JP2003025364A - メタセシス重合性モノマーの重合による架橋重合体成形物の製造方法 - Google Patents
メタセシス重合性モノマーの重合による架橋重合体成形物の製造方法Info
- Publication number
- JP2003025364A JP2003025364A JP2001214578A JP2001214578A JP2003025364A JP 2003025364 A JP2003025364 A JP 2003025364A JP 2001214578 A JP2001214578 A JP 2001214578A JP 2001214578 A JP2001214578 A JP 2001214578A JP 2003025364 A JP2003025364 A JP 2003025364A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metathesis
- polymerizable monomer
- dicyclopentadiene
- solution
- crosslinked polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
Abstract
重合性モノマーを重合しながら架橋重合体成形物を得る
工程において、金型中に酸素や水分が存在すると重合が
進まず完全に固まらないことがある。その場合未反応モ
ノマーによる悪臭や、表面状態の悪化等の発生などの不
具合を抑制する。 【解決手段】 メタセシス重合性モノマーとしてエキソ
−ジシクロペンタジエンを含有したモノマーを用いるこ
とにより、金型を完全に不活性ガスで置換・乾燥するこ
となく、モノマー残留率が低く十分に硬化した架橋重合
体成形物が得られる。
Description
重合性モノマーを使用した架橋重合体成形物の製造方法
に関する。
セシス重合触媒からなるモノマー液と、メタセシス重合
性環状オレフィンと活性化剤からなるモノマー液を混合
し直ちに金型に注入し、金型内において重合架橋させて
架橋重合体成形物を製造する方法が知られている。これ
は反応射出成形法(RIM)と呼ばれる。メタセシス重
合性環状オレフィンとしてジシクロペンタジエンを用い
たものはDCPD−RIMと呼ばれ、原料モノマー液の
粘度が低いことから射出成形の圧力を低くできるため金
型が安価であるという利点がある。また、DCPD−R
IMでは大型の架橋重合体成形物が容易に得られ、架橋
重合体成形物の剛性と耐衝撃性のバランスが良いことな
どから近年広く使われるようになってきた。
合触媒は空気中の酸素や水分に弱く、金型中に酸素や水
分が存在すると重合が進まず完全に固まらないことがあ
る。そうなると未反応モノマーが残留し、残留量が多い
場合にはモノマーによる悪臭がするようになり、また表
面が固まらないとその部分がべとべとした状態になって
しまう。このような不完全硬化を防ぐには金型を不活性
ガスで置換・乾燥する必要があり、特に大型の金型の場
合は多大な時間とコストがかかるという問題がある(特
開昭63−112125号公報、特開平1−21551
9号公報)。
成形物の簡便な製造方法について鋭意検討した結果、メ
タセシス重合性モノマーにエキソ−ジシクロペンタジエ
ンを含有させることにより、金型を完全に不活性ガスで
置換・乾燥することなく、モノマー残留率が低く十分に
硬化した架橋重合体成形物が得られることを見出し本発
明を完成するに至った。すなわち本発明は、メタセシス
重合触媒系の存在下、メタセシス重合性モノマーを重合
しながら架橋重合体成形物を製造する方法において、メ
タセシス重合性モノマーがエキソ−ジシクロペンタジエ
ンを3質量%以上100質量%以下含有し、かつ、空気
存在下に重合することを特徴とする架橋重合体成形物の
製造方法である。また、さらに、前記の架橋重合体成形
物の製造方法において、少なくともメタセシス重合触媒
を含むメタセシス重合性モノマーの反応性溶液(溶液
A)およびメタセシス重合触媒の活性化剤を含むメタセ
シス重合性モノマーの反応性溶液(溶液B)を混合する
ことにより、メタセシス重合性モノマーを重合すること
を特徴とする架橋重合体成形物の製造方法である。
ス重合性モノマーとしては、エキソ−ジシクロペンタジ
エンの含有量が3質量%以上100質量%以下であるこ
とが必要であり、好ましくは9質量%以上100質量%
以下、さらに好ましくは33質量%以上100質量%以
下である。その他の成分としては、エンド−ジシクロペ
ンタジエン、トリシクロペンタジエン、テトラヒドロイ
ンデン−シクロペンタジエン付加体、インデン−シクロ
ペンタジエン付加体、エチリデンノルボルネン、ビニル
ノルボルネンなどを用いることができる。これらのモノ
マーを適宜配合することによりメタセシス重合性モノマ
ーの組成は決められるが、通常はジシクロペンタジエン
(エキソ体+エンド体)が50質量%以上である。ジシ
クロペンタジエン以外のモノマー組成がほぼ同じで重合
条件も同じ場合、エキソ−ジシクロペンタジエンを多く
含む方が空気存在下においても十分に重合が進み、架橋
重合体成形物中のモノマー残留率が低下する。その理由
としては、エキソ−ジシクロペンタジエンの重合速度が
エンド−ジシクロペンタジエン等より大きいためと考え
られる。
ついて説明する。ジシクロペンタジエンにはエンド−ジ
シクロペンタジエン(式1)とエキソ−ジシクロペンタ
ジエン(式2)の2種類の立体異性体がある。単にジシ
クロペンタジエンと言うとエンド−ジシクロペンタジエ
ンを指す。現在工業的に入手できるジシクロペンタジエ
ンの主成分はエンド−ジシクロペンタジエンであり、エ
キソ−ジシクロペンタジエンの含有量は0〜2質量%程
度である。
ジシクロペンタジエンを酸を用いて異性化させることに
より調製することができる。例えばActa Chemica Scand
inavica 44 (1990) p. 860では、Ptを担持したシリカ
−アルミナ触媒を用いてエキソ−ジシクロペンタジエン
を調製している。また特公平4−43890号公報では
酸性白土を用いて同様に調製している。異性化させるだ
けでは純粋なエキソ−ジシクロペンタジエンは得られな
いが、精密蒸留することによって高純度のエキソ−ジシ
クロペンタジエンが得られる。
は、通常、少なくともメタセシス重合触媒を含むメタセ
シス重合性モノマーの反応性溶液(溶液A)とメタセシ
ス重合触媒の活性化剤を含むメタセシス重合性モノマー
の反応性溶液(溶液B)よりなる反応性溶液を組み合わ
せて使用される。
重合活性のある金属化合物を用いる。通常はW、Mo、
Ru、Ta等の金属化合物が使われる。具体的には、W
Cl 6、WOCl4、MoCl5、MoOCl3、トリ
ス(ドデシル)アンモニウムモリブデート、トリス(ト
リデシル)アンモニウムモリブデート、Grubbs触
媒、TaCl5などが挙げられる。好ましくは、WCl
6、WOCl4、トリス(ドデシル)アンモニウムモリ
ブデート、トリス(トリデシル)アンモニウムモリブデ
ート、Grubbs触媒が用いられる。またメタセシス
重合性モノマーへのこれらの触媒の溶解性を上げるため
に、フェノール類やアセチルアセトンを加えて配位子交
換しても良い。フェノール類としてはノニルフェノール
などを例示することができる。溶液Aに用いられる触媒
量は、メタセシス重合性モノマーとのモル比で1/2
0,000〜2/100であり、好ましくは1/10,0
00〜1/100である。
溶解しておくのが好ましい。その際、反応性溶液の保存
安定性を向上させるためにエーテル化合物を加えること
ができる。エーテル化合物としては鎖状エーテルや環状
エーテルを使用することができる。鎖状エーテルとして
は、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、n−
アミルエーテル、i−アミルエーテル、メチル−t−ブ
チルエーテルおよび例えばポリエチレングリコールジア
ルキルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエ
チレングリコールジメチルエーテル、ポリプロピレング
リコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコール
ジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチル
エーテル、ポリプロピレングリコールジメチルエーテル
などのポリアルキレングリコールジアルキルエーテル類
が挙げられる。環状エーテルとしては、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどが挙げられる。好ましくはジエチ
レングリコールジメチルエーテルが使われる。
ては有機アルミニウム化合物が用いられる。有機アルミ
ニウム化合物としては、トリイソブチルアルミニウム、
トリオクチルアルミニウム等のアルキルアルミニウム化
合物、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミ
ニウムジクロライド、ジオクチルアルミニウムアイオダ
イド等のアルキルアルミニウムハライド化合物が挙げら
れる。これらを混合して使うことも可能である。溶液B
に使用される活性化剤の量は、メタセシス重合性モノマ
ーとのモル比で1/20,000〜2/100、好まし
くは1/10,000〜1/100である。溶液Aと溶
液Bは通常ほぼ等量で混合されるが、10:1〜1:1
0の範囲で適宜混合することができる。触媒と活性化剤
の比は通常ほぼ等モルで使用されるが、10:1〜1:
10の範囲で適宜使用することができる。
エンは、溶液A、溶液Bの少なくともいずれか一方に含
まれていればよく、両方に含まれていても良い。通常
は、溶液Aと溶液Bのモノマー組成比をほぼ同じように
しておくことが好ましく、エキソ−ジシクロペンタジエ
ンの含有量もほぼ同等としておくのが好ましい。ただ
し、溶液Aと溶液Bの重合性モノマーの合計量に対して
エキソ−ジシクロペンタジエンが3質量%以上100質
量%以下含まれるようにすることが必要であり、好まし
くは9質量%以上100質量%以下、さらに好ましくは
33質量%以上100質量%以下である。
ル化合物やアルコール化合物を共存させることができ
る。エーテル化合物としては、前記の反応性溶液の保存
安定性を向上させるために用いられるエーテル化合物を
用いることができる。またアルコール化合物としては炭
素数1〜40のアルコールが挙げられ、具体的にはメタ
ノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノ
ール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノー
ル、1−アミルアルコール、2−アミルアルコール、t
−アミルアルコール、オクチルアルコール、ポリアルキ
レングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテルなどが挙げられる。
るために、メタセシス重合性モノマーの反応性溶液にエ
ラストマーを加えることができる。エラストマーとして
はエチレンプロピレンジエンターポリマー、ポリブタジ
エン、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、ブチ
ルゴム、ニトリルゴム、スチレン−イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体等が使用できる。好ましくはエチレ
ンプロピレンジエンターポリマーが用いられる。
溶液には酸化防止剤を加えておくことが好ましい。酸化
防止剤としては特に制限はないが、ヒンダードフェノー
ルとして4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチ
ルフェノール)(商品名Ethanox 702)、2,
6−ジ−t−ブチルフェノールなどが挙げられる。
填剤を加えることができるが、充填剤はメタセシス重合
性モノマーの反応性溶液に添加しても良いし、金型中に
入れておいても良い。充填剤としてはガラス繊維、カー
ボンブラック、雲母、ウォラストナイト、タルク、炭酸
カルシウムなどが挙げられる。
重合性モノマーの反応性溶液(溶液Aおよび溶液B)を
金型中に導入し、重合と成形を同時に行なうことによっ
て製造させる。成形法としてはレジンインジェクション
方式でもRIM形式でも良い。成形温度は20℃〜20
0℃、好ましくは25℃〜150℃、さらに好ましくは
30℃〜100℃である。加熱時間は1分〜12時間、
好ましくは1分〜1時間、さらに好ましくは2分〜30
分である。
ち空気雰囲気で良い。窒素、アルゴン、ヘリウム等の水
や酸素を含まない不活性ガスと空気の混合雰囲気でも構
わない。酸素濃度で表すと0〜21%の範囲とすること
ができ、さらには12〜21%の範囲でも良い。
れらに限定されるものではない。 <参考例1> (エキソ−ジシクロペンタジエンの調製)エンド−ジシ
クロペンタジエン(東京化成工業(株)製、純度99
%)6,100gを10Lの3口フラスコに入れた。こ
れにアルミナ触媒305gを加え窒素雰囲気下150℃
で8時間加熱した。反応液をろ過した。ろ液6,070
gを精密蒸留(理論段数30段の精留塔、還流比20:
1)した。沸点74℃/30mmHg(1.3kPa)の
留分1,694gが得られた。これは純度96.3%(ガ
スクロマトグラフィー)のエキソ−ジシクロペンタジエ
ンである。
スコにエンド−ジシクロペンタジエン(東京化成工業
(株)製)15.0gとジエチレングリコールジメチル
エーテル(アルドリッチ(株)製、無水)4.50gを
入れ攪拌した。WClO4(アルドリッチ(株)製)
8.55gを加え窒素を液中に吹き込んだ。これに4−
ノニルフェノール(東京化成工業(株)製)11.0g
とエンド−ジシクロペンタジエン5.5gの混合物を加
え一晩攪拌した。さらにエンド−ジシクロペンタジエン
15.0gを追加した。これはW濃度が0.50 mol
/lのW触媒液である。
で行なった。 (メタセシス重合性モノマー液の調製)エキソ−ジシク
ロペンタジエン(純度96.3%)908gを窒素雰囲
気下1Lのガラス瓶に入れ、これにエチリデンノルボル
ネン(日本石油化学(株)製)22.1gを加え1日攪
拌して溶解した。さらにモレキュラーシーブ13X(キ
シダ化学(株)製)90.8gを加え乾燥し、メタセシ
ス重合性モノマー液(a)を調製した。
合性モノマーの反応性溶液(溶液A)の調製)メタセシ
ス重合性モノマー液(a)10.0gを50mlスクリ
ュー管に入れた。これにW触媒液(参考例2)100m
gと4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフ
ェノール)(東京化成工業(株)製)200mgを加え
て攪拌溶解し、溶液Aを調製した。
タセシス重合性モノマーの反応性溶液(溶液B)の調
製)メタセシス重合性モノマー液(a)10.0gを5
0mlスクリュー管に入れた。これにジエチレングリコ
ールジメチルエーテル(アルドリッチ(株)製、無水)
111mgとトリイソブチルアルミニウム(1.0Mト
ルエン溶液、アルドリッチ(株)製)64.2mgを加
えて攪拌溶解し、溶液Bを調製した。
下で行なった。調製した溶液Aを溶液Bの入ったスクリ
ュー管に注ぎ5秒間攪拌した。直ちに30℃のステンレ
ス製金型(直径90mm)に注いだ。このとき白煙が発
生した。混合から白煙発生までの時間をスモークタイム
と呼ぶ。30分放置後金型から取り出したところ、得ら
れた架橋重合体成形物の表面は平滑で完全に無臭であっ
た。
合体成形物を2cm角に切断し質量を測定した。100
mlナスフラスコに移しトルエン25.0gを加えた。
110℃で18時間加熱還流した。室温まで冷却し膨潤
した架橋重合体成形物の質量を測定した。膨潤率を次式
で求めた。また、モノマーを溶出したトルエン溶液約1
gの質量を測定した。内部標準物質としてn−プロピル
ベンゼン15mgを加えガスクロマトグラフィーで溶出
モノマー質量を求め次式でモノマー残留率を計算した。 膨潤率(%)=(膨潤後の架橋重合体成形物の質量 −
膨潤前の架橋重合体成形物の質量)/膨潤前の架橋重合
体成形物の質量 × 100 モノマー残留率(%)=溶出モノマー質量 / 膨潤前の
架橋重合体成形物の質量 × 100
法でJIS K 7121に準じて測定した。実施例1の
測定結果は他の結果と合わせて表1に示す。
ン 227.3gにエンド−ジシクロペンタジエン22
7.3gとエチリデンノルボルネン 13.8gを混合し
モレキュラーシーブ13X 23gとする他は実施例1
と同様にしてメタセシス重合性モノマー(b)を調製
し、実施例1と同様に実験を行なった。実施例2の測定
結果は他の結果と合わせて表1に示す。
ン 227.3gに、エンド−ジシクロペンタジエン 2
27.3g、エチリデンノルボルネン 9.18gおよび
エチレンプロピレンジエンターポリマー EPT307
0(三井化学(株)製)4.59gを混合し、モレキュ
ラーシーブ13X 23gとする他は実施例1と同様に
してメタセシス重合性モノマー液(c)を調製し、実施
例1と同様に実験を行なった。実施例3の測定結果は他
の結果と合わせて表1に示す。
ン 9.7gに、エンド−ジシクロペンタジエン87.3
gとエチリデンノルボルネン3.0gを混合し、またモ
レキュラーシーブ13X 10gとする他は実施例1と
同様にしてメタセシス重合性モノマー液(d)調製し、
実施例1と同様に実験を行なった。実施例4の測定結果
は他の結果と合わせて表1に示す。
ン 9.6gに、エンド−ジシクロペンタジエン86.4
g、エチリデンノルボルネン3.0gおよびエチレンプ
ロピレンジエンターポリマーEPT3070 1.0gを
250mlのガラス瓶において混合し、またモレキュラ
ーシーブ13X 10gとする他は実施例1と同様にし
てメタセシス重合性モノマー液(e)を調製し、実施例
1と同様に実験を行なった。実施例5の測定結果は他の
結果と合わせて表1に示す。
ン 15.0gに、エンド−ジシクロペンタジエン470
g、エチリデンノルボルネン10.0gおよびエチレン
プロピレンジエンターポリマーEPT3070 5.0g
を混合し、またモレキュラーシーブ13X50gとする
他は実施例1と同様にしてメタセシス重合性モノマー液
(f)を調製し、実施例1と同様に実験を行なった。実
施例6の測定結果は他の結果と合わせて表1に示す。
ン 170gに、エンド−ジシクロペンタジエン170
g、トリシクロペンタジエン 150g、エチリデンノル
ボルネン 10.0gおよびエチレンプロピレンジエンタ
ーポリマーEPT3070 5.00gを混合し、またモ
レキュラーシーブ13X 50gとする他は実施例1と
同様にしてメタセシス重合性モノマー液(g)を調製
し、実施例1と同様に実験を行なった。実施例7の測定
結果は他の結果と合わせて表1に示す。
デシル)アンモニウムモリブデート)の調製)アンモニ
ウムジモリブデート(ストレム製)1.30gと水50
mlを300mlの3口フラスコに入れ攪拌した。これ
に35%塩酸0.75gを水10mlに溶かしたものを
加え、さらに水15mlを加えた。これにトリドデシル
アミン(東京化成工業(株)製)2.00gをトルエン
25mlに溶かしたものを加え、さらにトルエン50m
lを加えた。これを30分還流した後室温まで冷却し
た。分液ろうとに移し水層を除いた。さらに水20ml
で3回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
しろ過した。ろ液をモレキュラーシーブ13X(キシダ
化学(株)製) 14gで乾燥した。この溶液は0.10
mol/lトリス(トリドデシル)アンモニウムモリブ
デートのトルエン溶液(Mo触媒液)である。
ペンタジエン 49gに、エンド−ジシクロペンタジエ
ン 49gおよびエチリデンノルボルネン2.0gを25
0mlのガラス瓶において混合し、またモレキュラーシ
ーブ13X 10gとする他は実施例1と同様にしてメ
タセシス重合性モノマー液(h)を調製した。 (メタセシス重合触媒を含むメタセシス重合性モノマー
の反応性溶液(溶液A’)の調製)メタセシス重合性モ
ノマー液(h)を用い、W触媒液の代わりにMo触媒液
(参考例3)870mgを使用する他は実施例1と同様
にして溶液A’を調製した。 (メタセシス重合触媒の活性化剤を含むメタセシス重合
性モノマーの反応性溶液(溶液B’)の調製)メタセシ
ス重合性モノマー液(h)10.0gを50mlスクリ
ュー管に入れた。これに1−プロパノール 1.0Mトル
エン溶液(無水)510mgとジエチルアルミニウムク
ロリド(1.0Mトルエン溶液、アルドリッチ(株)
製)0.41mlを加えて攪拌溶解し、溶液B’を調製
した。 (メタセシス重合)調製した溶液A’と溶液B’を用
い、金型の温度を100℃にする他は実施例1と同様に
して重合を行った。15分放置後金型から取り出したと
ころ、得られた架橋重合体成形物の表面は平滑で完全に
無臭であった。得られた架橋重合体成形物の評価は実施
例1と同様に行なった。実施例8の測定結果は他の結果
と合わせて表1に示す。
ン 859gにエチリデンノルボルネン 26.6gを混
合し、またモレキュラーシーブ13X 88.6gとする
他は実施例1と同様にしてメタセシス重合性モノマー液
(i)を調製し、実施例1と同様なに実験を行なった。
比較例1の測定結果は他の結果と合わせて表2に示す。
ン 485gにエチリデンノルボルネン 10.0gおよ
びエチレンプロピレンジエンターポリマーEPT307
0 5.0gを混合し、またモレキュラーシーブ13X
50gとする他は実施例1と同様にしてメタセシス重合
性モノマー液(j)を調製し、実施例1と同様に実験を
行なった。比較例2の測定結果は他の結果と合わせて表
2に示す。
ン 480gにエチリデンノルボルネン 15.0gおよ
びエチレンプロピレンジエンターポリマーEPT307
0 5.0gを混合し、またモレキュラーシーブ13X
50gとする他は実施例1と同様にしてメタセシス重合
性モノマー液(k)を調製し、実施例1と同様に実験を
行なった。比較例3の測定結果は他の結果と合わせて表
2に示す。
ン 340gに、トリシクロペンタジエン 150g、エ
チリデンノルボルネン 10.0gおよびエチレンプロピ
レンジエンターポリマーEPT3070 5.00gを
混合し、またモレキュラーシーブ13X 50gとする
他は実施例1と同様にしてメタセシス重合性モノマー液
(l)を調製し、実施例1と同様に実験を行なった。比
較例4の測定結果は他の結果と合わせて表2に示す。
モノマー(i)を使用する他は実施例8と同様に実験を
行なった。比較例5の測定結果は他の結果と合わせて表
2に示す。
−ジシクロペンタジエンを含有したモノマーを用いるこ
とにより、空気存在下での重合が可能となり、そのため
架橋重合体成形物を経済的に製造することができるよう
になった。
Claims (2)
- 【請求項1】 メタセシス重合触媒系の存在下、メタセ
シス重合性モノマーを重合しながら架橋重合体成形物を
製造する方法において、メタセシス重合性モノマーがエ
キソ−ジシクロペンタジエンを3質量%以上100質量
%以下含有し、かつ、空気存在下に重合することを特徴
とする架橋重合体成形物の製造方法。 - 【請求項2】 少なくとも、メタセシス重合触媒を含む
メタセシス重合性モノマーの反応性溶液(溶液A)およ
びメタセシス重合触媒の活性化剤を含むメタセシス重合
性モノマーの反応性溶液(溶液B)を混合することによ
り、メタセシス重合性モノマーを重合することを特徴と
する請求項1に記載の架橋重合体成形物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001214578A JP2003025364A (ja) | 2001-07-16 | 2001-07-16 | メタセシス重合性モノマーの重合による架橋重合体成形物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001214578A JP2003025364A (ja) | 2001-07-16 | 2001-07-16 | メタセシス重合性モノマーの重合による架橋重合体成形物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003025364A true JP2003025364A (ja) | 2003-01-29 |
Family
ID=19049361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001214578A Pending JP2003025364A (ja) | 2001-07-16 | 2001-07-16 | メタセシス重合性モノマーの重合による架橋重合体成形物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003025364A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003026781A (ja) * | 2001-07-16 | 2003-01-29 | Nippon Petrochemicals Co Ltd | メタセシス重合性モノマーの反応性溶液並びに架橋重合体成形物およびその製造方法 |
WO2014103830A1 (ja) | 2012-12-27 | 2014-07-03 | Rimtec株式会社 | 反応射出成形用配合液、反応射出成形体の製造方法および反応射出成形体 |
WO2015198990A1 (ja) * | 2014-06-27 | 2015-12-30 | Rimtec株式会社 | 反応射出成形用配合液およびその製造方法 |
KR20170023934A (ko) | 2014-06-27 | 2017-03-06 | 림텍 가부시키가이샤 | 겔화 촉진제 |
US11597797B2 (en) | 2012-12-27 | 2023-03-07 | Rimtec Corporation | Liquid blend for reaction injection molding, method for producing reaction injection molded body, and reaction injection molded body |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03223310A (ja) * | 1982-01-25 | 1991-10-02 | Hercules Inc | 架橋したジシクロペンタジエンポリマーからなる成形物の製造方法 |
JPH0428714A (ja) * | 1990-05-23 | 1992-01-31 | Nippon Zeon Co Ltd | 高重合活性ジシクロペンタジエンの製造法およびその重合法 |
JPH0593048A (ja) * | 1991-09-30 | 1993-04-16 | Nippon Zeon Co Ltd | ノルボルネン系ポリマーの製造法 |
JP2003026781A (ja) * | 2001-07-16 | 2003-01-29 | Nippon Petrochemicals Co Ltd | メタセシス重合性モノマーの反応性溶液並びに架橋重合体成形物およびその製造方法 |
-
2001
- 2001-07-16 JP JP2001214578A patent/JP2003025364A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03223310A (ja) * | 1982-01-25 | 1991-10-02 | Hercules Inc | 架橋したジシクロペンタジエンポリマーからなる成形物の製造方法 |
JPH07268082A (ja) * | 1982-01-25 | 1995-10-17 | Teijin Meton Kk | 架橋したジシクロペンタジエンポリマーからなる成形物の製造法 |
JPH0428714A (ja) * | 1990-05-23 | 1992-01-31 | Nippon Zeon Co Ltd | 高重合活性ジシクロペンタジエンの製造法およびその重合法 |
JPH0593048A (ja) * | 1991-09-30 | 1993-04-16 | Nippon Zeon Co Ltd | ノルボルネン系ポリマーの製造法 |
JP2003026781A (ja) * | 2001-07-16 | 2003-01-29 | Nippon Petrochemicals Co Ltd | メタセシス重合性モノマーの反応性溶液並びに架橋重合体成形物およびその製造方法 |
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003026781A (ja) * | 2001-07-16 | 2003-01-29 | Nippon Petrochemicals Co Ltd | メタセシス重合性モノマーの反応性溶液並びに架橋重合体成形物およびその製造方法 |
WO2014103830A1 (ja) | 2012-12-27 | 2014-07-03 | Rimtec株式会社 | 反応射出成形用配合液、反応射出成形体の製造方法および反応射出成形体 |
KR20150100874A (ko) | 2012-12-27 | 2015-09-02 | 림텍 가부시키가이샤 | 반응 사출 성형용 배합액, 반응 사출 성형체의 제조 방법 및 반응 사출 성형체 |
US20150336309A1 (en) * | 2012-12-27 | 2015-11-26 | Rimtec Corporation | Liquid blend for reaction injection molding, method for producing reaction injection molded body, and reaction injection molded body |
US11597797B2 (en) | 2012-12-27 | 2023-03-07 | Rimtec Corporation | Liquid blend for reaction injection molding, method for producing reaction injection molded body, and reaction injection molded body |
KR102124871B1 (ko) * | 2012-12-27 | 2020-06-19 | 림텍 가부시키가이샤 | 반응 사출 성형용 배합액, 반응 사출 성형체의 제조 방법 및 반응 사출 성형체 |
RU2629931C2 (ru) * | 2012-12-27 | 2017-09-05 | Римтек Корпорейшн | Жидкая смесь для реакционно-инжекционного формования, способ изготовления получаемого реакционно-инжекционным формованием тела и получаемое реакционно-инжекционным формованием тело |
JPWO2015198992A1 (ja) * | 2014-06-27 | 2017-04-20 | Rimtec株式会社 | ゲル化促進剤 |
KR20170026450A (ko) | 2014-06-27 | 2017-03-08 | 림텍 가부시키가이샤 | 반응 사출 성형용 배합액 및 그 제조 방법 |
JPWO2015198990A1 (ja) * | 2014-06-27 | 2017-04-20 | Rimtec株式会社 | 反応射出成形用配合液およびその製造方法 |
US20170114160A1 (en) * | 2014-06-27 | 2017-04-27 | Rimtec Corporation | Liquid formulation for reaction injection molding and manufacturing method thereof |
KR20170023934A (ko) | 2014-06-27 | 2017-03-06 | 림텍 가부시키가이샤 | 겔화 촉진제 |
RU2689981C2 (ru) * | 2014-06-27 | 2019-05-30 | Римтек Корпорейшн | Жидкостная рецептура, предназначенная для реакционно-литьевого формования, и способ ее изготовления |
CN106471036A (zh) * | 2014-06-27 | 2017-03-01 | Rimtec株式会社 | 反应注射成型用配合液及其制造方法 |
US11066497B2 (en) | 2014-06-27 | 2021-07-20 | Rimtec Corporation | Liquid formulation for reaction injection molding and manufacturing method thereof |
KR102361537B1 (ko) | 2014-06-27 | 2022-02-09 | 림텍 가부시키가이샤 | 반응 사출 성형용 배합액 및 그 제조 방법 |
WO2015198990A1 (ja) * | 2014-06-27 | 2015-12-30 | Rimtec株式会社 | 反応射出成形用配合液およびその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2509047B2 (ja) | ジシクロペンタジエン重合体を含有する組成物 | |
JPS591508A (ja) | 共役ジエン重合のための触媒 | |
US20230220179A1 (en) | Processes for Producing Cyclic Olefins from Polymers and Re-Polymerization Thereof | |
KR920007660B1 (ko) | 노르보르넨타입 시클로올레핀류의 중합 방법 및 그 반응성 조성물 | |
US4239874A (en) | Cyclopentene copolymerization process | |
CA2306220A1 (en) | Catalyst with a base consisting of compounds of the rare earth metals for polymerising unsaturated organic compounds | |
JP2002509961A (ja) | 新規な位置規則的コポリマー及びその製造方法 | |
US4038471A (en) | Method for preparing high-cis polyalkenamers | |
JP2003025364A (ja) | メタセシス重合性モノマーの重合による架橋重合体成形物の製造方法 | |
JP4781568B2 (ja) | メタセシス重合性モノマーの反応性溶液並びに架橋重合体成形物およびその製造方法 | |
EP2307468B1 (en) | Tyre and crosslinkable elastomeric composition comprising an isotactic copolymer obtained by homogenous catalysis | |
JP2004292793A (ja) | フィルムまたはシートの処理方法 | |
US20070060730A1 (en) | Method of preparing cyclic olefin copolymer having controlled gel contents | |
JPS633017A (ja) | 架橋重合体成形物の製造方法及び成形材料原料 | |
JPS5946525B2 (ja) | 共重合体およびその製造方法 | |
JP3140752B2 (ja) | 樹脂状シクロオレフィン単量体の製法および重合体を製造する方法 | |
JPS61293208A (ja) | 開環共重合体の製造方法 | |
JP4131848B2 (ja) | 高分子成形品の製造方法及びその方法により得られた高分子成形品 | |
KR100226312B1 (ko) | 가교 중합체를 제조하기 위한 복분해 중합 촉매액 및 촉매계 | |
CN112679639A (zh) | 一种环烯烃聚合物及其制备方法 | |
EP3919522A1 (en) | Catalyst composition, cleaning liquid composition comprising same, and method for cleaning polymerization device by using same | |
TW200413413A (en) | Process of producing conjugated diene polymer | |
RU2666723C1 (ru) | Способ приготовления двухкомпонентной системы для синтеза полидициклопентадиена | |
JP3833325B2 (ja) | メタセシス重合触媒液、モノマー液および架橋重合体組成物 | |
JP2002363264A (ja) | ノルボルネン系樹脂の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Effective date: 20061020 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20070130 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080528 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20100831 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20101022 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20110308 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |