付けられ、ドア開口部前側と後側又は、ドア開口部より後部の車体サイドパネルのドア開口部側(前部)と後部にガイドプーリが設けられ、この両ガイドプーリと前記駆動プーリ間にわたって設けられている。また、駆動プーリと前側(前部)ガイドプーリの間、駆動プーリと後側(後部)ガイドプーリの間にはそれぞれ前記ワイヤの弛みを防止するテンションプーリを備えている。また、モータからの動力を前記ワイヤに伝達するクラッチは、遊びや半クラッチの無い噛み合い式の電磁クラッチが用いられている。そして、この制御装置では、スライドドアの開閉速度が予め定められた目標速度となるような制御が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のオートスライドドアの駆動制御装置にあっては、モータ及び電磁クラッチを通電した駆動開始時において、モータ停止状態から目標速度に向かって急速に速度を上昇させるため、作動速度が急に速くなり、スライドドアの動きに勢いが付き、目標速度になると急速に速度を落とし、スライドドアの動きに急にブレーキが掛かるような制御が働いてしまう。これにより、急激な牽引力の上昇と急激な牽引力の降下が繰り返され、スライドドアが急激に引かれて跳ね、急激に減速されて止まり、また跳ねては止まるような作動で、ワイヤが急激に引かれ、次に緩むことを繰り返し、ワイヤに不連続な力が加えられるとともに、スライドドアの挙動が乱れてしまう。
【0005】
加えて、駆動プーリによってワイヤが引かれる側では、ワイヤが急激に引かれ、駆動プーリによってワイヤが引かれる側と反対側では、前記テンションプーリと駆動プーリとの間で、ワイヤを引く力でテンションプーリが押し下げられてワイヤの通過を容易とする動きに遅れが生じ、瞬間ワイヤに弛みが生じることがある。この弛みの発生がワイヤの作動、スライドドアの動きに悪影響を与えることとなる。
【0006】
さらに、坂道で坂下方向にスライドドアが作動されているとき、坂下方向へのドア自重が加わって(落下速度)速度が速くなり、スライドドアの駆動が間に合わない場合、ワイヤが弛み、レールからはみ出す動きが生じる恐れがあった。
【0007】
また、スライドドアの駆動開始時のみならず、駆動中(モータ作動後)においても、前述のように坂道で坂下方向にスライドドアが作動されているときは、坂下方向へのドア自重が加わってスライドドアの速度が目標速度より速くなり、これを目標速度に制御するため、速度を落とす。しかし、ドア自重が加わって速度上昇しているため大きく速度を落とし、その後、目標速度に上げる際にもドア自重が加わっているので速くなり、速度が大きく変動する。
【0008】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、スライドドアの作動をスムーズにするとともに、ワイヤの弛みを防止することができるオートスライドドアの駆動制御装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明のオートスライドドアの駆動制御装置にあっては、モータからの駆動力を噛み合い式の電磁クラッチを介してワイヤに伝達し、該ワイヤでスライドドアを開閉方向に牽引するととともに、当該スライドドアの移動速度が予め定められた目標速度となるように前記モータを制御するオートスライドドアの駆動制御装置において、スライドドア停止状態からの作動開始時の一定時間内は、予め定められた目標速度となるように前記モータからの出力を経時的に上昇させる始動時出力調整手段と、モータ作動後の前記スライドドアの移動速度が予め定められた規定値以上であるか否かを判断し、モータ作動後の前記スライドドアの移動速度が、予め定められた規定値より速い場合に、前記目標速度を低く設定する目標速度低下手段と、モータ作動後の前記スライドドアの移動速度の変化が予め定められた値より大きく変化したか否かを判断し、モータ作動後の前記スライドドアの移動速度の変化が、予め定められた値より大きい場合に、前記モータの出力を低下させる出力低下手段と、を備えている。
【0010】
すなわち、スライドドアの作動を開始する際には、スライドドアを駆動するモータからの出力が経時的に上昇、つまり徐々に上昇される。これにより、作動直後におけるスライドドアの急激な牽引力の上昇および牽引力上昇後の急激な牽引力の降下の繰返しを抑えることができ、スライドドアの勢い付きを抑え、ワイヤへの不連続な力の作用と、スライドドアの挙動の乱れを防止するとともに、ワイヤの弛みの発生を防止することができる。
【0011】
そして、モータ作動開始時のスライドドアの移動速度が、予め定められた規定値より速い場合には、目標速度を低く設定する。これにより、坂道で坂下方向にスライドドアが作動されているときのドア自重が加わることによるスライドドアの移動速度が速くなってしまうのを抑える制御が行われ、ワイヤの弛み発生を抑える。
【0012】
また、モータ作動後のスライドドアの移動速度の変化が、予め定められた値より大きい場合には、前記モータの出力を低下させる。これにより、スライドドア作動中においても、坂道で坂下方向にスライドドアが作動されているときにドア自重が加わることでのスライドドアの大きな速度変化を抑えスライドドアの作動をスムーズにし、ワイヤの弛み防止をすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかるオートスライドドアの駆動制御装置を装備した車両1を示す図であり、この車両1の車体側部には、乗降用開口部2及びステップ3が設けられているとともに、前記乗降用開口部2を開閉するスライドドア4が設けられている。また、前記乗降用開口部2の周囲には、車体に固着されたウエザーストリップが設けられており、スライドドア4が閉じられた際、ウエザーストリップがスライドドア4と当接し、雨水等の車室内への侵入を防いでいる。
【0014】
前記スライドドア4は、車両前方側における上端が、前記乗降用開口部2の上縁に設けられたアッパーガイドレール11に沿って移動するアッパーローラブラケット12に支持されており、下端は前記ステップ3の下面に設けられたロアガイドレールに沿って移動するロアローラブラケット13に支持されている。また、車両後方側の中央部は、車体側面に設けられたリアガイドレール14に沿って移動するリアローラブラケット15に支持されており、前記乗降用開口部2を全開にした全開位置から全閉にした全閉位置まで移動できるように構成されている。
【0015】
前記スライドドア4内には、クロージャーユニット21が設けられており、前記スライドドア4の前縁部には、前記クロージャーユニット21への電源の供給を受ける受給端子22が設けられている。また、前記乗降用開口部2の車両前方側の縁部を形成するピラー23には、前記受給端子22と対を成す供給端子24が設けられており、前記スライドドア4が全閉直前位置に移動された位置より、前記受給端子22に接続され、前記クロージャーユニット21へ電源を供給できるように構成されている。このスライドドア4において、前記リアローラブラケット15が、駆動ワイヤ25に連結されている。
【0016】
該駆動ワイヤ25は、車体の内部にループ状に設けられ、図2に示すように、途中に設けられたドア取付部31において、前記スライドドア4のリアローラブラケット15に連結され、かつ、駆動伝達機構32を介して駆動モータ33から駆動力が前記スライドドア4に入力されるように構成されている。この駆動ワイヤ25は、前後をガイドプーリ34a,35aに支持されてリアガイドレール14(図1参照)に沿って前後方向に延在され、中間部が駆動プーリ34に巻き付けられ、この駆動プーリ34に巻き付けられている部分の前後に設けられたテンション機構35,35により所定の張力が与えられている。
【0017】
該テンション機構35は、図3に示すように、ボルト穴41に通される図外のボルトで車体に締結固定されたベース42と、このベース42に回動自在に支持された2つのガイドプーリ43,44と、これら2つのガイドプーリ43,44の間に設けられて、回動中心となる支軸45がベース42に設けられたガイド長孔46に沿って移動可能に支持されることで駆動ワイヤ25の延在方向に対して直交方向に移動可能に支持されたテンションプーリ47と、前記支軸45を支持する支持ロッド48と、この支持ロッド48に対して付勢力を与えることで前記テンションプーリ47を介して駆動ワイヤ25に所定の張力を与えるスプリング49と、このスプリング49を支持するとともに前記支持ロッド48がテンションを与える方向とは逆方向に移動するのを所定位置で規制するストッパロッド51とを備えている。なお、駆動ワイヤ25の外周を覆いかつ、駆動ワイヤ25を摺動可能に支持し、ガイドしているガイドチューブ52は、取付ブラケット53により車体に固定されている。
【0018】
前記駆動プーリ34は、図2に示したように、最終減速ギヤ61に軸結合されてこの最終減速ギヤ61と一体的に回転する。また、この最終減速ギヤ61には、プーリ側ギヤ62が噛合され、このプーリ側ギヤ62の軸延長上にモータ側ギヤ63が設けられ、このモータ側ギヤ63とプーリ側ギヤ62との間に噛み合い式の電磁クラッチ64が設けられ、この電磁クラッチ64が締結状態では両ギヤ62,63が一体的に回動し、一方、電磁クラッチ64が解放状態では両ギヤ62,63の連結が絶たれる。
【0019】
すなわち、前記電磁クラッチ64は、前記モータ側ギヤ63とプーリ側ギヤ62との間を断続するクラッチであり(図示省略)、前記モータ側ギヤ63の回転軸には、凹凸を有する電磁クラッチ64のモータ側歯が接続され、このモータ側歯の先端側には、モータ側歯の凹凸に噛合する凹凸を有した電磁クラッチ64のドア側歯が配置されている。このドア側歯は、内臓のコイルが通電された際の電磁作用によって、前記モータ側歯の凹凸に噛合した接続状態を形成するとともに、前記コイルへの通電が遮断された際に、内臓のスプリングの付勢力によって、前記モータ側歯の凹凸から離れた切断状態を形成できるように構成されている。そして、このドア側歯の軸部には、前記プーリ側ギヤ62が接続されている。
【0020】
前記モータ側ギヤ63は、中間ギヤ71を介して前記駆動モータ33の駆動軸72に設けられたウォーム73と連結されている。これにより、前記電磁クラッチ64を締結させた状態で駆動モータ33を駆動させることにより、駆動プーリ34を回転し、駆動ワイヤ25でスライドドア4を牽引してスライドできるように構成されている。また、駆動モータ33の駆動を停止させた状態では、駆動伝達機構32の機械的な負荷によりスライドドア4のスライドを規制できるように構成されている。一方、電磁クラッチ64を解放させた状態においては、上記機械的な抵抗がかかること無しに、手動でスライドドア4をスライドできるように構成されている。
【0021】
なお、前記最終減速ギヤ61の近傍には、この最終減速ギヤ61の回転に応じて、すなわちスライドドア4のスライドに応じてパルスを発生させるエンコーダ75(例えば、公知の接点式二相エンコーダ)が設けられている。このエンコーダ75は、スライドドア4の位置、移動速度、移動方向を検出する手段として設けられているが、正転逆転(移動方向)を検出できるようにした光センサを用いたエンコーダやその他の位置検出スイッチなどに代えることも可能である。
【0022】
このエンコーダ75は電磁クラッチ64よりもスライドドア4側に設けられることで、スライドドア4の手動による開閉時もスライドドア4の位置、移動速度、移動方向を検出できるように成してある。
【0023】
そして、前記駆動モータ33及び前記電磁クラッチ64は、図4に示すように、車両に設置されたオートスライドドアユニット76に接続されている。
【0024】
このオートスライドドアユニット76は、ROM及びRAMを内蔵したマイコンM(マイクロコンピュータ)を中心に構成されており、サーキットブレーカー81を介して、前述した駆動モータ33を駆動するバッテリー82に接続されるとともに、マイコン駆動用のエレクトリック電源83に接続されている。また、前記オートスライドドアユニット76には、イグニッションスイッチ84が接続されるとともに、該イグニッションスイッチ84との間には、セレクトレバーがPレンジに選択された際にオン作動するシフトPスイッチ85と、フットブレーキが操作された際にオン作動するストップランプスイッチ86とが接続されている。さらに、前記オートスライドドアユニット76には、メインスイッチ87が接続されており、該メインスイッチ87が操作されることにより、前記スライドドア4の駆動が可能となるように構成されている。
【0025】
また、前記オートスライドドアユニット76には、車速を検出するスピードセンサ91と警報ブザー92とが接続されているとともに、スライドドア回転センサ93が接続されている。該スライドドア回転センサ93は、前述したエンコーダ75を備えてなり、該エンコーダ75は、第1パルス出力94と第2パルス出力95を備えている。両パルス出力94,95から出力されるパルスは、前記スライドドア4の移動速度の上昇に伴い周期が短くなるように構成されるとともに、前記スライドドア4の移動方向に応じた位相のパルスを出力するように構成されている。また、前記スライドドア回転センサ93には、前記エンコーダ75の回転数から前記スライドドア4の速度や位置等を検出するとともに、該スライドドア4が全開又は全閉位置に達した際に信号を出力する反転検知出力96及びマイコンMと電圧を合わせるアースとしてのGNDライン97が設けられ、前記オートスライドドアユニット76に接続されている。
【0026】
さらに、前記オートスライドドアユニット76には、パーキングブレーキが操作された際にオン作動するパーキングスイッチ101と、スライドドア4を開作動させる際に操作されるスライドドア開スイッチ102と、閉作動させる際に操作されるスライドドア閉スイッチ103と、前記スライドドア4が全閉された際にオフ作動するスライドドアスイッチ104とが接続されているとともに、前記クロージャーユニット21へ電源の供給を行う第1及び第2供給出力105,106が前記供給端子24に接続されている。これら第1及び第2供給出力105,106には、通過する電流を測定して前記マイコンMへ伝達する作動電流検出部107が接続されている。そして、前記供給端子24は、スライドドア4が全閉直前位置から全閉位置にあるとき前記受給端子22と接続される。
【0027】
この供給端子24から電源供給を受ける前記クロージャーユニット21の制御部111には、車体のストライカにロックされたスライドドア側のラッチを駆動してロック状態を解除するラッチ解除アクチュエータ112と、前記ラッチがストライカにロックされる直前のハーフロック状態(ハーフラッチ)を検出して作動するハーフスイッチ113と、前記ラッチがストライカにロックされた状態を検出して作動するフルロックスイッチ114とが接続されている。また、クロージャーユニット21には、前記ハーフロック状態にあるスライドドア4を、前記フルロック状態まで引き込むスライドドアクロージャーモータ115が接続されている。さらに、該スライドドアクロージャーモータ115が作動する前の元の位置(ニュートラル位置)に戻った状態のスライドドアクロージャーモータ115のニュートラル状態を検出して作動するニュートラルスイッチ116が設けられている。
【0028】
以上の構成にかかる本実施の形態において、スライドドア4を作動させる際の動作を、図5に示すフローチャートに従って説明する。
【0029】
先ず、スライドドア開又は閉スイッチ102,103の操作が行われたか否かを判断する(S1)。ここで、リモコンで自動開閉できる場合は、リモコンでの自動開又は自動閉作動操作が行われたか否かを判断することを加えても良い。スイッチ操作が行われていない場合には、ステップS4へ分岐する一方、操作時には、作動開始か否かを判断する(S2)。
【0030】
このとき、作動開始の場合には、スライドドア4の作動速度が予め定められた目標速度となるように駆動モータ33を制御する前に、該駆動モータ33に出力するデューティー出力のデューティー比を一定時間内において除々に高め、スライドドア4を駆動する駆動モータ33からの出力を経時的に上昇、つまり徐々に上昇する(S3)。これにより、作動直後におけるスライドドア4の急激な牽引力の上昇および牽引力上昇後の急激な牽引力の降下の繰返しを抑えることができ、スライドドア4の勢い付きを抑え、駆動ワイヤ25への不連続な力の作用と、スライドドア4の挙動の乱れを防止することができる。よって、スライドドア4を牽引する駆動ワイヤ25の弛みを防止することができるとともに、スライドドア4の作動をスムーズにすることができる。
【0031】
また、前記ステップS2において、作動開始で無い、つまり作動中である場合には、前述したステップS3を回避してステップS4へ分岐する。これにより、駆動モータ33へのデューティー比を除々に高めるステップS3の処理を、ドア停止状態からの作動時のみに適用することができる。
【0032】
前記ステップS4では、モータ作動後のスライドドア4の移動速度が、予め定められた規定値以上であるか否かを判断する。前記規定値未満の場合には、ステップS6へ分岐する一方、規定値以上、つまり移動速度が規定値より速い場合には、制御目標となる前記目標速度を通常より低く設定する(S5)。これにより、坂道で坂下方向にスライドドア4が作動されているときのドア自重が加わることによるスライドドア4の移動速度が速くなってしまうのを抑える制御が行われ、駆動ワイヤ25の弛み発生を抑える。また、坂道で生じたドア自重により加速されたスライドドア4にブレーキを掛けることができる。したがって、前記駆動ワイヤ25の弛みを防止することができ、弛んだ駆動ワイヤ25がレールからはみ出すといった不具合を未然に防止することができる。
【0033】
前記ステップS6では、モータ作動後のスライドドア4の移動速度の変化が、予め定められた値より大きく変化したか否かを判断する。前記値より大きな変化が無い場合には、各処理を終了する一方、大きな変化が生じていた場合には、前記目標速度を計算するための演算式のゲインを通常より低く設定し、前記駆動モータ33からの出力を低下させる(S7)。これにより、スライドドア4の移動速度の変化が大きく変化した場合、すなわち駆動モータ33及び電磁クラッチ64を通電した駆動開始時において、モータ停止状態から目標速度に向かって急速に速度が上昇され、目標速度になると急速に速度が落とされスライドドア4の動きに急にブレーキが掛かるような制御が働き、急激な牽引力の上昇と急激な牽引力の降下が繰り返され、スライドドア4が急激に引かれて跳ね、急激に減速されて止まり、また跳ねては止まるような作動で、駆動ワイヤ25が急激に引かれ、次に緩むことを繰り返し、駆動ワイヤ25に不連続な力が加えられるとともに、スライドドア4の挙動が乱れた場合であっても、駆動モータ33からの出力を低下することで、作動の安定化を図ることができる。よって、駆動ワイヤ25の不用意な弛みも防止することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のオートスライドドアの駆動制御装置にあっては、スライドドアの作動を開始する際に、スライドドアを駆動するモータからの出力を徐々に上昇することで、作動直後のスライドドアの牽引力を抑えることができる。これにより、作動直後におけるスライドドアの急激な牽引力の上昇および牽引力上昇後の急激な牽引力の降下の繰返しを抑えることができ、スライドドアの勢い付きを抑え、ワイヤへの不連続な力の作用と、スライドドアの挙動の乱れを防止するとともに、ワイヤの弛みの発生を防止することができるとともに、スライドドアの作動をスムーズにすることができる。
【0035】
そして、スライドドアの移動速度が規定値より速い場合、スライドドアの目標速度を低く設定することで、スライドドアの移動速度が遅くなるように制御することができる。これにより、坂道で坂下方向にスライドドアが作動されているときのドア自重が加わることによるスライドドアの移動速度が速くなってしまうのを抑える制御が行われ、ワイヤの弛み発生を抑えるとともに、坂道により生じたドア自重で加速されたスライドドアにブレーキを掛けることができる。よって、前記ワイヤの弛みを防止することができ、弛んだワイヤがレールからはみ出すといった不具合を未然に防止することができる。
【0036】
また、モータ作動後のスライドドアの移動速度の変化が、予め定められた値より大きい場合には、前記モータの出力を低下させる。これにより、スライドドア作動中においても、坂道で坂下方向にスライドドアが作動されているときにドア自重が加わることでのスライドドアの大きな速度変化を抑えスライドドアの作動をスムーズにし、ワイヤの弛み防止をすることができる。また、スライドドアの挙動が乱れた場合であっても、モータからの出力を低下することで、作動の安定化をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】同実施の形態の駆動伝達機構を示す説明図である。
【図3】同実施の形態のテンション機構を示す図である。
【図4】同実施の形態にかかるブロック図である。
【図5】同実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4 スライドドア
25 駆動ワイヤ
33 駆動モータ
64 電磁クラッチ
76 オートスライドドアユニット
M マイコン
Claims (1)
- モータからの駆動力を噛み合い式の電磁クラッチを介してワイヤに伝達し、該ワイヤでスライドドアを開閉方向に牽引するととともに、当該スライドドアの移動速度が予め定められた目標速度となるように前記モータを制御するオートスライドドアの駆動制御装置において、
スライドドア停止状態からの作動開始時の一定時間内は、予め定められた目標速度となるように前記モータからの出力を経時的に上昇させる始動時出力調整手段と、
モータ作動後の前記スライドドアの移動速度が予め定められた規定値以上であるか否かを判断し、モータ作動後の前記スライドドアの移動速度が、予め定められた規定値より速い場合に、前記目標速度を低く設定する目標速度低下手段と、
モータ作動後の前記スライドドアの移動速度の変化が予め定められた値より大きく変化したか否かを判断し、モータ作動後の前記スライドドアの移動速度の変化が、予め定められた値より大きい場合に、前記モータの出力を低下させる出力低下手段と、
を備えたことを特徴とするオートスライドドアの駆動制御装置。
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