JP2003025364A - メタセシス重合性モノマーの重合による架橋重合体成形物の製造方法 - Google Patents

メタセシス重合性モノマーの重合による架橋重合体成形物の製造方法

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JP2003025364A
JP2003025364A JP2001214578A JP2001214578A JP2003025364A JP 2003025364 A JP2003025364 A JP 2003025364A JP 2001214578 A JP2001214578 A JP 2001214578A JP 2001214578 A JP2001214578 A JP 2001214578A JP 2003025364 A JP2003025364 A JP 2003025364A
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metathesis
polymerizable monomer
dicyclopentadiene
solution
crosslinked polymer
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JP2001214578A
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Kazuharu Suyama
和晴 須山
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Eneos Corp
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Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタセシス重合触媒の存在下で、メタセシス
重合性モノマーを重合しながら架橋重合体成形物を得る
工程において、金型中に酸素や水分が存在すると重合が
進まず完全に固まらないことがある。その場合未反応モ
ノマーによる悪臭や、表面状態の悪化等の発生などの不
具合を抑制する。 【解決手段】 メタセシス重合性モノマーとしてエキソ
−ジシクロペンタジエンを含有したモノマーを用いるこ
とにより、金型を完全に不活性ガスで置換・乾燥するこ
となく、モノマー残留率が低く十分に硬化した架橋重合
体成形物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なメタセシス
重合性モノマーを使用した架橋重合体成形物の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】メタセシス重合性環状オレフィンとメタ
セシス重合触媒からなるモノマー液と、メタセシス重合
性環状オレフィンと活性化剤からなるモノマー液を混合
し直ちに金型に注入し、金型内において重合架橋させて
架橋重合体成形物を製造する方法が知られている。これ
は反応射出成形法(RIM)と呼ばれる。メタセシス重
合性環状オレフィンとしてジシクロペンタジエンを用い
たものはDCPD−RIMと呼ばれ、原料モノマー液の
粘度が低いことから射出成形の圧力を低くできるため金
型が安価であるという利点がある。また、DCPD−R
IMでは大型の架橋重合体成形物が容易に得られ、架橋
重合体成形物の剛性と耐衝撃性のバランスが良いことな
どから近年広く使われるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、メタセシス重
合触媒は空気中の酸素や水分に弱く、金型中に酸素や水
分が存在すると重合が進まず完全に固まらないことがあ
る。そうなると未反応モノマーが残留し、残留量が多い
場合にはモノマーによる悪臭がするようになり、また表
面が固まらないとその部分がべとべとした状態になって
しまう。このような不完全硬化を防ぐには金型を不活性
ガスで置換・乾燥する必要があり、特に大型の金型の場
合は多大な時間とコストがかかるという問題がある(特
開昭63−112125号公報、特開平1−21551
9号公報)。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、架橋重合体
成形物の簡便な製造方法について鋭意検討した結果、メ
タセシス重合性モノマーにエキソ−ジシクロペンタジエ
ンを含有させることにより、金型を完全に不活性ガスで
置換・乾燥することなく、モノマー残留率が低く十分に
硬化した架橋重合体成形物が得られることを見出し本発
明を完成するに至った。すなわち本発明は、メタセシス
重合触媒系の存在下、メタセシス重合性モノマーを重合
しながら架橋重合体成形物を製造する方法において、メ
タセシス重合性モノマーがエキソ−ジシクロペンタジエ
ンを3質量%以上100質量%以下含有し、かつ、空気
存在下に重合することを特徴とする架橋重合体成形物の
製造方法である。また、さらに、前記の架橋重合体成形
物の製造方法において、少なくともメタセシス重合触媒
を含むメタセシス重合性モノマーの反応性溶液(溶液
A)およびメタセシス重合触媒の活性化剤を含むメタセ
シス重合性モノマーの反応性溶液(溶液B)を混合する
ことにより、メタセシス重合性モノマーを重合すること
を特徴とする架橋重合体成形物の製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において使用するメタセシ
ス重合性モノマーとしては、エキソ−ジシクロペンタジ
エンの含有量が3質量%以上100質量%以下であるこ
とが必要であり、好ましくは9質量%以上100質量%
以下、さらに好ましくは33質量%以上100質量%以
下である。その他の成分としては、エンド−ジシクロペ
ンタジエン、トリシクロペンタジエン、テトラヒドロイ
ンデン−シクロペンタジエン付加体、インデン−シクロ
ペンタジエン付加体、エチリデンノルボルネン、ビニル
ノルボルネンなどを用いることができる。これらのモノ
マーを適宜配合することによりメタセシス重合性モノマ
ーの組成は決められるが、通常はジシクロペンタジエン
(エキソ体+エンド体)が50質量%以上である。ジシ
クロペンタジエン以外のモノマー組成がほぼ同じで重合
条件も同じ場合、エキソ−ジシクロペンタジエンを多く
含む方が空気存在下においても十分に重合が進み、架橋
重合体成形物中のモノマー残留率が低下する。その理由
としては、エキソ−ジシクロペンタジエンの重合速度が
エンド−ジシクロペンタジエン等より大きいためと考え
られる。
【0006】本発明のエキソ−ジシクロペンタジエンに
ついて説明する。ジシクロペンタジエンにはエンド−ジ
シクロペンタジエン(式1)とエキソ−ジシクロペンタ
ジエン(式2)の2種類の立体異性体がある。単にジシ
クロペンタジエンと言うとエンド−ジシクロペンタジエ
ンを指す。現在工業的に入手できるジシクロペンタジエ
ンの主成分はエンド−ジシクロペンタジエンであり、エ
キソ−ジシクロペンタジエンの含有量は0〜2質量%程
度である。
【化1】
【化2】
【0007】エキソ−ジシクロペンタジエンはエンド−
ジシクロペンタジエンを酸を用いて異性化させることに
より調製することができる。例えばActa Chemica Scand
inavica 44 (1990) p. 860では、Ptを担持したシリカ
−アルミナ触媒を用いてエキソ−ジシクロペンタジエン
を調製している。また特公平4−43890号公報では
酸性白土を用いて同様に調製している。異性化させるだ
けでは純粋なエキソ−ジシクロペンタジエンは得られな
いが、精密蒸留することによって高純度のエキソ−ジシ
クロペンタジエンが得られる。
【0008】メタセシス重合性モノマーの反応性溶液
は、通常、少なくともメタセシス重合触媒を含むメタセ
シス重合性モノマーの反応性溶液(溶液A)とメタセシ
ス重合触媒の活性化剤を含むメタセシス重合性モノマー
の反応性溶液(溶液B)よりなる反応性溶液を組み合わ
せて使用される。
【0009】メタセシス重合触媒としては、メタセシス
重合活性のある金属化合物を用いる。通常はW、Mo、
Ru、Ta等の金属化合物が使われる。具体的には、W
Cl 、WOCl、MoCl、MoOCl、トリ
ス(ドデシル)アンモニウムモリブデート、トリス(ト
リデシル)アンモニウムモリブデート、Grubbs触
媒、TaClなどが挙げられる。好ましくは、WCl
、WOCl、トリス(ドデシル)アンモニウムモリ
ブデート、トリス(トリデシル)アンモニウムモリブデ
ート、Grubbs触媒が用いられる。またメタセシス
重合性モノマーへのこれらの触媒の溶解性を上げるため
に、フェノール類やアセチルアセトンを加えて配位子交
換しても良い。フェノール類としてはノニルフェノール
などを例示することができる。溶液Aに用いられる触媒
量は、メタセシス重合性モノマーとのモル比で1/2
0,000〜2/100であり、好ましくは1/10,0
00〜1/100である。
【0010】なお、触媒はメタセシス重合性モノマーに
溶解しておくのが好ましい。その際、反応性溶液の保存
安定性を向上させるためにエーテル化合物を加えること
ができる。エーテル化合物としては鎖状エーテルや環状
エーテルを使用することができる。鎖状エーテルとして
は、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、n−
アミルエーテル、i−アミルエーテル、メチル−t−ブ
チルエーテルおよび例えばポリエチレングリコールジア
ルキルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエ
チレングリコールジメチルエーテル、ポリプロピレング
リコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコール
ジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチル
エーテル、ポリプロピレングリコールジメチルエーテル
などのポリアルキレングリコールジアルキルエーテル類
が挙げられる。環状エーテルとしては、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどが挙げられる。好ましくはジエチ
レングリコールジメチルエーテルが使われる。
【0011】メタセシス重合性モノマーの活性化剤とし
ては有機アルミニウム化合物が用いられる。有機アルミ
ニウム化合物としては、トリイソブチルアルミニウム、
トリオクチルアルミニウム等のアルキルアルミニウム化
合物、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミ
ニウムジクロライド、ジオクチルアルミニウムアイオダ
イド等のアルキルアルミニウムハライド化合物が挙げら
れる。これらを混合して使うことも可能である。溶液B
に使用される活性化剤の量は、メタセシス重合性モノマ
ーとのモル比で1/20,000〜2/100、好まし
くは1/10,000〜1/100である。溶液Aと溶
液Bは通常ほぼ等量で混合されるが、10:1〜1:1
0の範囲で適宜混合することができる。触媒と活性化剤
の比は通常ほぼ等モルで使用されるが、10:1〜1:
10の範囲で適宜使用することができる。
【0012】本発明に用いるエキソ−ジシクロペンタジ
エンは、溶液A、溶液Bの少なくともいずれか一方に含
まれていればよく、両方に含まれていても良い。通常
は、溶液Aと溶液Bのモノマー組成比をほぼ同じように
しておくことが好ましく、エキソ−ジシクロペンタジエ
ンの含有量もほぼ同等としておくのが好ましい。ただ
し、溶液Aと溶液Bの重合性モノマーの合計量に対して
エキソ−ジシクロペンタジエンが3質量%以上100質
量%以下含まれるようにすることが必要であり、好まし
くは9質量%以上100質量%以下、さらに好ましくは
33質量%以上100質量%以下である。
【0013】メタセシス重合の重合調節剤としてエーテ
ル化合物やアルコール化合物を共存させることができ
る。エーテル化合物としては、前記の反応性溶液の保存
安定性を向上させるために用いられるエーテル化合物を
用いることができる。またアルコール化合物としては炭
素数1〜40のアルコールが挙げられ、具体的にはメタ
ノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノ
ール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノー
ル、1−アミルアルコール、2−アミルアルコール、t
−アミルアルコール、オクチルアルコール、ポリアルキ
レングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテルなどが挙げられる。
【0014】また、架橋重合体成形物の耐衝撃性を高め
るために、メタセシス重合性モノマーの反応性溶液にエ
ラストマーを加えることができる。エラストマーとして
はエチレンプロピレンジエンターポリマー、ポリブタジ
エン、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、ブチ
ルゴム、ニトリルゴム、スチレン−イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体等が使用できる。好ましくはエチレ
ンプロピレンジエンターポリマーが用いられる。
【0015】また、メタセシス重合性モノマーの反応性
溶液には酸化防止剤を加えておくことが好ましい。酸化
防止剤としては特に制限はないが、ヒンダードフェノー
ルとして4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチ
ルフェノール)(商品名Ethanox 702)、2,
6−ジ−t−ブチルフェノールなどが挙げられる。
【0016】さらに必要に応じて架橋重合体成形物に充
填剤を加えることができるが、充填剤はメタセシス重合
性モノマーの反応性溶液に添加しても良いし、金型中に
入れておいても良い。充填剤としてはガラス繊維、カー
ボンブラック、雲母、ウォラストナイト、タルク、炭酸
カルシウムなどが挙げられる。
【0017】本発明の架橋重合体成形物は、メタセシス
重合性モノマーの反応性溶液(溶液Aおよび溶液B)を
金型中に導入し、重合と成形を同時に行なうことによっ
て製造させる。成形法としてはレジンインジェクション
方式でもRIM形式でも良い。成形温度は20℃〜20
0℃、好ましくは25℃〜150℃、さらに好ましくは
30℃〜100℃である。加熱時間は1分〜12時間、
好ましくは1分〜1時間、さらに好ましくは2分〜30
分である。
【0018】本発明の金型雰囲気は空気存在下、すなわ
ち空気雰囲気で良い。窒素、アルゴン、ヘリウム等の水
や酸素を含まない不活性ガスと空気の混合雰囲気でも構
わない。酸素濃度で表すと0〜21%の範囲とすること
ができ、さらには12〜21%の範囲でも良い。
【0019】
【実施例】以下実施例で本発明を説明する。本発明はこ
れらに限定されるものではない。 <参考例1> (エキソ−ジシクロペンタジエンの調製)エンド−ジシ
クロペンタジエン(東京化成工業(株)製、純度99
%)6,100gを10Lの3口フラスコに入れた。こ
れにアルミナ触媒305gを加え窒素雰囲気下150℃
で8時間加熱した。反応液をろ過した。ろ液6,070
gを精密蒸留(理論段数30段の精留塔、還流比20:
1)した。沸点74℃/30mmHg(1.3kPa)の
留分1,694gが得られた。これは純度96.3%(ガ
スクロマトグラフィー)のエキソ−ジシクロペンタジエ
ンである。
【0020】<参考例2> (W触媒液の調製)窒素置換した100mlの3口フラ
スコにエンド−ジシクロペンタジエン(東京化成工業
(株)製)15.0gとジエチレングリコールジメチル
エーテル(アルドリッチ(株)製、無水)4.50gを
入れ攪拌した。WClO(アルドリッチ(株)製)
8.55gを加え窒素を液中に吹き込んだ。これに4−
ノニルフェノール(東京化成工業(株)製)11.0g
とエンド−ジシクロペンタジエン5.5gの混合物を加
え一晩攪拌した。さらにエンド−ジシクロペンタジエン
15.0gを追加した。これはW濃度が0.50 mol
/lのW触媒液である。
【0021】<実施例1> モノマー調製の操作はグローブボックス中窒素雰囲気下
で行なった。 (メタセシス重合性モノマー液の調製)エキソ−ジシク
ロペンタジエン(純度96.3%)908gを窒素雰囲
気下1Lのガラス瓶に入れ、これにエチリデンノルボル
ネン(日本石油化学(株)製)22.1gを加え1日攪
拌して溶解した。さらにモレキュラーシーブ13X(キ
シダ化学(株)製)90.8gを加え乾燥し、メタセシ
ス重合性モノマー液(a)を調製した。
【0022】(メタセシス重合触媒を含むメタセシス重
合性モノマーの反応性溶液(溶液A)の調製)メタセシ
ス重合性モノマー液(a)10.0gを50mlスクリ
ュー管に入れた。これにW触媒液(参考例2)100m
gと4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフ
ェノール)(東京化成工業(株)製)200mgを加え
て攪拌溶解し、溶液Aを調製した。
【0023】(メタセシス重合触媒の活性化剤を含むメ
タセシス重合性モノマーの反応性溶液(溶液B)の調
製)メタセシス重合性モノマー液(a)10.0gを5
0mlスクリュー管に入れた。これにジエチレングリコ
ールジメチルエーテル(アルドリッチ(株)製、無水)
111mgとトリイソブチルアルミニウム(1.0Mト
ルエン溶液、アルドリッチ(株)製)64.2mgを加
えて攪拌溶解し、溶液Bを調製した。
【0024】(メタセシス重合)この操作は空気雰囲気
下で行なった。調製した溶液Aを溶液Bの入ったスクリ
ュー管に注ぎ5秒間攪拌した。直ちに30℃のステンレ
ス製金型(直径90mm)に注いだ。このとき白煙が発
生した。混合から白煙発生までの時間をスモークタイム
と呼ぶ。30分放置後金型から取り出したところ、得ら
れた架橋重合体成形物の表面は平滑で完全に無臭であっ
た。
【0025】(モノマー残留率と膨潤率の測定)架橋重
合体成形物を2cm角に切断し質量を測定した。100
mlナスフラスコに移しトルエン25.0gを加えた。
110℃で18時間加熱還流した。室温まで冷却し膨潤
した架橋重合体成形物の質量を測定した。膨潤率を次式
で求めた。また、モノマーを溶出したトルエン溶液約1
gの質量を測定した。内部標準物質としてn−プロピル
ベンゼン15mgを加えガスクロマトグラフィーで溶出
モノマー質量を求め次式でモノマー残留率を計算した。 膨潤率(%)=(膨潤後の架橋重合体成形物の質量 −
膨潤前の架橋重合体成形物の質量)/膨潤前の架橋重合
体成形物の質量 × 100 モノマー残留率(%)=溶出モノマー質量 / 膨潤前の
架橋重合体成形物の質量 × 100
【0026】(ガラス転位温度(Tg)の測定)DSC
法でJIS K 7121に準じて測定した。実施例1の
測定結果は他の結果と合わせて表1に示す。
【0027】<実施例2>エキソ−ジシクロペンタジエ
ン 227.3gにエンド−ジシクロペンタジエン22
7.3gとエチリデンノルボルネン 13.8gを混合し
モレキュラーシーブ13X 23gとする他は実施例1
と同様にしてメタセシス重合性モノマー(b)を調製
し、実施例1と同様に実験を行なった。実施例2の測定
結果は他の結果と合わせて表1に示す。
【0028】<実施例3>エキソ−ジシクロペンタジエ
ン 227.3gに、エンド−ジシクロペンタジエン 2
27.3g、エチリデンノルボルネン 9.18gおよび
エチレンプロピレンジエンターポリマー EPT307
0(三井化学(株)製)4.59gを混合し、モレキュ
ラーシーブ13X 23gとする他は実施例1と同様に
してメタセシス重合性モノマー液(c)を調製し、実施
例1と同様に実験を行なった。実施例3の測定結果は他
の結果と合わせて表1に示す。
【0029】<実施例4>エキソ−ジシクロペンタジエ
ン 9.7gに、エンド−ジシクロペンタジエン87.3
gとエチリデンノルボルネン3.0gを混合し、またモ
レキュラーシーブ13X 10gとする他は実施例1と
同様にしてメタセシス重合性モノマー液(d)調製し、
実施例1と同様に実験を行なった。実施例4の測定結果
は他の結果と合わせて表1に示す。
【0030】<実施例5>エキソ−ジシクロペンタジエ
ン 9.6gに、エンド−ジシクロペンタジエン86.4
g、エチリデンノルボルネン3.0gおよびエチレンプ
ロピレンジエンターポリマーEPT3070 1.0gを
250mlのガラス瓶において混合し、またモレキュラ
ーシーブ13X 10gとする他は実施例1と同様にし
てメタセシス重合性モノマー液(e)を調製し、実施例
1と同様に実験を行なった。実施例5の測定結果は他の
結果と合わせて表1に示す。
【0031】<実施例6>エキソ−ジシクロペンタジエ
ン 15.0gに、エンド−ジシクロペンタジエン470
g、エチリデンノルボルネン10.0gおよびエチレン
プロピレンジエンターポリマーEPT3070 5.0g
を混合し、またモレキュラーシーブ13X50gとする
他は実施例1と同様にしてメタセシス重合性モノマー液
(f)を調製し、実施例1と同様に実験を行なった。実
施例6の測定結果は他の結果と合わせて表1に示す。
【0032】<実施例7>エキソ−ジシクロペンタジエ
ン 170gに、エンド−ジシクロペンタジエン170
g、トリシクロペンタジエン 150g、エチリデンノル
ボルネン 10.0gおよびエチレンプロピレンジエンタ
ーポリマーEPT3070 5.00gを混合し、またモ
レキュラーシーブ13X 50gとする他は実施例1と
同様にしてメタセシス重合性モノマー液(g)を調製
し、実施例1と同様に実験を行なった。実施例7の測定
結果は他の結果と合わせて表1に示す。
【0033】<参考例3>(Mo触媒(トリス(トリド
デシル)アンモニウムモリブデート)の調製)アンモニ
ウムジモリブデート(ストレム製)1.30gと水50
mlを300mlの3口フラスコに入れ攪拌した。これ
に35%塩酸0.75gを水10mlに溶かしたものを
加え、さらに水15mlを加えた。これにトリドデシル
アミン(東京化成工業(株)製)2.00gをトルエン
25mlに溶かしたものを加え、さらにトルエン50m
lを加えた。これを30分還流した後室温まで冷却し
た。分液ろうとに移し水層を除いた。さらに水20ml
で3回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
しろ過した。ろ液をモレキュラーシーブ13X(キシダ
化学(株)製) 14gで乾燥した。この溶液は0.10
mol/lトリス(トリドデシル)アンモニウムモリブ
デートのトルエン溶液(Mo触媒液)である。
【0034】<実施例8> (メタセシス重合性モノマーの調製)エキソ−ジシクロ
ペンタジエン 49gに、エンド−ジシクロペンタジエ
ン 49gおよびエチリデンノルボルネン2.0gを25
0mlのガラス瓶において混合し、またモレキュラーシ
ーブ13X 10gとする他は実施例1と同様にしてメ
タセシス重合性モノマー液(h)を調製した。 (メタセシス重合触媒を含むメタセシス重合性モノマー
の反応性溶液(溶液A’)の調製)メタセシス重合性モ
ノマー液(h)を用い、W触媒液の代わりにMo触媒液
(参考例3)870mgを使用する他は実施例1と同様
にして溶液A’を調製した。 (メタセシス重合触媒の活性化剤を含むメタセシス重合
性モノマーの反応性溶液(溶液B’)の調製)メタセシ
ス重合性モノマー液(h)10.0gを50mlスクリ
ュー管に入れた。これに1−プロパノール 1.0Mトル
エン溶液(無水)510mgとジエチルアルミニウムク
ロリド(1.0Mトルエン溶液、アルドリッチ(株)
製)0.41mlを加えて攪拌溶解し、溶液B’を調製
した。 (メタセシス重合)調製した溶液A’と溶液B’を用
い、金型の温度を100℃にする他は実施例1と同様に
して重合を行った。15分放置後金型から取り出したと
ころ、得られた架橋重合体成形物の表面は平滑で完全に
無臭であった。得られた架橋重合体成形物の評価は実施
例1と同様に行なった。実施例8の測定結果は他の結果
と合わせて表1に示す。
【0035】<比較例1>エンド−ジシクロペンタジエ
ン 859gにエチリデンノルボルネン 26.6gを混
合し、またモレキュラーシーブ13X 88.6gとする
他は実施例1と同様にしてメタセシス重合性モノマー液
(i)を調製し、実施例1と同様なに実験を行なった。
比較例1の測定結果は他の結果と合わせて表2に示す。
【0036】<比較例2>エンド−ジシクロペンタジエ
ン 485gにエチリデンノルボルネン 10.0gおよ
びエチレンプロピレンジエンターポリマーEPT307
0 5.0gを混合し、またモレキュラーシーブ13X
50gとする他は実施例1と同様にしてメタセシス重合
性モノマー液(j)を調製し、実施例1と同様に実験を
行なった。比較例2の測定結果は他の結果と合わせて表
2に示す。
【0037】<比較例3>エンド−ジシクロペンタジエ
ン 480gにエチリデンノルボルネン 15.0gおよ
びエチレンプロピレンジエンターポリマーEPT307
0 5.0gを混合し、またモレキュラーシーブ13X
50gとする他は実施例1と同様にしてメタセシス重合
性モノマー液(k)を調製し、実施例1と同様に実験を
行なった。比較例3の測定結果は他の結果と合わせて表
2に示す。
【0038】<比較例4>エンド−ジシクロペンタジエ
ン 340gに、トリシクロペンタジエン 150g、エ
チリデンノルボルネン 10.0gおよびエチレンプロピ
レンジエンターポリマーEPT3070 5.00gを
混合し、またモレキュラーシーブ13X 50gとする
他は実施例1と同様にしてメタセシス重合性モノマー液
(l)を調製し、実施例1と同様に実験を行なった。比
較例4の測定結果は他の結果と合わせて表2に示す。
【0039】<比較例5>比較例1のメタセシス重合性
モノマー(i)を使用する他は実施例8と同様に実験を
行なった。比較例5の測定結果は他の結果と合わせて表
2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】メタセシス重合性モノマーとしてエキソ
−ジシクロペンタジエンを含有したモノマーを用いるこ
とにより、空気存在下での重合が可能となり、そのため
架橋重合体成形物を経済的に製造することができるよう
になった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタセシス重合触媒系の存在下、メタセ
    シス重合性モノマーを重合しながら架橋重合体成形物を
    製造する方法において、メタセシス重合性モノマーがエ
    キソ−ジシクロペンタジエンを3質量%以上100質量
    %以下含有し、かつ、空気存在下に重合することを特徴
    とする架橋重合体成形物の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも、メタセシス重合触媒を含む
    メタセシス重合性モノマーの反応性溶液(溶液A)およ
    びメタセシス重合触媒の活性化剤を含むメタセシス重合
    性モノマーの反応性溶液(溶液B)を混合することによ
    り、メタセシス重合性モノマーを重合することを特徴と
    する請求項1に記載の架橋重合体成形物の製造方法。
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