JP2003038218A - バンド用連結ピン及びその製造方法 - Google Patents

バンド用連結ピン及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003038218A
JP2003038218A JP2001226905A JP2001226905A JP2003038218A JP 2003038218 A JP2003038218 A JP 2003038218A JP 2001226905 A JP2001226905 A JP 2001226905A JP 2001226905 A JP2001226905 A JP 2001226905A JP 2003038218 A JP2003038218 A JP 2003038218A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connecting pin
band
hardened layer
layer
piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001226905A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Tanokura
幸夫 田野倉
Takeshi Inoue
健 井上
Yasuaki Takahashi
康明 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP2001226905A priority Critical patent/JP2003038218A/ja
Publication of JP2003038218A publication Critical patent/JP2003038218A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連結ピンの耐摩耗性、耐蝕性及びバネ性等を
向上させたバンド用連結ピン及びその製造方法を提供す
ることにある。 【解決手段】 本発明においては、連結ピン2の素材に
ステンレススチールを使用し、その表面2aから内部に
向かって炭素を固溶してなる内部硬化層を設けている。
このように連結ピン2に内部硬化層を設けることによ
り、硬度を高めることができ、耐摩耗性、耐蝕性及びバ
ネ性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、金属バンドの駒と
駒や、バンドと中留とを連結するためのバンド用連結ピ
ンに関するものである。特に、内部硬化層を有するステ
ンレススチールの連結ピンと、その製造方法の技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、腕時計用金属バンド、装身用ブレ
スレット、衣服用金属ベルト等において、それらを構成
する駒と駒とを連結する部材として連結ピンが使用され
ている。この連結ピンは、耐摩耗性や耐蝕性等を考慮し
てステンレススチールからなる素材が使用されている。
【0003】また、腕時計用金属バンドの場合、近年、
チタンやチタン合金からなる駒を使用したバンドが増え
ており、このようなバンドにおいてもステンレススチー
ルからなる連結ピンが使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記腕時計用金属バン
ド等においては、装着時や携帯時に、駒と駒とを連結す
る連結ピンを中心として駒が回動する。このときに、駒
と連結ピンとが擦れて、連結ピンが摩耗し、ステンレス
スチールであっても長期にわたる使用で連結ピンが脱落
したり折れることがあった。
【0005】また、腕時計用金属板等の駒がチタン又は
チタン合金からなるもので、連結ピンにステンレススチ
ールを使用した場合、汗、ゴミ等の介在によって異種金
属からなる駒と連結ピンとの間で電位差が生じ、電位差
腐食が発生する。このような電位差腐食が発生すると、
従来の連結ピンでは腐食によって脱落や折れ等が発生す
ることがあった。また、連結ピンの腐食した部分がワイ
シャツ等の衣服の袖口等に付着して汚れるという問題も
あった。
【0006】また、腕時計用金属バンド等の駒がチタン
又はチタン合金からなるもので、連結ピンにチタン又は
チタン合金を使用した場合、同じ金属であるため電位差
腐食は発生しにくいものの、摩擦による連結ピンの脱落
や折れ等は発生することがあった。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みな
されたもので、連結ピンの耐摩耗性、耐蝕性(電位差腐
食を含む)及びバネ性等を向上させ、バンドから抜け落
ちることのない安定したバンド用連結ピン及びその製造
方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のバンド用連結ピ
ンは、駒と駒とを連結するバンド用連結ピンにおいて、
該連結ピンは、素材がステンレススチールで、表面から
内部に向かって任意の深さに形成された炭素を固溶する
内部硬化層を有するものとなっている。このバンド用連
結ピンにおける前記内部硬化層は、5μmから40μm
の厚さを有しており、好ましくは、15μmから25μ
mの厚さを有している。また、バンド用連結ピンにおけ
る前記内部硬化層の表面は、ステンレススチールの金属
光沢を有している。更に、バンド用連結ピンの前記内部
硬化層の表面は、400Hvから1000Hvの硬度を
有しており、好ましくは、600Hvから800Hvの
硬度を有している。また、バンド用連結ピンにおける内
部硬化層は、駒の連結ピン挿入穴の内壁と接する部分と
その周辺部のみに形成されている。更に、二つ折れから
なる前記連結ピンに形成された内部硬化層は、駒の連結
ピン挿入穴の内壁と接する部分及びその周辺部と、二つ
折れの相対する面とに形成されている。また、バンド用
連結ピンにおける内部硬化層の少なくとも一部分には、
周期律表の4a,5a,6a族元素の窒化物、炭化物、
酸化物、窒炭化物または窒炭酸化物が被覆されている。
また、バンド用連結ピンにおける前記駒はチタン又はチ
タン合金からなり、該駒と駒との連結を前記連結ピンで
行っている。また、バンド用連結ピンは、バンドの長さ
調節をするためのアジャストピン又はバンドの駒と駒と
の連結や中留とバンドとを連結するための接続ピンであ
る。
【0009】一方、本発明のバンド用連結ピンの製造方
法は、硬質層を有するバンド用連結ピンの製造方法にお
いて、工程順に、ステンレススチールからなる素材を加
工し連結ピンの形状に成形する工程と、前記連結ピンに
表面から任意の深さに浸炭層からなる内部硬化層を形成
させる工程と、前記連結ピンに表面を仕上げ加工する工
程と、からなる。また、このバンド用連結ピンの製造方
法における前記連結ピン表面の仕上げ加工は、研磨処
理、化学エッチング処理、化学研磨処理、電気化学研磨
処理、バレル研磨の中の少なくとも1つである。また、
本発明のバンド用連結ピンの製造方法は、硬質層を有す
るバンド用連結ピンの製造方法において、工程順に、ス
テンレススチールからなる素材を加工し連結ピンの形状
に成形する工程と、前記連結ピンに、駒の連結ピン挿入
穴の内壁と接する部分とその周辺部に有機マスクを形成
する工程と、前記連結ピンに金属メッキマスクを形成す
る工程と、前記連結ピンに形成された有機マスクを剥離
する工程と、前記連結ピンに表面から任意の深さに浸炭
層からなる内部硬化層を形成させる工程と、前記連結ピ
ンに表面を仕上げ加工する工程と、前記連結ピンに形成
された金属メッキマスクを除去する工程と、からなる。
このバンド用連結ピンの製造方法における前記連結ピン
に形成された金属メッキマスクは、Cuメッキ被膜から
なる。また、このバンド用連結ピンの製造方法における
前記連結ピンに形成された金属メッキマスクの除去は、
過熱されたHNO3溶液で行われる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のバンド用連結ピンにおい
ては、連結ピンの素材にステンレススチールを使用し、
その表面から内部に向かって炭素を固溶してなる内部硬
化層を設けている。このように連結ピンに内部硬化層を
設けることにより、硬度を高めることができ、耐摩耗
性、耐蝕性及びバネ性を向上させることができる。
【0011】次に、内部硬化層について説明する。本発
明における連結ピンの素材としては、ステンレススチー
ルを用いているが、特にオーステナイト系ステンレスが
好ましい。このようなステンレススチールからなる連結
ピンに、本発明においては、炭素を固溶させて浸炭層か
らなる内部硬化層を形成している。
【0012】この浸炭層からなる内部硬化層は、連結ピ
ンの表面から5μmから40μmの厚さ、好ましくは1
5μmから25μmの厚さに形成される。この内部硬化
層の詳細な形成工程に関しては後述するが、このように
して形成された内部硬化層は、ビッカース硬度(Hv)
で400Hvから1000Hvの硬度を有している。
尚、600Hvから800Hvの硬度を有していれば、
連結ピンとして十分な強度を確保することができる。
【0013】上記内部硬化層(浸炭層)は、以下に詳述
する工程を経て形成されている。 (1)フッ化処理 浸炭層を形成する前に、フッ素系ガス雰囲気下に100
〜500℃、好ましくは150〜300℃で、連結ピン
にフッ化処理を施すことが好ましい。また、このときの
オーステナイト系ステンレスは、たとえばFe−Cr−
Ni−Mo系ステンレスなどが挙げられる。耐食性の面
からは、Ni含有量が多く、しかも、有価元素であるM
oを1.5〜4重量%程度含有するステンレスが望まし
い。また、最も好適なオーステナイト系ステンレスとし
ては、クロム含有量が15〜25重量%で、常温で加工
してもオーステナイト相の安定な安定型ステンレスに、
Moを1.5〜4重量%添加したものが挙げられる。
【0014】上記のフッ化処理に際して用いられるフッ
素系ガスとしては、具体的には、NF3、CF4、S
4、C26、BF3、CHF3、HF、SF6、WF6
SiF4、ClF3などのフッ素化合物ガスが挙げられ
る。これらのフッ素化合物ガスは、1種単独で、あるい
は2種以上組み合わせて用いることができる。また、こ
れらのガス以外に、分子内にフッ素を含む他のフッ素化
合物ガスも上記フッ素系ガスとして用いることができ
る。更にまた、このようなフッ素化合物ガスを熱分解装
置で熱分解させて生成させたF2 ガス、あるいは予め調
製したF2ガスも上記フッ素系ガスとして用いることが
できる。このようなフッ素化合物ガスとF2ガスとは、
任意に混合して用いられる。
【0015】上記フッ素化合物ガス、F2ガス等のフッ
素系ガスは、それぞれ1種単独で用いることもできる
が、通常は、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスで
希釈されて使用される。このような希釈されたガスにお
けるフッ素系ガス自身の濃度は、通常10,000〜1
00,000容量ppm、好ましくは20,000〜7
0,000容量ppm、さらに好ましくは30,000
〜50,000容量ppmに設定する。本発明で最も好
ましく用いられるフッ素系ガスは、NF3である。NF3
は、常温でガス状であり、化学的安定性が高く、取り扱
いが容易である。このNF3ガスは、通常、窒素ガスと
組み合わせて上記の濃度範囲内で用いられる。
【0016】本発明におけるフッ化処理は、たとえば所
定の形状に加工した連結ピンを、上記濃度のフッ素系ガ
ス雰囲気下において、100〜500℃の温度で行なわ
れる。フッ化処理時間は、処理物の種類・大きさ等によ
り異なるが、通常は、十数分から数時間に設定する。
【0017】このようなフッ化処理を行なうことによ
り、連結ピンの表面に、炭素原子の浸透性が良好なフッ
化被膜を形成することができる。よって、次に行なわれ
る硬化処理としてのガス浸炭処理により、ステンレス表
面から内部に炭素原子が浸透拡散し、浸炭硬化層を容易
に形成することができる。
【0018】(2)ガス浸炭処理 上記のフッ化処理が施された連結ピンに、一酸化炭素を
含む浸炭性ガス雰囲気下において、400〜500℃、
好ましくは400〜480℃でガス浸炭処理を施す。こ
の浸炭処理の際に用いられる浸炭性ガスとしては、炭素
源ガスとして一酸化炭素を用い、通常、この一酸化炭素
と水素、二酸化炭素、窒素の混合ガスの形で用いられ
る。
【0019】本発明では、ガス浸炭処理温度を400〜
500℃という低温にすることにより、浸炭硬化層中に
Cr236等の結晶質のクロム炭化物が析出せず、オー
ステナイト系ステンレス中のクロム原子が消費されな
い。よって、浸炭硬化層の優れた耐食性を維持すること
ができる。また、浸炭処理温度が低温であるため、この
浸炭処理により、Cr236 、Cr73、Cr32等の
結晶質のクロム炭化物の粗大化も起こらず、しかも、ス
テンレス内部の軟化による強度低下も少ない。
【0020】このようなガス浸炭処理法によれば、オー
ステナイト系ステンレスからなる連結ピンの表面に浸炭
層(炭素の拡散浸透層)が均一に形成される。しかも、
上記ガス浸炭処理により結晶質のクロム炭化物が生成せ
ず、母材中のクロム原子を消費しないことから、浸炭層
は、オーステナイト系ステンレスが本来有している優れ
た耐食性以上の耐食性を保持することになる。ここで、
ガス浸炭処理後の連結ピンの表面には、主としてステン
レス中のFeとCが共存する層、おそらくはFe23
どの鉄の酸化物を含む「黒皮」が形成される。
【0021】(3)酸洗処理 次いで、上記のガス浸炭処理が施された連結ピンに、酸
洗処理を施す。具体的には、連結ピンを酸性溶液に浸漬
する。この酸洗処理で用いられる酸性溶液としては、特
に限定されるものではなく、たとえばフッ酸、硝酸、塩
酸、硫酸、フッ化アンモニウムなどが用いられる。これ
らの酸は、単独で用いることができるが、フッ化アンモ
ニウムと硝酸との混合液、硝酸とフッ酸との混合液、硝
酸と塩酸との混合液、硫酸と硝酸との混合液として用い
ることもできる。
【0022】これらの酸性溶液の濃度は、適宜決定され
るが、たとえば硝酸と塩酸との混合液では、硝酸濃度が
15〜40重量%程度、塩酸濃度が5〜20重量%程度
であることが好ましい。また、硝酸溶液の濃度は10〜
30重量%程度が好ましい。また、これらの酸性溶液
は、常温で用いることができるし、高温で用いることも
できる。
【0023】さらに、酸洗処理として、硝酸、硫酸等の
電解溶液を使用して電解処理を行なってもよい。酸性溶
液への浸漬時間は、酸性溶液の種類にもよるが、通常は
約15〜90分程度である。この酸洗処理により、連結
ピンの表面に形成された浸炭処理に起因する黒皮に含ま
れている鉄が酸化溶解し、黒皮が除去されるが、この酸
洗処理のみでは、黒皮を完全に除去することはできな
い。しかも、ガス浸炭処理により形成された浸炭層の表
面は、酸性溶液への浸漬により鉄が溶解し、粗面化され
る。
【0024】(4)水洗処理 次いで、上記酸洗処理後、連結ピンに水洗処理を施す。
この水洗処理により、連結ピンから剥離しかかっている
黒皮を洗い流すとともに、連結ピンに付着している酸性
溶液を完全に洗い流し、酸性溶液による浸炭層の粗面化
がさらに進行しないようにする。上記の酸洗処理および
水洗処理により、連結ピンの表面に形成された黒皮を完
全に除去することはできない。
【0025】(5)研磨処理 次いで、水洗処理された連結ピンの表面をバレル研磨す
る。具体的には、連結ピンをバレル研磨装置のバレル槽
の内部に設置し、研磨媒体として好ましくはクルミのチ
ップとアルミナ系研磨材をバレル槽内に入れる。そし
て、約10時間かけてバレル研磨を行ない、浸炭層の最
表面に形成された粗い面と、残っている黒皮を研磨す
る。
【0026】上記の酸洗処理、水洗処理およびバレル研
磨を併用することにより、連結ピンの表面に形成された
黒皮を完全に除去することができる。この連結ピンが複
雑な形状を成していても、この黒皮を完全に除去するこ
とができる。また、このバレル研磨により、連結ピンの
表面を鏡面とすることができる。
【0027】かかるバレル研磨後の浸炭層の表面硬度
(HV)は、50g荷重で400以上あれば、連結ピン
の硬さとしては充分である。好ましくは50g荷重で6
00以上あればよい。
【0028】また、バレル研磨した連結ピンの表面を、
さらにバフ研磨してもよい。かかるバフ研磨後の浸炭層
の表面硬度(HV)は、50g荷重で400以上あれ
ば、連結ピンの硬さとしては充分である。好ましくは5
0g荷重で600以上あればよい。
【0029】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の第1実施例に係る連結ピンを示す
正面図である。この連結ピン2は、図2に示すように、
チタン又はチタン合金からなる腕時計バンド4の縁駒6
と連結駒8とを連結するものであり、線材を二つ折りに
屈曲させたヘアーピン形のアジャストピンである。縁駒
6と連結駒8にはバンド幅方向に設けられ互いに連通す
る連結ピン挿入穴が設けられており、この連結ピン挿入
穴に連結ピン2を挿入することにより縁駒6と連結駒8
は連結される。この連結ピン挿入穴内に挿入された連結
ピン2は、径方向にふくらむように屈曲した係止部2b
が連結ピン挿入穴の内壁に接触することにより、連結ピ
ン挿入穴内に留まり、側方から凹圧することにより押し
出して脱着することができるように構成されている。
【0030】また、この連結ピン2は、ステンレススチ
ール、特にオーステナイト系ステンレスのSUS316
系からなる素材を加工することにより形成されている。
【0031】更に、この連結ピン2には、その表面2a
から炭素を固溶することにより浸炭層からなる内部硬化
層が形成されている。この内部硬化層は、次のような工
程を経て形成される。
【0032】はじめに、この連結ピン2を、金属製のマ
ッフル炉内に装入した後、480℃まで昇温する。次い
で、フッ素系ガス(5容量%のNF2と95容量%のN2
との混合ガス)をマッフル炉内に15分間吹き込み、フ
ッ化処理を行なう。次いで、フッ素系ガスを排出した
後、浸炭性ガス(10容量%のCOと、20容量%のH
2と、1容量%のCO2と、69容量%のN2との混合ガ
ス)を吹き込み、480℃で12時間保持して浸炭処理
を行なった後、連結ピン2をマッフル炉より取り出す。
【0033】この時点で、取り出した浸炭処理後の連結
ピン2の表面には黒皮が形成されている。次いで、この
連結ピン2を、フッ化アンモニウム3〜5容量%と硝酸
2〜3容量%を含む酸性水溶液に20分間浸漬する。こ
の酸洗処理により、連結ピン2の表面に形成されていた
黒皮中に含まれている鉄が酸化溶解し、黒皮の大部分は
除去される。
【0034】但し、このときに、連結ピン2の表面、す
なわち、浸炭処理により形成された浸炭層の表面は、酸
性水溶液への浸漬により鉄が溶解し、粗い面となる。こ
のため、次いで、酸洗処理された連結ピン2を水洗し、
更に、水洗した連結ピン2をバレル研磨装置のバレル槽
の内部に設置し、研磨媒体として、くるみのチップとア
ルミナ系研磨剤をバレル槽内に入れる。そして、約10
時間かけてバレル研磨を行ない、連結ピンの浸炭層の最
表面に形成された粗い面を研磨する。これにより、浸炭
層の表面から1〜2μmの深さの領域が除去され、連結
ピンの表面、すなわち浸炭層の最表面が鏡面となる。
【0035】通常、ステンレススチールからなる連結ピ
ン2の断面は、図3に示すような状態であるのに対し、
上記工程を経ることにより、図4に示すように、表面2
aから数十μmの深さの領域に炭素原子12が固溶して
浸炭層からなる内部硬化層10が形成される。
【0036】上記工程を経て得られたステンレススチー
ルの光沢を呈する連結ピンは、耐傷付き性に優れ、SU
S316系材が本来有している優れた耐食性と同等以上
の耐食性を保持し、浸炭層の表面硬度(HV)は、50
g荷重で700に達することが確認できている。
【0037】上記内部硬化層10が形成された連結ピン
2の耐蝕性を判断するため、次のような条件でCASS
試験を行った。試験液には、塩化ナトリウム(NaC
l)50g/l、塩化第二胴(CuCl2・2H2O)
0.26g/l、酢酸(CH3COOH)2ml/lを
添加した塩溶液を使用し、PH3.0、温度35℃で噴
霧した。
【0038】このCASS試験を96時間行った後、内
部硬化層10を形成した連結ピン2と未形成の連結ピン
を比較したところ、未形成の連結ピンは37本中、孔食
(腐食による孔が認められる状態)と点食(斑点状の錆
が発生した状態)の両方が認められるものが15本、点
食のみ認められるものが22本となり、全ての連結ピン
に腐食が認められた。
【0039】これに対し、内部硬化層10を形成した連
結ピン2においては、孔食及び点食又は点食のみが認め
られたものは37本中0本であり、腐食は認められなか
った。
【0040】上記のように、この連結ピン2に関して
は、内部硬化層10を形成したものの方が未形成のもの
よりも耐蝕性に優れていることが判った。また、この耐
蝕性については、上記のようなCASSによる試験だけ
でなく、異種金属間に生じる電位差による電位差腐食に
ついても同様の効果が得られ、更に、時計外装部品に関
する通常の耐摩耗性試験において、何れも内部硬化層1
0を形成した連結ピン2の方が未形成のものよりも優れ
ていることが判明した。更に、連結ピンの表面の硬度が
高まることにより、バネ性も向上し、脱着の繰り返しに
よるバネ性の低下が少なく、脱落の危険性が少ない安定
した固定力を保つことが可能となった。
【0041】図5は本発明の第2実施例に係る連結ピン
を示す正面図である。この連結ピン22は、図6に示す
ように、チタン又はチタン合金からなる装身用ブレスレ
ット24の縁駒26と連結駒28とを連結するものであ
る。
【0042】この連結ピン22も、前述した第1実施例
における連結ピン2と同様の工程を経て表面22aから
炭素を固溶することにより形成される、図7に示すよう
な浸炭層からなる内部硬化層30を有している。また、
本実施例においては、上記のように内部硬化層30が形
成された連結ピン22の表面22a上に、金色色調の硬
質被膜32を形成している。即ち、高い外観品質が求め
られる装身具等においては、連結ピンであっても駒と同
等の外観及び品質感が求められる。このため、耐摩耗
性、耐蝕性等だけでなく、外観品質を高めるために、金
色調の硬質被膜32を形成している。この硬質被膜32
は、図7に示す通り、連結ピン22の表面に形成された
浸炭層からなる内部硬化層30の上に、乾式メッキ法の
1つであるイオンプレティーング法によって、金色の硬
質被膜32として窒化チタンから成るTiN被膜を被覆
している。
【0043】次に、TiN被膜からなる硬質被膜32の
形成方法を説明する。まず、内部硬化層30が形成され
た連結ピン22をイソプロピルアルコール等の有機溶剤
で洗浄し、イオンプレティーング装置内に配置する。イ
オンプレティーング装置は、一般に使用されているもの
でかまわないので、その説明は図面を含めて省略する。
【0044】次いで、装置内を1.0×10-5Torr
まで排気した後、不活性ガスとしてアルゴンガスを3.
0×10-3Torrまで導入する。次に、装置内部に備
えられた熱電子フィラメントとプラズマ電極を駆動させ
て、アルゴンのプラズマを形成する。同時に連結ピンに
−50Vの電位を印加して、10分間ボンバードクリー
ニングを行う。
【0045】次に、アルゴンガスの導入を止めた後、装
置内に窒素ガスを2.0×10-3Torrまで導入す
る。そして、装置内部の備えられた電子銃でプラズマを
発生させた後、チタンを10分間蒸発させて、連結ピン
の表面全体、即ち連結ピン22の内部硬化層30の上に
TiN被膜32を0.5μmの膜厚で形成する。
【0046】このようにして得られた連結ピン22は、
TiN被膜からなる硬質被膜32が金と同じような光学
的特性を備えるが故に、均一な金色色調を呈する。これ
により、ブレスレットの装飾的な価値をさらに高めるこ
とができる。また、このTiN被膜からなる硬質被膜3
2を被覆した連結ピン22の表面硬度(HV)は、50
g荷重で800に達した。また、TiN被膜からなる硬
質被膜32を被覆した連結ピン22は、優れた耐摩耗
性、耐食性、耐擦傷性を備えていることも前述した試験
に基づいて確認できている。このように、内部硬化層3
0より硬質な被膜32を被覆することにより、表面硬化
処理を施した連結ピン22が、さらに強度を増すことに
なった。
【0047】なお、乾式メッキ法としては、上記したイ
オンプレティーング法に限らず、スパッタリング法や真
空蒸着法などの公知の手段を用いることができる。
【0048】また、乾式メッキ法で被覆される金色の硬
質被膜として、周期律表の4a、5a、6a族元素(T
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W)の
窒化物、炭化物、酸化物、窒炭化物、窒炭酸化物を採用
することができる。周期律表の4a、5a、6a族元素
をMで表わし、Mの窒化物をMNxで表わしたとき、窒
化度を示すxの値が1より小さくなるにしたがって、前
記Mの窒化物MNxの被膜の色調は金色から淡黄色に近
づく。また、窒化度を示すxの値が1より大きくなるに
したがって、被膜の金色は、赤味を帯びてくる。また、
窒化度を示すxの値が、0.9〜1.1の範囲であれ
ば、金、あるいは金合金の色調に近い金色の窒化物MN
xを内部硬化層上に形成することができる。特に、窒化
度を示すxの値が、x=1の時、Mの窒化物MNxの被
膜は、充分な硬度を備える硬質被膜であると同時に、
金、あるいは金合金の色調に最も近い金色を呈する。
【0049】周期律表の4a、5a、6a族元素Mの炭
化物、酸化物、窒炭化物、窒炭酸化物についても、それ
らの炭化度、酸化度、窒化度を所定の範囲に制御するこ
とにより、それらの被膜に金、あるいは金合金の色調に
最も近い金色を付与できる。特に、TiN被膜とZrN
被膜は、充分な硬度を備える硬質被膜であると同時に、
金、あるいは金合金の色調に最も近い金色を呈するので
好ましい。また、Mの窒化物MNxの膜厚が薄いと、被
膜に有効な耐摩耗性、耐食性、耐擦傷性を得ることがで
きない。逆に、被膜の膜厚が厚いと、被覆にかかる時間
が長くなって、被膜のコストが高くなる。よって、Mの
窒化物MNxの被膜の膜厚は、好ましくは0.1〜10
μmの範囲、さらに好ましくは0.2〜5μmの範囲に
制御される。
【0050】一方、この硬質被膜32は、連結ピン22
の表面の一部分、例えば外から見える頭部や端部の表面
に形成することも可能である。このように一部分に硬質
被膜32を形成する場合には、次のような工程で形成す
る。はじめに、内部硬化層30が形成された連結ピン2
の表面の所望の部分に、エポキシ系樹脂から成る有機マ
スク剤、あるいはマスキングインクを印刷して、マスキ
ング層を形成する。次に、マスキング層を形成した連結
ピン22をイソプロピルアルコール等の有機溶剤で洗浄
し、イオンプレティーング装置内に配置する。そして、
前述した工程と同様にして硬質被膜であるTiN被膜を
形成する。
【0051】次に、エチルメチルケトン(EMK)、あ
るいはエチルメチルケトン(EMK)に蟻酸および過酸
化水素を添加した剥離溶液によりマスキング層を膨潤さ
せ、リフトオフ法により、マスキング層およびその上に
積層されたTiN被膜を剥離する。これにより、TiN
被膜が被覆された金色色調を呈する部分と、TiN被膜
が被覆されていないステンレスの銀白色を呈する部分と
を有する連結ピンを得ることができる。
【0052】尚、マスキング手段としては、本実施例で
説明したような化学的マスキング層を設ける他に、機械
的なマスキング手段を用いても良い。すなわち、窒化チ
タン被膜を被覆する前に、予め連結ピンの任意の部分に
金属製のキャップを被せておき、窒化チタン被膜を被覆
後、かかるキャップを取除けば良い。すると、キャップ
が被せられていた連結ピンの部分には窒化チタン被膜が
被覆されず、キャップが被せられなかった部分には窒化
チタン被膜が被覆される。
【0053】図8は本発明の第3実施例に係る連結ピン
を示す正面図である。この連結ピン42は、図9に示す
ようにチタン又はチタン合金からなる腕時計バンド44
と三つ折れ形の中留46とを連結する接続ピンである。
この連結ピン42は、中留46の下板の端部46bに両
端部が固定され、中央部が腕時計バンド44の駒44a
を貫通するように取り付けられている。
【0054】この連結ピン42においても、前述した第
1実施例と同様の工程を経て表面42aから炭素を固溶
することにより、図10に示すような内部硬化層50が
形成されている。また、この連結ピン42も、前述した
連結ピン2,22と同様の耐蝕性、耐摩耗性を有するも
のとなっている。
【0055】図11は本発明の第4実施例に係る連結ピ
ンを示す正面図である。この連結ピン52は、第1実施
例における連結ピン2と同じヘアーピン形のアジャスト
ピンである。この連結ピン52の表面にも前述した連結
ピン2と同様の工程を経て表面52aから炭素を固溶す
ることにより、図12に示すような内部硬化層60を形
成している。但し、この第4実施例においては、連結ピ
ン52の表面52a全域に炭素を固溶して内部硬化層6
0を形成するのではなく、摩耗及び腐食が最も生じ易い
部分に内部硬化層60を形成している。
【0056】即ち、本実施例のような二つ折れのヘアー
ピン形をなす連結ピン52においては、駒に設けられた
連結ピン挿入穴の内壁と接する係止部52bの外表面5
2cや、連結ピン52における二つ折れ部分の相対する
面52dに内部硬化層60を形成したものとなってい
る。
【0057】このように一部分に内部硬化層60を形成
する場合には、次のような工程で形成する。はじめに、
連結ピン52の表面の所望の部分に、エポキシ系樹脂か
ら成る有機マスク剤、あるいはマスキングインクを印刷
して、有機マスクを形成する。次に、有機マスクを形成
した連結ピン52をイソプロピルアルコール等の有機溶
剤で洗浄する。そして、Cuメッキ等の金属メッキを施
して、Cuメッキ被膜等の金属メッキマスクを形成す
る。ここで剥離溶液等により有機マスクを剥離する。こ
れにより、連結ピン52の表面は、浸炭処理を施す部分
だけ露出し、他の部分は金属メッキマスクで被覆され
る。
【0058】次に、前述した工程と同様にして内部硬化
層60を形成して仕上げ加工を施す。その後、加熱した
HNO3溶液でCuメッキ被膜等からなる金属メッキマ
スクを除去し、洗浄する。これにより、連結ピン52の
摩耗及び腐食が最も生じ易い部分のみに内部硬化層60
を形成することができる。
【0059】このように連結ピン52の摩耗及び腐食が
最も生じ易い部分のみに内部硬化層60を形成すること
により、実質的に前述した第1実施例における連結ピン
2と同等の耐摩耗性や耐蝕性を有する連結ピンを提供す
ることができる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、連結ピンにその表面か
ら内部に向かって炭素を固溶した内部硬化層を設けてい
るので、表面の硬度を高めて、耐蝕性及び耐摩耗性を向
上させた連結ピンを提供することができる。これによ
り、連結ピンがバンドの駒から抜け落ちたり、折れるこ
と等を起こり難くすることができる。
【0061】また、表面の硬度が高まることでバネ性も
向上するので、アジャストピンの場合、繰り返し脱着し
ても安定した抜き力が得られ、バネ性の低下による連結
ピンの抜け落ちを防止することができる。
【0062】更に、耐蝕性を向上させることができるの
で、錆の流出等による衣服の汚れも防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る連結ピンの正面図で
ある。
【図2】図1に示す連結ピンで連結する腕時計バンドを
示す正面図である。
【図3】図1に示す連結ピンの浸炭処理を施す前の断面
拡大図である。
【図4】図1に示す連結ピンの断面拡大図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る連結ピンの正面図で
ある。
【図6】図5に示す連結ピンで連結するブレスレットを
示す正面図である。
【図7】図5に示す連結ピンの断面拡大図である。
【図8】本発明の第3実施例に係る連結ピンの正面図で
ある。
【図9】図8に示す連結ピンで連結するバンドと中留を
示す正面図である。
【図10】図8に示す連結ピンの断面拡大図である。
【図11】本発明の第4実施例に係る連結ピンの正面図
である。
【図12】図11に示す連結ピンの断面拡大図である。
【符号の説明】
2,22,42,52 連結ピン 2a,22a,42a,52a 表面 4,44 腕時計バンド 10,30,50,60 内部硬化層 32 硬質被膜 24 ブレスレット 46 中留

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駒と駒とを連結するバンド用連結ピンに
    おいて、 該連結ピンは、素材がステンレススチールで、表面から
    内部に向かって任意の深さに形成された炭素を固溶する
    内部硬化層を有していることを特徴とするバンド用連結
    ピン。
  2. 【請求項2】 前記内部硬化層が、5μmから40μm
    の厚さを有していることを特徴とする請求項1記載のバ
    ンド用連結ピン。
  3. 【請求項3】 前記内部硬化層が、15μmから25μ
    mの厚さを有していることを特徴とする請求項1記載の
    バンド用連結ピン。
  4. 【請求項4】 前記内部硬化層の表面が、ステンレスス
    チールの金属光沢を有していることを特徴とする請求項
    1記載のバンド用連結ピン。
  5. 【請求項5】 前記内部硬化層の表面が、400Hvか
    ら1000Hvの硬度を有していることを特徴とする請
    求項1乃至請求項4記載のいずれか1つのバンド用連結
    ピン。
  6. 【請求項6】 前記内部硬化層の表面が、600Hvか
    ら800Hvの硬度を有していることを特徴とする請求
    項1乃至請求項4記載のいずれか1つのバンド用連結ピ
    ン。
  7. 【請求項7】 前記連結ピンに形成された内部硬化層
    を、駒の連結ピン挿入穴の内壁と接する部分とその周辺
    部のみに有していることを特徴とする請求項1乃至請求
    項6記載のいずれか1つのバンド用連結ピン。
  8. 【請求項8】 二つ折れからなる前記連結ピンに形成さ
    れた内部硬化層を、駒の連結ピン挿入穴の内壁と接する
    部分及びその周辺部と、二つ折れの相対する面とに有し
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項6記載のい
    ずれか1つのバンド用連結ピン。
  9. 【請求項9】 前記連結ピンに形成された内部硬化層の
    少なくとも一部分に、周期律表の4a,5a,6a族元
    素の窒化物、炭化物、酸化物、窒炭化物または窒炭酸化
    物が被覆されていることを特徴とする請求項1乃至請求
    項8記載のいずれか1つのバンド用連結ピン。
  10. 【請求項10】 前記駒がチタン又はチタン合金からな
    り、該駒と駒との連結を前記連結ピンで行っていること
    を特徴とする請求項1記載のバンド用連結ピン。
  11. 【請求項11】 前記連結ピンは、バンドの長さ調節を
    するためのアジャストピン又はバンドの駒と駒との連結
    や中留とバンドとを連結するための接続ピンであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1つのバ
    ンド用連結ピン。
  12. 【請求項12】 硬質層を有するバンド用連結ピンの製
    造方法において、工程順に、 ステンレススチールからなる素材を加工し連結ピンの形
    状に成形する工程と、 前記連結ピンに表面から任意の深さに浸炭層からなる内
    部硬化層を形成させる工程と、 前記連結ピンに表面を仕上げ加工する工程と、 からなることを特徴とするバンド用連結ピンの製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記連結ピン表面の仕上げ加工は、研
    磨処理、化学エッチング処理、化学研磨処理、電気化学
    研磨処理、バレル研磨の中の少なくとも1つであること
    を特徴とする請求項12記載のバンド用連結ピンの製造
    方法。
  14. 【請求項14】 硬質層を有するバンド用連結ピンの製
    造方法において、工程順に、 ステンレススチールからなる素材を加工し連結ピンの形
    状に成形する工程と、 前記連結ピンに、駒の連結ピン挿入穴の内壁と接する部
    分とその周辺部に有機マスクを形成する工程と、 前記連結ピンに金属メッキマスクを形成する工程と、 前記連結ピンに形成された有機マスクを剥離する工程
    と、 前記連結ピンに表面から任意の深さに浸炭層からなる内
    部硬化層を形成させる工程と、 前記連結ピンに表面を仕上げ加工する工程と、 前記連結ピンに形成された金属メッキマスクを除去する
    工程と、 からなることを特徴とするバンド用連結ピンの製造方
    法。
  15. 【請求項15】 前記連結ピンに形成された金属メッキ
    マスクが、Cuメッキ被膜からなることを特徴とする請
    求項14記載のバンド用連結ピンの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記連結ピンに形成された金属メッキ
    マスクの除去が、過熱されたHNO3溶液で行われるこ
    とを特徴とする請求項14記載のバンド用連結ピンの製
    造方法。
JP2001226905A 2001-07-27 2001-07-27 バンド用連結ピン及びその製造方法 Pending JP2003038218A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001226905A JP2003038218A (ja) 2001-07-27 2001-07-27 バンド用連結ピン及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001226905A JP2003038218A (ja) 2001-07-27 2001-07-27 バンド用連結ピン及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003038218A true JP2003038218A (ja) 2003-02-12

Family

ID=19059640

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001226905A Pending JP2003038218A (ja) 2001-07-27 2001-07-27 バンド用連結ピン及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003038218A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005011427A1 (ja) * 2003-07-31 2005-02-10 Seiko Epson Corporation 連結具、バンド、および時計
EP2057914A1 (fr) * 2007-11-06 2009-05-13 Rolex Sa Bracelet à maillons articulés
EP3239357A4 (en) * 2014-12-24 2018-05-30 Citizen Watch Co., Ltd. Clock screw and method for manufacturing same

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS568004A (en) * 1979-06-29 1981-01-27 Guroorii Kk Watch side and band having hard coating and production thereof
JPS6179785A (ja) * 1984-09-26 1986-04-23 Seiko Instr & Electronics Ltd 装飾品の部分めつき方法
JPS62284066A (ja) * 1986-06-03 1987-12-09 Citizen Watch Co Ltd 装身具のマスク方法
JPH08219340A (ja) * 1995-02-14 1996-08-30 Just Kk 食い込み継手用フェルールの製造方法
JPH0971854A (ja) * 1995-06-27 1997-03-18 Daido Hoxan Inc 浸炭硬化時計部材もしくは装飾品類およびそれらの製法
JP2000135105A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 Seiko Corp 腕時計用バンドの製造方法
JP2000179511A (ja) * 1998-12-10 2000-06-27 Citizen Watch Co Ltd 連結ピンの構造及びその製造方法
JP2001073110A (ja) * 1999-09-07 2001-03-21 Citizen Watch Co Ltd 時計外装部品およびその製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS568004A (en) * 1979-06-29 1981-01-27 Guroorii Kk Watch side and band having hard coating and production thereof
JPS6179785A (ja) * 1984-09-26 1986-04-23 Seiko Instr & Electronics Ltd 装飾品の部分めつき方法
JPS62284066A (ja) * 1986-06-03 1987-12-09 Citizen Watch Co Ltd 装身具のマスク方法
JPH08219340A (ja) * 1995-02-14 1996-08-30 Just Kk 食い込み継手用フェルールの製造方法
JPH0971854A (ja) * 1995-06-27 1997-03-18 Daido Hoxan Inc 浸炭硬化時計部材もしくは装飾品類およびそれらの製法
JP2000135105A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 Seiko Corp 腕時計用バンドの製造方法
JP2000179511A (ja) * 1998-12-10 2000-06-27 Citizen Watch Co Ltd 連結ピンの構造及びその製造方法
JP2001073110A (ja) * 1999-09-07 2001-03-21 Citizen Watch Co Ltd 時計外装部品およびその製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005011427A1 (ja) * 2003-07-31 2005-02-10 Seiko Epson Corporation 連結具、バンド、および時計
US7191586B2 (en) 2003-07-31 2007-03-20 Seiko Epson Corporation Connector, band and watch
EP2057914A1 (fr) * 2007-11-06 2009-05-13 Rolex Sa Bracelet à maillons articulés
US7730710B2 (en) 2007-11-06 2010-06-08 Rolex S.A. Strap with articulated links
EP3239357A4 (en) * 2014-12-24 2018-05-30 Citizen Watch Co., Ltd. Clock screw and method for manufacturing same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100599640B1 (ko) 백색 피막을 갖는 장신구 및 그 제조 방법
CN102191452B (zh) 高耐蚀性和高硬度的彩色奥氏体不锈钢材及其制造方法
EP1119649B1 (en) Selective case hardening at low temperature
US6087018A (en) Method for surface treatment, ornaments and electronic devices
KR100754811B1 (ko) 장식품, 시계 외장 부품 및 그 제조 방법
JP4451536B2 (ja) 装飾部材およびその製造方法
JP2003038218A (ja) バンド用連結ピン及びその製造方法
JP4668443B2 (ja) 硬質層を有する装飾部材
US6905758B1 (en) Decorative item and process for producing the same
JP2001355094A (ja) 装飾被膜を有する基材およびその製造方法
JP2008545886A5 (ja)
JP4350225B2 (ja) 時計外装部品およびその製造方法
JP3064908B2 (ja) 浸炭硬化時計部材もしくは装飾品類およびそれらの製法
JP4664465B2 (ja) 硬質装飾被膜を有する基材
JP4601845B2 (ja) 装飾部品およびその製造方法
US4507184A (en) Method for finishing matted surface on a metal-made article for personal ornament
JPH0277586A (ja) 時計用外装部品
US20100072076A1 (en) Surface treatment method for housings
JPH08158035A (ja) オーステナイト系金属に対する浸炭処理方法およびそれによって得られたオーステナイト系金属製品
JP2666404B2 (ja) 装飾体の製造方法
JP3064909B2 (ja) 浸炭硬化食器類およびその製法
JP2004232030A (ja) ダイヤモンド様炭素膜の除去方法、装飾品および時計
JP2002249887A (ja) 装飾品の表面処理方法および装飾品
JP2002266083A (ja) 装飾部品およびその製造方法
JP2002266084A (ja) 食器類およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080522

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110816