JP2003014951A - プラスチック光ファイバ用クラッド材、並びにプラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケーブル - Google Patents
プラスチック光ファイバ用クラッド材、並びにプラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケーブルInfo
- Publication number
- JP2003014951A JP2003014951A JP2001195001A JP2001195001A JP2003014951A JP 2003014951 A JP2003014951 A JP 2003014951A JP 2001195001 A JP2001195001 A JP 2001195001A JP 2001195001 A JP2001195001 A JP 2001195001A JP 2003014951 A JP2003014951 A JP 2003014951A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical fiber
- unit
- plastic optical
- mol
- clad
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
ァイバに好適なクラッド材を提供する。 【解決手段】CH2=C(CH3)COO(CH2)(C
F2)mX (式中、Xは水素原子またはフッ素原子、mは1〜4の
整数)で表わされる短鎖フルオロアルキル(メタ)アク
リレートの単位(A)40.2〜78mol%と、 CH2=C(X)COOR (式中、Xは水素原子またはメチル基、Rは炭化水素
基)で表わされ、単独重合体としたときの屈折率が1.
50以上である(メタ)アクリル酸エステルの単位
(B)1〜30mol%と、メタクリル酸メチル単位
(C)と、他の共重合可能なビニル系単量体の単位
(D)からなり、単位(C)と単位(D)の含有率の和
が1〜58.8mol%、単位(B)と単位(C)と単
位(D)との含有率の和が22.0〜59.8mol
%、屈折率が1.450以上である共重合体からなるク
ラッド材。
Description
ァイバ用のクラッド材、並びに曲げ損失が低減されたプ
ラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケー
ブルに関する。
域にわたって優れた光伝送を行うことができる石英系光
ファイバが知られており、幹線系を中心に実用化されて
いるが、この石英系光ファイバは高価で加工性が低い。
そのため、より安価で、軽量、大口径であり、端面加工
や取り扱いが容易である等の長所を有するプラスチック
光ファイバ(以下適宜「POF」と略する)が開発さ
れ、例えばライティングやセンサー等の分野、FA、O
A、LAN等の短・中距離通信用途の配線などの分野で
実用化されている。
分は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を芯材とす
るコア−クラッド(芯鞘)構造からなるステップインデ
ックス型POFであり、近年、高速駆動可能な可視赤色
光源と組み合わせ、高速通信媒体としての利用が期待さ
れている。
OFの広帯域化手法としては、クラッド材料の屈折率を
コア材料の屈折率に近づけ、ファイバの開口数を低減化
(低NA化)し、広帯域化する手法が知られている。
いては、特開平7−239420号公報、WO96/3
6894号公報等に開示されており、従来の開口数0.
5程度のものを0.3程度まで低NA化することで伝送
距離50mでの伝送帯域が75MHz程度から200M
Hz程度まで向上することが可能となる。
成、クラッド材については上記公報以外にも提案がなさ
れており、特開平7−239420号公報、特開平9−
101423公報、特開平9−159844公報には、
メタクリル酸長鎖フルオロアルキルエステル1〜30重
量%、メタクリル酸短鎖フルオロアルキルエステル1〜
20重量%、メタクリル酸メチル50〜98重量%から
なり、MI値が5〜60g/10分であるクラッド材が
開示されている。特開平11−133252号公報には
メタクリル酸長鎖フルオロアルキルエステルとメタクリ
ル酸メチルとの共重合体が、特開平10−221543
号公報にはメタクリル酸短鎖フルオロアルキルエステル
10〜40mol%とメタクリル酸メチル60〜90m
ol%との共重合体が開示されている。
−242836号公報、特開平10−104455号公
報にはフッ化ビニリデン単位を含むポリマーあるいはポ
リマーブレンドからなるクラッド材が開示されている。
フッ化ビニリデン(ビニリデンフルオライド)系のクラ
ッド材を用いた場合、通常屈折率が単独ポリマーでは高
くなってしまうためPMMAとのブレンド体として使用
されるが、クラッド材の透明性が著しく低下し、ファイ
バを屈曲したときの損失が大きくなるという問題を有し
ていた。
(低NA化)したPOFは、情報通信媒体として屋内配
線あるいは自動車内配線に用いられる場合、狭い空間に
屈曲されて敷設して使用されることが一般的である。こ
のような用途においては、低NA化したPOFでは、屈
曲による外部に放出される光線量が多くなり、光伝送損
失が増大するという問題があった。
特開平9−159844号公報において、クラッドの外
側に更に低屈折率の第2クラッドを配設するという手法
が開示されている。この第2クラッドとしては、通常照
明用ファイバ等として用いられているフッ化ビニリデン
とテトラフルオロエチレンとの共重合体(質量比71.
9/28.1)が用いられている。このPOFは、コア
の屈折率をn1、第2クラッドの屈折率をn3としたと
き、N.A=(n1 2−n3 2)1/2の関係式から算出され
る開口数はたかだか0.5程度であり、曲げ損失を十分
に低減することは困難である。また、曲げによる光ロス
を調べるため、50mの裸線又はケーブルについて、励
振NA0.60の光源を用いて裸線又はケーブルの25
mの地点で曲げ半径10mmの棒に1回巻き付けた時の
光保持率を求めているが、POF裸線では78%の保持
率、POFケーブルでは70%の保持率であり、車載用
途等での実用特性を満足するには充分な特性ではなかっ
た。
であるビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレ
ンとヘキサフルオロプロピレンからなる3元共重合体を
用い、更に曲げ特性を向上させる技術が開示されてい
る。
は、コアと、メタクリル酸短鎖フルオロアルキルエステ
ル10〜40mol%とメタクリル酸メチル60〜90
mol%からなる第1クラッドと、フッ化ビニリデン単
位を含む共重合体からなる第2クラッドからなるPOF
が開示されている。また、その実施例においては、第1
クラッドが8FMA(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ
ペンチルメタクリレート)/MMA(メチルメタクリレ
ート)共重合体(屈折率n1-clad=1.458)、第2
クラッドがビニリデンフルオライド/テトロフルオロエ
チレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(屈折率n
2-clad=1.365)であるPOFが開示されている。
このような第1クラッドは、透明度が高いために高次モ
ードの光を減衰することができずにPOFの伝送帯域が
充分にとれないこと、並びに共重合組成単位がともに短
鎖メタクリレート単位であるためにガラス転移温度が高
くなるとともに剛直なポリマーとなり、POFが屈曲さ
れた時にクラック(亀裂)が生じやすく、機械的強度が十
分ではなかった。
は、第1クラッドが第2クラッドより屈折率の高い樹脂
からなり、第2クラッドがビニリデンフルオライドとテ
トラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンから
なる3元共重合体であって、ビニリデンフルオライド成
分が30〜92mol%、テトロフルオロエチレン成分
が0〜55mol%、ヘキサフルオロプロピレン成分が
8〜25mol%の範囲の中にある樹脂からなるPOF
が開示されている。また、本技術における第1クラッド
に最適なものとして(メタ)アクリル酸長鎖フルオロア
ルキルエステル/(メタ)アクリル酸短鎖フルオロアル
キルエステル/(メタ)アクリル酸メチル共重合体が例
示されている。このクラッド材においては、共重合成分
であるメチルメタクリレートの共重合比を高くし、フッ
素化アルキル(メタ)アクリレートの共重合比を減少さ
せることによって屈折率を高くしている。しかし、フッ
素化アルキル(メタ)アクリレートは屈折率を下げる機
能を有するのみではなく、第1クラッドの柔軟性および
強度の向上という機能も有するものであるため、第1ク
ラッドの屈折率を高くすると、第1クラッドの強度が低
下するという問題を有していた。
クラッド樹脂は、第1クラッド樹脂として一般的に知ら
れている、(メタ)アクリル酸長鎖フルオロアルキルエ
ステル/(メタ)アクリル酸短鎖フルオロアルキルエス
テル/(メタ)アクリル酸メチル共重合体、または(メ
タ)アクリル酸長鎖フルオロアルキルエステル/(メ
タ)アクリル酸メチル共重合体、(メタ)アクリル酸短
鎖フルオロアルキルエステル/(メタ)アクリル酸メチ
ル共重合体等に対して相溶性が低いため、第1クラッド
と第2クラッドの界面に構造不整を生じやすく、また繰
り返し屈曲された時に第1クラッドと第2クラッドの界
面で剥離を起こしやすいという問題がある。さらに、第
2クラッド樹脂自体の透明性が高いために、ファイバ内
を入射光が反射しながら伝送していく際に発生する高次
モード光の損失が小さいため、帯域が充分ではないとい
う問題がある。
や保存形態であるボビン巻きの形態にした後でも伝送損
失劣化を来さないような強度を有し、また伝送時の曲げ
による損失が抑えられた、広帯域の情報伝送が可能なP
OF及びPOFケーブルを提供することにある。また、
本発明の目的はこのようなPOFに好適に使用されるク
ラッド材を提供することにある。
整数を示す。)で表わされる短鎖フルオロアルキル(メ
タ)アクリレートの単位(A)40.2〜78mol%
と、一般式(2) CH2=C(X)COOR (2) (式中、Xは水素原子またはメチル基、Rは炭化水素基
を示す。)で表わされ、単独重合体としたときの屈折率
が1.50以上である(メタ)アクリル酸エステルの単
位(B)1〜30mol%と、メタクリル酸メチル単位
(C)と、他の共重合可能なビニル系単量体の単位
(D)からなる共重合体であって、メタクリル酸メチル
単位(C)と他の共重合可能なビニル系単量体の単位
(D)の含有率の和が1〜58.8mol%であり、
(メタ)アクリル酸エステル単位(B)とメタクリル酸
メチル単位(C)と他の共重合可能なビニル系単量体の
単位(D)との含有率の和が22.0〜59.8mol
%の範囲にあり、ナトリウムD線による25℃での屈折
率が1.450以上である共重合体からなるプラスチッ
ク光ファイバ用クラッド材に関する。
タ)アクリレート単位(A)の含有率が40.2〜65
mol%であり、(メタ)アクリル酸エステル単位
(B)の含有率が12〜30mol%であり、メタクリ
ル酸メチル単位(C)と他の共重合可能なビニル系単量
体の単位(D)の含有率の和が5〜47.8mol%で
あり、(メタ)アクリル酸エステル単位(B)とメタク
リル酸メチル単位(C)と他の共重合可能なビニル系単
量体の単位(D)の含有率の和が35.0〜59.8m
ol%であり、ナトリウムD線による25℃での屈折率
が1.460以上である上記のプラスチック光ファイバ
用クラッド材に関する。
タ)アクリレート単位(A)の含有量が40.2〜45
mol%であり、(メタ)アクリル酸エステル単位
(B)の含有率が23〜27mol%であり、メタクリ
ル酸メチル単位(C)と他の共重合可能なビニル系単量
体の単位(D)の含有率の和が29〜36.8mol%
であり、(メタ)アクリル酸エステル単位(B)とメタ
クリル酸メチル単位(C)と他の共重合可能なビニル系
単量体の単位(D)の含有率の和が55.0〜59.8
mol%であり、ナトリウムD線による25℃での屈折
率が1.470以上1.475以下である請求項1に記
載のプラスチック光ファイバ用クラッド材に関する。
又は1種類以上のビニル系単量体とメタクリル酸メチル
との共重合体からなるコアと、請求項1ないし5のいず
れか一項に記載のクラッド材からなるクラッドを有し、
コアの屈折率n1、クラッドの屈折率n2が、ナトリウム
D線による25℃での屈折率として、下記の関係式(3) 0.36≧(n1 2−n2 2)1/2 ≧0.23 (3) を満たすことを特徴とするプラスチック光ファイバに関
する。
又は1種類以上のビニル系単量体とメタクリル酸メチル
との共重合体からなるコアと、前記コアの外周に第1ク
ラッド、第2クラッドの順で同心円状に積層されたクラ
ッドを有するプラスチック光ファイバであって、少なく
とも第1クラッドが上記のいずれかのクラッド材からな
り、コアの屈折率n1、第1クラッドの屈折率n2、第2
クラッドの屈折率n3が、ナトリウムD線による25℃
での屈折率として、下記の関係式(4)、(5)及び
(6) n2>n3 (4) 0.36≧(n1 2−n2 2)1/2≧0.23 (5) (n1 2−n3 2)1/2≧0.55 (6) を満たすことを特徴とするプラスチック光ファイバに関
する。
フルオライド単位とテトロフルオロエチレン単位とヘキ
サフルオロプロピレン単位を有する共重合体からなるこ
とを特徴とする上記のプラスチック光ファイバに関す
る。
ンフルオライド単位37.01〜92mol%とテトロ
フルオロエチレン単位0.01〜55mol%とヘキサ
フルオロプロピレン単位4.0〜7.99mol%とか
らなる共重合体からなることを特徴とする上記のプラス
チック光ファイバに関する。
ック光ファイバの外周に被覆層を有するプラスチック光
ファイバケーブルに関する。
イバケーブルの端にプラグが設置されてなるプラグ付き
プラスチック光ファイバケーブルに関する。
は、クラッドの割れ(強度不足)等に起因するものと、
クラッド自体の光学特性やPOFの構造上の特性(開口
数、コア−クラッド間の構造不整、マクロベンデイン
グ、マイクロベンデイング等)に起因するものがある。
本発明のPOFの一実施形態においては、クラッドを2
層以上設け、第1クラッドの屈折率を高めることにより
伝送帯域を改善すると同時に、第1クラッドの強度を従
来のクラッド材よりも高めることによりクラッドの割れ
を低減し、第2クラッドに低屈折率のフッ素系樹脂を用
いて開口数を高め、第1クラッドと第2クラッドに相溶
性の高い樹脂の組み合わせを用いてクラッド間界面の構
造不整を低減し、剥離を防止する等により、POFの屈
曲性を向上せしめている。本発明のPOF用クラッド材
の共重合体において、単位(A)を形成する一般式
(1)で表される短鎖フルオロアルキル(メタ)アクリ
レートとしては、トリフルオロエチルメタクリレート、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレー
ト、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタ
クリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタ
フルオロペンチルメタクリレート等が好ましい。これら
化合物は単独で用いてもよく、また2種以上を混合して
用いてもよい。
おいて、共重合体に占める短鎖フルオロアルキル(メ
タ)クリレート単位(A)の含有率は40.2〜78m
ol%の範囲にある。単位(A)が40.2mol%よ
り多くなると、重合体のガラス転移温度が上がり、十分
な屈曲性が得られないおそれがある。また単位(A)が
78mol%より少なくなると、十分な耐熱性を有する
重合体が得られない。
おいて、単独重合体としたときの屈折率が1.50以上
である一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エス
テル単位(B)、メタクリル酸メチル単位(C)及び他
の共重合可能なビニル系単量体の単位(D)の、共重合
体に占める含有率の和は22.0〜59.8mol%の
範囲にある。単位(B)と単位(C)と単位(D)との
含有率の和が59.8mol%を超えると、重合体のガ
ラス転移温度が高くなり屈曲性が低下するため、この鞘
材をクラッドに用いたPOFはその屈曲時にクラッド中
にクラックが生じやすくなり、伝送損失の低下の原因と
なる可能性がある。また、単位(B)と単位(C)と単
位(D)との含有率の和が22.0mol%より低い場
合は、短鎖フルオロアルキル(メタ)クリレート単位
(A)の含有率が高くなるため、高屈折率を達成するこ
とができない。
(D)との含有率の和が上記の範囲を満たすと共に、単
位(B)の含有率は1〜30mol%、単位(C)と単
位(D)の含有率の和は1〜58.8mol%の範囲に
ある。単位(B)が少なすぎる場合、もしくは単位
(C)と単位(D)が多すぎる場合は、所望の屈折率を
得ようとすると、共重合体のガラス転移温度(Tg)が
高くなるため、クラッド材が固くてもろい性質を示すよ
うになり、POFが屈曲された場合、曲げによる伝送損
失が低下する。単位(B)が多すぎる場合、もしくは単
位(C)と単位(D)の含有量が少なすぎる場合、所望
の屈折率を得ようとすると、共重合体のTgが低くなる
ため、本クラッド材は粘調になり、紡糸安定性が低下し
たり、あるいはPOFの耐熱性が低下する。
おいて、単位(B)を形成する一般式(2)で表される
(メタ)アクリル酸エステルとしては、メタクリル酸ベ
ンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸シクロヘ
キシルが好ましく用いられ、一種又は二種以上を用いて
もよい。中でも、クラッド材の透明性を向上させる点か
らメタクリル酸ベンジルが好ましい。
おいて、単位(D)を形成する他の共重合可能なビニル
系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
ブチル等のメタクリル酸エステル類、イソプロピルマレ
イミド等のマレイミド類、アクリル酸、メタアクリル
酸、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルメタ
クリレート、アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、スチレン等が挙げられ、これらの中
から1種以上を適宜選択して、共重合させることができ
る。このような単量体の中でも、耐熱分解性を向上させ
る点からはアクリル酸メチルを使用することが好まし
く、POFのコア−クラッド界面の密着性を向上させる
点からはメタアクリル酸を用いることが好ましい。
は、POFの開口数を十分に小さくし、POFの伝送帯
域を向上させる点から、ナトリウムD線を用いて25℃
で測定した屈折率が1.450以上であり、1.460
以上が好ましく、1.470以上であることがより好ま
しい。この屈折率が1.450より低ければ、充分な伝
送帯域のPOFを得ることができない。また逆にこの屈
折率が大きすぎると、POFを屈曲させた時の曲げ損失
が大きくなる傾向があるため、1.475以下であるこ
とが好ましい。
程度の屈折率を有する従来の(メタ)アクリル系鞘材と
比較して、POFの開口数を低く維持しながら、POF
の屈曲時のクラッド内でのクラック発生を抑制できるた
め、曲げによる伝損損失を低減することができる。
法、塊状重合法などの公知の方法で製造することができ
る。重合に用いられるラジカル重合開始剤としては、例
えば2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)、1,
1'−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、
2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)等のアゾ化合物、ならびにジ-tert-ブチルパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、ジ-tert-ブチルパー
フタレート、ジ-tert-ブチルパーアセテート、ジ-tert-
アミルパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられる。
重合開始剤の添加割合は単量体に対して0.001〜1
mol%であることが好ましい。
ローインデックス値が3〜40のものであることが望ま
しい。メルトフローインデックス値が大きすぎると、そ
のようなクラッド材を用いたPOFの屈曲性および加工
性が低下する。また、メルトフローインデックス値が小
さすぎると、重合体の成形性が低下する。メルトフロー
インデックス値が3〜25の重合体は成形性が特に優れ
ている。なお、メルトフローインデックス値は、重合体
が230℃で5kgf(49N)の力を受けたとき、直
径2mm、長さ8mmのノズルから10分間に吐出され
る量のg数で示した。
御は、重合開始剤及び/又は連鎖移動剤の添加割合、重
合反応温度を調節することにより行うことができる。連
鎖移動剤としては、例えばn−ブチルメルカプタン、te
rt-ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、
n−ドデシルメルカプタン等が用いられ、単量体に対し
て約1mol%以下の割合で添加することが好ましい。
は、DSCより求めたガラス転移温度(Tg)が75℃
以上であることが好ましい。Tgが低すぎると、クラッ
ド材が粘調になり、紡糸安定性が低下したり、あるいは
POFの耐熱性が低下するため好ましくない。逆に、T
gが高すぎると、クラッド材が固くて割れやすい性質を
示すようになるため、POFが屈曲された場合、曲げに
よる伝送損失が低下するので、Tgは110℃以下であ
ることが好ましい。
ル(PMMA)、又は1種類以上のビニル系単量体とメ
タクリル酸メチル(MMA)との共重合体からなるコア
と、前述の本発明のクラッド材からなるクラッドを有
し、コアの屈折率n1、クラッドの屈折率n2が、ナトリ
ウムD線による25℃での屈折率として、関係式(3)を
満たすものである。
いているため、開口数が低く、曲げによる伝送損失が抑
えられたPOFを得ることができる。また、関係式
(3)を満たすことにより、曲げによる伝送損失が抑え
られ、十分な伝送帯域のPOFを得ることができる。関
係式(3)において、が(n1 2−n2 2)1/2 が大きすぎ
ると伝送帯域が不十分となり、小さすぎると曲げによる
伝送損失が大きくなる。
構造として、PMMA、又は1種類以上のビニル系単量
体とMMAとの共重合体からなるコアと、前記コアの外
周に第1クラッド、第2クラッドの順で同心円状に積層
されたクラッドからなる構造をとることができる。この
とき、第1及び第2のクラッドの屈折率(ナトリウムD
線による25℃での値)は、第1クラッドの屈折率が第
2クラッドの屈折率より高いことが好ましい。
クラッドを有するPOFは、コアの屈折率n1、第1ク
ラッドの屈折率n2、第2クラッドの屈折率n3が、ナト
リウムD線による25℃での屈折率として、関係式
(4)、(5)及び(6)を満たすことが好ましい。
1≦n2であると、POFが屈曲された時に、第1クラッ
ドを透過する一部の伝送光は、第2クラッドで反射され
ずにそのまま第2クラッド中に漏れ出すため、POFの
曲げによる伝送損失の増加を抑制することができない。
1 2−n2 2)1/2が0.36より大きいと、充分な伝送帯
域のPOFを得ることができず、また0.23より小さ
いと、保護層に低屈折率の共重合体を配置しても曲げ損
失光量を十分に低減することが困難になる。
1 2−n3 2)1/2が0.55より小さいと、曲げ損失光量
を十分に低減することが困難になる。
ッドの外側に第2クラッドを配置することにより、第1
クラッドの開口数を小さくして伝送帯域を向上させる機
能をもたせつつ、開口数を小さくすることにより増大す
るPOFが屈曲された時の漏れ光を、開口数が大きい第
2クラッドにより反射させることにより、曲げによる伝
送損失の増加を抑えることが可能となる。
樹脂としては、上述した第2クラッドとしての機能を有
するだけではなく、POFのコア及び第1クラッドを保
護し、POFに耐屈曲性および耐湿熱性を向上させる機
能をもつ樹脂であることが好ましい。このような樹脂と
しては、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチ
レンとヘキサフルオロプロピレンからなる共重合体を用
いることが好ましい。第2クラッド材をこのような共重
合体で形成することにより、光伝送特性と機械的特性を
両立したPOFを提供することが可能となる。
第1クラッド材を前述のPOF用クラッド材で形成し、
第2クラッド材を、ビニリデンフルオライド単位37.
01〜92mol%とテトロフルオロエチレン単位0.
01〜55mol%とヘキサフルオロプロピレン単位
4.0〜7.99mol%とからなる共重合体で形成す
ることがより好ましい。このような共重合体は本発明の
POF用クラッド材との相溶性が良好であるため、この
ような共重合体を第2クラッドとして用いることによ
り、第1クラッドと第2クラッドの界面構造不整を大き
く低減し、伝送損失の向上が可能となるだけでなく、同
界面における剥離が抑制されることにより、POFが繰
り返し屈曲された場合の伝送損失の増大を抑制すること
が可能となる。
ビニリデンフルオライド成分の割合が92mol%より
多くなると、成形性が低下し、また屈折率が高くなるた
め光ファイバの開口角が大きくなり、曲げ損失光量が増
加する。また、37.01mol%より少なくなると、
硬度および耐熱性が低下する。
mol%より多くなると、硬度および成形性が低下す
る。また、第2クラッド材の共重合体にテトラフルオロ
エチレン単位を含有させることにより、屈折率を低下せ
しめ、光ファイバの開口数を大きくすることが可能とな
るだけではなく、POFの耐熱性を向上することができ
る。
構造を有しているため、比較的少量共重合することで、
ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとの
共重合体が有している結晶性を低減できる。この結晶性
低減効果は、ヘキサフルオロプロピレン単位を4.0m
ol%以上含有することで十分に発現する。しかし、以
下に述べる3つの理由により、共重合組成におけるヘキ
サフルオロプロピレン単位は7.99mol%以下であ
ることが好ましい。
99mol%よりも多いと、第2クラッドと第1クラッ
ドとの相溶性が低下し、第1クラッドと第2クラッドの
界面において構造不整が生じやすくなり、光伝送特性の
低下や機械的特性(特に繰り返し屈曲耐性)が低下す
る。
2クラッドの外周に形成される場合には、第2クラッド
のヘキサフルオロプロピレン単位の含有量が多いほど、
第2クラッドと被覆層との密着性が低下し、POFケー
ブルの引き抜き強度が低下するという問題が生じる。
ら漏れた光が反射しながら伝送する場合、第2クラッド
の透明性が高ければ、発生した高次モード光は損失する
ことなくファイバ中を伝送するため、帯域が低下する原
因となる。したがって、第2クラッドに適度な結晶性部
分を若干量残しておくことにより、高次モード光を低減
し、帯域を向上させることができる。
のヘキサフルオロプロピレン単位は4.0〜7.99m
ol%であることが好ましく、より好ましくは6.0〜
7.5mol%である。
メルトフローインデックス(230℃、荷重5kgf
(49N))は5〜200であることが、POFの紡糸
安定性の点から好ましい。
屈折率(ナトリウムD線を用いて25℃で測定値)は、
1.350〜1.380の間にあることが、曲げ損失光
量を十分に低減できるために好ましい。
A、又はMMAとこのMMAと共重合可能な単量体との
共重合体(MMA系共重合体)からなる。これらの重合
体を用いることにより、光学特性に優れ、信頼性の高い
POFを形成することができる。
を100質量%としたとき、透明性及び耐熱性の点から
MMA単位が50質量%以上であることが好ましく、7
0質量%以上であることがより好ましい。
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル
等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
シクロヘキシル、フッ素化アルキルメタクリレート等の
メタクリル酸エステル類、イソプロピルマレイミド等の
マレイミド類、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン等
が挙げられ、これらの中から1種以上を適宜選択してM
MAと共重合させることができる。
性を向上させるために第2クラッドの外周に保護層を被
覆することができる。保護層としてはフッ素原子及び他
のハロゲン原子の割合が59質量%以上であるフッ素系
樹脂を用いることができ、フッ素原子の割合が59質量
%以上であるフッ素系樹脂が好ましい。フッ素原子の割
合が、59質量%以上であれば、充分な耐屈曲性、耐湿
熱性、及び耐薬品性を達成することができる。
ニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体、フッ
化ビニリデンとヘキサフルオロアセトンとの共重合体、
フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合
体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの
共重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレン
とヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、フッ化ビニ
リデンとテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロアセ
トンとの共重合、エチレンとテトラフルオロエチレンと
ヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、フッ化ビニリ
デンとトリフルオロエチレンとヘキサフルオロアセトン
との共重合体が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
性を向上させるためにクラッドの外周あるいは保護層の
外周に被覆層を密着配設してPOFケーブルとすること
ができる。この被覆層は、コアと直接接しないので、結
晶化により透明性が低下しても特に問題は生じない。
塩素化ポリエチレン樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素
樹脂、これらの2種以上の樹脂の混合物、あるいは各種
の紫外線硬化樹脂等、通常、被覆材として用いられてい
る公知の材料から適宜選択することが可能である。中で
も、ポリアミド系樹脂は、耐熱性、耐屈曲性、耐溶剤特
性に優れることから、耐熱性および耐環境特性を要求さ
れる用途向けのPOFの被覆材として好適である。特
に、上記ポリアミド系樹脂の中でも、ナイロン11、ナ
イロン12は、熱収縮性、耐屈曲性に優れ、しかも比較
的融点が低いために加工性が良いことから、POFの被
覆材として好ましい。
性、耐環境特性を良好なものとするために、POFの外
周に設けた被覆層の外周に熱可塑性樹脂からなる第2被
覆層を設けてもよい。
としては、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体からなる群から選ばれる1種又は2種以
上の混合物を用いることができる。中でも、使用される
環境により、POFに耐熱性、耐溶剤性が必要とされる
場合にはポリアミド系樹脂が好ましく、POFに耐屈曲
性が必要とされる場合にはポリエチレン樹脂、エチレン
−酢酸ビニル共重合体等の弾性率の小さい樹脂がより好
ましく用いられる。
添加してもよく、塩化ビニル樹脂の場合、例えばジオク
チルフタレート、トリオクチルトリメリテート、トリク
レジルフォスフェート等を添加することができる。可塑
剤の添加に際しては、添加された可塑剤がPOFへ移行
して光ファイバの光学性能や機械特性に支障を来すこと
のないように、適宜選択し、必要量を用いることが好ま
しい。
装置である複合溶融紡糸設備により製造できる。また、
コア材のみ溶融紡糸した後に、クラッド材をソルベント
コーティングすることによっても製造できる。
光源や、検知器に組み込まれたユニットのハウジング
や、別のPOFケーブル等との接合のために、このケー
ブル端にプラグを取り付けたプラグ付き光ファイバケー
ブルとして使用することができる。このプラグは、プラ
グ本体と、プラグ本体に装着されてPOFケーブルを固
定するためのストッパーとを備えている。
明する。なお、実施例における評価、測定は以下の方法
により実施した。
ーインデックスは、日本工業規格JIS K7210に
準じて測定した。230℃、荷重5kgf(49N)の
条件下で直径2mm、長さ8mmのノズルから10分間
に吐出される重合体量を測定した。
mのフイルム状の試験片を作製し、アッベの屈折計を用
い、室温25℃におけるナトリウムD線の屈折率(nD
25)を測定した。
計(DSC)(セイコーインスツルメンツ社製、DSC
−220)を使用した。サンプルを、昇温速度10℃/
分で180℃まで昇温し10分間保持して溶融させた
後、10℃/分で0℃まで急冷し、再度昇温速度10℃
/分で昇温を行い、このときの発熱および吸熱挙動から
ガラス転移温度を求めた。
ムを作製し、JIS K 7361−1規格に基づき、
積分球を用いて、全光線透過率を測定した。
により伝送損失(dB/km)を測定した。測定波長が
650nm、入射光のNA(開口数)が0.1、0.6
5の光を用いた。
ブルを用意し、インパルス応答法により波長650n
m、励振NA=0.30、0.55における−3dB帯
域を、サンプリングオシロスコープを用いて測定した。
Fケーブル一端から光を入射させ、その状態で、光ファ
イバケーブルを、1m間隔の10箇所において、半径1
0mmで90度づつ屈曲させ、他端から出射される光量
を測定した。このように屈曲させたPOFケーブルから
出射される光量と、直線状の同POFケーブルについて
同様に測定した出射光量とから曲げ損失を算出した。
OFケーブルの一端に荷重500gf(4.9N)をか
け、このPOFケーブルの中央を直径15mmの2本の
円管にて挟持した。このPOFケーブルの他端を一方の
円管側に移動させてPOFケーブルが90度折れ曲がる
ように円管外周に巻き付けた後、他方の円管側に移動さ
せてPOFケーブルが90度折れ曲がるように円管外周
に巻き付けて合計180度屈曲させ、これを繰り返し、
POFケーブルが切断した際の曲げ回数を測定した。
OF素線と被覆層との間の引抜き強度を測定した。まず
POFケーブル150mmをとり、片端から第1被覆層
と第2被覆層を10mmずつ注意深くはぎとり、全部で
片端から長さ50mmの被覆層をはぎとり、長さ100
mmの第1被覆層および第2被覆層を残した。被覆層が
取り除かれたPOF素線の露出部分を厚さ5mmのアク
リル板の直径1.1mmの孔に貫通させ、そのPOF素
線を引き抜き速度100mm/分で引きながら、POF
ケーブルからPOF素線が引き抜かれる時の応力を測定
した。
メタクリル酸−2,2,3,3−テトラフルオロプロピ
ル(4FM)43.3mol%、及びメタクリル酸メチ
ル40.8mol%、メタクリル酸ベンジル14.9m
ol%、メタクリル酸1mol%からなるモノマー溶液
100質量部に対して、N−Nアゾビスイソブチロニト
リル0.1質量部、n−オクチルメルカプタン0.09
質量部を添加し、窒素バブリングにより溶存酸素を完全
に除去した後、65℃にて5時間、次いで120℃にて
2時間重合して重合体を得た。得られた重合体を粉砕し
た後、180℃で10時間真空乾燥を行った。得られた
重合体の屈折率は1.465、メルトフローインデック
ス値は14.6であった。またDSCから求めたガラス
転移温度(Tg)は83.5℃であった。
ラッド材としてビニリデンフルオライド/テトラフルオ
ロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(5
4.0/39.0/7.0mol%、屈折率1.36
9、メルトフローインデックス36.0)、コア材とし
てPMMAを225℃の紡糸ヘッドに供給し、同心円状
複合ノズルを用いて紡糸した後、150℃の熱風加熱炉
中で繊維軸方向に2倍に延伸し、第1クラッドの厚み1
0μm、第2クラッドの厚み10μmの直径1mmのP
OF素線を得た。
により評価した。このPOF素線の伝送損失は650n
mの波長で入射NA0.1で測定して132dB/km
であり、入射NA0.65では165dB/kmであ
り、非常に良好な伝送特性を示した。
界部を、透過型電子顕微鏡で2万5000倍の倍率で観
察したところ、第1クラッドと第2クラッドの界面には
中間的な相溶層が観察された。
を酢酸エチル16g中に充分溶解・攪拌し、この溶液を
ポリエステルフィルム上に展開した後、溶媒を揮発除去
することによって、混合重合体組成物を得た。この混合
重合体組成物の光線透過率は92であった。また、長期
的(100時間、85℃、95%RH)に保持しておい
ても重合体組成物の透明性は保持されていた。
線に、T型ダイを用いてナイロン12を被覆して第1被
覆層を形成し、直径1.5mmのPOFケーブルを得
た。さらに、このPOFケーブルの外側にナイロン12
を被覆して第2被覆層を形成し、直径2.3mmのPO
Fケーブルを得た。
価した。このPOFケーブルの伝送損失は650nmの
波長で入射NA0.1で測定して137dB/kmであ
り、入射NA0.65では181dB/kmであり、P
OFをケーブル化しても、伝送損失は良好であった。ま
た伝送帯域は、NA=0.30、0.55においてそれ
ぞれ500MHz、144MHzであった。また、繰り
返し屈曲回数30100回、多重曲げ損失0.9dB、
引き抜き強度65Nであった。
以外は、実施例1と同様にして第1クラッドの厚みが1
0μmの直径1mmの2層POF素線を作製した。次い
で、このPOF素線に、実施例2と同様にして被覆層を
設け、POFケーブルを得た。
価した。このPOFケーブルの伝送損失は650nmの
波長で入射NA0.1で測定して138dB/kmであ
り、入射NA0.65では179dB/kmであり、非
常に良好な伝送特性を示した。また伝送帯域は、NA=
0.30、0.55においてそれぞれ405MHz、1
34MHzであった。また、多重曲げ損失1.67dB
であった。
フルオライド/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体(53.0/38.0/9.0m
ol%、屈折率1.365、メルトフローインデックス
35.0)に変更した以外は、実施例1と同様にしてP
OF素線を作製した。
様にして被覆層を設け、POFケーブルを得た。
より評価を行った。このPOFケーブルの伝送損失は6
50nmの波長で入射NA0.1で測定して141dB
/kmであり、入射NA0.65では270dB/km
であった。また伝送帯域は、NA=0.30、0.55
においてそれぞれ350MHz、110MHzであっ
た。また、繰り返し屈曲回数21000回、多重曲げ損
失0.82dB、引き抜き強度42Nであった。
界部を、透過型電子顕微鏡で2万5000倍の倍率で観
察したところ、第1クラッドと第2クラッドとの界面に
おいては中間的な相溶層は観察されず、両クラッドは明
瞭に2つに分かれていた。
第2クラッド材との混合組成物のフィルムを調製したと
ころ、徐冷の過程で白濁し、白化したフイルムが得られ
た。同フイルムを、長期的(100時間、85℃、95
%RH)に保持しておいても白濁したままであった。
3.0mol%、メタクリル酸メチル76.0mol
%、メタクリル酸1mol%からなる共重合体に変更し
た以外は、実施例1と同様にしてPOF素線を作製し
た。
様にして被覆層を設け、POFケーブルを得た。
価した。このPOFケーブルの伝送損失は650nmの
波長で入射NA0.1で測定して140dB/kmであ
り、入射NA0.65では190dB/kmであった。
また伝送帯域は、NA=0.30、0.55においてそ
れぞれ405MHz、139MHzであった。また、繰
り返し屈曲回数9800回、多重曲げ損失2.01dB
であった。
以外は、比較例2と同様にして第1クラッドの厚みが1
0μmの直径1mmの2層POF素線を作製した。次い
で、POF素線に、実施例2と同様にして被覆層を設
け、POFケーブルを得た。
価した。このPOFケーブルの伝送損失は650nmの
波長で入射NA0.1で測定して140dB/kmであ
り、入射NA0.65では190dB/kmであった。
また伝送帯域は、NA=0.30、0.55においてそ
れぞれ401MHz、139MHzであった。また、多
重曲げ損失5.01dBであった。
伝送損失が低く、伝送帯域に優れるだけではなく、出荷
や保存形態であるボビン巻きの形態にした後でも伝送損
失劣化を来さないような強度を有し、また伝送時の曲げ
損失が低いPOFを提供することができる。さらに、十
分な引き抜き強度、繰り返し屈曲耐性を有するPOFケ
ーブルを提供することができる。
Claims (15)
- 【請求項1】 一般式(1) CH2=C(CH3)COO(CH2)(CF2)mX (1) (式中、Xは水素原子またはフッ素原子、mは1〜4の
整数を示す。)で表わされる短鎖フルオロアルキル(メ
タ)アクリレートの単位(A)40.2〜78mol%
と、 一般式(2) CH2=C(X)COOR (2) (式中、Xは水素原子またはメチル基、Rは炭化水素基
を示す。)で表わされ、単独重合体としたときの屈折率
が1.50以上である(メタ)アクリル酸エステルの単
位(B)1〜30mol%と、 メタクリル酸メチル単位(C)と、他の共重合可能なビ
ニル系単量体の単位(D)からなる共重合体であって、 メタクリル酸メチル単位(C)と他の共重合可能なビニ
ル系単量体の単位(D)の含有率の和が1〜58.8m
ol%であり、 (メタ)アクリル酸エステル単位(B)とメタクリル酸
メチル単位(C)と他の共重合可能なビニル系単量体の
単位(D)との含有率の和が22.0〜59.8mol
%の範囲にあり、 ナトリウムD線による25℃での屈折率が1.450以
上である共重合体からなるプラスチック光ファイバ用ク
ラッド材。 - 【請求項2】 短鎖フルオロアルキル(メタ)アクリレ
ート単位(A)の含有率が40.2〜65mol%であ
り、(メタ)アクリル酸エステル単位(B)の含有率が
12〜30mol%であり、メタクリル酸メチル単位
(C)と他の共重合可能なビニル系単量体の単位(D)
の含有率の和が5〜47.8mol%であり、(メタ)
アクリル酸エステル単位(B)とメタクリル酸メチル単
位(C)と他の共重合可能なビニル系単量体の単位
(D)の含有率の和が35.0〜59.8mol%であ
り、ナトリウムD線による25℃での屈折率が1.46
0以上である請求項1に記載のプラスチック光ファイバ
用クラッド材。 - 【請求項3】 短鎖フルオロアルキル(メタ)アクリレ
ート単位(A)の含有量が40.2〜45mol%であ
り、(メタ)アクリル酸エステル単位(B)の含有率が
23〜27mol%であり、メタクリル酸メチル単位
(C)と他の共重合可能なビニル系単量体の単位(D)
の含有率の和が29〜36.8mol%であり、(メ
タ)アクリル酸エステル単位(B)とメタクリル酸メチ
ル単位(C)と他の共重合可能なビニル系単量体の単位
(D)の含有率の和が55.0〜59.8mol%であ
り、ナトリウムD線による25℃での屈折率が1.47
0以上1.475以下である請求項1に記載のプラスチ
ック光ファイバ用クラッド材。 - 【請求項4】 (メタ)アクリル酸エステル単位(B)
が、ベンジルメタクリレート単位、フェニルメタクリレ
ート単位、シクロヘキシルメタクリレート単位から選ば
れる一種以上である請求項1、2又は3に記載のプラス
チック光ファイバ用クラッド材。 - 【請求項5】 DSCより求めたガラス転移温度(T
g)が75℃以上である請求項1ないし4のいずれか一
項に記載のプラスチック光ファイバ用クラッド材。 - 【請求項6】 ポリメタクリル酸メチル、又は1種類以
上のビニル系単量体とメタクリル酸メチルとの共重合体
からなるコアと、請求項1ないし5のいずれか一項に記
載のクラッド材からなるクラッドを有し、コアの屈折率
n1、クラッドの屈折率n2が、ナトリウムD線による2
5℃での屈折率として、下記の関係式(3) 0.36≧(n1 2−n2 2)1/2 ≧0.23 (3) を満たすことを特徴とするプラスチック光ファイバ。 - 【請求項7】 ポリメタクリル酸メチル、又は1種類以
上のビニル系単量体とメタクリル酸メチルとの共重合体
からなるコアと、前記コアの外周に第1クラッド、第2
クラッドの順で同心円状に積層されたクラッドを有する
プラスチック光ファイバであって、少なくとも第1クラ
ッドが請求項1ないし5のいずれか一項に記載のクラッ
ド材からなり、コアの屈折率n1、第1クラッドの屈折
率n2、第2クラッドの屈折率n3が、ナトリウムD線に
よる25℃での屈折率として、下記の関係式(4)、
(5)及び(6) n2>n3 (4) 0.36≧(n1 2−n2 2)1/2≧0.23 (5) (n1 2−n3 2)1/2≧0.55 (6) を満たすことを特徴とするプラスチック光ファイバ。 - 【請求項8】 第2クラッドがビニリデンフルオライド
単位とテトロフルオロエチレン単位とヘキサフルオロプ
ロピレン単位を有する共重合体からなることを特徴とす
る請求項7に記載のプラスチック光ファイバ。 - 【請求項9】 第2クラッドが、ビニリデンフルオライ
ド単位37.01〜92mol%とテトロフルオロエチ
レン単位0.01〜55mol%とヘキサフルオロプロ
ピレン単位4.0〜7.99mol%とからなる共重合
体からなることを特徴とする請求項8に記載のプラスチ
ック光ファイバ。 - 【請求項10】 クラッドの外周にフッ素原子及び他の
ハロゲン原子の割合が59質量%以上であるフッ素系樹
脂からなる保護層を有する請求項6ないし9に記載のプ
ラスチック光ファイバ。 - 【請求項11】 請求項6ないし10のいずれか一項に
記載のプラスチック光ファイバの外周に、ポリアミド系
樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ウレタン樹脂、お
よびフッ素樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以
上の混合物からなる被覆層を有するプラスチック光ファ
イバケーブル。 - 【請求項12】 請求項6ないし10のいずれか一項に
記載のプラスチック光ファイバの外周に、ナイロン11
又はナイロン12を主成分とする樹脂からなる被覆層を
有するプラスチック光ファイバケーブル。 - 【請求項13】 前記被覆層の外周に熱可塑性樹脂から
なる第2被覆層を有する請求項11又は12に記載のプ
ラスチック光ファイバケーブル。 - 【請求項14】 第2被覆層がポリアミド系樹脂からな
る請求項13に記載のプラスチック光ファイバケーブ
ル。 - 【請求項15】 請求項11ないし14のいずれか一項
に記載のプラスチック光ファイバケーブルの端にプラグ
が設置されてなるプラグ付きプラスチック光ファイバケ
ーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001195001A JP2003014951A (ja) | 2001-06-27 | 2001-06-27 | プラスチック光ファイバ用クラッド材、並びにプラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001195001A JP2003014951A (ja) | 2001-06-27 | 2001-06-27 | プラスチック光ファイバ用クラッド材、並びにプラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003014951A true JP2003014951A (ja) | 2003-01-15 |
Family
ID=19033045
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001195001A Pending JP2003014951A (ja) | 2001-06-27 | 2001-06-27 | プラスチック光ファイバ用クラッド材、並びにプラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003014951A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008189886A (ja) * | 2007-02-07 | 2008-08-21 | Nippon Shokubai Co Ltd | 熱可塑性アクリル系重合体及び位相差フィルム |
CN110670169A (zh) * | 2019-09-04 | 2020-01-10 | 苏州大学 | 一种聚合物光纤的制备方法 |
CN110699776A (zh) * | 2019-09-04 | 2020-01-17 | 苏州大学 | 聚合物光纤及发光织物 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6476003A (en) * | 1987-09-18 | 1989-03-22 | Mitsubishi Rayon Co | Core-sheath type plastic optical fiber |
JPH01105205A (ja) * | 1987-07-30 | 1989-04-21 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 光フアイバー用クラツド材 |
JPH01198705A (ja) * | 1982-07-22 | 1989-08-10 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 光学織維 |
JPH05173026A (ja) * | 1991-12-26 | 1993-07-13 | Yasuhiro Koike | 合成樹脂光伝送体の製造方法 |
JPH09159844A (ja) * | 1995-12-07 | 1997-06-20 | Asahi Chem Ind Co Ltd | プラスチック光ファイバ裸線及びケーブル |
JPH11101915A (ja) * | 1997-09-26 | 1999-04-13 | Asahi Chem Ind Co Ltd | プラスチック光ファイバ裸線、素線及びケーブル |
JP2000047049A (ja) * | 1998-07-24 | 2000-02-18 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 屈折率分布型光ファイバ及びケーブル |
JP2000193839A (ja) * | 1998-12-28 | 2000-07-14 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 屈折率分布型光ファイバ、光ファイバケ―ブル、プラグ付き光ファイバケ―ブル及び屈折率分布型光ファイバの製法 |
-
2001
- 2001-06-27 JP JP2001195001A patent/JP2003014951A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01198705A (ja) * | 1982-07-22 | 1989-08-10 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 光学織維 |
JPH01105205A (ja) * | 1987-07-30 | 1989-04-21 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 光フアイバー用クラツド材 |
JPS6476003A (en) * | 1987-09-18 | 1989-03-22 | Mitsubishi Rayon Co | Core-sheath type plastic optical fiber |
JPH05173026A (ja) * | 1991-12-26 | 1993-07-13 | Yasuhiro Koike | 合成樹脂光伝送体の製造方法 |
JPH09159844A (ja) * | 1995-12-07 | 1997-06-20 | Asahi Chem Ind Co Ltd | プラスチック光ファイバ裸線及びケーブル |
JPH11101915A (ja) * | 1997-09-26 | 1999-04-13 | Asahi Chem Ind Co Ltd | プラスチック光ファイバ裸線、素線及びケーブル |
JP2000047049A (ja) * | 1998-07-24 | 2000-02-18 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 屈折率分布型光ファイバ及びケーブル |
JP2000193839A (ja) * | 1998-12-28 | 2000-07-14 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 屈折率分布型光ファイバ、光ファイバケ―ブル、プラグ付き光ファイバケ―ブル及び屈折率分布型光ファイバの製法 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008189886A (ja) * | 2007-02-07 | 2008-08-21 | Nippon Shokubai Co Ltd | 熱可塑性アクリル系重合体及び位相差フィルム |
CN110670169A (zh) * | 2019-09-04 | 2020-01-10 | 苏州大学 | 一种聚合物光纤的制备方法 |
CN110699776A (zh) * | 2019-09-04 | 2020-01-17 | 苏州大学 | 聚合物光纤及发光织物 |
CN110699776B (zh) * | 2019-09-04 | 2022-03-15 | 苏州大学 | 聚合物光纤及发光织物 |
CN110670169B (zh) * | 2019-09-04 | 2022-03-15 | 苏州大学 | 一种聚合物光纤的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1258750B1 (en) | Plastic optical fibers | |
JP2004163927A (ja) | プラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケーブル | |
JP4680715B2 (ja) | プラスチック光ファイバケーブルの製造方法 | |
JP2003014951A (ja) | プラスチック光ファイバ用クラッド材、並びにプラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケーブル | |
JP2004219579A (ja) | プラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケーブル | |
JP2004252401A (ja) | マルチコアプラスチック光ファイバ、及びマルチコアプラスチック光ファイバケーブル | |
JP4875255B2 (ja) | プラスチック光ファイバ、プラスチック光ファイバケーブル及びプラグ付きプラスチック光ファイバケーブル | |
JP4104988B2 (ja) | 光ファイバ及び光ファイバケーブル | |
JP5915709B2 (ja) | プラスチック光ファイバ及びその製造方法、並びにプラスチック光ファイバケーブル | |
JP2003139972A (ja) | プラスチック光ファイバ、プラスチック光ファイバケーブル及びプラグ付きプラスチック光ファイバケーブル | |
JP2003139973A (ja) | プラスチック光ファイバ、プラスチック光ファイバケーブル及びプラグ付きプラスチック光ファイバケーブル | |
JP7279362B2 (ja) | プラスチック光ファイバ、プラスチック光ファイバケーブル、ワイヤーハーネス及び車両 | |
JP2011253108A (ja) | プラスチック光ファイバ及びその製造方法、並びにプラスチック光ファイバケーブル | |
JP4646295B2 (ja) | マルチコアプラスチック光ファイバ、及びマルチコアプラスチック光ファイバケーブル | |
JP2002156533A (ja) | プラスチック光ファイバコード | |
JP2003084148A (ja) | プラスチック光ファイバ、プラスチック光ファイバケーブル及びプラグ付きプラスチック光ファイバケーブル | |
JPH10274716A (ja) | 高開口数プラスチック光ファイバ | |
JP2003014950A (ja) | プラスチック光ファイバ用クラッド材、並びにプラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバケーブル | |
JP4225547B2 (ja) | プラスチック光ファイバ、及びプラスチック光ファイバケーブル | |
JP2002148451A (ja) | プラスチック光ファイバ | |
JP4245513B2 (ja) | プラスチック光ファイバケーブル、及びプラグ付きプラスチック光ファイバケーブル | |
JP2003139971A (ja) | プラスチック光ファイバ | |
JP2787771B2 (ja) | 芯‐鞘型プラスチツク光フアイバ | |
JPH01223104A (ja) | 光ファイバー鞘材用重合体 | |
JP4245521B2 (ja) | プラスチック光ファイバー用鞘材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080609 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20080908 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090813 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090819 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100324 |